JP2006013761A - 信号伝送システム及び通信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ユーザによる操作に応じて信号の送受信するシステムにおいて、伝送の際の不確定要因により、ユーザが無線伝送の状態を誤認識し誤操作を行なうことが防止できる通信装置を提供する。
【解決手段】 映像受信機50は、ユーザによる送信指示を受付けるリモコン処理部84、コマンド処理部86と、ユーザが値を知り得る様態で所定の待ち時間を設定する設定ボタン96及び時間処理部92と、送信指示に基づき他の装置に対して所定の信号を送信し、受信確認信号を他の装置から受信したことに応答して送信成功信号を出力する無線通信処理部80と、送信指示を受付けてから、設定された待ち時間内の期間に無線通信処理部80が送信成功信号を出力したか否かに応じて、所定の信号の送信の成否を判定する提示処理部90と、この判定に応答して、判定の結果をユーザに提示する提示表示部94とを含む。
【選択図】 図1

Description

本発明は、パケットの交換を行なう際に各パケットに対して送達確認を行なうことにより、正常にパケットの交換が行なえたことをユーザが認識する通信装置に関する。
昨今では、家庭内LAN(Local Area Network)等において無線を利用したネットワーク(以下、「無線LAN」)を構築する需要が高まっている。無線LANは、ケーブル等の配線を設置する必要がないため、LANに接続される端末の移動の自由度が増大する。この利点を活かしたシステムとして、映像等の再生装置とテレビジョン受像機(以下、「TV」と呼ぶ。)等の視聴装置との間を無線LANで接続し、映像データを送受信する無線映像伝送システムがある。
図18に、一般的な無線映像伝送システムの一例を示す。図18に示す無線映像伝送システム800は、映像ストリームを出力するVTR(Video Tape Recorder)等の映像再生装置802と、映像再生装置802が出力した映像ストリームを、無線を介して送信する映像送信機812と、映像送信機812が送信した無線信号を受信する映像受信機810と、映像受信機810が受信した映像ストリームを出力するTV806とを含む。この無線映像伝送システム800はさらに、ユーザによる映像再生装置802に対する操作を受けて、操作に対応する信号を発生するリモートコントローラ(以下、「リモコン」と呼ぶ。)804を含む。映像受信機810は、リモコン804からの信号(以下、この信号を「リモコン信号」と呼ぶ。)を受けて映像送信機812に送信する。映像送信機812は、映像受信機810からリモコン信号を受信し映像再生装置802に与える。
この無線映像伝送システム800では、ユーザが映像受信機810に向けてリモコン804を操作すると、映像受信機810と映像送信機812とがリモコン信号を中継し映像再生装置802に与える。リモコン信号を受けた映像再生装置802が出力する映像ストリームはユーザのリモコン操作が反映されたものとなる。その映像ストリームは、映像送信機812と映像受信機810とを経由して、TV806に与えられる。結果、TV806により出力される映像にリモコンの操作が反映される。無線映像伝送システム800を用いることにより、TV806と映像受信機810とが家中のどの場所に設置されていても、ユーザが映像を視聴することが可能となる。
一般的に映像受信機810と映像送信機812との間では、パケット通信方式によってデータの送受信が行われる。パケット通信では、送信先のアドレス等の情報を付加されたデータの小さなまとまりであるパケットにデータを分割して送受信する。例えば、図18に示す無線映像伝送システム800では、ユーザの操作によりリモコン804が発生したリモコン信号を映像受信機810が受信し、パケットに変換して映像送信機812へと送信する。映像送信機812は、受信したパケットをリモコン信号に変換して映像再生装置802へ送信する。
このようなシステムに用いられる無線LANの標準規格としては、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)により標準化されたIEEE802.11無線通信方式(ANSI/IEEE Std 802.11,1999 Editionに準拠する方式)が存在している。
図19に、無線映像伝送システム800における通信の概要を示す。図19を参照して、時刻T1(840)において、リモコン804がユーザによる操作に応答してリモコン信号842を発生したものとする。リモコン信号842を受信した映像受信機810は、リモコン信号842の変換及び映像送信機812への送信を行なうための無線処理846Aを実行する。この処理により、リモコン信号842のパケット848が映像送信機812に向けて送信される。ただし、電波状態が悪いと、映像受信機810が送信したパケット848は映像送信機812に到達しない場合がある。このような事態に対処するために、一般的な無線LANでは、ACK(ACKnowledgement:受信確認)パケットの送受信により、信号の送信状況を確認する方法が用いられている。
この方法では、パケットの送信側の装置である映像受信機810は、映像送信機812からACKを受信しない場合、規定回数に達するまで又は規定時間に達するまで、無線処理846Aと同様の無線処理846B,…を繰返し、パケット848の再送を試みる。例えば、無線処理846Kによって再送したパケット848が映像送信機812により受信されたものとする。映像送信機812は、パケット848を正常に受信すると、映像受信機810に対してACKパケット850を送信する。ACKパケット850を受信すると、映像受信機810は、映像送信機812によりパケットが正しく受信されたと判定し、パケットの再送を終了する。
一方、映像送信機812は、受信したパケット848をリモコン信号に変換して映像再生装置802に与えるための無線処理860を行なう。これにより、映像再生装置802にリモコン信号862が与えられ、映像再生装置802はリモコン信号862に応じた動作を実行する。この時点で出力される映像ストリーム870は、ユーザによるリモコン操作が反映されたものとなる。
映像ストリーム870を映像送信機812が受けると、映像送信機812は、映像ストリーム870をデジタル化し圧縮するエンコード処理872を実行する。映像送信機812はまた、エンコード処理を行なったデータをパケット化して映像送信機810に送信する無線送信処理874を実行する。映像送信機812により送信された映像ストリームのパケット876を映像受信機810が受信すると、映像受信機810は無線受信処理878を行なう。映像受信機810はさらに、受信したパケットを伸張しアナログ化するデコード処理880を行なう。上記した一連の処理が終了した時点T3(884)において、リモコン信号842が反映された映像ストリーム882がTV806により与えられて、TV806は、映像ストリーム882を表示する。ユーザはこの時点で、リモコン操作が正しく反映されたことを認識する。このように、無線LAN環境下では、ユーザの操作が反映されたことをユーザが知るのに、T1(840)からT3(884)までの遅延時間を要することとなる。
さらに、無線LAN環境下では、電波状態の悪化によってパケット848が映像送信機812に正常に送達されず、再送を試みてもパケットが映像送信機812に届かない場合がある。このような電波状態の下で映像受信機810がユーザの要求を格納したパケットを映像送信機812に対して送信した場合には、ユーザの要求が映像送信機812に届かず、ユーザの要求が満たされない状態となる。
このような問題に対して、パケットが受信側に送達されたかを発信側のユーザが分かるようにする技術が開発されている。例えば、特許文献1には、ユーザが送信を要求したメッセージの送信時刻と、送信メッセージ受信機におけるメッセージの受信時刻とをユーザに提示するメッセージ通信方式が開示されている。
このメッセージ送信方式では、メッセージ送信機は、送信すべきメッセージ信号にその送信時刻を挿入して送信する。メッセージ受信機がメッセージ信号を受信すると、メッセージ受信機は、ACK信号にメッセージの受信時刻を挿入して送信する。メッセージ送信機は受信した信号からメッセージの受信時刻とを抽出し、ユーザに提示する。このようにメッセージ送信時刻とメッセージ受信時刻とを含むACK信号を送受信することにより、ACK信号を受信したメッセージ送信機が、メッセージ送信時刻とメッセージ受信時刻とをユーザに提示できる。その結果ユーザは、メッセージの発信側のメッセージがいつ着信側に送達されたかを確認できる。
特開平6−6303号公報
特許文献1においては、ユーザがメッセージの送信要求を行なった時点からどの程度の時間が経過した後に、送達結果がユーザに提示されるかは不確定である。すなわち、いつまで待てば送達結果がユーザに提示されるのかをユーザは知り得ない。またメッセージ送信機において、メッセージはユーザが知り得ない回数だけ自動的に再送される。よって、送達に失敗した場合、送達失敗をユーザに提示するまでの時間はより不確定なものとなる。
メッセージ等の信号を送信してからその結果をユーザが知るまでの時間が不確定であるという問題は、無線映像伝送システムにおいてはより大きな問題となることがある。例えば、図18に示す無線映像伝送システム800では、上記のように、電波状態が悪化した環境下にあるために、パケット848(図19参照)が正常に映像送信機812で受信されず、ユーザによるリモコン操作が映像再生装置802に反映されないことがある。この場合、映像受信機810において、パケット848に対する送信が失敗したことをユーザに提示することで、ユーザは再度リモコン操作が必要なことを認識できる。しかしながら、送達結果がいつ提示されるのかをユーザが知らない場合、リモコン操作をやり直す必要があるとユーザが判断するまでの時間は不確定となる。そのためユーザは、実際にはパケット848が映像送信機812に正常に送達しているにも関わらず、パケットが映像送信機812に送達されていないと誤認識するおそれがある。さらには、ユーザがその誤認識に基づき誤った操作をすることがあり得る。例えば、ユーザのリモコン操作が映像再生装置802における受信チャンネルの変更を要求するものであれば、上記した誤認識に基づいて複数回のチャンネル変更をユーザが要求すると、映像再生装置802がユーザの意図とは異なった受信チャンネルを選択してしまうこととなる。
それゆえに、本発明の目的は、ユーザによる操作に応じて信号の送受信を行なう無線伝送システムにおいて、伝送の際の不確定要因により、ユーザが誤操作を行なうことを防止できるシステムを提供することである。
本発明の別の目的は、無線伝送の状態を、ユーザにより誤認識されることがないように提示できる通信装置を提供することである。
本発明の第1の局面に係る通信装置は、ユーザによる所定の信号の送信指示を受付けるための送信指示入力手段と、ユーザが値を知り得る様態で所定の待ち時間を設定するための設定手段と、送信指示入力手段が受付けた送信指示に基づき、他の装置に対して所定の信号を送信するための送信手段と、所定の信号を受信したことを示す受信確認信号を他の装置から受信したことに応答して、送信成功信号を出力するための受信手段と、送信指示入力手段が送信指示を受付けてから設定手段が設定した待ち時間内の期間に受信手段が送信成功信号を出力したか否かに応じて、所定の信号の送信の成否を判定するための判定手段と、判定手段による判定に応答して、当該判定の結果をユーザに提示するための提示手段とを含む。
