JP2006006136A - 細胞培養器 - Google Patents
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Abstract
【課題】播種した細胞を余すことなく細胞培養担体の表面あるいは内部に固定することができる培養器を開示することであり、さらには培養器を用い内筒と外筒を螺合あるいは嵌合する際、細胞培養担体の固定をより実施しやすくするために、穴、溝のいずれかが培養担体の外筒部あるいは内筒部および外筒部と内筒部いずれかに施されている培養器、および固定をしやすくする道具を開示するものである。
【解決手段】円筒状の外筒(1)と、内腔を有し該外筒に嵌合または螺合可能な円筒状の内筒(2)からなる培養器であって、外筒への内筒の嵌合または螺合を容易ならしめるための凹部を外筒およびまたは内筒に1ないし複数個設けた培養器。
【選択図】図1
【解決手段】円筒状の外筒(1)と、内腔を有し該外筒に嵌合または螺合可能な円筒状の内筒(2)からなる培養器であって、外筒への内筒の嵌合または螺合を容易ならしめるための凹部を外筒およびまたは内筒に1ないし複数個設けた培養器。
【選択図】図1
Description
本発明は平面状あるいはシート状の細胞培養担体(Scaffold)を用いて細胞を培養するための装置に関するものであり、詳しくは、細胞培養担体の外縁部が固定され、評価に用いた細胞数をあますことなく細胞培養担体に固定することができる培養器に関するものである。
さらに詳しくは、細胞培養担体の固定をより強固にするために、穴、溝、切り込みのいずれかが培養担体の外筒部および内筒部のいずれかあるいは両方に施されている培養器、および固定をしやすくする道具に関するものである。
近年の再生医療技術に関する技術革新が進むに伴い、細胞が増殖、分化、組織化するための足場となる細胞培養用担体を用いた培養が重要になってきている。ここでいう細胞培養担体とは、よくスカフォールド(Scaffold)と呼ばれ、生分解性ポリマーや非分解性のポリマー、あるいは無機材料から造型されるスポンジや多孔体、不織布などのことをいう。これら3次元の立体構造を有する造形物は、その表面あるいは内部で細胞を培養することでその増殖、分化のための足場として機能し、生体外で3次元状の培養組織を形成するために用いられている。生分解性ポリマーにはコラーゲンなどの天然高分子類や、ポリ乳酸などの脂肪族ポリエステル類が知られており、これらのポリマーから得られる造形物に細胞を播種、培養し、3次元状の培養組織を形成し、これを生体に埋め込むことにより、失った人体を再形成させる試みが数多くなされている。
これらの細胞培養担体に細胞を播種する際は、細胞(通常は培地中の懸濁液)を培養担体に均一に固定あるいは内包させることが重要であり、それを目的とした技術がいくつか開示されている。具体的には、コラーゲンやアルギン酸などのゲル化を利用して、細胞をゲル内に均一に内包させる方法や、細胞を含む培地を細胞培養担体の毛管現象で吸収させて、その過程で細胞を固定化させる方法などが知られている。
培養担体が平面状やシート状の場合は、細胞培養のための容器の底に置く方法、適当なおもりで固定化する方法が通常用いられる。
細胞が成育し、分化・組織化を行うことで、上記の培養方法では、播種あるいは増殖した細胞が培養担体の外部へ漏れたり、あるいは培養担体の裏側に入り込んだりするため、播種し培養した細胞すべてを培養担体の上に保持することが難しかった。
また、スカフォールド研究が近年大きく進展するに従って、細胞が培養担体上あるいは担体中で増殖、分化していく各々の過程における細胞の成育状態の詳細な観察や、細胞が産生する細胞外マトリクスの種類や量、組織化の様子などを定量的に評価する必要性が高まってきている。
特表平10−513363号公報(特許文献1)には、細胞のin vitro侵襲性増殖特性を研究する装置として、第1チェンバーを輪郭付ける上方体部と、第2チェンバーを輪郭付けるベースと、前期第1および第2チェンバーを分離する基質界面と、上方体部をベースのほうにバイアスし、前記基質を上方体部とベースとの間に保持する手段とを含んでなり、基質界面には温血脊椎動物の粘膜組織を含んでなる装置について開示している。
