JP2006005925A - コンピュータ介在型通信システムを通じた対人アクセスを通信リース情報を用いて管理する方法、装置及びコンピュータプログラム - Google Patents

コンピュータ介在型通信システムを通じた対人アクセスを通信リース情報を用いて管理する方法、装置及びコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】社会的許容性の高いやり方で通信権限を無効化することができ、且つ秩序だって発展させることができるアクセスコントロール機構を提供する。
【解決手段】通信システム内で通信リース情報を使用してアクセスコントロールを行う(400)。その際、まず開設要求側通信手段を用いるリソースコンシューマが開設対象側通信手段を介しリソースマネージャに対するアクセス権を得ようと試みていることを検出し(401)、リソースコンシューマ及びリソースマネージャに関するアクセスコントロール情報を含む情報である通信リース情報を参照し(403)、開設要求側通信手段と開設対象側通信手段の間のアクセスをアクセスコントロール情報に基づき条件的に許可する(405〜415)。
【選択図】図4

Description

本発明は、コンピュータ介在型対人通信システムに関する。
人と人との関係は、成り行きによって社会的に決まっていく非対称な即ち一方通行的な関係であり、従って対人関係には動的な性格があるが、対人通信チャネルに対する既存のアクセスコントロール機構は対人関係の動的な性格を適切に反映していない。即ち、既存の機構には、
(1)ある人が他の人間又は対人通信チャネルにアクセスできる可能性即ちアクセシビリティが、随時社会的に取り決められる非対称な即ち一方通行的な対人関係を適切に反映していない、
(2)人間に対するアクセシビリティの管理の仕方が時々刻々と変化していかない、
(3)通信チャネルに対するアクセシビリティの管理の仕方が時々刻々と変化していかない、
といった問題点がある。
人間が自分の感覚を通して得た情報を処理する能力には限界がある。そのため、通常は、人々が自分の身の回りで同時に開設乃至使用できる情報チャネルの個数には限界がある。人間の注意力は、即時性の高い対人通信機構ができるにつれ管理の必要性が増す有限なリソースと見なすことができる。
広く用いられている通信システムにおけるアクセスコントロールには欠陥とも言い得る側面がある。即ち、デバイスのアドレス(例えば電話番号)がひとたび知られると、そのアドレスを知っている者やそのアドレスを入手できる者は誰でも、未来永劫に亘ってそのアドレスにアクセスできる。そのため、アドレス所有者の観点からするとアクセスを無効化できるようにするのが望ましいが、既存の無効化方法には欠点がある。例えば、アドレスの取消乃至解約によってアクセスを無効化する、という方法もあるが、この方法には、アドレス所有者が管理責任を負い自己犠牲を払わねばならないという問題点がある。また、有効なパスワードによるアクセスのみを許し例えばそのパスワードの有効期限が満了したらアドレス所有者が自らの意志でそのパスワードによるアクセスを無効化する、という方法もあるが、この方法には、やり方が重厚すぎてアドレス所有者が世間から疎んじられかねないという問題点がある。
更に、コンタクトしたいという希望は一方的なものであることが多く、その種の希望を示している者に対しコンタクト情報(コンタクトのために必要な情報)を提供するのを断る際に、人間はしばしば気まずい思い又はばつの悪い思いを抱く。例えば、他人に対し自分の電話番号を伝えるのを断る際、人間は、自分が不作法なこと又は失礼なことをしていると感じることがある。
コンピュータ介在型通信技術における既存のアクセスコントロール機構は、これらの問題点に対する適切な解決策を有していない。より具体的には、多くの既存技術において、アクセスコントロール機構はコンタクト情報中の固定的部分、例えば電話番号に対するアクセスに依拠しており、他人の電話番号や電子メールアドレス等を知った者は、その電話番号や電子メールアドレス等が変更されるまで、その人にコンタクトできる。従って、このような固定的情報に基づくアクセスコントロールは、アクセシビリティを必要に応じて変更したいという人々の要求にそぐうものではない。
上述した問題群に対して部分的に対処可能なアクセスコントロール機構も、少数ではあるが存在している。例えば、既存機構の中には、タイムアウトによりアクセスを無効化することが可能な機構もある。より具体的には、各種のデイティングサービス(恋人探しサービス)の中に、特定の時間内又は期間内だけ利用可能な臨時電話番号を割り当てるものがある。この種の電話番号に対しては、サービス利用者が所定期日までに更新手続きを執らなかったとき、他人がアクセスできなくなる。
従って、社会的許容性(social-acceptablity)の高いやり方即ち世間に受け入れられやすいやり方で通信権限を無効化することができ、且つ秩序だって発展させることができるアクセスコントロール機構を提供できれば、有益であるといえる。
そこで、本発明の各実施形態においては、人と人との通信について柔軟性のあるアクセスコントロールを実現でき、且つこれまでに使用されていたアクセスコントロール機構に比べて社会的有用性のある機構を提供する。
本発明の一実施形態に係る通信システムにおいては、対人通信チャネルに対するアクセスコントロールのため通信リース情報を使用する。本通信システムは、チャネル又はチャネル内コンテンツに対するアクセスを計算手段によって媒介する。ここでいう「対人通信チャネル」とは、人間に対して情報を伝達するためのチャネルのことである。本通信システムは、例えばコンピュータ介在型通信システム、即ちチャネル又はチャネル内コンテンツに対するアクセスをコンピュータによって媒介するシステムとして、実現することができる。
まず、前提として、「リース」という概念は、そもそもは、「特定の期間に亘り且つ特定の賃貸料と引き替えに不動産、装置若しくは設備を引き渡すこと、そのための契約又はその期間」と定義されている法的概念である。分散コンピューティングシステム設計の分野においては、この「リース」という概念がアナロジーによって使用されている。分散コンピューティングシステムの設計におけるリースは、リソース管理に広範に利用乃至応用できるモデルの概念的基礎であり、リースに基づくリソース管理モデルのことは「リースモデル」と称されている。分散コンピューティングシステム設計におけるリースは法的概念たるリースからのアナロジーであるため、リースモデルは法的概念としてのリースからアナロジーによって導出された多くの概念、例えば賃貸料(レント)、引き渡し、代理人等の概念を含んでいる。但し、リースモデルにおける賃貸料は通常は貨幣ではなく何らかの抽象物であり、引き渡されるのは実際の所有権乃至支配権ではなく仮想的なリソースであり、代理人の役割を果たすのは生身の人間ではなくシステムコンポーネントである。
リースモデルにおいては、リソースを管理しているマシン、ユニット乃至ソフトウェア即ちリソースマネージャが、リソースの使用を望んでいるマシン、ユニット乃至ソフトウェア即ちリソースコンシューマに対し、明示的に取り決めた期間に亘ってアクセス権を貸与する(リース契約)。貸与期間終了時には、リソースマネージャ及びリソースコンシューマがリース契約に基づくアクセス権の更新(リース更新)について再交渉を行って合意に達しない限り、人間からの指示に応じて又は自動的に、リース契約に基づくリソースコンシューマの権利がリソースマネージャにより取り消される(リース終了乃至アクセス権終了)。分散コンピューティングシステム設計におけるこのリースベースリソース管理は、リソースコンシューマが自発的にアクセス権を返上できる形態を以て、実施することもできる。
従って、リースモデルによるリソース管理は、本質的には、
・リソースマネージャとリソースコンシューマとの間での交渉が成り立ったときに初期アクセスを許す(承諾交渉によるアクセス開始)。
