JP2006035854A - インクジェット記録ヘッドの製造方法、インクジェット記録ヘッド、および記録ヘッド用基板 - Google Patents

インクジェット記録ヘッドの製造方法、インクジェット記録ヘッド、および記録ヘッド用基板 Download PDF

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Abstract

【課題】 長尺なインク供給口を有する構造であっても、特別の工程や補強部材を必要とすることなく優れた機械的強度を有する記録ヘッド用基板および記録ヘッドを提供する。
【解決手段】 記録ヘッド50は、結晶方位が<110>面のシリコン基板1と、その表面側に配置され複数の吐出口7が形成された被覆樹脂層5とを有している。シリコン基板1には、複数個の共通液室8が吐出口7の配列方向に沿って形成されており、それぞれの共通液室8の開口部であるインク供給口10はシリコン基板1の表面側で実質的に1つのインク供給口となるように構成されている。共通液室8は、上部液室8aと下部液室8bとで構成されており、隣接する共通液室8同士の間には、シリコン基板1を残すことによって形成された梁構造部20が形成されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、インクを吐出させて被記録媒体に記録を行うインクジェット記録ヘッドの製造方法、インクジェット記録ヘッド、および該インクジェット記録ヘッドに用いられる記録ヘッド用基板に関する。
従来、インクジェット記録ヘッド(以下、単に「記録ヘッド」ともいう)として、インクに熱エネルギーを与えてそのインクを吐出口からインク液滴として吐出するものが知られている。図11に、一般なこの種の記録ヘッドの説明図を示す。図11(a)、(b)において、記録ヘッド150は、インクを吐出するための複数の吐出口107が形成されたオリフィスプレート105と、インクに熱エネルギーを与えるためのエネルギー発生素子(不図示)が形成された基板101とを有している。複数の吐出口107にはそれぞれ、液体を供給するためのインク流路106が設けられ、これらのインク流路に液体を供給するための共通液室108が設けられている。基板101に共通液室108を設けるには、エネルギー発生素子が形成された面(基板表面)から対向する面へインク供給口110を形成する必要がある。なお、図11には不図示であるが、オリフィスプレートに、特許文献1に開示されるような補強のためのリブを、インク供給口に対応するように、オリフィスプレートの中央部に長手方向に設けることもある。
さて、図11に示した記録ヘッドのインク供給口の形成には、特許文献2に開示されるような異方性エッチングを用いる方法や、サンドブラストやドリルなどで機械的に形成する方法などが知られている。その中でも、異方性エッチングを用いる方法は次のような利点があり、優れた方法である。
(1)他の方法に比べ、供給口を精度よく形成できること(特に、特許文献2に開示される方法では、オリフィスプレートなどの流路形成部材を形成してからインク供給口を形成するため、吐出口やインク流路と供給口との位置関係を精度よく作ることができる)
(2)形成された壁面が耐アルカリ性を持つため、種々のインクに対応可能であること
この方法でインク供給口の基板表面側開口の精度をよりいっそう高めるために、特許文献3では、シリコン基板に埋め込み犠牲層を設けたインクジェットヘッドの製造方法を開示する。
米国特許第6137510号明細書 米国特許第6139761号明細書 米国特許第6143190号明細書
上述のインクジェット記録ヘッドの製造方法としては非常に優れたものであり、実用に供されているが、図11に示す記録ヘッド150において、吐出口107の数を多くすると、それに伴いシリコン基板101も長尺化する。このようなインクを吐出するための複数の吐出口が多数設けられ、列状に配置された長尺のインクジェット記録ヘッド(以下、単に「長尺ヘッド」という)では、シリコン基板101の中央部には長尺かつ単一のインク供給口110が貫通孔として設けられることになるため、その機械的強度が低下してしまう。このような問題は、製造コストを抑えることを目的としてシリコン基板101のサイズを小さくする場合のも同様に生じうるものであり、基板を小さくするにつれて基板の機械的強度が低下する。
このようなシリコン基板の機械的強度の低下はシリコン基板101が比較的容易に変形してしまうことを意味する。そのため、このような長尺のヘッドを従来の製造方法のまま作成したとすると、基板の変形に起因して、例えば、オリフィスプレート105がシリコン基板101から剥離したり、あるいは、オリフィスプレート105が変形したりするといった不具合が発生する恐れがある。例えば、オリフィスプレート105が変形すれば、それに形成された吐出口107の位置や開口方向がずれてしまい、その結果として、記録品質が低下する可能性もある。また、機械的強度が低下したシリコン基板101を用いる場合、その製造工程でシリコン基板101が破損してしまう可能性も高くなり、製造歩留まりの上昇の原因ともなりうる。
