JP2006051876A - Steering device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、車両のステアリングコラムのチルト位置の固定及び固定解除を回転操作することで行う操作手段を備えたステアリング装置に関する。 The present invention relates to a steering apparatus including an operation unit that performs rotation operation to fix and release a tilt position of a steering column of a vehicle.
チルト構造を持つステアリングコラムは、コラム本体と溶接されているディスタンスブラケットを車体側に固定されているアジャストブラケットで挟み、ディスタンスブラケット及びアジャストブラケットの幅方向に挿通したチルトボルトを締付けることにより、アジャストブラケットとディスタンスブラケットとの間にフリクションを発生させて、チルト位置調整後のコラム本体のチルト位置を維持している。 A steering column with a tilt structure sandwiches a distance bracket welded to the column body with an adjustment bracket fixed to the vehicle body side, and tightens a tilt bolt that is inserted in the width direction of the distance bracket and the adjustment bracket to tighten the adjustment bracket. And a distance bracket to maintain the tilt position of the column body after the tilt position is adjusted.
例えば、特許文献１で開示されている構造では、金属又は非金属のライナを設けることで、チルトボルトを締付けた状態でアジャストブラケットとディスタンスブラケットとの間にフリクションを発生させている。
また、アジャストブラケットとディスタンスブラケットとの間にフリクションを発生させる他の構造として、カムを用いた締め付け構造がある。この構造では、アジャストブラケット側（固定側）と回動自在とされているチルトレバー側のそれぞれにテーパをつけたカムを設けており、そのカムのリフト量分をチルトボルト軸方向に締付けることで、ディスタンスブラケットとアジャストブラケットとの間にフリクションを発生させている。
Further, as another structure for generating friction between the adjustment bracket and the distance bracket, there is a tightening structure using a cam. In this structure, a tapered cam is provided on each of the adjustment bracket side (fixed side) and the tilt lever side that is rotatable, and the lift amount of the cam is tightened in the direction of the tilt bolt axis. Friction is generated between the distance bracket and the adjustment bracket.
前記特許文献１に記載の技術では、ライナの弾性力によりチルトボルトの締付け作用を大きくしてアジャストブラケットとディスタンスブラケットとの間のフリクションを得ていることから、チルト位置の固定解除時（チルトレバー解除時）にそのライナの弾性力がチルトレバー回転方向成分に転じるので、これによりチルトレバーが一度に緩んでしまう。これでは、チルト位置の固定解除時にチルトレバーが速く回転してしまい、操作者の手に当たる等して、操作者に不快感を与えてしまう。 In the technique described in Patent Document 1, since the friction between the adjustment bracket and the distance bracket is obtained by increasing the tightening action of the tilt bolt by the elastic force of the liner, the tilt position is released (tilt lever). At the time of release), the elastic force of the liner turns into a tilt lever rotation direction component, so that the tilt lever is loosened at a time. In this case, when the tilt position is released, the tilt lever rotates rapidly, and hits the operator's hand, which gives the operator discomfort.
また、前記カムを用いた締め付け構造でも、チルトレバーを解除する際に、アジャストブラケット側のカム面をチルトレバー側のカム面が滑り降るので、チルトレバーが一度に緩んでしまう。よって、前記特許文献１と同様に、チルト位置の固定解除時にチルトレバーが速く回転してしまい、操作者の手に当たる等して、操作者に不快感を与えてしまう。
本発明は、前記問題に鑑みてなされたものであり、チルト位置の固定解除時にチルトレバーが速く回転しまうことを防止し、かつコラム本体が一度に落ちてしまうことを防止するステアリング装置の提供を目的とする。
Even in the tightening structure using the cam, when the tilt lever is released, the tilt lever side cam surface slides down on the cam surface on the adjustment bracket side, so that the tilt lever is loosened at a time. Therefore, similarly to Patent Document 1, when the tilt position is released from being fixed, the tilt lever rotates rapidly, and hits the operator's hand, which makes the operator uncomfortable.
The present invention has been made in view of the above problems, and provides a steering device that prevents the tilt lever from rotating quickly when the tilt position is released, and prevents the column body from dropping at once. Objective.
本発明に係るステアリング装置は、車両のステアリングコラムのチルト位置の固定及び固定解除をチルトレバーの回転操作をより行うステアリング装置である。
このステアリング装置は、前記チルトレバーの回転に連動して移動部材が移動し、前記チルトレバーを回転させて前記固定解除するときの前記移動部材の移動を弾性体の弾性力で抑制する。このように、移動部材の移動を抑制することで、チルトレバーの回転速度が抑制されるようになる。
A steering device according to the present invention is a steering device that performs rotation of a tilt lever to fix and release the tilt position of a steering column of a vehicle.
