JP2006032690A - 光電変換素子,その製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】裏面パッシベーション効果を有する高効率な光電変換素子の製造方法を低コストに提供すること。
【解決手段】本発明の光電変換素子の製造方法は,裏面に凹凸を有する半導体基板1の裏面にパッシベーション膜5を形成する工程と,凹部での厚さが選択的に厚くなるように裏面電極用材料7を塗布する工程と,この材料7を焼成することにより,凹部においてパッシベーション膜5に開口部4を形成し,かつ,この開口部4を介して基板に電気的に接続される裏面電極を形成する工程とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は,たとえばシリコン太陽電池などに用いられる光電変換素子及びその製造方法に関し,さらに詳しくは,裏面側にパッシベーション膜を形成した光電変換素子及びその製造方法に関する。
従来,光電変換効率の向上を目的として,光電変換素子の裏面(非光入射側)のオーム性電極と半導体基板の界面部において光励起キャリア(電子または正孔)の再結合損失を防ぎ,キャリアの収集効率を改善した太陽電池が知られている。この太陽電池は,p型シリコン半導体基板の裏面側に酸化シリコン膜等を形成し,裏面パッシベーションを行なうことにより,このp型半導体基板の内部を拡散する少数キャリア(電子)が多数キャリアと再結合して消滅する割合を低減して,キャリアの回収効率の改善,開放電圧の改善を図るものである。
この従来の太陽電池について,図7を参照しながら説明する。ここで図7は従来の太陽電池の断面構造を概略的に示したものである。同図に示すように,この太陽電池は,p型半導体基板51の光入射面(表面)側に,リンを不純物(ドナー)とするn型半導体層52,酸化シリコン膜層53が形成されている。また,受光面電極58が酸化シリコン膜層53を貫通してn型半導体層52に接続して形成されている。
一方,光入射面の反対(裏面)側には,以下に述べる裏面構造が形成されている。すなわち図7においては,裏面側に開口部54を設けて酸化シリコン膜層55を形成し,開口部54においてp型半導体基板51にボロンまたはアルミニウム等が拡散されたp+層56が形成されている。さらに,これら酸化シリコン膜層55とp+層56を覆うようにして裏面電極57が形成されている。
以下,このように形成された従来の太陽電池の各層の働きについて,光電変換効率の改善に寄与する裏面構造を中心に説明する。まず,p型半導体基板51およびn型半導体層52に光が入射すると,これらp型半導体およびn型半導体層51,52のそれぞれは,光により励起されて電子・正孔対を生成する。この電子・正孔対はp型半導体基板51とn型半導体層52との接合領域における界面電界の作用を受けて,電子がn型半導体層52側に,正孔がp型半導体基板51側に収集され,この結果,p型半導体基板51とn型半導体層52との間に光起電力が生じる。
このとき,酸化シリコン膜層55はp型半導体基板51の裏面表層部のシリコン原子の未結合手(再結合中心)を不活性化すると共に,禁制帯幅がp型半導体基板よりも広いことに起因してp型半導体基板51との間に電位障壁を形成する。この結果,少数キャリアが裏面表層部の再結合中心に捕捉されることがなくなり,しかも,電位障壁により裏面表層部から少数キャリアが酸化シリコン膜55内に流れ出ることがないので,この裏面表層部での再結合損失が抑制される(裏面パッシベーション効果)。
また,p+層56はその禁制帯幅がp型半導体基板51よりも広いことに起因してp型半導体基板51との間に内部電界を形成する。この結果,裏面電極側に流れ出ようとする少数キャリア(電子)はこの内部電界によりp型半導体基板51の内部に押し戻され,裏面電極57との界面における再結合損失が抑制される(裏面電界効果)。
このように従来の太陽電池の裏面側には,光励起されて生成したキャリアが再結合して消滅する割合を低減して,光電変換効率を向上させるために,裏面パッシベーション効果および裏面電界効果を生じる裏面構造が形成されている。現在までに世界最高の変換効率を記録したシリコン太陽電池は,この裏面構造を有している(例えば,非特許文献1及び2を参照。)。
ここで,従来の太陽電池の裏面構造を形成する方法を簡単に説明する。
