JP2005535193A - 帯域幅をダイナミックに調整する非同期シリアルアナログデジタル変換方法 - Google Patents

帯域幅をダイナミックに調整する非同期シリアルアナログデジタル変換方法 Download PDF

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Abstract

アナログ電気信号をディジタルデータに変換する新しい方法が開示される。ビット数(ダイナミックレンジ)の事前定義を必要としないシリアルスキームを提供する。入力のサンプリングとホールディングがない入力信号のディジタル処理を可能とする。入力信号の処理は、クロックがなく入力信号自身の時間展開に非同期に従属する。それによって、アナログ−ディジタル変換の帯域幅(ダイナミックレンジと変換速度の積)の調節を、入力信号の性質に従ってプログラム可能で動的に行うことが可能である。帯域幅の動的な調節は、コンパレータの入力コンデンサにおけるしきい電圧を、ディジタルに制御することによって実現される。しきい電圧は入力信号が生じたときに、コンパレータの出力における遷移をトリガーする。

Description

本発明は、一般的には集積回路で実行されるアナログ電気信号を2進数データのストリームに変換する方法に関し、特に、シリコン相補的金属酸化膜半導体(CMOS)回路および技術を用いて実行されるアナログデジタル変換に関する。
アナログ/デジタル変換器(ADC)の基本的な問題点は、与えられた入力電圧値「Vin」対して、対応するデジタル2進数値「Bin」を求めることである。たとえば、1Vの入力電圧値は、2進数では、00001000でエンコードされ、1.25Vの電圧値は、2進数値の00001010でエンコードされる。特定の電圧値および電圧範囲に2進数値を割り当てるプロセスは、量子化と呼ばれている。
従来のADCの特性表示は、大抵は効果尺度に依存しており、すなわち:
(a)変換速度:1秒間のサンプル数で定義されるこの数値は、個々の変換が、どの程度早く行われるかを定義する;
(b)分解能:この数値は、デジタル領域で入力電圧値の特性を記述するためにどのくらいのビットを使用するかを定義している。
(c)ダイナミックレンジ:この計量は、ADCの分解能により捕捉されうる入力電圧値の範囲を定義するものであり、最小および最大の許容入力電圧レベルおよびビット数と密接に結び付けられている。
ADCの実施に関しては、3つの基本的な方法があり、以下に簡単に記述する。アナログ信号を2進数デジタル表示に変換するためには、多くのスキームがある。従来のADCは、入力信号の「瞬間」値を「捕捉する」ための「サンプルおよびホールド」(S&H)回路を使用している。この「捕捉された」値は、変換される入力電圧である。次のサンプルが捕捉されるまでの時間間隔は、変換速度を定義する。S&H回路は、通常コンデンサーとADC回路によりデジタル化される電気信号を安定的に保持する回路よりなる。
ADC変換法は、3つの主な類、すなわち直接法、フィードバック法および統合法に分けることができる。これらの方法は、異なる電力消費と、精度と、サンプリング速度特性を有している。
直接法では、ADC回路は、直接入力信号を使用しまたそれを1セットのあらかじめ定められた参照電圧レベルに対して比較を行う。たとえば、Nビットの量子化を持ったパラレルあるいはフラッシュADCの実施において、入力電圧を2N−1個のコンパレータと比較する。各コンパレータの出力は、特定のビット位置に対する入力信号のデジタル値を定める。これは、きわめて迅速な方法であるが、Nビットに対する変換ビットの数が大きくなり禁制的コスト増加を伴って、実施は、2N個のレジスタと2N−1個のコンパレータを持った電気的メッシュを持たねばならない。この方法もノイズ問題を起こしがちである。
このカテゴリーにおいて、しばしば「パイプラインのあるADC構成」と呼ばれるサブ−レンジADCがある。サブ−レンジスキームにおいては、Bビットの分解能を持ったN変換ADCが、N×Bビットの分解能を達成するために、多段になっている。この考え方は、各ADCは、変換を巧く洗練し、第1ADCが、高次の最も有意なBビットを変換し、次のADCが、次のBビットを変換する等々。各段階において、入力信号は、カスケード中のその点において解かれるビットに対応したアナログ値を用いて引き去られ、その結果Bビットの次のセットが変換される。このスキームは、アナログ信号減算器回路に加えて、同数のADCおよびアナログ−デジタル変換回路を必要とする。電位控除は、アナログ減算を必要とし、このためノイズ問題を起こしがちである。きわめて高いスループットを達成できるが、変換の待ち時間すなわち単一変換が完了するまでの時間が、相対的に遅くなる。
フィードバック法では、信号に対する2進数表示は、入力信号に対する実行中の参照信号の比較により、間接的に達成される。2つの信号がマッチするとき、変換は停止され、実行中の参照信号に対する対応する2進数表示が、報告される。このクラスの変換スキームの例として、「単一スロープ法」および「2−スロープ法」が含まれる。
このカウンターベースのアプローチの1つの型は、トラッキングあるいは「連続近似」変換である。入力電圧のフル2進数表示をすぐに発生しようと試みるよりはむしろ、この方法は、フル2進数値を誘導するための一連の工程に依存している。レジスタは、アナログ−デジタル変換器(DAC)に接続され、それはさらにDACの出力を入力信号に対してチェックするコンパレータに接続されている。まず、この方法は、高次のビットを求め、次にフル2進数値が求められるまで、低次のビットを求める。レジスタの最も有意な未決定の未検査ビットを続いて設定することにより、この変換は行われる。その設定に対するDAC出力が、コンパレータ出力により示される入力信号を超える場合には、レジスタの一定のビットは、ゼロに設定される。入力信号を超えない場合には、レジスタのビットは、ゼロに設定され、変換は、レジスタの次のビットに進む。
連続近似法には多くの方法がある。そのいくつかは、電圧、すなわち入力電圧あるいはDACにより発生される参照電圧のいずれかの電圧の比較を使用している。全ビットが決定されるまで2進数探査法を用いて、この比較が進行する。デルタシグマ法として一般化されている他の一般に使用されているアプローチは、デジタル・アップ/ダウン・カウウンターを使用することからなり、その中では、入力信号および補助DACによるデジタルカウンター値のアナログ変換のあいだの電位差に基づいて、カウンター値は、増加されるか減少されるかする。結局、カウンターは、非常に早く変化する信号にはついていけないから、入力信号をトラックするこの方法は、変換の精度とトラッキング速度とがトレードオフになっている。
他のバージョンは、「電圧対時間」あるいは「電圧対周波数」変換アプローチである。この方法の場合、入力アナログ電圧に対応した入力2進数デジタル値は、デジタルカウンター値により求められる。この「電圧対時間」変換アプローチでは、カウンターは、ゼロから、アナログ値すなわちカウンター値のデジタル−アナログ変換の結果が、入力アナログ電圧を超えるまでカウントできる。「電圧対周波数」変換アプローチでは、カウンターには、一連のデジタルパルスが設けられ、単位時間当たりのパルス数(すなわち周波数)は、入力電圧の値に比例する。一定の時間間隔で発生されたパルス数は、入力アナログ電圧に対応した2進数デジタル値を決定する。このカウンター変換法は、単一のアナログコンパレータからなる。カウンターの1入力が、入力信号になっている。他の入力は、DAC回路により発生したアナログ信号に接続され、こちらのほうは2進数デジタルカウンターに接続される。DAC出力が入力信号に等しくなるかあるいは超えるまで、カウンターは、作動し続ける。このことが起きると、コンパレータ出力は、活性になり、2進数カウンターを止めこのため変換を停止する。前記の全ての方法のうち、この方法は、最も遅いが、最も正確で、生の速度が問題にならないときには大変魅力的である。
