JP2006024518A - 直下型バックライトおよび液晶表示装置 - Google Patents

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【課題】 反射偏光子を用いた直下型バックライトであって、光利用効率を向上したものを提供すること。
【解決手段】 直線状光源に対し、その片側には、複数の平行な稜線を有するレンチキュラーレンズアレイおよび反射偏光子が配置されており、かつレンチキュラーレンズアレイの稜線は直線状光源の長軸に概略平行に配置されており、もう一方の片側には、稜線を有し、かつ繰り返し傾斜構造を有する反射板が、反射板の稜線と直線状光源の長軸とが概略直交するように配置されていることを特徴とする直下型バックライト。
【選択図】 図1

Description

本発明は直下型バックライトに関する。また本発明は、当該直下型バックライトを用いた液晶表示装置に関する。
直下型バックライトには、直線状光源が用いられている。直線状光源として用いられる冷陰極管は表面輝度が著しく高く、これの直接像が視認されると面光源としての不均一化生じやすい。そのため、従来の直下型バックライトでは、直線状光源上に高ヘイズの拡散板を配することにより、直線状光源の視認性を落として均一な面光源とする設計手法が主流であった。直下型バックライトは、例えば、図16乃至図19に示される。これら直下型バックライトは図に示すように、直線状光源11上に拡散板15が配置されており、その反対側には、各種の反射板14−1乃至14−4が配置されている。
また、バックライトでは輝度向上を図るために反射偏光子が用いられる。例えば、サイドライト型バックライトにおいては反射偏光子との組合せによって最大の効果を得る設計が試みられている(特許文献1乃至特許文献5等参照)。また、直下型バックライトにおいても、図20に示すように、反射偏光子13を配置したものが知られている。
しかし、直下型バックライトで用いる高ヘイズの拡散板は、直線状光源からの光線を斜め方向に反らして、光を再利用されにくい角度へと収束させる傾向があった。すなわち、反射偏光子から反射され光源側に戻る光線は高ヘイズ拡散板によって大きく散乱し、これがさらに光源下に配置された反射板で散乱され、より入射角が大きくなるため多くの光線がリサイクルされることなく吸収損失と化していた。反射偏光子を用いた場合には、理論上、輝度向上率は200%近くが期待されるものの、直下型バックライトにおける輝度向上率は、実際には130%以下に止まることが多かった。このような問題から、直下型バックライトでは反射偏光子との最適化を試みることはほとんどなかった。
直下型バックライトとしては、各種のものが提案されている(特許文献6乃至特許文献27等参照)が、いずれも反射板や高ヘイズ拡散板を改良する内容であり、反射偏光子と組み合わせたものはほとんどない。反射板としては、直線状光源(蛍光管)長軸の平行方向になるように、稜線を持つ反射板を配置することが例示される(図17)。
直下型バックライトとサイドライト型バックライトの中間に近い構成で面内輝度の均一化を計ったようなものも提案されている(特許文献28)が、これは導光板が分厚く重量増加などの問題があった。反射偏光子を意識して利用したものも提案されている(特許文献29)が、これは構造が複雑で生産性に難があり、奥行きが大きく薄型化は困難であった。
特許第3181103号明細書 特開平9−269487号公報 特開平9−297222号公報 特開平10−253833号公報 特開平10−104621号公報 特開平11−212073号公報 特開平11−2813号公報 特開平5−27237号公報 特開平5−45505号公報 特開平6−130384号公報 特開2001−13880号公報 特開2002−278470号公報 特開2004−22352号公報 特開2004−6256号公報 米国特許第6692137号明細書 米国特許出願公開第2004/12971号明細書 米国特許出願公開第2003/95407号明細書 米国特許第6578990号明細書 米国特許出願公開第2002/167811号明細書 米国特許出願公開第2002/159261号明細書 米国特許第6494587号明細書 米国特許出願公開第2001/21110号明細書 米国特許第5975722号明細書 米国特許第5871273号明細書 欧州特許出願公開第971258号明細書 欧州特許出願公開第454435号明細書 国際公開第02/67024号パンフレット 特開2004−127928号公報 特開2000−57832号公報
本発明は、反射偏光子を用いた直下型バックライトであって、光利用効率を向上したものを提供することを目的とする。
また本発明は、前記直下型バックライトを用いた液晶表示装置を提供することを目的とする。
本発明者らは前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、下記の直下型バックライトにより上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、直線状光源に対し、
その片側には、複数の平行な稜線を有するレンチキュラーレンズアレイおよび反射偏光子が配置されており、かつレンチキュラーレンズアレイの稜線は直線状光源の長軸に概略平行に配置されており、
もう一方の片側には、稜線を有し、かつ繰り返し傾斜構造を有する反射板が、反射板の稜線と直線状光源の長軸とが概略直交するように配置されていることを特徴とする直下型バックライト、に関する。
従来の直下型バックライトにおいては、稜線を有し、かつ繰り返し傾斜構造を有する反射板は、その稜線を直線状光源の長軸に対して平行に配置していた。かかる反射板の配置は、直線状光源から発する光線を直接反射する場合の利用効率は高い。また直線状光源の直接像を視認し難くする効果はあった。しかし、このような反射板の配置において反射偏光子を用いた場合には、反射偏光子からの戻り光線の再利用効率が低かった。また、従来の直下型バックライトで用いられている高ヘイズ拡散板は全方位拡散であり斜め方向への光線が多くなるため、表示に利用できない角度への変移が大きかった。
本発明の直下型バックライトでは、従来の直下型バックライトとは逆に、直線状光源直下に配置する反射板は、その稜線と直線状光源の長軸とが概略直交するように配置している。また直線状光源上には、レンチキュラーレンズアレイをその稜線が直線状光源の長軸に概略平行になるように配置している。かかる構成とすることにより、直線状光源の短軸方向の光線はレンチキュラーレンズアレイの異方性拡散板としての効果によって拡散均一化する。そのため、直線状光源の直接像は隣接像と結合した視認されなくなり、均一化した面状光源として視認することができる。一方、長軸方向の光線は角度変化を受けない。このため反射偏光子の戻り光線が再利用不能な角度に変移する確率を低減でき、光利用効率を向上することができる。
上記直下型バックライトにおいて、レンチキュラーレンズアレイおよび反射偏光子は、直線状光源から、レンチキュラーレンズアレイ、反射偏光子の順で配置されていることが好ましい。
レンチキュラーレンズアレイと反射偏光子の配置順は特に制限されないが、反射偏光子より液晶パネル側(視認側)に配置される光学素子は位相差が十分小さく偏光解消能が低いことが望まれる。そのため、レンチキュラーレンズアレイおよび反射偏光子は、直線状光源から、レンチキュラーレンズアレイ、反射偏光子の順で配置されていることが好ましい。この順で配置されている場合には、レンチキュラーレンズアレイの面内位相差は特に考慮する必要はない。一方、レンチキュラーレンズアレイが、反射偏光子よりも視認側に配置されている場合には、レンチキュラーレンズアレイの面内位相差は30nm以下が好ましく、20nm以下がより好ましい。
上記直下型バックライトにおいて、直線状光源に対し、レンチキュラーレンズアレイおよび反射偏光子が配置された側には、さらに拡散板を配置することができる。
拡散板の配置により、レンチキュラーレンズアレイの構造や、反射板の繰り返し傾斜構造が視認されないようにすることができる。レンチキュラーレンズアレイの構造の視認性をなくすには、拡散板はレンチキュラーレンズアレイよりも視認側に配置する。反射板の繰り返し傾斜構造の視認性をなくすには、拡散板はレンチキュラーレンズアレイよりも直線状光源側に配置する。
