JP2006031085A - パッシブ型rfid用の半導体装置、icタグ、及びそれらの制御方法 - Google Patents

パッシブ型rfid用の半導体装置、icタグ、及びそれらの制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
リーダ・ライタからICタグへの書き込み処理が失敗した場合に、その失敗要因を明確にし、その後に行われる無意味な書き込み処理のリトライを防止できる半導体装置を提供すること。
【解決手段】
本発明にかかる半導体装置は、受信した無線信号に基づいて電源電圧を生成する電源電圧発生回路11と、電源電圧に基づいた参照電圧を検出する電圧検出回路14と、データを記憶する記憶回路16と、電圧検出回路14の検出する参照電圧に基づいて、記憶回路16に書き込み動作を実行する制御回路15と、を備えるものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、パッシブ型RFID用の半導体装置、ICタグ、及びそれらの制御方法に関するものであり、特に、電波より生成した電源電圧の電圧検出器及び電圧検出方法を備えた半導体装置、ICタグ、及びそれらの制御方法に関する。
近年、工場での物流管理、小売店での物品管理において、商品の固有情報を書き込んだICを有するタグを貼り付けて、その情報を無線アンテナで読み取り、リアルタイムに商品の管理をするために、商品を自動認識する手段としてRFID(Radio Frequency IDentification)に関する技術が注目されている。
前述のRFID用のICタグ(以下、ICタグという)は、無線の電波により、リーダ・ライタとの間でデータの送受信を行うにあたって、電源電圧を無線の電波により生成するため、電池を搭載しない。このようなICタグは一般に“パッシブ型”と呼ばれ、ICタグ内部の回路において、リーダ・ライタから送信される搬送波の一部を整流し、動作するために必要な電源電圧を生成する。この生成した電源電圧によって、ICタグの半導体装置内部の制御用の論理回路、商品の固有情報等が書き込まれる不揮発性メモリ及びリーダ・ライタとのデータの送受信を行うために必要な通信回路等が動作する。
図12に、従来のパッシブ型のICタグのブロック図を示す。従来のICタグ101は、図に示すように、電源電圧発生回路111、受信回路112、送信回路113、制御回路114、チャージポンプ回路115、EEPROM116及びアンテナ120から構成されている。
図12の従来のICタグの動作について説明する。リーダ・ライタ(図示せず)は、ある一定の範囲に対してICタグ101が認識可能なフレームパルス(一定の周波数を有するパルス)を含んだ電波を送信する。フレームパルスを含んだ電波を認識可能な範囲内にICタグ101が位置すると、ICタグ101はアンテナ120によって電波を受信する。電波を受信したICタグ101は、電源電圧発生回路111において受信した電波を整流し、ICタグ101内部の回路を動作させるために必要な電源電圧を生成する。また、ICタグ101内部の回路を動作させるのに必要なクロック信号を、電波に含まれたフレームパルスの周波数に基づいて生成すると共に、リーダ・ライタから送信されるライト命令やライト命令等の受信に備えるために、内部回路を初期化する。
ICタグ101がリーダ・ライタから送信される命令やデータを含んだ電波を受信すると、受信回路112は、受信した電波から命令やデータの信号を復調する。制御回路114は、復調された命令やデータを受け取って、受け取った命令の処理を行う。例えば、リード命令の場合には、指定されたEEPROM116のアドレスのデータを読出し、読み出されたデータは送信回路113に送られる。送信回路113は、受け取ったデータを変調し、搬送波にてアンテナ120から送信する。また、ライト命令の場合には、指定されたEEPROM116のアドレスに受信したデータを書き込む。EEPROM116の書き込みには、通常14〜16Vの高電圧を必要とする。そのため、EEPROM116への書き込みを行うための電圧として、電源電圧発生回路111で発生した電源電圧をチャージポンプ回路115で昇圧することによって得られた電圧を使う。
例えば、非特許文献1には、アンテナ120で受信した電波により電源電圧を生成し、その電源電圧によって制御回路114、チャージポンプ回路115及びEEPROM116が動作し、無線により受信したデータのEEPROM116への書き込みを行う技術が開示されている。
リーダ・ライタからのライト命令によりICタグ101内のEEPROM116の書き込みが行われた場合には、通常、書き込みを行ったデータを読み出すことによって、正常書き込みが行われたか否かを判断する。すなわち、リーダ・ライタがライト命令を送信する場合には、書き込みデータや書き込み先アドレス等の送信に続いて書き込み先アドレスと同じアドレスを指定するリード命令を送信する。リーダ・ライタは、リード命令による読み出しデータを取得すると、リーダ・ライタ内部に保持していた先程の書き込みデータと比較し、その結果、両データが一致すれば正常書き込みが行われたものと判断して書き込み処理を終了し、両データが不一致であれば正常書き込みが行われなかったものと判断して書き込み処理の再実行を行う。
また、EEPROM116への書き込み、読み出しを制御する制御回路114及び読み出しデータを送信する送信回路113については、電源電圧発生回路111で生成した電源電圧は、論理回路が動作可能な電圧値(論理回路動作限界電圧値)以上であれば動作する。しかし、EEPROM116への書き込みが正常に行われるためには、通常14〜16Vの書き込み電圧を必要とするため、電源電圧発生回路111で生成した電源電圧は、チャージポンプ回路115で書き込み電圧を生成可能な電圧値(昇圧限界電圧値)以上でなければならない。
