JP2006027991A - ガラス体の加熱方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 略円筒形の発熱体の内側でガラス体を加熱する際に、高効率の加熱を行ってガラス体の加熱時間を短くすることのできるガラス体の加熱方法を提供する。
【解決手段】 本発明に係るガラス体の加熱方法は、略円筒形の発熱体23の内側に配置した出発ガラスパイプGを加熱して内付けを行う際に、発熱体23と出発ガラスパイプGとの間に、1μm〜4μmの波長領域における分光放射率が出発ガラスパイプGより大きいスリーブパイプPを介在させる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、略円筒形の発熱体の内側に挿入したガラス体を加熱するガラス体の加熱方法に関する。
ガラス体の光ファイバ母材を製造する工程において、ガラスパイプの内側にガラス層を形成する内付け工程や、ガラスパイプを所望の径に縮径する工程が行われる。これらの工程では、ガラスパイプの外側に設けられた加熱源により、ガラスパイプをその長手方向に順次加熱していく。
例えば、内付けCVD法と呼ばれる内付け工程では、内付けの基板となる出発ガラスパイプの内側に、ガラス微粒子(SiO)を生成するためのガラス原料ガスを導入し、出発ガラスパイプの外側に設けた加熱源を出発ガラスパイプの長手方向に沿って相対移動させて出発ガラスパイプを加熱する。このように出発ガラスパイプを加熱することにより、出発ガラスパイプの内側に導入されたガラス原料ガスが酸化反応してガラス微粒子が生成される。そして、ガラス微粒子は、ガラス原料ガスの流れの下流側における出発ガラスパイプの内周面に付着して堆積していく。その後、堆積したガラス微粒子は、加熱源の相対移動によって加熱されて透明化し、順次ガラス層が形成される。
このような内付け工程を繰り返し行い、出発ガラスパイプの肉厚が所望の厚さとなるまでガラス層を複数層形成して、光ファイバ母材の中間体をなすガラスパイプを形成することができる。この内付け工程は、ガラス原料ガスに屈折率調整用の添加物を添加することで、堆積するガラス層の屈折率を適宜調整することができるため、様々な特性を有する光ファイバの製造に適している。
さらに、縮径工程では、例えばコラプス法またはロッドインコラプス法によりガラスパイプの中実化を行う前工程として、ガラスパイプをその長手方向に沿って加熱して軟化させ、コラプス法と同様の表面張力作用によってガラスパイプの径を小さくする。
また、このようなガラス体の加熱加工において使用される加熱源としては、一般に酸水素バーナが用いられている。酸水素バーナを用いる場合、その火炎は下から上に向かって上昇するため、通常は水平方向に配置した出発ガラスパイプをその軸回りに回転させつつ下側から火炎を当てて加熱を行う。その際、出発ガラスパイプの上側には直接火炎が当たらないため、出発ガラスパイプの円周方向にわたって均一な温度分布を得ることが難しく、出発ガラスパイプの粘性に円周方向の偏りが生じてしまう。そのため、加工後のガラスパイプの形状に歪みを生じさせやすく、火炎により発生する風圧により、軟化した出発ガラスパイプを局所的に収縮させてしまう虞もある。例えば、断面形状が非円化したガラスパイプをコラプス法により中実化してガラスロッドとし、光ファイバ母材のコア部分を形成した場合には、その母材から得られた光ファイバのコアも非円化してしまい、偏波分散を生じる等して伝送特性を低下させてしまう。
また、酸水素バーナでガラス体を加熱すると、酸水素火炎により発生した水酸基(OH基)がガラス体に混入しやすく、そのガラス体を光ファイバとしたときに水酸基による伝送損失の増加が大きくなってしまう。
