JP2006021247A - 鼓形ウォーム用転造ダイスの製造方法、及び鼓形ウォーム用転造ダイスの製造装置 - Google Patents

鼓形ウォーム用転造ダイスの製造方法、及び鼓形ウォーム用転造ダイスの製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】精度を向上させることができる鼓形ウォーム用転造ダイスの製造方法、及び鼓形ウォーム用転造ダイスの製造装置を提供する。
【解決手段】外周面70aが鼓形ウォームの歯底曲面と等しい曲率半径の円弧状に膨出したワーク70が固定されているスライドテーブル32を移動させて、ワーク70の外周面70aの曲率中心O3と旋回テーブル31を旋回させる旋回軸の軸線L5とを一致させる。また、ワーク70に対し、回転砥石34を、該回転砥石34の軸線L4がワーク70の軸線L3に対して鼓形ウォームの進み角だけ傾斜するように配置する。この状態で、ワーク70と回転砥石34とを回転させる。同時に、ワーク70を、曲率中心O3を旋回中心として該ワーク70の厚さ方向に往復旋回させる。そして、回転砥石34をワーク70の径方向に沿って該ワーク70側へ送り込むことにより、ワーク70の外周面70aに歯溝5bを形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は鼓形ウォームを転造にて製造する際に使用する鼓形ウォーム用転造ダイスの製造方法、及び該転造ダイスの製造装置に関する。
従来、鼓形ウォームを用いた減速機構が知られている。鼓形ウォームは、円筒ウォームと比べて噛合するウォームホイールとの噛み合い歯数が多いため、例えば、車両に用いられる減速機構付きの小型モータや、高負荷用減速機に用いられている。
一般的に、この鼓形ウォームは、ねじ切盤やホブ盤等による切削加工や、砥石を用いた研削加工により生産されているが、これらの加工方法では、加工時間が長く、鼓形ウォームを量産することが困難であった。そこで、鼓形ウォームを量産するため、ダイスを用いた転造加工が行われている。この転造に使用するダイスの製造方法が、特許文献1にて開示されている。
特許文献1では、丸ダイスの製造方法を開示している。丸ダイスは、円盤状のワークの外周面に回転工具(回転砥石)を用いて鼓形ウォームの転造用の歯溝を形成して製造される。ワークの径方向に沿った断面において、ワークの外周面は、鼓形ウォームの歯底曲面の曲率半径と等しい曲率の円弧状に径方向外側に膨出している。
回転工具は、2本の揺動アームによって支持された揺動ユニットに固定されている。詳しくは、揺動ユニットには2つのホルダがワークに向かって突設されており、回転工具は該ホルダによって回転可能に支持されている。片方のホルダには、回転工具を回転駆動させる駆動モータが搭載されている。また、揺動ユニットの反ワーク側の面には、鼓形ウォームの進み角の分だけ回転工具の軸線がワークの軸線に対して傾斜するように、回転工具を傾斜させる補助モータが搭載されている。
ワークの外周面に鼓形ウォーム転造用の歯溝を形成する際には、回転工具の軸線がワークの軸線に対して鼓形ウォームの進み角相当だけ傾斜された状態で、回転工具及びワークを回転される。同時に揺動アームが、ワークの回転と同期してワークの外周面に形成されている円弧の曲率中心を揺動中心として揺動ユニットを揺動させる。これにより、回転工具が該曲率中心を揺動中心として揺動される。また、回転工具は、揺動アーム若しくはホルダを伸縮させることによりワーク側に送り込まれる。このようにして、回転工具の傾斜を一定に保ちながら、回転工具をワークの厚さの範囲内で往復揺動させ、同時にワークを正逆回転駆動させることにより、ワークの外周面に鼓形ウォームの転造用の歯溝を形成する。
特開2003−320434号公報
しかしながら、特許文献1にて開示されている丸ダイスの製造方法においては、回転工具は、回転されると共に、揺動ユニットにて揺動され、更にダイスに歯溝を形成するためにワーク側に送り込まれる。そのため、回転による誤差、揺動による誤差、更に送り込まれることによる誤差が累積され、外周面に形成される歯溝のピッチ等の誤差が大きくなる虞があった。小型モータに備えられる鼓形ウォームにおいては、高い精度が必要とされるため、精度の高い丸ダイスにて製造されることが望ましい。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、精度を向上させることができる鼓形ウォーム用転造ダイスの製造方法、及び鼓形ウォーム用転造ダイスの製造装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、円盤状のワークを加工して、鼓形ウォームの歯底曲面の曲率と等しい円弧状に膨出し前記鼓形ウォームを形成するための歯溝を有する外周面を備えた鼓形ウォーム用転造ダイスを形成する鼓形ウォーム用転造ダイスの製造方法であって、前記歯溝を形成する回転砥石を前記鼓形ウォームの進み角だけ前記ワークの軸線に対してその軸線を傾斜させて配置し、前記ワークを、該ワークの回転と同期して、前記外周面の曲率中心を旋回中心として旋回させると共に、前記回転砥石を前記ワークの径方向に沿って前記ワーク側へ送り込む。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の鼓形ウォーム用転造ダイスの製造方法において、前記ワークを旋回させるための旋回軸の軸線と前記外周面の曲率中心とを一致させる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の鼓形ウォーム用転造ダイスの製造方法において、前記ワークを旋回させるための旋回軸の軸線を、前記外周面の曲率中心から離れた位置に配置し、前記ワークと前記回転砥石との相対位置が、前記外周面の曲率中心を旋回中心として前記ワークを旋回させた場合における前記ワークと前記回転砥石との相対位置と同じとなるように、前記ワークの回転量に応じて前記ワークの位置を制御すると共に前記回転砥石を前記ワーク側へ送り込む量を制御する。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の鼓形ウォーム用転造ダイスの製造方法において、前記旋回軸の軸線を、前記ワークの軸線と前記ワークの厚さ方向の中心を通る中心線との交点を通るように配置する。
請求項5に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の鼓形ウォーム用転造ダイスの製造方法において、汎用ねじ研削盤のテーブルに載置されると共に旋回軸にて旋回される旋回テーブルと、前記旋回テーブルに載置され、前記旋回テーブルと一体に旋回される前記ワークの旋回中心と前記旋回軸の軸線とを一致させるためのスライドテーブルと、前記スライドテーブル上に配設されて前記ワークを回転させるワーク軸と、前記ワークの回転と前記旋回軸の回転とを同期させる同期手段とを備えた製造装置を用い、前記ワークの回転と前記ワークの旋回とを同期させる。
請求項6に記載の発明は、請求項3又は請求項4に記載の鼓形ウォーム用転造ダイスの製造方法において、汎用ねじ研削盤に備えられスライド機構にてスライド移動されるテーブルに載置されると共に前記旋回軸にて旋回される旋回テーブルと、前記旋回テーブルに載置され前記ワークを回転させるワーク軸と、前記ワーク軸の回転と同期して前記旋回軸を旋回させる同期手段と、前記ワークと前記回転砥石との相対位置が、前記外周面の曲率中心を旋回中心として前記ワークを旋回させた場合における前記ワークと前記回転砥石との相対位置と同じとなるように、前記ワークの回転量に応じて前記ワークの位置を制御すると共に前記回転砥石を前記ワーク側へ送り込む量を制御する制御手段とを備えた製造装置を用い、前記ワークの回転と前記ワークの旋回とを同期させると共に、前記テーブルをスライド移動させて前記ワークの位置を制御する。
請求項7に記載の発明は、請求項5又は請求項6に記載の鼓形ウォーム用転造ダイスの製造方法において、前記旋回テーブルには、前記ワーク軸に接続されて該ワーク軸を回転させるワーク軸駆動モータが備えられている。
請求項8に記載の発明は、請求項5又は請求項6に記載の鼓形ウォーム用転造ダイスの製造方法において、前記汎用ねじ研削盤の主軸と前記ワーク軸とを接続部にて接続した。
