JP2006044701A - 容器の封止構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】収容室を有する可動部と収容室の密栓を離脱させる固定部を備えた蓋により容器の開口部を封止する構造において、容器内に落下する密栓の誤飲を防止できる容器の封止構造を提供する。
【解決手段】収容室(21)を有する可動部(1)と収容室の密栓(22)を離脱させる固定部(1)を備えた蓋(3)により容器(4)の開口部(5)を封止する構造であって、該固定部は、該密栓の通過を阻止し該容器の内容物(6)のみの通過を許容する取出口(11)と、該容器の開口部外周に適合する側壁(12)と、該側壁の内面下端部に突起を有し、該容器は、開口部外周に該突起と係合する鍔(14)を有している。該固定部は、該容器の開口部に挿入され該収容室を包囲する筒部(15)と、該筒部の下端から垂下しその先端が互いに内側に湾曲して該密栓の通過を阻止する複数の線状材(16a)で構成される籠部(16)を有し、該筒部と該籠部の連結部分に該密栓の通過を阻止する狭窄部(17)が設けられてもよい。
【選択図】図1
【解決手段】収容室(21)を有する可動部(1)と収容室の密栓(22)を離脱させる固定部(1)を備えた蓋(3)により容器(4)の開口部(5)を封止する構造であって、該固定部は、該密栓の通過を阻止し該容器の内容物(6)のみの通過を許容する取出口(11)と、該容器の開口部外周に適合する側壁(12)と、該側壁の内面下端部に突起を有し、該容器は、開口部外周に該突起と係合する鍔(14)を有している。該固定部は、該容器の開口部に挿入され該収容室を包囲する筒部(15)と、該筒部の下端から垂下しその先端が互いに内側に湾曲して該密栓の通過を阻止する複数の線状材(16a)で構成される籠部(16)を有し、該筒部と該籠部の連結部分に該密栓の通過を阻止する狭窄部(17)が設けられてもよい。
【選択図】図1
Description
本発明は、複数の原料を、使用時に混合できる状態で隔離して保存する容器の封止構造に関するものである。
二剤を混合して使用する薬剤や、原料を液体に混合して製品とした清涼飲料などは、混合された後長時間使用或いは消費されない場合、混合された薬剤どうしの反応或いは太陽光、空気中の酸素、液中の溶存酸素等に起因する液体に混合された原料の劣化により変質することがある。そこで、これら複数の原料等を混合して使用、消費する液体等を本来の性質を維持しながら保存する方法として、液体を内包する容器を封止するキャップに原料等の収容室を設け、混合されるべき原料や液体を別々に保存する方法が考案されている。そして、原料の収容室を設けたキャップとして、例えば、特開2003−2350号公報に開示されたものがある。このキャップは、収容室を有する可動部と、収容室の密栓を離脱させる固定部とで構成され、固定部の透孔よりも径の大きい密栓を、透孔に挿入された筒状の収容室に取り付け、可動部の回動操作時に固定部により収容室を開封する構造となっている。そして、原料が圧力気体とともに封入される収容室の品質維持機能が比較的高く、また、可動部と固定部は筒体を基本とする単純な構成であり製造が比較的容易であるため、近年実用化されている。
特開2003−2350号公報
上記従来のキャップによれば、容器の内容物は固定部の透孔を通して取り出すことになっているところ、固定部が容器に取り付けられた状態であれば容器内に落下した密栓は固定部に引っ掛かり内容物に同伴することはない。しかしながら、需要者が可動部とともに固定部まで誤って容器から取り外してしまった場合、密栓が内容物に同伴し、その需要者が誤飲するおそれがあった。
そこで、本発明の目的は、収容室を有する可動部と収容室の密栓を離脱させる固定部を備えた蓋により容器の開口部を封止する構造において、容器内に落下する密栓の誤飲を防止できる容器の封止構造を提供することにある。
本発明にかかる第一の容器の封止構造は、収容室を有する可動部と収容室の密栓を離脱させる固定部を備えた蓋により容器の開口部を封止する構造であって、該固定部は、該密栓の通過を阻止し該容器の内容物のみの通過を許容する取出口と、該容器の開口部外周に適合する側壁と、該側壁の内面下端部に突起を有し、該容器は、開口部外周に該突起と係合する鍔を有していることを特徴とする。
該鍔の外面は、該開口部(5)の開口方向に縮径する縮径面となっていてもよい。なお、本発明において縮径面とは、上端と下端を結ぶ直線が連続して形成された円錐面の他、上端と下端を結び外方に膨らんだ曲線が連続して形成された曲面も含むものとする。