ニューロプローブ社(Neuroprobe, Inc. Cabin John, Maryland)から市販されているブラインドウエル(Blind Well)チャンバーは、円筒状の挿入部と、嵌合可能な透明樹脂性のチャンバーとからなる商品である。
特許文献1あるいはニューロプローブ社の製品のいずれにしても、円筒状の内筒と外筒を有し、それらを螺合あるいは嵌合することで細胞培養担体や内筒、外筒を相互に固定している。
然しながら、細胞培養容器は雑菌などの繁殖の危険性を避けるため滅菌された環境下で操作されることが多く、また同じ理由から素手による操作が制限される場合が多い。
そのような状況下で上記の細胞培養器を螺合あるいは嵌合し、細胞培養担体を確実に固定することは極めて困難である。
然しながら、細胞培養容器は雑菌などの繁殖の危険性を避けるため滅菌された環境下で操作されることが多く、また同じ理由から素手による操作が制限される場合が多い。
そのような状況下で上記の細胞培養器を螺合あるいは嵌合し、細胞培養担体を確実に固定することは極めて困難である。
細胞培養担体の固定が確実に行われない場合は、播種されあるいは増殖した細胞が培養中に容器の外部に洩れたり、細胞培養担体の裏面に回りこんだりして、播種した細胞を余すことなく細胞培養担体の表面あるいは内部に固定することができない。
特表平10−513363号公報
本発明が解決しようとする課題は、播種した細胞を余すことなく細胞培養担体の表面あるいは内部に固定することができる培養器を開示することであり、
さらには培養器を用い内筒と外筒を螺合あるいは嵌合する際、細胞培養担体の固定をより実施しやすくするために、穴、溝、切り込みのいずれかが培養担体の外筒部あるいは内筒部および外筒部と内筒部いずれかに施されている培養器、および固定をしやすくする道具を開示するものである。
さらには培養器を用い内筒と外筒を螺合あるいは嵌合する際、細胞培養担体の固定をより実施しやすくするために、穴、溝、切り込みのいずれかが培養担体の外筒部あるいは内筒部および外筒部と内筒部いずれかに施されている培養器、および固定をしやすくする道具を開示するものである。
本発明の培養容器は、円筒状の外筒(1)と、内腔を有し該外筒に嵌合可能な円筒状の内筒(2)からなる細胞培養器であって、
内筒を外筒に挿入し固定する際に、固定をしやすくするために、凹部を外筒およびまたは内筒に1ないし複数個設けた細胞培養器である。
また本発明のその他の側面は以下のようである。
1.該凹部が外筒に設けられている上記発明記載の培養器。
2.該凹部が内筒に設けられている上記発明記載の培養器。
3.該凹部が外筒および内筒に設けられている上記発明記載の培養器。
4.該凹部が穴または溝または切れ込みである上記発明または1.〜3.のいずれかに記載の培養器。
5.該外筒の内腔に挿入される底板(4)と、該底板と外筒の間の液漏れを防ぐパッキン(3)とを有する上記発明記載の培養器。
6.該内筒(2)の底部と底板(4)の間に細胞培養担体(5)を有する上記5.記載の細胞培養器。
7.該内筒(1)および外筒(2)が不動体処理されたオーステナイト系のステンレスよりなる上記発明に記載の培養器。
8.上記発明の培養器を嵌合または螺合するための治具であって、培養器の外筒およびまたは内筒に設けられた凹部に挿入可能な凸部を1ないし複数個有する治具。
9.該治具を固定または回転させるための器具を挿入可能な凹部または貫通孔を1ないし複数個有する上記8.記載の治具。
内筒を外筒に挿入し固定する際に、固定をしやすくするために、凹部を外筒およびまたは内筒に1ないし複数個設けた細胞培養器である。
また本発明のその他の側面は以下のようである。
1.該凹部が外筒に設けられている上記発明記載の培養器。
2.該凹部が内筒に設けられている上記発明記載の培養器。
3.該凹部が外筒および内筒に設けられている上記発明記載の培養器。
4.該凹部が穴または溝または切れ込みである上記発明または1.〜3.のいずれかに記載の培養器。
