JP2006013184A - 窒化ホウ素膜の成膜方法 - Google Patents

窒化ホウ素膜の成膜方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 不純物を抑制して膜質を向上させると共に、基板に対する密着性を向上させ、更には比誘電率、金属拡散防止機能及び機械的強度の特性について、高いレベルでバランスをとった窒化ホウ素膜を成膜可能な成膜方法を提供する。
【解決手段】 成膜室内において、ホウ素源ガスと窒素源ガスとのプラズマを発生させて、これらのガスを反応させて窒化ホウ素膜を成膜する方法において、原料ガスの流量に対して、不活性ガスを同じ流量以下で、又は同じ流量以上で、又は略同じ流量で供給する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、薄膜に含有される不純物を抑制して膜質を向上させると共に、比誘電率、機械的強度及び金属拡散防止機能の特性について、高いレベルでバランスのとれた窒化ホウ素膜を作製することができる成膜方法に関する。
近年、トランジスタの高集積化やスイッチング動作の高速化のため、配線間の容量による損失が問題となってきている。また、回路に適用する配線の材料をアルミニウム合金から銅材へと変更し、配線の低抵抗化が図られるようになってきた。この結果、配線に接触するバリア膜等の薄膜部材には、低い比誘電率特性はもちろんのこと、金属、特に銅に対する拡散防止機能が求められるようになってきた。
これに対して、低誘電率かつ高い金属拡散防止機能を目的とした薄膜として、SiC系材料が開発されているが、SiC系材料の比誘電率は4.0以上であり、将来の微細化LSIに対応することができる比誘電率の基準(約3.5以下)は満たされていない。
また、LSIを構成する層間絶縁膜としては、低い比誘電率特性に加えて、LSIの加工プロセス上、高い機械的強度が必要とされるが、従来層間絶縁膜として用いられてきた有機塗布膜では、低比誘電率の実現のため多孔質な構造を採用し、十分な機械的強度を有していない。また、LSI作製工程においては、約400度の熱処理が行われるため、有機塗布膜では熱処理後の膜収縮が発生し、設計どおりのLSIを作製することができないといった問題がある。
このような状況で、極めて低比誘電率(比誘電率κが4.0以下)をもつ窒化ホウ素(BN)が注目されてきている。窒化ホウ素の薄膜は、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法により成膜することができる(例えば、下記特許文献1〜5、非特許文献1を参照。)。
特開2000−58538号公報 特開2000−174019号公報 特開2001−15595号公報 特開2002−16135号公報 特願2002−351251号公報 特開平11−3867号公報 特開2002−340826号公報 特開2002−346366号公報 特開2003−14716号公報 S.V.Nguyen,T.Nguyen et al.,"Plasma-Assisted Chemical Vapor Deposition and Characterization of Boron Nitride Films",J.Electrochem.Soc.,Vol.141,No.6,1994,p1633-1638
しかしながら、これまで成膜することができた窒化ホウ素膜は、チャンバ内の汚染に由来する、不純物の混入による膜質の劣化の問題があった。特に窒化ホウ素膜では、SiN膜やSiO2膜と比較して不純物の混入のおそれが強く、種々の解決方法が提案されている(例えば、上記特許文献6〜9を参照。)ものの、未だ十分な解決策とはなっていなかった。
また、従来の方法で成膜することができた窒化ホウ素膜は、比誘電率特性、金属の拡散防止機能及び機械的強度を総合的に評価した薄膜特性としては、十分にバランスのとれた特性を有しているものではなかった。たとえば、低誘電率化を達成するため薄膜中に酸素を含有させる試みがなされているが、酸素の含有量が多くなりすぎると金属拡散防止機能が損なわれるといった問題がある。
更に、近年の開発により、窒化ホウ素膜の低誘電率化が実用レベルに近いものとなってきた現状においては、基板等に対する窒化ホウ素膜の密着性が問題として浮上することが予想され、密着性のよい窒化ホウ素膜を成膜する方法が求められている。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、薄膜に含有される不純物を抑制して膜質を向上させると共に、基板に対する密着性を向上させ、更には比誘電率、金属拡散防止機能及び機械的強度の特性について、高いレベルでバランスをとり、適用される場所によって異なる要求特性に対応した窒化ホウ素膜を成膜することができる成膜方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明に係る窒化ホウ素膜の成膜方法は、
