JP2006018443A - 車両巡回計画立案装置、車両巡回計画立案方法、車両巡回計画立案方法をコンピュータに実行させるためのプログラムおよびそのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体 - Google Patents

車両巡回計画立案装置、車両巡回計画立案方法、車両巡回計画立案方法をコンピュータに実行させるためのプログラムおよびそのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】 固定の巡回先へ安定して巡回可能な車両巡回計画立案装置を提供する。
【解決手段】 車両1が巡回する経路としてCen→配送先1→配送先2→配送先3→Cenが確立され、車両2が巡回する経路としてCen→配送先α→配送先β→配送先γ→Cenが確立されている。車両巡回計画立案装置は、固定の配送先1〜3,α〜γに配送先A〜Dが追加されたとき、固定の配送先1〜3,α〜γを各車両1,2が巡回する順序を維持しながら車両1,2が走行するトータル時間(コスト)を短くするように追加の配送先A〜Dを挿入すべき挿入位置を決定し、全体の配送計画を立案する。
【選択図】 図24

Description

この発明は、車両が拠点を出発して巡回先を巡回し、拠点に戻るまでの車両の移動時間および/または移動距離を含む目的関数を小さくするように車両の巡回計画を立案する車両巡回計画立案装置、車両巡回計画立案方法、車両巡回計画立案方法をコンピュータに実行させるためのプログラムおよびそのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体に関するものである。
1台で複数の地点を、または複数台で分担して複数の地点を訪問する車両の運行計画を立案する方法として特許文献1に開示された車両運行計画作成方法が知られている。この車両運行計画作成方法は、2地点間の渋滞のような時間帯毎の交通状況に応じた車両の走行時間の統計値または予測値を予め保持しておき、この走行時間の統計値または予測値を用いて2地点間の走行時間を演算し、車両および各地点に関連する制約を満たし、トータルの走行時間が最小となるように訪問順序を決定して運行計画を作成する方法である。
また、特許文献2は、立案された配送計画を変更可能な配送計画システムを開示する。この配送計画システムは、配送ルートごとの配送車および配送先の情報を含む配送計画を立案し、その立案した配送計画による配送状況を配送ルートごとに画面上に表示する。そして、ユーザは、その表示された配送状況を見て、改善したい点があれば、任意の配送ルート内の変更対象の配送先と、別の配送ルート内の挿入位置とを指定する。
そうすると、変更対象の配送先は、元の配送ルートから削除され、別の配送ルート内の指定された挿入位置に挿入され、配送計画が更新される。
特開平10−232991号公報 特開平10−69596号公報
従来の運行計画を作成する方法は、運行計画の作成が要請されるごとに、2地点間の走行時間等を演算し、各種の制約を満たし、かつ、トータル時間が最小になるように運行計画を作成するので、配送先が固定された荷物と、配送先が日々変化する荷物とが混在した荷物を各配送先へ配送する配送計画を立案する場合、固定された配送先へ荷物を安定して配送できず、配送サービスの品質を低下させるという問題がある。
また、従来の配送計画を改善する配送計画システムは、既に立案された配送計画を一度取り消して、再度従来の荷物と追加された荷物とを合わせて計画を立案し直すため、同様の問題がある。
そして、この問題は、荷物を配送先へ配送する配送計画においてのみ発生するものではなく、郵便物を配達する配達計画、荷物を集荷する集荷計画およびゴミを収集するゴミ収集計画等を作成する場合にも発生する。
そこで、この発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、その目的は、固定の巡回先へ安定して巡回可能な車両巡回計画立案装置を提供することである。
また、この発明の別の目的は、固定の巡回先へ安定して巡回可能な車両巡回計画立案方法を提供することである。
さらに、この発明の別の目的は、固定の巡回先へ安定して巡回可能な車両巡回計画立案方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを提供することである。
さらに、この発明の別の目的は、固定の巡回先へ安定して巡回可能な車両巡回計画立案方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体を提供することである。
さらに、この発明の別の目的は、配送先が固定された荷物を安定して配送可能な車両巡回計画立案装置を提供することである。
さらに、この発明の別の目的は、配送先が固定された荷物を安定して配送可能な車両巡回計画立案方法を提供することである。
さらに、この発明の別の目的は、配送先が固定された荷物を安定して配送可能な車両巡回計画立案方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを提供することである。
さらに、この発明の別の目的は、配送先が固定された荷物を安定して配送可能な車両巡回計画立案方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体を提供することである。
この発明によれば、車両巡回計画立案方法は、車両が拠点を出発して巡回先を巡回し、拠点に戻るまでの車両の移動時間および/または移動距離を含む目的関数を小さくするように車両の巡回計画を立案する車両巡回計画立案方法であって、車両が所定の順序で巡回する少なくとも1つの巡回先を含み、かつ、車両に対応付けられた基本巡回経路を確立する第1のステップと、確立された基本巡回経路に基づいて、少なくとも1つの巡回先を巡回する順序を維持しながら目的関数が小さくなるように車両の巡回計画を立案する第2のステップとを備える。
好ましくは、巡回先は、荷物の配送先または集荷先である。そして、第2のステップは、基本巡回経路に基づいて、少なくとも1つの配送先または集荷先を巡回する順序を維持しながら目的関数が小さくなるようにm(mは1以上の整数)個の荷物を各配送先へ配送またはm個の荷物を各集荷先から集荷するための車両の配送計画を立案する。
好ましくは、第2のステップは、m個の荷物の配送先が全て基本巡回経路に含まれるとき、目的関数が小さくなるように基本巡回経路に沿って車両の配送計画を立案する。
好ましくは、m個の荷物は、各配送先が基本巡回経路に含まれるi(iは0以上の整数)個の荷物と、各配送先が基本巡回経路に含まれないj(jは、i+j=mを満たす1以上の整数)個の荷物とからなる。そして、第2のステップは、基本巡回経路に沿ってi個の荷物を各配送先へ配送するための基本配送計画を立案する第1のサブステップと、j個の荷物に対応するj個の配送先を基本巡回経路に追加し、基本巡回経路における各配送先を巡回する順序を維持しながら目的関数が小さくなるようにj個の配送先の基本巡回経路への挿入位置を決定し、i+j個の荷物を各配送先へ配送するための配送計画を立案する第2のサブステップとを含む。
好ましくは、第2のサブステップは、基本配送計画が立案された後にj個の荷物が追加されたときに実行される。
好ましくは、車両は、n(nは1以上の整数)台の車両からなる。また、基本巡回経路は、k(kはk≦nを満たす1以上の整数)台の車両に対応付けられたk個の基本巡回経路からなる。さらに、m個の荷物は、各配送先がk個の基本巡回経路に含まれるs(sは0以上の整数)個の荷物と、各配送先がk個の基本巡回経路に含まれないp(pは、s+p=mを満たす1以上の整数)個の荷物とからなる。さらに、目的関数は、m個の荷物を配送する全ての車両の移動時間および/または移動距離を含む関数である。そして、第2のステップは、s個の荷物を各荷物の配送先を含む基本巡回経路を巡回する車両に割付け、k個の基本巡回経路に対応するk台の車両によってs個の荷物を各配送先へ配送するための基本配送計画をk個の基本巡回経路に沿って立案する第1のサブステップと、p個の荷物に対応するp個の配送先をk個の基本巡回経路に追加し、基本巡回経路における各配送先を巡回する順序を維持しながら目的関数が小さくなるようにp個の配送先のk個の基本巡回経路への挿入位置を決定し、s+p個の荷物を各配送先へ配送するための配送計画を立案する第2のサブステップとを含む。
好ましくは、第2のステップは、挿入位置が決定されたp個の配送先の挿入位置を相互に交換し、または挿入位置が決定されたp個の配送先の挿入位置を他の挿入位置へ移動して目的関数がさらに小さくなる挿入位置を決定する第3のサブステップをさらに含む。
好ましくは、第2のサブステップは、基本配送計画が立案された後にp個の荷物が追加されたときに実行される。
好ましくは、車両は、n(nは2以上の整数)台の車両からなる。p個の荷物は、k台の車両によって各配送先へ配送されるq(qは、q≦pを満たす0以上の整数)個の荷物と、k台の車両によって各配送先へ配送できないr(rは、q+r=pを満たす0以上の整数)個の荷物とからなる。そして、第2のサブステップは、q個の荷物に対応するq個の配送先をk個の基本巡回経路に追加し、基本巡回経路における各配送先を巡回する順序を維持しながら目的関数が小さくなるようにq個の配送先のk個の基本巡回経路への挿入位置を決定するステップと、k個の基本巡回経路に対応付けられていないd(dは、k+d≦nを満たす0以上の整数)台の車両によってr個の荷物を各配送先へ配送するための巡回経路を生成し、目的関数が小さくなるようにk+d台の車両によってm個の荷物を各配送先へ配送するための配送計画を立案するステップとを含む。
好ましくは、第2のステップは、目的関数が最小になるように車両の巡回計画を立案する。
また、この発明によれば、コンピュータに実行させるためのプログラムは、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の車両巡回計画立案方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
さらに、この発明によれば、コンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体は、請求項11に記載のプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体である。
さらに、この発明によれば、車両巡回計画立案装置は、車両が拠点を出発して巡回先を巡回し、拠点に戻るまでの車両の移動時間および/または移動距離を含む目的関数を小さくするように車両の巡回計画を立案する車両巡回計画立案装置であって、基本経路確立手段と、巡回計画立案手段とを備える。基本経路確立手段は、車両が所定の順序で巡回する少なくとも1つの巡回先を含み、かつ、車両に対応付けられた基本巡回経路を確立する。巡回計画立案手段は、確立された基本巡回経路に基づいて、少なくとも1つの巡回先を巡回する順序を維持しながら目的関数が小さくなるように車両の巡回計画を立案する。
好ましくは、巡回先は、荷物の配送先または集荷先である。そして、巡回計画立案手段は、基本巡回経路に基づいて、少なくとも1つの配送先または集荷先を巡回する順序を維持しながら目的関数が小さくなるようにm(mは1以上の整数)個の荷物を各配送先へ配送またはm個の荷物を各集荷先から集荷するための車両の配送計画を立案する。
好ましくは、巡回計画立案手段は、m個の荷物の配送先が全て基本巡回経路に含まれるとき、目的関数が小さくなるように基本巡回経路に沿って車両の配送計画を立案する。
好ましくは、m個の荷物は、各配送先が基本巡回経路に含まれるi(iは0以上の整数)個の荷物と、各配送先が基本巡回経路に含まれないj(jは、i+j=mを満たす1以上の整数)個の荷物とからなる。そして、巡回計画立案手段は、基本計画立案手段と、配送計画立案手段とを含む。基本計画立案手段は、基本巡回経路に沿ってi個の荷物を各配送先へ配送するための基本配送計画を立案する。配送計画立案手段は、j個の荷物に対応するj個の配送先を基本巡回経路に追加し、基本巡回経路における各配送先を巡回する順序を維持しながら目的関数が小さくなるようにj個の配送先の基本巡回経路への挿入位置を決定し、i+j個の荷物を各配送先へ配送するための配送計画を立案する。