一般的に、チャージポンプ回路115は、回路面積が大きいため、なるべく昇圧する電圧値の範囲を小さくするように作られる。また、コンデンサの切替えのスイッチングの際の漏れ電流が大きいため、昇圧の効率が悪く、特に低い電圧値からの昇圧はその影響が顕著に表れる。従って、論理回路動作限界電圧値<昇圧限界電圧値となることが通例である。
図13に、無線の電波により生成した電源電圧と論理回路及びEEPROMへの書き込み動作並びにリーダ・ライタのICタグへの書き込み動作の関係を示す。
生成した電源電圧が、論理回路動作限界電圧値より小さい場合には、論理回路及びEEPROMへの書き込み動作の両方とも正常に動作することができない。すなわち、リーダ・ライタからのライト命令及びその直後のリード命令に対して、書き込み、読み出しを制御する制御回路等が動作できないため、ICタグはリーダ・ライタに対して応答することができない。従って、リーダ・ライタからICタグへの書き込み動作は失敗となる(この場合のリーダ・ライタのICタグへの書き込み動作は「×」とする)。
また、生成した電源電圧が、論理回路動作限界電圧値〜昇圧限界電圧値である場合には、論理回路は動作することができるが、EEPROMへの正常な書き込みはできない。すなわち、リーダ・ライタからのライト命令及びその直後のリード命令に対して、ICタグはリーダ・ライタの命令に従って動作はするが、EEPROMへの正常な書き込みが失敗しているため、ライト命令の直後のリード命令に対する読み出しデータが期待できず、書き込みデータ≠読み出しデータとして、再度書き込み処理を行う。(通常、この場合の読み出しデータは、従前に書き込まれたデータとなる。)従って、リーダ・ライタからICタグへの書き込み動作は失敗となる(この場合のリーダ・ライタのICタグへの書き込み動作は「△」とする)。
また、生成した電圧が昇圧限界電圧値以上である場合には、論理回路及びEEPROMへの書き込み動作の両方とも正常に動作できる。すなわち、リーダ・ライタからのライト命令及びその直後のリード命令に対して、EEPROMへの正常な書き込みが行われるため、ライト命令の直後のリード命令に対する読み出しデータが期待でき、書き込みデータ=読み出しデータとして、書き込み処理を終了する。従って、リーダ・ライタからICタグへの書き込み動作は成功となる(この場合のリーダ・ライタのICタグへの書き込み動作は「○」とする)。
ウド・カートハウス(Udo Karthaus)他著、「フリー・インテグレーテッド・パッシブ・ユーエイチエフ・アールエフアイディー・トランスポンダー・アイシー・ウィズ・16.7マイクロワット・ミニマム・アールエフ・インプット・パワー(Fully Integrated Passive UHF RFID Transponder IC With 16.7−μW Minimum RF Input Power)」、アイイーイーイー・ジャーナル・オブ・ソリッド−ステート・サーキッツ(IEEE JOURNAL OF SOLID−STATE CIRCUITS)、VOL.38、NO.10、2003年10月、p.1602−1608
しかしながら、生成した電源電圧が論理回路動作限界電圧値〜昇圧限界電圧値である場合には、リーダ・ライタからのライト命令に対して正常に書き込みが行われないのにもかかわらず、ライト命令直後のリード命令に対する処理を行うため、リーダ・ライタは何が原因で書き込みが失敗(書き込みデータ≠読み出しデータ)しているのか特定できない。すなわち、ICタグへのデータ書き込み処理が失敗した原因が電源電圧の生成不足であるのか、それともそれ以外の原因によるものなのかどうかを判別することができない。例えば、生成した電源電圧が論理回路動作限界電圧値より小さければ、ICタグが全く動作しないため、その原因がICタグ内部の電源電圧の生成不足であろうと直接的に予想することができ、その結果、リーダ・ライタとICタグの距離を変えてみようと考えることができる。しかし、生成した電源電圧が論理回路動作限界電圧値〜昇圧限界電圧値であれば、ライト命令直後のリード命令に対するICタグからの応答があるため、書き込み処理の失敗の原因がICタグ内の電源生成不足によるのか、それ以外の原因(メモリ不良、書き込み回路不良、書換え回数寿命、経年不良等)なのか判断できず、その結果、同じ条件にて無意味な書き込み処理を再度実行してしまうおそれがある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、その主たる目的は、生成した電源電圧が論理回路動作限界電圧値〜昇圧限界電圧値であること、すなわち電源電圧不足であることによって、リーダ・ライタからICタグへの書き込み処理が失敗したことを明確にし、その後に行われる無意味な書き込み処理のリトライを防止することにある。
本発明にかかるパッシブ型RFID用の半導体装置は、受信した無線信号に基づいて電源電圧を生成する電源電圧生成回路と、前記電源電圧に基づいた電圧である参照電圧を検出する電圧検出回路と、所定のデータを記憶する記憶回路と、前記電圧検出回路の検出する参照電圧に基づいて、前記記憶回路に前記所定のデータを書き込む書き込み動作を実行する制御回路と、を備えるものである。これにより、書き込み動作の失敗要因が電源電圧不足であることを明確にすることができ、無意味なリトライ処理を防止することができる。
上述のパッシブ型RFID用の半導体装置において、前記制御回路は、前記電圧検出回路の検出する参照電圧に基づいて、前記リーダ・ライタから受信する命令に従い前記リーダ・ライタが前記書き込み動作を確認するための確認処理を実行するものであってもよい。これにより、書き込み動作の失敗要因が電源電圧不足であることをさらに明確にすることができる。
上述のパッシブ型RFID用の半導体装置において、前記確認処理は、前記書き込み動作後の読み出し動作を有していてもよい。これにより、書き込み動作を効率よく行うことができる。