設定手段は、ユーザが知り得る様態で待ち時間を設定する。送信指示入力手段が送信指示を受けると、送信手段は他の装置に対して所定の信号を送信する。この時点から設定された待ち時間内に、送信された信号に対する受信確認信号を受信手段が受信すると、受信手段は送信成功信号を出力し、判定手段が判定を行なって、提示手段がその判定結果を提示する。設定された待ち時間内に受信確認信号が受信されなかった場合、待ち時間が経過した時点で判定手段が判定を行なって、提示手段がその判定結果を提示する。これにより、通信装置が送信指示を受付けると、ユーザが知っている待ち時間内に、所定の信号の送信に成功したか否かがユーザに提示されることとなる。また、ユーザが送信指示を行なったが送信指示が通信装置に与えられなかった場合には、提示が行なわれない。しかし、待ち時間をユーザが知っているため、ユーザが知っている待ち時間が経過した時点で、送信指示が通信装置に正しく与えられていないことをユーザは知ることができる。すなわち、ユーザが送信指示を行なってからその結果をユーザが知るまでの時間は、ユーザが知り得る様態で設定された待ち時間内であると確定される。ユーザが送信指示を行なった時点より待ち時間が経過した時点には、その操作に対する通信処理の状況をユーザが把握できる。よって、ユーザによる所定の信号の送信状態の誤認識を回避し、ユーザによる誤操作を防止することができる。
好ましくは、設定手段は、ユーザから設定値の入力を受付け、設定値を待ち時間として設定するための待ち時間入力手段を含む。
待ち時間としてユーザが入力した待ち時間を用いる。設定値を入力したユーザは、待ち時間を知っている。判定手段は、設定された待ち時間内に判定を行ない、提示手段はその結果を提示する。すなわち、ユーザは送信指示を行なってから提示が行なわれるまでの待ち時間を、設定値の入力を行なった段階で知っていることになる。よって、ユーザが送信指示を行なってから、ユーザにより確定された待ち時間が経過した時点には、その操作に対する通信処理の状況をユーザが把握できる。
より好ましくは、設定手段はさらに、待ち時間入力手段が受付けた設定値を表示するための設定表示手段を含む。
設定表示手段は、ユーザが待ち時間を設定する際に、その設定値を表示する。したがって、より明確にユーザは待ち時間を認識できる。
通信装置はさらに、送信指示入力手段が送信指示を受付けてから、提示手段が判定の結果を提示するまでの実提示遅延時間を計測するための計時手段を含んでもよい。設定手段はさらに、待ち時間入力手段が受付けた設定値と計時手段が計測した実提示遅延時間との差異に基づき、当該設定値に関する案内表示を行なうための手段を含む。
計時手段は、送信指示を受付けてから判定の結果を提示するまでに実際に要した時間である実提示遅延時間を計測する。案内表示では、この実提示遅延時間が待ち時間の設定時に表示される。ユーザが案内表示を参照して待ち時間を設定することにより、ユーザは、送信指示に対する処理において、妥当な時間に提示が行なわれるよう待ち時間を設定できる。
通信装置はさらに、送信指示入力手段が送信指示を受付けてから、提示手段が判定の結果を提示するまでの実提示遅延時間を計測するための計時手段を含んでもよい。設定手段はさらに、計時手段が計測した実提示遅延時間をもとに、待ち時間を変更するための変更手段と、変更手段により変更された待ち時間を表示するための手段とを含む。
計時手段は、送信指示を受付けてから判定の結果を提示するまでに実際に要した時間である実提示遅延時間を計測する。変更手段は、既に設定されている待ち時間を実提示遅延時間をもとに変更する。したがって、送信指示に対する処理において、妥当な待ち時間が経過した後に提示が行なわれるよう待ち時間が設定される。さらに、表示するための手段が、変更された待ち時間を表示することにより、ユーザは、待ち時間が変更された場合にも、明確に待ち時間を認識できる。
好ましくは、通信装置はさらに、送信指示入力手段が送信指示を受付けてから、提示手段が判定の結果を提示するまでの実提示遅延時間を計測するための計時手段を含む。設定手段は、計時手段が計測した実提示遅延時間をもとに、待ち時間を設定するための実提示遅延時間設定手段と、実提示遅延時間設定手段により設定された待ち時間を表示するための手段とを含む。
実提示遅延時間設定手段は、待ち時間を計時手段が計測した実提示遅延時間に設定する。よって、自動的に適切な待ち時間が設定される。さらに、表示するための手段が、自動的に設定された待ち時間を表示する。したがって、ユーザは、設定された適切な待ち時間を認識できる。
より好ましくは、実提示遅延時間設定手段は、計時手段が計測した実提示遅延時間の平均値を待ち時間に設定するための手段を含む。
実提示遅延時間設定手段が、実提示遅延時間の平均値を待ち時間に設定すると、実提示遅延時間が突発的に変動した場合においても、待ち時間が妥当性を欠く値となることを防止できる。
好ましくは、判定手段は、送信指示入力手段が送信指示を受付けた時点から待ち時間が経過したことに応答して待ち時間終了通知を出力するための提示タイマと、受信手段による送信成功信号及び提示タイマによる待ち時間終了通知を受信可能なように接続され、送信成功信号と待ち時間終了通知とのいずれを先に受信したかに従って、所定の信号の送信の成否を判定するための手段とを含む。また、送信成功信号と待ち時間終了通知とを同時に受信した場合には、送信成功と判定する手段を含んでもよい。
提示タイマは、送信指示入力手段が送信指示を受付けた時点で起動し、待ち時間が経過したことに応答して待ち時間終了通知を出力する。判定するための手段は、送信成功信号と待ち時間終了通知とのいずれを先に受信したかに従って、送信の成否を判定する。よって、受信確認信号が待ち時間終了前に受信された場合に、その分だけ早く判定を行なうことにより、提示手段がこの判定結果をより早く提示できる。また、待ち時間が経過した時点で受信確認信号が受信されていない場合、判定するための手段は、提示タイマに応答して判定を行なうため、待ち時間が経過した時点で、確実に送信の判定を行なうことができる。よって、提示手段は、遅くとも待ち時間が経過した時点で、送信の成否をユーザに提示できる。
好ましくは、送信指示に基づき所定の信号の内容を特定するための内容特定手段をさらに含み、提示手段は、判定手段による判定に応答して、当該判定の結果と内容特定手段が特定した所定の信号の内容とを出力するための手段を含む。
無線制御コマンドパケットの内容を内容特定手段が特定し、出力するための手段が、この内容を出力することにより、ユーザは、判定手段による判定結果が、送信されたどのような信号に対する判定結果であるかを知ることができる。ユーザが行なったどの送信指示について提示メッセージが提示されているのかを、ユーザは容易に理解できるようになるため、ユーザが誤ったタイミング又は内容の送信指示を通信装置に与えることを抑制できる。
より好ましくは、内容特定手段は、送信指示入力手段が所定の信号の送信指示を受付けたことに応答して、当該所定の信号の内容を特定し、当該信号の内容をユーザに提示するための信号内容提示手段を含む。
送信指示入力手段が受付けた送信指示の内容を、信号内容提示手段が特定して表示する。この表示により、ユーザは即座に、当該ユーザが行なった送信指示の内容を認識できる。またこの表示は、通信装置が送信指示を受付けたことを示すものともなるため、ユーザは、送信指示を通信装置が受付けたことを知ることができる。送信指示を通信装置が受付けたかどうかをユーザが確認できるため、不必要に送信指示を繰返すことが防止できる。よって、ユーザが誤ったタイミング又は内容の送信指示を通信装置に与えることを抑制できる。
提示手段は、判定手段による判定に応答して、当該判定の結果を示す所定の聴覚情報を出力するための聴覚情報出力手段を含んでもよい。
好ましくは、通信装置はさらに、送信指示入力手段が送信指示を受付けた時点が、当該送信指示入力手段により他の送信指示が受付けられてから提示手段により他の送信指示について所定の提示が行われる時点までの時間内にあるか否かを判定するための指示時点判定手段を含む。送信手段は、送信指示入力手段が送信指示を受付けた時点が、指示時点判定手段によりその時間内にないと判定されたことに応答して、当該送信指示に基づき他の装置に所定の信号を送信するための手段を含む。
指示時点判定手段は、送信指示入力手段が送信指示を受付けた時点が、他の送信指示が受付けられてから提示手段により他の送信指示について所定の提示が行われる時点までの時間、すなわち他の送信指示に対する処理が続行中にあたるか否かを判定する。したがって、送信するための手段は、他の送信指示に対する処理が続行中にない場合に、送信指示に基づき他の装置に所定の信号を送信する。よって、所定の信号の送信処理が輻輳するのを防止でき、ユーザが2度押しなどの誤操作を行なったために、ユーザが意図しない所定の信号が送信されるのを防止することができる。
より好ましくは、送信手段はさらに、送信指示入力手段が送信指示を受付けた時点が、指示時点判定手段により時間内にあると判定されたことに応答して、当該送信指示に基づく信号の送信を抑制するための抑制手段を含む。
他の送信指示に従った所定の信号の送信及びその成否の表示を行なうための処理を実行中に、ユーザから送信指示を受けた場合、抑制手段が、この送信指示に基づく所定の信号の送信を抑制する。これにより、所定の信号の送信処理が輻輳するのを防止できる。また、他の送信指示に基づく送信の成否が提示手段による提示によって確認できるまで、送信指示に基づく処理が抑制されるため、ユーザが、他の送信指示に基づく送信の結果が未確認のまま別の送信指示を行なうことを抑制できる。よって、ユーザによる誤認識及び誤操作を回避できる。
さらに好ましくは、通信装置はさらに、当該送信指示に基づく所定の信号の送信が抑制手段により抑制されたことを、ユーザに対して提示するための手段を含む。
抑制手段が信号の送信を抑制した場合に、その旨をユーザに対して提示することにより、ユーザは、その時点で他の送信指示に基づく処理が続行中であることと、その時点では信号の送信が抑制されていることとを確認することができる。よってユーザによる誤認識及び誤操作を回避できる。
さらに好ましくは、抑制手段は、送信指示入力手段が送信指示を受付けた時点が、指示時点判定手段により時間内にあると判定されたことに応答して、送信指示を保持するための送信指示保持手段と、送信指示保持手段に送信指示が保持され、かつ提示手段が所定の提示を行なったという条件が充足されたことに応答して、送信指示保持手段に保持された送信指示に基づき、所定の信号を送信するための第2送信手段とを含む。
短時間内に複数の送信指示が通信装置に与えられると、送信指示保持手段により、後に与えられた送信指示が保持される。先に与えられた送信指示に基づく所定の信号の送信と提示とが行なわれた後に、第2送信手段が、保持された送信指示に基づく所定の信号の送信を行なう。これにより、短時間に複数の送信指示が通信装置に与えられた場合に、処理が輻輳することなく順次、送信指示に基づく送信と、その成否の提示とを行なうことができる。
通信装置はさらに、ユーザに対し、送信指示保持手段により送信指示が保持されたことに応答して所定のメッセージを提示するための手段を含んでもよい。
提示するための手段が行なう所定のメッセージの提示により、ユーザは、送信指示に基づく信号の送信が後刻行なわれることを、送信指示が保持された時点で知ることができる。よって、ユーザによる送信状況の誤認識を回避できる。