本発明にかかる第二の容器の封止構造は、収容室を有する可動部と収容室の密栓を離脱させる固定部を備えた蓋により容器の開口部を封止する構造であって、該固定部は、該容器の開口部に挿入され該収容室を包囲する筒部と、該筒部の下端から垂下しその先端が互いに内側に湾曲して該密栓の通過を阻止する複数の線状材で構成される籠部を有し、該筒部と該籠部の連結部分に該密栓の通過を阻止する狭窄部が設けられていることを特徴とする。なお、本発明において線状材とは、幅方向、厚み方向、或いは径方向の寸法に対し、長さ方向の寸法が大きい部材をいうものとし、例えば、帯形、細長い柱状、或いは糸状の部材が該当する。
該密栓は円板状で、該籠部は、該線状材の湾曲した先端部での開口径が該密栓の底面の径よりも小となっていてもよい。
本発明にかかる第一の容器の封止構造によれば、固定部が容器の開口部に取り付けられた状態において、固定部側壁の内面下端部に設けられた突起が、開口部外周の鍔に弾発係合する。そのため、需要者が固定部を取り外す方向に力を加えても、突起と鍔の係合力が固定部の容器からの取り外しに対する強い抵抗力として働くことになる。そのため、需要者の使用に際し、固定部が誤って取り外されることを防止できる。そして、固定部が取り付けられている限り、取出口を通して密栓が取り出されることはないので、容器内に落下した密栓の誤飲を未然に防止できる。
鍔の外面は、開口部の開口方向に縮径する縮径面となっていれば、固定部を取り付ける際には側壁下端部が縮径面に沿って撓み、突起が鍔の下端に嵌り込む状態まで固定部を円滑に移動させることができる。一方、突起が鍔の下端に嵌り込んだ後は、突起と鍔が係合し、固定部の取り外しに対する強い抵抗力を生じさせる。そのため、固定部の取り外しを抑制する機能を維持しながら、取り付けの妨げにならないものにできる。
本発明にかかる第二の容器の封止構造によれば、可動部を移動させ収容室を筒部から抜き出し、狭窄部を利用して密栓を収容室から離脱させると、落下した密栓は籠部内に保持される。容器の内容物は、籠部の隙間及び筒部を通して取り出すことができるが、密栓は狭窄部の機能により取り出されることはないので、収容室から離脱した密栓の誤飲を未然に防止できる。
密栓が円板状で、線状材の湾曲した先端部での開口径が密栓の底面の径よりも小となっているていれば、密栓の容器内への脱落を防止しながら、容器の内容物の取り出しを円滑に行うことができる。
図1は、本発明にかかる第一の容器の封止構造の具体例を示し、(a)は同封止構造全体の正断面図、(b)は開口部の拡大正面図、(c)は側壁下端部の拡大正断面図である。
この容器の封止構造は、収容室21を有する可動部1と収容室21の密栓22を離脱させる固定部2を備えた蓋3により容器3の開口部5を封止するものである。固定部2は、密栓22の通過を阻止し容器4の内容物6のみの通過を許容する取出口11と、容器4の開口部5外周に適合する側壁12と、側壁12の内面下端部に設けられた突起13を有する。一方、容器4は、開口部5外周に前記突起13と係合する鍔14を有している。
この封止構造によれば、固定部2が容器4の開口部5に取り付けられた状態において、固定部2の側壁12の内面下端部に設けられた突起13が、開口部5外周の鍔14に弾発係合する。そのため、需要者が固定部2を取り外す方向に力を加えても、突起13と鍔14の係合力が固定部2の容器4からの取り外しに対する強い抵抗力として働くことになる。そのため、需要者の使用に際し、固定部2が誤って取り外されることを防止できる。そして、固定部2が取り付けられている限り、取出口11を通して密栓22が取り出されることはないので、容器4内に落下した密栓22の誤飲を未然に防止できる。
鍔14の外面14aは、開口部5の開口方向に縮径する縮径面となっている。
こうすると、固定部2を取り付ける際には側壁12下端部が縮径面14aに沿って撓み、突起13が鍔14の下端に嵌り込む状態まで固定部2を円滑に移動させることができる。一方、突起13が鍔14の下端に嵌り込んだ後は、突起13と鍔14が係合し、固定部2の取り外しに対する強い抵抗力を生じさせる。そのため、固定部2の取り外しを抑制する機能を維持しながら、取り付けの妨げにならないものにできる。
なお、この封止構造の縮径面14aは、上端と下端を結ぶ直線が連続して形成された円錐面となっているが、上端と下端を結び外方に膨らんだ曲線が連続して形成された曲面としてもよい。