上述のパッシブ型RFID用の半導体装置において、前記確認処理は、前記書き込み動作後の読み出し動作による読み出しデータの送信処理を有していてもよい。これにより、書き込み動作の失敗要因が電源電圧不足であることをさらに明確にすることができる。
上述のパッシブ型RFID用の半導体装置において、前記確認処理は、前記電圧検出回路の検出結果を送信する処理を有していてもよい。これにより、書き込み動作の失敗要因が電源電圧不足であることをさらに明確にすることができる。
上述のパッシブ型RFID用の半導体装置において、前記制御回路は、前記電圧検出回路が前記書き込み動作の実行前に検出した参照電圧に基づいて、前記確認処理を実行してもよい。これにより、書き込み動作の失敗要因が電源電圧不足であることを、効率よく明確にすることができる。
上述のパッシブ型RFID用の半導体装置において、前記制御回路は、前記電圧検出回路が前記書き込み動作の実行後に検出した参照電圧に基づいて、前記確認処理を実行してもよい。これにより、書き込み動作の失敗要因が電源電圧不足であることを、効率よく明確にすることができる。
上述のパッシブ型RFID用の半導体装置において、前記制御回路は、前記電圧検出回路の検出する参照電圧が所定値以上であった場合に、前記書き込み動作を実行してもよい。これにより、書き込み動作を効率よく行うことができる。
上述のパッシブ型RFID用の半導体装置において、前記制御回路は、前記電圧検出回路の検出する参照電圧が所定値以上であった場合に、前記確認処理を実行してもよい。これにより、書き込み動作の失敗要因が電源電圧不足であることを、効果的に明確にすることができる。
上述のパッシブ型RFID用の半導体装置において、前記電圧検出回路の検出する参照電圧は、前記電源電圧生成回路によって生成された電源電圧であってもよい。これにより、書き込み動作の失敗要因が電源電圧不足であることを、精度よく明確にすることができる。
上述のパッシブ型RFID用の半導体装置において、前記電源電圧を昇圧する昇圧回路をさらに備え、前記電圧検出回路の検出する参照電圧は、前記昇圧回路によって昇圧された昇圧電圧であってもよい。これにより、書き込み動作の失敗要因が電源電圧不足であることを、さらに精度よく明確にすることができる。
上述のパッシブ型RFID用の半導体装置において、前記所定値は、前記書き込み動作が実行可能な電圧であってもよい。これにより、書き込み動作の失敗要因が電源電圧不足であることを、さらに精度よく明確にすることができる。
上述のパッシブ型RFID用の半導体装置において、前記電源電圧を昇圧する昇圧回路をさらに備え、前記所定値は、前記昇圧回路によって前記書き込み動作が実行可能な電圧を生成できる電圧であってもよい。これにより、書き込み動作の失敗要因が電源電圧不足であることを、さらに精度よく明確にすることができる。
上述のパッシブ型RFID用の半導体装置において、前記記憶回路は、不揮発性メモリであってもよい。これにより、不揮発性メモリの書き込み動作の失敗要因を明確にすることができる。
本発明にかかるICタグは、リーダ・ライタと電波を送受信するアンテナと、前記アンテナに接続され、上述のパッシブ型RFID用の半導体装置と、を備えるものである。これにより、書き込み動作の失敗要因が電源電圧不足であることを明確にすることができ、無意味なリトライ処理を防止することができる。
本発明にかかる制御方法は、所定のデータを記憶する記憶回路を有するICタグの書き込みを制御する制御方法であって、前記ICタグにおいて、リーダ・ライタから受信した無線信号に基づいて電源電圧を生成し、前記電源電圧に基づいた電圧である参照電圧を検出し、前記検出する参照電圧に基づいて、前記記憶回路に前記所定のデータを書き込む書き込み動作を実行し、前記書き込み動作の確認処理を実行するものである。これにより、書き込み動作の失敗要因が電源電圧不足であることを明確にすることができ、無意味なリトライ処理を防止することができる。
上述の制御方法は、前記リーダ・ライタにおいて、前記ICタグの確認処理の結果に基づいて、前記書き込み動作の失敗要因を判定してもよい。これにより、無意味なリトライ処理をさらに防止することができる。
上述の制御方法において、前記ICタグの確認処理は、前記書き込み動作後の読み出し動作による読み出しデータの送信処理を有し、前記リーダ・ライタの失敗要因の判定は、前記ICタグから前記読み出しデータを受信しなかった場合に、前記失敗要因が前記電源電圧の電圧不足であると判定してもよい。これにより、無意味なリトライ処理を効率よく防止することができる。
上述の制御方法において、前記ICタグの確認処理は、前記参照電圧の検出結果を送信する処理を有し、前記リーダ・ライタの失敗要因の判定は、前記ICタグから受信した検出結果において、前記参照電圧が所定値以下であった場合に、前記失敗要因が前記電源電圧の電圧不足であると判定してもよい。これにより、無意味なリトライ処理を効率よく防止することができる。
上述の制御方法において、前記ICタグの確認処理は、前記ICタグにおいて、前記書き込み動作の実行前に行われてもよい。これにより、無意味なリトライ処理をさらに効率よく防止することができる。
上述の制御方法は、前記リーダ・ライタの失敗要因の判定において、前記失敗要因が前記電源電圧の電圧不足であると判定された場合に、前記リーダ・ライタと前記ICタグとの距離を変更し、前記リーダ・ライタからICタグへ無線信号をさらに送信してもよい。これにより、リトライ処理を効率よく行うことができる。
本発明に係る半導体装置によれば、リーダ・ライタからICタグへの書き込み処理が失敗した場合に、その失敗要因を明確にし、その後に行われる無意味な書き込み処理のリトライを防止することができる。
発明の実施の形態1.
