JP2006048447A - キャッシュメモリ装置およびそれを用いる集積回路ならびにデータのキャッシュメモリ方法およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】 システムの実行に関するコードや、応答性が要求される処理コードなど、キャッシュメモリに記憶させておきたい特定の種別のデータが消去されることを防ぎながらも、キャッシュメモリのロックを行うことなく、前記特定の種別以外のデータについてもキャッシュメモリに記憶されることを許可することで、システムの実行速度の向上を図る。
【解決手段】 主記憶部13から読出したデータを記憶させるにあたって、1または複数のセットおよび複数のブロックから成るキャッシュメモリ12において、前記各ブロックにはその優先度を判定するための優先度フラグを設定するようにし、特定領域判定部15は、データの種別を判定し、その判定結果に応答して優先度フラグ操作部16は、そのデータが記憶されたブロックの優先度フラグを操作する。したがって、記憶させるブロックを決定する際に、優先度の低い種別のデータから消去される。
【選択図】 図1
【解決手段】 主記憶部13から読出したデータを記憶させるにあたって、1または複数のセットおよび複数のブロックから成るキャッシュメモリ12において、前記各ブロックにはその優先度を判定するための優先度フラグを設定するようにし、特定領域判定部15は、データの種別を判定し、その判定結果に応答して優先度フラグ操作部16は、そのデータが記憶されたブロックの優先度フラグを操作する。したがって、記憶させるブロックを決定する際に、優先度の低い種別のデータから消去される。
【選択図】 図1
Description
本発明は、中央演算処理装置(CPU)を備えたプロセッサシステムに係わるキャッシュメモリ装置およびそれを用いる集積回路ならびにデータのキャッシュメモリ方法およびプログラムに関し、特にシステムの実行速度の向上に関する。
従来、キャッシュメモリの有効利用に関しては、たとえば特許文献1に示されるように、システムの実行に関するコードや、応答性が要求される処理コードなど、キャッシュメモリに記憶させておきたいデータを特定のキャッシュメモリまたはその一部のブロックに記憶させ、その特定のキャッシュメモリまたはブロックをロックすることによって、キャッシュメモリに記憶させておきたいデータがキャッシュメモリから消去されることを防ぎ、システムの実行速度の向上を図るものがある。
特開2002−32264公報(第2−8頁、第1図)
しかしながら、ロックを行うと、ロックしたキャッシュメモリまたはロックしたブロックのデータを、ロックの解除無しには書換えることができず、前記システムの実行速度の向上が充分でないという問題がある。
本発明の目的は、キャッシュメモリのロックを行うことなく、キャッシュメモリに記憶させておきたいデータがキャッシュメモリから消去されることを防ぎ、キャッシュメモリに記憶させておきたいデータ以外のデータについてもキャッシュメモリに記憶されることを許可することで応答性を確保し、システムの実行速度の向上を図ることができるキャッシュメモリ装置およびそれを用いる集積回路ならびにデータのキャッシュメモリ方法およびプログラムを提供することである。
本発明のキャッシュメモリ装置は、CPUからのアクセス要求に応答して、対応するデータをCPUへ出力するキャッシュメモリ装置において、1または複数のセットおよび複数のブロックから成り、前記各ブロックにはその優先度を判定するための優先度フラグが設定されるキャッシュメモリと、前記CPUがデータにアクセスした際に前記キャッシュメモリに該当するデータが無い場合において、該当データが記憶されるべき前記キャッシュメモリのセットに含まれる各ブロックの優先度フラグをチェックし、主記憶部から読出した前記該当データを記憶するブロックを決定する優先度フラグチェック部と、前記CPUがアクセスしたデータの種別を判定するデータ種別判定部と、前記データ種別判定部の判定結果に応答し、前記データが記憶されたブロックの優先度フラグを操作する優先度フラグ操作部とを含むことを特徴とする。
上記の構成によれば、主記憶部から読出したデータを記憶させるにあたって、1または複数のセットおよび複数のブロックから成るキャッシュメモリにおいて、前記各ブロックにはその優先度を判定するための優先度フラグを設定するようにし、データ種別判定部は、データの種別を判定し、その判定結果に応答して優先度フラグ操作部は、そのデータが記憶されたブロックの優先度フラグを操作する。