これに対して、略円筒形の発熱体を有する加熱炉を熱源として、ガラス体を加熱する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この方法では、抵抗加熱式または誘導加熱式の何れかにより発熱体を昇温させ、この発熱体の内側にガラス体を挿入して加熱を行うため、ガラスパイプやガラスロッドの周方向に均一な加熱温度を得ることができる。これにより、加熱によるガラス体の非円化や、水酸基の混入を防ぐことができる。
特開平5−201740号公報
ところで、酸水素バーナの場合には酸水素火炎をガラス体に直接当てて、直接的な熱伝導作用により加熱を行うが、ガラス体を囲んだ発熱体により加熱する加熱炉の場合では、主に発熱体から放射される赤外線のエネルギーによりガラス体の熱エネルギーを上昇させて加熱を行う。この放射作用による加熱は、被加熱体の赤外線放射率(吸収率)が高いほどその加熱効率が良いが、例えば石英ガラスが被加熱体である場合には、石英ガラスの低い放射率に起因して発熱体からの熱吸収率が低い。そのため、上記のような加熱炉では、ガラス体を所望の温度まで加熱するために要する時間が、酸水素バーナに比べて長くなりやすい傾向にあった。
例えば、内付けCVD法を行う場合には、出発ガラスパイプの内表面の温度を1400℃以上の高温にする必要があるが、抵抗加熱炉や誘導加熱炉を用いた場合にはその温度まで加熱するのに酸水素バーナより長い時間を要するため、出発ガラスパイプと加熱炉との相対移動速度を遅くしなければならなかった。移動速度を遅くすると、一度の相対移動により堆積されるガラス層の1層の厚さが増すこととなり、高精度の屈折率分布調整を行うことが困難になる。さらに、形成されたガラスパイプ中に気泡を発生させたり、ガラスパイプの構造の不整合を生じてファイバ化した際の伝送損失の増加を誘発したりする虞がある。
また、内付けCVD法を行う場合には、出発ガラスパイプの内面に白いガラス微粒子が堆積していくために、発熱体からの赤外線を散乱させたり反射させたりしてしまい、実質的な出発ガラスパイプの赤外線放射率を低下させてしまっていた。
本発明は、略円筒形の発熱体の内側でガラス体を加熱する際に、高効率の加熱を行ってガラス体の加熱時間を短くすることのできるガラス体の加熱方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成することのできる本発明に係るガラス体の加熱方法は、略円筒形の発熱体の内側に配置したガラス体を加熱する際に、前記発熱体と前記ガラス体との間に、1μm〜4μmの波長領域における分光放射率が前記ガラス体より大きいスリーブパイプを介在させることを特徴としている。
なお、発熱体は、抵抗加熱炉におけるヒーターを指し、誘導加熱炉におけるサセプターを指す。
また、ガラス体としては、石英ガラスで形成された長尺状のガラスパイプやガラスロッドを好適に使用することができる。また、ガラス体を加熱することにより行われる加工は、ガラスパイプへの内付け、ガラスパイプのコラプス、ガラスパイプのエッチング、ガラスロッドの延伸、ガラスロッドの線引き、等を例示できる。
また、本発明に係るガラス体の加熱方法において、前記ガラス体はガラスパイプであり、前記ガラスパイプと前記発熱体とを前記ガラスパイプの長手方向に沿って相対移動させながら前記ガラスパイプを加熱することが好ましい。
また、本発明に係るガラス体の加熱方法において、前記ガラスパイプの外周面と前記スリーブパイプの内周面とを接触させた状態で前記ガラスパイプの加熱を行うことが好ましい。
また、前記ガラスパイプを前記スリーブパイプ内に配置し、前記ガラスパイプを膨張させて、前記ガラスパイプの外周面と前記スリーブパイプの内周面とを接触させることが好ましい。
また、本発明に係るガラス体の加熱方法において、前記ガラスパイプの加熱を行った後、前記スリーブパイプと前記ガラスパイプとを分離させることが好ましい。その際、前記ガラスパイプの外径を小さくすることにより、前記スリーブパイプと前記ガラスパイプとを分離させると良い。
