JP2006041850A - データ生成方法およびデータ処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 多値要素が配列されたデータを圧縮し、再現できるデータの生成方法を提供する。
【解決手段】 多値の第1の要素21が配列された画像データ11に対して、2値の第2の要素22に圧縮しようとしている第1の要素21の注目位置の上、左、左上の位置の2値要素22の和を基準値30とし、この基準値30を閾値として注目位置の第1の要素21を2値化する。2値データ12は、多値化しようとしている注目位置と、その上、左、左上の位置の2値要素22の和を求めることにより、多値化することができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、種々の目的に使用可能なデータの変換および生成方法に関するものである。
圧縮・伸張、符号化・復号化、暗号化などを目的として、ビット列を含むデータを異なるデータに変換し、また再変換する処理が知られている。特開平6−253153号公報には、符号化に際して、多階調画像の画素値をビット毎に1枚の2値画像として取り出すことにより複数枚の2値画像にし、これらの2値画像を符号化することが開示されている。この技術では、多階調画像の各画素値がnビットで表されるのであれば、n枚の2値画像が形成され、このn枚の2値画像のそれぞれが符号化される。また、復号化に際しては、n枚の2値画像に復号化し、各々の2値画像の各画素のデータを組み合わせることにより多階調画像が得られる。
特開平6−253153号公報
データを符号化および復号化する目的は様々であるが、1つの大きな目的は記録および通信する際のデータ量を削減することである。たとえば、nドットの多値画像をnドットの2値データに変換でき、その2値データからnドットの多値画像を再生できるのであれば、記録あるいは通信に要するデータ量を大幅に削減できる。2値データは無理としても、多階調の階調数を数分の1に圧縮することが可能であればデータ量も数分の1になる。
データの圧縮とは、データの冗長性を取り除き、符号化することであり、たとえば、ランレングス法では同じ文字が続くところを数に置き換え、ハフマン法では頻繁に現れる文字を短い表現に変更し、LZ法では辞書という概念を持ち込んで圧縮している。これに対し、本発明においては、新しい手法により、データを圧縮することができる方法を提供することを目的としている。特に、多値画像のデータを、2値データに変換し、また、可逆性は保証されないが、オリジナルに近い多値画像を生成することができる方法を提供することを目的としている。
本発明においては、第1の要素の配列を備えた第1のデータから、第2の要素の配列を備えた第2のデータを生成する方法であって、第1の位置の第2の要素を、第1の位置の第1の要素と、第1の位置と第1の関係にある少なくとも1つの他の位置の第2の要素を第1の関数により演算した基準値とに基づき生成する第1のデータ生成工程を有する方法を提供する。この第1のデータ生成工程により、第1の要素の配列を備えた第1のデータから生成された第2のデータは、第2の要素の配列を備えており、第1の位置の第2の要素は、第1の位置の第1の要素と、第1の位置と第1の関係にある少なくとも1つの他の位置の第2の要素を第1の関数により演算した基準値とに基づき生成されたものである。この第2のデータは、CD−ROM、磁気ディスク、メモリスティックなどの適当な記録媒体に記録し、保存あるいは提供することができる。また、第2のデータは、インターネットなどのコンピュータネットワークあるいはその他の通信を介して提供することができる。
本発明の第1のデータ生成工程は、第1の要素の配列を備えた第1のデータから、第2の要素の配列を備えた第2のデータを生成する際に、第1の位置の第2の要素を、第1の位置の第1の要素と、第1の位置と第1の関係にある少なくとも1つの他の位置の第2の要素を第1の関数により演算した基準値とに基づき生成する第1の生成手段を有するデータ処理装置により実行することができる。データ処理装置の1つの例は、適当なハードウェア資源を備えたコンピュータであり、第1のデータ生成工程をコンピュータにおいて実行するためのプログラムあるいはプログラム製品として本発明を提供することができる。また、第2のデータ生成工程は、第2の要素の配列を備えた第2のデータから、第1の要素の配列を備えた第1のデータを生成する際に、第1の位置の第1の要素を、第1の位置の第2の要素と、第1の位置と第1の関係にある少なくとも1つの他の位置の第2の要素を第1の関数により演算した基準値とに基づき生成する第2の生成手段を有するデータ処理装置により実行できる。このデータ処理装置の1つの例も、適当なハードウェア資源を備えたコンピュータであり、第2のデータ生成工程をコンピュータにおいて実行するためのプログラムあるいはプログラム製品として本発明を提供することができる。これらのプログラム製品は、CD−ROMなどの適当な記録媒体に記録して提供でき、コンピュータネットワークなどを介して提供することができる。
