JP2006033353A - 画像処理装置、撮像装置、画像処理方法、画像処理プログラムおよび画像処理プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

画像処理装置、撮像装置、画像処理方法、画像処理プログラムおよび画像処理プログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】 重なり部分のない複数の静止画像から、静止画像を繋げ合わせたパノラマ画像を生成する画像処理装置、撮像装置、画像処理方法、画像処理プログラムおよび画像処理プログラムを記録した記録媒体を提供すること。
【解決手段】 画像処理装置1は、画像ファイルを複数選択し、静止画像を取得する画像選択部30と、静止画像とは別のサンプル画像から被写体の写った領域を抽出して、オブジェクト画像を取得する画像抽出部31と、静止画像Fを配置する画像配置部32と、配置した静止画像の間の領域に対する処理を判断する予測部33と、静止画像およびオブジェクト画像を合成して、パノラマ画像を生成する画像生成部34と、を備える。画像配置部32は、配置した静止画像の間に位置する未表示領域に対してオブジェクト画像を配置することにより、静止画像の表示領域が繋がって見えるパノラマ画像を生成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数の静止画像を繋ぎ合わせて、パノラマ画像を生成する画像処理装置、撮像装置、画像処理方法、画像処理プログラムおよび画像処理プログラムを記録した記録媒体に関する。
近年、銀塩カメラに替わってデジタルスチルカメラが広く普及し、静止画像の撮像装置として日常の様々な撮像シーンにおいて使用されている。デジタルスチルカメラは所定の画角をもち、画角内の撮影範囲内にある被写体を写した静止画像を得ることができる。しかし、より大きな被写体を収めることができるように、より広角な画角をもち広域を写した静止画像を撮影することが求められる場合がある。このような場合、被写体の異なる部分を写すようにして所定の画角をもつ画像を複数撮影し、得られた画像を複数繋ぎ合わせることにより、より広角に被写体を写した1枚のパノラマ画像が作られていた。しかし、静止画像を繋ぎ合わせたとしても、違和感のない自然なパノラマ画像を得るためには、画像間の相対的位置関係、撮影倍率の違いおよび色の違いなどの各種パラメータを調整する必要がある。これらの作業を手動で行うには、ユーザーに多大な負荷を強いることになると共に、高度な技術が要求されていた。こうしたことから、パノラマ画像を生成するために必要な作業をコンピュータが自動的に行うようにして、誰でも容易にパノラマ画像を得ることのできる技術が求められている。
特許文献1には、複数撮影した静止画像の重なり部分について、重なり部分がもつ特徴点を合わせるように静止画像を重ね合わせて、静止画像間の相対的な位置関係を定めることによりパノラマ画像を得ることのできる技術が開示されている。しかし、この技術によると、静止画像間の表示領域に重なり合う領域がないときには、共通した特徴点が得られないので、パノラマ画像を生成することができない。そこで、特許文献1では、静止画像を撮影しながら、複数の静止画像の相対位置を表示部に表示し、重なり合う領域があるようにユーザーが確認しながら撮影を行うことによって、確実にパノラマ画像を得ることができるようにしている。
特開平9−322060号公報
しかし、この方法によっても、結局、静止画像間に重なり合う領域がないときには、パノラマ画像を得ることはできない。また、同じ撮影位置から複数の静止画像の撮影を行っていても、静止画像の重なりを意識せずに撮影された静止画像を、後から繋ぎ合わせてパノラマ画像を得ようとしても、パノラマ画像を得ることができない。
本発明は、このような課題に解決する為になされたものであり、画像の重なりを意識することなく撮影され、重なり部分のない静止画像であっても、静止画像を繋ぎ合わせたパノラマ画像を生成することのできる画像処理装置、撮像装置、画像処理方法、画像処理プログラムおよびその画像処理プログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の画像処理装置では、撮影装置により撮影した複数の静止画像から、静止画像より大きいパノラマ画像を生成する画像処理装置であって、静止画像を記録した画像ファイルを複数選択する画像選択部と、選択した複数の静止画像を所定の位置関係で座標平面上に配置し、配置された静止画像間においていずれの静止画像も配置されていない未表示領域に、任意の画像であるオブジェクト画像を配置する画像配置部と、配置した静止画像およびオブジェクト画像を繋ぎ合わせてパノラマ画像を生成する画像生成部と、を備えたことを要旨とする。
この構成によれば、未表示領域には任意の画像であるオブジェクト画像を配置し、静止画像およびオブジェクト画像を繋ぎ合わせるので、静止画像間に重なり部分がなくとも、オブジェクト画像を介して個々の静止画像が繋がってみえるパノラマ画像を得ることができる。したがって、個々の静止画像が互いに繋がっておらず孤立して見えることがないので、これを見た者に自然な印象を与えるパノラマ画像を得ることができる。
ここで、画像選択部は、撮影装置の撮影状態を表す撮影情報を静止画像と併せて記録した複数の画像ファイルを選択し、画像配置部は、選択した複数の画像ファイルにそれぞれ記録された静止画像を、撮影情報に基づいて配置することが好ましい。
このようにすれば、撮影情報に基づいて複数の静止画像を配置したパノラマ画像を得ることができる。したがって、静止画像間に重なり部分がなくても、撮影時の撮影範囲の位置関係を忠実に再現するように静止画像を配置したパノラマ画像を得ることができる。したがって、パノラマ画像の作る際に、静止画像間の重なり部分の有無に影響されることがない。例えば、ユーザーが静止画像の撮影時に画像の重なりを意識することなく自由に撮影したときであっても、確実にパノラマ画像を得ることができる。なお、配置した静止画像間に重なり部分があるときは、周知の画像処理手法により重なり部分が目立たないように合成する処理を行うと良い。
ここで、未表示領域に隣接する静止画像に基づいて、未表示領域の画素情報を予測可能か否かを判断し、未表示領域を予測可能な予測可能領域と予測不可能な予測不可能領域とに区分けする予測部、を更に備えることが好ましい。
このようにすれば、未表示領域の画素情報を予測できるか否かを判断し、判断結果により、オブジェクト画像を配置する必要があるか否かを判断することができる。すなわち、画素情報が予測できるときは、周知の推定手法により画素情報を取得することができるので、オブジェクト画像を配置する必要がなくなる。したがって、未表示領域に対して適切な処理を使い分けすることができる。
ここで、予測部は、未表示領域に隣接し、対向して位置する2つの静止画像について、各静止画像の対向する辺の近傍に位置する画素の画素情報を用いて、画素情報の差の絶対値が所定の閾値の値より小さいときに予測可能と判断し、所定の閾値より大きい場合に予測不可能と判断することが好ましい。
このようにすれば、2つの静止画像の画素情報から、未表示領域の画素情報を予測できるか否かを容易に判断することができる。したがって、オブジェクト画像を配置する必要があるか否かを容易に判断することができる。
ここで、画像配置部は、予測不可能領域に任意のオブジェクト画像を配置し、画像生成部はオブジェクト画像と静止画像とを繋ぎ合わせてパノラマ画像を生成することが好ましい。
