JP2006027541A - フロート - Google Patents

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Abstract

【課題】たとえばレーダーによって検知可能であり、これによって夜間でも、漁船等がフロート自体及びこのフロートに関係する水上設置物等に接触することを防止することができるフロートを提供すること。
【解決手段】水上に浮遊可能なフロート本体と、少なくともこのフロート本体表面に、金属と合成樹脂とを含む合成樹脂組成物により形成されるとともに、弾性を有する電波反射層とを有することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、フロート本体と被覆層との接着性が十分であるフロートに関し、さらに詳しくは、たとえばレーダーによって検知可能であり、これによって夜間でも、漁船等がフロート自体及びこのフロートに関係する水上設置物等に接触することを防止することができるフロートに関する。
漁船等が水上を航行する際に、フロート等で水上に固定された定置網等の水上設置物に接触する事故がしばしば発生していた。そのため、漁船は、周囲を乗務員が監視することにより水上設置物に接触しないようにすることが一般的に行われている(特許文献1 参照)。
特開平7−172387公報(請求項1)
特許文献1に記載の発明は、「発泡倍率15〜40倍のポリオレフィン製発泡体ブロックの表面をポリウレタンエラストマーでコーティングしたことを特徴とする軽量防舷材」である(特許文献1の請求項1参照)。
しかしながら、特許文献1に記載のフロートは、ポリオレフィン製発泡体ブロックである芯材の表面をポリウレタンエラストマーでコーティングしたことによって芯材と被覆材とが一体化されたフロートであり、具体的には発泡ビーズによる型内発泡体である芯材の表面における発泡粒子間にポリウレタンエラストマーが入り込み、アンカー効果によってポリウレタンエラストマーのコーティング層が芯材に一体化したフロートであるけれど、その接着性は低いものであった。
さらに、前述の特許文献1に記載のフロートを使用した際には、夜間においては、漁船からの視覚によるフロート自体及びこのフロートに係留される水上設置物に対する監視ができないため、漁船が、定置網等の水上設置物に接触するという問題がある。
本発明は、このような従来の問題点を解消し、漁船等が水上を航行する際に、漁船とフロートと接触した際、フロート本体と被覆層との接着が十分であり、さらに、夜間においても漁船等がフロート自体及びこのフロートに関係する水上設置物等に接触することを防止することができるように漁船等のレーダー等により容易に、しかも長期間に亘ってその存在を判断することができるフロートを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係るフロートは、水上に浮遊可能なフロート本体の表面に、合成樹脂組成物により形成されるとともに、弾性を有する被覆層が接着層を介して積層されてなることを特徴とする。
本発明に係るフロートにおいては、前記被覆層は、金属と合成樹脂とを含む合成樹脂組成物により形成されるとともに、電波反射機能を有することが好ましい。
本発明に係るフロートにおいては、前記フロート本体は、その5%圧縮歪時の圧縮強度が、0.02〜3MPaであることが好ましい。
本発明によると、フロート本体と被覆層との接着が十分であるので、漁船等が水上を航行する際に、漁船とフロートとが接触した際、被覆層が剥がれ難いフロートを提供することができる。
さらにまた、漁船等の船舶に装備されたレーダー等、陸地及び島嶼に設置されたレーダー等、航空機及び衛星等の空中飛翔体に装備されたレーダー等により、昼夜を問わず、また、レーダー等の出力によっては目視不可能な遠距離であってもその存在を確認することのできるフロートを提供することができる。本発明によると、レーダー等によるフロートの存在確認を長期間に亘って行うことのできるフロートを提供することができる。
[フロート]
本発明の一例としての本実施形態に係るフロート1は、図1、2に示されるように、フロート本体2と、被覆層3とを備えて成る。
[フロート本体]
フロート本体2は、水上に浮遊可能な構造を有する。図1に示すフロートの一実施例においては、フロート本体2は、球状の発泡体である。前記フロート本体2には、その中心を通るようにロープを挿通するための挿通孔2Aが形成されている。このフロート本体2は、前記挿通孔2A以外は、中実に形成されている。