・適当なやりとりが引き続いて行われない場合は、リソースマネージャ側において特に処置を執ることなしに、リソースに対するアクセス権が終了する(アクセス権の自動的且つ暗黙的な終了)。
・アクセス権は、交渉によってのみ、即ちリソースマネージャとリソースコンシューマとが共に何らかの行動をとり合意に至った場合にのみ、更新される(更新交渉によるアクセス権更新)。
という基本的内容を有するものである。
「リソース管理」或いは「リース」という概念は、通信当事者乃至参加者の注意力やアクセス権等に対しては、これまで適用されてこなかった。本発明の実施形態における「通信リース」という概念は、分散コンピューティングシステム設計の分野におけるリースという概念を、特定の形態によってコンピュータ介在型対人通信の分野に発展的に転用したものである(単純な転用ではない)。即ち、本発明の実施形態における「通信リース」は、管理すべき有限なリソースである人間の注意力等に対するアクセスコントロールにおける概念的基礎乃至そのための情報である。通信リース情報に基づくリソース管理即ち人間の注意力等に対するアクセスコントロールは、先に述べた分散コンピューティングシステム設計の分野におけるリースモデルによるリソース管理と同様、承諾交渉によるアクセス開始、アクセス権の自動的且つ暗黙的な終了、並びに更新交渉によるアクセス権更新という基本的内容を有しており、また分散コンピューティングシステム設計の分野におけるリースモデルによるリソース管理にて使用していた各種概念を利用している。
このようなアクセスコントロールを実行する機構が必要となるのは、大抵、電話や電子メールといった近代的乃至現代的な通信手段を使用する場合である。この種の通信手段を使用する場合、人間は、他人からのコンタクトについて、誰が自分にコンタクトできるかということと、その人がどのような対人通信チャネルを使用してコンタクトしてくるかということとに、関心を抱き、自分に対するコンタクト方法を相手毎に変えることを望むことが多い。例えば、人間Aが、自分に対するコンタクト方法に関し、人間Bについては電子メールによるコンタクトに限ることを希望する一方、人間Cについては電子メールによるコンタクトだけでなく電話によるコンタクトも許すことを希望する、といった具合である。これを実現するには、本発明の実施形態によるアクセスコントロールが有用である。
本発明の実施形態においては、社会的許容性の高いやり方で通信権限を無効化することができ且つ秩序だって発展させることができるアクセスコントロール機構を提供するため、比較的短時間の間だけ即ち一時的にアクセス権を貸与し条件乃至状態に応じてアクセス権を更新する、という手法により、通信リース情報に基づくリソース管理乃至アクセスコントロールを実行する。通信リース情報に基づくアクセス権の管理という機構は、リソース管理の各局面即ち承諾交渉、暗黙終了及び更新交渉のそれぞれについてキーとなるプロセス(群)が特定された単純な機構である。
ここに、本発明の一実施形態に係る通信システム内通信リース情報使用方法は、開設要求側通信手段を用いるリソースコンシューマが開設対象側通信手段を介しリソースマネージャに対するアクセス権を得ようと試みていることを検出するステップと、リソースコンシューマ及びリソースマネージャに関するアクセスコントロール情報を含む情報である通信リース情報を参照するステップと、開設要求側通信手段と開設対象側通信手段の間のアクセスをアクセスコントロール情報に基づき条件的に許可するステップと、を有するものである。
本発明の一実施形態に係る通信システムは、開設要求側通信手段を用いるリソースコンシューマが開設対象側通信手段を介しリソースマネージャに対するアクセス権を得ようと試みていることを検出するよう構成された検出ロジックと、リソースコンシューマ及びリソースマネージャに関するアクセスコントロール情報を含む情報である通信リース情報を検出ロジックの動作に応じ参照するよう構成されたリースルックアップロジックと、開設要求側通信手段と開設対象側通信手段の間のアクセスをアクセスコントロール情報に基づき条件的に許可するよう構成された決定ロジックと、を有するものである。
本発明の一実施形態に係る通信スイッチ(通信交換機)は、リソースコンシューマに関連付けられているリソースコンシューマ識別子及びリソースマネージャに関連付けられている開設対象側通信手段識別子を含むチャネル開設要求を受信するよう構成された受信ロジックと、リソースコンシューマ及びリソースマネージャに関するアクセスコントロール情報を含む情報である通信リース情報を受信ロジックの動作に応じ且つリソースコンシューマ識別子に基づき参照するよう構成されたリースルックアップロジックと、リソースコンシューマ識別子、開設対象側通信手段識別子及びアクセスコントロール情報に基づき対人通信チャネルを条件的に開設するよう構成された決定ロジックと、を備えるものである。
本発明の一実施形態に係る通信端末は、リソースマネージャに関連付けられている開設対象側通信手段として使用される通信端末であって、リソースコンシューマ識別子(及び開設対象側通信手段識別子)を含むチャネル開設要求を受信するよう構成された受信ロジックと、リソースコンシューマ及びリソースマネージャに関するアクセスコントロール情報を含む情報である通信リース情報を受信ロジックの動作に応じ参照するよう構成されたリースルックアップロジックと、チャネル開設要求に応じ且つリソースコンシューマ識別子(、開設対象側通信手段識別子)及びアクセスコントロール情報に基づき対人通信チャネルを条件的に開設するよう構成された決定ロジックと、を備えるものである。
なお、チャネル開設要求は、リソースコンシューマとリソースマネージャとの間の通信を含む複数のステップを以て実現することができ、その中にはリソースコンシューマについての生体認証データ読取結果を送受信するステップを含めることができる。また、リソースマネージャ乃至その開設対象側通信手段に対するアクセスを条件的に許可する(対人通信チャネルを条件的に開設する)際に、アクセス判別ロジックがアクセスコントロール情報に基づきそのアクセスが直接的アクセスかどうか或いは間接的アクセスかどうかを判別しその結果に応じ直接アクセス確立ロジック又は間接アクセス確立ロジックが直接的アクセス又は間接的アクセスを許可するようにしてもよく、またリース終了ロジックにより通信リース情報の有効期間が終了しているかどうかを判別するようにしてもよい。リソースコンシューマとの通信の内容乃至経過が保存されていれば、アクセスの許可乃至対人通信チャネルの開設許可の可否を判断する際にそれらの情報を利用することができる。更に、リソースマネージャが要求したときリース変更ロジックにより、またリソースマネージャ乃至その開設対象側通信手段に対するアクセスが試みられたときやリソースマネージャとリソースコンシューマとが物理的に近い位置にあること又はあったことを検出したときリース更新ロジックにより自動的に、通信リース情報を更新乃至変更するようにしてもよい。また、リソースマネージャが複数の通信リース情報を管理するようにすること、あるリソースコンシューマに係るアクセスコントロールにはそのうち一つを使用するようにすること、リソースマネージャが管理する通信リース情報の個数を上限制限すること等が可能である。通信リース情報には、コンテキスト依存型リース情報、更新可能型リース情報、除外型リース情報等の種類があり得る。更に、通信リース情報を用いてリソースマネージャの存在情報に対するアクセスをコントロールすることもできる。通信リース情報には、その有効期間を示す情報や、リース条件を示す情報や、開設対象側通信手段の分類に関する分類情報や、その通信リース情報を識別するための情報を含めることができる。また、RFIDタグ、コンピュータ可読格納媒体、メモリデバイス、データファイル保存乃至伝送媒体乃至装置、バーコードやパターンやテキストが印刷された媒体等、各種の格納乃至保存装置乃至媒体のうち何れかにより、通信リース情報のうち一部をリソースコンシューマが利用できるようにすることやリソースコンシューマに対し通信リース識別情報を提供できるようにすることも可能である。本発明は、また、上記機能を実現できる限り、ソフトウェア、ファームウェア乃至ハードウェアの何れによっても実現でき、また当該ソフトウェアが格納されたコンピュータ可読媒体乃至装置としても実現できる。