このようにすれば、予測部が予測不可能と判断した場合には、静止画像とは別に、任意のオブジェクト画像を配置してパノラマ画像を生成することができる。したがって、予測不可能領域であっても、画像に繋がりのある合成画像を得ることができる。
ここで、画像生成部は、予測可能領域に対して、未表示領域に隣接し、対向して位置する2つの静止画像の画素情報から、未表示領域の画素情報を推定して取得することが好ましい。
このようにすれば、予測部が予測可能と判断した場合には、未表示領域に対向して位置する2つの静止画像の画素情報から、未表示領域の画素情報を推定して取得することができる。したがって、適切な画素情報を有した自然なパノラマ画像を得ることができる。なお、未表示領域の画素情報を推定する手法としては、隣接する2つの静止画像の画素情報から内挿して画素情報を取得することが望ましい。
ここで、予測部は、2つの静止画像の対応する画素を結ぶ距離が所定の値より小さいときに、未表示領域に対してオブジェクト画像を配置する、または未表示領域の画素情報を推定することが好ましい。
このようにすれば、2つの静止画像の対応する画素を結ぶ距離が所定の値より小さいときに、未表示領域に対してオブジェクト画像を配置、または未表示領域に画素情報の推定を行う。すなわち、未表示領域が所定の値より大きいときには、オブジェクト画像の配置および画素情報の推定を行わない。したがって、静止画像間が所定の値より大きく離れている場合に、無理に静止画像を繋げる処理を行うことによって、不自然なパノラマ画像が生成されることを防ぐことができる。
ここで、撮影情報は、撮影方向の方位角、撮影方向の仰角、撮影方向に対する撮影装置の回転を示す回転角および撮影装置の画角のうち少なくとも一つからなることが好ましい。
このようにすれば、画像配置部は、水平方向の撮影方向を示す方位角、鉛直方向の撮影方向を示す仰角、鉛直軸に対する撮影装置の傾きを示す回転角および撮影装置の画角に基づいて、静止画像を配置することができる。したがって、複数の静止画像について撮影時の互いの位置関係を忠実に再現して並べたパノラマ画像を容易に得ることができる。
なお、複数の静止画像について各画角が異なっているときには、画角に基づいて各静止画像を拡大または縮小する処理を行うことが望ましい。このようにすれば、静止画像間の撮影倍率の違いを補正するので、被写体が等倍率で写っている自然なパノラマ画像を得ることができる。
ここで、多数のオブジェクト画像を記憶しているデータベース部を更に備え、画像配置部は、データベース部に記憶されている多数のオブジェクト画像から任意のオブジェクト画像を選択し、選択したオブジェクト画像を未表示領域上に配置することが好ましい。
このようにすれば、データベース部のもつ多数のオブジェクト画像の中からオブジェクト画像を取得するので、未表示領域に配置するオブジェクト画像を選択して容易に取得することができる。したがって、オブジェクト画像を介して静止画像の繋がったパノラマ画像を容易に得ることができる。
ここで、オブジェクト画像から被写体の写っている領域を抽出して、抽出した領域をオブジェクト画像として取得する画像抽出部、を更に備えることが好ましい。
このようにすれば、被写体の写っている領域のみを抽出しオブジェクト画像とするので、被写体以外の背景部分が写ることのないオブジェクト画像を得ることができる。したがって、オブジェクト画像を未表示領域に配置しても、不必要な背景部分が写ることがないので、自然に繋がっているパノラマ画像を生成することができる。
ここで、画像ファイルは、静止画像の撮影位置を表す位置情報を有し、画像選択部は、複数の画像ファイルから位置情報に基づいて同じ位置で撮影された画像ファイルを複数選択することが好ましい。
このようにすれば、同じ位置から撮影された静止画像を選択して、選択した静止画像のみを用いて処理を行うことができる。すなわち、撮影場所の違いにより静止画像が不自然に繋ぎ合わされることがない。したがって、同じ位置から撮影された静止画像から自然なパノラマ画像を容易に得ることができる。
ここで、位置情報は、撮影時の緯度および経度からなることが好ましい。
このようにすれば、緯度および経度からなる位置情報に基づいて、確実に同じ位置から撮影した静止画像を合成することができる。したがって、確実に同じ位置から撮影されている画像ファイルからパノラマ画像を生成するので、自然なパノラマ画像が得ることができる。
ここで、画像配置部は、未表示領域の大きさに合わせて、オブジェクト画像を変換して配置することが好ましい。
このようにすれば、未表示領域の大きさに合わせて変換したオブジェクト画像を配置するので、未表示領域に対してオブジェクト画像を適切に配置することができる。
ここで、本発明は画像処理装置を備えた撮影装置とすることもできる。
このようにすれば、撮影した静止画像から、撮影装置がパノラマ画像を生成することができる。したがって、静止画像の撮影からパノラマ画像の生成を一貫して撮影装置で行うことができるので、パノラマ画像を容易に得ることができる。
本発明の画像処理方法は、撮影装置により撮影した複数の静止画像から、静止画像より大きいパノラマ画像を生成する画像処理方法であって、静止画像を記録した画像ファイルを複数選択する画像選択ステップと、選択した複数の静止画像を所定の位置関係で座標平面上に配置し、配置された静止画像間においていずれの静止画像も配置されていない未表示領域に、任意の画像であるオブジェクト画像を配置する画像配置ステップと、配置した静止画像およびオブジェクト画像を繋ぎ合わせてパノラマ画像を生成する画像生成ステップと、を備えたことを要旨とする。
また、本発明は、画像処理プログラムまたはその画像処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体としてもよい。すなわち、撮影装置により撮影した複数の静止画像から、静止画像より大きいパノラマ画像を生成する画像処理プログラムであって、コンピュータを、静止画像を記録した画像ファイルを複数選択する画像選択部、選択した複数の静止画像を所定の位置関係で座標平面上に配置し、配置された静止画像間においていずれの静止画像も配置されていない未表示領域に、任意の画像であるオブジェクト画像を配置する画像配置部、配置した静止画像およびオブジェクト画像を繋ぎ合わせてパノラマ画像を生成する画像生成部、として機能させることを要旨とする。プログラムの記録媒体としては、フレキシブルディスクなどの磁気ディスク、CD−Rなどの光ディスク、MOなどの光磁気ディスクなどのコンピュータが読み取り可能な種々の記録媒体を利用することができる。
以下、本発明の第1の実施形態について図面を用いて説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態における画像処理装置1の構成を示している。この画像処理装置1は、汎用のコンピュータ2を中心に構成されており、コンピュータ2に情報を入力する機器としてキーボード3、マウス4およびCD−R/RWドライブ5、情報を出力する装置として液晶ディスプレイ6を備えている。また、画像処理装置1の外部には液晶表示部7を有するデジタルスチルカメラ8が備えられており、USB接続ケーブルを介してコンピュータ2と接続されている。そして、コンピュータ2内部に備わるCPU24によりこれらの装置の動作を制御している。したがって、デジタルスチルカメラ8により撮像した静止画像Fは、USB接続ケーブルを通してコンピュータ2に取り込まれ、コンピュータ2内部に備わる画像処理装置1により処理された画像を得ることができる。
