JP2006013800A - A/d変換器の検査装置及びa/d変換器の検査方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明のA/D変換器の検査装置は、第1のクロックでテストデータを発生する入力コード発生器と、テストデータをD/A変換し被測定A/D変換器に入力するD/A変換器と、被測定A/D変換器を駆動する、第1のクロックのn倍(nは2以上の正整数)の周波数の第2のクロックを発生する第2のクロック発生器と、被測定A/D変換器の出力データを第2のクロックで取り込み、n個の測定データの平均値を算出する平均値算出部と、第1のクロックで平均値算出部の出力データを入力し、被測定A/D変換器の良否を判断する判断部と、を有する。
【選択図】図1
Description
被測定A/D変換器105は、D/A変換器103の出力信号を入力し、出力コードを出力する。デジタルキャプチャ111は被測定A/D変換器105の出力コードを取り込む。判断部113は、デジタルキャプチャ111が取り込んだ出力データを下記の方法で複数回平均し、平均値に基づいて被測定A/D変換器105の良否を判断する。被測定A/D変換器105の良否を判断する基準は任意である。
このようにして被測定A/D変換器105のオール0からオール1までの全コードに亘り、微分直線性誤差を求めて、模式的に表示した図を図11に示す。図11(a)の縦軸は、雑音の影響を受け、本来発生すべきコードが発生しない場合の状態を含んだ場合の微分直線性誤差であり、横軸は被測定A/D変換器105の出力コードである。図11(a)の一部の拡大図を図11(b)に示す。
コードAの微分直線性誤差は前述の式から−0.5LSBである。コードBは発生しなかったとすると発生回数は0なので、微分直線性誤差は(0−4)/4=−1.0LSBとなる。コードCは8回発生したとすると、微分直線性誤差は(8−4)/4=1.0LSBとなる。
この状態を模式的に図12に示す。図12(a)の縦軸は、デジタルキャプチャ111が被測定A/D変換器105の出力コードを複数回取り込んで、各回における発生回数の平均値を求めた場合の微分直線性誤差であり、横軸は被測定A/D変換器105の出力コードである。図12(a)の一部の拡大図を図12(b)に示している。図12に示すように、デジタルキャプチャ111が被測定A/D変換器105の出力コードを複数回取り込んで、各回における発生回数の平均値を求めた場合の微分直線性誤差は、図11と比較して小さくなる。
本発明は、従来の検査装置に簡単な回路を追加することにより、安価で高精度のA/D変換器の検査装置及びA/D変換器の検査方法を提供することを目的とする。
本発明の検査装置によれば、ゼロスケール値からフルスケール値までの一通りの測定で、A/D変換器を高精度に検査できるため、従来と同じ精度の検査を短時間(1回テストデータを出力する期間)で実施できる。
本発明は、従来の検査装置に第2のクロック発生器と平均値算出部とを追加することにより、安価で高精度の検査装置を実現できる。
本発明の平均値算出部は、同一の出力データが期待される一定期間のクロック数に対する1(又は0)の出現回数を求め、1及び0の出現回数により、又は1(又は0)の出現回数と一定期間のクロック数との比により、各ビット出力が1であるのか0であるのか決定する。判断部は平均値算出部で決定された出力を入力するので、判断部には雑音成分が除去されたコードが読み込まれる。本発明の検査装置は、判断部の1回の取り込みで高精度な測定を可能とする。本発明は、高精度の検査を短時間で実施する安価な検査装置を実現できる。
本発明の検査装置は、カウンタの値が所定の閾値以上か否かに基づいて、A/D変換器の出力データの各ビットを決定する。本発明は、高精度の検査を短時間で実施する安価な検査装置を実現できる。
本発明の検査装置は、カウンタの全出力ビットの情報を利用できる。本発明は、高精度の検査を短時間で実施する安価な検査装置を実現できる。
本発明の検査方法によれば、ゼロスケール値からフルスケール値までの一通りの測定で、A/D変換器を高精度に検査できるため、従来と同じ精度の検査を短時間で実施できる。
本発明によれば、高精度の検査を短時間で実施する検査方法を実現できる。
本発明によれば、高精度の検査を短時間で実施する検査方法を実現できる。
本発明によれば、高精度の検査を短時間で実施する検査方法を実現できる。
本発明によれば、従来の検査装置を利用して、高精度な測定を短時間で実施する安価なA/D変換器の検査装置及びA/D変換器の検査方法を実現できるという有利な効果が得られる。
図1〜6を用いて、本発明の実施の形態1のA/D変換器の検査装置及び検査方法について説明する。図1は、本発明の実施の形態1の検査装置の構成を示す図である。図1において、従来例の図9と同一の構成要素には同一番号を付している。図1において、101は入力コードを出力して、D/A変換器へ入力する入力コード発生器、102は入力コード発生器101に入力されるクロックAを発生するクロック発生器A、103はD/A変換器、104はD/A変換器103の出力電位であるランプ波形、105は被測定A/D変換器、106はクロック発生器B、107はパルス発生器、108はAND回路(ゲート回路)、109はカウンタ、110はOR回路、111はデジタルキャプチャ、112はカウンタ109をリセットするクロックCを出力するクロック発生器C、113は判断部である。
複数のカウンタ109とOR回路110とは、n個の測定データの平均値を算出する平均値算出部を構成する。