In this steering device, the moving member moves in conjunction with the rotation of the tilt lever, and the movement of the moving member when the tilt lever is rotated to release the fixation is suppressed by the elastic force of the elastic body. In this way, by suppressing the movement of the moving member, the rotation speed of the tilt lever is suppressed.
本発明によれば、チルト位置の固定解除時にチルトレバーが速く回転しまうのを防止できる。 According to the present invention, it is possible to prevent the tilt lever from rotating quickly when the tilt position is released.
本発明を実施するための最良の形態（以下、実施形態という。）を図面を参照しながら詳細に説明する。
図１は本発明の実施形態のステアリング装置の側面図であり、図中１はハウジング、２は車体側に固定さている車体側固定部材であるアジャストブラケット（チルトブラケットともいう。）である。
このステアリング装置は、図示しないステアリングシャフトを支持するとともに、チルト回転軸Ｏ回りに揺動可能に連結されているコラム本体３と、チルト回転軸Ｏよりもステアリングホイール側において、そのコラム本体３の揺動を固定及び固定解除可能なチルトレバー４とを備えている。
The best mode for carrying out the present invention (hereinafter referred to as an embodiment) will be described in detail with reference to the drawings.
FIG. 1 is a side view of a steering apparatus according to an embodiment of the present invention, in which 1 is a housing and 2 is an adjustment bracket (also referred to as a tilt bracket) which is a vehicle body side fixing member fixed to the vehicle body side.
This steering device supports a steering shaft (not shown) and is connected to a column main body 3 that is swingable about a tilt rotation axis O, and the column main body 3 swings closer to the steering wheel than the tilt rotation axis O. And a
ステアリングシャフトとコラム本体３とは同軸心とされ、その軸心は車両への取り付け状態において前方に向かうに従って下方に向かうように傾斜している。ステアリングシャフトの一端には図示しないステアリングホイールが接続され、他端には自在継手を介して図示しないステアリングギヤが接続されている。そして、ステアリングホイールの回転がステアリングシャフトからステアリングギヤを介して車輪に伝達されることにより、車両の操舵がなされるように構成されている。 The steering shaft and the column body 3 are coaxial, and the axis thereof is inclined so as to go downward as it goes forward in the state of being attached to the vehicle. A steering wheel (not shown) is connected to one end of the steering shaft, and a steering gear (not shown) is connected to the other end via a universal joint. The rotation of the steering wheel is transmitted from the steering shaft to the wheels via the steering gear, whereby the vehicle is steered.
図２は、図１における矢示Ａ−Ａ断面を示す図である。本実施形態におけるステアリングコラムは、アジャストブラケット２とディスタンスブラケット５との間の締付け構造にカム式を採用している。
図２に示すように、アジャストブラケット２がコラム本体３を上方から取り囲むように配設されており、このアジャストブラケット２の内側に、コラム本体３を支持するディスタンスブラケット５が設けられている。ディスタンスブラケット５は、ステアリングコラム側固定部材であり、コラム本体３に溶接により固定されている。
2 is a cross-sectional view taken along the line AA in FIG. The steering column in the present embodiment employs a cam type for the tightening structure between the
As shown in FIG. 2, an