通信装置はさらに、送信指示入力手段が送信指示を受付けた時点が、指示時点判定手段により時間内にあると判定されたことに応答して、送信指示保持手段が送信要求を保持できるか否かを判定するための保持可否判定手段と、保持可否判定手段による判定結果に応じて、条件が充足されると第2送信手段による所定の信号の送信が行なわれることを予告する第1のメッセージと、その送信指示を保持できないことを示す第2のメッセージとを選択的にユーザに提示するための手段を含んでもよい。
選択的にユーザに提示するための手段が、第1のメッセージと第2のメッセージとを選択的に提示することにより、ユーザは、通信装置に与えた送信指示が保持されたか否かを確認できる。ユーザは、送信指示に基づく通信装置による信号の送信及びその結果の提示の処理の状況を正確に把握できる。よって、ユーザによる誤認識を回避できる。
好ましくは、通信装置はさらに、送信指示入力手段が送信指示を受付けた時点が、当該送信指示入力手段により他の送信指示が受付けられてから提示手段により他の送信指示について所定の提示が行われる時点までの時間内にあるか否かを判定するための指示時点判定手段を含む。送信手段はさらに、送信指示入力手段が送信指示を受付けた時点が、指示時点判定手段により時間内にあると判定されたことに応答して、他の送信指示に基づく所定の信号の送信を中止し、送信指示に基づき他の装置に対して所定の信号の送信を行なうための手段を含む。
ユーザが送信指示を行なった時点で、既に他の送信指示に基づく所定の信号の送信が行なわれている場合に、送信を行なうための手段は、既に実行中の送信を中止してから、新たに与えられた送信指示に基づく所定の信号の送信を行なう。これにより、所定の信号の送信処理が輻輳するのを防止でき、通信装置は、ユーザより与えられた最新の送信指示に基づく所定の信号の送信を行なうことができる。
より好ましくは、通信装置は、送信を行なうための手段が他の送信指示に基づく所定の信号の送信を中止したことをユーザに対して提示するための手段をさらに含む。
好ましくは、受信手段は、予め定める条件を満たす受信確認信号を他の装置から受信したか否かを判定するための受信確認信号判定手段と、受信確認信号判定手段による判定結果に応じて、送信成功信号と所定の信号の再送信要求とを選択的に出力するための手段とを含む。通信装置はさらに、送信手段が所定の信号を送信してから判定手段が判定を行なうまでの期間中に再送信要求が出力されたことに応答して、送信手段が送信した他の装置に対して所定の信号を再送信するための手段を含む。
受信確認信号判定手段が予め定める条件を満たす受信確認信号を受信していないと判定すると、選択的に出力するための手段は再送信要求を出力する。再送信手段は、所定の信号を再送信する。そのため、予め定める条件を満たす受信確認信号が他の装置により送信され、通信装置により受信される確率を高めることができる。また、予め定める条件を満たす受信確認信号が受信されると、再送信は行なわれない。そのため、不必要に再送信が行なわれることが防止できる。したがって、ユーザによる送信指示に基づき、高確率にかつ無駄なく、所定の信号の送信を行なうことができる。
受信確認信号判定手段は、所定の信号が送信手段又は再送信するための手段により送信された時点から所定のタイムアウト時間内であり、かつ待ち時間内の期間に、受信確認信号を受信したか否かを判定するための手段を含む。
ユーザに対する提示後に再送信が行なわれユーザが提示によって把握する送信状況と異なる状況になることが、判定するための手段の判定に従って所定の信号の再送信を行なうことにより防止できる。また、待ち時間内においては、受信確認信号を受信するまで、タイムアウト時間ごとに複数回の再送信が行なわれるため、高確率にかつ無駄なく、所定の信号を送信できる。
本発明の第2の局面に係る信号伝送システムは、上記した本発明の第1の局面に係る通信装置と、他の装置から送信される信号を受信するための手段、及び受信するための手段が信号を受信したことに応答して、所定の受信確認信号を他の装置に送信するための手段を含む受信装置とを含む。受信装置は、通信装置により送信された所定の信号を受信したことに応答して、通信装置に対して受信確認信号を他の装置に送信する。
この信号伝送システムにより、ユーザは、所定の信号が通信装置から受信装置に伝送されたか否かを、受信装置が送信する受信確認信号をもとに通信装置が行なう提示によって、ユーザが知り得る時間以内に正確に判断できる。よって、必要な送信指示を的確に行なうことが可能となる。
本発明によると、ユーザが送信指示を行なってからその結果をユーザが知るまでの待ち時間は、ユーザが知り得る様態で確定される。ユーザが送信指示を行なった時点より、確定された待ち時間が経過した時点には、その操作に対する通信処理の状況をユーザが把握できる。よって、信号の送信状態のユーザによる誤認識が回避でき、ユーザによる誤操作が防止できる。
待ち時間をユーザ自身が設定できるようにすることにより、ユーザは待ち時間を明確に認識できる。さらに、待ち時間の設定をユーザが行なう際に通信装置が実提示遅延時間を表示することにより、ユーザは、待ち時間の表示を参照して、待ち時間を妥当な値に設定できる。これにより、ユーザが送信指示を行なった時点から、ユーザが設定した待ち時間が経過した時点までには、ユーザは、その送信指示に対する通信処理の状況を把握できる。また、通信装置は、自動的に適切な待ち時間を設定できる。この場合にも、自動的に設定した待ち時間を通信装置が表示することにより、ユーザは待ち時間を知ることができる。さらに、待ち時間が妥当性を欠く値に設定されることが防止できる。
また、受信確認信号が待ち時間終了前に受信された場合に、判定結果をより早く提示できる。また、ユーザは、送信される所定の信号の内容を知ることができ、ユーザが誤ったタイミング又は内容の送信指示を通信装置に与えることを抑制できる。
また、信号の送信処理が輻輳するのを防止でき、誤操作によりユーザが意図しない信号が送信されることが防止できる。また、ある送信指示に基づく送信の結果をユーザが確認していない状態で、別の送信指示がユーザにより行なわれることを抑制できる。よって、ユーザによる誤認識及び誤操作を回避できる。さらに、短時間に複数の送信指示をユーザが行なった場合に、通信装置は、送信指示に基づき所定の信号を送信する処理とその成否をユーザに提示する処理とを、輻輳することなく行なうことができる。
また、ユーザによる送信指示に基づき、通信装置が高確率でかつ無駄なく所定の信号の送信を行なうことができる。また、ユーザが提示によって把握する状況と実際の送信状況とが異なるものになることを防止できる。
[第1の実施の形態]
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施の形態を説明する。なお、以下の説明に用いる図面では、同一の部品に同一の符号を付してある。それらの名称及び機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
図1に、本実施の形態に係る無線映像伝送システム40の構成を示す。図1を参照して、無線映像伝送システム40は、ユーザによる所定の制御コマンドの送信指示の操作を受けて、その送信指示に対応するリモコン信号を出力するリモコン44と、リモコン信号のパケットへの変換及び無線ネットワーク48への送信を行ない、その送信結果をユーザにより設定された待ち時間(以下、この待ち時間を「最大提示遅延時間」と呼ぶ。)内に提示するとともに、パケットに変換された映像ストリーム(以下、「映像パケット」と呼ぶ。)を、無線ネットワーク48を介して受信し復号化して出力する映像受信機50と、映像受信機50が送信したパケットを無線ネットワーク48経由で受信しその復号化及び出力を行なうとともに、映像ストリームの入力を受けてパケットに変換し、無線ネットワーク48に送信する映像送信機52とを含む。無線映像伝送システム40はさらに、映像送信機52が復号化し出力したリモコン信号に従い映像ストリームを映像送信機52に出力する映像再生装置42と、映像受信機50に接続され、映像受信機50が復号化し出力した映像ストリームを表示するTV46とを含む。
映像送信機52は、映像受信機50から信号を受信したことに応答してACKパケットを送信する機能を有する。映像受信機50においては、ACKパケットをパケットの送信結果の判定に用いる。
図1を参照して、映像受信機50は、映像再生装置42の製造元、機器、及び操作ボタンの種類ごとにリモコン信号のサンプリングデータを示す一覧テーブルを予め保持し、リモコン44からリモコン信号を受けて一覧テーブルとリモコン信号とをもとに、ユーザによる送信指示により指示された映像再生装置42への制御内容を示す制御コマンドを生成するリモコン処理部84と、制御コマンドをパケット化して無線制御コマンドパケットを生成するコマンド処理部86と、最大提示遅延時間の設定値の入力をユーザより受ける設定ボタン96とを含む。
映像受信機50はさらに、コマンド処理部86及び設定ボタン96に接続され、無線制御コマンドパケットについて、送信の成否の提示を待つ状態(以下、この状態を「提示待ち」と呼ぶ。)にあるか否かを「TRUE」と「FALSE」との2値で示す提示待ちフラグを保持し、設定ボタン96が受けた最大提示遅延時間の設定に従い、提示待ちフラグを用いて無線制御コマンドパケットの送信及び送信中止の決定、並びに送信結果の判定及び判定結果の提示要求を行なう提示処理部90と、提示処理部90に接続され、無線ネットワーク48を介して無線制御コマンドパケットの送信と、ACKパケット及び映像パケットの受信を行ない、ACKパケットに基づき所定の待ち時間(以下、この待ち時間を「ACKタイムアウト時間」と呼ぶ。)内に無線制御コマンドパケットの送信の成否を判定する無線通信処理部80と、提示処理部90及び無線通信処理部80に接続され、最大提示遅延時間及びACKタイムアウト時間の計時を行なう時間処理部92とを含む。映像受信機50はさらに、時間処理部92による最大提示遅延時間の設定を受けて起動し、設定された最大提示遅延時間が経過した時点で満了する提示タイマ97と、時間処理部92によるACKタイムアウト時間の設定を受けて起動し、設定されたACKタイムアウト時間が経過した時点で満了するACKタイマ98とを含む。
映像受信機50はさらに、提示処理部90による要求に従い、最大提示遅延時間の設定メッセージ及び無線制御コマンドパケットの送信の成否の提示を行なう提示表示部94と、無線通信処理部80が受信した映像パケットを伸張しアナログ化してTV46に与える映像デコード部82とを含む。
映像送信機52は、映像再生装置42が出力する映像ストリームをデジタル化し圧縮して、映像パケットに変換する映像エンコード部106と、無線ネットワーク48を介して、映像受信機50に映像パケットを送信するとともに、映像受信機50から無線制御コマンドを受信しACKパケットを返信する無線通信処理部100と、無線通信処理部100が受信した無線制御コマンドパケットを制御コマンドに変換するコマンド処理部102と、映像受信機50のリモコン処理部84が保持するものと同様の一覧テーブルを保持し、制御コマンドにより示される制御内容に対応するリモコン信号を生成して映像再生装置42に出力するリモコン処理部104とを含む。
図2に、設定メッセージの一例を示す。図2を参照して、最大提示遅延時間の設定メッセージ120は、最大提示遅延時間の設定値122を含む。この例では、設定されている最大提示遅延時間の設定値が「200ミリ秒」であることを示す。