成膜室内において、ホウ素源ガスと窒素源ガスとのプラズマを発生させて、これらのガスを反応させて窒化ホウ素膜を成膜する方法において、
前記ホウ素源ガスと前記窒素源ガスの総ガス流量に対して、不活性ガスを同じ流量以下で供給することを特徴とする窒化ホウ素膜の成膜方法である。
ホウ素源ガスとしては、例えばジボラン(B26)ガス等、窒素源ガスとしては、例えばアンモニア(NH3)等が挙げられ、これらのガスを原料ガスと呼ぶ。また、不活性ガスとしては、例えばアルゴン(Ar)ガス、ヘリウム(He)ガス等が挙げられる。
成膜時、チャンバ内に原料ガスを供給する際に、当該ガスの流量に対して、不活性ガスを同じ流量以下で供給する(すなわち、流量は0より大きく原料ガス流量以下)ことにより、チャンバ内に存在する残留水分、炭化水素等の不純物の量を相対的に減少させて、純度の高い窒化ホウ素膜を安定して成膜する。
上記課題を解決する本発明に係る窒化ホウ素膜の成膜方法は、
成膜室内において、ホウ素源ガスと窒素源ガスとのプラズマを発生させて、これらのガスを反応させて窒化ホウ素膜を成膜する方法において、
前記ホウ素源ガスと前記窒素源ガスの総ガス流量に対して、不活性ガスを同じ流量以上で供給することを特徴とする窒化ホウ素膜の成膜方法である。
成膜時、チャンバ内に原料ガスを供給する際に、当該ガスの流量に対して、不活性ガスを同じ流量以上で供給することにより、チャンバ内に存在する残留水分、炭化水素等の不純物の量を相対的に減少させて、純度の高い窒化ホウ素膜とすると共に、不活性ガスによるエッチング効果を利用し、膜質をポーラス状として、比誘電率を低減する。
上記課題を解決する本発明に係る窒化ホウ素膜の成膜方法は、
成膜室内において、ホウ素源ガスと窒素源ガスとのプラズマを発生させて、これらのガスを反応させて窒化ホウ素膜を成膜する方法において、
前記ホウ素源ガスと前記窒素源ガスの総ガス流量に対して、不活性ガスを略同じ流量で供給することを特徴とする窒化ホウ素膜の成膜方法である。
成膜時、チャンバ内に原料ガスを供給する際に、当該ガスの流量に対して、不活性ガスを略同じ流量で供給することにより、チャンバ内に存在する残留水分、炭化水素等の不純物の量を相対的に減少させて、純度の高い窒化ホウ素膜とする。不活性ガス導入による不純物を減少させる効果は、原料ガス流量と略同じ流量までであり、これ以上流量を増やしても効果を向上させることは難しく、逆に下記弊害を招来するおそれがある。
すなわち、不活性ガス導入により、エッチング効果を利用し、膜質をポーラス状として、比誘電率を低減することができるが、不活性ガスによるエッチング効果が強すぎると薄膜内の空孔が大きくなり、機械的強度や金属拡散防止機能の減少を招来するおそれがある。したがって、不活性ガスの供給量を原料ガス流量と略同じ流量とする。
この結果、不純物を抑制し膜質を向上させると共に、膜質を適度なポーラス状として機械的強度や金属拡散防止機能を維持しつつ比誘電率を低減させることができる。なお、略同じ流量とは、不活性ガス流量/原料ガス流量の比が約1であればよく、好ましくは0.7〜1.3、より好ましくは0.9〜1.1である。
上記課題を解決する本発明に係る窒化ホウ素膜の成膜方法は、
成膜室内において、ホウ素源ガスと窒素源ガスとのプラズマを発生させて、これらのガスを反応させて窒化ホウ素膜を成膜する方法において、
成膜初期の段階で、前記ホウ素源ガスと前記窒素源ガスの適正流量比を基準として、前記ホウ素源ガス又は前記窒素源ガスいずれか一方のガス流量を他方のガス流量に対してリッチとすることを特徴とする窒化ホウ素膜の成膜方法である。
適正流量比とは、例えば原料ガスをジボランガスとアンモニアガスとした場合には、例えばジボランガス流量10sccm(水素により5%希釈された状態では200sccm)に対してアンモニアガス流量40sccmが適正流量であるため、ジボランガス流量/アンモニアガス流量で示される適正流量比は0.25である。
この適正流量比を基準として、ジボランガス流量をリッチにするとは、ジボランガス流量をアンモニアガス流量に対して比較的多くして、流量比を0.25より大きくすることである。好ましくは、0.26〜0.40、より好ましくは、0.40〜0.70とする。逆に、アンモニアガス流量をリッチにするとは、アンモニアガス流量をジボランガス流量に対して比較的多くして、流量比を0.25より小さくすることである。好ましくは、0.20〜0.24、より好ましくは、0.10〜0.20とする。
