JP2006048572A - 不動産競売情報提供システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】不動産競売情報提供システムが、売却単位識別情報、最低売却価額情報、および売却価額情報、を対応して記憶する売却単位情報記憶部と、売却単位識別情報、物件識別情報を対応して記憶する競売物件情報記憶部と、を有し、これらを検索して、最低売却価額情報および売却結果情報を抽出し、乖離率を算出する。
【選択図】図1
Description
このような競売不動産の情報をインターネット等で公開する競売不動産情報提供システムが公開されている(特許文献1参照)。また、競売不動産情報を利用者にオンラインで公開し、情報の検索・取得を端末で行える配信システムが公開されている(特許文献2参照)。
上記に鑑み、本発明は、競売不動産の情報、特に、競売不動産の最低売却価額と売却価額の乖離率の情報の提示を図った競売不動産情報提供システムを提供することを目的とする。
図1は、本発明の一実施形態に係る不動産競売システム10を表すブロック図である。
不動産競売システム10は、民事執行事件処理システム20,入力用サーバ30,競売不動産情報提供システム40、競売不動産情報データベース50、沿線情報データベース60、閲覧用コンピュータ70から構成される。
入力用サーバ30は,不動産競売のための評価書、現況調査報告書、物件明細書の情報の入力、記憶、出力を行うための入力手段、記憶手段、出力手段、中央演算処理装置(CPU)を有するコンピュータである。
競売不動産情報データベース50は、不動産競売情報および競売結果情報を記憶する記憶手段であり、その記憶内容の詳細は後述する。
沿線情報データベース60は、競売対象の不動産の所在地への交通機関の情報を記憶する記憶手段である。
閲覧用コンピュータ70は、競売不動産情報提供システム40とインターネット等のネットワークを経由して接続し、競売不動産情報の閲覧を行うためのコンピュータである。このコンピュータは、汎用のコンピュータ、例えば、パーソナルコンピュータを用いることができ、一般ユーザ等による競売不動産情報の閲覧を可能とする。
(1)民事執行事件処理システム20は競売物件の管理に用いられる。
申立人(債権者)が、執行裁判所に対して不動産競売執行の申立てを行い、保管金を納付することで、競売の手続きが開始される。競売の手続きが開始された情報は競売の手続きの開始に伴い、評価書、現況調査報告書、物件明細書(いわゆる3点セット)が用意される。評価書は、不動産の評価のために選任された評価人によって作成される。現況調査報告書は、執行官が不動産の現況を調査して作成する。物件明細書は、書記官が作成する。3点セットが用意されたら、執行裁判所より売却実施命令が発令される。
入力用サーバ30で入力された情報は、競売不動産情報提供システム40に送信される。
(4)競売不動産情報提供システム40は、閲覧開始日と同時に競売物件情報をインターネットで公開する。
競売不動産情報提供システム40は、競売不動産情報データベース50に記憶された競売不動産情報を閲覧用コンピュータ70に提供する。なお、沿線情報データベース60は、競売不動産情報データベース50に記憶された所在地情報に対応する交通機関の情報を記憶し、競売不動産情報データベース50に記憶された所在地との紐付けに用いられる。
図2(A),(B),(C)はそれぞれ、競売不動産情報の一部を構成する、売却単位テーブル、物件テーブル、物件グループテーブルを表す。即ち、競売不動産情報は、売却単位テーブル、物件テーブル、物件グループテーブルに区分して記憶される。
売却単位は、競売物件が売却されるときの売却の単位であり、例えば、複数の不動産が一括して競売される(不動産毎には競売されない)ときには、これら複数の不動産が売却単位を構成する。
この物件テーブルは売却単位としての物件内容の管理、検索を可能とするものである。このため、ここでの「物件種別」は売却単位での物件の種別を表すものとなる。なお、この詳細は後述する。
物件グループは、売却単位に含まれる競売物件を区分するグループである。例えば、売却単位中に互いに隣接していない物件が含まれるときに、これらの物件を異なるグループに区分することで、売却単位中の物件の把握、検索等を容易にすることができる。