5.該外筒の内腔に挿入される底板(4)と、該底板と外筒の間の液漏れを防ぐパッキン(3)とを有する上記発明記載の培養器。
6.該内筒(2)の底部と底板(4)の間に細胞培養担体(5)を有する上記5.記載の細胞培養器。
7.該内筒(1)および外筒(2)が不動体処理されたオーステナイト系のステンレスよりなる上記発明に記載の培養器。
8.上記発明の培養器を嵌合または螺合するための治具であって、培養器の外筒およびまたは内筒に設けられた凹部に挿入可能な凸部を1ないし複数個有する治具。
9.該治具を固定または回転させるための器具を挿入可能な凹部または貫通孔を1ないし複数個有する上記8.記載の治具。
本発明で開示した細胞培養器を用いることにより、播種した細胞をあますことなく細胞培養担体内部に内包あるいは表面に固定することができるため、定量性に優れた細胞特性評価あるいは細胞培養担体特性の評価が可能となる。またその際の細胞の成育状態を直接観察することが可能となる。
また、直接手で触れることなく内筒と外筒を嵌合することができるように、内筒と外筒にそれぞれ穴、溝、切り込みのいずれかが施されており、例えば歯科用ピンセットなど先の尖った道具を穴に挿入することで、容易に固定することができる。
また本発明において開示している治具を用いることで、内筒と外筒の嵌合がより容易に行うことができる。
また本発明において開示している治具を用いることで、内筒と外筒の嵌合がより容易に行うことができる。
以下、本発明について詳述する。なお、これらの実施例等および説明は本発明を例示するものであり、本発明の範疇に属し得ることは言うまでもない。
本発明の構成を、図を用いて説明する。
本発明の構成を、図を用いて説明する。
図1において、円筒状の外筒(1)および内筒(2)は、樹脂製であっても金属製であってもガラス製であってもよく、中央部に観測用の内腔(6)および液体培地を保持するための内腔(7)が開いている。外筒は液体培地が漏洩するのを防ぐためのパッキン(3)を置く段部を有し、外筒(1)と内筒(2)はねじ溝を有することで、内筒を外筒にねじ込むことができ、内筒の端部が細胞培養担体(5)および底板(4)を圧着し、固定することができる。
また外筒(1)と底板(4)の間には液体培地の漏洩防止のためにパッキン(3)が挿入されている。該液漏れ防止のためのパッキン(3)は、ゴム製のものならいずれのものを用いてもかまわないが、好ましくは細胞毒性の少ないシリコン製あるいはフッ素ゴム製のパッキンが用いられる。
液体培地の底部となる平板すなわち底板(4)は透明であるものがよく、ガラス製あるいは透明樹脂製の平板が好ましく用いられる。この底板(4)の上に、細胞培養担体(5)を設置し、内筒(2)を用いて上から圧着する。内筒(2)は液体培地を保持するための内腔を有しており、この内腔から細胞観察することも可能である。
細胞培養担体(5)はその円周部の端を上部から圧着されることで、上から細胞を播種したときに生じる担体横側からの細胞の漏れを防ぐことができ、さらには上部より均等にその端部が押えられるため、内腔(7)に面した細胞培養担体表面は水平状に近似することが可能で、特に凍結乾燥スポンジなど凹凸の多い成型体の表面を水平に保つことが可能である。
外筒(1)および内筒(2)の材質は、樹脂製であっても金属製であってもガラス製であってもよいが、入手・加工のしやすさや滅菌の容易さから、ステンレス製やテフロン(登録商標)樹脂が好ましい。その中でオーステナイト系ステンレスは、研究開発業務で多用されるオートクレーブ(蒸気加熱)滅菌に適しているため、好ましい。ステンレスの具体例としてはSUS304やSUS316製のステンレスが好ましく用いられる。
ステンレス成型体を用いて細胞を培養する際は、ステンレスの表面を不動体化処理するのが好ましい。不動体化処理は、公知のいかなる方法を用いても良いが、好ましくは、0.01〜1N程度の酸水溶液で洗浄するのがよく、更に好ましくはリン酸や亜リン酸を含む酸性水溶液を洗浄剤として用いるのがよい。
