JP2005537401A

JP2005537401A - 柔らかで、耐滑り性の裏地構成を有するフローリング製品及び製造方法

Info

Publication number: JP2005537401A
Application number: JP2004532601A
Authority: JP
Inventors: コバヤシ、セイイン; ノード、トーマス・ディー．
Original assignee: Milliken and Co
Current assignee: Milliken and Co
Priority date: 2002-08-27
Filing date: 2003-07-15
Publication date: 2005-12-08
Also published as: US20040043184A1; WO2004020197A1; AU2003249229A1

Abstract

複合構造を有するフローリング製品（２０）が提供され、その柔らかな二次裏地材料（８）とメッシュ布（１６）が、製品が置かれた床に対する損傷を防止し、及び使用中のフローリング製品の滑りを防止する。柔らかな裏地材料（８）は、ラグが置かれたフローリングが、製品により、引掻かれまたは磨耗されることを防止する。フローリング用複合物中に取り込まれた場合、メッシュ布１６は、完成製品が、使用中にフローリング表面を横切って滑ることを防止する。

Description

技術分野
本開示は、柔らかで、且つ耐滑り性である裏地を有するフローリング製品に関する。本フローリング構成は、磨耗せず、本製品が置かれている他のフローリング（硬材フローリング等）を横切って滑らない柔らかな裏地を含む。本構成は、４つの基本層、すなわち、一次基材を有するテキスタイル上面、テキスタイル上面と二次裏地の間に位置する接着層、柔らかな二次裏地、及びコーティングされたメッシュ布を含む。これらの層は、接着層とコーティングされたメッシュ布を溶融させ、隣接する層に融着させる熱及び圧力に供されることにより、互いに固着される。得られる複合物は、柔らかで、耐滑り性、及び耐久性である裏地を有する。

背景
絨毯またはマットのような、多くのフローリング製品は、ラテックス、または同様の材料で覆われた裏地表面を含む。ラテックス裏地表面を有する製品の問題点は、その剛性により、このような製品が置かれたフローリング表面を磨耗させる傾向があるということである。加えて、多くの製造業者は、処理上の問題点（例えば、揮発性の有機化学物質の排出）のため、ラテックスの使用によって影響を受ける。

ラテックスの裏地表面に代わるものは、裏地としてのフェルト状材料の利用である。フェルト材料は、柔らかいものであるが、フローリング製品を、製品が置かれた表面を横切って滑らせる傾向がある。この傾向は、製品を横断する歩行者に、滑る危険性を引き起こし得る。

概要
少なくとも１つの態様において、複合構造を有するフローリング製品が提供され、その柔らかな二次裏地材料、及び（または）メッシュ布が、これらの問題に取り組む。柔らかな裏地材料は、ラグが置かれるフローリング表面に対する損傷を防止する。フローリング用複合物に組み込まれるメッシュ布は、完成製品が、使用中にフローリング表面を横切って滑ることを防止する。これらの理由のため、本組み合わせは、従来技術を超える有益な向上を意味する。

詳細な説明
図１に示される好ましい態様において、フローリング製品２０は、糸２、及び糸２が固定されている一次基材４を有するテキスタイル上面１４；一次裏地または基材４と二次裏地または基材８の間に配置された接着層６；二次裏地または基材８；及び、当該コーティング１２がフローリング構成中に融着されているオープンメッシュ層１６を有する。

糸２は、天然繊維及び（または）合成繊維から構成される。例として、糸２は、ナイロン、ポリエステル、アクリル、ポリプロピレン、コットン、ウール、またはそれらの任意の組み合わせであり得る。その耐久性、抗ピル性、及び染色された際の耐色性のために、ナイロンが好ましい繊維タイプである。あるいは、溶液染色された合成糸も用いられ得る。テキスタイル上面１４の糸２は、述べる通り、好ましくは、一次裏地または基材４に、または（及び）一次裏地または基材４を通して、取り付けられる。

好ましくは糸２が配置された一次基材４は、限定されないが、ナイロン、ポリプロピレン、ポリエステル、コットン、ウール、アクリル、ガラス、またはそれらの組み合わせ等の任意の織物、または不織物で構成されている。１つの好ましい一次基材は、ナイロンでコーティングされた、さらに好ましくは基材の外観をマスクし、糸の色を強調するために暗色に染色されたポリエステル不織物である。この好ましい基材について言えば、基材４のナイロン成分は、糸２に用いられた染料を受け入れる傾向があり、さらに使用者から基材４をマスクする。ナイロンコーティングされたポリエステル不織基材を使用することの１つの重要な側面は、特に染色工程中、裏地形成工程中、及び洗濯中でのその寸法安定性である。あるいは、不織ナイロンキャップ（cap）または不織ポリプロピレンキャップのいずれか一方を有する織ポリプロピレン基材を用いることができる。