したがって、CPUがアクセスしたデータが、該当データが記憶されるべきキャッシュメモリのセットに含まれる何れのブロックにも記憶されておらず、主記憶部から読出して記憶させるにあたって、その記憶させるブロックを決定する際に、優先度の低い種別のデータから消去される。すなわち、データを記憶するキャッシュメモリのブロックを適切に選択する。
これによって、システムの実行に関するコードや、応答性が要求される処理コードなど、特定の種別のデータの優先度を高く設定しておくことで、キャッシュメモリに記憶させておきたい前記特定の種別のデータがキャッシュメモリから消去されることを防ぎつつ、前記特定の種別以外のデータについてもキャッシュメモリに記憶されることを許可することで応答性を確保することができる。こうして、キャッシュメモリのロックを行うことなく、システムの実行速度の向上を図ることができる。
また、本発明のキャッシュメモリ装置では、前記優先度フラグ操作部は、前記データ種別判定部の判定結果に応答し、前記ブロックの優先度フラグを、特定種別のデータである場合には「1」に設定し、前記特定種別のデータで無い場合には「0」に設定することを特徴とする。
さらにまた、本発明のキャッシュメモリ装置では、前記優先度フラグの情報は、各セット毎にテーブル化されており、前記優先度フラグチェック部は、該当テーブルを参照することで、前記CPUからのアクセス要求に対応したデータが記憶されるべき1つのブロックを決定することを特徴とする。
また、本発明のキャッシュメモリ装置は、前記キャッシュメモリのブロックが2つである2ウェイセットアソシエイティブキャッシュメモリである場合において、前記優先度フラグ操作部は、前記優先度フラグチェック部により選択されたブロックのフラグを「1」に設定するとともに、他方のブロックのフラグを「0」に設定することを特徴とする。
さらにまた、本発明の集積回路は、CPUに、前記のキャッシュメモリ装置を備えて成ることを特徴とする。
また、本発明のデータのキャッシュメモリ方法は、CPUがデータにアクセスした際にキャッシュメモリに該当するデータが無い場合に、主記憶部から読出した前記該当データを記憶するブロックを決定するデータのキャッシュメモリ方法において、前記データが記憶されるべき前記キャッシュメモリのセットに含まれるブロックの優先度フラグをチェックし、前記データを記憶するブロックを決定するステップと、前記CPUがアクセスしたデータの種別を判定するステップと、前記データの種別に対応して、前記データを記憶すると決定したブロックに記憶する際に、前記ブロックの優先度フラグを操作するステップとを含むことを特徴とする。
さらにまた、本発明のデータのキャッシュメモリプログラムは、CPUがデータにアクセスした際にキャッシュメモリに該当するデータが無い場合に、主記憶部から読出した前記該当データを記憶するブロックを決定するデータのキャッシュメモリプログラムにおいて、前記データが記憶されるべき前記キャッシュメモリのセットに含まれるブロックの優先度フラグをチェックし、前記データを記憶するブロックを決定するステップと、前記CPUがアクセスしたデータの種別を判定するステップと、前記データの種別に対応して、前記データを記憶すると決定したブロックに記憶する際に、前記ブロックの優先度フラグを操作するステップとを含むことを特徴とする。
以上のように、本発明によれば、CPUがアクセスしたデータが、該当データが記憶されるべきキャッシュメモリのセットに含まれる何れのブロックにも記憶されておらず、主記憶部から読出して記憶させるにあたって、その記憶させるブロックを決定する際に、優先度の低い種別のデータから消去するので、システムの実行に関するコードや、応答性が要求される処理コードなど、特定の種別のデータの優先度を高く設定しておくことで、キャッシュメモリに記憶させておきたい前記特定の種別のデータがキャッシュメモリから消去されることを防ぎつつ、前記特定の種別以外のデータについてもキャッシュメモリに記憶されることを許可することで応答性を確保することができる。こうして、キャッシュメモリのロックを行うことなく、システムの実行速度の向上を図ることができる。
