JP2006024443A - 多孔質強化部材、複合電解質、電池及び複合電解質の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】優れた補強効果を有する多孔質強化部材、更に該多孔質強化部材を用いた、強度、伝導度に優れる複合電解質、出力密度が高く軽量化及び小型化が可能な電池、及び複合電解質の製造方法を提供すること。
【解決手段】多孔質基体の少なくとも細孔内に微細ウィスカーを備える多孔質強化部材である。微細ウィスカーがアルミナ及び/又はシリカを含む。微細ウィスカーが、直径20〜200nm、長さ0.1〜0.5mmである。多孔質基体が、鉄、クロム及びアルミニウムなどを含む。
上記多孔質強化部材を用い、細孔内及び微細ウィスカーの間隙に電解質材料を配設した複合電解質である。
上記複合電解質を使用した電池である。
微細ウィスカー形成工程と、電解質材料含浸工程と、加熱処理工程とを順次行い、複合電解質を製造する。
【選択図】なし
【解決手段】多孔質基体の少なくとも細孔内に微細ウィスカーを備える多孔質強化部材である。微細ウィスカーがアルミナ及び/又はシリカを含む。微細ウィスカーが、直径20〜200nm、長さ0.1〜0.5mmである。多孔質基体が、鉄、クロム及びアルミニウムなどを含む。
上記多孔質強化部材を用い、細孔内及び微細ウィスカーの間隙に電解質材料を配設した複合電解質である。
上記複合電解質を使用した電池である。
微細ウィスカー形成工程と、電解質材料含浸工程と、加熱処理工程とを順次行い、複合電解質を製造する。
【選択図】なし
Description
本発明は、多孔質強化部材、複合電解質、電池及び複合電解質の製造方法に係り、更に詳細には、優れた補強効果を有する多孔質強化部材、多孔質強化部材に担持することより優れた強度および伝導度を有する複合電解質、それらを用いた電池及び複合電解質の製造方法に関する。
また、高強度耐熱性多孔質樹脂にリチウムイオン伝導性の電解質材料を担持することにより、強度及び耐熱性を向上させたリチウムイオン二次電池用の電解質が提案されている(例えば「特許文献1」参照)。
しかし、多孔質基体に電解質材料を担持して複合電解質(多孔質基体+電解質材料)とする場合、伝導度を向上するには電解質材料の担持量を増加させることが必要であり、多孔質基体の多孔度を大きくしなければならないが、そうすることにより強度が低下する(図1の左図)。逆に、複合電解質の強度を向上するには多孔質基体の多孔度を小さく(緻密に)すればよいが、そうすることにより伝導度が低下する(図1の右図)。このように、多孔質基体に電解質材料を担持するだけでは、複合電解質の十分な伝導度を確保しながら強度を向上するには限界があった。
特開2001−266942号公報
しかし、多孔質基体に電解質材料を担持して複合電解質(多孔質基体+電解質材料)とする場合、伝導度を向上するには電解質材料の担持量を増加させることが必要であり、多孔質基体の多孔度を大きくしなければならないが、そうすることにより強度が低下する(図1の左図)。逆に、複合電解質の強度を向上するには多孔質基体の多孔度を小さく(緻密に)すればよいが、そうすることにより伝導度が低下する(図1の右図)。このように、多孔質基体に電解質材料を担持するだけでは、複合電解質の十分な伝導度を確保しながら強度を向上するには限界があった。
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、優れた補強効果を有する多孔質強化部材、多孔質強化部材に担持することにより強度、伝導度に優れる複合電解質、出力密度が高く軽量化及び小型化が可能な電池、及び複合電解質の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、多孔質基体の細孔内に微細ウィスカーを形成することにより、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明によれば、微細なウィスカー(直径20〜200nm程度、長さ0.1〜0.5mm程度)が多孔質基体中に分散性良く配設されることにより、優れた補強効率を確保しつつ、伝導度に優れる複合電解質、電池及び複合電解質の製造方法を提供することができる。
以下、本発明の多孔質強化部材について詳細に説明する。なお、本特許請求の範囲及び本明細書において、「%」は特記しない限り質量百分率を表すものとする。
上述の如く、本発明の多孔質強化部材は、多孔質基体と微細ウィスカーから成り、当該ウィスカーは少なくとも多孔質基体の細孔内に配設される。
