JP2006036973A - フルオロポリエーテルゴム組成物及びその硬化物からなるゴム製品 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、高硬度かつ高強度なゴム物性を有し、作業性や経時安定性に優れた硬化物を与えるフルオロポリエーテルゴム組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】 (A)分子鎖両末端にアルケニル基を有するポリフルオロジアルケニル化合物、(B)融点が50℃以上であり、分子中に少なくとも2個以上のアルケニル基及び/またはアルケノイル基を有する化合物、(C)一分子中にケイ素原子に結合した水素原子を2個以上有するフッ素変性有機ケイ素化合物、(D)白金族化合物、及び(E)BET比表面積が50m2/g以上である疎水性シリカ粉末を必須成分とするフルオロポリエーテルゴム組成物。
【選択図】 なし
【解決手段】 (A)分子鎖両末端にアルケニル基を有するポリフルオロジアルケニル化合物、(B)融点が50℃以上であり、分子中に少なくとも2個以上のアルケニル基及び/またはアルケノイル基を有する化合物、(C)一分子中にケイ素原子に結合した水素原子を2個以上有するフッ素変性有機ケイ素化合物、(D)白金族化合物、及び(E)BET比表面積が50m2/g以上である疎水性シリカ粉末を必須成分とするフルオロポリエーテルゴム組成物。
【選択図】 なし
Description
本発明は、耐熱性、耐薬品性、耐溶剤性、低温特性等に優れ、高硬度かつ高強度な硬化物を得ることができるフルオロポリエーテルゴム組成物及びその硬化物からなるゴム製品に関する。
従来、耐熱性、耐薬品性、耐溶剤性、低温特性に優れ、かつ低透湿性で液状化可能なゴム材料として、特許第2990646号公報(特許文献1)に記載の硬化性組成物等が提案されているが、この組成物では、高硬度かつ高強度なゴム物性を得ることが困難であった。
この解決手段として、(a)分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有し、かつ主鎖中にパーフルオロアルキルエーテル構造を有する直鎖状フルオロポリエーテル化合物(b)分子量が2,500以下で、かつ分子中に少なくとも3個のアルケニル基を有する化合物(c)分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも2個有する有機ケイ素化合物(d)触媒量の白金族化合物を含有してなる硬化性フルオロポリエーテルゴム組成物が開示されている。(特許文献2参照)これによると、分子量が2,500以下で、かつ分子中に少なくとも3個のアルケニル基を有する化合物を添加することにより、その硬化物が高硬度でかつ高強度な硬化性フルオロポリエーテルゴム組成物を得るとされる。しかし、添加する化合物によっては、組成物の粘度が著しく上昇したり、硬化速度が遅くなったりするため、LIMSといわれる射出成型で硬化物を成型することが難しくなってしまうという欠点があった。
近年、ゴム成型物の生産において、自動化等による省力化を行うために射出成型による生産を行うケースが増えている。このようなことから、耐熱性、耐薬品性、耐溶剤性、低温特性に優れ、組成物の粘度が低く射出成型等が可能なフルオロポリエーテルゴム組成物で、高硬度かつ高強度なゴム物性を有し、作業性、成型性、経時安定性に優れたゴム組成物が望まれていた。
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、高硬度かつ高強度なゴム物性を有し、作業性や経時安定性に優れた硬化物を与えるフルオロポリエーテルゴム組成物を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、分子鎖両末端にアルケニル基を有するポリフルオロジアルケニル化合物、融点が50℃以上であり、分子中に少なくとも2個以上のアルケニル基及び/またはアルケノイル基を有する化合物、一分子中にケイ素原子に結合した水素原子を2個以上有するフッ素変性有機ケイ素化合物、BET比表面積が50m2/g以上である疎水性シリカ粉末、及びヒドロシリル化反応触媒を配合することにより、耐熱性、耐薬品性、耐溶剤性、低温特性等に優れる上、高硬度かつ高強度なゴム物性を有しており、作業性、成型性や経時安定性に優れた硬化物を与えるフルオロポリエーテルゴム組成物が得られることを知見し、本発明をなすに至った。特に融点が50℃以上であり、分子中に少なくとも2個以上のアルケニル基及び/またはアルケノイル基を有する化合物を使うと、常温では固体のために組成物に添加しても粘度の上昇が極めて少なく、この点が作業性や経時安定性などの向上に大きく寄与しているものと思われる。
即ち、本発明は、
(A)分子鎖両末端にアルケニル基を有するポリフルオロジアルケニル化合物、
(B)融点が50℃以上であり、分子中に少なくとも2個以上のアルケニル基及び/またはアルケノイル基を有する化合物、
(C)一分子中にケイ素原子に結合した水素原子を2個以上有するフッ素変性有機ケイ素化合物、
(D)白金族化合物、及び