本発明の第2のデータは、オリジナルの第1のデータの第1の要素に対して適当な位置関係にある第2のデータの第2の要素との関係を用いて第1のデータの第1の要素を変換する。したがって、第2のデータを生成する場合は、第1のデータを適当な方向にスキャンしながら順番に第2の要素を生成する必要がある。しかしながら、第2のデータから第1のデータを生成する場合は、第1の要素に対して適当な位置関係にある第2の要素との関係を用いて第1の要素を生成できる。このため、配列の途中からでも第1のデータを生成できる。すなわち、この第2の要素の配列を備えた第2のデータから、第1の要素の配列を備えた第1のデータを生成する場合は、第1の位置の第1の要素を、第1の位置の第2の要素と、第1の位置と第1の関係にある少なくとも1つの他の位置の第2の要素を第1の関数により演算した基準値とに基づき生成する第2のデータ生成工程を有する方法を用いることができる。
また、第1のデータを再生するときに、第2の要素を決める第1の位置に対する第1の関係と、基準値を求める第1の関数と、さらに、対象となる第2の要素および基準値に対する第1の要素の関係が分からなければ第1の要素は生成できない。したがって、第2のデータは少なくとも3つの要素により符号化あるいは暗号化されており、第2のデータを単に取得しても第1のデータは生成できない。
さらに、第2のデータの第2の要素は、基準値に基づき第1の要素から生成するので、第2の要素の情報量を削減することが可能となり、データ量を圧縮できる。たとえば、第1の位置の第2の要素を、第1の位置の第1の要素と基準値との差分を示すように生成すれば、基準値を利用して第1の要素を圧縮できる。そして、第1の位置と第1の関係にあり、第1の要素との差分を示す第2の要素が、次の第2の要素を生成するための基準値を算出する要素となるので、第1の位置の第1の要素は、複数の位置の第2の要素に分散されることとなり第2のデータの情報量は削減される。一方、第1のデータは、複数の位置の第2の要素を積算することにより再現することができるようになる。すなわち、第2のデータ生成工程では、第1の位置の第1の要素を、第1の位置の第2の要素と基準値との和により生成することができる。
第1の位置の第2の要素を、基準値を閾値として、第1の位置の第1の要素を2値化したものとして生成することができ、第2の要素の情報量をもっとも少なくし、圧縮率を向上できる。第1の要素の配列が多次元の場合は、第2の要素の配列も多次元になる。そして、基準値としては、第1の位置に第2の関係で接する複数の他の位置の第2の要素の和を採用できる。基準値としては、第1の位置に第2の関係で接する複数の他の位置の第2の要素の和を採用することにより、第1の位置の第1の要素を、第1の位置の周辺の複数の第2の要素に分散することになり、第2のデータの情報量をさらに削減することができる。
本発明のデータを生成する方法においては、配列化された複数の第1の要素を、同様に配列化された第2の要素に変換することができ、第2の要素の情報量を削減することができる。したがって、第1の要素が多値であれば、2値化することが可能となり、多値画像を生成するためのデータを2値化データ(2値画像に変換するのではなく)にして記録あるいは転送し、多値画像を生成するデータに復元することができる。本発明により生成される第2のデータは、さらにランレングス法などを用いて圧縮することも可能であり、圧縮効率はさらに向上する。また、第1のデータが、2次元または3次元以上の多次元の配列を備えている場合にも本発明を適用することが可能であり、第1の要素を周囲の第2の要素に分散することにより、第2の要素の情報量を低減し、圧縮効率を向上することができる。
以下に図面を参照して本発明をさらに詳しく説明する。図1に本発明のデータを生成する方法を使用可能なシステムの概略を示してある。このシステム9は、カメラ付きで、インターネット3を介してメール5の送受信が可能な携帯電話1と、インターネット3を介してメール5を送受信可能なパーソナルコンピュータ2とを有する。携帯電話1は、撮影した多値の画像データ11を2値のデータ12に圧縮した状態でメール5に添付して送信する。パーソナルコンピュータ2は、メール5を受信し、それに添付された2値データ12を多値の画像データ11に復元してディスプレイ2aに表示する。
