JP2006043633A - 複層塗膜の形成方法及びそれを用いた銀メッキ製品 - Google Patents

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【課題】 銀メッキ層の腐食反応を抑制し、長期間銀メッキ層を保持する複層塗膜の形成方法及びそれを用いた銀メッキ製品を提供する。
【解決手段】 基材上に、ベース塗膜、銀メッキ層、クリヤー塗膜層を順次形成させてなる複層塗膜の形成方法において、銀メッキ層形成後に、塩素含有化合物水溶液で処理して塩化銀膜を形成する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、クリヤー塗料組成物等による複層塗膜の形成方法及びそれを用いた銀メッキ製品に関するものである。
プラスチック素材上に銀メッキ層を備える加飾成型品は、金属調の外観を呈するものとなるため、自動車内装のメータークラスター、センタークラスター、センターコンソール等ならびに、自動車外装用としてバンパーモール、ホイールキャップ、ホイールトリム、ラジエターグリル、ライセンスガーニッシュ、ドアーミラーカバー、ドアーアウターハンドル等の用途に使用されている。
しかしながら、銀メッキ層を含む加飾複合膜は、屋外での長期放置による硫酸イオンの進入や、塩水噴霧試験等による高濃度の塩素イオン進入により、銀メッキ層が変色したり、銀メッキ層そのものが溶出したりして本来の意匠価値が無くなってしまという問題を有する。この原因は、銀メッキ層が50〜100nmという極めて薄い膜で形成されているため、外部から水分とともに侵入する腐食イオンに長時間さらされると、銀系の腐食物が生成され、黒っぽく変色したり水分に溶出し、銀メッキ層自体が無くなってしまうためである。
このような問題を改善する方法としては、金属表面に存在している微量の不純物を人為的に除去する工程を備えてなるメッキ製品の製造方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。また、金属に腐食が生じた場合、腐食が金属メッキ全体に広がるのを防止して意匠性の低下を防ぐため、金属メッキ層にマイクロクラックを意図的に形成させるメッキ製品の製造方法が知られている(例えば、特許文献2参照。)。さらに、特定のシリコンアクリル樹脂からなる被覆層を備えることによって、金属メッキ層への水分の浸透を抑制し、これにより、金属の腐食を抑制するメッキ製品の製造方法が知られている(例えば、特許文献3参照。)。
特開2002−256454号公報 特開2002−256455号公報 特開2003−155580号公報
しかしながら、上記特許文献1における製造方法では、銀メッキ自体への防食効果がない。また、上記特許文献2における製造方法は、本質的に金属の腐食自体を防止するものではないことから、効果に限界があり、長期間銀メッキ層を保つことはできない。さらに、上記特許文献3における製造方法では、塗装膜にゴミなどが付着することにより発生する塗膜欠陥や、被覆層の端から進入する腐食生成物質を抑えることができないといった問題を有している。
したがって、本発明は、銀メッキ層の最表面を犠牲防錆処理することにより腐食反応を抑制し、長期間銀メッキ層を保持する複層塗膜の形成方法及びそれを用いた銀メッキ製品を提供することを目的としている。
本発明の複層塗膜の形成方法は、基材上に、ベース塗膜、銀メッキ層、クリヤー塗膜層を順次形成させてなる複層塗膜の形成方法において、銀メッキ層形成後に、塩素含有化合物水溶液で処理して塩化銀膜を形成することを特徴としている。また、本発明の複層塗膜の形成方法においては、塩素含有化合物水溶液が、濃度1〜10重量%の塩化アンモニウム水溶液であることが好ましい。さらに、本発明の銀メッキ製品は、基材表面に、少なくとも銀メッキ層と、その金属メッキ層の表面を覆う被覆層とを備えるメッキ製品において、被覆層が塩化銀膜であることを特徴としている。
本発明によれば、銀メッキ層を塩素含有化合物水溶液で処理することによって塩化銀膜を形成することにより、銀メッキが水などの進入による腐食や白く濁ったりして意匠性を低下させるという問題を抑制し、長期間美しい銀メッキ意匠を発現することができる複層塗膜を得ることができる。
以下、本発明の複層塗膜の形成方法及びそれを用いた銀メッキ製品についてさらに詳細を説明する。