テキスタイル上面１４は、タフテッドカットパイル表面、タフテッドループパイル表面、タフテッドマルチレベルパイル、ループパイルとカットパイルのタフテッドの組み合わせ、ニードルパンチ表面、接着パイル表面、織布、メリヤス生地、不織布、またはそれらの組み合わせを含み得る。好ましくは、テキスタイル上面１４は、その外観、柔らかさ、及びダスト制御特性のために、タフテッドカットパイル表面である。テキスタイル表面１４は、限られないが、染料注入、グラフィックタフト、スクリーン捺染、パッド染色、フロック加工、またはそれらの組み合わせ等の方法によりさらに模様を付けられ得る。染料注入捺染（dye injection printing）が、複雑で、注文に合わせたデザインを作成することができるために好ましい。

接着層６は、一次基材４中に糸２を固定するために役立つ。接着層６は、典型的に、熱または圧力に供されると柔らかくなる固体材料である。この軟化は、一次基材４と二次裏基材８との間の凝集を引き起こす。接着層は、限られないが、天然ゴム、合成ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンゴム、エチレンプロピレンゴム、ウレタン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン、ポリエステル、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン、ポリビニルクロライド、熱可塑性エラストマー、熱硬化プラスチック、低融点薄膜、またはこれらの任意の組み合わせを含む多くの材料から構成され得る。熱可塑性エラストマーの使用が、その接着特性、及びその製造における使用の容易さのために好ましい。

二次裏地または基材８は、フローリング製品２０に柔らかな裏地を提供するのに、及びフローリング製品２０に寸法安定性を提供するのに有用である。二次裏地または基材８は、フローリング製品２０の使用に伴う接着層６の割れまたは破断の可能性を減少させる。加えて、二次裏地または基材８は、フローリング製品２０の裏側に均一な外観を提供する。コットン、ポリエステル、ポリプロピレン、ナイロン、アクリル、またはそれらの任意の組み合わせを、二次裏基材８を作成するために用いることができ、これは織物、不織物、ニット材料であり得る。コットン織物、またはポリエステル織物の使用は、柔らかさのために好ましい。

フローリング製品２０の最後の構成要素は、メッシュ布１０であり、これはメッシュを取り囲むコーティング１２を有する。コーティングされたメッシュ布１６は、フローリング製品２０に寸法安定性を追加し、フローリング製品２０の使用中の滑りを防止する。コーティングされたメッシュ布１６は、本質的に開口構成を有する任意の織物、不織物、またはニット材料（図中布１０として示されたもの）を含み得、織布が、メッシュの均一性のために好ましい。メッシュ布１０における開口は、好ましくは、約０．１２５インチ〜約１．５インチ、さらに好ましくは約０．５インチであるべきである。布１０それ自体は、コットン、ポリエステル、ポリプロピレン、ナイロン、アクリル、またはそれらの組み合わせから構成され得るが、コットンまたはポリエステルがさらに好ましい。コットンまたはポリエステルを使用した場合、コーティング前に、布に予備防縮加工を施すことが望ましい。

布１０は、例として、天然ゴム、合成ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンゴム、エチレンプロピレンゴム、ウレタン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン、ポリエステル、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン、ポリビニルクロライド、熱可塑性エラストマー、熱硬化プラスチック、またはそれらの組み合わせによりコーティングされる。コーティング１２を、図１及び２に示す。好ましいメッシュ布１６は、ラテックスコーティング１２を有する織布１０であり、ここで布要素１０は、コットンまたはポリエステルから作成される。フローリング製品２０の製造は、コーティング１２と接着層６との融点が同程度の場合に、最も好結果であることが見出された。

フローリング製品２０は、連続加硫プレスまたはシャトル加硫プレスにおけるように、構成要素片を重ねて配置させることにより製造される。この方法は、連続的に、またはバッチモードで行われ得る。層は次の通りに配置される。すなわち、コーティングメッシュ布１６、二次裏基材８、接着層６、及び一次基材及び糸２を含むテキスタイル上面１４である。コーティングされたメッシュ布１６は、加硫チャンバの熱盤に向けて配置されるべきであることは特筆すべきことである（すなわち、熱盤がチャンバの上部にあるならば、上記した順番を逆転させるべきである）。

次に、予備アセンブリーは、加硫チャンバ中に見出されるような熱及び圧力に供される。加硫環境の熱及び圧力は、接着層６とメッシュ布１６のコーティング１２を溶融させ、構成層を互いに融着させる。約１８０℃〜約２２０℃の範囲の温度が好ましく、約１９５℃〜約２００℃の範囲の温度がさらに好ましい。約１５ポンド毎平方インチ（ゲージ）（p.s.i.g）から約５０p.s.i.gまでに渡る圧力が好ましく、約３０p.s.i.gの圧力がさらに好ましい。

