JP2006029770A - 熱交換器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 サイズの変更を簡単かつ安価に行うことができるとともに、熱交換性能を簡単に向上させうる熱交換器を提供する。
【解決手段】 互いに間隔をおいて配置された1対のヘッダタンク2、3と、両ヘッダタンク2、3間に並列状に配置されかつ両端部がそれぞれ両ヘッダタンク2、3に接続された複数の熱交換管4とを備えたガスクーラ1である。各ヘッダタンク2、3を、複数のタンク形成部材7を上下方向に積層して相互に接合することにより形成する。各タンク形成部材7に、上下方向に伸びる流体通過穴8を貫通状に形成する。隣り合うタンク形成部材7どうしを、接合部材14A、14Bを介して接合する。各タンク形成部材7に、流体通過穴8に通じる管挿入穴11を形成し、熱交換管4を、タンク形成部材7の管挿入穴11に挿入し、熱交換管用接合部材26を介してタンク形成部材7に接合する。
【選択図】 図2
【解決手段】 互いに間隔をおいて配置された1対のヘッダタンク2、3と、両ヘッダタンク2、3間に並列状に配置されかつ両端部がそれぞれ両ヘッダタンク2、3に接続された複数の熱交換管4とを備えたガスクーラ1である。各ヘッダタンク2、3を、複数のタンク形成部材7を上下方向に積層して相互に接合することにより形成する。各タンク形成部材7に、上下方向に伸びる流体通過穴8を貫通状に形成する。隣り合うタンク形成部材7どうしを、接合部材14A、14Bを介して接合する。各タンク形成部材7に、流体通過穴8に通じる管挿入穴11を形成し、熱交換管4を、タンク形成部材7の管挿入穴11に挿入し、熱交換管用接合部材26を介してタンク形成部材7に接合する。
【選択図】 図2
Description
この発明は、熱交換器に関し、さらに詳しくは、たとえばCO2(二酸化炭素)などの超臨界冷媒が用いられる超臨界冷凍サイクルのガスクーラやエバポレータとして好適に使用される熱交換器に関する。
この明細書および特許請求の範囲において、「アルミニウム」という用語には、純アルミニウムの他にアルミニウム合金を含むものとする。
たとえばカーエアコン用超臨界冷凍サイクルに用いられる熱交換器として、互いに間隔をおいて配置された1対の押出形材製ヘッダタンクと、両ヘッダタンク間に間隔をおいて並列状に配置されかつ両端部が両ヘッダタンクに接続された熱交換管と、隣接する熱交換管間の通風間隙に配置されかつ熱交換管にろう付されたフィンとよりなり、ヘッダタンクに、長さ方向に伸びる冷媒流通部が形成されるとともに冷媒流通部に通じる管挿入穴が形成され、熱交換管が、管挿入穴内に挿入された状態でヘッダタンクに接合されているものが知られている(特許文献1、図1〜図4参照)。
カーエアコン用超臨界冷凍サイクルに用いられる熱交換器においては、要求される熱交換性能や、搭載される車両の大きさなどに応じてサイズを変更する必要がある。特許文献1記載の熱交換器におけるサイズの変更は、ヘッダタンクの長さを変更するとともに、熱交換管の数および長さを変更することにより行われる。しかしながら、ヘッダタンクの長さおよび熱交換管の数を変更する場合、長さおよび管挿入穴の数が異なった複数種の押出形材製ヘッダタンクを用意しておく必要があり、熱交換器のサイズ変更を簡単かつ安価に行うことができないという問題がある。
また、特許文献1の図1に示されるように、この熱交換器において、熱交換性能を向上させるには、たとえば少なくともいずれか一方のヘッダタンク内を仕切により区画し、冷媒の流れ方向を変えることが好ましいが、実際には仕切りを設ける作業が面倒になるという問題がある。
さらに、特許文献1記載の熱交換器においては、ヘッダタンクが押出形材製であり、冷媒流通部の流路断面積が全長にわたって等しくなっているので、すべての熱交換管の冷媒流通量が不均一になることがあり、その結果熱交換性能が低下するおそれがある。