なお、上述の通り、反射偏光子より液晶パネル側(視認側)に配置される光学素子は位相差が十分小さく偏光解消能が低いことが望まれる。したがって、拡散板が反射偏光子よりも直線状光源側に配置されている場合には拡散板の面内位相差は特に考慮する必要はない。一方、拡散板が、反射偏光子よりも視認側に配置されている場合には、拡散板の面内位相差は30nm以下が好ましく、20nm以下がより好ましい。また、拡散板とレンチキュラーレンズアレイが、反射偏光子よりも視認側に配置されている場合には、これらの合計位相差として、面内位相差は30nm以下が好ましく、20nm以下がより好ましい。
上記直下型バックライトにおいて、反射板が有する傾斜構造の傾斜角は、5〜40度であることが好ましい。
図13に概念図を示すように、反射板が有する傾斜構造の傾斜角θが45度以上ではライトトラップとなり、直線状光源からの光線rが吸収されてしまう。また図14に概念図を示すように、傾斜角θが45度前後では反射板は再帰反射板として機能し、光線は直線状光源に戻されて吸収してしまう。かかる事項を考慮して、反射板が有する傾斜構造の傾斜角θは、5〜40度であることが好ましい。図15に概念図を示すように、前記範囲の傾斜角は大入射角の光を正面方向へ戻す機能を有しており、反射偏光子の光再利用効率をより高めることができる。前記傾斜角θは、より好ましくは10〜35度である。
上記直下型バックライトにおいて、反射偏光子としては、円偏光型反射偏光子を用いることができる。円偏光型反射偏光子としては、コレステリック液晶材料が好適に用いられる。
上記直下型バックライトにおいて、反射偏光子としては、直線偏光型反射偏光子を用いることができる。直線偏光型反射偏光子としては、屈折率差を有する2種以上の材料による、2層以上の多層薄膜積層体を用いることができる。多層薄膜積層体としては蒸着多層薄膜が好適に用いられる。また直線偏光型反射偏光子としては、複屈折を有する2種以上の材料による、2層以上の多層薄膜積層体を用いることができる。多層薄膜積層体としては、複屈折を有する2種以上の樹脂を用いた、2層以上の樹脂積層体を延伸したものが好適に用いられる。
また本発明は、前記直下型バックライトを用いた液晶表示装置、に関する。
以下に本発明の直下型バックライトを図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、本発明の直下型バックライトは、直線状光源1の片側には、レンチキュラーレンズアレイ2および反射偏光子3が配置されている。レンチキュラーレンズアレイ2は、複数の平行な稜線a有し、当該稜線aは直線状光源1の長軸bに概略平行に配置されている。図1では、直線状光源1から、レンチキュラーレンズアレイ2、反射偏光子3がこの順で配置されている。前記稜線aと、長軸bが概略平行であるとは、両者のなす小さい角度が、好ましくは20度以下、さらには10度以下であることをいう。
直線状光源1のもう一方の片側には、反射板4が配置されている。反射板4は、稜線cを有し、かつ繰り返し傾斜構造を有する。反射板4の稜線cと直線状光源1の長軸bとは概略直交するように配置されている。前記稜線cと、長軸bが概略直交であるとは、両者のなす角度が、好ましくは90度±20度、さらには90度±10度であることをいう。
図2乃至図4は、本発明の直下型バックライトに、拡散板5を配置した場合の例である。図2(A)では、図1の直下型バックライトにおいて、反射偏光子3より視認側に拡散板5が配置されている。この場合、レンチキュラーレンズアレイ2の位相差は特に考慮する必要はないが、拡散板5については、前記の通り面内位相差が小さいものを用いるのが好ましい。また、図2(B)では、直線状光源1から、図2(A)とは逆に反射偏光子3、レンチキュラーレンズアレイ2をこの順で配置し、さらに、拡散板5を配置した場合の例である。この場合には、レンチキュラーレンズアレイ2と拡散板5は合計位相差が、前記の通り面内位相差の小さいものを用いるのが好ましい。
図3では、レンチキュラーレンズアレイ2と反射偏光子3との間に拡散板5が配置されている。図4では、直線状光源1とレンチキュラーレンズアレイ2との間に拡散板5が配置されている。これら図3、図4の場合には、レンチキュラーレンズアレイ2、拡散板5については、位相差は特に考慮する必要はない。
図1乃至図4では、レンチキュラーレンズアレイ2は稜線a有する表面構造を上向き(視認側向き)で配置しているが、前記表面構造の配置方向は特に制限されるものではなく、レンチキュラーレンズアレイ2の設計に応じて適時に配置方向を決定できる。図5の直下型バックライトは、レンチキュラーレンズアレイ2の表面構造の配置方向を下向き(光源側向き)にした場合の例である。図5は、レンチキュラーレンズアレイ2の表面構造の配置方向以外は図4と同様の構成である。またレンチキュラーレンズアレイ2は、稜線a有する表面構造を両面に有するものを使用できる。図6の直下型バックライトは、レンチキュラーレンズアレイ2として、両面に前記表面構造を有するものを用いた場合の例である。図6は、レンチキュラーレンズアレイ2として両面に前記表面構造を有するものを用いたこと以外は、図4と同様の構成である。
以下本発明の直下型バックライトの各構成について説明する。
(直線状光源)
直線状光源としては、直下型バックライトに用いられているものを特に制限なく使用できる。例えば、冷陰極管が用いられる。
(レンチキュラーレンズアレイ)
レンチキュラーレンズアレイは、複数の平行な稜線を有し、異方性拡散板として機能しうるものを特に制限なく使用することができる。レンチキュラーレンズアレイにおけるレンズの焦点距離とレンズピッチは特に限定されるものではないが、直線状光源の直接像が視認されなくなるようにするためにはレンズ焦点距離は、レンチキュラーレンズアレイと直線状光源との間の距離より短いことが好ましい。また面内輝度を平滑化、均一化して、レンズピッチの視認をなくすようにするためには、レンズピッチは1mm以下、さらには0.5mm以下であるのが好ましい。また、各レンズの開口数は大きい方が好ましい。開口数=n・sinθ(n:レンズの屈折率,θ:レンズの焦点距離とレンズ周辺とがなす見込み角)、である。間隔を置き配置された直線状光源像の拡大にはレンズへの取り込み角度が大きい方が好ましいためである。十分な開口数が得難い場合にはレンチキュラーレンズを分割したフレネルレンズ形式を併用してもよい。フレネルレンズ化すれば厚みの低減を図ることができる。
レンチキュラーレンズアレイは一般的には図7に示すようなカマボコ状構造を多数並列配置した構造を有する。図9は、その断面図を示す。液晶パネルとのモアレを防ぐために図8のようなランダムなうねり構造を付与してもよい。またモアレを防ぐために稜線を液晶パネルの辺方向より若干の角度を持たせるようにしてもよい。
レンチキュラーレンズアレイは表面屈折で入射光線を一方向のみ曲げる効果を有するが、本発明のように直線状光源を拡散し、面状に広げるには拡散角度が大きいことが好ましい。このためレンズのカーブがきつくなりレンズ厚みが増す場合がある。厚みを低減するにはフレネルレンズ化することが効果的である。フレネルレンズ化したレンチキュラーレンズアレイの断面図を図10に示す。図9、図10は同一カーブを有するレンズであるが、図10のように分割されたフレネルレンズでは、図9に比べて、厚みを1/3以下に容易に低減できる。
レンチキュラーレンズアレイの製法は特に制限されず、各種の方法を採用できる。例えば、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ノルボルネン系樹脂などの熱可塑性樹脂を金型より形状転写して得る方法;紫外線硬化樹脂を用いてポリエチレンテレフタレート、トリアセチルセルロース等の透明基材表面に金型の形状転写して得る方法;紫外線硬化樹脂を用いてマスク露光を行ないエッチング処理して得る方法;エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を用いて金型形状を転写する方法;樹脂フィルムに応力負荷をかけて得られるクレイズや表面形状のうねり構造を用いる方法;透明ファイバーや透明丸棒を並列配置し固定化した方法などがあげられる。