入力コード発生器101が発生するコードにより、D/A変換器103の出力は被測定A/D変換器105の最小入力電位以下から最大入力電位以上まで変化し、被測定A/D変換器105はオール0の出力コードからオール1の出力コードまで順次出力する。
従来は図10に示すように各階段に対し1回のサンプリングであったが、本発明は整数回サンプリングする。図3では7回のサンプリングを示す。入力コード発生器101はクロックAにより動作し、被測定A/D変換器105はクロックBにより動作する。図3の場合、クロックBはクロックAに比べ、7倍の周波数である。
例えば被測定A/D変換器105の出力D0とパルス発生器107の出力の論理積をAND回路108によって出力し、カウンタ109によってカウントする場合、図6の例ではAND回路108の出力パルスが4個出たときに、カウンタ109のLSBから3ビット目のビット出力は0から1となる。
すなわちカウンタ109のLSBから数えて3ビット以上の出力ビットをOR回路110の入力とし、OR回路110の出力を被測定A/D変換器105のD0の出力とする。図6の例では入力ランプ波形104の階段波の一段の期間Iの被測定A/D変換器105のD0の出力は1と判断される。
図5は、本発明の実施の形態1の検査装置の微分直線性誤差を示す図である。図5の縦軸は微分直線性誤差であり、横軸は被測定A/D変換器105の出力コードである。本発明によれば、図5に示すように被測定A/D変換器105の全出力コードのデジタルキャプチャ111への一度の取り込みで、全コードに亘り微分直線性誤差から雑音成分を小さくすることができる。
図7及び図8を用いて、実施の形態2のA/D変換器の検査装置及び検査方法について説明する。図7は、本発明の実施の形態2の検査装置の構成を示す図である。図7において、実施の形態1の図1と同一の構成要素には同一番号を付し、詳細な説明を省略する。実施の形態2の検査装置は、実施の形態1のOR回路110に代えて、D/A変換器B713、基準電位714、及び比較器715を有する。
D/A変換器B713は、カウンタ109の出力コードをD/A変換して電位を出力する。比較器715は、D/A変換器B713の出力電位と基準電位714とを比較し、D/A変換器B713の出力が基準電位714以上のときは1を出力し、D/A変換器B713の出力が基準電位714よりも低いときには0を出力する。実施の形態2のデジタルキャプチャ111は、被測定A/D変換器105のデジタル出力、又は比較器715の出力をクロックA102に同期してキャプチャする。
例えば、被測定A/D変換器105の1LSBに相当する被測定A/D変換器105の入力電位変動をつくるために、D/A変換器103の入力コードは4LSBの変化が必要とすれば、D/A変換器103の入力ビット数は、被測定A/D変換器105の出力ビット数より少なくとも2ビット多く必要となる。
図8は、クロックB106による8回のサンプリング時を示すタイミングチャートである。入力ランプ波形104の階段波の一段の期間IをクロックB106により8回サンプリングし、被測定A/D変換器105に8回コードを発生させる。AND回路108は、被測定A/D変換器105の各出力ビットの出力とパルス発生器107の出力との論理積を出力する。カウンタ109は、AND回路108の出力をカウントする。
カウンタ109の全出力ビットをD/A変換器B713の入力とし、D/A変換器B713の出力電位と基準電位714とを比較器715に入力して、比較器715の出力を被測定A/D変換器105のD0の出力とする。
8回のサンプリングの後、比較器715の出力をもって、入力ランプ波形104の階段波の一段の期間の被測定A/D変換器105の各出力ビットとし、クロックAによりデジタルキャプチャ111に取り込む。デジタルキャプチャ111に取り込んだ後はクロックC112によりカウンタ109をリセットする。
以上の動作により、入力ランプ波形104の階段波の一段の期間Iの被測定A/D変換器105の出力コードが平均処理されることにより雑音成分が除去できる。同様の動作を入力ランプ波形104のすべての階段波に対して行うことにより、被測定A/D変換器105の全出力コードのデジタルキャプチャ111への一度の取り込みで高精度な被測定A/D変換器105の検査が可能となる。
102 クロック発生器A
103 D/A変換器
104 D/A変換器の出力波形
105 A/D変換器
106 クロック発生器B
107 パルス発生器
108 AND回路
109 カウンタ
110 OR回路
111 デジタルキャプチャ
112 クロック発生器C
113 判断部
713 D/A変換器B
714 基準電位
715 比較器
Claims (8)
- 第1のクロックでテストデータを発生する入力コード発生器と、
前記テストデータをD/A変換し、被測定A/D変換器に入力するD/A変換器と、
前記被測定A/D変換器を駆動する、前記第1のクロックのn倍(nは2以上の正整数)の周波数の第2のクロックを発生する第2のクロック発生器と、
前記被測定A/D変換器の出力データを前記第2のクロックで取り込み、n個の測定データの平均値を算出する平均値算出部と、
前記第1のクロックで前記平均値算出部の出力データを入力し、前記被測定A/D変換器の良否を判断する判断部と、
を有することを特徴とするA/D変換器の検査装置。 - 前記平均値算出部が、前記被測定A/D変換器の出力データをビット毎に前記第2のクロックで取り込み、各ビットについてn個の測定データの多数決で0又は1を各ビットの平均値として決定し、出力することを特徴とする請求項1に記載のA/D変換器の検査装置。
- 前記平均値算出部は、