成膜初期の段階で、ホウ素又は窒素いずれかの元素をリッチとした窒化ホウ素膜を成膜することにより、基板に対して密着性のよい窒化ホウ素膜を成膜する。
また、他の窒化ホウ素膜の成膜方法は、上記窒化ホウ素膜の成膜方法において、
成膜初期の段階で、前記ホウ素源ガスと前記窒素源ガスの適正流量比を基準として、前記ホウ素源ガス又は前記窒素源ガスいずれか一方のガス流量を他方のガス流量に対してリッチとすることを特徴とする窒化ホウ素膜の成膜方法である。
上記窒化ホウ素膜の成膜方法が奏する作用、効果に加えて、成膜初期の段階で、ホウ素又は窒素いずれかの元素をリッチとした窒化ホウ素膜を成膜することにより、基板に対して密着性のよい窒化ホウ素膜を成膜する。
また、他の窒化ホウ素膜の成膜方法は、上記窒化ホウ素膜の成膜方法において、
更に酸素源ガスのプラズマを発生させて、前記窒化ホウ素膜に酸素を含有させることを特徴とする窒化ホウ素膜の成膜方法である。
上記作用、効果に加えて、酸素を含有させることにより、比誘電率、金属拡散防止機能及び機械的強度の特性について、高いレベルでバランスをとった窒化ホウ素膜とする。この結果、バリア膜又は層間絶縁膜等として窒化ホウ素膜を適用する場合に、適用される場所によって異なる要求特性に対応した窒化ホウ素膜を成膜可能な成膜方法とする。
また、他の窒化ホウ素膜の成膜方法は、上記窒化ホウ素膜の成膜方法において、
前記窒化ホウ素膜の酸素含有率が3〜12原子%であることを特徴とする窒化ホウ素膜の成膜方法である。
酸素の含有率を3〜12原子%とすることにより、バリア膜やエッチストップ膜として比誘電率及び金属拡散防止機能の特性について最適にバランスのとれた窒化ホウ素膜を成膜可能な成膜方法とする。
また、他の窒化ホウ素膜の成膜方法は、上記窒化ホウ素膜の成膜方法において、
前記窒化ホウ素膜の酸素含有率が7〜24原子%であることを特徴とする窒化ホウ素膜の成膜方法である。
酸素の含有率を7〜24原子%とすることにより、層間絶縁膜として比誘電率及び機械的強度の特性について最適にバランスのとれた窒化ホウ素膜を成膜可能な成膜方法とする。
また、他の窒化ホウ素膜の成膜方法は、上記窒化ホウ素膜の成膜方法において、
更にフッ素源ガスのプラズマを発生させて、前記窒化ホウ素膜にフッ素を含有させることを特徴とする窒化ホウ素膜の成膜方法である。
また、他の窒化ホウ素膜の成膜方法は、上記窒化ホウ素膜の成膜方法において、
前記窒化ホウ素膜のフッ素含有率が18原子%以上であることを特徴とする窒化ホウ素膜の成膜方法である。
上記作用、効果に加えて、フッ素を含有させることにより、比誘電率及び金属拡散防止機能の特性について、高いレベルでバランスをとった窒化ホウ素膜とする。特に、酸素を含有させて本作用、効果を得る場合よりも、金属拡散防止機能の低減を十分に抑制した窒化ホウ素膜とする。
本発明に係る窒化ホウ素膜の成膜方法によれば、
成膜室内において、ホウ素源ガスと窒素源ガスとのプラズマを発生させて、これらのガスを反応させて窒化ホウ素膜を成膜する方法において、
前記ホウ素源ガスと前記窒素源ガスの総ガス流量に対して、不活性ガスを同じ流量以下で供給することとしたので、
チャンバ内に存在する残留水分、炭化水素等の不純物の量を相対的に減少させて、純度の高い窒化ホウ素膜を安定して成膜することができる。
本発明に係る窒化ホウ素膜の成膜方法によれば、
成膜室内において、ホウ素源ガスと窒素源ガスとのプラズマを発生させて、これらのガスを反応させて窒化ホウ素膜を成膜する方法において、
前記ホウ素源ガスと前記窒素源ガスの総ガス流量に対して、不活性ガスを同じ流量以上で供給することとしたので、
チャンバ内に存在する残留水分、炭化水素等の不純物の量を相対的に減少させて、純度の高い窒化ホウ素膜とすると共に、不活性ガスによるエッチング効果を利用し、膜質をポーラス状として、比誘電率を低減することができる。
本発明に係る窒化ホウ素膜の成膜方法によれば、
成膜室内において、ホウ素源ガスと窒素源ガスとのプラズマを発生させて、これらのガスを反応させて窒化ホウ素膜を成膜する方法において、
前記ホウ素源ガスと前記窒素源ガスの総ガス流量に対して、不活性ガスを略同じ流量で供給することとしたので、
チャンバ内に存在する残留水分、炭化水素等の不純物の量を相対的に減少させて、純度の高い窒化ホウ素膜とすることができると共に、膜質を適度なポーラス状として機械的強度や金属拡散防止機能を維持しつつ比誘電率を低減させることができる。
本発明に係る窒化ホウ素膜の成膜方法によれば、
