JP2006025017A - Adslモデム装置及び通信制御方法 - Google Patents

Adslモデム装置及び通信制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 回線上のインパルス応答の影響を適切に吸収し、インパルス応答に起因して生じ得る伝送効率等の問題を回避すること。
【解決手段】 家庭内などに設置された端末装置(ATU−R)のADSLモデム装置において、データ通信前に交換されるREVERB信号に基づいて通信回線上のインパルス応答(Impluse(t))を算出し(ST604)、当該インパルス応答の長さに応じたサイクリックプレフィクス(CP)の長さを算出し(ST605)、このサイクリックプレフィクス(CP)の長さを相手側ADSLモデム装置に通知し、相手側ADSLモデム装置に通知した長さのサイクリックプレフィクス(CP)を用いて当該相手側ADSLモデム装置との間のデータ通信を行う。
【選択図】 図6

Description

本発明は、ADSLモデム装置及び通信制御方法に関する。
近年、既存の電話回線を用いて高速のインターネット接続サービスと従来からの電話サービスとを同時に利用できるようにしたADSLサービスが急速に普及している。かかるADSLサービスでは、実際のデータ通信を開始する前に、G.lite又はG.dmt勧告にしたがったイニシャライズシーケンスにおいてシンボル同期を確立する。そして、シンボル同期を確立した後は、通信データを構成するシンボルとシンボルとの間にサイクリックプレフィクス(以下、「CP(cyclic prefix)」という)を挿入し、シンボルの区切りを示すと共に回線上のインパルス応答の影響を吸収している。
なお、上記したG.dmt勧告で採用されているDMT変調方式を用いるデータ通信において、回線状況等の要因により劣化し得る信号エネルギーのゲインコントロールを適切に行うADSLモデム装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−8536号公報
しかしながら、従来のADSLサービスにおいてはCPの長さが固定されており、回線上のインパルス応答の影響を適切に吸収することができないという問題が生じる。すなわち、一般に、CPは、32個分のサンプリングデータの長さで構成される(各シンボルは512個分のサンプリングデータの長さで構成される)。しかし、回線上のインパルス応答の長さは、回線状態に応じて変動するものである。回線状態が良い場合にはそのインパルス応答の長さは短くなる一方、回線状態が悪い場合にはそのインパルス応答の長さは長くなる。
例えば、回線状態に応じてインパルス応答の長さが10個分のサンプリングデータの長さに相当する場合や、50個分のサンプリングデータの長さに相当する場合がある。前者の場合にはCPの長さが回線上のインパルス応答の長さを上回っており、データの伝送効率を低減するという問題が生じ、後者の場合にはCPの長さが回線上のインパルス応答の長さを下回っており、吸収できなかったインパルス応答が後続するシンボルのノイズとして現れるという問題が生じる。
本発明は、以上のような実情に鑑みてなされたもので、回線上のインパルス応答の影響を適切に吸収し、インパルス応答に起因して生じ得る伝送効率等の問題を回避することができるADSLモデム装置及び通信制御方法を提供することを目的とする。
本発明は、データ通信前に交換される特定信号に基づいて通信回線上のインパルス応答を算出し、当該インパルス応答の長さに応じたサイクリックプレフィクスの長さを算出し、このサイクリックプレフィクスの長さを相手側ADSLモデム装置に通知し、相手側ADSLモデム装置に通知した長さのサイクリックプレフィクスを用いて当該相手側ADSLモデム装置との間のデータ通信を行うようにしたものである。
本発明によれば、回線上のインパルス応答の影響を適切に吸収し、インパルス応答に起因して生じ得る伝送効率等の問題を回避することができる。
本発明の第1の態様に係るADSLモデム装置は、データ通信前に交換される特定信号に基づいて通信回線上のインパルス応答を算出し当該インパルス応答の長さに応じたサイクリックプレフィクスの長さを算出する算出手段と、前記サイクリックプレフィクスの長さを相手側ADSLモデム装置に通知する通知手段と、前記算出手段で算出された長さのサイクリックプレフィクスを用いて前記相手側ADSLモデム装置との間のデータ通信を行う通信手段と、を具備する構成を採る。
