JP2006058475A - 画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 少なくとも一方が透明な対向する2枚の基板である基板1および基板2の間に1種類以上の画像表示媒体(3W,3B)を封入し、基板内に発生させた電界により画像表示媒体を移動させて画像を表示する画像表示板を具備する画像表示装置では、表示セルを画成するために基板1上に形成する隔壁11の断面形状を長方形部12と傾斜部13とから成るように構成して、傾斜部13によって表示セル内の一部に基板間距離が狭い部分を形成して、その部分の電界強度を増加させ、駆動電圧の低電圧化を図った。
【選択図】図5
Description
図1に示す例では、2種以上の色の異なる粒子3(ここでは白色粒子3Wと黒色粒子3Bを示す)を、基板1、2の外部から加えられる電界に応じて、基板1、2と垂直に移動させ、黒色粒子3Bを観察者に視認させて黒色の表示を行うか、あるいは、白色粒子3Wを観察者に視認させて白色の表示を行っている。なお、図1に示す例では、基板1、2の間に例えば格子状に隔壁4を設けて表示セルを画成している。
図2に示す例では、2種以上の色の異なる粒子3(ここでは白色粒子3Wと黒色粒子3Bを示す)を、基板1に設けた電極5と基板2に設けた電極6との間に電圧を印加することにより発生する電界に応じて、基板1、2と垂直に移動させ、黒色粒子3Bを観察者に視認させて黒色の表示を行うか、あるいは、白色粒子3Wを観察者に視認させて白色の表示を行っている。なお、図2に示す例では、基板1、2の間に例えば格子状に隔壁4を設けて表示セルを画成している。
図3に示す例では、1種の色の粒子3(ここでは白色粒子3W)を、基板1上に設けた電極5と電極6との間に電圧を印加させることにより発生する電界に応じて、基板1、2と平行方向に移動させ、白色粒子3Wを観察者に視認させて白色表示を行うか、あるいは、電極6または基板1の色を観察者に視認させて電極6または基板1の色の表示を行っている。なお、図3に示す例では、基板1、2の間に例えば格子状に隔壁4を設けて表示セルを画成している。
以上の説明は、白色粒子3Wを白色粉流体に、黒色粒子3Bを黒色粉流体に、それぞれ置き換えた場合も同様に適用することができる。
本発明における「粉流体」は、気体の力も液体の力も借りずに、自ら流動性を示す、流体と粒子の特性を兼ね備えた両者の中間状態の物質である。例えば、液晶は液体と固体の中間的な相と定義され、液体の特徴である流動性と固体の特徴である異方性(光学的性質)を有するものである(平凡社:大百科事典)。一方、粒子の定義は、無視できるほどの大きさであっても有限の質量をもった物体であり、重力の影響を受けるとされている(丸善:物理学事典)。ここで、粒子でも、気固流動層体、液固流動体という特殊状態があり、粒子に底板から気体を流すと、粒子には気体の速度に対応して上向きの力が作用し、この力が重力とつりあう際に、流体のように容易に流動できる状態になるものを気固流動層体と呼び、同じく、流体により流動化させた状態を液固流動体と呼ぶとされている(平凡社:大百科事典)。このように気固流動層体や液固流動体は、気体や液体の流れを利用した状態である。本発明では、このような気体の力も、液体の力も借りずに、自ら流動性を示す状態の物質を、特異的に作り出せることが判明し、これを粉流体と定義した。
本発明に用いる粉流体とは、先に述べたように、気体の力も液体の力も借りずに、自ら流動性を示す、流体と粒子の特性を兼ね備えた両者の中間状態の物質である。この粉流体は、特にエアロゾル状態とすることができ、本発明の画像表示装置では、気体中に固体状の物質が分散質として比較的安定に浮遊する状態で用いられる。
粒子は、その主成分となる樹脂に、必要に応じて、従来と同様に、荷電制御剤、着色剤、無機添加剤等を含ますことができる。以下に、樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤を例示する。
青色着色剤としては、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダスレンブルーBC等がある。
赤色着色剤としては、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッド、カルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B、C.I.ピグメントレッド2等がある。
緑色着色剤としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、C.I.ピグメントグリーン7、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等がある。