アジャストブラケット２のチルト溝及びディスタンスブラケット５のボルト穴を介して、アジャストブラケット２及びディスタンスブラケット５の幅方向にチルトボルト６が挿通されており、アジャストブラケット２の側面から出たチルトボルト６の端部にチルトレバー４が取り付けられて、その端部に形成されたネジ部にチルトボルト締結ナット７が螺合されている。
The
また、チルトボルト６は、弾性体配設部材である第１カム部材１０と移動部材である第２カム部材２０とを通挿しており、これらの第１及び第２カム部材１０，２０は、相互に噛み合って係合するカム摺接面を有する。アジャストブラケット２及びチルトレバー４におけるチルトボルト３の挿通部分に、当該アジャストブラケット２側に第１カム部材１０が一体となるように設けられ、チルトレバー４側に、第１カム部材１０と対向するように第２カム部材２０が設けられている。ここで、第１カム部材１０は、アジャストブラケット２のチルト溝に係合しながらスライドして第１カム部材１０の回動を阻止する突条部を有し、第２カム部材２０は、チルトレバー４の回動部に嵌合し、チルトレバー４に連動して回動するための嵌合部を有する。
Further, the
次に、第１及びカム部材１０，２０によるカム構造の詳細を説明する。図３及び図４は、第１及び第２カム部材１０，２０の詳細な形状を示す。ここで、図４は、図３における矢示Ｂ−Ｂの断面部形状を示す。
図３に示すように、第１カム部材１０は、略円盤形状をなしており、その側面の周方向に４箇所、平坦部（以下、第１カム側平坦部ともいう。）１１と勾配部（以下、第１カム側勾配部ともいう。）１２とからなるカム部１３が形成されている。そして、各カム部１３には、第２カム部材２０に対して凹となる部分のその底部に板バネ３０が設けられている。板バネ３０は、第１カム部材１０の周方向に一定の長さを有し、その途中部位（以下、突起部という。）３１が第２カム部材２０側に突出した形状になっている。ここで、突起部３１の形状は、詳しくは第１カム部材１０側（当該突起部３１の裏面側）に空間を有する屈曲形状となっている。
Next, details of the cam structure of the first and
As shown in FIG. 3, the
一方、第２カム部材２０は、第１カム部材１０に対応する形状をなしている。すなわち、第２カム部材２０は、図４に示すように、略円盤形状をなしており、その側面に平坦部（以下、第２カム部材側平坦部ともいう。）２１と勾配部（以下、第２カム部材側勾配部ともいう。）２２とからなるカム部２３が形成されており、そしてこのカム部２３が側面の周方向に４箇所形成されている。
On the other hand, the
すなわち、概略として、第１カム部材１０には、側面の周方向に４箇所、勾配部１２を設けた凹部１４が形成されるとともに、その凹部１４の底に所定形状の板バネ３０が配置されており、一方、第２カム部材２０には、そのような第１カム部材１０の形状に対応して、側面の周方向に４箇所、勾配部２２を設けた凸部２４が形成されている。
ここで、図５に示すように、第２カム部材側平坦部２１が、第１カム側平坦部１１に乗り上げた状態、すなわちチルトレバー４のロック状態において、第１カム部材１０の凹部１４の形状又は板バネ３０の突出部３１の突出量は、第１カム側平坦部１１（又は第２カム部材側平坦部２１）と板バネ３０の突起部３１との間のチルトボルト軸方向における距離がｈ１となるように設計されている。
That is, roughly, the
Here, as shown in FIG. 5, the second cam member-side
次にこのような形状をなす第１及び第２カム部材１０，２０による締付け構造により実現されるチルト位置の固定解除時（チルト解除時）の動作を説明する。
図６は、チルト位置を固定解除する際の第１カム部材１０と第２カム部材２０との位置関係（係合状態）の変化を、（Ａ）、（Ｂ）及び（Ｃ）の順番で示す。
図６（Ａ）は、アジャストブラケット２をチルトボルト軸方向に締付け、アジャストブラケット２とディスタンスブラケット５との接触部位にフリクションを発生させている状態である。このとき、第２カム部材側平坦部２１は、第１カム側平坦部１１に乗り上げた状態になっている。
Next, the operation at the time of unlocking the tilt position (at the time of tilt release) realized by the tightening structure by the first and
FIG. 6 shows changes in the positional relationship (engagement state) between the
FIG. 6A shows a state in which the
この状態は、チルト位置の固定時の状態であり、第２カム部材２０が第１カム部材１０を軸方向に押圧しているので、これにより、アジャストブラケット２がディスタンスブラケット５に押圧して摺接し、アジャストブラケット２とディスタンスブラケット５との接触部位でのフリクションが大きくなることで、コラム本体１３がロックされた状態になっている。
This state is a state when the tilt position is fixed. Since the
そして、チルト位置の固定解除のためにチルトレバー４を回転させると、図６（Ｂ）に示すように、第２カム部材側平坦部２１が第１カム部材１０の凹部１４内にずり下がり、これにより当該第２カム部材側勾配部２２と第１カム側勾配部１２とが摺動するようになる。そして、第２カム部材側平坦部２１が第１カム部材１０の凹部１４の底にある板バネ３０の突起部３１に当たる。
When the
そして、完全に固定解除した状態では、図６（Ｃ）に示すように、第２カム部材側平坦部２１で板バネ３０の突起部３１を押し込んで、板バネ３０のバネ力に抗して第２カム部材２０が第１カム部材１０に近づいた状態になる。
