JP2005539442A - マルチパス遅延推定器およびマルチパス遅延推定方法 - Google Patents

マルチパス遅延推定器およびマルチパス遅延推定方法 Download PDF

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Abstract

頑強な遅延推定器システムおよび方法において、遅延推定器の他のステージに対する信頼性のある制御情報のソースとして平均PDPバッファが動作する。各パスサーチャとチューニングフィンガパスとからのPDP出力は、平均PDPバッファに蓄積される。平均PDPバッファは、許容される遅延スプレッドの範囲にわたって、平均PDPの推定値を維持する。現在(瞬時)のPDP推定値は、指数的な平均化手法が使用されて、平均PDPへと追加される。平均PDPバッファは、現在のPDP推定値と平均PDP推定値とを記憶し、かつ、これらの推定値に関するタイミングや他の種類の情報も記憶する。平均PDPにおける情報を使用することで、遅延推定処理における個々のサブステージに係る全ての動作を制御する。

Description

本発明は、無線通信システムにおけるマルチパス遅延推定技術に係り、とりわけ、より頑強かつ柔軟なマルチパス遅延推定方法及びシステムに関連する。
一般移動通信システム(UMTS)のような符号分割多元接続(CDMA)および広帯域CDMA(WCDMA)移動通信システムでは、スペクトル拡散変調技術を使用してデータを送信する。この技術では、有効な周波数範囲の全てにわたってデータが拡散される。各チャネルには、データを拡散するための固有の拡散符号が割り当てられる。なお、同一の拡散符号はデータを復調するときにだけ使用される。拡散符号は、擬似雑音(PN)符号と呼ばれ、チップと呼ばれる1または0(あるいは1または−1)のバイナリーシーケンスからなる。各チップは、擬似雑音手法により分散されており、雑音に良く似た性質を有している。1つのデータビットを拡散するために使用されるチップの数(チップ数/ビット)を可変としてもよい。この場合は、トラフィックチャネルのデータレートやシステムのチップレートに一部依存することになる。送信されたデータを復号するには、受信信号に対して同一の拡散符号を用い、かつ、同一のチップレートでもって逆拡散しなければならない。さらに、復調のタイミングは同期していなければならない。すなわち、逆拡散符号が受信信号に対して時間的に正しい間隔でもって適用されなければならない。
マルパスフェージングの影響を受けるときは、適切なタイミングを獲得するのが困難となりやすい。マルパスフェージングでは、同一の送信信号が複数の異なるパス(マルチパス)を伝搬して到達するため、それぞれ受信機へと到達する時間が異なってくる。図1を参照すると、例えば、受信機100は、直接的かつ障害物のない伝搬パス(パス1)を通じて、基地局102からの送信信号を受信することになろう。さらに、大抵の場合、さらに多数の伝搬パスが存在しうる(パス2、パス3)。なぜなら、基地局102の送信アンテナは特定の方向に対してだけ向いているような、狭い指向性を有しているわけではないからである。よって、同一の信号についての複数のコピーが、それぞれ異なる時間に、受信機ユニット100により受信される。これは、信号が受信機ユニット100にとどくまでに、周囲に存在する様々な物体や障害物(例えば、家104、ビル106)などにより反射されるからである。同様に、受信機ユニット100からの送信信号も、同様のマルチパスフェージングの影響を受けうる。
CDMAをベースとしているほとんどのシステムはRAKE(レイク)受信機を使用する。RAKE受信機は、所与のチャネルについて、様々なマルチパス信号を識別して追跡することができる。同様の伝搬距離となるマルチパス信号らは、送信システムの時間分解能と、マルチパス信号間の瞬時位相の関係とに依存して合成される。これにより、顕著なマルチパス成分が形成される。各マルチパス成分には、拡散符号のコピーを有する逆拡散器(RAKEフィンガ)が割り当てられるが、これらの各コピーは直接パスの成分について使用される拡散符号に対して時間的に遅延している。逆拡散器における遅延時間の量は、対応するマルチパス成分のパス遅延と整合するように設定される。逆拡散処理の後、様々な逆拡散器からのマルチパス成分がコヒーレント合成され、送信されたデータまたはシンボルの推定値が生成される。
上述の構成が有効であるためには、RAKE受信機は、チャネルのマルチパス遅延についての最新情報を必要とする。検出したマルチパス信号に関する信号対干渉比を最大にするためには、この情報が重要となる。さらに、受信機ユニットにおいて入手可能なパスの数が少なくなればなるほど、検出されたパスが同時に深いフェージングに遭っている可能性が高い。ダイバーシチを使用しなければ、深刻なほどに、ブロックエラーレート(BLER)が悪化する可能性もある。
マルチパス信号を識別するための1つの方法は、逆拡散遅延に関し、可能性のある範囲のすべてについてパスサーチを実行することである。パスサーチは、基地局からパイロット信号を送信し、送信したパイロット信号に対して受信機ユニットにおいて予め定義された逆拡散遅延らを適用することで実現される。予め定義された遅延らが、マルチパス信号の遅延時間と一致すると、大きな強度のチャネル推定値が得られる。結果として得られる遅延プロファイルは、複素遅延プロファイル(CDP)または電力遅延プロファイル(PDP)と呼べるものであるが、これらはピーク検出に使用され、このときのピーク検出位置が、チャネルについてのマルチパス遅延の推定値としてRAKE受信機に報告される。
