JP2006023837A - キーボード及びキー用シール - Google Patents

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Abstract

【課題】キーボードに対するキー入力操作の姿勢も考慮に入れてキーの文字を見易くできるようにする。
【解決手段】キーボードのキー11の上面11aと前面11bとに亘って文字を連続的に表示する。キー11の文字を上面11aだけのものよりも更に大きく表示して見易くする。さらに、キー11を前方側の斜め上から見ても文字が明確に見えるようにし、キーボードとモニタとの間における入力操作者の視線の移動を最小限に抑える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、パソコン等の入力に使用する複数のキーが配列されたキーボードに関し、また、そのキーに貼付するためのキー用シールに関するものである。
周知のように、パソコン等の操作における入力の際には、複数のキーが配列されたキーボードが使用されている。図8は従来のキーボードにおけるキー部分の斜視図である。図8(A)に示すように、キー1の上面1a(キートップ)に所定の文字が表示されている。また、例えば弱視者や高齢者向けには、図8(B)に示すように、キー2の上面2aの文字を大きく表示して見易くした交換用キーや、図8(C)に示すように、通常のキー1の上面1aに貼付する大きな文字表示のシール3が具体化されている。
しかしながら、前述したように、従来のキー1は上面1aだけに文字が表示されている。このため、ブラインドタッチに慣れていない入力初心者が所望の文字を探す場合、図9の概念図に示すように、キーボード4を真上から見ることになる。すなわち、キーボード4に覆い被さるようにして、文字を探しながらキー1を打つ姿勢をとる場合が多い。このようにキーボード4の真上からキー1を見る姿勢で打つと、キーボード4のキー1を見る視線Kとモニタ5を見る視線Mとが上下に大きく移動するため、頭全体も動いて視線がブレることになる。この結果、キー入力作業が苦痛で負担がかかるという問題があった。
また、前述したように、従来のキーにおける文字を大きく表示した交換用キー2や貼付シール3の場合でも、文字の拡大表示はキー2(1)の上面2a(1a)に対し限定して行なわれるものである。このため、文字を見易くなったとしてもキー2(1)を見る視線がやはり真上からになり、上述と同様な理由によって、文字の拡大表示が必ずしも入力のし易さの改善にはつながらなかった。
そこで本発明は、キーボードに対するキー入力操作の姿勢も考慮に入れてキーの文字を見易くできるようにしたキーボード及びキー用シールを提供することを目的とする。
請求項1の発明は、複数のキーが配列されたキーボードであって、キーの上面と前面とに亘って文字が連続的に表示されていることを特徴とするものである。
請求項2の発明は、複数のキーが配列されたキーボードであって、キーの内部に文字が透視可能に表示され、かつ、その文字の表示面は前方側へ低くなるように傾斜して配置されていることを特徴とするものである。
請求項3の発明は、キーボードに配列された複数のキーに貼付するためのキー用シールであって、キーの上面に貼付可能な上片部とキーの前面に貼付可能な前片部とが一体に形成され、これら上片部と前片部とに亘って文字が連続的に表示されていることを特徴とするものである。
請求項4の発明は、請求項3に記載のキー用シールにおいて、前記上片部の表面に剥離可能なフィルムが積層され、このフィルムの前端に把持用の突片が設けられていることを特徴とするものである。
請求項1の発明に係るキーボードによれば、文字の表示領域がキーの上面と前面とに亘っているので、キーの文字を従来の上面だけのものよりも更に大きく表示して見易くすることができる。そして、さらに特徴的なことは、文字がキーの上面と前面とに亘って連続的に表示されているので、キー入力の際の姿勢がキーを前方側の斜め上から眺めるように自然に調整され、その姿勢でキーの文字を明確に見ることが可能となる。これによって、キーボードを入力操作者から遠ざけることができ、入力操作の姿勢を崩すことなく、キーボードとモニタとの間における視線の移動を最小限に抑えることができる。従って、キー入力作業の苦痛や負担を大幅に軽減することができる。また、本発明によれば、従来のキーの形状や構造を変更することなく、キーの文字の表示を変更するだけで済むので、改良に伴うコストの増加も抑えることができる。
請求項2の発明に係るキーボードによれば、キーの内部に文字が透視可能に表示され、かつ、その文字の表示面は前方側へ低くなるように傾斜して配置されているので、キーの文字を従来の上面だけのものよりも更に大きく表示して見易くすることができる。そして、さらに特徴的なことは、文字の表示面が前方側へ低くなるように傾斜配置されているので、キー入力の際の姿勢がキーを前方側の斜め上から眺めるように自然に調整され、その姿勢でキーの文字を明確に見ることが可能となる。これによって、キーボードを入力操作者から遠ざけることができ、入力操作の姿勢を崩すことなく、キーボードとモニタとの間における視線の移動を最小限に抑えることができる。従って、キー入力作業の苦痛や負担を大幅に軽減することができる。また、本発明によれば、文字の表示面がキーの内部に傾斜配置されているので、キーの厚みが比較的に薄いキーの場合でも、文字を見易く表示することができる。