図3に、提示表示部94が表示するメッセージの一例を示す。図3を参照して、提示表示部94は、提示処理部90が無線制御コマンドパケットの送信に成功したと判定した場合に、図3(A)に示す提示メッセージ130Aを表示する。また、提示表示部94は、提示処理部90が無線制御コマンドパケットの送信に失敗したと判定した場合に、図3(B)に示す提示メッセージ130Bを表示する。
本実施の形態に係る映像受信機50の各機能部は、以下のように動作する。
図1を参照して、映像受信機50の起動中に映像受信機50の設定ボタン96をユーザが操作すると、設定ボタン96は、操作信号を提示処理部90に与える。提示処理部90は、その時点で保持している最大提示遅延時間を提示表示部94に与える。提示表示部94は与えられた最大提示遅延時間をもとに設定メッセージ120(図2参照)を生成して表示する。ユーザが設定メッセージ120を参照して設定ボタン96を操作し、最大提示遅延時間の設定値を入力すると、設定ボタン96は、入力された設定値を提示処理部90に与える。提示処理部90は、与えられた設定値を新たな最大提示遅延時間として保持する。
リモコン44が発したリモコン信号を映像受信機50のリモコン処理部84が受信すると、リモコン処理部84は、受信したリモコン信号を一定時間間隔でサンプリングする。リモコン処理部84は、サンプリングしたデータと一覧テーブルとを照合して、製造元、機器、及び操作ボタンの種類を特定する。リモコン処理部84は、特定した製造元、機器、及び操作ボタンの種類を含む制御コマンドを生成する。リモコン処理部84は、制御コマンドをコマンド処理部86に与える。コマンド処理部86は、与えられた制御コマンドを、無線制御コマンドパケットに変換して提示処理部90に与える。
提示処理部90が無線制御コマンドパケットを受けると、保持している提示待ちフラグの判定を行なう。提示待ちフラグの値が提示待ち状態にないことを示す「FALSE」であることに応答して、提示処理部90は、提示待ちフラグの値を、提示待ち状態であることを示す「TRUE」にするとともに、保持している最大提示遅延時間を時間処理部92に与え、無線制御コマンドパケットを無線通信処理部80に与える。なお、提示処理部90は、提示待ちフラグの値が「TRUE」であることに応答して、無線制御コマンドパケットを拒絶し、無線制御コマンドパケットの送信を抑制する。
無線通信処理部80は、提示処理部90から無線制御コマンドパケットを受けたことに応答して、時間処理部92に対してACKタイムアウト時間を与えるとともに、無線ネットワーク48を介して無線制御コマンドパケットを映像送信機52に送信する。
時間処理部92は、提示処理部90から最大提示遅延時間を受けたことに応答して、提示タイマ97を設定し計時を開始する。また、時間処理部92は、ACKタイムアウト時間を受けたことに応答して、ACKタイマ98を設定し計時を開始する。提示タイマ97及びACKタイマ98は、時間処理部92による設定に従い起動する。提示タイマ97が満了すると、時間処理部92は、提示処理部90に対して、待ち時間が終了したことを通知するために、提示タイマ97の満了通知を与える。ACKタイマ98が満了すると、時間処理部92は、無線通信処理部80に対して、ACKパケットの待ち時間が終了したことを通知するために、ACKタイマ98の満了通知を与える。
一方、映像送信機52の無線通信処理部100は、無線制御コマンドパケットを正常に受信したことに応答して、映像受信機50に対してACKパケットを送信するとともに、受信した無線制御コマンドパケットをコマンド処理部102に与える。コマンド処理部102は、無線制御コマンドパケットを制御コマンドに変換してリモコン処理部104に与える。リモコン処理部104は、制御コマンドから製造元、機器、及び操作ボタンの種類を示す情報を取得し、取得した情報をもとに、映像再生装置42に与えるべきリモコン信号のサンプリングデータを特定する。リモコン処理部104は、特定したサンプリングデータをもとにリモコン信号を生成し、映像再生装置42に与える。
映像再生装置42は、映像送信機52より与えられたリモコン信号に従い動作する。映像再生装置42により映像ストリームが出力されると、映像受信機52の映像エンコード部106は、出力された映像ストリームを受けてこれをデジタル化し圧縮するエンコード処理を行なう。映像エンコード部106はさらに、エンコード処理を行なったデータを映像パケットに変換して無線処理部100に与える。無線処理部100は、与えられた映像パケットを、無線ネットワーク48を介して映像受信機50に送信する。
映像受信機50の無線通信処理部80は、映像送信機52から受信したパケットの種類を判別する。無線通信処理部80は、受信したパケットが映像パケットであると判別されたことに応答して、そのパケットを映像デコード部82に与える。映像デコード部82は、与えられた映像パケットを伸張しアナログ化するデコード処理を行ない、映像ストリームをTV46に出力する。TV46は入力された映像ストリームを表示する。
無線通信処理部80は、受信したデータパケットがACKパケットであると判別されたことに応答して、送達に成功したことを示す送信成功信号を提示処理部90に与え、ACKタイマ98の解除要求を時間処理部92に与える。一方、無線通信処理部80は、時間処理部92からACKタイマ98の満了通知を受けたことに応答して、送達の失敗を示す送信失敗信号を提示処理部90に与える。なお、無線通信処理部80がACKパケットとACKタイマ98の満了通知とを同時に受けた場合には、送達に成功したものとして、送信成功信号を提示処理部90に与え、ACKタイマ98の解除要求を時間処理部92に与える。
提示処理部90は、無線通信処理部80から送信成功信号を受けたことに応答して、提示待ちフラグの値を「FALSE」にし、時間処理部92に対して提示タイマ97の解除要求を行なう。この場合、提示処理部90はさらに、提示表示部94に対しては送達成功の提示要求を行ない、無線通信処理部80に対して送信中止要求を行なう。時間処理部92は、提示タイマ97の解除要求に応答して提示タイマ97を解除する。提示表示部94は、送達成功の提示要求に応答して図3に示す送達成功の提示メッセージ130Aを出力する。無線通信処理部80は、送信中止要求信号に応答して送信処理を中止する。
提示処理部90は、無線通信処理部80から送信失敗信号を受けたことに応答して、無線通信処理部80に対して無線制御コマンドパケットの再送要求を行なう。無線通信処理部80は、再送要求に応答して、時間処理部92に対してACKタイマ98の再設定要求を行ない、無線制御コマンドパケットを再び映像送信機52に向けて送信する。時間処理部92は、ACKタイマ98の再設定要求に応答して、ACKタイマ98を再設定する。ACKタイマ98は再起動し、ACKタイムアウト時間が経過した後に満了する。
提示タイマ97が解除されないまま最大提示遅延時間が経過し、提示タイマ97が満了すると、時間処理部92は、計時を終了し提示タイマ97の満了通知を提示処理部90に与える。提示処理部90は、提示タイマ97の満了通知に応答して、提示待ちフラグの値を「FALSE」にし、提示表示部94に対して送達失敗の提示要求を行ない、無線通信処理部80に対して送信中止要求を行なう。提示表示部94は、送達失敗の提示要求信号に応答して図3に示す送達失敗の提示130Bを出力する。無線通信処理部80は、送信中止要求に応答して送信処理を中止する。時間処理部92は、提示タイマ97の解除要求に応答して提示タイマ97を解除し、リモコン44からのリモコン信号に対する処理を終了する。なお、提示処理部90が送信成功通知と提示タイマ97の満了通知とを同時に受けた場合には、送達成功したものとして提示待ちフラグの値を「FALSE」にし、提示表示部94に対しては送達成功の提示要求を行なう。
図4に、無線映像伝送システム40における信号の処理タイミングを示す。図4を参照して、時刻T1(140)において、リモコン44(図1参照)がユーザによる制御コマンドの送信指示の操作に応答してリモコン信号142を発生したものとする。映像受信機50では、リモコン信号142を受信すると提示タイマ97(図1参照)が起動する。提示タイマ97は、その時点を起点とし最大提示遅延時間144後に満了する。映像受信機50は、リモコン信号142から無線制御コマンドパケットへの変換とその送信とを行なうための無線処理146Aを行ない、無線制御コマンドパケット148を映像送信機52に向けて送信する。この際、映像受信機50では、ACKタイマ98(図1参照)が起動する。ACKタイマ98は、無線制御コマンドパケットの送信時を起点としACKタイムアウト時間150後に満了する。映像受信機50は、ACKタイムアウト時間150が経過するまで、ACKパケットの受信待ちを行なう。例えばIEEE802.11の仕様ではACKタイムアウト時間は数十マイクロ秒である。
映像受信機50は、ACKタイムアウト時間150が経過しACKタイマ98(図1参照)が満了したという第1の条件、及び映像送信機52からACKパケットを受信したという第2の条件のいずれか一方が充足されたことに応答して、ACKパケット受信待ちの処理を終了する。映像受信機50は、充足された条件に応じてそれぞれ、2種の処理を行なう。
映像受信機50は、ACKタイムアウト時間150が経過しACKタイマ98(図1参照)が満了したことに応答して、無線制御コマンドパケット148に対するACKパケットの受信待ちをいったん終了する。映像受信機50はさらに、無線処理146Aと同様の無線処理146B…を実行し、新たに無線制御コマンドパケット148を送信する。この際に、新たにACKタイマ98を設定し、再びACKパケットの受信待ちを行なう。
映像受信機50は、ACKタイマ98が満了する度に無線処理146A,146B,…,146Kを繰返し、ACKパケットを受信するまで無線制御コマンドパケット148を送信する。例えば、無線処理146Kにおいて送信した無線制御コマンドパケット148に対するACKパケットの受信待ち中に、映像送信機52からACKパケット152を受信したものとする。映像受信機50は、ACKパケット152を受信したことに応答して、ACKパケットに対する処理154を実行し、提示タイマ97(図1参照)を解除する。映像受信機50はさらに、ユーザに対して無線制御コマンドパケット148の送信に成功したことを示す提示メッセージ130A(図3(A)参照)を出力する。この処理により、ACKパケットを受信した場合には、時刻T4(158)の時点でユーザに対する提示が行なわれることとなる。映像受信機50は、提示メッセージ130Aの出力を行なった後、リモコン信号142に対する処理を終了する。
一方、映像送信機52は、無線制御コマンドパケット148を受信すると、受信した無線制御コマンドパケット148をリモコン信号162に変換して映像再生装置42(図1参照)に与えるための無線処理160を行なう。この無線処理160により、映像再生装置42にリモコン信号162が与えられる。この時点で、映像再生装置42はリモコン信号162に応答して動作し、映像再生装置42によりこの時点で出力される映像ストリーム170が、ユーザによる送信指示の反映されたものとなる。映像ストリーム170を映像送信機52が受けると、映像送信機52は、出力される映像ストリームをデジタル化し圧縮するエンコード処理172を実行する。映像送信機52は、エンコード処理を行なったデータを映像パケットに変換して映像受信機50に送信するための無線送信処理174を行なう。映像送信機52により送信された映像パケット176を受信するために、映像受信機50は無線受信処理178を行なう。さらに、デコード処理180を行なう。デコード処理された映像ストリームは、TV46(図1参照)に与えられる。TV46に表示される映像は、映像ストリーム182により、上記した一連の処理が終了した時点T3(184)において、リモコン信号142が反映されたものとなる。