図2は、1回のパスサーチまたはパスサーチの繰り返しによる、所与のチャネルについての例示的なPDPを示す図である。図2において縦軸は、検出された信号の強度を示しており、横軸は、遅延の大きさを示している。図2のPDPは、受信機によって受信された全ての信号を示しており、これには雑音や干渉信号も含まれている。PDPのピークだけが、チャネルにおけるマルチパス信号に対応している。このピークは、当該チャネルのインパルス応答を形成している。この繰り返しにおいて、サーチウインドウ(または遅延スプレッド)には、トータルでX個の遅延ユニット(遅延単位)が含まれている。ひとつの遅延ユニットは、例えば、0.1μsであり、k個の遅延ユニットは、1つの遅延ユニットのk倍である。以降の繰り返しまたは通過において、最新のマルチパス遅延の推定値とともにRAKE受信機を継続的に更新するために、サーチウインドウの位置(すなわち、開始時刻)とサイズ(すなわち、遅延ユニットの数)が調整されてもよい。
しかしながら、このパスサーチを頻繁に実行することは、信号処理および電力消費の観点から禁止されるべき場合が多い。したがって、典型的な遅延推定においては、狭いサーチウインドウと、低いサーチャ分解能とが使用され、また、短いサブのサーチャルーチンが使用されている。この短いサブのサーチャルーチンは、例えば、図2示すMの遅延など、あるPDPエリアについて、より高い分解能の推定値を生成する。これらが上手くいったとしても、サーチャの通過とサーチウインドウの配置とを好適に制御するためのタスクは、様々なチャネル状況下において依然として非常に難しい問題に直面している。すなわち、いくつかのマルチパス成分が検出されず、それゆえ、瞬時SIR(信号対干渉比)が劣化してしまい、マルチパスフェージング環境において使用されるダイバーシチの効果も小さくなってしまうのである。
RAKE受信機における遅延推定機能の実現は、特定のシステムパラメーター及びハードウェアリソースに依存するため、全てのシステムにとって共通に適用可能な「最良」の解決手段を提示することは困難である。例えば、遅延推定に関しては多数の基本的なアーキテクチャが存在するが、さらにおびただしい数の詳細な変形例も存在する。とはいうものの、遅延推定器におけるかなり有効でかつ現実的な実装としては、パスサーチャ、チューニングフィンガ、パス分解および追跡、並びにサーチャウインドウの配置およびスケジュールなどの処理段(ステージ)が含まれるといえる。
図3は、RAKE受信機における基本的な遅延推定器を例示している。図からわかるように、遅延推定器300には、パスサーチャ(PS)302と、チューニングフィンガ(TF)304と、パス分解追跡モジュール306と、サーチャウインドウ配置スケジュールモジュール308とが含まれており、これらは相互に接続されている。パスサーチャ302は、遅延範囲にわたる瞬時のチャネルインパルス応答の推定値(複素値または電力値)を算出するデバイスである。この遅延範囲は、システムによって許容される最大の遅延スプレッドの顕著な部分に相当する。所与の遅延量についてのCDPやPDPは、パイロットシンボルの受信データと、拡散シーケンスに適宜の遅延が付与されたコピーとを相関演算することで推定される。この推定方法は当業界において良く知られている。しばしば、パスサーチャ302は、主に、パスの存在を検出する手段として使用されるが、その出力分解能は、RAKE受信機によって要求される分解能よりも幾分低いことがある。
チューニングフィンガ304は、狭い遅延ウインドウ(例:図2に示したMの遅延)における高分解能の瞬時CDPまたは瞬時PDPを生成するデバイスである。チューニングフィンガ304は、M個の逆拡散器を含むことができ、各逆拡散器は、それぞれ隣り合ったM個ある遅延の1つに調整(チューニング)されている。チューニングフィンガ304の逆拡散器は、通常、非常に近接して配置されていることを除けば、パスサーチャにおけるRAKEフィンガの逆拡散器と類似している。より高い分解能を得るため、チューニングフィンガ304は、通常、パスサーチャ302によって提供される粗い(コースな)PDP情報を局所的に精緻化するために使用される。
パス分解追跡モジュール306は、パスサーチャ302とチューニングフィンガ304とからの物理的なパス位置(配置)情報を抽出する信号処理および論理的なアルゴリズムを含んでいる。この位置情報は、遅延推定値として、後段のRAKE受信機段に供給され、これによりRAKEフィンガへの明瞭なパスの割り当てが実行される。いったん割り当てられれば、信頼性のある電力と干渉の推定値を得るために有意な時間にわたり、この配置は固定されたままとなる。信号処理と論理的なアルゴリズムの複雑さの程度は、システムパラメーターに依存して大幅に変わり、単純なピーク検出を必要とする程度から、洗練されたデコンボォルーションとフィルタリングアルゴリズムを必要とする程度にまで及びうる。