まず、図1〜図9を用いて、本発明の実施の形態1に係るICタグとその書き込み動作について説明する。図1は、本発明に係るICタグを簡略的に示したブロック図である。図1において、ICタグ1は、データを含んだ電波の送受信を行うアンテナ20と半導体装置10から構成されており、半導体装置10は、アンテナ20と接続されるアンテナ端子21、電波を整流し電源電圧の生成を行う電源電圧発生回路11、受信した電波からデータの復調を行う受信回路12、データを変調し電波送信を行う送信回路13、電源電圧発生回路11によって生成された電源電圧を検出する電圧検出回路14、記憶回路16の制御や送受信データの処理を行う制御回路15及び記憶回路16から構成されている。
まず、本発明に係るICタグ1が動作するために必要な電源電圧について説明する。図2は、本発明に係るリーダ・ライタ2とICタグ1の距離的関係を示している。本発明に係るICタグ1は、パッシブ型(電池を内蔵しないもの)であるため、電源電圧発生回路11において、リーダ・ライタ2から送信される電波を整流して電源電圧を生成する必要がある。電源電圧発生回路11で生成できる電圧値の大小は、通常、リーダ・ライタ2とICタグ1の距離に依存する。従って、図2に示すように、リーダ・ライタ2から送信される電波を受信してICタグ1内の半導体装置10が動作することができる電源電圧値を生成できる距離範囲内にICタグ1が位置している必要がある。
また、制御回路15は、論理回路で構成されているため、電源電圧発生回路11によって生成された電源電圧値が論理回路の動作できる最小の電源電圧値(以下、論理回路動作限界電圧値とする)以上であれば、正常に動作することができる。従って、電源電圧値が論理回路動作限界電圧値より小さければ、ICタグ1は、リーダ・ライタ2からのデータの受信、リーダ・ライタ2へのデータの送信及び内部の記憶領域(後述する記憶領域52)への書き込み又は読み出しの動作を行うことができない。
但し、記憶領域52への書き込み動作に必要な電圧値は、記憶領域52からの読み出し動作に必要な電圧値と異なる点に注意が必要である。本発明に係る記憶領域52は、特にEEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)等の不揮発性メモリを想定している。通常、不揮発性メモリの書き込みの際に必要な電圧値は、読み込みの際に必要な電圧値(論理回路動作限界電圧値と同程度)に比べて大きい。この書き込み電圧値が必要な値以上でなければ、正常な書き込み動作をすることができない。そのため、本発明に係る記憶回路16は、生成した電源電圧を昇圧し書き込み時に必要な電圧値を作り出すためのチャージポンプ回路(後述するチャージポンプ回路51)を内蔵している。しかし、前述したように、書き込み電圧値まで昇圧できる最低の電源電圧値(以下、昇圧限界電圧値)が必要である。従って、記憶回路16への読み出し動作については、生成した電源電圧値が論理回路動作限界電圧値以上であれば正常に動作可能であるが、記憶回路16への書き込み動作については、生成した電源電圧値が論理回路動作限界電圧値以上であっても昇圧限界電圧値以上でなければ正常に動作することができない。
ここで、図3に、生成した電源電圧値とICタグ1が動作可能な電圧値との大小関係についてまとめる。図3では、論理回路動作限界電圧値、昇圧限界電圧値および昇圧後の記憶領域52への書き込みの際に必要な電圧値(以下、メモリ書き込み電圧値とする)を示し、それぞれの電圧間の範囲を領域A〜Dと規定する。
領域Aでは、生成した電源電圧値が論理回路動作限界電圧値より小さいため、ICタグ1内の制御回路15は動作することができない。従って、リーダ・ライタ2からの命令に対してICタグ1は全く動作しない。
領域Bでは、生成した電源電圧値が論理回路動作限界電圧値〜昇圧限界電圧値であるため、ICタグ1内の制御回路15は動作するが、ライト命令に対する書き込み処理については正常に行うことができない。従って、リーダ・ライタ2からのライト命令及びその直後のリード命令に対してICタグ1は書き込み動作及び読み出し動作をするが、リーダ・ライタ2側での書き込みデータ≠読み出しデータの判定により、書き込み動作が正常に行われなかったと判断され、リーダ・ライタ2からのライト命令が再送信される。ゆえに、ICタグ1は書き込み処理が正常に実行することができない。
領域Cでは、生成した電源電圧値は昇圧限界電圧値以上であるため、チャージポンプ回路51によって記憶領域52への書き込みの際に必要な電圧値まで昇圧することができる。従って、リーダ・ライタ2からの命令に対してICタグ1は書き込み処理を正常に行うことができる。
領域Dは、電源電圧発生回路11で生成した電源電圧値を昇圧したものである。生成した電源電圧が領域Cであれば、昇圧後の電源電圧は領域Dの範囲に入り、正常な書き込み電圧を確保することができているため、ICタグ1は正常な書き込み処理を行うことができる。
尚、図3の電圧リミッタ制限値とは、回路を構成するトランジスタの耐圧値を示したものであり、特に領域Dでは、チャージポンプ回路51のトランジスタが高耐圧に対応したトランジスタであるため、電圧リミッタによる制限値が高い。