図2は、コンピュータ2およびデジタルスチルカメラ8の内部の構成を示した図である。図に示すように、デジタルスチルカメラ8は、GPS10と、方位センサ11と、重力センサ12とを備えている。GPS10は、デジタルスチルカメラ8の位置情報を取得する。方位センサ11は、デジタルスチルカメラ8の撮影方向の方位角を撮影情報として取得し、重力センサ12は、デジタルスチルカメラ8の鉛直方向に対する傾きを表す仰角、および撮影方向を軸としてデジタルスチルカメラ8本体の回転量を表す回転角を撮影情報として取得する。デジタルスチルカメラ8内部に備わるGPS10により取得された位置情報と、方位センサ11および重力センサ12により取得された撮影情報は、共にExif(登録商標)形式の画像ファイルに記録するようにしている。
コンピュータ2は、デジタルスチルカメラ8より画像ファイルを取得する入力インターフェイス部20と、取得した画像ファイルを記憶するハードディスク21と、情報を記憶するRAM22と、液晶ディスプレイ6に表示させる画像を出力する出力インターフェイス部23と、これらの各装置の動作を制御し画像処理を行うCPU24と、を備えている。したがって、コンピュータ2は、デジタルスチルカメラ6で撮影した画像ファイルを、入力インターフェイス部20から取得することにより撮像時のデジタルスチルカメラ8の位置情報および撮影情報を得ることができる。また、生成した画像は、出力インターフェイス部23を介して、液晶ディスプレイ6に表示させることができる。なお、ハードディスク21の記憶領域上には、ユーザーが任意に選択した複数のサンプル画像Fsを記憶しているデータベース部25が形成されている。
コンピュータ2は、所定のオペレーションシステムの管理下で、静止画像Fに対して画像処理を行う画像処理プログラムをコンピュータ2内部に備わるハードディスク21から読み出し、コンピュータ2内部に備わるRAM22に記憶させて、実行する。画像処理プログラムを実行すると、画像処理アプリケーションが起動し、コンピュータ2は、ユーザーが行うキーボード3またはマウス4から入力する命令に従って、画像処理を行う画像処理装置1として機能する。
なお、画像処理プログラムは、CD−ROMに記録された状態でユーザーに供給され、CD−R/RWドライブ5より読み出して、コンピュータ2内部に備わるハードディスク21に記録するようにしている。もっとも、インターネットなどのネットワーク回線を通じて、画像処理プログラムをコンピュータ2に供給するようにしてもよい。
この画像処理装置1は、画像ファイルを複数選択し、複数の静止画像Fを取得する画像選択部30と、サンプル画像Fsからオブジェクト画像Foを抽出して取得する画像抽出部31と、静止画像Fを配置する画像配置部32と、配置した静止画像F間の隙間部分の処理方法を判断する予測部33と、配置した静止画像Fおよびオブジェクト画像Foを合成する画像生成部34と、を備えている。このように、本画像処理装置1は、複数の画像ファイルから取得した複数の静止画像Fを配置し、オブジェクト画像Foと合成を行うことにより、パノラマ画像Fpの生成を行う。なお、これらの構成は、コンピュータ2のCPU24が中心となって、RAM22およびハードディスク21と連動しながら処理を行うことにより、その機能を果たしている。
ここで、デジタルスチルカメラ8で撮影された画像ファイルについて説明する。図3は、デジタルスチルカメラ8で撮影された画像ファイルに記録された撮影情報および位置情報を説明する図である。上述したように、画像ファイルは静止画像Fの画像情報に加えて、撮影時の位置情報と撮影情報とを有するExif形式の画像ファイルとなっている。そして、図3に示すように、デジタルスチルカメラ8で撮影された位置を示す位置情報として、緯度αと経度βの情報を有し、撮影情報としては、方位角γ、仰角δ、回転角εおよび画角ηについての情報を有している。なお、以下では、図3に見られる3つの静止画像Fを合成するものとし、この3つの静止画像FをF1〜F3と呼び、説明を行うものとする。また、静止画像F1〜F3のそれぞれに対応する位置情報として、緯度α1〜α3および経度β1〜β3を有している。撮影情報としては、方位角γ1〜γ3、仰角δ1〜δ3、回転角ε1〜ε3および画角η1〜η3を有している。
次に、撮影を行った時の、緯度、経度、方位角および画角について説明する。図4は、静止画像F1〜F3を撮影した時の様子を示した図である。図に示すように、撮影者13は、同じ位置を中心として撮影する方位を変えるようにして3枚の静止画像F1〜F3を撮影している。したがって、このとき、静止画像F1〜F3の位置情報については、緯度についてα1=α2=α3、経度についてβ1=β2=β3が成り立つ。ここで、例えば、緯度αおよび経度βの情報が、小数点以下の桁が10-4〜10-6程度の精度で同一となっていれば、同じ位置を中心として撮影が行われたとみなしてよい。もっとも、撮影する被写体と撮影者との距離の大小に対応して、同じ位置とみなす位置情報の精度を変更するようにすることもできる。
撮影方向については、図4に示すように、それぞれが異なる撮影方向に向けて静止画像F1〜F3が撮影されている。このとき、静止画像F1〜F3の各撮影方向は方位基準(ここでは、北方向)に対して、それぞれ方位角γ1〜γ3(γ1≠γ2≠γ3)を有している。また、静止画像F1〜F3のそれぞれは、撮影対象を臨むようにして撮影者13(より正確にはデジタルスチルカメラ8)を中心として所定の画角の内部にある撮影対象を写すようにして撮影される。ここで、静止画像F1〜F3のそれぞれについての画角をη1〜η3とする。
次に、撮影を行った時の、仰角および回転角について説明する。図5は、静止画像Fを撮影した時の様子を示している図である。図5(a)は、静止画像Fの撮影を横方向より見た様子を示している。図にあるように、撮影時に水平方向に対して撮影装置の撮影方向が傾いている角度を、水平方向を基準にして仰角δとして表す。また、静止画像F1〜F3のそれぞれがもつ仰角δを、仰角δ1〜δ3と表すことにする。図5(b)は、デジタルスチルカメラ8が写している静止画像の撮影領域を示している。このとき、写している画像が傾くのは、デジタルスチルカメラ8が傾いて撮影されたことによる。このように、撮影方向を軸としてデジタルスチルカメラ8が回転している角度を、回転角εとして表す。また、静止画像F1〜F3のそれぞれがもつ回転角εを、回転角ε1〜ε3と表すことにする。
なお、静止画像Fは、所定の階調数のうちいずれかの階調値を有した多数の画素をマトリクス状に配列することにより構成されている。本実施形態では、この各画素は、R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の各々について階調数をもつRGBデータで表現されている。以下の説明では、RGBデータのうちいずれかの値を示す画素値(画素情報)を用いて説明を行っているが、実際にはRGB各々のデータについて以下に説明する処理を行うこととなる。もっとも、処理に用いるデータとしては、Y(輝度)、Cb(ブルーの色差)、Cr(レッドの色差)の各々について階調数をもつYCbCrデータであっても良く、Y,Cb,Crのいずれかの値を以下に説明する画素値として用いても良い。静止画像Fの各画素値のもつ階調数はRGBそれぞれに256階調としているが、これに限られるものではなく、512階調、1024階調などの他の階調数をもたせても良い。
次に、画像処理装置1の各構成の働きについて説明する。