本発明で用いられる細胞培養担体は、平面状あるいはシート状、スポンジ状であるのが好ましく、より具体的には厚さ10mm以下のものが好ましく、さらに好ましくは3mm以下のものが用いられる。これよりも細胞培養担体が厚いと、圧着による気密性を維持するのが難しいため好ましくない。また、圧着をより確実なものにするために、シリコンゴムなどのシーリング材やパッキンは適宜使用する。
またフィルム状の培養担体も好ましく利用できる。フィルムの表面は凹凸があっても平滑でも良い。発泡体やシート状成型体も好ましく用いられる。また、連続孔を有する多孔体であっても、不織布のような繊維質より成るシートであっても、モノフィラメントでできたメッシュであっても本発明の培養器を用いて評価することができる。
外筒の内腔は窓穴として、細胞の生育状況を観察するものであり、倒立型の顕微鏡を用いて細胞の成育を観察することができる。
図2で本願発明の培養容器のもう一つの態様を説明する。円筒状の外筒(11)および内筒(12)は、樹脂製であっても金属製であってもガラス製であってもよく、中央部に観測用および液体培地を保持するための内腔(16)が開いている。外筒(11)は増殖した細胞が底板の裏面に回りこむのを防ぐためのパッキン(13)を置く底部を有し、外筒(11)と内筒(12)はねじ溝を有することで、内筒を外筒にねじ込むことができ、内筒の端部が細胞培養担体(15)および底板(14)を圧着し、固定することができる。
また外筒と底板の間には液体培地の漏洩防止のためにパッキン(13)が挿入されている。該液漏れ防止のためのパッキン(13)は、ゴム製のものならいずれのものを用いてもかまわないが、好ましくは細胞毒性の少ないシリコン製あるいはフッ素ゴム製のパッキンが用いられる。
液体培地の底部となる平板すなわち底板(14)は透明であるものがよく、ガラス製あるいは透明樹脂製の平板が好ましく用いられる。この底板(14)の上に、細胞培養担体を設置し、内筒(12)を用いて上から圧着する。内筒(12)は液体培地を保持するための内腔を有しており、この内腔から細胞観察することも可能である。
細胞培養担体(15)はその円周部の端を上部から圧着されることで、上から細胞を播種したときに生じる担体横側からの細胞の漏れを防ぐことができ、さらには上部より均等にその端部が押えられるため、内腔(16)に面した細胞培養担体表面は水平状に近似することが可能で、特に凍結乾燥スポンジなど凹凸の多い成型体の表面を水平に保つことが可能である。
外筒(11)および内筒(12)の材質は、樹脂製であっても金属製であってもガラス製であってもよいが、外側からの観察とりわけ外筒の底部から観察することを可能にするためには透明な樹脂あるいはガラスが望ましい。入手・加工のしやすさや滅菌の容易さからは、ステンレス製やテフロン(登録商標)樹脂が好ましい。その中でオーステナイト系ステンレスは、研究開発業務で多用されるオートクレーブ(蒸気加熱)滅菌に適しているため、好ましい。ステンレスの具体例としてはSUS304やSUS316製のステンレスが好ましく用いられる。
ステンレス製の培養容器を用いて細胞を培養する際は、ステンレスの表面を不動体化処理するのが好ましい。不動体化処理は、公知のいかなる方法を用いても良いが、好ましくは、0.01〜1N程度の酸水溶液で洗浄するのがよく、更に好ましくはリン酸や亜リン酸を含む酸性水溶液を洗浄剤として用いるのがよい。
培養容器が透明な樹脂あるいはガラス製である場合は、倒立型の顕微鏡を用いて細胞の成育を観察することができ、ステンレス製の培養容器である場合は内筒の内腔から観察することができる。
本発明の細胞培養担体には、外筒(1)あるいは内筒(2)のいずれか、あるいは外筒(1)と内筒(2)の両方に、同様に外筒(11)あるいは内筒(12)のいずれか、あるいは外筒(11)あるいは内筒(12)のそれぞれに、穴、溝、切り込み等凹部を有する。凹部は穴、溝、切り込みのいずれか一つでもあるいは組み合わせであっても良い。
