JP2006044129A - 液滴吐出装置及び液滴吐出制御方法 - Google Patents

液滴吐出装置及び液滴吐出制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】個々のノズルの吐出特性をバラツキを個別に正確に補正して、画質を向上させることができる液滴吐出装置及び液滴吐出制御方法を提供する
【解決手段】内部に液体が充填された複数の圧力室に個別に連通して前記液体を液滴として吐出する複数のノズルと、駆動信号の入力によって前記圧力室の圧力を変化させて前記ノズルから液滴を吐出させるアクチュエータと、該アクチュエータを駆動制御する駆動制御手段とを有する液滴吐出ヘッドを備えた液滴吐出装置において、前記駆動制御手段は、前記アクチュエータに対して、前記複数のノズルの液滴吐出特性のバラツキの下限値を補正する基準駆動信号を形成する基準駆動信号形成部と、該基準駆動信号形成部で形成された基準駆動信号から吐出特性バラツキを抑制する補正信号を生成する補正信号生成部とを有し、前記基準信号及び前記補正信号を前記アクチュエータの異なる入力端に供給するように構成されている
【選択図】 図4

Description

本発明は、インクジェットプリンタなどの液滴吐出装置及び液滴吐出制御方法に関するものである。
液滴吐出装置の1つであるインクジェットプリンタは、記録ヘッドに形成した複数のノズルからインク滴(液滴)を吐出して所定の記録媒体上に画像形成を行う。この記録ヘッドとして、アクチュエータによってノズルに連通する圧力室に圧力変動を発生させ、ノズル開口部からインク滴を吐出させるものが知られている。
このような記録ヘッドとしては、種々の方式が提案されている。これら方式は大きく分類するとピエゾ方式と膜沸騰インクジェット方式とに分類される。
ピエゾ方式は、アクチュエータであるピエゾ素子に駆動信号を与えることにより、圧力室となるキャビティ内の振動板が変位してキャビティ内に圧力変化を生じ、その圧力変化でインク滴をノズルから吐出させるようにしている。
一方、膜沸騰インクジェット方式は、キャビティ内に微小ヒータを設け、この微小ヒータによってキャビティ内のインクを瞬間的に300℃以上に加熱してインクを膜沸騰状態として気泡を生成し、この気泡による圧力変化によってノズルからインク滴を吐出させるようにしている。
このような記録ヘッドでは、高解像度の画像を印刷するために微細な加工により複数のノズルを高密度で形成している。このため、圧力室やインク流路を構成する部品、アクチュエータ等に製造バラツキが生じ、個々の圧力室の圧力変化にバラツキが発生する。この圧力変化のバラツキはノズル列間のインク液の吐出量のバラツキとなる。
この記録ヘッド吐出特性に関わるバラツキは、インク滴の着弾径や着弾位置を変動させるため、印刷すべき階調値と印刷画像の階調値に違いを生じ、濃度むらを発生させる等、記録画像の画質を悪化させる要因となっている。
一方、印刷速度向上や高画質化のために、従来よりも多数のノズルを配置する多ノズル化の要求が高まっている。ノズル列内のノズル数を増やすことによって記録ヘッドの走査回数を減らすことができ、印刷速度を向上させることができる。しかし、ノズル列のノズル数の増加は、前述した記録ヘッドの製造バラツキの影響を強く受けることになり、ノズル列毎の駆動電圧の調整だけではノズル列内の吐出量のバラツキを補正することができず、記録画像の画質が低下してしまう。さらには、期待する吐出量が得られないヘッドも増加し、記録ヘッドの製造歩留りも悪化してしまう。
このような問題点を解決するために、印刷データに基づいて吐出されるドット配列からインク滴の大きさに影響を与えるドット配列を検出し、これに基づいて駆動信号を補正するようにした印刷装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、吐出回数監視部でノズル開口からのインク吐出回数を監視し、所定の吐出回数に至ったとき、波形補正手段で、圧力発生素子に印加する駆動信号の波形を補正することにより、圧力発生素子に経時変化があっても、ノズル開口から適正な条件でインク滴を吐出するようにしたインクジェット記録装置のヘッド駆動方法も知られている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、吐出ヒータを駆動するためのプレパルス及びメインパルスからなるヒートパルスについて、ヘッドの吐出口毎の吐出量バラツキをプレパルステーブルから得られるプレパルス幅データによりプレパルスを補正し、一方、ヘッド温度変化によるヘッドの全体的な吐出量変動を、休止時間テーブルから得られるプレパルスとメインパルスとの間の休止時間の補正データによって補正するようにしたインクジェット記録装置も知られている(例えば、特許文献4参照)。
さらにまた、複数の記録素子を有する記録ヘッドを備えた記録装置であって、パターン発生回路のデータに基づき記録用紙にテストパターンを記録ヘッドで記録し、この記録を原稿読取り装置で読み取り、この読取データに基づきCPUで補正値を計算しむら補正データバックアップRAMに記憶する。そして、むら補正テーブルROMには素子の位置に係るむら補正データを記憶し、原稿読取り装置で読み取った原稿画像データを上記RAM及びROMに記憶のデータによって補正し記録ヘッドに出力し記録用紙への記録を実施するようにした記録装置も知られている(例えば、特許文献4参照)。
特開2001−138498号公報(第1頁、図3) 特開2000−218823号公報(第1頁、図12) 特開平9−104111号公報(第1頁、図2) 特開平8−90793号公報(第1頁、図2)
しかしながら、上記特許文献1〜4に記載された従来例にあっては、何れもインク滴(液滴)を吐出するノズルの個々の吐出特性のバラツキを捉えることができても、平均的な補正(例えば、ノズル列毎に印加させる駆動信号の補正)に留まり、個々のノズルの吐出特性のバラツキを直接個別に補正することはできず、画質の向上には限界があるという未解決の課題がある。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、個々のノズルの吐出特性をバラツキを個別に正確に補正して、画質を向上させることができる液滴吐出装置及び液滴吐出制御方法を提供することを目的としている。
第1の発明は、内部に液体が充填された複数の圧力室と、該圧力室に個別に連通して前記液体を液滴として吐出する複数のノズルと、駆動信号の入力によって前記圧力室の圧力を変化させて前記ノズルから液滴を吐出させるアクチュエータと、該アクチュエータを駆動制御する駆動制御手段とを有する液滴吐出ヘッドを備えた液滴吐出装置において、前記駆動制御手段は、前記アクチュエータに対して、前記複数のノズルの液滴吐出特性のバラツキの下限値を補正する基準駆動信号を形成する基準駆動信号形成部と、該基準駆動信号形成部で形成された基準駆動信号から吐出特性バラツキを抑制する補正信号を生成する補正信号生成部とを有し、前記基準信号及び前記補正信号を前記アクチュエータの異なる入力端に供給するように構成されていることを特徴としている。
この第1の発明では、基準駆動信号形成部で形成した複数のノズルの液滴吐出特性のバラツキの下限値を補正する基準駆動信号と、補正信号生成部で生成したノズルの吐出特性のバラツキを補正する補正信号とをアクチュエータの異なる入力端に供給することにより、基準駆動信号と補正信号との差分でアクチュエータを駆動することにより、ノズル毎に個別に適正な吐出特性のバラツキを抑制して、画質を向上させることができる。
