JP2006013172A - 多層配線板の製造方法 - Google Patents

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大介 金谷
Shuji Maeda
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Abstract

【課題】IVHにより層間接続をなす多層配線板を製造するにあたり、簡便な工程により導通信頼性を確保しつつ部品のピン実装が可能なスルーホールを形成することができる多層配線板の製造方法を提供する。
【解決手段】絶縁層3、導体層2等を有するシート材1の積層物を一括して一体成形して多層配線板を製造する。シート材1は、パターニングされた導体層2と絶縁層3が積層されると共に前記絶縁層3には導電性材料が充填された貫通孔5が形成されているものを含む。積層物の片側又は両側の最外層に配置されるシート材1は積層物の最外面に配置される面状の導体層2と、この導体層2に積層された絶縁層3とを有すると共にこの絶縁層3には貫通孔5は形成されない。前記積層物の成形一体化後、得られた成形体に貫通孔8を穿設し、その内面に導体被膜9を形成する
【選択図】図1

Description

本発明は、多層配線板の製造方法に関するものである。
近年、電子機器の高性能化、小型化に伴い、配線基板には高多層、高密度化が求められており、このため基板の層間の接続方式として、インターステーシャルバイアホール(以下、IVHという)によるものが注目が集めるようになってきている。
IVHによる層間接続を行う多層配線板は、特許文献1に開示されているように従来からその有用性が理解されているが、近年のレーザ加工技術やペースト印刷技術の進歩に伴ってこれらの技術を利用したIVHの形成が可能となり、これにより特許文献2や特許文献3等に示されるように種々の改良された多層配線板の製造方法が提案されるようになってきている。
従来のIVHを用いた多層配線板の製造工程を図5に示す。
図示の例では、まず硬化樹脂層3aの一面にパターニングされた導体層2を形成すると共に他面に接着性樹脂層3bを形成し、更に前記接着性樹脂層3bと硬化樹脂層3aからなる絶縁層3に貫通孔5を形成し、この貫通孔5に導電性ペースト6を充填する。
そして、このように形成された複数のシート材1を複数枚積層し、一括して加熱加圧成形等により積層一体化することで、多層の配線板を形成するものである。
このような多層配線板の作製方法は、積層成形時のプレス回数が削減できるという利点を有する。
特公昭45−13303号公報 特開平8−255982号公報 特開平9−36551号公報
近年、上記のようなIVHにより層間接続をなす多層配線板に対して、ピン実装による部品実装を行いたいという要請がされるようになってきている。そのためには、多層配線板を貫通するスルーホール10を形成する必要がある。
しかし、上記のような多層配線板に対して、図5に示すようにピン実装のためのスルーホール10を形成する場合には、既に最外面にパターニングされた導体層2(導体配線2a)が形成された多層配線板に対して、スルーホール10を形成することとなり、その作業が非常に困難となる。すなわち、スルーホール10を形成するためには最外層の導体層2におけるランドを貫通する貫通孔8を形成する必要があるが、表裏のランドを共に精度良く貫通する貫通孔8を形成することは難しく、また貫通孔8を形成した後にランドを形成すると導体配線2aが既に形成されている面に更に追加でランドを形成しなければならなくなる。また、貫通孔8内にめっき処理により導体被膜9を形成する際には、通常はパネルめっき処理により導体被膜9を形成するため、導体配線2aに対して更にエッチング処理等を施す必要があり、また導体配線2aを被覆して貫通孔8の内面のみにめっき処理により部分的に導体被膜9を形成しようとしても均一な導体被膜9を形成することが困難となる。
図6は、このようなスルーホールの形成を容易とするための工法の一例を示すものであり、この例では、まず、複数のシート材1を積層して成形一体化するにあたり、最外層の導体層2を予めパターニングせずに面状に形成しておき、この状態で加熱加圧成形する。そして、この成形体にドリル加工等により貫通孔を形成した後、パネルめっき処理により貫通孔の内面に導体被膜を形成する。次いで、エッチングレジスト形成、エッチング処理、エッチングレジスト剥離の各工程を経ることにより最外層の導体層2をパターニングするものである(パネルめっき法)。また、前記パネルめっき処理の後に、めっきレジスト形成、めっき処理、めっきレジスト剥離、ソフトエッチング処理の各工程を経ることで最外層の導体層2をパターニングすると共に貫通孔の内面に導体被膜を形成することもできる(パネルパターンめっき法)。
