JP2005533482A - 高分子量バイオポリマーを検出するための方法およびバイオセンサ - Google Patents

高分子量バイオポリマーを検出するための方法およびバイオセンサ Download PDF

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Abstract

本発明は、高分子量バイオポリマーを検出するための方法に関し、この方法の間に、高分子量バイオポリマーを固定するための少なくとも1つのユニットを有する、電極アセンブリが使用される。この少なくとも1つのユニットは、スカベンジャー分子を備える。媒体が、固定のために提供される少なくとも1つのユニットと接触され、これによって、分析されるべき媒体が、検出されるべきバイオポリマーを含み得る。分析されるべきサンプルに含まれるバイオポリマーは、スカベンジャー分子に結合し、これによって、バイオポリマーとスカベンジャー分子とから、複合体が形成される。第1の電気測定が実施され、この複合体が分離され、そして第2の電気測定が実施される。このバイオポリマーは、この複合体の分離によって引き起こされる電気測定の値の変化に基づいて、検出される。

Description

本発明は、高分子量バイオポリマーを固定するための少なくとも1つのユニットを用いて、高分子量バイオポリマーを検出するための方法および高分子量バイオポリマーを検出するためのバイオセンサに関連する。
[1]〜[4]は、DNA分子を検出する方法を開示し、ここで、電極配置に基づくバイオセンサは、検出のために使用される。
図2aおよび図2bは、[1]および[4]に記載されるようなセンサを示す。センサ200は、金製の2つの電極201、202を有し、これらの電極は、絶縁体材料製の絶縁体層203に埋めこまれる。電極接続部204、205は、電極201、202と接続され、そして電極201、202に存在する電気ポテンシャルが、前記電極接続部に供給され得る。電極201、202は、平面電極として配置され得る。DNAプローブ分子206は、各電極201、202上に固定される(図2a参照)。固定は、いわゆる金−硫黄結合に従って起こり得る。試験される分析物207は、電極201、202上に適用される。この場合、分析物は、例えば、異なるDNA配列の電解液であり得る。
分析物207が、DNAプローブ分子206の配列に対して相補的な配列を有する、DNA鎖208を含有する場合、前記DNA鎖208がDNAプローブ分子206とハイブリダイズする(図2b参照)。
DNAプローブ分子206およびDNA鎖208のハイブリダイゼーションは、それぞれのDNAプローブ分子206の配列および対応するDNA鎖208の配列が、お互いに相補的である場合にのみ、起こる。この場合ではないとき、ハイブリダイゼーションは起こらない。従って、あらかじめ決定された配列のDNAプローブ分子は、各場合において、特定のDNA鎖(すなわち、それぞれ相補的な配列を有するDNA鎖)とのみ結合し得る(すなわち、ハイブリダイズし得る)。
ハイブリダイゼーションが起こった場合、図2bから理解され得るように、他の電気パラメーターに加えて、電極間のキャパシタンスもまた変化する。キャパシタンスにおけるこの変化は、DNA分子を検出するための測定量として使用され得る。
[5]は、あらかじめ決定された配列を有するDNA鎖の存在について、電解質を試験するための、さらなる手順を開示する。この手順において、所望の配列のDNA鎖は、蛍光色素で標識され、そしてこれらの存在は標識された分子の蛍光特性に基づいて検出される。この目的のために、可視波長範囲または紫外線波長範囲の光が、電解質に照射され、そして分析物により(特に、検出するために標識されたDNA鎖により)放射された蛍光が検出される。蛍光挙動(すなわち、特に検出される放射光線)は、検出するために対応してあらかじめ決定された配列を有するDNA鎖が、分析物に含まれるか否かを決定するための基礎として利用される。
DNA鎖で対応するマーカー分子の蛍光挙動についての非常に正確な知識が必要であり、さらに、この方法を始める前にDNA鎖のマーキング反応が必要とされるので、この手順は、非常に複雑である。さらに、光線が正確に検出され得るために、放射光線を検出するための検出方法の正確な調節が必要である。
結果的に、この手順は、高価で、複雑かつ妨害影響に対し非常に感受性であり、その結果として、測定結果が非常に容易に損なわれ得る。
さらに、高分子量バイオポリマーを検出するための還元/酸化リサイクリング法が、[2]および[3]に開示される。
還元/酸化リサイクリング法(本明細書中以下、レドックスリサイクリングとも言われる)は、図4a〜図4cを参照にして、以下に、より詳細に説明される。
図4aは、第1の電極401および第2の電極402を有するバイオセンサ400を示す。ここで、これらの電極は、絶縁体層としての基板403上に適用される。
保持領域(保持層404として設定される)は、金製の第1の電極401上に適用される。この保持領域は、第1の電極401上に、DNAプローブ分子405を固定するために役立つ。
このような保持領域は、第2の電極上には提供されない。
バイオセンサ400が、DNAプローブ分子405の配列に相補的な配列を有するDNA鎖を検出するために使用されることが意図される場合、センサ400は、溶液406と接触されて、試験される溶液406に含まれる可能性のある相補的配列を有するDNA鎖が、DNAプローブ分子405の配列にハイブリダイズし得るような方法で試験される。
図4bは、検出されるDNA鎖407が、試験される溶液406に含まれ、そしてDNAプローブ分子405にハイブリダイズしている場合を示す。
試験される溶液中のDNA鎖407は、酵素408によりマーキングされ、これにより、以下に記載される分子が、部分分子へと切断され得る。
提供されるDNAプローブ分子405の数は、通常、試験される溶液406に含まれる、決定されるDNA鎖407の数よりもかなり多い。
一旦、試験される溶液406に含まれる可能性のある酵素408を有するDNA鎖407が、固定されたDNAプローブ分子とハイブリダイズすると、バイオセンサ400は、リンスされ、その結果、ハイブリダイズしていないDNA鎖が除去され、そして試験される溶液406のバイオセンサ400は、清浄になる。
電気的に非荷電の物質は、リンスに使用されるリンス溶液またはさらなる段階において別々に供給されるさらなる溶液412に加えられ、この物質は、ハイブリダイズされたDNA鎖407における酵素により、負の第1の電荷を有する第1の部分分子と正の第2の電荷を有する第2の部分分子とに切断され得る分子を含む。
図4cに示されるように、負に荷電した部分分子は、正に荷電したアノードに結合される(図4cの矢印411によって示される)。
負に荷電した第1の部分分子410は、第1の電極401において酸化され、この電極は、アノードのように、正の電位を有し、そして酸化された部分分子413のように、負に荷電したカソード(すなわち、第2の電極402)に引き寄せられ、ここで、それらは、再び還元される。
次いで、還元された部分分子414は、第1の電極401(すなわち、アノード)に移動する。
電気循環電流は、この方法で生成され、この電流は、酵素408によってそれぞれ生成される電荷キャリアの数にほぼ比例する。
この方法で評価される電気的パラメータは、図5における概略図500に示されるように、時間tの関数としての電流変化dI/dtである。
最後に、例えば、[6]は、図6を参照してより詳細に説明されるように、一本鎖核酸分子および二本鎖核酸分子の導電性の差に基づき、それゆえに、電圧の電流の測定に依存する方法を開示する。
[6]に従う方法において、一本鎖核酸分子602は、電気伝導性センサ表面601上に捕捉分子として固定される。捕捉分子602は、マーキング603を保有し、これは、光誘起レドックスプロセスの間に電子を放射または取り込み得る。