第2の発明は、第1の発明において、前記補正信号生成部は、前記液滴吐出特性バラツキの下限値から上限値までを補正可能な分解能で前記基準駆動信号を複数個に分圧して複数の補正信号を生成し、生成した複数の補正信号のうちの所望の1つを選択するように構成されていることを特徴としている。
この第2の発明では、補正信号生成部で、基準駆動信号を複数個に分圧することにより、複数の補正信号を容易に生成することができる。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、前記基準駆動信号形成部は、形成した基準駆動信号を前記複数のノズルに対応する複数のアクチュエータにおける一方の入力端に共通に印加し、前記補正信号生成部は、生成した補正信号を前記複数のアクチュエータにおける他方の入力端に個別に印加するように構成されていることを特徴としている。
この第3の発明では、基準駆動信号を複数のノズルに対応するアクチュエータの一方の入力端に印加し、補正信号を他方の入力端に個別に印加することにより、基準駆動信号と個別の補正信号との差分によってアクチュエータを駆動することにより、ノズル毎に吐出特性のバラツキを抑制する最適な駆動信号を印加することができる。
第4の発明は、第1又は第2の発明において、前記駆動制御手段は、前記基準駆動信号形成部で形成した基準駆動信号を、液滴吐出制御情報に基づいて液滴を吐出するノズルに対応したアクチュエータの一方の入力端に対して選択的に供給する第1の選択スイッチと、前記各ノズルの吐出特性のバラツキに対応させて複数の補正信号を前記アクチュエータの他方の入力端に対して選択的に供給する第2の選択スイッチとを備えていることを特徴としている。
この第4の発明では、液滴吐出制御情報に基づいて第1の選択スイッチを作動させることにより、液滴を吐出するノズルに対応したアクチュエータの一方の入力端に基準駆動信号を印加すると共に、第2の選択スイッチで、複数の補正信号からノズルの吐出特性のバラツキに対応する補正信号を選択して、これをアクチュエータの他方の入力端に印加することにより、アクチュエータを吐出特性のバラツキを抑制する最適な差分信号で駆動することができる。
第5の発明は、第4の発明において、前記各ノズルの吐出特性のバラツキの測定結果に基づいて当該ノズル毎に設定した補正量を記憶する補正量記憶手段を設け、前記第2の選択スイッチは、前記補正量記憶手段に記憶された補正量に基づいて前記複数の補正信号を選択する選択制御手段を備えていることを特徴としている。
この第5の発明では、予め各ノズルの吐出特性のバラツキを予め測定し、その測定結果に基づいて補正量を設定して、これを補正量記憶手段に記憶しておくことにより、この補正量記憶手段に記憶された補正量に基づいて複数の補正信号を選択することにより、ノズル毎の吐出特性のバラツキを個別に正確に抑制することができる。
第6の発明は、第5の発明において、前記補正量記憶手段は、前記液滴吐出ヘッドに内装されていることを特徴としている。
この第6の発明では、補正量記憶手段が液滴吐出ヘッド内に設けられているので、製造過程で計測した特出特性のバラツキの測定データを誤りなく確実に保存することができる。
第7の発明は、第4の発明乃至第6の発明の何れか1つの発明において、前記第2の選択スイッチは、前記液滴吐出制御情報に基づく液滴吐出制御が開始される前に前記補正信号の選択動作を行うように構成されていることを特徴としている。
この第7の発明では、液滴吐出制御情に基づく液滴吐出制御が開始される前に第2の選択スイッチで補正信号の選択動作を行うので、液滴吐出制御開始時に吐出特性のバラツキの抑制を遅延することなく正確に行うことができる。
第8の発明は、内部に液体が充填された複数の圧力室と、該圧力室に個別に連通して前記液体を液滴として吐出する複数のノズルと、駆動信号の入力によって前記圧力室の圧力を変化させて前記ノズルから液滴を吐出させるアクチュエータと、該アクチュエータを駆動制御する駆動制御手段とを備え、駆動制御手段によって前記アクチュエータを駆動制御することにより、前記複数のノズルから液滴を吐出するようにした液滴吐出制御方法において、前記各ノズルの液滴吐出特性のバラツキを測定するステップと、測定した液滴吐出特性のバラツキの下限値を補正する基準駆動信号を形成するステップと、形成した基準駆動信号を吐出特性のバラツキの下限値から上限値までを補正可能な分解能で分圧して補正信号を生成するステップとを備え、前記基準信号と前記補正信号とを前記アクチュエータの異なる入力端に印加して各ノズルの吐出特性のバラツキを抑制するようにしたことを特徴としている。
この第8の発明では、複数のノズルの吐出特性のバラツキを測定し、その測定結果に基づいてバラツキの下限値を補正する基準駆動信号を形成し、形成した基準駆動信号を吐出特性のバラツキの下限値から上限値までを補正可能な分解能で分圧して補正信号を生成し、基準駆動信号と補正信号とをアクチュエータの異なる入力端に供給することにより、その差分でノズル毎の吐出特性のバラツキを抑制するようにアクチュエータを駆動することができる。
以下、本発明の液滴吐出装置及び液滴吐出制御方法の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態における液滴吐出装置をインクジェットプリンタに適用した場合の概略構成を示す斜視図である。
図中、1はインクジェットプリンタであって、このインクジェットプリンタ1は、装置本体2備えており、上部後方に記録媒体としての記録用紙Pを設置するトレイ21と、下部前方に記録用紙Pを排出する排出口22と、上部面に操作パネル7とが設けられている。
操作パネル7は、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、LEDランプ等で構成され、液晶メッセージ等を表示する表示部(図示せず)と、各種スイッチ等で構成される操作部(図示せず)とを備えている。
また、装置本体2の内部には、主に、往復動する印字部3を備える印刷装置4と、記録用紙Pを1枚ずつ印刷装置4に送り込む給紙装置5と、印刷装置4及び給紙装置5を制御する制御装置6とを有している。
制御装置6の制御より、給紙装置5は、記録用紙Pを一枚ずつ間欠送りする。この記録用紙Pは、印字部3の下部近傍を通過する。ことき、印字部3が記録用紙Pの送り方向とは略直交する方向に往復移動して、記録用紙Pへの印刷が行われる。すなわち、印字手段3の往復動及び記録用紙Pの間欠送りが、印刷における主操作方向及び副操作方向となって、インクジェット方式の印刷が行われる。
印刷装置4は、印刷部3と、印字部3を主走査方向に移動させる駆動現となるキャリッジモータ41と、キャリッジモータ41の回転を受けて、印字部3を往復動させる往復動機構42とを備えている。
印字部3は、その下部に、多数のノズル110を備えるインクの種類に対応した複数のヘッドユニット35と、各ヘッドユニット35にインクを供給する複数のインクカートリッジ31と、各ヘッドユニット35及びインクカートリッジ31を搭載したキャリッジ32とを有している。
また、ヘッドユニット35は、図2に示すようにインクジェット式記録ヘッド(液滴吐出ヘッド)100を多数備えている。
