JP2006029532A - 可動体の傾斜支持装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
プラズマテレビ受像機、液晶テレビ受像機、パソコンの液晶モニタなどにおける大型の映像表示体などの可動体について、その傾斜を変更でき且つ一定に保つ。
【解決手段】
可動体に取り付けた可動ブラケットを介して回動可能なシャフトと、シャフトに嵌装されて該シャフトとともに回動するカム板と、固定枠体に取り付けてカム板の周面と接触する弾性体とを備え、固定枠体を直接または間接的に基台に固着するとともに、可動体の下向きへの傾斜がカム板を介して弾性体を圧縮することによって抑制され、前方傾斜から上向きへの戻りが弾性体の付勢によって促進される。
【選択図】図2

Description

本発明は、映像表示体などの可動体の傾斜を変更でき且つ一定に保つことができる傾斜支持装置に関し、プラズマテレビ受像機、液晶テレビ受像機、パソコンの液晶モニタなどにおける大型の映像表示体を傾斜支持する装置に関する。
パソコンの液晶モニタ、プラズマテレビ受像機または液晶テレビ受像機では、大型ディスプレイである映像表示体を水平方向に回転でき、さらにディスプレイが見やすいように所望の傾斜角度で一定に保つことができるタイプが多い。映像表示体を傾斜支持するには、一般に、映像表示体の側壁に取り付けたシャフトを基台の貫通孔に挿入し、該シャフトにワッシャおよび数枚の皿バネを介してナットを強く締め付ける。この傾斜支持装置は、映像表示体の側壁面とワッシャ面とが摩擦面になり、数枚の皿バネの弾力で映像表示体の動きを強く抑制するので樹脂の破損や金属の変形が発生しやすく、長期間に亘る使用は困難であった。
本発明者は、既に特公平7−59427号および特許第2650149号において回動抑制機構を提案し、この回動抑制機構は傾斜支持装置としても使用可能である。この回動抑制機構は、映像表示体の急激な傾斜回動を防止できる反面、重量が10kg近い大型の映像表示体の傾斜を保つことはできない。同様に、特許第2770297号は、ノート型パソコンやビデオカメラのような軽量の液晶表示部について、構造が単純で傾斜角度を適切に調整することができても、重い映像表示体の傾きを抑制する場合に、該映像表示体の重量に応じて単純に大型化することはできない。
特公平7−59427号公報 特許第2650149号公報 特許第2770297号公報
プラズマテレビ受像機または液晶テレビ受像機は、近年いっそう大型化の傾向があり、寸法が37インチ以上になると、映像表示体の重量が25kg以上に達し、従来の傾斜支持装置のままであると、重い映像表示体を特定の傾斜角度に保つことができず、傾けた映像表示体を元に戻すのに体力を要することになる。また、従来の傾斜支持装置を単に大型化すれば、テレビ受像機における傾斜支持装置の専有面積が増大し、該テレビ受像機の美観を損ねるうえに全体がいっそう重量化してしまう。特に、コイルバネを用いる傾斜支持装置では、大型化の傾向が顕著である。
本発明は、従来の傾斜支持装置に関して検討を重ねた結果、耐磨耗性樹脂製の制動部材を有する回動抑制装置に加えて、特定形状のカム板の周面を弾性体で押圧することにより、重い映像表示体を任意の傾斜角度に保つことができ、且つ高い耐久性を有する可動体の傾斜支持装置を提案することを目的とするものである。本発明の他の目的は、構造が単純で小型化できることにより、テレビ受像機などにおける専有面積が小さい可動体の傾斜支持装置を提供することである。
本発明に係る傾斜支持装置は、映像表示体などの可動体の傾斜を一定に保つ支持装置である。本発明に係る傾斜支持装置は、可動体に取り付けた可動ブラケットを介して回動可能なシャフトと、シャフトに嵌装されて該シャフトとともに回動するカム板と、固定枠体に取り付けてカム板の周面と接触する弾性体とを備える。この傾斜支持装置では、固定枠体を直接または間接的に基台に固着するとともに、可動体の下向きへの傾斜がカム板を介して弾性体を圧縮することによって抑制され、前方傾斜から上向きへの戻りが弾性体の付勢によって促進される。