特開2003−314987号公報
この発明の目的は、上記問題を解決し、サイズの変更を簡単かつ安価に行うことができるとともに、熱交換性能を簡単に向上させうる熱交換器を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために以下の態様からなる。
1)互いに間隔をおいて配置された1対のヘッダタンクと、両ヘッダタンク間に並列状に配置されかつ両端部がそれぞれ両ヘッダタンクに接続された複数の熱交換管とを備えた熱交換器であって、各ヘッダタンクが、熱交換管の並び方向に積層されて相互に接合された複数のタンク形成部材からなり、各タンク形成部材に、熱交換管の並び方向に伸びる流体通過穴が貫通状に形成されている熱交換器。
2)流体通過穴が円筒穴からなり、すべてのタンク形成部材の流体通過穴の中心線が同一直線上に位置している上記1)記載の熱交換器。
3)隣り合うタンク形成部材どうしが、接合部材を介して接合されている上記1)または2)記載の熱交換器。
4)接合部材が、両面にろう材層を有するブレージングシートからなる上記3)記載の熱交換器。
5)タンク形成部材および接合部材がそれぞれアルミニウムからなる上記3)または4)記載の熱交換器。
6)隣り合うタンク形成部材における流体通過穴の周囲の部分どうしが、接合部材を介して接合されている上記3)〜5)のうちのいずれかに記載の熱交換器。
7)各タンク形成部材の積層方向の両端面が平坦面となされ、当該平坦面に、流体通過穴の両端開口を含むように凹所が形成され、接合部材が、隣り合う2つのタンク形成部材の両凹所により形成される空間内に配置されている上記3)〜6)のうちのいずれかに記載の熱交換器。
8)各タンク形成部材に、流体通過穴に通じる管挿入穴が形成され、熱交換管が、タンク形成部材の管挿入穴に挿入されるとともに、熱交換管用接合部材を介してタンク形成部材に接合されている上記1)〜7)のうちのいずれかに記載の熱交換器。
9)熱交換管用接合部材が、両面にろう材層を有するブレージングシートからなる上記8)記載の熱交換器。
10)熱交換管用接合部材およびタンク形成部材がそれぞれアルミニウムからなる上記8)または9)記載の熱交換器。
11)熱交換管用接合部材が板状であるとともに、タンク形成部材における管挿入穴が開口した面に接合されており、熱交換管用接合部材に、タンク形成部材の管挿入穴と合致するように管挿入穴が形成されている上記8)〜10)のうちのいずれかに記載の熱交換器。
12)各タンク形成部材における管挿入穴の一端が開口している面に、管挿入穴の一端開口を含むように凹所が形成され、凹所内に熱交換管用接合部材が配置されている上記11)記載の熱交換器。
13)1対のヘッダタンクのうち少なくともいずれか一方のヘッダタンクにおいて、すべての接合部材に、隣り合うタンク形成部材の流体通過穴どうしを通じさせる連通穴が形成されている上記3)〜12)のうちのいずれかに記載の熱交換器。
14)少なくともいずれか一方のヘッダタンクを形成するタンク形成部材を接合するすべての接合部材のうち、少なくとも1枚の接合部材の連通穴の大きさが他の接合部材の連通穴の大きさと異なっている上記13)記載の熱交換器。
15)1対のヘッダタンクのうち第1のヘッダタンクが、その長さ方向に並んだ複数のヘッダ部を備え、同じく第2のヘッダタンクが、第1ヘッダタンクのヘッダ部の数よりも1つ少ない数でかつ第1ヘッダタンクの隣り合うヘッダ部に跨るようなヘッダ部を備えており、両ヘッダタンクの各ヘッダ部を形成するタンク形成部材を接合するすべての接合部材に、隣り合うタンク形成部材の流体通過穴どうしを通じさせる連通穴が形成され、第1ヘッダタンクの1つのヘッダ部内に流入した冷媒が、すべての熱交換管およびヘッダ部を通過して第1ヘッダタンクの他の1つのヘッダ部内に流入するようになされている上記3)〜12)のうちのいずれかに記載の熱交換器。
