JP2006037284A - 難透水性土木シート - Google Patents

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Abstract

【課題】織物の目開き部より細かな土粒子が流出せず、水分や気体の透過量を制御することが可能で、それ自身が環境汚染の原因になることのない難透水性の土木シートを提供すること。
【解決手段】引張強度が3.0cN/dtex以上、沸水収縮率が10%以上で、総繊度が500dtex以下の生分解性繊維を製織した後、加熱収縮させてなるシートであって、該シートの透水係数が1×10−3未満、通気度が0.2cc/cm/秒以上で、且つ開口径(O95)が0.1mm未満である。
【選択図】なし

Description

本発明は、難透水性の土木シートに関するものであり、さらに詳しくは、細粒土質成分の吸出しを防止し、水の通過量を制御することが可能で、且つ長年月が経過した後はシート自身が生分解することにより、環境を汚染することのない、難透水性の土木シートに関するものである。
従来、土木シートとしては、ナイロン、ポリエステル等の合成繊維を製織した織物がしばしば用いられている。その際、シートとしての強力を高め、しかもコストを極力低下させるために、できるだけ繊度の大きい合成繊維が使用される事が多かった。また、シートの透水性を阻害しない様、その透水係数を1×10−2以上とした土木シートが多用されてきた。
しかしながら、これらのシートにおいては、織物の目開き部より粒度の細かな土粒子が流出し、場合によっては陥没等の事故が発生するなどの問題があった。
一方、これらのシートの透水性を下げ、難透水性土木シートを製造する方法として、樹脂コーティングやフィルムラミネートする方法、或いは特開平3−167362号公報に記載の如く、三次元網状不織布を使用する方法などが提案されている。しかしながら、上記の方法において得られるシートは、いずれも難透水性には優れているものの通気性に乏しく、地盤に敷設した場合、地中より発生する水蒸気やガスを透過させるには不十分であるので、敷設したシートが発生した気体により膨らみ、破損するという事故が発生することがあった。
さらに、これらのシートは生分解性を有していないため、長年月が経過し、シートの役目を果たした後は、焼却や廃棄により、シート自身が環境汚染の原因になるという問題もあった。
特開平3−167362号公報
本発明の目的は、上記従来技術の有する問題点を解消し、織物の目開き部より細かな土粒子が流出せず、水分や気体の透過量を制御することが可能で、シート自身が環境汚染の原因になることのない難透水性の土木シートを提供することにある。
本発明者らは上記目的を達成するために鋭意検討した結果、高収縮の生分解繊維を製織した後、該織物を収縮させるとき、所望の土木シートが得られることを究明した。
かくして本発明によれば、引張強度が3.0cN/dtex以上、沸水収縮率が10%以上で、総繊度が500dtex以下の生分解性繊維を製織した後、加熱収縮させてなるシートであって、該シートの透水係数が1×10−3未満、通気度が0.2cc/cm/秒以上で、且つ開口径(O95)が0.1mm未満であることを特徴とする難透水性土木シートが提供される。
本発明によれば、織物の目開き部より細かな土粒子が流出せず、水分や気体の透過量を制御することが可能で、それ自身が環境汚染の原因になることのない難透水性の土木シートが得られるので、軟弱地盤や屋外廃棄物処分場等の被覆用シートとして好適に使用することができる。
本発明で使用する生分解性繊維とは、ポリ乳酸繊維、ポリヒドロキシブチレート繊維、ポリカプロラクトン繊維、ポリブチレンサクシネート繊維、ポリ(ブチレンサクシネート/アジペート)繊維、ポリ(ブチレンサクシネート/カーボネート)繊維、ポリエチレンサクシネート繊維、ポリ(ブチレンサクシネート/テレフタレート)繊維、ポリ(ブチレンアジペート/テレフタレート)繊維、ポリ(テトラメチレンアジペート/テレフタレート)繊維、ポリ(ブチレンサクシネート/アジペート/テレフタレート)繊維、ポリビニルアルコール繊維及びこれらの共重合体繊維などを言い、中でもポリ乳酸繊維が強度や加工性の点から好ましく例示される。