携帯電話1は、アンテナ32を介してデータを送受信するための通信機能33と、通信機能33を介して音声データを送受信する通話機能36と、通信機能33を介してメール5を送受信するメール機能34と、撮影対象物4を多値の画像データ11として取得するカメラ機能35と、カメラ機能35で取得された画像データ11を2値データ12に圧縮または変換する変換機能(エンコーダ)10とを有している。カメラ機能35は、多値の要素21が2次元に配列された多階調の画像データ(第1のデータ)11を取得する。エンコーダ10は、この画像データ11から2値の要素22が2次元に配列された2値データ(第2のデータ)12を生成する。
パーソナルコンピュータ(PC)2には、オペレーティングシステム(OS)41と、各種のアプリケーションがインストールされている。アプリケーションには、画像データを表示可能なビュワー42、メール5の作成、閲覧および送受信が可能なメールソフト45などが含まれる。ビュワー42は、インターフェイス43を介して携帯電話1から取得したメール5に添付された2値データ12から多値の画像データ11を生成してディスプレイ2aに表示する機能(デコーダ)20を備えている。
図2に、エンコーダ10により画像データ11から2値データ12が生成され、デコーダ20により2値データ12から多値の画像データ13が生成される様子を示してある。図2(a)はオリジナルの多値の画像データ11を示し、図2(b)は画像データ11から生成された2値データ12を示し、図2(c)は2値データ12から再現された多値の画像データ13を示している。図2(a)に示した画像データ11は、9×9の第1の要素21を備え、各々の第1の要素21は「0」から「4」までの値(階調値)を取る多値の要素である。したがって、第1の要素21は、最低3ビットで表される5階調の要素である。一方、図2(b)に示した2値データ12は、9×9の第2の要素22を備え、各々の第2の要素22は2値であり、1ビットで表される要素である。
図3に、エンコーダ10において、画像データ11から2値データ12が生成される処理の詳細を、画像データ11の一部の領域Aおよびこの領域Aに対応する2値データ12の領域Bを参照しながら示してある。図3(a)に示すように、エンコーダ10は、ある位置H(x、y)の第1の要素21をターゲットとしたときに、注目位置H(x、y)に対して第1の関係にある第2の要素22を第1の関数により演算して基準値30とする基準値算出機能52と、注目位置H(x、y)の第1の要素21を、求められた基準値30を閾値として用いて2値化する2値化機能51とを有している。この基準値算出機能52は、第1の関係の2値要素22として、注目位置H(x、y)に隣接する第2の関係の複数の第2の要素22を選択する。具体的には、先行して2値化されている左上の位置H(x−1、y−1)、上の位置H(x、y−1)および左の位置H(x−1、y)の3つの隣接位置の第2の要素22を取得する。そして、第1の関数53として、これら3つの隣接位置の2値要素22の和を採用し、その結果を基準値30とする。
2値化機能51は、基準値30を閾値とし、注目位置H(x、y)の第1の要素21を2値化する。たとえば、多値の第1の要素21が基準値30よりも大きいときには「1」とし、それ以外のときには「0」とする。このような処理により、第1の要素21は、基準値30に対する大小関係を「0」または「1」で表すデータとして暗号化されると共に、最低3ビットで表された第1の要素21を1ビットの要素に圧縮できる。この2値化機能51により、注目位置H(x、y)の第2の要素22が得られる。
このエンコーダ10では、図2(a)に示した画像データ11に対して、第1の要素21を、左上から右下に向かうように走査して、第2の要素22を生成する。ただし、オリジナルの第1のデータ11の最も上方のラインと、最も左側のラインの第1の要素から第2の要素に変換する場合は、変換に使用する第2の要素が不足する。したがって、不足する位置においては適当な値が選択されるようにしておくか、あるいは、第1のデータ11に適した値のラインを上方および左側に追加しておくことが考えられる。