適切な波長を有する光が、矢印606によって示されるように、センサ600に照射される場合、レドックス活性マーキング603は、照射された光によって励起され、電子を連続的に遊離する。マーキングが、DNA捕捉分子602および検出される核酸605を含む二本鎖ハイブリッド中に存在する場合、この二本鎖ハイブリッドは、マーキング603から伝導性表面601への矢印607によって示されるように、ある型の電子ポンプとして作用し、そして電子を伝導する。その結果、電流は、測定デバイス604によってその表面において測定され得る(図6a、bを参照のこと)。しかし、ハイブリダイゼーションが、影響を受けない場合、一本鎖捕捉分子602は、絶縁体をおおよそ構築し、その結果、電流は、表面601において流れない。
[6]からの図4に対応する図6cは、分子の詳細がより正確である図を示し、ここで、光合成細菌反応センターは、レドックス活性マーキングとして使用される。
高分子量バイオポリマー(例えば、核酸)を検出するための上記の方法は、一般的に、それらの検出感度が、比較的低く、特に、検出される分子が少量しか得られない場合に、検出感度が低いという不利な点を有する。
[10]は、サンプル中の複数の分析物を決定するための方法および測定デバイスを開示する。
[11]は、電極配置を用いて高分子量バイオポリマーを検出するための方法を開示する。
[12]は、連続読出しまたは並行読出しを用いた、電量計による検出原理および/またはインピーダンス測定による検出原理に基づく電気センサアレイを開示する。
[13]は、マイクロリットルからピコリットルの大きさでの操作、反応実施およびサンプル検出のための一体型機器を開示する。
[14]は、分析物の検出における使用のための構造体および方法を開示する。
本発明は、感度を上昇させるための方法、そしてまた高分子量バイオポリマーの検出のための装置を提供する問題に基づく。
この問題は、独立した特許請求の範囲に従った特徴を有する方法、そしてまたバイオセンサによって解決される。
高分子量バイオポリマーを検出するための第1方法は、高分子量バイオポリマーを固定するために少なくとも1つのユニットを使用する。このユニットには、捕獲分子として作用する第1分子が提供される。この方法では、サンプルを、高分子量バイオポリマーを固定するための少なくとも1つのユニットと接触させる。この場合、このサンプルは、高分子量バイオポリマー(これは好ましくは、検出されるべきである)を含み得、そして高分子量バイオポリマーまたは第1分子はこの場合、検出可能な信号(例えば、光学信号)を生成するために用いられ得るマーキングを有する。サンプル中に含まれる高分子量バイオポリマーは、捕獲分子に結合され、それによって、捕獲分子および高分子量バイオポリマーを含む複合体を形成する。その後、このマーキングは、信号の発光(例えば、蛍光光)を励起するために用いられ、このマーキングによって発光された信号が検出され、そして捕獲分子および高分子量バイオポリマーを含む複合体が、例えば、熱変性によって(再度)分離される。この分離は、発光信号の強度を急激に変化させる。次いで、この高分子量バイオポリマーは、強度によって、好ましくは、信号強度の変化によって検出される。
高分子量バイオポリマーを検出するための第2の方法は、高分子量バイオポリマーを固定するための少なくとも1つのユニットを有する電極配置を使用する。この方法に関して、高分子量バイオポリマーを固定するための少なくとも1つのユニットには、捕獲分子として作用する第1分子が提供される。次いで、サンプルを、少なくとも1つの固定ユニットと接触させ、このユニットは、このサンプルについて、検出すべき高分子量バイオポリマーを含むことが可能である。この方法では、このサンプル中に含まれかつこの捕獲分子に相補的である、高分子量バイオポリマーは、この捕獲分子に結合される。捕獲分子および高分子量バイオポリマーを含む複合体は、このようにして形成される。複合体化期(すなわち、例えば、捕獲分子および高分子量バイオポリマーが核酸分子である場合、ハイブリダイゼーション期)の間の電気信号の変化が検出され、特に、複合体化期の最後での測定値は、出力値として保持される。さらに、この方法では、第1の電気測定が、(好ましくは少なくとも1つの固定ユニットを、調べられるべきサンプルと接触させた後に)実施される。捕獲分子および高分子量バイオポリマー(例えば、核酸を含む、二本鎖ハイブリッド分子)を含む複合体は、例えば、熱変性によって分離される。これは、電気測定値の自発的改変をもたらす。第2の電気測定は、その時点で、または分離から正確に開始して、実施される。この核酸分子は、(例えば、第1測定値と第2測定値との間の相違に基づく)電気測定の結果を用いて検出される。
はっきり言えば、本発明の方法は、高分子量バイオポリマー(例えば、二本鎖核酸分子)の分離(すなわち、核酸分子の変性または融解)が協同的な(「急激な」)プロセスであり、それゆえ、変性が、測定値または信号における急激な変化をもたらし、これらを用いて、高分子量バイオポリマー(例えば、核酸)を検出し得る、という洞察に基づく。
正確にこの急激な変化を検出することによって、本発明の方法は、(特に、検出されるべきバイオポリマーが少量しか存在しない場合)検出感度の向上という既知の方法を超える利点を有する。これは、正確に、定数項に見られるような小さな信号の場合、例えば、ハイブリダイゼーションプロセスの間のキャパシタンスの変化に基づく、[4]による方法において生じるような連続した遅い変化を測定するよりも、単一の急激な変化を測定する方がより正確であることに起因する。
本発明の方法の補助により検出され得る高分子量バイオポリマーは、結合パートナー(例えば、ここでは、高分子量バイオポリマーおよびそれに対応する捕捉分子)の間の相互作用が、急激に進行する、好ましくは協同的なプロセスの際に破壊される場合、少なくとも一つの結合パートナーと可逆的に複合体を形成する全てのポリマーである。このような高分子量バイオポリマーの例は、相補的な核酸分子と二本鎖複合体を形成し得る核酸、または分子(例えば、抗体もしくは抗体フラグメント、レセプター、ペプチド、アプタマ−、代替的骨格、ファージディスプレイライブラリー、RNA/DNA融合物)対応する結合パートナーとこのような複合体を形成し得る。
本発明は、検出されるべき高分子量バイオポリマーとして、核酸に主に基づいて、より詳細に以下に説明される。しかし、本発明は、核酸に制限されないが、むしろ電子的または光学的に評価され得る本発明の意味において、急激な(例えば、熱誘導性)相転移を示す任意の型の分子系に一般的に適用され得る。
変性(例えば、捕捉分子と検出されるべき核酸分子とを含むハイブリッド分子の分離)は、それぞれ相補的なヌクレオチド対の間の水素結合の協同的切断を導く全ての手段によって、本発明の方法において達成され得る。変性は、好ましくは、その温度を、二本鎖ハイブリッド分子の融点(Tm)の上に存在する温度まで増加することによってもたらされる。しかし、pH値を変えることによって(すなわち、特に、アルカリを加えることによって、および/または有機(非プロトン性)溶媒(すなわち、DMSOまたはDMF)を添加することによって、またはイオン強度を増加することによって(好ましくは、塩濃度を増加することによって)、二本鎖核酸分子の融解を達成することもまた可能である。本発明の方法を実施するために使用される融点Tmは、実験的に決定され得、そして/またはよく知られた方法(これに関し、例えば、[7]を参照のこと)によって推定され得る。
本発明の意図において、検出は、試験されるべき分析物中のバイオポリマー(例えば、核酸分子)の質的検出または量的検出の両方であると理解される。このことは、用語「検出」が、同様に分析物中の核酸分子のようなバイオポリマーの不在を確認することを同様に包含することを意味する。本発明の意図において、この分析物は、試験されるべきサンプルであり得、固定された捕捉分子に加えられる。一方、しかしながら、分析物はまた、捕捉分子を含有し得、次いでこの捕捉分子は、固定され、添加されたさらなる高分子量バイオポリマーの補助により検出される。