16)第1ヘッダタンクのヘッダ部の数が2であるとともに、第2ヘッダタンクのヘッダ部の数が1である上記15)記載の熱交換器。
17)各ヘッダ部を形成するタンク形成部材を接合するすべての接合部材のうち、少なくとも1枚の接合部材の連通穴の大きさが他の接合部材の連通穴の大きさと異なっている上記15)または16)記載の熱交換器。
18)複数のヘッダ部を有するヘッダタンクにおいて、隣り合う2つのヘッダ部における互いに接合されるタンク形成部材間の接合部材が、その両側のタンク形成部材の流体通過穴の開口を塞いでいる上記15)〜17)のうちのいずれかに記載の熱交換器。
19)コンプレッサ、ガスクーラ、エバポレータ、減圧器、およびガスクーラから出てきた冷媒とエバポレータから出てきた冷媒とを熱交換させる中間熱交換器を備えており、かつ超臨界冷媒を用いる冷凍サイクルであって、ガスクーラが上記1)〜18)のうちのいずれかに記載の熱交換器からなる超臨界冷凍サイクル。
20)コンプレッサ、ガスクーラ、エバポレータ、減圧器、およびガスクーラから出てきた冷媒とエバポレータから出てきた冷媒とを熱交換させる中間熱交換器を備えており、かつ超臨界冷媒を用いる冷凍サイクルであって、エバポレータが上記1)〜18)のうちのいずれかに記載の熱交換器からなる超臨界冷凍サイクル。
21)超臨界冷媒が二酸化炭素である上記19)または20)記載の超臨界冷凍サイクル。
22)上記19)〜21)のうちのいずれかに記載の超臨界冷凍サイクルがカーエアコンとして搭載されている車両。
上記1)の熱交換器によれば、各ヘッダタンクが、熱交換管の並び方向に積層されて相互に接合された複数のタンク形成部材からなり、各タンク形成部材に、熱交換管の並び方向に伸びる流体通過穴が貫通状に形成されているので、タンク形成部材の数を変更することによりヘッダタンクの長さを変更することができる。しかも、たとえばすべてのタンク形成部材に、流体通過穴に通じる同数の管挿入穴を形成しておき、この管挿入穴に熱交換管の端部を挿入してタンク形成部材に接合するようにすれば、熱交換管の数も簡単に変更することができる。したがって、複数のタンク形成部材を用意しておくだけで、熱交換器のサイズ変更に対応することができ、熱交換器のサイズ変更を簡単かつ安価に行うことができる。
また、少なくともいずれか1つのタンク形成部材の流体通過穴を、タンク形成部材の両端面に接合された部材で閉鎖することにより、熱交換器における冷媒の流れ方向を熱交換性能を向上させる上で好適なものに設定することが可能になる。したがって、特許文献1記載の熱交換器に比較して、簡単に熱交換性能を向上させることができる。
上記2)の熱交換器によれば、タンク形成部材の流体通過穴が円筒穴からなるので、ヘッダタンクの耐圧性が向上する。
上記3)〜5)の熱交換器、特に上記4)および5)の熱交換器によれば、タンク形成部材どうしの接合を比較的簡単に行うことができる。
上記6)の熱交換器によれば、ヘッダタンク内の流体の洩れを確実に防止することができる。
上記7)の熱交換器によれば、隣り合うタンク形成部材の平坦面どうしが密着するので、両タンク形成部材間に隙間が生じることがなく、外観が優れたものになる。
上記8)の熱交換器の熱交換器によれば、すべてのタンク形成部材の管挿入穴の数を同数にしておけば、1種類のタンク形成部材の数を変更することにより熱交換管の数も変更することができる。したがって、1種類のタンク形成部材を用意しておくだけで、熱交換器のサイズ変更に対応することができ、熱交換器のサイズ変更を一層簡単かつ安価に行うことができる。