そこで、本発明者らはシリコン基板の機械的強度をなるべく簡単な方法で向上させることを検討した。しかしながら、単にインク供給口を複数に分割し、間に梁を設けることは、異方性エッチングの特性上、基板表面側の開口面積が少なくなり、梁のある部分とない部分とで、インク流路によってインク供給特性にばらつきが生じる恐れがあった。
本発明は、上述の技術課題を解決するものであり、その目的は、実質的に長尺なインク供給口を有する構造であっても、特別の工程や補強部材を必要とすることなく優れた機械的強度を有するインクジェット記録ヘッドの製造方法を提供することにある。また、本発明の他の目的は、そのような優れた機械的強度を有すると共に、インク流路によってインク供給特性のばらつきのない、インクジェット記録ヘッドおよび記録ヘッド用基板を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明のインクジェット記録ヘッドの製造方法は、インクを吐出する複数の吐出口と、該複数の吐出口のそれぞれにインクを供給するための複数のインク流路と、該複数のインク流路へインクを供給するためのインク供給口と、を備え、該インク供給口から供給されるインクを、エネルギー発生素子を用いて前記吐出口から吐出するインクジェット記録ヘッドの製造方法であって、複数の前記エネルギー発生素子と、前記インク供給口を形成するための犠牲層と、該犠牲層に囲まれた第1のエッチングストップ層と、を第1の主面上に備えた基板を用意する工程と、前記第1の主面上の、前記インク供給口に対応する領域に、第2のエッチングストップ層を形成する工程と、前記第1の主面上に、前記複数の吐出口と前記複数のインク流路とを構成する流路構成部材を形成する工程と、前記基板に複数の貫通穴を形成するための複数の開口部を有すると共に、該開口部同士の間の領域が前記第1のエッチングストップ層に対向する領域を含むように形成されたエッチングマスクを、前記基板の前記第1の主面に対向する第2の主面に設ける工程と、前記基板の前記第2の主面からエッチングを行う工程と、前記エッチングを行う工程後、前記第2のエッチングストップ層を除去し、前記インク供給口を形成する工程と、を備え、前記エッチングを行う工程では、前記第1のエッチングストップ層に対応する領域が島状に残され、前記犠牲層に対応する輪郭形状を有する溝が前記第1の主面側に形成されると共に、該溝は、前記第2の主面側に形成された複数の前記貫通穴と連通する事を特徴とするものである。
上述のインクジェット記録ヘッドの製造方法によれば、この種の記録ヘッド用基板の製造方法において一般的に行われている犠牲層を形成する工程および異方性エッチングを用いて共通液室を形成する工程をそのまま利用することが可能であるため、特別な工程を必要とするものでもなく、また、梁構造部は半導体基板の部材を残すことによって設けられるものであるため、特別な補強部材を必要とすることもない。そのため、実質的に長尺なインク供給口を有する構造であっても、特別の工程や補強部材を必要とすることなく優れた機械的強度を有するインクジェット記録ヘッドの製造方法を提供することができる。
また、本発明のインクジェット記録ヘッドは、インクを吐出する複数の吐出口と、該複数の吐出口のそれぞれにインクを供給するための複数のインク流路とを構成する流路構成部材と、前記インク流路にインクを供給するためのインク供給口と、前記複数の吐出口に対応する複数のエネルギー発生素子を備える基板と、を備え、前記複数のエネルギー発生素子は基板の第1の主面に設けられ、前記インク供給口は、前記第1の主面側に設けられた、島状の柱を残した溝からなる第1の液室と、前記第1の主面と対向する第2の主面側に設けられた、前記島状の柱に対応する位置で区切られた複数の貫通穴からなる第2の液室と、を備えていることを特徴とする。
上述のインクジェット記録ヘッドによれば、島状の柱と貫通穴の仕切り壁とが梁構造部として残されるため、半導体基板の機械的強度が向上する。また、第1の液室は、島状の柱を残した溝からなるため、実質的に1つの長尺なインク供給口として機能するため、インク供給口から各吐出口までのインクの供給も良好に行われるものとなる。
また、本発明の記録ヘッド用基板は、半導体基板の第1の主面上に複数のエネルギー発生素子が一方向に並ぶように形成され、かつ、前記半導体基板を貫通して前記第1の主面に開口する複数個の共通液室が前記一方向に並ぶように形成された記録ヘッド用基板であって、前記共通液室は、前記半導体基板の前記第1の主面に開口する第1の液室と、前記半導体の前記第2の主面に開口する第2の液室とを有し、前記第2の液室は、前記半導体基板を前記第2の主面側から異方性エッチングすることによって形成された形状であり、前記第1の液室は、前記半導体基板を前記第1の主面側から異方性エッチングすることによって形成された形状であり、かつ、前記第1の主面における開口部が、前記第2の主面側から前記第1の主面側に向かって前記半導体基板が異方性エッチングされたときに前記第1の主面に開口する開口部よりも大きく開口していることを特徴とする。
