JP2021062315A - 穀物検査装置及び該装置を利用した栽培管理システム - Google Patents

穀物検査装置及び該装置を利用した栽培管理システム Download PDF

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Abstract

【課題】 色彩選別された選別データを有効利用して品位検査を実現することができる穀物検査装置を提供する。また、この穀物検査装置のデータを有効利用して農家に対して次年度の稲の栽培管理に役立てる栽培管理システムを提供する。【解決手段】 穀物検査装置203であって、光学検出手段の撮像信号に基づいて被検査物を良品と不良品とに判別するとともに、不良品を複数の品位に品位判別する演算手段と、演算手段による品位結果及び選別結果を表示する表示手段とを備えた。また、少なくとも前記穀物検査装置203を含む穀物調製ライン20と、農業に関するデータを集約した農業データ連携プラットフォーム50と、穀物調製ライン20での穀物の調製加工データを蓄積するサーバー30と、農家に対して栽培管理情報を提供する携帯端末40とを、通信回線60を介して接続する栽培管理システムとした。【選択図】図1

Description

本発明は、農家等で生産した穀物の品質を知るための穀物検査装置及び該装置を利用した栽培管理システムに関する。
従来、農家等で生産した穀物(例えば、玄米及び精米)の品位等検査(農家から出荷した後の穀物検査のこと)は、「米穀の生産者は品位等検査を受けることができる」と国の法律に規定されている(農産物検査法第3条)。すなわち、農家等の米穀の生産者は、公正かつ円滑な取引をすること、米穀の流通ルート上でのトレーサビリティを確保して品質への信頼を獲得すること等を目的に、JA(農協)などで積極的に品位等検査を受けているのが現状である。
JA(農協)などでは、現在、農産物検査員が目視で品位等の鑑定を行っているが、最近は着色粒などの混入割合を測定できる穀粒品位判別器(例えば、特許文献1参照)の開発が進展しており、測定器が補助的に活用されるようになっている。また、着色粒などを除去するための色彩選別機は、農家等での利用を目的として小型化・低価格化を実現しながら、性能を向上した機種も登場してきている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、特許文献2記載の色彩選別機にあっては、害虫等による着色粒、ヤケ米等による被害粒、青未熟粒、籾米、乳白粒などの着色粒、及び小石などの異物をすべて一つに含めて不良品として規定し、良品と区別されている。そして、例えば、良品として選別されて区分けされた精品の重量と、不良品として選別されて区分けされた選別物の重量とを比較して、原料に対する不良品混入率を算出したり、当該色彩選別機の選別率を算出したりしている(例えば、特許文献3)。
つまり、従来の色彩選別機は、不良品の中に、害虫等による着色粒や、ヤケ米等による被害粒や、青未熟粒や、籾米や、乳白粒などの着色粒や、小石などの異物がどの程度の割合であるかを詳細に調べることができなかった。このような不良品中の不良物の分析は、従来は、除去された不良品を黒色カルトンに取り分けて目視で確認したり、不良品を穀粒品位判別器に投入して別の測定器で分析したりしていた。
さらに、従来の色彩選別機は、不良品に基づき、次年度の圃場での稲の栽培条件など、色彩選別された選別データを農家に対してフィードバックして次年度の栽培管理に役立てることができなかった。
特開2016−125867号公報 特許第6052287号公報 特開平10−216650号公報
本発明は上記問題点にかんがみ、色彩選別された選別データを有効利用して品位検査を実現することができる穀物検査装置を提供することを技術的課題とする。また、この穀物検査装置のデータを有効利用して農家に対して次年度の稲の栽培管理に役立てる栽培管理システムを提供することを技術的課題とする。
上記課題を解決するため本発明は、被検査物となる原料を流下させるために傾斜配置したシュートと、前記シュートの下端から落下する被検査物を検出する光学検出手段と、前記光学検出手段による検出結果に基づいて前記被検査物を選別排除するエジェクタ手段と、前記エジェクタ手段により選別された被検査物を各別に排出する排出ホッパと、を備える穀物検査装置であって、