このインクジェットヘッド100は、図2に示すように、振動板121と、この振動板121を変位させる圧電式アクチュエータ122と、内部に液体であるインクが充填され振動板121の変位により内部の圧力が増減されるキャビティ(圧力室)123と、このキャビティ123に連通しキャビティ123内の圧力の増減によりインクを液滴として吐出するノズル124とを少なくとも備えている。
さらに詳述すると、インクジェットヘッド100は、ノズル124が形成されたノズル基板125と、キャビティ基板126と、振動板121と、複数の圧電素子127を積層した積層型の圧電式アクチュエータ122とを備えている。
キャビティ基板126は、図示のように所定形状に形成され、これにより、キャビティ123と、これに連通するリザーバ128とが形成されている。また、リザーバ128は、インク供給チューブ129を介してインクカートリッジ31に接続されている。
圧電式アクチュエータ122は、対向して配置される櫛歯状の電極131、132と、その電極131、132の各櫛歯と交互に配置される圧電素子127とからなる。また、圧電式アクチュエータ122は、その一端側が図2に示すように中間層130を介して振動板121と接合されている。
このような構成からなる圧電式アクチュエータ122では、第1電極131と第2電極132との間に印加される駆動信号源からの駆動信号により、図2に示すように上下方向に伸び縮みするモードを利用している。この圧電式アクチュエータ122は、圧電素子127が積層されているために、大きな駆動力が得られるのが特徴である。
したがって、圧電式アクチュエータ122では、図2に示すような駆動信号が印加されると、振動板121に変位が生じてキャビティ内123内の圧力が変化して、ノズル124からインク滴が吐出される。
なお、図2に示すノズル基板126に形成されるインクジェットヘッド100毎のノズル124は、例えば図3に示すように配列されている。この図3の例では、4色のインク(イエローY,マゼンタM,シアンC,ブラックK)に適用した場合のノズル124の配列パターンを示している。
なお、ヘッドユニット35は、図1ではインクカートリッジ31を含んだ構成を示しているが、このような構成に限定されない。例えば、インクカートリッジ31を別に固定し、チューブなどによってヘッドユニット35に供給されるようなものでもよい。したがって、以下において、印字部3とは別に、夫々一つの振動板121、静電アクチュエータ122、キャビティ123、ノズル124等で構成されたインクジェットヘッド100を複数設けたものをヘッドユニットと称するものとする。
なお、インクカートリッジ31として、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のインクを充填したものを用いることにより、フルカラー印刷が可能となる。この場合、印字部3には、各色に夫々対応したヘッドユニット35が設けられることになる。ここで、図1では、4色のインクに対応した4つのカートリッジ31を示しているが、印字部3はその他の色、例えばライトシアン、ライトマゼンタ、ダークイエロー等のインクカートリッジ31をさらに備えるように構成されていてもよい。
往復動機構42は、その両端をフレーム(図示せず)に支持されたキャリッジガイド軸422と、キャリッジガイド軸422と平行に延在するタイミングベルト421とを有している。
キャリッジ32は、往復動機構42のキャリッジガイド軸422に往復動自在に支持されると共に、タイミングベルト421の一部に固定されている。
キャリッジモータ41の作動により、プーリを介してタイミングベルト421を正逆走行させると、キャリッジガイド軸422に案内されて、印字部3が往復動する。そして、この往復動の際に、印刷されるイメージデータ(印刷データ、液滴吐出制御情報)に対応して、ヘッドユニット35内の複数のインクジェットヘッド100のノズル124から適宜インクが吐出され、記録用紙Pへの印刷が行われる。
給紙装置5は、その駆動源となる給紙モータ51と、給紙モータ51の作動により回転する給紙ローラ52とを有している。
給紙ローラ52は、記録用紙Pの送り経路で記録用紙Pを挟んで上下に対向する従動ローラ52aと駆動ローラ52bとで構成され、駆動ローラ52bは給紙モータ51に連結されている。これにより、給紙ローラ52は、トレイ21に設置した多数枚の記録用紙Pを、印刷装置4に向かって1枚ずつ送り込めるようになっている。なお、トレイ21に代えて、記録用紙Pを収容する給紙カセットを着脱自在に装着し得るような構成であってもよい。
制御装置6は、例えば、パーソナルコンピュータ、ディジタルカメラ等のホストコンピュータ60から入力された印刷データに基づいて、印刷装置4や給紙装置5等を制御することにより記録用紙Pに印刷処理を行うものである。
この制御装置6は、図4に示すように、ホストコンピュータ60から入力された印刷データなどを受け取る入力インタフェース部61と、この入力インタフェース部61から入力された印刷データに基づいて印刷処理を実行する例えばマイクロコンピュータで構成される制御部62と、キャリッジモータ41を駆動制御するキャリッジモータドライバ63と、給紙モータ51を駆動制御する給紙モータドライバ64と、ヘッドユニット35を駆動制御するヘッドドライバ65と、各ドライバ63、64及び65の出力信号を外部のキャリッジモータ41、給紙モータ51及び記録ヘッド31で使用する制御信号に変換して出力する出力インタフェース部66と、後述する補正量を記憶する例えばスタティックRAMで構成される補正量記憶部67とを備えている。
ここで、制御部62は、印刷処理等の各種処理を実行するCPU(Central Processing Unit)62aと、ホストコンピュータ8から入力インタフェース部61を介して入力される印刷データを図示していないデータ格納領域に格納する不揮発性半導体メモリの一種であるEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)62bと、印刷データ印刷処理等を実行する際に各種データを一時的に格納し、或いは印刷処理等のアプリケーションプログラムを一時的に展開するRAM(Random Access Memory)62cと、CPU62aで実行する制御プログラム等を格納する不揮発性半導体メモリで構成されるROM(Read-Only Memory)62dとを少なくとも備えている。
また、制御部62には、図示しないが、例えばインクカートリッジ31のインク残量、印字部3の位置、温度、湿度等の印刷環境等を検出可能な各種センサが、夫々電気的に接続されている。
制御部62は、入力インタフェース部61を介してホストコンピュータ60から印刷データを入手すると、その印刷データをEEPROM62bに格納する。そして、CPU62aは、この印刷データに所定の処理を実行して、この処理データ及び各種センサからの入力データに基づいて、各ドライバ63〜65に制御信号を出力する。各ドライバ63、64及び65から制御信号が出力されると、これらが出力インタフェース部66で駆動信号に変換されてヘッドユニット35の複数のインクジェットヘッド100に対応する圧電式アクチュエータ122、印刷装置4のキャリッジモータ41及び給紙装置5が夫々作動して、記録用紙Pに印刷処理が実行される。