上記9)〜11)の熱交換器によれば、熱交換管のタンク形成部材への接合を比較的簡単に行うことができる。
上記12)の熱交換器によれば、熱交換管用接合部材が外側から見えにくくなるので、外観が優れたものになる。
上記13)および14)の熱交換器によれば、隣り合うタンク形成部材の流体通過穴どうしを簡単に連通させることができる。しかも、接合部材の連通穴の大きさを適切に調整することにより、ヘッダタンク内の各部分を流れる冷媒の量を任意に変化させることができる。したがって、すべての熱交換管の冷媒流通量を熱交換性能を向上させる上で好適なものに設定することができる。しかも、隣り合う熱交換管どうしの間の通風間隙を流れる空気の風速分布に応じて、各熱交換管への冷媒分流状態を調整することができる。
上記15)〜17)の熱交換器によれば、冷媒の流れを、熱交換性能を向上させる上で好適なものにすることができ、たとえば超臨界冷凍サイクルのガスクーラとして用いた場合の熱交換性能が向上する。また、両ヘッダタンクの各ヘッダ部を形成する隣り合うタンク形成部材の流体通過穴どうしを簡単に連通させることができる。しかも、各ヘッダ部を形成するタンク形成部材を接合する接合部材の連通穴の大きさを適切に調整することにより、ヘッダ部内のヘッダタンク内の各部分を流れる冷媒の量を任意に変化させることができる。したがって、すべての熱交換管の冷媒流通量を熱交換性能を向上させる上で好適なものに設定することができる。しかも、隣り合う熱交換管どうしの間の通風間隙を流れる空気の風速分布に応じて、各熱交換管への冷媒分流状態を調整することができる。
上記18)の熱交換器によれば、上記15)〜17)の熱交換器において、隣り合うヘッダ部どうしを簡単に独立したものにすることができる。
以下、この発明の実施形態を、図面を参照して説明する。この実施形態は、この発明による熱交換器を超臨界冷凍サイクルのガスクーラに適用したものである。
なお、以下の説明において、図1および図2の上下、左右をそれぞれ上下、左右というものとする。また、熱交換器における通風方向の下流側(図1に矢印Xで示す方向)を前、これと反対側を後というものとする。
図1〜図4において、超臨界冷媒、たとえばCO2を使用する超臨界冷凍サイクルのガスクーラ(1)は、左右方向に間隔をおいて配置されかつ上下方向にのびる2つのヘッダタンク(2)(3)と、両ヘッダタンク(2)(3)間に、上下方向に間隔をおいて並列状に配置された複数の偏平状熱交換管(4)と、隣接する熱交換管(4)どうしの間の通風間隙、および上下両端の熱交換管(4)の外側に配置されて熱交換管(4)にろう付されたコルゲートフィン(5)と、上下両端のコルゲートフィン(5)の外側にそれぞれ配置されてコルゲートフィン(5)にろう付されたアルミニウムベア材からなるサイドプレート(6)とを備えている。なお、この実施形態において、右側のヘッダタンク(2)を第1ヘッダタンク、左側のヘッダタンク(3)を第2ヘッダタンクというものとする。
第1ヘッダタンク(2)は、熱交換管(4)の並び方向、すなわち上下方向に積層されて相互に接合された複数のアルミニウム製タンク形成部材(7)からなる。各タンク形成部材(7)の左右方向外側部分に、上下方向に伸びる円筒穴からなる流体通過穴(8)が貫通状に形成されている。すべてのタンク形成部材(7)の流体通過穴(8)の中心線は上下方向に伸びる同一直線上に位置している。タンク形成部材(7)における熱交換管(4)の並び方向の両端面、すなわち上下両面は平坦面(7a)となっており、上下両平坦面(7a)に、それぞれ流体通過穴(8)の開口を含む、ここでは円形の凹所(9)が形成されている。タンク形成部材(7)は、平面から見て、流体通過穴(8)が形成された部分から左右方向内方に向かって前後方向に広がった形状となっており、その左右方向内側面は前後方向に長い方形の平坦面(7b)となっている。タンク形成部材(7)の左右方向内側平坦面(7b)における上下方向の中間部に、前後方向に長い適当な数、ここでは1つの管挿入穴(11)が形成されている。管挿入穴(11)は、タンク形成部材(7)内に形成された連通路(12)により流体通過穴(8)の内周面に通じている。また、タンク形成部材(7)の左右方向内側平坦面(7b)に、管挿入穴(11)の開口を含む、ここでは前後方向に長い方形の凹所(13)が形成されている。タンク形成部材(7)は、たとえば鍛造により成形される。