ウインドウ配置およびスケジュールモジュール308は、パスサーチャのタイミングと、チューニングフィンガの起動(活性化)と、各パスサーチャのサイクルについてチューニングフィンガごとのウインドウ位置とを決定する制御ロジックを含んでいる。起動タイミングは固定されていてもよい(すなわち周期的に起動されることになる)し、あるいは、周囲環境から導出された信号に依存して決定されてもよい。一方、ウインドウ位置は、通常、事前に検出されたパスらの位置に依存する。
図3に示されている遅延推定器300によって提供される遅延推定値の性質は、(単純な実装の場合)、本質的に瞬時的なものとなる。これは、前段によって供給された情報にだけ基づいて特定のステップが実行可能となるためである。しかしながら、このような記憶装置を用いない動作では、要求が厳しいチャネル条件下において満足のいく結果が得られないことがしばしばあることが分っている。信号対干渉比(SIR)が小さい状況では、例えば、物理的なパスが原因で、PDP内のピークらを即座に識別することが困難となる。フェージングの影響があれば、パスサーチャを通過するときの瞬時のパス強度だけに基づいて、パスらを検出して追跡することは困難となる。さらに、顕著なエネルギーを有するパスを見失わないようにするためには、広い遅延スプレッドを有するチャネルらについて、パスサーチャのウインドウを精度良く配置することが重要である。
上述の問題を緩和するための1つの方法は、パス検出および制御ロジックの段(例:パス分解追跡ステージ)の、ある場所に何らからの暫定的な平均(フィルタリング)処理を追加することである。システムレベルで、遅延推定器の性能が好適となるか否かは、フィルタパラメータの適切な組み合わせを如何にして発見するかに左右される。これらのパラメータは、しばしば、特別なターゲットとなるチャネル条件に依存する。それ故に、上述した厳しいチャネル条件に影響されにくい、より頑強な遅延推定器のアーキテクチャを提供することが望ましい。
本発明は、頑強な遅延推定器システムおよび方法に関する。いくつかの実施形態によれば、遅延推定器システムおよび方法は、遅延推定器の他の段に対して信頼性のある制御情報のソースとして動作する平均PDPバッファ(APB)を利用する。パスサーチャ及びチューニングフィンガからのPDP出力は、許容される遅延スプレッドの範囲にわたって、平均PDPの推定値を維持するための平均PDPバッファ内に蓄積される。現在(瞬時)のPDP推定値は、例えば、指数的な平均化手法を使用して、平均PDPへと追加される。平均PDPバッファは、現在のPDP推定値と平均PDP推定値とを記憶し、かつ、これらの推定値に関するタイミングや他の種類の情報も記憶する。平均PDPにおける情報を使用することで、遅延推定処理における全てのサブステージの各動作を制御する。
概して、第1の観点によれば、本発明は、スペクトル拡散をベースとした移動通信システムにおいて使用されるマルチパス遅延推定器に関する。マルチパス遅延推定器は、チャネルの複数ある遅延のそれぞれについてチャネル推定値を取得することができるパスサーチャモジュールを含む。パスサーチャモジュールは、チャネル推定値に基づいて、チャネルの現在の遅延プロファイルを作成するよう構成される。マルチパス遅延推定器は、さらに、パスサーチャモジュールに接続された平均化モジュールを含む。平均化モジュールは、現在の遅延プロフィールと、1以上の過去の遅延プロファイルとを使用して、チャネルについての平均遅延プロファイルを算出するよう構成される。マルチパス遅延推定器は、さらに、平均化モジュールに接続され、現在の遅延プロファイルと平均遅延プロファイルとに関する情報を記憶するように適合した遅延プロファイルバッファを含む。ピーク検出モジュールは、遅延プロファイルバッファに接続され、平均遅延プロファイル内のピークを検出し、有意な時間にわたってピークを追跡するよう構成される。
概して、他の観点によれば、本発明は、スペクトル拡散をベースとした移動通信システムにおいて、チャネルのマルチパス遅延を推定する方法に関連する。本方法には、チャネルについての利用可能な逆拡散遅延のセットを定義するステップと、逆拡散遅延を用いて当該チャネルについてのパスサーチを開始し、当該チャネルについて各遅延ごとのチャネル推定値を取得するステップと、当該チャネルについて、当該チャネル推定値に基づいて現在の遅延プロファイルを作成するステップとを含む。本方法は、さらに、現在の遅延プロファイルと1以上の過去の遅延プロファイルとを使用して、当該チャネルについての平均遅延プロファイルを算出するステップを含む。そして、平均遅延プロファイル内のピークらが検出され、有意な時間にわたり追跡される。
なお、含む/含んでいるとの用語が本明細書において使用されるときは、特定の特徴、数、ステップまたはコンポーネントが存在することを意味するものと解されなければならず、特定の特徴、数、ステップ、コンポーネントまたはこれらのグループの存在を除外する意図ではない。
本発明に係る方法およびシステムについてのさらに詳細な理解は添付の図面を参照しつつ、以下の説明を読むことにより得られよう。
以下は、本発明に係る詳細な説明である。なお、同一または類似の要素については参照番号を付して説明する。記述を簡潔にすべく、電力遅延プロファイル(PDP)に関して、本発明を説明することにする。しかしながら、本発明は、PDPだけでなく複素遅延プロファイル(CDP)にも等しく適用可能であることはいうまでもない。