また、本発明に係るガラス体の加熱方法において、前記スリーブパイプの内周面は、一端側から他端側に向かって内径が変化していることが好ましい。
本発明によれば、略円筒形の発熱体に配置したガラス体を加熱する際に、発熱体から放射された赤外線のうち、特にガラス体の放射率の低い波長領域における赤外線をスリーブパイプに吸収させてガラス体より早く温度上昇させ、そのスリーブパイプからガラス体に熱を伝えて、効率良く加熱を行うことができる。これにより、抵抗加熱炉や誘導加熱炉を用いて、ガラス体の非円化や水酸基の混入を防ぎつつ、短い加熱時間でガラス体の加熱加工を行うことができる。
以下、本発明に係るガラス体の加熱方法の実施の形態の例を、図面を参照して説明する。
図1に、本発明に係るガラス体の加熱方法を実施することのできるガラス体の加熱装置を示す。
図1に示すガラス体の加熱装置1は、所謂内付け法(内付けCVD法)により、ガラス体としての出発ガラスパイプの内側でガラス微粒子を生成し、それを出発ガラスパイプの内側に堆積させてガラス層を形成するものである。
ガラス体の加熱装置1は、両端付近に支持部11が立設された基台12を有している。支持部11は、それぞれ回動可能なチャック13を有しており、これらチャック13は、ガラス体としての出発ガラスパイプGの端部をそれぞれ把持し、出発ガラスパイプGを水平に支持する。本実施形態では、出発ガラスパイプGのほぼ全長に亘って外側にスリーブパイプPが設けられており、スリーブパイプPの内周面と出発ガラスパイプGの外周面とが密着して接触した状態となっている。
2つの支持部11の間には、出発ガラスパイプGを加熱するための加熱炉20が設けられている。この加熱炉20には、出発ガラスパイプG及びスリーブパイプPを円環状に囲む発熱体を備えた加熱炉を用いることができ、例えば、誘導加熱炉や抵抗加熱炉を用いることができる。本実施形態では、誘導加熱炉を用いた場合について説明する。
加熱炉20は、基台12上の支持部11の間に設けられた支持レール14に対して取り付けられており、支持レール14の長手方向に沿って移動することができる。支持レール14は、チャック13に把持された出発ガラスパイプGの中心軸と平行に配置されており、加熱炉20は出発ガラスパイプGの中心軸と平行に移動する。
また、支持部11には、一方側(図中左側)に、ガス供給管15が接続され、他方側(図中右側)にバッファタンク16及びガス排気管17が接続されている。これらのガス供給管15とバッファタンク16及びガス排気管17は、出発ガラスパイプGの内部の空間と連続したガスの流路を形成している。
また、ガス供給管15には、出発ガラスパイプGの内部の空間へガスを導入するためのガス導入手段(図示せず)が接続されている。ガス導入手段は、四塩化ケイ素(SiCl)、酸素(O)、ヘリウム(He)や四塩化ゲルマニウム(GeCl)等を、単一種類のガスもしくは適宜混合したガスとして導入することができるように構成されている。
図1に示した加熱炉20について説明する。
図2に示すように、本実施形態の加熱炉20は、高周波誘電加熱方式の炉であり、誘導コイル21に交流電流を流すことでサセプターとして機能する発熱体23が発熱する。発熱体23は、出発ガラスパイプG及びスリーブパイプPの周囲を円環状に囲む円筒形状をなしており、その材質はグラファイト(C)、窒化ボロン(BN)、ジルコニア(ZrO)等を使用できる。この発熱体23がガラスの軟化点以上の温度に発熱することによって、出発ガラスパイプGを加熱して軟化させる。なお、出発ガラスパイプGの材質が、VAD法等により作成された純度の高い石英ガラスの場合、軟化点は1700℃程度である。
誘導コイル21は、発熱体23の中心軸方向の中央部分を加熱するように配置されており、適宜その巻き数が設定されている。
また、発熱体23と誘導コイル21との間には、絶縁体22が設けられている。