また、制御部62は、後述する基準駆動信号を形成するための波形データDATAを後述する波形メモリに書込むために、書込イネーブル信号DENと、書込クロック信号WCLKと波形メモリの書込アドレスデータA0〜A3とを出力して例えば16ビットの波形データDATAを波形メモリに書込むと共に、この波形メモリに記憶された波形データDATAを読出すための読出アドレスデータA0〜A3、波形メモリからの読出した波形データをラッチするタイミングを設定する第1のクロック信号ACLK、ラッチした波形データを加算するためのタイミングを設定する第2のクロック信号BCLK及びラッチデータをクリアするクリア信号CLERをヘッドドライバ65に出力する。
このヘッドドライバ65は、波形メモリ71を有し、基準駆動信号COMを形成する基準駆動信号発生回路70と、この基準駆動信号発生回路70で形成される波形データに基づいて複数の補正信号VS0〜VSk(kは任意の整数)生成する補正信号発生回路80と、基準駆動信号COM及び補正信号を選択するためのクロック信号SCKを出力する発振回路90とを備えている。
基準駆動信号発生回路70は、図5に示すように、制御部62から入力される波形データDATAを記憶する波形メモリ71と、この波形メモリ71から読出された波形データを前述した第1のクロック信号ACLKによってラッチするラッチ回路72と、ラッチ回路72の出力と後述するラッチ回路74から出力される波形生成データWDATAとを加算する加算器73と、この加算器73の加算出力を前述した第2のクロック信号BCLKによってラッチするラッチ回路74と、このラッチ回路74から出力される波形生成データWDATAをアナログ信号に変換するD/A変換器75と、このD/A変換器75から出力されるアナログ信号を電圧増幅する電圧増幅部76と、この電圧増幅部76の出力信号を電流増幅して基準駆動信号COMを出力する電流増幅部77とを備えている。ここで、ラッチ回路72及び74には制御部62から出力されるクリア信号CLERが入力され、このクリア信号CLERがオフ状態となったときに、ラッチデータがクリアされる。
補正信号生成回路80は、図5に示すように、基準駆動信号発生回路70のラッチ回路74から出力される波形生成データWDATAが入力され、この波形生成データWDATAを例えば2N 、2N-1、2N-2 、……で除算してk個の異なる値の複数の補正値を算出する除算器81と、この除算器81で算出した補正値が個別に入力されて、これをアナログ値に変換するD/A変換器C1〜Ckと、これらD/A変換器C1〜Ckから出力されるアナログ値を個別に電圧増幅する電圧増幅部VA1〜VAkと、これら電圧増幅部VA1〜VAkの出力を電流増幅して補正信号VS1〜VSkを出力する電流増幅部IA1〜IAkと、接地電位を補正信号VS0として出力する接地回路Gとを備えている。
また、出力インタフェース部66は、基準駆動信号発生回路70から出力される基準駆動信号COM、補正信号生成回路80から出力される複数の補正信号VS1〜VSk及び発振回路90から出力されるクロック信号SCLKをそのままヘッドユニット31に出力すると共に、制御部62から印刷データに応じて出力される基準駆動信号COMに対するノズル毎の駆動信号選択信号SLc、複数の補正信号VS1〜VSkを選択するための補正信号選択信号SLa、これら選択信号SLc及びSLaをラッチするためのラッチ信号LATc及びLATaをヘッドユニット31に出力する。
ヘッドユニット31は、所定数のノズル単位で、各ノズル124に対応する圧電アクチュエータ122の第1の電極131に基準駆動信号COMを供給するか否かを選択する第1の選択スイッチ201と、第2の電極132に補正信号VS0〜VSkの何れか1つを選択して供給する第2の選択スイッチ202を有すると共に、これら選択スイッチ201及び202を選択制御する駆動信号選択制御回路210及び補正信号選択制御回路220を有する。
駆動信号選択制御回路210は、図6に示すように、出力インタフェース部66から所定数の圧電アクチュエータ122に対する駆動信号選択信号SLcがシリアルデータとして供給され、クロック信号SCKによって順次シフトするシフトレジスタ211と、このシフトレジスタ211に格納された駆動信号選択信号SLcをラッチ信号LATcによってパラレル信号としてラッチするラッチ回路212と、このラッチ回路212のラッチ出力を第1の選択スイッチ201で必要とする電圧に変換するレベルシフタ213とで構成されている。
補正信号選択制御回路220は、図6に示すように、出力インタフェース部66から出力される各圧電アクチュエータ122に対する補正信号選択信号SLaがシリアルデータとして供給され、クロック信号SCKによって順次シフトするシフトレジスタ221と、このシフトレジスタ221に格納された補正信号選択信号SLaをラッチ信号LATaによってパラレル信号としてラッチするラッチ回路222と、このラッチ回路222のラッチ出力をデコーダ224で必要とする電圧に変換するレベルシフタ223と、レベルシフト223の出力信号が入力されて圧電アクチュエータ122毎の補正信号選択信号SLaを第2の選択スイッチ202の選択信号としてデコードするデコーダ224とを備えている。
ここで、説明を簡単にするために、補正信号生成回路80から出力される補正信号がVS0〜VS3の4つであるものとすると、図7に示すように、第2の選択スイッチ202を構成するスイッチ部もSW1〜SW4の4つとなり、補正信号選択信号SLaとしては2ビットデータで済むことから、デコーダ224で補正選択信号SLaの2進数データをスイッチ部SW1〜SW4を選択する4進数に変換して、該当する出力端子t1〜t4からオン状態となる選択信号をスイッチ部SW1〜SW4に出力することにより、複数の補正信号VS0〜VS3から所望とする1つの補正信号を選択することができる。
このデコーダ224の入出力関係は、下記表1に示すように、第1番目のビットB1と第2番目のビットB2が共に“0”であるときにスイッチ部SW1をオン状態とする選択信号を出力し、第1番目のビットB1が“1”で第2番目のビットB2が“0”であるときにスイッチ部SW2をオン状態とする選択信号を出力し、第1番目のビットB1が“0”で第2番目のビットB2が“1”であるときにスイッチ部SW3をオン状態とする選択信号を出力し、第1番目及び第2番目のビットB1及びB2が共に“1”であるときにスイッチ部SW4をオン状態にする選択信号が出力される。
Figure 2006044129
さらに、補正量記憶部67には、ヘッドユニット31の各液滴吐出ヘッド100におけるノズル124毎の吐出特性のバラツキを補正するための補正量VS(i)が記憶されている。
この補正量VS(i)は、以下のようにして決定される。
すなわち、先ず、ヘッドユニット31の平均吐出量を測定する。この測定には、全ノズル142からインク滴を所定回数吐出させて、そのインク重量を精密天秤で測定し、インク滴吐出回数とノズル数から平均吐出量を算出する。この平均吐出量が所望の値となるように駆動電圧を調整し、このときの駆動電圧を平均駆動電圧Emとして設定する。
一方、各ノズルでインク滴を吐出したときの初速度V(i)を測定する。この初速度V(i)の測定は、インク滴の吐出タイミングとの同期を可変してストロボ撮影した吐出液滴の画像データを複数取込み、この画像データの液滴吐出位置と吐出タイミングの同期時間の変化からノズル毎の初速度V(i)を算出する。すなわち、同期時間の可変量が分かっているので、このときの液滴の位置の変化から初速度V(i)を算出することができる。
このようにして全ノズル142の初速度V(i)を算出した後、図8に示す補正量算出処理を所望のマイクロコンピュータ等の演算処理装置で実行させることにより、ノズル毎の補正量VS(i)を算出する。