これより、細孔内にある微細ウィスカーの補強効果により、例えば、細孔内に機能性材料を配設した燃料電池、二次電池、触媒燃焼器・改質器及びフィルターなどの耐久性を向上し得る。
また、比表面積が増大するので小型化しても、基体のみの場合と同等以上の担持量、即ち担持させた材料の機能を発揮させ得る。更に、比表面積が大きな多孔質強化部材を設計できることから、触媒燃焼器・改質器やフィルターなどの性能が向上する。更にまた、微細ウィスカーの分散密度を調整すれば所望のフィルターなどが設計できる。なお、微細ウィスカーは細孔内の他には多孔質基体の表面に設けることができ、更に比表面積を増大できる。
これより、細孔内にある微細ウィスカーの補強効果により、例えば、細孔内に機能性材料を配設した燃料電池、二次電池、触媒燃焼器・改質器及びフィルターなどの耐久性を向上し得る。
また、比表面積が増大するので小型化しても、基体のみの場合と同等以上の担持量、即ち担持させた材料の機能を発揮させ得る。更に、比表面積が大きな多孔質強化部材を設計できることから、触媒燃焼器・改質器やフィルターなどの性能が向上する。更にまた、微細ウィスカーの分散密度を調整すれば所望のフィルターなどが設計できる。なお、微細ウィスカーは細孔内の他には多孔質基体の表面に設けることができ、更に比表面積を増大できる。
また、上記微細ウィスカーは、代表的には、アルミナ、シリカのいずれか一方又は双方を含むことが好適である。アルミナやシリカを含む微細ウィスカーは絶縁性であり、且つ機械的強度、耐熱性に優れるために、複合電解質層として用いるときは輸率を低下することなく機械的強度、耐熱性に優れる電池を提供できる。例えば、アルミナを含む微細ウィスカーは、該多孔質基体の構成成分として含まれるAlが原料となって形成され、シリカを含む微細ウィスカーは、該多孔質基体の不純物成分として含まれるSiが原料となって形成され得る。
上記微細ウィスカーの大きさは、代表的には、直径20〜200nm、長さ0.1〜0.5mmであり、かかる微細なウィスカーを細孔内に均一に分散配置することにより、多孔質基体内に担持された機能性材料を効率的に補強できる。微細ウィスカーの形状は、針形状、湾曲形状、枝分かれ形状及び先端球形状など、様々な形状のウィスカーを適宜使用できる。
上記微細ウィスカーの大きさは、代表的には、直径20〜200nm、長さ0.1〜0.5mmであり、かかる微細なウィスカーを細孔内に均一に分散配置することにより、多孔質基体内に担持された機能性材料を効率的に補強できる。微細ウィスカーの形状は、針形状、湾曲形状、枝分かれ形状及び先端球形状など、様々な形状のウィスカーを適宜使用できる。
更に、上記多孔質基体としては、例えば、鉄(Fe)、クロム(Cr)又はアルミニウム(Al)、及びこれらの任意の組合せに係るものを含む多孔質焼結体を使用できる。かかる多孔質焼結体を使用することにより、微細ウィスカーが効率良く得られる。具体的には、例えば、Fe−Ni−Crより成る基体材料ではCr酸化物の枝付ウィスカー、Fe−Ni−Alより成る基体材料ではAl酸化物のウィスカー、Fe−Ni−Cr−Alより成る基体材料ではAl酸化物のウィスカーが形成され得る。また、上記多孔質基体の多孔度は、代表的には40〜98vol%である。
次に、本発明の複合電解質及びこれを用いた電池について詳細に説明する。
本発明の複合電解質は、上述の多孔質強化部材を用い、細孔内及び微細ウィスカーの間隙に電解質材料を配設して成る。
これより、単に多孔質基体に電解質材料を担持する場合に比べて、例えば、図2に示すように、細孔内壁に形成された微細ウィスカーが電解質材料の間隙に散在するため、多孔質強化部材への担持力が向上し補強効果が高まる。また、細孔内に配設した電解質材料が微細ウィスカーに補強された構造となるので、強度を保持しつつ多孔度を大きく(伝導度を大きく)することもできる。
また、本複合電解質により補強された電解質層の設計が可能となり、以下の効果が得られる。即ち、従来は強度不足のために実用的でなかった電解質材料を使用することができるので、電解質材料の選択性が拡大する。かかる電解質材料としては、例えば、硫酸水素セシウム(CsHSO4)などを挙げることができる。
以上のことから、上記複合電解質を用いた電池も、電解質層の強度(耐久性)向上及び多孔質基体への担持量増加が可能となるために、電解質層の抵抗成分の低減による電池出力の向上、軽量化及び省スペース化などの効果が得られる。
なお、細孔内に配設される電解質材料は、細孔内に充填できるが、空間部分の一部が残っていても良い。