この構成によれば、算出された通信回線上のインパルス応答の長さに応じた長さのサイクリックプレフィクスを用いて相手側ADSLモデム装置との間のデータ通信が行われる。このため、サイクリックプレフィクスの長さが、通信回線上のインパルス応答の長さに応じて設定されるので、当該サイクリックプレフィクスにより通信回線上のインパルス応答の影響を適切に吸収することができ、インパルス応答に起因して生じ得る伝送効率等の問題を回避することができる。
本発明の第2の態様は、第1の態様に係るADSLモデム装置において、前記通信手段は、前記相手側ADSLモデム装置から受信したデータに付加されたサイクリックプレフィクスを、前記算出手段で算出されたサイクリックプレフィクスの長さに応じて除去しながらデータ通信を行う構成を採る。
この構成によれば、相手側ADSLモデム装置から受信したデータに付加されたサイクリックプレフィクスを、算出手段で算出されたサイクリックプレフィクスの長さに応じて除去しながらデータ通信が行われる。このため、通信回線上の特性に応じて算出されたサイクリックプレフィクスを適切に受信データから除去することができる。
本発明の第3の態様は、第2の態様に係るADSLモデム装置において、前記サイクリックプレフィクスの長さは、前記インパルス応答の長さと等しい構成を採る。
この構成によれば、サイクリックプレフィクスの長さが、通信回線上のインパルス応答の長さと等しいので、当該サイクリックプレフィクスにより通信回線上のインパルス応答の影響を適切に吸収することができる。この結果、インパルス応答に起因して伝送効率が悪くなる問題や、インパルス応答が後続するシンボル(データ)のノイズとなる問題を確実に回避することができる。
本発明の第4の態様は、第1の態様に係るADSLモデム装置において、前記特定信号は、REVERB信号である構成を採る。
この構成によれば、イニシャライズ手順で用いられるREVERB信号を用いてインパルス応答の長さに応じたサイクリックプレフィクスの長さを算出することができる。
本発明の第5の態様に係るADSLモデム装置は、データ通信前に交換される特定信号に基づいて算出された通信回線上のインパルス応答の長さに応じたサイクリックプレフィクスの長さの通知を相手側ADSLモデム装置から受ける受信手段と、前記受信手段で通知を受けた長さのサイクリックプレフィクスを用いて前記相手側ADSLモデム装置との間のデータ通信を行う通信手段と、を具備する構成を採る。
この構成によれば、相手側ADSLモデム装置から通知された、通信回線上のインパルス応答の長さに応じた長さのサイクリックプレフィクスを用いて相手側ADSLモデム装置との間のデータ通信が行われる。このため、サイクリックプレフィクスの長さが、通信回線上のインパルス応答の長さに応じて設定されるので、当該サイクリックプレフィクスにより通信回線上のインパルス応答の影響を適切に吸収することができ、インパルス応答に起因して生じ得る伝送効率等の問題を回避することができる。
本発明の第6の態様は、第5の態様に係るADSLモデム装置において、前記通信手段は、前記相手側ADSLモデム装置に対して送信するデータに対して、前記受信手段で通知を受けた長さのサイクリックプレフィクスを付加しながらデータ通信を行う構成を採る。
この構成によれば、相手側ADSLモデム装置に対して送信するデータに対して、相手側ADSLモデム装置から通知された長さのサイクリックプレフィクスを付加しながらデータ通信が行われる。このため、通信回線上の特性に応じて算出されたサイクリックプレフィクスを適切に送信データに対して付加することができる。
本発明の第7の態様に係る通信制御方法は、データ通信前に交換される特定信号に基づいて通信回線上のインパルス応答を算出し、当該インパルス応答の長さに応じたサイクリックプレフィクスの長さを算出し、前記サイクリックプレフィクスの長さを相手側ADSLモデム装置に通知し、前記相手側ADSLモデム装置に通知した長さのサイクリックプレフィクスを用いて当該相手側ADSLモデム装置との間のデータ通信を行うものである。
本発明の第8の態様は、第7の態様に係る通信制御方法において、前記相手側ADSLモデム装置から受信したデータに付加されたサイクリックプレフィクスを、当該相手側ADSLモデム装置に通知したサイクリックプレフィクスの長さに応じて除去しながらデータ通信を行うものである。
本発明の第9の態様は、第7の態様に係る通信制御方法において、前記サイクリックプレフィクスの長さは、前記インパルス応答の長さと等しいものである。
本発明の第10の態様は、第7の態様に係る通信制御方法において、前記特定信号は、REVERB信号で構成されるものである。