よって、チルト位置の固定解除の途中の段階で、第２カム部材２０の凸部２４が板バネ３０の突起部３１に当たり、板バネ３０のバネ力の作用が緩衝効果となり、チルトレバー４の回転速度が減速する。これにより、チルトレバー４が操作者の手に当たる等して、操作者に不快感を与えてしまうようなことを防止できる。
Then, in the completely unlocked state, as shown in FIG. 6C, the
Therefore, in the middle of the unlocking of the tilt position, the
また、第１カム部材１０が軸方向に戻るので、コラム本体１３の揺動が許容される。これにより、運転者はチルトレバー４を回転操作することで、ステアリングホイールを所望の角度に調整することができる。
ここで、図７（Ａ）は、チルトレバー変位と前記フリクションとの関係を示す。ここで、チルトレバー変位は、第１カム部材１０と第２カム部材２０との位置関係そのものとも言える。図７（Ｂ）は、この図７（Ａ）と対比するためのもので、従来構造におけるチルトレバー変位と前記フリクションとの関係を示す。
Further, since the
Here, FIG. 7A shows the relationship between the tilt lever displacement and the friction. Here, it can be said that the tilt lever displacement is the positional relationship between the
図７（Ａ）に示すように、板バネ３０（具体的には突起部３１）に第２カム部材２０（具体的には凸部２４）が接触した瞬間のチルトレバー位置（第１カム部材１０と第２カム部材２０との位置関係では図６（Ｂ）の位置関係）で、フリクションが最小値になり、さらにチルトレバー４を回転させると（第１カム部材１０と第２カム部材２０との位置関係が図４（Ｃ）の位置関係に変化すると）、その回転量に応じて再びフリクションが徐々に大きくなる。
As shown in FIG. 7A, the tilt lever position (first cam member) at the moment when the second cam member 20 (specifically, the convex portion 24) contacts the leaf spring 30 (specifically, the protruding portion 31). 10 and the
これに対して、従来構造、例えば前記特許文献１に記載の技術や従来のカムを用いた締め付け構造では、図７（Ｂ）に示すように、チルトレバー４を回転させると、その途中から完全に固定解除されるまで、フリクションが最小値のままになる。これにより、チルトレバー解除時に、チルトボルト軸方向の締め付け力が一度になくなるため、アジャストブラケットとディスタンスブラケットとの間のフリクションも一度になくなる。よって、チルトバランスバネがないコラムであれば、チルトレバー解除時にコラム本体が一度に落ちてしまう。これでは、音が出てしまったり、チルト機構の質感に欠けてしまったりする。 On the other hand, in the conventional structure, for example, the technique described in Patent Document 1 or the conventional tightening structure using the cam, as shown in FIG. The friction remains at the minimum value until it is unlocked. As a result, when the tilt lever is released, the tightening force in the tilt bolt axial direction is eliminated at a time, so that the friction between the adjustment bracket and the distance bracket is also eliminated at a time. Therefore, if the column does not have a tilt balance spring, the column main body falls at once when the tilt lever is released. In this case, sound may be produced or the texture of the tilt mechanism may be lacking.
これに対して、本発明を適用することで、チルト位置の固定解除の最終段階では、図７（Ａ）に示したように、板バネ３０のバネ力によりアジャストブラケット２とディスタンスブラケット５との間のフリクションが一度になくならないので、コラム本体が一度に落ちてしまうことがなく、音が出ることを抑えることができる。
なお、前記距離ｈ１を変更することで、前記フリクション特性を変えることができ、それにより、コラム本体の保持力を調整することもできる。また、板バネ３０の剛性或いは弾性を変えることで、前記フリクション特性を変えることもでき、それによりコラム本体の保持力を調整することもできる。
On the other hand, by applying the present invention, at the final stage of the unlocking of the tilt position, as shown in FIG. 7A, the