前記発泡体を構成する樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル等の塩化ビニル系樹脂、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)およびポリスチレン等のスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂およびポリプロピレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリメチルメタクリレートおよびポリアクリレート等のポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートおよびポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ナイロン−6およびナイロン−6,6等のポリアミド系樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、並びに、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、およびフッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体等のフッ素系樹脂等の単体または2以上の混合物を挙げることができる。
前記各種の樹脂の中でも、ポリエチレン系樹脂およびポリプロピレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂が、柔軟性を付与する点において好適な樹脂である。
前記ポリオレフィン樹脂は、オレフィン成分を50モル%以上の割合で含有する樹脂であるのが好ましく、例えば、分岐状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、直鎖状超低密度ポリエチレン、エチレン−ブテンブロック共重合体、エチレン−ブテンランダム共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体の分子間を金属イオンで架橋したエチレン系アイオノマー系樹脂、プロピレン単独重合体、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体、ポリブテン、ポリペンテン、プロピレン−エチレン−ブテン三元共重合体、プロピレン−アクリル酸共重合体、およびプロピレン−無水マレイン酸共重合体等を挙げることができる。また、前記ポリオレフィン系樹脂にスチレン等のビニルモノマーを含浸させてグラフト重合させて得られるグラフト変性ポリオレフィン系樹脂を樹脂製緩衝材に使用することができる。
前記ポリオレフィン系樹脂を過酸化物等の架橋剤または紫外線等の放射線により架橋してなる架橋樹脂であっても良い。もっとも、架橋樹脂と無架橋の樹脂とを比較すると、生産工程が簡易であり、しかもリサイクルが可能であるという点で、無架橋の樹脂が好ましい。
前記発泡体は、前記各種の樹脂と共に各種の添加剤を含有することができる。前記添加剤としては、結晶核剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、着色剤、気泡調整剤、収縮防止剤、および導電性付与剤等を挙げることができる。
発泡剤としては、例えば、プロパン、ブタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素類、シクロブタン、シクロヘキサン等の環式脂肪族炭化水素類、クロロフロロメタン、トリフロロメタン、1,2−ジフロロエタン、1,2,2,2−テトラフロロエタン、メチルクロライド、エチルクロライド、メチレンクロライド等のハロゲン化炭化水素などの有機系物理発泡剤や、窒素、酸素、空気、二酸化炭素、水といったいわゆる無機系物理発泡剤が例示される。また有機系物理発泡剤と無機系物理発泡剤を併用することもできる。
上記物理発泡剤の中でも、窒素、酸素、空気、二酸化炭素、水の群から選択される1または2以上の無機系物理発泡剤を主成分とするものが好適である。環境負荷やコストなどを考慮すると、窒素や空気が好ましい。
本発明におけるフロート本体としては、前述したように中実に形成された発泡体以外に、中空に形成された発泡体を挙げることができる。海水が入り込む恐れ、また、浮力が低下する虞れが少なく、船等が接触しても変形し難く、たとえ一時的に変形してももとの形状に回復することができるという観点からすると、本発明におけるフロート本体としては、中実の発泡体が好ましい。なお、本発明における中実の発泡体は、発泡体を形成する発泡粒子内及び発泡粒子間に空隙を有していてもよく、そのような空隙の全体積が発泡体の全体積の10%以下である発泡体も中実の発泡体の好適例として挙げることができる。
中実の発泡体であるフロート本体の製造方法としては、例えば、射出発泡成形法、異型押出発泡法、型内発泡成形法等が挙げられる。また、中空の発泡体であるフロート本体の製造方法としては、例えば、ブロー発泡成形等が挙げられる。