本発明の記録ヘッド用基板は、共通液室同士の間の半導体基板の部材が梁構造部として残されるため、半導体基板の機械的強度が向上する。また、各共通液室が第1の主面側(複数のエネルギー発生素子が形成されている側)に開口した開口部同士は実質的に1つの長尺なインク供給口として機能するため、共通液室から各吐出口までのインクの供給も良好に行われるものとなる。
上述したように本発明によれば、特別の工程や補強部材を必要とすることなく優れた機械的強度を有するインクジェット記録ヘッドを製造することができる。本発明の製造方法により製造されたインクジェット記録ヘッドによれば、基板、ひいては記録ヘッド全体の変形が生じにくいため吐出口へのインクの供給特性のばらつきも低減し、高品質な画像形成が可能となる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明による記録ヘッドの一例を模式的に示す斜視図である。
図1の記録ヘッド50は、オリフィスプレートとして設けられた被覆樹脂層5が、シリコン基板1上に配置されることによって構成されており、被覆樹脂層5には、インクを吐出するための複数の吐出口7が2列にわたって長尺に配列されている。また、複数の吐出口7はシリコン基板1の長手方向に沿って形成されており、吐出口7同士の配置ピッチは一定となっている。なお、オリフィスプレートには、特許文献1に開示されるような、補強のためのリブ(後述)が設けられている。
シリコン基板1は、その結晶方位が<110>面のものであり、基板中央部には、梁構造部20によって略区画された複数のインク供給口10が吐出口7の配列方向に沿って形成されている。この梁構造部20は、シリコン基板1の機械的強度の低下を防止するための構造部であり、その詳細については他の図面を参照して後述する。なお、本実施形態では、図2(b)に示すように、オリフィスプレートに設けられた補強のためのリブ6aと梁構造部とが接している。
被覆樹脂層5とシリコン基板1との間には、従来の記録ヘッドと同様に、インク供給口10から供給されたインクを各吐出口7に移送するためのインク流路6が形成されている。また、各インク流路6内にはインクを加熱するための発熱体からなるエネルギー発生素子2が、吐出口7に対向する位置に配置されている。
このように構成された記録ヘッド50は、従来の記録ヘッドと同様に、各エネルギー発生素子2を駆動することにより吐出口7からインク液滴を吐出させて記録を行うものである。
次に、図2、図3を参照して梁構造部20についてより詳細に説明する。図2は、図1の記録ヘッド50の平面図を示しており、図2(a)は上面図であり、図2(b)は記録ヘッド50をその長手方向に切断した断面図である。また、図3は、記録ヘッド50の梁構造部20の周辺を拡大して示す斜視図である。
上述したようにシリコン基板1には、複数の共通液室8が設けられており、梁構造部20は互いに隣接する共通液室8同士の間に構成されている。
1つの共通液室8は、図3に示すように、シリコン基板1の裏面側から掘り込まれた下部液室8bと、その下部液室8bの上部に連通すると共にシリコン基板1の表面側にインク供給口10として開口する上部液室8aとで構成されている。なお、上部液室8aおよび下部液室8bはいずれも、アルカリ水溶液を用いた異方性エッチングによりシリコン基板1の一部を除去することで形成されたものである。
下部液室8bは、基板面内における断面形状(外形形状)が平行四辺形であり、シリコン基板1の裏面側からシリコン基板1の厚さ方向のほぼ中央まで、一定の断面形状を保って形成されている。このように下部液室8bの外形形状が平行四辺形となるのは、下部液室8bは、結晶方位が<110>面のシリコン基板101を異方性エッチングして形成されたものだからであり、この外形形状はエッチングに用いるエッチングマスクの開口形状によって規制することが可能である。
上部液室8aは、基板面内における断面形状(外形形状)が矩形であり、シリコン基板1の表面側から裏面側に向かって一定の断面形状を保って形成されている。上部液室8aの外形形状は、製造時にシリコン基板1の表面上に形成される犠牲層の外形形状によって規制することが可能である。
梁構造部20は、共通液室8を形成する際にシリコン基板1の一部を残すことによって設けられたものであり、したがってシリコン基板1と同一の材料で構成されている。また、梁構造部20は、板状部20aと板状部20aの下方の基体部20bとで構成されており、これらの構造部の形状は上述した上部液室8aおよび下部液室8bの形状に対して相補的なものとなっている。
板状部20aは板状の構造部であり、隣接する上部液室8a同士の間に形成され、その上面は、シリコン基板1の表面と同一面となっている。また、板状部20aは、その厚さが比較的薄く形成されており、これにより、複数のインク供給口10が実質的に1つのインク供給口として機能するように構成されている。
仮に、板状部20aを基体部20bと同じように肉厚に形成すると、隣り合うインク供給口10同士の間の距離が長くなってしまう。すると、インク供給口10から各インク流路6(例えば図1参照)までの距離、言い換えれば、各吐出口7までの距離が不均一となってしまい、インクのリフィルに関する問題が発生してしまう。これに対して、本実施形態のように板状部20aの厚さを比較的薄くすればそのような問題の発生が防止される。