また、本件技術分野における習熟者即ち当業者であれば理解できるように、「手順」或いは「プロセス」とは自己矛盾がなく所望の結果を導き出すことができる一連の計算乃至処理ステップのことである。各ステップは、例えばコンピュータが実行できる1個又は複数個の命令によって記述することが可能である。従って、これに限られるものではないが、「手順」或いは「プロセス」には、概念的に、プログラムされた手順、機能乃至プロセス群が1個又は複数個のコンピュータによって実現乃至実行されるよう組織化された一連の命令が含まれる。また、こういった手順は、プログラムされたコンピュータ(群)に限らず、1個又は複数個のステップを実行するよう構成された専用又は汎用の回路乃至ロジックによっても実行できる。「ロジック」とは手順を実行する回路等のことである。ロジックを構成する回路は、固定的な即ちプログラム不能な回路であってもよいし、プログラム可能な回路であってもよい。
図1に、本発明を実施する際利用可能でネットワークに接続可能なコンピュータシステム100を示す。このコンピュータシステム100は、プロセッサ101、メモリ103、格納部105、並びにI/O(input/output)モジュール乃至I/Oインタフェース107を有している。I/Oインタフェース107はプロセッサ101がネットワークインタフェース109にアクセスできるようにする手段であり、ネットワークインタフェース109はコンピュータシステム100が図示しないネットワークと通信できるようにするための部材である。なお、プロセッサ101がネットワークインタフェース109に対し直接アクセスできるようシステム100を構成することもできる。また、格納部105は、システム100に実装できる各種のコンピュータ可読媒体乃至データ格納デバイスによって実現できる。その例としては、各種のディスク乃至そのドライブ、ROM(read only memory)、フラッシュ(商標)メモリ等がある。メモリ103上には、この格納部105から、或いはI/Oインタフェース107又はネットワークインタフェース109を介して、プログラム111をロードすることができる。プロセッサ101は、メモリ103上にロードされているプログラム111を構成する各命令を実行する(ことができる)。ネットワークインタフェース109を介しプログラム111をダウンロードする際には、電磁波をキャリアとして用いるデータ転送手段や、音響波変調技術を用いるデータ転送手段等を含め、各種の有線又は無線データ転送技術を用いてプログラム111の転送を受ければよい。プログラム111は、そのプログラム111がプロセッサ101によって実行されたとき本発明の何れかの実施形態に係る一連のステップが実行されるよう、作成されている。
システム100は、例えば、パーソナルコンピュータ、電話交換機、有線若しくは無線電話機、ネットワークスイッチ等として実現することができる。システム100は、また、プログラムされたコンピュータ回路と等価な機能を実現するカスタム回路として実現することもできる。
図2に、コンピュータ介在型通信システム200を示す。コンピュータ介在型通信システム200を構成するネットワーク201には、通信スイッチ(通信交換機)203が含まれている。通信スイッチ203は、例えば、アナログ若しくはディジタルの電話交換機や、ATM(Asynchronous Transfer Mode)プロトコルやTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)プロトコル等に従いスイッチングを行うネットワークスイッチである。ネットワーク201を用いれば、開設要求側通信手段例えば開設要求側端末207と開設対象側通信手段例えば開設対象側端末209との間に、対人通信チャネル205を形成することができる。また、開設要求側端末207、通信スイッチ203及び開設対象側端末209は、図1に示したコンピュータシステム100の如きシステム構成によって実現可能な装置であり、それぞれ通信リース情報211若しくは通信リース識別情報212を保持しているか、又は他の箇所にある通信リース情報211若しくは通信リース識別情報212を参照し若しくは他から取り込むことができる。通信リース情報211やこれに関連する情報は、ネットワーク201又は帯域外通信チャネル213を介し、開設要求側端末207、通信スイッチ203及び開設対象側端末209の間で必要に応じ交換することができる。更に、通信リース情報211の部分部分を、コンピュータ介在型通信システム200内の各種コンポーネントに分散配置することもできる。
また、本発明の実施形態におけるリソースコンシューマ217とは他人により管理されているリソース例えばその人の注意力を使用することを望む即ちそのリソースにアクセスしたがっている人物のこと、またリソースマネージャ219とは自分の注意力等のリソースを保持及び管理している人物のことである。分散コンピューティングシステム設計の分野におけるリソースコンシューマ及びリソースマネージャとは異なる概念であることに留意されたい。リソースコンシューマ217は、リソースマネージャ219により管理されているリソースに対し開設対象側端末209を介してアクセスするため、開設要求側端末207を操作する。本発明の実施形態においては、このアクセスが通信リース情報211を用いてコントロールされる。
本発明の一実施形態にて管理対象としているリソースは、リソースマネージャ219に対するアクセスにおいて必要とされるリソース、例えばリソースマネージャ219の注意力である。リソースマネージャ219に対するアクセスには、開設対象側通信手段を介した直接アクセスと、同じく開設対象側通信手段を介した間接アクセスとがあり、これらは何れも対人通信チャネル205を用いて実行することができる。直接アクセスとはリソースマネージャ219と直接交信することであり、例えばリソースマネージャ219と電話で話し合うことが直接アクセスに該当する。開設対象側通信手段を介した間接アクセスとはリソースマネージャ219宛てにメッセージを残すことであり、例えばリソースマネージャ219宛てに(二次フォルダ以外へと)音声メッセージを残すことが間接アクセスに該当する。リソースマネージャ219宛に電子メールを送ることは直接アクセスになることもあるし間接アクセスになることもある。即ち、フィルタ等によりその電子メールが二次フォルダに振り分けられれば間接アクセスであるし、そうでなければ直接アクセスである。また、本発明の実施形態にて用いられる対人通信チャネル205は、その両端を同時に開通させるべき通信機構、即ちリソースコンシューマ217及びリソースマネージャ219が同時にメッセージを発することができる通信機構を提供するような、通信チャネルに限られるものではない。即ち、対人通信チャネル205には、概念的には、例えば電話システムによる同期通信チャネルだけでなく、例えば電子メールシステムによる非同期通信チャネルも含まれる。加えて、開設要求側通信手段及び開設対象側通信手段は、それぞれ、本願中に記載した機能を一身に実現する単一のデバイスとしても、またそれら機能を分担して実現する複数のデバイスとしても、構成することができる。
