JP2006031992A - プラズマディスプレイパネル - Google Patents

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Hiroyuki Tachibana
弘之 橘
Tomohiro Murakoso
智宏 村社
Shunichi Wakabayashi
俊一 若林
Fumito Kusama
史人 草間
Kenji Ogawa
兼司 小川
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Abstract

【課題】書込み放電を安定して発生させことができ、さらに隣接する放電セルへのクロストークを改善して誤放電を低減することができるプラズマディスプレイパネルを提供する。
【解決手段】前面基板21の走査電極22および維持電極23と背面基板31のデータ電極32とが対向して構成される主放電セル40と、走査電極22のうち隣接する2本の走査電極22を有し主放電セル40に隣接した隙間部に構成されるプライミング放電セル41aとを区画する横隔壁34bと、走査電極22および維持電極23を覆う前面板誘電体層24とを備え、隣り合う補助電極22b’−補助電極22b’の互いに対向する面が、走査電極22、維持電極23およびデータ電極32のいずれに対しても傾斜する方向となるように、補助電極22b’を形成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、壁掛けテレビや大型モニターに用いられるプラズマディスプレイパネルに関する。
AC型として代表的な交流面放電型プラズマディスプレイパネル(以下、PDPと呼ぶ)は、面放電を行う走査電極および維持電極を互いに平行に配列して形成したガラス基板からなる前面板と、データ電極を配列して形成したガラス基板からなる背面板とにより構成されている。走査電極および維持電極とデータ電極とがマトリックスを組むように、しかも間隙に放電空間を形成するように前面板と背面板とを対向配置し、その外周部をガラスフリット等の封着材によって封着している。前面板と背面板との間には、隔壁によって区画された放電セルが設けられ、この隔壁間の放電セルに蛍光体層を形成している。このような構成のPDPにおいては、ガス放電により紫外線を発生させ、この紫外線でR、G、Bの各色の蛍光体を励起して発光させることによりカラー表示を行っている。
PDPは、1フィールド期間を複数のサブフィールドに分割し、発光させるサブフィールドを組み合わせて駆動することで階調表示を行う。各サブフィールドは少なくとも初期化期間、書込み期間および維持期間を有し、画像データを表示するために、初期化期間、書込み期間および維持期間においてそれぞれ異なる信号波形を各電極に印加している。
初期化期間には、例えば、正のパルス電圧をすべての走査電極に印加し、走査電極および維持電極を覆う誘電体層上の保護膜および蛍光体層上に必要な壁電荷を蓄積する。
書込み期間では、すべての走査電極に順次負の走査パルスを印加することにより、走査電極を走査する。表示データがある場合、走査電極を走査しているアドレス期間に、データ電極に正の書込みパルスを印加すると、走査電極とデータ電極との間で放電が起こり、走査電極上の保護膜の表面に壁電荷が形成される。
続く維持期間では、一定の期間、走査電極と維持電極との間に放電を維持するのに十分な電圧を印加する。これにより、走査電極と維持電極との間に放電プラズマが生成され、一定の期間、蛍光体層を励起発光させる。アドレス期間にデータパルスが印加されなかった放電空間では、放電は発生せず蛍光体層の励起発光は起こらない。これにより、それぞれの放電セルを発光、非発光に制御して画像を表示する。
ところが、このようなPDPでは、書込み期間の放電に大きな放電遅れが発生して書込み動作が不安定になったり、あるいは書込み動作を完全に行うために書込み時間を長く設定して書込み期間に費やす時間が大きくなり過ぎるといった課題があった。
これらの課題を解決するために、前面板に補助放電電極を設け前面板側の面内補助放電によってプライミング放電を発生させることによって放電遅れを小さくするPDPとその駆動方法が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2002−297091号公報