前記光学検出手段の撮像信号に基づいて被検査物を良品と不良品に選別するとともに、前記不良品を、害虫等による被害粒、ヤケ米等による被害粒、青未熟粒、籾米、乳白粒及び異物の各品位に品位判別する演算手段と、該演算手段による品位結果や選別結果を表示する表示手段とを備える、という技術的手段を講じた。
請求項2記載の発明では、前記演算手段が、前記光学検出手段から得られたR,G,Bの各信号を二値化するとともに、この値を加算、減算、積算又は除算による演算処理を行って分光比を求め、該分光比と前記R,G又はBの値とから品位の特徴づけを行って品位判別することを特徴とする。
請求項3記載の発明では、少なくとも前記穀物検査装置を含む穀物調製ラインと、農業に関するデータを集約した農業データ連携プラットフォームと、前記穀物調製ラインでの穀物の調製加工データを蓄積するサーバーと、農家に対して提栽培管理情報を提供する携帯端末とを、通信回線を介して接続した栽培管理システムであって、
前記サーバーには、今年度の穀物の調製加工データと、前記農業データ連携プラットフォームからの農業データとを、農家に対してフィードバックし、次年度の栽培管理指針を農家に提供する栽培管理プログラムが組み込まれていることを特徴とする。
請求項4記載の発明では、前記穀物の調製加工データが、少なくとも前記穀物検査装置により被検査物を不良品として品位判別したときの品位であることを特徴とする。
請求項5記載の発明では、前記サーバーには、今年度の穀物の調製加工データと、前記農業データ連携プラットフォームからの農業データとを、農家に対してフィードバックし、前記穀物調製ラインを構成する機械のメンテナンス情報を提供するメンテナンスプログラムが組み込まれていることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、被検査物となる原料を流下させるために傾斜配置したシュートと、前記シュートの下端から落下する被検査物を検出する光学検出手段と、前記光学検出手段による検出結果に基づいて前記被検査物を選別排除するエジェクタ手段と、前記エジェクタ手段により選別された被検査物を各別に排出する排出ホッパと、を備える穀物検査装置であって、
前記光学検出手段の撮像信号に基づいて被検査物を良品と不良品に選別するとともに、前記不良品を、害虫等による被害粒、ヤケ米等による被害粒、青未熟粒、籾米、乳白粒及び異物の各品位に品位判別する演算手段と、該演算手段による品位結果や選別結果を表示する表示手段とを備えたので、
被検査物を単に良品と不良品とに選別するだけではなく、不良品の中に、害虫等による被害粒、ヤケ米等による被害粒、青未熟粒、籾米、乳白粒及び異物がどの程度の割合であるかを詳細に調べることができ、わざわざ穀粒品位判別器に投入することなく、品位判別を実行することができる。
また、請求項2記載の発明によれば、前記演算手段が、前記光学検出手段から得られたR,G,Bの各信号を二値化するとともに、この値を加算、減算、積算又は除算による演算処理を行って分光比を求め、該分光比と前記R,G又はBの値とから品位の特徴づけを行って品位判別するものであるから、従来、判別が困難であった茶色系統のヤケ米と籾米との判別や、緑色系統の青未熟粒と白色系統の乳白粒との判別が容易にできるようになった。
そして、請求項3記載の発明によれば、少なくとも前記穀物検査装置を含む穀物調製ラインと、農業に関するデータを集約した農業データ連携プラットフォームと、前記穀物調製ラインでの穀物の調製加工データを蓄積するサーバーと、農家に対して提栽培管理情報を提供する携帯端末とを、通信回線を介して接続した栽培管理システムであって、
前記サーバーには、今年度の穀物の調製加工データと、前記農業データ連携プラットフォームからの農業データとを、農家に対してフィードバックし、次年度の栽培管理指針を農家に提供する栽培管理プログラムが組み込まれているから、穀物検査装置で分析した今年度の品位データを有効利用して、農家に対して次年度の稲の栽培管理指針(例えば、翌年の灌水、施肥、農薬散布時期)を提供して栽培管理に役立てることができるようになった。
さらに、請求項4記載の発明によれば、前記穀物の調製加工データが、少なくとも前記穀物検査装置により被検査物を品位判別したときの品位としたので、農家に対して今年度の作況を見える化して、分かり易く提供することができる。