隣り合うタンク形成部材(7)どうしは、両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートから形成された接合部材(14A)(14B)を介して接合されている。接合部材(14A)(14B)は円形であり、隣り合う2つのタンク形成部材(7)の両凹所(9)により形成される空間(15)内に密に嵌るように配置されるとともにそのろう材層を利用して両タンク形成部材(7)にろう付され、これにより両タンク形成部材(7)が接合部材(14A)(14B)を介して接合されている。上下方向の中央部に存在する隣り合う2つのタンク形成部材(7)を接合する接合部材(14A)を除いたすべての接合部材(14B)には、隣り合うタンク形成部材(7)の流体通過穴(8)どうしを通じさせる連通穴(16)が形成されている。また、上下方向の中央部に存在する隣り合う2つのタンク形成部材(7)間の接合部材(14A)には連通穴(16)は形成されておらず、これにより第1ヘッダタンク(2)が、接合部材(14A)よりも上方の入口ヘッダ部(17)と、同下方の出口ヘッダ部(18)とに区画されている。両ヘッダ部(17)(18)は互いに隔離されている。入口ヘッダ部(17)おいては、入口ヘッダ部(17)を構成するすべてのタンク形成部材(7)の流体通過穴(8)により冷媒流路(17a)が形成され、出口ヘッダ部(18)においては、出口ヘッダ部(18)を構成するすべてのタンク形成部材(7)の流体通過穴(8)により冷媒流路(18a)が形成されている。
第1ヘッダタンク(2)の上端のタンク形成部材(7)には、流体通過穴(8)に通じる冷媒流入路(21)を有するアルミニウム製冷媒入口部材(20)が接合され、同じく下端のタンク形成部材(7)には、流体通過穴(8)に通じる冷媒流出路(23)を有するアルミニウム製冷媒出口部材(22)が接合されている。冷媒入口部材(20)の下面および冷媒出口部材(22)の上面には、それぞれ冷媒流入路(21)および冷媒流出路(23)の開口を含む、ここでは円形の凹所(24)(25)が形成されている。そして、上下両端のタンク形成部材(7)の凹所(9)と、冷媒入口部材(20)および冷媒出口部材(22)の凹所(24)(25)により形成される空間内に、上述した連通穴(16)を有する接合部材(14B)が密に嵌るように配置されるとともにそのろう材層を利用して両タンク形成部材(7)と冷媒入口部材(20)および冷媒出口部材(22)とにろう付され、これにより両タンク形成部材(7)と冷媒入口部材(20)および冷媒出口部材(22)とが接合部材(14B)を介して接合されている。そして、冷媒入口部材(20)の冷媒流入路(21)が入口ヘッダ部(17)の冷媒流路(17a)に、冷媒出口部材(22)の冷媒流出路(23)が出口ヘッダ部(18)の冷媒流路(18a)にそれぞれ連通している。