まず,p型半導体基板51の裏面に熱酸化法あるいは化学気相成長法あるいは酸化シリコン含有塗布液を塗布して焼成する方法などを用いて酸化シリコン膜55を形成する。その後,酸化シリコン膜55に開口部54を設けるが,従来用いられてきたフォトリソグラフィー法に加え,最近では,プラズマエッチング法(例えば,非特許文献3を参照。)あるいはレーザーアブレーション法(例えば,非特許文献4を参照。)あるいはメカニカルアブレーション法(例えば,非特許文献5を参照。)などが提案されている。続いて,アルミニウム等の蒸着やアルミニウムペーストの印刷・熱処理により裏面電極57が形成される。
Prog.Photovolt:Res.Appl.2003;11:39−45 Appl.Phys.Lettes 1998;73:1991−1993 Proc.of 16th EuropeanPVSEC p.1443 Proc.of 16th EuropeanPVSEC p.1181 Proc.of 16th EuropeanPVSEC p.1091
上述した,フォトリソグラフィー法あるいはプラズマエッチング法あるいはレーザーアブレーション法あるいはメカニカルアブレーション法といった酸化シリコン膜への開口方法は,いずれも大掛りで高価なプロセスであり,低コスト化という点で問題がある。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり,裏面パッシベーション効果を有する高効率な光電変換素子の製造方法を低コストに提供することを課題とする。
本発明の光電変換素子の製造方法は,裏面に凹凸を有する基板の裏面にパッシベーション膜を形成する工程と,凹部での厚さが選択的に厚くなるように裏面電極用材料を塗布する工程と,この材料を焼成することにより,凹部においてパッシベーション膜を貫通して基板に電気的に接続される裏面電極を形成する工程とを備える。
本発明によれば,凹凸を有する基板の凹部に,裏面電極用材料を選択的に厚く塗布し,これを焼成することにより,基板裏面のパッシベーション膜に開口部を形成する。従って,高価な装置を用いずに,また,複雑な工程を備えることなく,簡易かつ低コストに,裏面パッシベーション膜を有する高効率な光電変換素子を製造することができる。
1.光電変換素子の製造方法
本発明の光電変換素子の製造方法は,裏面に凹凸を有する半導体基板の裏面にパッシベーション膜を形成する工程と,凹部での厚さが選択的に厚くなるように裏面電極用材料を塗布する工程と,この材料を焼成することにより,凹部においてパッシベーション膜を貫通して基板に電気的に接続される裏面電極を形成する工程とを備える。
1−1.裏面に凹凸を有する半導体基板の裏面にパッシベーション膜を形成する工程
半導体基板は,シリコンなどの元素半導体基板又はGaAsなどの化合物半導体基板などからなる。基板裏面の凹凸は,例えば,特開2001−223172号公報に示されるように,例えば,凹凸を形成した基体上に,半導体層を成長させて作製することができる。また,平坦な裏面を有する基板の裏面に,機械的又は化学的な手段を用いて凹凸を形成してもよい。機械的な手段は,例えばダイシング装置による切削加工であり,化学的な手段は,例えばウェットエッチング法である。凹凸は,好ましくは,略周期的に形成される。凹凸は、基板裏面の少なくとも一部に形成されていればよい。凹凸は,好ましくは,その凹部の底のピッチが1〜3mmである。また,凹凸は,好ましくは,凹部の底と凸部の頂点との間の高さの差が20〜200μmであり,さらに好ましくは,50〜150μmである。このように凹凸を形成すると,周期的に,適切なピッチで,後述する開口部が形成されることになり,高効率な光電変換素子を形成することができるからである。なお,「裏面に凹凸を有する基板」には,平坦な基板の裏面に凹部が形成されている場合も含まれる。この場合,基板裏面の平坦部が凸部となる。また,凹部の形状は,溝状又は非貫通孔状の何れであってもよく,凹部の側面は,実質的に垂直又はテーパー状の何れであってもよい。
パッシベーション膜としては,基板裏面の再結合中心を不活性化する機能を有する種々の膜を用いることができる。パッシベーション膜は,例えば,酸化シリコン,窒化シリコンなどからなる。パッシベーション膜は,基板の熱酸化法又はCVD法などで形成することができる。
1−2.凹部での厚さが選択的に厚くなるように裏面電極用材料を塗布する工程