画像選択部30は、デジタルスチルカメラ8により撮影した複数の画像ファイルから同じ位置で撮影された複数の画像ファイルを選択する。すなわち、複数の画像ファイルの各々がもつ位置情報(緯度αおよび経度β)を参照し、緯度αおよび経度βにそれぞれ同一の値をもつ画像ファイルを複数選択する。なお、上述したように、以下の説明では複数のファイルから、位置情報に基づいて静止画像F1〜F3をそれぞれ記録した画像ファイルが選択されたものとする。すなわち、緯度α1=α2=α3、経度β1=β2=β3が成り立ち、同じ位置から撮影されたものとして静止画像F1〜F3が選択されたものとする。
画像抽出部31は、ユーザーの操作に対応して、多数のサンプル画像Fsを記憶しているハードディスク21内部の記憶領域に形成されるデータベース部25からサンプル画像Fsを読み出して、取得する。そして、サンプル画像Fsから被写体が写っている領域を抽出して、オブジェクト画像Foを取得する。
画像配置部32は、画像選択部30が選択した画像ファイルの静止画像Fを、撮影情報(方位γ、仰角δ、回転角εおよび画角η)に基づいて同一平面上に配置する。
予測部33は、配置した静止画像F間の隙間部分であり、いずれの静止画像Fも配置されていない未表示領域に対して行う処理方法を判断する。このときの処理方法としては、未表示領域にオブジェクト画像Foを配置する方法と、未表示領域に隣接する静止画像Fから未表示領域の画素値を推定する方法と、がある。また、未表示領域の大きさによっては適切な処理を行うことができないとして処理を行わないとする選択肢も持たせている。そして、これら3つの処理方法のうち、いずれの処理方法が適切であるかを判断するのである。すなわち、予測部33は、隣接する静止画像Fから未表示領域の画素値が推定可能か否かという判断と、未表示領域に何らかの処理を行うことが適当か否かという判断と、を行う。そして、推定可能なときは、隣接する静止画像Fから画素情報の推定を行う。推定不可能なときは画像配置部32によりオブジェクト画像Foを未表示領域に配置する。また、未表示領域に何らかの処理を行うことが不適当と判断したときは、未表示領域に対して処理を行わないようにする。
画像生成部34は、予測部33の判断が推定不可能であったときには、配置した静止画像Fおよびオブジェクト画像Foを繋ぎ合わせて、1枚のパノラマ画像Fpを生成する。予測部33の判断が推定可能であったときには、隣接する静止画像Fから推定して未表示領域の画素値を取得するようにして、繋ぎあったパノラマ画像Fpを取得する。
以上、本画像生成装置1の各構成について主な働きを述べた。次に、フローチャートおよび図を用いて本画像処理アプリケーションを実現する画像処理プログラムによる処理について、詳細な説明を行う。
図6は、画像処理プログラムの処理全体の流れを示すフローチャートである。なお、上述した画像選択部30がステップS1〜S2を、画像配置部32がステップS3を、予測部33がステップS4〜5を、画像生成部34がステップS7〜9の処理を行う。また、ステップS6は、画像抽出部31、画像配置部32および画像生成部34が行う処理である。
画像処理アプリケーションを起動すると、コンピュータ2が図6のフローチャートで示される画像処理プログラムを実行する。
始めに、ステップS1では、処理を行う静止画像Fの指定を行う。すなわち、複数の画像ファイルから、コンピュータ2(画像選択部30)は画像ファイルがもつ位置情報(緯度α、経度β)を参照し、緯度αおよび経度βのそれぞれについて同一の情報をもつ画像ファイルを複数選択する。本実施形態では、ユーザーがキーボード3およびマウス4により指定した所定の静止画像Fに対して、同じくユーザーが指定した複数の画像ファイルから同一の位置情報をもつ静止画像Fをすべて選択し、取得するようにしている。
次に、ステップS2では、取得した静止画像Fのうち、いずれか2つの静止画像Fを組として選択する。なお、ここでは静止画像F1およびF2が選択されたものとして以下に説明する。
次に、ステップS3では、選択した静止画像F間の相対的な位置関係を計算し、XY座標平面上に配置を行う(配置処理)。ここでは、撮影情報(方位角γ、仰角δ、回転角εおよび画角η)に基づき、配置処理を行う。
以下、画像配置部32が行う配置処理について、図7のフローチャートおよび、静止画像Fを配置した様子を示している図8、を用いて説明する。そして、図8に示すように撮影した2枚の静止画像F1およびF2について、静止画像F1の位置を基準にして、静止画像F2を配置する配置処理について説明を行っている。また、ここで、配置処理を行うにあたり、横方向をX方向、縦方向をY方向としたXY座標平面を設定し、この座標平面上に静止画像Fを配置することとする。また、静止画像F1のX方向寸法およびY方向寸法をそれぞれa,bとする(図8参照)。ここでいう寸法とは、実際にはX方向寸法およびY方向に並んだ画素数に基づく値を示している。
配置処理を開始すると、まず、ステップS31において、方位角の補正を行う。方位角の補正は、基準となる静止画像F1がもつ方位角γ1および画角η1、静止画像F2がもつ方位角γ2を用いてX方向の相対位置を求めることにより行う。静止画像F1の画角η1に静止画像F1の幅方向寸法aが対応するものとして、静止画像F1に対する静止画像F2のX方向の変位量u2は以下の式で表すことができる。
u2=(γ1−γ2)/η1×a …(1)
こうして、静止画像F1に対する静止画像F2の相対的なX座標が定まる。
次に、ステップS32において仰角の補正を行う。仰角δの補正は、変位量をva(aは静止画像の番号)と表すとすると、静止画像F1がもつ仰角δ1、静止画像F2がもつ仰角δ2を用いてY方向の相対位置を求めることにより行う。静止画像Fの画角η1に静止画像F1の幅方向寸法aが対応し、静止画像F1に対する静止画像F2のY方向の変位量v2は以下の式で表される。
v2=(δ1−δ2)/η1×a …(2)
こうして、静止画像F1に対する静止画像F2の相対的なY座標が定まる。
次に、ステップS33では、画角の補正を行う。画角の補正は、基準となる静止画像F1がもつ画角η1、と静止画像F2がもつ画角η2に基づいて、静止画像F2がもつ寸法を変換することにより行う。すなわち、ここでは、画角ηに基づいて静止画像F2の倍率変換を行う。また、このとき、画角の補正を行った静止画像F2の中心がステップS31〜S32で定めたX・Y座標に位置するようにして、静止画像F2の大きさを変化させることにより倍率変換(画角の補正)を行えば良い。
次に、ステップS34では、回転角の補正を行う。回転角εの補正は、静止画像Fの中心に対して、回転角εだけ静止画像Fを回転させるように変換すればよい。すなわち、図8に示すように、静止画像Fの各画素について、静止画像Fの中心周りに回転させる座標変換することにより行う。回転角の補正を終えると、配置処理を終了する。
以上のようにして、方位角γ、仰角δ、画角ηおよび回転角εに基づいて、静止画像Fを配置することができる。
なお、静止画像Fの発色に差異(色差)が見られるような場合では、配置処理を行う前に、各静止画像Fの色を補正すると良い。すなわち、各静止画像Fごとに色がずれているときは、各静止画像に対してRGB各色の画素値ごとに調整を行うようにする。この色補正を行うには、デジタルスチルカメラ8が撮影時に行うホワイトバランス調整用の調整データを画像ファイルに記録し、この調整データに基づいて色補正を行う方法や、静止画像Fごとに対応する位置の画素値を検出し、RGBデータの各々について、対応する画素値の差分が小さくなる補正を、各静止画像Fに対して行うことにより色差を抑える方法、などを用いると良い。
次に、図6に戻り、ステップS4では、配置された静止画像Fの表示領域に重なり部分があるか否かを判断する。重なり部分がない場合(No)にはステップS5へ進む。重なり部分がある場合(Yes)には、ステップS7へ進む。