図1には外筒(1)と内筒(2)にある穴の場合が例示されている。外筒の周囲に有する穴(8)は、側面に、外筒(1)の中心に向かって同心円状に掘られていて、内筒の上部にある穴(9)は、垂直方向に穴が掘られている。これらの穴には通常のピンセット、歯科用のピンセットやつる首型のピンセットなど、実際の実験に良く用いられる先のとがったピンセット類の先を2箇所入れて、外筒と内筒を嵌合する際に、内筒を回転させたり固定したりするのに都合が良い。
外筒上に設けられた穴は、丸棒などを挿入して回転させて固定するためには少なくとも1つ必要であり、ピンセットなど先が二つ有る道具を用いる際には2つ以上あるのが好ましい。
外筒、内筒を固定する際はピンセット以外のいかなる道具を使用してもよく、特に限定はない。
外筒、内筒を固定する際はピンセット以外のいかなる道具を使用してもよく、特に限定はない。
外筒の穴は、図1に例示したもの以外にも、内腔にまで貫通している穴も利用できる。この場合は、細胞観察用の空洞(6)の位置あるいはパッキン(3)の下部に位置する穴を利用できる。
穴は同心円状でなくてもよく、2つ以上の穴が同方向に(平行状に)掘られていてもかまわない。内筒の穴は、上部から垂直方向に空いているのが良いが、側面から円筒の中心に向かって掘られていてもかまわない。
穴は同心円状でなくてもよく、2つ以上の穴が同方向に(平行状に)掘られていてもかまわない。内筒の穴は、上部から垂直方向に空いているのが良いが、側面から円筒の中心に向かって掘られていてもかまわない。
内筒上に設けられた穴は、丸棒などを挿入して回転させて固定するためには少なくとも1つ必要であり、ピンセットなど先が二つ有る道具を用いる際には2つ以上あるのが好ましい。
内筒上に設けられる穴の位置は、固定できる位置であればどこでも良いが、複数個ある場合にはピンセット等が挿入できるような間隔を離して設けることが好ましい。
内筒上に設けられる穴の位置は、固定できる位置であればどこでも良いが、複数個ある場合にはピンセット等が挿入できるような間隔を離して設けることが好ましい。
さらに、複数個設けられている場合には、ピンセット等で固定するための力がかけられる程度の角度に開いていることが好ましい。とりわけ90°であることが好ましい。
90°の角度で4個設けられていることが、左右、表裏を選ばず使用できるので最も好ましい。
90°の角度で4個設けられていることが、左右、表裏を選ばず使用できるので最も好ましい。
図2にある外筒(11)および内筒(12)に取り付ける穴は、上記に示した穴と同様に取り付けることが出来る。
図1の(10)に示した治具は、内筒の上部にある穴の2個所にはめ込むことが可能であり、これを用いることで、内筒を外筒に嵌めこむことが容易に行える。(10)の中央部にある2つの穴は、ピンセットなど先の尖った道具を入れることで、直接手を触れることなく嵌合ができるため、穴があるほうが好ましい。
図3には、外筒(1)および内筒(2)に溝を切った場合を例示している。溝があることによって、摩擦を増やし、嵌め込みが容易に行える。溝は縦方向にあっても横方向にあっても、斜めであっても、格子状に縦横にあってもかまわない。溝の深さに特に制限はない。外筒(11)および内筒(12)に取り付ける溝は、上記に示した溝と同様に取り付けることが出来る。
図1、図2何れの場合も内筒の上部は塞がっていても構わないし、あるいは蓋によって塞がれても良い。
[実施例1]
図1に示すごとく、観察用の窓穴としての内腔(6)を有する円筒状の外筒(1)の段部上に、フッ素ゴム製のパッキン(3)、ガラス板製の底板(4)を置き、さらにポリ乳酸(島津製作所製、Lacty9031)をジクロロメタンに溶かして作成したキャストフィルム(厚さ20μm)を細胞培養担体(5)として置いた。観察用の窓穴すなわち内腔(7)を有し、外周部にネジ溝を有する円筒状の内筒(2)を挿入し、細胞培養担体であるキャストフィルムを上から圧着した。円筒状の内筒(2)の内径は15mmであった。圧着する際には歯科用ピンセットを左手に1本もち、図1に示すような、内筒の穴2箇所に挿入できる道具(10)を用いて旋回、嵌め合わせた。