従って、開設要求側通信手段及び開設対象側通信手段は、通信チャネルを開設乃至確立できる装置乃至端末であれば、半二重通信用端末及び全二重通信用端末の何れによっても、また同期媒体用端末及び非同期媒体用端末の何れによっても、或いは音声出力端末、画像表示端末及びテキスト表示端末の何れによっても実現できる。開設要求側通信手段又は開設対象側通信手段として機能するよう構成乃至改変できる装置の例としては、コンピュータ端末、ページャ、電話機(この電話機はコード付きの電話機でもコードレスホンでもセルラーホンでもよく従ってその準拠方式は即時型プッシュトゥトーク方式でもストアアンドフォワード型プッシュトゥトーク方式でも標準的POTS(Plain Old Telephone Service)方式でもセルラーホン方式でもよい)、双方向画像会議装置等を掲げることができる。加えて、開設対象側通信手段例えば開設対象側端末209には、発呼者ID識別機能、通信リース情報認証機能、ボイスメール機能等、各種のオプション的機能をそれぞれ単体で又は組み合わせて組み込んでおくことができる。開設要求側通信手段例えば開設要求側端末207には、また、生体認証リーダ、短距離又は接触式データ転送リーダ(例えばRFID(Radio Frequency Identifier)リーダ)、データ格納装置アクセス機能、データ格納機能等、各種のオプション的機能を持たせることができる。
また、発明者の考えるところによれば、コンピュータ介在型通信システム200には、近代的乃至現代的電話システム、セルラーホンシステム、プッシュトゥトーク通信システム、VoIP(Voice over Internet Protocol)システム、電子メールシステム、インスタントメッセージングシステム等、人間によって使用される各種の(電子)通信システムが含まれ得る。特に、対人通信チャネル205を確立してよいかどうかを計算乃至情報処理により判別決定できるシステムや、そのような判別決定機能を本願による開示技術に従い付加することができるシステムが含まれ得る。
更に、通信リース情報211に含まれるアクセスコントロール情報は、リソースマネージャ219とリソースコンシューマ217との間に対人通信チャネル205を確立する試みが行われる際にリソースマネージャ219及びリソースコンシューマ217に対し適用される情報であり、その際、通信リース情報211の参照(通信リース情報211へのアクセス)及びその通信リース情報211に含まれるアクセスコントロール情報の評価には、コンピュータその他のデータ処理装置を用いることができる。また、この装置を例えば通信スイッチ203や開設対象側端末209に設けることとしてもよいし(その内部に設けてもよいし外付けしてもよい)、通信リース情報211及びそのアクセスコントロール情報を評価するためのコンピュータプログラムをパーソナルコンピュータ上で実行させることによって当該装置を実現してもよい。加えて、通信リース情報211は、通信スイッチ203や開設対象側端末209が必要時にその通信リース情報211にアクセスできる限り、ネットワーク上の完全に独立した位置に格納しておくことができる。即ち、通信スイッチ203や開設対象側端末209の内部に保持しておく必要はない。
図3に、本発明の一実施形態において通信リース情報211として使用できる情報の例を、通信リース情報300として示す。この図に示す通信リース情報300は、一例として、リソースコンシューマ識別子フィールド301、コンタクト情報フィールド303、コンタクト分類フィールド305、期間フィールド307、条件フィールド309及びその他フィールド311を含んでいる。これらのうちリソースコンシューマ識別子フィールド301を参照すれば、リソースコンシューマ217が誰かを識別することができ又はそのリソースコンシューマ217が誰かを識別する方法を知ることができる。また、コンタクト情報フィールド303を参照すれば、図2においてコンタクトのため用いられている開設要求側端末207がどの端末かを示す情報、例えばインターネットアドレス、電話番号、パスワード、通信リース識別情報その他、コンタクトの種類乃至性質に応じた同様の情報を、得ることができる。更に、コンタクト分類フィールド305を参照すれば、コンタクト情報フィールド303内にセットされている情報がどのような種類乃至性質の情報かを識別することができる。加えて、期間フィールド307を参照すれば、この通信リース情報300の有効期間を特定することができる。例えば、期間フィールド307には、この通信リース情報300についてのデフォルト終了日や、この通信リース情報300が後述の除外型リースである場合はそのリース不可能期間(リース可能化遅延)を含めることができる。また、条件フィールド309には、リソースコンシューマ217とリソースマネージャ219との間でのアクセスコントロールの仕方を決めるのに用いられる各種のリース条件(各種の状態、ルール乃至プログラム)を示す情報を保持できる。そして、その他フィールド311には、この通信リース情報300に関するその他の情報を保持できる。
この図に示す通信リース情報300は、更に、リソースマネージャ識別子フィールド313、コンタクト情報フィールド315、セキュリティ情報フィールド317及び履歴情報フィールド319を含んでいる。これらのうちリソースマネージャ識別子フィールド313を参照すれば、この通信リース情報300を管理乃至制御しているリソースマネージャ219が誰かを識別することができ又はそのリソースマネージャ219が誰かを識別する方法を知ることができる。また、コンタクト情報フィールド315を参照すれば、リソースマネージャ219又はその端末209についての情報を得ることができる(その中身は例えばコンタクト情報フィールド303と同様の性格を有する情報とすることができる)。なお、ここではコンタクト情報フィールド303とコンタクト情報フィールド315に対し共通のコンタクト分類フィールド305を適用できる、即ち開設要求側端末207と開設対象側端末209とが同一のコンタクト分類に属するものと仮定しているが、同一のコンタクト分類に属さない装置群を用いてリソースコンシューマ217とリソースマネージャ219が通信できるような実施形態もあり得る。また、セキュリティ情報フィールド317には、必要なセキュリティ情報、例えば公開鍵/秘密鍵ペアのうちの公開鍵部分を保持できる。そして、履歴情報フィールド319には、この通信リース情報300を用いてリソースコンシューマ217とリソースマネージャ219との間で行った通信についてのログ(通信記録)を保持できる。
また、リソースマネージャ219は、自分の端末209を用いて複数通りの通信リース情報211(図3に示した構成を例とする。以下同様)を保持乃至管理することができる。本発明を実施する際には、リソースマネージャ219が保持乃至管理する通信リース情報211の個数を上限制限するようにしてもよい。そのようにすれば、リソースマネージャ219は、自分が保持乃至管理している通信リース情報211の個数が足りないことを口実として、通信リース情報211の利用をもっともらしく断り又はキャンセルすることができ、またそれを正当化できる。通信リース情報211の個数が足りない、という事態は、実際に通信リース情報211が使用されているため不足しているときに生じ得るだけでなく、通信リース情報211を使わせたくないときに故意に上限を抑えることによっても生じるものである。そして、通信リース情報211には、コンテキスト依存型(context-aware)リース情報、更新可能型(renewable)リース情報、除外型(exclusion)リース情報等といった種類がある(1個の通信リース情報211が複数種類に同時所属することもあり得る)。