好ましくは、配送計画立案手段は、基本配送計画が立案された後にj個の荷物が追加されたときに配送計画を立案する。
好ましくは、車両は、n(nは1以上の整数)台の車両からなる。また、基本巡回経路は、k(kは、k≦nを満たす1以上の整数)台の車両に対応付けられたk個の基本巡回経路からなる。さらに、m個の荷物は、各配送先がk個の基本巡回経路に含まれるs(sは0以上の整数)個の荷物と、各配送先がk個の基本巡回経路に含まれないp(pは、s+p=mを満たす1以上の整数)個の荷物とからなる。さらに、目的関数は、m個の荷物を配送する全ての車両の移動時間および/または移動距離を含む関数である。そして、巡回計画立案手段は、基本計画立案手段と、配送計画立案手段とを含む。基本計画立案手段は、s個の荷物を各荷物の配送先を含む基本巡回経路を巡回する車両に割付け、k個の基本巡回経路に対応するk台の車両によってs個の荷物を各配送先へ配送するための基本配送計画をk個の基本巡回経路に沿って立案する。配送計画立案手段は、p個の荷物に対応するp個の配送先をk個の基本巡回経路に追加し、基本巡回経路における各配送先を巡回する順序を維持しながら目的関数が小さくなるようにp個の配送先のk個の基本巡回経路への挿入位置を決定し、s+p個の荷物を各配送先へ配送するための配送計画を立案する。
好ましくは、巡回計画立案手段は、最適化手段をさらに含む。最適化手段は、挿入位置が決定されたp個の配送先の挿入位置を相互に交換し、または挿入位置が決定されたp個の配送先の挿入位置を他の挿入位置へ移動して目的関数がさらに小さくなる挿入位置を決定する。
好ましくは、配送計画立案手段は、基本配送計画が立案された後にp個の荷物が追加されたときに配送計画を立案する。
好ましくは、車両は、n(nは2以上の整数)台の車両からなる。p個の荷物は、k台の車両によって各配送先へ配送されるq(qは、q≦pを満たす0以上の整数)個の荷物と、k台の車両によって各配送先へ配送できないr(rは、q+r=pを満たす0以上の整数)個の荷物とからなる。そして、配送計画立案手段は、挿入位置決定手段と、計画立案手段とを含む。挿入位置決定手段は、q個の荷物に対応するq個の配送先をk個の基本巡回経路に追加し、基本巡回経路における各配送先を巡回する順序を維持しながら目的関数が小さくなるようにq個の配送先のk個の基本巡回経路への挿入位置を決定する。計画立案手段は、k個の基本巡回経路に対応付けられていないd(dは、k+d≦nを満たす0以上の整数)台の車両によってr個の荷物を各配送先へ配送するための巡回経路を生成し、目的関数が小さくなるようにk+d台の車両によってm個の荷物を各配送先へ配送するための配送計画を立案する。
好ましくは、巡回計画立案手段は、目的関数が最小になるように車両の巡回計画を立案する。
この発明においては、基本巡回経路における巡回先を巡回する順序を維持しながら目的関数が小さくなるように車両の巡回計画が立案される。
したがって、この発明によれば、固定の巡回先に対して固定の巡回順序で巡回できるとともに、日々変化する巡回先に対しては巡回計画を効率的に立案できる。また、巡回計画の立案結果が、日々大幅に変化することが無いので、固定の巡回先において日々の巡回時間が大幅に変動することがない。その結果、固定の巡回先に対するサービス内容を一定の品質以上に保持できる。
また、この発明においては、基本巡回経路における配送先を巡回する順序を維持しながら目的関数が小さくなるように荷物を配送する車両の配送計画が立案される。そして、基本巡回経路に含まれる固定の配送先以外の配送先へ配送する荷物が存在する場合、基本巡回経路に沿って立案された基本配送計画に基づいて、追い込み立案によって配送計画が立案される。
したがって、この発明によれば、固定の配送先へ配送する荷物と、日々変化する荷物とが混在した荷物の配送計画を立案する場合、固定の配送先に対して固定の配送順序で配送できるとともに、日々変化する荷物に対しては配送計画を効率的に立案できる。また、配送計画の立案結果が、日々大幅に変化することが無いので、固定の配送先において日々の配送時間が大幅に変動することがない。その結果、固定の配送先に対するサービス内容を一定の品質以上に保持できる。さらに、既に立案した計画を崩すことなく追加の荷物を追加した計画を立案できるので、車両に積み込み荷物の準備等、他へ与える影響を少なくできる。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
図1は、この発明の実施の形態による車両巡回計画立案方法を実行して車両の巡回計画を立案するパーソナルコンピュータの構成を示す概略ブロックである。図1を参照して、パーソナルコンピュータ10は、入力部1と、CPU(Central Processing Unit)と、メモリ3と、ハードディスク4と、表示部6とを備える。
入力部1は、パーソナルコンピュータ10のユーザ、すなわち、荷物を各配送先へ配送する車両の配送計画を作成する作成者からの各種指示および制約条件等を受付け、その受付けた各種指示および制約条件をCPU2へ出力する。
CPU2は、メモリ3に格納されたプログラムを読み出し、その読み出したプログラムを実行して、後述する方法によって配送計画を立案する。そして、CPU2は、その立案した配送計画を表示部6に表示する。メモリ3は、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)を含む。ROMは、配送計画を立案するためのプログラムを記憶する。RAMは、CPU2が演算した配送先間の所要時間等を一時的に記憶する。
ハードディスク4は、データベース5を含む。データベース5は、地図データ、顧客情報、経路パターン、荷物情報、車両情報、配送先間コストテーブルおよび配送計画の立案結果を格納する。そして、ハードディスク4は、CPU2からの要求に応じて、データベース5から地図データ等を読み出してCPU2に与える。表示部6は、CPU2から受けた配送計画の立案結果等を表示する。
図2は、経路パターンを示す図である。図2を参照して、経路パターンRPT1は、車両No1.1に対応付けられており、経路:Cen(拠点)→1→2→3→Cenからなる。また、経路パターンRPT2は、車両No.2に対応付けられており、経路:Cen→α→β→γ→Cenからなる。経路中の”1”、”2”、”3”、”α”、”β”、および”γ”は、荷物の配送先を示す。
図3は、荷物情報を示す図である。図3を参照して、荷物情報は、荷物と、配送先と、容量と、重量と、時刻指定と、作業時間とからなる。そして、荷物、配送先、容量、重量と、時刻指定および作業時間は、相互に対応付けられている。たとえば、荷物xは、配送先が”2”であり、容量が1cmであり、重量が500kgであり、時刻指定が9:00〜12:00の範囲であり、配送先での作業時間が6分である。荷物y,z,xxについても同様である。
図4は、車両情報を示す図である。図4を参照して、車両情報は、車両と、最大積載容量と、最大積載重量と、出発時刻と、帰着時刻と、屯車と、車種とからなる。そして、車両、最大積載容量、最大積載重量、出発時刻、帰着時刻、屯車および車種は、相互に対応付けられている。たとえば、車両No.1は、最大積載容量が10cmであり、最大積載重量が2000kgであり、拠点を出発する出発時刻が9:00であり、拠点へ帰着する帰着時刻が15:00であり、屯車が2トンである。他の車両No.2等についても同様である。
図5は、図1に示すCPU2の機能ブロック図である。図5を参照して、CPU2は、基本経路確立手段21と、巡回計画立案手段22とを含む。巡回計画立案手段22は、基本計画立案手段221と、配送計画立案手段222と、最適化手段223とからなる。
基本経路確立手段21は、データベース5に格納された荷物情報(図3参照)、車両情報(図4参照)および指定された日の配送計画立案結果を読み出し、その読み出した荷物情報、車両情報および配送計画立案結果に基づいて、後述する方法によって配送パターンを生成する。そして、基本経路確立手段21は、その生成した配送パターンをデータベース5に登録するとともに、その配送パターンを基本巡回経路として巡回計画立案手段22へ与える。
巡回計画立案手段22の基本計画立案手段221は、荷物情報および車両情報をデータベース5から読み出し、その読み出した荷物情報および車両情報と、基本経路確立手段21から受けた配送パターンとに基づいて、後述する方法によって各荷物を各配送先へ配送するための基本計画を立案する。そして、基本計画立案手段221は、その立案した基本計画を配送計画立案手段222へ与える。
配送計画立案手段222および最適化手段223は、基本計画立案手段221から受けた基本計画に基づいて、後述する追い込み立案を実行し、配送計画を立案する。この追い込み立案は、初期解作成処理と、最適化処理とからなる。
配送計画立案手段222は、追い込み立案における初期解作成処理を実行し、基本計画立案手段221から受けた基本計画に基づいて、配送計画の初期解を作成し、その作成した初期解を最適化手段223へ与える。
最適化手段223は、追い込み立案における最適化処理を実行し、配送計画立案手段222から受けた初期解を最適化し、配送計画を立案する。そして、最適化手段223は、その立案した配送計画を表示部6に表示する。
なお、基本経路確立手段21、基本計画立案手段221、配送計画立案手段222および最適化手段223は、メモリ3から読み出されたプログラムに従って、上述した各種の動作を行なう。
CPU2が配送計画を立案する場合、(1)配送パターンの登録、(2)配送パターンを用いたパターン配車、および(3)追い込み立案を順次実行し、最終的に配送計画を立案する。したがって、以下においては、(1)配送パターンの登録、(2)配送パターンを用いたパターン配車、および(3)追い込み立案の順で説明する。
(1)配送パターン登録
図6は、配送パターンの登録を説明するためのフローチャートである。また、図7は、配送パターンの概念図である。図6を参照して、一連の動作が開始されると、CPU2の基本経路確立手段21は、指定された日の配送計画立案結果をデータベース5から取得し(ステップS1)、その取得した配送計画立案結果に基づいて割当て車両の有無を判定する(ステップS2)。この配送計画立案結果は、車両と、各車両が配送する荷物と、各荷物の配送先と、各荷物の配送順序とを対応付けたテーブルからなるので、基本経路確立手段21は、配送計画立案結果を示すテーブル中に車両が記載されていれば、割当て車両有りと判定する。
そして、ステップS2において、割当て車両有りと判定されると、基本経路確立手段21は、テーブルの最初に記載された車両と、その車両が配送する荷物と、各荷物の配送先と、各荷物の配送順序とをテーブルから読み出し、その読み出した荷物の配送順序と配送先とに基づいて、その車両が荷物を配送する配送パターンを生成する。すなわち、基本経路確立手段21は、図7に示すように、車両1に対して、拠点(Cen)→配送先1→配送先2→配送先3→拠点(Cen)を巡回する配送パターンを生成する。そして、基本経路確立手段21は、生成した配送パターンを記憶する(ステップS3)。
その後、ステップS2において、割当て車両無しと判定されるまで、ステップS3を実行する。その結果、図7に示すように、車両1に対する、拠点(Cen)→配送先1→配送先2→配送先3→拠点(Cen)からなる配送パターンと、車両2に対する、拠点(Cen)→配送先α→配送先β→配送先γ→拠点(Cen)からなる配送パターンが記憶される。
そして、ステップS2において、割当て車両無しと判定されると、基本経路確立手段21は、生成した配送パターン(図7参照)をデータベース5に登録する(ステップS4)。これにより、配送パターンの登録動作が終了する。
図7に示す配送パターンにおいて、拠点(Cen)→配送先1→配送先2→配送先3→拠点(Cen)からなる経路は、車両1が荷物を配送する経路であり、拠点(Cen)→配送先α→配送先β→配送先γ→拠点(Cen)からなる経路は、車両2が荷物を配送する経路である。
