JP2006036478A - 農産物の出荷管理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 大型の選果場を設けることなく、各仕分ランクに属する農産物の個数を示す仕分情報に基づいて農産物の出荷を管理することが可能となる農産物の出荷管理システムを提供する。
【解決手段】 複数の農家Nに夫々配備する複数の端末装置1と、複数の農家Nについての農産物の出荷を集約して管理する中央管理装置2とが、通信手段3を介して通信可能に設けられ、複数の端末装置1の夫々が、出荷対象の農産物群を複数段階の仕分ランクに仕分けたときに各仕分ランクに属する農産物の個数を示す仕分情報を入力する仕分け情報入力処理、及び、前記仕分け情報を中央管理装置2に送信する仕分け情報送信処理を実行するように構成され、中央管理装置2が、複数の端末装置の夫々からの仕分け情報に基づいて、複数の農家夫々からの農産物の出荷を集約して管理する集約管理処理を実行する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数の農家にて生産された農産物について出荷を管理するための農産物の出荷管理システムに関する。
上記構成の農産物の出荷管理システムとして、従来では、次のように構成されたものがあった。
すなわち、複数の農家で生産された農産物が各地区別に設けられた選果場に持ち込まれるようになっており、その選果場では、複数の選別用搬送ラインの夫々において、持ち込まれた農産物の例えば糖度や酸度等の品質評価用情報が計測され、その品質評価用情報に基づいて複数段階の仕分ランクのうちのいずれかに仕分けされる構成となっている。つまり、選果場の各選別搬送ラインには選別測定装置が設置されており、その選別測定装置により農産物の品質評価用情報を計測するように構成されている。そして、選果場に備えられたコンピュータ及びそのコンピュータに接続された別のコンピュータ等によって、前記各選別搬送ラインにて仕分け処理される各仕分ランクに属する農産物の個数を示す仕分情報と外部の出荷先からの注文情報等に基づいて、農産物の出荷を管理するようになっている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−302253号公報
上記従来構成においては、複数の農家にて生産された農産物が一旦選果場に集められて選別測定装置にて計測された品質評価用情報に基づいて複数段階の仕分ランクに仕分けるようになっており、選果場に備えられたコンピュータ等によって、各仕分ランクに属する農産物の個数を示す仕分情報に基づいて農産物の出荷を管理するように構成されていることから、次のような不利な点があった。
すなわち、上記したような選果場が存在しない地区においては、農産物の品質評価用情報を計測してその品質評価用情報に基づいて複数段階の仕分ランクに仕分けて、各仕分ランクに属する農産物の個数を示す仕分情報に基づいて農産物の出荷を管理することを可能とするためには、上記したような選果場を新たに建設する必要がある。しかしながら、上記したような選果場は、前記選別測定装置が各別に備えられる複数の選別用搬送ラインが設置されるものであって広い敷地面積を有する大型の設備であるから、新たに建設すると多大な費用を要することから新たな設備の建設は難しいものである。そこで、このような選果場を持たない地区の農家は、遠く離れた場所にある別の地区にある選果場まで農産物を搬送しなければならず、煩わしいものになる不利があった。
本発明の目的は、選別測定装置が各別に備えられる複数の選別用搬送ラインが設置されるような大型の選果場を設けることなく、各仕分ランクに属する農産物の個数を示す仕分情報に基づいて農産物の出荷を管理することが可能となる農産物の出荷管理システムを提供する点にある。
本発明の第1特徴構成は、複数の農家に夫々配備する複数の端末装置と、複数の農家についての農産物の出荷を集約して管理する中央管理装置とが、通信手段を介して通信可能に設けられ、
前記複数の端末装置の夫々が、出荷対象の農産物群を複数段階の仕分ランクに仕分けたときに各仕分ランクに属する農産物の個数を示す仕分け情報を入力する仕分け情報入力処理、及び、前記仕分け情報を前記中央管理装置に送信する仕分け情報送信処理を実行するように構成され、
前記中央管理装置が、前記複数の端末装置の夫々からの前記仕分け情報に基づいて、複数の農家夫々からの農産物の出荷を集約して管理する集約管理処理を実行するように構成されている点にある。
第1特徴構成によれば、複数の農家に夫々配備する複数の端末装置の夫々が、出荷対象の農産物群を複数段階の仕分ランクに仕分けたときに各仕分ランクに属する農産物の個数を示す仕分け情報を入力する仕分け情報入力処理、及び、前記仕分け情報を前記中央管理装置に送信する仕分け情報送信処理を実行する。一方、複数の端末装置と通信手段を介して通信可能な中央管理装置が、複数の端末装置の夫々からの前記仕分け情報に基づいて、複数の農家夫々からの農産物の出荷を集約して管理する集約管理処理を実行することになる。
説明を加えると、複数の農家に夫々設けられた端末装置から、その農家における農産物についての前記仕分け情報、つまり、どの仕分ランクに属する農産物が何個あるかという点についての情報が中央管理装置に送信されるので、中央管理装置は、複数の農家の夫々において、どのような仕分ランクに属する農産物が何個あるかという点についての情報を集約して管理することができるのである。