これらのうち、コンテキスト依存型リース情報とは、その履歴情報フィールド319内に履歴情報を保持している通信リース情報211である。従って、コンテキスト依存型リース情報に基づきアクセスコントロールを行うと、条件フィールド309にて特定されているリース条件が満たされたとき例えば幾組かの条件が満たされたときに、リース終了となる。リース条件が満たされリース終了となるのは、例えば、ある期間内におけるリソースコンシューマ217とリソースマネージャ219との間の通信乃至コンタクトの回数乃至量がある限界以下である場合や、リソースマネージャ219が通信しようと試みたのにリソースコンシューマ217がそれに応答してこない場合や、通信当事者乃至参加者がある期間内に個人的コンタクトその他の通信を行わなかった場合である。このようなコンテキスト依存型リース情報を用いれば、リース終了を自動化でき社会的曖昧性(social-ambiguity)例えば世間体を取り繕う能力を高めることができる。なお、このようにリソースマネージャ219の不作為(implicit action)によるリース終了のことを不作為的リース終了と呼ぶのに対し、リソースマネージャ219の作為(explicit action)によるリース終了のことを作為的リース終了と呼ぶ。
また、更新可能型リース情報とは、その通信リース情報211を利用できる期間の終期に近づいたときに、リソースマネージャ219が作為的に更新できるような通信リース情報211である。この更新のことを作為的リース更新と呼ぶ。リース更新には、作為的リース更新の他に不作為的リース更新もあり得る。例えば、履歴情報フィールド319から読み取ることができる条件のうちリソースマネージャ219により指定されている条件が満たされているときには、リソースマネージャ219に代わりその通信リース情報211に基づくアクセスコントロールによって、リース更新が暗黙的に行われ得る。更に、例えば、作為的又は不作為的リース終了又はリース更新に当たってリソースコンシューマ217に対して通知を行わないようにすれば、社会的曖昧性が高まる。
更に、次に述べる通り、更新可能型リース情報を適宜構成乃至利用することにより、様々なかたちで社会的曖昧性を高めること、特に社会的許容性がより高いやり方でアクセス権を無効化することができる。例えば、不作為的リース終了(アクセス権の自動的無効化)が行われるよう更新可能型リース情報を構成乃至利用すれば、リソースマネージャ219に対するアクセス権がなぜ失われたのかにつき、リソースコンシューマ217は様々に解釈することができる。即ち、リソースコンシューマ217は、実際の理由もそれとは異なる理由も含め幾つかの代替説明を想起することができ実際の理由がわからなくなるから、社会的曖昧性が高まる。また、何が起こっているかについての詳細な情報をリソースコンシューマ217がほとんど受け取ることができないよう更新可能型リース情報を構成及び利用すれば、リソースコンシューマ217は、リソースマネージャ219の作為によりアクセス権が無効化され失われたのか、リソースマネージャ219の不作為がもとでアクセスコントロールによりリース終了となったのか、システム200の故障によりアクセス権が失われたのか、等々の別を、ほとんど知り得なくなり、従って社会的曖昧性が高まる。このように、更新可能型リース情報の構成乃至利用に際しては、その行為(action)が作為か不作為かによらず、行為動機(motivation of action)、行為者種別(identity of actor)、行為内容(nature of action taken)、並びに行為時刻/コンテキスト(time/context of action)が重要である。
第1に、行為動機については、個人的動機を相手に示すと一般に不作法な或いは突っ慳貪な応対となりやすいことが重要である。この点に鑑み、本発明の好適な実施形態にて更新可能型リース情報を構成乃至利用する際には、行為動機をユーザ(リソースコンシューマ217)に知らせるとき(例えば通信リース情報211の個数が上限制限されているタイプの更新可能型リース情報を用いるに当たってリソースが不足していることをリソースコンシューマ217に明示するとき)に、リソースマネージャ219からリソースコンシューマ217に対し、リソースマネージャ219の本当の気持ちや本当の非更新理由に代えてさほど個人的でなく且つもっともらしい動機が伝わるよう、或いはリソースマネージャ219が更新を忘れていたかのように伝わるようにする。また、リソースコンシューマ217に対し行為動機を伝えるのは、例えばリソースコンシューマ217からそのように迫られたときにする。即ち、リソースコンシューマ217から迫られたとき、“自分にはある種の事情により通信リース情報211を他の誰かに割り当てる必要があった”かのようにリソースマネージャ219が装えるよう又はそのように主張できるよう、通信手順乃至システムを構成しておけばよい。このように行為動機告知全般に曖昧さを導入すれば、行為動機に関し社会的曖昧性が高まる。
第2に、行為者種別については、実際の通信当事者乃至参加者であるリソースマネージャ219及びリソースコンシューマ217と並んで、本当は「者」とは言い得ないシステム200も行為者となり得ること、またシステム200に帰することができる行為に比べると一般にリソースマネージャ219による行為の方が不作法或いは突っ慳貪ととられやすいことが、重要である。そこで、本発明の好適な実施形態においては、例えばリース終了に当たってシステム200が何らかの役割を果たしているかのように即ちシステム200が第3の行為者であるかのように、更新可能型リースを構成乃至利用する。このようにすれば、生じた変化が誰の行為によるものかが曖昧になるため、社会的曖昧性を高める上で望ましい。
第3に、行為内容については、注意不足に帰することが可能な不作為に比べると一般にリソースマネージャ219による作為の方が不作法或いは突っ慳貪ととられやすいことが、重要である。そこで、本発明の好適な実施形態においては、リソースマネージャ219により特定の行為が行われたと幾分は推測できる場合であっても、その行為について或いはその行為がそもそもリソースマネージャ219により行われたかどうかについてリソースコンシューマ217が通知を受けないよう、更新可能型リースを構成乃至利用する。このようにすることは、例えば、執られた行為が作為か不作為か等を曖昧にできるため、社会的曖昧性を高める上で望ましいことである。
第4に、行為時刻/コンテキストについては、本発明の好適な実施形態においては、リース終了がリソースコンシューマ217に対し通知されないよう更新可能型リースを構成乃至利用する。このようにすることは、その変化がいつ生じたのかを曖昧にできるため、社会的曖昧性を高める上で望ましいことである。これは、いわば、自分の電話番号を変えたときリソースマネージャ219がリソースコンシューマ217にコンタクトせず変更後の電話番号をリソースコンシューマ217に伝えないこと、と同様である。即ち、リソースコンシューマ217はリース更新されていないことすら検知することができず、またリソースコンシューマ217がそのことを発見するにしてもそれは非常に長い時間か経過した後である。その時点ではもはや、リソースコンシューマ217は、リース終了という事実を不作法な行為としてとることはないであろう。
このようにして社会的曖昧性を高めることは技巧的で望ましくないと感ぜられるかもしれないが、現実には、各種の日常的な状況下で対立乃至衝突を避け物事の成り行きを円滑なものにするには、社会的曖昧性を高めることが非常に重要であるし、またそれぞれが自分の面目を保つため曖昧な理由でも受け入れるようにすることが重要である。
そして、除外型リース情報は他種の通信リース情報を変形して得られる通信リース情報211のこと、特に、リソースコンシューマ217から通信チャネルの開設が要求されてもそれから所定期間(前述のリース不可能期間乃至リース可能化遅延)の間はそのリソースコンシューマ217からの要求による通信チャネルの開設を許さない、という条件を含むものである。除外型リース情報においては、何れのリソースコンシューマ217からの要求による通信チャネルの開設も所定時間に亘り断る旨明示的に記述されているが、当該所定時間が経過した後であれば各リソースコンシューマ217は通信チャネルの開設を再度要求することができる。当該所定時間の終了時点にて除外型リース情報が他種の通信リース情報例えばコンテキスト依存型リース情報又は更新可能型リース情報へと自動転換するよう通信手順乃至システムを構成しておけば、当該所定時間の経過後に通信チャネル開設を再要求したリソースコンシューマ217に対して通信チャネルの開設が認められ得る。なお、コンテキスト依存型リース情報、更新可能型リース情報及び除外型リース情報以外の範疇に属する通信リース情報211もあり得る。