すなわち、先ず、ステップS1で、設定した平均駆動電圧Emを読込み、次いでステップS2に移行して、算出した全ノズルの初速度V(i)を読込み、次いでステップS3に移行して、全ノズルの初速度V(i)を平均して平均初速度Vavを算出すると共に、全ノズルのうちの最大初速度Vmax及び最小初速度Vminを求める。
次いで、ステップS4に移行して、平均初速度Vav、最小初速度Vmin、電圧変換係数E(V・sec/m)及び平均駆動電圧Emをもとに下記(1)式の演算を行って基準駆動信号COMの電圧ECOMを算出する。
COM =(Vav−Vmin )×E+Em …………(1)
ここで、電圧変換係数Eは、初速度V(i)とアクチュエータ122への駆動電圧の関係を測定し、初速度に対する印加電圧関係から求めておく。
次いで、ステップS5に移行して、ノズルの識別番号を表す変数iを“1”に設定してからステップS6に移行して、変数iのノズルの初速度V(i)を読出してからステップS7に移行し、下記(2)式の演算を行ってノズル補正電圧Eerr を算出する。
Eerr =(V(i)−Vmin )×E …………(2)
次いで、ステップS8に移行して、除算する最大の桁から順次繰り上げる繰り上げ数hを“0”に設定してからステップS9に移行して、基準駆動信号電圧Ecom 、ノズル補正電圧Eerr 除算する最大桁を表す変数Nに基づいて下記(3)式の演算を行って補正量判定値jを算出する。
j=Eerr /(Ecom /2(N-h)) …………(3)
次いで、ステップS10に移行して、算出した補正量判定値jを整数化してからステップS11に移行して、繰り上げ数hが“0”であるか否かを判定し、h=0であるときにはステップS12に移行して、補正量判定値jが“0”より大きいか否かを判定し、j≦0であるときには最少補正量VS1より小さい値であると判断してステップS13に移行し、補正量が“0”となる補正量VS0を選択し、次いでステップS14に移行して、選択した補正量VS0を記憶装置の補正量管理テーブルにノズル番号iと対応させて記憶してからステップS15に移行し、全てのノズルの補正量を決定したか否かを判定し、全てのノズルの補正量を決定したときにはそのまま補正量算出処理を終了し、補正量を決定していないノズルが存在する場合にはステップS16に移行して変数iをインクリメントしてから前記ステップS7に戻る。
一方、ステップS12の判定結果が、補正量判定値jが“0”より大きいとき及び前記ステップS11の判定結果が、繰り上げ数hが“1”以上であるときにはステップS17に移行して、補正量判定値jが“1”より大きいか否かを判定し、j=1であるときにはステップS18に移行して、現在の繰り上げ数hに“1”を加算した補正信号VS(h+1)(=Ecom /2(N-h))を選択してから前記ステップS14に移行する。
また、前記ステップS17の判定結果がj>1であるときにはステップS19に移行して、繰り上げ数hをインクリメントしてからステップS20に移行し、繰り上げ数hが予め設定した補正範囲の分割数kを超えているか否かを判定し、h>kであるときにはステップS21に移行して、補正範囲外であって、補正量設定不能としてこれを補正量管理テーブルに登録してから前記ステップS16に移行し、h≦kであるときには前記ステップS9に戻る。
そして、上記補正量算出処理で作成した補正量管理テーブルを任意の記憶媒体を介して又はローカルエリアネットワーク(LAN)等のネットワークを介して補正量記憶部67に記憶する。
そして、制御部62では、インクジェットプリンタ1の電源が投入されると、図9の印刷制御処理を実行し、先ず、ステップS31で、補正量記憶部67からノズル毎に設定された補正量VS(i)を読出し、次いでステップS32に移行して、読出した補正量VS(i)を2ビットのシリアルデータに変換してからノズル番号順にシリアルデータを補正信号選択回路220に順次出力すると共に、クロック信号SCKを駆動信号選択回路220に出力し、シフトレジスタ221への書込みが完了するとラッチ信号LATaを出力して第2の選択スイッチ202で該当するノズルの補正量VS0〜VSkの何れかを設定してからステップS33に移行する。
このステップS33では、外部のホストコンピュータ60から印刷データが入力されて、印刷を開始する状態となったか否かを判定し、印刷データが入力されていないときにはこれが入力されるまで待機し、印刷データが入力されたときには印刷を開始するものと判断してステップS34に移行する。
このステップS34では、記録用紙Pの印刷開始領域がヘッドユニット31の先頭のノズル位置に達したか否かを判定し、記録用紙Pの印刷開始領域が先頭のノズル位置に達していないときにはこれが達するまで待機し、印刷開始領域が先頭のノズル位置に達したときにはステップS35に移行して、記録印刷データに基づいて、インク液滴を吐出する液滴吐出ヘッド100のアクチュエータ122に基準駆動信号COMを供給するように1ビットの選択信号SLc(i)をシリアルデータとして駆動信号選択制御回路210に出力してからステップS36に移行する。
このステップS36では、ヘッドドライバ65に対して基準駆動信号形成回路70に対して基準駆動信号COMを出力する指令信号を出力してからステップS37に移行して、印刷データが存在するか否かを判定し、印刷データが存在するときには印刷を継続するものと判断して前記ステップS34に戻り、印刷データが存在しない場合には、印刷を終了するものと判断してステップS38に移行する。
このステップS38では、全ての駆動信号選択信号SLc(i)を“0”とするシリアルデータを駆動信号選択制御回路210に出力して、全てのノズルの第1の選択スイッチ201をオフ状態としてからステップS39に移行して、プリンタ電源が遮断されたか否かを判定し、プリンタ電源がオン状態を継続しているときにはステップS40に移行して、印刷データが入力されて印刷開始状態となったか否かを判定し印刷開始状態ではないときには前記ステップS39に戻り、印刷開始状態となったときには前記ステップS34に戻る。
また、ステップS39の判定結果が、プリンタ電源がオフ状態となったときには、そのまま印刷処理を終了する。
次に、上記第1の実施形態の動作を説明する。
今、前述したように、ヘッドユニット31を製作した段階で、全てのノズルからインク滴を所定回数吐出させて、インク重量を精密天秤で測定し、インク滴吐出回数とノズル数から平均吐出量求め、この平均吐出量が所望の値となるように駆動電圧を調節して平均駆動電圧Emを設定すると共に、各ノズルの初速度V(i)を測定してから図8の補正量算出処理を実行することにより、ノズル毎の吐出特性のバラツキを抑制する補正信号VS(i)を設定し、これを補正量管理テーブルに登録する。
そして、全てのノズルの補正量の設定が完了すると、補正量管理テーブルを不揮発性メモリで構成される補正量記憶部67に転送して記憶しておく。