請求項9に記載の発明は、円盤状のワークを加工して、鼓形ウォームの歯底曲面の曲率と等しい円弧状に膨出し前記鼓形ウォームを形成するための歯溝を有する外周面を備えた鼓形ウォーム用転造ダイスを形成する鼓形ウォーム用転造ダイスの製造装置であって、汎用ねじ研削盤のテーブルに載置されると共に旋回軸にて旋回される旋回テーブルと、前記旋回テーブルに載置され、前記ワークの軸線を通ると共に前記旋回テーブルと平行な面内で、前記外周面の曲率中心と前記旋回軸の軸線とを一致させるためのスライドテーブルと、前記スライドテーブル上に配設され、前記ワークを回転させるワーク軸と、前記鼓形ウォームの進み角だけ前記ワークの軸線に対してその軸線を傾斜させて配置され、前記ワークの径方向に沿って前記ワーク側へ送り込まれて前記ワークに前記鼓形ウォームを形成するための歯溝を形成する回転砥石と、前記ワーク軸の回転と同期して前記旋回軸を旋回させることにより、前記ワークを、前記曲率中心を旋回中心として前記ワークの回転と同期して旋回させる同期手段とを備えた。
請求項10に記載の発明は、円盤状のワークを加工して、鼓形ウォームの歯底曲面の曲率と等しい円弧状に膨出し前記鼓形ウォームを形成するための歯溝を有する外周面を備えた鼓形ウォーム用転造ダイスを形成する鼓形ウォーム用転造ダイスの製造装置であって、汎用ねじ研削盤に備えられスライド機構にてスライド移動されるテーブルに載置されると共に旋回軸にて旋回される旋回テーブルと、前記旋回テーブルに載置され前記ワークを回転させるワーク軸と、前記鼓形ウォームの進み角だけ前記ワークの軸線に対してその軸線を傾斜させて配置され、前記ワークの径方向に沿って前記ワーク側へ送り込まれて前記ワークに前記鼓形ウォームを形成するための歯溝を形成する回転砥石と、前記ワーク軸の回転と同期して前記旋回軸を旋回させる同期手段と、前記ワークと前記回転砥石との相対位置が、前記外周面の曲率中心を旋回中心として前記ワークを旋回させた場合における前記ワークと前記回転砥石との相対位置と同じとなるように、前記ワークの回転量に応じて前記テーブルをスライド移動させて前記ワークの位置を制御すると共に前記回転砥石を前記ワーク側へ送り込む量を制御する制御手段とを備えた。
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の鼓形ウォーム用転造ダイスの製造装置において、前記ワーク軸の軸線と、前記旋回軸の軸線とが直交している。
請求項12に記載の発明は、請求項9乃至請求項11の何れか1項に記載の鼓形ウォーム用転造ダイスの製造装置において、前記旋回テーブルには、前記ワーク軸に接続されて該ワーク軸を回転させるワーク軸駆動モータが備えられている。
請求項13に記載の発明は、請求項9乃至請求項11の何れか1項に記載の鼓形ウォーム用転造ダイスの製造装置において、前記汎用ねじ研削盤の主軸と前記ワーク軸とを接続する接続部が備えられている。
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、鼓形ウォームを形成するための歯溝をワークの外周面に形成するために必要な旋回動作は、ワークを旋回させることにより行われる。また、回転砥石をワークの径方向に沿って該ワーク側へ送り込むことにより、鼓形ウォームを形成するための歯溝が形成される。そのため、ワーク及び回転砥石のいずれか一方のみが旋回すると共に送り込まれる場合に比べて、累積誤差の発生が抑えられる。従って、製造される鼓形ウォーム用ダイスの精度を向上させることができる。
請求項2に記載の発明によれば、旋回軸の軸線とワークを加工して形成される鼓形ウォーム用転造ダイスの外周面の曲率中心とを一致させることにより、ワークは、容易に該ワークの外周面の曲率中心を旋回中心として旋回される。
請求項3に記載の発明によれば、旋回軸の軸線がワークを加工して形成される鼓形ウォーム用転造ダイスの外周面の曲率中心から離れた位置に配置された場合であっても、ワークを加工して形成される鼓形ウォーム用転造ダイスの外周面の曲率中心を旋回中心として旋回させた場合と同様にワークの外周面に鼓形ウォームを形成するための歯溝が形成される。また、旋回軸の軸線を、ワークを加工して形成される鼓形ウォーム用転造ダイスの外周面の曲率中心と一致させる場合に比べて旋回軸の配置位置の自由度が増す。
請求項4に記載の発明によれば、ワークの回転軸線とワークの厚さ方向の中心を通る中心線との交点は、ワークの中心となる点である。そして、旋回軸の軸線がワークの中心となる点を通っていることから、ワークは安定して旋回される。
請求項5に記載の発明によれば、スライドテーブルをスライドさせることにより、旋回軸の軸線とワークの旋回中心とを容易に合わせられる。また、汎用ねじ研削盤のテーブル上に載置される製造装置を用いることにより、全く新しい装置を一から製作する必要がなくなる。
請求項6に記載の発明によれば、ワークと回転砥石との相対位置がワークを加工して形成される鼓形ウォーム用転造ダイスの外周面の曲率中心を旋回中心としてワークを旋回させた場合におけるワークと回転砥石との相対位置と同じとなるように行われるワークの位置制御は、ワークの回転量に応じてテーブルをスライド移動させることにより容易に行われる。また、汎用ねじ研削盤のテーブル上に載置される製造装置を用いることにより、全く新しい装置を一から製作する必要がなくなる。
請求項7に記載の発明によれば、ワークは、旋回テーブルに備えられたワーク軸駆動モータにて駆動される。従って、汎用ねじ研削盤を利用するに当たり、ワークを回転させる駆動機構をワークに接続することが困難であっても、ワーク軸に接続されたワーク軸駆動モータによりワークを回転させることができる。
請求項8に記載の発明によれば、接続部によって汎用ねじ研削盤の主軸とワーク軸とを接続しているため、汎用ねじ研削盤に既存の主軸を回転させることにより、ワーク軸を回転させることができる。従って、ワーク軸を回転させるためにワーク軸に別途駆動モータを接続する必要がない。その結果、より簡単な構成の製造装置にて鼓形ウォーム用転造ダイスを製造することができる。
請求項9に記載の発明によれば、鼓形ウォームを形成するための歯溝をワークの外周面に形成するために必要な旋回動作は、ワークを旋回させることにより行われる。また、回転砥石をワークの径方向に沿って該ワーク側へ送り込むことにより、鼓形ウォームを形成するための歯溝が形成される。そのため、ワーク及び回転砥石のいずれか一方のみが旋回すると共に送り込まれる場合に比べて、累積誤差の発生が抑えられる。従って、製造される鼓形ウォーム用ダイスの精度を向上させることができる。
また、製造装置は、汎用ねじ研削盤のテーブル上に載置される。汎用ねじ研削盤を利用することにより、全く新しい装置を一から製作する必要がない。更に、製造装置には、旋回軸の軸線とワークの旋回中心とを一致させるためのスライドテーブルが備えられているため、様々な大きさのワーク、更に、様々な曲率の外周面を有するワークについて、旋回軸の軸線とワークの旋回中心とを一致させることができる。従って、様々な大きさ、及び様々な曲率の外周面を有するワークを加工して転造ダイスを製造することができる。
請求項10に記載の発明によれば、鼓形ウォームを形成するための歯溝をワークの外周面に形成するために必要な旋回動作は、ワークを旋回させることにより行われる。また、回転砥石をワークの径方向に沿って該ワーク側へ送り込むことにより、鼓形ウォームを形成するための歯溝が形成される。そのため、ワーク及び回転砥石のいずれか一方のみが旋回すると共に送り込まれる場合に比べて、累積誤差の発生が抑えられる。従って、製造される鼓形ウォーム用ダイスの精度を向上させることができる。
また、旋回軸の軸線がワークを加工して形成される鼓形ウォーム用転造ダイスの外周面の曲率中心から離れた位置となるように旋回軸が配置された場合であっても、ワークを加工して形成される鼓形ウォーム用転造ダイスの外周面の曲率中心を旋回中心として旋回された場合と同様にワークの外周面に鼓形ウォームを形成するための歯溝が形成される。更に、製造装置は、汎用ねじ研削盤のテーブル上に載置される。汎用ねじ研削盤を利用することにより、全く新しい装置を一から製作する必要がない。
請求項11に記載の発明によれば、ワーク軸の軸線と旋回軸の軸線とが直交している。そのため、ワークがワーク軸に固定されると、旋回軸の軸線は、ワークの軸線とワークの厚さ方向の中心を通る中心線との交点を通る。そして、ワークの軸線とワークの厚さ方向の中心を通る中心線との交点は、ワークの中心となる点であることから、旋回軸の軸線がワークの中心となる点を通ることによりワークは安定して旋回される。