また、本発明を実施する際には、リソースマネージャ219からリソースコンシューマ217へと有形物で以て物理的に引き渡すことができるよう、通信リース情報211を有形化することができる。この有形化は、例えばリソースコンシューマ217に渡せるよう通信リース情報211を含む暗号化データファイルをフラッシュメモリ内に格納すること、通信リース識別情報212を含む情報を発信乃至返信するよう小型のRFIDデバイスを構成すること、各種のデータ記録乃至格納媒体乃至装置に通信リース情報211を保持させること等を含め、当業界において知られている各種のデータ転送技術を応用すれば実現できる。発明者の考えでは、小型のRFIDデバイスとしては、チャーミングなブレスレットに取り付けることができるRFIDビーズを用いるのが望ましかろう。また、データ記録乃至格納媒体乃至装置としては、RFIDタグ、コンピュータ可読格納媒体、メモリデバイス、データファイル保存乃至伝送媒体乃至装置の他、バーコードやパターンやテキストが印刷された媒体例えば紙等も使用し得る。加えて、自分の通信リース情報211又は通信リース識別情報212(例えばURL(Uniform Resource Locator)その他のネットワーク識別子)と共にその他の情報例えば生体認証情報、パスワード、公開鍵等の情報を提供することを、リソースコンシューマ217に義務として負わせるかたちで、本発明を実施することもできる。
通信リース情報211を参照できるようにする仕組みには様々なものがある。例えば、通信リース情報211は、ネットワーク201上におくことも、通信スイッチ203上におくことも、開設対象側通信手段上におくこともできる。また、通信リース識別情報212は、開設要求側通信手段上におくか或いは開設要求側通信手段からアクセスできる場所におけばよい。更には、通信リース情報211又はそのコピーを開設要求側通信手段上で保持することもできる。
図4に、本発明の実施形態において使用可能な通信リース情報ベース対人通信チャネル確立プロセス400を示す。この図に示すプロセス400は、通信システム200、通信スイッチ203及び開設対象側通信手段(例えば開設対象側端末209)にて実行し得るプロセスであり、チャネル開設要求を受信するステップ401から始まっている。チャネル開設要求は、開設対象側通信手段例えば開設対象側端末209を介しリソースマネージャ219に至る対人通信チャネル205を開通させようと試みる際、開設要求側通信手段例えば開設要求側端末207を用いてリソースコンシューマ217が発する要求である。ステップ401においては、開設要求側通信手段例えば開設要求側端末207又は通信スイッチ203、特にその検出ロジック乃至受信ロジックによりチャネル開設要求が検出乃至受信され、これにより、リソースコンシューマ217がリソースマネージャ219に対するアクセスを試みていることが検出される。また、チャネル開設要求は、通常、開設要求側通信手段(例えば開設要求側端末207)若しくはリソースコンシューマ217に関連付けられている識別子即ち開設要求側通信手段識別子若しくはリソースコンシューマ識別子と称し得る情報と、開設対象側通信手段(例えば開設対象側端末209)若しくはリソースコンシューマ217に関連付けられている識別子即ち開設対象側通信手段識別子若しくはリソースコンシューマ識別子と称し得る情報とを、含んでいる。チャネル開設要求には、更に通信リース識別情報212、リソースコンシューマ217についての生体認証データ読取結果、リソースコンシューマ217が知っているパスワード、リソースコンシューマ217に対して発行されている公開鍵等の情報を、含めることができる。また、チャネル開設要求を受信するステップ401は、複数個のプロトコルステップを含むものとすることができる。例えば電話システムであれば、開設要求側端末207から開設対象側端末209に宛てて発呼者IDを送信し、両者が接続したことを検出し、開設要求側端末207から開設対象側端末209に宛てて通信リース識別情報212を送信し、対人通信チャネル205を開設することを認める旨の情報を開設要求側端末207にて受信し、そして対人通信チャネル205を開設する、という一連のステップによって、チャネル開設要求(厳密にはその送信動作)を実現することができる。ステップ401は、この一連のステップをネットワーク200、開設対象側端末209又は通信スイッチ203側から見て総括的に描いたものである。また、このステップ401に実際にどのようなステップが含まれるかは、コンピュータ介在型通信システム200の具体的な構成や、通信リース情報211がどこにどのようなかたちで格納されどこからどのようにしてアクセスされるかといった細部構成に依存している。
以上の説明から自明なことであるが、ステップ401は開設対象側端末209においても通信スイッチ203においても実行できる。どちらで実行するかは具体的な実施形態による。
チャネル開設要求が受信されると、通信リース情報ベース対人通信チャネル確立プロセス400は、通信リース情報にアクセスするステップ403へと進む。このステップ403は、通信リース情報211を参照し又は参照及び配置するステップであり、開設対象側通信手段例えば開設対象側端末209又は通信スイッチ203に実装されているリースルックアップロジックにより実行される。即ち、リースルックアップロジックは、検出ロジック乃至受信ロジックの動作に応じ且つチャネル開設要求に含まれている情報(例えばリソースコンシューマ識別子)に基づき通信リース情報211を参照(及び配置)する。通信リース情報211を参照する動作は、通常、通信リース情報に対しアクセスすること、例えばファイル化等されている通信リース情報211を開くことや保存、格納等されている通信リース情報211を読み取ること等により、実行される。また、通信スイッチ203が通信リース情報211にアクセスできる(通信リース情報211を参照できる)場合、通信スイッチ203は、通信リース情報211を適当な場所に移す(配置する)ことができる。即ち、通信リース情報211のうちコンタクト情報フィールド303及び315内の情報と、リソースコンシューマ217から得られるパスワード、通信リース識別情報212、生体認証データ等の情報とに基づき、通信スイッチ203が通信リース情報211を適宜配置することができる。
また、開設対象側通信手段例えば開設対象側端末209が通信リース情報211にアクセスできる(通信リース情報211を参照できる)場合、当該開設対象側通信手段は、通信リース情報211のうち開設要求側端末207に関するコンタクト情報フィールド303内の情報と、リソースコンシューマ217から得られるパスワード、通信リース識別情報212、生体認証データ等の情報とに基づき、通信リース情報211を適宜配置することができる。
開設要求側通信手段例えば開設対象側端末207が通信リース識別情報212にアクセスできる(通信リース識別情報212を参照できる)場合、当該開設要求側通信手段から開設対象側通信手段例えば開設対象側端末209へと直接に、リソースコンシューマ217から得られるパスワード、生体認証データ等の情報と並んで通信リース識別情報212を送ることができる。通信リース識別情報212は、RFIDビーズからの情報、ネットワーク経由のデータファイル、コンピュータ可読媒体上のデータファイル等のかたちで、リソースコンシューマ217から開設要求側通信手段へと与えるようにすればよい。開設対象側通信手段は通信リース識別情報212を受け取り、受け取った通信リース識別情報212により通信リース情報211を識別乃至特定し、その通信リース情報211を参照する(その通信リース情報211にアクセスする)ことができる。