図1は、本発明の実施の一形態に係るプロセッサシステムの電気的構成を示すブロック図である。このプロセッサシステムは、CPU11と、キャッシュメモリ12と、主記憶部13と、優先度フラグチェック部14と、特定領域判定部15と、優先度フラグ操作部16とを備えて構成される。このプロセッサシステムは、集積回路化され、キャッシュメモリ12と、主記憶部13と、優先度フラグチェック部14と、特定領域判定部15と、優先度フラグ操作部16とは、本発明に係るキャッシュメモリ装置を構成する。始めに各構成要素の本発明における役割を述べる。
CPU11は、データのアドレス情報を出力して、キャッシュメモリ12にデータを要求する。
キャッシュメモリ12は、後述するように、1または複数のセットおよび複数のブロックから成り、CPU11からのデータのアドレス情報を入力して、CPU11が要求するデータが何番セットに記憶されているかを判定し、該当するセットのブロックを検索する。CPU11が要求するデータが記憶されている場合には、キャッシュメモリ12はそのデータをCPU11に出力する。CPU11が要求するデータがキャッシュメモリ12に記憶されていない場合には、キャッシュメモリ12は該当するデータのアドレス情報を出力して、該当するデータを主記憶部13から読込み、該当データが記憶されるべきセットのうちの1つのブロックにそのデータを記憶する。本発明では、各ブロックには、セット毎のブロックの優先度を判定するための後述の優先度フラグが設定される。
主記憶部13は、CPU11が要求するデータを記憶している。
優先度フラグチェック部14は、CPU11が要求したデータが記憶されるべきキャッシュメモリ12のセットにおける前記1または複数のブロックの優先度フラグをチェックし、予め定める態様で、1つのブロックを選択する。前記ブロック選択の態様としては、優先度の高低を元に優先度の低いものから選択する。さらに、同じ優先度であれば、ランダムに選択する方法や、ブロックが最近に使用された時間情報を前記優先度フラグに持たせることで、LRU(Least Reacently Used)により選択する方法もある。なお、ブロック選択の態様は、ここに挙げた例にとどまらず、後述するように優先度の高いデータがキャッシュメモリ12に残っているようにすればよい。本実施の形態では、優先度の低いものから選択することとして説明する。
特定領域判定部15は、CPU11の要求したデータのアドレス情報から、予め定める種別である特定領域のデータであるかどうかを判定する。特定領域とは、システムの実行速度に影響の大きいデータや、応答性が求められるデータのことを言う。前記特定領域は、任意に設定可能であってもよく、その場合、アドレスによって該特定領域を設定し、CPU11が要求したデータのアドレス情報が該当アドレスに含まれるか否かから、該特定領域であることを判定する。
優先度フラグ操作部16は、前記特定領域判定部15の判定結果に応答し、キャッシュメモリ12内のブロックの優先度フラグを操作する。たとえば、データを優先度フラグチェック部14が決定したブロックに記憶する際に、前記決定されたブロックの優先度フラグを操作する。あるいは、データが特定領域判定部15の判定により、特定領域と判定された場合はフラグを「1」に設定し、特定領域と判定されなかった場合はフラグを「0」に設定する。そして、前記優先度フラグチェック部14は、1つのブロックを選択する際に、フラグが「0」のブロックから、LRUに従い1つのブロックを選択し、チェックするブロック全てのフラグが「1」の場合には、全ブロックから、LRUに従い1つのブロックを選択する。ここではLRUを例に挙げたが、選択の態様はこれに限らない。
図2は、本発明の実施の一形態におけるキャッシュメモリ12のセットと、ブロックと、タグと、データと、優先度フラグとの関係を表す図である。CPU11の要求するデータのアドレス情報から、該当データがキャッシュメモリ12のどのセットにあるかが判定され、そのセット内のブロックのタグをチェックすることで該当データがあるかを判定する。該当データが無い場合には、CPU11が要求するデータを主記憶部13から読出してきて記憶するにあたって、そのセット内のブロックの優先度フラグを優先度フラグチェック部14がチェックし、記憶するブロックを決定する。前記優先度フラグは、テーブル化されている。