エンコーダ10の具体的な操作は、まず、図3(a)に示したように、画像データ11の領域Aの注目位置H(x、y)の第1の要素21が「3」である場合、基準値算出機能52は、注目位置H(x、y)に対する3つの隣接位置の第2の要素22、すなわち、左上の位置H(x−1、y−1)の「0」、左の位置H(x−1、y)の「1」、および上の位置H(x、y−1)の「1」を取得しそれらの和から基準値30として「2」を求める。2値化機能51は、注目位置H(x、y)の第1の要素21が「3」であり、基準値30の「2」より大きいので、第2の要素22として「1」を出力する。
次に、図3(b)に示すように、注目位置H(x、y)を右側に1つ移動する。この場合、基準値算出機能52は、3つの隣接位置の第2の要素22を取得して基準値30を演算する。この場合、基準値30は「2」となる。2値化機能51は、注目位置H(x、y)の多値要素21が「3」なので、第2の要素22として再び「1」を出力する。注目位置H(x、y)を右方向にシフトさせながら1行分の第2の要素22を順次出力することができる。そして、1行分の第2の要素22が出力されると、注目位置H(x、y)を1つの下の行の左端に移動して、その行の第1の要素21を順次、第2の要素22に変換する。
図3(c)に示した位置では、基準値算出機能52により求められる基準値30は「3」になり、注目位置H(x、y)における第1の要素21は「3」のため、2値化機能51により出力される第2の要素22は「0」になる。
エンコーダ10により生成された第2のデータ12は、第1のデータ11と同じ要素数を備えた2次元の配列となる。しかしながら、各々の第2の要素22は2値、すなわち、1ビットで表される。このため、各々の要素が3ビットを要する第1の画像データ11のほぼ1/3にデータ量を削減することができる。また、第2のデータ12は、画像を示すデータではあるが、第1のデータ11の第1の要素21の値が、周囲の位置の第2の要素22に分散されているために、そのままでは画像としてみることができない。したがって、第2のデータ12は、第1のデータ11を暗号化したデータであるということができる。
図4に、デコーダ20において、第2のデータ12から、多階調の画像データ13を生成する処理の詳細を示してある。この図4は、2値データ12の一部の領域Bおよびこの領域Bに対応する復元画像データの一部の領域Cを取り出して示してある。デコーダ20は、注目位置H(x、y)に対する第1の関係にある第2の要素21から第1の関数に基づいて基準値30を求める基準値生成機能62と、注目位置H(x、y)の第1の要素21を基準値30と、注目位置H(x、y)の第2の要素22とに基づいて生成する多値化機能61とを有している。この基準値生成機能62は、第1の関係として、注目位置H(x、y)と第2の関係(左上、上、左)で隣接する位置にある3つの第2の要素22を選択する。また、第1の関数として和を選択し、これら3つの隣接位置にある第2の要素22の和を求めて基準値30とする。多値化機能61は、求められた基準値30と、注目位置H(x、y)の第2の要素22との和を、注目位置H(x、y)の第1の要素21aとして出力する。
図4(a)に示した注目位置H(x、y)は図3(a)に示した注目位置H(x、y)に対応している。基準値生成機能62は、第2のデータ12から、左上の位置H(x−1、y−1)の「0」、左の値H(x−1、y)の「1」、および上の位置H(x、y−1)の「1」の和から「2」を基準値30として求める。多値化機能61は、この基準値30と、注目位置H(x、y)の第2の要素22である「1」との和から、注目位置H(x、y)の第1の要素21aとして「3」を出力する。
図4(b)に示した注目位置H(x、y)は図3(b)に示した注目位置H(x、y)に対応している。基準値生成機能62では、注目位置H(x、y)に対する3つの隣接位置の第2の要素22、すなわち、「1」、「1」、「0」の和から基準値30を求め、多値化機能61は、基準値30の「2」と、注目位置H(x、y)の第2の要素22である「1」との和から第1の要素21aとして「3」を出力する。
デコーダ20においては、第2のデータ12が決まっているので、エンコーダ10のようにスキャンしなくても第1の要素21aを求めることができる。すなわち、エンコーダ10においても、デコーダ20においても、基準値30は、第2のデータ12により決定されるようにしているので、デコーダ20において第1の要素21aを順番に求めなくても第1のデータ13を再現することができる。スキャンしながら第1の要素21aを求めて第1のデータ13を生成することも可能である。図4(c)に示すように、この例では、デコーダ10は、注目位置H(x、y)の上のラインの左上と上の第2の要素22と、注目位置H(x、y)の左側と、注目位置H(x、y)自身の第2の要素22との和を求めることにより、注目位置H(x、y)の第1の要素21aを算出することができる。