裏面電極用材料は,例えば,印刷法などで塗布することができる。その他の方法であっても,凹部での厚さが選択的に厚くなるように裏面電極用材料を塗布できる方法であればよい。「凹部での厚さが選択的に厚くなる」とは,凹部に塗布される裏面電極用材料の厚さが,その他の部分(例えば凸部)に塗布される裏面電極用材料の厚さよりも厚くなることを意味する。裏面電極用材料は,後の焼成工程で発熱する材料からなる。このような材料を凹部に厚く塗布し,この状態で,この材料を焼成すると,凹部に開口部が形成される。また,裏面電極用材料は,好ましくは,基板と同一の導電型のドーパントを含む材料である。この場合,後の焼成工程で,開口部を形成した後,そのまま開口部近傍に,基板と同じ導電型の高濃度不純物領域を形成することができる。裏面電極用材料は,代表的には,アルミニウムペーストが用いられる。
1−3.この材料を焼成することにより,凹部においてパッシベーション膜を貫通して基板に電気的に接続される裏面電極を形成する工程
焼成は,例えば,温度プロファイルのピーク温度を700〜800℃として行われる。このとき,裏面電極用材料が厚く塗布されているほど,焼成時に多くの燃焼熱が放出され,所定厚さ以上に裏面電極用材料が塗布されている場所にのみ、パッシベーション膜に開口部が形成される。また,裏面電極用材料は,焼成により焼き固められ,前記開口部を介して基板に電気的に接続される裏面電極となる。
2.光電変換素子
本発明の光電変換素子は,裏面に凹凸を有する半導体基板を用いた光電変換素子において,基板裏面にパッシベーション膜を介して裏面電極を有し,凹部においてパッシベーション膜に開口部を有し,開口部において裏面電極と基板が接触していることを特徴とする。
光電変換素子の製造方法についての説明は,その趣旨に反しない限り,光電変換素子についても当てはまる。
本発明の実施例1に係る光電変換素子の製造方法を,図1及び図2を用いて説明する。なお,図1は,本実施例の光電変換素子の製造工程を示す断面図であり,図2は,本実施例の光電変換素子の製造工程を示すプロセスフロー図である。
まず,S21では,p型半導体基板1の両面にn型半導体層2を形成した。p型半導体基板1は,図1(a)に示すように,裏面に格子状に並んだ略均一な大きさ凹凸を有している。このような凹凸を有する基板は例えば,特開2001−223172号公報に示されるように,凹凸を形成した基体上に成長させて作製され,凹凸の大きさは,山−谷高さが100μm,ピッチは,2.5mmである。基板サイズは,50mm×50mm,基板の平均厚さは300μmである。この凹凸の形状やピッチは,基体の凹凸のパターンを変えることにより変更することができる。また,n型半導体層2は,オキシ塩化リンをソースとした熱拡散により不純物としてリンをp型半導体基板1内に拡散することにより,基板両面に形成する。
次に,S22では,基板1の表面側をレジスト等によって保護したうえで,裏面側のn型半導体層をフッ硝酸液によってエッチング除去し,表面側にのみn型半導体層2を残した。
次に,S23では,基板1の熱酸化を行い,基板表面および裏面に酸化シリコン膜3,5を形成した。このとき,裏面側の酸化シリコン膜5の厚さが厚すぎると,後に印刷・焼成するアルミニウムペーストが酸化シリコン膜5を突き抜けてp型シリコン基板1と接触しなくなるので,後の印刷工程で基板1に転写形成されるアルミニウムペーストの厚さに対応した厚さの酸化シリコン膜5を形成する。われわれの検討によれば,印刷直後のアルミニウムペーストの厚さと焼成貫通が可能な酸化シリコン膜の厚さには正の相関があり,具体的には,アルミニウムペーストの焼成を800℃で2分間行なうと,図3に示すような関係が得られた。例えば,印刷直後のアルミニウムペーストの厚さが50μmのときは,酸化シリコン膜の厚さが40nm以下であれば焼成貫通が可能である。また,酸化シリコン膜の形成については,熱酸化に限られるものではなく,プラズマCVD法によっても良いが,その場合,アルミニウムペーストの厚さと焼成貫通が可能な酸化シリコン膜の厚さの関係が熱酸化による酸化シリコン膜と異なるので注意が必要である。本実施例においては,厚さ50nmの酸化シリコン膜を熱酸化によって形成した。
次に,S24では,裏面にアルミニウムペースト7を印刷した。ここまでの工程により,図1(a)に示す構造が得られた。このとき,基板裏面凹凸の凹部で約70μm,凸部で約20μmとなるように印刷条件を設定し,図1(a)に示すように,凹凸形状に応じてペースト7の厚さが変化するようにした。