この物件グループテーブルは物件グループとしての物件内容の管理、検索を可能とするものである。このため、ここでの「物件種別」は物件グループでの物件の種別を表すものとなる。なお、この詳細は後述する。
図3は、競売不動産情報データベース50に記憶される分析用テーブルの一例を表す模式図である。
図3に示すように、分析用テーブルは、売却単位ID、および裁判所コードが付与され、所定期間内での不動産競売に対応する売却方法、最低売却価額、買受申出保証額、開札日情報、特別売却期日、物件種別、入札数、落札者属性、売却価額、売却属性、売却率、乖離率、所在、面積(土地、床、占有)が表される。
このうち、分析結果として最低売却価額、買受申出保証額、入札数、売却結果(売却価額、売却属性)、売却率、乖離率が重要である。
買受申出保証額は、競売で競り落とした人に代金(売却価額)の支払いに先立って要求する保証額である。
入札数は、競売に対する入札の件数である。一般に、最低売却価額が相場より低ければ入札数が多くなり、最低売却価額が相場より高ければ入札数が少なくなる(ときには、0となる)。
売却価額は、競売で競り落とされたときの価額である。通例、入札中で最大の価額が売却価額となる。
売却属性は、売却成立、売却不成立、取り下げ(競売中止)等の売却結果の属性を表す。売却不成立の場合には、通例、最低売却価額を下げて再度の競売が行われる。
R1=(N1/Nt)*100 ……式(1)
乖離率は、評価人による最低売却価額の値付けが適切であったか否かを表す指標であり、最低売却価額に対する売却価額の比を百分率で表したものである。即ち、乖離率R2は、最低売却価額Ct、売却価額Cから次の式(2)のように表される。
R2=(C/Ct)*100 ……式(2)
図4(A),(B)はそれぞれ、競売不動産情報データベース50に記憶される許可人テーブル、評価人テーブルを表す模式図である。
売却単位IDは、評価人と、競売結果等の競売不動産情報との対応付けを行うために、評価人テーブルに含められる。なお、これに換えて、評価人IDを売却単位テーブルや物件テーブルに含めても良い。基本的に、売却単位IDと評価人IDとの対応関係が判れば、評価人と、競売不動産情報との対応付けを行える。
A.競売物件情報の公示
競売不動産情報提供システム40によって、競売物件情報の公示を行う。
(1)競売不動産情報データベース50に記憶された競売不動産情報は、閲覧開始日より閲覧用コンピュータ70による閲覧が可能となる。競売事件は、一意の事件番号で管理されている。例えば、この事件番号に対応する公開フラグを設定しておき、この公開フラグの設定を非公開モードから公開モードに変更することで、その競売事件に係る物件を検索対象とすることができる。
この検索条件が競売不動産情報提供システム40に送信され、競売不動産情報提供システム40が検索を実行する。
この検索に際して、物件グループテーブルが機能し、ユーザの欲する物件種別をより効率的に検索することができる。以下、この詳細を説明する。
ここで、物件1、2は互いに隣接し、物件4の建物がその両者に跨って築造され、かつ物件3は物件1、2,4のいずれとも離れている(隣接していない)ものとする。
このとき、売却単位としての物件種別は「戸建て」となり、検索条件を種別「戸建て」、床面積「0〜100m2」とすることで、検索することができる。即ち、検索条件「土地」ではこの売却単位の物件を検索することができない。
1)物件グループ1:(物件1:土地(土地面積20m2)、物件2:土地(土地面積30m2)、物件4:建物(床面積100m2))、グループ種別:戸建て、グループ面積:100m2
2)物件グループ2:(物件3:土地(土地面積40m2))、グループ種別:土地、グループ面積:40m2
グループ種別、グループ面積は、グループ情報であり、その物件グループの物件中で面積が最大の物件を代表物件として、その種別、面積で表される。
このとき、検索結果として、売却単位での物件情報を提供するとすれば、検索条件の種別を「戸建て」、「土地」、「土地または戸建て」の何れであっても、売却単位としての種別「戸建て」が返されることになる。なお、売却単位での検索結果に加えて、物件グループとしてのグループ情報を提示してもよい。
競売不動産情報提供システム40によって競売結果の統計情報を提供できる。
(1)既述のように、競売不動産情報提供システム40は、競売結果を所定期間(例えば、一ヶ月毎)に集計を行い、競売不動産情報データベース50に分析用テーブルとして蓄積する。