二本鎖ハイブリッド分子を形成するため、捕捉分子として作用する第1核酸分子は、好ましくは、一本鎖分子である。しかし、検出されるべき核酸分子のヌクレオチド配列に相補的である配列を有する一本鎖領域のみを有する捕捉分子として、一本鎖分子を使用することもまた可能である。さらなる可能性は、例えば、[8]に記載されるように、少なくとも一つの固定ユニットに垂直な流体運動を誘導することによって二本鎖ハイブリッドを形成することである。この場合において、捕捉分子はまた、最初に、完全に二本鎖として存在し得る。
本明細書中に記載される第1の方法の場合において、信号は、核酸分子または捕捉分子に位置するマーキングによって生じる。
この方法の実施形態において、このような信号は、電流または変化したインビーダンス、特にセンサ構造の領域においては、キャパシタンスまたは伝導率である。さらなる実施形態において、信号は、可視光またはUV光である。
このことは、種々の型のマーキング(このマーキングは、レポーター基とも言われる)が、本方法において使用され得ることを明らかにする。
従って、マーキングは、核酸分子を検出するために使用され得る信号を、外部励起を通じて、直接的に生じ得る、(化学的)化合物または基であり得る。このようなマーキングの例は、蛍光色素(発蛍光団)または化学発光反応を開始し得る化合物である。このようなマーキングの別の群は、例えば、[6]に記載されるようなレドックス活性酵素であり、この酵素は、適切な波長を有する光が放射された後、二本鎖核酸分子を通じて電流を生じ、この電流が、測定され得る。
本発明の意図におけるこのようなレドックス活性マーキングは、結果的に[6]に規定されるような化学誘導性または光誘導性のレドックス活性ユニットを含み(10項2段落〜12項2段落の[6]に関する光誘導性レドックス活性ユニットの定義、または12項第2段落、13項、第1段落の化学誘導性レドックス活性ユニットを参照のこと)、このレドックス活性結合ユニットは、捕捉分子として役立つ核酸一本鎖分子に少なくとも一つの結合を介して結合(共有結合)されている。
結果的に、本明細書中で使用され得る光誘導性レドックス活性マーキングの例は、光合成細菌反応中心(RC)、シクロファン(Cyclophane)または[6]に従うその意味での少なくとも生体分子電子ドナー/電子アクセプター複合体である([6]の14頁第2段落、15頁第1段落を参照のこと)。
従って、化学誘導性レドックス活性マーキングの例は、光合成駆動細菌のシトクロムbc複合体、シトクロムc複合体、または少なくとも化学誘導性生体分子電子ドナー/電子アクセプター複合体(例えば、適切なシクロファン)[[6]、31頁第2段落を参照のこと)。
上記のレドックス活性マーキングは、本明細書中で同様に使用され得る還元/酸化リサイクル法において使用され得る酵素のようなマーキングとは区別されるべきであることが、ここで留意されるべきである。このレドックス活性マーキングは、好ましくは、捕捉分子がマーキングを保有する方法において使用されることが、さらに留意されるべきである。
一方、このマーキングは、核受動分子(Nukleinsaeuremolekuele)(すなわち、信号の生成を引き起こす物質)のような、バイオポリマーを検出するための信号を間接的にしか生成しない物質であり得る。このようなレポーター基は、例えば、後にそのバイオポリマーを検出するために使用される化学反応を触媒する酵素であり得る。そのような酵素の例は、アルカリホスファターゼ、グルタチオン−S−トランスフェラーゼ、スーパーオキシドジスムターゼ、西洋ワサビペルオキシダーゼ、α−ガラクトシダーゼおよびβ−ガラクトシダーゼである。これらの酵素は、着色端部産物を生成する適切な物質、または例えば、上記還元/酸化リサイクル法において使用され得る化合物を、切断可能である。高分子量バイオポリマーを検出するために使用され得る信号を間接的にのみ生成するマーキング群としては、さらに、結合タンパク質のリガンド、および酵素の基質が挙げられる。これらのマーキングは、本明細書中においては一般的に、酵素リガンドと呼ばれる。マーキングとして使用され得る酵素リガンドの例は、ビオチン、ストレプトアビジン、アビジン、ジゴキシゲニン、または上記酵素の基質である。
信号を間接的に生成するマーキングと、信号を直接生成する信号との間のこの差異は、化学発光信号の生成に関して詳細に示される。
化学発光放射の生成を内因的に(すなわち、この文脈では、直接的に)もたらし得るマーキングは、例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼであり、これは、過酸化水素(H)の存在下で、環状ジアシルヒドラジド(例えば、ルミノール)の酸化を触媒する。この化学反応の間、反応産物が励起状態で形成され、この反応産物は、発光を介して基底状態へと遷移する。この発光は、さらなる化学試薬によって(例えば、ペルオキシダーゼ−ルミノール系の場合は、4−ヨードフェノールによって)増幅され得る。さらなる例は、Photinus pyralisのルシフェラーゼであり、これは、ATPおよび酸素の存在下で、ルシフェリンが発光しながら酸化ルシフェリンへと転換するのを触媒する。別の例は、適切な1,2−ジオキセタンを使用するアルカリホスファターゼである([9]を参照のこと)。このようなマーキングは、記載されたように、2つの結合パートナーのうちの1つ(捕捉分子またはバイオポリマー)に直接結合され得る。
しかし、一方、使用されるマーキングが、それ自体は化学発光反応を開始しないが、例えば酵素(例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ)にその一部が結合した結合パートナーと特異的結合親和性を有する、化合物であることもまた、可能である。そのようなマーキングは、例えば、ビオチンである。後者は、タンパク質であるストレプトアビジンと高い結合親和性を有する。ストレプトアビジンが、例えば、上記の西洋ワサビペルオキシダーゼに結合している場合、この試薬は、一方では、例えば、検出されるべきバイオポリマー中にマーキングとして組み込まれたビオチンに結合可能であり、他方では、化学反応を開始可能である。従って、上記に列挙した成分(例えば、ビオチン、アビジン、またはジゴキシゲニン)はまた、この場合、捕捉分子または検出されるべきバイオポリマーの、マーキング/マーキング成分として使用され得る。間接的に作用するこれらのマーキングの使用は、有利であり得る。なぜなら、例えて言うと、これらのマーキングは、信号増幅カスケードの開始時に位置しており、従って、この方法の検出感度をさらに増加し得る。
電極配置に基づいて作動する(従って、上記の種類のマーキングを必要としない)方法の場合は、1実施形態において、電極に存在する電位が、電気測定の間に測定される。他の実施形態において、キャパシタンス、電気抵抗、電流フロー、または2つの電極間のインピーダンス、またはこれらの測定量の対応する値の変化が、測定される。
上記のこれらの電気測定は、とりわけ、溶液における核酸が一般にポリアニオンである事実に基づき得る。従って、変性(一本鎖固定捕捉分子および検出されるべき核酸分子への分離)は、拡散によって指図される電荷分離を導く。はっきり言えば、これは、荷電したコンデンサを放出するプロセスにほぼ対応し、この荷電したコンデンサは適切なセンサユニットによって検出され得る。電極の配置に基づく方法の場合、検出されるべき核酸を前もってマーキングする必要がないことは、唯一の利点ではなく;むしろ集合的な(協同的な)電荷移動の結果として、例えば、同等に大きな電流または1つの電極を用いる電気容量における同等に大きな変化を検出するのが可能であることもまた、利点である。これは高い測定感度を可能にする。従って、この方法は、検出されるべき核酸分子の定量的決定について特に利点を有する。