各仕分ランクに属する農産物の個数を示す仕分情報は、例えば、農産物の品質評価用情報を計測手段によって計測して仕分ランクを判定したり、目視検査した農産物の外部品質情報を手動で入力して仕分ランクを判定して、その判定した仕分ランクに属する農産物の数を積算することにより得ることができる。
因みに、対象となる農産物について、農産物の出荷を集約して管理する場合には、取引先からの注文状況に応じて、予めどのような仕分ランクに属する農産物を何個ずつ出荷するかというような出荷予定計画が事前に定められているものであり、そのような出荷予定計画を満たすように各農家に対して事前に連絡が行われることになる。一方、各農家は、そのような出荷予定計画を満たすように、農産物の収穫作業や各ランク別の仕分け作業、及び、仕分けした状態での箱詰作業等を行うことになる。
上述したように、前記中央管理装置は、複数の農家の夫々において、各仕分ランクに属する農産物の個数を示す仕分情報を集約して管理することができるから、例えば、前記出荷予定計画を満たすように各農家に対して出荷情報を指示しておいて、集荷用の車両にて各農家を回って農産物を集荷するようにすると、出荷予定計画を満たす農産物を適切に出荷させることが可能となる。
従って、選別測定装置が各別に備えられる複数の選別用搬送ラインが設置されるような大型の選果場を設けることなく、各仕分ランクに属する農産物の個数を示す仕分情報に基づいて農産物の出荷を管理することが可能となる農産物の出荷管理システムを提供できるに至った。
本発明の第2特徴構成は、第1特徴構成に加えて、前記中央管理装置が、前記集約管理処理として、複数の農家に存在する出荷対象の農産物を集約した集約農産物が出荷予定計画を満たす状態であるか否かを管理して、集約した農産物が出荷予定計画を満たす状態とするための指示情報を前記端末装置に送信するように構成されている点にある。
第2特徴構成によれば、中央管理装置は複数の農家に存在する出荷対象の農産物を集約した集約農産物、すなわち、複数の農家の全農産物を合わせた農産物について、各仕分ランク別に仕分けた状態で各ランク別の合計個数が管理されている農産物が、出荷予定計画を満たす状態であるか否かを管理する。これは、農産物の生育が予定よりも遅い場合等においては、複数の農家に存在する出荷対象の農産物の各ランク毎の個数を合計しても出荷予定計画を満たさないことが考えられるから、複数の端末装置の夫々からの前記仕分け情報に基づいて、出荷予定計画を満たす状態であるか否かを管理して、出荷予定計画を満たさないと判断したときには、集約した農産物が出荷予定計画を満たす状態とするための指示情報を端末装置に送信するのである。
例えば、複数の農家のうちの一部の農家では予定通りの個数が確保できているが、他の一部の農家では農産物の生育が予定よりも遅く農産物の各ランク毎の個数が予定数に満たないような場合には、予定通りの個数が確保できている農家に対して、予定よりも多く出荷するように追加の出荷指示を出す等の処理を行うことが考えられる。このようにして出荷予定計画を満たす状態にさせることが可能となる。
本発明の第3特徴構成は、第1特徴構成又は第2特徴構成に加えて、前記端末装置が、農産物の一つずつを計測して品質評価用情報を出力する計測手段を備えて、前記仕分け情報入力処理として、前記計測手段から出力される品質評価用情報に基づいて計測した農産物が属する前記仕分ランクを判定し、その判定した仕分ランクに属する農産物の数を積算して前記仕分け情報を作成するように構成されている点にある。
第3特徴構成によれば、端末装置は、計測手段により農産物の一つずつを計測して品質評価用情報を出力して、その品質評価用情報に基づいて計測した農産物が属する仕分ランクを判定し、その判定した仕分ランクに属する農産物の数を積算して仕分け情報を作成することになる。
このように端末装置が、前記計測手段にて計測した品質評価用情報に基づいて仕分けランクを判定し且つ農産物の数を積算して仕分け情報を作成するようにしているので、品質評価用情報を計測するための計測装置を別途用意して品質評価用情報の計測作業を行ったり、仕分けランクを人間が判定する作業等の煩わしい作業が不要となり、農家の作業の手間を少ないものにできる。
本発明の第4特徴構成は、第3特徴構成に加えて、前記端末装置が、前記計測手段にて校正用農産物を計測して校正用の品質評価用情報を求めて、その校正用の品質評価用情報を前記中央管理装置に送信する校正処理を実行するように構成され、且つ、前記中央管理装置が、前記端末装置からの前記校正用の品質評価用情報に基づいて校正用制御情報を求めて、その校正用制御情報を前記端末装置に送信する校正応答処理を実行するように構成され、前記端末装置が、前記仕分け情報入力処理において、前記校正用制御情報及び前記計測手段から出力される品質評価用情報に基づいて、計測した農産物が属する前記仕分ランクを判定するように構成されている点にある。
第4特徴構成によれば、前記端末装置が、計測手段にて校正用農産物を計測して校正用の品質評価用情報を求めて、その校正用の品質評価用情報を中央管理装置に送信する校正処理を実行すると、中央管理装置は、端末装置から送信される校正用の品質評価用情報に基づいて校正用制御情報を求めて、その校正用制御情報を端末装置に送信する校正応答処理を実行することになる。そして、このような校正処理及び校正応答処理は、複数の端末装置に備えられる各計測手段の夫々について、中央管理装置との間で実行することになる。