請求項3の発明に係るキー用シールによれば、キーの上面に貼付可能な上片部とキーの前面に貼付可能な前片部とが一体に形成され、これら上片部と前片部とに亘って文字が連続的に表示されているので、このシールを従来のキーボードのキーに貼付することによって、請求項1の発明のようなキーボードとなるように簡単に改良することができ、前述と同様な効果を発揮するキーボードを容易に得ることができる。
請求項4の発明に係るキー用シールによれば、前記シールの上片部の表面に剥離可能なフィルムが積層され、このフィルムの前端に把持用の突片が設けられているので、シールをキーに貼付する作業の際に、フィルムの突片を把持することによって、特にシールの前片部を隙間の狭いキーの前面に容易に貼付することができる。
以下、図面に基づいて本発明の好適な実施の形態を説明する。まず、請求項1の発明に対応する実施形態のキーボードについて説明する。図1(A)はキー部分の斜視図、図1(B)はキー部分の側面図、図2はキーボード及びモニタと入力操作者との位置関係を示す概念図である。
図1に示すように、キー11には、その上面11aと前面11bとに亘って、一つまたは複数の文字(記号等も含む)が連続的に大きく表示されている。すなわち、文字の下方部分がキー11の前面11bにもかかるように表示されている。なお、キー11の前面11bにおける文字の表示領域は、前方に配列される別のキーで隠されないように、前面11bの上半分程度が好ましい。また、キー11の形状や構造は従来と同様でよく、文字の表示方法も従来と同様な印字や刻印等により可能である。
本実施形態によれば、文字の表示領域がキー11の上面11aと前面11bとに亘っているので、キー11の文字を従来の上面だけのものよりも更に大きく表示して見易くすることができる。
そして、さらに特徴的なことは、文字がキー11の上面11aと前面11bとに亘って連続的に表示されているので、図2に示すように、キー入力の際の姿勢がキー11を前方側の斜め上から眺めるように自然に調整され、その姿勢でキー11の文字を明確に見ることが可能となる。これによって、キーボード12を入力操作者から遠ざけることができ、入力操作の姿勢を崩すことなく、キーボード12のキー11を見る視線Kとモニタ13を見る視線Mとの移動を最小限に抑えることが可能となる。
なお、キー11を前方側の斜め上から見た場合、上面11aと前面11bとの角度差により文字が少し歪むことになるので、その歪みが最小となるような文字デザインにするのが好ましい。逆に言うと、このような文字デザインにすることによって、キー11を真上から見た場合には文字体に違和感がでるので、おのずからキー11を前方側の斜め上から眺めるように、キー入力の姿勢がより自然に調整されることになる。
次に、請求項2の発明に対応する実施形態のキーボードについて説明する。図3(A)はキー部分の斜視図、図3(B)はキー部分の側面図である。
図3に示すように、キー14は、その内部に文字が透視可能に表示され、かつ、その文字の表示面は前方側へ低くなるように傾斜して配置されている。この例においては、キー14が上半部14aと基台14bとにより構成され、基台14bの上面が傾斜する表示面14cとなって文字が表示されている。そして、透明な合成樹脂材等により形成された上半部14aが基台14bの表示面14c上に固着されている。
本実施形態によれば、キー14の内部に表示された文字が透明な上半部14aを通して透視可能であり、かつ、その文字の表示面14cは前方側へ低くなるように傾斜配置されているので、キー14の文字を従来の上面だけのものよりも更に大きく表示して見易くすることができる。
そして、さらに特徴的なことは、文字の表示面14cが前方側へ低くなるように傾斜配置されているので、図2で前述したのと同様に、キー入力の際の姿勢がキー14を前方側の斜め上から眺めるように自然に調整され、その姿勢でキー14の文字を明確に見ることが可能となる。これによって、キーボードを入力操作者から遠ざけることができ、入力操作の姿勢を崩すことなく、キーボードのキー14を見る視線とモニタを見る視線との移動を最小限に抑えることが可能となる。なお、キー14における表示面14cの傾斜状態は、キー14の厚みに応じて適宜に設定が可能である。
次に、請求項3及び4の発明に対応する実施形態のキー用シールについて説明する。図4(A)はシールの全体の分解斜視図、図4(B)はシールの全体の断面図である。
図4に示すように、シール15は、通常のキー1の上面1aに貼付可能な上片部15aとキー1の前面1bに貼付可能な前片部15bとが、薄いビニール素材等により一体に形成され、これら上片部15aと前片部15bとに亘って文字が連続的に表示されている。なお、シール15の前片部15bはキー1の前面1bに対応して台形状に形成されているが、上片部15aと同幅の矩形状でもよい。そして、シール15は下面の強い粘着層16を介して台紙17上に剥離可能に貼付されている。また、シール15の上片部15aの表面には透明な薄いフィルム18が積層されている。このフィルム18は下面の弱い粘着層19を介してシール15の上片部15a上に剥離可能に貼付されている。フィルム18の前端には突片18aが設けられており、この突片18aは非粘着でシール15の前片部15bから離間して把持可能となっている。