したがって、基本経路確立手段21が図6に示すフローチャートに従って配送パターンを登録することは、基本経路確立手段21が各車両に対して基本巡回経路(拠点(Cen)→配送先1→配送先2→配送先3→拠点(Cen)または拠点(Cen)→配送先α→配送先β→配送先γ→拠点(Cen)からなる経路)を確立することに相当する。
そして、拠点(Cen)→配送先1→配送先2→配送先3→拠点(Cen)からなる配送パターンまたは拠点(Cen)→配送先α→配送先β→配送先γ→拠点(Cen)からなる配送パターンは、それぞれ、図2に示す経路パターンRPT1,RPT2としてデータベース5に登録される。
(2)配送パターンを用いたパターン配車
図8は、配送パターンを用いたパターン配車の動作を説明するためのフローチャートである。また、図9は、パターン配車の概念図である。図8を参照して、パターン配車の動作が開始されると、巡回計画立案手段22の基本計画立案手段221は、データベース5から配送パターン(図2に示す経路パターンRTP1,RTP2)を取得し(ステップS11)、その取得した配送パターンに基づいて、登録車両の有無を判定する(ステップS12)。この登録車両の有無は、経路に対応付けられた車両が存在するか否かにより判定する。
ステップS12において、登録車両有りと判定されると、基本計画立案手段221は、データベース5から荷物情報(図3参照)を読み出し、その読み出した荷物情報に基づいて、各車両に荷物を割り当てる(ステップS13)。すなわち、基本計画立案手段221は、荷物xの配送先が”2”であり、荷物yの配送先が”1”であり、荷物xxの配送先が”3”であるので、配送先”1”、”2”および”3”を巡回する車両No.1に荷物x、y、zzを割り当てる。この場合、基本計画立案手段221は、荷物x、y、zzを配送順に割り当てる。荷物yの配送先は、車両No.1が最初に巡回する配送先”1”であり、荷物xの配送先は、車両No.1が配送先”1”の次に巡回する配送先”2”であり、荷物xxの配送先は、車両No.1が最後に巡回する配送先”3”であるので、基本計画立案手段221は、y、x、xxの順に荷物を割り当てる(図9参照)。
その後、基本計画立案手段221は、各配送先間の所要時間を計算する(ステップS14)。より具体的には、基本計画立案手段221は、地図データをデータベース5から読み出し、その読み出した地図データに基づいて、Cen−配送先1間、配送先1−配送先2間、配送先2−配送先3間および配送先3−Cen間の距離および各区間における道路の種類を抽出する。そして、基本計画立案手段221は、道路の種類に基づいて車両No.1の各区間における走行速度を決定する。この発明においては、道路の種類は、高速道路と一般道の2種類とし、道路の種類が一般道であるとき、車両の走行速度を40km/hとし、道路の種類が高速道路であるとき、車両の走行速度を80km/hとする。
基本計画立案手段221は、抽出した距離および走行速度に基づいて、各区間における所要時間を演算する(図9参照)。
その後、基本計画立案手段221は、計算結果をデータベース5に登録する(ステップS15)。
その後、基本計画立案手段221は、車両No.2に対して、荷物割当(ステップS13)、所要時間計算(ステップS14)および計算結果の登録(ステップS15)を実行する。その結果、車両No.2に対して荷物zが割り当てられ(図9参照)、各区間における車両No.2の所要時間が計算される。なお、車両No.2は、荷物zのみを配送するので、配送先は、”γ”のみであり、Cen−配送先γ間、および配送先γーCen間の所要時間が計算される。
そして、ステップS12において、登録車両が無いと判定されると、基本計画立案手段221は、パターン配車結果を表示部6へ表示する(ステップS16)。すなわち、図9に示すパターン配車が表示部6に表示される。
これによって、パターン配車の動作が終了する。
このように、パターン配車は、基本経路確立手段21によって確立された経路パターンRPT1,RPT2(基本巡回経路)を用いて各荷物を各配送先へ配送するための配送計画を立案するものである。
(3)追い込み立案
図10は、追い込み立案の動作を説明するためのフローチャートである。図10を参照して、追い込み立案の動作が開始されると、配送計画立案手段222は、立案グループ情報を取得する(ステップS21)。より具体的には、配送計画立案手段222は、立案結果と、未割付荷物および使用可能な未割付車両を取得する。立案結果は、パターン配車によって立案された立案結果(図9参照)であり、未割付荷物は、パターン配車によって車両に割り付けられなかった荷物であり、使用可能な未割付車両は、パターン配車によって荷物が割り付けられなかった車両である。
図3に示す荷物情報と、図9に示すパターン配車の結果とを比較すれば、未割付荷物を取得でき、図4に示す車両情報と、図9に示すパターン配車の結果とを比較すれば、未割付車両を取得できる。
配送計画立案手段222は、立案結果と、未割付荷物および使用可能な未割付車両を取得後、未割付荷物があるか否かを判定し、未割付荷物があると判定すると、パラメータ編集を行なう(ステップS23)。このパラメータ編集の詳細については後述する。
その後、配送計画立案手段222は、ステップS23において、編集されたパラメータを用いて追い込み立案アルゴリズムを実行して配送計画を立案し(ステップS24)、その立案した配送計画をデータベース5に登録する(ステップS25)。追い込み立案アルゴリズムによる配送計画の立案については、後述する。
そして、ステップS22において、未割付荷物が無いと判定されるまで、配送計画立案手段222は、ステップS22〜ステップS25を繰り返し実行し、ステップS22において、未割付荷物が無いと判定されると、一連の動作は終了する。
[パラメータ編集]
図11は、図10に示すパラメータ編集の動作を説明するためのフローチャートである。図12は、パラメータ編集によって編集された荷物情報を示す図である。図13は、パラメータ編集によって編集された車両情報を示す図である。図14は、パラメータ編集によって編集された配送先間コストテーブルを示す図である。
図11を参照して、パラメータ編集が開始されると、配送計画立案手段222は、荷物情報を編集する(ステップS231)。より具体的には、配送計画立案手段222は、パターン配車によって立案された配送計画(図9参照)および荷物情報(図3参照)に基づいて、図12に示す荷物情報を編集する。すなわち、配送計画立案手段222は、パターン配車によって、車両毎に立案された配送計画に基づいて、配送すべき荷物の情報を整理する。図12に示す荷物情報においては、図3に示す荷物情報に対して、割付車両および配送順序が追加されている。そして、割付車両に具体的な数字が与えられている場合、その荷物は、割付荷物であることを表し、割付車両および配送順序に無限大(∞)が与えられている場合、その荷物は、未割付荷物であることを表す。
このように、荷物情報の編集によって、配送すべき荷物の配送先、容量、重量、時刻指定、配送先における作業時間、屯車、車種、割付車両および配送順序が荷物毎に明確になるとともに、割付荷物と未割付荷物との区別も明確になる。
荷物情報の編集が終了すると、配送計画立案手段222は、車両情報を編集する(ステップS232)。すなわち、配送計画立案手段222は、使用可能な車両の最大積載容量、最大積載重量、拠点を出発する出発時刻、拠点へ帰着する帰着時刻、屯車および車種を編集する(図13参照)。
そして、車両情報の編集が終了すると、配送計画立案手段222は、配送先間の情報を編集する(ステップS233)。より具体的には、配送計画立案手段222は、図14に示すように、拠点A、配送先B、配送先C、配送先D、配送先Eおよび配送先Fの相互の距離および所要時間を編集する。すなわち、配送計画立案手段222は、図14に示す行に対応する出発地点から列に対応する目的地点までの距離および所要時間を編集する。
そして、配送先間の情報の編集が終了すると、パラメータ編集の動作が終了する。
[追い込み立案アルゴリズム]
図15は、図10に示す追い込み立案アルゴリズムの構成を示すフローチャートである。図15を参照して、追い込み立案アルゴリズムは、初期解作成処理(ステップS241)と、追加荷物最適化処理(ステップS242)とからなる。追加荷物最適化処理は、初期解作成処理(ステップS241)において得られた配送計画において、基本巡回経路(図2に示す経路パターンRPT1,RPT2および図7に示す経路)の配送先間に挿入された荷物を他の挿入位置へ移動または他の追加荷物と交換することによって初期解作成処理において得られた配送計画を最適化する処理である(ステップS242)。
(A)初期解作成処理
図16および図17は、それぞれ、図15に示す初期解作成処理の動作を説明するための第1および第2のフローチャートである。図16を参照して、初期解作成処理が開始されると、配送計画立案手段222は、パラメータ編集(図11参照)において編集した荷物情報(図12参照)の荷物を、割付車両の昇順、割付車両が同じであれば配送順序の昇順にソートする(ステップS2411)。図12に示すように、荷物1,2は、割付車両が共に“1”であり、荷物1は、配送順序が“1”であり、荷物2は、配送順jが“2”であるので、配送計画立案手段222は、荷物1、荷物2、・・・の順序で荷物をソートする。そして、配送計画立案手段222は、割付車両および配送順序の列に具体的な数値が記載された荷物(基本計画の立案において割付けられた荷物)をソートした後、割付車両および配送順序の列に無限大(∞)が記載された荷物(未割付の荷物)をソートする。つまり、配送計画立案手段222は、荷物情報の荷物を全てソートする。
そして、配送計画立案手段222は、ソートした順序に荷物Xを選択する(ステップS2412)。荷物Xは、図12に示す荷物情報の荷物1〜荷物Nの全てを意味する。その後、配送計画立案手段222は、全ての荷物が割付済みか否かを判定する(ステップS2413)。そして、全ての荷物が割付済みと判定されると、初期解作成処理が終了する。
荷物1が選択された段階では、全ての荷物が割付済みと判定されないので(ステップS2413において“NO”)、配送計画立案手段222は、選択した荷物の割付車両が無限大(∞)であるか否かをさらに判定する(ステップS2414)。荷物1の割付車両は、“1”であるので、配送計画立案手段222は、ステップS2414において、割付車両は無限大(∞)でないと判定し、割付車両の最後に荷物Xを挿入し、車両の積載量(重量、容量)、配送先への到着時刻、出発時刻、拠点への帰着時刻およびコストを計算する(ステップS2415)。
図18は、荷物割付の概念図である。図18を参照して、荷物が割り付けられていない段階では、各車両に対応付けられた各経路は、拠点(Cen)−拠点(Cen)のみからなる(図18の(a)参照)。したがって、ステップS2412において選択された最初の荷物X(荷物1)を車両No.1に割付ける場合、拠点(Cen)−拠点(Cen)の間に荷物1を割り付ける(図18の(b)参照)。
配送計画立案手段222は、荷物1を車両No.1に割り付けると、荷物情報の重量および容量を用いて車両の積載量を計算し、配送先間テーブル(図14参照)を用いて配送先Bへの到着時刻および拠点への帰着時刻を計算し、車両情報(図13参照)を用いて車両No.1の出発時刻を計算し、トータル経路(拠点(Cen)−配送先B−拠点(Cen))のトータル時間、すなわち、コストを計算する。
その後、ステップS2412に戻り、配送計画立案手段222は、2番目にソートした荷物2を選択し、全ての荷物が割付済みでないと判定し(ステップS2413)、さらに、割付車両が無限大(∞)でないと判定する(ステップS2414)。そして、配送計画立案手段222は、荷物2の割付車両が“1”であるので、車両No.1の最後、すなわち、割付車両の最後に荷物2を割り付ける(ステップS2415)。つまり、配送計画立案手段222は、図18の(c)に示すように、荷物1と拠点(Cen)との間に荷物2を挿入する。
そして、配送計画立案手段222は、荷物1を車両No.1に割り付けた場合と同様にして、荷物2を車両No.1に割り付けた場合の車両No.1の積載量、配送先Cへの到着時刻、拠点への帰着時刻、車両No.1の出発時刻および経路(拠点(Cen)−配送先B−配送先C−拠点(Cen))のトータル時間、すなわち、コストを計算する。