本発明の実施形態では、移動通信システムにおけるマルチパス遅延を推定する方法およびシステムを提案する。いくつかの実施形態では、各パスサーチャおよびチューニングフィンガからのPDP推定値を、過去に通過したものによる蓄積である平均PDP推定値に追加される。バッファは、平均PDP推定値を記憶し、かつ、これらの推定値に関するタイミングや他の種類の情報も記憶する。これには、サーチウインドウ内の各遅延量についての過去の更新タイミングも含まれる。その後、平均PDPバッファは、遅延推定機能の他のステージ(ピーク検出ステージ、チューニングフィンガ起動ステージ、パスサーチャ起動ステージ、サーチウインドウ配置ステージを含む。)に対する信頼性のある制御情報のソースとして動作する。このような構成を採用することで、マルチパス信号らに一時的なフェージングが発生したとしてもマルチパス成分を長区間にわたり追跡することが容易となる。よって、干渉および電力の推定に関する精度がより向上する。
図4は、本発明に係るいくつかの実施形態による例示的な遅延推定システムを、機能ブロック図を用いて示したものである。遅延推定システム400には、パスサーチャモジュール402と、チューニングフィンガモジュール404と、平均PDPバッファ406とが含まれている。平均PDPバッファは、例えば、受信機ユニットのわずかな移動や周辺環境の変化を原因としてパスが一時的にフェージングを受けたときであっても真のパス位置を識別できる、PDP推定値を有している。パスサーチャモジュール402のタスクは、現時点ではまだ平均PDPバッファに反映されていない新規のアクティビティを発見することである。チューニングフィンガモジュール404のタスクは、現時点で検出されているパスが存在する領域について、パスサーチャモジュールによる過去のサーチに基づき、PDP推定値を更新することである。平均PDPバッファ406は、マルチパス遅延推定を実行するいくつかの論理サポート機能を提供するために使用される。
これらの遅延推定サポート機能の1つは、遅延推定値をRAKE受信機ユニット(明示的には示していない。)に報告することである。いくつかの実施形態によれば、ピーク検出モジュール408を使うことによって、平均PDPバッファから直接的に遅延推定値を報告することで、平均PDPバッファに蓄積されている平均PDP内のピークを検出する。検出されたピークらは、マルチパス成分が存在するエリアとして報告される。ピーク検出モジュール408は、同様に、平均PDPバッファを使用することで、パスを追跡したり、または、報告されたピークリストにおける特定のピーク位置に特定のパスをマッピングしたりする。
他の遅延推定サポート機能は、パスサーチャウインドウの配置または位置決めに関するものである。いくつかの実施形態によれば、パスサーチャウインドウ配置は、重心計算モジュール410によって制御される。その際には、平均PDPバッファに蓄積されている情報が使用される。とりわけ、重心計算モジュール410は、平均PDPバッファに蓄積されている平均PDPの重心COG(以下の(3)式)を算出する。算出された重心は、パスサーチャウインドウの配置を制御する際に使用することができる。例えば、平均PDPの重心を、パスサーチャウインドウの中心近くに保つために、パスサーチャウインドウを時間的に前方または後方へと調整することができる。このように構成することで、重要なマルチパス成分のすべてを捕捉しうる最大の尤度を、パスサーチャウインドウにもたらすことになる。
上述の例示的な実施形態によれば、重心計算を使用していたが、本発明には、特定のウインドウ配置アルゴリズムが使用されなければならないわけではない。本発明の技術思想から逸脱することなく、例えば、PDPから捕捉されたエネルギーが使用されてもよい。
さらに他の遅延推定サポート機能は、チューニングフィンガウインドウの時間的な配置または位置決めに関するものである。いくつかの実施形態によれば、チューニングフィンガウインドウの配置は、平均PDPバッファに記憶されている平均PDP内において検出されたピークらに基づき、ピーク検出モジュール408によって制御される。上述したように、チューニングフィンガウインドウは、マルチパス成分が存在することが明らかなPDP推定値の領域へと突き進むために使用されてもよい。とりわけ、平均PDPに基づいて検出されたあるピークらは、RAKE受信機における1以上のチューニングフィンガに割り当てられる。その後、チューニングフィンガは、当該領域について高い分解能のパスサーチを開始し、当該領域についてより精度高くPDPを推定する。
他の遅延推定サポート機能は、パスサーチャについて予定(スケジュール)外の起動または開始に関するものである。ある閾値イベントが発生すると、PDP推定値は、最新の遅延推定値を用いて更新される必要が生じるため、予定外のパスサーチが開始される。例えば、瞬時PDPに対する平均PDPの相関において、突然急な減少が発生して、ある閾値を下回った場合には、PDP推定値の更新が必要となる。いくつかの実施形態によれば、閾値イベントの検出は、平均PDPバッファに記憶されている平均PDPを使用して相関トリガーモジュール412によって実行される。相関トリガーモジュール412は、現在(すなわち瞬時)のPDP推定値と平均PDPとの間の相関演算を実行することで、マルチパス環境に突然の変化が生じているかどうかを判定する。もし、相関トリガーモジュール412が閾値イベントを検出すると、パスサーチャモジュール402に信号を送出し、パスサーチを開始させ、PDP推定値を更新する。このような予定外のパスサーチを起動する方法を採用することで、PDPの推定値の精度を劣化させることなく、規則的にスケジュールされるパスサーチの実行頻度を低下させることができる。