なお、この発明におけるフロート本体には前記発泡体の表面に外皮が被覆されていても良い。その外皮を構成する樹脂としては、前記発泡体で例示した各種の樹脂を挙げることができる。またその外皮には、各種の添加剤を含有することができる。前記添加剤としては、結晶核剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、着色剤、気泡調整剤、収縮防止剤、電波反射剤および導電性付与剤等を挙げることができる。
本発明におけるフロート本体は、船などと接触した際、フロート本体が割れる等の破損や表面に傷がつきにくい観点から5%圧縮歪時の圧縮強度が0.02MPa以上であることが好ましく、0.05MPa以上であることがより好ましく、0.1MPa以上であることがさらに好ましい。一方、その上限値は、高いほど好ましいがフロートの重量が重くなり取り扱いが悪くなることから3MPa以下であることが好ましく、2MPa以下であることがより好ましく、1MPa以下であることがさらに好ましい。
前記5%圧縮歪時の圧縮強度の測定方法としては、JIS−K6767(1976年)の試験方法に準拠して行い、10%まで圧縮強度を測定した後、その測定曲線から5%圧縮強度を求める。
フロート本体が型内発泡成形法で得られる発泡体の場合、該発泡体の見掛け密度は、0.01〜0.3g/cmであることが緩衝性と取り扱いのバランスが優れる点で好ましい。
被覆層の形成方法としては、例えば、フロート本体の表面に外皮を設ける際、その外皮を被覆層として形成する方法や、フロート本体の表面に塗布や吹付けによって形成する方法等が挙げられる。
なお、十分な接着強度は、0.4N/cm以上であることが好ましく、1N/cm以上がより好ましく、1.5N/cm以上がさらに好ましい。その上限は、通常、5N/cmである。
前記したフロート本体と被覆層との間の接着強度は、フロート本体の表面に被覆層を形成したものより幅25mmの試験片を切り出し、JIS Z0237(1991年)に準拠し、剥離速度条件300mm/minの90°剥離試験にて測定して求めた値(N/25mm)を2.5で割り算して接着強度(N/cm)とした。
フロート本体の表面に接着層を形成した後、被覆層を形成するものとしては、例えば、フロート本体の基材樹脂が、オレフィン系樹脂である場合、プライマーと呼ばれる表面改質剤によって、接着層を形成し、この接着層に被覆層を接着させる。その場合、プライマーとしては、例えば、スチレン/共役ジエンのブロック共重合体およびその水素添加物から選ばれる少なくとも1種に極性モノマーを0.1〜15質量%グラフト共重合させてなる変性共重合体と有機溶媒とからなる組成物が挙げられる。このようなプライマーの具体例として、三井化学(株)製のユニストール(登録商標)、(株)ソテックのスキップ606等が挙げられる。
被覆層の形成方法として、上記の中でもフロート本体の多様な形状に対応しやすく、容易に発泡体に被覆し易い観点から、フロート本体の表面に塗布や吹付けによって形成する方法が好ましい。その際、被覆層を構成する合成樹脂として、ウレタン系樹脂が弾性を有する点で好ましく、このウレタン系樹脂の中でも、ポリウレタン樹脂から成る塗料が好ましい。ポリウレタン樹脂としては、ポリカーボネート系ポリオール、ポリエステルジオール、またはポリオキシアルキレンエーテルジオールと、鎖延長剤と、ポリイソシアネート化合物との重合物を挙げることができる。ポリウレタン樹脂から成る塗料は、溶剤に溶解させてなる溶液タイプの塗料、及び無溶剤タイプの塗料をいずれも採用できる。
上記ポリイソシアネート化合物としては、単、複芳香族環、脂肪族、脂環族系のジ、トリ、テトラ系のポリイソシアネート化合物を用いることができる。ポリカーボネート系ポリオールとしては、ポリアルキレンポリカーボネート系ポリオール、一部をポリオキシアルキレン変性したポリカーボネートで置換した混合物等を採用できる。ポリエステルジオールには、例えばジオールを有するアジペート、カプロラクトン誘導体、カーボネート等を採用できる。ポリオキシアルキレンエーテルジオールとしては、例えば、ポリテトラメチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレン−プロピレングリコール、ポリプロピレン−エチレングリコール等を採用できる。
また、上記鎖延長剤としては、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等のアルキルジオール、第1級または第2級の脂肪族ジアミンを採用できる。溶剤を使用する場合には、ポリウレタンを溶解させる種々の溶剤を使用することができ、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、メチルエチルケトン(MEK)、酢酸エチル等を採用できる。