通信リース情報211を参照した後は、通信リース情報211の状態を特にそのアクセスコントロール情報に基づき評価するステップ405が、開設対象側通信手段例えば開設対象側端末209又は通信スイッチ203に実装されているリースルックアップロジック又は決定ロジックにより、実行される。アクセスコントロール情報とは、通信リース情報211のうちリソースコンシューマ217及びリソースマネージャ219に関する情報、例えば通信リース情報211のうち条件フィールド309内にあるリースルール等を示す情報であり、この情報は、通信リース情報211中の他のフィールド(期間フィールド307、条件フィールド309のうちの他の部分、履歴情報フィールド319等)に関連付けられている(当該他のフィールドを参照又はこれにアクセスする)情報である。また、その次のステップ407即ち通信を認めてよいかどうかを判別するステップにおいては、リースルックアップロジック又は決定ロジックが、リソースコンシューマ識別子、開設対象側通信手段識別子及びステップ405における評価結果を利用し、通信リース情報211のうち条件フィールド309内の情報等から見て対人通信チャネル205を開設してよいかどうかを判別する。その通信リース情報211の有効期間が経過している場合等、その通信リース情報211を使用してよいと認められない場合は、通信リース情報ベース対人通信チャネル確立プロセス400は通信を認めないステップ409に進む。決定ロジック等によりこのステップ409が実行されたときには、リソースコンシューマ217とリソースマネージャ219との間には、直接的なものも間接的なものも含め対人通信チャネル205は形成されない(開設要求側通信手段と開設対象側通信手段の間のアクセスが許されない)。
なお、ここで述べたように、本発明においては間接的な対人通信チャネル205も想定している。例えば、留守番電話機を用いて本発明を実施する場合、上述のプロセス400を通じ、有効な通信リース情報211を利用しているリソースコンシューマ217からの発呼だけを留守番電話機が受け取って着信音を鳴らすよう、即ち有効な通信リース情報211を利用していないリソースコンシューマ217からの発呼ではリソースマネージャ219の電話機が着信音を鳴らすことがないよう、留守番電話機又は通信リース情報211を構成することができる。或いはまた、あるリソースコンシューマ217から無効な通信リース情報211に基づく発呼があったときに、着信音を鳴らさずにそのリソースコンシューマ217からの音声メッセージを記録乃至録音するよう、留守番電話機を構成することもできる。即ち、通信リース情報211は、リソースコンシューマ217とリソースマネージャ219との間に決して直接的な対人通信チャネル205が形成されないよう、音声メッセージを介してのみアクセス権を提供する構成とすることができる。
通信を認めないステップ409が実行された後は、通信リース情報ベース対人通信チャネル確立プロセス400はステップ411に進み、このステップ411において当該プロセス400が終了される。
他方、通信リース情報211中の条件が満足されておりステップ407にて通信を認めてよいと判別された場合、通信リース情報ベース対人通信チャネル確立プロセス400はステップ413へと進む。このステップ413においては、リソースコンシューマ217がリソースマネージャ219に対しコンタクトを試みたこと及び通信リース情報211から見てそのリソースコンシューマ217との間で直接的又は間接的な通信を行ってよいことを明らかに示すため、決定ロジック等が通信リース情報211を参照して通信リース情報211中の履歴情報フィールド319等を更新する。その上で、ステップ415においては、決定ロジック等により対人通信チャネル205を介した通信が確立される。しかる後、通信リース情報ベース対人通信チャネル確立プロセス400はステップ411に進み、このステップ411において当該プロセス400が終了される。このようにして、開設要求側通信手段と開設対象側通信手段の間のアクセスは、アクセスコントロール情報に基づき条件的に禁止/許可される。即ち、対人通信チャネル205は、チャネル開設要求に応じ且つリソースコンシューマ識別子、開設対象側通信手段識別子及びアクセスコントロール情報に基づき条件的に開設される。
また、対人通信チャネル205を確立しようとして断られたという事実を追跡・記録する形態で本発明を実施することや、通信が行われた期間又は通信リース情報211の有効期間に関する情報を追跡・記録する形態で本発明を実施することや、通信内容や通信経過の全部又は一部を記録できる形態で本発明を実施することが、可能である。特に、通信内容や通信経過の全部又は一部を記録できる形態で本発明を実施する場合、通信当事者乃至参加者間のコンテキスト状態(contextual states)を評価するための既知技術によって、通信内容を処理することが可能であり、このコンテキスト状態評価結果は例えば条件フィールド309内に保存できる処理ルールへの入力として使用できる。コンテキスト状態を評価するための既知技術としては、人間の発声上の音響的特徴から人間の感情状態を確率的に推定する既知技術がある。通信内容や通信経過を記録乃至録音しておけば、記録乃至録音されている情報に対しこの技術に基づく処理を施すことができ、その結果として得られる確率的推定値を、様々な種類の処理ルール、例えば現時点では通信を許さないという処理ルールや通信リース情報211の有効期間を短縮してリース終了を早期化するというルールにおいて、使用することができる。更に、コンテキスト状態評価履歴を履歴情報フィールド319内に保存しておくこともできる。
帯域外通信チャネル213を用いれば、通信リース情報211に関わる通信をある程度まで対人通信チャネル205外で実行することができる。例えば、ユビキタス計算デバイス間での通信や、各当事者乃至参加者間でデータを引き渡すことに伴う通信、更にはリソースマネージャ219が通信リース情報211に対し直接変更を施す処置を、帯域外通信チャネル213により実行することができる。また、通信が試みられたときに通信リース情報211内に対人通信チャネル205上でのやりとりに関する情報等を保存できるのと同様、帯域外通信チャネル213を介して収集された情報も通信リース情報211内に保存して後に使用することができる。
通信リース情報211の種類や条件に関しては、リソースコンシューマ217とリソースマネージャ219との間で交渉により取り決めることができる。更に、リソースマネージャ219は、通信リース情報211を初期的に提供するに当たって、予め決められている内容の通信リース情報211に特に変更等を施さないで、即ち原状ベース(as-is basis)で通信リース情報211を提供することができる。更に、ファイル共有(例えばPDA(personal digital assistants)、セルラーホンその他のユビキタス計算デバイス間での情報共有)手段、メモリスティック、フラッシュメモリ、RFIDデバイス等、通信リース情報211の一部や当該通信リース情報211を識別できる情報を保持する装置を介し、リソースコンシューマ217が通信リース情報211にアクセスできるようにすることもできる。
履歴情報フィールド319内の情報は、成功に至った直接的な又は間接的なコンタクトや成功しなかったコンタクトやリソースマネージャ219から要求されたコンタクトを含め、コンタクトが試みられたときに更新され得る。また、Bluetooth(商標)を利用可能なデバイスやWi−Fi(Wireless Fidelity)を利用可能なデバイス等のユビキタス計算デバイスにてディスカバリプロトコル乃至探索プロトコルを用いれば、例えばそのデバイスから探索可能な範囲内に他のデバイスがあるかどうかを調べること或いはGPS(Global Positioning System)にて得られた情報をデバイス間で交換し合うことにより、リソースコンシューマ217とリソースマネージャ219とが物理的にいつ近い位置にあったかといった状況に関する情報を、通信リース情報211に収集することができる。アクセスコントロールに関する決定プロセスにおいては、この種の情報いわば暗黙的コンタクト情報を利用することもできる。