次に、ステップS5では、2つの静止画像F間に重なり部分がない場合に、配置した静止画像F間の間隔が所定の値より小さいか否かを判断する。所定の値より小さい場合(Yes)は、ステップS6へ進み隙間を埋める処理を行う。所定の値より大きい場合(No)は、隙間(未表示領域)を自然に埋めることができないと判断し、未表示領域を埋める処理を行わないこととして、ステップS8へ進む。
なお、本実施形態では、ステップS5における閾値の値としては、2つの静止画像F間の間隔が、ステップS1でユーザーが指定した静止画像Fの幅の20%より小さいか否かを判断するようにしている。また、配置した2つの静止画像Fが傾いていることにより、間隔が一定の値とならない場合には、その間隔が最も小さくなる値を用いて判断すると良い。もっとも、閾値に用いる値としてはこの値に限られることなく、ユーザーが任意に閾値を指定するようにしても良い。
次に、ステップS6では、静止画像F間の隙間を埋める処理を行う。この隙間を埋める処理の詳細については、後述する。処理を終えるとステップS8へ進む。
ステップS7では、静止画像間に重なり部分があるので、この重なり部分に対して所定の処理を行うことによりパノラマ画像Fpを合成する。このとき、静止画像F間の位置関係はステップS3により既に定まっているので、重なり部分については2枚の静止画像Fについて周知の画像処理を行うことにより、2枚の静止画像Fを繋ぎ合わせる。この重なり部分の処理としては、例えば、重なり部分の内部については2枚の静止画像Fのいずれかの画素値を選択し、重なり部分の境界部分に対しては、境界を目立たなくする処理を行うと良い。具体的には、境界付近にある画素値を平均するなどの方法により行うと良い。処理を終えるとステップS8へ進む。
ステップS8では、ステップS1で取得した静止画像Fのうち、すべての組について2つの静止画像Fについて、ステップS3〜S7の処理が行われたか否かを判断する。すべての組について処理が行われていた場合(Yes)、ステップS9へ進む。すべての組について処理が行われていなかった場合(No)、ステップS2へ戻り、再度2つの静止画像Fからなる組を選択する。このようにして、ステップS1で取得したすべての静止画像Fから選択してなる2つの静止画像Fのすべての組について、ステップS2〜S7の処理を行うようにして、すべての静止画像F間の未表示領域に対して処理を行う。
ステップS9では、以上のステップで得られたパノラマ画像Fpに対してトリミング処理を行う。ここでは、ステップS6の処理により埋めることのできないパノラマ画像Fpの周辺部の未表示領域を除去するようにしてトリミングを行い、パノラマ画像Fpを取得する(図16参照)。この処理を終えると図6のステップS1より始まる一連の処理を終了する。
次に、ステップS6で行う隙間を埋める処理について詳細に説明する。
本実施形態は、図6に示した処理方法により同一平面上に配置した静止画像Fの間に隙間(未表示領域)がある場合でも、画像が繋がって見えるパノラマ画像Fpを得ることができるとするものである。しかし、ここまでの処理では未表示領域に当たる領域の画素値が得られないので何らかの手法によりこの未表示領域を埋めて画像を繋ぎ合わせる処理を行わなければならない。このような場合に、複数の静止画像Fを繋ぎ合わせて、パノラマ画像Fpを生成する方法について、図を用いて以下に説明する。
図9は撮影した静止画像Fを撮影情報に従って配置し、パノラマ画像Fpを生成する過程を示した図である。図9上段には、空を背景にして、複数の山が連なっている風景を撮影した様子を示している。同図に示すように、それぞれの撮影範囲60〜62について静止画像F1〜F3の撮影を行ったものとして、この静止画像F1〜F3からパノラマ画像を生成する方法について、以下に説明する。なお、このとき、静止画像Fを撮影した時の撮影情報(方位角γ、仰角δ、回転角εおよび画角η)および位置情報(緯度αおよび経度β)が画像ファイルに記録されている。
図9中段では、図9上段にある撮影範囲60〜62を撮影して得られた3枚の静止画像F1〜F3を表している。同図に示すように、静止画像F1〜F3には、それぞれ撮影した山の風景の一部分しか写っていないので、風景の全体としての様子を知ることはできない。
次に、図9下段では、上述したように撮影情報(方位角γ、仰角δ、回転角εおよび画角η)に基づいてこれらの静止画像F1〜F3を配置して得られるパノラマ画像Fpを示している。撮影情報を用いて静止画像Fを配置することにより、撮影時の静止画像Fの相対的な位置関係を忠実に再現している。すなわち、図9上段に示した静止画像F間の位置関係を忠実に再現したパノラマ画像Fpを得ることができている。
しかし、図9下段に示すパノラマ画像Fpに見られるように、2つの静止画像Fに挟まれながら重なっていない領域、およびパノラマ画像Fpの周辺部の領域には、図の網掛け部に示されるように、何かしらの画像も表示されていない未表示領域が残されている。このように、撮影情報に基づいて静止画像Fを配置しただけでは、撮影時の静止画像F間の位置関係を再現して配置することができていても、静止画像F間の隙間に当たる部分については画像情報を有していない。したがって、未表示領域があることにより個々の静止画像Fが分断され、あたかも個々の静止画像Fが孤立したかのように写っているパノラマ画像Fpが得られるので、ユーザーに不自然かつ中途半端な印象を与えることとなり、パノラマ画像Fpとしては不完全である。
そこで、本実施形態では静止画像F間の隙間にある未表示領域を何らかの画像で埋めて、表示をさせる処理(隙間を埋める処理)を行うようにする。このため、上述したように、未表示領域の画素値を、未表示領域周辺の画素値から予測できるか否かの判断に従い、未表示領域を予測可能領域と予測不可能領域とに領域分けを行うようにする。そして、予測可能領域に対しては、未表示領域を挟んで位置する2つの静止画像Fの画素値に基づいて、未表示領域の画素値を推定する。予測不可能領域に対しては、任意のオブジェクト画像Foを配置する処理を行う。このようにして、未表示領域の隙間を埋める処理を行っている。
以下に、静止画像F間の隙間を埋める処理について、図10のフローチャートに従って説明する。
静止画像F間の隙間を埋める処理を開始すると、始めに、ステップS60において、未表示領域を予測可能領域と予測不可能領域とに区分けして領域設定を行う。
予測可能/不可能領域の領域設定について、図11および図12を用いて説明する。
図11は予測可能/不可能領域を設定する処理を説明する図である。図11(a)には、p×qの画素から構成される2つの静止画像F1およびF2を配置したときについて、静止画像F1の右側および静止画像F2の左側に位置する未表示領域の周辺の様子が示されている。また、以下では配置処理の説明と同様に静止画像F1を基準にして、静止画像F2について処理を行うものとし、xy座標の原点は、静止画像F1の左下の頂点にあるとして、静止画像F1およびF2の座標(x,y)にある画素の画素値をそれぞれf1(x,y)、f2(x,y)と表す。図にあるように、ここでは、静止画像F1およびF2を並べてx方向に繋ぎ合わせる場合について説明するものとする。すなわち、静止画像F1およびF2に左右を挟まれた未表示領域を埋める処理を行うものとする。
図12は、予測可能/不可能領域に分ける処理の流れを示したフローチャートである。