統合法では、入力信号振幅を続いて測定される時間間隔に変換することにより、量子化が完了する。この単一スロープ法は、このクラスの中で最も簡単な方法であり、コンデンサーに入力信号電圧を負荷すること、およびコンデンサー電圧が定められた参照値に到達すると停止するカウンターを使用することからなっている。2スロープ変換法は、コンデンサーデザインに関係するパラメータの変化に対してより鈍感な方法のバージョンである。これらの方法は高度に線形であり入力ノイズを拒絶するのに優れているが、これらは、大変遅い。他のスキームは、第1次デルタ−シグマである。このスキームは、デルタ−シグマ変調器、デジタルフィルター、デシメーターからなり、全体の変換の信号ノイズ比(SNR)の向上に寄与する過剰サンプリングのスペクトル効果に依存している。
これら方法にはいくつかの工夫が存在する。たとえば、現在の技術水準のパイプライン変換実施は、連続近似法の変異体を使用し、このため、各変換段階は、入力電圧の部分を変換することのみに焦点を当てることが出来て(フル振幅よりはむしろ)、このために、全体の変換遅延という高い犠牲を払って変換のスループットを増加させる。デルタ−シグマ法に関しては、前記のように、他の変形として、単一の増加/減少ビットよりはむしろ多重ビットを使用する。
従来の応用に関しては、短バーストあるいは高速変化信号すなわち高周波信号の取得などのために、生の速度が最も重要であるときには、「フラッシュADC」が、応用に使用される。速度より精度がより重要であるときには、「電圧−周波数」法が、使用される。
応用によっては、いくつかの方法が、その他のものに対して好ましい。たとえば、デジタル写真用画像センサーにおいては、アナログ−デジタル変換は、画像センサー中の全ての画素に対して連続に行われなければならないとすれば、精度と画素数は、トレードオフにならねばならない。しかし、画素の2次元配列は、大量の平行処理に対して高度に適合しており、その中では各列は、自身のADCを持つことができる。平行処理におけるさらなる工程は、ADC用の回路面積が、画素用全面積と比べて妥当であるという前提で、「画素中ADC」を有することである。画素中ADCは、電圧/周波数方法が、部分的にはその精度のために、また部分的にはその低いトランジスタカウントのために、有利とされてきたタイプの応用である。画像センサー分野においては、アナログ−デジタル変換の従来の速い方法は、全トランジスタ数について、実施コストが高いために不適当である。
従来の全スキームは、入力信号、すなわち電圧は、短時間のあいだ一定に保たねばならないという事実に依存している。この作用のために、従来の構造は、サンプルアンドホールド(S&H)回路を有している。S&H回路は、この電圧を2進数表示に変換するかぎり、電荷を蓄え、入力電圧を維持するコンデンサーより、基本的には成り立っている。さらに、この実施は、変換率が固定的に(ハード配線により)に定められ、後者は、S&H回路が入力電圧値を維持する時間に依存している。このホールド間隔は、変換時間であり、ADCにおける残りの操作に対する時間基準を定めている。
現在の構造の他の基本的な態様は、変換に寄与するビット数は、固定的にあらかじめ定められているということである。たとえば、パラレルADCあるいはフラッシュADCにおいては、手段中の工程数は、ビット数を定めている。連続近似アプローチにおいては、DACもまた、あらかじめ決められたビット数をもつ必要がある。電圧/周波数変換方法の従来の実施においては、デジタルカウンターもまた、あらかじめ決められたビット数をもっている。
ひとたび定められると、サンプリング/変換およびビット数というこれらの2つの基本的パラメータは、現在のデザインを束縛し、柔軟なデジタルプログラマブルADCを許容しない。このために、ADCの利用可能帯域幅を管理することはできないし、入力信号および/あるいは変換要素の特性を変更するためにそれを適用することはできない。この文書の中で記載したADC構造は、非常に柔軟である。それは、非常に小さな微分信号に対する電圧対周波数変換の精度と、大きな振幅入力に対する外挿スキームとを結び付けている。
集積回路に用いられる製造技術および特にCMOS技術に関して、歴史的には、「ムーアの法則」の背後にある主な原動力は、ロジック回路およびメモリ回路などの純粋なデジタル回路であった。IC中にアナログ回路要素を取り入れると、漏洩電流とアナログ要素の電気パラメータの変化を減少させるために、製造プロセスのよりいっそう厳格な管理を必要とすることになる。応用によっては、バイポーラトランジスタなどのより能動エレメントを含む必要があり、このために、製造工程に特別の処理工程を追加する必要が生じる。さらに、この特別の処理工程は、他の工程と相互作用し、全製造プロセスは、広範に高価な細かい調節を必要とすることになる。最先端アナログCMOSプロセス技術は、同一ベンダー(シリコン鋳造工場)から入手可能な最先端デジタルCMOSプロセス技術の1世代あるいは2世代後に遅れている。さらに、CMOSスケーリングの法則は、おおまかには作動電圧をMOSFETの物理的寸法に同じように比例したスケールに指示する(これは、一定電場スケーリングと呼ばれている)。ノイズレベルのスケーリングは、作動電圧のスケーリングに従わないから、CMOSスケーリングはアナログ回路設計に深刻な問題点を引き起こしており、このため、信号対ノイズ比が低下する。アナログ回路設計が、1V以下の作動電圧に対して実用的であるかどうかは、非常に疑問である。
したがって、加算器および減算器などのアナログ回路エレメントを必要としない、最先端デジタルCMOSプロセス技術を用いて製造できるADC設計をもつことが、大いに期待される。より進んだ(小型の)MOSFETのさらに良好な高周波性能により、バイポーラトランジスタの製作を不必要とする重大な問題を含めて、2世代以上進んだCMOSプロセス技術を使用することは、多くの利点がある。他の利点は、そうしなければ特別のICを必要とする機能の共統合化を可能にし;電力消費の継続した低下を伴い、熱除去および電池寿命に恩恵インパクトを与える低電圧動作を可能にするより洗練されたデジタル回路を包含しており;小型のトランジスタは、ウエハー当たりのICの数を増加させ生産コストの低下を意味する
[発明が解決しようとする課題]
本発明の第1の目的は、入力信号のデジタル処理を可能にする回路エレメントを用いて実施することができる新しいアナログ/デジタル変換方法である。
本発明の第2の目的は、ビット数をあらかじめ定めることなく入力信号のデジタル処理を可能にする新しいアナログ/デジタル変換方法である。
本発明の他の目的は、入力信号をサンプリングすることもホールデイングすることもなく入力信号のデジタル処理を可能にする新しいアナログ/デジタル変換方法である。
さらに、本発明の他の目的は、入力信号のデジタル処理は、クロックがなく、入力信号自身の時間展開に非同期的に依存していることを特徴とする新しいアナログ/デジタル変換方法である。