図5に、通信リース情報211に変更を施すべき状態であることを検出し通信リース情報211を更新するプロセス500を示す。この図に示す通信リース情報更新プロセス500は、例えば、通信リース情報211に変更を施すことをリソースマネージャ219が明示的に要求したときや、図4中の通信リース情報更新ステップ413にて呼び出されたときに、ステップ501から開始される。開始された後は、通信リース情報更新プロセス500はまずやりとりをモニタするステップ503へと進む。ステップ503においては、リソースマネージャ219によってどのようなコマンドが与えられるか、また履歴情報フィールド319内の情報に変化をもたらし得る動作乃至状況(例えば直接的又は間接的なコンタクトが成功したことや、通信当事者乃至参加者同士が互いに近い場所にいることや、通信リース情報211の有効期間が終了したこと等)が生じているかが、モニタされる。続く通信リース変更条件検出ステップ505においては、通信リース情報211に対しモニタ結果に応じた変更を施すタイミングを検出する。通信リース情報211に変更を施すべきタイミングが到来したことが検出されたとき、通信リース情報更新プロセス500は通信リース情報更新ステップ507へと進む。このステップ507においては、通信リース情報211のうちモニタ結果に応じて変更すべき部分例えばモニタされた条件乃至状況の影響を受ける部分が、更新される。例えば、通信リース情報211を無効化又は有効化する、履歴情報フィールド319内の情報を更新する、通信リース情報211内の他のフィールド中の情報を更新又は変更する、といった処置が、このステップ507にて状況に応じ施される。ステップ507実行後即ち通信リース情報211を更新した後は、通信リース情報更新プロセス500はやりとりをモニタするステップ503へと戻る。
本発明は、リソースマネージャ219の存在乃至利用可能性に関するリソースコンシューマ217への通知を制御する発明として、実施することもできる。通信リース情報211を用いてこの制御を実行できるシステムの例としては、インスタントメッセージングシステムがある。即ち、インスタントメッセージングシステム等のシステムにおいては、一般に、いつ誰に対してアクセス可能かを各人が知ることができるよう、存在情報(presence information)を提供している。従って、インスタントメッセージングシステムを含め存在情報を提供するコンピュータ介在型通信システムにおいては、誰がその存在情報を受け取ることができるかを個別的に制御できるようにすることが、望まれている。しかしながら、存在情報に対してアクセスコントロールを行うこととすると、他種の対人通信リソースに対するアクセスコントロール(例えばリソースマネージャ219に対する直接的又は間接的アクセスに関するコントロール)等にて生じるものと同様の社会的不都合が、数多く発生する。例えば、存在情報に対するアクセスを明示的に無効化することは、他の形態による通信を明示的にブロックすることが不作法なことであるのと同様に、不作法なことであると認められよう。こういった存在情報に対するアクセスコントロール上の問題に対しては、通信リース情報211を適用して解決に導くことが可能である。その場合に管理対象となるリソースは、特定のリソースマネージャ219の存在情報に対するアクセス乃至アクセス権であり、確立対象となる対人通信チャネル205は、リソースマネージャ219とリソースコンシューマ217との間で存在情報を伝送するためのチャネルである。このように、本発明は、インスタントメッセージングシステムやプッシュトゥトークシステム等において、また一般に存在情報を利用する対人通信技術全般において、非常に有用である。
本発明によれば、電子的又はコンピュータ介在型通信システムを介した他人との通信を、各人がより一層管理乃至制御することができるため、
(1)ある人が他の人間又は対人通信チャネルにアクセスできる可能性即ちアクセシビリティに対して、随時社会的に取り決められる非対称な即ち一方通行的な対人関係を適切に反映させることができ、
(2)人間に対するアクセシビリティの管理の仕方を時々刻々と変化させることができ、
(3)通信チャネルに対するアクセシビリティの管理の仕方を時々刻々と変化させることができ、
といった具合に、対人関係の動的な性格を適切に反映させることができ、従来の機構に比べて社会的有用性が高くより柔軟なアクセスコントロール機構を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るネットワークを構成するコンピュータシステムを示す図である。 コンピュータ介在型通信システムを示す図である。 本発明の一実施形態において使用可能な通信リース情報を示す図である。 本発明の一実施形態において使用可能な通信リース情報ベース対人通信チャネル確立プロセスを示す図である。 通信リース情報更新プロセスを示す図である。

Claims (4)

  1. 開設要求側通信手段を用いるリソースコンシューマが開設対象側通信手段を介しリソースマネージャに対するアクセス権を得ようと試みていることを検出するステップと、
    リソースコンシューマ及びリソースマネージャに関するアクセスコントロール情報を含む情報である通信リース情報を参照するステップと、
    開設要求側通信手段と開設対象側通信手段の間のアクセスをアクセスコントロール情報に基づき条件的に許可するステップと、
    を有する通信システム内通信リース情報使用方法。
  2. 開設要求側通信手段を用いるリソースコンシューマが開設対象側通信手段を介しリソースマネージャに対するアクセス権を得ようと試みていることを検出するよう構成された検出ロジックと、
    リソースコンシューマ及びリソースマネージャに関するアクセスコントロール情報を含む情報である通信リース情報を検出ロジックの動作に応じ参照するよう構成されたリースルックアップロジックと、
    開設要求側通信手段と開設対象側通信手段の間のアクセスをアクセスコントロール情報に基づき条件的に許可するよう構成された決定ロジックと、
    を有する通信システム。
  3. リソースコンシューマに関連付けられているリソースコンシューマ識別子及びリソースマネージャに関連付けられている開設対象側通信手段識別子を含むチャネル開設要求を受信するよう構成された受信ロジックと、
    リソースコンシューマ及びリソースマネージャに関するアクセスコントロール情報を含む情報である通信リース情報を受信ロジックの動作に応じ且つリソースコンシューマ識別子に基づき参照するよう構成されたリースルックアップロジックと、
    リソースコンシューマ識別子、開設対象側通信手段識別子及びアクセスコントロール情報に基づき対人通信チャネルを条件的に開設するよう構成された決定ロジックと、
    を備える通信スイッチ。
  4. リソースコンシューマ識別子を含むチャネル開設要求を受信するよう構成された受信ロジックと、
    リソースコンシューマ及びリソースマネージャに関するアクセスコントロール情報を含む情報である通信リース情報を受信ロジックの動作に応じ参照するよう構成されたリースルックアップロジックと、
    チャネル開設要求に応じ且つリソースコンシューマ識別子及びアクセスコントロール情報に基づき対人通信チャネルを条件的に開設するよう構成された決定ロジックと、
    を備え、リソースマネージャに関連付けられている開設対象側通信手段として使用される通信端末。
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