本発明の複合電解質は、上述の多孔質強化部材を用い、細孔内及び微細ウィスカーの間隙に電解質材料を配設して成る。
これより、単に多孔質基体に電解質材料を担持する場合に比べて、例えば、図2に示すように、細孔内壁に形成された微細ウィスカーが電解質材料の間隙に散在するため、多孔質強化部材への担持力が向上し補強効果が高まる。また、細孔内に配設した電解質材料が微細ウィスカーに補強された構造となるので、強度を保持しつつ多孔度を大きく(伝導度を大きく)することもできる。
また、本複合電解質により補強された電解質層の設計が可能となり、以下の効果が得られる。即ち、従来は強度不足のために実用的でなかった電解質材料を使用することができるので、電解質材料の選択性が拡大する。かかる電解質材料としては、例えば、硫酸水素セシウム(CsHSO4)などを挙げることができる。
以上のことから、上記複合電解質を用いた電池も、電解質層の強度(耐久性)向上及び多孔質基体への担持量増加が可能となるために、電解質層の抵抗成分の低減による電池出力の向上、軽量化及び省スペース化などの効果が得られる。
なお、細孔内に配設される電解質材料は、細孔内に充填できるが、空間部分の一部が残っていても良い。
また、上記電解質材料は、酸素イオン伝導性、プロトン伝導性又はリチウムイオン伝導性、及びこれらを任意に組合わせた性質を有することが好適である。例えば、酸素イオン伝導性を有する電解質材料としては、固体酸化物型燃料電池の電解質材料として知られるイットリア安定化ジルコニア(YSZ)、サマリア添加セリア(SDC)などがあり、プロトン伝導性を有する電解質材料としては、固体高分子型燃料電池の電解質材料として知られるナフィオン(パーフルオロスルホン酸/PTFE共重合体)や、硫酸水素セシウム(CsHSO4)などの固体酸があり、リチウムイオン伝導性を有する電解質材料としては、ポリマーにリチウム塩を含浸したポリマー電解質や、ポリマーにリチウム塩を溶解した電解液を含浸したゲル状電解質などがあるが、特にこれらに限定されるものではない。
なお、かかる電解質材料を使用する場合は、電解質材料の輸率を低下させないために(電極間でのショートを防止するために)、微細ウィスカーを絶縁性にすることが望ましい。
なお、かかる電解質材料を使用する場合は、電解質材料の輸率を低下させないために(電極間でのショートを防止するために)、微細ウィスカーを絶縁性にすることが望ましい。
次に、本発明の複合電解質の製造方法について詳細に説明する。
かかる製造方法では、多孔質基体の細孔内壁に微細ウィスカーを形成する工程と、電解質材料を当該ウィスカーに含浸する工程と、多孔質基体を加熱処理する工程とを順次行う。
これより、多孔質基体の細孔内壁から形成されたウィスカーが電解質材料を補強する構造となるため、伝導度を確保しながら強度が向上し得る。また、単に電解質材料とウィスカーを混合し多孔質基体に担持した場合に比べて、ウィスカーが細孔内壁から一体的に形成されているため多孔質基体への担持力が大きく、補強効果が高い。
かかる製造方法では、多孔質基体の細孔内壁に微細ウィスカーを形成する工程と、電解質材料を当該ウィスカーに含浸する工程と、多孔質基体を加熱処理する工程とを順次行う。
これより、多孔質基体の細孔内壁から形成されたウィスカーが電解質材料を補強する構造となるため、伝導度を確保しながら強度が向上し得る。また、単に電解質材料とウィスカーを混合し多孔質基体に担持した場合に比べて、ウィスカーが細孔内壁から一体的に形成されているため多孔質基体への担持力が大きく、補強効果が高い。
ここで、上記ウィスカー形成工程では、微量な酸素を含む不活性雰囲気中で、多孔質基体を1000℃程度の温度で加熱処理する。温度や不活性ガスの種類、流量等の条件は適宜選択でき、所望する形態や密度のウィスカーを形成できる。
また、電解質材料をウィスカーに含浸する方法としては、例えば、あらゆる電解質材料において適用可能且つ簡易である方法、即ち、電解質材料の溶液又は分散液をウィスカーに含浸する方法が好適であるが、特にこの方法に限定されるものではない。
更に、多孔質基体の加熱処理工程では、電解質材料を溶解又は分散させた溶媒成分を除去する及び/又は電解質材料を緻密化する及び/又は電解質材料を多孔質基体に密着させる。加熱温度は使用する電解質材料や溶媒により異なるが、例えば酸素イオン伝導性材料の場合は1000℃以上、プロトン伝導性材料又はリチウムイオン伝導性材料の場合は100℃程度と考えられるが、必ずしもこの温度領域で実施するものではない。