Note that the friction characteristic can be changed by changing the distance h1, and thereby the holding force of the column body can be adjusted. Further, the friction characteristic can be changed by changing the rigidity or elasticity of the
また、チルト位置を完全に固定解除した状態では（図６（Ｃ）参照）、第２カム部材側平坦部２１が板バネ３０の突起部３１に対して斜め方向から当接して、第２カム部材側平坦部２１で板バネ３０の突起部３１が押し込まれることで、板バネ３０が第１カム部材１０の側面の周方向に伸びるようになる。このようなことから、板バネ３０は第２カム部材２０が回転してくる側の部位が第１カム部材１０に接着剤等により固定されており、かつ第２カム部材２０が回転してくる側と反対側の部位が自由端とされている。その一方で、第１カム部材１０には、図３乃至図６に示すように、板バネ３０の前記自由端に対して第２カム部材２０の回転方向側に、板バネ３０が伸びるための空部１５を設けている。
When the tilt position is completely unlocked (see FIG. 6C), the second cam member-side
これにより、第２カム部材２０の第２カム部材側平坦部２１で板バネ３０が押圧されて板バネ３０が伸びても、当該板バネ３０の自由端が空部１５内に納まるから、当該板バネ３０の自由端が第１カム部材１０の設置部外に乗り上げてしまうことを防止できる。例えば、板バネ３０の自由端が第１カム部材１０の設置部外に乗り上げてしまうと、第１カム部材１０と第２カム部材２０との間に板バネ３０の自由端が噛み込んでしまうが、このようなこともない。
また、第２カム部材２０において第２カム部材側平坦部２１に対応する部分の形状を凹凸形状にしてもよい。例えば、図８に示すような凹凸形状にしてもよい。以下、第２カム部材２０におけるその部分２３を凹凸形状部２３ということにする。
Thereby, even if the
Moreover, you may make the shape of the part corresponding to the 2nd cam member side
図８（Ａ）は、アジャストブラケット２をチルトボルト軸方向に締付け、アジャストブラケット２とディスタンスブラケット５との間にフリクションを発生させている状態である。このとき、第２カム部材２０の凹凸形状部２３は、第１カム側平坦部１１に乗り上げられた状態になっている。
この図８（Ａ）に示すように、凹凸形状部２３が第１カム側平坦部１１に乗り上げた状態において、第１カム部材１０の凹部１４の形状、板バネ３０の突出部３１の突出量又は第２カム部材２０の凹凸形状部２３は、当該凹凸形状部２３において第１カム部材１０側に対して凸となる部分２３ａと板バネ３０の突起部３１との間のチルトボルト軸方向における距離をｈ２とし、さらに、当該凹凸形状部２３において第１カム部材１０側に対して凹となる部分２３ｂと板バネ３０の突起部３１との間のチルトボルト軸方向における距離をｈ３として設計されている。さらに、凹凸形状部２３において第１カム部材１０側に対して凹となる部分２３ｂと板バネ３０の突起部３１との間のチルトボルト軸方向と直角方向における距離、或いはカム部材１０，２０の周方向における前記部分２３ｂと前記突起部３１との間の距離をＥとしている。
FIG. 8A shows a state where the
As shown in FIG. 8A, in the state in which the concavo-
この図８（Ａ）に示す状態からチルト位置の固定解除のためにチルトレバー４を回転させると、図８（Ｂ）に示すように、第２カム部材２０の凹凸形状部２３が第１カム部材１０の凹部１４内にずり下がり、これにより当該第２カム部材側勾配部２２と第１カム側勾配部１２とが摺動するようになる。そして、第２カム部材２０の凹凸形状部２３が第１カム部材１０の凹部１４内にある板バネ３０の突起部３１に当たる。この図８（Ｂ）では、第２カム部材２０の凹凸形状部２３において第１カム部材１０側に対して凸となっている部分２３ａが先ず板バネ３０の突起部３１に当たる。以下、この状態を状態Ａということにする。
When the
さらにチルトレバー４を回転させると、図８（Ｃ）に示すように、第２カム部材２０の凹凸形状部２３において第１カム部材１０側に対して凹となる部分２３ｂに、板バネ３０の突起部３１が入り込む。以下、この状態を状態Ｂということにする。そして、さらにチルトレバー４を回転させると、板バネ３０のバネ力に抗して第２カム部材２０が第１カム部材１０側に押し込まれる。
When the
ここで、図９は、チルトレバー変位と前記フリクションとの関係を示す。
この図９に示すように、第２カム部材２０の凹凸形状部２３において第１カム部材１０側に対して凸となっている部分２３ａが板バネ３０の突起部３１に当たった前記状態Ａ（図８（Ｂ）参照）のチルトレバー位置で、フリクションが最小値（最初の極小値）になり、さらにチルトレバー４を回転させると、その回転量に応じて再びフリクションが徐々に増加する。しかし、第２カム部材２０の凹凸形状部２３において第１カム部材１０側に対して凹となる部分２３ｂに、板バネ３０の突起部３１が入り込んだ前記状態Ｂ（図８（Ｃ）参照）のチルトレバー位置で、フリクションが再び極小値になる。そして、さらにチルトレバー４を回転させると、板バネ３０のバネ力に抗して第２カム部材２０が第１カム部材１０側に押し込まれることで、その回転量に応じて再びフリクションが徐々に大きくなる。
Here, FIG. 9 shows the relationship between the tilt lever displacement and the friction.