本発明の他の目的は、入力信号の特性関数にしたがって変換速度に対してダイナミックレンジを交換し、動的にデジタルプログラム可能な帯域幅の管理を可能にする新しいアナログ/デジタル変換方法である。
[課題を解決するための手段]
本発明の方法は、ビット数(ダイナミックレンジ)をあらかじめ定めることなくシリアルスキームを提供する。この方法は、入力信号をサンプリングすることもホールデイングすることもなく、クロックもなく、入力信号自身の時間進化に非同期的に依存している。それにより、入力信号の特性にしたがって、アナログ/デジタル変換プロセスの帯域幅(ダイナミックレンジと変換速度の積)のプログラム可能で動的な調整が達成できる。帯域幅の動的な調整は、コンパレータの入力コンデンサーにおけるしきい値をデジタル的に制御することにより達成され、またそれが、入力信号に適応したときには、コンパレータの出力の遷移をトリガーする。
デジタル制御ユニットは、コンパレータの出力をモニターし、ひとたび遷移を検出すると、同じコンパレータの入力コンデンサーのリセットをするようにコマンドを発する。このようにして、入力コンデンサーのリセットは、コンパレータの出力における遷移の発生に非同期的にリンクしており、このことは、入力コンデンサーが事前電荷注入されるしきい値を、入力信号が越えたときのみ生じることになる。したがって、入力信号がしきい値以下に留まっている限り、コンパレータの出力における遷移はなく、入力コンデンサーのリセットもない。入力コンデンサーは、連続して入力信号にさらされ、このようにして最小の回路動作および最小の電力消費で入力信号の定常的なモニタリングが可能になる。
この方法は、電圧信号およびリザーバに貯蔵された電荷信号に適用することができる。本開示は、電圧入力信号および電荷入力信号に適した本発明の方法の多重例示の実施を提供する。
電荷信号に応用された本発明のアナログ−/デジタル変換の方法は、たいへん小さな良く定められた「電荷パケット」が、「電荷リザーバ」から引かれるという「電荷対周波数」スキームを用いて実施できる。「電荷リザーバ」中の残留電荷が、「電荷パケット」より小さくなったとき、このプロセスは、停止する。リザーバ中の電荷の量子化は、「電荷リザーバ」が空になるまで、すなわちその残留電荷が1つの「電荷パケット」より小さくなるまで、どのくらい多くの「電荷パケット」が「電荷リザーバ」から引かれたのかをカウントすることにより、成し遂げられる。
電圧信号に応用された本発明のアナログ/デジタル変換の方法は、入力信号が小さなコンデンサーを横切る過度的変動から外挿される「電圧対時間」スキームを用いて実施できる。コンデンサーを横切る過度的な電圧が既知のよく定義された参照電圧に到達するまでの時間が、入力電圧が何かを外挿するために使用される。参照電圧の知識、コンデンサーの時定数の知識、過渡的な電圧が参照電圧に到達するまでにとられる時間の知識により、分析式を通して入力電圧の計算ができる。
電荷信号に対するA/D変換方法
電荷信号に用いられる場合、本発明の方法は、あらかじめ定められた少量(1「パケット」)の電荷を、リザーバから引くことにより、「電荷パケット」中に存在する電荷量を量子化する。リザーバ中の電荷量が、「電荷パケット」より大きい限り、もう1つの「電荷パケット」を前記リザーバから引くことができる。量子化プロセスは、リザーバから除去される全パケット量をカウントすることからなっている。
「リザーバ」中の電荷量はアナログ量であるけれども、「電荷パケット」が既知の正確に定められた量であるから、電荷減算は、それ自身「デジタルプロセス」である。換言すれば、変換プロセスは、アナログ電荷リザーバから少量の「デジタル量」の電荷を差し引くことにより働く。
電荷パケットは、コンパレータの入力コンデンサー(Cref)の事前電荷注入を経由して定められる。事前電荷注入を行った電圧は、「電荷パケット」の正確なサイズを定める。
図1および図2は、電荷対周波数変換の操作原理を図示する例示回路を示している。2つの図は、コンデンサーCRで表わされる「電荷リザーバ」を示し、それは、金属酸化膜半導体(MOS)コンデンサーによるCMOS技術、あるいはpn接合コンデンサーを経由して、実施される。
図1の実施においては、外部リセット信号は、「電荷リザーバ」CRおよびコンパレータのあいだの経路に取り込まれる。
初期化手順
初期化手順は、外部リセットによりトリガーされる。「電荷リザーバ」(CR)は、コンパレータから切断されている:T1はオフで、T3はオンである。
入力コンパレータCrefの事前電荷注入:T2はオフで、T4はオン,T6はオフ、T7はオンである。
量子化手順
外部リセットなし:「電荷リザーバ」(CR)が、コンパレータに接続されている。T1はオンで、T3はオフである。
ADCは、スタンドバイモードになっている:T2はオンで、T4はオフで、T5はオフで、T6はオンで、T7はオフである。
この実施の動作モードを図示するタイミング図表は、図3に示される。
もし「電荷リザーバ」(CR)中の電荷量が、Crefが事前注入される電荷より大きいときには、電荷パケットQref=Cref×Vrefは、リザーバCRから除去される。
「電荷リザーバ」(CR)における初期条件(t=0)は:
Vcr(t=0)=Qcr(t=0)/Ccr
電荷の1パケット分Qref(t=1)を引いた後、電荷リザーバは
Vcr(t=1)=[Qcr(t=0)−Qref]/Ccr を有する。
その瞬間および同時に、コンパレータの出力で遷移が起こり、順番に入力コンデンサーCrefの内部リセットをトリガーする。内部リセットは、電荷リザーバからT6を切断し、Crefを放電することからなる。これは、コンデンサーCrefの時間定数に関係するしばらくのあいだT2をスイッチオフおよびT4をスイッチオンにしてデジタル制御ブロックを経由して行われ、それは、簡単なテスト手段により見出すことができる。Crefを放電するのに必要な時間間隔が終了するとすぐに、デジタル制御ブロックは、T2をオンにし、T4をオフにすることにより、CrefをリザーバCR中の電荷にさらすことになる。
コンパレータがスタンドバイモードになり、リザーバCR中の電荷量がQrefより小さくなるという与えられた瞬間に、コンパレータは、リザーバCR中の電荷量がQrefより増加する瞬間まで、スタンドバイモードのままである。コンパレータ中の入力コンデンサーCrefに、Qref=Cref×Vrefだけ事前電荷注入をすると、電荷パケットのサイズが、設定される。電荷パケットが、リザーバから除去されるたびに、遷移がコンパレータの出力で起こり、またそれは、「デジタル制御」ブロックによりモニターされ、その例示実施は、図4に示される。
デジタル制御が、コンパレータの出力で遷移を検出すると、それは、コンパレータの出力をリセットするようにコマンドを送り、さらに順番に他の遷移に導く(第1遷移と反対に)。これらの2つの遷移は、パルスを形成し、またその幅は、デジタル制御に関連しており、またコンパレータの入力コンデンサー(Cref)の放電と関係している。コンパレータの入力におけるコンデンサーのリセットは、コンデンサーをすぐさま再び電荷注入に使用できるようにさせ、このようにして、他の電荷パケットがカウントされる。
減算の数Nに対して、「電荷リザーバ」CRは;
Vcr(t=N)=[Qcr(t=0)−N×Qref]/Ccr である。