平均化モジュール414は、現在のPDP推定値を平均PDPに追加するタスクを実行する。いくつかの実施形態によれば、平均化モジュール414は、重み付けされた平均化関数(機能)または指数的な平均化関数を用いて、現在のPDP推定値を平均PDPに追加する。このような指数的な平均化処理には有利な点がある。すなわち、一時的にフェージングを受けているマルチパス信号を記憶しつづける一方で、平均PDPにおけるより新しいPDP推定値にはより大きな重みを付与することで、現在のマルチパス環境を反映させることができる。いくつかの実施形態によれば、平均PDPには、利用可能な遅延スプレッドの範囲全体にわたる推定値が含まれる。さらに、いくつかの実施形態によれば、以下で詳述するように、平均化定数によって、平均PDP推定値から古いデータの影響を除外するための頻度(レート)を制御することができる。平均化モジュール414の動作について以下で説明する。
遅延kおよびスロットlについての現在のPDP推定値を、a (l)とする。スロットlは、WCDMAにおける電力制御スロットのような送信間隔となろう。瞬時PDPであるa (l)は、例えば、受信したパイロットシンボルを、k個の遅延ユニット(遅延単位)だけ遅延した関連する拡散シーケンスと相関演算することで算出されうる。相関演算には、例えば、いくつかのパイロットシンボルまたはスロットらにわたって、コヒーレントおよび/または非コヒーレントに累積する方法を採用できる。このPDPを推定する方法は、当業界においてよく知られているのでここでは説明を省略する。
遅延kおよびスロットlについての平均PDP推定値を、g (l)とする。また、遅延についての最新の更新はスロットLにおいて実行されたものと仮定する。平均PDPは、以下の式にしたがって、現在(瞬時)のPDP推定値を用いて更新することができる。
Figure 2005539442
ここで、φは、平均化定数を示している。いくつかの実施形態によれば、平均化定数φは、上述したように、N個のスロットについての指数的な時定数としてもよい。ここで、Nは、複数のフェージング周期を含むよう、十分長い値に設定されるべきである。なお、Nをより短い値に設定することで、突然のチャネルの変化が発生したときの応答時間をより速くすることができる。理想的には、Nを当該チャネルに整合させるために、チャネルの変動レートを記述するドップラー推定値が使用されてもよい。いずれの場合も、φについての式は次のように表現できる。
Figure 2005539442
遅延kについて、いずれの瞬時PDP推定値a (l)も利用できなければ、(1)式から平均PDPを、g (l)=g (l−1)と表現できる。一方、a (l)が存在しているものの、まだg (l)が開始されていないときは、平均PDPを、g (l)=a (l)と表現できる。なお、好ましい実施形態によれば、平均PDPの情報g (l)は、可能性のあるパス遅延の範囲全体にわたって維持される。代替的な実施形態によれば、平均PDPの情報g (l)は、現時点でパスが存在していないPDPの領域(区間)においてのみ維持される。
平均PDPは、その後、他の遅延推定サポート機能におけるPDP推定値のソースとして使用される。例えば、いくつかの実施形態によれば、重心計算モジュール410が、平均PDPであるg (l)に基づいて、次式のように、パスサーチャウインドウの配置を決定してもよい。
Figure 2005539442
ここで、jは1チップを表し、T (l)は予め定義された閾値PDP(以下で定義する)を示しており、また、重心はチップの観点から付与される。さらに、各チップjについて、当該チップ以内となる最大のPDP値の遅延位置は次のように表現できる。
Figure 2005539442
ここで、nは、オーバーサンプリングレートである。よって、ウインドウ配置の決定に関しては、重心計算における1チップだけが含まれることになる。(4)式から、T (l)は次のように表現できる。
Figure 2005539442
ここで、βおよびβは、システム依存の閾値である(これは、おそらく経験則的に選択され、β=0.1、β=2となる)。また、Iは、推定された平均干渉電力を示している。Iの項は、例えば、RAKEフィンガらによって供給される干渉推定値を用いて算出される。閾値処理を行なうことで、平均PDPであるg (l)内における干渉が付与されたエントリーからのバイアスの影響を低減できる。よって、PDPの全体にわたる最大PDPの値と比較し、そのPDP値が十分に大きく(例えば、少なくとも0.1x)、かつ、干渉による雑音フロアよりも明らかに大きければ、ウインドウ配置の決定に関して、j番目のチップについての遅延は、重心計算においてのみ含まれることになる。
算出された重心を付与することで、パスサーチウインドウは、当該ウインドウ内にほとんどのチャネル電力が捕捉されるように配置されうる。例えば、当該ウインドウは、ウインドウの長さの1/3が重心の値よりも前方となるように配置されうる。公称サーチ領域外のアクティビティを検出するためには、重心によって示される境界の外なるようにパスサーチウインドウが定期的に配置されうる。