この処理を開始すると、始めに、ステップS600において、未表示領域に隣接する辺を構成する静止画像F2の画素群から、未表示領域に隣接する静止画像F1の辺を構成する画素に対応して位置する画素を決定する。本実施形態では、図11(a)に示すように静止画像F1の画素40を通り、静止画像F1に対して水平に延長した延長線と、未表示領域に隣接する静止画像F2の画素列の交点に位置した画素を、静止画像F2上の対応する画素41とする。このとき、静止画像F1の画素40の画素値はf1(p,y1)(但し、0≦y1≦p)となり、静止画像F2上の対応画素41の画素値はf2(r,y1)とする。また、このとき、図11(a)に示すように、0≦y1≦y2の範囲にある静止画像F1の画素について、静止画像F2側に対応する画素を設定することができる。
ステップS601では、ステップS600で決めた対応する画素、すなわち、f1(p,y1)およびf2(r,y1)の画素値の差を求める。ここでは、図11(b)に示すように静止画像F1側の対応点の画素値f1(p,y1)と、静止画像F2側の対応点の画素値f2(r,y1)とを差分した値の絶対値をΔfとして取得する。すなわち、以下の式でΔf(p,y1)を求めることができる。
Δf(p,y1)=|f1(p,y1)−f2(r,y1)| …(3)
次に、ステップS602では、図11(c)に示すように、求めたΔfが所定の閾値Rより大きいか否かに基づいて、予測可能領域および予測不可能領域の設定を行う。すなわち、閾値Rより小さくなるyの範囲内では、静止画像F1と静止画像F2の画素値の差が比較的小さいといえるので、静止画像F1側の対応点の画素値f1(p,y1)および静止画像F2側の対応点の画素値f2(r,y1)から未表示領域の画素値が予測可能であり予測可能領域と判断する。閾値Rより大きくなるyの範囲内では、画素値の差が比較的大きいので、適切に画素値を推定することが困難であり予測不可能領域であると判断する。このようにして、予測可能領域および予測不可能領域の設定が行われる。
次に、ステップS61において、予測可能領域について処理を行う。予測可能領域は、2つの静止画像Fにそれぞれ接する辺の輝度差が閾値Rより小さいため、内挿処理を行うことにより適切な画素値を取得できると考えられる。したがって、未表示領域を挟んだ静止画像Fの画素値から内挿するようにして画素値を取得する。
ここで、内挿する方法としては、未表示領域に対向するようにして隣接する、2つの静止画像Fが接する辺の画素の画素値に基づいて行う。今、画素値を求めようとする注目画素があるとして、この注目画素から各静止画像Fの画素への距離を重みとして、それぞれの画素値の重みつき平均を求めることにより求められる。そして、予測可能領域の全画素について、この内挿を行う。このようにすれば、2つの静止画像間の予測可能領域を、一定のグラデーションがかかった画像で埋めることができる。
次に、ステップS62において、予測不可能領域について処理を行う。予測不可能領域に対しては、静止画像Fとは別の画像を選択して予測不可能領域に挿入する画像(本実施形態ではオブジェクト画像Fo)を取得し、配置を行う。この予測不可能領域に対する詳細な処理は、後述することにする。
次に、ステップS63において、ステップS60〜S62において配置された画像を合成し、1枚のパノラマ画像Fpを取得する。このようにして、重なり部分のない静止画像Fを複数用いて合成する場合であっても、各静止画像Fを繋げて表示されているパノラマ画像Fpを得ることができる。以上で、図10に示す隙間を埋める処理を終了する。
ここで、ステップS62で行う予測不可能領域にオブジェクト画像Foを配置する処理について説明する。
配置する画像を取得する方法について、図13、および図14に示したフローチャートを用いて説明する。なお、本実施形態の画像生成装置1は、ハードディスク21の内部の記憶領域上に、多数のサンプル画像Fsを記憶したデータベース部25を備えている。ユーザーは、キーボード3またはマウス4を操作することにより、このサンプル画像Fsのうちのいずれかを選択することができるようにしている。
処理を開始すると、始めに、ステップS620では、ユーザーの操作に従って、データベース部25に記憶された多数のサンプル画像Fsから任意のサンプル画像Fsを選択する。
次に、ステップS621では、選択したサンプル画像Fsよりオブジェクトに対応する領域の認識を行う。例えば、図13上段に示したように、人物像50の写ったサンプル画像Fsに対して、フラクタル輪郭抽出法など周知のオブジェクト抽出手法を用いてオブジェクト領域の設定を行う。
次に、ステップS622では、サンプル画像Fsよりオブジェクトに対応する領域の画像を抽出し、抽出した画像をオブジェクト画像Foとして取得する。こうして得られたオブジェクト画像FoはステップS63において、予測不可能領域に配置するようにして用いられる。このようにして、オブジェクト画像Foが取得され、図13下段に示されたように、オブジェクトのみが写っており、背景部分のないオブジェクト画像Foを得ることができる。
以上に述べた方法により、パノラマ画像Fpを取得する動作について説明する。図15は、図9にあるパノラマ画像Fpから、静止画像F1〜F3を繋ぎ合わせたパノラマ画像Fpを取得する様子を示している。図15上段に見られるように、撮影情報(方位角γ、仰角δ、回転角εおよび画角η)に基づいて静止画像Fを配置しただけのパノラマ画像Fpには、静止画像Fの間およびパノラマ画像Fpの周辺部に未表示領域が存在している。
次に、上述した予測領域を分ける処理を行うと、図15中段に示すように、予測可能領域と予測不可能領域とが得られる。図の例の場合では、空が写っている部分は2つの静止画像Fの対応する画素の画素値の差が小さくなり予測可能領域と判断されている。一方、山が写っている領域は2つの静止画像Fの対応する画素の画素値の差が大きく予測不可能領域と判断されている。このように2つの静止画像Fの対応する画素について、その画素値の差から容易に予測領域・予測不可能領域の設定を行っている。
次に、予測可能領域に対しては、上述したように画素値を内挿する処理を行う一方で、予測不可能領域に対してはオブジェクト画像Foを配置する処理を行うと、図15下段に示すようなパノラマ画像Fpが得られる。このパノラマ画像Fpでは、予測可能領域(空の部分)および予測不可能領域(山の部分)に対して、各々対応する手法で画素値を取得している。したがって、画像の表示領域に未表示領域がなく、静止画像Fが繋がって見えるパノラマ画像Fpが得られる。
なお、オブジェクト画像Foを配置するときには、オブジェクト画像Foの中心が予測不可能領域の中心に重なるように配置すればよい。また、オブジェクト画像Foが未表示領域の全体を確実に覆うことができるように、オブジェクト画像Foに対して拡大・縮小処理を行って、未表示領域の大きさよりやや大きめのオブジェクト画像Foを用いるようにするとよい。
ここで、以上のようにして得られたパノラマ画像Fpは、その周辺部に依然として未表示領域が残っている(図15下段および図16上段参照、図の網点部)。そこで、ステップS9の処理により、パノラマ画像Fpに対して周辺の未表示領域を除去するように適宜トリミング処理を行っている。こうして得られたパノラマ画像Fpには周辺の未表示領域が残っていないので、これを見たユーザーがより自然な印象を受けるパノラマ画像Fpを得ることができる(図16下段参照)。
本実施形態によれば、以下に示す効果が得られる。
(1)配置したいずれの静止画像Fも存在していない未表示領域に対して、予測可能領域・予測不可能領域のいずれであるかを判断して、オブジェクト画像Foを配置し繋ぎ合せる方法と、静止画像Fから予測して画素値を内挿する方法と、を使い分けるので、適切な処理により静止画像Fを繋ぎ合わせたパノラマ画像Fpを得ることができる。