As shown in FIG. 9, in the
このように第２カム部材２０において板バネ３０の突起部３１に接触しながら移動する部位２３を、その移動方向で凹凸形状にするなど平面ではない形状にすることで、前記フリクションの変化を制御することができるようになる。
なお、前記距離ｈ２，ｈ３，Ｅを変更することで、前記フリクション特性を変えることができ、それによりコラム本体の保持力を調整することもできる。
In this way, the change of the friction is controlled by making the
Note that the friction characteristics can be changed by changing the distances h2, h3, E, whereby the holding force of the column body can be adjusted.
次に第２の実施形態を説明する。
第２の実施形態も、前記第１の実施形態と同様に、本発明に係るステアリング装置である。図１０乃至図１２は、第２の実施形態のステアリング装置における締め付け構造を示す。ここで、図１２は、図１０における矢示Ｃ−Ｃの断面部形状を示す。
図１０に示すように、前記第１の実施形態と同様に、第２の実施形態でも、コラム本体に固定されてディスタンスブラケット５が車体側に固定されたアジャストブラケット２により挟み込まれている。そして、これらアジャストブラケット２及びディスタンスブラケット５にその幅方向にチルトボルト６が挿通されており、アジャストブラケット２の側面から出たそのチルトボルト６の端部にチルトレバー４がボルト締結ナット７により止められている。
Next, a second embodiment will be described.
The second embodiment is also a steering device according to the present invention, as in the first embodiment. 10 to 12 show a tightening structure in the steering apparatus of the second embodiment. Here, FIG. 12 shows the cross-sectional shape of the arrow CC in FIG.
As shown in FIG. 10, in the second embodiment as well, the
この締め付け構造では、アジャストブラケット２及びチルトレバー４におけるチルトボルト６の挿通部分に、当該アジャストブラケット２側に第１カム部材４０が一体となるように設けられ、チルトレバー４側に、第１カム部材４０と対向するように第２カム部材５０が取り付けられている。そして、この第２の実施形態では、チルトレバー４側に板バネ６０が取り付けられており、その板バネ６０が、第１カム部材４０に対向するように第２カム部材５０の背部に形成されている空隙部５１に収容された格好になっている。
In this tightening structure, the
このような構成では、アジャストブラケット２と一体とされている第１カム部材４０が移動部材を実現し、チルトレバー４に取り付けられた第２カム部材５０が弾性体配設部材を実現する。そして、このような構成では、チルトレバー４を回転させることで、第２カム部材５０は実際に回転して移動する部材となり、第１カム部材４０は、チルトレバー４の回転に連動して相対的に移動する部位となる。
In such a configuration, the
図１３及び図１４は、板バネ６０の形状を示す。ここで、図１３は、板バネの平面図であり、図１４は、図１３の矢示Ｄ−Ｄの断面部形状を示す。
板バネ６０は、図１３に示すように、第２カム部材５０に装着された際にチルトボルト６が挿通される挿通孔６１が形成されており、略円盤形状をなしている。そして、板バネ６０は、図１４に示すように、全周にわたって波形状となっている。
13 and 14 show the shape of the
As shown in FIG. 13, the
図１５及び図１６は、第２カム部材５０の形状を示す。ここで、図１５は、第２カム部材５０の平面図であり、図１６は、図１５の矢示Ｅ−Ｅの断面部形状を示す。
第２カム部材５０は、チルトレバー４と一体ではなく、チルトレバー４に後付けで装着可能な形状とされている。すなわち、第２カム部材５０は、図１５に示すように、板バネ６０と同様に、チルトボルト６が挿通される挿通孔５２が形成されており、略円盤形状をなしている。そして、第２カム部材５０は、挿通孔５２を形成する内周壁５２ａと外周壁５３との間に、周方向に４箇所、平坦部（以下、第２カム部材側平坦部ともいう。）５４と勾配部（以下、第２カム部材側勾配部ともいう。）５５とからなるカム部５６が形成されており、周方向で他の部分が開口されている。この開口部５７から、板バネ６０の凸側（以下、突起部ともいう。）６２が第１カム部材４０側に臨むようになっている。また、図１６に示すように、外周壁５３は、第２カム部材５０の背面側、すなわちチルトレバー４の取り付け側に一定量突出しており、また、内周壁５２ａは、その外周壁５３よりも突出量を多くして、前記背面側に突出している。
15 and 16 show the shape of the
The
このような形状にすることで、チルトレバー４に板バネ６０及び第２カム部材５０を装着した状態を示す図１０に示すように、第２カム部材５０の内周壁５２ａがチルトレバー４の取り付け孔４ａに嵌合されて、当該第２カム部材５０とチルトレバー４との間に形成される空隙部５１に板バネ６０が収容されるようになる。このとき、図１１及び図１２に示すように、板バネ６０の凹側６３が第２カム部材５０のカム部５６の背面側に位置され、かつ板バネ６０の凸側（突起部）６２が第２カム部材５０の開口部５７から第１カム部材４０側に臨んだ状態になる。これにより、平坦部５４、勾配部５５、そして板バネ６０の突起部６２が、その順番で第２カム部材５０の周方向に位置されるようになる。
With such a shape, the inner
一方、第１カム部材４０は、前述したような形状をなす第２カム部材５０に対応する形状をなしている。すなわち、第１カム部材４０は、図１２に示すように、平坦部（以下、第１カム部材側平坦部ともいう。）４１と勾配部（以下、第１カム部材側勾配部ともいう。）４２とからなるカム部４３が形成されており、そしてこのカム部４３が周方向に４箇所形成されている。