また、請求項5記載の発明によれば、前記サーバーには、今年度の穀物の調製加工データと、前記農業データ連携プラットフォームからの農業データとを、農家に対してフィードバックし、前記穀物調製ラインを構成する機械のメンテナンス情報を提供するメンテナンスプログラムが組み込まれているから、例えば、穀物の調製加工データが平年よりも低い場合、穀物調製ラインの機械の能力が通常よりも劣っている指標となり得るため、警報を発して、機械の調整やメンテナンスを促すように農家に対してお知らせすることができる。
本発明の穀物検査装置を穀物調製ラインに組み込んで栽培管理システムに構成したブロック図である。 穀物検査装置の概略側断面図である。 穀物検査装置の制御回路を示すブロック図である。 表示部の画面に表示された分析結果の表示例である。 栽培管理システムの携帯端末画面に表示された農家に提供する栽培管理の事例である。
図1は本発明の穀物検査装置を穀物調製ラインに組み込んで栽培管理システムに構成したブロック図である。この栽培管理システム10は、個人の農家、営農法人の経営規模として、圃場面積が1〜3ha(ヘクタール)程度の中規模から大規模を想定している。図1において、栽培管理システム10は、穀物調製ライン20と、穀物調製ラインでの穀物の調製加工データを蓄積するサーバー30と、携帯端末40と、民間又は公的機関によって農業に関するあらゆるデータを集約した農業データ連携プラットフォーム50とを、通信回線60を介して接続している。通信回線60は、例えばLAN(Local Area Network)やインターネット回線などのネットワークで構成されている。このネットワークは有線であってもよいし、無線であってもよい。
(穀物調製ライン)
穀物調製ライン10は、個人の農家の納屋、又は営農法人などにあってはライスセンタや工場などの建家内に設置される。穀物調製ライン10は、圃場内を移動しながら収穫する圃場機械(field machinery、例えば、コンバイン)に対し、建家の中に固定された屋内機械(barn machinery)であり、圃場機械で収穫した収穫物を運んできて調製加工することができる。穀物調製ライン10としては、例えば、穀物の乾燥を行う穀物乾燥機(図示せず)と、該穀物乾燥機で乾燥した乾燥籾を放冷する放冷タンクと(図示せず)と、放冷後の籾を脱ぷして玄米に仕上げる籾摺選別機201と、該籾摺選別機201で得られた玄米を基準に合った粒径と基準外の粒径とに粒の径(厚み(大きさ))により選別を行う米選機202と、該米選機202で得られた整粒玄米を光学的な方法によって穀物検査を行う穀物検査装置203と、穀物検査装置203により穀物検査した後の玄米を計量・袋詰めして出荷を行う計量袋詰め機204とを、一ラインに接続して構成されている。
籾摺選別機201には、脱ぷされた摺落米をサンプリングし、発光素子から受光素子へ投光されるセンサ光を透過させ、このセンサ光の摺落米に対する透過率によって、玄米か籾かを判別する脱ぷ率センサ201aが備えられる。また、籾摺選別機201は、その駆動部の電気諸量(例えば、電流値、電力値又は電力量等)を計測する電気諸量計測部201bを備えている。脱ぷ率センサ201a及び電気諸量計測部201bによる計測値により、基準内か否かによって籾摺選別機201に供給される籾の性状を知ることができる。
米選機202は、玄米を整粒と未熟粒とに選別する選別網筒が内装してある。未熟粒の混入量が多いと商品価値が低下したり、その年の稲の生育状況が悪いことの指標となったりする。例えば、稲作期間中の異常低温と極度の日照不足や、稲作期間中の連日の猛暑による異常高温は、稲の生育不良の原因となり、籾の中に極めて貧弱な実(未熟粒)が入っていたり、中には籾の中に実が稔らない不稔(ふねん)粒となったりする。
そこで、米選機202には、選別網筒を通過しない整粒を袋受けして計量する整粒計量器202aと、選別網筒を通過した未熟粒などを袋受けして計量する屑粒計量器202bと、を備えている。整粒と未熟粒との選別割合を知ることで、整粒の歩留りを算出したり、その年の稲の生育状況の判別の指標に利用したりすることができる。
穀物検査装置203は、米選機202により粒径選別された整粒玄米を、良品と不良品とに選別するとともに、選別された不良品を、さらに、害虫等による着色粒、ヤケ米等による被害粒、青未熟粒、籾米、乳白粒などの着色粒、及び小石などの異物が、それぞれどの程度の割合で混入しているか品位ごとに詳細に調べることができるものである。