板状部20aの両側には、隣接する上部液室8a同士を互いに連通させるためのエッチングピット23が形成されている。エッチングピット23は、板状部20aの両側を部分的に切り欠くことによって形成された空隙部であり、その底面は上部液室8aの底面と同一面となっている。本実施形態の記録ヘッド50では、このようにエッチングピット23が設けられているため、共通液室8同士が互いに連通され、梁構造部20が形成されているにもかかわらず、共通液室8から各インク流路6(図2参照)へのインクの供給が良好に行われるようになっている。
複数の貫通穴の仕切り壁としての基体部20bは、互いに隣接する下部液室8b同士の間に形成され、その下面は、シリコン基板1の裏面と同一面となっている。また、基体部20bの上面は平坦な平面となっており、その一部にエッチングピット23によって島状の柱をなす上記板状部20aが設けられている。
以上のように構成された本実施形態の記録ヘッド50によれば、共通液室8同士を区画するように梁構造部20が設けられているため、シリコン基板1の機械的強度が向上し、実質的に1つの長尺なインク供給口を構成するように複数のインク供給口10を並べて形成した場合であっても、梁構造部20の作用により基板1は変形しにくいものとなる。また、梁構造部20は、シリコン基板1と同部材で構成されたものであり、したがって補強用の特別な部材を必要とすることもない。また、オリフィスプレートに設けられたリブ6aは、梁構造部20と接しているので、オリフィスプレート中央部に無理な力がかかっても、破損する恐れを低減することもできる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態の記録ヘッド50を製造する方法の一例を、図4〜図7を参照して以下に説明する。なお、図4は図2に示す記録ヘッド50の切断線Bにおける段面図であり、図5は図2に示す記録ヘッド50の切断線Cにおける断面図である。また、図6は、図1の記録ヘッドの製造工程において形成される、犠牲層およびマスク部材の形状を示す斜視図であり、(a)は犠牲層の斜視図、(b)はマスク部材の斜視図である。図7は、図1の記録ヘッドの製造方法における、第2のエッチングストップ層の形成を説明するための説明図である。
まず、図4(a)、図5(a)に示すように、結晶方位が<110>面のシリコン基板1を用意し、従来技術同様、その表面側にエネルギー発生素子2をシリコン基板1の長手方向(図2参照)に並べて形成し、裏面側の全面にはエッチングマスクとなる熱酸化膜3を形成する。また、シリコン基板1の表面側に犠牲層17を形成してパターニングする。
ここで、犠牲層17は、前述したように上部液室8aおよびエッチングピット23の外形形状を規制するための部材であり、したがって、その形状は図6(a)に示すように上部液室8aおよびエッチングピット23の外形形状に対応する形状となっている。また、梁構造部20の板状部20aに対応する部位はエッチングする必要がないため、この部位には犠牲層17の部材は配置せず、開口部17aを設けている。そして、開口部17a内には、後述する共通液室8のエッチング工程において第1のエッチングストップ層として機能する酸化膜13aが形成されている。
また、図4、図6には示さないが、犠牲層17の上層であってインク供給口に対応する領域には、第2のエッチングストップ層として機能するシリコン窒化膜等のメンブレン部が形成されている。このメンブレンの形成については、公知の技術を適用可能であるが,好適に利用できる一例について、図7を用いて簡単に説明する。
図7(a)に示すように、シリコン基板101の表面にフィールド酸化膜113を形成する。このとき、後の工程で犠牲層117が形成される部位を含む領域には、フィールド酸化膜113の成長を抑制するための図示しない窒化シリコン(SiN)が予め成膜されており、これにより、その領域ではフィールド酸化膜113は形成されずに薄い酸化膜113aが形成される。次いで、図7(b)に示すように、犠牲層117をシリコン基板101上に形成するため、酸化膜113aの一部をパターニングして除去し、シリコン基板101の一部を露出させる。次いで、図7(c)に示すように、シリコン基板101の露出部に犠牲層117を所定の形状に形成すると共に、その犠牲層117を覆うようにシリコン窒化膜118を形成する。このシリコン窒化膜118は、共通液室108および犠牲層117を除去するエッチングの工程で、エッチングストップ層として機能するメンブレン部となるものである。次いで、図7(d)に示すように、エネルギー発生素子102の蓄熱層として、BPSG膜119aおよびシリコン酸化膜120を順次積層し、シリコン酸化膜120上にエネルギー発生素子102を形成する。そして、メンブレン部には必要のない、BPSG膜119aおよびシリコン酸化膜120の一部を除去する。次いで、図7(e)に示すように、シリコン基板101の表面側の全体に窒化シリコンからなる保護窒化膜121を形成する。