前記校正用の品質評価用情報に基づいて校正用制御情報を求める構成としては、例えば、複数の端末装置のうちのいずれか1つを基準の端末装置として定めて、その基準の端末装置における計測手段にて計測された校正用の品質評価用情報を基準値として、それ以外の端末装置から送信される校正用の品質評価用情報が前記基準値と合致するように校正するための情報をその端末装置に対する校正用制御情報として求めることができる。すなわち、前記校正用農産物は、複数の農家に設置される複数の計測手段の夫々において、同じ農産物を計測したときに同じ品質評価用情報が得られるように、前記複数の計測手段の夫々を校正するときの基準体として用いられるものである。
そして、端末装置は、中央管理装置から送信された校正用制御情報及び計測手段から出力される品質評価用情報に基づいて、計測した農産物が属する仕分ランクを判定することになる。このようにして、複数の端末装置における夫々の計測手段が同じ農産物を計測したときの夫々の品質評価用情報が同じ値になるように、各計測手段を校正することが可能となる。
本発明の第5特徴構成は、第3特徴構成又は第4特徴構成に加えて、前記計測手段が、農産物の重量計測及び農産物の分光分析計測により、前記品質評価用情報として、農産物の重量及び内部品質を出力するように構成されている点にある。
第5特徴構成によれば、前記計測手段が、前記品質評価用情報として農産物の重量及び内部品質を計測するように構成されている。農産物として例えばトマト等の果菜類であれば前記内部品質としては糖度や酸度等がある。又、梨、メロン等では糖度や内部障害等がある。農産物の場合において重量や内部品質は取引価格や販売価格を左右する重要な要素であることから、このような重量や内部品質に基づいて適切に仕分けランクを判定することができるのである。
本発明の第6特徴構成は、第3特徴構成〜第5特徴構成のいずれかに加えて、前記端末装置が、目視検査した農産物の外部品質情報を入力する手動入力部を備えて、前記仕分情報入力処理において、前記計測手段から出力される品質評価用情報及び前記手動入力部にて入力された前記外部品質情報に基づいて、農産物が属する前記仕分ランクを判定するように構成されている点にある。
第6特徴構成によれば、計測手段から出力される品質評価用情報、及び、手動入力部にて入力された目視検査した農産物の外部品質情報に基づいて、農産物が属する仕分ランクを判定するようにしているので、例えば重量や内部品質等のように計測手段によって計測される情報だけでなく、例えば、表面の傷、色合い、変形具合等の農産物の外部品質情報についても判定して、それらの情報も加味して、農産物の品質を総合的に評価することができる。
又、上記したような農産物の外部品質情報について、計測装置を用いて自動で計測を行うようにすると計測装置の構成が複雑となって装置が大型化したりコスト高になるおそれがあるが、このような外部品質情報については手動入力する構成とすることで、端末装置の構成が簡素になり、各農家に設置されることになる端末装置の小型化並びに低コスト化を図ることができる。
以下、本発明に係る農産物の出荷管理システムの実施形態について図面に基づいて説明する。
この農産物の出荷管理システムは、図1に示すように、複数の農家Nに夫々配備する複数の選果用の端末装置1と、複数の農家Nについての農産物の出荷を集約して管理する中央管理装置2とが通信手段としての電話回線3を介して通信可能に設けられて構成されている。前記中央管理装置2は、例えば、複数の農家Nが所属する地区の農産物Sの出荷管理を総合的に行う生産組合4等に設置されることになる。
前記端末装置1は、図3にも示すように、農産物Sの一つずつを計測して品質評価用情報を出力する計測手段Kを備えて、計測手段Kから出力される品質評価用情報に基づいて計測した農産物Sが属する仕分ランクを判定し、その判定した仕分ランクに属する農産物Sの数を積算して仕分け情報を作成するように構成されている。そして、前記計測手段Kが、農産物Sの重量計測及び農産物Sの分光分析計測により、前記品質評価用情報として、農産物Sの重量及び内部品質を出力するように構成されている。
前記端末装置1の具体的な構成について説明する。
図2に示すように、端末装置1は、矩形箱状のケース5の上部側に液晶表示装置にて構成されるタッチパネル式の表示器6が備えられ、ケース5の上面側には、農産物Sを載置させる農産物載置部7が備えられている。そして、図3,図4に示すように、ケース5の内部には、農産物載置部7に載置される農産物Sの重量を計測するように構成された重量計測部8、農産物載置部7に載置される農産物Sの内部品質を計測するように構成された内部品質計測部9、重量計測部8と内部品質計測部9との運転状態を管理するとともに、モデム10及び前記電話回線3を介して前記中央管理装置2との間での通信処理を実行するマイクロコンピュータ利用の制御部11、計測結果を音声で報知するスピーカ12、各種のデータを印字用紙に印字して出力するための印字装置P等を備えて構成されている。前記重量計測部8と前記内部品質計測部9とにより前記計測手段Kが構成される。
前記端末装置1は、前記内部品質計測部9を重量計測部8の計量用受け台13に載置支持させる構成としてあり、前記農産物載置部7には、後述するような投受光アダプタ14が設けられ、農産物Sを農産物載置部7に載置させて静止状態で保持するようにして、重量と内部品質とを同時に計測することができるように構成されている。説明を加えると、内部品質計測部9と農産物載置部7とが支持体15にて連結されて一体的に組み付けてあり、内部品質計測部9を計量用受け台13に載置させた状態で、農産物載置部7をケース5の上面に形成した開口部5aを通して上方に突出させる状態で設けている。つまり、重量計測部8の計量用受け台13には、支持体15にて一体的に連結された内部品質計測部9及び農産物載置部7の重量が掛かるようになっており、農産物載置部7に農産物Sが載置されると、その農産物Sの重量も計量用受け台13に掛かるようになっている。