On the other hand, the
次にこのような形状をなす第１及び第２カム部材４０，５０による締付け構造により実現されるチルト位置の固定解除時（チルト解除時）の動作を説明する。
図１７は、チルト位置を固定解除の際の第１カム部材４０と第２カム部材５０との位置関係（係合状態）の変化を、（Ａ）、（Ｂ）及び（Ｃ）の順番で示す。
図１７（Ａ）は、アジャストブラケット２をチルトボルト軸方向に締付け、アジャストブラケット２とディスタンスブラケット５との間にフリクションを発生させている状態である。このとき、第２カム部材側平坦部５４は、第１カム部材側平坦部４１に乗り上げた状態になっている。
Next, the operation at the time of unlocking the tilt position (at the time of tilt release) realized by the tightening structure by the first and
FIG. 17 shows changes in the positional relationship (engagement state) between the
FIG. 17A shows a state in which the
そして、チルト位置の固定解除のためにチルトレバー４を回転させると、図１７（Ｂ）に示すように、第２カム部材側平坦部５４が第１カム部材側傾斜部４２側にずり下がり、これにより当該第１カム部材側勾配部４２と第２カム部材側勾配部５５とが相対的に摺動するようになる。そして、第１カム部材側平坦部４１が第２カム部材５０の開口部５７内にある板バネ６０の突起部（凸側）６２に当たる。
When the
そして、完全に固定解除した状態では、図１７（Ｃ）に示すように、第１カム部材側平坦部４１で板バネ６０の突起部６２を押し込んで、板バネ６０のバネ力に抗して第２カム部材５０が第１カム部材４０に近づいた状態になる。
このようにチルト位置の固定解除の際に第１カム部材４０と第２カム部材５０との位置関係が変化することで、チルト位置の固定解除の途中の段階では、第１カム部材４０の凸部４４が板バネ６０の突起部６２に当たり、板バネ６０のバネ力の作用が緩衝効果となるので、チルトレバー４の回転速度が減速する。これにより、チルト位置の固定解除時に、チルトレバー４が操作者の手に当たる等して、操作者に不快感を与えてしまうようなことを防止できる。
また、チルト位置の固定解除の最終段階では、板バネ６０のバネ力によりアジャストブラケット２とディスタンスブラケット５との間のフリクションが一度になくならないので、コラム本体が一度に落ちてしまうことがなく、音が出ることを抑えることができる。
Then, in the completely unlocked state, as shown in FIG. 17C, the
Thus, when the tilt position is released, the positional relationship between the
Further, at the final stage of the unlocking of the tilt position, the friction between the
以上、本発明の実施形態を説明した。しかし、本発明は、前述の実施形態として実現されることに限定されるものではない。
すなわち、前述の実施形態では、カム部材１０，２０，４０，５０や板バネ３０，６０の形状を具体的に説明した。しかし、これに限定されるものではない。すなわち、カム部材１０，２０，４０，５０のカム部の形状又はカム面の形状や板バネ３０，６０の形状は、本発明の効果を得ることができる限り、他の形状であってもよい。
The embodiments of the present invention have been described above. However, the present invention is not limited to being realized as the above-described embodiment.
That is, in the above-described embodiment, the shapes of the
なお、前述の実施形態の説明において、カム部材１０，２０，４０，５０における第１及び第２カム部材側平坦部並びに第１及び第２カム部材側傾斜部は、カム部材１０，２０，４０，５０におけるカム面を実現しており、弾性体３０，６０は、チルトレバーを回転させて固定解除するときの移動部材の移動を弾性力で抑制する弾性体を実現している。
また、チルトレバーの回転に連動して移動する移動部材と、チルトレバーを回転させて固定解除するときの移動部材の移動を弾性力で抑制する弾性体と、を備える構成であれば、前述の実施形態と同様に、移動部材の移動を抑制することでチルトレバーの回転速度が抑制されるから、チルト位置の固定解除時にチルトレバーが速く回転しまうのを防止できる。
In the description of the above-described embodiment, the first and second cam member-side flat portions and the first and second cam member-side inclined portions of the
Further, if the structure includes a moving member that moves in conjunction with the rotation of the tilt lever and an elastic body that suppresses movement of the moving member when the tilt lever is rotated to release the fixing with an elastic force, Similarly to the embodiment, since the rotation speed of the tilt lever is suppressed by suppressing the movement of the moving member, it is possible to prevent the tilt lever from rotating rapidly when the tilt position is released.