さて、本実施形態では、図4、図6における酸化膜13aは、フィールド酸化膜の形成と同時に形成された薄い酸化膜であり、その構造および形成工程については図7で説明したものと同様である。このように、この種の記録ヘッドの製造工程において必須の工程であるフィールド酸化膜の形成工程で形成される酸化膜を積極的に使用することは、エッチングストップ層を形成するための工程を新たに設ける必要がない点で好ましい。
なお、犠牲層17の材質は、図7での説明同様、アルカリ水溶液でエッチングできるものであればよく、例えばアルミやポリシリコンを使用可能であり、アルカリ水溶液に対してエッチング速度の速いアルミシリコン、アルミ銅、アルミシリコン銅等のアルミの化合物であってもよい。
再び図4、図5を参照し、図4(b)、図5(b)に示すように、次いで、シリコン基板1の表面側に、インク流路6を形成するための型材として、溶解可能な樹脂材料からなる流路樹脂層6bを塗布し、インク流路6の形状に合わせてパターニングする。
次いで、図4(c)、図5(c)に示すように、オリフィスプレート材である被覆樹脂層5を、流路樹脂層6bを覆うようにしてシリコン基板1の表面側に形成し、吐出口7を形成する。なお、被覆樹脂層5には、感光性材料を使用可能である。
次いで、図4(d)に示すように、エッチングマスクとなる熱酸化膜3の一部に開口部3aを形成する。この開口部3aの形状は、より詳細には図6(b)に示すように平行四辺形となっている。これは、本実施形態におけるシリコン基板1が<110>面のものであり、エッチング時の特性を考慮してこのような形状としたものである。開口部3aの形状は、前述した共通液室8の下部液室8bの外径形状を規制するものであるため、それに対応した形状とされている。なお、酸化膜13a(第1のエッチングストップ層)と開口部3aとの位置関係について言えば、熱酸化膜3のうち開口部3a同士の間に残された領域が、熱酸化膜13aに対向する領域を含むような関係となっている。
そして、エッチング工程においてシリコン基板1に設けた各構造部がアルカリ水溶液によって破損しないように、シリコン基板1を保護材19で覆う。
次いで、図4(e)、図5(e)に示すように、熱酸化膜3をエッチングマスクとして、アルカリ水溶液を用いた異方性エッチングを行いシリコン基板1の部分的な除去を開始する。
まず、図4(e)の部位でのエッチングについて説明する。本実施形態ではシリコン基板1は<110>面のものであるため、このとき形成される貫通孔は、図4(e)に示すように、熱酸化膜3の開口部3aの形状とほぼ同一形状を保ちながら基板厚さ方向に延び、その形状のままシリコン基板1の表面側に開口する。貫通孔が形成されると、続いて、その上方の犠牲層17がアルカリ水溶液によって除去され始める。図4(e)は、この犠牲層17が除去されている途中の状態を示している。犠牲層17の除去はその後、横方向に進むようにして進行する。なお、このとき、前述したように犠牲層17の上層には図7にて詳細に説明した第2のエッチングストップ層があるため、犠牲層17に隣接して図示されている流路樹脂層6bが除去されることはない。
犠牲層17がほぼ完全に除去されると、それによって形成された空間内がアルカリ水溶液によって満たされる。そして、図4(f)に示すように、今度はシリコン基板1の表面側から裏面側に向かってエッチングが進行する。このエッチングにより、シリコン基板1は、犠牲層17(図5参照)の外形形状とほぼ同一形状を保ちながら、表面側から裏面側に向かって垂直に除去され始める。この裏面側に向かってのエッチングを所定時間行うことによって、共通液室8の上部液室8aが形成される。これにより、最終的には、上部液室8aと下部液室8bとで構成された共通液室8が形成される。
次に、図5(e)の部位でのエッチングについて説明する。この部位では、熱酸化膜3に開口部3aが形成されていないため、裏面側から表面側に向かってのエッチングは行われない。この部位の犠牲層17の部材は、図4(e)の部位の犠牲層17の部材が横方向に進むようにして除去された後に除去される。図5(e)は、犠牲層17が除去されている途中の状態を示している。また、酸化膜13aが配置された部位では、酸化膜13aが第1のエッチングストップ層として作用するためシリコン基板1が除去されることはない。
このように犠牲層17が除去された後、それによって形成された空間内がアルカリ水溶液によって満たされる。したがって、シリコン基板1は表面側から裏面側に向かってエッチングされる。このエッチングを所定時間行うことによって、図5(f)に示すように、エッチングピット23が形成される。
上記のようなエッチング工程を終了した後、保護材19および第2のエッチングストップ層(不図示)を除去し、流路樹脂層6bを共通液室8から溶出させることにより、本実施形態の記録ヘッド50が製造される。