重量計測部8について説明を加えると、図4に示すように、重量計測部8は、ロードセル16にて計量用受け台13を支持する構成となっており、上述したように計量用受け台13には、内部品質計測部9及び農産物載置部7の重量が掛かるようになっており、農産物Sが載置されると、その農産物Sの重量分だけ重量が大になる。このとき、内部品質計測部9の重量と農産物載置部7の重量は決まっているので、重量計測部8は、これらの重量をキャンセルして、農産物Sの重量を計測することができるのである。
そして、ロードセル16の検出信号に基づいて計測した重量が設定値以上になることに基づいて、農産物Sが計量用受け台13に載置されたとして、その農産物Sの重量の計測作動を自動的に開始する。そして、計測重量が設定時間の間変動しなくなると、重量の計測が終了したとして、重量計測を終了して、計測された農産物Sの重量の情報を制御部11に対して出力するように構成されている。
制御部11は、重量計測部8にて重量を測定するとともに内部品質計測部9にて内部品質である糖度及び酸度を測定する。重量測定開始を検知すると計測開始指令が指令され、内部品質計測部9は内部品質の計測を実行する。
農産物として例えばトマト等の果菜類においては、一般に、糖度が高いほど、酸度が低いほど、及び、重量が大きいものほど、商品としての価値が高い。そこで、この3要素毎に夫々複数の区分を設け、この3要素のすべての等級の区分の組み合わせに対して農産物Sの仕分ランクのランク付けが行われる。例えば、最も高い糖度の等級、最も低い酸度の等級、最も重い等級の組み合わせに属する農産物Sに対して1級品としてランク分けされる。
内部品質計測部9について説明を加えると、内部品質計測部9は、農産物Sの内部品質と吸光度において相関のある内部品質相関波長を含む光を農産物Sに照射し、その反射光を受光してその受光量を測定し、内部品質相関波長の光の受光量に基づいて、農産物Sの内部品質としての糖度及び酸度を計測するように構成されている。
具体的には、図5に示すように、計測用の光を発光する光源部17と、その光源部17からの光を農産物Sに照射すると共に農産物Sからの反射光を受光するように構成された前記投受光アダプタ14と、その投受光アダプタ14にて受光された光を波長ごとに分光する分光部18と、その分光部18にて分光された光の強さを検出するアレイ型受光素子19と、アレイ型受光素子19からの出力情報と内部に記憶している検量式とに基づいて、糖度及び酸度の成分量に対応する評価値を演算する処理部20とを備えて構成されている。
光源部17、分光部18、アレイ型受光素子19及び処理部20は、前記のケーシング21内に一体的に組み付けてあり、そのケーシング21と投受光アダプタ14とは、光源部17から発光される光を投受光アダプタ14に導く照射用光ファイバー22aと、投受光アダプタ14にて受光した農産物Sからの反射光を分光部18に導く受光用光ファイバー22bとを備えた測定プローブ22にて接続している。
光源部17は、近赤外波長域の光を発光するタングステン−ハロゲンランプ17aと、そのタングステン−ハロゲンランプ17aから発光される光が照射用光ファイバー22aに入射する光路を閉じる遮光状態とその光路を開く非遮光状態とに切り換え操作自在なシャッタ17bとを備えて構成されている。シャッタ17bは、前記光路に出退自在な閉じ部材を備えたスライド式である。投受光アダプタ14は、農産物Sを載置支持可能な載置面に、シャッタ17bが非遮光状態に切り換えられることにより光源部17から測定プローブ22の照射用光ファイバー22aにて導かれる光を照射する環状の照射部14aと、その照射部14a内に同心状に位置して、前記載置面に載置された農産物Sからの反射光を受光する受光部14bとを備えて構成されている。
分光部18は、投受光アダプタ14の受光部14bにて受光されて、測定プローブ22の受光用光ファイバー22bにて導かれる光が入射孔18aを通じて内部に導かれる暗箱18b内に、入射孔18aから入射した光を反射する反射鏡18c、及び、その反射鏡18cにより反射された光を分光反射する凹面回折格子18dを配置して構成している。
アレイ型受光素子19は、複数の電荷蓄積型の受光素子にて構成されており、凹面回折格子18dにより分光反射された各波長毎の光を同時に受光して、各波長毎に対応付けて設けられている電荷蓄積型の受光素子にて、各波長毎の光の強さに対応する電荷量を受光量として設定時間の間蓄積する構成となっている。
処理部20は、マイクロコンピュータを利用して構成してあり、制御部11からの計測開始指令に基づいて、遮光状態にあるシャッタ17bを非遮光状態に切り換えて、上述のようにアレイ型受光素子19の各受光素子にて前記設定時間の間だけ電荷量を蓄積させ、各波長毎の光の強さに対応する受光量として計測する。このようにして計測されたアレイ型受光素子19からの各波長毎の光の強さに対応する受光量の出力情報と、例えば下記数1に示すような検量式とに基づいて、内部品質としての糖度と酸度に対応する成分量に対応する評価値を求めて、制御部11に対して出力することになる。因みに、検量式としては、計測する糖度や酸度等の内部品質の項目毎に内部品質相関波長λが異なるものであり、内部品質の項目毎に、夫々予め設定された内部品質相関波長λ並びに係数Knが設定されて記憶されることになるが、この実施形態では、内部品質として、糖度及び酸度を計測するものであるから、糖度及び酸度に対応させて内部品質相関波長λ並びに係数Knが異なる検量式が夫々各別に設定されることになる。