こうすると、固定部2を取り付ける際には側壁12下端部が縮径面14aに沿って撓み、突起13が鍔14の下端に嵌り込む状態まで固定部2を円滑に移動させることができる。一方、突起13が鍔14の下端に嵌り込んだ後は、突起13と鍔14が係合し、固定部2の取り外しに対する強い抵抗力を生じさせる。そのため、固定部2の取り外しを抑制する機能を維持しながら、取り付けの妨げにならないものにできる。
なお、この封止構造の縮径面14aは、上端と下端を結ぶ直線が連続して形成された円錐面となっているが、上端と下端を結び外方に膨らんだ曲線が連続して形成された曲面としてもよい。
側壁12は、筒状部材12aと環状部材12bとで構成され、突起13は、環状部材13aにより形成されている。
こうすると、公知の不正開封表示バンドを形成する手法を転用して、突起13を極めて容易に形成することができる。ただし、不正開封表示バンドを形成する公知の手法をそのまま転用する場合、不正開封表示バンドと蓋の側壁の連結部にはミシン目等の破断補助構造を設ける工程は行わず、連結部は破断しない構造とする。
こうすると、公知の不正開封表示バンドを形成する手法を転用して、突起13を極めて容易に形成することができる。ただし、不正開封表示バンドを形成する公知の手法をそのまま転用する場合、不正開封表示バンドと蓋の側壁の連結部にはミシン目等の破断補助構造を設ける工程は行わず、連結部は破断しない構造とする。
図2〜4に、本発明にかかる第二の容器の封止構造の具体例を示す。図2は、同封止構造全体の正断面図である。図3は、籠部の成形方法を説明する図で、(a)は筒体の先端を湾曲させる前の状態の斜視図、(b)は籠部が完成した状態の斜視図である。図4は、籠部の他の成形方法を説明する図で、(a)は筒体の先端を湾曲させる前の状態の斜視図、(b)は籠部が筒部に固着される前の状態の斜視図である。なお、図2〜図4において、上記具体例と共通する部分には同一の符号が付されている。
この容器の封止構造も、また、収容室21を備えた可動部1と収容室21の密栓22を離脱させる固定部2を備えた蓋3により容器4の開口部5を封止するものである。固定部2は、容器4の開口部5に挿入され収容室21を包囲する筒部15と、筒部15の下端から垂下しその先端が互いに向かい合う方向に湾曲して密栓22の通過を阻止する複数の線状材16aで構成される籠部16を有する。また、筒部15と籠部16の連結部分に、密栓22の通過を阻止する狭窄部17が設けられている。
この封止構造によれば、可動部1を移動させ収容室21を筒部15から抜き出し、狭窄部17を利用して密栓22を収容室21から離脱させると、落下した密栓22は籠部16内に保持される。容器4の内容物6は、籠部16の隙間及び筒部15を通して取り出すことができるが、密栓22は狭窄部17の機能により取り出されることはないので、収容室21から離脱した密栓22の誤飲を未然に防止できる。
密栓22は円板状で、籠部16の線状材16aの湾曲した先端部での開口径R2が密栓22の底面の径R1よりも小となっている。
こうすると、密栓22の容器4内への脱落を防止しながら、容器4の内容物6の取り出しを円滑に行うことができる。
こうすると、密栓22の容器4内への脱落を防止しながら、容器4の内容物6の取り出しを円滑に行うことができる。
籠部16は、以下の方法により簡単に形成することができる。
まず、固定部2に、筒部15を構成するための長めの筒体18を、プラスチックなどの熱可塑性の材質で設ける。なお、筒体18の長さは、筒部15の長さに籠部16の形成に必要な長さを加えたものとする。また、筒体18における筒部15と籠部16の連結部分になるべき部位には狭窄部17を設けておく。
まず、固定部2に、筒部15を構成するための長めの筒体18を、プラスチックなどの熱可塑性の材質で設ける。なお、筒体18の長さは、筒部15の長さに籠部16の形成に必要な長さを加えたものとする。また、筒体18における筒部15と籠部16の連結部分になるべき部位には狭窄部17を設けておく。
次に、前記筒体18の先端部に、長手方向のスリット19を、狭窄部17に到達しない程度の長さとなるように形成し、図3(a)に示す状態とする。そして、スリット19を形成した筒体18に空の収容室21を挿入し、原料を充填してから密栓22で封止する。
収容室21を封止したら、筒体18の先端部に形が崩れない程度の熱を加え、スリット19により形成された線状材16aの先端を、互いに向かい合う方向に湾曲させ、図3(b)に示す状態とする。冷却後、形状が安定すれば、収容室21を封止する密栓22の下方に籠部16が形成されることになる。