以上説明したような本実施形態の製造方法によれば、共通液室8の上部液室8aと下部液室8bとをそれぞれ別工程で形成するものではなく、1回のエッチング工程で形成するものであるため工程が複雑化することがない。また、このエッチング工程は、この種の記録ヘッドの製造に一般的に用いられている共通液室形成のためのエッチング工程をそのまま利用できるものであり、特別な工程を新たに追加したものでもない。さらに、犠牲層17を図6(a)に示したような形状とすることにより、上記エッチング工程で、共通液室8の他にエッチングピット23も同時に形成されるため、エッチングピット23を形成するための特別な工程も必要ない。また、共通液室8の形状は、エッチングマスクである熱酸化膜3の開口部3aの形状と、犠牲層17の形状によって規制されるものであるため、開口部3aおよび犠牲層17の形状を変更するだけで共通液室8の形状を容易に変更することができる。
なお、説明を省略したが、本製造方法においては、被覆樹脂層5の表面に例えばドライフィルムのラミネート等により撥水層(不図示)を設けてもよい。また、上述した工程のうち、熱酸化膜3に開口部3aを形成する工程は、この種の記録ヘッドの製造技術において一般的となっている公知技術を用いて実施することができる。例えば、熱酸化膜3の表面全体に樹脂層(不図示)を形成し、その樹脂層をフォトリソグラフィー技術およびドライエッチング技術等を用いてパターニングする。そして、このパターニングされた樹脂層をマスクとして、図4(d)の工程でウェットエッチング等により熱酸化膜3に開口部3bを形成をすればよい。また、吐出口7を形成する工程は、被覆樹脂層5にポジ型の電離放射線分解型感光性材料を用いた場合、紫外線や深紫外線等を用いて露光および現像を行う従来技術を利用して吐出口7を形成可能である。また、流路樹脂層6bを溶出する工程は、深紫外線による全面露光を行った後、現像、乾燥を行えばよく、必要に応じて現像の際に超音波浸漬すればよい。また、共通液室8を形成するためのエッチングに用いるアルカリ水溶液としては、例えばTMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)などの溶液を使用可能である。
(第3の実施形態)
第1の実施形態の記録ヘッド50は、そのシリコン基板1が結晶方位<110>面のものであったが、シリコン基板はそれに限らず結晶方位が<100>面のものであってもよい。
図8は、そのようなシリコン基板11を用いた記録ヘッド51を示しており、図8(a)は上面図であり、図8(b)は記録ヘッドをその長手方向に切断した断面図である。なお、本実施形態の記録ヘッド51は、第1の実施形態の記録ヘッド50に対してシリコン基板11のみを変更したものであり、その他の構成は第1の実施形態のものと同様であるため、同一機能の構造部には図1と同一の符号を付しその説明を省略する。
記録ヘッド51は、第1の実施形態同様、シリコン基板11の長手方向に並ぶようにして設けられた複数の共通液室18を有しており、隣接する共通液室18同士の間に梁構造部21が構成されている。
本実施形態の共通液室18は、図示するように、上部液室18aと下部液室18bとで構成されている。下部液室18bの形状は、略四角錐台型の形状となっており、一方、上部液室18aの形状は、略四角錐台型を組み合わせた形状となっている。また、上部液室18aは基板表面側にインク供給口10として開口し、下部液室18bは基板裏面側に開口している。そして、いずれの開口部もほぼ同じ大きさの矩形形状となっている。なお、この共通液室18は、第1の実施形態同様、アルカリ水溶液を用いた1回のエッチング工程により形成可能であり、その工程については第4の実施形態として後述する。
梁構造部21は、シリコン基板11を部分的に残すようにして上記共通液室18同士の間に形成され、かつ、シリコン基板11の単手方向に略平行に延びるように形成されている。梁構造部21の上下2面はそれぞれ、シリコン基板11の表面および裏面と同一面となっている。また、梁構造部21の上面側には、第1の実施形態と同じようにエッチングピット24が設けられており、これにより、互いに隣接する共通液室18同士の間でインクの供授ができるようになっている。梁構造部21の側面は、共通液室18の内壁面の一部を構成するものであり、したがってその形状は上述した共通液室18の形状と相補的なものとなっている。
このように構成された本実施形態の記録ヘッド51であっても、梁構造部21が設けられているため、シリコン基板11の機械的強度が向上するという効果をはじめとして第1の実施形態の記録ヘッド50と同様の効果が得られる。
(第4の実施形態)―記録ヘッドの製造方法―
第3の実施形態の記録ヘッド51を製造する方法の一例を、図9、図10を参照して以下に説明する。なお、図9は図8に示す記録ヘッド51の切断線Bにおける段面図であり、図10は切断線Cにおける断面図である。また、図9のうちの(a)〜(c)までの工程と、図10のうちの(a)〜(c)までの工程はそれぞれ、先に説明した図4(a)〜(c)までの工程と、図5(a)〜(c)までの工程とにそれぞれ対応しているため、それらの工程についての詳細な説明は省略する。