[数1]
Y=K0+K1・X(λ1)+K2・X(λ2)+‥+Kn・X(λn)
但し、
Y ;内部品質の評価値
0,K1,K2,‥Kn ;係数
X(λ1 ),X(λ2 )‥X(λn);内部品質相関波長λにおける吸光度スペクトルの値
そして、上記したような端末装置1の複数と中央管理装置2とが通信自在に設けられた出荷管理システムは、複数の端末装置1の夫々が、出荷対象の農産物S群を重量、糖度、酸度に基づいて複数段階の仕分ランクに仕分けたときに各仕分ランクに属する農産物Sの個数を示す仕分け情報を入力する仕分け情報入力処理、及び、前記仕分け情報を前記中央管理装置2に送信する仕分け情報送信処理を実行するように構成されている。一方、中央管理装置2が、複数の端末装置1の夫々からの仕分け情報に基づいて、複数の農家N夫々からの農産物Sの出荷を集約して管理する集約管理処理を実行するように構成されている。又、中央管理装置2は、前記集約管理処理として、複数の農家Nに存在する出荷対象の農産物Sを集約した集約農産物Sが出荷予定計画を満たす状態であるか否かを管理して、集約した農産物Sが出荷予定計画を満たす状態とするための指示情報を端末装置1に送信するように構成されている。
更に、前記端末装置1が、計測手段Kにて校正用農産物を計測して校正用の品質評価用情報を求めて、その校正用の品質評価用情報を中央管理装置2に送信する校正処理を実行するように構成されている。一方、中央管理装置2が、端末装置1からの校正用の品質評価用情報に基づいて校正用制御情報を求めて、その校正用制御情報を端末装置1に送信する校正応答処理を実行するように構成されている。そして、端末装置1が、仕分け情報入力処理において、前記校正用制御情報及び計測手段Kから出力される品質評価用情報に基づいて、計測した農産物Sが属する前記仕分ランクを判定するように構成されている。
説明を加えると、複数の農家に設置される複数の計測手段Kの夫々において、同じ農産物を計測したときに同じ品質評価用情報が得られるように、複数の計測手段Kの夫々を校正するときの基準体として用いられる基準サンプルが、前記校正用農産物として予め用意されて各農家に配布されている。この基準サンプルは、後述するように複数の端末装置1のうちのいずれか1つの基準の端末装置1の計測手段Kにて計測したときの品質評価用情報(糖度及び酸度の評価値)が予め判っているものであり、その品質評価用情報は中央管理装置2にて記憶されている。尚、この基準サンプルとして、複数のものを用意して各農家に夫々配布する構成に代えて、基準の端末装置1の計測手段Kにて計測したときの品質評価用情報(糖度及び酸度の評価値)が予め判っている1つの農産物を基準サンプルとして特定して、その1つの基準サンプルを複数の農家の夫々に順次持ち回ることによって校正処理を行うようにしてもよい。
そして、前記端末装置1は、前記校正用の品質評価用情報として、前記計測手段Kにより前記基準サンプルについて糖度及び酸度の評価値を計測して、その糖度及び酸度の評価値を中央管理装置2に送信するように構成されている。そして、中央管理装置2は、端末装置1から送信された校正用農産物についての糖度及び酸度の評価値に基づいて、その端末装置1における計測手段Kに対する校正用制御情報を求めて、その校正用制御情報を端末装置1に送信するのである。
具体的には、端末装置1は、上記したような校正用処理を実行するとともに前記校正用制御情報にて装置校正を行うメンテナンスモードと、装置校正が行われた状態で計測手段Kから出力される品質評価用情報つまり糖度及び酸度の評価値に基づいて、計測した農産物が属する前記仕分ランクを判定する仕分け情報入力処理を実行する選果モードとに切り換え自在に構成されている。上記したような各モードへの切り換えは、タッチパネル式の表示器6を操作することにより行うようになっている。尚、上記したような、前記仕分け情報入力処理、前記仕分け情報送信処理、前記校正処理、並びに、後述するような端末装置1における制御処理は、具体的には、端末装置1に備えられた前記制御部11が実行することになる。
以下、図6を参照しながら、メンテナンスモードにおける制御処理について説明する。
すなわち、端末装置1をメンテナンスモードに切り換えると、その切り換えの情報が中央管理装置2に送信される(ステップ1)。中央管理装置2はその情報を受信するとメンテナンスモード用の割り込み処理を行う状態となり、前記基準サンプルについて糖度及び酸度の評価値を計測するための指示情報を端末装置1へ送信する(ステップ2)。端末装置1では、表示器6にその指示が表示され、基準サンプルについての糖度及び酸度の評価値の計測を行う(ステップ3)。計測が終了すると、その計測結果である校正用の品質評価用情報、すなわち、糖度及び酸度の評価値を中央管理装置2に送信する(ステップ4)。端末装置1におけるこれまでの処理が校正処理に対応する。
前記中央管理装置2は、端末装置1から校正用の品質評価用情報を受信すると、その校正用の品質評価用情報に基づいて、計測手段Kが複数の農産物Sについて糖度及び酸度の評価値を計測するにあたってその計測情報を調整するための調整値を算出して、その調整値から校正用制御情報としての装置校正用データを求めて端末装置1に送信する(ステップ5)。この処理が、前記校正応答処理に対応する。