本発明の第11の態様に係る通信制御方法は、データ通信前に交換される特定信号に基づいて算出された通信回線上のインパルス応答の長さに応じたサイクリックプレフィクスの長さの通知を相手側ADSLモデム装置から受け、通知を受けた長さのサイクリックプレフィクスを用いて前記相手側ADSLモデム装置との間のデータ通信を行うものである。
本発明の第12の態様は、第11の態様に係る通信制御方法において、前記相手側ADSLモデム装置に対して送信するデータに対して、通知を受けた長さのサイクリックプレフィクスを付加しながらデータ通信を行うものである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について具体的に説明する。
図1は、本発明が適用される家庭内などに設置された端末装置(ATU−R)側の通信システムの概略構成を示す図である。なお、交換局装置(ATU−C)側の通信システムにおいても同様の構成を有するものとする。
同図に示す通信システムは、公衆回線網又はこれと同等の回線網(以下、「回線」という)がスプリッタ1を介してADSLモデム装置2に接続され、さらにADSLモデム装置2にユーザ端末3が接続されている。なお、ユーザ端末3と電話機4とを1回線で利用する場合にはスプリッタ1が必要となるが、電話機4を使用しない形態であればスプリッタ1は必要ない。また、ユーザ端末3がADSLモデム装置2を内蔵するように構成することも可能である。
ADSLモデム装置2は、ADSL通信を実行するトランシーバ11と、このトランシーバ11を含む全体の動作を制御するホスト12とを備えている。トランシーバ11の回線側端部はアナログフロントエンド(以下、「AFE」という)を介してアナログ回路で構成されている。AFE13のDA変換部に対してアナログフィルタ14を介してドライバ15が接続され、ドライバ15で増幅されたアナログ信号がハイブリッド16を介して回線へ送出されるように構成されている。また、回線から到来したアナログ信号はハイブリッド16を介してレシーバ17で受信されアナログフィルタ18を介してAFE13のAD変換部に入力されるように構成されている。AFE13は、AD変換部から出力されるサンプリングデータをトランシーバ11へ出力する。
図2は、ADSLモデム装置2が有するトランシーバ11の機能ブロック図である。プロセッサ20は、ハンドシェイク手順、イニシャライズ手順を実行し、データ通信(ショータイム)中の通信制御を実行する機能を備える部分である。
トランシーバ11の送信側は、エラーチェックのための冗長ビットを付加するリードソロモン符号化部21、リードソロモン復号時のバーストエラーに対する訂正を可能とするためデータの並べ替えを行うインターリーブ部22、トレリス符号化によるデータの畳み込みを行うトレリス符号化部23、各キャリアに対するビット数の割付けを行うトーンオーダリング部24、送信データの位相をコンステレーション座標上に割り付けるコンステレーション符号化部25、コンステレーション符号化されたデータを逆高速フーリエ変換(以下、「IFFT」という)するIFFT部26、IFFTされた送信データにサイクリックプレフィクス(以下、「CP(cyclic prefix)」という)を付加するCP付加部27から構成されている。
トランシーバ11の受信側は、受信信号に付加されたCPを除去するCP除去部28、受信信号のサンプリングデータを高速フーリエ変換(以下、「FFT」という)するFFT部29、FFT出力信号のコンステレーションからデータを復号し、かつコンステレーション座標上での位相を補正するコンステレーション復号化/FEQ部30、送信側でトーンオーダリングされた各キャリアに割り付けられているデータを元に戻すトーンデオーダリング部31、受信データをビタビ復号するビタビ復号化部32、送信側で並べかえられたデータを元に戻すデインターリーブ部33、送信側で付加された冗長ビットを削除するリードソロモン復号化部34から構成されている。RAM35は、プロセッサ20のワークエリアであり、ハンドシェイク手順、イニシャライズ手順の実行時に使用される。トランシーバ11は、ホストインターフェース(I/F)36を介してホスト12と接続される。
このような構成を有し、本実施の形態に係るADSLモデム装置2は、交換局装置(ATU-C)から送出される既知の信号に基づいて回線上のインパルス応答の長さを算出し、そのインパルス応答の長さに応じた長さのCPを用いてデータ通信を行う。なお、以下においては、イニシャライズシーケンスで交換局装置(ATU-C)から送出されるREVERB信号に基づいて回線上のインパルス応答の長さを算出する場合について説明する。なお、既知の信号としては、このREVERB信号に限定されるものではない。