いくつかの実施形態によれば、平均PDPは、マルチパス成分の存在を識別するために、ピーク検出モジュール408によって利用されてもよい。平均PDPバッファは、物理的なパスの移動(遅延変動)よりはずっと速いものの、フェージングレートよりは遅いタイムスケールでもって好適に平均化される。よって、平均化PDPバッファに含まれるものを個々のパス遅延を推定するために使用することができる。例えば、望ましいパス遅延は、平均PDPにおいて最大となるの位置として推定されることになろう。よって、スロットlにおけるそれぞれの望ましいパス遅延t (l)についてのg (l)がピーク検出され、この検出されたピークの位置は次のように表すことができる。
Figure 2005539442
いくつかの実施形態よれば、閾値条件(図2参照)が課されることになり、例えば、次の条件が要求される。
Figure 2005539442
ここで、βは閾値であり、経験則に基づいて決定される。スロットlについてn番目に報告されたパスが、少なくとも第1のパスに係る電力の所定割合に等しいことを条件とすれば、雑音および/またはパルスのサイドローブからの影響を低減できる。例えば、1チップなど、最小のパス間隔定数に対応するt (l)周辺の領を、さらなるピーク検出処理から排除するには、k=t (l)−M/2...t (l)+M/2について、g (l)=0と設定すればよい。(6)式を用いた定期的なピーク検出は、要求されるN個の遅延t (l)が報告されるまで繰り返される(すなわち、n=1...N)。遅延のリスト内において一貫性のある位置である特定の遅延を報告する簡潔な位置管理アルゴリズムを追加すれば、この順序付け方法は、自動的に追跡タスクを実現することができる。なぜなら、真のパスについては、そのピークが、延長した時間についても平均PDPバッファ内に継続して残ることになるからである。
いくつかの実施形態によれば、平均PDPはチューニングフィンガを配置するために、ピーク検出ユニットによって使用されてもよい。例えば、Nをチューニングフィンガの数を表すものとする。スロットlについてN個のチューニングフィンガらを配置するには、2種類の情報が使用される。第1は、(l−1)番目のスロットにおいて報告された遅延t (l−1)が、ウインドウの中心位置として選択される(ここで、n=1...N)。許容されるPDP位置νについては一時的にバッファに維持される(初期値は、ν=g (l))。幅Mのチューニングフィンガウインドウが割り当てられるときは、常に、周囲領域がクリアされる。すなわち、k=t (l)−M/2...t (l)+M/2について、ν=0となる。このステップは、おそらく良い特性を有する領域が、g (l)において更新され、現在のスロットにおける報告のために考慮される。また、フィンガが非常に近接して重畳配置(オーバラップ)されることはない。
残りのN−N個のチューニングフィンガは、平均PDPデータによって決定された位置へと配置される。各フィンガごとに、νがピーク検出され、検出されたピークの位置が中心となるようにウインドウが配置される。また、チューニングフィンガウインドウ内のPDP推定値が算出されると、νの周囲領域は、オーバラップを回避するためにクリアされる。当該処理におけるこの部分によって、フェージングにさらされたものの、平均PDPからはまだ消え去っていないパスらを再度捕捉するメカニズムが提供される。
いくつかの実施形態によれば、平均PDPは、閾値イベントを検出するために、相関トリガーモジュール412によって使用可能である。閾値イベントの検出は、PDP推定値を更新するための予定外のパスサーチを開始するために使用されてもよい。この検出は、以下で説明するように、現在のPDP推定値と平均PDPとの相関演算を実行することによりなされる。スロットlにおいてチューニングフィンガによってカバーされる遅延位置のフルセットをDと表す。それぞれ長さM(すなわち、図2のM個の遅延ユニット)のウインドウを有するN個のチューニングフィンガらは、瞬時PDP推定値b (l)を生成する。その結果、セットD内のトータルでM・Nf個の遅延値が取得できる。すなわち、k∈Dである。瞬時PDP推定値と平均PDP推定値との整合は、相関積を算出することにより取得できる。
Figure 2005539442
しばしば、次の式を満たすように、相関積における急激な減少などが閾値イベントとして発生する。
Figure 2005539442
ここで、γは、他のシステム依存の閾値パラメータである(この値は経験則的に決定される)。この場合、平均した情報と瞬時の情報との整合性が低下するが、大抵の場合これは、本当に実際のパス構造が変化したからである。この状況が発生すると、パスサーチは、より広い平均PDP内における遅延範囲を更新するためにスケジュール化される。
予定外のパスサーチをトリガーすることができる他のイベントは、個々の平均化されたパス強度らにおいて突然のドロップ(急降下)が発生することである。平均化されたパス強度におけるこのようなドロップは、相互に所定の時間間隔で分離されている個々のパスの強度値を比較することで検出できる。この時間間隔は、平均PDPフィルタリング時定数をわずかに超える程度のものである。
