JP2006038685A - 地震諸元情報出力装置、地震被害情報報知装置及び地震被害回避システム - Google Patents
地震諸元情報出力装置、地震被害情報報知装置及び地震被害回避システム Download PDFInfo
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Abstract
【課題】 所定の地震諸元情報(例えば震央距離及びマグニチュード)を出力する地震諸元情報出力装置と、地震諸元情報に基づいて所定の地震被害情報を出力して報知する地震被害情報報知装置と、地震による被害を効果的に回避することができる地震被害回避システムと、を提供する。
【解決手段】 地震波初動部分を計測する計測手段及び計測された地震波初動部分に基づいて所定の地震諸元情報を出力する地震諸元情報出力手段を有する地震諸元情報出力装置10と、地震諸元情報に基づいて地震被害情報を出力する地震被害情報出力手段及び出力された地震被害情報を報知する報知手段を有する地震被害情報報知装置20と、地震諸元情報出力装置10により出力された地震諸元情報を地震被害情報報知装置20に伝送するための通信回線30と、を備える地震被害回避システム1である。
【選択図】図1
【解決手段】 地震波初動部分を計測する計測手段及び計測された地震波初動部分に基づいて所定の地震諸元情報を出力する地震諸元情報出力手段を有する地震諸元情報出力装置10と、地震諸元情報に基づいて地震被害情報を出力する地震被害情報出力手段及び出力された地震被害情報を報知する報知手段を有する地震被害情報報知装置20と、地震諸元情報出力装置10により出力された地震諸元情報を地震被害情報報知装置20に伝送するための通信回線30と、を備える地震被害回避システム1である。
【選択図】図1
Description
本発明は、地震諸元情報出力装置、地震被害情報報知装置及び地震被害回避システムに関する。
現在、複数の地点に設置された地震計測装置により、地震波を検出して警報を出力する地震警報システムが種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。かかる従来の地震警報システムにおいては、図5に示すように、観測点A、B、Cに各々設置された地震計測装置100、200、300に地震波が到達した時点Ta、Tb、Tcで各々警報を出力していた。
特開2002−367057号公報
しかし、前記した従来の地震警報出力システムを採用すると、警報を出力する時点(Ta、Tb、Tc)において観測点A、B、Cに地震波が到達しているため、地震による被害を回避することができず、結果的に、警報は二次的被害の予防にしか利用できないという問題があった。また、地震計測装置は高価であるため、観測点A、B、C等の複数の地点に設置することはコスト面でも好ましいことではなかった。
本発明の課題は、所定の地震諸元情報(例えば震央距離やマグニチュード)を出力することができる地震諸元情報出力装置と、地震諸元情報に基づいて所定の地震被害情報を報知することができる地震被害情報報知装置と、これら地震諸元情報出力装置及び地震被害情報報知装置を備え、地震による被害を効果的に回避することができる地震被害回避システムと、を提供することである。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、地震諸元情報出力装置(10)であって、
地震波初動部分を計測する計測手段(例えば、振動検出器11)と、
前記計測手段により計測された地震波初動部分に基づいて所定の地震諸元情報を出力する地震諸元情報出力手段(例えば、CPU13、パラメータ演算プログラム14a及び震央距離・マグニチュード推定プログラム14b)と、
を備えることを特徴とする。
地震波初動部分を計測する計測手段(例えば、振動検出器11)と、
前記計測手段により計測された地震波初動部分に基づいて所定の地震諸元情報を出力する地震諸元情報出力手段(例えば、CPU13、パラメータ演算プログラム14a及び震央距離・マグニチュード推定プログラム14b)と、
を備えることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、計測された地震波初動部分に基づいて所定の地震諸元情報を出力する。従って、例えば、出力した地震諸元情報を震源地から遠く離れた地点にある所定の装置に伝送し、この地震諸元情報に基づいて所定の地震被害情報を出力させ報知させることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の地震諸元情報出力装置において、
前記地震諸元情報出力手段により出力される地震諸元情報は、
震央距離の推定値(Δ)及びマグニチュードの推定値(M)であることを特徴とする。
前記地震諸元情報出力手段により出力される地震諸元情報は、
震央距離の推定値(Δ)及びマグニチュードの推定値(M)であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の地震諸元情報出力装置において、