第1のデータ11の各要素21は、それと所定の位置関係にある第2のデータ12の要素22の関数により得られるようになっており、第1のデータ11の各要素21の値は、第2のデータの各要素22に分散されていると言うことができる。この例のように、注目位置H(x、y)における多値の第1の要素21はほぼ正確に再現される。しかしながら、元の多値の第1の要素21が基準値30に対して大きく離れているようなデータに対しては、第2のデータ12から可逆的に第1のデータ11を再現することが難しい。そのようなデータは、第2の要素21として2値ではなく、多値の差分値を採用することにより、可逆性を向上することができる。しかしながら、第2のデータ12のデータ量は増加することになる。
図5に、エンコーダ10において、第1のデータ11から第2のデータ12を生成する処理の概要をフローチャートにより示してある。エンコーダ10では、カメラ機能35により撮影対象物4が多値画像データ11として取得されたときや、携帯電話1のメモリに記録されている多値画像データ11をメール5に添付する指示があったときには、ステップ71において、2値化機能51により、注目位置H(x、y)の多値要素21を順番に読み込み、それと前後して、あるいは同時にステップ72において、基準値算出機能52により、注目位置H(x、y)に対する3つの隣接位置の2値要素22の和を基準値30として求める。次に、ステップ73において、2値化機能51により、求められた基準値30を閾値として、読み込んだ注目位置H(x、y)の多値要素21を2値化し、ステップ74において、2値化された値を注目位置H(x、y)の2値要素22として携帯電話1のメモリに記録する。ステップ75において、画像データ11を左上から右下に向けて走査しながら全ての多値要素21についての2値化が終了すると、ステップ76において、画像データ11の2値データ12をメールの添付ファイルなどとして出力する。処理速度あるいは通信速度に依存するが、ステップ73において第2の要素22を2値化しながら通信経路に流すことも可能である。
図6にデコーダ20において、2値の第2のデータ12から多値の第1のデータ13を生成する処理の概要をフローチャートにより示してある。デコーダ20では、メール5に添付された2値データ12を再生する指示などがあると、ステップ81において、多値化機能61により、注目位置H(x、y)の2値要素22を読み込み、それと前後して、あるいは同時に、ステップ82において、基準値生成機能62により、注目位置H(x、y)に対する3つの隣接位置の2値要素22の和を基準値30として求める。ステップ83において、多値化機能61により、求められた基準値30と、読み込んだ注目位置H(x、y)の2値要素22との和を求め、その値を、ステップ84において、注目位置H(x、y)の多値要素21aとしてPC2のディスクなどのメモリに記録する。ステップ85において、このような処理を、多値化機能61により、適当なシーケンスで実行し、第2のデータ12の全ての2値要素22について処理が完了すると、ステップ86において、ビュワー42の機能や、他のアプリケーションの機能を用いて出力する。これにより、パーソナルコンピュータ2の側では、携帯電話1から2値データ12により転送された多値画像をディスプレイ2aに表示したり、不図示のプリンタで印刷することができる。
処理速度などに依存するが、ステップ83において、1つの多値要素22が復元する毎に他の機能を用いて画像として出力することも可能である。特に、多値要素21aは、走査しながら復元する必要がないので、画像データ11を途中から再生したり、所定のピッチの画素から再生することにより、様々な効果を得ることができる。
本例では、図5および図6に示した処理は、各ステップを実行可能な命令を有するプログラムを携帯電話1やパーソナルコンピュータ2のCPUなどのハードウェアで実行することにより実現することが可能であり、また、これらの処理を実行する専用のハードウェア(チップ)として提供することも可能である。これらの処理を実行可能な命令を有するプログラムはROMなどの記録媒体に記録して提供することが可能であり、インターネットなどのコンピュータネットワークを介して提供することも可能である。