その後、ステップS2414において、車両割付が無限大(∞)であると判定されるまで、すなわち、図12に示す荷物情報において、割付車両の列に具体的な数値が記載された荷物1〜荷物Mの全てが車両に割り付けるまで、ステップS2412〜ステップS2415が繰返し実行される。
すなわち、ステップS2412〜ステップS2415の経路は、基本巡回経路(図2に示す経路パターンRPT1,RPT2および図7に示す経路)に沿って各荷物を割り付けた配送計画を作成する経路である。つまり、ステップS2412〜ステップS2415の経路は、基本計画立案手段221による基本計画の立案と同じ動作を行なう経路である。
このように、配送計画立案手段222は、基本計画を繰返し立案するが、これは、基本計画立案手段221による基本計画を検証するためである。そして、ステップS2411において、割付車両の昇順、および割付車両が同じであれば配送順序の昇順に荷物をソートし、ステップS2412において、ソートした順序で荷物を選択するので、各荷物を選択された順序で割付車両の最後に割り付ければ(ステップS2415および図18参照)、基本計画を作成することができる。
ステップS2415において、割付車両が無限大(∞)であると判定されると、配送計画立案手段222は、最小コスト=無限大(∞)と設定し(ステップS2416)、車両情報(図13参照)から順に車両を選択する(ステップS2417)。
そして、配送計画立案手段222は、全ての車両に対して割付可能性を判断したか否かを判定する(ステップS2418)。すなわち、配送計画立案手段222は、図13に示す車両情報に記載された車両1〜車両Lの全てに対して荷物の割付可能性を判断したか否かを判定する。
上述したステップS2412〜ステップS2415の経路は、基本計画において荷物を割付けられた車両1〜車両3に対して荷物の割付けが実際に行なわれ、車両1〜車両Lの全てに対して荷物の割付けが行なわれていないので、ステップS2418においては、最初、全ての車両に対して割付可能性は判断されていないと判定される。
そして、配送計画立案手段222は、選択した車両の出発拠点あるいは荷物Yを先頭から順に選択する(ステップS2419)。ここで、荷物Yは、追加する荷物、すなわち、割付車両が無限大(∞)である荷物を挿入するまえの荷物である。
図19は、追加荷物を基本巡回経路に挿入する概念を説明するための図である。図19を参照して、図16に示すステップS2412〜ステップS2415の経路によって、車両1に対して、拠点(Cen)−荷物1−荷物2−荷物3−拠点(Cen)の経路が作成され、車両2に対して、(Cen)−荷物5−荷物6−荷物7−拠点(Cen)の経路が作成されているとすると(図19の(a)および(b)参照)、配送計画立案手段222は、選択した車両1の拠点(Cen)あるいは荷物1〜3を先頭から順に選択する。すなわち、配送計画立案手段222は、拠点(Cen)、荷物1、荷物2、および荷物3の順に車両1の拠点(Cen)あるいは荷物1〜3を選択する。これが、ステップS2419における配送計画立案手段222の動作である。
ステップS2419の後、配送計画立案手段222は、出発拠点あるいは荷物Yを全て選択済みか否かを判定する(ステップS2420)。車両1の拠点(Cen)および荷物1〜3の全てが選択された場合、配送計画立案手段222は、ステップS2417へ戻り、車両2を選択し、ステップS2419において車両2に対する拠点(Cen)および荷物5〜荷物6を順次選択する。
ステップS2420において、出発拠点および荷物Yの全てが選択済みでないと判定されたとき、配送計画立案手段222は、出発拠点あるいは荷物Yの次に荷物Xを挿入した場合の車両の積載量、荷物X以降の配送先への到着時刻、出発時刻、拠点への帰着時刻およびコストを計算する(ステップS2421)。すなわち、配送計画立案手段222は、図19の(c)に示すように、拠点(Cen)−荷物1間に荷物X(割付車両=無限大(∞)である荷物)を挿入した場合の車両1の積載量、荷物X以降の配送先への到着時刻、出発時刻、拠点への帰着時刻およびコストを計算する。
そして、配送計画立案手段222は、計算した車両1の積載重量が最大積載重量以下であるか否か、および車両の積載容量が最大積載容量以下であるか否かを順次判定し(ステップS2422,S2423)、積載重量が最大積載重量以下であり、かつ、積載容量が最大積載容量以下であるとき、さらに、荷物Y以降の配送先への到着時刻が時刻指定の範囲であるか否かを判定する(ステップS2424)。
荷物情報(図12参照)は、各荷物1〜Nの時刻指定を含むので、配送計画立案手段222は、ステップS2421において計算した荷物X、荷物1、荷物2および荷物3の配送先への到着時刻を荷物情報(図12)の指定時刻と比較することによって、荷物Y(=拠点(Cen))以降の配送先への到着時刻が時刻指定の範囲であるか否かを判定する。
そして、荷物Y以降の配送先への到着時刻が時刻指定の範囲であると判定されると、配送計画立案手段222は、拠点(Cen)への時刻が帰着時刻の制約内であるか否かを判定する(ステップS2425)。車両情報(図13参照)は、帰着時刻を含むので、配送計画立案手段222は、ステップS2421において計算した拠点(Cen)への帰着時刻を車両情報(図13)における帰着時刻と比較することによって、拠点(Cen)への時刻が帰着時刻の制約内であるか否かを判定する。
ステップS2425において、拠点(Cen)への時刻が帰着時刻の制約内であると判定されると、配送計画立案手段222は、ステップS2421において計算したコストが最小コストよりも小さいか否かを判定する(ステップS2426)。1回目にステップS2421が実行され、計算されたコストCst1は、荷物Xを車両1の拠点(Cen)−荷物1間に挿入した場合のコストである。そして、最小コストは、ステップS2416において無限大(∞)に設定されているので、1回目にステップS2421において計算されたコストCst1は、最小コストよりも小さくなる。そして、配送計画立案手段222は、最小コストを無限大(∞)からコストCst1に更新し、荷物Yを荷物Zと設定する(ステップS2427)。ここで、荷物Zは、荷物Yのうちでコストが最小となる荷物Yである。
その後、一連の動作は、ステップS2419へ戻る。また、車両の積載重量が最大積載重量を越えたとき(ステップS2422において“NO”)、車両の積載容量が最大積載容量を越えたとき(ステップS2423において“NO”)、荷物Y以降の配送先への到着時刻が指定時刻の範囲外であるとき(ステップS2424において“NO”)、拠点への時刻が帰着時刻の制約外であるとき(ステップS2425において“NO”)、ステップS2421において計算されたコストが最小コストよりも小さいか否かを判定することなく、一連の動作は、ステップS2419へ戻る。すなわち、積載重量等が条件を満たさない場合、荷物Xを挿入した場合のコストを評価することなく、荷物Xを次の挿入位置へ挿入する動作へ移行する。
ステップS2419へ戻ると、配送計画立案手段222は、次に、荷物1を選択し(ステップS2419)、荷物Xを荷物1−荷物2間に挿入した場合の車両1の積載量、荷物X以降の配送先への到着時刻、出発時刻、拠点への帰着時刻およびコストを計算する。その後、配送計画立案手段222は、上述したステップS2422〜ステップS2427を実行する。そして、ステップS2427において、荷物Xを荷物1−荷物2間に挿入したときのコストCst2が最小コスト(=荷物Xを拠点(Cen)−荷物1間に挿入したときのコストCst1)よりも小さければ、最小コスト=コストCst2に設定され、荷物1が荷物Zに設定される。一方、コストCst2が最小コスト(=コストCst1)よりも小さくないとき、最小コストは更新されず、荷物Z=拠点(Cen)である。
その後、ステップS2420において、出発拠点および荷物1〜荷物3の全てが選択されるまで、すなわち、図19の(c)に示すように、荷物Xを拠点(Cen)−荷物1間、荷物1−荷物2間、荷物2−荷物3間および荷物3−拠点(Cen)間に挿入した場合の車両1の積載量、荷物X以降の配送先への到着時刻、出発時刻、拠点への帰着時刻およびコストが計算され、その計算されたコストが評価されるまで、上述したステップS2419〜ステップS2427が繰返し実行される。
そして、ステップS2420において、出発拠点および荷物1〜荷物3の全てが選択済みと判定されると、ステップS2417へ戻り、次の車両2が選択される。そうすると、車両2が走行する経路の拠点(Cen)−荷物5間、荷物5−荷物6間、荷物6−荷物7間および荷物7−拠点(Cen)間に荷物Xを挿入した場合の車両2の積載量、荷物X以降の配送先への到着時刻、出発時刻、拠点への帰着時刻およびコストが計算され、その計算されたコストが評価される(ステップS2419〜ステップS2427)。
そして、ステップS2418において、全ての車両(車両1〜車両L)に対して荷物Xの割付可能性を判断したと判定されたとき、荷物Xを荷物Zの直後に挿入し、車両の積載量(重量および容量)、荷物X以降の配送先への到着時刻、出発時刻、拠点への帰着時刻およびコストを計算する(ステップS2428)。
荷物Zとして車両1に割り付けられた荷物1が選択されたとすると、荷物Xを荷物1の直後、すなわち、荷物1−荷物2間に挿入し(図19の(d)参照)、荷物X以降の配送先への到着時刻、すなわち、荷物Xを荷物1−荷物2間に挿入した場合の荷物2および荷物3の配送先への到着時刻、車両1の出発時刻および拠点(Cen)への帰着時刻を計算する。
ステップS2428後、配送計画立案手段222は、ステップS2412へ戻り、割付車両=無限大(∞)である次の荷物Xを選択し、上述したステップS2416〜ステップS2428を実行する。そして、ステップS2413において、全ての荷物が割付済みと判定されると、初期解作成処理が終了する。
このように、配送計画立案手段222は、基本計画立案手段221が作成した基本配送計画と同じ基本配送計画をステップS2412〜ステップS2415によって作成し、その基本配送計画の作成において車両に割り付けられなかった荷物X(割付車両=無限大(∞))を1つづつ選択し、その選択した荷物Xを基本配送計画における全ての経路および未割付の経路(拠点(Cen)−拠点(Cen)のみからなる経路)に挿入してコストが最小になる荷物Xの挿入位置を決定する。その結果、図12に示す荷物情報の荷物M+1〜荷物Nに対して挿入位置が決定される。
図16および図17に示すフローチャートに従って実行される初期解作成処理の概念を具体的に説明する。なお、基本計画立案手段221によって立案された基本配送計画は、車両1および2に対する配送計画からなるとし、車両1に対応付けられた経路パターンは、図2に示す経路パターンRPT1であり、車両2に対応付けられた経路パターンは、図2に示す経路パターンRPT2であるとする。
図20から図24は、それぞれ、図16および図17に示すフローチャートに従って実行される初期解作成処理の概念を具体的に説明するための第1から第5の概念図である。
図20を参照して、図16に示すステップS2412〜ステップS2415が実行されることによって、車両1および2に対する配送計画がそれぞれ経路パターンRPT1およびRPT2に沿って立案される(図20の(a)参照)。すなわち、車両1に対して、経路が拠点(Cen)−配送先1−配送先2−配送先3−拠点(Cen)からなり、拠点(Cen)から配送先1まで26分で移動し、配送先1から配送先2まで9分で移動し、配送先2から配送先3まで7分で移動し、配送先3から拠点(Cen)まで11分で移動する基本配送計画が立案される。
同様にして、車両2に対して、経路が拠点(Cen)−配送先α−配送先β−配送先γ−拠点(Cen)からなり、拠点(Cen)から配送先αまで27分で移動し、配送先αから配送先βまで6分で移動し、配送先βから配送先γまで10分で移動し、配送先γから拠点(Cen)まで21分で移動する基本配送計画が立案される。