また、上述したように、出発ガラスパイプGは円筒形状のスリーブパイプPによってその外周が覆われている。スリーブパイプPは、外径が発熱体23の内径より小さく、内径が出発ガラスパイプGの外径と同じであり、波長1μm〜4μmの全領域における分光放射率が出発ガラスパイプGより大きい材質により構成されている。なお、出発ガラスパイプGを構成する二酸化ケイ素は、1μm〜4μmの波長領域における分光放射率が0.72程度である。スリーブパイプPを構成する材質は、加熱炉20の炉内温度が1000℃以上となることを考慮すると1000℃以上の耐熱性を有するものが好ましく、さらに、表面の酸化反応による劣化が起こりにくいものが好ましい。スリーブパイプPの酸化を防ぐことで、スリーブパイプPの形状を安定して維持することができるため、出発ガラスパイプGに対する均等な加熱を持続させることができる。スリーブパイプPに使用可能な1000℃以上の耐熱性を有する高放射率の物質としては、アルミナ(Al)、窒化ボロン、炭化シリコン(SiC)を例示できる。
また、スリーブパイプPの全体をアルミナ、窒化ボロン、炭化シリコンの何れかで構成しても良いが、表面のみにこれらの材質の層を形成しておき、スリーブパイプPの内部はその他の材質としても良い。スリーブパイプPの内部を構成する材質は、例えば、グラファイト、窒化ボロン、ジルコニア等を用いることができる。
1μm〜4μmの波長領域は石英ガラスが吸収しにくい赤外線吸収帯であり、発熱体23から放射されたこの波長領域の赤外線をスリーブパイプPが高い効率で吸収して出発ガラスパイプGより素早く昇温する。これにより、昇温した出発ガラスパイプGから直接出発ガラスパイプGを加熱することができるため、発熱体23から出発ガラスパイプGへの伝熱効率を間接的に向上させて、出発ガラスパイプGの昇温速度を上げることができる。
また、スリーブパイプPを構成する材質は、1μm〜6μmの全波長領域において分光放射率が出発ガラスパイプGより大きいことが好ましい。その場合、出発ガラスパイプGへの熱エネルギーの伝達効率がさらに向上する。また、1μm〜12μmの全波長領域において分光放射率が出発ガラスパイプGより大きいと、さらに良い。
また、発熱体23の材質が窒化ボロンである場合には、波長1μm〜6μmの赤外線を強く放射するため、スリーブパイプPの材質を、この波長領域の分光放射率の高い窒化ボロンもしくは炭化シリコンで構成すると良い。窒化ボロンと炭化シリコンは、1μm〜12μmの全波長領域において、分光放射率が出発ガラスパイプGより大きい材質である。
また、スリーブパイプPと出発ガラスパイプGとは、接触していなくても良い。その場合、スリーブパイプPから出発ガラスパイプGへの放射伝熱効率を考慮すると、スリーブパイプPの内径は出発ガラスパイプGの外径の1.1倍以内であることが好ましい。また、スリーブパイプPの内周面は、波長1μm〜4μmにおける分光放射率が出発ガラスパイプGより大きいことが好ましい。
なお、スリーブパイプPと出発ガラスパイプGとを非接触とする場合には、図1に示したガラス体の加熱装置1にスリーブパイプPを支持するための支持部材(図示せず)を設ける。
次に、図1及び図2に示したガラス体の加熱装置1を用いて出発ガラスパイプGを加熱し、内付けを行って光ファイバ母材を製造する方法について説明する。なお、出発ガラスパイプGは、純石英ガラス(シリカガラス)により形成されたものや、シリカに屈折率調整用の添加物が添加されたガラスにより形成されたものが用いられる。
まず、内付けを行う前工程として、スリーブパイプPの内周面に出発ガラスパイプGの外周面を接触させるために、スリーブパイプP内で出発ガラスパイプGを膨張させる工程を行う。なお、スリーブパイプPと出発ガラスパイプGとを非接触状態として内付けを行う場合には、この膨張工程は行わない。