図5は、本発明に係るいくつかの実施形態における例示的な遅延推定方法500を示すフローチャートである。本方法500は、ソフトウェア、ハードウエア、あるいはこれらの両方の組み合わせとして実現可能である。ステップ502において、サーチウインドウ内のあらかじめ定義された遅延セットについて、パスサーチが開始される。ステップ504において、現在のPDP推定値が取得される。ステップ506において、現在のPDP推定値は、平均PDPに追加される。いくつかの実施形態によれば、現在のPDP推定値が指数的な平均機能(関数)を使用して、平均PDPへと追加されてもよい。ステップ508において、異なるスケジューリングと起動化オプションが選択される。異なるスケジューリング及び起動化オプションが、いくつかの予め定義されたイベントの発生に基づいて自動的に選択されてもよいし、いくつかの規則的なスケジュールよって選択されてもよい。いくつかの実施形態によれば、ステップ510において、選択されたオプションが、平均PDPにおけるピークの検出とその追跡に使用される。ステップ512において、検出されたピークは、推定された遅延量として(例えば、RAKE受信機へと)報告される。その後、本方法は、ステップ508のスケジューリング及び起動化の選択ステップへと戻る。
いくつかの実施形態によれば、サーチウインドウの配置を決定することが、ステップ514において選択されてもよい。サーチウインドウの配置の決定は、例えば、ステップ514において、重心計算または平均PDPに基づく他の技術を用いることで、実行されてもよい。サーチウインドウの配置は、ステップ516において、パスサーチウインドウを調整するために使用されうる。その後、本方法は、他のパスサーチを開始する。
いくつかの実施形態によれば、スケジューリングと起動化のステップ508を実行することで、平均PDP推定値が生成されるが、この平均PDP推定値は、ステップ518において、現在のPDP推定値との相関演算のために使用される。ステップ520において、相関演算の結果(相関値)が、あらかじめ定義された相関閾値未満であるかどうかが決定される。もし、相関値が閾値未満でなければ、本方法は、ステップ502に戻り、他のパスサーチを開始する。一方、もし閾値未満であれば、予定外のパスサーチが開始され、PDP推定値が更新される。その後、本方法はステップ502へと戻り、規則的にスケジュールされたパスサーチが開始される。
いくつかの実施形態によれば、スケジューリングと起動化のステップ508を実行することで、ステップ524に進み、平均PDPについて高い分解能の推定を実行することになる。高い分解能のPDP推定値は、ステップ526において、1以上のチューニングフィンガウインドウを調整するために使用されうる。その後、本方法は、ステップ506に戻り、平均PDP推定値へと、高い分解能のPDP推定値を追加する。
上述の説明によって例示してきたように、本発明に係る実施形態によって、簡潔かつ頑強な、マルチパス遅延推定方法およびシステムが提供される。本発明の利点は、フェージングにさらされても長区間に渡ってパスを追跡できることであり、これにより、各RAKEフィンガについての干渉電力の推定値と信号電力の推定値とをより精度良く取得できることである。さらに、深いフェージングから復活したパスらについて、再検出のためにパスサーチを実行することなく、自動的に再度発見することも可能となる。さらに、静的な状況での運用では、パスサーチウインドウの配置誤りに関する過敏さを、顕著に緩和することができる。
望ましい平均化時定数は、パスサーチの更新間隔およびチューニングフィンガの作動が完全に規則的でないときでさえも、維持可能である。このような不規則さは、例えば、ハードウエアや他のリソースの限界が原因となりうる。このような偶発的な事態においては、(1)式のl−Lの項を調整することによって平均化時定数を維持できる。これによって、ハードウエアおよびリアルタイムDSP処理の起動について付加的な柔軟性がもたらされる。このように調整可能な平均化時定数によって、平均化処理を継続しつつ、チャネル状況の変化(例えば、ドップラー変化や新規パスの発生)に対しても高速に追従することが可能となる。
しかも、チューニングフィンガウインドウの位置が、あるサイクルから次のサイクルへと変化したときでさえ、チャネル構造の変化を検出することができる。最も重要なのは、上述の利点は、様々な遅延サポート機能と密接な多数の進化した信号処理アルゴリズムを必要とすることなく、遅延推定アーキテクチャにおけるコア部において単一の平均化処理を通じて実現されうることである。
以上、いくつかの実施形態について説明してきたが、当業者であれば、本発明の技術的思想から逸脱することなく、記述された実施形態からの変更例や修正例を認識することができよう。例えば、本発明の実施形態では、PDP推定値の観点から説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、CDP推定値にも適用されてもよい。さらに、平均化時定数は、遅延推定システムの内部で導出された情報または外部の信号によって制御されてもよい。さらに、平均化時定数は、異なる遅延らについてそれぞれ同一または異なる値が用いられてもよい。また、平均PDPバッファは、システムにおけるメモリの条件と性能とのトレードオフに依存した、サブチップまたはチップ分解能でもっと維持されてもよい。当業者において知られている、パス分解技術、ピーク検出技術、段階的な除去技術、または畳み込みフィルタリング技術をいかように組み合わせて使用してもよい。さらに、パスサーチウインドウの配置は、重心だけでなく、平均遅延または最大強度の遅延、PDP内でのエネルギー捕捉、および他のパラメータに基づいていてもよい。最後に、パスサーチとチューニングフィンガの作動は、固定スケジュール、遅延推定システム内でのイベント検出、または外部信号によるトリガーに基づいて実行されてもよい。したがって、添付した請求の範囲は、これの全ての変形例および修正例が技術的範囲内に含まれるよう意図されている。