また、ワーク軸にて支持可能な直径のワークであれば、どのワークであってもワーク軸に固定されると、旋回軸の軸線がワークの軸線とワークの厚さ方向の中心を通る中心線との交点を通る。従って、ワーク軸にて支持可能な範囲内の大きさで様々な大きさのワークに鼓形ウォームを形成するための歯溝を形成することができる。
請求項12に記載の発明によれば、ワークは、旋回テーブルに備えられたワーク軸駆動モータにて駆動される。従って、汎用ねじ研削盤を利用するに当たり、ワークを回転させる駆動機構をワークに接続することが困難であっても、ワーク軸に接続されたワーク軸駆動モータによりワークを回転させることができる。
請求項13に記載の発明によれば、接続部によって汎用ねじ研削盤の主軸とワーク軸とを接続しているため、汎用ねじ研削盤に既存の主軸を回転させることにより、ワーク軸を回転させることができる。従って、ワーク軸を回転させるためにワーク軸に別途駆動モータを接続する必要がない。その結果、製造装置をより簡単な構成とすることが可能となる。
本発明によれば、精度を向上させ得る鼓形ウォーム用転造ダイスの製造方法、及び鼓形ウォーム用転造ダイスの製造装置を提供することができる。
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態を図面に従って説明する。
図1に鼓形ウォーム用転造ダイスの製造装置1(以下製造装置1とする)を示す。この製造装置1は、図2に示す減速機構付きのモータ2に備えられるウォーム軸3に鼓形ウォーム4を形成する際に使用される鼓形ウォーム用転造ダイス5(以下転造ダイス5とする)を製造する装置である。
まず、モータ2について説明する。図2に示すように、モータ2は、モータ本体11、減速部12、及びクラッチ13を備えている。モータ2は、略有底扁平円筒状のヨーク14を備え、該ヨーク14の内周面には、マグネット15が固着されている。そして、マグネット15の内側には、電機子16が回転可能に収容されている。電機子16は、回転軸17を有し、該回転軸17のヨーク14の開口部側には整流子18が固定されている。また、ヨーク14の開口部内には、前記整流子18と摺接するブラシ19を備えたブラシホルダ20が嵌合されている。
このようなモータ本体11に外部から駆動電源が供給されると、駆動電源は、ブラシ19及び整流子18を介して電機子16に巻装された巻線に供給される。そして、駆動電源の供給に基づいて、電機子16(回転軸17)が回転、即ちモータ本体11が回転駆動するようになっている。
前記減速部12は、ギアハウジング21と、該ギアハウジング21に収容されるウォーム軸3及びウォームホイール22と、出力軸23とを備えている。
図3(a)に示すように、ウォーム軸3は、ウォーム軸本体3aと、該ウォーム軸本体3aのモータ本体11側の端部に一体形成された従動側回転体3bとからなる(図2参照)。ウォーム軸本体3aの軸方向中央部には、鼓形ウォーム4が形成されている。鼓形ウォーム4は、中央部に向かうに連れて外径が小さくなる鼓形の芯部4aを備えており、芯部4aの外周には、進み角αの歯部4bが芯部4aと一体に形成されている。図3(b)に示すように、芯部4aの外周、即ち歯部4bの歯底の形状は、曲率中心O1の曲率半径R1にて決定される円弧状となっている。
図2に示すように、ウォームホイール22は、鼓形ウォーム4と噛合するようにギアハウジング21内に収容されている。そして、ウォームホイール22の中央部には、該ウォームホイール22と同軸で一体回転する出力軸23が連結されている。この出力軸23は、例えば、車両のウィンドウガラスを開閉させる図示しないウィンドレギュレータに接続される。
このようなモータ本体11と減速部12とは、ヨーク14をギアハウジング21に固定することにより接続される。また、電機子16の回転軸17とウォーム軸3とは、クラッチ13を介して接続されている。クラッチ13は、回転軸17の減速部12側の先端部に固定された駆動側回転体24と、前記従動側回転体3bとを備えている。そして、クラッチ13は、モータ本体11の駆動による駆動側回転体24の回転を従動側回転体3bに伝達してウォーム軸3を回転させる。その回転は、鼓形ウォーム4とウォームホイール22との間で減速され、出力軸23からウィンドレギュレータに出力される。また、クラッチ13は、モータ2の停止中にウィンドレギュレータ側から出力軸23を回転させるような負荷がかかった場合、従動側回転体3bをロック状態とし、出力軸23の回転を阻止する役割を果たしている。
次に、転造ダイス5について説明する。図4(a)に示すように、転造ダイス5は、円盤状をなしている。転造ダイス5の軸方向の厚さは、鼓形ウォーム4の軸方向の長さと等しく形成されている。そして、図4(b)に示すように、転造ダイス5の外周面5aは、該転造ダイス5の軸線L1を通ると共に径方向に沿った任意の面S1内において、前記鼓形ウォーム4の歯部4bの歯底曲面の曲率半径R1と等しい曲率半径R2の円弧状に形成されている。そして、外周面5aには、鼓形ウォーム4の歯部4bの形状と対応して形成された複数の歯溝5bが形成されている。歯溝5bは、鼓形ウォーム4のピッチに相当するピッチごとに転造ダイス5の軸方向(軸線L1方向)に配列されている。このような転造ダイス5の外周面5aに、鼓形ウォーム4を当接させると、鼓形ウォーム4の歯部4bの歯底曲面の曲率中心O1と転造ダイス5の外周面5aの曲率中心O2とが一致する。
次に、製造装置1の構成を説明する。図1に示すように、製造装置1は、旋回テーブル31と、スライドテーブル32と、ワーク軸33と、回転砥石34とを備えている。この製造装置1は、汎用ねじ研削盤36(図7参照)のテーブル37に載置されるものである。
図5に示すように、旋回テーブル31は、汎用ねじ研削盤36のテーブル37上に旋回可能に載置されている。詳しくは、テーブル37には、貫通孔37aが形成されている。該貫通孔37aの内側には軸受38が固定されている。そして、貫通孔37aには、軸受38にて回転可能に支持される旋回軸39が嵌挿されている。この旋回軸39の上端部には、旋回テーブル31がねじ40にて固定されている。また、テーブル37の下側には、複数のギア41〜43を噛合して形成される減速ギア群44が配設されている。減速ギア群44の第1ギア41は、旋回軸駆動モータ45(図6参照)に接続されており、最終の第3ギア43は、該第3ギア43と前記旋回軸39とが一体回転するように該旋回軸39の下端部に接続されている。従って、旋回軸駆動モータ45が駆動されると、減速ギア群44によって減速された回転が、旋回軸39に伝達される。その回転により、旋回軸39が旋回されて、旋回テーブル31が旋回軸39と一体に旋回する。
旋回テーブル31の上面には、スライド機構51を介してスライドテーブル32が載置されている。スライド機構51は、ねじ軸51aと、該ねじ軸51aに対してスライド可能に接続されたナット部51bとから構成されるボールねじである。ねじ軸51aは、旋回テーブル31の上部に該旋回テーブル31と平行に配設されている。旋回テーブル31上には保持部材52が固定されており、該保持部材52の内部には軸受53が固定されている。そして、ねじ軸51aの一端は、軸受53によって回転可能に支持され、他端は、スライドテーブル駆動モータ54(図6参照)に接続されている。
前記スライドテーブル32は、前記ナット部51bの上部に前記旋回テーブル31と平行となるように固定され、ナット部51bと一体移動する。従って、スライドテーブル駆動モータ54が駆動されると、その駆動方向に応じてねじ軸51aが回転される。ねじ軸51aが回転すると、その回転によりナット部51bがねじ軸51aの軸方向に沿って回転方向に応じた方向にスライドされる。ナット部51bがスライドされると、スライドテーブル32がナット部51bと一体に移動する。
スライドテーブル32の上面には、一対の支持部材61,62(図1参照)が固定されており、これら支持部材61,62によってワーク軸33が支持されている。支持部材61,62は、スライドテーブル32上に一定の間隔を空けて向き合うように立設されている。そして、ワーク軸33は、支持部材61,62によって2箇所を回転可能に支持され、前記スライドテーブル32と平行に、且つ前記ねじ軸51aの軸線L2と直交するように配設されている。該ワーク軸33の一端には、ワーク軸駆動モータ63が減速機64を介して接続されている(図6参照)。このようなワーク軸33には、支持部材61,62間において、前記転造ダイス5となるワーク70(図1参照)が固定される。そして、ワーク軸駆動モータ63が駆動されると、減速機64によって減速された回転がワーク軸33に伝達される。そして、ワーク軸33と共にワーク70が回転する。