まず、図9(a)、図10(a)に示すように、結晶方位が<100>面のシリコン基板11を用意して、その表面側にはエネルギー発生素子2および犠牲層17を、また裏面側にはエッチングマスクとなる熱酸化膜3を形成する。ここで、犠牲層17の形状は、図6(a)に示したような第1の実施形態と同一形状、すなわち、本実施形態におけるインク供給口10とエッチングピット24(図8参照)とに対応した形状となっている。なお、本実施形態でも、第2の実施形態と同様、図7に示すような第2のエッチングマスクについては図9、図10では省略して描いている。
次いで、図9(b)、図10(b)に示すように、エネルギー発生素子2および犠牲層17を覆うように流路樹脂層6bを塗布してパターニングする。
次いで、図9(c)、図10(c)に示すように、流路樹脂層6bを覆うように被覆樹脂層5を形成して吐出口7を形成する。
次いで、図9(d)、図10(d)に示すように、熱酸化膜3の一部に開口部3bを形成する。第1の実施形態では、使用する基板が<110>面のものであったため開口部3aの開口形状を平行四辺形としていたが、本実施形態では基板が<100>面のものであるため、開口部3bの開口形状は矩形となっている。開口部3bの大きさは、上面に配置された犠牲層17の対応部とほぼ同じ大きさとなっており、かつ、開口部3bの外周縁は、基板全体を上面側から見たときに犠牲層17の外周縁と略一致するものとなっている。このような構成とすることにより、最終的に形成されるインク供給口10の位置と、共通液室18の下部側の開口部の位置とが揃うことになる。
次いで、図9(e)、図10(e)に示すように、熱酸化膜3をエッチングマスクとしてアルカリ水溶液を用いたエッチングを行う。すると、基板が<100>面のものであるため、図9(e)に示す部位では、シリコン基板11の一部が、上方に向かって先細りとなる四角錐状にエッチングされる。一方、図10(e)に示す部位では、熱酸化膜3に開口部3bが形成されていないため、シリコン基板11はエッチングされることはない。
さらにエッチングが進行すると、犠牲層17が除去され始める。犠牲層17はシリコン基板11に比べてエッチング速度が速いものであるため、その後の犠牲層17の除去は横方向に優先的に進行する。また、このエッチングによって図10(e)に示す部位の犠牲層17も除去される。
そして、このように犠牲層17が除去されることにより形成された空間内がアルカリ水溶液によって満たされる。したがって今度は、図9(f)、図10(f)に示すようにシリコン基板11の表面側から裏面側に向かってエッチングが進行する。これにより、図9(f)に示す部位では上部液室18aが形成される。一方、図10(f)に示す部位では、犠牲層17が存在していた部位に対応してシリコン1基板11が部分的にエッチングされてエッチングピット24が形成される。
その後、第2の実施形態同様、流路樹脂層6bを溶出させるといった従来技術と同様の工程を行うことによって、本実施形態の記録ヘッド51が製造される。
以上、本発明の代表的な実施の形態について説明したが、本発明は上述したものに限らず種々変更可能である。例えば、第2の実施形態では、エッチングピット23を形成するためのエッチングストップ層として犠牲層17の開口部17a内に酸化膜13aを形成したが、エッチングストップ層として機能するものであれば酸化膜に限らず、アルカリ水溶液に対して不溶性である窒化膜であってもよい。
本発明による記録ヘッドの一例を模式的に示す斜視図である。 図1の記録ヘッドの平面図であり、(a)は上面図、(b)は記録ヘッドをその長手方向に切断した断面図である。 図1の記録ヘッドの、梁構造部の周辺を拡大して示す斜視図である。 図1の記録ヘッドの製造方法を説明するための図である。 図1の記録ヘッドの製造方法を説明するための図である。 図1の記録ヘッドの製造工程において形成される、犠牲層およびマスク部材の形状を示す斜視図であり、(a)は犠牲層の斜視図、(b)はマスク部材の斜視図である。 図1の記録ヘッドの製造方法における、第2のエッチングストップ層の形成を説明するための説明図である。 本発明による記録ヘッドの他の例を示す平面図であり、(a)は上面図、(b)は記録ヘッドをその長手方向に切断した断面図である。 図8の記録ヘッドの製造方法を説明するための図である。 図8の記録ヘッドの製造方法を説明するための図である。 従来の記録ヘッドの構成の一例を示す説明図であり、(a)は上面図、(b)は長手方向の断面図である。
符号の説明
1、11 シリコン基板
2 エネルギー発生素子
3 熱酸化膜
3a、3b 開口部
5 被覆樹脂層
6 インク流路
7 吐出口
8a、18a 上部液室
8b、18b 下部液室
10 インク供給口
13a 酸化膜
17 犠牲層
20、21 梁構造部
20a 板状部
20b 基体部
23、24 エッチングピット
50、51 記録ヘッド

Claims (13)

  1. インクを吐出する複数の吐出口と、該複数の吐出口のそれぞれにインクを供給するための複数のインク流路と、該複数のインク流路へインクを供給するためのインク供給口と、を備え、該インク供給口から供給されるインクを、エネルギー発生素子を用いて前記吐出口から吐出するインクジェット記録ヘッドの製造方法であって、