本発明に係る傾斜支持装置は、可動体に取り付けた可動ブラケットを介して回動可能なシャフトと、シャフトに嵌装されて該シャフトとともに回動するカム板と、固定枠体に取り付けてカム板の周面と接触する弾性体と、カム板の円弧状面と接触する対向壁面を有する固定枠体とを備えていてもよい。この傾斜支持装置では、弾性体がカム板を常に横方向に押圧しても、該カム板の円弧状面が固定枠体の対向壁面と接触することでシャフトの変形を防止している。
本発明の傾斜支持装置において、固定枠体の側壁にシャフトを嵌入する貫通孔を設け、この貫通孔と同心状に配置して固定枠体の側壁に固着する円形トレイと、該円形トレイ内に収納する耐磨耗性樹脂製の制動部材と、該制動部材と接触し且つシャフトとともに回動するワッシャとを有すると好ましい。これらをナットで締め付けることにより、シャフトを回動すると制動部材の端面とワッシャの端面とが摩擦面となる。
好ましくは、本発明の傾斜支持装置では、中空の直方体形状を有する固定枠体において、両側壁にシャフトを嵌入する貫通孔をそれぞれ設け、一方の直交壁に弾性体を取り付けるとともに、他方の直交壁の壁面がカム板の円弧状面と接触する。また、弾性体は、平頭ピンに嵌装した複数枚の皿バネまたは竹の子バネからなると好ましい。
本発明を図面によって説明すると、例えば、図1において傾斜支持装置1はプラズマテレビ受像機2に搭載され、この場合には可動体はディスプレイ枠5である。固定枠体7は、図1のように基台8に直接固着しても、適宜の回動機構を介して間接的に基台8に固着してもよい。この傾斜支持装置がテレビ受像機以外の他の機器に搭載されるならば、当然、開閉蓋や扉などの他の部材が可動体に相当し、機器本体が基台8に相当する。また、設置した機器の構造や機能に応じて、可動体に取り付けるべきブラケットの方が静止し、固定枠体の方が回動する態様になる場合もある。
図1に示す傾斜支持装置1において、可動ブラケット3,3は、−5度の上向き位置5b(図1)から+10度の下向き位置(図1)まで回動でき、この回動と停止がスムースになるようにカム板40の平面形状を定め、且つ該ブラケットのストッパ68の移動可能距離を定めている。可動ブラケット3の回動可能角度は、搭載した機器における用途に応じても任意に変更すればよく、これに応じてカム板40の平面形状およびストッパ68の移動可能距離を定め、その回動可能角度は通常360度以下であり、所望に応じて360度を超える範囲に定めることも可能である。
L字形側面の可動ブラケット3,3は、図2において2個を所定間隔をおいて1対で配置する。可動ブラケット3は、可動体の荷重が10kg前後であるならば1個だけ取り付けた構造でもよく、荷重が50kgを超えるならば4個以上を設置すればよく、この際に各ブラケット3の間隔は任意に設定することが可能である。可動ブラケット3の側面形状は、一般にL字形、I字形、V字形であり、設置する機器における可動体の構造に応じて適宜変更すればよい。
固定枠体7は、比較的コンパクトな箱型であると取り付けや保管の点で好ましく、20kg重という大荷重を受けても小型化できるように、カム板40の回動を制御する弾性体として複数枚の皿バネ38(図7から図9参照)または竹の子バネなどを使用する。この際に、この弾性体として圧縮コイルバネを用いると小型化が困難になり、板バネであると十分な抑制力や付勢力を欠く場合が多くなる。固定枠体7は、図3のような中空の直方体形状に限定されず、シャフト12を回動自在に支持する側壁14または直交壁56,62が、設置した機器の基台8の一部を利用してもよく、可動ブラケット3が該機器の可動体そのものである場合も包含する。