次に、図1の回路構成について説明する。電源電圧発生回路11は、前述の通り半導体装置10の内部の回路を動作させるために必要な電源電圧を生成し、受信回路12、送信回路13、電圧検出回路14、制御回路15及び記憶回路16に電源電圧を供給する。
受信回路12及び送信回路13は、リーダ・ライタ2との送受信のためのデータの復調、変調を行う。
電圧検出回路14は、生成した電源電圧値が昇圧限界電圧値以上であるか否かを判定し、その結果を電圧比較結果として、制御回路15に出力する。電圧検出回路14の一例として、昇圧限界電圧値を閾値とするインバータを利用した例があげられる。但し、このインバータの閾値は昇圧限界電圧値と一致するように設計する。インバータの入力に電源電圧発生回路11にて生成した電源電圧を入力する。入力された電圧値が昇圧限界電圧値以上でない場合には、インバータの出力は“1”として出力される。一方、入力された電圧値が昇圧限界電圧値以上である場合には、インバータの出力は反転し、“0”として出力される。電圧検出回路14は、このインバータの出力を電圧比較結果として、制御回路15に出力する。
図4は、本発明に係るICタグ1に用いられる制御回路15の構成を示すブロック図である。制御回路15は、図4に示すように、クロック生成回路41、電圧比較結果制御回路42、送信制御回路43及びメモリ制御回路44から構成されている。
クロック生成回路41は、リーダ・ライタ2から送信される電波に含まれる一定の周波数を有するフレームパルスに基づいてクロックを生成し、メモリ制御回路44等の他の回路に生成したクロックを供給する。
電圧比較結果制御回路42は、電圧検出回路14から受け取った電圧比較結果を内部のレジスタに格納する。また、リーダ・ライタ2から送信される命令がライト命令であるか否かを判断し、ライト命令である場合には、レジスタに格納した電圧比較結果に基づいてイネーブル信号をメモリ制御回路44に出力する。具体的には、ライト命令であって、電圧比較結果が“0”であれば、正常な書き込みが可能であるため、イネーブル信号を活性化する。一方、ライト命令であって、電圧比較結果が“1”であれば、正常な書き込みが不可能であるため、イネーブル信号を非活性化する。尚、リード命令である場合には、電圧比較結果にかかわらず、イネーブル信号を活性化するが、書き込み処理の確認のためのリード命令である場合には、電圧比較結果に基づいて、イネーブル信号は活性化/非活性化される。
送信制御回路43は、リーダ・ライタ2からのリード命令に対する読み出しデータの送信や電圧比較結果制御回路42内のレジスタに格納されている電圧比較結果を送信するために必要な送信制御信号及び送信データを制御する。
メモリ制御回路44は、リーダ・ライタ2から送信される命令、アドレス及びデータを受け取り、記憶回路16内の記憶領域52への書き込み又は読み出し処理の制御を行う。但し、書き込み又は読み出し処理は、電圧比較結果制御回路42から出力されるイネーブル信号が活性化している場合のみ行われる。また、リード命令に対して読み出したデータは、送信制御回路43に出力する。
図5は、本発明に係るICタグ1に用いられる記憶回路16の構成を示すブロック図である。記憶回路16は、図5に示すように、チャージポンプ回路51及び記憶領域52から構成されている。チャージポンプ回路51は、電源電圧発生回路11にて生成した電源電圧を、記憶領域52への書き込みの際に必要な電圧まで昇圧する。記憶領域52は、チャージポンプ回路51によって昇圧した書き込み電圧を用いて、制御回路15から出力される制御信号に従って書き込み処理が行われる。また、読み出し処理の場合には、電源電圧発生回路11にて生成した電源電圧をそのまま使用して読み出し処理が行われる。尚、電圧の切替えには、ライト許可信号及びリード許可信号に基づいて制御される。
ここで、リーダ・ライタ2からICタグ1への書き込み処理が行われる場合のICタグ1内の半導体装置10の動作を示すタイミングチャートを図6、図7に示す。但し、タイミングチャートは、電圧検出回路14、制御回路15及び記憶回路16の回路動作を中心に表しており、図6は書き込みが正常に終了した場合、図7は書き込みが正常に終了しなかった場合を示すものとする。
図6は、リーダ・ライタ2からの書き込み処理に対して、記憶領域52への書き込みが正常に実行することができる程度の電源電圧が生成された(電源電圧値>昇圧限界電圧値)場合の動作タイミングチャートである。リーダ・ライタ2から送信される電波を受信し、電源電圧発生回路11で電源電圧を生成すると、電圧検出回路14において、生成した電源電圧が昇圧限界電圧以上であるか否かの判定をする。図6の場合は、電源電圧値>昇圧限界電圧値であるため、電圧検出回路14は電圧比較結果として“0”を出力し、電圧比較結果を受け取った電圧比較結果制御回路42は内部のレジスタに格納する。一定期間経過後、リーダ・ライタ2からのライト命令を受信する。受信した命令がライト命令であると電圧比較結果制御回路42が判断した場合、電圧比較結果制御回路42はレジスタ内に格納されている電圧比較結果“0”を読み出し、イネーブル信号を活性化させて、記憶回路16への書き込み動作を許可する。