このようにレンチキュラーレンズアレイの製法、材料は特に制限されるものではないが、光の有効利用の観点から、レンチキュラーレンズアレイの全光線透過率は高い方が好ましい。前記全光線透過率は80%以上、さらには90%以上が好ましい。
(反射偏光子)
反射偏光子としては、円偏光型反射偏光子と直線偏光型反射偏光子のいずれを用いてもよい。
円偏光型反射偏光子としては、たとえば、コレステリック液晶材料が用いられる。コレステリック液晶には、適宜なものを用いてよく、特に限定はない。例えば、高温でコレステリック液晶性を示す液晶ポリマー、または液晶モノマーと必要に応じてのキラル剤および配向助剤を電子線や紫外線などの電離放射線照射や熱により重合せしめた重合性液晶、またはそれらの混合物などがあげられる。液晶性はリオトロピックでもサーモトロピック性のどちらでもよいが、制御の簡便性およびモノドメインの形成しやすさの観点よりサーモトロピック性の液晶であることが望ましい。
コレステリック液晶層の形成は、従来の配向処理に準じた方法で行うことができる。例えば、トリアセチルセルロースやアモルファスポリオレフィンなどの複屈折位相差が可及的に小さな支持基材上に、ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリアリレート、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド等の膜を形成してレーヨン布等でラビング処理した配向膜、またはSiOの斜方蒸着層、または延伸処理による配向膜等上に、液晶ポリマーを展開してガラス転移温度以上、等方相転移温度未満に加熱し、液晶ポリマー分子がプラナー配向した状態でガラス転移温度未満に冷却してガラス状態とし、当該配向が固定化された固化層を形成する方法などがあげられる。
液晶ポリマーの製膜は、例えば液晶ポリマーの溶媒による溶液をスピンコート法、ロールコート法、フローコート法、プリント法、ディップコート法、流延成膜法、バーコート法、グラビア印刷法等で薄層展開し、さらに、それを必要に応じ乾燥処理する方法などにより行なうことができる。前記の溶媒としては、例えば塩化メチレン、シクロヘキサノン、トリクロロエチレン、テトラクロロエタン、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフランなどを適宜に選択して用いることができる。
また液晶ポリマーの加熱溶融物、好ましくは等方相を呈する状態の加熱溶融物を前記に準じ展開し、必要に応じその溶融温度を維持しつつ更に薄層に展開して固化させる方法などを採用することができる。当該方法は、溶媒を使用しない方法であり、従って作業環境の衛生性等が良好な方法によっても液晶ポリマーを展開させることができる。なお、液晶ポリマーの展開に際しては、薄型化等を目的に必要に応じて配向膜を介したコレステリック液晶層の重畳方式なども採ることができる。
さらに必要に応じ、これらの光学層を成膜時に用いる支持基材/配向基材から剥離し、他の光学材料に転写して用いることもできる。
コレステリック液晶層は、選択反射波長域幅が200nm以上であり、可視光波長域を覆うコレステリック液晶層を用いることができる。その作製方法としては、前記同様の液晶モノマーを含有する組成物を用いて、下記方法により当該組成物を電子線や紫外線などの電離放射線照射する方法があげられる。たとえば、厚み方向で紫外線透過率の差による重合速度の差を利用する方法(特開2000−95883号公報)、溶媒にて抽出を行い厚み方向に濃度差を形成する方法(特許第3062150号明細書)、一回目の重合後に温度を変えて二回目の重合を行う方法(米国特許第6057008号明細書)等があげられる。
また、重合性メソゲン化合物(a)および重合性カイラル剤(b)を含む液晶混合物を配向基材に塗布する工程、および前記液晶混合物に酸素を含む気体と接触している状態で基材側から紫外線照射を行い重合硬化する工程を施し、酸素重合阻害による厚み方向での重合速度差を、基材側からの紫外線照射にて増大する方法(特開2000−139953号公報)等が好適に用いられる。
特開2000−139953号公報に記載の方法に関しては、下記方法により、さらに広帯域の反射波長帯域を有するコレステリック液晶層を得ることができる。
たとえば、前記紫外線重合工程を、前記液晶混合物が酸素を含む気体と接触している状態で、20℃以上の温度下に、20〜200mW/cm2の紫外線照射強度で、0.2〜5秒間、配向基材側から紫外線照射する工程(1)、次いで、液晶層が、酸素を含む気体と接触している状態で、70〜120℃で、2秒間以上、加熱する工程(2)、次いで、液晶層が、酸素を含む気体と接触している状態で、20℃以上の温度下に、工程(1)よりも低い紫外線照射強度で、10秒間以上、配向基材側から紫外線照射する工程(3)、次いで、酸素不存在下で、紫外線照射する工程(4)により行なう方法があげられる(特願2003−93963号)。
また前記紫外線重合工程を、前記液晶混合物が酸素を含む気体と接触している状態で、20℃以上の温度下に、1〜200mW/cm2の紫外線照射強度、0.2〜30秒間の範囲内の紫外線照射を、回数が増える毎に、紫外線照射強度を低く、かつ紫外線照射時間を長くしながら、3回以上、配向基材側から紫外線照射する工程(1)、次いで、酸素不存在下で、紫外線照射する工程(2)により行なう方法があげられる(特願2003−94307号)。
また前記紫外線重合工程を、前記液晶混合物が酸素を含む気体と接触している状態で、20℃以上の温度下に、20〜200mW/cm2の紫外線照射強度で、0.2〜5秒間、配向基材側から紫外線照射する工程(1)、次いで、液晶層が酸素を含む気体と接触している状態で、工程(1)よりも高く、かつ60℃以上の到達温度になるまでは、昇温速度2℃/秒以上で、工程(1)よりも低い紫外線照射強度で、10秒間以上、配向基材側から紫外線照射する工程(2)、次いで、酸素不存在下で、紫外線照射する工程(3)により行なう方法があげられる(特願2003−94605号)。
さらには下記方法を利用することができる。下記方法では広帯域の反射波長帯域を有し、耐熱性の良好なコレステリック液晶層が得られる。たとえば、重合性メソゲン化合物(a)、重合性カイラル剤(b)および光重合開始剤(c)を含む液晶混合物を、二枚の基材間で、紫外線重合する方法があげられる(特願2003−4346号、特願2003−4101号)。また、前記液晶混合物に、さらに重合性紫外線吸収剤(d)を加えてものを二枚の基材間で、紫外線重合する方法があげられる(特願2003−4298号)。また、重合性メソゲン化合物(a)、重合性カイラル剤(b)および光重合開始剤(c)を含む液晶混合物を、配向基材上に塗布し、不活性ガス雰囲気下で、紫外線重合する方法があげられる(特願2003−4406号)。
また、前記紫外線重合工程を、前記液晶混合物が酸素を含む気体と接触している状態で、70℃以上の温度下に、10〜200mW/cm2の紫外線照射強度で、0.1〜5秒間、紫外線照射する工程(1)、次いで、液晶層が酸素を含む気体と接触している状態で、70℃以上で、0.1〜5秒間、熱処理する工程(2)を有し、前記工程(1)および工程(2)の後に、酸素不存在下で、紫外線照射する工程(3)により行なうことができる。前記工程(1)および工程(2)は複数回繰り返した後に、紫外線照射する工程(3)を行なうことが好ましい(特願2004−71158号)。
また、前記紫外線重合工程を、前記液晶混合物が酸素を含む気体と接触している状態で、70℃以上の温度下に、10〜200mW/cm2の紫外線照射強度で、0.01〜5秒間、紫外線照射する工程(1)、次いで、液晶層が酸素を含む気体と接触している状態で、70℃以上で、5秒間を超える時間、熱処理する工程(2)を有し、前記工程(1)および工程(2)の後に、酸素不存在下で、紫外線照射する工程(3)を有することを特徴とする広帯域コレステリック液晶フィルムの製造方法。前記工程(1)および工程(2)は複数回繰り返した後に、紫外線照射する工程(3)を行なうことが好ましい(特願2004−168666号)。