ちょうど記載された電荷移動がまた、固定ユニットと媒体(試験されるべき)との間の界面で形成する電気化学的電位において変化を生じる。従って、第2の方法のさらなる実施形態において、この電気的界面の電位は、核酸の検出のために測定される。
変性が熱的にもたらされるような両方の方法の精密化において、温度測定および/または温度制御は、少なくとも1つの固定ユニットを有するバイオセンサと一体化した、サーモスタットにより調節されるユニットによって実施される。サーモスタットにより調節されるユニットは、外部の制御およびモニタリングユニットに連結され得る。しかし、これはまた、それ自身、加熱要素に加えて全てのモニタリングユニットおよび制御ユニットを有し得る。従って、最後に述べた場合において、完全な温度制御は、チップ上でもたらされる。
これは例えば、加熱抵抗器、温度センサおよび/または調節回路の一体化により実現され得る。
温度調節のための加熱要素は、バイオセンサの配置に熱的に良く接触するべきである。これは上で説明されたように、バイオチップ上での加熱抵抗器の一体化によって、またはチップの外に配置され、ハウジングの中に一体化されたいわゆるオフチップの加熱抵抗器によって実現され得る。この温度センサは、好ましくは温度が正確に、遅延のない様式で測定されるために、核酸分子に直接近接して取り付けられる。温度制御のための調節回路は、比例の、誘導のおよび/または一体化の制御装置として実体化され得る。
当然、外からの熱的結合により(例えば、バイオセンサについて、容器および/または保持デバイスに一体化される抵抗器により)、温度制御をすることもまた、可能である。その1例は、バイオセンサのハウジング中で一体化される抵抗器である。
本発明の意味において、「固定ユニット」は、捕捉分子として働く核酸分子が固定され得る、すなわち、捕捉分子が物理的相互作用または化学的相互作用によって結合し得る、表面を有するユニットであると理解される。この相互作用としては、疎水性相互作用またはイオン性(静電的)相互作用および共有結合が挙げられる。少なくとも1つの固定ユニットについて使用され得る適切な表面材料の例は、金もしくは銀のような金属、ポリエチレンもしくはポリプロピレンのようなプラスチックまたは二酸化ケイ素のような無機物質である。
捕捉分子の固定をもたらす物理的相互作用の1つの例は、表面での吸収である。この種の固定は、例えば固定手段がマイクロタイタープレートを作製するために使用されるプラスチック材料(例えば、ポリプロピレン)である場合、起こり得る。しかし、捕捉分子の固定ユニットへの共有結合は、捕捉分子の向きを制御することを可能にするので、これが好ましい。この共有結合は任意の適切なリンカー化学によりもたらされ得る。
これらの2つの方法の精密化において、少なくとも1つの固定ユニットが、作用電極に近接して配置される、すなわち、作用電極は、空間的に近接して配置され、その結果、これは、電気的力/電場を介して固定ユニット上で作用し得る。固定ユニットは、好ましくは、作用電極上に配置される。本発明の意味において、作用電極は、(例えば、この電極を介して流れる電流が測定されるという点で)本明細書に記載される検出方法の1つに積極的に関与する電極であると理解される。本発明の意味において、作用電極はまた、例えば、負の電位が適用され、二本鎖ハイブリッド分子が2つの負に荷電した一本鎖へと分離するのを促進する、電極である。
このような作用電極は、モニタリング電極とは区別されるべきである。モニタリング電極は、核酸の検出に積極的には関与しない電極である。例示すると、インピーダンス測定が、電極配置に基づく方法によって行われる場合、この目的に必要な2つの電極のうちの一方は、専らモニタリング電極として働き得る。これは、例えば、固定ユニットと試験されるべき媒体との間の界面における電位が、検出目的で使用される場合である。
本明細書中で開示される2つの方法のうちの最初の方法(これは、マーキングで作動する)において、上記感知における基準電極は、例えば、測定信号が、蛍光マーキングまたは化学発光マーキングによって光学的に検出される場合に、完全に省かれ得る。
まとめると、モニタリング電極が、絶対電位が、作用電極において印加または測定されるように意図される場合にのみ必要なことが、この境界部において述べられる。このモニタリング電極(その電位は、電流のない様式において測定される)は、ここで基準接地電位を供給する。純粋な電気化学的方法(例えば、レドックスリサイクリング)において、このような電極は、測定目的で絶対に必要である。対照的に、測定電極は、その電場が変性反応を促進するためにのみ使用される場合は、必要でない。この場合、電極電位の正確な理解が絶対的に必要なわけではない。この関連性において、複合体化または変性を促進するために使用されるこのような電極が、例えば、光学的に信号を検出するときにも使用され得ることに留意すべきである。
この方法のさらなる実施形態において、その少なくとも1つの固定ユニットは、作用電極に直接適用される。この方法のさらなる実施形態において、その少なくとも1つのユニットは、フォトダイオードに適用される。
別の実施形態において、その少なくとも1つの固定ユニットは、作用電極として構成される。
既に上記で言及されたように、本明細書中で記載される方法において、負の電位は、ハイブリッド分子を分離する目的で、作用電極に印加され得る。これは、さらに変性プロセスの集合性を強化し、従って、測定の正確性および/または測定の感度をさらに改善する。
2つの方法のさらなる実施形態において、正の電位は、捕捉分子が、試験される培地と接触される前または接触された後のいずれかのときに、1つ以上の作用電極に印加され得る。この正の電位は、負に荷電した核酸分子が、適切な電場によって、その少なくとも1つの固定ユニットに引きつけられるという点で、正常に拡散を引き起こすハイブリダイゼーションプロセスを加速し得る。当然のことながら、それぞれのセンサ構築に依存して、この目的で複数の電極を使用することもまた可能である。さらに、当然のことながら、作用電極または融解プロセスを加速させるために使用されるそれらの作用電極はまた、ハイブリダイゼーションプロセスを加速するために使用されることが可能である。
本明細書中に開示される方法の両方において、核酸を固定するための複数のユニットを使用することが可能であり、これらのユニットが、矩形配置においてアレイに構成されることが可能である。
核酸分子を検出するために本明細書中で記載されるバイオセンサは、核酸を固定するための少なくとも1つのユニット、検出ユニットを有し、そしてセンサに一体化されるサーモスタットにより調節されるユニットもまた有する。この検出ユニットは、固定ユニット上に適用された捕捉分子に結合した核酸分子が、検出ユニットによって検出されるような様式で構成される。
本発明の感知における検出ユニットは、核酸分子におけるマーキングによって放出される信号を検出および送達し得るユニット、または(二本鎖)核酸分子の存在または非存在によって影響を及ぼされる電気測定量を検出および送達し得るユニットである。このような検出ユニットの例は、フォトダイオード、電極対またはMOSFETである。しかし、代わりとして、この検出ユニットはまた、外部に、例えば、本発明に従うセンサについての読み出し/作動デバイスにおける光学検出器(CCDカメラ)として具現化され得る。
用語「センサに一体化される」は、サーモスタットにより調節されるユニットが、実際のセンサの一部であることを意味することが、本明細書中で理解されるべきである。このことは、サーモスタットにより調節されるユニットが、外部レセプタクルまたは保持デバイス(例えば、バイオセンサのためのハウジング)中に収容されないことを意味する。