このとき、複数の端末装置1のうちのいずれか1つを基準の端末装置1として定めて、その基準の端末装置1における計測手段Kにて計測された基準サンプルについての糖度及び酸度の評価値を基準値として、それ以外の端末装置1から送信される糖度及び酸度の評価値が前記基準値と合致するように装置校正を行うための情報(装置校正用データ)を端末装置1に対する校正用制御情報として求めるようになっている。
端末装置1はその装置校正用データを受信すると、その装置校正用データに従って装置の校正処理を実行する(ステップ6)。具体的には、その端末装置1にて基準サンプルを計測したときの糖度及び酸度の評価値が、基準の端末装置1における計測手段Kにて基準サンプルを計測したときの糖度及び酸度の評価値と同じ値になるように装置の計測状態を調整する。
そして、そのことを中央管理装置2に送信すると、中央管理装置2は調整済み認証信号を発行して端末装置1に送信する(ステップ7)。端末装置1は、その調整済み認証信号を受信すると、メンテナンスモードを終了する(ステップ8)。
上述したようなメンテナンスモードにおける端末装置1の調整は、定期的に、又は、各季節毎にすべての端末装置1について同日に行われることが好ましい。
次に、図7を参照しながら、選果モードにおける具体的な処理手順について説明する。
すなわち、端末装置1を選果モードに切り換えると、その切り換えの情報が中央管理装置2に送信される(ステップ10)。中央管理装置2はその情報を受信すると、その情報を受信した端末装置1が、選果モードとして操作してもよいことを示す調整済み認証信号を受信しているかについて問い合わせする(ステップ11)。調整済み認証信号を受信していなければ前記メンテナンスモードに切り換わり、調整済み認証信号を受信していればそのことを中央管理装置2に送信する(ステップ12、13)。
そして、中央管理装置2は、端末装置1が調整済み認証信号を受信していることについて受信すると、出荷予定計画に基づいて予め作成されている選果基準情報を端末装置1に送信する(ステップ14)。前記出荷予定計画は、農産物Sの取引先24からの受注状況に応じて予め作成されることになる。前記選果基準情報について説明すると、この選果基準情報は、農産物Sの重量、糖度及び酸度の計測値に対する夫々の要素についての等級の閾値情報と、各要素のすべての等級の組み合わせに対する仕分ランク情報である。
端末装置1においては、前記選果基準情報を受信すると、計測手段Kの計測結果に基づいて農産物Sの排果口番号、すなわち、仕分けランクを判定するための選別基準が調整され、その調整が終了したことを中央管理装置2に送信する(ステップ15)。そうすると中央管理装置2は基準調整済み認証信号を発行して送信するので(ステップ16)、端末装置1はその基準調整済み認証信号を受信して、選別測定を開始することが可能な状態になっていることを中央管理装置2に送信する(ステップ17)。
このようにして農産物Sの計測の準備段階が終了すると、中央管理装置2側から前記出荷予定計画に基づいて各農家N毎に作成されているランク別の目標個数の情報を送信して、端末装置1に指示する(ステップ18)。
端末装置1側では、図1に示すように、収穫されてコンテナCoに収納されている未計測状態の農産物Siを作業者が一つずつ手作業で載置して計測手段Kによって重量、糖度、及び、酸度を計測し、それらの計測結果と前記選別基準情報とに基づいて、その農産物Sが属する仕分けランクとしての排果口番号を判定する計測処理を実行する(ステップ19)。このとき、計測が終了したときに、スピーカ12により、排果口番号が音声により報知される構成となっており、作業者は、農産物を仕分けされた排果口番号に対応する場所に仕分けして収納することになる。
具体的には、各排果口番号に相当する複数のダンボール箱Db(図1参照)が用意され、このダンボール箱Dbに順次、計測して仕分ランクが判定した計測済み農産物Soを仕分けして収納するのである。各ダンボール箱Dbに収納する量はすべての作業者に共通の規格として一定個数まで収納するように決められている。又、ダンボール箱Dbは全ての端末装置1に共通のものであり、共通の出所表示(例えば、○○生産組合等)がその外表面に表示されている。
そして、このような計測処理はその農家Nで生産された出荷対象の農産物群について行う。又、端末装置1は、判定した排果口番号に属する農産物Sの数を積算して、各仕分ランクに属する農産物Sの個数を示す仕分情報を作成することになる(ステップ20)。ステップ19、20の処理が仕分け情報入力処理に対応する。
そして、一日分の計測作業が終了すると、作業者により入力される生産者コード、及び、例えば図8に示すような一日分の全ての農産物Sについての前記仕分情報を中央管理装置2に送信する(ステップ21)。この処理が、仕分け情報送信処理に対応する。因みに、中央管理装置2に送信される選別結果の情報には、前記仕分情報としての排果口番号に属する農産物Sの数だけでなく、重量、糖度、酸度の各要素毎の等級別の農産物Sの数の情報、農産物Sの総重量や平均重量等の農産物Sの重量についての情報、及び、内部品質(糖度、酸度)の平均値の情報等も含まれる。