そして、ステップS2412〜ステップS2415による基本配送計画の立案において割り付けられなかった荷物Xの配送先A〜Dが追加される。この場合、配送計画立案手段222は、配送先1〜3,α〜γ、A〜Dの相互間の移動時間(図20の(b)参照)を演算して保持している。
図21を参照して、配送計画立案手段222は、図16および図17に示すステップS2416〜ステップS2428を実行することによって、割付車両=無限大(∞)である1番目の荷物X(「荷物X1」と表記する)の配送先Aを拠点(Cen)−配送先1間、配送先1−配送先2間、配送先2−配送先3間、配送先3−拠点(Cen)、拠点(Cen)−配送先α間、配送先α−配送先β間、配送先β−配送先γ間、および配送先γ−拠点(Cen)間にそれぞれ挿入した場合における車両1,2のトータルの移動時間の増加量を演算する(図21の(b)参照)。そして、配送計画立案手段222は、荷物X1の配送先Aを配送先3と拠点(Cen)との間に挿入した場合、トータルの移動時間(コスト)の増加量が2分と最小であるので(ステップS2427において荷物X1を配送先3−拠点(Cen)間に挿入したコストが最小コストよりも小さいと判定されることに相当する)、荷物X1の配送先Aを配送先3と拠点(Cen)との間に挿入する。
図22を参照して、その後、配送計画立案手段222は、図16および図17に示すステップS2416〜ステップS2428を実行することによって、割付車両=無限大(∞)である2番目の荷物X(「荷物X2」と表記する)の配送先Bを拠点(Cen)−配送先1間、配送先1−配送先2間、配送先2−配送先3間、配送先3−拠点(Cen)、拠点(Cen)−配送先α間、配送先α−配送先β間、配送先β−配送先γ間、および配送先γ−拠点(Cen)間にそれぞれ挿入した場合における車両1,2のトータルの移動時間の増加量を演算する(図22の(b)参照)。そして、配送計画立案手段222は、荷物X2の配送先Bを配送先2と配送先3との間に挿入した場合、トータルの移動時間(コスト)の増加量が8分と最小であるので(ステップS2427において荷物X2を配送先2−配送先3間に挿入したコストが最小コストよりも小さいと判定されることに相当する)、荷物X2の配送先Bを配送先2と配送先3との間に挿入する。
図23を参照して、その後、配送計画立案手段222は、、図16および図17に示すステップS2416〜ステップS2428を実行することによって、割付車両=無限大(∞)である3番目の荷物X(「荷物X3」と表記する)の配送先Cを拠点(Cen)−配送先1間、配送先1−配送先2間、配送先2−配送先3間、配送先3−拠点(Cen)、拠点(Cen)−配送先α間、配送先α−配送先β間、配送先β−配送先γ間、および配送先γ−拠点(Cen)間にそれぞれ挿入した場合における車両1,2のトータルの移動時間の増加量を演算する(図23の(b)参照)。そして、配送計画立案手段222は、荷物X3の配送先Cを拠点(Cen)と配送先αとの間に挿入した場合、トータルの移動時間(コスト)の増加量が2分と最小であるので(ステップS2427において荷物X3を拠点(Cen)−配送先α間に挿入したコストが最小コストよりも小さいと判定されることに相当する)、荷物X3の配送先Cを拠点(Cen)と配送先αとの間に挿入する。
図24を参照して、最後に、配送計画立案手段222は、図16および図17に示すステップS2416〜ステップS2428を実行することによって、割付車両=無限大(∞)である4番目の荷物X(「荷物X4」と表記する)の配送先Dを拠点(Cen)−配送先1間、配送先1−配送先2間、配送先2−配送先3間、配送先3−拠点(Cen)、拠点(Cen)−配送先α間、配送先α−配送先β間、配送先β−配送先γ間、および配送先γ−拠点(Cen)間にそれぞれ挿入した場合における車両1,2のトータルの移動時間の増加量を演算する(図24の(b)参照)。そして、配送計画立案手段222は、荷物X4の配送先Dを配送先γと拠点(Cen)との間に挿入した場合、トータルの移動時間(コスト)の増加量が1分と最小であるので(ステップS2427において荷物X4を配送先γ−拠点(Cen)間に挿入したコストが最小コストよりも小さいと判定されることに相当する)、荷物X4の配送先Dを配送先γと拠点(Cen)との間に挿入する。
このように、配送計画立案手段222は、図16および図17に示すフローチャートを実行して初期解作成処理を行なう。そして、配送計画立案手段222は、基本配送計画における配送先1〜3(または配送先α〜γ)を車両1(または車両2)が配送する順序を保持したまま、荷物X1〜X4の配送先A〜Dを基本巡回経路に挿入して初期解を作成する。
図16および図17に示すフローチャートを実行して初期解を作成する場合、荷物の個数mは、1以上であればよい。そして、このm個の荷物は、各配送先が基本巡回経路に含まれるi(iは0以上の整数)個の荷物と、各配送先が基本巡回経路に含まれないj(jは、i+j=mを満たす1以上の整数)個の荷物とからなる。この場合、i個の荷物は、図16に示すステップS2411〜S2415の経路に従って基本巡回経路に沿って車両に割付けられ、基本配送計画が立案される。また、jp個の荷物に対しては、図16および図17に示すステップS2416〜S2428の経路に従って、基本巡回経路における各配送先を巡回する順序を維持しながらコストが最小になるようにj個の荷物の各配送先を基本巡回経路へ挿入する挿入位置が決定され、i+j個の荷物を各配送先へ配送する配送計画が立案される。このように、基本巡回経路の各配送先へ配送する荷物の個数iが0個であっても、基本巡回経路の各配送先以外の配送先を有するj個の荷物があれば、図16および図17に示すフローチャートは実行される。
また、上記においては、経路パターンRPT1,RPT2によって表されるように、基本巡回経路は、2個であるとして説明したが、この発明においては、基本巡回経路は、少なくとも1つあればよい。
そして、一般的に、車両がn(nは1以上の整数)台である場合、基本巡回経路は、k(kは、k≦nを満たす1以上の整数)個の基本巡回経路からなる。すなわち、n台の車両のうち、k台の車両に対応してk個の基本巡回経路が確立される。この場合、配送すべきm個の荷物は、各配送先がk個の基本巡回経路に含まれるs(sは0以上の整数)個の荷物と、各配送先がk個の基本巡回経路に含まれないp(pは、s+p=mを満たす1以上の整数)個の荷物とからなる。そして、s個の荷物は、図16に示すステップS2411〜S2415の経路に従ってk個の基本巡回経路に沿って各車両に割付けられ、基本配送計画が立案される。また、p個の荷物に対しては、図16および図17に示すステップS2416〜S2428の経路に従って、基本巡回経路における各配送先を巡回する順序を維持しながらコストが最小になるようにp個の荷物の各配送先を基本巡回経路へ挿入する挿入位置が決定され、s+p個の荷物を各配送先へ配送する配送計画が立案される。このように、基本巡回経路の各配送先へ配送する荷物の個数sが0個であっても、基本巡回経路の各配送先以外の配送先を有するp個の荷物があれば、図16および図17に示すフローチャートは実行される。
車両が2台以上の場合、すなわち、nが2以上の整数である場合、基本巡回経路の各配送先と異なる配送先を有するp個の荷物は、k個の基本巡回経路に対応するk台の車両によって配送されるq(qは、q≦pを満たす0以上の整数)個の荷物と、k台の車両によって各配送先へ配送できないr(rは、q+r=pを満たす1以上の整数)個の荷物とからなる。また、n(nは2以上の整数)台の車両は、k個の基本巡回経路に対応付けられたk台の車両と、未だ基本巡回経路に対応付けられていないd(dは、k+d≦nを満たす0以上の整数)台の車両とからなる。このd台の車両は、拠点(Cen)−拠点(Cen)からなる経路(未だ配送先が存在しない経路)が対応付けられている。そして、q個の荷物に対しては、図16および図17に示すステップS2416〜S2428の経路に従って、q個の荷物に対応するq個の配送先をk個の基本巡回回路に追加し、基本巡回経路における各配送先を巡回する順序を維持しながらコストが最小となるようにq個の配送先をk個の基本巡回経路に挿入する挿入位置を決定する。また、r個の荷物に対しては、図16および図17に示すステップS2416〜S2428の経路に従って、d台の車両によってr個の荷物を各配送先へ配送するための巡回経路(拠点(Cen)−拠点(Cen)からなる経路にr個の荷物の各配送先を追加した巡回経路)を生成し(図16に示すステップS2421がr個の荷物に対して繰り返し実行されることによって生成される)、k+d台の車両に対するコストが最小になるようにk+d台の車両によってm個の荷物を各配送先へ配送するための配送計画を立案する。
拠点(Cen)−拠点(Cen)からなる経路に対応付けられた車両が0台の場合も想定できるのは、k個の基本巡回経路に対応付けられたk台の車両によって配送可能な荷物だけの場合も想定できるからである。
(B)追加荷物最適化処理
図25および図26は、それぞれ、図15に示す追加荷物最適化処理の動作を説明するための第1および第2のフローチャートである。なお、以下においては、車両Sは、図16および図17に示すフローチャートにおいて荷物X(割付車両=無限大(∞))が割り付けられた車両を表わし、車両Tは、割り付けられた荷物X(割付車両=無限大(∞))を移動する移動先の車両を表わす。たとえば、図24に示す例では、配送先Aを有する荷物X1および配送先Bを有する荷物X2に対して、車両1が車両Sであり、荷物X1,X2の配送先A,Bを車両2の経路パターン(拠点(Cen)−配送先α−配送先β−配送先γ−拠点(Cen))へ移動するならば、車両2が車両Tである。
また、移動する荷物を荷物Xとし、荷物Xを挿入する直前の車両Tが配送する荷物を荷物Yとし、コストが最小となる荷物Xを荷物Zとし、コストが最小となったときの車両Tが配送する荷物を荷物Wとする。
図25を参照して、最適化手段223は、最小コスト=無限大(∞)と設定し(ステップS2431)、車両情報(図13参照)から車両Sを順次選択する(ステップS2432)。そして、最適化手段223は、全ての車両を選択済みか否かを判定し(ステップS2433)、全ての車両を選択済みでないとき、現在の解の車両Sの荷物Xを先頭から順に選択する(ステップS2434)。すなわち、最適化手段223は、最初に車両1を選択するので、図24の(a)に示す車両1(=車両S)の各配送先1,2,B,3,Aへ配送する荷物X(荷物1、荷物2、荷物X2、荷物3および荷物X1)を先頭から順に選択する。したがって、最適化手段223は、ステップS2434において、まず、荷物1を選択する。
そして、最適化手段223は、全ての荷物Xを選択したか否かを判定する(ステップS2435)。この場合、最適化手段223は、荷物1のみを選択しているので、ステップS2435においては、全ての荷物を選択済みではないと判定され、最適化手段223は、選択した荷物X(=荷物1)の割付車両が無限大(∞)であるか否かをさらに判定する(ステップS2436)。選択した荷物X(=荷物1)の割付車両は、“1”であり、無限大(∞)ではないので、最適化手段223は、ステップS2434へ戻り、次の荷物2を選択する。
その後、最適化手段223は、ステップS2435において全ての荷物を選択済みではないと判定し、ステップS2436において荷物X(=荷物2)の割付車両が無限大(∞)でないと判定し、さらに、ステップS2434へ戻って次の荷物X2を選択する。
そうすると、最適化手段223は、ステップS2435を介してステップS2436へ移行し、ステップS2436において、荷物X(=荷物X2)の割付車両=無限大(∞)であると判定し(荷物X2は、車両1に対応付けられた経路:拠点(Cen)−配送先1−配送先2−配送先3−拠点(Cen)に配送先Bが挿入された荷物であるので、割付車両=無限大(∞)である)、車両情報から順に車両Tを選択する(ステップS2437)。図24に示す例では、最適化手段223は、車両情報から車両2を車両Tとして選択する。
そして、最適化手段223は、全ての車両を選択済みか否かを判定し(ステップS2438)、全ての車両を選択済みではないとき、現在の解の車両Tの出発拠点あるいは荷物Yを先頭から順に選択する(ステップS2439)。図24に示す例では、最適化手段223は、車両2(=車両T)の拠点(Cen)、荷物X3、荷物5、荷物6、荷物7および荷物X4を先頭から順に選択する。