しかしながら上述のPDPにおいては、隣接する放電セルが相互干渉を起こしやすく、特に書込み期間において、隣接する放電セルへプライミングに必要な粒子以上のプライミング粒子が供給されてクロストークが生じ、誤書込みあるいは書込み不良等の誤放電が生じるという課題があった。
本発明のPDPは、これらの課題に鑑みなされたものであり、プライミング放電によって書込み放電を安定して発生させことができ、さらに隣接する主放電セルへのプライミング放電のクロストークを改善して誤放電を低減することができるPDPを提供することを目的とする。
このような目的を達成するために、本発明のPDPは、第1の基板上に2本ずつ交互にかつ互いに平行となるように配置された複数の第1電極および複数の第2電極と、隣り合う2本の第1電極の互いに対向する側に、第1電極からそれぞれ延長され互いに対向するように形成された補助電極と、第1の基板に放電空間を挟んで対向配置される第2の基板上に第1電極および第2電極と直交する方向に配置した第3電極と、第2の基板上に第1電極および第2電極と第3電極とで形成される複数の主放電セルと、互いに対向した補助電極で形成される複数のプライミング放電セルとを区画するように形成した隔壁とを有し、補助電極は、互いに対向する面がプライミング放電セルの長手方向に対して直行するかまたは傾斜する方向に形成されていることを特徴とする。
この構成により、プライミング放電によって書込み放電を安定して発生させことができ、さらに、隣接する主放電セルへのプライミング放電のクロストークを改善して誤放電を低減することができる。
また、補助電極は、互いに対向する面が第1電極、第2電極および第3電極のいずれに対しても傾斜する方向に形成されている構成としてもよい。
この構成により、隣接する主放電セルへのプライミング放電のクロストークをさらに改善することができる。
本発明によれば、プライミング放電によって書込み放電を安定して発生させことができ、さらに隣接する主放電セルへのプライミング放電のクロストークを改善して誤放電を低減することができるPDPを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるPDPの構造を示す分解斜視図であり、図2は、同PDPの断面図である。
図1に示すように、PDP10は第1の基板であるガラス製の前面基板21等よりなる前面板50と、第2の基板であるガラス製の背面基板31等よりなる背面板60とが放電空間を挟んで対向して配置され、その外周部をガラスフリット(図示せず)等の封着材によって封着されている。放電空間には放電によって紫外線を放射する放電ガスとして、ネオン(Ne)およびキセノン(Xe)等の混合ガスが封入されている。
前面板50の前面基板21上には、第1電極である走査電極22と第2電極である維持電極23とが、維持電極23−走査電極22−走査電極22−維持電極23−・・・となるように2本ずつ交互にかつ互いに平行に対をなして複数形成されている。走査電極22と維持電極23とはそれぞれ透明電極22a、23aと、透明電極22a、23a上に重なるように形成された金属母線22b、23bとから構成されている。隣り合う走査電極22−走査電極22の間、および維持電極23−維持電極23の間には発光時のコントラストを高めるために黒色材料等からなる光吸収層28が設けられている。
走査電極22同士が隣り合う光吸収層28上には、走査電極22のうち一方の走査電極22から金属母線22bが延長されて補助電極22b’が形成されている。そして、これらの走査電極22、維持電極23および光吸収層28を覆うように鉛−ホウ素(Pb−B)系ガラス等からなる前面板誘電体層24が形成され、さらにその上に酸化マグネシウム(MgO)等からなる保護層25が設けられている。
背面板60の背面基板31上には、走査電極22および維持電極23と交差する方向に、第3電極であるデータ電極32が互いに平行に複数形成されている。そして、データ電極32を覆うように背面板誘電体層33が形成されている。
背面板誘電体層33上には隔壁34が形成され、隔壁34は放電空間を区画して、走査電極22および維持電極23とデータ電極32とを有する複数の主放電セル40を形成している。隔壁34は、図1に示すように、データ電極32と平行な方向に延びる縦隔壁34aと、走査電極22および維持電極23と平行な方向に延び、主放電セル40の間に隙間部41を形成する横隔壁34bとで構成されている。したがって、主放電セル40は、横隔壁34bと、この横隔壁34bに交差するように設けられた縦隔壁34aとにより格子状に形成されている。