また、電解質材料をウィスカーに含浸する方法としては、例えば、あらゆる電解質材料において適用可能且つ簡易である方法、即ち、電解質材料の溶液又は分散液をウィスカーに含浸する方法が好適であるが、特にこの方法に限定されるものではない。
更に、多孔質基体の加熱処理工程では、電解質材料を溶解又は分散させた溶媒成分を除去する及び/又は電解質材料を緻密化する及び/又は電解質材料を多孔質基体に密着させる。加熱温度は使用する電解質材料や溶媒により異なるが、例えば酸素イオン伝導性材料の場合は1000℃以上、プロトン伝導性材料又はリチウムイオン伝導性材料の場合は100℃程度と考えられるが、必ずしもこの温度領域で実施するものではない。
また、上記ウィスカー形成工程では、現時点では明らかではないが、おそらくVLS(Vapour−Liquid−Solid)成長により、微細ウィスカーが得られていると推察できる。VLS成長とは、気相、液相及び固相の3相が同時に関与する成長機構であるが、例えば、CrやAlの蒸気を気相、原料の合金表面に融解した合金を液相、融解していない合金を固相、とした3相が関与して微細ウィスカーが形成されると考えられる。
使用する基体の大きさ形状、などにも依存するが、代表的には、不活性ガスを0.1〜5L/minで供給し、900〜1100℃で30〜1000分間加熱処理することができる。このときは、複雑な製造工程を経ずに、一段階で微細ウィスカーが得られる。
なお、上記不活性ガスとしては、例えば、アルゴン、窒素などが使用できる。また、上記微量な酸素は、送入する不活性ガスに混在する程度(1〜1000ppm程度)が望ましい。
更に、上記電解質材料含浸工程では、電解質材料の溶液を該ウィスカーに塗布し加熱する方法を好適に利用できるが、特にこの方法に限定されるものではない。
使用する基体の大きさ形状、などにも依存するが、代表的には、不活性ガスを0.1〜5L/minで供給し、900〜1100℃で30〜1000分間加熱処理することができる。このときは、複雑な製造工程を経ずに、一段階で微細ウィスカーが得られる。
なお、上記不活性ガスとしては、例えば、アルゴン、窒素などが使用できる。また、上記微量な酸素は、送入する不活性ガスに混在する程度(1〜1000ppm程度)が望ましい。
更に、上記電解質材料含浸工程では、電解質材料の溶液を該ウィスカーに塗布し加熱する方法を好適に利用できるが、特にこの方法に限定されるものではない。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
Fe‐19Cr‐3Alのファイバープレス焼結体(多孔質基体)を準備した。不活性ガスとしてArをこの焼結体に1L/minで供給しながら1100℃‐1hで加熱処理し、シリカの微細ウィスカーを形成させた。このウィスカーの写真を図3に示す。
形成させたウィスカーに硫酸水素セシウム(CsHSO4)の水溶液を含浸し、100℃で加熱処理することにより、多孔質基体内壁にウィスカーが形成され、孔とウィスカーの空隙にプロトン伝導性電解質(CsHSO4)が配置された複合電解質を得た。
Fe‐19Cr‐3Alのファイバープレス焼結体(多孔質基体)を準備した。不活性ガスとしてArをこの焼結体に1L/minで供給しながら1100℃‐1hで加熱処理し、シリカの微細ウィスカーを形成させた。このウィスカーの写真を図3に示す。
形成させたウィスカーに硫酸水素セシウム(CsHSO4)の水溶液を含浸し、100℃で加熱処理することにより、多孔質基体内壁にウィスカーが形成され、孔とウィスカーの空隙にプロトン伝導性電解質(CsHSO4)が配置された複合電解質を得た。
(実施例2)
Fe−19Cr−3Alのファイバープレス焼結体(多孔質基体)を準備した。不活性ガスとしてArをこの焼結体に1L/minで供給しながら1100℃−1hで加熱処理し、アルミナの微細ウィスカーを形成させた。
形成させたウィスカーにナフィオン溶液を含浸し、100℃で加熱処理することにより、多孔質基体内壁にウィスカーが形成され、孔とウィスカーの空隙にプロトン伝導性電解質(ナフィオン)が配置された、PEM用の複合電解質を得た。
Fe−19Cr−3Alのファイバープレス焼結体(多孔質基体)を準備した。不活性ガスとしてArをこの焼結体に1L/minで供給しながら1100℃−1hで加熱処理し、アルミナの微細ウィスカーを形成させた。
形成させたウィスカーにナフィオン溶液を含浸し、100℃で加熱処理することにより、多孔質基体内壁にウィスカーが形成され、孔とウィスカーの空隙にプロトン伝導性電解質(ナフィオン)が配置された、PEM用の複合電解質を得た。
(実施例3)