前記被覆層を形成する際の塗布方法としては、例えば、刷け塗り、吹き付け、浸漬、印刷等が挙げられる。
被覆層3の厚みは、0.5mm以上であることが好ましい。被覆層3の厚みが0.5mm未満であると、外部の漁船20から発信される電波を前記漁船20により検知可能な程度に反射可能でなくなる虞れ、及び/又は傷つき易くなる虞れがある。上記観点から、厚みは、1mm以上が好ましく、1.5mm以上がより好ましい。一方、厚みの上限値は、フロートの重量が重くならない観点から10mm以下が好ましく、5mm以下がより好ましい。
本発明のフロートは、水上に浮遊可能なフロート本体の表面に、合成樹脂組成物により形成されるとともに、弾性を有する被覆層が接着層を介して積層されてなる。前記被覆層は、金属と合成樹脂とを含む合成樹脂組成物により形成されるとともに、電波反射機能を有することが好ましい。
[電波反射機能を有する被覆層]
図2に示されるように、被覆層3は、少なくともこのフロート本体2の表面に、金属と合成樹脂とを含む合成樹脂組成物により形成され、弾性を有する。このようにすれば、被覆層3は、外部の漁船20から発信される電波を反射可能とすることができる。
前記電波反射機能を有する被覆層3は、レーダー装置を中心にして半径500〜700mの範囲内に存在するこの発明に係るフロートに向けて前記レーダー装置から電波たとえば3050MHz、5540MHz、9375MHz、9410MHz、9415MHz、9445MHzの周波数を有する電波を発射すると、発射された電波を反射し、反射された電波が前記レーダー装置に受信されるように形成されてなることが好ましい。
前記金属としては、例えば、アルミニウム、鉄、金、すず等が挙げられる。この中でも、アルミニウムは、酸化することがなく長期間で安定して電波を反射し、被覆層3を構成する合成樹脂を劣化させ難いことから、前記金属は、アルミニウムであることが好ましい。
合成樹脂組成物中の前記金属の含有量は、5〜60質量%であることが好ましい。ここで、合成樹脂組成物中の金属の含有量が、5質量%未満であると、外部の漁船20から発信される電波を前記漁船20により検知可能な程度に反射できなくなる虞れがある。上記観点から10質量%以上がより好ましく、15質量%以上がさらに好ましい。一方、合成樹脂組成物中の金属の含有量が、60質量%を超えると、合成樹脂との混ざりが悪く、凹凸状の外観となる虞れや被覆層3の弾性が低くなる虞れがある。上記観点から55質量%以下がより好ましく、50質量%以下がさらに好ましい。
前記合成樹脂としては、例えば、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー等の熱可塑性エラストマー等が挙げられる。前記した合成樹脂であると被覆層3に弾性を付与することができる。
上述のような本実施形態によれば、次のような効果がある。
(1)船などがフロート1に接触した際、フロート本体2とフロート1の表面を形成している被覆層3とが剥離し難く、耐久性に優れる。
(2)さらに、フロート1が、電波反射機能を有する被覆層3を備えて成ることにより、図2に示されるように、フロート1が、漁船20から発信される電波を漁船20により検知可能な程度に反射して、夜間でも、フロート1が設けられる水上設置物としての定置網21の位置を把握できるので、フロート1自体や定置網21に接触することを防止することができる。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良は、本発明に含まれるものである。
前記実施形態においては、前記フロート本体2は、球状の発泡体であったが、これに限られず、図3に示されるような形態のフロート4でもよい。このフロート4は、中心部にアルミ製の管を備え、このアルミ管の周囲に十分に浮力を有するシートを積層させてなるフロート本体5と、このフロート本体5の表面を、例えば、アルミニウムを含有した塗料で塗布されてなる被覆層6とを備えて成る。また、シートの表面が電波反射機能を有するものであれば、必ずしも、アルミニウムを含有した塗料で塗布する必要はない。
また、前記実施形態においては、前記フロート本体2は、球状の発泡体であったが、これに限られず、図4に示されるような形態のフロート7でもよい。このフロート7は、中心部にアルミ製の管を備え、このアルミ管の周囲に十分に浮力を有するシートを巻廻させてなるフロート本体8と、このフロート本体8の表面を、例えば、アルミニウムを含有した塗料で塗布されてなる被覆層9とを備えて成る。また、シートの表面が電波反射機能を有するものであれば、必ずしも、アルミニウムを含有した塗料で塗布する必要はない。