成膜室内において、ホウ素源ガスと窒素源ガスとのプラズマを発生させて、これらのガスを反応させて窒化ホウ素膜を成膜する方法において、
成膜初期の段階で、前記ホウ素源ガスと前記窒素源ガスの適正流量比を基準として、前記ホウ素源ガス又は前記窒素源ガスいずれか一方のガス流量を他方のガス流量に対してリッチとすることとしたので、
基板に対して密着性のよい窒化ホウ素膜を成膜することができる。
本発明に係る窒化ホウ素膜の成膜方法によれば、
上記窒化ホウ素膜の成膜方法において、
成膜初期の段階で、前記ホウ素源ガスと前記窒素源ガスの適正流量比を基準として、前記ホウ素源ガス又は前記窒素源ガスいずれか一方のガス流量を他方のガス流量に対してリッチとすることとしたので、
上記窒化ホウ素膜の成膜方法が奏する作用、効果に加えて、基板に対して密着性のよい窒化ホウ素膜を成膜することができる。
本発明に係る窒化ホウ素膜の成膜方法によれば、
上記窒化ホウ素膜の成膜方法において、
更に酸素源ガスのプラズマを発生させて、前記窒化ホウ素膜に酸素を含有させることとしたので、
上記作用、効果に加えて、比誘電率、金属拡散防止機能及び機械的強度の特性について、高いレベルでバランスをとった窒化ホウ素膜とすることができる。この結果、バリア膜又は層間絶縁膜等として窒化ホウ素膜を適用する場合に、適用される場所によって異なる要求特性に対応した窒化ホウ素膜を成膜可能な成膜方法とすることができる。
本発明に係る窒化ホウ素膜の成膜方法によれば、
上記窒化ホウ素膜の成膜方法において、
前記窒化ホウ素膜の酸素含有率が3〜12原子%であることとしたので、
バリア膜やエッチストップ膜として比誘電率及び金属拡散防止機能の特性について最適にバランスのとれた窒化ホウ素膜を成膜可能な成膜方法とすることができる。
本発明に係る窒化ホウ素膜の成膜方法によれば、
上記窒化ホウ素膜の成膜方法において、
前記窒化ホウ素膜の酸素含有率が7〜24原子%であることとしたので、
層間絶縁膜として比誘電率及び機械的強度の特性について最適にバランスのとれた窒化ホウ素膜を成膜可能な成膜方法とすることができる。
本発明に係る窒化ホウ素膜の成膜方法によれば、
上記窒化ホウ素膜の成膜方法において、
更にフッ素源ガスのプラズマを発生させて、前記窒化ホウ素膜にフッ素を含有させることとしたので、特に前記窒化ホウ素膜のフッ素含有率が18原子%以上であることとしたので、
上記作用、効果に加えて、比誘電率及び金属拡散防止機能の特性について、高いレベルでバランスをとった窒化ホウ素膜とすることができる。特に、酸素を含有させて本作用、効果を得る場合よりも、金属拡散防止機能の低減を十分に抑制した窒化ホウ素膜とすることができる。
<窒化ホウ素膜の成膜方法を実施する成膜装置>
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて例示的に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る窒化ホウ素膜の成膜方法を実施する成膜装置の概略透視側断面図である。同図に示すように、円筒状の真空チャンバ1内には成膜室2が形成され、真空チャンバ1の上部には円形の天井板3が設けられている。成膜室2の中心下方には基板6を支持する支持台4が備えられ、例えば、静電チャック等により半導体の基板6が支持台4の上面に静電的に吸着保持されるようになっている。また、支持台4は、支持台昇降装置12により上下移動が可能となっており、成膜時に成膜室2内に発生するプラズマと基板6との距離等を調整することができるようになっている。
天井板3の上には、例えば、円形リング状の高周波アンテナ7が配置され、高周波アンテナ7には整合器8を介して高周波電源9が接続されている。高周波アンテナ7に電力を供給することにより電磁波が真空チャンバ1の成膜室2に入射される。成膜室2に入射された電磁波は、成膜室2内に導入されたガスをイオン化してプラズマを発生させる(プラズマ発生手段)。
ここで、成膜室2内に供給するガスは、真空チャンバ1の側壁部分における天井板3より低く、支持台4より高い位置に設けられたガスノズル11a,11bから供給される。ガスAとしてホウ素源ガスであるジボラン(B26)ガス及び窒素源ガスであるアンモニア(NH3)ガス(>99.999%)、ガスBとして不活性ガスであるアルゴン(Ar)ガスが、それぞれガスノズル11a,11bから供給される。
成膜室2内に導入されたガスA,Bは、高周波アンテナ7により成膜室2に入射された電磁波でイオン化され、プラズマ状態となる。ガスAは、薄膜5の材料となる元素成分を含むガスであり、プラズマ状態となった後、これらのガスが反応して基板6に吸着等することにより薄膜5が形成される。ここでは、ジボランガスのホウ素元素と、アンモニアガスの窒素元素とが反応して、薄膜5として窒化ホウ素膜が成膜される。