回線上のインパルス応答の長さの算出は、プロセッサ20によりFFT部29で受信したREVERB信号を用いて行われる。その際、プロセッサ20は、図2に示すように、既知のREVERB信号をIFFTした信号であるX(ω)と、実際に回線を介して受信したREVERB信号をFFTした信号であるY(ω)とを用いて回線上のインパルス応答の長さの算出を行う。
より具体的には、プロセッサ20は、RAM35に格納されたREVERB信号を取り出してIFFT処理を施すことで得られるX(ω)を取得すると共に、FFT部27からY(ω)を受け取る。なお、REVERB信号は勧告に記載された既知の信号であるため、本実施の形態に係るADSLモデム装置2においては、REVERB信号から算出されるX(ω)を、事前にRAM35に格納している。そして、プロセッサ20は、
Z(ω)=Y(ω)/X(ω)
を計算し、インパルス応答をImpluse(t)として、
Impluse(t)=inversFFT(Z(ω))
を計算する。このようにして、いわゆる回線上のインパルス応答(Impluse(t))を算出する。
このように回線上のインパルス応答(Impluse(t))を算出したならば、プロセッサ20は、インパルス応答(Impluse(t))の長さを求める。インパルス応答(Impluse(t))の長さは、例えば、インパルス応答(Impluse(t))の先頭位置から、インパルス応答(Impluse(t))のピーク位置から所定dB(例えば、60dB)だけゲインがダウンした位置までの長さを計算することで得られる。なお、インパルス応答(Impluse(t))の長さの算出の方法はこれに限定されるものではない。
図3は、プロセッサ20で算出されたインパルス応答(Impluse(t))の波形の一例を示す図である。
同図においては、3種類の長さを有するインパルス応答(Impluse(t))の波形を示している。すなわち、図3(a)にインパルス応答(Impluse(t))の長さがΔ1である波形を示し、図3(b)にインパルス応答(Impluse(t))の長さがΔ2である波形を示し、図3(c)にインパルス応答(Impluse(t))の長さがΔ3である波形を示している。なお、Δ1、Δ2及びΔ3の順にインパルス応答(Impluse(t))の長さは短くなっている。
図4は、図3示すインパルス応答(Impluse(t))の長さが算出された場合に交換局装置(ATU-C)から送出されるデータに付加されるCPの長さを示す図である。
図4(a)、図4(b)及び図4(c)においては、それぞれインパルス応答(Impluse(t))の長さとしてΔ1、Δ2及びΔ3が算出された場合のCPの長さを示している。すなわち、交換局装置(ATU-C)から送出される通信データには、家庭内の端末装置(ATU−R)で算出されたインパルス応答(Impluse(t))の長さに等しい長さのCPが付加されることとなる。
以下、本実施の形態に係るADSLモデム装置2において、回線上のインパルス応答(Impluse(t))の長さを算出し、これに応じた長さのCPを設定してデータ通信を行う際の動作について説明する。
図5は、交換局装置(ATU-C)側のADSLモデム装置2Aと家庭内の端末装置(ATU−R)側のADSLモデム装置2Bとが回線を介して接続された状態について示す図を示している。なお、同図においては、図1に示すアナログフィルタ14やドライバ15等の構成について省略している。また、交換局装置(ATU-C)側のADSLモデム装置2Aにおいて受信側の構成及び送信側の構成の一部(22〜24)について簡略化している。さらに、家庭内の端末装置(ATU−R)側のADSLモデム装置2Bにおいて送信側の構成及び受信側の構成の一部(31〜33)について簡略化している。
図6は、家庭内の端末装置(ATU−R)側のADSLモデム装置2Bにおいて、回線上のインパルス応答(Impluse(t))の長さを算出する際の動作について説明するためのフロー図である。また、図7は、交換局装置(ATU-C)側のADSLモデム装置2Aにおいて、回線上のインパルス応答(Impluse(t))の長さに応じた長さのCPを設定してデータ送信を行う際の動作について説明するためのフロー図である。