出発ガラスパイプGの膨張は、図3に示すように、出発ガラスパイプGをスリーブパイプPの内側に配置し、出発ガラスパイプGの内側の空間にガスを導入して陽圧としつつ、加熱炉20によってスリーブパイプP及び出発ガラスパイプGを一端側から他端側へ加熱することによって行う。加熱された出発ガラスパイプGは、軟化するとともに、内側に導入されたガスの圧力により拡径し、その外周面がスリーブパイプPの内周面に接触する。そして、加熱炉20を出発ガラスパイプGの長手方向に沿って移動させていき、出発ガラスパイプGの略全長にわたって出発ガラスパイプGを膨張させる。これにより、スリーブパイプPの内周面と出発ガラスパイプGの外周面とが略全長に亘り密着して接触した状態となる。
なお、出発ガラスパイプGの内側の空間に導入するガスは、酸素、ヘリウム、窒素、アルゴン等を用いれば良い。
この出発ガラスパイプGの膨張工程において、出発ガラスパイプGの外周が分光放射率の高いスリーブパイプPにより覆われているため、出発ガラスパイプGを効率良く加熱できる。そのため、出発ガラスパイプGを素早く加熱して加熱炉20と出発ガラスパイプGとの相対移動速度を速くすることができ、比較的短い時間でこの膨張工程を行うことができる。
そして、内付けを行う際には、まずガス導入手段により、ガス供給管15を介して四塩化ケイ素と酸素を含むガラス原料ガスを出発ガラスパイプGの内側に導入する。ガラス原料ガスには、ガラス原料ガス中の四塩化ケイ素の分圧を調整するためにヘリウムが含まれていても良い。また、酸素の量によっても四塩化ケイ素の分圧を調整することができる。
このように、出発ガラスパイプGの内側に適宜ガスを導入しつつ、出発ガラスパイプGをその中心軸回りに回転させる。回転速度は、例えば10rpm以上とする。回転速度を10rpm以上とすることで、出発ガラスパイプGの円周方向の温度差を小さくすることができる。また、出発ガラスパイプGの外周面はスリーブパイプPにより覆われているため、回転速度が速くても、遠心力が過大となることによる出発ガラスパイプGの振れ回りの発生を抑制できる。
次に、出発ガラスパイプGの内側の表面温度が、例えば1400℃以上の所望の温度となるように、誘導コイル21に電流を流して発熱体23の温度を昇温させる。そして、加熱炉20を出発ガラスパイプGの一端側から他端側に向けて(すなわち、長手方向に沿って)移動させる。移動を開始する位置は、ガラス原料ガスが供給されるガス供給管15が設置された側とする。
図2に示すように、ガラス原料ガスが導入されている状態で加熱炉20が出発ガラスパイプGの長手方向に移動されると、加熱された領域における出発ガラスパイプGの内側では、四塩化ケイ素が酸化反応を起こして、シリカ(SiO)であるガラス微粒子(ススと呼ばれる)G1が生成される。そして、このガラス微粒子G1は、熱泳動効果によって、ガラス原料ガスの流れの下流側における出発ガラスパイプGの内側に付着して堆積(スス付けと呼ばれる)していく。そして、ガラス微粒子G1が堆積した部分には多孔質状のガラス微粒子堆積体G2が形成されるとともに、加熱炉20の移動によって加熱されて透明化し、順次ガラス層G3が形成される。
上述したように、発熱体23と出発ガラスパイプGとの間には、1μm〜4μmの全波長領域における分光放射率が出発ガラスパイプGより大きいスリーブパイプPが介在しているため、出発ガラスパイプGを加熱して昇温させる速度が速い。そのため、加熱炉20を移動させる速度を速くすることができる。例えば、移動する速度を30mm/分以上に設定することができる。このような移動速度とすることで、一度の移動により堆積されるガラス層の1層の厚さを薄くすることができ、高精度の屈折率分布調整を行うことが容易となる。また、スリーブパイプPによる伝熱作用と移動速度の高速化により、出発ガラスパイプGの最高温度となる箇所から、例えば30℃温度が下がる箇所までの距離を長くすることができ、出発ガラスパイプGの長手方向における粘度の変化の割合を小さくすることができる。したがって、出発ガラスパイプGの長手方向における外径の変動を抑制することができる。さらに、形成されたガラスパイプ中の気泡の発生も防止できる。