その後、最適化手段223は、全ての荷物を選択済みか否かを判定し(ステップS2440)、全ての荷物を選択済みではないとき、最適化手段223は、車両Sから選択した荷物X(=荷物X2)を削除し、車両Tの選択した出発拠点あるいは荷物Yの次に荷物Xを挿入した場合の車両Sおよび車両Tの積載量、配送先への到着時刻、出発時刻、拠点への帰着時刻およびコストを計算する(ステップS2441)。
すなわち、最適化手段223は、図24に示す荷物X2の配送先Bを車両1(=車両S)の配送経路から削除し、配送先Bを車両2(=車両T)の拠点(Cen)の次に挿入した場合の車両1および2の積載量、配送先への到着時刻、出発時刻、拠点への帰着時刻およびコストを計算する。
そして、最適化手段223は、計算した車両2の積載重量が最大積載重量以下であるか否か、および車両2の積載容量が最大積載容量以下であるか否かを順次判定し(ステップS2442,S2443)、積載重量が最大積載重量以下であり、かつ、積載容量が最大積載容量以下であるとき、さらに、車両2の各配送先への到着時刻が時刻指定の範囲であるか否かを判定する(ステップS2444)。
荷物情報(図12参照)は、各荷物1〜Nの時刻指定を含むので、最適化手段223は、ステップS2441において計算した荷物X2、荷物X3、荷物5、荷物6、荷物7および荷物X4の各配送先への到着時刻を荷物情報(図12)の指定時刻と比較することによって、荷物X2、荷物X3、荷物5、荷物6、荷物7および荷物X4の各配送先への到着時刻が時刻指定の範囲であるか否かを判定する。
そして、荷物X2、荷物X3、荷物5、荷物6、荷物7および荷物X4の各配送先への到着時刻が時刻指定の範囲であると判定されると、最適化手段223は、拠点(Cen)への時刻が帰着時刻の制約内であるか否かを判定する(ステップS2445)。車両情報(図13参照)は、帰着時刻を含むので、最適化手段223は、ステップS2441において計算した拠点(Cen)への帰着時刻を車両情報(図13)における帰着時刻と比較することによって、拠点(Cen)への時刻が帰着時刻の制約内であるか否かを判定する。
ステップS2445において、拠点(Cen)への時刻が帰着時刻の制約内であると判定されると、最適化手段223は、ステップS2441において計算したコストが最小コストよりも小さいか否かを判定する(ステップS2446)。1回目にステップS2441が実行され、計算されたコストCstm1は、荷物X2を車両2の拠点(Cen)−荷物X3(=配送先C)間に挿入した場合のコストである。そして、最小コストは、ステップS2431において無限大(∞)に設定されているので、1回目にステップS2441において計算されたコストCstm1は、最小コストよりも小さくなる。そして、最適化手段223は、最小コストを無限大(∞)からコストCstm1に更新し、荷物Xを荷物Zと設定し、荷物Yを荷物Wと設定する(ステップS2447)。
図24に示す例では、荷物X2を車両2の拠点(Cen)と荷物X3(配送先C)との間に挿入したときのコストCstm1が最小になったとき、荷物X3を荷物Zに設定し、荷物X3、荷物5、荷物6、荷物7および荷物X4を荷物Wに設定する。
その後、一連の動作は、ステップS2439へ戻る。また、車両の積載重量が最大積載重量を越えたとき(ステップS2442において“NO”)、車両の積載容量が最大積載容量を越えたとき(ステップS2443において“NO”)、荷物Y以降の配送先への到着時刻が指定時刻の範囲外であるとき(ステップS2444において“NO”)、拠点への時刻が帰着時刻の制約外であるとき(ステップS2445において“NO”)、ステップS2441において計算されたコストが最小コストよりも小さいか否かを判定することなく、一連の動作は、ステップS2439へ戻る。すなわち、積載重量等が条件を満たさない場合、荷物Xを挿入した場合のコストを評価することなく、荷物Xを次の挿入位置へ挿入する動作へ移行する。
また、ステップ2442〜ステップS2445までの間に、車両S(=車両1)の積載重量および積載容量がそれぞれ最大積載重量および最大積載容量以下であるか否かが判定されていないが、これは、荷物X2を車両1(=車両S)の経路から削除したので(ステップS2441)、車両1(=車両S)の積載重量および積載容量がそれぞれ最大積載重量および最大積載容量を越えることは有り得ないからである。
ステップS2439へ戻ると、最適化手段223は、次に、荷物X3(配送先C)を選択し(ステップS2439)、荷物X2を荷物X3−荷物5間に挿入した場合の車両1および2の積載量、配送先への到着時刻、出発時刻、拠点への帰着時刻およびコストを計算する。その後、最適化手段223は、上述したステップS2442〜ステップS2447を実行する。そして、ステップS2447において、荷物X2を荷物X3−荷物5間に挿入したときのコストCstm2が最小コスト(=荷物X2を拠点(Cen)−荷物X3間に挿入したときのコストCstm1)よりも小さければ、最小コスト=コストCstm2に設定される。一方、コストCstm2が最小コスト(=コストCstm1)よりも小さくないとき、最小コストは更新されない。
そして、ステップS2440において、全ての荷物を選択済みと判定されるまで、すなわち、荷物X2を拠点(Cen)−荷物X3間、荷物X3−荷物5間、荷物5−荷物6間、荷物6−荷物7間、荷物7−荷物X4間および荷物X4−拠点(Cen)間の全てに挿入し、車両SおよびT(車両1および2)の積載量、配送先への到着時刻、出発時刻、拠点への帰着時刻およびコストが計算され、その計算されたコストが評価される。
ステップS2440において、全ての荷物を選択済みであると判定されると、一連の動作は、ステップS2437へ戻り、次の車両が選択され、その選択された車両に対して、上述したステップS2439〜ステップS2447が実行される。
そして、ステップS2438において、全ての車両を選択済みであると判定されると、一連の動作は、ステップS2434へ戻り、次の荷物Xが選択され、上述したステップS2436〜ステップS2447が実行される。
その後、ステップS2435において、全ての荷物を選択済みであると判定された場合、図24に示す例では、車両1が配送する荷物1、荷物2、荷物X2、荷物3および荷物X1のうち、追加された荷物である荷物X2,X1を、車両2が配送する荷物間(=拠点(Cen)−荷物X3間、荷物X3−荷物5間、荷物5−荷物6間、荷物6−荷物7間、荷物7−荷物X4間および荷物X4−拠点(Cen)間)に順次挿入し、車両1および2のコストがさらに小さくなる荷物X2,X1の挿入位置が決定される。
そして、ステップS2435における“YES”の後、ステップS2432において、次の車両、すなわち、車両2が車両Sとして選択されると、上述したステップS2434〜ステップS2447によって、車両2が配送する荷物X3、荷物5、荷物6、荷物7および荷物X4のうち、荷物X3,X4を、車両1が配送する荷物間(=拠点(Cen)−荷物1間、荷物1−荷物2間、荷物2−荷物X2間、荷物X2−荷物3間、荷物3−荷物X1間および荷物X1−拠点(Cen)間)に順次挿入し、車両1および2のコストがさらに小さくなる荷物X3,X4の挿入位置が決定される。
そして、ステップS2433において、全ての車両を選択済みと判定されると、最適化手段223は、コストが最小である荷物Zを現在の車両から削除し、移動先の車両Tにおける出発拠点あるいは荷物Yの次に荷物Zを挿入し、各車両の積載量、配送先への到着時刻、出発時刻、拠点への帰着時刻およびコストを計算する(ステップS2448)。
すなわち、図24に示す例において、車両1が配送する荷物X2の配送先Bを車両2の配送先である配送先C−配送先α間へ移動した方が、コストがさらに小さくなる場合、最適化手段223は、荷物X2の配送先Bを車両1から削除し、配送先Bを配送先Cと配送先αとの間に挿入する。そして、最適化手段223は、配送先Bを移動した後に、車両1および2の積載量、配送先への到着時刻、出発時刻、拠点への帰着時刻およびコストを計算する。
そして、ステップS2448において、計算された積載量、配送先への到着時刻、出発時刻、拠点への帰着時刻およびコストが最終的な配送計画となる。
ステップS2448の後、追加荷物最適化処理は終了する。
このように、追加荷物最適化処理は、初期解作成処理によって作成された配送計画における追加荷物(荷物X1〜X4)を移動させてコストがさらに小さくなる追加荷物(荷物X1〜X4)の挿入位置を決定する処理である。
図27および図28は、それぞれ、図15に示す追加荷物最適化処理の他の動作を説明するための第1および第2のフローチャートである。図27および図28に示すフローチャートは、図25および図26に示すフローチャートのステップS2439およびS2441をそれぞれステップS2439AおよびステップS2441Aに代え、ステップS2448をステップS2449に代え、ステップS2442AおよびS2443Aを追加したものであり、その他は、図25および図26に示すフローチャートと同じである。
図27を参照して、ステップS2438において、全ての車両を選択済みではないと判定されたとき、最適化手段223は、現在の解の車両Tの荷物Yを先頭から順に選択する(ステップS2439A)。すなわち、最適化手段223は、車両2の追加された荷物である荷物X3および荷物X4を先頭から順に選択する。
また、最適化手段223は、ステップS2440において全ての荷物を選択済みではないと判定されたとき、車両Sから選択した荷物Xを、車両Tから選択した荷物Xと交換した場合の車両Sおよび車両Tの積載量、配送先への到着時刻、出発時刻、拠点への帰着時刻およびコストを計算する(ステップS2441A)。たとえば、最適化手段223は、車両1(=車両S)の荷物X2を車両2(=車両T)の荷物X3と交換し、車両1および車両2の積載量、配送先への到着時刻、出発時刻、拠点への帰着時刻およびコストを計算する。
さらに、最適化手段223は、ステップS2442において、車両Tの積載重量が最大積載重量以下であると判定されたとき、車両Sの積載重量が最大積載重量以下であるか否かを判定し(ステップS2442A)、ステップS2443において、車両Tの積載容量が最大積載容量以下であると判定されたとき、車両Sの積載容量最大積載容量以下であるか否かを判定する(ステップS2443A)。
そして、ステップS2443Aにおいて、車両Sの積載容量が最大積載容量以下であると判定されたとき、上述したステップS2444〜S2448が実行される。
さらに、最適化手段223は、ステップS2433において全ての車両が選択済みであると判定すると、荷物Zを荷物Wと交換し、各車両の積載量、配送先への到着時刻、出発時刻、拠点への帰着時刻およびコストを計算する(ステップS2449)。そして、追加荷物最適化処理が終了する。
このように、図27および図28に示すフローチャートに従って実行される追加荷物最適化処理は、初期解作成処理によって作成された配送計画における追加荷物(荷物X1〜X4)を相互に交換させてコストがさらに小さくなる追加荷物(荷物X1〜X4)の挿入位置を決定する処理である。そして、図27および図28に示すフローチャートに従って追加荷物最適化処理を実行した場合も、基本配送計画によって立案された荷物1〜3および5〜6の配送順序は保持されたままである。
上述したように、この発明においては、追い込み立案における初期解作成処理および追加荷物最適化処理の両方においては、基本巡回経路の配送先(配送先1〜3およびα〜γ)を巡回する順序を維持しながら追加荷物X1〜X4の配送先A〜Dを基本巡回経路へ挿入すべき挿入位置を決定して全体の荷物を配送する配送計画を立案するので、固定の配送先(=基本巡回経路の配送先(配送先1〜3およびα〜γ))へ配送する荷物と、日々変化する荷物とが混在した荷物の配送計画を立案する場合、固定の配送先に対して固定の配送順序で配送できるとともに、日々変化する荷物に対しては配送計画を効率的に立案できる。また、配送計画の立案結果が、日々大幅に変化することが無いので、固定の配送先において日々の配送時間が大幅に変動することがない。その結果、固定の配送先に対するサービス内容を一定の品質以上に保持できる。