回線上のインパルス応答(Impluse(t))の長さを算出する際、まず、ADSLモデム装置2Bのプロセッサ20は、図6に示すように、相手側ADSLモデム装置2AからのREVERB信号の受信を監視する(ST601)。
そして、REVERB信号の受信を確認したならば、プロセッサ20は、RAM35より既知のREVERB信号にIFFT処理を施すことで得られるX(ω)を取得する(ST602)。その後、受信したREVERB信号に対してFFT処理を施すことで得られるY(ω)をFFT部29から取得する(ST603)。
次に、X(ω)とY(ω)とを用いて回線上のインパルス応答(Impluse(t))を算出する(ST604)。具体的には、
Z(ω)=Y(ω)/X(ω)
を計算した後、
Impluse(t)=inversFFT(Z(ω))
を計算することでインパルス応答(Impluse(t))を算出する。
インパルス応答(Impluse(t))を算出した後、プロセッサ20は、インパルス応答(Impluse(t))の長さを算出する(ST605)。本実施の形態においては、CPの長さを、インパルス応答(Impluse(t))の長さと等しく設定しているので、インパルス応答(Impluse(t))の長さを算出することで、CPの長さが算出されることとなる。
CP(インパルス応答(Impluse(t))の長さを算出したならば、プロセッサ20は、当該CPの長さを相手側ADSLモデム装置2Aに通知する(ST606)。このとき、プロセッサ20は、算出したCPの長さをCP除去部28にも通知する。
CPの長さを通知した後、プロセッサ20は、相手側ADSLモデム装置2Aからのデータの受信を監視する(ST607)。相手側ADSLモデム装置2Aからのデータ受信を確認したならば、プロセッサ20は、CP除去部28に対して、受信したデータに付加されているCPの除去を指示する。CP除去部28は、先に通知されたCPの長さに応じて受信したデータに付加されたCPを除去する(ST608)。
なお、ST607及びST608の処理は、相手側ADSLモデム装置2Aからデータが送出されている間、繰り返される。そして、相手側ADSLモデム装置2Aからのデータ送出が終了すると、プロセッサ20は、処理を終了する。このようにして家庭内の端末装置(ATU−R)側のADSLモデム装置2Bにおいて、回線上のインパルス応答(Impluse(t))の長さが算出される。
このように本実施の形態に係るADSLモデム装置2Bによれば、回線上のインパルス応答(Impluse(t))の長さに応じた長さのCPを用いて相手側ADSLモデム装置2Aとの間のデータ通信を行う。このため、CPの長さが、回線上のインパルス応答(Impluse(t))の長さに応じて設定されるので、当該CPにより回線上のインパルス応答(Impluse(t))の影響を適切に吸収することができ、インパルス応答(Impluse(t))に起因して生じ得る伝送効率等の問題を回避することができる。
また、本実施の形態に係るADSLモデム装置2Bにおいては、相手側ADSLモデム装置2Aから受信したデータに付加されたCPを、プロセッサ20から通知されたCPの長さに応じてCP除去部28で除去する。このため、回線上の特性に応じて算出されたCPを適切に受信データから除去することができる。
さらに、本実施の形態に係るADSLモデム装置2Bにおいては、CPの長さを、回線上のインパルス応答(Impluse(t))の長さと等しく設定しているので、当該CPにより回線上のインパルス応答(Impluse(t))の影響を適切に吸収することができる。この結果、インパルス応答(Impluse(t))に起因して伝送効率が悪くなる問題や、インパルス応答(Impluse(t))が後続するシンボルのノイズとなる問題を確実に回避することができる。
さらに、本実施の形態に係るADSLモデム装置2Bにおいては、既知の信号としてイニシャライズ手順で用いられるREVERB信号を用いるので、イニシャライズ手順で繰り返し交換されるREVERB信号を用いてインパルス応答(Impluse(t))の長さに応じたサイクリックプレフィクスの長さを算出することができる。
一方、回線上のインパルス応答(Impluse(t))の長さに応じた長さのCPを設定してデータ送信を行う際、ADSLモデム装置2Aのプロセッサ20は、図7に示すように、まず、相手側ADSLモデム装置2Bに対してREVERB信号を送信する(ST701)。