上記生分解性繊維の引張強度は3.0cN/dtex以上であることが必要である。該引張強度が3.0cN/dtex未満の場合は、シートを収縮させた際に織物の強度が低くなり過ぎ、土木シートとして使用できなくなる。
また、上記熱可塑性合成繊維の総繊度は500dtex以下であることが必要であり、好ましくは420dtex以下である。該総繊度が500dtexを越える場合は、繊維密度を高めても、後述するシートの透水係数、通気度及び開口径を所定の範囲に制御することができなくなる上、繊維の剛性が高くなり過ぎ、地盤に敷設した場合、地盤の凸凹に追従するための柔軟性が不足する。
また、上記生分解性繊維の沸水収縮率は10%以上であることが必要である。該沸水収縮率が10%未満の場合は、シートを充分に収縮させることができず、通気性と透水性とを制御することが困難となる。
本発明においては、上記生分解性繊維を製織してシートとなす。製織に際しては、従来公知の任意の組織を採用することができるが、中でも、平織物、綾織物、およびそれらの多重織物などの組織を採用することが好ましい。
本発明においては、次いで上記シートを80℃以上の温度で熱処理して収縮させることにより、その繊維密度を高める。この際の繊維密度は経方向及び緯方向共に10000dtex/インチ以上であることが好ましい。ここで、繊維密度とは、経糸方向及び緯糸方向のそれぞれにおいて、糸の総繊度の値(dtex)に織密度の値(本/インチ)を乗じた値である。
熱処理に際しては、従来公知の方法が任意に採用できるが、熱処理温度が80℃未満であると、充分な収縮が起こらず、シートの繊維密度を高めることができなくなるので、シートの透水係数、通気度及び開口径を所望の範囲に制御することができなくなる。
かくして得られた土木シートの透水係数は1×10−3未満であることが必要である。該透水係数が1×10−3を越える場合は、難透水性材料として機能しなくなる。
また、本発明の土木シートの通気度は、地盤より発生する水蒸気などのガスを透過させて敷設したシートの破損を防ぐため、0.2cc/cm/秒以上であることが必要である。
さらに、本発明の土木シートの開口径(O95)は、織物の目開き部より粒度の細かな土粒子が流出することにより発生する陥没事故等を防止するため、0.1mm未満であることが必要である。
本発明の土木シートは、以上の構成を有しているので、地面に敷設後、細粒分(シルト、粘土)が織物表面に堆積し、さらにその表面に形成された泥膜の作用とも相俟って、初期段階から良好な難透水層として機能する。また、この難透水性土木シートにより高含水ヘドロをろ過すると、初期濁りが極めて低く、良好なフィルター材として機能させることも可能である。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。尚、実施例中の各特性は下記の方法により評価した。
(1)繊維の引張強度
JIS L 1013に規定される方法に準じて測定した。
(2)透水係数
JIS A 1218に規定される、「土の透水試験方法」に準じて測定した。
(3)通気度
JIS L 1096のA法に規定される、フラジール形法に準じて測定した。
(4)開口径(O95
ASTM 4751 87に規定させる、「ジオテキスタイルの見かけ開口径の測定に関する標準試験方法」に準じて測定した。
(5)初期濁り
直径10cmの円形に打ち抜いた難透水性シートに対して、水頭50cmをかけてろ過した際の、30分ろ過後の濁りを濁度(SS濃度)計で評価した。ろ過に際しては、90%以上のシルト分/粘度分で構成されるヘドロを含水率800%に調整した材料を用いた。
[実施例1]
L−ラクチド95.0重量%に、D−ラクチド5.0重量%を加え、オクチド酸スズを200重量ppm加えた後、混練機を用いて200℃で30分間重合させ、次いで直径3mmのストランドとして取り出し、水槽で冷却した後長さ約6mmにカットして、分子量が12万、融点が155℃のPLLAペレットを得た。
