JP2006016354A - オーラルケア製品 - Google Patents
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Abstract
【課題】化学合成物としてのフッ素化合物が含まれていないオーラルケア製品を提供することである。
【解決手段】かくれいと目さんごも科いしも属の海藻が石化した海藻石化物から物理的方法によって得られたフッ素化合物が含まれたことを特徴とするオーラルケア製品である。
【選択図】なし
【解決手段】かくれいと目さんごも科いしも属の海藻が石化した海藻石化物から物理的方法によって得られたフッ素化合物が含まれたことを特徴とするオーラルケア製品である。
【選択図】なし
Description
本発明は、フッ素化合物が含有されたチューインガム、餅、錠菓及びゼリーなど食品、歯面素塗布剤、歯面洗口剤並びに歯磨剤などオーラルケア製品に関する。
近年、歯磨き剤に様々な薬効を持った成分を加えて、その特性を向上させることが行われており、そのような添加成分の代表的なものとして、フッ素化合物がある。このフッ素化合物は、水あるいは唾液中でその一部がフッ素イオンとして解離し、歯の表面層と反応して歯の表面硬度を高める作用を有する(特許文献1)。すなわち、食事などにより歯垢のpHが酸性に傾くと脱灰がはじまり唾液中にカルシウムイオンが溶け出し、脱灰により唾液中に溶け出したカルシウムイオンなどは、再石灰化により再び歯に戻るというサイクルの中で、フッ素イオンが加えられると、フッ素イオンは、カルシウムイオンと一緒に歯質に取り込まれ、フルオロアパタイトの結晶構造を作り、酸性でも脱灰し難い歯を作ることが知られている。また、フッ素イオンは、雑菌の繁殖を抑える効果があり、歯石が付き難くなり、歯周病の予防に適している。このようなことから、水道水のフッ素化(フロリデーション)、フッ素化合物歯面素塗布、フッ素化合物洗口やフッ素配合歯磨き剤によるブラッシングなどが行われている。
ところで、近年、需要者が天然性素材を好む傾向にあるにも拘らず、これらに含まれるフッ素化合物であるフッ化ナトリウム、珪フッ化ナトリウム、珪フッ化水素、モノフルオロリン酸ナトリウムなどは、蛍石を酸などによって化学反応させることによって作られる合成物であり、需要者の趣向に適合していない。特に安全性の検査などを必要とする食品などの分野においては、天然性のフッ素化合物を用いることが強く望まれている。
そこで、本発明は、化学合成物としてのフッ素化合物が含まれていないオーラルケア製品を提供することを目的とする。
以上の目的を達成するため、本発明者らは、鋭意検討した結果、かくれいと目さんごも科いしも属(Lithothamnion calcareum)の海藻が石化した海藻石化物にオーラルケアに適したフッ素化合物が含まれており、これを化学反応に寄らずに物理的方法により得ることができることを見い出した。すなわち、本発明は、かくれいと目さんごも科いしも属の海藻が石化した海藻石化物から物理的方法によって得られたフッ素化合物が含まれたことを特徴とするオーラルケア製品である。
本発明によれば、化学合成物としてのフッ素化合物が含まれていないオーラルケア製品を提供することができる。
本発明に係るオーラルケア製品において、物理的方法とは、粉砕など、化学反応を伴わずに所望の成分を得る方法であって、このような物理的方法によって得られる所望の成分には、副成分が含まれても良い。すなわち、本発明に係るオーラルケア製品に用いられるかくれいと目さんごも科いしも属の海藻が石化した海藻石化物は、カルシウムイオンとともに沈殿された他の海藻ミネラルが含まれており、この海藻ミネラルに天然フッ素化合物が多く含まれている。したがって、本発明に係るオーラルケア製品に用いられるかくれいと目さんごも科いしも属の海藻が石化した海藻石化物からフッ素化合物を得る際に、カルシウムイオンが含まれたフッ素化合物や、フッ素化合物とともにカルシウム化合物を得る場合がある。このように本発明に係るオーラルケア製品に用いられるかくれいと目さんごも科いしも属の海藻が石化した海藻石化物からフッ素化合物をカルシウムイオンと共存させた状態で得ることができるので、カルシウムイオンなどが再石灰化により再び歯に戻るサイクルの中で、フッ素イオンが一緒に歯質に取り込まれ、フルオロアパタイトの結晶を作るのを助長することができる。
本発明に係るオーラルケア製品は、フッ素イオンとして30ppm〜5000ppm含有されていることが好ましく、100ppm〜5000ppm含有されていることがさらに好ましい。
本発明に係るオーラルケア製品としては、チューインガム、餅、錠菓及びゼリーなど食品、歯面素塗布剤、歯面洗口剤並びに歯磨剤などオーラルケア製品がある。
次に、本発明に係るオーラルケア製品の実施例について説明する。なお、以下説明する実施例1乃至3において、かくれいと目さんごも科いしも属の海藻が石化した海藻石化物を粉砕したものとして、マリゴット社製の「アクアミンF」を用いた。このアクアミンFをアリザリンコンプレキソン吸光光度法によって調べたところ、フッ素イオンが11000ppm含まれていたことが分かった。
実施例1
通常の練歯磨の研磨剤成分の量を半分とし、その減量分の海藻石化物(マリゴット社製、「アクアミンF」)を加え、表1の割合で各成分を練り込むことによって、実施例1に係る練歯磨を得た。また、海藻石化物が含まれない通常の練歯磨を比較例1として用意した。