図5および図6に例示するように、シャフト12の旋回抑制は、固定枠体7の側壁14とともに静止する制動部材28と、可動ブラケット3つまりシャフト12と一体的に回動するワッシャ26とによって達成し、該制動部材は円形トレイ30の中に嵌り込む。このため、樹脂製の制動部材28は、その内端面が円形トレイ30の内表面と接触し、さらに金属の円形トレイ30の環状周壁50およびワッシャ26で完全に取り囲まれ、加圧・加熱を受けても変形または膨張できる余地がない。制動部材28およびワッシャ26はいずれもほぼドーナツ形のディスクであり、制動部材28とワッシャ26との摩擦面は平坦であって摩耗渣が発生することが殆どなく、制動部材28が耐磨耗性のエンジニアリング樹脂製であると、長期間使用することが可能である。
円形トレイ30は、図6に示すように浅い皿状であっても、金属リングを枠体側壁14にスポット溶接して形成しても、該側壁を切削によって円形状の凹みを設けることで構成してもよい。円形トレイ30の内径は、制動部材28およびワッシャ26の外径よりもわずかに大きく、該円形トレイの環状周壁50の高さは、通常、制動部材28の厚みよりも大きいことが望ましい。
また、制動部材28およびワッシャ26の外径は通常等しく、一般に直径7〜8mm以上であれば製作可能である。制動部材28およびワッシャ26を円形トレイ30内に嵌装した後に、ナット42で全体を締め付けることにより、制動部材28の端面とワッシャ26の端面とが摩擦面となり、シャフト12を任意の回動位置で静止できる。
図5と図6では、固定枠体7の側壁14の両側に制動部材28,34を配置しているけれども、該制動部材を片側だけに配列する構成にしてもよい。可動ブラケット3をシャフト12の両端部に固着したり、皿バネ38を2枚以上嵌装したり、ナット42の代わりにかしめ止めなどで締着することも可能である。
制動部材28は、ワッシャ26とともに空回りしないように、固定枠体7の側壁14において回り止め機能を有することを要する。その一例として、制動部材に側面突起48(図6,図10)または周面突起(図示しない)を形成し、一方、側壁14と円形トレイ30に貫通孔52(図11),54(図3)を設けたり、側壁14に凹み(図示しない)を設ける。また、制動部材28と枠体側壁14とを貫通するピンを取り付けたり、制動部材の外周面および円形トレイの内周面を楕円や矩形などの非円形平面としてもよく、接着剤で制動部材28と枠体側壁14とを一体化してもよい。
傾斜支持装置1を搭載する機器は、図1に示す大型プラズマテレビ受像機2や液晶テレビ受像機のほかに、例えば、各種の工作機械、開閉蓋を有する大型コピー機、カーナビゲーション装置、パソコンの液晶モニタ、ラップトップパソコン、車のグローブボックス、車載テレビなどである。家庭用としては、例えば、床下収納庫の扉、車庫や倉庫の上下開閉扉、ライティングデスクなどにも適用でき、この場合には1対の可動ブラケットを離隔した態様で設置する。
本発明に係る傾斜支持装置は、大型テレビ受像機における重い映像表示体のような可動体を任意の傾斜位置で静止できる。この傾斜支持装置は、特定形状のカム板の周面を弾性体で押圧していることにより、重い映像表示体のような可動体が下向きへ傾斜することを抑制するとともに、下向き傾斜から水平位置および上向き傾斜に戻す際は弾性体の付勢によって促進し、大型テレビ受像機などにおいて使い勝手が非常に良好である。
本発明の傾斜支持装置は、かなり重い可動体を任意の傾斜位置で静止する機能を有するにしてはコンパクトな構造であり、テレビ受像機やディスプレイ装置に搭載した際に取付面積が少なくて済み、基台などに嵌め込むことも容易である。この傾斜支持装置は、比較的小さい箱型の固定枠体にまとめることができ、このように箱型枠体にまとめると部品の保管や取付作業が容易になる。