詳細な装置制御としては、圧力制御手段としての真空ポンプ(図示せず)等により成膜室2内を所定の圧力に調整すると共に、ガスノズル11a,11bからガスA,Bを所定流量で導入する。高周波電源9から高周波アンテナ7に整合器8を介して高周波電力(1MHz〜100MHz,1kW〜10kW)を印加することにより、成膜室2内でガスA,Bが励起されてプラズマ状態となり、基板6上に薄膜5が成膜される。このとき、基板6の温度は温度制御手段としてのヒーター(図示せず)等により200℃から450℃に設定される。
ホウ素源ガスであるジボランガス及び窒素源ガスであるアンモニアガスは、窒化ホウ素膜の原料となるため、原料ガスと呼ばれる。ジボランガスは、水素(H2)ガスで希釈されたジボランガス(ジボランガス濃度:1%〜5%)となっている。また、通常、ジボランガスの流量に対するアンモニアガスの流量は、約4倍であり、例えば、ジボランガス10sccmに対してアンモニアガス40sccmの流量で供給される(ジボランガス/アンモニア流量比が0.25)。ジボランガスとして、水素により5%希釈されたガスを供給する場合には、希釈ジボランガス200scmに対してアンモニアガス40sccmの流量で供給される。
また、不活性ガスであるアルゴンガスの流量については、原料ガスであるジボランガス及びアンモニアガスの流量と関連付けて制御し、原料ガスの流量に対してアルゴンガスの流量を小さくしたり、大きくしたり、又は略同じ流量としたりすることにより、成膜される窒化ホウ素膜に下記詳細に説明する種々の特性を付与することができる。
<窒化ホウ素膜中の不純物を低減する方法>
図2は、アルゴンガスを供給しない場合と供給した場合とにおける、成膜される窒化ホウ素膜の成分を示すグラフである。アルゴンガスを供給する場合には、アルゴンガス流量/原料ガス流量の比が1となるように供給した。例えば、水素により5%希釈された希釈ジボランガス及びアンモニアガスをそれぞれ流量200sccm、40sccmでガスノズル11aから供給すると共に、アンルゴンガスを流量50sccmでガスノズル11bから供給する。
同図に示すように、アルゴンガスを供給しない場合には、窒化ホウ素膜中のB・N元素以外の不純物元素の割合が約27原子%であったのに対して、アルゴンガスを供給することにより不純物元素の割合は約18原子%となることが分かる。
これは、原料ガスと共に不活性ガスをチャンバ内に供給することにより、チャンバ内に存在する残留水分、炭化水素等の不純物の大部分を不活性ガスと共に排気して、原料ガスの量に対する不純物の量を相対的に減少させることができるためであると考えられる。この結果、純度の高い窒化ホウ素膜を安定して成膜することができる。
図3は、アルゴンガス流量/原料ガス流量の比と、成膜される窒化ホウ素膜の不純物含有率との関係を示すグラフである。同図に示すように、不純物の含有率はアルゴンガスを供給しない場合における約27原子%で最も高く、流量比が大きくなるにつれて不純物含有率が減少し、流量比1において約18原子%まで減少し、その後はほぼ一定の不純物含有率を維持することが分かる。
以上より、成膜される窒化ホウ素膜中の不純物を減少させるためには、原料ガスと同時に不活性ガスを供給すればよく、アルゴンガス流量/原料ガス流量の比を略1よりも大きくしても更なる効果を得られないため、不純物を減少させることのみを目的として不活性ガスを導入する場合には、流量比を1以下とすればよいことが分かる。
<窒化ホウ素膜の比誘電率を低減する方法>
図4は、アルゴンガスを供給しない場合と供給した場合とにおける、成膜される窒化ホウ素膜のB/N原子数比、密度及び比誘電率を示す表である。同表には、アルゴンガスを供給しないで成膜した窒化ホウ素膜の各評価値を1とした場合における、アルゴンガスを供給した場合の各評価値を示してある。
また、アルゴンガスを供給する場合には、アルゴンガス流量/原料ガス流量の比が2となるように供給した。例えば、水素により5%希釈された希釈ジボランガス及びアンモニアガスをそれぞれ流量200sccm、40sccmでガスノズル11aから供給すると共に、アンルゴンガスを流量100sccmでガスノズル11bから供給する。
同図に示すように、アルゴンガスを供給して成膜した場合には、アルゴンガスを供給しない場合と比較して、窒化ホウ素膜中のB/N原子数比が減少すると共に、薄膜の密度が減少していることが分かる。