しかし、上記の手法で作製された多層配線板に対して、更に内面に導体被膜が形成されたスルーホールを形成する場合、加熱加圧成形にて得られる成形体の内層にはパターニングされた導体層2が形成されているが、樹脂等から成る絶縁層3と金属等からなる導体層2とは熱膨張率が相違し、特に最外層には面状の導体層2が形成されているため、この面状の導体層2と絶縁層3との間の熱膨張率の相違に基づく応力の発生が問題となる。すなわち、最外層の面状の導体層2と絶縁層3との間は、パターニングされた導体層2と絶縁層3との間に比べ、熱膨張量の差が大きくなり、このため最外層の導体層2に隣接する絶縁層3には、この熱膨張量差により、他の絶縁層3に比して大きな応力が発生する。このため、最外層の導体層2に隣接する絶縁層3に設けたビアホール7の位置ずれが生じたり、あるいはビアホール7における導電性ペーストの硬化物にクラックが発生したりするなどして、ビアホール7と導体層2との間の導通不良が生じるおそれがある。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、IVHにより層間接続をなす多層配線板を製造するにあたり、簡便な工程により導通信頼性を確保しつつ部品のピン実装が可能なスルーホールを形成することができる多層配線板の製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明に係る多層配線板の製造方法は、絶縁層3と導体層2のうち少なくとも一方を有するシート材1を複数積層した積層物を一括して一体成形することにより複数の導体層2と絶縁層3とが積層成形された多層配線板を製造する多層配線板の製造方法において、前記複数のシート材1が、パターニングされた導体層2と絶縁層3とが積層されると共に前記絶縁層3には導電性材料が充填された貫通孔5が形成されているシート材1を含み、且つ積層物の片側又は両側の最外層に配置されるシート材1は積層物の最外面に配置される面状の導体層2と、この導体層2に積層された絶縁層3とを有すると共にこの絶縁層3には貫通孔5は形成されていないものであり、前記積層物の成形一体化の後に、得られた成形体に貫通孔8を穿設し、この貫通孔8の内面に導体被膜9を形成することを特徴とするものである。
また、本発明に係る多層配線板の他の製造方法は、複数のシート材1を積層した積層物を一括して一体成形することにより複数の導体層2と絶縁層3とが積層成形された多層配線板を製造する多層配線板の製造方法において、前記複数のシート材1が、パターニングされた導体層2と絶縁層3とが積層されると共に前記絶縁層3には導電性材料が充填された貫通孔5が形成されているシート材1を含み、且つ積層物の片側又は両側の最外層に配置されるシート材1は金属箔1dであり、この金属箔1dに隣接して配置されるシート材1は、前記金属箔1dと隣接する絶縁層3を有すると共にこの絶縁層3には貫通孔5は形成されていないものであり、前記積層物の成形一体化の後に、得られた成形体に貫通孔8を穿設し、この貫通孔8の内面に導体被膜9を形成することを特徴とするものである。
上記の各多層配線板の製造方法においては、上記複数のシート材1が、複数の導体層2を備えるコア材1eを含むものであるようにすることができる。
本発明によれば、複数のシート材の一括成形時により導体層間をビアホール(IVH)により導通接続した配線密度の高い多層配線板を得ることができ、また複数のシート材の一括成形時には、最外層の導体層は面状に形成されていることから、多層配線板を貫通するスルーホールを形成するにあたっての作業性が良好であって、ピン実装用のスルーホールを容易に形成することができ、またこのように最外層の導体層は面状に形成されるにもかかわらず、シート材の一括成形時には、この導体層に隣接する絶縁層にはビアホールが形成されていないために、絶縁層と導体層との間の熱膨張量の差によるビアホールの位置ずれ、破壊等が生じず、導通不良の発生を防止することができるものであり、また、最外層の導体層と他の導体層とをビアホールにて接続する場合にはシート材の一括成形の後にビアホールを形成することができるものである。これにより、IVHにより層間接続をなす多層配線板を製造するにあたり、簡便な工程により導通信頼性を確保しつつ部品のピン実装が可能なスルーホールを形成することができるものである。
以下、本発明を、その実施をするための最良の形態に基づいて説明する。
多層配線板を製造するために用いられるシート材1は、絶縁層3と導体層2のうち少なくとも一方を有するものである。このようなシート材1としては、金属箔1d等のように導体層2のみからなるもの、樹脂組成物をシート状に成形した樹脂シート等のように絶縁層3のみからなるもの、樹脂組成物をシート状に成形した絶縁層3にパターニングされた導体層2を積層成形したもの等が挙げられる。本発明に係る多層配線板を作製するためには、このようなシート材1が複数用い、これを積層した積層物を成形一体化する工程を経るものである。
本発明の第一の実施形態を、図1を示して説明する。
本実施形態では、多層配線板を作製するための複数のシート材1のうち、上記積層物の片側又は両側の最外層に配置されるシート材1(以下、外層シート材1aという)として、積層物の最外面に配置される面状の導体層2と、この導体層2に積層された貫通孔5を有さない絶縁層3とを備えるものを用いる。図示の例では、この外層シート材1aとして、前記のような導体層2と絶縁層3とのみから構成されるものが示されている。また、この外層シート材1aの絶縁層3には、ビアホール形成用の貫通孔5は形成しないものとする。