REVERB信号を送信した後、プロセッサ20は、相手側ADSLモデム装置2BからのCPの長さの通知を監視する(ST702)。相手側ADSLモデム装置2BからのCPの長さの通知を確認したならは、プロセッサ20は、通知を受けたCPの長さに応じて、IFFT部26内に設けられた演算結果のバッファ(以下、「IFFT演算結果バッファ」という)における読出し開始位置を設定する(ST703)。
図8は、IFFT演算結果バッファの内容を示す模式図である。同図においては、図3で算出されたCPの長さに応じてIFFT演算結果バッファの読出し開始位置を設定した場合について示している。すなわち、図8においては、IFFT演算結果バッファの後端位置からΔ1、Δ2及びΔ3の長さだけ離した位置が読出し開始位置に設定されている。このようにIFFT演算結果バッファの読出し開始位置を設定することで、相手側ADSLモデム装置2Bから通知されたCPの長さに応じて適切に送信対象のデータを読み出すことが可能となる。
IFFT演算結果バッファの読出し開始位置を設定した後、プロセッサ20は、通知されたCPを付加したデータを相手側ADSLモデム装置2Bに対して送出する(ST704)。
なお、ST704の処理は、相手側ADSLモデム装置2Bに対して送出すべきデータが残っている間、繰り返される。そして、相手側ADSLモデム装置2Bに対して送出すべきデータが終了すると、プロセッサ20は、処理を終了する。このようにして交換局装置(ATU-C)側のADSLモデム装置2Aにおいて、回線上のインパルス応答(Impluse(t))の長さに応じた長さのCPを設定してデータ送信が行われる。
このように本実施の形態に係るADSLモデム装置2Aによれば、相手側ADSLモデム装置2Bから通知された、回線上のインパルス応答(Impluse(t))の長さに応じた長さのCPを用いて相手側ADSLモデム装置2Bとの間のデータ通信を行う。このため、CPの長さが、回線上のインパルス応答(Impluse(t))の長さに応じて設定されるので、当該CPにより回線上のインパルス応答(Impluse(t))の影響を適切に吸収することができ、インパルス応答(Impluse(t))に起因して生じ得る伝送効率等の問題を回避することができる。
また、本実施の形態に係るADSLモデム装置2Aにおいては、相手側ADSLモデム装置2Bに対して送信するデータに対して、相手側ADSLモデム装置2Bから通知された長さのCPを付加しながらデータ通信を行う。このため、回線上の特性に応じて算出されたCPを適切に送信データに対して付加することができる。
なお、以上の説明においては、インパルス応答(Impluse(t))を算出する際に、既知のREVERB信号から算出されるX(ω)並びに実際に回線を介して受信したREVERB信号から算出されるY(ω)を用いている。しかし、インパルス応答(Impluse(t))の算出にあたってはこのREVERB信号に限定されるものではない。すなわち、交換局装置(ATU−C)と家庭内に設置された端末装置(ATU−R)との間で共に認識している信号であればいかなる信号を用いてもよい。
また、以上の説明においては、CPの長さを、インパルス応答(Impluse(t))の長さと等しく設定する場合について説明している。しかし、CPの長さはこれに限定されるものではない。すなわち、予め複数種類のCPの長さを用意しておき、インパルス応答(Impluse(t))の長さに応じて最も適切なCPの長さを選択するなど、インパルス応答(Impluse(t))の長さに応じてCPの長さを決定するのであれば、どのような手法を用いてもよい。
さらに、以上の説明においては、ADSLモデム装置を例に説明しているが、他のタイプのDSLに適用されるxDSLモデムにも同様に適用することが可能である。
本発明に係るADSLモデム装置及び通信制御方法によれば、回線上のインパルス応答の影響を適切に吸収し、インパルス応答に起因して生じ得る伝送効率等の問題を回避することができ、より利用性に優れたADSLサービスを提供できる点で有用である。
本発明の一実施の形態に係るADSLモデム装置が適用される家庭内などに設置された端末装置側の通信システムの概略構成を示す図 上記通信システムのトランシーバの機能ブロック図 上記トランシーバのプロセッサで算出されたインパルス応答(Impluse(t))の波形の一例を示す図 図3示すインパルス応答の長さが算出された場合に交換局装置(ATU-C)から送出されるデータに付加されるCPの長さを示す図 上記実施の形態に係る交換局装置側のADSLモデム装置と家庭内の端末装置側のADSLモデム装置とが回線を介して接続された状態について示す図 上記実施の形態に係る家庭内の端末装置側のADSLモデム装置において、回線上のインパルス応答の長さを算出する際の動作について説明するためのフロー図 上記実施の形態に係る交換局装置側のADSLモデム装置において、回線上のインパルス応答の長さに応じた長さのCPを設定してデータ送信を行う際の動作について説明するためのフロー図 上記実施の形態に係る交換局装置側のADSLモデム装置のIFFT部に設けられたIFFT演算結果バッファの内容を示す模式図