B/N原子数比の減少は、ホウ素原子の減少又は窒素原子の増加を意味するが、密度の減少を踏まえて考慮すると、成膜時に供給されるアルゴンガスにより、窒化ホウ素膜中のホウ素元素が選択的にエッチング、除去され、膜質がポーラス状となる結果、B/N原子数比及び密度が減少したものと考えられる。
また、同図に示すように、アルゴンガスを供給して成膜した場合には、アルゴンガスを供給しない場合と比較して、比誘電率も低減していることが分かる。従来、有機塗布膜においては多孔質な構造とすることにより比誘電率を低減させていたが、本実施形態における窒化ホウ素膜においても、上述するように膜質がポーラス状となった結果、比誘電率を低減させることができたと考えられる。
図5は、アルゴンガス流量/原料ガス流量の比と、成膜される窒化ホウ素膜の比誘電率との関係を示すグラフである。なお、同図においても、アルゴンガスを供給しないで成膜した窒化ホウ素膜の比誘電率を1とした場合における、アルゴンガスを供給した場合の比誘電率を示してある。
同図に示すように、比誘電率は流量比が1以下においてはほぼ一定である一方、アルゴンガス流量を更に多くして、流量比を1以上とすることにより、比誘電率が減少していくことが分かる。
以上より、成膜される窒化ホウ素膜の比誘電率を低減させるためには、アルゴンガス流量/原料ガス流量の比が略1まででは従来の比誘電率が維持されるにとどまるため、比誘電率を低減させることのみを目的として不活性ガスを導入する場合には、流量比を1以上とすればよいことが分かる。
<窒化ホウ素膜中の不純物を低減すると共に膜の比誘電率を低減する方法>
上述するように、成膜される窒化ホウ素膜中の不純物を減少させるためには、原料ガスと同時に不活性ガスを供給すればよく、好ましくはアルゴンガス流量/原料ガス流量の比を1以下とすればよい。また、成膜される窒化ホウ素膜の比誘電率については、流量比を1以下とすることで従来の比誘電率を維持することができ、比誘電率を低減させるためには流量比を1以上とすればよい。
以上が不活性ガスを供給することによる有利な効果であるが、比誘電率の低減効果については膜質をポーラス状とする原理によるため、比誘電率の低減を目的とするあまり均一な膜質の維持を無視すると、機械的強度の減少及び金属拡散防止機能の低減を将来するおそれがある。
したがって、成膜される窒化ホウ素膜中の不純物を低減すると共に膜の比誘電率を低減するためには、アルゴンガス流量と原料ガス流量とを略同じ流量とすればよく、アルゴンガス流量/原料ガス流量の比としては約1、好ましくは0.7〜1.3、より好ましくは0.9〜1.1とすればよい。この結果、比誘電率、不純物含有率、機械的強度及び金属拡散防止機能の各特性について、バランスがとれた窒化ホウ素膜を成膜することができる。
<窒化ホウ素膜の密着性を向上させる方法>
窒化ホウ素膜を基板、例えばシリコン基板に成膜するにあたって、基板に対する窒化ホウ素膜の密着性が問題となる。そこで、基板と窒化ホウ素膜との密着面を形成する段階、すなわち、成膜初期の段階において、ホウ素又は窒素のいずれかがリッチに含有される窒化ホウ素膜を成膜することにより、密着性の向上した窒化ホウ素膜とすることができる。
具体的な方法としては、例えば、成膜初期の段階で、ホウ素源ガスと窒素源ガスの適正流量比を基準として、ホウ素源ガス又は窒素源ガスいずれか一方のガス流量を他方のガス流量に対してリッチとすればよい。
適正流量比とは、例えば原料ガスをジボランガスとアンモニアガスとした場合には、例えばジボランガス流量10sccm(水素により5%希釈された状態では200sccm)に対してアンモニアガス流量40sccmが適正流量であるため、ジボランガス流量/アンモニアガス流量で示される適正流量比は0.25である。
この適正流量比を基準として、ジボランガス流量をリッチにするとは、ジボランガス流量をアンモニアガス流量に対して比較的多くして、流量比を0.25より大きくすることである。好ましくは、0.26〜0.40、より好ましくは、0.40〜0.70とする。逆に、アンモニアガス流量をリッチにするとは、アンモニアガス流量をジボランガス流量に対して比較的多くして、流量比を0.25より小さくすることである。好ましくは、0.20〜0.24、より好ましくは、0.10〜0.20とする。
この密着性を向上させる成膜方法は、単独で用いることもできる。また、上記不純物を低減させる方法及び/又は比誘電率を低減させる方法と共に用いることもでき、この場合には、上記効果に加えて更に高い密着性を有する窒化ホウ素膜とすることができるという効果を得ることができる。
<窒化ホウ素膜の比誘電率を低減する他の方法>