さらに、既に立案した計画を崩すことなく追加の荷物を追加した計画を立案できるので、車両に積み込み荷物の準備等、他へ与える影響を少なくできる。
なお、この発明においては、追加荷物最適化処理は、初期解作成処理によって作成された配送計画における追加荷物(荷物X1〜X4)を、図25および図26に示すフローチャートに従って他の車両が配送する経路の配送先間へ移動させてコストがさらに小さくなる追加荷物(荷物X1〜X4)の挿入位置を決定してもよいし、図27および図28に示すフローチャートに従って追加荷物(荷物X1〜X4)の挿入位置を相互に交換してコストがさらに小さくなる追加荷物(荷物X1〜X4)の挿入位置を決定してもよいし、さらに、図25および図26に示すフローチャートと図27および図28に示すフローチャートとの両方に従って追加荷物(荷物X1〜X4)の挿入位置の移動および交換を行ない、コストがさらに小さくなる追加荷物(荷物X1〜X4)の挿入位置を決定してもよい。
この発明においては、基本経路確立手段21は、図6に示すフローチャートに従って基本巡回経路(図2に示す経路パターンRPT1,RPT2または図7に示す2つの経路)を確立する。
そして、巡回計画立案手段22の基本計画立案手段221は、基本経路確立手段21が確立した基本巡回経路(経路パターンRPT1,RPT2)に基づいて、図8に示すフローチャートに従ってパターン配車による配送パターン(図9参照)を立案する。また、配送計画立案手段222は、基本計画立案手段221が立案した配送パターン(図9参照)に基づいて、図10に示すフローチャートに従って各荷物の荷物情報、車両情報および配送先間コストテーブルを編集し(ステップS23および図12〜図14参照)、その編集した荷物情報、車両情報および配送先間コストテーブルを用いて追い込み立案アルゴリズムによって配送計画を立案する(ステップS24参照)。そして、追い込み立案アルゴリズムによる配送計画の立案の詳細な動作は、図16および図17に示すフローチャートと、図25および図26(または図27および図28)に示すフローチャートとに従って実行され、この追い込み立案においては、基本巡回経路に含まれる配送先を巡回する順序を維持しながらコスト(=目的関数)が最小になるように配送計画が立案される。
したがって、この発明による車両巡回計画立案方法は、基本巡回経路を確立するステップAと、その確立された基本巡回経路に基づいて、基本巡回経路に含まれる配送先を巡回する順序を維持しながらコスト(=目的関数)が最小になるように配送計画を立案するステップBとを備える。この場合、基本巡回経路は、少なくとも1つの配送先を含んでいればよい。
そして、この発明による車両巡回計画立案方法は、配送すべき荷物の配送先が全て基本巡回経路に含まれる場合、ステップBにおいて、コスト(=目的関数)が最小になるように基本巡回経路に沿って車両の配送計画を立案する。この場合、割付車両=無限大(∞)である荷物が存在しないので、図16に示すステップS2411〜ステップS2415のみが実行される。
また、この発明による車両巡回計画立案方法は、配送先が基本巡回経路に含まれる荷物と、配送先が基本巡回経路に含まれない荷物とから配送すべき荷物が構成される場合、ステップBにおいて、配送先が基本巡回経路に含まれる荷物を基本巡回経路に沿って各配送先へ配送するための基本配送計画を立案し(図16のステップS2411〜ステップS2415参照)、配送先が基本巡回経路に含まれない荷物の配送先を基本巡回経路に追加し、基本巡回経路における配送先を巡回する順序を維持しながらコスト(=目的関数)が最小になるように、配送先が基本巡回経路に含まれない荷物の配送先の挿入位置を決定して配送すべき荷物を各配送先へ配送するための配送計画を立案する(図16および図17のステップS2416〜ステップS2428参照)。
さらに、この発明による車両巡回計画立案方法は、複数の車両と、その複数の車両に対応付けられた複数の基本巡回経路とを用いて配送すべき荷物を各配送先へ配送するための配送計画を立案する方法であって、配送先が基本巡回経路に含まれる荷物と、配送先が基本巡回経路に含まれない荷物とから配送すべき荷物が構成される場合、ステップBにおいて、配送先が基本巡回経路に含まれる荷物を基本巡回経路に沿って各配送先へ配送するための基本配送計画を立案し(図16のステップS2411〜ステップS2415参照)、配送先が基本巡回経路に含まれない荷物の配送先を複数の基本巡回経路に追加し、各基本巡回経路における配送先を巡回する順序を維持しながら複数の車両が巡回するときのコスト(=目的関数)が最小になるように、配送先が基本巡回経路に含まれない荷物の配送先の挿入位置を決定して配送すべき荷物を各配送先へ配送するための配送計画を立案する(図16および図17のステップS2416〜ステップS2428参照)。そして、この発明による車両巡回計画立案方法は、複数の車両と、その複数の車両に対応付けられた複数の基本巡回経路とを用いて配送すべき荷物を各配送先へ配送するための配送計画を立案する場合、ステップBにおいて立案された配送計画における、配送先が基本巡回経路に含まれない荷物の配送先を移動および/または交換してコスト(=目的関数9)をさらに小さくする最適化処理を行なうステップCをさらに備える(図25および図26に示すフローチャートまたは図27および図28に示すフローチャート参照)。
さらに、この発明による車両巡回計画立案方法は、配送先が基本巡回経路に含まれない荷物を基本巡回経路に沿って荷物を配送する車両によって配送できない場合、ステップBにおいて、荷物が未割付の車両を用いて配送計画を立案する(図16に示すステップS2418においては、全ての車両に対して荷物の割付可能性を判断したかが判定されるので、荷物が未割付の車両も配送計画を立案する際の対象になっている)。
図16および図17に示すフローチャートにおいては、既に車両に割り付けられている荷物の配送計画を立案した後(ステップS2411〜ステップS2415の後)、未割付の荷物の配送計画を立案するので(ステップS2416〜ステップS2427)、この発明による車両巡回計画立案方法は、配送すべき荷物について基本巡回経路を用いて配送計画を立案した後に追加された荷物を、基本巡回経路における配送先を巡回する順序を維持しながら、その追加された荷物も含めて全体の荷物に対する配送計画を立案する方法であってもよい。
上記においては、各車両が拠点を出発して各配送先を巡回し、再び、拠点へ戻るまでの全車両の移動時間をコスト(=目的関数)としたが、この発明においては、これに限らず、各車両が拠点を出発して各配送先を巡回し、再び、拠点へ戻るまでの全車両の移動距離をコスト(=目的関数)としてもよく、各車両が拠点を出発して各配送先を巡回し、再び、拠点へ戻るまでの全車両の移動時間および移動距離をコスト(=目的関数)としてもよい。
したがって、この発明による車両巡回計画立案方法は、各車両が拠点を出発して各配送先を巡回し、再び、拠点へ戻るまでの全車両の移動時間および/または移動距離をコスト(=目的関数)とするものであればよい。
また、上記においては、コスト(=目的関数)が最小になるように配送計画を立案したが、この発明においては、これに限らず、コスト(=目的関数)が小さくなるように配送計画を立案してもよく、コスト(=目的関数)が所定値以下になるように配送計画を立案するようにしてもよい。
さらに、上記においては、複数の荷物を各配送先へ配送するための配送計画について説明したが、この発明による車両巡回計画立案方法は、郵便物を複数の車両を用いて各配達先へ配達するときの配達計画を立案する方法であってもよいし、宅配物を複数の車両を用いて各配達先へ配達するときの配達計画を立案する方法であってもよいし、荷物を各集荷先から集荷する集荷計画を立案する方法であってもよいし、複数のゴミ収集車を用いてゴミを収集する計画を立案する方法であってもよい。これらの各種の配達計画、集荷計画およびゴミの収集計画の立案においては、定まった配達先、集荷先および収集先からなる基本巡回経路に基づいて配達計画、集荷計画および収集計画を立案し、基本巡回経路に含まれない配達先、集荷先および収集先を上述した追い込み立案によって基本巡回経路に挿入して配達計画、集荷計画および収集計画が立案される。そして、この発明による車両巡回計画立案方法は、一般的には、少なくとも1つの巡回先を含む少なくとも1つの基本巡回経路があり、各車両が各巡回先を巡回するときの目的関数を小さくするようにその基本巡回経路を用いて巡回計画を立案する方法であればよい。
さらに、この発明によるコンピュータに実行させるためのプログラムは、上述した車両巡回計画立案方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
さらに、この発明によるコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体は、上述した車両巡回計画立案方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、固定の巡回先へ安定して巡回可能な車両巡回計画立案装置に適用される。また、この発明は、固定の巡回先へ安定して巡回可能な車両巡回計画立案方法に適用される。さらに、この発明は、固定の巡回先へ安定して巡回可能な車両巡回計画立案方法をコンピュータに実行させるためのプログラムに適用される。さらに、この発明は、固定の巡回先へ安定して巡回可能な車両巡回計画立案方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体に適用される。さらに、この発明の別の目的は、配送先が固定された荷物を安定して配送可能な車両巡回計画立案装置に適用される。さらに、この発明は、配送先が固定された荷物を安定して配送可能な車両巡回計画立案方法に適用される。さらに、この発明は、配送先が固定された荷物を安定して配送可能な車両巡回計画立案方法をコンピュータに実行させるためのプログラムに適用される。さらに、この発明は、配送先が固定された荷物を安定して配送可能な車両巡回計画立案方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体に適用される。
この発明の実施の形態による車両巡回計画立案方法を実行して車両の巡回計画を立案するパーソナルコンピュータの構成を示す概略ブロックである。 経路パターンを示す図である。 荷物情報を示す図である。 車両情報を示す図である。 図1に示すCPUの機能ブロック図である。 配送パターンの登録を説明するためのフローチャートである。 配送パターンの概念図である。 配送パターンを用いたパターン配車の動作を説明するためのフローチャートである。 パターン配車の概念図である。 追い込み立案の動作を説明するためのフローチャートである。 図10に示すパラメータ編集の動作を説明するためのフローチャートである。 パラメータ編集によって編集された荷物情報を示す図である。 パラメータ編集によって編集された車両情報を示す図である。 パラメータ編集によって編集された配送先間コストテーブルを示す図である。 図10に示す追い込み立案アルゴリズムの構成を示すフローチャートである。 図15に示す初期解作成処理の動作を説明するための第1のフローチャートである。 図15に示す初期解作成処理の動作を説明するための第2のフローチャートである。 荷物割付の概念図である。 追加荷物を基本巡回経路に挿入する概念を説明するための図である。 図16および図17に示すフローチャートに従って実行される初期解作成処理の概念を具体的に説明するための第1の概念図である。 図16および図17に示すフローチャートに従って実行される初期解作成処理の概念を具体的に説明するための第2の概念図である。 図16および図17に示すフローチャートに従って実行される初期解作成処理の概念を具体的に説明するための第3の概念図である。 図16および図17に示すフローチャートに従って実行される初期解作成処理の概念を具体的に説明するための第4の概念図である。 図16および図17に示すフローチャートに従って実行される初期解作成処理の概念を具体的に説明するための第5の概念図である。 図15に示す追加荷物最適化処理の動作を説明するための第1のフローチャートである。 図15に示す追加荷物最適化処理の動作を説明するための第2のフローチャートである。 図15に示す追加荷物最適化処理の他の動作を説明するための第1のフローチャートである。 図15に示す追加荷物最適化処理の他の動作を説明するための第2のフローチャートである。