センサに一体化されたサーモスタットにより調節されるユニットは、二本鎖ハイブリッド分子の変性および/またはハイブリダイゼーションおよび/または結合挙動(分子の誘引、結合または反発(例えば、リンカー化学の温度制御))の制御のために働く。これはまた、例えば、従来の加熱素子(例えば、電気加熱抵抗器)ならびに温度をモニタリングするために必要な制御および測定ユニットを有し得る。さらに、サーモスタットにより調節されるユニットは、例えば、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を介して、合成および/または複製のために使用され得る。さらに、このサーモスタットにより調節されるユニットは、温度が、対流を制御し、従って、反応空間における拡散速度を制御するために使用され得るという点で、反応プロセスを加速するために使用され得る。
1つの実施形態において、このバイオセンサは、少なくとも1つの作動電極を有する。後者を、少なくとも1つの固定ユニットに隣接して配置し、その結果、このユニットが、前記作動電極の電位または電場によって影響される。上記のハイブリッド分子の形成または変性プロセスの加速は、このように実行され得る。この少なくとも1つの固定ユニットは、好ましくは、この作動電極上に配置される。
このバイオセンサの別の実施形態において、少なくとも1つの固定ユニットが、作動電極またはフォトダイオードに適用される。この固定ユニットは、例えば、CMOSチップに適用され得る。光学的に評価され得るマーキングである場合は、少なくとも1つの固定ユニットがまた、CMOSカメラまたはCCDに適用され得る。
バイオセンサのさらなる実施形態において、少なくとも1つの固定ユニットが、作動電極として構成される。
さらなる実施形態において、この装置は、規則的な配置(アレイ)中の固定高分子量バイオポリマーについての複数のユニットを有する。
この結合において、核酸分子は、例えば、(長鎖)DNA分子およびRNA分子、PNA分子、cDNA分子、そうでなければより短いオリゴヌクレオチド(例えば、10〜50塩基対(bp)、特に10〜30塩基対)であると理解される。これらの核酸は、二本鎖であり得るが、少なくとも一本鎖領域もまた有し得るかもしくは例えば、これらの核酸の検出のために先行する熱変性(鎖分離)の結果として、一本鎖として存在し得る。この場合、検出されるべきこれらの核酸の配列は、少なくとも部分的にかまたは完全に、前もって決定され得る(すなわち既知である)。
前もって決定されるヌクレオチド配列の核酸分子が、ここで記載される方法によって検出される場合、それらは、好ましくは一本鎖形態(すなわち、適切な場合、検出の前に、変性によって一本鎖に変換される)で検出される。この場合、使用される捕捉分子は、一本鎖領域に相補的な配列を有する核酸分子である。これらの核酸分子捕捉分子は、次に、約20bp〜約50bpを有する核酸分子であるか、そうでなければ、より長いヌクレオチド配列(この検出されるべき核酸への捕捉分子のハイブリダイゼーションを妨害するいかなる分子間構造も形成しない限り、約500bpまでかまたはそれ以上を有する)を有し得る。
本方法は、言うまでもなく、個々の測定系列における単純型の核酸分子を検出するだけではなく、むしろ、複数の核酸分子が同時にまたはそうでなければ連続的に検出され得ることを可能にする。この目的のために、複数の型の捕捉分子(これらの各々は、検出されるべき特定の核酸分子に対して、(特異的)結合親和性を有する)が、固定ユニットに結合され得、そして/または複数の固定ユニットが使用され得、捕捉分子の1つの型のみがこれらのユニットの各々に結合される。これらの多重決定の場合において、マーキングが検出目的に使用される場合、他のマーキングから区別され得るマーキングは、好ましくは、検出される各核酸分子について使用される。例として、2つ以上の発蛍光団がマーキングとして使用され得、これらの各々の発蛍光団は、好ましくは特定の励起波長および放射波長を有する。
ここで開示される方法において、各場合の第1の方法工程において、少なくとも1つの固定ユニットが、捕捉分子に提供される。
試験されるべきサンプル(好ましくは電解質のような液体培体)を、次いでこの固定ユニットと接触させる。これは、これらの核酸分子が捕捉分子に結合し得る様式で(すなわち、二本鎖ハイブリッド分子の融点より低い温度で)行われる。この培体が、検出されるべき複数の核酸を含む場合について、二本鎖ハイブリッド分子を形成するために、これらに対応する捕捉分子に同時にかまたは連続的の書く場合において、これらの複数の核酸が結合し得るように、ここで条件が選択される。
その後、検出されるべきハイブリッドを形成しない核酸分子は、適切な洗浄工程によって、反応スペースから除去され得る。
次いで、第1の方法において、これらの核酸を検出するために、対応するマーキングが信号を放射するように励起され、この信号が検出される。この目的のために、例えば、上記のレドックスリサイクリングによって引き起こされる励起蛍光放射または電流を測定する。
この方法の間ずっと、放射信号の連続的測定/検出を実行することがより好都合であるが、単一参照測定が実行され得る。この測定の初めに(さもなければそれより前または後で)、反応スペース(すなわち、少なくとも1つの固定ユニットの少なくとも表面)の温度を、二本鎖ハイブリッド分子の融点を超える温度まで上げる。変性はまた、例えば、pH値のパルス状の変更によって達成され得る。融点に到達する場合、変性の結果として信号強度が突然変化する。すなわち、検出すべき核酸分子が、ここで溶液中に再度遊離して存在し、そして観察される反応スペースからの拡散によって除去されるので、理想的にはゼロへの低下が起こる。固定ユニットの構造物表面からの一本鎖分子の除去が増強され得、そして対流の適用によって促進され得る。
この信号変化は、本発明の場合、検出目的のために使用される。
同じ方法工程が、原則として、本発明の第2の方法において実施される。
この第2の方法において、少なくともとも1つの固定ユニットを有する種々の電極配置を使用することが可能である。本明細書中で使用され得る電極配置の例は、[1]から分かるように、導電性の格子もしくはネットワーク、導電性多孔性材料、プレート電極配置、またはインターデジタル電極配置である。インターデジタル電極配置の場合、この配置の複数または全ての「フィンガー」に、固定ユニットが備えられ得るか、またはこれ自体が、このユニットとして構成される。
さらに、電極配置において電極を並列に接続する種々の配置が、提供され得る;例えば、これらの電極は、それぞれが互いの周りに同心円状に配置され、そして例えば、適切な誘電体によって互いに電気的に絶縁された円柱形要素として構成され得、その結果、電場が、これらの電極の間に発生する。
好ましい測定方法において、複数のハイブリダイゼーション/変性サイクルが、本発明に従うセンサを使用して実施される。結果として周期的に生じる自発的な信号変化は、複数のサイクルの測定結果が記録され、続いて統計学的に評価されるという点で、感度および測定精度をさらに増加させるために使用され得る;例えば、統計的平均値が作成され得る。
本発明の例示的な実施形態は、図に例示され、そして以下でより詳細に説明される。
図1は、本明細書中に記載される方法の第1の例示的な実施形態を実施するために使用され得るバイオセンサ100を詳細に示す。
図1aは、複数の電極101を有するバイオセンサ100を示し、これらの電極はそれぞれ、電気的接続102を介して評価ユニット(例示せず)に接続されている。これらの電極は、絶縁材料から作製された絶縁体層103中に埋め込まれる。核酸を固定するためのユニット104は、絶縁体層の上かつ電極101の上に適用される。このバイオセンサ100はさらに、温度制御のために役立つサーモスタットにより調節されるユニット105である、「センサ基板」中に埋め込まれる。