図6は、窒化ホウ素膜の酸素(O)、フッ素(F)含有率と、比誘電率との関係を示すグラフである。酸素又はフッ素を含有する窒化ホウ素膜は、ホウ素源ガス及び窒素源ガスと共に酸素源ガス(例えば、O2,NO,N2O等)又はフッ素源ガス(例えば、BF3等)をチャンバ内に供給してプラズマ化することにより、成膜することができる。なお、同図においては、酸素源ガス又はフッ素源ガスを供給しないで成膜した窒化ホウ素膜の比誘電率を1とした場合における、酸素源ガス又はフッ素源ガスを供給した場合の比誘電率を示してある。
同図に示すように、窒化ホウ素膜の比誘電率は、酸素成分の含有率によって変化し、酸素含有率が約0原子%(ほぼ純粋な窒化ホウ素)における比誘電率を1として、酸素含有率が多くなると共に比誘電率が小さくなっていくことが分かる。酸素含有率が約40原子%で比誘電率は約0.92まで小さくなる。
また、同図に示すように、窒化ホウ素膜の比誘電率は、フッ素成分の含有率によって変化し、フッ素含有率が約0原子%(ほぼ純粋な窒化ホウ素)における比誘電率を1として、約10原子%までフッ素含有率が多くなると共に比誘電率は約1.05まで増加し、その後、フッ素含有率の増加と共に比誘電率は減少して約18〜20原子%で比誘電率は約1となり、更なるフッ素含有率の増加により、比誘電率が1以下に減少することが分かる。
<バリア膜、エッチストップ膜又は層間絶縁膜として適用する方法>
上記、酸素又はフッ素を含有させる方法により成膜された窒化ホウ素膜をバリア膜、エッチストップ膜又は層間絶縁膜として適用する場合には、比誘電率特性の他に、金属拡散防止機能や機械的強度が要求され、これらの特性のバランスが重要となる。まず、バリア膜、エッチストップ膜として適用する場合について詳細に説明する。
バリア膜、エッチストップ膜として窒化ホウ素膜を適用する場合には、低い比誘電率に加えて、高い金属拡散防止機能、特に半導体分野において銅配線が普及していることに鑑みると、銅に対する拡散防止機能が要求される。金属拡散防止機能とは、薄膜に接触した金属(例えば、銅や銀等)が原子レベルで薄膜中に拡散することを防止するという薄膜の有する機能である。
そこで、成膜した窒化ホウ素膜について、銅拡散防止機能の評価試験を行った。評価試験としては、評価を行うバリア膜(作製した窒化ホウ素膜)の表面にCu電極を、バリア膜の裏面に層間絶縁膜及びAl電極を形成し、キャパシタを作製した。
まず、このキャパシタについて、電圧−電流特性によりバリア膜の絶縁性を評価した。次に、加速試験を行うため、キャパシタを200℃で10分間、加熱した。加速試験後のキャパシタについて、電圧−電流特性によりバリア膜の絶縁性を評価した。
加速試験(加熱処理)前後の絶縁性評価値を比較し、銅拡散防止機能の評価を行った。すなわち、加速試験前の絶縁性に対して、加速試験後の絶縁性がどの程度低下したかにより、銅拡散防止機能を評価した。
この結果、成膜した窒化ホウ素膜における、酸素含有率又はフッ素含有率と銅拡散性との関係については、酸素含有率が多くなると共に銅拡散性が大きく、すなわち、銅拡散防止機能が劣化することが分かり、一方、フッ素含有率が多くなっても銅拡散防止機能は劣化しないことが分かった。
以上の結果から、窒化ホウ素膜に含有させる酸素成分の量としては、量が多いほど比誘電率が低くなる一方、銅拡散防止機能は悪くなることが分かる。また、窒化ホウ素膜に含有させるフッ素成分の量としては、一定量以上においては量が多いほど比誘電率が低くなると共に銅拡散防止機能は維持可能なことが分かる。
したがって、成膜される窒化ホウ素膜をバリア膜、エッチストップ膜として適用するためには、窒化ホウ素膜中の酸素又はフッ素の含有率を適当な含有率に制御しなければならない。上記評価結果をふまえると、成膜される窒化ホウ素膜をバリア膜等として適用する場合には、酸素含有率として、3〜12原子%、好ましくは5〜7原子%とする必要がある。また、フッ素含有率として、18原子%以上、好ましくは20原子%以上とする必要がある。
次に、層間絶縁膜として適用する場合について詳細に説明する。層間絶縁膜として窒化ホウ素膜を適用する場合には、低い比誘電率に加えて、高い機械的強度が要求される。これは、半導体加工工程において、基板上に形成される層間絶縁膜は、各層を形成するごとにCMP加工等が行われ、研磨等の機械的作用に対して耐性が要求されるからである。
そこで、本実施形態により成膜した窒化ホウ素膜について、機械的強度の評価試験を行った。機械的強度の評価試験方法は、ナノインデンテーション法により行った。このナノインデンテーション法とは、試料に圧子と呼ばれる微小な針を進入させ、そのときの試料の応答を解析することで、力学的特性の代表値である弾性率と硬さを算出する方法である。