図2に示すように、穀物検査装置203は、被検査物供給部203a、シュート203b、光学選別部203c及び排出ホッパ204dを備えている。被検査物供給部203aは、タンク210と、被検査物をシュート203bに供給する振動フィーダ211とを備える。シュート203bは、所定幅を有して振動フィーダ211の先端側下方位置に傾斜した状態で配置され、振動フィーダ211から供給される被検査物を自然流下させる。光学選別部203cは、シュート203bの下端から落下する被検査物の落下軌跡の前後に配設される一対の光学検出装置212a,212b、この光学検出装置212a,212bの撮像信号に基づいて被検査物を良品と不良品と、該不良品を複数の品位、すなわち、害虫等による着色粒、ヤケ米等による被害粒、青未熟粒、籾米と、乳白粒などの着色粒及び異物の6種類に品位判別する演算手段213と、演算手段213により良品と不良品とに判別し、判別された判別結果に基づいて不良品を排除するエジェクタ装置215を備える。符号214は演算手段213からエジェクタ装置215に排除信号を出力するエジェクタ駆動回路である。排出ホッパ204dは、良品排出樋216及び不良品排出樋217を有し、エジェクタ装置215により被検査物を良品と、品位を判別して確認後の不良品とに分別して排出する。
計量袋詰め機204は、精品計量器204a上に米袋などの容器204b、袋立て器204cを載置し、図示しないシャッタを開くことによって穀物が容器204bに排出され、所定の計量値に達すると自動的にシャッタが閉鎖して計量・袋詰めが完了する。
上述の穀物調製ライン20においては、例えば、図1に示す7種のセンサ類及び制御手段が通信回線60に接続される。
(サーバー)
サーバー30は、外部の端末と情報の送受信を行うWebサーバーと、各種データを蓄積してデータベースとして機能させるファイルサーバと、クライアントコンピュータやタブレット端末にインストールが必要なアプリケーションを配信するためのアプリケーションサーバなど汎用的な基本機能を備えたものである。サーバー30は、通信回線60に接続される。
(携帯端末)
携帯端末40は、圃場や穀物調製ラインなど現場において携帯して閲覧ができる閲覧用の複数のタブレット端末とするのがよい。該タブレット端末の代替機としては、ノート型の汎用パーソナルコンピュータやスマートフォンであってもよい。携帯端末40は、通信回線60に接続される。
(農業データ連携プラットフォーム)
農業データ連携プラットフォーム50は、農業に関する土壌や、市況や、気象等の公的データや、民間企業の様々な有償データ等を整備・提供することで、データを活用した新たなサービスの提供や農家の戦略的な経営判断を実現することを目的とするものであり、民間又は公的機関が主催している。
図1に示す農業データ連携プラットフォーム50は、例えば、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構が主催する「WAGRI」を活用することができる。このプラットフォーム50には、過去の収量データ、市況データ、土壌データ及び農地データを格納した農業用データベース501と、農業用の気象データを格納した気象用データベース502と、過去の履歴を参照することのできる過去履歴データベース503と、を備えて構成される。これらデータベース501,502,503は、アプリケーションプログラミングインターフェース(API)の形で提供され、ソフトウェアやアプリケーションなどの一部を外部に向けて公開されているから、このデータベースを利用する第三者が開発したソフトウェアと機能とを共有できる仕組みである。このプラットフォーム50は、通信回線60に接続される。
(穀物検査装置の制御回路構成)
次に、前記穀物検査装置203の制御回路について詳述する。穀物検査装置203の演算手段213は、被検査物を良品と不良品とに判別し、さらに、不良品を、害虫等による着色粒、ヤケ米等による被害粒、青未熟粒、籾米と、乳白粒などの着色粒及び小石などの異物に品位判別するものである。