以下にコレステリック液晶層を形成する重合性メソゲン化合物(a)、重合性カイラル剤(b)等を説明するが、これら材料は厚み方向でピッチ長が連続変化するコレステリック液晶層および積層体にするコレステリック液晶層のいずれにも用いることができる。
重合性メソゲン化合物(a)は、重合性官能基を少なくとも1つ有し、これに環状単位等からなるメソゲン基を有するものが好適に用いられる。重合性官能基としては、アクリロイル基、メタクリロイル基、エポキシ基、ビニルエーテル基等があげられるが、これらのなかでもアクリロイル基、メタクリロイル基が好適である。また重合性官能基を2つ以上有するものを用いることにより架橋構造を導入して耐久性を向上させることもできる。メソゲン基となる前記環状単位としては、たとえば、ビフェニル系、フェニルベンゾエート系、フェニルシクロヘキサン系、アゾキシベンゼン系、アゾメチン系、アゾベンゼン系、フェニルピリミジン系、ジフェニルアセチレン系、ジフェニルベンゾエート系、ビシクロへキサン系、シクロヘキシルベンゼン系、ターフェニル系等があげられる。なお、これら環状単位の末端は、たとえば、シアノ基、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン基等の置換基を有していてもよい。前記メソゲン基は屈曲性を付与するスペーサ部を介して結合していてもよい。スペーサ部としては、ポリメチレン鎖、ポリオキシメチレン鎖等があげられる。スペーサ部を形成する構造単位の繰り返し数は、メソゲン部の化学構造により適宜に決定されるがポリメチレン鎖の繰り返し単位は0〜20、好ましくは2〜12、ポリオキシメチレン鎖の繰り返し単位は0〜10、好ましくは1〜3である。
重合性メソゲン化合物(a)のモル吸光係数は、0.1〜500dm3mol-1cm-1@365nmであり、10〜30000dm3mol-1cm-1@334nmであり、かつ1000〜100000dm3mol-1-1@314nmであることが好ましい。前記モル吸光係数を有するものは紫外線吸収能を有する。モル吸光係数は、0.1〜50dm3mol-1cm-1@365nmであり、50〜10000dm3mol-1cm-1@334nmであり、10000〜50000dm3mol-1cm-1@314nmがより好適である。モル吸光係数は、0.1〜10dm3mol-1cm-1@365nmであり、1000〜4000dm3mol-1cm-1@334nmであり、30000〜40000dm3mol-1cm-1@314nmであるのがより好ましい。モル吸光係数が0.1dm3mol-1cm-1@365nm、10dm3mol-1cm-1@334nm、1000dm3mol-1cm-1@314nmより小さいと十分な重合速度差がつかずに広帯域化し難い。一方、500dm3mol-1cm-1@365nm、30000dm3mol-1cm-1@334nm、100000dm3mol-1cm-1@314nmより大きいと重合が完全に進行せずに硬化が終了しない場合がある。なお、モル吸光係数は、各材料の分光光度スペクトルを測定し、得られた365nm、334nm、314nmの吸光度から測定した値である。
重合性官能基を1つ有する重合性メソゲン化合物(a)は、たとえば、下記化1の一般式:
Figure 2006024518
(式中、R1〜R12は同一でも異なっていてもよく、−F、−H、−CH3、−C25または−OCH3を示し、R13は−Hまたは−CH3を示し、X1は一般式(2):
−(CH2CH2O)a−(CH2b−(O)c−、を示し、X2は−CNまたは−Fを示す。但し、一般式(2)中のaは0〜3の整数、bは0〜12の整数、cは0または1であり、かつa=1〜3のときはb=0、c=0であり、a=0のときはb=1〜12、c=0〜1である。)で表される化合物があげられる。
また、重合性カイラル剤(b)としては、たとえば、BASF社製LC756があげられる。
上記重合性カイラル剤(b)の配合量は、重合性メソゲン化合物(a)と重合性カイラル剤(b)の合計100重量部に対して、1〜20重量部程度が好ましく、3〜7重量部がより好適である。重合性メソゲン化合物(a)と重合性カイラル剤(b)の割合により螺旋ねじり力(HTP)が制御される。前記割合を前記範囲内とすることで、得られるコレステリック液晶フィルムの反射スペクトルが長波長域をカバーできるように反射帯域を選択することができる。
また液晶混合物には、通常、光重合開始剤(c)を含む。光重合開始剤(c)としては各種のものを特に制限なく使用できる。例えば、チバスペシャルティケミカルズ社製のイルガキュア184、イルガキュア907、イルガキュア369、イルガキュア651等があげられる。光重合開始剤の配合量は、重合性メソゲン化合物(a)と重合性カイラル剤(b)の合計100重量部に対して、0.01〜10重量部程度が好ましく、0.05〜5重量部がより好適である。
重合性紫外線吸収剤(d)は、重合性官能基を少なくとも1つ有し、かつ紫外線吸収機能を有する化合物を特に制限なく使用することができる。かかる重合性紫外線吸収剤(d)の具体例としては、たとえば、大塚化学社製のRUVA−93、BASF社製のUVA935LH等があげられる。重合性紫外線吸収剤(d)の配合量は、重合性メソゲン化合物(a)と重合性カイラル剤(b)の合計100重量部に対して、0.01〜10重量部程度が好ましく、2〜5重量部がより好適である。
前記混合物には、得られるコレステリック液晶フィルムの帯域幅を広げるために、紫外線吸収剤を混入して厚み方向での紫外線露光強度差を大きくすることができる。また、モル吸光係数の大きな光反応開始剤を用いることで同様の効果を得ることもできる。
前記混合物は溶液として用いることができる。溶液を調製する際に用いられる溶媒としては、通常、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、テトラクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素類、フェノール、パラクロロフェノールなどのフェノール類、ベンゼン、トルエン、キシレン、メトキシベンゼン、1,2−ジメトキベンゼンなどの芳香族炭化水素類、その他、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、tert−ブチルアルコール、グリセリン、エチレングリコール、トリエチレングリコール、エチレンブリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチルセルソルブ、ブチルセルソルブ、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、ピリジン、トリエチルアミン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、ブチロニトリル、二硫化炭素、シクロペンタノン、シクロヘキサノンなどを用いることができる。使用する溶媒としては、特に制限されないが、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン等が好ましい。溶液の濃度は、サーモトロピック液晶性化合物の溶解性や最終的に目的とするコレステリック液晶フィルムの膜厚に依存するため一概には言えないが、通常3〜50重量%程度とするのが好ましい。
なお、厚み方向でピッチ長が連続変化するコレステリック液晶層を作製する場合にも、前記例示の配向基材を用いることができる。配向方法も同様の方法を採用できる。
直線偏光型反射偏光子としては、グリッド型偏光子、屈折率差を有する2種以上の材料による2層以上の多層薄膜積層体、ビームスプリッターなどに用いられる屈折率の異なる蒸着多層薄膜、複屈折を有する2種以上の材料による2層以上の複屈折層多層薄膜積層体、複屈折を有する2種以上の樹脂を用いた2層以上の樹脂積層体を延伸したもの、直線偏光を直交する軸方向で反射/透過することで分離するものなどがあげられる。
例えばポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリマーボネートに代表される延伸により位相差を発生する材料やポリメタクリル酸メチルに代表されるアクリル系樹脂、JSR製アートンに代表されるノルボルネン系樹脂等の位相差発現量の少ない樹脂を交互に多層積層体として一軸延伸して得られるものを用いることができる。