パルスの数は、電荷リザーバから除去された電荷パケットの数に等しく、このために、「電荷対周波数」変換が起きる。このパルスは、「カウンター」ブロックとして図示されているが、グレイコードカウンターを増加させるのに使用され、それは、遷移の数を最小限にするために使用され、したがってエネルギー消費が最小になる。このカウンターは、外部回路が静的メモリデバイスの内容として、値を読み出すようにさせる。
コンデンサーのリセットは、コンパレータの出力が、状態を変化させたときのみ起こり、このことは、同様に入力信号に依存している。コンパレータの入力コンデンサーが、事前電荷注入される電圧を変化させることにより、電荷パケットのサイズを変化させる能力とともに、スキームのシリアルな性質が、プログラム可能なダイナミックレンジ、すなわち量子化ビットの数およびしたがって変換速度を可能にし;より小さな電荷パケットは、多くのビットを可能にするが、電荷リザーバから差し引かれる電荷パケットの数を増加させることになり、このために電荷リザーバを完全に放電させるのに、より長い時間がかかることになる。
電荷リザーバは、電荷引き去りプロセスを経由した量子化が行なわれる間であっても、どんなときでもより多くの電荷が加えられるようなオープンシステムでありえる。したがって、入力信号の「サンプリングおよびホールデイング」は、起こらない。電荷削減を経由した電荷カウントは、リザーバ中の電荷がデジタル電荷パケットの振幅を超える限り、停止しない。もしリザーバ中の電荷が、コンパレータの参照コンデンサー中の電荷よりも小さいときには、コンパレータは、より多くの電荷がリザーバに加えられる瞬間まで、「アイドル」モードで待機する。実際の「電荷リザーバ」(コンデンサー)が、最大容量を持つと仮定して、電荷引き去りプロセスは、リザーバ中へのより多くの電荷注入速度よりも、早くするべきであり、このためフル容量には、決して到達しない。
このアプローチは、同期時計信号に依存しないが、むしろデジタルパルス列を発生させるために、内部の「非同期フィードバック」経路を使用するから、提案されたアプローチは、非常に低い静止した電力消費を達成できる。したがって、それは、「シリアル非同期変換スキーム」とみなすことができ、その中では、入力信号のダイナミックレンジに関して、あらかじめ前提を設けない。
提案されたスキームは、基本的には、以前のべた設計と調整可能な利点を持ったアナログ素子はない。コンデンサーCrefは、蓄積された電荷が、あるしきい値以下あるいは以上であるかを識別するために使用され、特別な電荷の正確な値を蓄えるために使用されない。この意味において、ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(DRAM)などのデジタルメモリに使用されるコンデンサーと大きな類似性がある。これらの回路/応用において、コンデンサーに蓄えられた電荷は、電荷が、ある参照値以上か以下かを感知して読み取られる。したがって、参照コンデンサー(Cref)およびこのアナログ−デジタル変換スキームは、アナログ素子を必要としていないということは、完全に正当化されよう。
図2の実施において、グローバル外部リセット信号は、「デジタル制御」ブロックを経由したルートをとる。
初期化手順
初期化手順は、外部リセットによりトリガーされる。「電荷リザーバ」(CR)は、コンパレータから切断されている:T1はオフで、T2はオンである。
入力コンデンサーCrefの事前電荷注入:T3はオンで、T4はオフ,T5はオンである。
量子化手順
「電荷リザーバ」CRが、コンパレータに接続されている。T1はオンで、T2はオフである。
ADCは、待機モードになっている:T3はオフ、T4はオンで、T5はオフである。
この第2実施の動作モードを図示するタイミング図は、図3に示される。
本発明のアナログ/デジタル変換方法の電荷信号に対する例示応用は、画像センサー用、特にCMOS画像センサーのためのものである。光検出の固有の性質は、光子の数あるいはフォトダイオード上に衝突する光強度に比例した限定された量の電荷を生じる信号のタイプである。光が吸収されるあいだの時間は、通常「シャッター時間」と呼ばれている。この時間のあいだ、限定された数の電荷が、集められ、読み取りおよび/あるいは量子化の瞬間まで「電荷リザーバ」中に蓄えられる。
他の応用は、光ファイバー通信信号を光から電子領域に変換するために使用されるオプトエレクトロニクストランシーバを包含している。このセクションでは、本発明のADCが、CMOS画像センサーにどのように応用できるかを詳述する。
典型的には、CMOSセンサーマトリクス中の光検出器エレメントは、pn接合フォトダイオードである。これらのフォトダイオードは、ガイガーモードで操作されないので、それらは、信号振幅が吸収された光子の数に直線的に比例しているアナログ信号を生み出す。この「光電圧モード」においては、各光子は、1つの電子―ホール対を生じる。アバランシェモードでは、ゲインメカニズム−衝撃イオン化による増加があり、これにより1つの光子は、数百あるいは数千の電子―ホール対を発生させる。
アナログ−デジタル変換は、異なった構造オプションによりCMOS画像センサーに取り入れることができる。本発明のADCは、つぎの異なった構造オプションのいずれかを用いて使用することができる:
−1つのADCが、センサーマトリクスの全画素からのアナログ信号を変換する。
−センサーマトリクスの列当たりの1つのADC
−各画素内の1つのADC
現在のところ、最も普通のタイプのCMOS画像形成機は、アクテイブ画素センサーであり、その中では、各画素内の回路が、電荷信号を電圧信号に変換し、またそれが、その後デジタル信号に変換される。
「センサーマトリクスの列当たりに1つのADC」に適した配列を、図5および6に示す。これらの配列は、2つの追加のトランジスタTrおよびT0をそれぞれ有して、図1および図2の回路と同じADCを包含する。電荷リザーバは、ADCの近接したところでなく、実際列金属ラインに亙って多重化されている。画素領域は、フォトダイオードを示すものでもなく、−もしあったとしても−フォトダイオードを制御する回路を示すものでもない。
追加のトランジスタTrは、行(Row)選択信号によりオンおよびオフにされる。金属列中の全画素は、同一の金属線に亙り連続的に読み取られる。行選択信号は、どの画素が、金属線にアクセスを持っているかを選択する。追加トランジスタT0は、画素読み出し用金属線を放電するためのトランジスタである。T0は、初期化手順あるいは外部リセットコマンドあるときに作動する。
電圧信号に対するアナログ−デジタル変換方法
外挿による変換は、コンデンサーCrefを交差して瞬時電圧V(t)により捕らえられる値Vrefに到達するまでの時間間隔デジタル表示を得るための単一傾斜法を使用する。
コンデンサーを交差した瞬時信号を用いた作業は、定義によりサンプル&ホールド(S&H)回路を必要としないスキームであり、このため開口ジッターなどの問題を回避できる。さらに、外挿変換スキームは、あらかじめ定められたダイナミックレンジの束縛もなくなり、またそれは、S&H回路において予想される電圧振幅により、典型的には賦課される。
さらに、外挿法は、外部から与えられた同期信号には依存しない。クロック信号は、時間ベースを指示するためには使用されないが、入力信号が、Vref値に到達するまでの時間をカウントするためにのみ使用される。変換を実行するためにとられる最小時間間隔、すなわち、コンデンサーCrefを交差する一時的電圧V(t)が値Vrefに到達するまでの時間間隔は、クロックTclockの振動周期より常に長くなければならない。