また、基準駆動信号COMを発生させるために必要な波形形成データを波形メモリ71にアドレスA0〜A3を指定して入力しておく。このとき、図10に示すように、アドレスを指定した状態で、16ビットの波形データDATAを出力し、これと同時に書込クロック信号WCLKを出力し、イネーブル信号DENの発生により、波形メモリ71のアドレスA0〜A3に対応するメモリ素子に夫々波形データが格納される。このとき、波形データの最上位ビットMSBは正負の符号を表す符号ビットとして使用される。そして、この実施形態では、波形メモリ71のアドレスA0に“0”ボルトの波形データが格納され、アドレスA1に基準駆動信号の初期増加量を設定する+ΔV1が設定され、アドレスA2に基準駆動信号の初期増加を終了した後の減少量を設定する−ΔV2が設定され、アドレスA3には基準信号の減少後の初期状態復帰増加量を設定する+ΔV3が設定され、+ΔV1>+ΔV3に設定されている。
この状態で印刷を開始するためにプリンタ電源を投入すると、図9の印刷制御処理が実行開始されて、先ず、補正量記憶部67に記憶されている補正量管理テーブルを参照して、ノズル毎の補正信号VS(i)を順次読出し、これらを2ビットの選択信号SLc(i)に変換して、順次シリアルデータとして補正信号選択制御回路220に出力すると共に、クロック信号SCKを補正信号選択制御回路220に出力する(ステップS32)。
これらシリアルデータの補正信号選択信号SLa(i)及びクロック信号SCKが補正信号選択制御回路220に入力されると、シリアルデータがクロック信号CSKに従って順次シフトレジスタ221に格納され、全てのノズルの補正信号選択信号SLa(i)がシフトレジスタ221に格納されると、ラッチ信号LATaが出力されてシフトレジスタ221に格納された各ノズルに対応する2ビットの補正信号選択データが夫々ラッチ回路222にラッチされ、ラッチされた補正信号選択データがレベルシフタ223に供給されて、デコーダ224で扱うことができる電圧に変化されて、デコーダ224に供給される。
このため、デコーダ224で例えば補正信号がVS0〜VS3の4つであるものとすると、補正信号選択信号SLa(i)に対応するスイッチ部SW(i)が選択されて、これがオン状態に制御される。
この状態では、未だ外部のホストコンピュータ60から印刷データが入力されておらず、基準駆動信号形成回路70から基準駆動信号COMが出力されていないと共に、補正信号生成回路80から補正信号VS0〜VS3も出力されていないので、各ノズルのアクチュエータ122には電圧が印加されることはなく、ノズル124からインク滴が吐出されることはない。
この状態で、外部のホストコンピュータ60から印刷データが入力されると、印刷データに基づいてインク滴を吐出するアクチュエータ122に基準駆動信号COMを通す1ビットの基準駆動信号選択信号SLc(i)がノズル毎に順次シリアルデータとして基準駆動信号選択制御回路210に出力されると共に、クロック信号SCKが基準駆動信号選択制御回路210に出力される。
このため、駆動駆動信号選択制御回路210のシフトレジスタ211に基準駆動信号選択信号SLc(i)が順次格納され、全てのノズル124の基準駆動信号選択信号SLc(i)が格納されると、ラッチ信号LATcが出力されて、ラッチ回路212に基準駆動信号選択信号SLc(i)がラッチされ、ラッチされた基準駆動信号選択信号SLc(i)がレベルシフタで第1の選択スイッチ201を作動させるために必要とする電圧に変換されて、第1の選択スイッチ201に供給されるので、印刷データに基づいてインク滴を吐出するノズル124に対応する第1の選択スイッチ201がオン状態に制御される。
この状態でも、基準駆動信号COM及び補正信号VS0〜VS3が出力されていないので、アクチュエータ122が動作することはない。
その後、給紙装置5から記録用紙Pが1枚給紙されて、その印字開始位置がヘッドユニット31の先頭のノズル位置に到達すると、ヘッドドライバ65に対して基準駆動信号出力指令が出力される。この駆動信号出力指令がヘッドドライバ65の基準駆動信号形成回路70に入力されると、基準駆動信号形成回路70で波形メモリ71に格納されている波形データの読出処理が行われる。
この波形データの読出処理は、先ず、図11(a)に示すように、時点t1で、制御部62からクリア信号CLERを基準駆動信号形成回路70に出力して、基準駆動信号形成回路70のラッチ回路72及び74のラッチデータをクリアし、次いで、時点t2で、図11(b)に示すように、第2のクロック信号BCLKを基準駆動信号形成回路70のラッチ回路74に供給開始する。この状態では、アドレス指定が行われていないので、電流増幅部77から出力される基準駆動信号COMは図12で細い実線で示すようにノズル124からインク滴が吐出されることはない所定のオフセット電圧VOF (略0V)を維持している。
次いで、時点t3で、制御部62によってアドレスA1が指定され、その後、時点t4で図11(c)に示すように第1のクロック信号ACLKが出力されると、波形メモリ71から読出されたアドレスA1の波形データ+ΔV1がラッチ回路72にラッチされ、これが加算器73に供給され、この加算器73の入力されているラッチ回路74のラッチ出力が“0”にクリアされているので、加算器73の加算値は+ΔV1を加算した値となり、この加算値が第2のクロック信号BCLKが立ち上がる時点t5でラッチ回路74にラッチされ、このラッチ回路74から+ΔV1の基準駆動信号波形データWDATAが出力される。
このため、基準駆動信号波形データWDATAがD/A変換器75でアナログ信号に変換され、電圧増幅部76で電圧増幅された後、電流増幅器77で電流増幅されて基準駆動信号COMとして出力され、アクチュエータ122の一方の入力端としての第1の電極131に供給される。
その後、時点t6で波形メモリ71のアドレスがA0に変更されるが、第1のクロック信号ACLKが立ち上がることはないので、ラッチ回路72は前回のラッチ信号を維持することにより、前述した時点t5のラッチ回路74のラッチ時点で基準駆動信号波形データが+ΔV1となった時点で、加算器72の加算値は+2ΔV1となっており、これが第2のクロック信号BCLKが立ち上がる時点t7でラッチ回路74にラッチされて、このラッチ回路74から図11(e)に示すように+2ΔV1の基準駆動信号波形データWDATAが出力される。
その後、第2のクロック信号が立ち上がるt8でラッチ回路74がラッチすることにより、基準駆動信号波形データWDATAが+3ΔV1となり、その後、時点t9で第1のクロック信号ACLKが立ち上がることにより、アドレスA0の波形データ“0”がラッチ回路72にラッチされるが、波形データが“0”であるので、加算器73の加算値は変更されず、この状態が時点t13まで継続される。
その間の時点t11でアドレスデータA2が出力され、波形メモリ71から−ΔV2の波形データが読出される、これが時点t14で第1のクロック信号ACLKが立ち上がることによりラッチ回路72にラッチされる。
このため、加算器73の出力は+3ΔV1−ΔV2となり、これが第2のクロック信号BCLKが立ち上がる時点t15でラッチ回路74にラッチされることにより、基準駆動信号波形データWDATAが図11(e)に示すように減少を開始する。
その後時点t20まで基準駆動信号波形データWDATA及び基準駆動信号COMの減少状態を継続し、時点t21でアドレスA0の波形データ“0”がラッチ回路72にラッチされることにより、基準駆動信号波形データWDATA及び基準駆動信号COMの減少状態から減少が停止する。
このように、基準駆動信号形成回路70のラッチ回路74から基準駆動信号波形データWDATAが出力されると、これが補正信号生成回路80に供給される。このため、補正信号生成回路80の除算器81で、波形データWDATAを1/2(N) から1/2(N-1) 、1/2(N-2) 、……1/2(N-(k-1))倍に除算して図11(f)に示すように各々の補正信号VS0〜VS3を生成している。