(拡散板)
拡散板は、入射した光線を散乱させて光の再利用効率が高めるものを特に制限なく使用することができる。光拡散板としては、熱可塑性樹脂を用いたマトリクスポリマー中に当該ポリマーと屈折率が相違する透明粒子を分散含有するプラスチックフィルムが知られている。また熱可塑性樹脂と低分子液晶との組合せからなるもの、低分子液晶と光架橋性低分子液晶との組合せからなるもの、ポリビニルアルコールと低分子液晶との組合せからなるもの等を用いることができる。また拡散板としては、透光性樹脂板表面を粗面化処理したもの、異なる屈折率のポリマーブレンドを相分離させ光散乱性を付与したもの、等が知られている。
拡散板は、配置する場所により好適なヘイズ値のものを選択するのが好ましい。また、拡散板は、複数用いることができる。複数用いる場合には、ヘイズ値の異なるものを用いることができる。拡散板を、レンチキュラーレンズアレイよりも視認側になるように配置する場合には、液晶パネルとのモアレを防止するために弱いヘイズを有する拡散板を用いるのが好ましい。当該拡散板としては、光路の不要な拡散を防ぐため、ヘイズ90%以下、さらには80%以下であるのが好ましい。
(反射板)
反射板は、稜線を有し、かつ繰り返し傾斜構造を有するものを特に制限なく使用できる。反射板が有する繰り返し傾斜構造は視認されないようにするため、また全体厚みの低減をするため、前記繰り返し傾斜構造のピッチは十分小さいことが好ましい。ただし、反射板は、直線状光源よりも更に下側に配置され、液晶パネルとの距離も遠いことから前記ピッチ長は特に制限されるものではない。全体厚みの低減のためには前記ピッチ長は1cm以下、より好ましくは5mm以下、さらに好ましくは2mm以下である。なお、前記傾斜構造の傾斜角は、前記の通り、5〜40度であることが好ましいが、傾斜角が30度前後の場合、繰り返し構造による厚み増加は傾斜面長の約1/2となり、1ピッチ長が1cmの場合には、厚み増加が2.5mmとなり、これ以上の厚み増加は好ましくないからである。
反射板の繰り返し傾斜構造は、一般的には図11に示すような傾斜面が平面構造を有するものがあげられる。また、傾斜面は曲面であってもよい。液晶表示装置とのモアレを防ぐために図8のようなランダムなうねり構造を付与してもよい。また稜線を液晶表示装置の辺方向より若干の角度を持たせるようにしてもよい。
反射板の製法は特に制限されず、各種の方法を採用できる。例えば、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ノルボルネン系樹脂などの熱可塑性樹脂を金型より形状転写して得る方法;紫外線硬化樹脂を用いてポリエチレンテレフタレート、トリアセチルセルロース等の透明基材表面に金型の形状転写して得る方法;紫外線硬化樹脂を用いてマスク露光を行ないエッチング処理して得る方法;エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を用いて金型形状を転写する方法;樹脂フィルムに応力負荷をかけて得られるクレイズや表面形状のうねり構造を用いる方法;発泡ポリエチレンテレフタレートフィルムやアルミ箔のような金属薄膜などをエンボス加工する方法などがあげられる。さらに反射材表面は発泡ポリエチレンテレフタレートや硫酸バリウムのような全反射散乱によるものの他、アルミや銀、クロム、ステンレス等の高反射率金属の蒸着薄膜や圧延板を適宜に用いることができる。このように反射板の製法、材料は特に制限されるものではない。
(各層の積層)
図面では、各部材を個別に配置している。このように各部材は重ね置いただけでも良いが、作業性や、光の利用効率の観点より各層を接着剤や粘着剤を用いて積層することできる。
例えば、各部材の隣接面が平面同士である場合にはニュートンリング(干渉縞)の問題を生じる場合がある。これを防止するために隣接面が平面同士である場合には接着剤や粘着剤を用いて貼り合わせ、界面を消失せしめてハンドリング性を向上させる方法が好ましく用いられる。具体的にはアクリル系光透過性粘着材(日東電工製,NO.7など)や光学接着剤(例えばNORLAND社製紫外線硬化型接着材NOA60シリーズなど)を用いることができる。
また接着剤や粘着剤には、必要に応じて、拡散度合い調整用に更に粒子を添加して等方的な散乱性を付与することができる。この場合には、接着剤層、粘着剤層は拡散層(拡散板)として機能する。また接着剤や粘着剤には、必要に応じて、紫外線吸収剤、酸化防止剤、製膜時のレベリング性付与の目的で界面活性剤などを適宜に添加することができる。
また各部材を貼り合わせずに配置する場合にはニュートンリングを防止する程度の間隔(2μm以上)の距離を置いて配置するように積層間の周囲にスペーサーを配するか、接触面に2μm以上のランダムな凹凸を有する粗面化層を付与することができる。
(液晶表示装置)
上記直下型バックライトは、液晶セルの両側に偏光板が配置されている液晶パネルに好適に適用され液晶表示装置を形成する。液晶表示装置の形成は、従来に準じて行ないうる。液晶セルについても特に制限はなく、例えばTN型やSTN型、π型などの任意なタイプのものを用いうる。
(その他の材料)
なお、液晶表示装置には、常法に従って、各種の光学層等が適宜に用いられて作製される。
偏光板は、液晶セルの両側に配置される。液晶セルの両側に配置された偏光板は、偏光軸が互いに略直交するように配置される。また入射側の偏光板はその偏光軸方向と、光源側からの透過で得られる直線偏光の軸方向とが揃うように配置される。
偏光板は、通常、偏光子の片側または両側に保護フィルムを有するものが一般に用いられる。
偏光子は、特に制限されず、各種のものを使用できる。偏光子としては、たとえば、ポリビニルアルコール系フィルム、部分ホルマール化ポリビニルアルコール系フィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルム等の親水性高分子フィルムに、ヨウ素や二色性染料等の二色性物質を吸着させて一軸延伸したもの、ポリビニルアルコールの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物等ポリエン系配向フィルム等があげられる。これらのなかでもポリビニルアルコール系フィルムとヨウ素などの二色性物質からなる偏光子が好適である。これら偏光子の厚さは特に制限されないが、一般的に、5〜80μm程度である。
ポリビニルアルコール系フィルムをヨウ素で染色し一軸延伸した偏光子は、たとえば、ポリビニルアルコールをヨウ素の水溶液に浸漬することによって染色し、元長の3〜7倍に延伸することで作製することができる。必要に応じてホウ酸や硫酸亜鉛、塩化亜鉛等を含んでいてもよいヨウ化カリウムなどの水溶液に浸漬することもできる。さらに必要に応じて染色の前にポリビニルアルコール系フィルムを水に浸漬して水洗してもよい。ポリビニルアルコール系フィルムを水洗することでポリビニルアルコール系フィルム表面の汚れやブロッキング防止剤を洗浄することができるほかに、ポリビニルアルコール系フィルムを膨潤させることで染色のムラなどの不均一を防止する効果もある。延伸はヨウ素で染色した後に行っても良いし、染色しながら延伸してもよいし、また延伸してからヨウ素で染色してもよい。ホウ酸やヨウ化カリウムなどの水溶液中や水浴中でも延伸することができる。
前記偏光子の片面または両面に設けられる透明保護フィルムを形成する材料としては、透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮蔽性、等方性などに優れるものが好ましい。例えば、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等のポリエステル系ポリマー、ジアセチルセルロースやトリアセチルセルロース等のセルロース系ポリマー、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系ポリマー、ポリスチレンやアクリロニトリル・スチレン共重合体(AS樹脂)等のスチレン系ポリマー、ポリカーボネート系ポリマーなどがあげられる。また、ポリエチレン、ポリプロピレン、シクロ系ないしはノルボルネン構造を有するポリオレフィン、エチレン・プロピレン共重合体の如きポリオレフィン系ポリマー、塩化ビニル系ポリマー、ナイロンや芳香族ポリアミド等のアミド系ポリマー、イミド系ポリマー、スルホン系ポリマー、ポリエーテルスルホン系ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン系ポリマー、ポリフェニレンスルフィド系ポリマー、ビニルアルコール系ポリマー、塩化ビニリデン系ポリマー、ビニルブチラール系ポリマー、アリレート系ポリマー、ポリオキシメチレン系ポリマー、エポキシ系ポリマー、または前記ポリマーのブレンド物なども前記透明保護フィルムを形成するポリマーの例としてあげられる。透明保護フィルムは、アクリル系、ウレタン系、アクリルウレタン系、エポキシ系、シリコーン系等の熱硬化型、紫外線硬化型の樹脂の硬化層として形成することもできる。