本発明の複層塗膜の形成方法は、基材上に、ベース塗膜、銀メッキ層、塩化銀膜、及びクリヤー層を順次形成する構成であり、銀メッキ層が塩素含有化合物水溶液で処理されて塩化銀膜が形成されていることが必須である。この構成により、基材上に、ベース塗膜層、銀メッキ層、銀鏡防錆処理膜、クリヤー塗膜層を順次形成するメッキ層によって金属様の外観が呈される。
また、本発明の銀メッキ製品は、上記の複層塗膜の形成方法により好適に形成されるものであり、基材表面に、少なくとも銀メッキ層と、その銀メッキ層の表面を覆う塩化銀膜とを備えた構成であり、このような銀メッキ製品としては、例えば、メータークラスター、センタークラスター、センターコンソール等の自動車内装部品、バンパーモール、ホイールキャップ、ホイールトリム、ラジエターグリル、ライセンスガーニッシュ、ドアーミラーカバー、ドアーアウターハンドル等の自動車外装部品、エアコンハウジング、携帯電話、ノートパソコン、化粧品容器等の自動車部品以外の用途などに好適に使用することができる。
本発明における基材としては、特に限定されるものではないが、例えば、ABS(アクリルニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体)、PC(ポリカーボネート)/ABSアロイ、PP(ポリプロピレン)、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)、PMMA(ポリメタクリル酸メチル)又はTPE(熱可塑性エラストマー)等からなるものが好ましく用いられ、射出成形法、押出成型法、ブロー成型法等の公知の成型方法によって成型したものを使用することができる。
この基材としては、ベース塗膜層と基材表面との間に、プライマー層を有するものであってもよい。プライマー層を形成することによって、ベース塗膜層と基材表面との密着性を向上させることができる。特に、ポリプロピレン等の付着性が悪いオレフィン系プラスチック素材を使用する場合には、プライマー層を有することが好ましい。上記プライマー層は、プライマー塗料を塗布することによって形成された複層塗膜を有するものである。上記プライマー塗料としては、塩素化ポリプロピレン系プライマー塗料を使用することが望ましく、例えば、RB116プライマー塗料(日本ビーケミカル社製)等を挙げることができる。
本発明におけるベース塗膜層は、ベース塗料組成物を利用して形成されるものである。上記ベース塗料組成物としては特に限定されず、例えば、ポリウレタン系塗料、アクリル樹脂系塗料、シリコーン系樹脂塗料、エポキシ樹脂系塗料、アルキド樹脂系塗料、アミノアルキド樹脂系塗料等を挙げることができる。これらの中でも、耐水二次密着性、耐食性、加飾成型品の外観等から2液硬化型ポリウレタン樹脂塗料を使用することが好ましい。上記のベース用塗料としては、例えば、2液ウレタン型塗料R241(日本ビーケミカル社製)を挙げることができる。
また、本発明における銀メッキ層は、上記ベース塗膜層上に膜状に形成されていることによって、銀の析出性が良く、外観や密着性にも優れた銀メッキ層を形成することができる。メッキ塗装工程では、上記乾燥後のベース塗膜層を形成させた成型品に、0.1〜3質量%の塩化第二スズ(SnCl)溶液を塗布又は浸漬させ、スズをベース塗膜層の表面に吸着させる工程を有するものであることが好ましい。続いて、イオン交換水又は蒸留水を用いて成形品表面を水洗いし、吸着されなかった余剰の塩化第二スズを除去することが好ましい。なお、上記スズ溶液の代わりに塩化パラジウム(PdCl)溶液を用いてもよい。
銀メッキ層の形成方法は特に規定されるものではなく、銀鏡反応と呼ばれる無電解メッキ法によって行うことができる。最も一般的な方法としては、トレンス試薬と呼ばれるアンモニア性硝酸銀([Ag(NHOH)と還元剤溶液とを上記ベース塗膜層の表面上に混合されるように塗布する方法を挙げることができる。上記還元剤としては特に限定されず、グルコース等の糖類、グリオキサール等のアルデヒド基を有する有機化合物、亜硝酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウムを用いてもよい。
本発明における銀メッキ層は、銀メッキの意匠性や機能性を維持したままで腐食を防止するために、銀メッキ層を塩素含有化合物水溶液で処理することによって塩化銀膜が形成されている。すなわち、塩化銀からなる防錆層を含有することによって、クリヤー塗膜層を透過して進入したり、銀メッキ層の端面から進入する腐食を誘発する水分を銀メッキ層に到達することを防止し、銀の変色や溶出を防止するものである。