メモリ制御回路44は、記憶領域52にデータを書き込みために必要なライト許可信号を生成し、リーダ・ライタ2により指定されたアドレス及び書き込みデータに従って、書き込み処理を行う。さらに一定期間経過後、リーダ・ライタ2からのリード命令を受信する。このリード命令は、先程のライト命令と同じアドレスが指定されているため、電圧比較結果制御回路42は、先程の書き込み処理の確認のためのリード命令であると判断し、レジスタに格納されている電圧比較結果“0”を読み出し、イネーブル信号を活性化させて、記憶回路16への読み出し動作を許可する。メモリ制御回路44は、記憶領域52からデータを読み出すために必要なリード信号を生成し、リーダ・ライタ2により指定されたアドレスからデータを読み出す。メモリ制御回路44によって読み出されたリードデータは送信制御回路43を経由して、送信回路13よりリーダ・ライタ2に送信される。
図7は、リーダ・ライタ2からの書き込み処理に対して、記憶領域52への書き込みが正常に実行することができる程度に電源電圧が生成されなかった(電源電圧値<昇圧限界電圧値)場合の動作タイミングチャートである。図7では、生成した電源電圧値が昇圧限界電圧値以上でないため、電圧検出回路14は“1”を出力する。電圧比較結果として“1”を受け取った電圧比較結果制御回路42は、イネーブル信号を非活性化する。従って、メモリ制御回路44は、リーダ・ライタ2からのライト命令およびその直後のリード命令に対しての処理を行わない。
次に、リーダ・ライタ2からICタグ1への書き込みの際の一連の動作について説明する。図8は、リーダ・ライタ2のICタグ1への書き込みフロー図である。リーダ・ライタ2がICタグ1への書き込みを行う場合には、「フレームパルスのみを含んだ電波の送信(S801)」→「ライト命令、書き込み先アドレス、ライトデータの送信(S802)」→「リード命令、読み出し先アドレスの送信(S803)」を行い、リード命令の送信後に書き込みデータと読み出しデータの比較をすることによって正常書き込みが行われたか否かの判断をする。尚、リーダ・ライタ2のこれらの送信は一定間隔をおいて行われるため、ICタグ1から読み出しデータを一定時間経過しても受信できない場合には、書き込み処理が失敗したものと判断して、書き込み処理の再実行を行う。以下、フローに沿って詳細に説明する。
ICタグ1は、リーダ・ライタ2から送信されるフレームパルスのみを含んだ電波を受信し、電源電圧を生成すると共に、内部回路の初期化及びクロック信号の生成を行う(S811)。電波により電源電圧を生成したICタグ1は、生成した電源電圧値が昇圧限界電圧値以上であるか否かを判定する(S812)。生成した電源電圧値が昇圧限界電圧以上である場合には、レジスタに電圧比較結果として“0”を格納し(S813)、生成した電源電圧が昇圧限界電圧値以上でない場合には、電圧比較結果としてレジスタに“1”を格納する(S814)。
一定期間経過後、ICタグ1は、リーダ・ライタ2からライト命令、書き込み先アドレス及びライトデータを受信し(S815)、レジスタに格納されている電圧比較結果を確認する(S816)。電圧比較結果が“0”である場合には、書き込み処理を行う(S817)。一方、電圧比較結果が“1”である場合には、書き込み処理を中止する(S818)。
更に、一定期間経過後、書き込み処理の確認処理が行われる。例えば、ICタグ1は、リーダ・ライタ2からリード命令、読み出し先アドレスを受信し(S819)、レジスタに格納されている電圧比較結果を確認する(S820)。電圧比較結果が“0”である場合には、読み出し処理を行い(S821)、読み出したデータをリーダ・ライタ2に送信する(S822)。一方、電圧比較結果が“1”である場合には、読み出し処理を中止し(S823)、データの送信を行わない。
リード命令送信後の一定期間内にICタグ1からリードデータを受信した場合、リーダ・ライタ2は、ライトデータとリードデータの一致・不一致を確認する(S805)。ライトデータ=リードデータであれば、書き込み処理が正常に行われたものと判断し、処理を終了する(S806)。一方、ライトデータ≠リードデータであれば、生成した電源電圧が昇圧限界電圧以上であるのにもかかわらず、書き込み処理が失敗したと判断できるため、電源電圧の生成不足以外の原因によって書き込み処理が失敗した可能性があり、その結果、異常終了として書き込み処理を終える(S807)。
また、リード命令送信後の一定期間内にICタグ1からリードデータを受信できなかった場合、リーダ・ライタ2は、電源電圧の生成不足でICタグ1の処理が実行できていないと判断し(S808)、リーダ・ライタ2とICタグ1との距離の変更等を試みた後(S809)、再び書き込み処理を実行する。
従って、従来は、電源電圧の生成不足であるのにもかかわらず『ライト命令→リード命令』に対してICタグ1内部の制御回路15が動作してしまうために、電源電圧の生成不足であることが明確にわからなかったが、本発明に係るICタグ1では、電源電圧の生成不足である場合には、一律動作しないようにしているために、電源電圧の生成不足であることが明確に判別することができる。このため、ICタグ1から送信データが受信できなかった場合には、リーダ・ライタ2とICタグ1間の距離を近づける等、電源電圧の生成不足を解消するための対策をすることが可能となり、再実行後の書き込み処理おいて、同じ原因による再度の失敗を抑制することができる。
発明の実施の形態2.