また、特開2001−343529号公報(WO01/37007)に記載のポリマーフィルム、たとえば、(A)側鎖に置換および/または非置換イミド基を有する熱可塑性樹脂と、(B)側鎖に置換および/または非置換フェニルならびにニトリル基を有する熱可塑性樹脂を含有する樹脂組成物があげられる。具体例としてはイソブチレンとN−メチルマレイミドからなる交互共重合体とアクリロニトリル・スチレン共重合体とを含有する樹脂組成物のフィルムがあげられる。フィルムは樹脂組成物の混合押出品などからなるフィルムを用いることができる。
保護フィルムの厚さは、適宜に決定しうるが、一般には強度や取扱性等の作業性、薄層性などの点より1〜500μm程度である。特に1〜300μmが好ましく、5〜200μmがより好ましい。
また、保護フィルムは、できるだけ色付きがないことが好ましい。したがって、Rth=[(nx+ny)/2−nz]・d(ただし、nx、nyはフィルム平面内の主屈折率、nzはフィルム厚方向の屈折率、dはフィルム厚みである)で表されるフィルム厚み方向の位相差値が−90nm〜+75nmである保護フィルムが好ましく用いられる。かかる厚み方向の位相差値(Rth)が−90nm〜+75nmのものを使用することにより、保護フィルムに起因する偏光板の着色(光学的な着色)をほぼ解消することができる。厚み方向位相差値(Rth)は、さらに好ましくは−80nm〜+60nm、特に−70nm〜+45nmが好ましい。
保護フィルムとしては、偏光特性や耐久性などの点より、トリアセチルセルロース等のセルロース系ポリマーが好ましい。特にトリアセチルセルロースフィルムが好適である。なお、偏光子の両側に保護フィルムを設ける場合、その表裏で同じポリマー材料からなる保護フィルムを用いてもよく、異なるポリマー材料等からなる保護フィルムを用いてもよい。前記偏光子と保護フィルムとは通常、水系粘着剤等を介して密着している。水系接着剤としては、イソシアネート系接着剤、ポリビニルアルコール系接着剤、ゼラチン系接着剤、ビニル系ラテックス系、水系ポリウレタン、水系ポリエステル等を例示できる。
前記透明保護フィルムの偏光子を接着させない面には、ハードコート層や反射防止処理、スティッキング防止や、拡散ないしアンチグレアを目的とした処理を施したものであってもよい。
ハードコート処理は偏光板表面の傷付き防止などを目的に施されるものであり、例えばアクリル系、シリコーン系などの適宜な紫外線硬化型樹脂による硬度や滑り特性等に優れる硬化皮膜を透明保護フィルムの表面に付加する方式などにて形成することができる。反射防止処理は偏光板表面での外光の反射防止を目的に施されるものであり、従来に準じた反射防止膜などの形成により達成することができる。また、スティッキング防止処理は隣接層との密着防止を目的に施される。
またアンチグレア処理は偏光板の表面で外光が反射して偏光板透過光の視認を阻害することの防止等を目的に施されるものであり、例えばサンドブラスト方式やエンボス加工方式による粗面化方式や透明微粒子の配合方式などの適宜な方式にて透明保護フィルムの表面に微細凹凸構造を付与することにより形成することができる。前記表面微細凹凸構造の形成に含有させる微粒子としては、例えば平均粒径が0.5〜50μmのシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化錫、酸化インジウム、酸化カドミウム、酸化アンチモン等からなる導電性のこともある無機系微粒子、架橋又は未架橋のポリマー等からなる有機系微粒子などの透明微粒子が用いられる。表面微細凹凸構造を形成する場合、微粒子の使用量は、表面微細凹凸構造を形成する透明樹脂100重量部に対して一般的に2〜50重量部程度であり、5〜25重量部が好ましい。アンチグレア層は、偏光板透過光を拡散して視角などを拡大するための拡散層(視角拡大機能など)を兼ねるものであってもよい。
なお、前記反射防止層、スティッキング防止層、拡散層やアンチグレア層等は、透明保護フィルムそのものに設けることができるほか、別途光学層として透明保護フィルムとは別体のものとして設けることもできる。
また光学層としては1/4波長板、1/2波長板等の位相差板があげられる。例えば、1/4波長板は、反射偏光子が円偏光型反射偏光子の場合には、出射する円偏光を直線偏光に変える。前記1/4波長板は、使用目的に応じた適宜な位相差板が用いられる。前記波長板は、2種以上の位相差板を積層して位相差等の光学特性を制御することができる。位相差板としては、ポリカーボネート、ノルボルネン系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリプロピレンやその他のポリオレフィン、ポリアリレート、ポリアミドの如き適宜なポリマーからなるフィルムを延伸処理してなる複屈折性フィルムや液晶ポリマーなどの液晶材料からなる配向フィルム、液晶材料の配向層をフィルムにて支持したものなどがあげられる。前記波長板の厚さは、通常0.5〜200μmであることが好ましく、特に1〜100μmであることが好ましい。
可視光域等の広い波長範囲で1/4波長板として機能する位相差板は、例えば波長550nmの淡色光に対して1/4波長板として機能する位相差層と他の位相差特性を示す位相差層、例えば1/2波長板として機能する位相差層とを重畳する方式などにより得ることができる。従って、位相差板は、1層又は2層以上の位相差層からなるものであってよい。
また位相差板は、視角補償フィルムとして偏光板に積層して広視野角偏光板として用いられる。視角補償フィルムは、液晶表示装置の画面を、画面に垂直でなくやや斜めの方向から見た場合でも、画像が比較的鮮明にみえるように視野角を広げるためのフィルムである。
このような視角補償位相差板としては、他に二軸延伸処理や直交する二方向に延伸処理等された複屈折を有するフィルム、傾斜配向フィルムのような二方向延伸フィルムなどが用いられる。傾斜配向フィルムとしては、例えばポリマーフィルムに熱収縮フィルムを接着して加熱によるその収縮力の作用下にポリマーフィルムを延伸処理又は/及び収縮処理したものや、液晶ポリマーを斜め配向させたものなどが挙げられる。視角補償フィルムは、液晶セルによる位相差に基づく視認角の変化による着色等の防止や良視認の視野角の拡大などを目的として適宜に組み合わせることができる。
また良視認の広い視野角を達成する点などより、液晶ポリマーの配向層、特にディスコティック液晶ポリマーの傾斜配向層からなる光学的異方性層をトリアセチルセルロースフィルムにて支持した光学補償位相差板が好ましく用いうる。
前記のほか実用に際して積層される光学層については特に限定はないが、例えば反射板や半透過板などの液晶表示装置等の形成に用いられることのある光学層を1層または2層以上用いることができる。特に、楕円偏光板または円偏光板に、更に反射板または半透過反射板が積層されてなる反射型偏光板または半透過型偏光板があげられる。
反射型偏光板は、偏光板に反射層を設けたもので、視認側(表示側)からの入射光を反射させて表示するタイプの液晶表示装置などを形成するためのものであり、バックライト等の光源の内蔵を省略できて液晶表示装置の薄型化を図りやすいなどの利点を有する。反射型偏光板の形成は、必要に応じ透明保護層等を介して偏光板の片面に金属等からなる反射層を付設する方式などの適宜な方式にて行うことができる。