隙間部41は、横隔壁34bによって区画され主放電セル40と隣接して形成される。また、前面基板21上には走査電極22と維持電極23とが2本ずつ交互に対をなして形成されているので、隙間部41として、2本の走査電極22が隣り合う側に位置した走査電極側隙間部41aと、2本の維持電極23が隣り合う側に位置した維持電極側隙間部41bとが形成される。そして、それらは主放電セル40を挟んで、交互に並んだ構成となる。さらに、維持電極側隙間部41bにおいて放電の発生はないが、走査電極側隙間部41aにおいては、対向した補助電極22b’−補助電極22b’間でプライミング放電が発生する。すなわち、走査電極側隙間部41aはプライミング放電セルとしての働きを有する(以下、プライミング放電セル41aと表記する)。
ここで、本発明の第1の実施の形態においては、対向した補助電極22b’−補助電極22b’間におけるプライミング放電が、隣接する主放電セル40に対して傾斜した方向に発生するように補助電極22b’を形成している。図3は、本発明の第1の実施の形態におけるPDP10の金属母線22bおよび補助電極22b’の構成を示した図である。図3(a)はPDP10の金属母線22bおよび補助電極22b’の平面図および同平面図のX−X線における断面図であり、図3(b)は同斜視図である。図3に示すように、本発明の第1の実施の形態においては、隣り合う補助電極22b’−補助電極22b’の互いに対向する面が、走査電極22、維持電極23およびデータ電極32のいずれに対しても傾斜するように、補助電極22b’を形成している。したがって、隣り合う補助電極22b’−補助電極22b’の互いに対向する面がプライミング放電セル41aの長手方向に対して傾斜し、プライミング放電セル41aに隣接する主放電セル40に対しても傾斜することで、隣り合う補助電極22b’−補助電極22b’間において発生するプライミング放電は、放電の向きが主放電セル40に対して傾斜した方向となる。
隔壁34の頂部は前面基板21に当接するように平坦に形成されている。これは、隣接する主放電セル40とプライミング放電セル41aとの相互干渉を防ぐためであり、書込み期間において発生するプライミング放電の影響を受けて隣接する主放電セル40に誤書込みを生じる等の誤動作を防ぐためである。さらには、プライミング放電にともない、プライミング放電セル41aに隣接する主放電セル40の壁電荷が減少し書込み不良を生じる等の誤動作を防ぐためである。
また、図1に示すように、主放電セル40には蛍光体層35がそれぞれの隔壁34側面と背面板誘電体層33上に形成されている。蛍光体層35は背面板60に設けられたそれぞれのデータ電極32に対応しており、紫外線によって赤色、青色、緑色に発光する蛍光体層35が交互に設けられ、同一データ電極32上に設けられた主放電セル40には同一色の蛍光体層35が形成されている。なお、図1では隙間部41側に蛍光体層35を形成していないが、蛍光体層35を形成する構成としてもよい。また、上述の説明ではデータ電極32を覆うように背面板誘電体層33が形成されているが、この背面板誘電体層33は形成しなくてもよい。
図4は、本発明の第1の実施の形態におけるPDP10の電極配列図である。列方向にm列のデータ電極D〜D(図1のデータ電極32)が配列され、行方向にn行の走査電極SC〜SC(図1の走査電極22)とn行の維持電極SU〜SU(図1の維持電極23)とが維持電極SU−走査電極SC−走査電極SC−維持電極SU−・・・となるように2本ずつ交互に配列されている。そして、本発明の第1の実施の形態においては隣り合う走査電極SC、SCp+1(p=奇数)の補助電極(図1の補助電極22b’)の間でプライミング放電を行う。
そして、一対の走査電極SC、維持電極SU(i=1〜n)と1つのデータ電極D(j=1〜m)とを含む主放電セルCi、j(図1の主放電セル40)が放電空間内に形成される。このとき主放電セルCの総数はm×n個になる。また走査電極SCの補助電極22b’と走査電極SCp+1の補助電極22b’とを含むプライミング放電セルPS(図1のプライミング放電セル41a)が形成される。