図3は、本発明の実施の一形態におけるキャッシュメモリ装置の動作を表すフローチャートである。ステップS101でCPU11はキャッシュメモリ12にデータを要求し、ステップS102において、該当データがキャッシュメモリ12にあるかどうかを判定し、前記データがキャッシュメモリ12にあると判断された場合には、CPU11はステップS100でキャッシュメモリ12からデータを取得する。
一方、ステップS102において、該当データがキャッシュメモリ12にない場合にはステップS103に移り、優先度フラグチェック部14は前記データが記憶されるべきセットの1または複数のブロックから、優先度フラグが「0」のブロックがあるかをチェックする。ステップS103において、優先度フラグが「0」のブロックがある場合はステップS104に移り、優先度フラグが「0」のブロックからブロックを1つ選択し、ステップS106に移る。ステップS106では、主記憶部13から前記選択されたブロックにデータをコピーし、ステップS108に移る。ステップS108では、特定領域判定部15はデータが特定領域のデータであるか否かを判定し、該当データが特定領域のデータである場合にはステップS110において、優先度フラグ操作部16は前記ブロックの優先度フラグを「1」に設定し、ステップS100でCPU11はデータを取得する。前記ステップS108において、該当データが特定領域のデータでない場合は、優先度フラグ操作部16は優先度フラグの操作は行わず、ステップS100でCPU11はデータを取得する。
これに対して、前記ステップS103において、優先度フラグが「0」のブロックがない場合はステップS105に移り、優先度フラグチェック部14は前記データが記憶されるべきセットの1または複数のブロックからブロックを1つ選択し、ステップS107に移る。ステップS107では、主記憶装置13から前記選択されたブロックにデータをコピーし、ステップS109に移る。ステップS109では、特定領域判定部15は該当データが特定領域のデータであるか否かを判定し、該当データが特定領域のデータである場合は、優先度フラグ操作部16は優先度フラグの操作は行わず、ステップS100でCPU11はデータを取得する。前記ステップS109において、該当データが特定領域のデータでない場合はステップS111に移り、優先度フラグ操作部16は、ブロックの優先度フラグ17を「0」に設定し、ステップS100でCPU11はデータを取得する。
図4は、データがブロックに記憶される動作の一態様を説明するための図である。この図4は、キャッシュメモリ12のブロック数が2つである2ウェイセットアソシエイティブキャッシュメモリ12の任意のセット(仮にセット番号kとする)に着目した例を示している。セット番号kに記憶されるデータのうち、特定領域のデータをA1、A2とし、特定領域外のデータをa1、a2とする。
状態41は、キャッシュメモリ12のセット番号kのブロック1およびブロック2共にデータがない状態である。ここでCPU11がデータA1を要求すると、データA1はセット番号kのブロック1に記憶され、データA1は特定領域のデータであるので、優先度フラグは優先度フラグ操作部16により「1」に設定され、状態42のようになる。次に、CPU11がデータA2を要求すると、データA2はセット番号kのブロック2に記憶され、データA2は特定領域のデータなので、優先度フラグは優先度フラグ操作部16により「1」に設定され、状態43のようになる。
ここで、CPU11がデータa1を要求すると、状態43ではブロック1およびブロック2共に優先度フラグが「1」のデータが記憶されているので、優先度フラグチェック部14は、ブロック1およびブロック2のうち、一番近い過去にアクセスがあったブロック2とは別のブロック1を選択し、該ブロック1にデータa1が記憶される。前記データa1は特定領域外のデータなので、優先度フラグは優先度フラグ操作部16により「0」に設定され、状態44のようになる。次に、CPU11がデータA1を要求すると、状態44ではブロック1の優先度フラグが「0」、ブロック2の優先度フラグが「1」なので、優先度フラグチェック部14は優先度フラグが「0」であるブロック1を選択し、ブロック1にデータA1が記憶される。前述のようにデータA1は特定領域のデータであるので、優先度フラグは優先度フラグ操作部16により「1」に設定され、状態45のようになる。