Fe−19Cr−3Alのファイバープレス焼結体(多孔質基体)を準備した。不活性ガスとしてArをこの焼結体に1L/minで供給しながら1100℃−1hで加熱処理し、アルミナの微細ウィスカーを形成させた。
形成させたウィスカーにリチウムイオン伝導性ゲル(ポリ弗化ビニリデン(PVDF)+プロピレンカーボネート(PC)+過塩素酸リチウム(LiClO4))を含浸し、50℃で加熱処理することにより、多孔質基体内壁にウィスカーが形成され、孔とウィスカーの空隙にリチウムイオン伝導性電解質ゲル(PEO+PC+LiClO4)が配置された複合電解質を得た。
Fe−19Cr−3Alのファイバープレス焼結体(多孔質基体)を準備した。不活性ガスとしてArをこの焼結体に1L/minで供給しながら1100℃−1hで加熱処理し、アルミナの微細ウィスカーを形成させた。
形成させたウィスカーにリチウムイオン伝導性ゲル(ポリ弗化ビニリデン(PVDF)+プロピレンカーボネート(PC)+過塩素酸リチウム(LiClO4))を含浸し、50℃で加熱処理することにより、多孔質基体内壁にウィスカーが形成され、孔とウィスカーの空隙にリチウムイオン伝導性電解質ゲル(PEO+PC+LiClO4)が配置された複合電解質を得た。
以上、本発明を若干の好適実施例により詳細に説明したが、本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能である。
1 多孔質基体
2 電解質材料
3 微細ウィスカー
2 電解質材料
3 微細ウィスカー
Claims (8)
- 多孔質基体の少なくとも細孔内に微細ウィスカーを備えることを特徴とする多孔質強化部材。
- 上記微細ウィスカーがアルミナ及び/又はシリカを含むことを特徴とする請求項1に記載の多孔質強化部材。
- 上記微細ウィスカーが、直径20〜200nm、長さ0.1〜0.5mmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の多孔質強化部材。
- 上記多孔質基体が、鉄、クロム及びアルミニウムから成る群より選ばれた少なくとも1種のものを含む多孔質焼結体であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載の多孔質強化部材。
- 請求項1〜4のいずれか1つの項に記載の多孔質強化部材を用いた複合電解質であって、
細孔内及び微細ウィスカーの間隙に電解質材料を配設したことを特徴とする複合電解質。 - 上記電解質材料が、酸素イオン伝導性、プロトン伝導性及びリチウムイオン伝導性から成る群より選ばれた少なくとも1種の性質を有することを特徴とする請求項5に記載の複合電解質。
- 請求項5又は6に記載の複合電解質を使用したことを特徴とする電池。
- 請求項5又は6に記載の複合電解質を製造するに当たり、
多孔質基体の細孔内壁に微細ウィスカーを形成する工程と、電解質材料を当該ウィスカーに含浸する工程と、多孔質基体を加熱処理する工程とを順次行うことを特徴とする複合電解質の製造方法。
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---|---|---|---|
JP2004201342A JP2006024443A (ja) | 2004-07-08 | 2004-07-08 | 多孔質強化部材、複合電解質、電池及び複合電解質の製造方法 |
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Cited By (2)
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---|---|---|---|---|
CN111566844A (zh) * | 2018-02-02 | 2020-08-21 | 罗地亚经营管理公司 | 复合电解质 |
CN111628214A (zh) * | 2020-06-04 | 2020-09-04 | 河南大学 | 一种纳米线复合固态电解质的制备方法 |
-
2004
- 2004-07-08 JP JP2004201342A patent/JP2006024443A/ja active Pending
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CN111628214A (zh) * | 2020-06-04 | 2020-09-04 | 河南大学 | 一种纳米线复合固态电解质的制备方法 |
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