図5(A)〜(C)はキーに対するシールの貼付作業を順に示す斜視図である。まず、図5(A)に示すように、シール15を台紙17から剥がし、フィルム18の突片18aを把持して、シール15の前片部15bをキー1の前面1bに貼付する。次に、図5(B)に示すように、シール15の上片部15aをキー1の上面1aに貼付し、この後にフィルム18をシール15から剥がす。このようにして、図5(C)に示すように、キー1の上面1a及び前面1bに対してシール15の上片部15a及び前片部15bの貼付が完了する。
本実施形態のキー用シール15によれば、キー1の上面1aに貼付可能な上片部15aとキー1の前面1bに貼付可能な前片部15bとが一体に形成され、これら上片部15aと前片部15bとに亘って文字が連続的に表示されているので、このシール15を従来のキーボードのキー1に貼付することによって、前述した実施形態(図1及び図2)のキーボードとなるように簡単に改良することができ、前述と同様な作用効果を発揮するキーボードを容易に得ることができる。
なお、従来のようにキー1の上面1aのみに貼付するシールの場合は通常の簡単なものでよいが、本実施形態のようにキー1の上面1aと前面1bとに貼付するシール15においては、キー1を取り外せないキーボードの場合に、特に隙間の狭いキー1の前面1aへのシール15の貼付が多少面倒になる。そこで、本実施形態のように、シール15の上片部15aの表面に剥離可能なフィルム18を積層して、このフィルム18の前端に把持用の突片18aを設けておけば、シール15をキー1に貼付する作業の際に、フィルム18の突片18aを把持することによって、指先がシール15の粘着層16に付着したりすることなく、特にシール15の前片部15bを隙間の狭いキー1の前面1bに容易に貼付することが可能となる。
また通常、Fキー及びJキーと数字の5キーとには、これらの上面に判別用の突起が設けられる。そこで、本実施形態のようなシール15の場合には、シール15の表面に樹脂等により突起を形成したり、シール15の肉厚を局部的に盛り上げておけばよい。
次に、図6及び図7はキー用シールの文字デザイン例を示す平面図で、図6はローマ字入力用、図7はカナ入力用である。弱視者は一般的に黒地の白抜き文字が見易いという事例があるようなので、それに倣い文字や記号等をデザインしたものである。なお、前述したシールの台紙は、1枚のシール毎のものでも複数枚のシールを配列したものであってもよい。図6及び図7の例においては、複数枚のシールをキーボードにおける複数のキーの配列に対応させて示している。従って、これらのキー配列は、図1及び図3で説明した実施形態のキーを複数配列したキーボードの一例として見ることもできる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限られることなく、特許請求の範囲の記載内において様々な変更が可能である。なお、本発明のキーボード及びキー用シールにおけるキー文字の改良は、必ずしもキーボードの全部のキーを対象とする必要はなく、例えば文字入力の際に使用する文字キー等のみを対象とするものであってもよい。
実施形態におけるキーボードのキー部分を示し、(A)は斜視図、(B)は側面図である。 上記実施形態におけるキーボード及びモニタと入力操作者との位置関係を示す概念図である。 別の実施形態におけるキーボードのキー部分を示し、(A)は斜視図、(B)は側面図である。 実施形態におけるキー用シールの全体を示し、(A)は分解斜視図、(B)は断面図である。 上記実施形態におけるキー用シールの貼付作業を順に示す斜視図である。 上記実施形態におけるキー用シールの文字デザインの例を示す平面図である。 上記実施形態におけるキー用シールの文字デザインの別の例を示す平面図である。 従来例におけるキーボードのキー部分を示す斜視図である。 上記従来例におけるキーボード及びモニタと入力操作者との位置関係を示す概念図である。
符号の説明
11 キー
11a キーの上面
11b キーの前面
12 キーボード
13 モニタ
14 キー
14a キーの上半部
14b キーの基台
14c キーの表示面
15 シール
15a シールの上片部
15b シールの前片部
18 フィルム
18a フィルムの突片
K、M 入力操作者の視線

Claims (4)

  1. 複数のキーが配列されたキーボードであって、キーの上面と前面とに亘って文字が連続的に表示されていることを特徴とするキーボード。
  2. 複数のキーが配列されたキーボードであって、キーの内部に文字が透視可能に表示され、かつ、その文字の表示面は前方側へ低くなるように傾斜して配置されていることを特徴とするキーボード。
  3. キーボードに配列された複数のキーに貼付するためのキー用シールであって、キーの上面に貼付可能な上片部とキーの前面に貼付可能な前片部とが一体に形成され、これら上片部と前片部とに亘って文字が連続的に表示されていることを特徴とするキー用シール。
  4. 前記上片部の表面に剥離可能なフィルムが積層され、このフィルムの前端に把持用の突片が設けられていることを特徴とする請求項3に記載のキー用シール。
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