(E)BET比表面積が50m2/g以上である疎水性シリカ粉末
を必須成分とするフルオロポリエーテルゴム組成物を提供する。
(A)分子鎖両末端にアルケニル基を有するポリフルオロジアルケニル化合物、
(B)融点が50℃以上であり、分子中に少なくとも2個以上のアルケニル基及び/またはアルケノイル基を有する化合物、
(C)一分子中にケイ素原子に結合した水素原子を2個以上有するフッ素変性有機ケイ素化合物、
(D)白金族化合物、及び
(E)BET比表面積が50m2/g以上である疎水性シリカ粉末
を必須成分とするフルオロポリエーテルゴム組成物を提供する。
本発明のフルオロポリエーテルゴム組成物は、耐熱性、耐薬品性、耐溶剤性、低温特性等に優れる上、高硬度かつ高強度なゴム物性を有した硬化物を得ることができ、作業性、成型性や経時安定性も優れている。
以下、本発明につき更に詳述する。
[(A)成分 ポリフルオロジアルケニル化合物]
本発明の(A)成分であるポリフルオロジアルケニル化合物は、分子鎖の両末端にアルケニル基を有するものであり、好ましくは下記一般式(1)で表される。
CH2=CH−(X)a−Rf−(X’)a−CH=CH2 (1)
(式中、Xは、式:−CH2−、−CH2O−、−CH2OCH2−又は−Y−NR−CO−(式中、Yは、式:−CH2−又は式:
[(A)成分 ポリフルオロジアルケニル化合物]
本発明の(A)成分であるポリフルオロジアルケニル化合物は、分子鎖の両末端にアルケニル基を有するものであり、好ましくは下記一般式(1)で表される。
CH2=CH−(X)a−Rf−(X’)a−CH=CH2 (1)
(式中、Xは、式:−CH2−、−CH2O−、−CH2OCH2−又は−Y−NR−CO−(式中、Yは、式:−CH2−又は式:
ここで、上記X又はX’に係るRとしては、水素原子以外の場合、炭素数1〜12、特に1〜10のものが好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基等や、これらの基についた水素原子の一部又は全部をフッ素等のハロゲン原子で置換した置換一価炭化水素基等が挙げられる。
Rfは、下記一般式(i)又は(ii)で表される二価の基である。
−CtF2t[OCF2CF(CF3)]pOCF2(CF2)rCF2O[CF(CF3)CF2O]qCtF2t− (i)
(式中、p及びqは1〜150の整数であって、かつ、pとqの和の平均は2〜200である。また、rは0〜6の整数、tは2又は3である。)
−CtF2t[OCF2CF(CF3)]u(OCF2)vOCtF2t− (ii)
(式中、uは1〜200の整数、vは1〜50の整数である。また、tは上記と同じである。)
−CtF2t[OCF2CF(CF3)]pOCF2(CF2)rCF2O[CF(CF3)CF2O]qCtF2t− (i)
(式中、p及びqは1〜150の整数であって、かつ、pとqの和の平均は2〜200である。また、rは0〜6の整数、tは2又は3である。)
−CtF2t[OCF2CF(CF3)]u(OCF2)vOCtF2t− (ii)
(式中、uは1〜200の整数、vは1〜50の整数である。また、tは上記と同じである。)
この場合、式(i)の例として、下記式(i’)のものを挙げることができる。
−CF2CF2[OCF2CF(CF3)]xOCF2(CF2)zCF2O[CF(CF3)CF2O]yCF2CF2− (i’)
(式中、x及びyは1以上の整数であって、かつ、x+yの和の平均は2〜200である。また、zは0〜6の整数である。)
−CF2CF2[OCF2CF(CF3)]xOCF2(CF2)zCF2O[CF(CF3)CF2O]yCF2CF2− (i’)
(式中、x及びyは1以上の整数であって、かつ、x+yの和の平均は2〜200である。また、zは0〜6の整数である。)
Rf基の具体例としては、例えば、下記の3つのものが挙げられる。好ましくは1番目の式に示す構造の二価の基である。
次に、上記一般式(1)で表されるポリフルオロジアルケニル化合物の具体例としては、例えば、下記のものが挙げられる。
なお、(A)成分のポリフルオロジアルケニル化合物の粘度(23℃)は、5〜100,000mPa・sの範囲であることが好ましい。
[(B)成分 アルケニル基及び/またはアルケノイル基を有する化合物]
本発明の(B)成分であるアルケニル基及び/またはアルケノイル基を有する化合物は、融点が50℃以上であり、分子中に少なくとも2個以上のアルケニル基及び/またはアルケノイル基を有する化合物もしくはそのプレポリマー(オリゴマー)である。この化合物の例としては、トリメタアリルイソシアヌレート、シアヌル酸トリアリル、1,3,5−トリアクリロイルヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、トリアリルイソシアヌレートプレポリマーなどが挙げられる。