センサ100は、電極が二本鎖ハイブリッド分子の融解によって誘導される電場における変化に基づいて核酸分子を検出するためのみに役立つセンサの例である。
センサ100の固定ユニット104は、金から生成される。
代替として、固定ユニット104はまた、酸化ケイ素から生成され得、そして捕捉分子を固定するために適切な材料でコーティングされ得る。
例として、以下のような公知のアルコキシシラン誘導体を使用することが可能である:
・3−グリシドキシプロピルメチルオキシシラン、
・3−アセトキシプロピルトリメトキシシラン、
・3−アミノプロピルトリエトキシシラン、
・4−(ヒドロキシブチルアミド)プロピルトリエトキシシラン、
・3−N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、
または他の関連のタイプの材料であって、これらは、その末端の1つと一緒になって、結合(例えば、共有結合)に侵入し得、酸化ケイ素の表面およびその他の末端と一緒になって、固定される核酸分子に反応のための化学的に反応性の基(例えば、エポキシ、アセトキシ、アミンまたはヒドロキシル基)を提供し得る。
代替として、例えば、ポリ−L−リジンを使用することが可能である。
固定される捕捉分子がこのような活性基と反応する場合、この捕捉分子は固定ユニット上のコーティング表面に、ある共有結合の型のリンカーのような選択した物質により結合する。
DNAプローブ分子106および108が捕捉分子として固定ユニット104上に適用される。この場合、第1のDNAプローブ分子106は、所定の第1のDNA配列に相補的な配列を有する。第2の捕捉分子108は、第2の所定のDNA配列に相補的なヌクレオチド配列を有する。この捕捉分子106および108は、いわゆる金−硫黄結合により固定される。
それぞれプローブ分子の配列に相補的なDNA鎖の配列は、慣習的な様式で(すなわち、塩基がそれぞれAとTの間およびCとGの間の水素架橋結合により対合することによって)、プリン塩基(アデニン(A)、グアニン(G))およびピリミジン塩基(チミン(T)、またはシトシン(C))にハイブリダイズし得る。他の核酸分子を使用する場合、他の塩基(例えば、RNA分子の場合、ウリジン(U))が相当するものとして使用される。
図1aは、温度T1で固定ユニット104ならびにDNAプローブ分子106および108に接触させる電解質109をさらに示す。この場合、温度T1は、検出される核酸分子を伴って捕捉分子106および108を含む二本鎖ハイブリッド分子の融点Tm未満である。試験条件下で与えられる融点Tmは、適切な場合、実験的に決定されるかまたは前もって推定される。
図1aは、電解質109が、第1のDNAプローブ分子106の配列に相補的である、所定の第1のヌクレオチド配列を有するDNA分子107を含む場合についてのバイオセンサ100を示す。この場合、第1のDNAプローブ分子106に相補的なDNA鎖107は、ユニット104上に適用された第1のDNAプローブ分子106とハイブリダイズする。
DNA鎖の配列はそれぞれ特異的な相補配列のみにハイブリダイズするので、第1のDNAプローブ分子に相補的なDNA鎖は、第2のDNAプローブ分子108にハイブリダイズしない。
ハイブリダイゼーション前かまたは代替的にはハイブリダイゼーション後に、第1の電気測定が電極102で実施される。この実施形態において、好ましくは電極に存在する電位が測定される。
結果としてハイブリダイゼーションが行われた後に、二本鎖ハイブリッド分子がユニット104の一方の上に置かれる(すなわち、二本鎖DNA分子が固定される)。他方のユニット104では、第2のDNAプローブ分子108のみがなお一本鎖分子として存在する。
必要に応じた洗浄工程の後、温度は、サーモスタットにより調節されるユニット105によって連続して上昇する。捕捉分子106および検出される分子107を含むハイブリッド分子の融点Tmは、このプロセスにおいて達される。この時点で、二本鎖分子が変性される(すなわち2つの一本鎖106および107に分離される)。核酸のポリアニオン性特性のため、この解離は、急激な電荷の分離を生じ、これは、電極102で第2の電位測定によって検出される。DNA分子107の存在または非存在は、2つの測定における電位について得られる値の比較によって決定される。決定された差異が(所定の)閾値を越える場合、DNA分子107がサンプル中に存在すること、そして、適切である場合、どんな濃度かが推察される。差異が閾値の下である場合、このことから、DNA分子107が存在しないことが推察される。閾値に従うこの分類はまた、本明細書中に開示される他の方法でも実施され得る。
図3aは、核酸分子の検出のためのMOSFETを伴って提供されるバイオセンサ300を示す。
バイオセンサ300は、基板材料301を有し、ここに、(例えば、n−半導体またはp−半導体)層302および303がそれぞれ、供給源およびMOSFETのドレインとして置かれる。さらに、このセンサは、チャネル領域として作用する層304を有する。MOSFETの酸化物層305は、チャネル領域304上に置かれる。金属ゲート306は酸化物層305上に適用される。上記のゲートは、金から作製され、核酸を固定するためのユニットとして作用する。さらに、このセンサは、温度制御のためにユニット307を有する。捕捉分子308は、例えば、金−硫黄結合によって、ゲート306上に固定される。供給源の電気的接続、MOSFETのドレインおよびゲートは、示されない。センサ300は(必要に応じて)、MOSFETに近接するさらなる電極309および310を備える。電極309および310は、核酸分子を検出するために働かないが、むしろ、ハイブリダイゼーションおよび変性プロセスを促進するために電場を生じるために使用される。
図1を参照して記載される核酸分子を検出するための方法は、バイオセンサ300の補助を用いて実施され得る。この場合において、ゲート306は、固定ユニットとして作用するだけでなく、「活性」電極(すなわち、本発明の意味において作動電極)としても作用する。バイオセンサ300の場合において、ハイブリッド形成のために固定された電荷は、MOSFETのチャネル電流を調節する電場を生成する。結果として、例えば、変性の結果として変化するチャネルを通る電流は、固定ユニット306上に位置する電荷の量の直接の指標を示す。従って、このチャネル電流の変化は、核酸分子を検出するために使用される。
図3bは、本発明のさらなるバイオセンサ320を示し、これは、ここに記載されるさらなる方法を実施するために使用され得る。
バイオセンサ320は、第1のフォトダイオード321および第2のフォトダイオード322を有し、これらは、絶縁体物質(例えば、シリコン)から作られる絶縁体層323に導入される。フォトダイオード321、322は、第1の電気的接続324および第2の電気的接続325によって、評価ユニット(図示せず)に連結される。
さらに、バイオセンサ320は、酸化層326を有し、核酸を固定するためのユニット327および328は、その上に位置される。これらの固定ユニット327、328は、金から形成される。代替として、固定ユニット306はまた、酸化シリコンから生成され得、そして捕捉分子を固定するのに適切な、例えば、前述の材料でコートされ得る。
さらに、バイオセンサ320は、ユニット327および328に隣接する電気的連結330を備える電極329を有する。電圧が、電極329に印加され得、ハイブリダイゼーションプロセスおよび/または変性プロセスが、それによって加速され得る。
最終的に、サーモスタットにより調節されるユニット331が、センサ320に位置される。
捕捉分子332は、固定ユニット327上に固定される。図3bは、検出されるべき核酸分子333が、捕捉分子332と二本鎖ハイブリッド分子を形成する状態のセンサを示す。核酸分子333は、蛍光放射線を放出し得るマーキングとして、発蛍光団334を保有する。矢印335によって示されるこの放射線は、フォトダイオード321によって検出され得る。