前記地震諸元情報出力手段は、
前記計測手段により計測された地震波初動部分の波形形状に、所定のパラメータ(A、B)を含む関数をあてはめ、前記関数を線形化して前記パラメータを最小自乗法によって算出し、前記パラメータに基づいて震央距離の推定値及びマグニチュードの推定値を算出することを特徴とする。
前記地震諸元情報出力手段は、
前記計測手段により計測された地震波初動部分の波形形状に、所定のパラメータ(A、B)を含む関数をあてはめ、前記関数を線形化して前記パラメータを最小自乗法によって算出し、前記パラメータに基づいて震央距離の推定値及びマグニチュードの推定値を算出することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、地震被害情報報知装置(20)であって、
所定の地震諸元情報に基づいて地震被害情報を出力する地震被害情報出力手段(例えば、CPU22及び震度推定プログラム23a)と、
前記地震被害情報出力手段により出力された地震被害情報を報知する報知手段(例えば、CRT25)と、
を備えることを特徴とする。
所定の地震諸元情報に基づいて地震被害情報を出力する地震被害情報出力手段(例えば、CPU22及び震度推定プログラム23a)と、
前記地震被害情報出力手段により出力された地震被害情報を報知する報知手段(例えば、CRT25)と、
を備えることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、所定の地震諸元情報に基づいて地震被害情報を出力し、この地震被害情報を報知する。従って、例えば、震源地に近い地点にある所定の装置から伝送された地震諸元情報に基づいて、地震被害情報を出力して報知することができる。そして、報知された地震被害情報を利用して、迅速で適切な保護対策を講じることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の地震被害情報報知装置において、
前記地震被害情報出力手段により出力される地震被害情報は、
装置が配置された地点における震度の推定値であることを特徴とする。
前記地震被害情報出力手段により出力される地震被害情報は、
装置が配置された地点における震度の推定値であることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項4又は5に記載の地震被害情報報知装置において、
前記報知手段は、
前記地震被害情報出力手段により出力された地震被害情報を視覚的に表示して報知することを特徴とする。
前記報知手段は、
前記地震被害情報出力手段により出力された地震被害情報を視覚的に表示して報知することを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項4又は5に記載の地震被害情報報知装置において、
前記報知手段は、
前記地震被害情報出力手段により出力された地震被害情報を音声で報知することを特徴とする。
前記報知手段は、
前記地震被害情報出力手段により出力された地震被害情報を音声で報知することを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、地震被害回避システム(1)であって、
震源地に近い地点(例えば、観測点A)に配置された請求項1から3の何れか一項に記載の地震諸元情報出力装置(10)と、
震源地から遠く離れた地点(例えば、地点B及び地点C)に配置された請求項4から7の何れか一項に記載の地震被害情報報知装置(20)と、
前記地震諸元情報出力装置により出力された地震諸元情報(例えば、震央距離の推定値Δ及びマグニチュードの推定値M)を前記地震被害情報報知装置に伝送するための通信手段(例えば、通信回線30)と、
を備えることを特徴とする。
震源地に近い地点(例えば、観測点A)に配置された請求項1から3の何れか一項に記載の地震諸元情報出力装置(10)と、
震源地から遠く離れた地点(例えば、地点B及び地点C)に配置された請求項4から7の何れか一項に記載の地震被害情報報知装置(20)と、
前記地震諸元情報出力装置により出力された地震諸元情報(例えば、震央距離の推定値Δ及びマグニチュードの推定値M)を前記地震被害情報報知装置に伝送するための通信手段(例えば、通信回線30)と、
を備えることを特徴とする。
請求項8に記載の発明によれば、震源地に近い地点に配置された地震諸元情報出力装置によって所定の地震諸元情報を出力し、この出力した地震諸元情報を、通信手段を介して、震源地から遠く離れた地点(遠隔地点)に配置された地震被害情報報知装置に伝送することができる。そして、地震被害情報報知装置によって、伝送された地震諸元情報に基づいて地震被害情報を出力して報知することができる。従って、報知された地震被害情報を利用して、遠隔地点に配置された地震被害情報報知装置に地震波が到達する前に、迅速で適切な保護対策を講じることができる。この結果、地震による被害を効果的に回避することができる。