次に、図9及び図10を用いて、本発明の実施の形態2に係るICタグの書き込み動作について説明する。図9及び図10は、図8と同様、リーダ・ライタ2のICタグ1への書き込みフロー図である。
上述した図8のフローにおいて、電源電圧の生成後に行った電圧比較結果が“1”である場合、ICタグ1は、ライト命令及びリード命令に対する応答を行わない。しかし、リーダ・ライタ2はその状況を知らないため、電圧比較結果が“1”であったとしても、ライト命令及びリード命令を送信してしまう。そこで、図9に示すフローのように、電圧比較結果が“0”であったもののみ、ライト命令を送信することを考える。尚、図9において、S801,S802,S805,S806,S811〜S814は、図8と同様の処理である。
ライト命令の送信や実行前に書き込み処理の確認処理を行うことができる。例えば、図9のように、リーダ・ライタ2は、ライト命令の送信前に、電圧比較結果を読み出す命令を、ICタグ1に送信する(S901)。ICタグ1は、電圧比較結果を読み出す命令を受信し(S911)、レジスタに格納してある電圧比較結果を読み出して(S912)、リーダ・ライタ2に送信する(S913)。リーダ・ライタ2は、電圧比較結果を受信し(S902)、電圧比較結果が“0”であるか否かの判断をする(S903)。
電圧比較結果が“0”である場合には、電源電圧値が昇圧限界電圧値を以上であり、正常な書き込み動作ができると判断し、ICタグ1に対してライト命令、書き込み先アドレス及び書き込みデータを送信する(S802)。一方、受信した電圧比較結果が“0”である場合には、電源電圧値が昇圧限界電圧値以上ではなく、電源電圧の生成不足によって正常な書き込み動作ができないものと判断する(S805)。その場合には、電源電圧発生回路11で生成する電源電圧をもっと大きくする必要があるので、リーダ・ライタ2とICタグ1の距離を変更する等し(S806)、ライト命令を送信する前に再度データを含まない電波の送信を行う(S801)。このような動作フローにすることにより、電源電圧が生成不足である場合に、無駄なライト命令の送信を防止することが可能となる。リーダ・ライタ2とICタグ1間の距離等を変更した後で、書き込み処理の再実行を行うことができる。
また、ICタグ1は、無線の電波により電源電圧生成するため、リーダ・ライタ2とICタグ1の周囲の環境の変化に、生成する電源電圧値も容易に影響を受けることが想定できる。従って、ライト命令を送信する前に生成した電源電圧値が昇圧限界電圧値以上であったとしても、記憶領域52への書き込み動作までの間に電源電圧値が変化し、実際の書き込みの際に昇圧限界電圧値を下回っているという場合も考えられる。そこで、図10に示すように、その他のタイミングで電源電圧値の判断を行う。尚、図10において、S801,S802,S803,S805,S806,S811〜S815,S817,S818は、図8と同様の処理であり、S901〜S903,S911〜S913は、図9と同様の処理である。
図10のように、ICタグ1がライト命令を受信した後であって実際の書き込みを行う前にも、生成した電源電圧値が昇圧限界電圧値以上であるか否かの判断をする(S111)。この結果、電源電圧比較が“0”であったもののみ、書き込み動作を実行する(S817)。
また、書き込み直前の電源電圧の比較結果で“0”であったとしても、書き込み中に電源電圧が下がってしまうことも考えられる。そこで、図10のように、書き込み動作の終了後に、電源電圧値が昇圧限界電圧値以上であるか否かを判断する(S114)。ここで、もし電源電圧値が昇圧限界電圧値以上でないならば書き込み処理が正常に行われなかった可能性が高いと考えられる。従って、この場合、電圧比較結果としてレジスタに“1”を格納し(S116)、その後のリード命令に対する処理は行わない(例えば、図8のS823)。
更に、前述した書き込み前後での電圧比較結果が“1”である場合には、リーダ・ライタ2がその直後に送信するリード命令は無駄になる。そこで、図10でも、図9と同様に電圧比較結果を読み出すことにすれば(S901,S902)、その後の無駄なリード命令の送信を防止することができる。
尚、書き込み動作前の電源電圧の比較、書き込み動作後の電源電圧の比較及び電圧比較結果の読み出しは、組み合わせることによって、高信頼性、且つ、高速動作で、書き込み処理を行うことができる。
その他の発明の実施の形態.
また、電圧検出回路に関する他の実施形態を図11に示す。図1で説明した電圧検出回路14は、電源電圧発生回路11で生成した電源電圧値と昇圧限界電圧値を比較するものであったが、図11での電圧検出回路14は、チャージポンプ回路51によって昇圧した電圧値と記憶回路16への書き込みの際に必要な最小電圧値を比較することとしている。これにより、記憶回路16への書き込みを行うために必要な書き込み電圧値が、実際に生成できているか否かを直接確認することができ、より正確な判断をすることができる。
また、本発明に係る記憶領域として、書き込みの際に必要な電圧値が、制御回路の動作する電圧値以上であるような回路に適用することができる。例えば、EEPROMやフラッシュメモリ、FeRAM(Ferroelectric RAM)、MRAM(Magnetic RAM)、OUM(Ovonic Unified Memory)等の不揮発性メモリがあげられる。
本発明にかかるICタグの構成を示すブロック図である。 本発明にかかるICタグシステムの構成図である。 本発明にかかるICタグの電源電圧値の大小関係を示す図である。 本発明にかかるICタグに用いられる制御回路の構成を示すブロック図である。 本発明にかかるICタグに用いられる記憶回路の構成を示すブロック図である。 本発明にかかるICタグの動作を示すタイミングチャートである。 本発明にかかるICタグの動作を示すタイミングチャートである。 本発明にかかるICタグへの書き込み方法を示すフローチャートである。 本発明にかかるICタグへの書き込み方法を示すフローチャートである。 本発明にかかるICタグへの書き込み方法を示すフローチャートである。 本発明にかかるICタグに用いられる記憶回路の構成を示すブロック図である。 従来のICタグの構成を示すブロック図である。 従来のICタグにおける電源電圧と動作の関係を示す図である。