さらに、CPU11がデータa2を要求すると、状態45ではブロック1およびブロック2共に優先度フラグが「1」のデータが記憶されているので、優先度フラグチェック部14はブロック1およびブロック2のうち、一番近い過去にアクセスがあったブロック1とは別のブロック2を選択する。そしてブロック2にデータa2が記憶され、データa2は特定領域外のデータなので、優先度フラグは優先度フラグ操作部16により「0」に設定され、状態46のようになる。
一方、総てのブロックに優先度フラグが「1」のデータが記憶されている状態で新たなデータが要求された場合、上述のように一番近い過去にアクセスがあったブロックとは別のブロックを選択するのではなく、ランダムにブロックを選択する場合、たとえば以下のようになる。前記状態43の次に、CPU11がデータa1を要求し、優先度フラグチェック部14がブロック1を選択すると前記状態44となり、ブロック2を選択すると、状態47のようになる。
図5は、データがブロックに記憶される動作の他の態様を説明するための図である。この図5の説明でも、前述の図4の説明と同様に、キャッシュメモリ12のブロック数が2つである2ウェイセットアソシエイティブキャッシュメモリ12のセット番号kのセットに着目しており、そのセット番号kに記憶されるデータのうち、特定領域のデータをA1、A2とし、特定領域外のデータをa1、a2としている。
状態51は、キャッシュメモリ12のセット番号kのブロック1およびブロック2共にデータがない状態である。ここでCPU11がデータA1を要求すると、データA1はセット番号kのブロック1に記憶され、データA1は特定領域のデータであるので、優先度フラグは優先度フラグ操作部16により「1」に設定され、状態52のようになる。次に、CPU11がデータA2を要求すると、データA2はセット番号kのブロック2に記憶される。以上の動作は図4と同様である。ここで、本動作態様では、フラグ操作部16により、データA2は特定領域のデータなので優先度フラグは「1」に設定される一方、同時にそのブロック2とは別のブロックであるブロック1の優先度フラグは「0」に設定され、状態53のようになる。
次に、CPU11がデータa1を要求すると、優先度フラグチェック部14はブロック1とブロック2との優先度フラグをチェックし、優先度フラグが「0」であるブロック1を選択し、データa1はブロック1に記憶され、状態54のようになる。ここでデータa1は特定領域外のデータであるため、ブロック1の優先度フラグは「0」のままである。
ここで再びCPU11がデータA1を要求すると、優先度フラグチェック部14はブロック1とブロック2との優先度フラグをチェックし、優先度フラグが「0」であるブロック1を選択し、データA1はブロック1に記憶され、優先度フラグ操作部16により、データA1は特定領域のデータなのでブロック1の優先度フラグは「1」に設定され、同時に優先度フラグが「1」に設定されたブロック1とは別のブロックであるブロック2の優先度フラグは「0」に設定され、状態55のようになる。
さらに、CPU11がデータa2を要求すると、優先度フラグチェック部14はブロック1とブロック2との優先度フラグをチェックし、優先度フラグが「0」であるブロック2を選択し、データa2はブロック2に記憶され、状態56のようになる。ここでデータa2は特定領域外のデータであるためブロック2の優先度フラグ17は「0」のままである。
以上のように、本発明のキャッシュメモリ装置では、主記憶部13から読出したデータをキャッシュメモリ12に記憶させるにあたって、1または複数のセットおよび複数のブロックから成るキャッシュメモリ12において、前記各ブロックにはその優先度を判定するための優先度フラグを設定するようにし、特定領域判定部15は、データが特定領域のデータであるか否かを判定し、その判定結果に応答して優先度フラグ操作部16がそのデータの記憶されたブロックの優先度フラグを操作するので、次に記憶させるブロックを決定する際に、優先度の低いデータから消去されることになる。これによって、システムの実行に関するコードや、応答性が要求される処理コードなど、特定領域のデータの優先度を高く設定しておくことで、キャッシュメモリ12に記憶させておきたい前記特定領域のデータがキャッシュメモリ12から消去されることを防ぎつつ、前記特定領域以外のデータについてもキャッシュメモリ12に記憶されることを許可することで応答性を確保することができる。こうして、キャッシュメモリ12のロックを行うことなく、システムの実行速度の向上を図ることができる。