外挿法の概念は、一定入力電圧Vinに対する、電荷注入コンデンサーCrefを交差した一時的電圧の分析モデルに基づいている。
実際には、入力信号は、一定ではなく、時間の関数Vin(t)である。しかし、外挿による変換に必要な時間間隔は、入力信号がかなり変化するに必要な時間間隔よりもかなり小さい場合には、入力信号は、一時的変動に比較して一定となりうる。このような条件下で、ここに記載した外挿スキームは、完全に有効なものとなる。この前提がくずれる場合、すなわち入力信号Vin(t)が、変換に必要な時間間隔と同等あるいはそれよりも短い時間間隔で変化する場合には、入力信号の「サンプリング&ホールデイング」効果と幾分かの類似性を持った時間平均化効果がある。換言すれば、外挿スキームは、最大変換周波数に近い周波数を持った入力信号Vin(t)の成分に対しては、正確ではなくなる。
外挿法は、2つの局面をもっている。第1の局面は、入力信号が、公知の電圧レベルに到達する時間間隔の測定である。第2の局面は、コンデンサーを交差した最終電圧値がどのようであるべきかというデジタル値を得るための一連の分析式を使用することである。
外挿スキームが、アナログ入力信号の絶対振幅をどのようにして得るのかを、以下の式が、示している。残留電荷注入抵抗Rを伴ったコンデンサーCrefを交差する電圧は、以下の分析式(1)により与えられ、そこでは、「Exp」は、自然指数関数を示す。以下の式では、時間可変入力信号Vin(t)は、それが瞬時および変換中では一定であると仮定しているから、単にVinと表示される。
V(t)=Vin×{1−Exp[−t/(R×Cref)]} (1)
与えられた一定の参照電圧Vrefに対して、0<Vref<Vinであるから、電圧V(t)が、Vrefに到達する時間Trefと定義できる。
Vref=V(t=Tref)=Vin×{1−Exp[−Tref/(R×Cref)]} (2)
これを変形すると、
1−(Vref/Vin)=Exp[−Tref/(R×Cref)]} (3)
簡単な代数演算の後に、Trefに対しては、分析式(4)に到達する。式中「Ln」は自然対数関数を表わす。
Tref=R×Cref×Ln[Vin/(Vin−Vref)] (4)
Vrefのデジタル値は、特定の既知の電圧に対応したレジスタの内容であるから、既知である。コンデンサーCrefの時定数R×Crefは、簡単なテストと検定手段で見出すことができる。
R×CrefおよびVrefがわかれば、式(5)に示すように、VinをR×Cref、VrefおよびTrefの超越関数として表わすことができる。
Vin=Vref/1−Exp[−Tref/(R×Cref)] (5)
VrefおよびR×Crefに対するデジタル値を有するこの手段は、どのTrefに対しても、次の式を評価することができて、Vinに対するデジタル値を得ることができる。
Vref/{1−Exp[−Tref/(R×Cref)]}
上述したアナログ−デジタル変換方法は、異なった方法で実施することができる。以下の2つの方法が、例示の目的で与えられる。
図7は、正極性のみの入力電圧信号を取り扱うための本発明の第1可能な実施を例示する回路図である。この実施は、ハードウエアの積算器を含む。この実施の場合、クロックがひとたび止まると、時間Trefに対するデジタル値は、式Vref/{1−Exp[−Tref/(R×Cref)]}中に差し込まれる。この式は、望みの変換速度と両立しうる時間間隔で評価される。可能な最高変換速度は、ハードウエアの積算器を必要とする。
図8は、正極性のみの入力電圧信号を取り扱うための本発明の第2可能な実施を例示する回路図である。この実施の場合、クロックがひとたび止まると、「制御」ユニットが、3次元の表を眺めて、変換に使用されるVrefの特定値に対して、Vinのどのデジタル値が、クロックにより与えられる時間に対応しているのかを見出す。この表は、式Vref/{1−Exp[−Tref/(R×Cref)]}により、Vrefの値の範囲に対して、および定数R×Crefに対してVinのあらかじめコンピュータで計算された値をもっている。VrefおよびにTrefに対するエントリの数に依存して、この表は非常に大きくなりうる。
図9では、正極性および負極性の入力信号を取り扱うための本発明の第1可能な実施を例示する回路図が、示されており、また図10では、正極性および負極性の入力信号を取り扱うための本発明の第2可能な実施を例示する回路図が、示されている。
図中に見られるように、相対する極性の入力信号は、同源ではあるが別のブランチで処理される。正の入力電圧を取り扱うブランチは、正のVref(Vref+と呼ぶ)、正のVpr(Vpr+と呼ぶ)および正のVDD(NMOSデバイスに対する電力供給の電圧レベル)をもっている。負の入力電圧を取り扱うブランチは、負のVref(Vref−と呼ぶ)、負のVpr(Vpr−と呼ぶ)および負のVDD(VSSと呼ぶ)をもっている。
提案されたスキームにおいては、Vref(正の電圧および負の電圧の両方に対して)の振幅は、デジタルでプログラムできる、すなわちあらかじめ決められた電圧値のセットから選択される。これらは、簡単な方法で実施できる。図11は、正の電圧を取り扱うためのNMOSデバイスを用いて実施される例示回路を示す。図12に示された同様のスキームは、負の電圧を取り扱うためのPMOSデバイスを用いて実施される
本発明のアナログ−デジタル変換方法は、出力2進数ストリームのビット数をあらかじめ定めたり、あるいは制限したりしないけれども、この方法の実施は、異なったパラメータであるVref、R×Cref、Tref、クロックの分解能、ハードウエアの積算器の精度などの表示に対して、ビット数を選択するように強いられる。
検定工程は、入力電圧をたとえば5Vの予想される最大入力信号電圧に固定することにより、また時定数R×Crefの値を定めるために、他の参照電圧たとえば1Vを用いることにより、達成される。どのコンデンサーに対しても、この値は、決めなければならないし、ただ1回は、レジスタ中に蓄えなければならない。その手段の後、この値は、計算におけるその後の使用に用いられる。
他の考慮しなければならない因子は、提案した方法の量子化プロセスの中で、式(4)の解に対する固有のデジタル近似による精度のロスの可能性のあることである。デジタル制御回路は、Vrefに対する目標値を意味する操作ポイントを選択することができ、そのために、コンデンサーCrefを充電が電圧Vrefに到達するまでの時間が、量子化ビットの充分大きな数を持つという観点から、「良好な」選択となる。
量子化できる入力信号の最大周波数を制限するこの変換速度は、時間間隔Trefすなわち入力信号がVrefにマッチするのに必要とする時間に依存しており、また逆に比例している。したがって、Vref値が小さいほど、カウンターが作動している時間間隔Trefが、短くなり、そのために変換速度が、より速くなる。この制限においては、この変換法により追跡できる入力信号の最大周波数は、クロックTclockの振動期間である可能な最短時間間隔に、逆に比例している。逆に、クロックFclockの周波数が高いほど、変換法が追跡できる入力信号Vin(t)の最大周波数は、高くなる。
図13は、パラメータ Vin、Vref、R×CrefおよびTrefの定義を用いてコンデンサーの電荷蓄積を示す。