橙色着色剤としては、赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダスレンブリリアントオレンジGK、C.I.ピグメントオレンジ31等がある。
紫色着色剤としては、マンガン紫、ファーストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等がある。
白色着色剤としては、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等がある。
これらの顔料および無機系添加剤は、単独であるいは複数組み合わせて用いることができる。このうち特に黒色顔料としてカーボンブラックが、白色顔料として酸化チタンが好ましい。
Span=(d(0.9)−d(0.1))/d(0.5)
(但し、d(0.5)は粒子の50%がこれより大きく、50%がこれより小さいという粒子径をμmで表した数値、d(0.1)はこれ以下の粒子の比率が10%である粒子径をμmで表した数値、d(0.9)はこれ以下の粒子が90%である粒子径をμmで表した数値である。)
Spanを5以下の範囲に納めることにより、各粒子のサイズが揃い、均一な粒子移動が可能となる。
ここで、本発明における粒子径および粒子径分布は、体積基準分布から得られたものである。具体的には、Mastersizer2000(Malvern Instruments Ltd.)測定機を用いて、窒素気流中に粒子を投入し、付属の解析ソフト(Mie 理論を用いた体積基準分布を基本としたソフト)にて、粒子径および粒子径分布の測定を行なうことができる。
この空隙部分とは、図1〜図3において、対向する基板1、基板2に挟まれる部分から、電極5、6、粒子群(あるいは粉流体)3の占有部分、隔壁4の占有部分、装置シール部分を除いた、いわゆる粒子群(あるいは粉流体)が接する気体部分を指すものとする。
空隙部分の気体は、先に述べた湿度領域であれば、その種類は問わないが、乾燥空気、乾燥窒素、乾燥アルゴン、乾燥ヘリウム、乾燥二酸化炭素、乾燥メタンなどが好適である。この気体は、その湿度が保持されるように装置に封入することが必要であり、例えば、粒子群あるいは粉流体の充填、基板の組み立てなどを所定湿度環境下にて行い、さらに、外からの湿度侵入を防ぐシール材、シール方法を施すことが肝要である。
対向する基板間の空間における粒子群又は粉流体の体積占有率は5〜70%が好ましく、さらに好ましくは5〜60%である。70%を超える場合には粒子又は粉流体の移動の支障をきたし、5%未満の場合にはコントラストが不明確となり易い。
本発明に用いる画像表示媒体として、気体中で用いる粒子群や粉流体について説明してきたが、本発明は電気泳動粒子群が内包されたマイクロカプセル型などの画像表示媒体を充填する場合にも適用できる。
図5に示す構成の画像表示装置の画像表示板を作製した。すなわち、実施例1の画像表示板は、図5に示すように、対向する2枚の基板である基板1および基板2の間に表示セルを画成するために、基板1上には所定パターンの隔壁11が形成されている。この隔壁11の断面形状は、基板1の基板面に対し垂直方向に延在する長方形部12と、長方形部12に連結されるとともに基板面からの高さが変化する傾斜部13とから成り、傾斜部13は、長方形部12に連結され基板面に対し水平方向に延在する長方形部13aと、長方形部13aに連結され基板面に対し斜め方向に延在する斜面部13bとから成る。なお、隔壁11によって画成される表示セル内には、画像表示媒体としての粉流体3W、3Bが充填されており、また、表示セル内において、基板1の表面(傾斜部13の表面を含む)および基板2の表面にはそれぞれ、ITO電極14−1,14−2が形成されており、隔壁11の外周部はシール材15でシールされている。
3 画像表示媒体(粒子、粉流体)
3W 白色粒子、白色粉流体
3B 黒色粒子、黒色粉流体
4 隔壁
5 電極
6 電極
11 隔壁
12 長方形部
13 傾斜部
13a 長方形部
13b 斜面部
14−1,14−2 ITO電極
15 シール材
Claims (2)
- 少なくとも一方が透明な対向する2枚の基板の間に1種類以上の画像表示媒体を封入し、基板内に発生させた電界により画像表示媒体を移動させて画像を表示する画像表示板を具備する画像表示装置であって、
表示セルを画成するために基板上に形成する隔壁の断面形状を、表示セル内の一部に基板間距離が狭い部分を形成する断面形状としたことを特徴とする画像表示装置。 - 前記隔壁の断面形状は、基板面に対し垂直方向に延在する長方形部と、基板面からの高さが変化する傾斜部とから成ることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
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