また、注目位置H(x、y)に対する第1の関係の位置として、3つの位置が選択されるようになっており、注目位置H(x、y)をあわせると、トータルで4つの位置の2値要素22を用いて多値要素21aを算出する。このため、0〜4の階調値、すなわち、多値要素21と同じ階調数「5」を表すことができるので、4つの2値要素22の和を演算するだけで元の5階調の多値要素を得ることができる。第1の関係にある位置を広範囲に広げることも可能であるが、小さな階調値の多値要素が広い範囲に展開されてしまう可能性もある。このような場合は、再現される値の上限や下限の閾値を設けて正規化することが望ましい。
上記では、画像データ11からそのまま2値データ12を生成する例を説明したが、図7には、画像データ11の多値要素21を平均化してから2値データを生成する例を示してある。図7(a)および(d)に示すように、注目位置H(x、y)と、注目位置H(x、y)に対して第1の関係にある3つの位置を含む領域(2画素×2画素の領域)Rに含まれる多値要素21の平均を算出し、この平均値を新たな多値要素31とする。具体的には、領域Rに含まれる多値要素21の平均値Aを図7(e)に示された条件にしたがって分類し新たな多値要素31に置き換える。
平均値Aが式(1)の条件を満足すれば、平均化後の多値要素31を「0」、式(2)を満足すれば、平均化後の多値要素31を「1」、式(3)を満足すれば、平均化後の多値要素31を「2」、式(4)を満足すれば、平均化後の多値要素31を「3」、式(5)を満足すれば、平均化後の多値要素31を「4」とする。このような条件にしたがって、画像データ11に対して左上から右下に向かって処理を進めることにより画像データ11が左上にシフトされたデータ11bが得られる。本例では、画像データが左上にシフトするので、シフトした部分の多値要素を補うために、「0」の多値要素31が逆L字状に配列されたデータ11cを付加し、これらのデータ11bおよび11cにより9×9の平均化データ32を生成している。
この平均化データ32を、上記と同様に2値化処理したのが、図7(b)に示した2値データ12であり、この2値データ12を、上記と同様に再生または多値化処理したのが、図7(c)に示した平均化データ13aである。再生された平均化データ13aは完全ではないが元の平均化データ32を再現している。
なお、上記では、第1のデータとして、第1の要素が2次元に配列された画像データを2値化して再現する例を説明しているが、2次元に限定されずに、3次元などの多次元であっても良い。2値化に限定されずに、n(n≧2)ビットの第1の要素21が(n−1)ビットの第2の要素22にできれば、第1のデータ11をデータ量の少ない第2のデータ12に変換することが可能である。このため、本発明は、画像データ11を2値データ12に変換する処理に限定されずに、第1の要素21よりも少ないビット数で表される第2の要素に変換する処理に適用可能である。また、第2の要素が、注目位置の第2の要素により第1の関数により演算された基準値と、注目位置の第1の要素との差分を示すようにする方式は、第2の要素を第1の要素よりも少ないビット数で表せる一つの例である。
さらに、上記で説明した、注目位置に対する第1の関係の位置、第1の関数、画像データ11の階調値などは例示であって、本発明はこれらに限定されるものではない。また、本発明を、携帯電話1とパーソナルコンピュータ2からなるシステムを例に説明したが、このようなシステムに限定されることはなく、機器同士でのデータ通信、または、同じ機器内でのデータの記録保存など、データを圧縮して復元するあらゆる場面で利用することができる。
本発明に係るデータを生成する方法を適用したシステムの一例である。 図2(a)は元の画像データ、図2(b)は元の画像データから生成された2値データ、図2(c)は2値データから再現された画像データを示す図である。 携帯電話に搭載されたエンコーダの概略を示す図である。 パーソナルコンピュータに搭載されたデコーダの概略を示す図である。 エンコーダの概略の処理を示す図である。 デコーダの概略の処理を示す図である。 図7(a)は元の画像データを平均化した後のデータ、図7(b)は平均化した後のデータから生成した2値データ、図7(c)は2値データから再現されたデータ、図7(d)は元の画像データの一部、図7(e)は平均化の条件を示す図である。
符号の説明
1 携帯電話
2 パーソナルコンピュータ
10 エンコーダ
11 画像データ(第1のデータ)
12 2値データ(第2のデータ)
20 デコーダ
21 多値要素(第1の要素)
22 2値要素(第2の要素)
51 2値化機能
61 多値化機能

Claims (20)

  1. 第1の要素の配列を備えた第1のデータから、第2の要素の配列を備えた第2のデータを生成する方法であって、