本発明における塩素含有水溶液としては、例えば、塩化アンモニウム水溶液、塩化ナトリウム水溶液、塩化カリウム水溶液、塩化カルシウム水溶液等を挙げることができる。この塩素含有水溶液に使用し得る薬剤である、塩化アンモニウム(NHCl)、塩化ナトリウム(NaCl)、塩化カリウム(KCl)、塩化カルシウム(CaCl)は、試薬メーカーで市販されているものを用いることができるが、塩化ナトリウムなどは一般的に販売されている食塩を用いてもよい。これらは、単独もしくは2種以上を併用してもよい。また、水溶液の銀メッキに対する濡れやすさを向上させるため、界面活性剤やその他の濡れ性向上薬剤を併用してもよい。
上記塩素含有水溶液の濃度は、蒸留水100に対し薬剤1〜10重量%を溶解させたものであるが、より好ましくは2〜5重量%の範囲である。10重量%を超えると浸漬処理時に銀メッキの表面が著しく変色し、仕上がり外観が低下する傾向にある。一方、1重量%未満であると、塩化銀膜の生成が少なく、十分な防錆性を維持することができなくなる傾向にある。また、塩素含有水溶液が上記の濃度範囲である場合、好適な膜厚の塩化銀膜を形成することができることから、浸漬処理時間が5〜20分であることが好ましい。
上記薬剤は、銀メッキ処理を行った後、銀メッキ層を水切り乾燥する前に行うことで処理工程を短縮することができるが、銀メッキ処理時の水切り乾燥を行った後に行ってもよい。
本発明におけるクリヤー塗装層は、上記銀メッキ層上に設けられることによって、銀メッキ層の劣化を防止し、耐食性を向上させるものであり、また、積層成型品の外観をより向上させるものである。上記クリヤー塗料組成物の塗装によるクリヤー塗膜層の形成は、スプレー塗装等の通常の方法によって行うことができる。塗装後は、60〜100℃で加熱硬化を行い、乾燥膜厚が20〜40μm、より好ましくは25〜35μmの塗膜とする。乾燥膜厚が20μm未満であると、耐食性および外観が低下するおそれがある。一方、乾燥膜厚が40μmを超えると、タレ、ワキが生じやすくなる点で好ましくない。上記クリヤー用塗料としては、例えば、2液ウレタン型塗料R227(日本ビーケミカル社製)を挙げることができる。
次に、具体的な実施例及び比較例によって本発明をさらに詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。また、実施中、「部」は特に断りのない限り「質量部」を意味し、「%」は特に断りのない限り「質量%」を意味する。
1.複層塗膜の作製
<試料1>
(1)基材の前処理
縦100mm×横80mm×厚さ3mmのポリプロピレン基材をイソプロパノール洗浄、乾燥後、塩素化ポリプロピレン系プライマー希釈塗料を、乾燥膜厚7μmとなるようスプレー塗装し、80℃で10分乾燥した。なお、使用した塩素化ポリプロピレン系プライマー塗料は、RB−116(日本ビーケミカル社製)100部をRB116用希釈シンナー40部で希釈したものを使用した。
(2)ベース塗膜の形成
次いで、この前処理を施した被塗装物上に、攪拌した2液硬化型ウレタンベース塗料R241(日本ビーケミカル社製)を、硬化膜厚25μmとなるようにスプレー塗布し、80℃で30分乾燥させて、ベース塗膜を形成した。
(3)銀メッキ層の形成
このベース塗膜を形成した試験片上に、0.2%塩化スズ(SnCl)の0.2%塩酸溶液をベース塗膜表面に塗布した後水洗した。そして、水洗後の試験片上に、硝酸銀と過剰のアンモニアの混合水溶液及びグルコース溶液を同時に塗布し、約70nmの均一な銀メッキ層を形成させ、その後、残留分を水洗によって除去し、上記ベース層上に銀メッキ層が形成された試験片を得た。
(4)後処理
次に、攪拌機を備えた容器にイオン交換水を1リットル入れ、5gに秤量した塩化アンモニウムを攪拌しながら容器に加え、完全に溶解するまで攪拌を続けて5%濃度の塩化アンモニウム水溶液を調製した。この5%塩化アンモニウム水溶液中に、上記銀メッキ層を形成した試験片を、23℃室温で1分間浸漬し、次いで、取り出した後に蒸留水で残留分を水洗によって除去し、銀メッキ層上に薄膜の塩化銀膜を形成させた試験片を得た。
(5)クリヤー塗膜層の形成
続いて、上記のようにして銀メッキ層上に塩化銀膜を形成した試験片上に、2液アクリルシリコン・ウレタン系クリヤー塗料R227(日本ビーケミカル株式会社)を硬化膜厚が30μmとなるようにスプレー塗装し、80℃で20分間硬化させ、トップクリヤー塗膜を形成し、試料1の複層塗膜を作製した。
<試料2〜5>
実施例1の複層塗膜の作製の(4)後処理において、この後処理時間を、表1に示すように、5〜30分に変更した以外は、試料1と同様にして、試料2〜5の複層塗膜を作製した。