次に,このペースト7を焼成すると,図1(b)に示すように,ペースト7が厚くなる凹部でのみペーストの燃焼熱が大きくなって酸化シリコン膜5を貫通して開口部4が形成されると共にp+層6が形成された。また,同時に,ペースト7が焼き固められて裏面電極が形成された。焼成は800℃で2分間行なったが,ペースト厚さ60μm以上の部分でのみ酸化パッシベーション膜5を貫通した。
続いて,S25では,表面側に銀ペーストをグリッド状に印刷し,これを焼成して酸化シリコン膜3を貫通させることで受光面電極8を形成した。次に,p型シリコン基板1と裏面の酸化シリコン膜5の間の界面準位を低減するために水素雰囲気中でフォーミングガスアニールを行い(S26),最後に表面電極のハンダコートを行って太陽電池が完成した(S27)。
なお,裏面電極として,p型基板にたいしてアルミニウムペーストを用いているが,ドーパントとしてシリコンに対して同一導電型を示すものを含むペーストであれば,基板導電型にあわせ種々のものが使用できる。
本発明の実施例2に係る光電変換素子の製造方法を,図2,図4及び図5を用いて説明する。図2のプロセスフロー図は,実施例1の説明でも用いたが,本実施例の製造工程は,基本的に実施例1のものと共通しているので,図2のプロセスフロー図は,本実施例の説明にも用いる。なお,図4及び図5は,本実施例の光電変換素子の製造工程を示し,各図において(a)は断面図であり,(b)は底面図である。
まず,実施例1と同様の方法・材料などにより,S21,22の工程を行った。
次に,S23では,基板1の熱酸化を行い,基板表面および裏面に酸化シリコン膜3,5を形成した。このとき,裏面側の酸化シリコン膜5の厚さが厚すぎると,後に印刷・焼成するアルミニウムペースト7が酸化シリコン膜5を突き抜けてp型シリコン基板1と接触しなくなるのも実施例1と同様であり,本実施例では,厚さ30nmの酸化シリコン膜を熱酸化によって形成した。
次に,S24では,裏面にアルミニウムペースト7を印刷した。このとき,実施例1に比べて印刷時の印圧を高くした印刷条件とすることにより,図4に示すような,基板表面凹凸の凸部近傍にはペーストが転写されず,凹部近傍にのみペーストが転写される状態とした。このとき,印刷直後のペースト厚は,基板表面凹凸の凹部で約50μm,凸部でほぼ0μmとなった。このため,アルミニウムペースト7には,図4(a),(b)に示すような開口部9が形成され,そこから酸化シリコン膜5が露出している。
次に,このペースト7を焼成すると,図5に示すように,ペースト7が厚く転写されている凹部でのみペースト7の燃焼熱が大きくなって酸化シリコン膜5を貫通して開口部4が形成されると共にp+層6が形成された。また,同時に,ペースト7が焼き固められて裏面電極が形成された。一方,凸部近傍ではペーストがほとんど転写されていないため,酸化膜5が残った。
続いて,表面側に銀ペーストをグリッド状に印刷し,これを焼成して酸化シリコン膜を貫通させることで受光面電極を形成する工程(S25),次に,水素雰囲気中でフォーミングガスアニールを行い(S26),最後に表面電極のハンダコートを行なう工程(S27)についても,実施例1と同様である。
(比較例)
ここで,本発明による太陽電池と,本発明によらない従来の太陽電池を比較する。基板裏面側がフラットであることを除いて,従来太陽電池の構造は本発明によるものと変わらない。図6を参照して従来の太陽電池の作製方法を以下に述べる。比較に用いたp型半導体基板は実施例と同様である。
まず,熱拡散によって不純物をp型半導体基板内に拡散して,n型半導体層を形成する工程(S61)は,実施例のS21と同様である。次に,裏面側の拡散層をエッチング除去し(S62),さらに熱酸化を行うことにより基板表面および裏面に酸化シリコン膜を形成する工程(S63)も実施例とのS22及びS23同様である。
次に,基板裏面の酸化シリコン膜に開口部を設ける。開口部の形成方法は,先ず,基板裏面の酸化シリコン膜上にフォトレジストを回転塗布し,熱処理する(S64)。次に,マスクアライナー装置を用いて,開口部をパターン形成したガラスマスクを通して紫外線をレジストに照射し,露光を行なう(S65)。次に,表面に保護テープを貼付した上で,現像液に浸漬して露光部のレジストをエッチング除去することにより,現像を行う(S66)。次に,表面の保護テープを除去して,レジストの熱処理を行なう。次に,表面に保護テープを貼付した上で,フッ酸水溶液に浸漬し,開口されたレジスト部分の酸化シリコン膜をエッチング除去する(S67)。次に,表面の保護テープを除去し,アセトン中でレジストを除去する(S68)。これで酸化シリコン膜の開口処理が完成する。