次に、PDP10を駆動するための駆動波形とそのタイミングについて、PDP10の動作とともに説明する。
図5は、本発明の第1の実施の形態におけるPDP10の駆動波形図である。なお、本発明の第1の実施の形態においては、1フィールド期間を発光期間の重みを持った複数のサブフィールドに分割し、発光させるサブフィールドの組み合わせによって階調表示を行う。また、各サブフィールドは初期化期間、書込み期間、維持期間を有しており、それぞれのサブフィールドは発光期間の重みを変えるため維持期間における維持パルスの数を異ならせている以外はほぼ同様の動作を行う。そして、各サブフィールドにおける動作原理もほぼ同様であるので、ここでは1つのサブフィールドについてのみ動作を説明する。
まず、初期化期間前半部では、データ電極D〜Dおよび維持電極SU〜SUをそれぞれ0(V)に保持し、走査電極SC〜SCには、維持電極SU〜SUに対して放電開始電圧以下の電圧Viから、放電開始電圧を超える電圧Viに向かって緩やかに上昇する傾斜波形電圧を印加する。この傾斜波形電圧が上昇する間に、走査電極SC〜SCと維持電極SU〜SU、データ電極D〜Dとの間でそれぞれ1回目の微弱な初期化放電が起こる。そして、走査電極SC〜SC上部に負の壁電圧が蓄積されるとともに、データ電極D〜D上部および維持電極SU〜SU上部には正の壁電圧が蓄積される。ここで、電極上部の壁電圧とは電極を覆う誘電体層上あるいは蛍光体層上に蓄積された壁電荷により生じる電圧をあらわす。このとき、走査電極SC〜SCは同電位のためプライミング放電セルPSでは放電が発生しない。
初期化期間後半部では、維持電極SU〜SUを正電圧Veに保ち、走査電極SC〜SCには、維持電極SU〜SUに対して放電開始電圧以下となる電圧Viから放電開始電圧を超える電圧Viに向かって緩やかに下降する傾斜波形電圧を印加する。この間に、走査電極SC〜SCと維持電極SU〜SU、データ電極D〜Dとの間でそれぞれ2回目の微弱な初期化放電が起こる。そして、走査電極SC〜SC上部の負の壁電圧および維持電極SU〜SU上部の正の壁電圧が弱められ、データ電極D〜D上部の正の壁電圧は書込み動作に適した値に調整される。このときも、走査電極SC〜SCは同電位のためプライミング放電セルPSでは放電が発生しない。以上により初期化動作が終了する。
書込み期間は、奇数番目の走査電極を持つ主放電セルの書込み動作を行う奇数ライン書込み期間と、偶数番目の走査電極を持つ主放電セルの書込み動作を行う偶数ライン書込み期間とを有し、奇数番目の走査電極(以下、奇数走査電極と略記する)と偶数番目の走査電極(以下、偶数走査電極と略記する)との書込み動作を時間的に分離して行う。これは以下に詳細に説明するように、壁電荷を用いてプライミング放電を順次継続して安定して発生させるためである。
奇数ライン書込み期間では、奇数走査電極SCを一旦電圧Vcに保持する。そして、偶数走査電極SCp+1には、隣接する奇数走査電極SCとの間でプライミング放電セルPS内部に放電を生じさせるための電圧Vqを印加する。次に、1番目の走査電極SCに走査パルス電圧Vaを印加すると、プライミング放電セルPS内において2番目の走査電極SCとの間でプライミング放電が発生し、主放電セルC1、1〜C1、m内部にプライミングが供給される。このとき、表示すべき画像信号に対応するデータ電極D(kは1〜mの整数)に正の書込みパルスVdを印加すると、データ電極Dと走査電極SCとの交差部で放電が発生し、対応する主放電セルC1、kの維持電極SUと走査電極SCとの間の放電に進展する。そして主放電セルC1、k内の走査電極SC上部に正の壁電圧が蓄積され、維持電極SU上部に負の壁電圧が蓄積され、1行目の書込み動作が終了する。なお、このとき、プライミング放電セルPS内部の走査電極SC上部には正の壁電圧が蓄積され、走査電極SC上部には負の壁電圧が蓄積される。
以下同様に奇数番目の主放電セルC3、k、C5、k、・・・について書込み動作を行う。