本発明の(B)成分であるアルケニル基及び/またはアルケノイル基を有する化合物は、融点が50℃以上であり、分子中に少なくとも2個以上のアルケニル基及び/またはアルケノイル基を有する化合物もしくはそのプレポリマー(オリゴマー)である。この化合物の例としては、トリメタアリルイソシアヌレート、シアヌル酸トリアリル、1,3,5−トリアクリロイルヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、トリアリルイソシアヌレートプレポリマーなどが挙げられる。
(B)成分の融点は50℃以上であることが望ましく、特に70℃以上であることが好ましい。融点が50℃以下であると、常温(保管温度)で融解し、組成物の粘度が著しく上昇したり、組成物と(B)成分が分離したりする恐れがあるため好ましくない。また、(B)成分の融点は200℃以下であることが加熱硬化時に(B)成分が融解し、反応効率が良くなる等の理由で望ましい。
かかる融点は50℃以上である(B)成分の例としては、下記一般式(2)及び(3)で示されるイソシアヌレート化合物及びそのプレポリマーがあげられる。
(式中、R1、R2、R3はそれぞれ炭素数3から10のアルケニル基および/またはアルケノイル基を有する有機基であって、同じであっても異なっていても良い。R4は炭素数1から8の二価の有機基である。nは10〜500の整数である。)
R1、R2、R3の炭素数3から10のアルケニル基および/またはアルケノイル基を有する有機基としては、具体的にはアリル基、イソプロペニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基等があげられる。この中でアリル基、イソプロペニル基、アクリロイル基、が好ましい。
R4としては、具体的には、−CH2−、−CH2CH2−、−CH2CH2CH2−、−CH2OCH2CH2CH2−、−CH2CH2OCH2CH2CH2−等の炭素数1から8の二価の有機基があげられる。
また(B)成分の例としては、下記一般式(4)および(5)で示されるトリアジン化合物及びそのプレポリマーがあげられる。
(式中、R5、R6、R7はそれぞれ炭素数3から10のアルケニル基および/またはアルケノイル基を有する有機基であって、同じであっても異なっていても良い。R8は炭素数1から8の二価の有機基である。nは10〜500の整数である。)
R5、R6、R7の炭素数3から10のアルケニル基および/またはアルケノイル基を有する有機基としては、具体的にはアリル基、イソプロペニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基等があげられる。中でもアリル基、イソプロペニル基、アクリロイル基、が好ましい。
R8は炭素数1から8の二価の有機基であり、具体的例としては、−CO−、−CH2−、−CH2CH2−、−CH2CH2CH2−、−CH2OCH2CH2CH2−、−CH2CH2OCH2CH2CH2−、−CH2CH2CH2−NH−CO−,−CH2CH2CH2−N(Ph)−CO−、−CH2CH2CH2−N(CH3)−CO−、−CH2CH2CH2−O−CO−、及び−Ph’−N(CH3)−CO−等の炭素原子数1〜12のものが挙げられる。(但し、Phはフェニル基、Ph’はフェニレン基である。)
(B)成分の具体例としては、以下のものがあげられる。
(B)成分の添加量としては、多すぎると架橋密度が高くなりすぎるため、ゴム強度が低下してしまうおそれがあり、添加量が少なすぎると本化合物の添加効果が十分に発揮されない場合がある。
(B)成分の添加量は、その分子構造やビニル価によって最適量は異なるが、添加する(B)成分のビニル価の総量が、(A)成分のビニル価を超えないことが望ましく、更に、((B)成分のビニル価の総量)/((A)成分のビニル価)の比が1.0未満であることが好ましく、より好ましくは0.2〜0.8である。
(B)成分の添加量は、その分子構造やビニル価によって最適量は異なるが、添加する(B)成分のビニル価の総量が、(A)成分のビニル価を超えないことが望ましく、更に、((B)成分のビニル価の総量)/((A)成分のビニル価)の比が1.0未満であることが好ましく、より好ましくは0.2〜0.8である。
また、(B)成分の添加方法としては、細かく粉砕された状態で当該組成物に添加するのが、分散を良好にするために好ましく、予め(A)成分と混練、3本ロールなどで分散処理を施した後に添加するのが更に望ましい。
[(C)成分 フッ素変性有機ケイ素化合物]
本発明の(C)成分であるフッ素変性有機ケイ素化合物は、一分子中にケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)を2個以上有するフッ素変性有機ケイ素化合物である。本発明の(C)成分は、上記(A)成分の架橋剤ないし鎖長延長剤として機能するものであり、また、(A)成分との相溶性、分散性、硬化後の均一性等の観点から、好ましくは一分子中に1個以上の一価のパーフルオロオキシアルキル基、一価のパーフルオロアルキル基、二価のパーフルオロオキシアルキレン基又は二価のパーフルオロアルキレン基を有し、かつ2個以上、好ましくは3個以上のヒドロシリル基を有するものである。