また、請求項8に記載の発明によれば、地震諸元装置によって出力された地震諸元情報が、遠隔地点に配置された地震被害情報報知装置に伝送されるので、遠隔地点に地震計測装置を設置する必要がない。従って、地震計測装置を複数設置するためのコストを削減することができる。
請求項1に記載の発明によれば、計測された地震波初動部分に基づいて所定の地震諸元情報を出力する。従って、例えば、出力した地震諸元情報を震源地から遠く離れた地点にある所定の装置に伝送し、この地震諸元情報に基づいて所定の地震被害情報を出力させ報知させることができる。
請求項4に記載の発明によれば、所定の地震諸元情報に基づいて地震被害情報を出力し、この地震被害情報を報知する。従って、例えば、震源地に近い地点にある所定の装置から伝送された地震諸元情報に基づいて、地震被害情報を出力して報知することができる。そして、報知された地震被害情報を利用して、迅速で適切な保護対策を講じることができる。
請求項8に記載の発明によれば、震源地に近い地点に配置された地震諸元情報出力装置によって所定の地震諸元情報を出力し、この出力した地震諸元情報を、通信手段を介して、震源地から遠く離れた地点(遠隔地点)に配置された地震被害情報報知装置に伝送することができる。そして、地震被害情報報知装置によって、伝送された地震諸元情報に基づいて地震被害情報を出力して報知することができる。従って、報知された地震被害情報を利用して、遠隔地点に配置された地震被害情報報知装置に地震波が到達する前に、迅速で適切な保護対策を講じることができる。この結果、地震による被害を効果的に回避することができる。また、地震諸元装置によって出力された地震諸元情報が、遠隔地点に配置された地震被害情報報知装置に伝送されるので、遠隔地点に地震計測装置を設置する必要がない。従って、地震計測装置を複数設置するためのコストを削減することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。
本実施の形態においては、地震による被害を効果的に回避することができる地震被害回避システム1について説明することとする。まず、図1から図3を用いて、地震被害回避システム1の構成について説明する。
図1は、地震被害回避システム1の全体構成を説明するための概念図である。地震被害回避システム1は、図1に示すように、一の地震諸元情報出力装置10と、複数の地震被害情報報知装置20と、地震諸元情報出力装置10から出力される情報を地震被害情報報知装置20に伝送するための通信回線30と、を備えて構成されている。通信回線30は、本発明における通信手段である。
図2(a)は、地震諸元情報出力装置10の構成を説明するためのブロック図であり、図2(b)は、地震諸元情報出力装置10のROM14内に格納されたプログラムを説明するためのブロック図である。地震諸元情報出力装置10は、図2(a)に示すように、振動検出器11、A/D変換器12、CPU(Central Processing Unit)13、ROM14(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)15、通信ポート16、等を備えて構成されている。
振動検出器11は、地震振動による前後、左右、上下方向の加速度を検出するものである。振動検出器11は、本発明において、地震波初動部分(P波)を計測する計測手段として機能する。A/D変換器12は、振動検出器11で検出されたアナログの加速度信号を、デジタル信号に変換するものである。
CPU13は、地震諸元情報出力装置10全体を統合制御するものであり、RAM15を作業領域としてROM14に格納された各種プログラムを実行したり、各種プログラムの実行によって生成された各種データをRAM15内に記憶させたりする機能を果たす。
ROM14は、地震諸元情報出力装置10を制御するための各種プログラムや各種データを格納するメモリである。ROM14には、図2(b)に示すように、地震諸元情報(後述する震央距離の推定値Δ及びマグニチュードの推定値M)を算出するためのパラメータ演算プログラム14a及び震央距離・マグニチュード推定プログラム14bが格納されている。RAM15は、各種プログラムの実行によって生成された各種データを記憶するとともに、プログラムの作業領域として機能するメモリである。
通信ポート16は、CPU13及び通信回線30に接続されており、CPU13によって出力された地震諸元情報を、通信回線30を介して地震被害情報報知装置20に送信するためのものである。
図3(a)は、地震被害情報報知装置20の構成を説明するためのブロック図であり、図3(b)は、地震被害情報報知装置20のROM23内に格納されたプログラムを説明するためのブロック図である。地震被害情報報知装置20は、図3(a)に示すように、通信ポート21、CPU22、ROM23、RAM24、CRT25、等を備えて構成されている。