図1に示すように、回転砥石34は、円盤状をなしている。そして、外周部が鼓形ウォーム4の歯部4bの形状と同様の形状をなす研削部34aが形成されている。このような回転砥石34は、砥石台72(図6参照)に固定された砥石軸73によって該砥石軸73と一体回転可能に支持されている。また、砥石軸73には、砥石駆動モータ74(図6参照)が接続されており、該砥石駆動モータ74が駆動されることにより、砥石軸73が回転して回転砥石34が回転するようになっている。また、砥石軸73には、砥石軸駆動モータ75が接続されている(図6参照)。砥石軸駆動モータ75は、ワーク70の軸線L3に対して、回転砥石34の軸線L4を前記鼓形ウォーム4の進み角α分だけ傾斜させるために、回転砥石34を旋回させるためのものである(図8(b)参照)。
前記砥石台72は、砥石軸73に固定された回転砥石34が、前記ワーク70の径方向外側から、該ワーク70の外周面70aに当接するように配置されている。そして、砥石台72には砥石台駆動モータ76(図6参照)が備えられており、該砥石台駆動モータ76が駆動されると、砥石台72がワーク70の径方向に沿って移動し、回転砥石34をワーク70の径方向に沿って該ワーク70側へ送り込む。
図6は、製造装置1を汎用ねじ研削盤36に適用した際のブロック図を示す。ここで、まず、汎用ねじ研削盤36の構成を説明する。
図7に示すように、汎用ねじ研削盤36は、同期手段としての数値制御盤81を備えている。そして、数値制御盤81には、主軸駆動モータ82、テーブル駆動モータ83、前記砥石駆動モータ74、前記砥石軸駆動モータ75、及び前記砥石台駆動モータ76が接続されている。
主軸駆動モータ82には、ワーク85を回転させるための主軸が接続されている。そして、数値制御盤81から出力される信号に応じて主軸駆動モータ82が回転され、主軸、即ちワーク85が回転される。また、主軸駆動モータ82には、エンコーダ86が備えられており、該エンコーダ86は、数値制御盤81に主軸駆動モータ82の回転状態に応じた信号を出力する。数値制御盤81は、この信号に基づいて主軸駆動モータ82の回転数、回転速度、及び回転位置等の回転状態を検出し、主軸駆動モータ82の制御を行う。
テーブル駆動モータ83には、ワーク85が固定されるテーブル37が接続されている。そして、数値制御盤81から出力される信号に応じてテーブル駆動モータ83が回転され、テーブル37が移動される。また、テーブル駆動モータ83には、エンコーダ87が備えられており、該エンコーダ87は、数値制御盤81にテーブル駆動モータ83の回転状態に応じた信号を出力する。数値制御盤81は、この信号に基づいてテーブル駆動モータ83の回転数、回転速度、及び回転位置等の回転状態を検出し、テーブル駆動モータ83の制御を行う。また、テーブル37には、リニアスケール88が備えられており、該リニアスケール88はテーブル37の位置を検出するための信号を数値制御盤81に出力する。この信号に基づいて、数値制御盤81は、テーブル37の位置を検出する。
砥石台駆動モータ76には、砥石台72が接続されている。そして、数値制御盤81から出力される信号に応じて砥石台駆動モータ76が回転され、その回転によって砥石台72が移動することにより、ワーク85加工用の回転砥石91がワーク85側へ送り込まれる。また、砥石台駆動モータ76には、エンコーダ89が備えられており、該エンコーダ89は、数値制御盤81に砥石台駆動モータ76の回転状態に応じた信号を出力する。数値制御盤81は、この信号に基づいて砥石台駆動モータ76の回転数、回転速度、及び回転位置等の回転状態を検出し、砥石台駆動モータ76の制御を行う。また、砥石台72には、リニアスケール90が備えられており、該リニアスケール90は、砥石台72の位置を検出するための信号を数値制御盤81に出力する。この信号に基づいて、数値制御盤81は、砥石台72の位置を検出し、回転砥石91をワーク85側に送り込む量を制御している。
砥石駆動モータ74は、インバータ92を介して数値制御盤81に接続されている。また、砥石駆動モータ74には、砥石軸73を介して回転砥石91が接続されている。そして、数値制御盤81から出力される信号に応じてインバータ92が砥石駆動モータ74を回転させ、その回転によって砥石軸73、即ち回転砥石91が回転される。
砥石軸駆動モータ75には、砥石軸73が接続されている。そして、数値制御盤81から出力される信号に応じて砥石軸駆動モータ75が回転され、その回転によって回転砥石91がワーク85に加工するウォームの進み角分だけ旋回される。また、砥石軸駆動モータ75には、エンコーダ93が備えられており、数値制御盤81に砥石軸駆動モータ75の回転状態に応じた信号を出力する。数値制御盤81は、この信号に基づいて砥石軸駆動モータ75の回転数、回転速度、及び回転位置等の回転状態を検出し、砥石軸駆動モータ75の制御を行う。
上記のように構成された汎用ねじ研削盤36において、本実施形態では、図6に示すように、主軸駆動モータ82の代わりに、ワーク軸駆動モータ63を数値制御盤81に接続する。更に、旋回軸駆動モータ45、及びスライドテーブル駆動モータ54を数値制御盤81に接続する。尚、ワーク軸駆動モータ63、旋回軸駆動モータ45、及びスライドテーブル駆動モータ54は、数値制御盤81に既存の空きの制御軸に接続される。従って、本実施形態では、汎用ねじ研削盤36において、図7に示す破線で囲まれた部分が、図6に示す破線で囲まれた部分(製造装置1)に置き換えられる。尚、ワーク軸駆動モータ63、旋回軸駆動モータ45、及びスライドテーブル駆動モータ54には、エンコーダ95,96,97がそれぞれ備えられており、数値制御盤81に各駆動モータ63,45,54の回転状態に応じた信号を出力する。そして、数値制御盤81はそれらの信号に基づいて各駆動モータ63,45,54の回転状態を検出して制御を行う。
次に、上記の製造装置1を備えた汎用ねじ研削盤36を用いて、鼓形ウォーム4を転造するための転造ダイス5を製造する方法について説明する。
まず、転造ダイス5となるワーク70について説明する。図8(a)(b)に示すように、ワーク70は、円盤状をなしている。ワーク70の軸方向の厚さは、鼓形ウォーム4の軸方向の長さと等しく形成されている。そして、ワーク70の外周面70aは、該ワーク70の軸線L3を通ると共に径方向に沿った任意の面S2内において、前記鼓形ウォーム4の歯部4bの歯底曲面の曲率半径R1と等しい曲率半径R3の円弧状に形成されている。即ち、本実施形態のワーク70の外周面70aは、該ワーク70を加工して形成される転造ダイス5の外周面5aの曲率と等しい曲率の円弧状となるように膨出されている。
次に、転造ダイス5の製造方法について説明する。図1に示すように、ワーク軸33にワーク70を固定する。そして、図2に示すように、数値制御盤81が、スライドテーブル駆動モータ54を駆動してスライドテーブル32をスライドさせ、ワーク70の軸線L3を通ると共に旋回テーブル31と平行な面S3内で、旋回軸39の軸線L5とワーク70の外周面70aの曲率中心O3とを一致させる。また、数値制御盤81は、図8(a)(b)に示すように、ワーク70の軸線L3に対して、回転砥石34の軸線L4が鼓形ウォーム4の進み角αの分だけ傾斜するように、砥石軸駆動モータ75を駆動して砥石軸73を旋回させる。
その後、数値制御盤81は、ワーク軸駆動モータ63と砥石駆動モータ74を駆動させることにより、ワーク70と回転砥石34とを回転させる。この時、数値制御盤81は、旋回テーブル31が、ワーク70の回転と同期して、旋回軸39の軸線L5と一致する曲率中心O3を旋回中心としてワーク70の厚さ方向に旋回されるように、ワーク軸駆動モータ63及び旋回軸駆動モータ45の回転を制御する。そして、砥石台駆動モータ76が駆動されることにより回転砥石34がワーク70の径方向に沿ってワーク70側へ送り込まれる。
このように、ワーク70の軸線L3に対して回転砥石34の軸線L4が鼓形ウォーム4の進み角αの分だけ傾斜するように保ちながらワーク70をワーク70の厚さ方向に往復旋回させると共に、ワーク70を正逆回転させることによって、ワーク70の外周面に鼓形ウォーム4を形成するための歯溝5bが形成される。