第2ヘッダタンク(3)は、第1ヘッダタンク(2)とほぼ同様な構成でかつ左右逆向きにしたものである。なお、両ヘッダタンク(2)(3)において、同一物および同一部分に同一符号を付す。第2ヘッダタンク(3)における第1ヘッダタンク(2)との相違点は、すべてのタンク形成部材(7)どうしを接合する接合部材(14B)が連通穴(16)を有しており、第2ヘッダタンク(3)全体が1つのヘッダ部となっているとともに、すべてのタンク形成部材(7)の流体通過穴(8)により冷媒流路(3a)が形成されている点、冷媒入口部材(20)および冷媒出口部材(22)が設けられておらず、上端のタンク形成部材(7)の上側凹所(9)内、および下端のタンク形成部材(7)の下側凹所(9)内に、それぞれ第1ヘッダタンク(2)における連通穴(16)の形成されていない接合部材(14A)が配置されるとともに、そのろう材層を利用してタンク形成部材(7)にろう付され、これにより上端のタンク形成部材(7)の流体通過穴(8)の上端開口および下端のタンク形成部材(7)の下端開口が塞がれている点である。したがって、第1ヘッダタンク(2)が、その長さ方向に並びかつ互いに隔離された複数、ここでは2つのヘッダ部(17)(18)を備え、同じく第2ヘッダタンク(3)が、第1ヘッダタンク(2)のヘッダ部(17)(18)の数よりも1つ少ない数、ここでは1つでかつ第1ヘッダタンク(2)の隣り合うヘッダ部(17)(18)に跨るようなヘッダ部を備えており、第1ヘッダタンク(2)の入口ヘッダ部(17)内に流入した冷媒が、すべての熱交換管(4)およびヘッダ部を通過して第1ヘッダタンク(2)の出口ヘッダ部(18)内に流入するようになされている。
熱交換管(4)はアルミニウム製押出形材からなり、前後方向に幅広の偏平状で、その内部に長さ方向にのびる複数の冷媒通路(4a)が並列状に形成されている。熱交換管(4)の両端部は、それぞれ両ヘッダタンク(2)(3)のタンク形成部材(7)の管挿入穴(11)に挿入された状態で、熱交換管用接合部材(26)を介してタンク形成部材(7)に接合されている。熱交換管用接合部材(26)は両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートから形成された前後方向に長い方形板状であり、タンク形成部材(7)の管挿入穴(11)と合致するように前後方向に長い管挿入穴(27)が形成されている。熱交換管用接合部材(26)の肉厚はタンク形成部材(7)の左右方向内側平坦面(7b)の凹所(13)の深さと等しくなっている。そして、熱交換管用接合部材(26)がタンク形成部材(7)の左右方向内側平坦面(7b)の凹所(13)内に配置され、熱交換管(4)は、その端部が熱交換管用接合部材(26)およびタンク形成部材(7)の管挿入穴(27)(11)に挿入された状態で、熱交換管用接合部材(26)のろう材層を利用して熱交換管用接合部材(26)およびタンク形成部材(7)にろう付されており、これにより熱交換管用接合部材(26)を介してタンク形成部材(7)に接合されている。
コルゲートフィン(5)は両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートを用いて波状に形成されたものであ
ガスクーラ(1)は、すべての部材を組み合わせて一括してろう付することにより製造される。
ガスクーラ(1)は、すべての部材を組み合わせて一括してろう付することにより製造される。
ガスクーラ(1)は、コンプレッサ、エバポレータ、減圧器、およびガスクーラから出てきた冷媒とエバポレータから出てきた冷媒とを熱交換させる中間熱交換器とともに超臨界冷凍サイクルを構成し、カーエアコンとして車両、たとえば自動車に搭載される。