本発明の(C)成分であるフッ素変性有機ケイ素化合物は、一分子中にケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)を2個以上有するフッ素変性有機ケイ素化合物である。本発明の(C)成分は、上記(A)成分の架橋剤ないし鎖長延長剤として機能するものであり、また、(A)成分との相溶性、分散性、硬化後の均一性等の観点から、好ましくは一分子中に1個以上の一価のパーフルオロオキシアルキル基、一価のパーフルオロアルキル基、二価のパーフルオロオキシアルキレン基又は二価のパーフルオロアルキレン基を有し、かつ2個以上、好ましくは3個以上のヒドロシリル基を有するものである。
このパーフルオロオキシアルキル基、パーフルオロアルキル基、パーフルオロオキシアルキレン基、及びパーフルオロアルキレン基としては、特に下記一般式で示されるものを挙げることができる。
<一価のパーフルオロアルキル基>
CgF2g+1−
(式中、gは1〜20、好ましくは2〜10の整数である。)
<二価のパーフルオロアルキレン基>
−CgF2g−
(式中、gは1〜20、好ましくは2〜10の整数である。)
CgF2g+1−
(式中、gは1〜20、好ましくは2〜10の整数である。)
<二価のパーフルオロアルキレン基>
−CgF2g−
(式中、gは1〜20、好ましくは2〜10の整数である。)
<一価のパーフルオロオキシアルキル基>
<二価のパーフルオロオキシアルキレン基>
−(CF2CF2O)J(CF2O)KCF2−
(式中、J及びKは1以上の整数であり、J+Kの平均は2〜200、好ましくは2〜100である。)
(式中、J及びKは1以上の整数であり、J+Kの平均は2〜200、好ましくは2〜100である。)
また、これらパーフルオロアルキル基、パーフルオロオキシアルキル基、パーフルオロアルキレン基、又はパーフルオロオキシアルキレン基とケイ素原子とをつなぐ二価の連結基としては、アルキレン基、アリーレン基又はそれらの組み合わせ、或いはこれらの基にエーテル結合、アミド結合、カルボニル結合等を介在させたものであってもよく、例えば、
−CH2CH2−,
−CH2CH2CH2−,
−CH2CH2CH2OCH2−,
−CH2CH2CH2−NH−CO−,
−CH2CH2CH2−N(Ph)−CO−,
−CH2CH2CH2−N(CH3)−CO−,
−CH2CH2CH2−O−CO−,及び
−Ph’−N(CH3)−CO−
等の炭素原子数2〜12のものが挙げられる。(但し、Phはフェニル基、Ph’はフェニレン基である。)
−CH2CH2−,
−CH2CH2CH2−,
−CH2CH2CH2OCH2−,
−CH2CH2CH2−NH−CO−,
−CH2CH2CH2−N(Ph)−CO−,
−CH2CH2CH2−N(CH3)−CO−,
−CH2CH2CH2−O−CO−,及び
−Ph’−N(CH3)−CO−
等の炭素原子数2〜12のものが挙げられる。(但し、Phはフェニル基、Ph’はフェニレン基である。)
また、この(C)成分のフッ素変性有機ケイ素化合物における一価又は二価の含フッ素置換基、即ちパーフルオロアルキル基、パーフルオロオキシアルキル基、パーフルオロアルキレン基、又はパーフルオロオキシアルキレン基を含有する有機基以外のケイ素原子に結合した一価の置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、デシル基等のアルキル基;ビニル基、アリル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基及びこれらの基の水素原子の少なくとも一部が塩素原子、シアノ基等で置換された、例えば、クロロメチル基、クロロプロピル基、シアノエチル基等の炭素数1〜20の非置換又は置換の炭化水素基が挙げられる。
(C)成分のフッ素変性有機ケイ素化合物としては、環状、鎖状、三次元網状及びそれらの組み合わせのいずれでもよい。このフッ素変性有機ケイ素化合物のケイ素原子数は、特に制限されるものではないが、通常2〜60、好ましくは3〜30程度である。
このようなフッ素含有基を有する(C)成分としては、例えば下記の化合物が挙げられる。なお、これらの化合物は、1種単独でも2種以上併用して用いてもよい。また、下記式において、Phはフェニル基を示す。
上記(C)成分の配合量は、(A)成分及び(B)成分を硬化する有効量であり、特に本組成物中の上記(A)成分及び(B)成分が有するアルケニル基の合計の1モルに対し、(C)成分のヒドロシリル基(SiH基)を0.5〜5.0モル、好ましくは1.0〜2.0モル供給する量である。配合量が少なすぎると架橋度合いが不十分になる場合があり、多すぎると鎖長延長が優先し硬化が不十分であったり、発泡したり、耐熱性、圧縮永久歪特性等を悪化させる場合がある。
また、この架橋剤は均一な硬化物を得るために(A)成分と相溶するものを使用するのが望ましい。
また、この架橋剤は均一な硬化物を得るために(A)成分と相溶するものを使用するのが望ましい。
[(D)成分 白金族化合物]