図5に、映像受信機50が図3に示す送達失敗の提示メッセージ130Bを提示する場合の、映像受信機50における処理タイミングを示す。図5を参照して、時刻T1(140)において、リモコン44(図1参照)がリモコン信号142を発生したものとする。映像受信機50では、リモコン信号142を受信すると提示タイマ97が起動する。提示タイマ97は、その時点を起点とし最大提示遅延時間144後に満了する。映像受信機50は、リモコン信号142に対して、図4に示す一連の処理と同様に無線処理146Aを行ない、無線制御コマンドパケット148を映像送信機52に向けて送信する。この際、映像受信機50では、ACKタイマ98(図1参照)が起動する。ACKタイマ98は、ACKタイムアウト時間150後に満了する。映像受信機50は、ACKタイムアウト時間150が経過するまで、ACKパケットの受信待ちを行なう。映像受信機50は、ACKタイムアウト時間150が経過しACKタイマ98が満了したことに応答して、無線制御コマンドパケット148に対するACKパケットの受信待ちをいったん終了する。映像受信機50はさらに、無線処理146Aと同様の無線処理146B…を実行し、新たに無線制御コマンドパケット148を送信する。この際に、新たにACKタイマ98を設定し、再びACKパケットの受信待ちを行なう。
映像受信機50は、ACKタイマ98が満了する度に無線処理146A,146B,…,146Mを繰返し、ACKパケットを受信するまで無線制御コマンドパケット148を送信する。無線処理146A,…,146Mにより送信された無線制御コマンド信号148が全て映像送信機52に送達しなかった場合、映像送信機52から映像受信機50には、図4に示すACKパケット152が送信されない。このように、ACKパケット152が受信されないまま最大提示遅延時間144が経過し、提示タイマ97(図1参照)が満了すると、映像受信機50は、その時点でリモコン信号142に対する処理を中止する。例えば、この時点で無線処理146Nを実行中であった場合、この無線処理146Nは中止される。ACKパケットの受信待ち中であった場合、受信待ちを中止する。この時点で、映像受信機50はさらに、ユーザに対して無線制御コマンドパケット148の送信に失敗したことを示す提示メッセージ130B(図3(B)参照)を出力する。この処理により、ACKパケットを受信できなかった場合には、時刻T1(140)から最大提示遅延時間150が経過した時刻T5(220)に、ユーザに対する提示が行なわれる。
以上の処理により、映像受信機50は、リモコン信号142を受信した時点T1(140)から、遅くとも図5に示す最大提示遅延時間144が経過した時点T5(220)までの期間内に、ユーザに対してリモコン信号142の映像再生装置42への送信状況に関する提示を行なうこととなる。
このように、映像受信機50は、ユーザが設定する最大提示遅延時間以内に、映像受信機50から映像送信機52への無線制御コマンドパケットが送達されたか否かをユーザに提示する。これにより、ユーザがリモコン44を操作してから、ユーザによる送信指示に対する応答を受けるまでに待つべき最大時間が確定する。
ユーザが再度リモコン44を操作し、再度送信指示を行なわなければならなくなるまでの時間がユーザの知るところとなる。無線制御コマンドパケットの送達に成功した場合、ACKパケットを受信した時点で、ユーザに送達成功が提示される。実際に映像再生装置42がリモコン信号に応じた動作を行ない、その結果がTV46の出力に反映される前に、無線ネットワーク48を介しての無線制御コマンドパケットの送達が成功したことを知ることができる。無線制御コマンドパケットの送達に失敗した場合、ユーザに送達失敗が提示される。よって、最大提示遅延時間に到達した時点で、ユーザは、リモコン操作が映像ストリームに反映されないことを知ることができる。また、リモコン信号が映像受信機50に正常に受信されていない場合には、ユーザには何も提示されないが、最大提示遅延時間はユーザにより設定されるため、最大提示遅延時間はユーザが知り得る値となっている。すなわちこの場合、ユーザが知っている最大提示遅延時間に到達した時点で、ユーザは、リモコン操作が映像ストリームに反映されないことを知ることができる。したがって、ユーザは、リモコン操作を再び行なうべきか否かを、TV44による出力によることなく早期にかつ確実に判断でき、ユーザが送信状況を誤認識し誤操作を行なうという問題が回避できる。
[第2の実施の形態]
上記した第1の実施の形態では、映像受信機50は、ユーザによる設定ボタン96への操作に従い、最大提示遅延時間の設定を行なった。しかし、本発明は、このような実施の形態には限定されない。以下に示す第2の実施の形態では、映像受信機50は、無線通信コマンドパケット送信の際に提示までに要した時間をもとに、最大提示遅延時間の再設定を自動的に行なう。
図6に、本実施の形態に係る映像受信機300の機能的構成をブロック図形式で示す。図6を参照して、映像受信機300は、第1の実施の形態に係る映像受信機50と同一の無線通信処理部80、映像エンコード部82、リモコン処理部84、コマンド処理部86、時間処理部92、設定ボタン96、提示タイマ97、及びACKタイマ98を含む。映像受信機300はさらに、コマンド処理部86が無線通信処理コマンドパケットを生成し出力してから提示待ちの状態が終了し提示メッセージが表示されるまでの時間(以下、この時間を「実提示遅延時間」と呼ぶ。)を計測する実提示遅延時間計測部302と、図1に示す提示処理部90が有する機能に加えて、実提示遅延時間計測部302に対して実提示遅延時間の計測の開始要求及び終了要求を与えるとともに、実提示遅延時間計測部302により計測された実提示遅延時間に基づき最大提示遅延時間を再設定する機能を有する提示処理部304と、最大提示遅延時間の設定時に、実提示遅延時間に基づく表示を行なう提示表示部306とを含む。
図7に、映像受信機300が、実提示遅延時間に基づき最大提示遅延時間を再設定した際にユーザに対して提示する再設定表示の一例を示す。図7を参照して、表示340は、最大提示遅延時間が計測された実提示遅延時間342に再設定されたことを示す。この例では、計測された実提示遅延時間「200ミリ秒」に最大提示遅延時間が再設定されたことを示す。
図8に、映像受信機300において、ユーザが最大提示遅延時間を設定する際に、図2に示す設定メッセージ120に替えて表示する設定メッセージの一例を示す。図8を参照して、設定メッセージ360は、その時点で入力されている設定値「10ミリ秒」に加えて、実提示遅延時間との比較結果を示す。この例では、ユーザにより入力された設定値「10ミリ秒」が実提示遅延時間より小さいことを示す。
映像受信機300は、第1の実施の形態に係る映像受信機50と同様に、リモコン信号を受信し無線制御コマンドパケットを送信して、設定された最大提示遅延時間内に、その成否をユーザに提示する。加えて、映像受信機300は、実提示遅延時間を計測し、計測された実提示遅延時間に基づき自動的に最大提示遅延時間を再設定してユーザに提示する動作、及びユーザによる設定入力時に、計測された実提示遅延時間とユーザにより入力された設定値とを比較し比較結果に応じた提示を行なう動作を実行する。
映像受信機300が実提示遅延時間を計測し、計測された実提示遅延時間に基づき、自動的に最大提示遅延時間を設定してユーザに提示する処理において、映像受信機300の各機能部は以下のように動作する。
映像受信機300がリモコン44からのリモコン信号を受信すると、リモコン処理部84及びコマンド処理部86により無線制御コマンドパケットに変換され、提示処理部304に与えられる。提示処理部304が無線制御コマンドパケットを受けると、提示処理部304は、第1の実施の形態に係る提示処理部90と同様の動作で提示待ちフラグについての判定を行なう。提示待ちフラグの値が「FALSE」であることに応答して、提示処理部304は、提示待ちフラグを「TRUE」にし、提示タイマ97の設定及び無線制御コマンドパケットの送信要求を行なう。この際、提示処理部304はさらに、実提示遅延時間計測部302に対して、実提示遅延時間の計測開始要求を与える。実提示遅延時間計測部302は、計測開始要求に応答して、その時点の時刻を保持し、実提示遅延時間の計測を開始する。無線通信処理部80と時間処理部92とはそれぞれ第1の実施の形態と同様の動作で、無線制御コマンドパケットの送信及び各タイマの設定を行なう。
提示処理部304は、提示タイマ97の作動中に、第1の実施の形態に係る提示処理部90と同様に、無線通信制御部80からの送信成功信号、無線通信制御部80からの送信失敗信号、又は時間処理部92からの提示タイマ97の満了通知を与えられ、与えられた通知に対応する動作をそれぞれ実行する。これらのうち、無線通信制御部80からの送信失敗信号に対応する動作は、第1の実施の形態における提示処理部90のものと同一である。よって説明を繰返さない。
無線通信処理部80からの送信成功信号、又は時間処理部92からの提示タイマ97の満了通知が与えられると、提示処理部304は、第1の実施の形態に係る提示処理部90(図1参照)と同様に、その時点では「TRUE」に設定されている提示待ちフラグの値を「FALSE」に変更し、提示表示部94に対して送達成功又は送達失敗の提示要求を行なう。提示処理部304は、この時点で、実提示遅延時間計測部302に対して、実提示遅延時間の計測終了要求を与える。実提示遅延時間計測部302は、計測終了要求に応答して、その時点の時刻を取得し、既に取得した時刻の保持している計測開始時刻に対する差分を算出し、その値を実提示遅延時間として提示処理部304に与える。
提示処理部304は、保持している最大提示遅延時間に替えて与えられた実提示遅延時間を保持することにより、最大提示遅延時間の設定値の変更を行なう。さらに提示処理部304は、新たな設定値を提示表示部306に与える。提示表示部306は、与えられた最大提示遅延時間の新たな設定値をもとに、再設定された最大提示遅延時間の表示340(図7参照)を生成し出力する。
以下に、本実施の形態に係る映像受信機300において、ユーザが最大提示遅延時間を設定する際の動作について説明する。映像受信機300は、実提示遅延時間と設定されている最大提示遅延時間とを比較し、比較結果を表示する。
第1の実施の形態に係る映像受信機50の場合と同様に、映像受信機300の起動中に、映像受信機300の設定ボタン96をユーザが操作すると、操作信号は、提示処理部304に与えられる。提示処理部304は、その時点で保持している最大提示遅延時間を表示部306に与える。提示表示部306は、最大提示遅延時間をもとに図2に示す設定メッセージ120を表示する。ユーザが設定メッセージ120を見て、設定ボタン96を操作し、最大提示遅延時間を入力すると、入力は提示処理部304に与えられる。提示処理部304は、与えられた値と実提示遅延時間計測部302が計測した実提示遅延時間とを比較する。提示処理部304は比較結果を示す情報を提示表示部306に与える。提示表示部306は、この情報に応答して、比較結果を示す設定メッセージを生成し、図2に示す設定メッセージ120に替えて表示する。例えば、設定値が実提示遅延時間より小さい場合、提示表示部306は、図8に示す設定メッセージ360を出力して、設定値が実提示遅延時間より小さいことをユーザに提示する。