    第1の位置の前記第2の要素を、前記第1の位置の前記第1の要素と、前記第1の位置と第1の関係にある少なくとも1つの他の位置の前記第2の要素を第1の関数により演算した基準値とに基づき生成する第1のデータ生成工程を有する方法。
  2. 前記第1の位置の第2の要素は、前記第1の位置の第1の要素と前記基準値との差分を示す、請求項1の方法。
  3. 前記第1の位置の第2の要素は、前記基準値を閾値として、前記第1の位置の第1の要素を2値化したものである、請求項1の方法。
  4. 前記第1の要素の配列および前記第2の要素の配列は多次元であり、
    前記基準値は、前記第1の位置に第2の関係で接する複数の前記他の位置の第2の要素の和である、請求項1の方法。
  5. 第2の要素の配列を備えた第2のデータから、第1の要素の配列を備えた第1のデータを生成する方法であって、
    第1の位置の前記第1の要素を、前記第1の位置の前記第2の要素と、前記第1の位置と第1の関係にある少なくとも1つの他の位置の前記第2の要素を第1の関数により演算した基準値とに基づき生成する第2のデータ生成工程を有する方法。
  6. 前記第2のデータ生成工程では、前記第1の位置の第1の要素を、前記第1の位置の第2の要素と前記基準値との和により生成する、請求項5の方法。
  7. 前記第1の要素の配列および前記第2の要素の配列は多次元であり、
    前記第2のデータ生成工程では、前記基準値を、前記第1の位置に第2の関係で接する複数の前記他の位置の第2の要素の和により求める、請求項5の方法。
  8. 第1の要素の配列を備えた第1のデータから、第2の要素の配列を備えた第2のデータを生成する際に、第1の位置の前記第2の要素を、前記第1の位置の前記第1の要素と、前記第1の位置と第1の関係にある少なくとも1つの他の位置の前記第2の要素を第1の関数により演算した基準値とに基づき生成する第1の生成手段を有するデータ処理装置。
  9. 請求項8において、前記第1の位置の第2の要素は、前記第1の位置の第1の要素と前記基準値との差分を示す、データ処理装置。
  10. 請求項8において、前記第1の位置の第2の要素は、前記基準値を閾値として、前記第1の位置の第1の要素を2値化したものである、データ処理装置。
  11. 請求項8において、前記第1の要素の配列および前記第2の要素の配列は多次元であり、
    前記基準値は、前記第1の位置に第2の関係で接する複数の前記他の位置の第2の要素の和である、データ処理装置。
  12. 第2の要素の配列を備えた第2のデータから、第1の要素の配列を備えた第1のデータを生成する際に、第1の位置の前記第1の要素を、前記第1の位置の前記第2の要素と、前記第1の位置と第1の関係にある少なくとも1つの他の位置の前記第2の要素を第1の関数により演算した基準値とに基づき生成する第2の生成手段を有するデータ処理装置。
  13. 請求項12において、前記第2の生成手段では、前記第1の位置の第1の要素を、前記第1の位置の第2の要素と前記基準値との和により生成する、データ処理装置。
  14. 請求項12において、前記第1の要素の配列および前記第2の要素の配列は多次元であり、
    前記第2の生成手段では、前記基準値を、前記第1の位置に第2の関係で接する複数の前記他の位置の第2の要素の和により求める、データ処理装置。
  15. 請求項1ないし4のいずれかに記載の第1のデータ生成工程をコンピュータにおいて実行するためのプログラム。
  16. 請求項5ないし7のいずれかに記載の第2のデータ生成工程をコンピュータにおいて実行するためのプログラム。
  17. 第1の要素の配列を備えた第1のデータから生成された第2のデータを記録した記録媒体であって、
    前記第2のデータは、第2の要素の配列を備えており、第1の位置の前記第2の要素は、前記第1の位置の前記第1の要素と、前記第1の位置と第1の関係にある少なくとも1つの他の位置の前記第2の要素を第1の関数により演算した基準値とに基づき生成されたものである、記録媒体。
  18. 請求項17において、前記第1の位置の第2の要素は、前記第1の位置の第1の要素と前記基準値との差分を示す、記録媒体。
  19. 請求項17おいて、前記第1の位置の第2の要素は、前記基準値を閾値として、前記第1の位置の第1の要素を2値化したものである、記録媒体。
  20. 請求項17において、前記第1の要素の配列は多次元であり、
    前記基準値は、前記第1の位置に前記第1の関係で接する複数の前記他の位置の第2の要素の和である、記録媒体。
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