本発明の傾斜支持装置では、可動体の回動抑制つまりシャフトの回動を抑制するために、耐磨耗性樹脂製の制動部材の端面と円形ワッシャの端面とが摩擦面となり、該制動部材はその外周が円形トレイの周壁内面と密接し、該制動部材の外周画を円形トレイで密に取り囲んでいる。このため、制動部材に継続的な押圧力や熱が加わっても、該制動部材が外方へ変形または破損せず、長期間安定して使用できる。シャフトの回動は、上下のいずれの方向でも適宜に制動できるうえに、全体的な構造が単純で安価である。
本発明の傾斜支持装置は、注油またはグリース塗布のような作業を省略しても焼き付けすることなく、従来の樹脂ヒンジのような脆弱さもなくて耐久性に優れている。この傾斜支持装置は、製造コストおよびランニングコストの点で有利であり、シャフトを回動する際に作用する十分な重さの荷重に耐えることにより、大型テレビ受像機だけでなく、乗用車分野などの多様な分野に適用することが可能である。この傾斜支持装置は、長期間使用してもシャフトの回動作動は常に一定であり、数万回の回動試験に容易に耐えることができる。
本発明を図面に基づいて説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。図1は、本発明に係る傾斜支持装置1(図2)を搭載したプラズマテレビ受像機2を示す。傾斜支持装置1について、通常、可動ブラケット3,3を、補強板4を介してテレビ受像機2のディスプレイ枠5の下端部にボルト止めし、且つ固定枠体7をテレビ受像機2の基台8にボルト止めする。傾斜支持装置1は、通常、基台8の内部に収納されて外部から見えることはない。
傾斜支持装置1は、図2から明らかなように中空箱型のコンパクトな構造である。例えば、図3に示す固定枠体7はほぼ直方体形状で縦54mm、横98mm、高さ36.5mmであり、可動ブラケット3,3は図4に示すようにL字形側面を有し、該ブラケットの垂直部10をシャフト12(図5および図6)の後端部にカシメ止めする。可動ブラケット3,3および固定枠体7は、厚さ3mmの金属板からなり、32インチテレビで約20kg、37インチテレビで約25kgであるディスプレイ枠5の重量に対して十分な耐久性を有する。
図2と図4から明らかなように、L字形側面の可動ブラケット3,3は、固定枠体7の両側壁14の外側において、水平部16を上側にして対向配列し、該水平部の上面は固定枠体7の上端よりも上方に位置する。ブラケット3を後端部にカシメ止めしたシャフト12は、固定枠体7の側壁14に設けた円形貫通孔18に回転可能に挿入する。シャフト12は、図6から明らかなように、前方部に雄ねじ山20を刻設し、軸方向に沿って周面の両側22,22を平行に切削し、中間の一部が円形部24である非円形軸である。
例えば、可動ブラケット3,3は、水平部16に設けた複数個のボルト孔23(図5)を介してディスプレイ枠5の下端部にボルト止めする。一方、固定枠体7は、矩形底部に設けた複数個のボルト孔25(図3)を介して基台8にボルト止めする。
シャフト12には、枠体側壁14の貫通孔18(図3)に挿入する前に、円形ワッシャ26、円形制動部材28および円形ステイ30を順次嵌装し、貫通孔18に挿入した後に、さらに円形ステイ32、円形制動部材34、円形ワッシャ36、少なくとも1枚の皿バネ38、肉厚のカム板40を順次嵌装し、ナット42で全体を締め付ける。円形制動部材28,34および円形ステイ30,32には、シャフト12に嵌装可能な円形の中心孔44(図10),46(図11)を設け、これらは貫通孔18と同径であり、全体を締着した時にシャフト12の円径部24の個所に位置する。また、円形ワッシャ26,36、カム板40および皿バネ38には、シャフト12の非円形断面に対応する非円形貫通孔42(図7から図9参照),43(図12)を設ける。