本発明の(D)成分である白金族化合物は、(A)成分及び(B)成分中の不飽和炭化水素基と(C)成分中のヒドロシリル基との付加反応を促進する触媒である。この白金族金属触媒としては、入手が比較的容易である点から、白金化合物がよく用いられる。該白金化合物としては、例えば、塩化白金酸;塩化白金酸とエチレン等のオレフィン、アルコール、ビニルシロキサン等との錯体;シリカ、アルミナ、カーボン等に担持された金属白金等を挙げることができる。白金化合物以外の白金族金属触媒としては、ロジウム、ルテニウム、イリジウム及びパラジウム系化合物、例えば、RhCl(PPh3)3、RhCl(CO)(PPh3)2、Ru3(CO)12、IrCl(CO)(PPh3)2、Pd(PPh3)4等(なお、前記式中、Phはフェニル基である。)を例示することができる。
本発明の(D)成分である白金族化合物は、(A)成分及び(B)成分中の不飽和炭化水素基と(C)成分中のヒドロシリル基との付加反応を促進する触媒である。この白金族金属触媒としては、入手が比較的容易である点から、白金化合物がよく用いられる。該白金化合物としては、例えば、塩化白金酸;塩化白金酸とエチレン等のオレフィン、アルコール、ビニルシロキサン等との錯体;シリカ、アルミナ、カーボン等に担持された金属白金等を挙げることができる。白金化合物以外の白金族金属触媒としては、ロジウム、ルテニウム、イリジウム及びパラジウム系化合物、例えば、RhCl(PPh3)3、RhCl(CO)(PPh3)2、Ru3(CO)12、IrCl(CO)(PPh3)2、Pd(PPh3)4等(なお、前記式中、Phはフェニル基である。)を例示することができる。
(D)成分の使用量は、触媒量でよいが、例えば(A)、(B)及び(C)成分の合計量に対して0.1〜500ppm(白金族金属換算)を配合することが好ましい。
[(E)成分 疎水性シリカ粉末]
本発明の(E)成分である疎水性シリカ粉末は、本発明の組成物から得られる硬化物に適切な物理的強度を付与する作用を有するものである。この(E)成分のシリカ粉末は、シリコーンゴム用充填剤として公知のBET比表面積が50m2/g以上である微粉シリカであることが必須であり、特に50〜400m2/gであることが好ましい。
本発明の(E)成分である疎水性シリカ粉末は、本発明の組成物から得られる硬化物に適切な物理的強度を付与する作用を有するものである。この(E)成分のシリカ粉末は、シリコーンゴム用充填剤として公知のBET比表面積が50m2/g以上である微粉シリカであることが必須であり、特に50〜400m2/gであることが好ましい。
また、上記疎水性シリカ粉末は、フュームドシリカやコロイダルシリカなどにケイ素化合物などを用いて疎水化処理を施したものである。なお、疎水性シリカへのケイ素化合物の処理方法としては、公知の方法を使用することができ、ケイ素化合物の種類によって最適な方法を選択することができる。
このケイ素化合物の例としては、トリメチルクロロシラン、ジメチルビニルクロロシラン、ジメチルジクロロシラン等のオルガノクロロシラン、ヘキサメチルジシラザン、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシラザン、ヘキサメチルシクロトリシラザン等のオルガノシラザン、トリメチルヒドロキシシラン、ジメチルヒドロキシシラン等のオルガノヒドロキシシラン等が挙げられる。これらは1種単独又は2種以上を併用して用いることができる。
(E)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対し10〜50質量部が好ましく、更に好ましくは10〜30質量部の範囲である。配合量が10質量部未満の場合には得られる硬化物の物理的特性が低下し、かつ接着性が不安定となる場合がある。50質量部を超えると得られる組成物の流動性が悪くなり、作業性や成型性が低下してしまう上に、得られる硬化物の物理的強度も低下するおそれがあり好ましくない。
[その他の成分]
本組成物においては、上記の(A)〜(E)成分以外にも、各種配合剤を添加することは任意である。
本組成物においては、上記の(A)〜(E)成分以外にも、各種配合剤を添加することは任意である。
例えば、可塑剤、粘度調節剤、離型性付与剤として、下記式(6)のポリフルオロモノアルケニル化合物、並びに下記式(7)及び(8)の直鎖状ポリフルオロ化合物の1種又は2種以上を併用することができる。
Rf3−(X’)a−CH=CH2 (6)
[式中、X’及びaは上記と同じであり、Rf3は、下記一般式(viii):
F−[CF(CF3)CF2O]w'−CsF2s− (viii)
(式中、sは上記と同じである。w’は1〜150の整数であり、かつ、上記(A)成分のRf1基に関するp+q(平均)及びrの和、並びにu及びvの和のいずれの和よりも小さい。)で表される基である。]
A−O−(CF2CF2CF2O)c−A (7)
[式中、Aはそれぞれ独立に式:Cs'F2s'+1−(s’は1〜3の整数である。)で表される基であり、cは1〜200の整数であり、かつ、前記(A)成分のRf1基に関するp+q(平均)及びrの和、並びにu及びvの和のいずれの和よりも小さい。]
A−O−(CF2O)d(CF2CF2O)e−A (8)
(式中、Aは上記と同じであり、d及びeはそれぞれ1〜200の整数であり、かつ、dとeの和は、前記(A)成分のRf1基に関するp+q(平均)及びrの和、並びにu及びvの和のいずれの和以下である。)