この外層シート材1aは、例えば樹脂組成物を成形してなる絶縁層3の一面に、銅箔等の金属箔を積層成形することで得ることができる。このとき、一体成形前の外層シート材1aの絶縁層3は、Bステージ状態の熱硬化性樹脂組成物にて構成することができる。またこの絶縁層3を、導体層2に隣接する硬化樹脂層3aと、硬化樹脂層3aに対して導体層2とは反対側に形成された接着性樹脂層3bとで構成しても良く、この場合は一体成形時のシート材1間の接着を接着性樹脂層3bにて確保すると共に、硬化樹脂層3aにより成形後の絶縁層3の厚みを確保することができる。
上記絶縁層3は、適宜の樹脂組成物にて形成することができるが、例えば上記の硬化樹脂層3aを、基材に熱硬化性樹脂組成物を含浸・乾燥して得られるプリプレグ(例えばガラス基材エポキシ樹脂プリプレグ)を成形硬化することで形成することができる。また、接着性樹脂層3bは、例えばBステージ状態の熱硬化性樹脂組成物にて形成することができ、例えば、エポキシ系やポリイミド系、ビスマレイミドトリアジン系、アクリレート系、フェノール系などの樹脂接着剤で構成することができる。
外層シート材1aを作製するにあたっては、図4(a)(b)に示すように、例えば一枚又は複数枚のプリプレグの一面に面状の導体層2となる銅箔等の金属箔を配置して、且つ加圧成形により一体化した後、プリプレグの硬化物にて形成される硬化樹脂層3aに、導体層2とは反対側の面に樹脂接着剤を塗布・乾燥することで接着性樹脂層3bを形成することができる。すなわち、例えばまず片面金属箔張積層板を作製し、その金属箔とは反対側の絶縁層3の表面に接着性樹脂層3bを形成することで外層シート材1aを作製することができる。尚、絶縁層3の構成はこのようなものに限られず、例えばフレキシブル配線板に利用されるポリイミドフィルムにて絶縁層3を構成したり、液晶ポリマー等のような熱可塑性樹脂組成物にて絶縁層3を構成したりしても良い。また、この外層シート材1aには、ビアホール形成用の貫通孔5は設けない。
上記のように外層シート材1aを形成する場合は、その各層の寸法は特に制限されるものではないが、導体層2の厚みは6〜36μm、硬化樹脂層3aの厚みは30〜200μm、接着性樹脂層3bの厚みは10〜50μm、絶縁層3全体の厚みは40〜250μmの範囲とすることが好ましい。
また、外層シート材1a以外の他のシート材1としては、図示の例では外層シート材1aと同様の導体層2と絶縁層3とが積層成形された構造において、導体層2がパターニングされていると共に、絶縁層3にはビアホール7(IVH)形成用の貫通孔5が形成されたシート材1(本実施形態において内層シート材1bという)が用いられている。前記貫通孔5には、導電性ペースト6等の導電性材料が充填されている。
図示の貫通孔5は一端が導体層2にて閉塞されていると共に他端は開放されている。また導電性ペースト6は貫通孔5に充填されると共にその一部が貫通孔5の開口から突出するようになっており、一体成形時にこの突出部分がバンプの役割を果たす。
このような内層シート材1bを作製するためには、図4(a)〜(g)に示すように、例えばまず上記の外層シート材1aを作製する場合と同様に導体層2、硬化樹脂層3a、接着性樹脂層3bを積層成形する。次いで、接着性樹脂層3bの表面にPET製フィルム等の保護フィルム4を貼着し、この状態で導体層2に対してエッチング処理等による適宜のパターニング処理を施して、パターニングされた導体層2(導体配線2a)を形成する。また、絶縁層3には導体層2とは反対側(保護フィルム4側)から炭酸ガスレーザやUVレーザ等の照射やプラズマ加工等により貫通孔5を形成する。このとき貫通孔5の一端は導体層2にて閉塞されるようにする。次いで、保護フィルム4側から導電性ペースト6を貫通孔5内に印刷法等により充填した後、保護フィルム4を剥離する。このとき保護フィルム4の厚み分だけ、導電性ペースト6が貫通孔5から突出することになる。貫通孔5の内径は適宜調整されるが、5〜50μmの範囲が好ましい。
このようなシート材1を用いて多層配線板を作製するにあたっては、まず複数の内層シート材1bを重ねると共に、その片側又は両側の外面に外層シート材1aを重ねて、積層物を構成する。図示の例では、内層シート材1bは、まず二つの内層シート材1bをその絶縁層3(接着性樹脂層3b)が対向するように重ね、更にこの各内層シート材1bの導体層2側に、別の内層シート材1bの絶縁層3(接着性樹脂層3b)が対向するように重ねているが、内層シート材1bの積層枚数や積層方向はこれに限られず、適宜設定される。またこの内層シート材1b以外の他の構成を有するシート材1を併用しても良い。また、図示の例では内層シート材1bの絶縁層3にはビアホール形成用の導電性ペースト6が充填された貫通孔5が設けられているが、この内層シート材1bとしては、このようなビアホール形成用の貫通孔5が設けられているものと、設けられていないものとを併用するようにしても良い。
そして、外層シート材1aは図示の例では積層物の両側の最外層に配置され、この外層シート材1aの絶縁層3(接着性樹脂層3b)は、これと隣接する内層シート材1bの導体層2と重なるように配置される。
このような積層物は、必要に応じてピンラミネート工法、溶着工法、はと目等の適宜の手法を用いてシート材1間の位置決めを行い、加熱加圧成形により成形一体化する。このとき図示の例では、加熱された接着性樹脂層3bが軟化した後、熱硬化することでシート材1間が接着されて一体化するが、例えばシート材1の絶縁層3全体がBステージ状態の熱硬化性樹脂組成物にて形成されている場合には、絶縁層3全体が軟化した後熱硬化することでシート材1間が接着されて一体化する。