円形制動部材28,34は通常同一形状であり、炭素含有のポリアセタール樹脂のような耐磨耗性樹脂製の射出成形品であると好ましい。図10に示すように、制動部材28は、円形中心孔44を有するドーナツ状ディスクであり、その一方の端面に円形突起48を円周方向に等間隔に4個形成する。制動部材28を保持する金属製の円形ステイ30(図11)は、環状周壁50および円形中心孔46を有する円形皿状体であり、該周壁の内寸は制動部材28の外寸よりも僅かに大きく、該制動部材の円形突起48と対応する小貫通孔52を円周方向に等間隔に4個形成する。一方、図3に示すように、枠体側壁14には貫通孔18の周辺において小貫通孔54を円周方向に等間隔に4個設ける。制動部材28の各円形突起48が、締着時に円形ステイ30の各貫通孔52を経て枠体側壁14の各貫通孔54に嵌入されることにより、制動部材28および円形ステイ30はシャフト12が回動しても固定枠体7とともに静止している。
円形ワッシャ26,36は硬質金属製で通常同一形状であり、両側面が平坦なほぼドーナツ状のディスクである。皿バネ38は、図12に示すように非円形中心孔43を有する。カム板40は、図6のように金属板を重ね合わせて肉厚であり、図7から図9に示すように非円形中心孔42を有する。ワッシャ26,36は、皿バネ38やカム板40と同様に非円形中心孔を有するから、ワッシャ26,36をシャフト12に嵌めると、該シャフトとともに回動・停止する。
シャフト部分を図5のように組み立ててナット42で締め付けると、皿バネ38によって制動部材28,34は弾性的にワッシャ26,36で押圧され、ともに円形トレイ30または32の中に入り込む。ワッシャ26,36は、非円形中心孔を有することにより、シャフト12つまり可動ブラケット3とともに回動する。一方、制動部材28,34は、各円形突起48がステイ貫通孔52を経て枠体側壁18の各貫通孔54に嵌入されて静止している。この際に、耐磨耗性樹脂製の制動部材28,34をワッシャ26,36と面接触させて機構全体を締め付けることにより、回動するワッシャ26の端面と、静止する制動部材28の側面とが摩擦面となり、可動ブラケット3を任意の回動位置で静止できる。ディスプレイ枠5を回動する際に作用する約30kg重の荷重は、両制動部材28,34の端面と両ワッシャ26,36の端面で受ける。樹脂製の制動部材28,34は、その外周画が円形トレイ30または32の環状周壁50で密に取り囲まれているため、継続的な押圧力や発熱が加わっても外方へ変形または破損することなく、長期間安定して使用することができる。
固定枠体7には、図2および図7から図9に例示するように、側壁14と直交する壁56において、カム板40と対向する位置に貫通孔58を設ける。平頭ピン60には、弾性体である複数枚の皿バネ38を嵌装し、その後にピン後端部を直交壁56の貫通孔58に挿入する。この結果、ピン60は、平頭部がカム板40の周面に接触することによって貫通孔58から脱落せず、カム板40つまりシャフト12を横方向から押圧している。カム板40の平面は、図7から図9を参照すると左側が斜め直線状で右側が円弧状であり、右側円周面61が固定枠体7における他方の直交壁62の壁面63と常に接触することにより、ピン60による押圧でシャフト12が変形することを防止する。
カム板40は、その平面が左側が斜め直線状である。図7において、可動ブラケット3が水平位置つまりディスプレイ枠5が垂直位置5a(図1)である時、カム板40の周面直線部64とピン60の平頭部平面66との間に上向き開口角度αを有し且つ貫通孔58の垂直位置がシャフト12のそれよりも低いことにより、カム板40は、ピン60の皿バネ38の付勢力によって比較的反時計向きに回りやすい。このため、カム板40を図7から反時計方向に5度回転して図8の位置つまりディスプレイ枠5を上向き位置5b(図1)に変えることは比較的容易である。カム板40を図7の時計方向へ回す場合には、ピン60に嵌装した複数枚の皿バネ38を圧縮することになるので回動が抑制され、該カム板を図7から時計方向へ10度回転して図9の位置つまりディスプレイ枠5を下向き位置5c(図1)に変えるには力を要し、その代わりにディスプレイ枠5を垂直位置5aに戻すことは容易である。