(2)予測不可能領域にはオブジェクト画像Foを配置することにより、静止画像Fおよびオブジェクト画像Foを繋ぎ合わせているので、静止画像F間に重なり部分がなくとも、オブジェクト画像Foを介して個々の静止画像Fが繋がって見えるパノラマ画像Fpを得ることができる。例えば、ユーザーの姿が写ったオブジェクト画像Foを選択し、風景写真と合成することにより、ユーザーがそこにいたかのように写っているバーチャルなパノラマ画像Fpを得ることができる。
(3)予測可能領域には、その領域に隣接する静止画像Fから内挿して画素値を取得しているので、画像の繋ぎ目の目立たない、自然なパノラマ画像Fpを得ることができる。
(4)パノラマ画像Fpにトリミング処理を行っているので、周辺部にある未表示領域を除去したパノラマ画像Fpを得ることができる。したがって、パノラマ画像全体に、画像が表示され、迫力あるパノラマ画像を得ることができる。
(5)静止画像間の距離が所定の値(本実施形態では20%)より大きいときには、未表示領域に対して隙間を埋める処理を行わないようにしている。したがって、静止画像F間の未表示領域が大きい場合に、無理にオブジェクト画像Foを繋ぎ合わせたり、画素値を内挿するといったことがないので、パノラマ画像Fpが不自然になることがない。
(6)画像選択部30は、画像ファイルに記録した位置情報に基づいて同じ位置で撮影が行われた静止画像Fを選択して、パノラマ画像Fpの生成に用いるようにしている。したがって、ユーザーはパノラマ画像Fpの生成に用いる静止画像Fを選択する必要がない。また、確実に同じ位置から撮影された静止画像Fを用いてパノラマ画像Fpを生成することができるので、撮影位置が異なることによりパノラマ画像Fpが不自然になってしまうことを防止することができる。
(第2の実施形態)
また、第2の実施形態として、デジタルスチルカメラ8に本発明の画像処理装置1を備えても良い。図17に示すように、本実施例にあるデジタルスチルカメラ8は、画像を表示する液晶表示部7と、その内部にはパノラマ画像Fpの生成を行う画像処理装置1と、を備えている。画像処理装置1は、静止画像Fを選択する画像選択部30と、画像抽出部31と、選択した静止画像Fを配置する画像配置部32と、隙間の領域に行う処理を判断する予測部33と、パノラマ画像Fpを生成する画像生成部34と、を有している。また、デジタルスチルカメラ8は、その位置情報(緯度αおよび経度γ)を取得するGPS10と、デジタルスチルカメラ8の方位角を撮影情報として取得する方位センサ11と、デジタルスチルカメラ8の鉛直方向に対する傾きを表す回転角および仰角を撮影情報として取得する重力センサ12とを備えている。
この場合のデジタルスチルカメラ8では、撮像時の撮影情報および位置情報を、画像ファイルを介することなくGPS10および方位センサ11から直接取得し、パノラマ画像を生成する。もっとも、撮影情報および位置情報を静止画像Fと共に記録した画像ファイルを生成して、デジタルスチルカメラ8内部に備えた記憶媒体に記憶し、必要なときにデジタルスチルカメラ8がこの画像ファイルを読み出してパノラマ画像を生成するようにしてもよい。
第2の実施形態によれば、前記第1の実施形態で述べた効果(1)〜(6)に加えて以下に示す効果が得られる。
(7)ユーザーは、撮像したその場で、液晶表示部7を見ながら生成したパノラマ画像Fpを確認することができる。また、生成されるパノラマ画像Fpを確認しながら撮影することができるので、パノラマ画像Fpを撮影しようとする際に、カメラの利便性が向上する。
(8)デジタルスチルカメラ8の液晶表示部7を見ながら傾き補正、トリミング、台紙パターンとの画像の合成を行うことができるので、例えばデジタルスチルカメラ8を直接プリンタに接続して印刷できる機能を持てば、デジタルスチルカメラ8で適切に補正されたパノラマ画像Fpをプリンタから直接印刷することができる。
また、本発明は前述した実施形態に限定されず以下のような変形例としても良い。
(変形例1)前記実施形態では、任意のサンプル画像Fsを用いて、オブジェクト画像Foを取得するようにしている。第1の変形例として、パノラマ画像Fpの生成に用いる静止画像Fの表示領域の一部からオブジェクト画像Foを取得するようにしても良い。例えば、静止画像Fに類似した被写体(例えば、青空、雲、山、海面など)がいくつも繰り返し写っているとき、この繰り返し領域を抽出してオブジェクト画像Foとして取得しても良い。
(変形例2)前記実施形態では、予測可能領域の判断を行う際に、2つの静止画像F間の画素値の差と所定の閾値Rとを比較して、領域の設定を行っている。しかし、こうした場合、2つの静止画像F間に多数の予測可能領域/予測不可能領域が交互に設定される可能性がある。すなわち、図18(a)に示すように静止画像Fの画素値が、所定の閾値Rの近辺で細かく変化を繰り返している場合などがこれにあたる。こうした場合、小さな予測不可能領域と小さな予測可能領域とが繰り返し設定されることになり、これに合わせて小さいオブジェクト画像を多数配置されるので煩雑なパノラマ画像Fpが得られる可能性がある。こうした場合に対処するため、第2の変形例として、図18(b)に示すように予測不可能領域が所定の大きさより小さくなったときには、これに隣接する予測可能領域と結合して、より大きな予測可能領域を再設定するようにしても良い。また、図18(c)に示したように、閾値Rの大小を変化させ、予測可能領域/予測不可能領域が、例えば各々1つずつに収まるように調整するとしても良い。
(変形例3)前記実施形態では、データベース部25に記憶されている多数のサンプル画像Fsからユーザーが選択した任意のサンプル画像Fsを用いて、オブジェクト画像Foを取得するようにしている。第3の変形例として、ユーザーが他から取得した画像を自由に選択してサンプル画像Fsとして用いるようにしても良い。
(変形例4)前記実施形態では、複数の静止画像をX方向(水平方向)に繋げてパノラマ画像Fpを取得する処理を行った。しかし、同様の手法を用いて、Y方向にも繋げるようにしてパノラマ画像Fpを得るようにしても良い。
(変形例5)前記実施形態では、画像選択部30において同じ撮影位置(緯度、経度)で撮影された静止画像Fを選択して、パノラマ画像Fpを生成している。第5の変形例として、画像ファイルに撮影時刻の時間情報をさらに記録するようにして、画像選択部30は撮影時間情報に基づいて、ほぼ同時刻に撮影した画像を選択してパノラマ画像Fpを生成するようにしても良い。
(変形例6)前記実施形態では、オブジェクト画像Foを未表示領域にそのまま配置して合成している。しかし、未表示領域の大きさ・形状に合わせて、オブジェクト画像Foを拡大または縮小する処理を行ってから配置するようにしても良い。
本発明に係る第1の実施形態である画像処理装置の構成を示した模式図。 画像処理装置およびデジタルスチルカメラの内部の構成を示した図。 画像ファイルに記録された撮影情報および位置情報を説明する図。 静止画像を撮影した時の様子を上から示した模式図。 静止画像を撮影した時の様子を示している図、(a)は撮影の様子を横方向より示した模式図、(b)は撮影装置から撮影方向を向けて写った撮影領域を示した模式図。 画像処理プログラムの処理全体の流れを示すフローチャート。 配置処理の処理の流れを示すフローチャート。 配置処理を説明する模式図。 静止画像を配置し、パノラマ画像を生成する様子を示す模式図。 画像の隙間を埋める処理の流れを示すフローチャート。 予測可能/不可能領域の領域分けを行う処理を説明する模式図、(a)は2つの静止画像F1、F2を配置した図、(b)は配置した画像のy=y1上の画素値の分布を示した図、(c)は予測可能/不可能領域の領域分けを示した図。 予測可能/不可能領域の領域分けを行う処理の流れを示すフローチャート。 画像抽出処理を説明する模式図。 画像抽出処理の処理の流れを示すフローチャート。 合成処理を説明する模式図。 トリミング処理を説明する模式図。 本発明に係る第2の実施形態である画像処理装置を備えたデジタルスチルカメラの構成を示す模式図。 第2の変形例を説明する模式図、(a)は複数の予測可能/不可能領域に区分けされた様子を示す図、(b)は予測不可能領域を隣接する予測可能領域と結合した様子を示す図、(c)は閾値を変化させた様子を示す図。