一方、より大きな値のVrefは、カウント用の時間間隔Trefが長くなることを意味し、それは、入力信号Vin(t)の同じ値に対して多くのクロックサイクルがあることを意味する。与えられたVin(t)の値に対するクロックサイクル数が、大きければ大きいほど、外挿エラーが少なくなる。
ここで考えられるエラーは、同じVin(t)に対して、2つの異なったVref値が、V(t)の分析曲線に対して2つの異なった傾斜を生み出し、一方、明らかに、カウンターでは、同じデジタル値を生じる。しかし、傾斜が、大きくなればなるほど、Vrefの値が小さくなり、Tref/Tclockの比が、小さくなり、このため、正確な時間間隔Trefの定量における周りのエラーが、大きくなる。このことは、図14に示したように、次のようにグラフで理解できる。直線の傾斜が増加すると、横軸上の同一の絶対変動が、縦軸上に大きな変化を増加して生じる。
したがって、コンデンサーを横切る一時的変動時間を測定するクロックは、可能な最高の周波数を有すべきである。非常に高周波のクロックは、「リング発振器」などの簡単な回路スキームを用いて作ることができて、その速度は、トランジスタの固有の性能に直接に関係しており、またそれは、回路が製作された技術年代に直接関係しているので、「ムーアの法則」としても知られているIC製作技術の絶え間ない進歩の利点を最大限享受することになる。
ダイナミックレンジ(DNR)は、コンデンサーCrefの一時的な電荷の注入をモニターする時間カウンターのクロック周波数(Fclock)により定められまたその周波数に比例している。クロック周波数が、高くなればなるほど、ダイナミックレンジが大きくなる。換言すれば、可能な最大のダイナミックレンジは、クロック(Tclock)の振動の最小期間に反比例する。
図15は、図7および図9の回路の操作のタイミングダイアグラムを表わしている。
図7および図9の回路に含まれたデジタル制御ブロックは、参照電圧Vrefの検定あるいは調整がないときに、一連の工程を実行する(工程1参照):
工程1.デジタル制御ブロックは、適当な振幅を用いてVref電圧を選択する。
工程2.デジタル制御ブロックは、コンデンサーCrefに対して、Vrefで電荷を注入し、すなわち1つの端子をVprに曝し、また他の端子をVrefに曝すように指令する。
工程3.デジタル制御ブロックは、Vrefに曝されたCrefの端子に対して、Vin(t)に曝し、また他の端子をVprから切断するように、コマンドを発する。これを行いながら、「デジタル制御」ブロックは、コンパレータの出力の遷移を探し、コンパレータは、コンデンサーCrefを横切る電圧V(t)が、Vrefに到達するときには、Tref時間になる瞬間をマークしている。
工程4.デジタル制御ブロックは、コンデンサーCrefのリセット、すなわちCrefの1つの端子を、Vrefに再び曝し、一方他の端子をVprに接続させるように指令する。図7の実施にあたって、デジタル制御ブロックは、Vinの値を計算するように、クロックにより表示された時間を、ハードウエア乗算機に転送する。図9の実施にあたって、デジタル制御ブロックは、使用されたVrefおよびクロックにより表示された時間に対して、Vinの事前計算されたデジタル値を、表中で調べる。
本発明の新しいADC法は、シリアルスキームであって、それは(ダイナミックレンジ×変換速度)の積で定義される帯域幅は、ハードウエア中にはあらかじめ定められていない。Vrefの振幅の制御が、DNRを増加させたりあるいは減少させたりすることができて、したがって、変換速度は、それぞれ、減少されあるいは増加される。
入力信号は、サンプリングされないから、変換速度を「サンプリングレート」と混同してはならない。本発明の新しいADC法は、あらかじめ決められたサンプリングレートをもっていない。コンパレータの出力での変換は、入力信号を計算するために、また新しい量子化手順をスタートさせるトリガーとして、デジタル制御ユニットにより使用される。
入力信号のデジタル値をモニターするための適切なデジタル回路を用いて、入力信号を展開する関数として可能な全帯域幅を最適化するために、Vrefの振幅を動的に、またリアルタイムに調整することができる。
コンパレータの出力に遷移がない場合には、そのことが、Vrefの値が大きすぎることを示唆しており、また小さなVrefを用いた新しい量子化プロセスを試みるべきであることを示唆している。ノイズレベルに依存しているのであるが、Vrefが最小値であっても、変換がない場合には、クロックカウント時間は停止されないで、Vinが、Vrefよりも大きくなるまで、Crefが、入力信号に曝されたままになる。
本発明の新しいADC法は、トランジスタおよびコンデンサーなどのデジタル部品のみが必要であり、DACのような他のデバイスあるいは回路を必要としない。このようにして、それは、極端にコンパクトに作ることが出来て、設計は、CMOSプロセス技術のどの世代に対しても迅速に移し、また率に応じて定めること(scale)ができる。この新しいADCスキームが、CMOS技術の定常的な改良(ムーアの法則)の利点を最大限享受できるようにし、したがって、ADCの全帯域幅が、各新CMOS世代とともに向上することは強調されるべきである。
与えられた帯域幅に対しては、提案されたADC法は、使用されるCMOS技術の固有のトランジスタ性能により最終的には制限を受け、ダイナミックレンジ(量子化ビット数)に対して、変換速度が動的にトレード制御されうる。このダイナミック制御により、測定条件をリアルタイムに調節できて、このようにして、そのことが、最適化のための余剰の自由度を提供することになる。
このADC法のCMOS実施に対して、クロック駆動回路がないことおよびもし入力信号が一定の場合、トランジスタの電圧レベルで遷移が起こらないという事実は、電力消費を最小にさせる。この固有特性は、全てがバッテリで駆動している製品などの電力に敏感な応用に対しては、きわめて重要である。
電力消費は、温度上昇に結びつく熱発生に、ほとんど完全に結びついている。熱ノイズは、多くの応用の信号/ノイズ比(SN比)に対する制限因子であることを考慮すると、電力消費を最小にすることは、熱ノイズの発生をも有意に減少させ、かくしてSN比を大きくすることができる。
電荷信号および電圧信号用スキームの組み合わせを用いたADC方法
電荷信号および電圧信号用ADC方法論を実施するために使用されるスキームは、ADCスキームに結びつけることができる。図16に示された回路は、たとえば、携帯電話のアンテナにより捕捉される無線周波数信号の振幅などの複合入力電圧信号の量子化をターゲットにしている。典型的には、FM放送局からの信号などの大きな振幅を持った低周波数信号、および携帯電話の信号などの高周波数で低振幅の信号がある。デジタル携帯電話の第2および第3世代の周波数は、GHzの範囲であり、一方FMラジオの周波数は、100MHzの範囲である。
従来のADC方法は、携帯電話により使用される周波数の範囲における複合信号を処理する際にはうまくいかない。電圧対周波数方法の欠点は、大きな一定の信号(「DC成分」)の存在下に、ADCの帯域幅の有意な部分は、「DC成分」に対して「浪費され」、それにより、入力信号の高速で変化する成分(「AC成分」)を量子化するために用いられる帯域幅を減少させるということである。図16に示す回路は、携帯電話のアンテナにより捕捉される信号のアナログ/デジタル変換を実行するのに高度に適しており、この理由のために、「ソフトウエア−定義の無線機」の実現に大変有用である。