通常の練歯磨の研磨剤成分の量を半分とし、その減量分の海藻石化物(マリゴット社製、「アクアミンF」)を加え、表1の割合で各成分を練り込むことによって、実施例1に係る練歯磨を得た。また、海藻石化物が含まれない通常の練歯磨を比較例1として用意した。
実施例1及び比較例1に係る練歯磨について10名のパネラーを用いて官能試験を用いたところ、同等の評価を得た。また、3名のパネラーに実施例1に係る練歯磨を30日間に亘り長期間使用させた。31日目の起床後、歯磨前の状態で、各パネラーの前歯1cm2当りを減菌綿棒でよくふき取り、付着したStreptococcus mutansnの菌数を測定した。また、比較例1に係る練歯磨についても、同様に菌数の測定を行った。これらの結果を表2に示す。
表2に示すように、実施例1に係る練歯磨を使用したパネラーは、Streptococcus mutansnの菌への付着が比較例1に係る練歯磨を使用したパネラーより少なく、実施例1に係る練歯磨は、オーラルケアに優れていることが分かった。
実施例2
次に、海藻石化物(マリゴット社製、「アクアミンF」)を加え、表3に示す割合で各成分を混ぜ合わせることによって、実施例2に係る粉末洗口剤を得た。
次に、海藻石化物(マリゴット社製、「アクアミンF」)を加え、表3に示す割合で各成分を混ぜ合わせることによって、実施例2に係る粉末洗口剤を得た。
実施例2に係る粉末洗口剤について10名のパネラーによって官能試験を行ったところ、使用感については良好という評価を得た。無水ケイ酸だけでなく、海藻石化物を加えることにより清掃作用のみでなく、虫歯予防効果が付与された洗口剤を得ることができた。
実施例3
通常のチューインガムのガムベースに配合された炭酸カルシウムの代わりに海藻石化物(マリゴット社製、「アクアミンF」)を用いて、表4に示す割合で各成分を混合することによって、実施例3に係るチューインガムを得た。
通常のチューインガムのガムベースに配合された炭酸カルシウムの代わりに海藻石化物(マリゴット社製、「アクアミンF」)を用いて、表4に示す割合で各成分を混合することによって、実施例3に係るチューインガムを得た。
実施例3及び比較例2に係るチューインガムについて10名のパネラーによって官能試験を行ったところ、実施例3に係るチューイングガムの使用感は、比較例2と同様に良好という評価を得た。
Claims (3)
- かくれいと目さんごも科いしも属の海藻が石化した海藻石化物から物理的方法によって得られたフッ素化合物が含まれたことを特徴とするオーラルケア製品。
- 前記フッ素化合物には、カルシウムが共存していることを特徴とする請求項1記載のオーラルケア製品。
- 前記フッ素化合物は、前記海藻石化物を粉砕することによって得られたことを特徴とする請求項1又は2記載のオーラルケア製品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004197199A JP2006016354A (ja) | 2004-07-02 | 2004-07-02 | オーラルケア製品 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004197199A JP2006016354A (ja) | 2004-07-02 | 2004-07-02 | オーラルケア製品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2006016354A true JP2006016354A (ja) | 2006-01-19 |
Family
ID=35790929
Family Applications (1)
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JP2004197199A Pending JP2006016354A (ja) | 2004-07-02 | 2004-07-02 | オーラルケア製品 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2006016354A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008127304A (ja) * | 2006-11-18 | 2008-06-05 | Tokyo Dental College | 歯質強化剤及びこれを含有する口腔用組成物並びに飲食物とそれらの製造方法 |
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2004
- 2004-07-02 JP JP2004197199A patent/JP2006016354A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008127304A (ja) * | 2006-11-18 | 2008-06-05 | Tokyo Dental College | 歯質強化剤及びこれを含有する口腔用組成物並びに飲食物とそれらの製造方法 |
KR100963619B1 (ko) | 2006-11-18 | 2010-06-15 | 롯데제과주식회사 | 치질 강화제, 이를 함유하는 구강용 조성물과 음식물 및 이들의 제조방법 |
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