図9に本実施の形態に係る映像受信機300における処理タイミングの概要を示す。図9を参照して、映像受信機300が時刻T1(140)においてリモコン信号142を受信すると、映像受信機300は、その時点で、最大提示遅延時間144後に満了する提示タイマ97(図6参照)を設定するとともに、実提示遅延時間380の計測を開始する。さらに映像受信機300は、ACKタイムアウト時間150後に満了するACKタイマ98の設定と、第1の実施の形態に係る映像受信機50と同様の無線処理146Aとを行ない、無線制御コマンドパケット148を映像送信機52に向けて送信する。
映像受信機300は、第1の実施の形態に係る映像受信機50と同様に、ACKタイマ98が満了するたびに、無線処理146B,…,146Kを実行し、新たに無線制御コマンドパケット148を送信する。この際に、新たにACKタイマ98を設定し、再びACKパケットの受信待ちを行なう。ACKパケットの受信待ち中に、映像送信機52からACKパケット152を受信すると、映像受信機300は、ACKパケットに対する処理154を実行し、ユーザに対して無線制御コマンドパケット148の送信に成功したことを示す提示メッセージ156を出力する。この処理により、ACKパケットを受信した場合には、時刻T4(158)に、ユーザに対する提示が行なわれることとなる。
さらに、映像受信機300は、この時点T4(158)において、実提示遅延時間380の計測を終了する。計測された実提示遅延時間380は、T1(140)からT4(158)となる。なお、映像受信機300が、ACKパケットを受信しないまま最大提示遅延時間144が経過すると、映像受信機300は、第1の実施の形態に係る映像受信機50と同様に、提示タイマ97の満了時刻において送信失敗の提示を行ない、実提示遅延時間の計測を終了する。計測された実提示遅延時間は、T1(140)から提示タイマ97の満了時刻までの時間、すなわちリモコン信号142に対する一連の処理に用いた最大提示遅延時間となる。
映像受信機300は、計測された実提示遅延時間380をユーザに提示するとともに、次回のリモコン信号に対する一連の処理における最大提示遅延時間144を、実提示遅延時間380に変更し、最大提示遅延時間の再設定を行なう。
以上のように、実提示遅延時間計測部302は、提示処理部304が無線制御コマンドパケットを受けた時刻からユーザに送達結果の提示時刻までの経過時間である実提示遅延時間を計測する。提示処理部304は、最大提示遅延時間を実提示遅延時間によって再設定する。これにより最大提示遅延時間は、無線ネットワーク48を介しての通信に適した時間に設定される。また、提示表示部306は、再設定された最大提示遅延時間を表示する。したがって、最大提示遅延時間を自動的に再設定した場合においても、ユーザは、新たな最大提示遅延時間を認識でき、その最大提示遅延時間に基づいてリモコン44の操作を行なうことができる。
また、図8に示すように、ユーザによる最大提示遅延時間の設定時に、実提示遅延時間とユーザによる設定値とを比較し、その比較結果を提示表示部306が表示することにより、ユーザにより適切な設定値を設定することを促進できる。
なお、本実施の形態では、実提示遅延時間を最大提示遅延時間とする再設定を行なった。さらに、提示処理部304は、実提示遅延時間をもとに、所定の方法で新たな最大提示遅延時間を算出し再設定してもよい。例えば、実提示遅延時間計測部302が、過去の送信処理において計測した実提示遅延時間を保持しておく。新たな実提示遅延時間の計測が終了したことに応答して、実提示遅延時間計測部302は、保持している実提示遅延時間と新たに計測した実提示遅延時間とをもとに、実提示遅延時間の平均値を求める。実提示遅延時間計測部302は、求めた平均値を提示処理部304に与える。提示処理部304は、既に保持している最大提示遅延時間に替えて与えられた平均値を保持することにより、最大提示遅延時間を設定する。
実提示遅延時間の平均値を最大提示遅延時間に設定することにより、無線ネットワーク48の状況により実提示遅延時間が突発的に変動しても、最大提示遅延時間が妥当性を欠く値となることを防止できる。
[第3の実施の形態]
上記した実施の形態では、映像受信機は、無線制御コマンドパケットの送信結果を「送達成功」又は「送達失敗」によって示した。これに対して、以下に示す第3の実施の形態では、映像送信機は、送達結果の表示対象となっている無線制御コマンドパケットによる制御内容を併せて表示する。さらに、本実施の形態では、ユーザのリモコン操作がなされた時点から送達結果を提示する時点までの期間に、新たに別の無線制御コマンドパケットの送信指示がなされた場合に、単にその送信指示を拒絶することにより、無線制御コマンドパケットの送信を抑制するだけでなく、現在提示待ち中の状態にある制御コマンドについての情報を表示する。
図10に本実施の形態に係る映像受信機400の機能的構成をブロック図形式で示す。図10を参照して、映像受信機400は、図1に示す第1の実施の形態に係る映像受信機50のものと同一の無線通信処理部80、映像デコード部82、リモコン処理部84、コマンド処理部86、時間処理部92、設定ボタン96、提示タイマ97、及びACKタイマ98を含む。映像受信機400はさらに、コマンド処理部86に接続され、コマンド処理部86が出力する無線制御コマンドパケットをもとに、制御コマンドの内容を特定する制御コマンド内容取得部404と、図1に示す提示処理部90が有する機能に加えて、提示メッセージの要求を行なう際、及び提示待ち処理中に新たな無線制御コマンドパケットが与えられたためにこれを拒絶する際に、制御コマンド内容取得部404が特定した内容を示す情報を取得し、必要な情報と併せて出力する提示処理部406と、提示処理部から与えられた情報をもとに制御コマンドの内容の提示を行なう提示表示部408とを含む。
図11(A)及び図11(B)に、本実施の形態に係る提示表示部408が表示する提示メッセージの一例を示す。図11を参照して、提示メッセージ422及び424はそれぞれ、送達成功を示す提示メッセージと、送達失敗を示す提示メッセージである。これらのメッセージ422及び424には、図3に示す提示メッセージ130A及び130Bと同様の送達結果の提示に加えて、制御コマンド内容取得部404が取得したコマンドの内容426及び428がそれぞれ表示される。
図12に提示待ち中に新たな無線制御コマンドパケットを受けた場合に提示表示部408が表示するメッセージの一例を示す。図12を参照して、メッセージ440は、現在送信処理中の無線制御コマンドパケットの内容442と、当該無線制御コマンドパケットが送信処理中であることを示すメッセージ444、及び新たな無線制御コマンドパケットを拒絶することを示すメッセージ446とを含む。
本実施の形態に係る映像受信機400では、コマンド処理部86が出力する無線制御コマンドパケットは、提示処理部406と制御コマンド内容取得部404とに与えられる。制御コマンド内容取得部404は、与えられた無線制御コマンドパケットから、制御コマンドの内容、例えば製造元、機器、操作ボタンの種類等の情報を抽出し、一時的に保持する。提示処理部406は、第1の実施の形態に係る提示処理部90と同様の動作で、提示待ちフラグの判定を行なう。
提示処理部406は、提示待ちフラグの値が「FALSE」であると判定されたことに応答して、提示待ちフラグの値を「TRUE」に変更し、時間処理部92に対して提示タイマ97の開始要求を行ない、無線制御コマンドを無線通信処理部80に与える。無線通信処理部80からの送信成功信号、又は時間処理部92からの提示タイマ97の満了通知に応答して、提示処理部406は、制御コマンド内容取得部404に保持されている制御コマンドの内容を読出し、通知に応じた提示命令とともに、読出した内容を提示表示部408に与える。提示表示部408は、与えられた信号に対応する提示メッセージと与えられた制御コマンドの内容とを併せた提示メッセージ422又は424を表示する。
提示処理部406は、提示待ちフラグの値が「TRUE」であると判定されたことに応答して、与えられた無線制御コマンドパケットを拒絶し、無線制御コマンドパケットの送信を抑制する。この際、提示処理部406は、制御コマンド内容取得部404が抽出し保持している、提示待ち中の無線制御コマンドパケットの内容及び拒絶する無線制御コマンドパケットの内容を取得し、拒絶信号とともに、提示表示部408に与える。提示表示部408は、拒絶信号に応答して、与えられた無線制御コマンドパケットの内容をもとに、図12に示すメッセージ440を生成し、表示する。
このように、本実施の形態に係る映像受信機400は、無線制御コマンドパケットの内容を提示メッセージとともに表示する。無線制御コマンドパケットの内容を示すことにより、映像再生装置42に対して行なったどの操作についての提示メッセージが提示されているのかを、ユーザが容易に理解できるようになる。また、映像受信機400は、提示待ち中に新たなリモコン信号を受けた場合に、提示待ち中の無線制御コマンドパケットの内容と新たなリモコン信号が拒絶されたこととをユーザに対して提示する。これにより、提示待ち中にユーザが誤った操作することを回避できる。
[第4の実施の形態]
上記した実施の形態では、映像受信機は、無線制御コマンドパケットの送信に伴う提示待ちの期間中に新たなリモコン信号が与えられると、新たなリモコン信号に対応した無線制御コマンドパケットを拒絶することにより、その送信を抑制した。以下に示す実施の形態では、逆に新たな無線制御コマンドパケットに応答して現在処理中の無線制御コマンドパケットへの処理を中止し、新たな無線制御コマンドパケットに対する処理を開始する。
図13に、本実施の形態に係る映像受信機500の機能的構成を示す。本実施の形態に係る映像受信機500は、図1に示す第1の実施の形態に係る映像受信機50のものと同一の無線通信処理部80、映像デコード部82、リモコン処理部84、コマンド処理部86、時間処理部92、設定ボタン96、提示タイマ97、及びACKタイマ98を含む。映像受信機500はさらに、図10に示す第3の実施の形態に係る映像受信機400のものと同一の制御コマンド内容取得部404を含む。映像受信機500はさらに、第3の実施の形態に係る提示処理部406と提示表示部408とにそれぞれ替えて、新たな無線制御コマンドパケットに応答して処理中の無線制御コマンドパケットへの処理を中止し、新たな無線制御コマンドパケットに対する処理を開始する提示処理部506と、提示処理部506が処理中の無線制御コマンドパケットへの処理を中止した際に、その旨をユーザに知らせるための提示を行なう機能を有する提示表示部508とを含む。
図14に、提示処理部506が処理中の無線制御コマンドパケットへの処理を中止した際に提示表示部508が表示するメッセージの一例を示す。図14を参照して、メッセージ520は、新たな無線制御コマンドパケットの内容522と、その無線制御コマンドパケットがその時点で送信中であることを示すメッセージ524と、中止された無線制御コマンドパケットの内容及びその無線制御コマンドパケットの送信が中止されたことを示すメッセージ526とを含む。
本実施の形態に係る提示処理部506は、新たな無線制御コマンドパケットに応答して、保持している提示待ちフラグを参照する。提示処理部506は、提示待ちフラグの値が「FALSE」であることに応答して、第1の実施の形態に係る提示処理部90と同様に当該提示フラグを「TRUE」にし、提示タイマ97を設定し、無線制御コマンドパケットを無線通信処理部80に与える。