このようにして得られる成形体は、図1(b)に示すように、内層シート材1bの絶縁層3同士が重なる面では、各内層シート材1bの貫通孔5が位置合わせされて貫通孔5から突出する導電性ペースト6同士が密接することで一体化し、これによりビアホール7が形成されるようになっている。また、内層シート材1bの導体層2と絶縁層3とが重なる面では、一方の内層シート材1bの貫通孔5と他方の内層シート材1bの導体層2(導体配線2a)が重なるように位置合わせされ、導電性ペースト6の貫通孔5から突出する部分が導体層2に密接することで、貫通孔5にて形成されるビアホール7と導体層2との間の導通が確保される。これにより、成形体には、最外層の導体層2に隣接する絶縁層3を除く絶縁層3に、パターニングされた導体層2(導体配線2a)同士を導通するビアホール7(IVH)が形成されており、一方、最外層の導体層2に隣接する絶縁層3にはビアホール7は形成されないようになっている。
また、この成形体では、最外層の導体層2が面状に形成されていると共に、これ以外の内層の導体層2としてはパターニングされた導体層2(導体配線2a)が形成されている。
このように加熱加圧成形により成形体を得る過程においては、熱膨張係数の差のために、樹脂からなる絶縁層3の膨張収縮量が金属からなる導体層2よりも大きくなるが、内層に配置されている導体層2はパターニングされているために絶縁層3の膨張収縮に対する追随性が高く、このため、内層の絶縁層3に形成されたビアホール7と導体層2との間の位置ずれ等による導通不良や、ビアホール7の破損等による導通不良が生じにくくなっている。また、最外層の導体層2は面状であることから、この導体層2に隣接する絶縁層3の膨張収縮に対する追随性は低いが、この絶縁層3には成形体の一括成形時にはビアホール7が形成されていないことから、ビアホール7における導通不良の問題は発生しないものである。
次いで、この成形体に対して、最外面の導体層2のパターニング処理と、ピン実装用のスルーホール10の形成とを行い、また必要に応じて、前記スルーホール10以外にも、最外層の導体層2と他の導体層2とを導通するビアホール7を形成する。そのための工法の一例を挙げると、例えば、まずビアホール7の形成位置において、最外層の導体層2をエッチング処理等により開口した後、レーザ加工等によりこの開口の内側における絶縁層3に穴あけ加工をほどこして有底穴11を形成するという、いわゆるコンフォーマルマスク法による穴あけ加工を施し、この有底穴11の底面に、内層側に配置されている導体層2(図示の例では最外層の導体層2に対して一つの絶縁層3を介して配置された導体層2)を露出させる。また、スルーホール10の形成位置においては、ドリル加工等により成形体を厚み方向に貫通する貫通孔8を形成する。
次に、図1(c)に示すように、パネルめっき等により上記貫通孔8及び有底穴11の内面に銅めっき等のめっき処理を施し、これにより貫通孔8及び有底穴11の内面にそれぞれ導体被膜9,12を形成し、これにより貫通孔8にてピン実装用のスルーホール10を形成すると共に、有底穴11にて最外層の導体層2と他の導体層2とを導通するビアホール7を形成する。次いで、ドライフィルムを最外層の導体層2の表面に貼着すると共に前記貫通孔5や有底穴11の開口位置ではこのドライフィルムを開口に張設(テンティング)し、この状態で露光・現像処理によりエッチングレジストを形成した後、エッチング処理を施すことにより、最外面の導体層2をパターニングする。次いで、エッチングレジストを剥離するものである。またこの工法において、パネルめっき等により上記貫通孔5及び有底穴11の内面に銅めっき等のめっき被膜を形成した後、ドライフィルム等を用いてめっきレジストを形成し、この状態で最外面の導体配線2aの所定箇所と上記貫通孔5及び有底穴11の内面にめっき処理を施し、次いでめっきレジストの剥離後に、ソフトエッチング処理を施すことで、導体層2のパターニングを行うと共に、貫通孔8及び有底穴11の内面にそれぞれ導体被膜9,12を形成してスルーホール8及びビアホール7を形成することもできる。
このようにしてスルーホール10や、最外層の導体層2と接続されるビアホール7を形成すると、スルーホール10やビアホール7の形成のための孔あけ加工時やめっき処理時には成形体の最外層の導体層2はパターニングされていないことから、貫通孔8の形成時の表裏の位置ずれの問題がなく、また導体配線2aが形成された面に更にランドを形成する必要もなく、更に導体被膜9,12の形成をパネルめっきにより行うことができて均一な導通不良のない導体被膜9,12を容易に形成することが可能となる。
本発明の第二の実施形態を、図2を示して説明する。