そして、上記の製造方法により製造された転造ダイス5を用いて、鼓形ウォーム4を備えたウォーム軸3を製造するには、図9(a)に示すように、一対の転造ダイス5の間に、鼓形ウォーム4形成前のウォーム軸3を配置する。この時、一対の転造ダイス5の軸線L1と、ウォーム軸3の軸線L7とが同一平面内に位置するように転造ダイス5及びウォーム軸3を位置させる。そして、図9(b)に示すように、ウォーム軸3が軸方向に移動しないように固定した状態で、ウォーム軸3と一対の転造ダイス5とを同期して強制的に回転させる。この時、一対の転造ダイス5は同方向に回転される。こうして、ウォーム軸3の鼓形ウォーム4が形成される。
上記したように、本第1実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)鼓形ウォーム4を形成するための歯溝5bをワーク70の外周面に形成するために必要な旋回動作は、ワーク70を旋回させることにより行われる。また、回転砥石34をワーク70の径方向に沿って該ワーク70側へ送り込むことにより、鼓形ウォーム4を形成するための歯溝5bが形成される。そのため、ワーク70及び回転砥石34のいずれか一方のみが旋回すると共に送り込まれる場合に比べて、累積誤差の発生を抑えることができる。従って、製造される鼓形ウォーム用転造ダイス5の精度を向上させることができる。その結果、この転造ダイス5を使用して製造される鼓形ウォーム4の精度を向上させることができる。
(2)製造装置1は、汎用ねじ研削盤36のテーブル37に固定される。汎用ねじ研削盤36を利用することにより、全く新しい装置一から製作する必要がない。そのため、製造装置1の製造コストの増大を防止することができる。
(3)製造装置1には、旋回軸39の軸線L5とワーク70の旋回中心(曲率中心O3)とを一致させるためのスライドテーブル32が備えられているため、様々な大きさのワーク70、更に、様々な曲率の外周面70aを有するワーク70について、旋回軸39の軸線L5とワーク70の旋回中心とを一致させることができる。従って、様々な大きさ、及び様々な大きさの曲率半径R3を有するワーク70を加工して転造ダイス5を製造することができる。また、スライドテーブル32をスライドさせて、旋回軸39の軸線L5とワーク70の外周面70aの曲率中心O3とを面S3内で一致させるだけで、容易に曲率中心O3を旋回中心として旋回させることができる。
(4)ワーク軸33は、旋回テーブル31に備えられたワーク軸駆動モータ63にて駆動される。従って、汎用ねじ研削盤36を使用するに当たり、ワーク軸33を回転させる駆動機構(例えば主軸)にワーク軸33を接続することが困難であっても、ワーク軸33に接続されたワーク軸駆動モータ63によりワーク軸33を回転させることができる。
(5)ワーク軸駆動モータ63、旋回軸駆動モータ45、及びスライドテーブル駆動モータ54は、数値制御盤81において、既存の空きの制御軸に接続される。従って、ワーク軸駆動モータ63、旋回軸駆動モータ45、及びスライドテーブル駆動モータ54を駆動させるために、数値制御盤81を改造することなく製造装置1を作動させることができる。
(第2実施形態)
以下、本発明を具体化した第2実施形態を図面に従って説明する。尚、上記第1実施形態と同一の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
図10に鼓形ウォーム用転造ダイスの製造装置200(以下製造装置200とする)を示す。この製造装置200は、上記第1実施形態の製造装置1と同様に、図3(a)(b)に示すウォーム軸3に鼓形ウォーム4を形成する際に使用される転造ダイス5を製造する装置である。
図10に示すように、製造装置200は、旋回テーブル31と、ワーク軸33と、回転砥石34とを備えている。また、本第2実施形態では、汎用ねじ研削盤36(図7参照)のテーブル37も製造装置200を構成している。そして、本第2実施形態の製造装置200は、上記第1実施形態の製造装置1と比較すると、スライドテーブル32、及びスライド機構51(図5参照)がない構成となっている。
図12に示すように、テーブル37は、汎用ねじ研削盤36に備えられているスライド機構201によってスライド移動される。スライド機構201は、砥石台72(図13参照)の移動方向(回転砥石34が送り込まれる方向)と直交する方向に沿って設けられたガイドレール202を備えている。そして、テーブル37の下端面には、ガイドレール202に係合されるガイド溝203が形成されている。また、テーブル37には、スライド機構201を構成するボールねじ(図示略)のナット部が固定されている。ナット部が螺合されるねじ軸の一端は、テーブル駆動モータ83(図13参照)に接続されている。従って、テーブル駆動モータ83が駆動されると、その駆動方向に応じてねじ軸が回転され、ねじ軸の回転方向に応じてナット部が移動される。これにより、テーブル37は、ガイドレール202に案内されながらナット部と共にスライド移動される。即ち、テーブル37は、駆動モータ83が駆動されると、砥石第72の移動方向と直交する方向に沿ってスライド移動される。そして、テーブル37上に載置された旋回テーブル31及び減速ギア群44も、テーブル37と共にスライド移動される。
図10及び図12に示すように、本第2実施形態では、支持部材61,62は旋回テーブル31の上面に固定されている。支持部材61,62は、旋回テーブル31上に一定の間隔を空けて向き合うように立設されている。そして、これらの支持部材61,62によってワーク軸33が支持されている。本第2実施形態では、ワーク軸33は、旋回テーブル31と平行となるように、且つ該ワーク軸33の軸線L8が旋回軸39の軸線L5と直交するようにして、支持部材61,62によって回転可能に支持されている。尚、ワーク軸33の軸線L8と旋回軸39の軸線L5との交点P1(図10参照)は、支持部材61,62間の中央に位置している。そして、旋回テーブル31が旋回していない状態では、ワーク軸33の軸線L8は、テーブル37のスライド方向(ガイドレール202の長手方向)と平行になっている。このように支持部材61,62によって支持されたワーク軸33にワーク70が固定されると、ワーク軸33の軸線L8とワーク70の軸線L3とが一致する。更に、ワーク軸33にワーク70が固定されると、旋回軸39の軸線L5は、ワーク70の軸線L3と、ワーク70の厚さ方向の中心を通る中心線L9との交点P2を通る。即ち、本実施形態では、交点P1と交点P2とが一致している(図11参照)。従って、旋回軸駆動モータ45が駆動されて旋回軸39が旋回されると、ワーク70は、ワーク70の軸線L3と中心線L9との交点P2を旋回中心として旋回される。
図13に示すように、本第2実施形態の数値制御盤81は、エンコーダ87,89,93,95,96から入力される各駆動モータ45,63,76,75,83の回転状態に応じた信号に基づいて、各駆動モータ45,63,76,75,83の回転状態を検出し、各駆動モータ45,63,76,75,83の制御を行う。また、同数値制御盤81は、リニアスケール88,90から入力される信号に基づいてテーブル37及び砥石台72の位置を検出し、検出したテーブル37及び砥石台72の位置に基づいて、テーブル37をスライド移動させる量や、回転砥石91をワーク70側に送り込む量を制御する。
ここで、図14及び図15を用いて、数値制御盤81が行うワーク70及び回転砥石34の位置制御について説明する。数値制御盤81は、交点P2を旋回中心として旋回されるワーク70と回転砥石34との相対位置が、ワーク70の外周面70aの曲率中心O3を旋回中心として旋回させた場合におけるワーク70と回転砥石34との相対位置と同じとなるように、ワーク70の回転量に応じてワーク70及び回転砥石34の位置を制御する。因みに、ワーク70と回転砥石34との相対位置とは、ワーク70の回転に応じて変化されるワーク70に対する回転砥石34の相対位置を意味する。
ワーク70の回転量(回転角度)をθとすると、ワーク70の旋回(旋回軸39の回動)は、上記実施形態と同様にワーク70の回転(ワーク軸33の回転)と同期して行われるため、ワーク70の旋回量(旋回角度)はワーク70の回転量θの関数となる。そこで、ワーク70の旋回量をB(θ)[°]と表す。尚、ワーク70の旋回量B(θ)は、ワーク70が旋回される前、即ちワーク70がワーク軸30に固定された状態におけるワーク70の位置を基準(B(θ)=0)とした角度である。