ここで、除算器81は、2進数で出力された波形データWDATAの桁の繰り下げによって行なわれ、kは補正範囲の分割数(1以上の整数)、Nは除算する最大の桁を設定する整数であり、1以上でk−1よりも大きな値を設定する。これにより、補正量は繰り下げ桁によって下記(4)式のように生成される。
VS(h+1)=Ecom/(2(N-h)) …………(4)
したがって、補正値の補正範囲(補正0から最大補正値まで)の分割数kを“3”として補正信号を4信号生成する場合、補正信号VS0は0ボルト(補正0)を出力し、補正信号VS1は2N 桁を、補正信号VS2は2N-1 桁を、補正信号VS3は2N-2 桁を各々最下位ビットまで繰り下げを行ったデータを生成して3つの補正信号VS1〜VS3を生成している。
この補正信号VS0〜VS3が各アクチュエータ122の第2の選択スイッチ202に供給されることにより、補正量記録部67で記憶されている補正信号選択制御信号SLa(i)によって選択されてアクチュエータ122の他方の入力端としての第2の電極132に供給される。
図12は基準駆動信号と補正信号の一例を示したものである。図12の場合、オフセット電圧VOFを中心に振幅させる波形であるために、波形を構成する前に、波形メモリ71から所定の波形データを指定して必要なオフセット電圧VOFとなるように電圧が印加されている。このため、図12に示すように、アクチュエータ122に印加される駆動信号は、太い実線で示すように、細線図示の基準駆動信号COMと破線図示の補正信号VS(i)との差分で表されることになり、ノズル毎の吐出特性のバラツキを抑制する駆動信号とすることができる。
このように、アクチュエータ122に供給する駆動信号を基準駆動信号COMと補正信号VS(i)との差分とすることにより、アクチュエータ122にノズルの吐出特性のバラツキを抑制する駆動信号を正確に供給することができる。このため、図13(a)に示すように、各ノズルでのインク滴の初速度V(i)を平均値近傍の値とすることができ、ノズルの吐出特性のバラツキを確実に抑制することができ、画像品質を向上させることができた。
因みに、本実施形態のように、補正信号を使用した補正を行わない場合には、図13(b)に示すように、各ノズルでのインク滴の初速度V(i)が平均値に対して大きなバラツキを有しており、画像品質を劣化させている。
また、アクチュエータ122に基準駆動信号(大電圧)と補正信号(小電圧)の差分の電圧を印加するように構成しているので、複数の補正信号の生成に大きな耐圧の能動素子等を使用しなくて良く、補正信号形成回路80をコンパクトに設定することができる。
なお、上記実施形態においては、補正信号生成回路80で除算器81を適用して波形データWDATAの桁の繰り下げを行うことにより、複数k個の補正信号VS1〜VSkを算出する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、図14に示すように、基準駆動信号形成回路70の電圧増幅部76から出力されるアナログ信号を補正信号生成回路80に供給し、この補正信号生成回路80で除算器81を省略し、これに代えて基準抵抗器Rmに同一抵抗値の抵抗器R1〜Rkを必要分割数kだけ直列に接続した分圧回路82を適用し、最終段の抵抗器R1と接地との間の接続点から補正信号VS0が導出され、残り抵抗器Ri及びRi+1の接続点の電圧を電圧フォロア部VF1〜VFkに供給して増幅し、この増幅出力を電流増幅部IA1〜IAkに供給して電流増幅することにより、補正信号VS1〜VSkを形成するようにしてもよい。この場合には、補正量が抵抗器の直列数iに比例して変化するため、下記(5)式によって容易に決定することができる。
i=Eerr /(Ecom ×R/(Rm+(k×R))) …………(5)
この補正電圧生成回路80を例えばマイクロコンピュータを適用した演算処理で算出する場合には、図15に示すように、前述した図8の補正量算出処理におけるステップS8〜ステップS13及びステップS17〜ステップS21を省略し、これらに代えてステップS7の次に、前記(5)式の演算を行って補正量判定値iを算出するステップS51を設け、次いでステップS52に移行して、補正量判定値iを整数化してからステップS53に移行して、補正判定値iが補正範囲の分割数kを超えているか否かを判定し、i>kであるときにはステップS54に移行して補正範囲外であって補正量を設定不能であることを補正量管理テーブルに登録してから前記ステップS16に移行し、i≦kであるときにステップS55に移行して、下記(6)式の演算を行って補正信号VS(i)を算出してから前記ステップS14に移行することを除いては図8と同様の処理を行い、図8との同一ステップには同一ステップ番号を付してその詳細説明はこれを省略する。
VS(i)=Ecom ×(R×i)/(Rm+(k×R)) …………(6)
また、上記実施形態においては、ピエゾ方式による積層アクチュエータ127を有するインクジェットヘッド100を適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、図16に示すように圧電材料201を上下電極202,203で挟んだ簡単な構造のアクチュエータを使用して振動板121を振動させ、振動モードとして図16で上下方向に撓むモード利用したピエゾ方式のユニモルフアクチュエータ204を適用したり、図17に示すように圧電材料211の両端部に電極212が両端側にあって圧力室213形成し、アクチュエータはノズルを1つおきに駆動し、駆動信号が与えられると図17で破線図示のように圧力室213内の圧力が変化してノズル214からインク液が吐出される構成を有するピエゾ方式のシェアモード1アクチュエータ215を適用したり、図18に示すように、圧電材料221の表面に電極222,223が交互に設けられ、駆動信号が与えられると図18の破線のように変形して圧力室224内の圧力が変化してノズル225からインク滴が吐出される4ピエゾ方式のエアモード2アクチュエータを適用したりすることもできる。
また、ピエゾ方式に限らず、図19及び図20に示すように、通常は基板231上に発熱体232とそのドライバ233への接続線234、耐キャビテーション膜235、隔壁236、ノズル壁237を使用して、天板238を接合させ、天板238に形成したインク流入口240からリザーバ241にインクを流入させ、このインクをノズル壁237で囲まれた圧力室242に供給し、ドライバ233からの駆動信号がヘッドユニットの圧力室240に配設された各発熱体232に伝達されると発熱体232は瞬間的に300℃以上の温度に発熱し耐キャビテーション膜235上に膜沸騰による気泡が発生しの圧力変化によってインク滴がノズル孔239から吐出され、インク滴が吐出された直後に気泡が発生し、その圧力変化によってインク滴が吐出され、インク液滴が吐出された直後、気泡は急激に収縮してもとの状態に復帰するようにした膜沸騰インクジェット方式を適用することもできる。この膜沸騰インクジェット方式では、アクチュエータとしてヒータ等の発熱体232を適用しているが、この発熱体232の一方の入力端に基準駆動信号COMを、他方の入力端に第2の選択スイッチ201によって選択した補正信号を入力することにより、両信号の差分電圧によって発熱量を制御して、ノズル毎にインク滴の吐出特性のバラツキを個別に補正することができる。