ここで開示される方法のさらに例示的な実施形態として、図4に従って公知の電極配置を用いるレドックスリサイクリング法が言及される。この実施形態において、二本鎖ハイブリッド分子が形成された後(図4cを参照のこと)、分子409は、酵素408によって切断され、それによって、上記のレドックスリサイクリングプロセスが開始される。捕捉分子405および検出されるべき核酸407を含むハイブリッドの融点より上の温度の上昇の結果として、核酸分子407に結合される酵素408は、電極表面から除去され、このように、電流に寄与し得る新規の酸化還元対は、分子409から形成されない。インターデジタル電極構造の間の導電率のこの自発的変化は、例えば、核酸を検出するために使用される。
さらに代替的な実施形態において、検出ユニットの一次元アレイまたは多次元アレイおよび複数のサーモスタットにより調節されるユニットを提供することが可能である。サーモスタットにより調節されるユニットは、検出ユニットの部分の少なくとも下にそれぞれ配置され、好ましくは、各検出ユニットの下に配置される。各サーモスタットにより調節されるユニットは、個々に駆動され、そして調節され得、その結果、各検出ユニットは、局所的に加熱され得る。
図7は、絶縁体材料で作られた絶縁体層702中に配置される固定ユニット701を有するバイオセンサ700を示す。
固定ユニット701は、電気的連結703によって、電気検出回路704に連結され、この固定ユニットは、センサの検出ユニットの部分である。固定ユニット701は、金から作製される。
バイオセンサ700の電気検出回路704は、各固定ユニットに対する検出信号の増幅のための前置増幅器705、少なくとも1つの固定ユニットの個々の選択のための選択エレクトロニクス706、および各固定ユニットについて検出された信号の変換のためのデジタル/アナログ変換器707もまた有する。
さらに、バイオセンサは、サーモスタットにより調節されるユニット708を有し、これは、例えば、電気的連結709によってユニット701の各々の温度を個々に駆動し、そして調節し得る。明瞭さのために、このような連結709は、1つのサーモスタットにより調節されるユニット708についてのみ示される。
レドックス活性マーキング711を有する一本鎖DNAプローブ分子710は、固定ユニット701に加えられる。このようなマーキング711は、例えば、光合成細菌反応中心であり得、そして第50頁第14段落〜第52頁第1段落の[6]に記載されるように、プローブ分子に連結され得る(図6cもまた参照のこと)。
核酸を検出するために、バイオセンサ700は、試験されるサンプル(例えば、電解質)と接触される(図示せず)。
図7は、電解質が、DNAプローブ分子710の配列に相補的な所定のヌクレオチド配列を有するDNA鎖712を含む場合についてのバイオセンサ700を示す。
図7から分かるように、結果として、ハイブリダイゼーションが行われた後に、ハイブリダイズした分子がユニット701に位置する(すなわち、二本鎖DNA分子がそこに固定される)。
光源(例えば、レーザー)(図示されない)によって、マーキング711(例えば、細菌反応中心)を励起するために適切な波長を有する光(矢印713によって記号化される)は、その上を照射する。これは、反応中心の補因子内での光誘導電荷分離を生じ、そして分子間電子移動を生じる。
適切な電位(選択エレクトロニクスによって決定される)が固定ユニット701に存在する場合、電子は、二本鎖ハイブリッド分子から、ユニット701に移動する(すなわち、電気検出回路704によって検出される電流が生じる)。
次いで、選択されたユニット701における温度は、対応するサーモスタットにより調節されるユニット708によって、融点Tmより上の温度に増加させられる。これは、変性および一本鎖への分離を生じ、従って、電流の妨害を生じる。なぜなら、一本鎖分子710は、ほとんど完全に絶縁体であるからである。電流におけるこの変化は、第2の好ましくは連続した測定に基づいて、検出ユニットの回路704によって検出される。DNA分子712の存在は、2つの電気測定の比較によって決定される。
本明細書中に記載されるバイオセンサ700の使用は、非常に感受性であるだけでなく、1つ以上の固定ユニットの個々の(および空間的に分離した)検出を可能にし、さらに、測定配置全体の明確な単純化を与える。
以下の刊行物は、本明細書において引用される:
[1] R.Hintscheら,Microbiosensors Using Electrodes Made in Si−Technology,Frontiers in Biosensorics,Fundamental Aspects,F.W.Schellerら編,Dirk Hauser Verlag,Basel,267−283頁,1997
[2] R.Hintscheら,Microelectrode arrays and application to biosensing devices,Biosensors & Bioelectronics,第9巻,697−705頁,1994
[3] M.Paeschkeら,Voltametric Multichannel Measurements Using Silicon Fabricated Microelectrode Arrays,Electroanalysis,第7巻,No.1,1−8頁,1996
[4] P.van Gerwen,Nanoscaled Interdigitated Electrode Arrays for Biochemical Sensors,IEEE,International Conference on Solid−State Sensors and Actuators,Chicago,907−910頁,1997年6月16−19日
[5] N.L.Thompson,B.C.Lagerholm,Total Internal Reflection Fluorescence:Applications in Cellular Biophysics,Current Opinion in Biotechnology,第8巻,58−64頁,1997
[6] WO 00/42217 A1
[7] J.G.Wetmur,DNA Probes:Applications of the Principles of Nucleic Acid Hybridization,Critical Reviews in Biochemistry and Molecular Biology,26(3/4):227−259(1991)
[8] E.Braunら,DNA−templated assembly and electrode attachment of a conducting silver wire,Nature,第391巻,775−778頁,1998
[9] Roche Molecular Biochemicals,1999 Biochemicals Catalog,99頁
[10] DE 199 40 810 A1
[11] WO 01/75151 A2
[12] DE 199 16 921 A1
[13] WO 94/05414 A1
[14] US 5,648,213。