ガラス層G3を堆積させ、加熱炉20を出発ガラスパイプGの他端側(ガス排気管17側)まで移動した後、加熱炉20の温度を、出発ガラスパイプGの内側でガラス微粒子G1が生成しない程度の温度(例えば、出発ガラスパイプGの外表面温度が500℃程度となる温度)まで下げる。そして、温度を下げた加熱炉20を、スス付けを開始したガス供給管15側まで移動して戻す。
もしくは、加熱炉20の温度を下げずに、出発ガラスパイプGの内側でガラス微粒子G1が生成しないように速い移動速度(例えば500mm/分以上)で加熱炉20を戻しても良い。
さらに上記の移動による往復移動を複数回繰り返して、所望の厚さのガラス層G3を形成する。これにより、光ファイバ母材の中間体をなす所望のガラスパイプを形成することができる。なお、出発ガラスパイプG内に供給するガスに、四塩化ゲルマニウム等の屈折率調整用のガスを含ませることで、屈折率が調整されたガラス層G3を形成することができる。
また、内付けを行って所望のガラスパイプを形成した後には、そのガラスパイプとスリーブパイプPとを分離させる。分離させるには、スリーブパイプPからガラスパイプをその中心軸方向に押し出せば良い。また、スリーブパイプPを割ったり燃やしたりすることでガラスパイプから外すこともできる。但し、スリーブパイプPを損傷させないでガラスパイプから分離させた方が、再利用を図ることができるため好ましい。
また、スリーブパイプPとガラスパイプとを分離させるために、スリーブパイプP内でガラスパイプを縮径させて外径を小さくすると良い。
ガラスパイプGの縮径は、図3に示した膨張工程と同様に、ガラスパイプをスリーブパイプPの内側に配置し、ガラスパイプの内側の空間にガスを導入しつつ、加熱炉20によってスリーブパイプP及びガラスパイプを一端側から他端側へ加熱することによって行う。加熱されたガラスパイプは、表面張力により縮径する。そして、加熱炉20をガラスパイプの長手方向に沿って移動させていき、ガラスパイプの略全長にわたってガラスパイプを縮径させる。これにより、スリーブパイプPとガラスパイプとを分離できる。このガラスパイプの縮径工程においても、ガラスパイプの外周が分光放射率の高いスリーブパイプPにより覆われているため、ガラスパイプを効率良く加熱でき、加熱炉20とガラスパイプとの相対移動速度を速くすることができる。
また、スリーブパイプPと出発ガラスパイプGとを非接触状態として出発ガラスパイプGの加熱を行う場合には、図4に示すように、スリーブパイプPの内径が一端側から他端側に向かって変化していると良い。好ましくは、内周面が長手方向に一定の変化率で傾斜していると良い。この場合、スリーブパイプPの内径が大きい方へ向かって(図中矢印A方向)出発ガラスパイプGを容易に引き抜くことができ、出発ガラスパイプGとスリーブパイプPとを接触させて出発ガラスパイプGを損傷させてしまうことも防止できる。
また、上記のガラス体の加熱装置を用いて、出発ガラスパイプGの縮径による中実化(いわゆるコラプス法)を行うこともできる。
出発ガラスパイプGのコラプスを行う際には、上記のガラス体の加熱装置1を用いて出発ガラスパイプGと発熱体23との間にスリーブパイプPを介在させた状態で、加熱炉20と出発ガラスパイプGとの相対移動速度が速い状態で縮径を行って、長手方向の形状が安定したガラスパイプ(光ファイバ母材の中間体)を得ることができる。
また、出発ガラスパイプGに対して、上記の加熱炉を相対移動させながら加熱を行って、コアとなる部分を含むガラスロッドを内側に挿入して縮径による一体化(いわゆるロッドインコラプス法)を行うこともできる。このように中実化したガラス体(光ファイバ母材の中間体)は、そのまま線引きして光ファイバとすることも可能であるが、好ましくは径方向にクラッド層を付加した後に線引きして光ファイバ化すると良い。