種々の例示的なマルチパスの伝搬パスを示す図である。 所与のチャネルにおける例示的な電力遅延プロファイルとチャネルインパルス応答とを示す図である。 従来のマルチパス遅延推定システムを示す図である。 本発明の実施形態に係るマルチパス遅延推定システムを示す図である。 本発明の実施形態に係るマルチパス遅延推定方法を示す図である。

Claims (15)

  1. スペクトル拡散をベースとした移動通信システムにおけるチャネルのマルチパス遅延を推定する方法であって、
    前記チャネルについての利用可能な逆拡散遅延のセットを定義するステップと、
    前記逆拡散遅延を用いて前記チャネルについてのパスサーチを開始し、該チャネルの各逆拡散遅延についてチャネル推定値を取得するステップと、
    前記チャネル推定値に基づき、前記チャネルについて現在の遅延プロファイルを作成するステップと、
    前記現在の遅延プロファイルと1以上の過去の遅延プロファイルとを使用して、前記チャネルについての平均遅延プロファイルを算出するステップと、
    前記平均遅延プロファイル内のピークらを検出して該ピークを有意な時間にわたり追跡するステップと
    を含む方法。
  2. 前記現在の遅延プロファイルと前記平均遅延プロファイルとに関する情報をバッファに記憶するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記現在の遅延プロファイルと前記平均遅延プロファイルとについて相関演算するステップと、
    前記相関演算のステップの処理結果に基づいてパスサーチを開始するステップと
    をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記平均遅延プロファイルについて重心を算出するステップと、
    前記重心の算出結果に基づいて、前記逆拡散遅延のセットに係る時間的な位置を調整するステップと
    をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記検出されたピークに基づき、前記逆拡散遅延のサブセットについてチューニングフィンガ配置サーチを開始するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  6. 前記平均遅延プロファイルを算出するステップには、前記遅延プロファイルについて指数的な平均値を算出するステップが含まれる、請求項1に記載の方法。
  7. 前記遅延プロファイルは、電力遅延プロファイルである、請求項1に記載の方法。
  8. 前記遅延プロファイルは、複素遅延プロファイルである、請求項1に記載の方法。
  9. スペクトル拡散をベースとした移動通信システムにおいて使用されるマルチパス遅延推定器であって、
    チャネルについて複数ある遅延のそれぞれに関してチャネル推定値を取得し、取得した前記チャネル推定値に基づき、前記チャネルに係る現在の遅延プロファイルを作成するパスサーチャモジュールと、
    前記パスサーチャモジュールに接続され、前記現在の遅延プロフィールと1以上の過去の遅延プロファイルとを使用して、前記チャネルについての平均遅延プロファイルを算出する平均化モジュールと、
    前記平均化モジュールに接続され、前記現在の遅延プロファイルと前記平均遅延プロファイルとに関する情報を記憶する遅延プロファイルバッファと、
    前記遅延プロファイルバッファに接続され、前記平均遅延プロファイル内のピークを検出し、有意な時間にわたって該ピークを追跡するピーク検出モジュールと
    を含む、マルチパス遅延推定器。
  10. 前記遅延プロファイルバッファに接続され、前記平均遅延プロファイルについて重心を算出し、前記重心の算出結果に基づき、前記逆拡散遅延のセットに係る時間的な位置を調整する重心モジュールをさらに含む、請求項9に記載のマルチパス遅延推定器。
  11. 前記遅延プロファイルバッファに接続され、前記現在の遅延プロファイルと前記平均遅延プロファイルとについて相関演算し、前記相関演算の結果に基づいてパスサーチを開始する相関モジュールをさらに含む、請求項9に記載のマルチパス遅延推定器。
  12. 前記遅延プロファイルバッファと、前記相関モジュールとに接続されたチューニングフィンガモジュールを含み、該チューニングフィンガモジュールは、前記検出されたピークに基づいて、前記逆拡散遅延のサブセットについてチューニングフィンガ配置サーチを開始する、請求項9に記載のマルチパス遅延推定器。
  13. 前記平均化モジュールは、指数的に平均化された遅延プロファイルを算出する、請求項9に記載のマルチパス遅延推定器。
  14. 前記遅延プロファイルは、電力遅延プロファイルである、請求項9に記載のマルチパス遅延推定器。
  15. 前記遅延プロファイルは、複素遅延プロファイルである、請求項9に記載のマルチパス遅延推定器。
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