複合体は端を切り揃えられ、フローリング製品２０の縁を仕上げるために、サージャー（serger）が用いられ得る。あるいは、仕上がった縁を作成するために、エッジングテープをフローリング製品２０の外周に縫い付けることができる。また、他の代案は、天然ゴム、合成ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンゴム、エチレンプロピレンゴム、ウレタン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン、ポリエステル、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン、ポリビニルクロライド、熱可塑性エラストマー、熱硬化プラスチック、またはそれらの任意の組み合わせから形成される丈夫な縁を作成することである。

フローリング製品２０は、柔らかく、耐滑り性、及び耐久性である裏地を好ましくは有する。このような裏地は、フローリング製品２０が置かれたフローリング表面に対する損傷を防止し、使用中のフローリング製品２０の滑りを防止する。

本フローリング製品の好ましい態様の横断面図。フローリング製品の背面部から見た際の本構成の分解組み立て図。

Claims

フローリング製品のための柔らかで、耐滑り性の裏地であって、前記フローリング製品は、一次基材に固定されたテキスタイル上面を有するものであり、前記裏地が、前記一次基材に取り付けられたテキスタイル材料と、当該コーティングがテキスタイル材料に融着されたコーティングされたメッシュ布を含むフローリング製品のための裏地。
前記テキスタイル材料が、織布である請求項１に記載の裏地。
前記テキスタイル材料が、コットン糸から構成される請求項１に記載の裏地。
前記メッシュ布が、ラテックスでコーティングされる請求項１に記載の裏地。
前記メッシュ布が、約０．１２５インチ〜約１．５インチの範囲の平均サイズを有する複数の開口を含む請求項１に記載の裏地。
前記メッシュ布が、約０．５インチの平均サイズを有する複数の開口を含む請求項５に記載の裏地。
柔らかで、耐滑り性の裏地を有するフローリング製品であって、
一次基材に取り付けられた複数の糸を有するテキスタイル上面、
接着層、
テキスタイルの二次裏基材、及び
当該コーティングが前記二次裏地に融着されたコーティングメッシュ布
を含む製品。
前記テキスタイル上面が、タフテッドカットパイル、タフテッドループパイル、タフテッドマルチレベルパイル、ループパイル及びカットパイルのタフテッドの組み合わせ、ニードルパンチ表面、接着パイル、織布、ニット布、不織布、及びそれらの組み合わせから成る群から選択される表面を有する請求項７に記載のフローリング製品。
前記テキスタイル上面が、タフテッドカットパイル構成である請求項８に記載のフローリング製品。
前記接着層が、天然ゴム、合成ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンゴム、エチレンプロピレンゴム、ウレタン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン、ポリエステル、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン、ポリビニルクロライド、熱可塑性エラストマー、熱硬化プラスチック、及びそれらの組み合わせから成る群から選択される請求項７に記載のフローリング製品。
前記接着層が、熱可塑性エラストマーである請求項１０に記載のフローリング製品。
前記二次裏基材が、織布である請求項７に記載のフローリング製品。
前記メッシュ布が、ラテックスでコーティングされる請求項７に記載のフローリング製品。
前記メッシュ布が、ラテックスでコーティングされたコットン糸を含む請求項７に記載のフローリング製品。
柔らかで、耐滑り性の裏地を有するフローリング製品の製造方法であって、
（ａ）一次基材に取り付けられた複数の糸を有するテキスタイル上面、接着層、二次裏基材、及びコーティングされたメッシュ布を重ねることにより、予備アセンブリーを作る工程、及び
（ｂ）前記予備アセンブリーを互いに融着させ、フローリング製品を作るために、前記予備アセンブリーを熱及び圧力に供する工程
包含する方法。
前記フローリング製品の外周を工程（ｂ）の後に縁仕上げに供する請求項１５に記載の方法。
前記フローリング製品の外周をエッジングテープで覆い、該エッジングテープは、工程（ｂ）の後に外周に縫い付けられる請求項１５に記載の方法。
前記予備アセンブリーを加硫チャンバ中で熱及び圧力に供する請求項１５に記載の方法。
前記予備アセンブリーを約１８０℃から約２２０℃までに渡る温度から生じる熱に供する請求項１８に記載の方法。
前記予備アセンブリーを約１９５℃から約２００℃までに渡る温度から生じる熱に供する請求項１９に記載の方法。
前記予備アセンブリーを約１５p.s.i.g.から約５０p.s.i.g.までに渡る圧力に供する請求項１８に記載の方法。
前記予備アセンブリーを約３０p.s.i.g.の圧力に供する請求項２１に記載の方法。