符号の説明
1 スプリッタ
2 ADSLモデム装置
3 ユーザ端末
4 電話機
11 トランシーバ
12 ホスト
13 AFE
14 アナログフィルタ
15 ドライバ
16 ハイブリッド
17 レシーバ
18 アナログフィルタ
20 プロセッサ
21 リードソロモン符号化部
22 インターリーブ部
23 トレリス符号化部
24 トーンオーダリング部
25 コンステレーション符号化部
26 IFFT部
27 CP付加部
28 CP除去部
29 FFT部
30 コンステレーション復号化/FEQ部
31 トーンデオーダリング部
32 ビタビ復号化部
33 デインターリーブ部
34 リードソロモン復号化部
35 RAM
36 ホストI/F

Claims (12)

  1. データ通信前に交換される特定信号に基づいて通信回線上のインパルス応答を算出し当該インパルス応答の長さに応じたサイクリックプレフィクスの長さを算出する算出手段と、前記サイクリックプレフィクスの長さを相手側ADSLモデム装置に通知する通知手段と、前記算出手段で算出された長さのサイクリックプレフィクスを用いて前記相手側ADSLモデム装置との間のデータ通信を行う通信手段と、を具備することを特徴とするADSLモデム装置。
  2. 前記通信手段は、前記相手側ADSLモデム装置から受信したデータに付加されたサイクリックプレフィクスを、前記算出手段で算出されたサイクリックプレフィクスの長さに応じて除去しながらデータ通信を行うことを特徴とする請求項1記載のADSLモデム装置。
  3. 前記サイクリックプレフィクスの長さは、前記インパルス応答の長さと等しいことを特徴とする請求項1記載のADSLモデム装置。
  4. 前記特定信号は、REVERB信号であることを特徴とする請求項1記載のADSLモデム装置。
  5. データ通信前に交換される特定信号に基づいて算出された通信回線上のインパルス応答の長さに応じたサイクリックプレフィクスの長さの通知を相手側ADSLモデム装置から受ける受信手段と、前記受信手段で通知を受けた長さのサイクリックプレフィクスを用いて前記相手側ADSLモデム装置との間のデータ通信を行う通信手段と、を具備することを特徴とするADSLモデム装置。
  6. 前記通信手段は、前記相手側ADSLモデム装置に対して送信するデータに対して、前記受信手段で通知を受けた長さのサイクリックプレフィクスを付加しながらデータ通信を行うことを特徴とする請求項5記載のADSLモデム装置。
  7. データ通信前に交換される特定信号に基づいて通信回線上のインパルス応答を算出し、当該インパルス応答の長さに応じたサイクリックプレフィクスの長さを算出し、前記サイクリックプレフィクスの長さを相手側ADSLモデム装置に通知し、前記相手側ADSLモデム装置に通知した長さのサイクリックプレフィクスを用いて当該相手側ADSLモデム装置との間のデータ通信を行うことを特徴とする通信制御方法。
  8. 前記相手側ADSLモデム装置から受信したデータに付加されたサイクリックプレフィクスを、当該相手側ADSLモデム装置に通知したサイクリックプレフィクスの長さに応じて除去しながらデータ通信を行うことを特徴とする請求項7記載の通信制御方法。
  9. 前記サイクリックプレフィクスの長さは、前記インパルス応答の長さと等しいことを特徴とする請求項7記載の通信制御方法。
  10. 前記特定信号は、REVERB信号であることを特徴とする請求項7記載の通信制御方法。
  11. データ通信前に交換される特定信号に基づいて算出された通信回線上のインパルス応答の長さに応じたサイクリックプレフィクスの長さの通知を相手側ADSLモデム装置から受け、通知を受けた長さのサイクリックプレフィクスを用いて前記相手側ADSLモデム装置との間のデータ通信を行うことを特徴とする通信制御方法。
  12. 前記相手側ADSLモデム装置に対して送信するデータに対して、通知を受けた長さのサイクリックプレフィクスを付加しながらデータ通信を行うことを特徴とする請求項11記載の通信制御方法。
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