提示処理部506は、提示待ちフラグの値が「TRUE」であることに応答して、送信中止要求を無線通信処理部80に与え、時間処理部92に対して提示タイマ97の解除要求を行ない、提示待ちフラグの値を「FALSE」にする。この段階で、送信中であった無線制御コマンドパケットに対する処理が中止される。
次に提示処理部506は、送信が中止された無線制御コマンドパケットの内容を制御コマンド内容取得部404より取得する。提示処理部506は、提示待ちフラグの値を再度「TRUE」にし、新たな無線制御コマンドパケットを無線通信処理部80と制御コマンド内容取得部404とに与え、時間処理部92に、提示タイマ97の開始要求を行なう。この動作により、新たな無線制御コマンドパケットを送信するための処理が開始される。
制御コマンド内容取得部404は、与えられた新たな無線制御コマンドパケットからその内容を取得し、提示処理部506に与える。提示処理部506は、中止された無線制御コマンドパケットの内容と、新たな無線制御コマンドパケットの内容とを提示表示部508に与え、提示表示部508に、送信する無線制御コマンドパケットの切替が行なわれたことを示す提示の要求を行なう。
提示表示部508は、提示処理部506からの要求に従い、中止された無線制御コマンドパケットの内容と、新たな無線制御コマンドパケットの内容とをもとに、図14に示すメッセージ520を表示する。
このように、本実施の形態に係る映像受信機500は、リモコン信号が与えられるたびに、与えられた新しいリモコン信号に基づき無線制御コマンドパケットの送信を行なう。これにより、ユーザによるリモコン44への操作の内、最新のものが映像受信機500及び映像送信機52を介して映像再生装置42に送信されるようになる。さらに、最新のリモコン信号に基づく無線制御コマンドパケットの送信を行なう際に、この送信を行なうために送信を中止した無線制御コマンドパケットの内容と、新たに送信される無線制御コマンドパケットの内容とを表示することにより、ユーザは、ユーザが行なったリモコン44への操作の内、どの操作が反映され、どの操作が反映されないかを正確に把握することができるようになる。
[第5の実施の形態]
以下に示す第5の実施の形態では、映像受信機は、制御コマンドに対する提示待ち中に新たな制御コマンド送信要求を受けた場合には、新たな制御コマンド送信要求を保持しておき、処理中の制御コマンドに対するユーザへの提示後に新たな制御コマンド要求に対する処理を行なう。
図15に、本実施の形態に係る映像受信機600の機能的構成を示す。図15を参照して、本実施の形態に係る映像受信機600は、図1に示す第1の実施の形態に係る映像受信機50のものと同一の無線通信処理部80、映像デコード部82、リモコン処理部84、コマンド処理部86、時間処理部92、設定ボタン96、提示タイマ97、及びACKタイマ98を含む。映像受信機600はさらに、図10に示す第3の実施の形態に係る映像受信機400のものと同一の制御コマンド内容取得部404と、与えられた無線制御コマンドパケットを与えられた順に保持する制御コマンド送信要求待ちキュー602と、新たな無線制御コマンドパケットに応答して新たな無線制御コマンドパケットを制御コマンド送信要求待ちキュー602に格納し、制御コマンド送信要求待ちキュー602に格納された順で無線制御コマンドパケットの送信及び提示のための要求を行なう提示処理部604と、提示処理部604が無線制御コマンドパケットを制御コマンド送信要求待ちキュー602に格納する際に、その旨をユーザに知らせるための提示を行なう機能を有する提示表示部606とを含む。
図16に、提示処理部604が無線制御コマンドパケットを制御コマンド送信要求待ちキュー602に格納する際に提示表示部606が表示するメッセージの一例を示す。図16を参照して、メッセージ620は、処理中の無線制御コマンドパケットの内容622と、その無線制御コマンドパケットがその時点で送信中であることを示すメッセージ624と、新たな無線制御コマンドパケットが送信されることを示すメッセージ626とを含む。
提示処理部604は、新たな無線制御コマンドパケットを受けた時点で提示待ちフラグの値が「TRUE」であれば、制御コマンド内容取得部404から処理中の無線制御コマンドパケットの内容を取得し、新たな無線制御コマンドパケットを制御コマンド送信要求待ちキュー602に格納する。提示処理部604は、処理中の無線制御コマンドパケットの内容を提示表示部606に与え、新たな無線制御コマンドパケットが後刻送信されることを提示するためのメッセージの表示を要求する。提示表示部606は、提示処理部604による要求に応じて、図16に示すメッセージ620を表示する。
この後、提示処理部604は、第3の実施の形態に係る提示処理部406と同様の動作で、無線通信部80からの送信成功信号、又は時間処理部92からの提示タイマ97の満了通知に応答して、提示メッセージの表示を提示表示部606に要求する。提示表示部606は、第3の実施の形態に係る提示表示部408と同様の動作で提示メッセージを図11に示す提示メッセージ422又は424を表示する。
提示処理部604は、提示メッセージの要求を行なった後、制御コマンド送信要求待ちキュー602に格納されている無線制御コマンドパケットのうち、先頭の無線制御コマンドパケットを読出し、読出した無線制御コマンドパケットに対する処理を開始する。
なお、本実施の形態において、メモリリソース等の制限等のため、それ以上制御コマンド送信要求待ちキュー602に新たな無線制御コマンドパケットを格納できない場合、制御コマンド送信要求待ちキュー602は、その旨を提示処理部604に通知する。この通知に応答して、提示処理部604は、リモコン信号を受付けることが出来ない旨のメッセージ640(図17参照)の提示を提示表示部606に要求する。この場合、提示表示部606はリモコン信号を受付けることが出来ない旨のメッセージ640を表示する。
本実施の形態に係る映像受信機600は、制御コマンド送信要求待ちキュー602に、与えられた無線制御コマンドパケットを一時的に格納し、順次読出して送信処理を行なう。映像受信機600が短時間に複数のリモコン信号を受信した場合にも、与えられたリモコン信号を拒絶することなく、与えられた順に、リモコン信号に基づく無線制御コマンドパケットの送信及びその送信結果の提示を行なうことで、無線制御コマンドパケットの送信を抑制しつつ、与えられた無線制御コマンドパケットを送信することが可能となる。さらに、制御コマンド送信要求待ちキュー602に無線制御コマンドパケットを格納する際に、その旨を提示する。これにより、リモコン信号に基づく無線制御コマンドパケットが後刻送信されることとなった場合に、ユーザは、再び同じリモコン操作を行なう必要がないことを知ることができる。
なお、上記した第1の実施の形態では、映像受信機50は、ユーザが行なう操作に応答して、最大提示遅延時間を表示し、その設定操作を受けた。しかし、本発明はこのような実施の形態には限定されない。第1の実施の形態のように、最大提示遅延時間がユーザの入力により固定的に設定される場合、映像受信機50の設定ボタン96がディップスイッチ等のハードウェアスイッチを含み、最大提示遅延時間をディップスイッチによって、設定するようにしてもよい。この場合、提示処理部90はディップスイッチの値を定期的に読み最大提示遅延時間として再設定する。
また、上記した実施の形態では、リモコン信号から制御コマンドへの変換方法として、受信したリモコン信号を一定時間間隔でサンプリングし、サンプリングしたデータをもとに、一覧テーブルを検索し、映像再生装置42の製造元、機器、操作ボタンの種類を示す情報を含む制御コマンドを生成した。ユーザが操作するリモコン44が、映像再生装置42を、映像受信機50及び映像送信機52を介さずに制御する場合に利用するリモコンと同一のリモコン信号を発生するものである場合、リモコン処理部84がリモコン信号を一定時間間隔でサンプリングし、サンプリングしたデータをそのまま制御コマンドとすることも可能である。この場合、映像送信機52内のリモコン処理部104は、制御コマンドのデータをサンプリング間隔と同じ間隔でリモコン信号に変換する。
なお、上記した実施の形態では、ユーザがリモコン44を用いて行なった操作の情報(すなわち無線制御コマンドパケット)が映像送信機52に到達したか否かを提示メッセージとしてユーザに提示するものであった。しかし、本発明は、このような実施の形態には限定されない。ユーザによる操作の情報が映像再生装置42に到達したか否かを判定し、その判定結果を提示メッセージとして映像受信機が提示するようにしてもよい。
例えば、映像再生装置42が、受信したリモコン信号と同じ信号を映像送信機52に送信し、映像送信機52は送信したリモコン信号と同じリモコン信号を受信し、映像再生装置42に要求が伝わったことを映像送信機52が確認した後に、ACKパケットを映像受信機50に送信するようにしてもよい。また例えば、映像再生装置42がリモコン信号を受信したことに応答して、別途ACK信号(以下、この信号を「ACKリモコン信号」と呼ぶ。)を送信するようにしてもよい。この場合映像送信機52は、映像再生装置42からACKリモコン信号を映像送信機52が受信したことに応答して、映像受信機50に対してACKパケットを送信するようにしてもよい。このようにすることにより、ユーザは映像再生装置42に、ユーザによる操作の情報が映像再生装置42に伝わったことをより正確に把握することが可能となる。
また例えば、映像再生装置42と映像送信機52とが有線で接続されている場合、又は映像再生装置42と映像送信機52との間で信号が消失する頻度が無視できる程度である場合、映像送信機52から映像再生装置42に向けて要求を送信した時点で映像再生装置42に要求が伝わったと認識することができる。すなわち、映像送信機52が映像受信機50からの無線制御コマンドパケットを正常に受信した時点で、映像再生装置42に要求が伝わったものとしてACKパケットを送信してもよい。
上記した実施の形態では、送達の成否を文字列の情報によって、ユーザに提示した。しかし、本発明はこのような実施の形態には限定されない。例えば文字列のメッセージに替えて、送達成功の場合に「〇」を提示し、送達失敗の場合に「×」を提示する等、所定の記号をもって行なうことも可能である。この場合、ディスプレイ等の表示装置の大きさが小さくて済む。また、LED(Light Emitting Diode)等を利用して、送達成功で1秒間点灯、送達失敗であれば2秒間点灯する等してもよい。この場合、ディスプレイ等を用いてメッセージを提示する場合に比べて少ないコストで提示を行なうことが可能となる。また、TV46がOSD(On Screeen Display)機能を有する場合、この機能を使用して、TV46の画面上にメッセージを表示してもよい。また、音声によってメッセージを読上げて出力するようにしてもよい。また、ビープ音等を利用して、送達成功は音を1秒鳴らし、送達失敗であれば2秒鳴らす等のことも可能である。
なお、上記した実施の形態に係る映像受信機の各機能部は、いずれもコンピュータハードウェア及び当該コンピュータ上で実行されるプログラムにより実現することができる。このコンピュータとしては、無線等を介したパケット通信を行なう設備を持ったものであれば、汎用のハードウェアを有するものを用いることができる。また、上で説明した装置の各機能部は、この明細書の記載に基づき、当業者であればプログラムで実現することができる。そうしたプログラムもまた1つのデータであり、記憶媒体に記憶させて流通させることができる。