本実施形態においては、多層配線板を作製するための複数のシート材1のうち、上記積層物の一方の片側の最外層に配置されるシート材1として、積層物の最外面に配置される面状の導体層2と、この導体層2に積層されると共にビアホール形成用の貫通孔5を有さない絶縁層3とを備えるものを用いるものであり、このとき第一の実施形態のものと同様の外層シート材1aを用いることができる。また、上記積層物の他方の最外層に配置されるシート材1としては、導体層2のみからなるシート材1である銅箔等の金属箔1dが用いられる。また、積層物において前記金属箔1dと隣接して配置されるシート材1として、この金属箔1dと隣接すると共にビアホール形成用の貫通孔5を有さない絶縁層3を備えるものが用いられるものであり、図示の例ではこのような絶縁層3に対して、前記金属箔1dと隣接する面とは反対側の面にパターニングされた導体層2が積層成形されたシート材1(本実施形態では他層シート材1cという)が用いられている。
また、上記以外のシート材1として、図示の例では外層シート材1aと同様の導体層2と絶縁層3とが積層成形された構造において、導体層2がパターニングされていると共に、絶縁層3にはビアホール7(IVH)形成用の導電性ペースト6が充填された貫通孔5が形成されたシート材1、すなわち第一の実施形態の場合と同様の内層シート材1bが用いられている。図示の貫通孔5は一端が導体層2にて閉塞されていると共に他端は開放されている。また導電性ペースト6は貫通孔5に充填されると共にその一部が貫通孔5の開口から突出するようになっている。
これらのシート材1のうち、外層シート材1a、内層シート材1bは、第一の実施形態の場合と同様に作製されるものを用いることができる。また、他層シート材1cとしては、図4(a)〜(d)に示すように、例えばまず上記の外層シート材1aを作製する場合と同様に導体層2、硬化樹脂層3a、接着性樹脂層3bを積層成形し、次いで、接着性樹脂層3bの表面にPET製フィルム等の保護フィルム4を貼着し、この状態で導体層2に対してエッチング処理等による適宜のパターニング処理を施して、パターニングされた導体層2(導体配線2a)を形成する。続いて、貫通孔5の形成を行わずに保護フィルム4を剥離することで、他層シート材1cを得ることができる。
このようなシート材1を用いて多層配線板を作製するにあたっては、まず内層シート材1bを重ねると共に、その一方の片側の外面に外層シート材1aを、他方の片側の外面に他層シート材1cを重ね、更に他層シート材1cの外面に金属箔1dを重ねて、積層物を構成する。図示の例では、複数(図示では3個)の内層シート材1bは、隣接する内層シート材1b同士において一方の内層シート材1bの絶縁層3(接着性樹脂層3b)と他方の内層シート材1bの導体層2とが対向するように重ねている。また外層シート材1aは、外面に導体層2が露出している内層シート材1bに対して、この内層シート材1bの導体層2と外層シート材1aの絶縁層3とが対向するように重ねている。また、他層シート材1cは、対面に絶縁層3が露出している内層シート材1bに対して、この内層シート材1bの絶縁層3と他層シート材1cの導体層2とが対向するように重ねており、更にこの他層シート材1cに対して金属箔1dが、他層シート材1cの絶縁層3と金属箔1dとが対向するように重ねられている。
尚、図示の例では外層シート材1a以外の内層シート材1bの絶縁層3にはビアホール形成用の導電性ペースト6が充填された貫通孔5が設けられているが、内層シート材1bとして、このような貫通孔5が設けられているものと、貫通孔5が設けられていないものとを併用するようにしても良い。
このような積層物は、必要に応じてピンラミネート工法、溶着工法、はと目等の適宜の手法を用いてシート材1間の位置決めを行い、加熱加圧成形により成形一体化する。このとき図示の例では、加熱された接着性樹脂層3bが軟化した後熱硬化することでシート材1間が接着されて一体化するが、例えばシート材1の絶縁層3全体がBステージ状態の熱硬化性樹脂組成物にて形成されている場合には、絶縁層3全体が軟化した後熱硬化することでシート材1間が接着されて一体化する。
このようにして得られる成形体は、図2(b)に示すように、最外層の導体層2が面状に形成されていると共に、これ以外の内層の導体層2としてはパターニングされた導体層2(導体配線2a)が形成されている。また、最外層の導体層2に隣接する絶縁層3にはビアホール7は形成されておらず、それ以外の絶縁層3には、導電性ペースト6が充填された貫通孔5によって、絶縁層3の両側のパターニングされた導体層2(導体配線2a)同士を導通するビアホール7(IVH)が形成されている。
このように加熱加圧成形により成形体を得る過程においては、熱膨張係数の差のために、樹脂からなる絶縁層3の膨張収縮量が金属からなる導体層2よりも大きくなるが、内層に配置されている導体層2はパターニングされているために絶縁層3の膨張収縮に対する追随性が高く、このため、内層の絶縁層3に形成されたビアホール7と導体層2との間の位置ずれ等による導通不良や、ビアホール7の破損等による導通不良が生じにくくなっている。また、最外層の導体層2は面状であることから、この導体層2に隣接する絶縁層3の膨張収縮に対する追随性は低いが、この絶縁層3には成形体の一括成形時にはビアホール7が形成されていないことから、ビアホール7における導通不良の問題は発生しないものである。
そして、この成形体に対しては、第一の実施形態の場合と同様の手法により、図2(c)に示すように、最外面の導体層2のパターニング処理と、ピン実装用のスルーホール10の形成とを行い、また必要に応じて前記スルーホール10以外にも、最外層の導体層2と他の導体層2とを導通するビアホール7を形成して、多層配線板を得ることができるものである。