一方、可動ブラケット3の垂直部10は、図4から図6に例示するように、その一部が固定枠体7に向かって直角に延設され、その矩形延設部がストッパ68となる。ストッパ68は、枠体側壁14の側端部に設けた凹み70(図3)に嵌り込んでいる。ディスプレイ枠5が上向き位置5b(図1)に達すると、ストッパ68の上端面72が凹み70の上方内面74と接触して停止する。また、ディスプレイ枠5が下向き位置5c(図1)に達すると、ストッパ68の下端面76が凹み70の上方内面78と接触して停止する。したがって、可動ブラケット3つまりディスプレイ枠5は、−5度の上向き位置5bと+10度の下向き位置5cとの間で移動可能である。
本発明に係る傾斜支持装置を収納したテレビ受像機を示す説明図である。 本発明に係る傾斜支持装置をを示す斜視図である。 本発明で用いる固定枠体を示す斜視図である。 図3の固定枠体の背面図である。 可動ブラケットを固定枠体の側壁に締め付けた状態を示す水平断面図である。 可動ブラケットの締め付け部品を示す分解断面図である。 可動ブラケットが水平位置にある時のカム板の位置を示す断面図である。 可動ブラケットが上向き位置にある時のカム板の位置を示す断面図である。 可動ブラケットが下向き位置にある時のカム板の位置を示す断面図である。 本発明で用いる円形摺動部材の平面図である。 本発明で用いる円形トレイの平面図である。 本発明で用いる皿バネについて、(1)は平面図および(2)は中央断面図である。
符号の説明
1 傾斜支持装置
2 プラズマテレビ受像機
3,3 可動ブラケット
5 ディスプレイ枠
7 固定枠体
12 シャフト
18 貫通孔
26,36 ワッシャ
28,34 制動部材
30,32 円形ステイ
38 皿バネ
40 カム板
60 平頭ピン

Claims (5)

  1. 映像表示体などの可動体の傾斜を一定に保つ支持装置であって、可動体に取り付けた可動ブラケットを介して回動可能なシャフトと、シャフトに嵌装されて該シャフトとともに回動するカム板と、固定枠体に取り付けてカム板の周面と接触する弾性体とを備え、固定枠体を直接または間接的に基台に固着するとともに、可動体の下向きへの傾斜がカム板を介して弾性体を圧縮することによって抑制され、前方傾斜から上向きへの戻りが弾性体の付勢によって促進される可動体の傾斜支持装置。
  2. 映像表示体などの可動体の傾斜を一定に保つ支持装置であって、可動体に取り付けた可動ブラケットを介して回動可能なシャフトと、シャフトに嵌装されて該シャフトとともに回動するカム板と、固定枠体に取り付けてカム板の周面と接触する弾性体と、カム板の円弧状面と接触する対向壁面を有する固定枠体とを備え、固定枠体を直接または間接的に基台に固着するとともに、弾性体がカム板を常に横方向に押圧しても、該カム板の円弧状面が固定枠体の対向壁面と接触することでシャフトの変形を防止している可動体の傾斜支持装置。
  3. 固定枠体の側壁にシャフトを嵌入する貫通孔を設け、この貫通孔と同心状に配置して固定枠体の側壁に固定する円形トレイと、該円形トレイ内に収納する耐磨耗性樹脂製の制動部材と、該制動部材と接触し且つシャフトとともに回動するワッシャとを有し、これらをナットで締め付けることにより、シャフトを回動すると制動部材の端面とワッシャの端面とが摩擦面となる請求項1または2記載の傾斜支持装置。
  4. 中空の直方体形状を有する固定枠体において、両側壁にシャフトを嵌入する貫通孔をそれぞれ設け、一方の直交壁に弾性体を取り付けるとともに、他方の直交壁の壁面がカム板の円弧状面と接触する請求項1または2記載の傾斜支持装置。
  5. 弾性体は、平頭ピンに嵌装した複数枚の皿バネまたは竹の子バネからなる請求項1,2または4記載の傾斜支持装置。
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