図14には、ワーク軸30に固定された状態(旋回前の状態)のワーク70(図14において実線で示す)と、ワーク軸30に固定された状態から交点P2を旋回中心として反時計方向にB(θ)だけ旋回された状態のワーク70(図14において二点鎖線で示す)とを図示している。図14に示すように、ワーク70が交点P2を旋回中心として反時計方向にB(θ)だけ旋回された場合に、ワーク70に対する回転砥石34の相対位置が、曲率中心O3を旋回中心として旋回された場合におけるワーク70と回転砥石34との相対位置と同じとなるようにする。この時、回転砥石34は、ワーク70に対し曲率中心O3を中心として時計方向にB(θ)ずれた位置に配置されることになる。しかし、本実施形態では回転砥石34が図14に於いて左右方向(回転砥石34が送り込まれる方向と直交する方向)に移動不能な為、図15に示すように、相対的にワーク70を旋回前の曲率中心O3と旋回後の曲率中心O4との移動量の左右方向成分(回転砥石34が送り込まれる方向と直交する方向の成分)Δz(θ)だけ移動させる。更に、ワーク70が曲率中心O3を旋回中心として旋回された場合における送り込み量x(θ)に加えて、旋回前の曲率中心O3と旋回後の曲率中心O4との移動量の上下方向成分(回転砥石34が送り込まれる方向の成分)Δx(θ)だけ回転砥石34を移動させる。そして、上下方向成分Δx(θ),及び左右方向成分Δz(θ)は、旋回量B(θ)及び、交点P2と曲率中心O3との間の距離Dを用いて、次のように表される。
Δx(θ)=D・(1−cosB(θ))
Δz(θ)=D・sinB(θ)
数値制御盤81は、ワーク70の旋回量B(θ)をもとに上式に基づいてΔx(θ),Δz(θ)を演算により求め、ワーク70の旋回量B(θ)に応じて、回転砥石34をx(θ)+Δx(θ)だけワーク70側に送り込むと共に、回転砥石34が送り込まれる方向と直交する方向に沿ってΔz(θ)だけワーク70をスライド移動させる。この時、曲率中心O3は、回転砥石34が送り込まれる方向に沿ってΔx(θ)だけ移動される。また、交点P2は、回転砥石34が送り込まれる方向と直交する方向に沿ってΔz(θ)だけ移動される(図15においては移動後の交点P2をP3として図示している)。尚、図16(a)にワーク70の回転量θとワーク70の旋回量B(θ)との関係を示すグラフを示し、図16(b)にワーク70の回転量θと回転砥石34が送り込まれる量x(θ)+Δx(θ)との関係を示すグラフを示し、図16(c)にワーク70の回転量θとワーク70がスライド移動される量Δz(θ)との関係を示すグラフを示す。
次に、上記した製造装置200を用いた転造ダイス5の製造方法について説明する。
まず、図10に示すように、ワーク軸33にワーク70を固定する。これにより、旋回軸39の軸線L5が、ワーク70の軸線L3とワーク70の厚さ方向の中心を通る中心線L9との交点P2を通る(図11参照)。そして、数値制御盤81は、図8(b)に示すように、ワーク70の軸線L3に対して、回転砥石34の軸線L4が鼓形ウォーム4の進み角αの分だけ傾斜するように、砥石軸駆動モータ75を駆動して砥石軸73を旋回させる。
その後、数値制御盤81は、ワーク軸駆動モータ63と砥石駆動モータ74を駆動させることにより、ワーク70と回転砥石34とを回転させる。この時、数値制御盤81は、旋回テーブル31がワーク70の回転と同期して旋回されるように、ワーク軸駆動モータ63及び旋回軸駆動モータ45の回転を制御している。また、数値制御盤81は、旋回軸駆動モータ45に備えられたエンコーダ96から入力される信号に基づいてワーク70の旋回量B(θ)を検出する。そして、数値制御盤81は、検出したワーク70の旋回量B(θ)に応じて、テーブル駆動モータ83及び砥石台駆動モータ76を駆動し、テーブル37をΔz(θ)だけ移動させると共に、砥石台72をx(θ)+Δx(θ)だけ移動させる。これにより、回転砥石34がワーク70側に向かってx(θ)+Δx(θ)だけ送り込まれると共に、ワーク70がΔz(θ)だけスライド移動される。従って、交点P2を旋回中心として旋回されるワーク70の回転量に応じたワーク70と回転砥石34との相対位置が、ワーク70の外周面70aの曲率中心O3を旋回中心として旋回させた場合におけるワーク70の回転量に応じたワーク70と回転砥石34との相対位置と同じとなる。
このように、ワーク70の軸線L3に対して回転砥石34の軸線L4が鼓形ウォーム4の進み角αの分だけ傾斜するように保ちながらワーク70をワーク70の厚さ方向に往復旋回させると共に、ワーク70を正逆回転させることによって、ワーク70の外周面に鼓形ウォーム4を形成するための歯溝5bが形成される。
上記したように、本第2実施形態によれば、上記第1実施形態の(1),(4)の効果に加えて以下の効果を有する。
(1)数値制御盤81は、交点P2を旋回中心として旋回されるワーク70と回転砥石34との相対位置が、ワーク70の外周面70aの曲率中心O3を旋回中心として旋回させた場合におけるワーク70と回転砥石34との相対位置と同じとなるように、ワーク70の回転量θに応じてワーク70及び回転砥石34の位置を制御する。従って、旋回軸39の軸線L5がワーク70の軸線L3とワーク70の厚さ方向の中心を通る中心線L9との交点P2を通るように配置され、ワーク70が交点P2を旋回中心として旋回された場合であっても、曲率中心O3を旋回中心として旋回させた場合と同様に、ワーク70の外周面70aに鼓形ウォーム4を形成するための歯溝5bが形成される。
(2)ワーク70の軸線L3とワーク70の厚さ方向の中心を通る中心線L9との交点P2は、ワーク70の中心となる点である。そして、旋回軸39の軸線L5がワーク70の中心となる点を通っていることから、ワーク70はより安定して旋回される。その結果、製造装置200にて製造された転造ダイス5の精度をより向上させることができる。
(3)製造装置200においては、ワーク軸33の軸線L8と旋回軸39の軸線L5とが直交している。そのため、ワーク70がワーク軸33に固定されると、旋回軸39の軸線L5は、ワーク70の軸線L3とワーク70の厚さ方向の中心を通る中心線L9との交点P2を通る。従って、上記第1実施形態の製造装置1のように、スライドテーブル32をスライドさせてワーク70の軸線L3を通ると共に旋回テーブル31と平行な面S3内で、旋回軸39の軸線L5とワーク70の外周面70aの曲率中心O3とを一致させる必要がない。その結果、転造ダイス5の製造時間を短縮することができる。
また、ワーク軸33にて支持可能な直径のワーク70であれば、どのワーク70であってもワーク軸33に固定されると、旋回軸39の軸線L5がワーク70の軸線L3とワーク70の厚さ方向の中心を通る中心線L9との交点P2を通る。従って、ワーク軸33にて支持可能な範囲内で様々な大きさのワーク70、更に様々な曲率の外周面70aを有するワーク70の外周面70aに鼓形ウォーム4を形成するための歯溝5bを形成することができる。
更に、製造装置200において、ワーク軸33の軸線L8と旋回軸39の軸線L5とが直交していると、当該製造装置200を容易に組み立てることができる。
(4)本第2実施形態の製造装置200は、上記第1実施形態の製造装置1に備えられていたスライドテーブル32が無い構成となっている。従って、製造装置200は、上記第1実施形態の製造装置1に比べて、スライドテーブル32が無い分だけ、装置の小型化を図ることができる。また、製造装置200が製造装置1と同程度の大きさとされる場合には、スライドテーブル32が無い分だけ、より大きな転造ダイス5を製造することができる。また、スライドテーブル32が無いことから、製造装置200は、上記第1実施形態の製造装置1よりも構成が簡単となっており、製造装置1よりもメンテナンスが容易となる。
(5)ワーク軸駆動モータ63、及び旋回軸駆動モータ45は、数値制御盤81において、既存の空きの制御軸に接続される。従って、ワーク軸駆動モータ63、旋回軸駆動モータ45、及びスライドテーブル駆動モータ54を駆動させるために、数値制御盤81を改造することなく製造装置1を作動させることができる。