評価試験の結果、成膜した窒化ホウ素膜における、酸素含有率と機械的強度との関係については、酸素含有率が多くなると共に機械的強度が低くなることが分かる。以上の結果から、窒化ホウ素膜に含有させる酸素成分の量としては、量が多いほど比誘電率が低くなる一方、機械的強度は悪くなることが分かる。
したがって、成膜される窒化ホウ素膜を層間絶縁膜として適用するためには、窒化ホウ素膜中の酸素含有率を適当な含有率に制御しなければならない。上記評価結果をふまえると、成膜される窒化ホウ素膜を層間絶縁膜として適用する場合には、酸素含有率として、7〜24原子%、好ましくは12〜16原子%とする必要がある。
本発明の実施形態に係る窒化ホウ素膜の成膜方法を実施する成膜装置の概略透視断面図である。 Arガスを供給しない場合と供給した場合(Arガス流量/原料ガス流量の比=1)とにおける、成膜される窒化ホウ素膜の成分を示すグラフである。 Arガス流量/原料ガス流量の比と、成膜される窒化ホウ素膜の不純物含有率との関係を示すグラフである。 Arガスを供給しない場合と供給した場合(Arガス流量/原料ガス流量の比=2)とにおける、成膜される窒化ホウ素膜のB/N原子数比、密度及び比誘電率を示す表である。 Arガス流量/原料ガス流量の比と、成膜される窒化ホウ素膜の比誘電率との関係を示すグラフである。 窒化ホウ素膜の酸素(O)、フッ素(F)含有率と、比誘電率との関係を示すグラフである。
符号の説明
1 真空チャンバ
2 成膜室
3 天井板
4 支持台
5 薄膜
6 基板
7 高周波アンテナ
8 整合器
9 高周波電源
11a,11b ガスノズル
12 支持台昇降装置

Claims (10)

  1. 成膜室内において、ホウ素源ガスと窒素源ガスとのプラズマを発生させて、これらのガスを反応させて窒化ホウ素膜を成膜する方法において、
    前記ホウ素源ガスと前記窒素源ガスの総ガス流量に対して、不活性ガスを同じ流量以下で供給することを特徴とする窒化ホウ素膜の成膜方法。
  2. 成膜室内において、ホウ素源ガスと窒素源ガスとのプラズマを発生させて、これらのガスを反応させて窒化ホウ素膜を成膜する方法において、
    前記ホウ素源ガスと前記窒素源ガスの総ガス流量に対して、不活性ガスを同じ流量以上で供給することを特徴とする窒化ホウ素膜の成膜方法。
  3. 成膜室内において、ホウ素源ガスと窒素源ガスとのプラズマを発生させて、これらのガスを反応させて窒化ホウ素膜を成膜する方法において、
    前記ホウ素源ガスと前記窒素源ガスの総ガス流量に対して、不活性ガスを略同じ流量で供給することを特徴とする窒化ホウ素膜の成膜方法。
  4. 成膜室内において、ホウ素源ガスと窒素源ガスとのプラズマを発生させて、これらのガスを反応させて窒化ホウ素膜を成膜する方法において、
    成膜初期の段階で、前記ホウ素源ガスと前記窒素源ガスの適正流量比を基準として、前記ホウ素源ガス又は前記窒素源ガスいずれか一方のガス流量を他方のガス流量に対してリッチとすることを特徴とする窒化ホウ素膜の成膜方法。
  5. 請求項1ないし3のいずれかに記載する窒化ホウ素膜の成膜方法において、
    成膜初期の段階で、前記ホウ素源ガスと前記窒素源ガスの適正流量比を基準として、前記ホウ素源ガス又は前記窒素源ガスいずれか一方のガス流量を他方のガス流量に対してリッチとすることを特徴とする窒化ホウ素膜の成膜方法。
  6. 請求項1,3,4のいずれかに記載する窒化ホウ素膜の成膜方法において、
    更に酸素源ガスのプラズマを発生させて、前記窒化ホウ素膜に酸素を含有させることを特徴とする窒化ホウ素膜の成膜方法。
  7. 請求項6に記載する窒化ホウ素膜の成膜方法において、
    前記窒化ホウ素膜の酸素含有率が3〜12原子%であることを特徴とする窒化ホウ素膜の成膜方法。
  8. 請求項6に記載する窒化ホウ素膜の成膜方法において、
    前記窒化ホウ素膜の酸素含有率が7〜24原子%であることを特徴とする窒化ホウ素膜の成膜方法。
  9. 請求項1,3,4のいずれかに記載する窒化ホウ素膜の成膜方法において、
    更にフッ素源ガスのプラズマを発生させて、前記窒化ホウ素膜にフッ素を含有させることを特徴とする窒化ホウ素膜の成膜方法。
  10. 請求項9に記載する窒化ホウ素膜の成膜方法において、
    前記窒化ホウ素膜のフッ素含有率が18原子%以上であることを特徴とする窒化ホウ素膜の成膜方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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