本発明にかかるキャッシュメモリ装置は、システムの実行速度や応答性を向上させる効果を有し、限られたスペックにおけるキャッシュメモリ使用時や、リアルタイム性能を要求するシステム等として有用である。また組み込み機器等の用途にも使用できる。
11 CPU
12 キャッシュメモリ
13 主記憶部
14 優先度フラグチェック部
15 特定領域判定部(データ種別判定部)
16 優先度フラグ操作部
12 キャッシュメモリ
13 主記憶部
14 優先度フラグチェック部
15 特定領域判定部(データ種別判定部)
16 優先度フラグ操作部
Claims (7)
- CPUからのアクセス要求に応答して、対応するデータをCPUへ出力するキャッシュメモリ装置において、
1または複数のセットおよび複数のブロックから成り、前記各ブロックにはその優先度を判定するための優先度フラグが設定されるキャッシュメモリと、
前記CPUがデータにアクセスした際に前記キャッシュメモリに該当するデータが無い場合において、該当データが記憶されるべき前記キャッシュメモリのセットに含まれる各ブロックの優先度フラグをチェックし、主記憶部から読出した前記該当データを記憶するブロックを決定する優先度フラグチェック部と、
前記CPUがアクセスしたデータの種別を判定するデータ種別判定部と、
前記データ種別判定部の判定結果に応答し、前記データが記憶されたブロックの優先度フラグを操作する優先度フラグ操作部とを含むことを特徴とするキャッシュメモリ装置。 - 前記優先度フラグ操作部は、前記データ種別判定部の判定結果に応答し、前記ブロックの優先度フラグを、特定種別のデータである場合には「1」に設定し、前記特定種別のデータで無い場合には「0」に設定することを特徴とする請求項1記載のキャッシュメモリ装置。
- 前記優先度フラグの情報は、各セット毎にテーブル化されており、前記優先度フラグチェック部は、該当テーブルを参照することで、前記CPUからのアクセス要求に対応したデータが記憶されるべき1つのブロックを決定することを特徴とする請求項1または2記載のキャッシュメモリ装置。
- 前記キャッシュメモリのブロックが2つである2ウェイセットアソシエイティブキャッシュメモリである場合において、
前記優先度フラグ操作部は、前記優先度フラグチェック部により選択されたブロックのフラグを「1」に設定するとともに、他方のブロックのフラグを「0」に設定することを特徴とする請求項2記載のキャッシュメモリ装置。 - CPUに、前記請求項1〜4の何れか1項に記載のキャッシュメモリ装置を備えて成ることを特徴とする集積回路。
- CPUがデータにアクセスした際にキャッシュメモリに該当するデータが無い場合に、主記憶部から読出した前記該当データを記憶するブロックを決定するデータのキャッシュメモリ方法において、
前記データが記憶されるべき前記キャッシュメモリのセットに含まれるブロックの優先度フラグをチェックし、前記データを記憶するブロックを決定するステップと、
前記CPUがアクセスしたデータの種別を判定するステップと、
前記データの種別に対応して、前記データを記憶すると決定したブロックに記憶する際に、前記ブロックの優先度フラグを操作するステップとを含むことを特徴とするデータのキャッシュメモリ方法。 - CPUがデータにアクセスした際にキャッシュメモリに該当するデータが無い場合に、主記憶部から読出した前記該当データを記憶するブロックを決定するデータのキャッシュメモリプログラムにおいて、
前記データが記憶されるべき前記キャッシュメモリのセットに含まれるブロックの優先度フラグをチェックし、前記データを記憶するブロックを決定するステップと、
前記CPUがアクセスしたデータの種別を判定するステップと、
前記データの種別に対応して、前記データを記憶すると決定したブロックに記憶する際に、前記ブロックの優先度フラグを操作するステップとを含むことを特徴とするデータのキャッシュメモリプログラム。
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JP2010123130A (ja) * | 2008-11-21 | 2010-06-03 | Nvidia Corp | 複数クラスデータキャッシュポリシー |
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