前記中央管理装置2は、複数の端末装置1から夫々、上記したような選別結果を受信することになるが、複数の農家Nの全農産物Sについて、各仕分ランク別に仕分けた状態で各ランク別の合計個数が管理されている全農産物Sが、出荷予定計画を満たす状態であるか否かを管理して出荷予定計画を満たす状態とするための指示情報を端末装置1に送信するように構成されている。つまり、上記したような選別結果の情報を受信して、前記出荷予定計画を満たしているか否か判断して再出荷計画を作成して(ステップ22)、出荷予定計画が達成できないときには、例えば、追加作業が可能な農家Nにおける端末装置1に対して、追加の選別作業を依頼することになる(ステップ23、24)。このとき各ランク別の追加の個数の情報を指示することになり、これが集約した農産物Sが出荷予定計画を満たす状態とするための指示情報に対応する。
そして、端末装置1側では、前記指示情報に従い追加分の計測作業を行い選別結果の報告をする(ステップ25)。中央管理装置2は追加分の選別結果により出荷予定計画が達成できると判断すると、出荷承認番号を発行して端末装置1に送信して、出荷を指示することになる(ステップ26)。このとき、端末装置1がそのことを受信すると(ステップ27)、出荷待ち状態となり、農家Nは、各排果口番号別にダンボール箱Dbに箱詰めして仕分けされた農産物Sを出荷できる状態で待機しておく。
前記中央管理装置2は、前記出荷承認番号を発行するときには、その出荷承認番号とともに各排果口番号毎に出荷予定の箱に貼付用のラベルに印字するデータを送信する。そのデータは、生産者名、例えば1級、2級等の仕分ランク表示、個数、日付等の情報である。各作業者はそのデータを確認してデータを印字装置Pを用いて貼付用のラベルに印字して、出荷用の箱に貼付する。
そして、図1に示すように、農産物Sの出荷を集約して管理する生産組合4等は、運送会社等に集配を依頼して複数の農家Nにて箱詰めして待機している農産物Sを集荷して、取引先24に出荷することになる。
〔別実施形態〕
以下、別実施形態を列記する。
(1)上記実施形態では、前記中央管理装置から送信された前記校正用制御情報及び前記計測手段から出力される品質評価用情報に基づいて、計測した農産物が属する前記仕分ランクを判定する構成とする場合において、前記端末装置が、中央管理装置から送信される装置校正用データに従って装置の校正処理、具体的には、その端末装置にて基準サンプルを計測したときの品質評価用情報が、基準の端末装置における計測手段Kにて計測された品質評価用情報と同じ値になるように計測状態を調整する処理を行うように構成したが、このような構成に限らず、計測状態を調整する処理を行うことなく、中央管理装置から送信される装置校正用データを記憶手段に記憶しておき、農産物の一個ずつについて品質評価情報を計測したときに、その都度、記憶している装置校正用データにて品質評価情報を補正して、その補正結果により前記仕分ランクを判定するように構成するものでもよい。
(2)上記実施形態では、前記端末装置が、前記選果モードにおいて農産物が属する仕分けランクとしての排果口番号を判定する計測処理を実行する場合、一日分の計測作業が終了した後に、一日分の全ての農産物についての前記仕分情報を中央管理装置2に送信するようにしたが、このような構成に限らず、例えば、一個ずつ農産物の計測処理を実行する毎に、又は、設定個数分の計測が終了する毎に、その時点までに計測した前記仕分け情報を中央管理装置2に送信するようにしてもよい。このように構成すると、中央管理装置2側では、一日の作業が終了するまでの間に、作業途中で逐次、出荷予定計画に基づいて各農家N毎の出荷すべき内容を変更させることも可能であり、作業の途中で追加の作業を予め依頼しておくこともできる。
(3)上記実施形態では、前記品質評価用情報として、農産物の重量及び内部品質を計測して、その計測結果に基づいて、出荷対象の農産物群を複数段階の仕分ランクに仕分ける構成としたが、このような構成に代えて、次のように構成するものでもよい。
前記端末装置1が、目視検査した農産物の外部品質情報を入力する手動入力部を備えて、前記計測手段Kから出力される品質評価用情報及び前記手動入力部にて入力された前記外部品質情報に基づいて、農産物が属する前記仕分ランクを判定するように構成されているものでもよい。尚、それ以外の構成については上記実施形態と同じである。
つまり、上記実施形態における計測手段Kによる重量の計測と内部品質としての糖度、酸度の計測を行う構成に加えて、農産物の外観品質情報、つまり、農産物の表面の傷、色具合、外形の変形具合等を作業者が総合的な目視検査により判定するようにして、判定結果を手動で入力して、重量、糖度、酸度に外観評価を加えて仕分ランクを判定してもよい。例えば図9に示すように、判定結果を手動で入力するための複数のランク別押しボタンスイッチ23aを備えた手動入力部23を設けてあり、前記制御部11が重量と内部品質とに加えて手動入力部23による入力情報を加味してランク分けを行う構成である。
因みに、このときに、傷、色、変形の度合いを判定するための複数段階の見本を予め用意しておき、農家Nの作業者がその見本と比べながら目視検査することになる。又、このような構成の他、上記見本の画像を中央管理装置から端末装置に送信して、端末装置にてこの見本の画像を画面に表示させる構成としてもよい。このような構成によれば、個人差による目視検査のバラツキを少なくすることができる。
(4)上記実施形態では、前記計測手段が農産物の分光分析計測により農産物の内部品質(糖度、酸度)を計測する構成として、農産物の内部品質と吸光度において相関のある内部品質相関波長を含む光を農産物に照射し、その反射光を受光してその受光量を測定し、その受光量に基づいて農産物の内部品質(糖度、酸度)を求める構成としたが、このような構成に代えて、次のように構成してもよい。