本発明は、「常オン」シナリオに特に適している。そこでは、重要な意味のある信号に比べて、バックグラウンドが準定常(たとえば、その周波数が、10倍ほど低い)として分類できる限り、強力なバックグラウンド電源の存在下でさえも、大変微弱な差動信号の検出が必要である。
図16に図示されている回路においては、上の半分は、「電圧対時間モード」中で動作するADCの「第1ブランチ」を形成し、また大きな振幅と低い周波数をもった電圧を処理する。回路図の下半分は、「電荷対周波数モード」中で動作するADCの「第2ブランチ」を形成し、電荷信号(小さな電荷パケット)を処理する。
回路のこの2つのブランチは、アナログ入力信号を2つの別のデジタル2進数ストリームに変換するために、2つの異なったスキームを実行し、またそれらは、純粋にデジタルでプログラム可能な仕方で、単一シリアルデジタル2進数ストリームに結び付けられている。これらの2つのブランチは、独立してまた同時に入力信号に対して作動する:第1ブランチは、入力信号Vin(t)のフル振幅に対して動作し、一方第2ブランチは、差動信号[Vin(t)−Vbase] に対して動作する。この式では、Vbaseを、t=t0のときのVin(t)として、定義している。
本発明のADCの「ブレーン」は、「デジタルカウンタおよび制御」と呼ばれるブロックであり、DCCと略される。このブロックは、ADC本体の作動に必要な機能性を提供するのみであるから、回路図を詳細には説明しない。これは、ADC中にある、あるデバイスから情報を受け取り、またADC中の他のデバイスに制御を提供するフルデジタル回路である。デジタルカウンタおよび制御器(DCC)は、第1ブランチがVin(t)上での動作を開始する瞬間を、Vbaseの値が固定される瞬間に同期させる。それはまた差動[Vin(t)−Vbase]が、第2ブランチに使用できるようになる瞬間と同一である。
与えられた応用あるいは機能性のために重要で意味のある信号は、非常に異なった振幅と周波数となるような他の多くの信号とともに共存しているのがきわめて普通である。意味のある信号は、より大きな振幅を持った低周波数信号により、マスクされていることは、ごく普通である。これらの低周波数信号は、重要で意味のある信号に比べて、準定常であると考えることができる。したがって、これらの信号は、それらが、全体信号の「DC成分」であるかのように処理できるが、重要で意味のある信号は、全体信号の「AC成分」であるかのように考えることができる。外挿法と直接変換スキームを組み合わせて、入力信号中に存在するかもしれない大きな「DC成分」が、外挿スキームを経由して第1ブランチ中で、一度(Vbaseとして)デジタル化される。ADCの第2ブランチは、その値に対する相対的な変化として提示されるのみである。したがってADCの第2ブランチの帯域幅の全体は、Vbaseに参照される変化にちょうど役立てられ、また大きな「DC成分」を量子化するためには、使用されないであろう。
外挿スキームは、もし時間展開入力信号Vin(t)が、それを要求した場合にのみ、実行される。「電荷対周波数」変換スキームが、差動信号[Vin(t)−Vbase]の時間展開上で作動するから、またそれは、非同期プロセスであるから、外挿法により新しい変換を実行するための制御コマンドは、直接変換の結果に対して非同期的に従属することもできる。したがって、パワーアップおよび初期化手順ののちには、あるいは、「グローバルリセット」後には、全ADCは、非同期で動作しているということができる。
トランジスタT14/T15により形成されるブロックおよびトランジスタT16/T17により形成されるブロックは、同一であり、またDCCに、それらが付けられる信号の極性に関する情報を与えるという唯一の目的を持っている。T14/T15は、入力信号Vin(t)の極性に関する情報を提供する。T16/T17は、差動信号[Vin(t)−Vbase]の極性に関する情報を与える。
トランジスタT1/T2により形成されるブロックおよびトランジスタT22/T23により形成されるブロックは、各ブランチ中のコンパレータに、同一コンパレータの対称的端子において信号の同一極性を有する電圧レベルを与えるという同一の目的をサービスする。DCCは、どちらの参照極性が、要求されているかに関しての情報を供給する(どちらのトランジスタをオンにするか、オフにするかを意味する)。
ADCの第1ブランチにおいては、トランジスタT8,T9,T10,T11,コンデンサーC1およびC2は、コンパレータとして従来の配置であって、トランジスタT6およびT7のしきい電圧に対する補正を与える。まったく同じ機能性が、ADCの第2ブランチのコンパレータに対して、T29,T30,T31,T32,C3およびC4により与えられる。
入力信号は、回路の3つのブロックに同時に平行して導かれる。
1)T14/T15により形成されるブロック
T14/T15は、生の入力信号Vin(t)の極性をDCCに与える。この情報に基づいて、DCCは、制御信号をT1/T2に送り、VrefをVin(t)と同一の極性に設定する。
2)T3/T4およびT5により形成されるブロック
T3/T4は、コンパレータの内側にある第1デバイスであり、コンデンサーCrefに、どの信号がどのシーケンスでアクセスするのかを制御する。T5は、リセット電圧レベルVresetを、Crefに供給する。
3)T12/T13により形成されるブロック
T12/T13は、T3/T4およびT5のゲートと同期して、DCCにより制御されるそれらのゲートを有する。T13は、リセット電圧レベルVresetを、Cdiffに供給する。
初期化手順用工程のシーケンス
このセクション全体をとおして、以下の省略を使用するであろう。
VDDは、NMOSデバイス用電力供給の電圧レベルである。
VSSは、PMOSデバイス用電力供給の電圧レベルである。
VDD=−VSS。たとえば、0.18μm技術に対しては、典型的には、VDD=1.8ボルト。
Vresetは、それが付けられるデバイスをリセットするための電圧である。この回路では、ゼロボルトあるいは接地電圧である。
t=t0の瞬間は、回路が、「パワーアップ」あるいは「グローバルリセット」による初期化を受けるときである。
Vin(t)は、時間変化入力信号である。
Vbase(「ベース電圧」)は、t=t0、すなわちVbase=Vin(t=t0)の瞬間での入力信号である。
Crefは、「電圧対時間モード」で作動中のコンパレータの内側にあるコンデンサーである。
Vref+は、「電圧対時間モード」用の正の参照電圧である。
Vref−は、「電圧対時間モード」用の負の参照電圧である。
Cthrは、「電荷対周波数モード」で動作するコンパレータ内のコンデンサーである。
Vthr+は、「電荷対周波数モード」用の正のしきい電圧である。
Vthr−は、「電荷対周波数モード」用の負のしきい電圧である。
Cdiffは、第2ブランチが動作するための差動信号を提供するコンデンサーである。
DCCは、Vin(t)の極性に関する情報を取得し、T1/T2のどちらかをオンにするべきか、すなわちT4に提供されるVrefの極性の信号を、T1/T2に送る。
時間=t0
T4およびT5はオンであり、T3は、オフである。
Crefには、Vref(適当な極性の)を用いて電荷注入をする。
T12およびT13はオンである。
Cdiffは、Vresetに接続される1つの端子をもっており、一方他の端子は、瞬時信号Vin(t)に曝されている。
時間=t1