図3は穀物検査装置203の制御回路を示すブロック図である。図3に示すように、光学検出装置(撮像カメラ)212は、CCDラインセンサにより構成されていて、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色に感度を有するR素子220、G素子221、B素子222を備えている。光学検出装置(撮像カメラ)212の受光信号は、R素子220、G素子221、B素子222に供給され、それぞれR信号、G信号、B信号に光電変換されて出力される。R,G,B信号は、演算手段213内に設けた増幅器223,224,225にそれぞれ入力され、さらに、信号処理回路226に入力される。信号処理回路226では、R,G,Bの各信号の入力値を二値化するとともに、加算、減算、積算又は除算による演算処理を行って信号変換を行う。この信号変換は、光学検出装置(撮像カメラ)212で受光した信号を特徴づけて被検査物を特定することであり、この信号が比較回路227に入力されることで、被検査物の品位判別、良否判別が行われる。
符号228は遅延回路であり、光学検出装置(撮像カメラ)212で被検査物を観察する位置とエジェクタ装置215により不良品を排除する排除位置との距離に応じて噴射タイミングを決定するものである。前記比較器227から遅延回路228を経て排除信号がエジェクタ駆動回路214に出力される。エジェクタ駆動回路214により決定した排除信号はエジェクタ装置215に出力される。
(穀物検査装置の品位判別アルゴリズム)
図3に示す信号処理回路226では、被検査物の各粒について二値化処理を行って得られたR,G,Bの各値から、分光比R/Gと、分光比R/Bと、を演算する。そして、この演算した値を、比較回路227に格納された判別式(例えば、特開平9−292344号公報の図6乃至図10などを参照)と比較し、例えば、6種類の品位に判別する。6種類の品位判別区分として、(a)害虫による被害粒(カメムシ被害粒)とそれ以外は良品と区分し、(b)ヤケ米等による着色粒とそれ以外は良品と区分し、(c)青未熟粒とそれ以外は良品と区分し、(d)乳白粒とそれ以外は良品と区分し、(e)籾とそれ以外は良品と区分し、(f)異物とそれ以外は良品と区分する、といったプログラムをあらかじめ組んでおくと、品位判別の統計処理を速やかに実行することができる。
(穀物検査装置の表示部)
図3の符号230は穀物検査装置の表示部であり、穀物検査後の品位結果や選別結果を表示するとともに、穀物検査装置を操作する操作部を兼ねている。図4は表示部230の画面230aに表示された分析結果の表示例である。図4(a)に示すものは、被検査物を(e)籾とそれ以外の良品と区分した結果を示し、本実施例では、被検査物のうち良品が93%、不良品である籾が7%の占有率であった。図4(b)に示すものは、6種の品位で分析したものを集計し、得られた不良品の詳細な分析結果(円グラフ)である。本実施例では、被検査物のうち良品が93%、不良品が7%の占有率であり、不良品のうち、青未熟が2%、残りの品位がそれぞれ1%ずつの結果であった。
(栽培管理システム)
図1に示す栽培管理システム10のサーバー30には、次年度の栽培管理指針を農家に提供する栽培管理プログラムが組み込まれている。すなわち、この栽培管理プログラムでは、前述した穀物調製ライン20の各種調製機械から得られたデータと、前述した農業データ連携プラットフォーム50の各種サーバーから得られたデータとを参照し、今年度の圃場での稲の栽培条件など農家に対してフィードバックし、次年度の栽培管理(例えば、翌年の灌水、施肥、農薬散布時期)に役立てることができる。
図5は、栽培管理システム10の携帯端末40の画面40aに表示された農家に提供する栽培管理の事例である。図5では、圃場番号と、この圃場番号で収穫した穀物を穀物調製ライン10で調製した後の各種データと、農業データ連携プラットフォーム50から得られたデータとを農家に対してフィードバックし、これに基づき、次年度の栽培管理についてのアドバイスを記述している。
例えば、図5において、No.1の圃場では、穀物調製加工の結果が穀物調製ライン10の各種データから取得されて記録される。この記録から、米選機202の屑粒の割合が平年より多く、かつ、穀物検査装置203での未熟粒の割合が平年より多かったときは、その根拠や要因が、農業データ連携プラットフォーム50から参照して取得することができる。以上のことから、次年度の対策としては、「施肥管理」「刈り取り時期」を考慮した栽培管理指針(アドバイス)を農家に対して提供できるのである。
同様に、図5のNo.2の圃場では、次年度の栽培管理指針(アドバイス)として、収穫時の雨を考慮して「刈り取り前後の管理」を考慮することを農家に対し提供することができ、No.3の圃場では、次年度の栽培管理指針(アドバイス)として、「種籾消毒や害虫防除計画」を重視することを農家に対し提供することができる。