偶数ライン書込み期間では、偶数走査電極SCp+1を一旦電圧Vcに保持する。そして、奇数走査電極SCには、隣接する偶数番目の走査電極SCp+1との間でプライミング放電セルPS内部に放電を生じさせるための電圧Vqを印加する。そして、2番目の走査電極SCに走査パルス電圧Vaを印加すると、プライミング放電セルPS内において1番目の走査電極SCとの間でプライミング放電が発生する。このときの放電は、プライミング放電セルPS内部の走査電極SC上部に蓄積された正の壁電圧、走査電極SC上部に蓄積された負の壁電圧が加算されるため放電遅れが小さく安定した放電となる。そして、主放電セルC2、1〜C2、m内部にプライミングが供給される。このとき、表示すべき画像信号に対応するデータ電極Dに正の書込みパルスVdを印加すると、データ電極Dと走査電極SCとの交差部で放電が発生し、対応する主放電セルC2、kの維持電極SUと走査電極SCとの間の放電に進展する。そして主放電セルC2、k内の走査電極SC上部に正の壁電圧が蓄積され、維持電極SU上部に負の壁電圧が蓄積され、2行目の書込み動作が終了する。なお、プライミング放電セルPS内部の壁電圧は反転し、プライミング放電セルPS内部の走査電極SC上部には負の壁電圧、走査電極SC上部には正の壁電圧が蓄積される。
以下同様に偶数番目の主放電セルC4、k、C6、k、・・・について書込み動作を行い、書込み期間を終了する。
維持期間では、走査電極SC〜SCおよび維持電極SU〜SUを0(V)に一旦戻した後、走査電極SC〜SCに正の維持パルス電圧Vsを印加する。このとき、書込み放電を起こした放電セルCi、kにおける走査電極SC上部と維持電極SU上部との間の電圧は、正の維持パルス電圧Vsに加えて、書込み期間において走査電極SC上部および維持電極SU上部に蓄積された壁電圧が加算されて、放電開始電圧より大きくなる。これにより、放電セルCi、kにおいて維持放電が発生する。以降同様に、走査電極SC〜SCと維持電極SU〜SUとに維持パルスを交互に印加することにより、書込み放電を起こした放電セルCi、kに対して維持パルスの回数だけ維持放電が継続して行われる。このとき、走査電極SC〜SCは同電位のためプライミング放電セルPSでは放電が発生しない。
続くサブフィールドの初期化期間では、維持電極SU〜SUを正電圧Veに保ち、走査電極SC〜SCには電圧Viに向かって緩やかに下降する傾斜波形電圧を印加する。すると、維持放電を行った主放電セルCi、kの走査電極SC〜SCと維持電極SU〜SU、データ電極D〜Dとの間でそれぞれ微弱な初期化放電が起こる。そして、走査電極SC〜SC上部および維持電極SU〜SU上部の壁電圧が弱められ、データ電極D〜D上部の正の壁電圧は書込み動作に適した値に調整される。このときも、走査電極SC〜SCは同電位のためプライミング放電セルPSでは放電が発生しない。
この後の書込み期間、維持期間、および続くサブフィールドの駆動波形およびPDPの動作は上述と同様である。
ここで、書込み期間を奇数ライン書込み期間と偶数ライン書込み期間とに分けた理由について、プライミング放電セルの動作を追って再度説明する。なお、プライミング放電セルPS内では、奇数走査電極SCに印加した電圧と偶数走査電極SCp+1に印加した電圧とが異なる場合にのみ放電が発生するので、書込み期間だけで説明を行う。
まず、最初のサブフィールドの奇数ライン書込み期間では、奇数走査電極SCに負電圧の走査電圧パルスVaを印加し、偶数走査電極SCp+1に正の電圧Vqを印加してプライミング放電を発生させる。そして、プライミング放電セルPS内の奇数走査電極SC上に正の壁電圧、偶数走査電極SCp+1上に負の壁電圧が蓄積される。
続く偶数ライン書込み期間では、負の壁電圧が蓄積している偶数走査電極SCp+1にさらに負電圧の走査電圧パルスVaを印加し、正の壁電圧が蓄積している奇数走査電極SCにさらに正の電圧Vqを印加してプライミング放電を発生させる。このように、このときのプライミング放電は電極に印加した電圧にさらに壁電圧が加算されるため、放電遅れの小さい安定した放電となる。そして、プライミング放電セルPS内の偶数走査電極SCp+1上に正の壁電圧、奇数走査電極SC上に負の壁電圧が蓄積される。
次のサブフィールドの奇数ライン書込み期間では、負の壁電圧が蓄積している奇数走査電極SCにさらに負電圧の走査電圧パルスVaを印加し、正の壁電圧が蓄積している偶数走査電極SCp+1にさらに正の電圧Vqを印加してプライミング放電を発生させる。したがって、このときのプライミング放電も放電遅れの小さい安定した放電となる。そして、プライミング放電セルPS内の奇数走査電極SC上に正の壁電圧、偶数走査電極SCp+1上に負の壁電圧が蓄積される。