反射型偏光板の具体例としては、必要に応じマット処理した保護フィルムの片面に、アルミニウム等の反射性金属からなる箔や蒸着膜を付設して反射層を形成したものなどがあげられる。また前記保護フィルムに微粒子を含有させて表面微細凹凸構造とし、その上に微細凹凸構造の反射層を有するものなどもあげられる。前記した微細凹凸構造の反射層は、入射光を乱反射により拡散させて指向性やギラギラした見栄えを防止し、明暗のムラを抑制しうる利点などを有する。また微粒子含有の保護フィルムは、入射光及びその反射光がそれを透過する際に拡散されて明暗ムラをより抑制しうる利点なども有している。保護フィルムの表面微細凹凸構造を反映させた微細凹凸構造の反射層の形成は、例えば真空蒸着方式、イオンプレーティング方式、スパッタリング方式等の蒸着方式やメッキ方式などの適宜な方式で金属を透明保護層の表面に直接付設する方法などにより行うことができる。
反射板は前記の偏光板の保護フィルムに直接付与する方式に代えて、その透明フィルムに準じた適宜なフィルムに反射層を設けてなる反射シートなどとして用いることもできる。なお反射層は、通常、金属からなるので、その反射面が保護フィルムや偏光板等で被覆された状態の使用形態が、酸化による反射率の低下防止、ひいては初期反射率の長期持続の点や、保護層の別途付設の回避の点などより好ましい。
なお、半透過型偏光板は、上記において反射層で光を反射し、かつ透過するハーフミラー等の半透過型の反射層とすることにより得ることができる。半透過型偏光板は、通常液晶セルの裏側に設けられ、液晶表示装置などを比較的明るい雰囲気で使用する場合には、視認側(表示側)からの入射光を反射させて画像を表示し、比較的暗い雰囲気においては、半透過型偏光板のバックサイドに内蔵されているバックライト等の内蔵光源を使用して画像を表示するタイプの液晶表示装置などを形成できる。すなわち、半透過型偏光板は、明るい雰囲気下では、バックライト等の光源使用のエネルギーを節約でき、比較的暗い雰囲気下においても内蔵光源を用いて使用できるタイプの液晶表示装置などの形成に有用である。
また、偏光板は、上記の偏光分離型偏光板の如く、偏光板と2層又は3層以上の光学層とを積層したものからなっていてもよい。従って、上記の反射型偏光板や半透過型偏光板と位相差板を組み合わせた反射型楕円偏光板や半透過型楕円偏光板などであってもよい。
前記偏光板と位相差板等は、液晶表示装置の製造過程で順次別個に積層することよって形成することができるが、予め積層して楕円偏光板等の光学フィルムとしたのものは、品質の安定性や積層作業性等に優れて液晶表示装置などの製造効率を向上させうる利点がある。
前記光学層には、粘着層または接着層を設けることもできる。粘着層は、液晶セルへの貼着に用いることができる他、光学層の積層に用いられる。前記光学フィルムの接着に際し、それらの光学軸は目的とする位相差特性などに応じて適宜な配置角度とすることができる。
接着剤や粘着剤としては特に制限されない。例えばアクリル系重合体、シリコーン系ポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルエーテル、酢酸ビニル/塩化ビニルコポリマー、変性ポリオレフィン、エポキシ系、フッ素系、天然ゴム、合成ゴム等のゴム系などのポリマーをベースポリマーとするものを適宜に選択して用いることができる。特に、光学的透明性に優れ、適度な濡れ性と凝集性と接着性の粘着特性を示して、耐候性や耐熱性などに優れるものが好ましく用いうる。
前記接着剤や粘着剤にはベースポリマーに応じた架橋剤を含有させることができる。また接着剤には、例えば天然物や合成物の樹脂類、特に、粘着性付与樹脂や、ガラス繊維、ガラスビーズ、金属粉、その他の無機粉末等からなる充填剤や顔料、着色剤、酸化防止剤などの添加剤を含有していてもよい。また微粒子を含有して光拡散性を示す接着剤層などであってもよい。
接着剤や粘着剤は、通常、ベースポリマーまたはその組成物を溶剤に溶解又は分散させた固形分濃度が10〜50重量%程度の接着剤溶液として用いられる。溶剤としては、トルエンや酢酸エチル等の有機溶剤や水等の接着剤の種類に応じたものを適宜に選択して用いることができる。
粘着層や接着層は、異なる組成又は種類等のものの重畳層として偏光板や光学フィルムの片面又は両面に設けることもできる。粘着層の厚さは、使用目的や接着力などに応じて適宜に決定でき、一般には1〜500μmであり、5〜200μmが好ましく、特に10〜100μmが好ましい。
粘着層等の露出面に対しては、実用に供するまでの間、その汚染防止等を目的にセパレータが仮着されてカバーされる。これにより、通例の取扱状態で粘着層に接触することを防止できる。セパレータとしては、上記厚さ条件を除き、例えばプラスチックフィルム、ゴムシート、紙、布、不織布、ネット、発泡シートや金属箔、それらのラミネート体等の適宜な薄葉体を、必要に応じシリコーン系や長鏡アルキル系、フッ素系や硫化モリブデン等の適宜な剥離剤でコート処理したものなどの、従来に準じた適宜なものを用いうる。
なお本発明において、上記光学素子等、また粘着層などの各層には、例えばサリチル酸エステル系化合物やベゾフェノール系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物やシアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物等の紫外線吸収剤で処理する方式などの方式により紫外線吸収能をもたせたものなどであってもよい。
以下に、本発明を実施例をあげて説明するが、本発明は以下に示し実施例に制限されるものではない。
なお、正面位相差は、面内屈折率が最大となる方向をX軸、X軸に垂直な方向をY軸、フィルムの厚さ方向をZ軸とし、それぞれの軸方向の屈折率をnx、ny、nzとして、550nmにおける屈折率nx、ny、nzを自動複屈折測定装置(王子計測機器株式会社製,自動複屈折計KOBRA21ADH)により計測した値と、位相差層の厚さd(nm)から、正面位相差:(nx−ny)×d、を算出した。
反射波長帯域は、反射スペクトルを分光光度計(大塚電子株式会社製、瞬間マルチ測光システム,MCPD−2000)にて測定し、最大反射率の半分の反射率を有する反射波長帯域とした。
ヘイズ値は、村上色彩技術研究所製のヘイズメーターHM150を用いて測定した。
全光線透過率は、日立製作所の分光光度計U4100により行なった。
正面輝度は、視野角測定装置(ELDIM製,Ez−Contrast)にて測定した。
サンプル作製に用いた紫外線露光装置はウシオ電機製のUVC321AM1を用いた。
実施例1
市販品(シャープ社製のアクオス,20インチ)のTFT液晶TV用バックライト(冷陰極管直下型)から、高ヘイズの拡散板、BEFシート、低ヘイズ拡散板を除去した。前記バックライトの概念図を図20に示す。
低ヘイズの拡散板:ヘイズ値約80%。
BEFシート:スリーエム社製BEF−III型。
高ヘイズ拡散板:ヘイズ値約95%。
光源:冷陰極管/U字型直線光源5本。
反射板:発泡ポリエチレンテレフタレートフィルム。
前記光源の上方に、エドモンド社製のレンチキュラーレンズアレイ(反面カマボコ状レンズアレイ,レンズピッチ0.18mm,全光線透過率92%,面内位相差なし,厚み約2mm)をレンズ面を上側にして、レンチキュラーレンズアレイの稜線と直線状光源の長軸が平行になるように配置した。これにより、冷陰極管の直接像が拡散し隣接像と結合して見えた。
次いで、モアレ対策のため拡散板として日東電工製のAG30−PETフィルム(ヘイズ値約6%,面内位相差約15nm)を配置した。さらに、その上方に偏光板-位相差板-コレステリック液晶(反射偏光子)の一体品(日東電工製,SEG1425DU−PCF400)を、粘着材(日東電工製,NO.7)を用いて貼り合わせて一体化した。前記積層物は反射偏光子側を拡散板へ貼り合わせた。
光源直下の反射板についても除去し、その代わりに傾斜角35度、ピッチ長5mmの蛇腹状に加工した、傾斜構造を有する反射板(東レ製ルミラーE60L,白PET)を、その稜線と直線状光源が直交になるように配置した。各部材の配置順序は偏光板、1/4波長板を有すること以外は図3に準じる。
実施例2
実施例1と同様の市販のTFT液晶TV用バックライト(冷陰極管直下型)から、高ヘイズの拡散板、BEFシート、低ヘイズ拡散板を除去した。