得られたポリマーを250℃で溶融させた後、ホール数48の円形吐出孔を備えた紡糸口金より吐出させ、1000m/分の速度で巻き取った。得られた未延伸糸を90℃で予熱後、4.0倍で延伸を行って巻き取り、167dtex/48フィラメントの延伸糸を得た。
得られた延伸糸を経糸・緯糸に配して織物を製織した後、該織物を80℃の温水中で熱処理して収縮させ、経の織密度を108本/インチ、緯の織密度を68本/インチとして難透水性の土木シートを得た。
得られたポリ乳酸延伸糸の引張強度と沸水収縮率、及び土木シートの透水係数、通気度、開口径(O95)並びに初期濁りを表1に示す。
[実施例2]
実施例1において、得られた土木シートに、さらに撥水剤(アサヒガード製、AG−710)の4重量%溶液をピックアップ量が60重量%となるようにディッピングし、180℃で1分間乾燥させて、難透水性の土木シートとした。
得られた土木シートの透水係数、通気度、開口径(O95)並びに初期濁りを表1に示す。
[比較例1]
L−ラクチド98.5重量%に、D−ラクチド1.5重量%を加え、オクチド酸スズを200重量ppm加えた後、混練機を用いて200℃で30分間重合させ、次いで直径3mmのストランドとして取り出し、水槽で冷却した後長さ約6mmにカットして、分子量が20.5万、融点が176℃のPLLAペレットを得た。
一方、L−ラクチド1.5重量%に、D−ラクチド98.5重量%を加えたものを用いる以外は同様の操作を行い、分子量が20万、融点が175℃のPDLAペレットを得た。
次に、得られたPLLAペレット50重量%とPDLAペレット50重量%とを混練機で210℃で10分間ブレンドした後、直径3mmのストランドとして取り出し、水槽で冷却した後長さ約6mmにカットして、分子量が19.5万、融点が200℃のブレンドポリマーのペレットを得た。
得られたブレンドポリマーを280℃で溶融させた後、ホール数96の円形吐出孔を備えた紡糸口金より吐出させ、1500m/分の速度で巻き取った。得られた未延伸糸を90℃で予熱後、3.0倍で延伸を行って巻き取り、560dtex/96フィラメントの延伸糸を得た。
得られた延伸糸を経糸・緯糸に配して織物を製織した後、該織物を80℃の温水中で熱処理して収縮させ、経の織密度を40本/インチ、緯の織密度を41本/インチとして難透水性の土木シートを得た。
得られたポリ乳酸延伸糸の引張強度と沸水収縮率、及び土木シートの透水係数、通気度、開口径(O95)並びに初期濁りを表1に示す。
[比較例2]
比較例1において、得られた土木シートに、さらに市販のポリエチレン多孔質膜((株)トクヤマ製、ポーラム高通気タイプ)を、ウレタン接着剤を用いて貼り合わせ、透湿防水性の土木シートとした。
得られた土木シートの透水係数、通気度、開口径(O95)並びに初期濁りを表1に示す。
Figure 2006037284
本発明によれば、織物の目開き部より細かな土粒子が流出せず、水分や気体の透過量を制御することが可能で、それ自身が環境汚染の原因になることのない難透水性の土木シートが得られるので、軟弱地盤や屋外廃棄物処分場等の被覆用シートとして好適に使用することができる。

Claims (4)

  1. 引張強度が3.0cN/dtex以上、沸水収縮率が10%以上で、総繊度が500dtex以下の生分解性繊維を製織した後、加熱収縮させてなるシートであって、該シートの透水係数が1×10−3未満、通気度が0.2cc/cm/秒以上で、且つ開口径(O95)が0.1mm未満であることを特徴とする難透水性土木シート。
  2. シートに撥水剤が付与されている請求項1記載の難透水性土木シート。
  3. 加熱収縮の温度が80℃以上である請求項1又は2記載の難透水性土木シート。
  4. 生分解性繊維がポリ乳酸繊維である請求項1、2又は3記載の難透水性土木シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016191170A (ja) * 2015-03-31 2016-11-10 セーレン株式会社 カバー材

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