(6)数値制御盤81は、リニアスケール88及びリニアスケール90から入力される信号に基づいて、ワーク70の加工中に移動される砥石台72及びテーブル37の位置を検出し、検出した位置に基づいてテーブル駆動モータ83及び砥石台駆動モータ76の制御を行っている。従って、テーブル駆動モータ83及び砥石台駆動モータ76の回転状態を検出するエンコーダ87,89から入力される信号だけでなく、移動されるテーブル37及び砥石台72の位置をリニアスケール88,90によって直接検出することにより、数値制御盤81は、テーブル37及び砥石台72の位置制御をより高度に行うことができる。その結果、製造装置200にて製造される転造ダイス5の精度を更に向上させることができる。
(7)交点P2を旋回中心として旋回させることにより、ワーク70の外周面70aの曲率中心O3を旋回中心として旋回させた場合よりも、ワーク70を旋回させる角度が小さくなる。従って、転造ダイス5の製造時間をより短縮することができる。
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
○上記第1及び第2実施形態では、ワーク軸33は旋回テーブル31に備えられたワーク軸駆動モータ63によって回転されているが、これに限らない。例えば、図7に示すように、汎用ねじ研削盤36の主軸とワーク軸33とをユニバーサルジョイント等の接続部100によって接続してもよい。このように構成すると、ワーク軸33を回転させるために別途ワーク軸駆動モータ63を接続する必要がない。その結果、より簡単な構成の製造装置1にて鼓形ウォーム用転造ダイス5を製造することができる。
○上記第1及び第2実施形態では、製造装置1,200は、汎用ねじ研削盤36のテーブル37に固定されるが、これに限らない。例えば、製造装置1を作動させるために専用の装置を製造してもよい。
○上記第1及び第2実施形態では、ワーク軸33の回転と旋回軸39の旋回とを同期させる同期手段として、数値制御盤81が用いられているが、これに限らない。例えば、ギアを組み合わせてワーク軸33の回転と旋回軸39の旋回とを同期させてもよい。
○上記第1及び第2実施形態では、回転砥石34,91を回転させる砥石駆動モータ74は、インバータ92によって回転数制御が行われている。しかしながらこれに限らず、砥石駆動モータ74を、砥石台駆動モータ76等と同様にエンコーダを備えたモータとし、該エンコーダが出力する砥石駆動モータ74の回転状態に応じた信号に基づいて、数値制御盤81が砥石駆動モータ74の回転状態に応じた制御を行う構成としてもよい。
○上記第2実施形態では、ワーク70は、ワーク70の軸線L3とワーク70の厚さ方向の中心を通る中心線L9との交点P2を旋回中心として旋回されるが、これに限らない。ワーク70は、該ワーク70の外周面70aの曲率中心O3から離れた位置を旋回中心として旋回されてもよい。即ち、旋回軸39は、旋回軸39の軸線L5がワーク70の外周面70aの曲率中心O3から離れた位置となるように配置されてもよい。この場合も、数値制御盤81は、曲率中心O3から離れた位置を旋回中心として旋回されるワーク70と回転砥石34との相対位置が、曲率中心O3を旋回中心として旋回させた場合におけるワーク70と回転砥石34との相対位置と同じとなるように、ワーク70の回転量θに応じてワーク70及び回転砥石34の位置を制御する。このように構成すると、旋回軸39の配置位置の自由度が増す。尚、ワーク70の厚さ方向の中心を通る中心線L9と旋回軸39の軸線L5とが直交するように、旋回軸39が配置されると、数値制御盤81が行うテーブル37及び回転砥石34の位置制御が容易となる。また、数値制御盤81は、ワーク70の外周面70aの曲率中心O3を旋回中心として旋回させた場合におけるワーク70と回転砥石34との相対位置と同じとなるように、演算を行ってワーク70の位置及び回転砥石34の送り込み量を制御している。そのため、数値制御盤81にて行われる演算内容を変更するだけで、製造装置200を全体的に改造することなく、鼓形ウォーム4成形前のウォーム軸3を投入するための切り欠き部を外周に有する転造ダイスを製造することが可能である。
○上記各実施形態においては、ワーク70は、その外周面70aが鼓形ウォーム4の歯底の曲面と等しい曲率に膨出した円弧状をなしているが、ワーク70の形状はこれに限らない。ワーク70は、円盤状をなしていればよく、円柱状等であってもよい。この場合、ワーク70を加工して形成される転造ダイス5の外周面5aの曲率中心に基づいて、ワーク70の旋回中心が設定される。
上記各実施形態、及び上記各変更例から把握できる技術的思想を以下に記載する。
(イ)円盤状をなし外周面が鼓形ウォームの歯底曲面の曲率と等しい円弧状に膨出したワークを回転させ、前記鼓形ウォームの進み角だけ前記ワークの軸線に対してその軸線を傾斜させて配置される回転砥石にて、前記ワークの外周面に前記鼓形ウォームを形成するための歯溝を形成する鼓形ウォーム用転造ダイスの製造方法であって、前記ワークを、該ワークの回転と同期して、前記ワークの外周面の曲率中心を旋回中心として旋回させると共に、前記回転砥石を前記ワークの径方向に沿って前記ワーク側へ送り込むことを特徴とする鼓形ウォーム用転造ダイスの製造方法。
(ロ)汎用ねじ研削盤のテーブルに載置されると共に旋回軸にて旋回される旋回テーブルと、前記旋回テーブルに載置され、円盤状をなし外周面が鼓形ウォームの歯底曲面の曲率と等しい円弧状に膨出したワークの軸線を通ると共に前記旋回テーブルと平行な面内で、前記外周面の曲率中心と前記旋回軸の軸線とを一致させるためのスライドテーブルと、前記スライドテーブル上に配設され、前記ワークを回転させるワーク軸と、前記鼓形ウォームの進み角だけ前記ワークの軸線に対してその軸線を傾斜させて配置され、前記ワークの径方向に沿って前記ワーク側へ送り込まれて前記ワークの外周面に前記鼓形ウォームを形成するための歯溝を形成する回転砥石と、前記ワーク軸の回転と同期して前記旋回軸を旋回させることにより、前記ワークを、前記曲率中心を旋回中心として前記ワークの回転と同期して旋回させる同期手段とを備えた鼓形ウォーム用転造ダイスの製造装置。
(ハ)円盤状をなし外周面が鼓形ウォームの歯底曲面の曲率と等しい円弧状に膨出した鼓形ウォーム用転造ダイスであって、円盤状をなし外周面が鼓形ウォームの歯底曲面の曲率と等しい円弧状に膨出したワークを回転させると共に、前記ワークを前記ワークの回転と同期して前記ワークの外周面の曲率中心を旋回中心として旋回させ、前記鼓形ウォームの進み角だけ前記ワークの軸線に対してその軸線を傾斜させて配置される回転砥石を前記ワークの径方向に沿って前記ワーク側へ送り込んで形成された歯溝を備えたことを特徴とする鼓形ウォーム用転造ダイス。
(ニ)円盤状をなし外周面が鼓形ウォームの歯底曲面の曲率と等しい形状に膨出したワークを回転させると共に、前記ワークを前記ワークの回転と同期して前記ワークの外周面の曲率中心を旋回中心として旋回させ、前記鼓形ウォームの進み角だけ前記ワークの軸線に対してその軸線を傾斜させて配置される回転砥石を前記ワークの径方向に沿って前記ワーク側へ送り込んで形成された歯溝を備えた鼓形ウォーム用転造ダイスを用いて製造された鼓形ウォームを有するウォーム軸。
(ホ)前記(ロ)に記載のウォーム軸を備えた減速機構付きモータ。
第1実施形態における鼓形ウォーム用転造ダイスの製造装置の概念図。 減速機構付きモータの断面図。 (a)はウォーム軸の正面図、(b)は鼓形ウォームの断面図。 (a)は鼓形ウォーム用転造ダイスの斜視図、(b)は鼓形ウォーム用転造ダイスの側面図。 第1実施形態における鼓形ウォーム用転造ダイスの製造装置の断面図。 汎用ねじ研削盤に設置された第1実施形態の製造装置を示すブロック図。 汎用ねじ研削盤を示すブロック図。 (a)はワークに当接する回転砥石の状態を示す平面図、(b)は回転砥石が鼓形ウォームの進み角分だけワークに対して傾斜されている状態を示す概念図。 (a)は鼓形ウォーム用転造ダイスにて鼓形ウォームを製造する様子を示す概念図、(b)は鼓形ウォーム用転造ダイスにて鼓形ウォームを製造する様子を示す拡大図。 第2実施形態における鼓形ウォーム用転造ダイスの製造装置の概念図。 第2実施形態におけるワークの外周面の曲率中心と旋回中心との関係を示す概念図。 第2実施形態における鼓形ウォーム用転造ダイスの製造装置の断面図。 汎用ねじ研削盤に設置された第2実施形態の製造装置を示すブロック図。 加工中のワークと回転砥石との相対位置について説明するための概念図。 加工中のワーク及び回転砥石の位置関係を説明するための概念図。 (a)はワークの回転量θとワークの旋回量B(θ)との関係を示すグラフ、(b)はワークの回転量θと回転砥石が送り込まれる量x(θ)+Δx(θ)との関係を示すグラフ、(c)はワークの回転量θとワークがスライド移動される量Δz(θ)との関係を示すグラフ。