このようにしてスルーホール10や、最外層の導体層2と接続されるビアホール7を形成すると、スルーホール10やビアホール7の形成のための孔あけ加工時やめっき処理時には成形体の最外層の導体層2はパターニングされていないことから、貫通孔8の形成時の表裏の位置ずれの問題がなく、また導体配線2aが形成された面に更にランドを形成する必要もなく、更に導体被膜9,12の形成をパネルめっきにより行うことができて均一な導通不良のない導体被膜9,12を容易に形成することが可能となる。
この実施形態においては、積層物の片側の最外層に配置されるシート材1として、導体層2のみからなるシート材1である銅箔等の金属箔1dが用いられているが、積層物の両側の各最外層に配置されるシート材1として金属箔1dを用いるようにしても良い。この場合、積層物における各金属箔1dに隣接して配置されるシート材1としては、前記金属箔1dと隣接する絶縁層3を有すると共にこの絶縁層3にはビアホール形成用の貫通孔5は形成されていないものを配置する。この場合においても、シート材1の積層物を加熱加圧成形して得られる成形体は、最外層の導体層2が面状に形成されていると共に、これ以外の内層の導体層2としてはパターニングされた導体層2(導体配線2a)が形成されている。また、最外層の導体層2に隣接する絶縁層3にはビアホール7は形成されておらず、それ以外の絶縁層3には、この絶縁層3の両側のパターニングされた導体層2(導体配線2a)同士を導通するビアホール7(IVH)が形成されている。
そして、この成形体に対しては、第一の実施形態の場合と同様の手法により、最外面の導体層2のパターニング処理と、ピン実装用のスルーホール10の形成とを行い、また必要に応じて前記スルーホール10以外にも、最外層の導体層2と他の導体層2とを導通するビアホール7を形成することができるものである。
本発明の第三の実施形態を、図3を示して説明する。
本実施形態においては、多層配線板を作製するための複数のシート材1中に、複数の導体層2を備えるコア材1eが含まれるものである。
図示の例では、コア材1eとして、絶縁層3の両面にパターニングされた導体層2(導体配線2a)が形成された配線板が用いられており、この両面の導体層2は、絶縁層3に設けられたビアホール7にて導通されている。
このようなコア材1eを得るためには、例えばまず両面金属箔張積層板にドリル加工等により貫通孔14を形成し、この貫通孔14の内面に銅めっき処理等により導体被膜15を形成した後に熱硬化性や紫外線硬化性の液状樹脂組成物13(いわゆる穴埋めインク)を充填して硬化成形する。次いで、この両面金属箔張積層板の両面にドライフィルムを貼着し、露光・現像するなどしてエッチングレジストを形成する。次いで、エッチング処理を施した後、エッチングレジストを剥離することで、コア材1eを得るものである。勿論、コア材1eとしては、その他適宜の手法により得られたものを用いることができる。
積層物を得るに際しては、上記の様なコア材1eの一面又は両面に他のシート材1を重ねるものであり、図示の例では、コア材1eの両面に他のシート材1を重ねている。図示の例では、コア材1eの両面に第一の実施形態におけるものと同様の内層シート材1bが、このコア材1eの導体層2と内層シート材1bの絶縁層3とが対向するように重ねられており、また、各内層シート材1bの外面には、積層物の最外層に配置されるシート材1として、第一の実施形態におけるものと同様の外層シート材1aが、内層シート材1bの導体層2と外層シート材1aの絶縁層3とが対向するように重ねられている。
このような積層物は、必要に応じてピンラミネート工法、溶着工法、はと目等の適宜の手法を用いてシート材1間の位置決めを行い、加熱加圧成形により成形一体化する。このとき図示の例では、加熱された接着性樹脂層3bが軟化した後、熱硬化することでシート材1間が接着されて一体化するが、例えばシート材1の絶縁層3全体がBステージ状態の熱硬化性樹脂組成物にて形成されている場合には、絶縁層3全体が軟化した後熱硬化することでシート材1間が接着されて一体化する。
このようにして得られる成形体は、最外層の導体層2が面状に形成されていると共に、これ以外の内層の導体層2としてはパターニングされた導体層2(導体配線2a)が形成されている。また、最外層の導体層2に隣接する絶縁層3にはビアホール7は形成されてらおず、それ以外の絶縁層3には、この絶縁層3の両側のパターニングされた導体層2(導体配線2a)同士を導通するビアホール7(IVH)が形成されている。
このように加熱加圧成形により成形体を得る過程においては、熱膨張係数の差のために、樹脂からなる絶縁層3の膨張収縮量が金属からなる導体層2よりも大きくなるが、内層に配置されている導体層2はパターニングされているために絶縁層3の膨張収縮に対する追随性が高く、このため、内層の絶縁層3に形成されたビアホール7と導体層2との間の位置ずれ等による導通不良や、ビアホール7の破損等による導通不良が生じにくくなっている。また、最外層の導体層2は面状であることから、この導体層2に隣接する絶縁層3の膨張収縮に対する追随性は低いが、この絶縁層3には成形体の一括成形時にはビアホール7が形成されていないことから、ビアホール7における導通不良の問題は発生しないものである。