Rf3−(X’)a−CH=CH2 (6)
[式中、X’及びaは上記と同じであり、Rf3は、下記一般式(viii):
F−[CF(CF3)CF2O]w'−CsF2s− (viii)
(式中、sは上記と同じである。w’は1〜150の整数であり、かつ、上記(A)成分のRf1基に関するp+q(平均)及びrの和、並びにu及びvの和のいずれの和よりも小さい。)で表される基である。]
A−O−(CF2CF2CF2O)c−A (7)
[式中、Aはそれぞれ独立に式:Cs'F2s'+1−(s’は1〜3の整数である。)で表される基であり、cは1〜200の整数であり、かつ、前記(A)成分のRf1基に関するp+q(平均)及びrの和、並びにu及びvの和のいずれの和よりも小さい。]
A−O−(CF2O)d(CF2CF2O)e−A (8)
(式中、Aは上記と同じであり、d及びeはそれぞれ1〜200の整数であり、かつ、dとeの和は、前記(A)成分のRf1基に関するp+q(平均)及びrの和、並びにu及びvの和のいずれの和以下である。)
上記一般式(6)で表されるポリフルオロモノアルケニル化合物の具体例としては、例えば、下記のものが挙げられる(なお、下記式中、mは上記要件を満足するものである。)。
上記一般式(7)及び(8)で表される直鎖状ポリフルオロ化合物の具体例としては、例えば、下記のものが挙げられる。(なお、下記式中、m,n及びnとmとの和は、上記要件を満足するものである。)
CF3O−(CF2CF2CF2O)n−CF2CF3
CF3O−(CF2O)m(CF2CF2O)n−CF3
(m+n=1〜200、m=1〜200、n=1〜200)
CF3O−(CF2CF2CF2O)n−CF2CF3
CF3O−(CF2O)m(CF2CF2O)n−CF3
(m+n=1〜200、m=1〜200、n=1〜200)
上記式(5)〜(7)のポリフルオロ化合物の配合量は、その種類や使用目的によって異なるが、本組成物中の(A)成分の上記式(1)のポリフルオロジアルケニル化合物100質量部に対して0.1〜300質量部が好ましく、更に好ましくは0.2〜250質量部である。また、粘度(23℃)は、ポリフルオロジアルケニル化合物と同様に、5〜100,000mPa・sの範囲であることが望ましい。なお、粘度の測定方法は、後述するとおりである。
また、ヒドロシリル化反応触媒の制御剤として、例えば1−エチニル−1−ヒドロキシシクロヘキサン、3−メチル−1−ブチン−3−オール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、3−メチル−1−ペンテン−3−オール、フェニルブチノール等のアセチレンアルコールや、3−メチル−3−ペンテン−1−イン、3,5−ジメチル−3−ヘキセン−1−イン、トリアリルイソシアヌレート等、あるいはポリビニルシロキサン化合物、有機リン化合物等が挙げられ、その添加により硬化反応性と保存安定性を適度に保つことができる。
更に、無機質充填剤として、例えば、石英粉末、溶融石英粉末、珪藻土、炭酸カルシウム等の補強性又は準補強性充填剤、酸化チタン、酸化鉄、カーボンブラック、アルミン酸コバルト等の無機顔料、酸化チタン、酸化鉄、カーボンブラック、酸化セリウム、水酸化セリウム、炭酸亜鉛、炭酸マグネシウム、炭酸マンガン等の耐熱向上剤、アルミナ、窒化硼素、炭化珪素、金属粉末等の熱伝導性付与剤、カーボンブラック、銀粉末、導電性亜鉛華等の導電性付与剤、有機顔料や酸化防止剤等の有機化合物を添加することができる。
これらの配合成分の使用量は、得られる組成物の特性及び硬化物の物性を損なわない限りにおいて任意である。
本発明のフルオロポリエーテルゴム組成物は、上記成分を混合して得られるが、この場合、23℃における粘度が5,000Pa・s以下であることが好ましく、更に好ましくは2,000Pa・s以下であることが、作業性、成型性の面で望ましく、特に射出成型をするうえでは200〜1,000Pa・sであることが望ましい。粘度が高すぎると、例えば混練後の脱泡性が悪くなったり、射出成型において射出の際強い吐出力が必要であったりするなど、成型が困難になる場合がある。逆に、粘度が低すぎると、射出成型において、成型硬化物の脱型時に成型機の吐出口から未硬化のゴム組成物が流出したり、また、FIPG成型等において未硬化状態での形状保持性が悪くなるなど、成型時の作業性が悪くなってしまうという欠点を生ずる場合がある。なお、本発明において、粘度は回転粘度計を用いた測定法(JIS K 7117に準拠する。)による値である。
本発明の硬化性フルオロポリエーテルゴム組成物の製造方法は、特に制限されないが、(A)成分であるポリフルオロジアルケニル化合物と(E)成分であるシリカ粉末とを予め加圧ニーダー、プラネタリーミキサー、三本ロール等で混練・分散処理した上で、その他の成分を添加、混合して製造することができる。また2組成物とし、使用時に混合するようにしてもよい。