符号の説明
1 ICタグ
2 リーダ・ライタ
10 半導体装置
11 電源電圧発生回路
12 受信回路
13 送信回路
14 電圧検出回路
15 制御回路
16 記憶回路
20 アンテナ
21 アンテナ端子
41 クロック生成回路
42 電圧比較結果制御回路
43 送信制御回路
44 メモリ制御回路
51 チャージポンプ回路
52 記憶領域

Claims (21)

  1. 受信した無線信号に基づいて電源電圧を生成する電源電圧生成回路と、
    前記電源電圧に基づいた電圧である参照電圧を検出する電圧検出回路と、
    所定のデータを記憶する記憶回路と、
    前記電圧検出回路の検出する参照電圧に基づいて、前記記憶回路に前記所定のデータを書き込む書き込み動作を実行する制御回路と、
    を備えるパッシブ型RFID用の半導体装置。
  2. 前記制御回路は、前記電圧検出回路の検出する参照電圧に基づいて、前記リーダ・ライタから受信する命令に従い前記リーダ・ライタが前記書き込み動作を確認するための確認処理を実行する、
    請求項1に記載のパッシブ型RFID用の半導体装置。
  3. 前記確認処理は、前記書き込み動作後の読み出し動作を有する、
    請求項2に記載のパッシブ型RFID用の半導体装置。
  4. 前記確認処理は、前記書き込み動作後の読み出し動作による読み出しデータの送信処理を有する、
    請求項2又は3に記載のパッシブ型RFID用の半導体装置。
  5. 前記確認処理は、前記電圧検出回路の検出結果を送信する処理を有する、
    請求項2乃至4のいずれか一つに記載のパッシブ型RFID用の半導体装置。
  6. 前記制御回路は、前記電圧検出回路が前記書き込み動作の実行前に検出した参照電圧に基づいて、前記確認処理を実行する、
    請求項2乃至5のいずれか一つに記載のパッシブ型RFID用の半導体装置。
  7. 前記制御回路は、前記電圧検出回路が前記書き込み動作の実行後に検出した参照電圧に基づいて、前記確認処理を実行する、
    請求項2乃至6のいずれか一つに記載のパッシブ型RFID用の半導体装置。
  8. 前記制御回路は、前記電圧検出回路の検出する参照電圧が所定値以上であった場合に、前記書き込み動作を実行する、
    請求項1乃至7のいずれか一つに記載のパッシブ型RFID用の半導体装置。
  9. 前記制御回路は、前記電圧検出回路の検出する参照電圧が所定値以上であった場合に、前記確認処理を実行する、
    請求項2乃至8のいずれか一つに記載のパッシブ型RFID用の半導体装置。
  10. 前記電圧検出回路の検出する参照電圧は、前記電源電圧生成回路によって生成された電源電圧である、
    請求項1乃至9のいずれか一つに記載のパッシブ型RFID用の半導体装置。
  11. 前記電源電圧を昇圧する昇圧回路をさらに備え、
    前記電圧検出回路の検出する参照電圧は、前記昇圧回路によって昇圧された昇圧電圧である、
    請求項1乃至9のいずれか一つに記載のパッシブ型RFID用の半導体装置。
  12. 前記所定値は、前記書き込み動作が実行可能な電圧である、
    請求項8乃至11のいずれか一つに記載のパッシブ型RFID用の半導体装置。
  13. 前記電源電圧を昇圧する昇圧回路をさらに備え、
    前記所定値は、前記昇圧回路によって前記書き込み動作が実行可能な電圧を生成できる電圧である、
    請求項8乃至10のいずれか一つに記載のパッシブ型RFID用の半導体装置。
  14. 前記記憶回路は、不揮発性メモリである、
    請求項1乃至13のいずれか一つに記載のパッシブ型RFID用の半導体装置。
  15. リーダ・ライタと電波を送受信するアンテナと、
    前記アンテナに接続され、請求項1乃至14のいずれか一つに記載のパッシブ型RFID用の半導体装置と、
    を備えるICタグ。
  16. 所定のデータを記憶する記憶回路を有するICタグの書き込みを制御する制御方法であって、
    前記ICタグにおいて、
    リーダ・ライタから受信した無線信号に基づいて電源電圧を生成し、
    前記電源電圧に基づいた電圧である参照電圧を検出し、
    前記検出する参照電圧に基づいて、前記記憶回路に前記所定のデータを書き込む書き込み動作を実行し、
    前記書き込み動作の確認処理を実行する、
    制御方法。
  17. 前記リーダ・ライタにおいて、
    前記ICタグの確認処理の結果に基づいて、前記書き込み動作の失敗要因を判定する、
    請求項16に記載の制御方法。
  18. 前記ICタグの確認処理は、前記書き込み動作後の読み出し動作による読み出しデータの送信処理を有し、
    前記リーダ・ライタの失敗要因の判定は、前記ICタグから前記読み出しデータを受信しなかった場合に、前記失敗要因が前記電源電圧の電圧不足であると判定する、
    請求項17に記載の制御方法。
  19. 前記ICタグの確認処理は、前記参照電圧の検出結果を送信する処理を有し、
    前記リーダ・ライタの失敗要因の判定は、前記ICタグから受信した検出結果において、前記参照電圧が所定値以下であった場合に、前記失敗要因が前記電源電圧の電圧不足であると判定する、
    請求項17に記載の制御方法。
  20. 前記ICタグの確認処理は、前記ICタグにおいて、前記書き込み動作の実行前に行われる、
    請求項19に記載の制御方法。
  21. 前記リーダ・ライタの失敗要因の判定において、前記失敗要因が前記電源電圧の電圧不足であると判定された場合に、
    前記リーダ・ライタと前記ICタグとの距離を変更し、
    前記リーダ・ライタからICタグへ無線信号をさらに送信する、
    請求項18乃至20のいずれか一つに記載の制御方法。
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