T3はオンになり、T4およびT5はオフになる。Crefは、Vin(t)に曝され、またしたがって、「Vin(t)−Vref」は、T6/T7のゲートに加えられる。T6/T7の出力はDCCによりモニターされる。
T12はオンのままであり、またT13はオフである。
T13がスイッチオフされる(t=t0)直前に、Vin(t)値はVbaseとなる。その時点から(すなわち、T>t1)、Cdiffを横切る電圧は、前記のVbaseの定義により「Vin(t)−Vbase」と同一である。
T12がオンのままである限り、「Vin(t)−Vbase」は、リアルタイムでVin(t)への変化を反映して、連続して変化を続ける
T18およびT21はオフであり、T19およびT20はオンであり、T25は、Vresetにある。
「Vin(t)−Vbase」の極性についての情報は、T16/T17のブロックにより、リアルタイムDCCに提供される。この情報を用いて、DCCは、T24に「Vin(t)−Vbase」と同じ極性のVthrを提供するために、制御信号をT22/T23に送る。
T24およびT26は、オンであり、T25は、オフである。
Cthrは、Vthr(「Vin(t)−Vbase」と同じ極性の)を用いて、電荷注入される。
時間=t2
T18およびT19はオンになり、T21およびT21はオフであり、T24およびT26はオフになり、T25はオンになる。
「Vin(t)−Vbase」が、Cthrが事前電荷注入されるVthrに到達すると、T27およびT28の出力は、DCCで読まれるリップルを示す。
時間=t3
リップルが、T27およびT28の出力を示す瞬間に、DCCは、すぐに「ローカルリセット」のための制御信号を送る。
T19はオフになり(T18は、オンのままである)、T21はオンになり(T20は、オフのままである)、T24とT26はオンになり、T25はオフになる。
したがって、Cthrは、適当な極性(変化するもしれないし、変化しないかもしれない)のVthrを用いて再び事前電荷注入される。
T=t2およびT=t3のもとに記載した工程の新しいサイクルは、再びスタートできる。
もし、差動信号「Vin(t)−Vbase」の値がVthrの値に到達しない場合には、コンデンサーCrefは、Vthrを用いて事前電荷注入され、またT27/T28の出力にはリップルはない。したがって、ADCのブランチは、「Vin(t)−Vbase」が、Vthrにマッチするかあるいは超える瞬間まで、この状態のままである。
図17および18は、図16の実施の動作モードのタイミングダイヤグラムを示す。
もし差動信号「Vin(t)−Vbase」のダイナミックレンジが、あまりにも大きすぎる場合には、T27/T28の出力は、トランジスタの固有の性能により許容される最大速度でトグルし、それによりカウンターオーバフローに導く。これは、Vthr+およびVthr−の振幅を増加させることにより、すなわち量子化工程を増加し、またしたがって、量子化エラーも増加させることにより、解決できるし、あるいは避けることができる。
もしVthrが、最大の可能な値に設定されるときでも、差動信号「Vin(t)−Vbase」のダイナミックレンジが、あまりにも大きすぎる場合には、「グローバルリセット」プロセスになるであろうし、そのあいだVbaseに対する新しい値の取得が生じる。工程のシーケンスは、前記の「初期化手順」と一致している。
電荷信号に対する本発明の方法の第1例示実施を示す。 電荷信号に対する本発明の方法の第2例示実施を示す。 図1および図2に示された回路の動作モードを示したタイミングダイヤグラムである。 図1および図2の実施に示された「デジタル制御」ブロックの1つの実施例を示す。 CMOS画像センサーに用いられた図1のADCが、「センサーマトリクスの列につき1つのADC」に適した配置になっていること示す。 CMOS画像センサーに用いられた図2のADCが、「センサーマトリクスの列につき1つのADC」に適した配置になっていること示す。 正極性のみの入力信号を取り扱うための本発明の第1可能な実施を例示する回路図である。 正極性のみの入力信号を取り扱うための本発明の第2可能な実施を例示する回路図である。 正極性および負極性の入力信号を取り扱うための本発明の第1可能な実施例を示す回路図である。 正極性および負極性の入力信号を取り扱うための本発明の第2可能な実施例を示す回路図である。 図1、2、7および8に示された回路用のアナログ正参照電圧(Vref)のデジタル選択用の例示回路を示す。 図9および10に示された回路用のアナログ負参照電圧(Vref)のデジタル選択用の例示回路を示す。 パラメータ Vin,Vref,Rx、CrefおよびTrefの定義を用いてコンデンサーの電荷蓄積を示すダイヤグラムである。 異なる傾斜の直線に対して、横軸上の同じ変化が、縦軸上にどのくらい異なった変化をもたらすのかを示すダイヤグラム例である。 図7に示した回路のタイミング図である。 たとえば携帯電話のアンテナにより捕捉された無線周波数信号の振幅などのような複雑な入力電圧信号の量子化を提供する回路を示している。 図16に示した回路の1つのタイミングダイヤグラムである。 図16に示した回路の他のタイミングダイヤグラムである。

Claims (12)

  1. アナログ電気信号を2進数データのストリームに変換する方法であって、
    (a)アナログ入力信号をあらかじめ定められたしきい値と比較する工程と、
    (b)入力信号が、該あらかじめ定められたしきい値に達しているときには、遷移パルスをトリガーする工程と、
    (c)新しい比較工程をスタートさせるコマンドを出すために、遷移パルスの発生をデジタルでモニターする工程とを含むことを特徴とする方法。
  2. 該入力信号が、電荷リザーバに蓄えられた限定量の電荷よりなる請求項1記載の方法。
  3. 該入力信号が、電圧信号よりなる請求項1記載の方法。
  4. 限定量の電荷および電圧信号よりなる入力信号を受け取るために配置された1つの回路中で実行される請求項1記載の方法。
  5. 純粋なデジタルCMOSプロセス技術を用いて作られたデバイスを含む回路中で実行される請求項1記載の方法。
  6. デジタルCMOSデバイスを含む回路中であって、ADCの全帯域幅が、デジタルCMOSデバイスの固有の性能に固く結びついている請求項1記載の方法。
  7. 純粋なデジタルCMOSプロセス技術を用いて作られたデバイスを含む回路中で実行される請求項2記載の方法。
  8. デジタルCMOSデバイスを含む回路中で実行される方法であって、ADCの全帯域幅が、デジタルCMOSデバイスの固有の性能に固く結びついている請求項2記載の方法。
  9. 純粋なデジタルCMOSプロセス技術を用いて作られたデバイスを含む回路中で実施されることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  10. デジタルCMOSデバイスを含む回路中で実行される方法であって、ADCの全帯域幅が、デジタルCMOSデバイスの固有の性能に固く結びついている請求項3記載の方法。
  11. 純粋なデジタルCMOSプロセス技術で作られたデバイスを含む回路中で実施されることを特徴とする請求項4に記載の方法。
  12. デジタルCMOSデバイスを含む回路中で実行される方法であって、ADCの全帯域幅が、デジタルCMOSデバイスの固有の性能に固く結びついている請求項4記載の方法。
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