上述したガスクーラ(1)において、図5に示すように、コンプレッサを通過したCO2 が、冷媒入口部材(20)の冷媒流入路(21)を通って第1ヘッダタンク(2)の入口ヘッダ部(17)内に入り、入口ヘッダ部(17)内の冷媒流路(17a)を通って入口ヘッダ部(17)内に通じているすべての熱交換管(4)の冷媒通路(4a)内に流入する。冷媒通路(4a)内に流入したCO2は、冷媒通路(4a)内を左方に流れて第2ヘッダタンク(3)内に流入する。第2ヘッダタンク(3)内に流入したCO2は冷媒流路(3a)を通って下方に流れ、出口ヘッダ部(18)内に通じているすべての熱交換管(4)の冷媒通路(4a)内に流入し、流れ方向を変えて冷媒通路(4a)内を右方に流れて第1ヘッダタンク(2)の出口ヘッダ部(18)内に入る。その後、CO2は出口ヘッダ部(18)の冷媒流路(18a)を下方に流れて冷媒出口部材(22)の冷媒流出路(23)を通って流出する。そして、CO2が熱交換管(4)の冷媒通路(4a)内を流れる間に、通風間隙を図1および図5に矢印Xで示す方向に流れる空気と熱交換し、冷却される。
上記実施形態においては、超臨界冷凍サイクルの超臨界冷媒として、CO2が使用されているが、これに限定されるものではなく、エチレン、エタン、酸化窒素などが使用される。
また、上記実施形態においては、第1ヘッダタンク(2)のヘッダ部の数が2つであり、第2ヘッダタンク(3)のヘッダ部の数が1つであるが、これに限るものではなく、第1ヘッダタンク(2)のヘッダ部の数が3以上で、第2ヘッダタンク(3)の数が第1ヘッダタンク(2)のヘッダ部の数よりも1つ少ない数となるように、適宜変更可能である。
さらに、上記実施形態においては、この発明による熱交換器が超臨界冷凍サイクルのガスクーラに適用されているが、これに限定されるものではなく、超臨界冷凍サイクルのエバポレータや、その他の熱交換器に適用される場合もある。
(1):ガスクーラ(熱交換器)
(2):第1ヘッダタンク
(3):第2ヘッダタンク
(3a):冷媒流路
(4):熱交換管
(7):タンク形成部材
(7a):平坦面
(7b):平坦面
(8):流体通過穴
(9):凹所
(11):管挿入穴
(13):凹所
(14A)(14B):接合部材
(15):空間
(16):連通穴
(17):入口ヘッダ部
(17a):冷媒流路
(18):出口ヘッダ部
(18a):冷媒流路
(26):熱交換管用接合部材
(27):管挿入穴
(2):第1ヘッダタンク
(3):第2ヘッダタンク
(3a):冷媒流路
(4):熱交換管
(7):タンク形成部材
(7a):平坦面
(7b):平坦面
(8):流体通過穴
(9):凹所
(11):管挿入穴
(13):凹所
(14A)(14B):接合部材
(15):空間
(16):連通穴
(17):入口ヘッダ部
(17a):冷媒流路
(18):出口ヘッダ部
(18a):冷媒流路
(26):熱交換管用接合部材
(27):管挿入穴
Claims (22)
- 互いに間隔をおいて配置された1対のヘッダタンクと、両ヘッダタンク間に並列状に配置されかつ両端部がそれぞれ両ヘッダタンクに接続された複数の熱交換管とを備えた熱交換器であって、各ヘッダタンクが、熱交換管の並び方向に積層されて相互に接合された複数のタンク形成部材からなり、各タンク形成部材に、熱交換管の並び方向に伸びる流体通過穴が貫通状に形成されている熱交換器。
- 流体通過穴が円筒穴からなり、すべてのタンク形成部材の流体通過穴の中心線が同一直線上に位置している請求項1記載の熱交換器。
- 隣り合うタンク形成部材どうしが、接合部材を介して接合されている請求項1または2記載の熱交換器。
- 接合部材が、両面にろう材層を有するブレージングシートからなる請求項3記載の熱交換器。
- タンク形成部材および接合部材がそれぞれアルミニウムからなる請求項3または4記載の熱交換器。
- 隣り合うタンク形成部材における流体通過穴の周囲の部分どうしが、接合部材を介して接合されている請求項3〜5のうちのいずれかに記載の熱交換器。
- 各タンク形成部材の積層方向の両端面が平坦面となされ、当該平坦面に、流体通過穴の両端開口を含むように凹所が形成され、接合部材が、隣り合う2つのタンク形成部材の両凹所により形成される空間内に配置されている請求項3〜6のうちのいずれかに記載の熱交換器。