本発明の硬化性フルオロポリエーテルゴム組成物は、加熱硬化することにより、ゴム弾性体を得ることができる。硬化物の形成は、適当な型内に本発明の組成物を注入して、該組成物の硬化を行うか、該組成物を適当な基体上にコーティングした後に硬化を行う等の従来公知の方法により行われる。また、硬化は、通常100〜180℃の温度で10秒〜30分程度の処理によって容易に行うことができる。ただし、(B)成分の融点以下で加熱すると(A)あるいは(C)成分との架橋反応が効率よく行われない恐れがあるため、好ましくない。なお必要により、温度が100〜250℃、好ましくは150〜200℃、時間が1〜48時間、好ましくは4〜12時間の条件下で後硬化することができる。
本発明の硬化性フルオロポリエーテルゴム組成物は、種々の用途に利用することができる。即ち、フッ素含有率が高いため耐溶剤性、耐薬品性に優れ、また、透湿性も低く、低表面エネルギーを有するため、離型性、撥水性に優れており、耐油性を要求される自動車用ゴム部品、具体的にはフューエル・レギュレータ用ダイヤフラム、パルセーションダンパ用ダイヤフラム、オイルプレッシャースイッチ用ダイヤフラム、EGR用ダイヤフラム等のダイヤフラム類、キャニスタ用バルブ、パワーコントロール用バルブ等のバルブ類、クイックコネクタ用O−リング、インジェクタ用O−リング等のO−リング類、あるいはオイルシール、シリンダヘッド用ガスケット等のシール材等、化学プラント用ゴム部品、具体的にはポンプ用ダイヤフラム、バルブ類、O−リング類、パッキン類、オイルシール、ガスケット等のシール材等、インクジェットプリンタ用ゴム部品、半導体製造ライン用ゴム部品、具体的には薬品が接触する機器用のダイヤフラム、弁、O−リング、パッキン、ガスケット等のシール材等、低摩擦耐摩耗性を要求されるバルブ等、分析・理化学機器用ゴム部品、具体的にはポンプ用ダイヤフラム、弁、シール部品(O−リング、パッキン等)、医療機器用ゴム部品、具体的にはポンプ、バルブ、ジョイント、フェースシール等、また、テント膜材料、シーラント、成型部品、押出部品、被覆材、複写機ロール材料、電気用防湿コーティング材、センサー用ポッティング材、航空機、燃料電池用シール材、積層ゴム布等に有用である。
以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記例で粘度はJIS K 7117に準拠した方法で、回転粘度計を用いて測定した23℃における値である。
[調製例1]
下記式(9)で示されるポリマー(粘度10.5Pa・s)100質量部に表面をトリメチルシリル基で処理され、BET比表面積が180m2/gである処理シリカ粉末25質量部を配合し、プラネタリーミキサーで混練した後、170℃で2時間、−0.05MPaの減圧下で熱処理した。次に、この混練物を三本ロールで分散処理して液状ベースを得た。なお、上記処理シリカは、相当するオルガノシラザンと親水性シリカとを水分散液中で反応させた後、乾燥、粉砕処理したものを使用した。
下記式(9)で示されるポリマー(粘度10.5Pa・s)100質量部に表面をトリメチルシリル基で処理され、BET比表面積が180m2/gである処理シリカ粉末25質量部を配合し、プラネタリーミキサーで混練した後、170℃で2時間、−0.05MPaの減圧下で熱処理した。次に、この混練物を三本ロールで分散処理して液状ベースを得た。なお、上記処理シリカは、相当するオルガノシラザンと親水性シリカとを水分散液中で反応させた後、乾燥、粉砕処理したものを使用した。
[実施例1〜3、比較例1〜3]
プラネタリーミキサーを用いて表1に記載した配合で組成物をそれぞれ調製した。但し、数値は全て質量部を示す。次に、これらの組成物を用いて下記のような評価を行った。
プラネタリーミキサーを用いて表1に記載した配合で組成物をそれぞれ調製した。但し、数値は全て質量部を示す。次に、これらの組成物を用いて下記のような評価を行った。
(添加剤1) (TMAIC:日本化成株式会社製商品名)
(添加剤2) (タイクプレポリマー:日本化成株式会社製商品名)
(添加剤3) トリアリルシアヌレート(タッカー:日本化成株式会社製商品名)
(添加剤4)
(架橋剤)
(制御剤)
(触媒)
塩化白金酸/ビニルシロキサン錯体 トルエン溶液(Pt:0.5質量%)
塩化白金酸/ビニルシロキサン錯体 トルエン溶液(Pt:0.5質量%)
〈未硬化組成物の評価〉
初期粘度
組成物の粘度をJIS K 7117に準拠した方法で、回転粘度計を用いて23℃で測定した。
初期粘度
組成物の粘度をJIS K 7117に準拠した方法で、回転粘度計を用いて23℃で測定した。
経時安定性の評価
表1に示した実施例1〜3及び比較例1、2において、触媒を除いた他の成分をプラネタリーミキサーで混練し、その組成物の粘度をJIS K 7117に準拠した方法で、回転粘度計を用いて23℃で測定した。その後、その組成物を40℃で30日間放置した後の粘度を上記と同様の方法で測定した。
表1に示した実施例1〜3及び比較例1、2において、触媒を除いた他の成分をプラネタリーミキサーで混練し、その組成物の粘度をJIS K 7117に準拠した方法で、回転粘度計を用いて23℃で測定した。その後、その組成物を40℃で30日間放置した後の粘度を上記と同様の方法で測定した。
〈ゴム硬化物の評価〉
ゴム物性