図1に示すごとく、観察用の窓穴としての内腔(6)を有する円筒状の外筒(1)の段部上に、フッ素ゴム製のパッキン(3)、ガラス板製の底板(4)を置き、さらにポリ乳酸(島津製作所製、Lacty9031)をジクロロメタンに溶かして作成したキャストフィルム(厚さ20μm)を細胞培養担体(5)として置いた。観察用の窓穴すなわち内腔(7)を有し、外周部にネジ溝を有する円筒状の内筒(2)を挿入し、細胞培養担体であるキャストフィルムを上から圧着した。円筒状の内筒(2)の内径は15mmであった。圧着する際には歯科用ピンセットを左手に1本もち、図1に示すような、内筒の穴2箇所に挿入できる道具(10)を用いて旋回、嵌め合わせた。
ウサギ軟骨より採集した初代軟骨細胞と、液体培地1mlを内腔(7)に入れ軟骨細胞を培養した。培養に用いた細胞数は、約1.8×104個であった。培養は5%二酸化炭素濃度、37℃での条件で実施し、液体培地は適宜交換した。2週間後、細胞数の増殖および細胞外マトリクスの産出を観察することができた。細胞培養担体であるキャストフィルムの下部すなわち底板(4)に面した側には細胞は認められず、細胞がもれなく細胞培養担体であるキャストフィルムの表面に固定化されたことを確認した。
本発明で開示した培養器は、平面状あるいはシート状の細胞培養担体の評価や、細胞培養担体中での細胞の生育状況を確認する上で有益な培養器であり、細胞の定量的な評価や細胞が算出する細胞外マトリックスについて定量的に評価することが可能である。本培養器は再生医療分野を中心とするライフサイエンスの分野において、細胞培養のための培養担体(Scaffold)の評価や、Scaffold中での細胞の生育状況、生育過程を評価する上で重要なツールとなりえる。
1 外筒
2 内筒
3 パッキン
4 底板
5 細胞培養担体
6 外筒の内腔
7 内筒の内腔
8 外筒に施した穴
9 内筒に施した穴
10 内筒を旋回するための道具
11 外筒
12 内筒
13 パッキン
14 底板
15 細胞培養担体
16 内筒の内腔
17 外筒に施した穴
18 内筒に施した穴
19 内筒を旋回するための道具
20 内筒に施した溝
21 外筒に施した溝
2 内筒
3 パッキン
4 底板
5 細胞培養担体
6 外筒の内腔
7 内筒の内腔
8 外筒に施した穴
9 内筒に施した穴
10 内筒を旋回するための道具
11 外筒
12 内筒
13 パッキン
14 底板
15 細胞培養担体
16 内筒の内腔
17 外筒に施した穴
18 内筒に施した穴
19 内筒を旋回するための道具
20 内筒に施した溝
21 外筒に施した溝
Claims (10)
- 円筒状の外筒(1)と、内腔を有し該外筒に嵌合または螺合可能な円筒状の内筒(2)からなる培養器であって、外筒への内筒の嵌合または螺合を容易ならしめるための凹部を外筒およびまたは内筒に1ないし複数個設けた培養器。
- 該凹部が外筒に設けられている請求項1記載の培養器。
- 該凹部が内筒に設けられている請求項1記載の培養器。
- 該凹部が外筒および内筒に設けられている請求項1記載の培養器。
- 該凹部が穴または溝である請求項1〜3のいずれか1項に記載の培養器。
- 該外筒の内腔に挿入される底板(4)と、該底板と外筒の間の液漏れを防ぐパッキン(3)とを有する請求項1記載の培養器。
- 該内筒(2)の底部と底板(4)の間に細胞培養担体(5)を有する請求項6記載の細胞培養器。
- 該内筒(1)および外筒(2)が不動体処理されたオーステナイト系のステンレスよりなる請求項1に記載の培養器。
- 請求項1の培養器を嵌合または螺合するための治具であって、培養器の外筒およびまたは内筒に設けられた凹部に挿入可能な凸部を1ないし複数個有する治具。
- 該治具を固定または回転させるための器具を挿入可能な凹部または貫通孔を1ないし複数個有する請求項9記載の治具。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2004
- 2004-06-23 JP JP2004184796A patent/JP2006006136A/ja active Pending
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