符号の説明
1…画像処理装置、2…コンピュータ、8…デジタルスチルカメラ、F…静止画像、10…GPS、11…方位センサ、12…重力センサ、25…データベース部、30…画像選択部、31…画像抽出部、32…画像配置部、33…予測部、34…画像生成部、F…静止画像、Fs…サンプル画像、Fo…オブジェクト画像、Fp…パノラマ画像、α…緯度、β…経度、γ…方位角、δ…仰角、ε…回転角、η…画角。

Claims (17)

  1. 撮影装置により撮影した複数の静止画像から、前記静止画像より大きいパノラマ画像を生成する画像処理装置であって、
    前記静止画像を記録した画像ファイルを複数選択する画像選択部と、
    選択した複数の前記静止画像を所定の位置関係で座標平面上に配置し、
    配置された前記静止画像間においていずれの前記静止画像も配置されていない未表示領域に、任意の画像であるオブジェクト画像を配置する画像配置部と、
    配置した前記静止画像および前記オブジェクト画像を繋ぎ合わせて前記パノラマ画像を生成する画像生成部と、を備えたことを特徴とする画像処理装置。
  2. 請求項1に記載の画像処理装置において、
    前記画像選択部は、前記撮影装置の撮影状態を表す撮影情報を前記静止画像と併せて記録した複数の画像ファイルを選択し、
    前記画像配置部は、選択した複数の前記画像ファイルにそれぞれ記録された前記静止画像を、前記撮影情報に基づいて配置することを特徴とする画像処理装置。
  3. 請求項1または2に記載の画像処理装置において、
    前記未表示領域に隣接する前記静止画像に基づいて、前記未表示領域の画素情報を予測可能か否かを判断し、前記未表示領域を予測可能な予測可能領域と予測不可能な予測不可能領域とに区分けする予測部、を更に備えたことを特徴とする画像処理装置。
  4. 請求項3に記載の画像処理装置において、
    前記予測部は、前記未表示領域に隣接し、対向して位置する2つの前記静止画像について、各静止画像の対向する辺の近傍に位置する画素の画素情報を用いて、前記画素情報の差の絶対値が所定の閾値の値より小さいときに予測可能と判断し、所定の閾値より大きい場合に予測不可能と判断することを特徴とする画像処理装置。
  5. 請求項3または4に記載の画像処理装置において、
    前記画像配置部は、前記予測不可能領域に任意の前記オブジェクト画像を配置し、
    前記画像生成部は前記オブジェクト画像と前記静止画像とを繋ぎ合わせて前記パノラマ画像を生成することを特徴とする画像処理装置。
  6. 請求項3ないし5のいずれかの一項に記載の画像処理装置において、
    前記画像生成部は、前記予測可能領域に対して、前記未表示領域に隣接し、対向して位置する2つの前記静止画像の画素情報から、前記未表示領域の画素情報を推定して取得することを特徴とする画像処理装置。
  7. 請求項3ないし6のいずれか一項に記載の画像処理装置において、
    前記予測部は、前記2つの静止画像の対応する画素を結ぶ距離が所定の値より小さいときに、前記未表示領域に対して前記オブジェクト画像を配置する、または前記未表示領域の画素情報を推定することを特徴とする画像処理装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれか一項に記載の画像処理装置において、
    前記撮影情報は、撮影方向の方位角、撮影方向の仰角、撮影方向に対する撮影装置の回転を示す回転角および撮影装置の画角のうち少なくとも一つからなることを特徴とする画像処理装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれか一項に記載の画像処理装置において、
    多数の前記オブジェクト画像を記憶しているデータベース部を更に備え、
    前記画像配置部は、前記データベース部に記憶されている多数の前記オブジェクト画像から任意の前記オブジェクト画像を選択し、選択した前記オブジェクト画像を前記未表示領域上に配置することを特徴とする画像処理装置。
  10. 請求項1ないし9のいずれか一項に記載の画像処理装置において、
    前記オブジェクト画像から被写体の写っている領域を抽出して、抽出した領域を前記オブジェクト画像として取得する画像抽出部、を更に備えたことを特徴とする画像処理装置。
  11. 請求項1ないし10のいずれか一項に記載の画像処理装置において、
    前記画像ファイルは、前記静止画像の撮影位置を表す位置情報を有し、
    前記画像選択部は、複数の前記画像ファイルから前記位置情報に基づいて同じ位置で撮影された画像ファイルを複数選択することを特徴とする画像処理装置。
  12. 請求項1ないし11のいずれか一項に記載の画像処理装置において、
    前記位置情報は、撮影時の緯度および経度からなることを特徴とする画像処理装置。
  13. 請求項1ないし12のいずれか一項に記載の画像処理装置において、
    前記画像配置部は、前記未表示領域の大きさに合わせて、前記オブジェクト画像を変換して配置することを特徴とする画像処理装置。
  14. 請求項1ないし13のいずれか一項に記載の画像処理装置を備えた撮影装置。
  15. 撮影装置により撮影した複数の静止画像から、前記静止画像より大きいパノラマ画像を生成する画像処理方法であって、
    前記静止画像を記録した画像ファイルを複数選択する画像選択ステップと、
    選択した複数の前記静止画像を所定の位置関係で座標平面上に配置し、
    配置された前記静止画像間においていずれの前記静止画像も配置されていない未表示領域に、任意の画像であるオブジェクト画像を配置する画像配置ステップと、
    配置した前記静止画像および前記オブジェクト画像を繋ぎ合わせて前記パノラマ画像を生成する画像生成ステップと、を備えたことを特徴とする画像処理装置。
  16. 撮影装置により撮影した複数の静止画像から、前記静止画像より大きいパノラマ画像を生成する画像処理プログラムであって、
    コンピュータを、
    前記静止画像を記録した画像ファイルを複数選択する画像選択部、
    選択した複数の前記静止画像を所定の位置関係で座標平面上に配置し、
    配置された前記静止画像間においていずれの前記静止画像も配置されていない未表示領域に、任意の画像であるオブジェクト画像を配置する画像配置部、
    配置した前記静止画像および前記オブジェクト画像を繋ぎ合わせて前記パノラマ画像を生成する画像生成部、として機能させることを特徴とする画像処理装置。
  17. 請求項16に記載の画像生成プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
JP2004208588A 2004-07-15 2004-07-15 画像処理装置、撮像装置、画像処理方法、画像処理プログラムおよび画像処理プログラムを記録した記録媒体 Withdrawn JP2006033353A (ja)

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