通信ポート21は、通信回線30及びCPU22に接続されており、地震諸元情報装置10によって出力され通信回線30を介して送信された地震諸元情報を受信して、CPU22に伝送するためのものである。
CPU22は、地震被害情報報知装置20全体を統合制御するものであり、RAM24を作業領域としてROM23に格納された各種プログラムを実行したり、各種プログラムの実行によって生成された各種データをRAM24内に記憶させたりする機能を果たす。
ROM23は、地震被害情報報知装置20を制御するための各種プログラムや各種データを格納するメモリである。ROM23には、図3(b)に示すように、地震被害情報(後述する震度の推定値)を算出するための震度推定プログラム23aや、地震被害情報に対応する警報を出力する警報プログラム23bが格納されている。RAM24は、各種データを記憶するとともに、プログラムの作業領域として機能するメモリである。
通信回線30は、有線であっても無線であってもよく、例えば、電話回線、通信ケーブル等により構成されている。
次に、図4を用いて、本実施の形態に係る地震被害回避システム1の動作について説明する。なお、以下の説明においては、図4に示すように、地震諸元情報出力装置10が震源地(震央)に近い地点(観測点A)に設置され、地震被害情報報知装置20が震源地(震央)から遠く離れた地点(地点B及び地点C)に設置された例について説明する。
まず、観測点Aに設置された地震諸元情報出力装置10の振動検出器11によって、地震波初動部分を検出する。この地震波初動部分に係る加速度信号は、A/D変換器12を介してデジタル信号に変換されてCPU13に伝送される。CPU13は、伝送された地震波初動部分に係るデジタル信号をRAM15に記憶させる。
次いで、CPU13は、ROM14内に格納されたパラメータ演算プログラム14a及び震央距離・マグニチュード推定プログラム14bを実行して、RAM15に記憶させた地震波初動部分に係るデジタル信号に基づいて、地震諸元情報を出力する。
本実施の形態においては、地震諸元情報として、震央距離(観測点から震央までの距離)の推定値Δ及びマグニチュード(震央における地震エネルギの大きさ)の推定値Mを算出することとしている。CPU13、パラメータ演算プログラム14a及び震央距離・マグニチュード推定プログラム14bは、本発明における地震諸元情報出力手段である。
ここで、震央距離及びマグニチュードの推定値を算出するためのアルゴリズムについて説明する。
まず、地震を検知した時刻を時間原点とし、地震波初動部分の数秒間の波形形状に所定の関数をあてはめる。本実施の形態においては、地震波初動部分の約3秒間の波形形状に、
V(t)=Bt・exp(−At) (1)
なる関数をあてはめている。なお、V(t)は、地震波の波形形状の時間履歴の絶対値であり、tは時間(秒)であり、Aは、地震波初動部分の最大振幅に係るパラメータであり、Bは、地震波初動部分の振幅の時間変化に係るパラメータである。以下、A及びBを「形状パラメータ」と称する。
V(t)=Bt・exp(−At) (1)
なる関数をあてはめている。なお、V(t)は、地震波の波形形状の時間履歴の絶対値であり、tは時間(秒)であり、Aは、地震波初動部分の最大振幅に係るパラメータであり、Bは、地震波初動部分の振幅の時間変化に係るパラメータである。以下、A及びBを「形状パラメータ」と称する。
次いで、(1)式の両辺の常用対数をとり、次式のように線形化する。
log10〔V(t)/t〕=log10B−A・log10e・t (2)
そして、この線形化した(2)式を用いて、最小自乗法により形状パラメータA、Bを算出する。以上の形状パラメータA、Bの算出は、パラメータ演算プログラム14aの実行により実現される。
log10〔V(t)/t〕=log10B−A・log10e・t (2)
そして、この線形化した(2)式を用いて、最小自乗法により形状パラメータA、Bを算出する。以上の形状パラメータA、Bの算出は、パラメータ演算プログラム14aの実行により実現される。
次いで、算出された形状パラメータBを用いて、震央距離の推定値Δを算出する。形状パラメータBと震央距離の推定値Δには、
Δ=α1 /log10B+α2 (3)
なる相関関係があることが知られている。なお、α1及びα2 は、多数の地震データを用いた統計処理によって決定されるパラメータである。
Δ=α1 /log10B+α2 (3)
なる相関関係があることが知られている。なお、α1及びα2 は、多数の地震データを用いた統計処理によって決定されるパラメータである。
次いで、算出された形状パラメータA、Bを用いて、マグニチュードの推定値Mを算出する。形状パラメータA、B及びマグニチュードの推定値Mには、
M=β1 A+β2 log10B+β3 (4)
なる相関関係があることが知られている。なお、β1 、β2 及びβ3は、多数の地震データを用いた統計処理によって決定されるパラメータである。以上の震央距離の推定値Δ及びマグニチュードの推定値Mの算出は、震央距離・マグニチュード推定プログラム14bの実行により実現される。