組成物を減圧脱泡した後、130×170×2mmの金型枠に入れ、100kgf/cm2の圧力で150℃、10分間プレス硬化した。その後、200℃で4時間硬化させて、ゴム硬化物を得た。この硬化物を用いて、表2に示すゴム物性を測定した。
ゴム物性
組成物を減圧脱泡した後、130×170×2mmの金型枠に入れ、100kgf/cm2の圧力で150℃、10分間プレス硬化した。その後、200℃で4時間硬化させて、ゴム硬化物を得た。この硬化物を用いて、表2に示すゴム物性を測定した。
LIMS成型性
射出成型機(HM7、日精樹脂工業(株)製)を用いて、O−リング(サイズ214)を200個成型し、外観不良やエアー不良などの発生した割合を比較した。結果を表2に示した。
射出成型機(HM7、日精樹脂工業(株)製)を用いて、O−リング(サイズ214)を200個成型し、外観不良やエアー不良などの発生した割合を比較した。結果を表2に示した。
Claims (10)
- (A)分子鎖両末端にアルケニル基を有するポリフルオロジアルケニル化合物、
(B)融点が50℃以上であり、分子中に少なくとも2個以上のアルケニル基及び/またはアルケノイル基を有する化合物、
(C)一分子中にケイ素原子に結合した水素原子を2個以上有するフッ素変性有機ケイ素化合物、
(D)白金族化合物、及び
(E)BET比表面積が50m2/g以上である疎水性シリカ粉末
を必須成分とするフルオロポリエーテルゴム組成物。 - (A)成分が、下記一般式(1):
CH2=CH−(X)a−Rf−(X’)a−CH=CH2 (1)
(式中、Xは、式:−CH2−、−CH2O−、−CH2OCH2−又は−Y−NR−CO−(式中、Yは、式:−CH2−又は式:
で表される二価の基であり、Rは水素原子又は置換もしくは非置換の一価炭化水素基である。)で表される二価の基であり、X’は、式:−CH2−、−OCH2−、−CH2OCH2−又は−CO−NR−Y’−(式中、Y’は、式:−CH2−又は式:
で表される二価の基であり、Rは上記と同じである。)で表される二価の基であり、aは、独立に0又は1である。Rfは、下記一般式(i):
−CtF2t[OCF2CF(CF3)]pOCF2(CF2)rCF2O[CF(CF3)CF2O]qCtF2t− (i)
(式中、p及びqは1〜150の整数であって、かつ、pとqの和の平均は2〜200である。また、rは0〜6の整数、tは2又は3である。)、又は下記一般式(ii):
−CtF2t[OCF2CF(CF3)]u(OCF2)vOCtF2t− (ii)
(式中、uは1〜200の整数、vは1〜50の整数である。また、tは上記と同じである。)で表される二価の基である。)
で表されるポリフルオロジアルケニル化合物である請求項1記載のフルオロポリエーテルゴム組成物。 - (C)成分のフッ素変性有機ケイ素化合物が、一分子中に1個以上の一価のパーフルオロオキシアルキル基、一価のパーフルオロアルキル基、二価のパーフルオロオキシアルキレン基又は二価のパーフルオロアルキレン基を有し、かつケイ素原子に結合した水素原子を2個以上有するものである請求項1乃至4のいずれか1項に記載のフルオロポリエーテルゴム組成物。
- 23℃における粘度が5,000Pa・s以下である請求項1乃至5のいずれか1項記載のフルオロポリエーテルゴム組成物。
- 請求項1乃至6のいずれか1項記載のフルオロポリエーテルゴム組成物の硬化物からなるゴム製品。
- 自動車用、化学プラント用、インクジェットプリンタ用、半導体製造ライン用、分析・理化学機器用、医療機器用、航空機又は燃料電池用である請求項7記載のゴム製品。
- ダイヤフラム、バルブ、O-リング、オイルシール、ガスケット、パッキン、ジョイント、又はフェースシールである請求項8又は9いずれか1項に記載のゴム製品。
- 射出成型によって製造された請求項7乃至9いずれか1項に記載のゴム製品。
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JP2004220483A JP2006036973A (ja) | 2004-07-28 | 2004-07-28 | フルオロポリエーテルゴム組成物及びその硬化物からなるゴム製品 |
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JP2009149782A (ja) * | 2007-12-21 | 2009-07-09 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 硬化性フルオロポリエーテル系ゴム組成物 |
WO2023136701A1 (ko) * | 2022-01-17 | 2023-07-20 | 주식회사 엘지화학 | 화합물, 이의 제조 방법, 상기 화합물로부터 유래되는 단분자 및 올리고머 |
-
2004
- 2004-07-28 JP JP2004220483A patent/JP2006036973A/ja active Pending
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