また、上記のガラス体の加熱装置は、出発ガラスパイプGと発熱体23との間にスリーブパイプPを介在させた状態で、出発ガラスパイプGの内側に六フッ化硫黄(SF)等のガスを流して出発ガラスパイプGを加熱炉20により加熱し、内周面を化学エッチングすることもできる。また、ガラス体の光ファイバ母材と発熱体との間にスリーブパイプPを介在させた状態で光ファイバ母材を加熱し、線引きして光ファイバを製造することもできる。これらの加熱工程においても、被加熱体であるガラス体を効率良く加熱することができる。
本発明に係るガラス体の加熱方法を実施することのできるガラス体の加熱装置の一実施形態を示す全体概略図である。 図1に示した加熱炉を示す模式図である。 本発明に係るガラス体の加熱方法においてガラスパイプの膨張を行う際の模式図である。 スリーブパイプの一例を示す模式図である。
符号の説明
1 ガラス体の加熱装置
11 支持部
12 基台
13 チャック
14 支持レール
15 ガス供給管
16 バッファタンク
17 ガス排気管
20 加熱炉
21 誘導コイル
22 絶縁体
23 発熱体
G 出発ガラスパイプ
G1 ガラス微粒子
G2 ガラス微粒子堆積体
G3 ガラス層
P スリーブパイプ

Claims (7)

  1. 略円筒形の発熱体の内側に配置したガラス体を加熱する際に、
    前記発熱体と前記ガラス体との間に、1μm〜4μmの波長領域における分光放射率が前記ガラス体より大きいスリーブパイプを介在させることを特徴とするガラス体の加熱方法。
  2. 請求項1に記載のガラス体の加熱方法であって、
    前記ガラス体はガラスパイプであり、前記ガラスパイプと前記発熱体とを前記ガラスパイプの長手方向に沿って相対移動させながら前記ガラスパイプを加熱することを特徴とするガラス体の加熱方法。
  3. 請求項2に記載のガラス体の加熱方法であって、
    前記ガラスパイプの外周面と前記スリーブパイプの内周面とを接触させた状態で前記ガラスパイプの加熱を行うことを特徴とするガラス体の加熱方法。
  4. 請求項3に記載のガラス体の加熱方法であって、
    前記ガラスパイプを前記スリーブパイプ内に配置し、前記ガラスパイプを膨張させて、前記ガラスパイプの外周面と前記スリーブパイプの内周面とを接触させることを特徴とするガラス体の加熱方法。
  5. 請求項3または4に記載のガラス体の加熱方法であって、
    前記ガラスパイプの加熱を行った後、前記スリーブパイプと前記ガラスパイプとを分離させることを特徴とするガラス体の加熱方法。
  6. 請求項5に記載のガラス体の加熱方法であって、
    前記ガラスパイプの外径を小さくすることにより、前記スリーブパイプと前記ガラスパイプとを分離させることを特徴とするガラス体の加熱方法。
  7. 請求項1または2に記載のガラス体の加熱方法であって、
    前記スリーブパイプの内周面は、一端側から他端側に向かって内径が変化していることを特徴とするガラス体の加熱方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008268947A (ja) * 2007-04-10 2008-11-06 Furukawa Electric North America Inc 光ファイバ微細構造の選択した部分を修正するシステムおよび方法
JP2009132555A (ja) * 2007-11-29 2009-06-18 Sumitomo Electric Ind Ltd 高純度ガラス物品用加熱装置および高純度ガラス物品の加工方法

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