そして、この成形体に対しては、第一の実施形態の場合と同様の手法により、最外面の導体層2のパターニング処理と、ピン実装用のスルーホール10の形成とを行い、また必要に応じて前記スルーホール10以外にも、最外層の導体層2と他の導体層2とを導通するビアホール7を形成することができるものである。
このようにしてスルーホール10や、最外層の導体層2と接続されるビアホール7を形成すると、スルーホール10やビアホール7の形成のための孔あけ加工時やめっき処理時には成形体の最外層の導体層2はパターニングされていないことから、貫通孔8の形成時の表裏の位置ずれの問題がなく、また導体配線2aが形成された面に更にランドを形成する必要もなく、更に導体被膜9,12の形成をパネルめっきにより行うことができて均一な導通不良のない導体被膜9,12を容易に形成することが可能となる。
この実施形態においては、積層物の両側の最外層に配置されるシート材1として、第一の実施形態の場合と同様の外層シート材1aのように、積層物の最外面に配置される面状の導体層2と、この導体層2に積層された絶縁層3とを有すると共にこの絶縁層3にはビアホール形成用の貫通孔5が形成されていないものが用いられているが、積層物の片側又は両側の各最外層に配置されるシート材1として金属箔1dを用いるようにしても良い。この場合、最外層に配置される金属箔1dに隣接して配置されるシート材1としては、前記金属箔1dと隣接する絶縁層3を有すると共にこの絶縁層3にはビアホール形成用の貫通孔5は形成されていないものを配置する。この場合においても、シート材1の積層物を加熱加圧成形して得られる成形体は、最外層の導体層2が面状に形成されると共に、これ以外の内層の導体層2としてはパターニングされた導体層2(導体配線2a)が形成される。また、最外層の導体層2に隣接する絶縁層3にはビアホール7は形成されず、それ以外の絶縁層3には、この絶縁層3の両側のパターニングされた導体層2(導体配線2a)同士を導通するビアホール7(IVH)が形成される。
そして、この成形体に対しては、第一の実施形態の場合と同様の手法により、最外面の導体層2のパターニング処理と、ピン実装用のスルーホール10の形成とを行い、また必要に応じて前記スルーホール10以外にも、最外層の導体層2と他の導体層2とを導通するビアホール7やスルーホール10を形成することができるものである。
(実施例1)
本実施例では、図1に示す構成の多層配線板を作製した。
まず、松下電工株式会社製のFR−4タイプの片面銅張積層板(板厚0.1mm、銅箔厚み18μm、品番「R1761」)の絶縁層3の表面に、この片面銅張積層板の絶縁層3の形成に用いられるエポキシ樹脂組成物をロールコータにて厚み30μmに塗布し、タック性を喪失するまで60℃で加熱乾燥することで接着性樹脂層3bを形成し、これにより外層シート材1aを得た。
また、上記の外層シート材1aと同様に形成性された基材の接着性樹脂層3bに、保護フィルム4としてPET製フィルム(厚み38μm、東レ株式会社製、品番「T−60」)をラミネータにて80℃、0.05MPaの条件で貼着した後、銅箔表面にドライフィルムを貼着し、露光・現像処理によりエッチングレジストを形成した後、塩化第二銅溶液を用いて銅箔に対してエッチング処理を施し、次いでエッチングレジストを剥離した。これにより残存する銅箔からなるパターニングされた導体層2(導体配線2a)を形成した。続いて、保護フィルム4側から炭酸ガスレーザを照射することで、保護フィルム4及び絶縁層3を貫通すると共に底面において導体配線2aが露出する内径100μmの貫通孔5を形成し、更にこの貫通孔5内にUVレーザを照射することで導体層2等に付着する残渣を除去した。次いで、この貫通孔5内に銀を主成分とする導電性ペースト6をスクリーン印刷にて充填した。そして、保護フィルム4を剥離することで、内層シート材1bを得た。
次いで、図1(a)(b)に示すように、上記のように得られた内層シート材1bを四枚重ね、更に両側の外層に外層シート材1aを重ねて積層物を構成し、各シート材1をピンラミネートにて位置合わせした状態でこの積層物を、真空下で、180℃、3.0MPaの条件で1時間、加熱加圧成形した。
得られた成形体に対し、まず、最外層の導体層2にドライフィルムの貼着、露光・現像処理によるエッチングレジスト形成、エッチング処理、エッチングレジストの剥離の各処理を行うことで、この導体層2におけるビアホール7の形成位置に直径100μmの開口を形成した後、レーザ加工によりこの開口の内側における絶縁層3に穴あけ加工を施して有底穴11を形成し、最外層の導体層2に対して一つの絶縁層3を介して配置された導体層2がこの有底穴11の底面に露出するようにした。また、スルーホール10の形成位置においてドリル加工等により成形体を厚み方向に貫通する内径150μmの貫通孔5を形成した。
次に、パネルめっきにより上記貫通孔5及び有底穴11の内面に銅めっき被膜を形成し、これにより導体被膜9,12を形成した後、ドライフィルムを最外層の導体層2の表面に貼着すると共に前記貫通孔5や有底穴11の開口位置ではこのドライフィルムを開口に張設(テンティング)し、この状態で露光・現像処理によりエッチングレジストを形成した後、エッチング処理を施すことにより、最外面の導体層2をパターニングした。次いで、エッチングレジストを剥離して、図1(c)に示すような構成の多層配線板を得た。