さらに、上記実施形態においては、ヘッドユニット31に補正量記憶部67を設ける場合について説明したが、これに限定されるものではなく、補正処理記憶部67を省略して、制御部62で図8の補正量算出処理を実行して、補正量を算出するようにしてもよい。
さらにまた、上記実施形態においては、基準駆動信号選択制御回路210及び補正信号選択制御回路220に対して基準駆動信号選択信号SLc及び補正信号選択信号SLaをシリアルデータとして供給する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、パラレル送信するようにしても良く、この場合には直並列変換用のシフトレジスタを省略することができる。
なおさらに、上記実施形態においては、補正信号生成回路80を除算器81及びD/A変換器C1〜Ckを設けた場合について説明したが、これらを省略し、D/A変換器75の出力から夫々異なる増幅率に設定した電圧増幅部VA1〜VAkに入力して補正信号を形成するようにしてもよい。
本発明の第1実施形態におけるインクジェットプリンタの概略構成を示す斜視図である。 図1に示すインクジェットプリンタのインクジェットヘッドの構成を示す断面図である。 図2に示すヘッドのノズル基板の構成を示す平面図である。 第1の実施形態に適用し得る制御装置の一例を示すブロックである。 ヘッドドライバの一例を示すブロック図である。 基準駆動信号選択制御回路及び補正信号選択制御回路を示す構成図である。 ノズル単位の基準駆動信号選択制御回路及び補正信号選択制御回路を示す構成図である。 補正量算出処理手順の一例を示すフローチャートである。 印刷制御処理手順の一例を示すフローチャートである。 波形メモリへのデータ書込手順の説明に供するタイムチャートである。 基準駆動信号及び補正信号の説明に供するタイムチャートである。 基準駆動信号と補正信号とによるアクチュエータに印加される駆動信号を示す説明図である。 ノズル毎のインク滴の初速度を示す特性図であって、(a)本発明を適用した液滴吐出装置の特性を示し、(b)は本発明を適用しない場合の液滴吐出装置の特性を示す。 ヘッドドライバの他の例を示すブロック図である。 補正量算出処理手順の他の例を示すフローチャートである。 ピエゾ式におけるユニモルフアクチュエータを示す断面図である。 ピエゾ式におけるシェアモード1アクチュエータを示す断面図である。 ピエゾ方式におけるシェアモード2アクチュエータを示す断面図である。 膜沸騰インクジェット方式のヘッドユニットを示す天板を除去した斜視図である。 図19の断面図である。
符号の説明
1…インクジェットプリンタ、3…印字部、4…印刷装置、5…給紙装置、6…制御装置、31…インクカートリッジ、32…キャリッジ、35…ヘッドユニット、62…制御部、65…ヘッドドライバ、67…補正量記憶部、70…基準駆動信号形成回路、71…波形メモリ、72,74…ラッチ回路、73…加算器、75…D/A変化器、76…電圧増幅部、77…電流増幅部、80…補正信号生成回路、81…除算器、C1〜Ck…D/A変換器、IA1〜IAk…電圧増幅部、VA1〜VAk…電流増幅部、90…発振回路、8100…インクジェットヘッド、120…静電アクチュエータ、121…振動板、122…圧電式アクチュエータ、123…キャビティ(圧力室)、124…ノズル、201…第1の選択スイッチ、202…第2の選択スイッチ、210…基準駆動信号選択制御回路、220…補正信号選択制御回路

Claims (8)

  1. 内部に液体が充填された複数の圧力室と、該圧力室に個別に連通して前記液体を液滴として吐出する複数のノズルと、駆動信号の入力によって前記圧力室の圧力を変化させて前記ノズルから液滴を吐出させるアクチュエータと、該アクチュエータを駆動制御する駆動制御手段とを有する液滴吐出ヘッドを備えた液滴吐出装置において、
    前記駆動制御手段は、前記アクチュエータに対して、前記複数のノズルの液滴吐出特性のバラツキの下限値を補正する基準駆動信号を形成する基準駆動信号形成部と、該基準駆動信号形成部で形成された基準駆動信号から吐出特性バラツキを抑制する補正信号を生成する補正信号生成部とを有し、前記基準信号及び前記補正信号を前記アクチュエータの異なる入力端に供給するように構成されていることを特徴とする液滴吐出装置。
  2. 前記補正信号生成部は、前記液滴吐出特性バラツキの下限値から上限値までを補正可能な分解能で前記基準駆動信号を複数個に分圧して複数の補正信号を生成し、生成した複数の補正信号のうちの所望の1つを選択するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出装置。
  3. 前記基準駆動信号形成部は、形成した基準駆動信号を前記複数のノズルに対応する複数のアクチュエータにおける一方の入力端に共通に印加し、前記補正信号生成部は、生成した補正信号を前記複数のアクチュエータにおける他方の入力端に個別に印加するように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の液滴吐出装置。
  4. 前記駆動制御手段は、前記基準駆動信号形成部で形成した基準駆動信号を、液滴吐出制御情報に基づいて液滴を吐出するノズルに対応したアクチュエータの一方の入力端に対して選択的に供給する第1の選択スイッチと、前記各ノズルの吐出特性のバラツキに対応させて複数の補正信号を前記アクチュエータの他方の入力端に対して選択的に供給する第2の選択スイッチとを備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の液滴吐出装置。
  5. 前記各ノズルの吐出特性のバラツキの測定結果に基づいて当該ノズル毎に設定した補正量を記憶する補正量記憶手段を設け、前記第2の選択スイッチは、前記補正量記憶手段に記憶された補正量に基づいて前記複数の補正信号を選択する選択制御手段を備えていることを特徴とする請求項4に記載の液滴吐出装置。
  6. 前記補正量記憶手段は、前記液滴吐出ヘッドに内装されていることを特徴とする請求項5に記載の液滴吐出装置。
  7. 前記第2の選択スイッチは、前記液滴吐出制御情報に基づく液滴吐出制御が開始される前に前記補正信号の選択動作を行うように構成されていることを特徴とする請求項4乃至6の何れか1つに記載の液滴吐出装置。
  8. 内部に液体が充填された複数の圧力室と、該圧力室に個別に連通して前記液体を液滴として吐出する複数のノズルと、駆動信号の入力によって前記圧力室の圧力を変化させて前記ノズルから液滴を吐出させるアクチュエータと、該アクチュエータを駆動制御する駆動制御手段とを備え、駆動制御手段によって前記アクチュエータを駆動制御することにより、前記複数のノズルから液滴を吐出するようにした液滴吐出制御方法において、
    前記各ノズルの液滴吐出特性のバラツキを測定するステップと、測定した液滴吐出特性のバラツキの下限値を補正する基準駆動信号を形成するステップと、形成した基準駆動信号を吐出特性のバラツキの下限値から上限値までを補正可能な分解能で分圧して補正信号を生成するステップとを備え、前記基準信号と前記補正信号とを前記アクチュエータの異なる入力端に印加して各ノズルの吐出特性のバラツキを抑制するようにしたことを特徴とする液滴吐出制御方法。
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