    複数の前記エネルギー発生素子と、前記インク供給口を形成するための犠牲層と、該犠牲層に囲まれた第1のエッチングストップ層と、を第1の主面上に備えた基板を用意する工程と、
    前記第1の主面上の、前記インク供給口に対応する領域に、第2のエッチングストップ層を形成する工程と、
    前記第1の主面上に、前記複数の吐出口と前記複数のインク流路とを構成する流路構成部材を形成する工程と、
    前記基板に複数の貫通穴を形成するための複数の開口部を有すると共に、該開口部同士の間の領域が前記第1のエッチングストップ層に対向する領域を含むエッチングマスクを、前記基板の前記第1の主面に対向する第2の主面に設ける工程と、
    前記基板の前記第2の主面からエッチングを行う工程と、
    前記エッチングを行う工程後、前記第2のエッチングストップ層を除去し、前記インク供給口を形成する工程と、を有し、
    前記エッチングを行う工程では、前記第1のエッチングストップ層に対応する領域が島状に残され、前記犠牲層に対応する輪郭形状を有する溝が前記第1の主面側に形成されると共に、該溝は、前記第2の主面側に形成された複数の前記貫通穴と連通している、インクジェット記録ヘッドの製造方法。
  2. 前記エッチングを行う工程は、アルカリ水溶液を用いた異方性エッチングにより行われると共に、前記犠牲層の部材は、前記アルカリ水溶液に対するエッチング速度が前記基板のエッチング速度よりも速い、請求項1に記載のインクジェット記録ヘッドの製造方法。
  3. 前記基板は結晶方位が<110>面のシリコン基板であって、前記エッチングマスクの開口部は平行四辺形である、請求項1又は2に記載のインクジェット記録ヘッドの製造方法。
  4. 前記基板は結晶方位が<100>面のシリコン基板であって、前記エッチングマスクの開口部は矩形である、請求項1又は2に記載のインクジェット記録ヘッドの製造方法。
  5. 前記基板はシリコンであり、前記第1のエッチングストップ層は、シリコンを含む化合物である、請求項1から4のいずれか1項に記載のインクジェトヘッドの製造方法。
  6. 前記第1のエッチングストップ層はシリコン酸化膜であり、該第1のエッチングストップ層を、前記シリコン基板の前記第1の主面上にフィールド酸化膜を形成するのと同時に形成する、請求項5に記載のインクジェット記録ヘッドの製造方法。
  7. 前記流路構成部材により、前記インク供給口に対応する領域に前記インク供給口に向かって突出する梁が形成される、請求項1から6のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッドの製造方法。
  8. インクを吐出する複数の吐出口と、該複数の吐出口のそれぞれにインクを供給するための複数のインク流路とを構成する流路構成部材と、
    前記インク流路にインクを供給するためのインク供給口と、前記複数の吐出口に対応する複数のエネルギー発生素子を備える基板と、を有し、
    前記複数のエネルギー発生素子は基板の第1の主面に設けられ、
    前記インク供給口は、前記第1の主面側に設けられた、島状の柱を残した溝からなる第1の液室と、前記第1の主面と対向する第2の主面側に設けられた、前記島状の柱に対応する位置で区切られた複数の貫通穴からなる第2の液室と、を備えているインクジェット記録ヘッド。
  9. 前記流路構成部材は、前記インク供給口に対応する領域に前記インク供給口に向かって突出する梁を備える、請求項8に記載のインクジェット記録ヘッド。
  10. 前記基板は結晶方位が<110>面のシリコン基板であって、前記複数の貫通穴の開口部は平行四辺形である、請求項8又は9に記載のインクジェット記録ヘッド。
  11. 前記基板は結晶方位が<100>面のシリコン基板であって、前記複数の貫通穴の開口部は長方形である、請求項8又は9に記載のインクジェット記録ヘッド。
  12. 半導体基板の第1の主面上に複数のエネルギー発生素子が一方向に並ぶように形成され、かつ、前記半導体基板を貫通して前記第1の主面に開口する複数個の共通液室が前記一方向に並ぶように形成された記録ヘッド用基板であって、
    前記共通液室は、前記半導体基板の前記第1の主面に開口する第1の液室と、前記半導体の前記第2の主面に開口する第2の液室とを有し、
    前記第2の液室は、前記半導体基板を前記第2の主面側から異方性エッチングすることによって形成された形状であり、
    前記第1の液室は、前記半導体基板を前記第1の主面側から異方性エッチングすることによって形成された形状であり、かつ、前記第1の主面における開口部が、前記第2の主面側から前記第1の主面側に向かって前記半導体基板が異方性エッチングされたときに前記第1の主面に開口する開口部よりも大きく開口している記録ヘッド用基板。
  13. 隣接する前記第1の液室同士は、前記半導体基板の一部を除去することによって設けられた空隙部を介して、前記半導体基板の前記第1の主面側で互いに連通している、請求項12に記載の記録ヘッド用基板。
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