(実施例2)
本実施例では、図3に示す多層配線板を作製した。
まず外層シート材1aと内層シート材1bとして、実施例1と同一のものを作製した。
また、コア材1eについては、まず、松下電工株式会社製のFR−4タイプの両面銅張積層板(板厚0.10mm、銅箔厚み18μm、品番「R1766」)にドリル加工により内径150μmの貫通孔14を形成し、この貫通孔14の内面に銅めっき処理により導体被膜15を形成した後、液状樹脂組成物13である非導電性の熱硬化性の穴埋めインクを充填し、これを170℃で硬化成形した。次いで、この両面銅張積層板の両面にドライフィルムを貼着し、露光・現像してエッチングレジストを形成し、次いで、エッチング処理を施した後、エッチングレジストを剥離した。これにより、絶縁層3の両面にパターニングされた導体層2を有すると共に導体層2間がビアホール7にて導通されたコア材1eを得た。
次いで、図3(a)(b)に示すようにコア材1eの両面に内層シート材1bを重ねると共に、各内層シート材1bの外面に外層シート材1a重ねて積層物を構成し、各シート材1をピンラミネートにて位置合わせした状態でこの積層物を、真空下で、180℃、3.0MPaの条件で1時間、加熱加圧成形した。
次いで、得られた成形体に対して、実施例1と同一の手法によりスルーホール10及びビアホール7を形成すると共に最外層の導体層2をパターニングし、図3(c)に示すような構成の多層配線板を得た。
(実施例3)
本実施例では、図2に示す構成の多層配線板を作製した。
まず外層シート材1aと内層シート材1bとして、実施例1と同一のものを作製した。
また、他層シート材1cとして、上記多層シート材1において銅箔からなる導体層2にめっき処理を施すことによりパターン成形したものを作成した。
また、金属箔1dとしては、厚み18μmのものを用いた。
そして、図2(a)(b)に示すように、外層シート材1a、三枚の内層シート材1b、他層シート材1c、金属箔1dを順次重ねて積層物を構成し、各シート材1をピンラミネートにて位置合わせした状態でこの積層物を、真空下で、180℃、3.0MPaの条件で1時間、加熱加圧成形した。
次いで、得られた成形体に対して、実施例1と同一の手法によりスルーホール10及びビアホール7を形成すると共に最外層の導体層2をパターニングし、図2(c)に示すような構成の多層配線板を得た。
上記のようにして得られた各実施例における多層配線板では、各絶縁層3に形成されたビアホール7において、ビア抵抗値として、2.0〜3.0mΩの優れた抵抗値を得ることができた。
本発明の実施の形態の一例を示すものであり、(a)から(c)は断面図である。 本発明の実施の形態の他例を示すものであり、(a)から(c)は断面図である。 本発明の実施の形態の更に他例を示すものであり、(a)から(c)は断面図である。 図1から3に示される実施の形態において使用するシート材の製造工程の一例を示すものであり、(a)から(g)は断面図である。 従来技術の一例を示すものであり、(a)から(c)は断面図である。 従来技術の他例を示す断面図である。
符号の説明
1 シート材
1d 金属箔
1e コア材
2 導体層
3 絶縁層
5 貫通孔
8 貫通孔
9 導体被膜

Claims (3)

  1. 絶縁層と導体層のうち少なくとも一方を有するシート材を複数積層した積層物を加熱加圧処理して一括して一体成形することにより複数の導体層と絶縁層とが積層成形された多層配線板を製造する多層配線板の製造方法において、前記複数のシート材が、パターニングされた導体層と絶縁層とが積層されると共に前記絶縁層には導電性材料が充填された貫通孔が形成されているシート材を含み、且つ積層物の片側又は両側の最外層に配置されるシート材は積層物の最外面に配置される面状の導体層と、この導体層に積層された絶縁層とを有すると共にこの絶縁層には貫通孔は形成されていないものであり、前記積層物の成形一体化の後に、得られた成形体に貫通孔を穿設し、この貫通孔の内面に導体被膜を形成することを特徴とする多層配線板の製造方法。
  2. 絶縁層と導体層のうち少なくとも一方を有するシート材を複数積層した積層物を加熱加圧処理して一括して一体成形することにより複数の導体層と絶縁層とが積層成形された多層配線板を製造する多層配線板の製造方法において、前記複数のシート材が、パターニングされた導体層と絶縁層とが積層されると共に前記絶縁層には導電性材料が充填された貫通孔が形成されているシート材を含み、且つ積層物の片側又は両側の最外層に配置されるシート材は金属箔であり、この金属箔に隣接して配置されるシート材は、前記金属箔と隣接する絶縁層を有すると共にこの絶縁層には貫通孔は形成されていないものであり、前記積層物の成形一体化の後に、得られた成形体に貫通孔を穿設し、この貫通孔の内面に導体被膜を形成することを特徴とする多層配線板の製造方法。
  3. 上記複数のシート材が、複数の導体層を備えるコア材を含むものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の多層配線板の製造方法。
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