今回開示された実施の形態は単に例示であって、本発明が上記した実施の形態のみに制限されるわけではない。本発明の範囲は、発明の詳細な説明の記載を参酌した上で、特許請求の範囲の各請求項によって示され、そこに記載された文言と均等の意味及び範囲内でのすべての変更を含む。
本発明の第1の実施の形態に係る無線映像伝送システム40、映像受信機50及び映像送信機52の構成を示すブロック図である。 映像受信機50が表示する設定メッセージの一例を示す図である。 映像受信機50が表示する送信結果の提示メッセージの一例を示す図である。 無線映像伝送システム40における信号の処理タイミングを示す図である。 無線映像伝送システムにおいて、送達失敗の場合の処理タイミングを示す図である。 第2の実施の形態に係る映像受信機300の構成を示すブロック図である。 最大提示遅延時間の再設定表示の一例を示す図である。 第2の実施の形態に係る設定メッセージの一例を示す図である。 映像受信機300における処理タイミングを示す図である。 第3の実施の形態に係る映像受信機400の構成を示すブロック図である。 第3の実施の形態における提示メッセージの一例を示す図である。 映像受信機400が提示待ち中に新たな制御コマンドを受けた際に表示するメッセージの一例を示す図である。 第4の実施の形態に係る映像受信機500の構成を示すブロック図である。 処理中の無線制御コマンドパケットへの処理を中止した際に表示するメッセージの一例を示す図である。 第5の実施の形態に係る映像受信機600の構成を示すブロック図である。 無線制御コマンドパケットを制御コマンド送信要求待ちキュー602に格納する際に表示するメッセージの一例を示す図である。 新たな制御コマンドの処理を保持できない旨を示すメッセージ例を示す図である。 従来の一般的な無線映像伝送システムの構成を示す図である。 従来の無線映像伝送システムにおける通信の概要を示す図である。
符号の説明
42 映像再生装置、44 リモコン、46 TV、50,300,400,500,600 映像受信機、52 映像送信機、80,100 無線通信処理部、82 映像デコード部、84,104 リモコン処理部、86,102 コマンド処理部、90,304,406,506,604 提示処理部、92 時間処理部,94,306,408,508,606 提示表示部、96 設定ボタン、97 提示タイマ、98 ACKタイマ、106 映像エンコード部、302 実提示遅延時間計測部、404 制御コマンド内容取得部、602 制御コマンド送信要求待ちキュー

Claims (22)

  1. ユーザによる所定の信号の送信指示を受付けるための送信指示入力手段と、
    ユーザが値を知り得る様態で所定の待ち時間を設定するための設定手段と、
    前記送信指示入力手段が受付けた前記送信指示に基づき、他の装置に対して前記所定の信号を送信するための送信手段と、
    前記所定の信号を受信したことを示す受信確認信号を前記他の装置から受信したことに応答して、送信成功信号を出力するための受信手段と、
    前記送信指示入力手段が前記送信指示を受付けてから前記設定手段が設定した待ち時間内の期間に前記受信手段が前記送信成功信号を出力したか否かに応じて、前記所定の信号の送信の成否を判定するための判定手段と、
    前記判定手段による判定に応答して、当該判定の結果をユーザに提示するための提示手段とを含む、通信装置。
  2. 前記設定手段は、前記ユーザから設定値の入力を受付け、当該設定値を待ち時間として設定するための待ち時間入力手段を含む、請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記設定手段はさらに、前記待ち時間入力手段が受付けた設定値を表示するための設定表示手段を含む、請求項2に記載の通信装置。
  4. さらに、前記送信指示入力手段が前記送信指示を受付けてから、前記提示手段が前記判定の結果を提示するまでの実提示遅延時間を計測するための計時手段を含み、
    前記設定手段はさらに、前記待ち時間入力手段が受付けた設定値と前記計時手段が計測した前記実提示遅延時間との差異に基づき、当該設定値に関する案内表示を行なうための手段を含む、請求項2又は請求項3に記載の通信装置。
  5. さらに、前記送信指示入力手段が前記送信指示を受付けてから、前記提示手段が前記判定の結果を提示するまでの実提示遅延時間を計測するための計時手段を含み、
    前記設定手段はさらに、
    前記計時手段が計測した前記実提示遅延時間をもとに、前記待ち時間を変更するための変更手段と、
    前記変更手段により変更された待ち時間を表示するための手段とを含む、請求項2又は請求項3に記載の通信装置。
  6. さらに、前記送信指示入力手段が前記送信指示を受付けてから、前記提示手段が前記判定の結果を提示するまでの実提示遅延時間を計測するための計時手段を含み、
    前記設定手段は、前記計時手段が計測した前記実提示遅延時間をもとに、前記待ち時間を設定するための実提示遅延時間設定手段と、
    前記実提示遅延時間設定手段により設定された待ち時間を表示するための手段とを含む、請求項1に記載の通信装置。
  7. 前記実提示遅延時間設定手段は、前記計時手段が計測した実提示遅延時間の平均値を前記待ち時間に設定するための手段を含む、請求項6に記載の通信装置。
  8. 前記判定手段は、
    前記送信指示入力手段が前記送信指示を受付けた時点から前記待ち時間が経過したことに応答して待ち時間終了通知を出力するための提示タイマと、
    前記受信手段による前記送信成功信号及び前記提示タイマによる待ち時間終了通知を受信可能なように接続され、前記送信成功信号と前記待ち時間終了通知とのいずれを先に受信したかに従って、前記所定の信号の送信の成否を判定するための手段とを含む、請求項1に記載の通信装置。
  9. 前記送信指示に基づき前記所定の信号の内容を特定するための内容特定手段をさらに含み、
    前記提示手段は、前記判定手段による判定に応答して、当該判定の結果と前記内容特定手段が特定した前記所定の信号の内容とを出力するための手段を含む、請求項1に記載の通信装置。
  10. 前記内容特定手段は、前記送信指示入力手段が前記所定の信号の送信指示を受付けたことに応答して、当該所定の信号の内容を特定し、当該信号の内容をユーザに提示するための信号内容提示手段を含む、請求項9に記載の通信装置。
  11. 前記提示手段は、前記判定手段による判定に応答して、当該判定の結果を示す所定の聴覚情報を出力するための聴覚情報出力手段を含む、請求項1に記載の通信装置。
  12. さらに、前記送信指示入力手段が前記送信指示を受付けた時点が、当該送信指示入力手段により他の送信指示が受付けられてから前記提示手段により前記他の送信指示について所定の提示が行われる時点までの時間内にあるか否かを判定するための指示時点判定手段を含み、
    前記送信手段は、前記送信指示入力手段が前記送信指示を受付けた時点が、前記指示時点判定手段により前記時間内にないと判定されたことに応答して、当該送信指示に基づき前記他の装置に前記所定の信号を送信するための手段を含む、請求項1に記載の通信装置。
  13. 前記送信手段はさらに、前記送信指示入力手段が前記送信指示を受付けた時点が、前記指示時点判定手段により前記時間内にあると判定されたことに応答して、当該送信指示に基づく信号の送信を抑制するための抑制手段を含む、請求項12に記載の通信装置。
  14. さらに、当該送信指示に基づく前記所定の信号の送信が、前記抑制手段により抑制されたことを、ユーザに対して提示するための手段を含む、請求項13に記載の通信装置。
  15. 前記抑制手段は、前記送信指示入力手段が前記送信指示を受付けた時点が、前記指示時点判定手段により前記時間内にあると判定されたことに応答して、前記送信指示を保持するための送信指示保持手段と、
    前記送信指示保持手段に前記送信指示が保持され、かつ前記提示手段が前記所定の提示を行なったという条件が充足されたことに応答して、前記送信指示保持手段に保持された送信指示に基づき、前記所定の信号を送信するための第2送信手段とを含む、請求項12に記載の通信装置。
  16. さらに、ユーザに対し、前記送信指示保持手段により前記送信指示が保持されたことに応答して所定のメッセージを提示するための手段を含む、請求項15に記載の通信装置。
  17. さらに、前記送信指示入力手段が前記送信指示を受付けた時点が、前記指示時点判定手段により前記時間内にあると判定されたことに応答して、前記送信指示保持手段が前記送信要求を保持できるか否かを判定するための保持可否判定手段と、
    前記保持可否判定手段による判定結果に応じて、前記条件が充足されると前記第2送信手段による前記所定の信号の送信が行なわれることを予告する第1のメッセージと、前記当該送信指示を保持できないことを示す第2のメッセージとを、選択的にユーザに提示するための手段を含む、請求項16に記載の通信装置。
  18. さらに、前記送信指示入力手段が前記送信指示を受付けた時点が、当該送信指示入力手段により他の送信指示が受付けられてから前記提示手段により前記他の送信指示について所定の提示が行われる時点までの時間内にあるか否かを判定するための指示時点判定手段を含み、
    前記送信手段はさらに、前記送信指示入力手段が前記送信指示を受付けた時点が、前記指示時点判定手段により前記時間内にあると判定されたことに応答して、前記他の送信指示に基づく前記所定の信号の送信を中止し、前記送信指示に基づき他の装置に対して前記所定の信号の送信を行なうための手段を含む、請求項1に記載の通信装置。
  19. 前記送信を行なうための手段が前記他の送信指示に基づく前記所定の信号の送信を中止したことをユーザに対して提示するための手段をさらに含む、請求項18に記載の通信装置。
  20. 前記受信手段は、予め定める条件を満たす受信確認信号を前記他の装置から受信したか否かを判定するための受信確認信号判定手段と、
    前記受信確認信号判定手段による判定結果に応じて、前記送信成功信号と前記所定の信号の再送信要求とを選択的に出力するための手段とを含み、
    前記通信装置はさらに、前記送信手段が前記所定の信号を送信してから前記判定手段が判定を行なうまでの期間中に前記再送信要求が出力されたことに応答して、前記送信手段が送信した前記他の装置に対して前記所定の信号を再送信するための手段を含む、請求項1に記載の通信装置。
  21. 前記受信確認信号判定手段は、前記所定の信号が送信手段又は前記再送信するための手段により送信された時点から所定のタイムアウト時間内であり、かつ前記待ち時間内の期間に前記受信確認信号を受信したか否かを判定するための手段を含む、請求項20に記載の通信装置。
  22. 請求項1に記載の通信装置と、
    他の装置から送信される信号を受信するための手段、及び前記受信するための手段が前記信号を受信したことに応答して、所定の受信確認信号を前記他の装置に送信するための手段を含む受信装置とを含み、
    前記受信装置は、前記通信装置により送信された前記所定の信号を受信したことに応答して、前記通信装置に対して前記受信確認信号を送信する、信号伝送システム。
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