２ アジャストブラケット
４ チルトレバー
５ ディスタンスブラケット
１０ 第１カム部材
１１ 平坦部
１２ 勾配部
１３ カム部
２０ 第２カム部材
２１ 平坦部
２２ 勾配部
２３ カム部
３０ 板バネ
３１ 突起部
2
Claims (3)
前記チルトレバーの回転に連動して移動する移動部材と、
前記チルトレバーを回転させて前記固定解除するときの前記移動部材の移動を弾性力で抑制する弾性体と、
を備えることを特徴とするステアリング装置。 In a steering device that performs rotation operation of a tilt lever to fix and release the tilt position of a steering column of a vehicle,
A moving member that moves in conjunction with rotation of the tilt lever;
An elastic body that suppresses movement of the moving member by an elastic force when the tilt lever is rotated to release the fixation;
A steering apparatus comprising:
前記ステアリングコラムには、ステアリングコラム側固定部材が固定され、車体側には、車体側固定部材が固定され、
前記チルトレバーを回転させることで前記距離を長くして、前記ステアリングコラム側固定部材と車体側固定部材との接触部位の摩擦力を大きくすることで前記固定をし、当該回転方向と反対方向に前記チルトレバーを回転させることで前記距離を短くして、前記摩擦力を小さくすることで前記固定解除するようになっており、
前記チルトレバーを回転させて前記距離が短くなったときに、前記移動部材が前記弾性体を押圧することで、その押圧により発生する当該弾性体の反発力が前記移動部材の移動を抑制することを特徴とする請求項１記載のステアリング装置。 An elastic body disposing member provided with the elastic body, and the moving member moves in conjunction with the rotation of the tilt lever, so that the distance with respect to the elastic body disposing member changes, and the distance is When the elastic body is shortened,
A steering column side fixing member is fixed to the steering column, and a vehicle body side fixing member is fixed to the vehicle body side.
By rotating the tilt lever, the distance is lengthened, and the fixing is performed by increasing the frictional force of the contact portion between the steering column side fixing member and the vehicle body side fixing member, in the direction opposite to the rotation direction. The distance is shortened by rotating the tilt lever, and the fixation is released by reducing the frictional force.
When the tilt lever is rotated and the distance is shortened, the moving member presses the elastic body, and the repulsive force of the elastic body generated by the pressing suppresses the movement of the moving member. The steering device according to claim 1.
前記チルトレバーを前記反対方向に回転させることで、前記移動部材が回転して、前記移動部材のカム面が前記弾性体配設部材のカム面に沿って摺動し、前記移動部材が前記弾性体配設部材に対して距離が変化して、当該距離が短くなったときに前記弾性体を押圧するようになっており、
前記弾性体は、前記移動部材が回転してくる側の部位が前記弾性体配置部材に固定され、かつ前記移動部材が回転してくる側と反対側の部位が自由端となっており、前記弾性体配置部材には、前記弾性体の前記自由端に対して前記移動部材の回転方向側に、前記押圧により前記弾性体が伸びるための空部を設けていることを特徴とする請求項２記載のステアリング装置。 The moving member is a cam member having a disc shape and a cam surface formed in a circumferential direction on a side surface thereof, and rotating in conjunction with the tilt lever, and the elastic body arranging member has a disc shape and is A cam member is formed in which a cam surface is formed in contact with the cam surface of the moving member in a circumferential direction of the side surface, and the elastic body is disposed in a partial region of the cam surface;
By rotating the tilt lever in the opposite direction, the moving member rotates so that the cam surface of the moving member slides along the cam surface of the elastic body arranging member, and the moving member When the distance is changed with respect to the body arrangement member, the elastic body is pressed when the distance becomes shorter,
The elastic body has a portion on the side where the moving member rotates is fixed to the elastic body arranging member, and a portion opposite to the side on which the moving member rotates is a free end, 3. The elastic body arranging member is provided with a hollow portion for extending the elastic body by the pressing, on a rotational direction side of the moving member with respect to the free end of the elastic body. The steering apparatus as described.
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