M=β1 A+β2 log10B+β3 (4)
なる相関関係があることが知られている。なお、β1 、β2 及びβ3は、多数の地震データを用いた統計処理によって決定されるパラメータである。以上の震央距離の推定値Δ及びマグニチュードの推定値Mの算出は、震央距離・マグニチュード推定プログラム14bの実行により実現される。
次いで、CPU13は、出力された地震諸元情報(震央距離の推定値Δ及びマグニチュードの推定値M)を、通信ポート16及び通信回線30を介して、地震被害情報報知装置20に送信する。
地震被害情報報知装置20の通信ポート21は、通信回線30を介して伝送された地震諸元情報を受信して、CPU22に伝送する。CPU22は、伝送された地震諸元情報をRAM24に記憶させる。
次いで、CPU22は、ROM23内に格納された震度推定プログラム23aを実行して、RAM24に記憶させた地震諸元情報に基づいて、地震被害情報を出力する。本実施の形態においては、地震被害情報として、地震被害情報報知装置20が設置された地点(地点B及び地点C)における震度の推定値を算出することとしている。CPU22及び震度推定プログラム23aは、本発明における地震被害情報出力手段である。
次いで、CPU22は、算出した地震被害情報(震度の推定値)に係る信号をCRT25に伝送する。また、CPU22は、ROM23内に格納された警報プログラム23bを実行させて、地震被害情報(震度の推定値)に対応した警報に係る信号をCRT25に伝送する。この結果、CRT25には、地震被害情報(震度の推定値)と、これに対応した警報と、が表示される。CPU22、警報プログラム23b及びCRT25は、本発明における報知手段である。
以上説明した実施の形態に係る地震被害回避システム1によれば、震源地に近い地点(観測点A)に配置された地震諸元情報出力装置10によって地震諸元情報(震央距離の推定値Δ及びマグニチュードの推定値M)を算出し、この地震諸元情報を、通信回線30を介して、震源地から遠く離れた地点(地点B及び地点C)に配置された地震被害情報報知装置20に伝送することができる。
そして、地震被害情報報知装置20は、伝送された地震諸元情報に基づいて地震被害情報(地点B及び地点Cにおける震度の推定値)を算出し、この地震被害情報及び警報をCRT25に表示することができる。
また、CPU13、22の処理速度や通信回線30を介しての通信速度は、地震波より格段に速いため、地点B及び地点Cに配置された各地震被害情報報知装置20のCRT25に地震被害情報及び警報が表示される時点は、観測点Aに配置された地震諸元情報出力装置10によって地震波初動部分が検出された時点とほぼ一致する(図4参照)。従って、表示された地震被害情報及び警報を参照して、地点B及び地点Cに配置された地震被害情報報知装置20に地震波が到達する前に、迅速で適切な保護対策を講じることができる。この結果、地震による被害を効果的に回避することができる。
また、以上説明した実施の形態に係る地震被害回避システム1によれば、地震諸元情報出力装置10によって出力された地震諸元情報(震央距離の推定値Δ及びマグニチュードの推定値M)が、地点B及び地点Cに配置された地震被害情報報知装置20に伝送されるので、地点B及び地点Cに地震計測装置を設置する必要がない。従って、地震計測装置を複数設置するためのコストを削減することができる。
なお、以上説明した実施の形態においては、地震諸元情報出力装置10によって出力された地震諸元情報を、通信手段30を介して直接的に地震被害情報報知装置20に送信した例を示したが、図4に示したように、地震諸元情報を、通信手段30を介して地震情報集中管理局40に送信し、この地震情報集中管理局40から地震被害情報出力装置20に地震諸元情報を送信することもできる。
また、以上説明した実施の形態に係る地震被害情報報知装置20においては、地震被害情報及び警報をCRT25に表示して報知することとしたが、CRT25に代えて音声出力装置を設けることにより、地震被害情報及び警報を音声で出力して報知することもできる。
また、以上説明した実施の形態に係る地震被害情報報知装置20においては、警報プログラム23bを用いて、地震被害情報に対応した警報を出力することとしたが、所定の被害対策データ(例えば、避難場所のエリアマップ等)をRAM24内に記憶させておき、地震被害情報が出力された場合に、前記した被害対策データをRAM24から読みこんでCRT25に表示させるプログラムを採用することもできる。
また、出力された地震被害情報が一定レベルに達した場合に、地震被害情報報知装置20を自動的にシャットダウンさせるプログラムを採用することもできる。
1 地震被害回避システム
10 地震諸元情報出力装置
11 振動検出器(計測手段)
13 CPU(地震諸元情報出力手段)
14a パラメータ演算プログラム(地震諸元情報出力手段)