- 各タンク形成部材に、流体通過穴に通じる管挿入穴が形成され、熱交換管が、タンク形成部材の管挿入穴に挿入されるとともに、熱交換管用接合部材を介してタンク形成部材に接合されている請求項1〜7のうちのいずれかに記載の熱交換器。
- 熱交換管用接合部材が、両面にろう材層を有するブレージングシートからなる請求項8記載の熱交換器。
- 熱交換管用接合部材およびタンク形成部材がそれぞれアルミニウムからなる請求項8または9記載の熱交換器。
- 熱交換管用接合部材が板状であるとともに、タンク形成部材における管挿入穴が開口した面に接合されており、熱交換管用接合部材に、タンク形成部材の管挿入穴と合致するように管挿入穴が形成されている請求項8〜10のうちのいずれかに記載の熱交換器。
- 各タンク形成部材における管挿入穴の一端が開口している面に、管挿入穴の一端開口を含むように凹所が形成され、凹所内に熱交換管用接合部材が配置されている請求項11記載の熱交換器。
- 1対のヘッダタンクのうち少なくともいずれか一方のヘッダタンクを形成するタンク形成部材を接合するすべての接合部材に、隣り合うタンク形成部材の流体通過穴どうしを通じさせる連通穴が形成されている請求項3〜12のうちのいずれかに記載の熱交換器。
- 少なくともいずれか一方のヘッダタンクを形成するタンク形成部材を接合するすべての接合部材のうち、少なくとも1枚の接合部材の連通穴の大きさが他の接合部材の連通穴の大きさと異なっている請求項13記載の熱交換器。
- 1対のヘッダタンクのうち第1のヘッダタンクが、その長さ方向に並んだ複数のヘッダ部を備え、同じく第2のヘッダタンクが、第1ヘッダタンクのヘッダ部の数よりも1つ少ない数でかつ第1ヘッダタンクの隣り合うヘッダ部に跨るようなヘッダ部を備えており、両ヘッダタンクの各ヘッダ部を形成するタンク形成部材を接合するすべての接合部材に、隣り合うタンク形成部材の流体通過穴どうしを通じさせる連通穴が形成され、第1ヘッダタンクの1つのヘッダ部内に流入した冷媒が、すべての熱交換管およびヘッダ部を通過して第1ヘッダタンクの他の1つのヘッダ部内に流入するようになされている請求項3〜12のうちのいずれかに記載の熱交換器。
- 第1ヘッダタンクのヘッダ部の数が2であるとともに、第2ヘッダタンクのヘッダ部の数が1である請求項15記載の熱交換器。
- 各ヘッダ部を形成するタンク形成部材を接合するすべての接合部材のうち、少なくとも1枚の接合部材の連通穴の大きさが他の接合部材の連通穴の大きさと異なっている請求項15または16記載の熱交換器。
- 複数のヘッダ部を有するヘッダタンクにおいて、隣り合う2つのヘッダ部における互いに接合されるタンク形成部材間の接合部材が、その両側のタンク形成部材の流体通過穴の開口を塞いでいる請求項15〜17のうちのいずれかに記載の熱交換器。
- コンプレッサ、ガスクーラ、エバポレータ、減圧器、およびガスクーラから出てきた冷媒とエバポレータから出てきた冷媒とを熱交換させる中間熱交換器を備えており、かつ超臨界冷媒を用いる冷凍サイクルであって、ガスクーラが請求項1〜18のうちのいずれかに記載の熱交換器からなる超臨界冷凍サイクル。
- コンプレッサ、ガスクーラ、エバポレータ、減圧器、およびガスクーラから出てきた冷媒とエバポレータから出てきた冷媒とを熱交換させる中間熱交換器を備えており、かつ超臨界冷媒を用いる冷凍サイクルであって、エバポレータが請求項1〜18のうちのいずれかに記載の熱交換器からなる超臨界冷凍サイクル。
- 超臨界冷媒が二酸化炭素である請求項19または20記載の超臨界冷凍サイクル。
- 請求項19〜21のうちのいずれかに記載の超臨界冷凍サイクルがカーエアコンとして搭載されている車両。
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