図3に示した分析用テーブルは、図2(A),(B)に示す売却単位テーブルおよび物件テーブルから主として抽出できる。入札数、落札者属性は売却単位テーブルおよび物件テーブル中の情報には含まれていないが、図示しない競売経過テーブル等から抽出すればよい。
(3)検索条件は、閲覧用コンピュータ70から競売不動産情報提供システム40に送信され、競売不動産情報提供システム40で競売不動産情報データベース50中のデータの検索、分析が実行される。この結果、検索条件に基づいて検索された売却単位IDと、それに対応する分析用データが競売不動産情報提供システム40は、競売結果を所定期間(例えば、一ヶ月毎)に集計、分析を行い、競売不動産情報データベース50から閲覧用コンピュータ70に送信される。
図5(A)では,検索条件1〜3毎に、競売物件数と売却価格との対応関係をグラフで表している。図5(B)では,検索条件1〜3毎に、売却価格の時間的推移をグラフで表している。図5(C)では,特定の検索条件における、売却価格の年度毎の時間的推移をグラフで表している。
ここで、特定の情報(例えば、売却属性、売却率、乖離率)の提供には、閲覧用コンピュータ70での許可ID、およびパスワード(図4(A)参照)の入力を条件として、提供するようにすることができる。許可IDが発行される対象として、裁判官、評価人を挙げることができる。
競売不動産情報提供システム40によって評価人向けに改善指標を提供することができる。これは、B.で示した特定情報の提供の一例である。
(1)評価人の情報は競売不動産情報データベース50の評価人テーブルとして登録される(図4(B)参照)。評価人テーブルに評価人IDと売却単位IDとが対応して表され、評価人とその評価人が評価した競売物件との対応が可能となる。
(3)検索条件は、閲覧用コンピュータ70から競売不動産情報提供システム40に送信され、競売不動産情報提供システム40で競売不動産情報データベース50中のデータの検索が実行される。この結果、評価人IDに対応し、かつ検索条件に基づいて検索された売却単位IDと、それに対応する乖離率データが競売不動産情報データベース50から閲覧用コンピュータ70に送信される。
図6(A)では,検索条件1〜3毎に、競売物件数と乖離率との対応関係(乖離率の分布)をグラフで表している。図6(B)では,検索条件1〜3毎に、乖離率の時間的推移をグラフで表している。図6(C)では,特定の検索条件における、乖離率の年度毎の時間的推移をグラフで表している。
(1)一般ユーザは、裁判所の閲覧室に出向かなくても、閲覧用コンピュータ70から競売不動産情報提供システム40に接続することで、競売物件の情報を参照することが可能となる。このため、ユーザの利便性向上、ひいては不動産競売制度の活性化につなげることができる。
(3)競売物件の最低売却価額を算定する評価人は、競売不動産情報提供システム40への接続時に評価人ID、パスワードを入力することで、自身の過去の実績を統計的に分析し、改善指標とすることが可能になる。このため、最低売却価額の適正化が図れる。この結果、不動産競売制度のより適切な運用および競売の申立者(債権者)の利益保護が図れる。
本発明の実施形態は上記の実施形態に限られず拡張、変更可能であり、拡張、変更した実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
Claims (5)
- 競売物件が含まれる売却単位を互いに識別する売却単位識別情報と、前記売却単位識別情報に対応する売却単位の最低売却価額情報と、前記売却単位の売却価額情報と、を対応して記憶する売却単位情報記憶部と、
前記売却単位識別情報と、前記売却単位識別情報に対応する売却単位に含まれる競売物件に係る物件識別情報と、を対応して記憶する競売物件情報記憶部と、
検索のための検索条件の入力を促す検索条件入力促進部と、
前記検索入力促進部での促しに対応して入力された検索条件に基づき、前記売却単位情報記憶部および前記競売物件情報記憶部を検索して、前記最低売却価額情報および前記売却価額情報を抽出する情報抽出部と、
前記抽出された前記最低売却価額情報および前記売却価額情報に基づき、乖離率を算出する乖離率算出部と、
前記乖離率算出部で算出された乖離率の表示を促す乖離率表示促進部と、