符号の説明
1,200…鼓形ウォーム用転造ダイスの製造装置、4…鼓形ウォーム、5…鼓形ウォーム用転造ダイス、5a…外周面、5b…歯溝、31…旋回テーブル、32…スライドテーブル、33…ワーク軸、34…回転砥石、36…汎用ねじ研削盤、37…テーブル、39…旋回軸、63…ワーク軸駆動モータ、70…ワーク、81…同期手段及び制御手段としての数値制御盤、100…接続部、201…スライド機構、α…進み角、θ…ワークの回転量、x(θ)+Δx(θ)…回転砥石をワーク側へ送り込む量、L3…ワークの軸線、L5…旋回軸の軸線、L4…回転砥石の軸線、L8…ワーク軸の軸線、L9…中心線、O2…鼓形ウォーム用転造ダイスの外周面の曲率中心、S3…ワークの軸線と通ると共に旋回テーブルと平行な面、P1…ワーク軸の軸線と旋回軸の軸線との交点,P2,P3…ワークの軸線とワークの厚さ方向の中心を通る中心線との交点。

Claims (13)

  1. 円盤状のワークを加工して、鼓形ウォームの歯底曲面の曲率と等しい円弧状に膨出し前記鼓形ウォームを形成するための歯溝を有する外周面を備えた鼓形ウォーム用転造ダイスを形成する鼓形ウォーム用転造ダイスの製造方法であって、
    前記歯溝を形成する回転砥石を前記鼓形ウォームの進み角だけ前記ワークの軸線に対してその軸線を傾斜させて配置し、
    前記ワークを、該ワークの回転と同期して、前記外周面の曲率中心を旋回中心として旋回させると共に、前記回転砥石を前記ワークの径方向に沿って前記ワーク側へ送り込むことを特徴とする鼓形ウォーム用転造ダイスの製造方法。
  2. 請求項1に記載の鼓形ウォーム用転造ダイスの製造方法において、
    前記ワークを旋回させるための旋回軸の軸線と前記外周面の曲率中心とを一致させることを特徴とする鼓形ウォーム用転造ダイスの製造方法。
  3. 請求項1に記載の鼓形ウォーム用転造ダイスの製造方法において、
    前記ワークを旋回させるための旋回軸の軸線を、前記外周面の曲率中心から離れた位置に配置し、
    前記ワークと前記回転砥石との相対位置が、前記外周面の曲率中心を旋回中心として前記ワークを旋回させた場合における前記ワークと前記回転砥石との相対位置と同じとなるように、前記ワークの回転量に応じて前記ワークの位置を制御すると共に前記回転砥石を前記ワーク側へ送り込む量を制御することを特徴とする鼓形ウォーム用転造ダイスの製造方法。
  4. 請求項3に記載の鼓形ウォーム用転造ダイスの製造方法において、
    前記旋回軸の軸線を、前記ワークの軸線と前記ワークの厚さ方向の中心を通る中心線との交点を通るように配置することを特徴とする鼓形ウォーム用転造ダイスの製造方法。
  5. 請求項1又は請求項2に記載の鼓形ウォーム用転造ダイスの製造方法において、
    汎用ねじ研削盤のテーブルに載置されると共に旋回軸にて旋回される旋回テーブルと、
    前記旋回テーブルに載置され、前記旋回テーブルと一体に旋回される前記ワークの旋回中心と前記旋回軸の軸線とを一致させるためのスライドテーブルと、
    前記スライドテーブル上に配設されて前記ワークを回転させるワーク軸と、
    前記ワーク軸の回転と前記旋回軸の旋回とを同期させる同期手段と
    を備えた製造装置を用い、
    前記ワークの回転と前記ワークの旋回とを同期させることを特徴とする鼓形ウォーム用転造ダイスの製造方法。
  6. 請求項3又は請求項4に記載の鼓形ウォーム用転造ダイスの製造方法において、
    汎用ねじ研削盤に備えられスライド機構にてスライド移動されるテーブルに載置されると共に前記旋回軸にて旋回される旋回テーブルと、
    前記旋回テーブルに載置され前記ワークを回転させるワーク軸と、
    前記ワーク軸の回転と同期して前記旋回軸を旋回させる同期手段と、
    前記ワークと前記回転砥石との相対位置が、前記外周面の曲率中心を旋回中心として前記ワークを旋回させた場合における前記ワークと前記回転砥石との相対位置と同じとなるように、前記ワークの回転量に応じて前記ワークの位置を制御すると共に前記回転砥石を前記ワーク側へ送り込む量を制御する制御手段と
    を備えた製造装置を用い、
    前記ワークの回転と前記ワークの旋回とを同期させると共に、前記テーブルをスライド移動させて前記ワークの位置を制御することを特徴とする鼓形ウォーム用転造ダイスの製造方法。
  7. 請求項5又は請求項6に記載の鼓形ウォーム用転造ダイスの製造方法において、
    前記旋回テーブルには、前記ワーク軸に接続されて該ワーク軸を回転させるワーク軸駆動モータが備えられていることを特徴とする鼓形ウォーム用転造ダイスの製造方法。
  8. 請求項5又は請求項6に記載の鼓形ウォーム用転造ダイスの製造方法において、
    前記汎用ねじ研削盤の主軸と前記ワーク軸とを接続部にて接続したことを特徴とする鼓形ウォーム用転造ダイスの製造方法。
  9. 円盤状のワークを加工して、鼓形ウォームの歯底曲面の曲率と等しい円弧状に膨出し前記鼓形ウォームを形成するための歯溝を有する外周面を備えた鼓形ウォーム用転造ダイスを形成する鼓形ウォーム用転造ダイスの製造装置であって、
    汎用ねじ研削盤のテーブルに載置されると共に旋回軸にて旋回される旋回テーブルと、
    前記旋回テーブルに載置され、前記ワークの軸線を通ると共に前記旋回テーブルと平行な面内で、前記外周面の曲率中心と前記旋回軸の軸線とを一致させるためのスライドテーブルと、
    前記スライドテーブル上に配設され、前記ワークを回転させるワーク軸と、
    前記鼓形ウォームの進み角だけ前記ワークの軸線に対してその軸線を傾斜させて配置され、前記ワークの径方向に沿って前記ワーク側へ送り込まれて前記ワークに前記鼓形ウォームを形成するための歯溝を形成する回転砥石と、
    前記ワーク軸の回転と同期して前記旋回軸を旋回させることにより、前記ワークを、前記曲率中心を旋回中心として前記ワークの回転と同期して旋回させる同期手段と
    を備えたことを特徴とする鼓形ウォーム用転造ダイスの製造装置。
  10. 円盤状のワークを加工して、鼓形ウォームの歯底曲面の曲率と等しい円弧状に膨出し前記鼓形ウォームを形成するための歯溝を有する外周面を備えた鼓形ウォーム用転造ダイスを形成する鼓形ウォーム用転造ダイスの製造装置であって、
    汎用ねじ研削盤に備えられスライド機構にてスライド移動されるテーブルに載置されると共に旋回軸にて旋回される旋回テーブルと、
    前記旋回テーブルに載置され前記ワークを回転させるワーク軸と、
    前記鼓形ウォームの進み角だけ前記ワークの軸線に対してその軸線を傾斜させて配置され、前記ワークの径方向に沿って前記ワーク側へ送り込まれて前記ワークに前記鼓形ウォームを形成するための歯溝を形成する回転砥石と、
    前記ワーク軸の回転と同期して前記旋回軸を旋回させる同期手段と、
    前記ワークと前記回転砥石との相対位置が、前記外周面の曲率中心を旋回中心として前記ワークを旋回させた場合における前記ワークと前記回転砥石との相対位置と同じとなるように、前記ワークの回転量に応じて前記テーブルをスライド移動させて前記ワークの位置を制御すると共に前記回転砥石を前記ワーク側へ送り込む量を制御する制御手段と
    を備えたことを特徴とする鼓形ウォーム用転造ダイスの製造装置。
  11. 請求項10に記載の鼓形ウォーム用転造ダイスの製造装置において、
    前記ワーク軸の軸線と、前記旋回軸の軸線とが直交していることを特徴とする鼓形ウォーム用転造ダイスの製造装置。
  12. 請求項9乃至請求項11の何れか1項に記載の鼓形ウォーム用転造ダイスの製造装置において、
    前記旋回テーブルには、前記ワーク軸に接続されて該ワーク軸を回転させるワーク軸駆動モータが備えられていることを特徴とする鼓形ウォーム用転造ダイスの製造装置。
  13. 請求項9乃至請求項11の何れか1項に記載の鼓形ウォーム用転造ダイスの製造装置において、
    前記汎用ねじ研削盤の主軸と前記ワーク軸とを接続する接続部が備えられていることを特徴とする鼓形ウォーム用転造ダイスの製造装置。
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