さらに、前記実施形態においては、前記フロート本体2は、球状の発泡体であったが、これに限られず、木材、プラスチック材等、水上に浮遊可能な構造を有するものであればよく、また、例えば、図5に示されるような形態のフロート10でもよい。このフロート10は、電波を反射可能な金属、例えば、アルミニウムのシート12を袋状に形成してなるフロート本体11で構成され、このアルミニウムのシートが電波反射の機能を兼ねることとなる。なお、フロート本体11の内部には、発泡性のビーズや、発泡樹脂を充填して、フロート本体11に浮力を持たせるようにしている。
また、フロートが浮いた状態で垂直方向となるように棒状体が取り付けてなるフロートであると波が高くともフロートの位置が認識でき、棒状体に被覆層を形成すれば、昼夜ともにフロートの位置を認識することができるので好ましい。その場合、棒状体の長さは、0.5〜3mであることが好ましい。
本発明を実施する際の具体的な構造および形状等は、本発明の目的を達成できる範囲内で他の構造等としてもよい。
(実施例)
ポリプロピレン系樹脂発泡粒子を相互に融着してなる型内発泡成形体(見掛け密度0.06g/cm、5%圧縮強度0.27MPa、直径が300mmで長さが400mmである円柱状をなす。)の表面に、接着層を形成するプライマー((株)ソテック製 商品名 スキップ606)を全体に刷毛により塗布し、24時間乾燥した。
その後、日本特殊塗料(株)製のウレタン系塗料[商品名ユータックスプレー]にアルミニウム(粒径100μm)を40質量%混合してなる合成樹脂組成物を厚みが2mmとなるように均一にスプレーガンで塗布した。
前述した同じポリプロピレン系樹脂発泡粒子を用いて、相互に融着してなる型内発泡成形体(見掛け密度0.06g/cm、5%圧縮強度0.27MPa、サイズ:厚み50mm×幅300mm×長さ300mm)を形成した。この型内発泡成形体からサイズ:厚み50mm×幅25mm×長さ150mmの試験片を切り出し、カットされていない幅25mm×長さ150mmの表面に、前記した接着層を形成するプライマー((株)ソテック製、スキップ606)を全体に刷毛により塗布し、24時間乾燥した。その後、日本特殊塗料(株)製のウレタン系塗料[商品名 ユータックスプレー]にアルミニウム(粒径100μm)を40質量%混合してなる合成樹脂組成物を厚みが2mmとなるように均一にスプレーガンで塗布した。
得られた試験片の被覆層を剥がしてその端部を測定冶具に取り付け、試験片を冶具に取り付け固定し、前述した方法で接着強度を測定した。n数=3の平均値は、1.2N/cmであり、フロート本体である型内発泡成形体の表面と被覆層との接着性が十分であった。
(比較例)
試験片に接着層を設けない以外は前記実施例と同じように試験片を作成し、剥離試験を行なった。その結果、0.3N/cmであり、手で簡単に剥離するものであった。
本発明のフロートは、海上に設置される定置網等に設けられるフロートとして用いられる。さらに、海上に限定される必要はなく、湖上、河川上に設置される様々な水上設置物に設けられるフロートとしても適用できる。
図1は、本発明に係るフロートの断面図を示している。 図2は、本発明に係るフロートの使用の際の概略図を示している。 図3は、本発明に係る他の例のフロートの概略図を示している。 図4は、本発明に係る他の例のフロートの概略図を示している。 図5は、本発明に係る他の例のフロートの概略図を示している。
符号の説明
1 フロート
2 フロート本体
2A 挿通孔
3 被覆層
4 フロート
5 フロート本体
6 被覆層
7 フロート
8 フロート本体
9 被覆層
10 フロート
11 フロート本体
12 シート
20 漁船
21 定置網

Claims (3)

  1. 水上に浮遊可能なフロート本体の表面に、合成樹脂組成物により形成されるとともに、弾性を有する被覆層が接着層を介して積層されてなることを特徴とするフロート。
  2. 前記被覆層は、金属と合成樹脂とを含む合成樹脂組成物により形成されるとともに、電波反射機能を有することを特徴とする前記請求項1に記載のフロート。
  3. 前記フロート本体は、その5%圧縮歪時の圧縮強度が、0.02〜3MPaであることを特徴とする前記請求項1又は2に記載のフロート。


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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN101858978A (zh) * 2010-06-04 2010-10-13 交通运输部水运科学研究所 多浮子碟片式溢油跟踪浮标
JP2015027863A (ja) * 2013-06-28 2015-02-12 有限会社ニチエイ 浮体構造、及び小型船舶の船体構造

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