を具備することを特徴とする不動産競売情報提供システム。 - 前記売却単位識別情報と、前記売却単位識別情報に対応する売却単位についての最低売却価額を算出した評価人を識別する評価人識別情報と、を対応して記憶する評価人情報記憶部をさらに具備し、
前記乖離率表示促進部が、前記乖離率と前記評価人識別情報とが対応する表示を促す
ことを特徴とする請求項1記載の不動産競売情報提供システム。 - 前記乖離率表示促進部での乖離率の表示を許可するための許可情報が記憶された許可情報記憶部と、
前記許可情報の入力を促す許可情報入力促進部を、をさらに具備し、
前記乖離率表示促進部での表示の促しに応じて前記許可情報が入力されたことを条件に、前記乖離率表示促進部による前記乖離率の表示の促しが行われる
ことを特徴とする請求項1記載の不動産競売情報提供システム。 - 競売物件が含まれる売却単位を互いに識別する売却単位識別情報と、前記売却単位識別情報に対応する売却単位の最低売却価額情報と、を対応して記憶する売却単位情報記憶部と、
売却単位に含まれる競売物件を区分する物件グループを識別するグループ識別情報と、前記売却単位を互いに識別する売却単位識別情報と、前記物件グループでの物件の種別を表す種別情報と、前記物件グループに含まれる競売物件の内容を表すグループ内容情報と、を対応して記憶する物件グループ情報記憶部と、
種別情報を含む、検索のための検索条件の入力を促す検索条件入力促進部と、
前記検索条件入力促進部での促しに対応して入力された種別情報に基づき、前記売却単位情報記憶部および前記競売物件グループ情報記憶部を検索して、前記グループ内容情報および前記最低売却価額情報を抽出する情報抽出部と、
前記抽出された前記グループ内容情報および前記最低売却価額情報の表示を促す物件情報表示促進部と、
を具備することを特徴とする不動産競売情報提供システム。 - 前記売却単位識別情報と、前記売却単位識別情報に対応する売却単位での物件の種別を表す種別情報と、前記売却単位に含まれる競売物件の内容を表す売却単位内容情報と、を対応して記憶する物件情報記憶部、をさらに具備し、
前記情報抽出部が、前記検索条件入力促進部での促しに対応して入力された種別情報に基づき、前記売却単位情報記憶部、前記競売物件グループ情報記憶部、および前記競売物件情報記憶部、を検索して、前記グループ内容情報または前記売却単位内容情報の少なくともいずれかを抽出し、
前記物件情報表示促進部が、抽出された前記グループ内容情報または前記売却単位内容情報の少なくともいずれかの表示を促す、
ことを特徴とする請求項4記載の不動産競売情報提供システム。
Priority Applications (1)
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JP2004231938A JP2006048572A (ja) | 2004-08-09 | 2004-08-09 | 不動産競売情報提供システム |
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JP2004231938A JP2006048572A (ja) | 2004-08-09 | 2004-08-09 | 不動産競売情報提供システム |
Publications (1)
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JP (1) | JP2006048572A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5717908B1 (ja) * | 2014-09-26 | 2015-05-13 | 栄一 遠藤 | 不動産競売物件情報提供装置、不動産競売物件情報提供方法及び不動産競売物件情報提供プログラム |
CN113396438A (zh) * | 2018-12-12 | 2021-09-14 | 王大乐思株式会社 | 出售价格预测装置 |
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2004
- 2004-08-09 JP JP2004231938A patent/JP2006048572A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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