前記光源の上方に、実施例1と同様のエドモンド社製のレンチキュラーレンズアレイをレンズ面を上側にして配置した。モアレ対策として、レンチキュラーレンズはその稜線と直線状光源の長軸のなす小さい角度が15度になるようにした。これにより、冷陰極管の直接像が拡散し隣接像と結合して見えた。
次いで、その上方に偏光板(日東電工製,SEG1425DU)と直線偏光型反射偏光子(スリーエム製,DBEF)をアクリル系粘着材(日東電工製,NO.7)にて貼り合わせた積層物を、反射偏光子が下側になるように配置した。
光源直下の反射板についても除去し、その代わりに実施例1と同様の、傾斜構造を有する反射板(東レ製ルミラーE60L,白PET)を配置した。モアレ対策として、反射板の稜線と直線状光源の長軸を基準として右回りに10度(−10度)になるように配置した。各部材の配置順序は偏光板を有すること以外は図1に準じる。
実施例3
実施例1と同様の市販のTFT液晶TV用バックライト(冷陰極管直下型)から、高ヘイズの拡散板、BEFシート、低ヘイズ拡散板を除去した。
前記光源の上方に、フィルム上にアクリル丸棒(タカマサ樹脂工業製,φ1mm,全光線透過率90%,面内位相差なし,厚み1mm)を並列密着配置して得られるレンチキュラーレンズを、レンチキュラーレンズアレイの稜線と直線状光源の長軸が平行になるように配置した。これにより、冷陰極管の直接像が拡散し隣接像と結合して見えた。
次いで、下記に示す円偏光型反射偏光子Aの上面側に、拡散板として、日東電工製NO.7粘着材(屈折率1.48)中に東芝シリコーン製のトスパール(φ4μm粒子)を20重量%分散して得られる拡散粘着材(厚み25μm,ヘイズ80%)を貼り合わせて一体化した物を用いた。これに、日東電工製の偏光板(SEG1425DU)に日東電工製の位相差板(1/4波長板,正面位相差140nm,NRF140)をアクリル系粘着材(日東電工製,NO.7)にて貼り合わせた円偏光板を配置した。
光源直下の反射板についても除去し、その代わりに傾斜角35度、ピッチ長1mmの繰り返し傾斜構造を有するポリメタクリル酸メチル板(金型転写成型品)上に銀蒸着膜を被覆して得られる反射板を、その稜線と直線状光源の長軸が直交になるように配置した。各部材の配置順序は偏光板を有すること以外は図2(A)に準じる。
(円偏光型反射偏光子A)
1官能性メソゲン化合物(高砂香料工業製,L42)94.4重量部および2官能性カイラル剤5.6重量部(BASF社製,LC756)および溶媒(シクロペンタノン)233重量部を調整配合した溶液に、その固形分に対し、光重合開始剤(チバスペシャルティケミカルズ社製,イルガキュア907)を3重量%添加した塗工液(固形分含有率30重量%)を調製した。当該塗工液を、延伸ポリエチレンテレフタレート基材にワイヤーバーを用いて乾燥後の厚みで8μmとなるようにキャストし、溶媒を100℃で2分間乾燥させた。得られた膜に、配向基材側から40℃の空気雰囲気下で紫外線照射を100mW/cm2で0.6秒間行なった。次いで、90℃で2分間加熱した後、90℃の空気雰囲気下で紫外線照射を6mW/cm2で20秒間行なった。その後、窒素雰囲気下で液晶層側から紫外線照射を60mW/cm2で30秒間行ない、選択反射波長帯域が380〜800nmのコレステリック液晶フィルムを得た。これを円偏光型反射偏光子Aとした。
比較例1
市販のTFT液晶TV用バックライト(実施例に用いたもの)の低ヘイズの拡散板上に、偏光板(日東電工製,SEG1425DU)と直線偏光型反射偏光子(スリーエム製,DBEF)をアクリル系粘着材(日東電工製,NO.7)にて貼り合わせた積層物を、反射偏光子が下側になるように配置した。
比較例2
市販のTFT液晶TV用バックライト(実施例に用いたもの)の低ヘイズの拡散板上に、偏光板-位相差板-コレステリック液晶(反射偏光子)の一体品(日東電工製,SEG1425DU−PCF400)を、反射偏光子が下側になるように配置した。
上記実施例および比較例で得られた直下型バックライトについて、正面輝度(cd/cm2)を測定した。比較例1、2の正面輝度は同じであった。比較例1、2の正面輝度の値を100とした場合の、実施例の正面輝度比を表1に示す。
Figure 2006024518
表1に示す、反射偏光子を用いた直下型バックライトにおいて、光の利用効率が向上し輝度が向上している。
本発明の直下型バックライトの概略図の一例である。 本発明の直下型バックライトの概略図の一例である。 本発明の直下型バックライトの概略図の一例である。 本発明の直下型バックライトの概略図の一例である。 本発明の直下型バックライトの概略図の一例である。 本発明の直下型バックライトの概略図の一例である。 本発明の直下型バックライトの概略図の一例である。 本発明のレンチキュラーレンズアレイの概略図の一例である。 本発明のレンチキュラーレンズアレイの概略図の一例である。 本発明のレンチキュラーレンズアレイの断面図の一例である。 本発明のレンチキュラーレンズアレイの断面図の一例である。 本発明の反射板の概略図の一例である。 本発明の反射板の概略図の一例である。 本発明の反射板の断面図の一例である。 本発明の反射板の断面図の一例である。 本発明の反射板の断面図の一例である。 従来の直下型バックライトの概略図の一例である。 従来の直下型バックライトの概略図の一例である。 従来の直下型バックライトの概略図の一例である。 従来の直下型バックライトの概略図の一例である。 従来の直下型バックライトの概略図の一例である。
符号の説明
1 直線状光源
2 レンチキュラーレンズアレイ
3 反射偏光子
4 反射板
5 拡散板

Claims (12)

  1. 直線状光源に対し、
    その片側には、複数の平行な稜線を有するレンチキュラーレンズアレイおよび反射偏光子が配置されており、かつレンチキュラーレンズアレイの稜線は直線状光源の長軸に概略平行に配置されており、
    もう一方の片側には、稜線を有し、かつ繰り返し傾斜構造を有する反射板が、反射板の稜線と直線状光源の長軸とが概略直交するように配置されていることを特徴とする直下型バックライト。
  2. レンチキュラーレンズアレイおよび反射偏光子は、直線状光源から、レンチキュラーレンズアレイ、反射偏光子の順で配置されていることを特徴とする請求項1記載の直下型バックライト。
  3. 直線状光源に対し、レンチキュラーレンズアレイおよび反射偏光子が配置された側には、さらに拡散板が配置されていることを特徴とする請求項1または2記載の直下型バックライト。
  4. 反射板が有する傾斜構造の傾斜角が、5〜40度であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の直下型バックライト。
  5. 反射偏光子が、円偏光型反射偏光子であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の直下型バックライト。
  6. 円偏光型反射偏光子として、コレステリック液晶材料を用いたことを特徴とする請求項5記載の直下型バックライト。
  7. 反射偏光子が、直線偏光型反射偏光子であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の直下型バックライト。
  8. 直線偏光型反射偏光子が、屈折率差を有する2種以上の材料による、2層以上の多層薄膜積層体であることを特徴とする請求項7記載の直下型バックライト。
  9. 多層薄膜積層体が蒸着多層薄膜であることを特徴とする請求項8記載の直下型バックライト。
  10. 直線偏光型反射偏光子が、複屈折を有する2種以上の材料による、2層以上の多層薄膜積層体であることを特徴とする請求項7記載の直下型バックライト。
  11. 多層薄膜積層体が、複屈折を有する2種以上の樹脂を用いた、2層以上の樹脂積層体を延伸したものであることを特徴とする請求項10記載の直下型バックライト。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載の直下型バックライトを用いた液晶表示装置。
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