<試料6>
試料1の複層塗膜の作製において、(4)後処理を、表1に示すように、行わなかった以外は、試料1と同様にして、試料6の複層塗膜を作製した。
<試料7〜11>
試料1〜5の複層塗膜の作製の(4)後処理において、5%塩化アンモニウム水溶液を、5%炭酸ナトリウム水溶液に変更した以外は、試料1〜5と同様にして、本発明に対する試料7〜11の複層塗膜を作製した。
<試料12〜16>
試料1〜5の複層塗膜の作製の(4)後処理において、5%塩化アンモニウム水溶液を、5%硝酸ナトリウム水溶液に変更した以外は、試料1〜5と同様にして、本発明に対する試料12〜16の複層塗膜を作製した。
2.評価
(1)塩化銀膜の形成
試料1,3及び5の複層塗膜について、銀メッキ層上に塩化銀膜が形成されたことを確認するため、エネルギー分散型X線分析装置(商品名:EDAX9800、フィリップス社製)を用い、クリヤー塗膜層を形成する前の試験片における銀メッキ層表面の元素分析を行い、この分析結果を図1に示した。なお、図1における(a)が試料1、(b)が試料3、(c)が試料5であり、(d)は銀メッキ層上に塩化銀膜を形成していない試料6の分析結果である。図1から明らかなように、試料1,3及び5では、塩素元素のピークが試料6よりも上昇していることから、塩化銀膜が形成されていることを確認した。
(2)銀メッキ外観
上記のようにして作製された各試料の試験片について、外観を下記基準に基づいて判定し、その結果を表1に示した。
○:塩化銀膜なしテストピースと同一
×:銀メッキ層が薄黒く変色
(3)密着性
上記のようにして作製された各試料の試験片について、JIS K5400に準拠して碁盤目セロテープ(登録商標)剥離試験を行い、下記基準に基づいて判定し、その結果を表1に示した。
○:塗装膜の剥離、カット部の欠け無し
×:塗装膜の剥離、カット部の欠け有り
(4)耐水性
上記のようにして作製された各試料の試験片について、40℃に調整されたイオン交換水の中に浸漬し、24時間後に取り出して、JIS K5400に準拠して碁盤目セロテープ(登録商標)剥離試験を行い、下記基準に基づいて判定し、その結果を表1に示した。
○:塗装膜の剥離、カット部の欠け無し
×:塗装膜の剥離、カット部の欠け有り
(5)耐食性
上記のようにして作製された各試料の試験片について、銀メッキ意匠表面に、カッターナイフを用いて樹脂素材まで届く深さのクロスカット傷を入れ、JIS Z2371に準拠して塩水噴霧試験方法のキャス試験を行い、20時間後に取り出して、下記基準にも基づいて判定し、その結果を表1に示した。
○:クロスカット部からの銀メッキ層腐食巾2mm以上
×:クロスカット部からの銀メッキ層腐食巾2mm以下
Figure 2006043633
表1に示すように、本発明の実施例に相当する試料2〜4の複層塗膜では、全ての項目において優れた特性が示された。これに対し、試料1の複層塗膜では、塩化銀膜の形成が十分ではなく、耐食性が劣り、また、試料5の複層塗膜では、塩化銀膜の形成が過剰となり、銀メッキ外観が劣ることが示された。また、銀メッキ層上に塩化銀膜を形成していない試料6の複層塗膜では、耐食性が劣り、5%炭酸ナトリウム水溶液により後処理を行った試料7〜11の複層塗膜では、密着性及び耐食性が劣り、5%硝酸ナトリウム水溶液により後処理を行った試料12〜16の複層塗膜では、耐食性が劣ることが示された。
したがって、本発明によれば、銀メッキ層を塩素含有化合物水溶液で処理することによって塩化銀膜を形成することにより、銀メッキが水などの進入による腐食や白く濁ったりして意匠性を低下させるという問題を抑制し、長期間美しい銀メッキ意匠を発現し得る複層塗膜が作製されることが示された。
銀メッキ層表面における元素分析の結果を示す線図である。

Claims (3)

  1. 基材上に、ベース塗膜、銀メッキ層、クリヤー塗膜層を順次形成させてなる複層塗膜の形成方法において、
    銀メッキ層形成後に、塩素含有化合物水溶液で処理して塩化銀膜を形成することを特徴とする複層塗膜の形成方法。
  2. 前記塩素含有化合物水溶液は、濃度が1〜10重量%である塩化アンモニウム水溶液であることを特徴とする請求項1に記載の複層塗膜の形成方法。
  3. 基材表面に、少なくとも銀メッキ層と、その金属メッキ層の表面を覆う被覆層とを備えるメッキ製品において、前記被覆層が塩化銀膜であることを特徴とする銀メッキ製品。
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