次に,裏面にアルミニウムペーストを印刷・焼成すると,酸化シリコン膜の開口部でのみ,p+層が形成され,同時に裏面電極が形成される(S69)。
次に,表面側に銀ペーストをグリッド状に印刷する。これを焼成して酸化シリコン膜を貫通させることで受光面電極を形成する(S70)。次に,裏面のp型シリコン基板と酸化シリコン膜の界面準位を低減するために水素雰囲気中でフォーミングガスアニールを行なう(S71)。最後に表面電極の半田コートを行って太陽電池が完成する(S72)。
以上述べたように,従来の作製方法では開口部形成に煩雑なプロセスおよびマスクアライナー等の装置を要するのに対し,本発明による作製方法では,基板裏面形状を凹凸にしておくだけで,なんら開口のための特別なプロセスを要しない。図6の従来の製造方法と図2の本発明の製造方法を比較しても,本発明によりプロセスが大幅に削減されていることがわかる(図6の二重線囲み部分)。なお,他の開口方法においても,プラズマCVD装置,レーザー装置等,大掛りな装置を要する。このようにして完成した太陽電池の特性をAM1.5,100mW/cm2のソーラーシミュレータを使用し,25℃で評価した結果を表1に示す。
Figure 2006032690
表1から明らかなように,本発明の実施例1又は2による光電変換素子は,比較例のプロセスによる光電変換素子に比べ,大幅にプロセスを削減しているにも関わらず,同等の特性を有している。
本発明の実施例1に係る光電変換素子の製造工程を示す断面図である。 本発明の実施例1に係る光電変換素子の製造工程を示すプロセスフロー図である。 本発明における、アルミニウムペースト印刷厚さと焼成貫通が可能な熱酸化膜厚との相関を示すグラフである。 本発明の実施例2に係る光電変換素子の製造工程を示し,(a)は断面図,(b)は底面図である。 本発明の実施例2に係る光電変換素子の製造工程を示し,(a)は断面図,(b)は底面図である。 比較例の光電変換素子の製造工程を示すプロセスフロー図である。 従来技術による光電変換素子の概略断面図である。
符号の説明
1 p型半導体基板
2 n型半導体層
3 受光面酸化シリコン膜
4 開口部
5 裏面酸化シリコン膜
6 p+
7 アルミニウムペースト
8 受光面電極
9 開口部

Claims (10)

  1. 裏面に凹凸を有する半導体基板の裏面にパッシベーション膜を形成する工程と,
    凹部での厚さが選択的に厚くなるように裏面電極用材料を塗布する工程と,
    この材料を焼成することにより,凹部においてパッシベーション膜を貫通して基板に電気的に接続される裏面電極を形成する工程とを備える光電変換素子の製造方法。
  2. 裏面電極用材料は,基板と同一の導電型のドーパントを含む材料である請求項1に記載の製造方法。
  3. 基板は,裏面に略周期的な凹凸を有する請求項1に記載の製造方法。
  4. 基板は,シリコン基板からなり,パッシベーション膜は,酸化シリコン膜からなる請求項1に記載の製造方法。
  5. 凹凸は,凹部の底と凸部の頂点との間の高さの差が20〜200μmである請求項1に記載の製造方法。
  6. 裏面に凹凸を有する半導体基板を用いた光電変換素子において,
    基板裏面にパッシベーション膜を介して裏面電極を有し,
    凹部においてパッシベーション膜に開口部を有し,
    開口部において裏面電極と基板が接触していることを特徴とする光電変換素子。
  7. 基板は,開口部近傍に,基板と同じ導電型であり,かつ,不純物濃度が高い高濃度不純物領域を備える請求項6に記載の光電変換素子。
  8. 基板は,裏面に略周期的な凹凸を有する請求項6に記載の光電変換素子。
  9. 基板は,シリコン基板からなり,パッシベーション膜は,酸化シリコン膜からなる請求項6に記載の光電変換素子。
  10. 凹凸は,凹部の底と凸部の頂点との間の高さの差が20〜200μmである請求項6に記載の光電変換素子。
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