つまり、農産物の内部品質と吸光度において相関のある内部品質相関波長を含む光を農産物に照射し、その光が農産物を透過した透過光を受光してその受光量を測定して、その受光量に基づいて農産物の内部品質(糖度、酸度)を求める構成としてもよい。
(5)上記実施形態では、農産物の内部品質として糖度及び酸度を計測する構成としたが、このような構成に限らず、農産物として梨やメロン等を対象とするような場合には、農産物の糖度と内部障害の評価値を計測するようにしてもよい。前記内部障害は、例えば、正常な果肉に比べて水分を多く含んだように変質した状態になっているものであるが、このような内部障害は、糖度や酸度と同様に、上記実施形態にて記載したような分光分析計測により計測することができる。つまり、前記検量式として、内部品質としての内部障害に対応させて、内部品質相関波長λ並びに係数Knが異なる検量式が設定され、前記アレイ型受光素子からの出力情報と前記検量式とに基づいて内部障害に対応する評価値を求めることになる。
(6)上記実施形態では、前記中央管理装置2が、複数の農家Nに存在する出荷対象の農産物を集約した集約農産物が出荷予定計画を満たす状態であるか否かを管理して、集約した農産物が出荷予定計画を満たす状態とするための指示情報を前記端末装置1に送信する構成としたが、このような出荷予定計画を満たす状態とするための指示情報を送信しない構成としてもよい。つまり、追加作業しない状態で、各農家Nにて出荷対象として用意した農産物をそのまま出荷するようにしてもよい。
(7)上記実施形態では、農家Nが仕分けされた農産物を各排果口番号別に箱詰めして、出荷できる状態で待機しておき、運搬車両にて複数の農家Nにて箱詰めして待機している農産物を集荷して取引先に出荷する構成としたが、このような構成に代えて、例えば、図10に示すように、農家Nが仕分けされた農産物を各排果口番号別に箱詰めしている農産物を、各農家Nが予め定めた集積場25に一旦納入しておき、この集積場25から運搬車両にて取引先に出荷する構成としてもよい。
農産物の出荷管理システムの構成図 端末装置の斜視図 端末装置のブロック図 端末装置の一部切欠側面図 内部品質計測部の構成を示す図 制御処理のフローチャート 制御処理のフローチャート 選別結果を示す図 別実施形態の手動入力部を示す図 別実施形態の農産物の出荷管理システムの構成図
符号の説明
1 端末装置
2 中央管理装置
3 通信手段
23 手動入力部
K 計測手段
N 農家

Claims (6)

  1. 複数の農家に夫々配備する複数の端末装置と、複数の農家についての農産物の出荷を集約して管理する中央管理装置とが、通信手段を介して通信可能に設けられ、
    前記複数の端末装置の夫々が、出荷対象の農産物群を複数段階の仕分ランクに仕分けたときに各仕分ランクに属する農産物の個数を示す仕分け情報を入力する仕分け情報入力処理、及び、前記仕分け情報を前記中央管理装置に送信する仕分け情報送信処理を実行するように構成され、
    前記中央管理装置が、前記複数の端末装置の夫々からの前記仕分け情報に基づいて、複数の農家夫々からの農産物の出荷を集約して管理する集約管理処理を実行するように構成されている農産物の出荷管理システム。
  2. 前記中央管理装置が、前記集約管理処理として、複数の農家に存在する出荷対象の農産物を集約した集約農産物が出荷予定計画を満たす状態であるか否かを管理して、集約した農産物が出荷予定計画を満たす状態とするための指示情報を前記端末装置に送信するように構成されている請求項1記載の農産物の出荷管理システム。
  3. 前記端末装置が、農産物の一つずつを計測して品質評価用情報を出力する計測手段を備えて、前記仕分け情報入力処理として、前記計測手段から出力される品質評価用情報に基づいて計測した農産物が属する前記仕分ランクを判定し、その判定した仕分ランクに属する農産物の数を積算して前記仕分情報を作成するように構成されている請求項1又は2記載の農産物の出荷管理システム。
  4. 前記端末装置が、前記計測手段にて校正用農産物を計測して校正用の品質評価用情報を求めて、その校正用の品質評価用情報を前記中央管理装置に送信する校正処理を実行するように構成され、且つ、前記中央管理装置が、前記端末装置からの前記校正用の品質評価用情報に基づいて校正用制御情報を求めて、その校正用制御情報を前記端末装置に送信する校正応答処理を実行するように構成され、
    前記端末装置が、前記仕分け情報入力処理において、前記校正用制御情報及び前記計測手段から出力される品質評価用情報に基づいて、計測した農産物が属する前記仕分ランクを判定するように構成されている請求項3記載の農産物の出荷管理システム。
  5. 前記計測手段が、農産物の重量計測及び農産物の分光分析計測により、前記品質評価用情報として、農産物の重量及び内部品質を出力するように構成されている請求項3又は4に記載の農産物の出荷管理システム。
  6. 前記端末装置が、目視検査した農産物の外部品質情報を入力する手動入力部を備えて、前記仕分情報入力処理において、前記計測手段から出力される品質評価用情報及び前記手動入力部にて入力された前記外部品質情報に基づいて、農産物が属する前記仕分ランクを判定するように構成されている請求項3〜5のいずれか1項に記載の農産物の出荷管理システム。
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