以降同様に、壁電圧が常にプライミング放電を強めるように働くので、プライミング放電は放電遅れの小さい安定した放電となる。このように、書込み期間を奇数ライン書込み期間と偶数ライン書込み期間とに分けることによりプライミング放電を放電遅れの小さい安定した放電とすることができる。
なお、上述の動作説明においては、最初のサブフィールドの初期化期間はすべての主放電セルで初期化放電を行う全セル初期化動作を行い、次のサブフィールド以降の初期化期間は維持放電を行った主放電セルを選択的に初期化する選択初期化動作を行うものとして説明したが、これらの初期化動作は任意に組み合わせてもよい。
以上説明したように本発明の第1の実施の形態においては、プライミング放電セル41aにおいて、対向した奇数走査電極SCの補助電極22b’と偶数走査電極SCp+1の補助電極22b’との間でプライミング放電を発生させることで、プライミング放電を順次継続して安定して発生させ、書込み放電を安定して発生させることができる。
次に、本発明の第1の実施の形態において、隣り合う補助電極22b’−補助電極22b’間において発生させるプライミング放電が、隣接する主放電セル40に対して傾斜した方向となるように補助電極22b’を形成した理由について説明する。
図6は、本発明の第1の実施の形態におけるPDP10の要部の平面透視図である。図6に示したように、プライミング放電セル41aと主放電セル40とは横隔壁34bを間に挟んで隣接している。そして、隔壁34の頂部は前面基板21に当接するように平坦に形成されている。この構成は、上述したように、隣接する主放電セル40とプライミング放電セル41aとの相互干渉を防ぐためであり、プライミング放電によって発生するプライミング粒子が隣接する主放電セル40へ過剰に供給されることを防止し、誤書込みを生じる等の誤動作を防ぐことを目的としたものである。これは、隣接する主放電セル40へプライミングに必要な粒子以上のプライミング粒子が供給されてクロストークを生じることが、誤書込みあるいは書込み不良等の誤放電を生じる主な原因と考えられるからである。
しかしながら、そのように隔壁34を形成し、隣接する主放電セル40への過剰なプライミング粒子の供給を防止するような構成としていても、それらを完全に防止することは難しい。特に、プライミング放電によって発生したプライミング粒子が隣接する主放電セル40に向かって直接飛散するような場合には、主放電セル40へプライミングに必要な粒子以上のプライミング粒子が供給される可能性は高くなる。
そこで、本発明の第1の実施の形態においては、図6に示したように、隣り合う補助電極22b’−補助電極22b’の互いに対向する面がプライミング放電セル41aの長手方向に対して傾斜するように補助電極22b’を形成している。このような構成とすることで、図6において矢印で示したように、隣り合う補助電極22b’−補助電極22b’間で発生させるプライミング放電を、プライミング放電セル41aに隣接する主放電セル40に対して放電の向きが傾斜するように発生させることが可能となる。プライミング放電によって生成されるプライミング粒子は、放電の方向に沿って拡散すると考えられており、このように、プライミング放電の向きを隣接する主放電セル40に対して傾斜して発生させることで、プライミング粒子を隣接する主放電セル40に対して傾斜した方向に飛散させ、過剰なプライミング粒子の供給を防止することが可能となる。
本発明の第1の実施の形態では、ハイビジョン対応の42インチPDPにおいて、補助電極22b’−補助電極22b’間の隙間Wを60μm、対向する補助電極22b’−補助電極22b’間の幅Wを140μmとしている。ただし、それらのサイズはPDPのデザイン等によって異なるため、機種ごとに最適化する必要がある。
このように、本発明の第1の実施の形態では、プライミング放電セル41aに隣接する主放電セル40に対して傾斜した方向にプライミング放電が発生するように補助電極22b’を形成する。こうすることで、隣接する主放電セル40に対して傾斜した方向にプライミング粒子を飛散させて過剰なプライミング粒子の供給を防止し、隣接する主放電セル40へのプライミング放電のクロストークを改善して誤書込みや書込み不良等の誤放電を低減することができる。