このような栽培管理指針(アドバイス)だけに限らず、籾摺選別機201の脱ぷ率が平年よりも低く、かつ、穀物検査装置203での籾の割合が平年より多かったときは、携帯端末40の画面40aに警報を発することもできる。脱ぷ率が平年よりも低い場合、籾摺選別機201の能力が通常よりも劣っている可能性があるため、警報を発して、籾摺選別機201の調整やメンテナンスを促すように農家に対してお知らせするとよい。
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明してきたが、上記した発明の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその均等物が含まれる。また、上述した課題の少なくとも一部を解決できる範囲、または、効果の少なくとも一部を奏する範囲において、特許請求の範囲および明細書に記載された各構成要素の組み合わせ、または、省略が可能である。
10 栽培管理システム
20 穀物調製ライン
30 サーバー
40 携帯端末
50 農業データ連携プラットフォーム
60 通信回線
201 籾摺選別機
201a 脱ぷ率センサ
201b 電気諸量計測部
202 米選機
202a 整粒計量器
202b 屑粒計量器
203 穀物検査装置
203a 被検査物供給部
203b シュート
203c 光学選別部
203d 排出ホッパ
210 タンク
211 振動フィーダ
212a 光学検出装置
212b 光学検出装置
213 演算手段
214 エジェクタ駆動回路
215 エジェクタ装置
216 良品排出樋
217 不良品排出樋
220 R素子
221 G素子
222 B素子
223 増幅器
224 増幅器
225 増幅器
226 信号処理回路
227 比較回路
228 遅延回路
230 表示部
204 計量袋詰め機
204a 精品計量器
204b 容器
204c 袋立て器
501 データベース
502 データベース
503 データベース

Claims (5)

  1. 被検査物となる原料を流下させるために傾斜配置したシュートと、前記シュートの下端から落下する被検査物を検出する光学検出手段と、前記光学検出手段による検出結果に基づいて前記被検査物を選別排除するエジェクタ手段と、前記エジェクタ手段により選別された被検査物を各別に排出する排出ホッパと、を備えた穀物検査装置であって、
    前記光学検出手段の撮像信号に基づいて被検査物を良品と不良品とに判別するとともに、前記不良品を、害虫等による被害粒、ヤケ米等による被害粒、青未熟粒、籾米、乳白粒及び異物の複数の品位に品位判別する演算手段と、該演算手段による品位結果及び選別結果を表示する表示手段と、を備えたことを特徴とする穀物検査装置。
  2. 前記演算手段は、前記光学検出手段から得られた被検査物のR,G,Bの各信号を二値化するとともに、この値を加算、減算、積算又は除算による演算処理を行って分光比を求め、該分光比と前記R,G又はBの値とから品位の特徴づけを行って品位判別してなる請求項2記載の穀物検査装置。
  3. 少なくとも前記穀物検査装置を含む穀物調製ラインと、農業に関するデータを集約した農業データ連携プラットフォームと、前記穀物調製ラインでの穀物の調製加工データを蓄積するサーバーと、農家に対して栽培管理情報を提供する携帯端末とを、通信回線を介して接続した栽培管理システムであって、
    前記サーバーには、今年度の穀物の調製加工データと、前記農業データ連携プラットフォームからの農業データとを、農家に対してフィードバックし、次年度の栽培管理指針を農家に提供する栽培管理プログラムが組み込まれていることを特徴とする栽培管理システム。
  4. 前記穀物の調製加工データは、少なくとも前記穀物検査装置により被検査物を品位判別したときの品位である請求項3記載の栽培管理システム。
  5. 前記サーバーには、今年度の穀物の調製加工データと、前記農業データ連携プラットフォームからの農業データとを、農家に対してフィードバックし、前記穀物調製ラインを構成する機械のメンテナンス情報を提供するメンテナンスプログラムが組み込まれている請求項3記載の栽培管理システム。
JP2019186604A 2019-10-10 2019-10-10 穀物検査装置を利用した栽培管理システム Active JP7392375B2 (ja)

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