符号の説明
1 入力部、2 CPU、3 メモリ、4 ハードディスク、5 データベース、6 表示部、10 パーソナルコンピュータ、21 基本経路確立手段、22 巡回計画立案手段、221 基本計画立案手段、222 配送計画立案手段、223 最適化手段。

Claims (22)

  1. 車両が拠点を出発して巡回先を巡回し、前記拠点に戻るまでの前記車両の移動時間および/または移動距離を含む目的関数を小さくするように前記車両の巡回計画を立案する車両巡回計画立案方法であって、
    前記車両が所定の順序で巡回する少なくとも1つの巡回先を含み、かつ、前記車両に対応付けられた基本巡回経路を確立する第1のステップと、
    前記確立された基本巡回経路に基づいて、前記少なくとも1つの巡回先を巡回する順序を維持しながら前記目的関数が小さくなるように前記車両の巡回計画を立案する第2のステップとを備える車両巡回計画立案方法。
  2. 前記巡回先は、荷物の配送先または集荷先であり、
    前記第2のステップは、前記基本巡回経路に基づいて、少なくとも1つの配送先または集荷先を巡回する順序を維持しながら前記目的関数が小さくなるようにm(mは1以上の整数)個の荷物を各配送先へ配送または前記m個の荷物を各集荷先から集荷するための前記車両の配送計画を立案する、請求項1に記載の車両巡回計画立案方法。
  3. 前記第2のステップは、前記m個の荷物の配送先が全て前記基本巡回経路に含まれるとき、前記目的関数が小さくなるように前記基本巡回経路に沿って前記車両の配送計画を立案する、請求項2に記載の車両巡回計画立案方法。
  4. 前記m個の荷物は、
    各配送先が前記基本巡回経路に含まれるi(iは0以上の整数)個の荷物と、
    各配送先が前記基本巡回経路に含まれないj(jは、i+j=mを満たす1以上の整数)個の荷物とからなり、
    前記第2のステップは、
    前記基本巡回経路に沿って前記i個の荷物を前記各配送先へ配送するための基本配送計画を立案する第1のサブステップと、
    前記j個の荷物に対応するj個の配送先を前記基本巡回経路に追加し、前記基本配送計画における前記各配送先を巡回する順序を維持しながら前記目的関数が小さくなるように前記j個の配送先の前記基本巡回経路への挿入位置を決定し、i+j個の荷物を各配送先へ配送するための配送計画を立案する第2のサブステップとを含む、請求項2に記載の車両巡回計画立案方法。
  5. 前記第2のサブステップは、前記基本配送計画が立案された後に前記j個の荷物が追加されたときに実行される、請求項4に記載の車両巡回計画立案方法。
  6. 前記車両は、n(nは1以上の整数)台の車両からなり、
    前記基本巡回経路は、k(kは、k≦nを満たす1以上の整数)台の車両に対応付けられたk個の基本巡回経路からなり、
    前記m個の荷物は、
    各配送先が前記k個の基本巡回経路に含まれるs(sは0以上の整数)個の荷物と、
    各配送先が前記k個の基本巡回経路に含まれないp(pは、s+p=mを満たす1以上の整数)個の荷物とからなり、
    前記目的関数は、前記m個の荷物を配送する全ての車両の移動時間および/または移動距離を含む関数であり、
    前記第2のステップは、
    前記s個の荷物を各荷物の配送先を含む基本巡回経路を巡回する車両に割付け、前記k個の基本巡回経路に対応する前記k台の車両によって前記s個の荷物を各配送先へ配送するための基本配送計画を前記k個の基本巡回経路に沿って立案する第1のサブステップと、
    前記p個の荷物に対応するp個の配送先を前記k個の基本巡回経路に追加し、前記基本巡回経路における前記各配送先を巡回する順序を維持しながら前記目的関数が小さくなるように前記p個の配送先の前記k個の基本巡回経路への挿入位置を決定し、s+p個の荷物を各配送先へ配送するための配送計画を立案する第2のサブステップとを含む、請求項2に記載の車両巡回計画立案方法。
  7. 前記第2のステップは、前記挿入位置が決定されたp個の配送先の挿入位置を相互に交換し、または前記挿入位置が決定されたp個の配送先の挿入位置を他の挿入位置へ移動して前記目的関数がさらに小さくなる挿入位置を決定する第3のサブステップをさらに含む、請求項6に記載の車両巡回計画立案方法。
  8. 前記第2のサブステップは、前記基本配送計画が立案された後に前記p個の荷物が追加されたときに実行される、請求項6または請求項7に記載の車両巡回計画立案方法。
  9. 前記車両は、n(nは2以上の整数)台の車両からなり、
    前記p個の荷物は、
    前記k台の車両によって各配送先へ配送されるq(qは、q≦pを満たす0以上の整数)個の荷物と、
    前記k台の車両によって各配送先へ配送できないr(rは、q+r=pを満たす0以上の整数)個の荷物とからなり、
    前記第2のサブステップは、
    前記q個の荷物に対応するq個の配送先を前記k個の基本巡回経路に追加し、前記基本巡回経路における前記各配送先を巡回する順序を維持しながら前記目的関数が小さくなるように前記q個の配送先の前記k個の基本巡回経路への挿入位置を決定するステップと、
    前記k個の基本巡回経路に対応付けられていないd(dは、k+d≦nを満たす0以上の整数)台の車両によって前記r個の荷物を各配送先へ配送するための巡回経路を生成し、前記目的関数が小さくなるようにk+d台の車両によって前記m個の荷物を各配送先へ配送するための配送計画を立案するステップとを含む、請求項6から請求項8のいずれか1項に記載の車両巡回計画立案方法。
  10. 前記第2のステップは、前記目的関数が最小になるように前記車両の巡回計画を立案する、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の車両巡回計画立案方法。
  11. 請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の車両巡回計画立案方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  12. 請求項11に記載のプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体。
  13. 車両が拠点を出発して巡回先を巡回し、前記拠点に戻るまでの前記車両の移動時間および/または移動距離を含む目的関数を小さくするように前記車両の巡回計画を立案する車両巡回計画立案装置であって、
    前記車両が所定の順序で巡回する少なくとも1つの巡回先を含み、かつ、前記車両に対応付けられた基本巡回経路を確立する基本経路確立手段と、
    前記確立された基本巡回経路に基づいて、前記少なくとも1つの巡回先を巡回する順序を維持しながら前記目的関数が小さくなるように前記車両の巡回計画を立案する巡回計画立案手段とを備える車両巡回計画立案装置。
  14. 前記巡回先は、荷物の配送先または集荷先であり、
    前記巡回計画立案手段は、前記基本巡回経路に基づいて、少なくとも1つの配送先または集荷先を巡回する順序を維持しながら前記目的関数が小さくなるようにm(mは1以上の整数)個の荷物を各配送先へ配送または前記m個の荷物を各集荷先から集荷するための前記車両の配送計画を立案する、請求項13に記載の車両巡回計画立案装置。
  15. 前記巡回計画立案手段は、前記m個の荷物の配送先が全て前記基本巡回経路に含まれるとき、前記目的関数が小さくなるように前記基本巡回経路に沿って前記車両の配送計画を立案する、請求項14に記載の車両巡回計画立案装置。
  16. 前記m個の荷物は、
    各配送先が前記基本巡回経路に含まれるi(iは0以上の整数)個の荷物と、
    各配送先が前記基本巡回経路に含まれないj(jは、i+j=mを満たす1以上の整数)個の荷物とからなり、
    前記巡回計画立案手段は、
    前記基本巡回経路に沿って前記i個の荷物を各配送先へ配送するための基本配送計画を立案する基本計画立案手段と、
    前記j個の荷物に対応するj個の配送先を前記基本巡回経路に追加し、前記基本巡回経路における前記各配送先を巡回する順序を維持しながら前記目的関数が小さくなるように前記j個の配送先の前記基本巡回経路への挿入位置を決定し、i+j個の荷物を各配送先へ配送するための配送計画を立案する配送計画立案手段とを含む、請求項14に記載の車両巡回計画立案装置。
  17. 前記配送計画立案手段は、前記基本配送計画が立案された後に前記j個の荷物が追加されたときに前記配送計画を立案する、請求項16に記載の車両巡回計画立案装置。
  18. 前記車両は、n(nは1以上の整数)台の車両からなり、
    前記基本巡回経路は、k(kは、k≦nを満たす1以上の整数)台の車両に対応付けられたk個の基本巡回経路からなり、
    前記m個の荷物は、
    各配送先が前記k個の基本巡回経路に含まれるs(sは0以上の整数)個の荷物と、
    各配送先が前記k個の基本巡回経路に含まれないp(pは、s+p=mを満たす1以上の整数)個の荷物とからなり、
    前記目的関数は、前記m個の荷物を配送する全ての車両の移動時間および/または移動距離を含む関数であり、
    前記巡回計画立案手段は、
    前記s個の荷物を各荷物の配送先を含む基本巡回経路を巡回する車両に割付け、前記k個の基本巡回経路に対応する前記k台の車両によって前記s個の荷物を各配送先へ配送するための基本配送計画を前記k個の基本巡回経路に沿って立案する基本計画立案手段と、
    前記p個の荷物に対応するp個の配送先を前記k個の基本巡回経路に追加し、前記基本巡回経路における前記各配送先を巡回する順序を維持しながら前記目的関数が小さくなるように前記p個の配送先の前記k個の基本巡回経路への挿入位置を決定し、s+p個の荷物を各配送先へ配送するための配送計画を立案する配送計画立案手段とを含む、請求項14に記載の車両巡回計画立案装置。
  19. 前記巡回計画立案手段は、前記挿入位置が決定されたp個の配送先の挿入位置を相互に交換し、または前記挿入位置が決定されたp個の配送先の挿入位置を他の挿入位置へ移動して前記目的関数がさらに小さくなる挿入位置を決定する最適化手段をさらに含む、請求項18に記載の車両巡回計画立案装置。
  20. 前記配送計画立案手段は、前記基本配送計画が立案された後に前記p個の荷物が追加されたときに前記配送計画を立案する、請求項18または請求項19に記載の車両巡回計画立案装置。
  21. 前記車両は、n(nは2以上の整数)台の車両からなり、
    前記p個の荷物は、
    前記k台の車両によって各配送先へ配送されるq(qは、q≦pを満たす0以上の整数)個の荷物と、
    前記k台の車両によって各配送先へ配送できないr(rは、q+r=pを満たす0以上の整数)個の荷物とからなり、
    前記配送計画立案手段は、
    前記q個の荷物に対応するq個の配送先を前記k個の基本巡回経路に追加し、前記基本巡回経路における前記各配送先を巡回する順序を維持しながら前記目的関数が小さくなるように前記q個の配送先の前記k個の基本巡回経路への挿入位置を決定する挿入位置決定手段と、
    前記k個の基本巡回経路に対応付けられていないd(dは、k+d≦nを満たす0以上の整数)台の車両によって前記r個の荷物を各配送先へ配送するための巡回経路を生成し、前記目的関数が小さくなるようにk+d台の車両によって前記m個の荷物を各配送先へ配送するための配送計画を立案する計画立案手段とを含む、請求項18から請求項20のいずれか1項に記載の車両巡回計画立案装置。
  22. 前記巡回計画立案手段は、前記目的関数が最小になるように前記車両の巡回計画を立案する、請求項13から請求項21のいずれか1項に記載の車両巡回計画立案装置。
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