なお、第1の実施の形態では、補助電極22b’を図6に示した形状で説明したが、これは一実施例を示したに過ぎず、対向した補助電極22b’−補助電極22b’の間に発生させるプライミング放電が、隣接した主放電セル40に対して傾斜した方向に発生する構成であれば、同様の効果を得ることができる。
図7は、本発明の第1の実施の形態におけるPDP10の補助電極22b’の他の形状の例を示した平面図である。例えば、図7に示すように、「く」の字型の補助電極22b’を、隣り合う補助電極22b’−補助電極22b’の互いに対向する面がプライミング放電セル41aの長手方向に対して傾斜するように、すなわち、主放電セル40に対して傾斜するように形成する構成であってもよい。
図8は、本発明の第1の実施の形態におけるPDP10の補助電極22b’のさらに他の形状の例を示した平面図である。図8に示すように、補助電極22b’を金属母線22bに対して傾斜して形成することで、隣り合う補助電極22b’−補助電極22b’の互いに対向する面を主放電セル40に対して傾斜させる構成であってもよい。
図9は、本発明の第1の実施の形態におけるPDP10の補助電極22b’のさらに他の形状の例を示した平面図である。図9に示すように、隣り合う補助電極22b’−補助電極22b’の互いに対向する面がプライミング放電セル41aの長手方向に対して直行する方向となるように補助電極22b’を形成する構成としてもよい。このような構成であっても、プライミング放電によって発生したプライミング粒子が隣接する主放電セル40に向かって直接飛散することを防止することができるからである。
このように、例えば図7〜図9に示したような、隣接する主放電セル40に対してプライミング粒子が直接飛散することを防止することができるような構成であれば、上述と同様の効果を得ることができる。
本発明に係るPDPは、プライミング放電によって書込み放電を安定して発生させことができ、さらに隣接する主放電セルへのプライミング放電のクロストークを改善して誤放電を低減することができるので、壁掛けテレビや大型モニター等のディスプレイ装置として有用である。
本発明の第1の実施の形態におけるPDPの構造を示す分解斜視図 同PDPの断面図 同PDPの金属母線および補助電極の構成を示した図 同PDPの電極配列図 同PDPの駆動波形図 同PDPの要部の平面透視図 同PDPの補助電極の他の形状の例を示した平面図 同PDPの補助電極のさらに他の形状の例を示した平面図 同PDPの補助電極のさらに他の形状の例を示した平面図
符号の説明
10 PDP
21 (ガラス製の)前面基板
22 走査電極
22a,23a 透明電極
22b,23b 金属母線
22b’ 補助電極
23 維持電極
24 前面板誘電体層
25 保護層
28 光吸収層
31 (ガラス製の)背面基板
32 データ電極
33 背面板誘電体層
34 隔壁
34a 縦隔壁
34b 横隔壁
35 蛍光体層
40 主放電セル
41 隙間部
41a 走査電極側隙間部(プライミング放電セル)
41b 維持電極側隙間部
50 前面板
60 背面板

Claims (2)

  1. 第1の基板上に2本ずつ交互にかつ互いに平行となるように配置された複数の第1電極および複数の第2電極と、
    隣り合う2本の前記第1電極の互いに対向する側に、前記第1電極からそれぞれ延長され互いに対向するように形成された補助電極と、
    前記第1の基板に放電空間を挟んで対向配置される第2の基板上に前記第1電極および前記第2電極と直交する方向に配置した第3電極と、
    前記第2の基板上に前記第1電極および前記第2電極と前記第3電極とで形成される複数の主放電セルと、互いに対向した前記補助電極で形成される複数のプライミング放電セルとを区画するように形成した隔壁とを有し、
    前記補助電極は、互いに対向する面が前記プライミング放電セルの長手方向に対して直行するかまたは傾斜する方向に形成されていることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  2. 前記補助電極は、互いに対向する面が前記第1電極、前記第2電極および前記第3電極のいずれに対しても傾斜する方向に形成されていることを特徴とする請求項1記載のプラズマディスプレイパネル。
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