14b 震央距離・マグニチュード推定プログラム(地震諸元情報出力手段)
20 地震被害情報報知装置
22 CPU(地震被害情報出力手段)
23a 震度推定プログラム(地震被害情報出力手段)
25 CRT(報知手段)
30 通信回線(通信手段)
10 地震諸元情報出力装置
11 振動検出器(計測手段)
13 CPU(地震諸元情報出力手段)
14a パラメータ演算プログラム(地震諸元情報出力手段)
14b 震央距離・マグニチュード推定プログラム(地震諸元情報出力手段)
20 地震被害情報報知装置
22 CPU(地震被害情報出力手段)
23a 震度推定プログラム(地震被害情報出力手段)
25 CRT(報知手段)
30 通信回線(通信手段)
Claims (8)
- 地震波初動部分を計測する計測手段と、
前記計測手段により計測された地震波初動部分に基づいて所定の地震諸元情報を出力する地震諸元情報出力手段と、
を備えることを特徴とする地震諸元情報出力装置。 - 前記地震諸元情報出力手段により出力される地震諸元情報は、
震央距離の推定値及びマグニチュードの推定値であることを特徴とする請求項1に記載の地震諸元情報出力装置。 - 前記地震諸元情報出力手段は、
前記計測手段により計測された地震波初動部分の波形形状に、所定のパラメータを含む関数をあてはめ、前記関数を線形化して前記パラメータを最小自乗法によって算出し、前記パラメータに基づいて震央距離の推定値及びマグニチュードの推定値を算出することを特徴とする請求項2に記載の地震諸元情報出力装置。 - 所定の地震諸元情報に基づいて地震被害情報を出力する地震被害情報出力手段と、
前記地震被害情報出力手段により出力された地震被害情報を報知する報知手段と、
を備えることを特徴とする地震被害情報報知装置。 - 前記地震被害情報出力手段により出力される地震被害情報は、
装置が配置された地点における震度の推定値であることを特徴とする請求項4に記載の地震被害情報報知装置。 - 前記報知手段は、
前記地震被害情報出力手段により出力された地震被害情報を視覚的に表示して報知することを特徴とする請求項4又は5に記載の地震被害情報報知装置。 - 前記報知手段は、
前記地震被害情報出力手段により出力された地震被害情報を音声で報知することを特徴とする請求項4又は5に記載の地震被害情報報知装置。 - 震源地に近い地点に配置された請求項1から3の何れか一項に記載の地震諸元情報出力装置と、
震源地から遠く離れた地点に配置された請求項4から7の何れか一項に記載の地震被害情報報知装置と、
前記地震諸元情報出力装置により出力された地震諸元情報を前記地震被害情報報知装置に伝送するための通信手段と、
を備えることを特徴とする地震被害回避システム。
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JP2004220226A JP2006038685A (ja) | 2004-07-28 | 2004-07-28 | 地震諸元情報出力装置、地震被害情報報知装置及び地震被害回避システム |
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---|---|---|---|
JP2004220226A JP2006038685A (ja) | 2004-07-28 | 2004-07-28 | 地震諸元情報出力装置、地震被害情報報知装置及び地震被害回避システム |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011043414A (ja) * | 2009-08-21 | 2011-03-03 | Railway Technical Res Inst | 可変のタイムウィンドウを用いた地震諸元推定方法及びその装置 |
JP2012083134A (ja) * | 2010-10-07 | 2012-04-26 | Railway Technical Research Institute | 即時応答性を向上させた震央距離推定方法 |
CN108051853A (zh) * | 2017-12-02 | 2018-05-18 | 桂林理工大学 | 一种基于单台站初至p波的震中距快速估算方法 |
-
2004
- 2004-07-28 JP JP2004220226A patent/JP2006038685A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN108051853A (zh) * | 2017-12-02 | 2018-05-18 | 桂林理工大学 | 一种基于单台站初至p波的震中距快速估算方法 |
CN108051853B (zh) * | 2017-12-02 | 2019-08-09 | 桂林理工大学 | 一种基于单台站初至p波的震中距快速估算方法 |
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