前記被測定A/D変換器の出力データの少なくとも1ビットについて設けられた、ビットデータと、前記第2のクロックと同期したパルスと、を入力し、前記ビットデータが所定の値である場合にのみ前記パルスを出力するゲート回路と、
n個の測定データ毎に、前記ゲート回路の出力パルスの数を計数するカウンタと、
前記カウンタのカウント値が所定の閾値以上か否かを判断し、判断結果を1ビットデータで出力するカウント値判断部と、
を有し、
前記判断結果を前記被測定A/D変換器の前記出力データの各ビットの平均値とすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のA/D変換器の検査装置。 - 前記平均値算出部は、
前記被測定A/D変換器の出力データの少なくとも1ビットについて設けられた、ビットデータと、前記第2のクロックと同期したパルスと、を入力し、前記ビットデータが所定の値である場合にのみ前記パルスを出力するゲート回路と、
n個の測定データ毎に、前記ゲート回路の出力パルスの数を計数するカウンタと、
前記カウンタのカウント値をD/A変換するD/A変換器と、
前記D/A変換器の出力電圧が所定の基準電位以上か否かを比較し、比較結果を1ビットデータで出力する比較器と、
を有し、
前記比較結果を前記被測定A/D変換器の前記出力データの各ビットの平均値とすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のA/D変換器の検査装置。 - 第1のクロックでテストデータを発生する入力コード発生ステップと、
前記テストデータをD/A変換し、被測定A/D変換器に入力するD/A変換ステップと、
前記被測定A/D変換器を駆動する、前記第1のクロックのn倍(nは2以上の正整数)の周波数の第2のクロックを発生する第2のクロック発生ステップと、
前記被測定A/D変換器の出力データを前記第2のクロックで取り込み、n個の測定データの平均値を算出する平均値算出ステップと、
前記第1のクロックで前記平均値算出ステップの出力データを入力し、前記被測定A/D変換器の良否を判断する判断ステップと、
を有することを特徴とするA/D変換器の検査方法。 - 前記平均値算出ステップが、前記被測定A/D変換器の出力データをビット毎に前記第2のクロックで取り込み、各ビットについてn個の測定データの多数決で0又は1を各ビットの平均値として決定し、出力することを特徴とする請求項5に記載のA/D変換器の検査方法。
- 前記平均値算出ステップは、
前記被測定A/D変換器の出力データの少なくとも1ビットについて、ビットデータと、前記第2のクロックと同期したパルスと、を入力し、前記ビットデータが所定の値である場合にのみ前記パルスを出力するゲートステップと、
n個の測定データ毎に、前記ゲートステップの出力パルスの数を計数する計数ステップと、
前記計数ステップのカウント値が所定の閾値以上か否かを判断し、判断結果を1ビットデータで出力するカウント値判断ステップと、
を有し、
前記判断結果を前記被測定A/D変換器の前記出力データの各ビットの平均値とすることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載のA/D変換器の検査方法。 - 前記平均値算出ステップは、
前記被測定A/D変換器の出力データの少なくとも1ビットについて、ビットデータと、前記第2のクロックと同期したパルスと、を入力し、前記ビットデータが所定の値である場合にのみ前記パルスを出力するゲートステップと、
n個の測定データ毎に、前記ゲートステップの出力パルスの数を計数する計数ステップと、
前記計数ステップのカウント値をD/A変換するD/A変換ステップと、
前記D/A変換ステップの出力電圧が所定の基準電位以上か否かを比較し、比較結果を1ビットデータで出力する比較ステップと、
を有し、
前記比較結果を前記被測定A/D変換器の前記出力データの各ビットの平均値とすることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載のA/D変換器の検査方法。
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JP2004186844A JP2006013800A (ja) | 2004-06-24 | 2004-06-24 | A/d変換器の検査装置及びa/d変換器の検査方法 |
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Cited By (1)
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JP2013236313A (ja) * | 2012-05-10 | 2013-11-21 | Asahi Kasei Electronics Co Ltd | A/dコンバータのテスト回路およびテスト方法 |
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2004
- 2004-06-24 JP JP2004186844A patent/JP2006013800A/ja active Pending
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JP2013236313A (ja) * | 2012-05-10 | 2013-11-21 | Asahi Kasei Electronics Co Ltd | A/dコンバータのテスト回路およびテスト方法 |
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