籠部16は筒部15と一体に形成する必要はなく、筒部15と別に形成してもよい。その場合、筒部15と別体の筒体16’に上記と同様のスリット19を形成し、図4(a)に示す状態とした後、加熱、折り曲げにより成形し、図4(b)に示すように、収容部21が挿入され密栓22が取り付けられた状態にある筒部15に固着させればよい。
1 可動部
2 固定部
3 蓋
4 容器
5 開口部
6 内容物
11 取出口
12 側壁
12a 筒状部材
12b 環状部材
13 突起
14 鍔
14a 外面
15 筒部
16 籠部
16’、18 筒体
16a 線状材
17 狭窄部
19 スリット
21 収容室
22 密栓
R1、R2 径
2 固定部
3 蓋
4 容器
5 開口部
6 内容物
11 取出口
12 側壁
12a 筒状部材
12b 環状部材
13 突起
14 鍔
14a 外面
15 筒部
16 籠部
16’、18 筒体
16a 線状材
17 狭窄部
19 スリット
21 収容室
22 密栓
R1、R2 径
Claims (4)
- 収容室(21)を有する可動部(1)と該収容室(21)の密栓(22)を離脱させる固定部(2)を備えた蓋(3)により容器(4)の開口部(5)を封止する構造であって、
該固定部(2)は、該密栓(22)の通過を阻止し該容器(4)の内容物(6)のみの通過を許容する取出口(11)と、該容器(4)の該開口部(5)外周に適合する側壁(12)と、該側壁(12)の内面下部に設けられた突起(13)を有し、
該容器(4)は、該開口部(5)外周に該突起(13)と係合する鍔(14)を有していることを特徴とする容器の封止構造。 - 該鍔(14)の外面(14a)は、該開口部(5)の開口方向に縮径する縮径面となっている請求項1に記載の容器の封止構造。
- 収容室(21)を有する可動部(1)と収容室(21)の密栓(22)を離脱させる固定部(2)を備えた蓋(3)により容器(4)の開口部(5)を封止する構造であって、
該固定部(2)は、該容器(4)の開口部(5)に挿入され該収容室(21)を包囲する筒部(15)と、該筒部(15)の下端から垂下しその先端が互いに向かい合う方向に湾曲して該密栓(22)の通過を阻止する複数の線状材(16a)で構成される籠部(16)を有し、該筒部(15)と該籠部(16)の連結部分に該密栓(22)の通過を阻止する狭窄部(17)が設けられていることを特徴とする容器の封止構造。 - 該密栓(22)は円板状で、該籠部(16)は、該線状材(16a)の湾曲した先端部での開口径(R2)が該密栓(22)の底面の径(R1)よりも小となっている請求項3に記載の容器の封止構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004225258A JP2006044701A (ja) | 2004-08-02 | 2004-08-02 | 容器の封止構造 |
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JP2004225258A JP2006044701A (ja) | 2004-08-02 | 2004-08-02 | 容器の封止構造 |
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JP2004225258A Pending JP2006044701A (ja) | 2004-08-02 | 2004-08-02 | 容器の封止構造 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN108313504A (zh) * | 2018-01-15 | 2018-07-24 | 中山市华宝勒生活用品实业有限公司 | 一种储物盖 |
-
2004
- 2004-08-02 JP JP2004225258A patent/JP2006044701A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN108313504A (zh) * | 2018-01-15 | 2018-07-24 | 中山市华宝勒生活用品实业有限公司 | 一种储物盖 |
CN108313504B (zh) * | 2018-01-15 | 2023-09-22 | 中山市华宝勒生活用品有限公司 | 一种储物盖 |
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