図1aおよび1bは、本発明に従うバイオセンサの実施形態、および本明細書中に開示される方法のうちの1つにおける異なる方法の状態にあるこのバイオセンサを示す。 図2aおよび2bは、電解質中で検出されるDNA鎖の存在(図2a)またはその非存在(図2b)を検出するために使用され得る2つの平面電極の図を示す。 図3aおよび3bは、本発明に従うバイオセンサのさらなる実施形態を示し、このバイオセンサは、本明細書中に記載される方法のさらなる型の実行を行うために使用され得る。 図4a〜4cは、先行技術に従うバイオセンサの図を示し、これを基礎として、レドックスリサイクリングプロセスの場合の個々の状態が明らかにされる。 図5は、レドックスリサイクリングプロセスの場合の、先行技術に従う循環電流の機能的特徴を示す。 図6aは、[3]に開示される核酸を検出するための方法を示す。 図6bは、[3]に開示される核酸を検出するための方法を示す。 図6cは、[3]に開示される核酸を検出するための方法を示す。 図7は、バイオセンサを示し、これを基礎として、本発明の方法のさらなるタイプの実施が例示される。
符号の説明
100 バイオセンサ
101 電極
102 電気的接続
103 絶縁体層
104 固定ユニット
105 サーモスタットにより調節されるユニット
106 DNAプローブ分子
107 DNA分子
108 DNAプローブ分子
109 電解質
200 バイオセンサ
201 電極
202 電極
203 絶縁体層
204 電気的接続
205 電気的接続
206 DNAプローブ分子
207 分析物
208 DNA鎖
300 バイオセンサ
301 基板材料
302 半導体層
303 半導体層
304 チャネル領域
305 酸化物層
306 金属ゲート
307 温度制御のためのユニット
308 捕捉分子
309 電極
310 電極
320 バイオセンサ
321 フォトダイオード
322 フォトダイオード
323 絶縁体層
324 電気的接続
325 電気的接続
326 酸化物層
327 固定ユニット
328 固定ユニット
329 電極
330 電気的接続
331 サーモスタットにより調節されるユニット
332 捕捉分子
333 核酸分子
334 発蛍光団
335 矢印
400 バイオセンサ
401 第1電極
402 第2電極
403 絶縁体層
404 第1電極の保持領域
405 DNAプローブ分子
406 試験される溶液
407 DNA鎖
408 酵素
409 切断可能分子
410 負に荷電した第1の部分分子
411 矢印
412 さらなる溶液
413 酸化された第1の部分分子
414 還元された第1の部分分子
500 ダイアグラム
501 Y軸、電流
502 X軸、時間
503 電流
504 初期値
600 バイオセンサ
601 伝導性センサ表面
602 捕捉分子
603 マーキング
604 測定デバイス
605 検出される核酸分子
606 矢印
607 矢印によって示される電流
700 バイオセンサ
701 固定ユニット
702 絶縁体層
703 電気的接続
704 電気検出回路
705 前置増幅器
706 選択エレクトロニクス
707 アナログ/デジタル変換器
708 サーモスタットにより調節されるユニット
709 電気的接続
710 DNAプローブ分子
711 レドックス活性マーキング
712 DNA鎖
713 矢印

Claims (25)

  1. 高分子量バイオポリマーを固定するための少なくとも1つのユニットを使用して、高分子量バイオポリマーを検出するための方法であって、ここで、該高分子量バイオポリマーを固定するための少なくとも1つのユニットは、捕捉分子として働く第1の分子を備え、
    ・サンプルが、該高分子量バイオポリマーを固定するための少なくとも1つのユニットと接触され、該サンプルは、該高分子量バイオポリマーを含有することが可能であり、そして該高分子量バイオポリマーまたは該第1の分子は、検出可能な信号を発生させるために使用され得るマーキングを有し、
    ・該サンプルに含有される高分子量バイオポリマーが、該捕捉分子に結合し、これによって、捕捉分子および高分子量バイオポリマーを含む複合体を形成し、
    ・該信号の発生が、該マーキングによって励起され、
    ・該マーキングによって発生される信号が検出され、
    ・捕捉分子および高分子量バイオポリマーを含む該複合体が、分離され、これによって、該発生される信号の強度を変化させ、
    ・該高分子量バイオポリマーが、該信号の強度によって検出される、
    方法。
  2. 高分子量バイオポリマーを固定するための少なくとも1つのユニットを有する電極配置を使用して、高分子量バイオポリマーを検出するための方法であって、ここで、該高分子量バイオポリマーを固定するための少なくとも1つのユニットは、捕捉分子として働く第1の分子を備え、
    ・サンプルが、該少なくとも1つの固定ユニットと接触され、該サンプルは、該高分子量バイオポリマーを含有することが可能であり、
    ・該サンプル中に含まれる高分子量バイオポリマーが、該捕捉分子に結合され、これによって、捕捉分子と高分子量バイオポリマーとを含む複合体を形成し、
    ・第1の電気測定が実施され、
    ・捕捉分子と高分子量バイオポリマーとを含む該複合体が分離され、これによって、該電気測定の値を変化させ、
    ・該分離の後に、第2の電気測定が実施され、そして
    ・該高分子量バイオポリマーが、該電気測定の値によって検出される、
    方法。
  3. 前記固定ユニットと前記媒体との間の界面における電極電位、キャパシタンス、電気抵抗、電流または電位が、前記電気測定の間に測定される、請求項2に記載の方法。
  4. 核酸、タンパク質、または核酸とタンパク質とを含む複合体が、高分子量バイオポリマーとして検出される、請求項1または2に記載の方法。
  5. 核酸分子が、高分子量バイオポリマーとして、および捕捉分子として使用され、その結果、二本鎖ハイブリッド分子が、複合体として形成される、請求項4に記載の方法。
  6. 前記捕捉分子として働く第1の核酸分子が、一本鎖分子である、請求項5に記載の方法。
  7. 前記捕捉分子と検出される核酸分子とを含むハイブリッド分子の分離が、前記二本鎖ハイブリッド分子の融点より高い温度に、温度を上昇させることによってなされる、請求項6に記載の方法。
  8. 前記温度が、前記少なくとも1つの固定ユニットを有するバイオセンサに一体化されたサーモスタットにより調節されるユニットによって制御される、請求項7に記載の方法。
  9. 前記少なくとも1つの固定ユニットが、少なくとも1つの作用電極に隣接して配置される、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記固定ユニットが、前記作用電極の上方に配置される、請求項9に記載の方法。
  11. 前記少なくとも1つの固定ユニットが、作用電極またはフォトダイオードに直接適用される、請求項1〜10にずれか1項に記載の方法。
  12. 前記少なくとも1つの固定ユニットが、作用電極として構成される、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記ハイブリッド分子を分離する目的で、負の電位が、作用電極に付与される、請求項9〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記捕捉分子と検出されるべき核酸分子とを含む、二本鎖ハイブリッド分子を形成する目的で、正の電位が、作用電極に付与される、請求項9〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 高分子量バイオポリマーを固定するための複数のユニットが、規則的な配置で配置されている、請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 前記マーキングが、蛍光色素、化学発光マーキング、酵素および酵素リガンドを含む群から選択される、請求項1または4〜15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 前記マーキングが、還元/酸化リサイクリングプロセスを起こす酵素である、請求項15に記載の方法。
  18. 高分子量バイオポリマーを検出するためのバイオセンサであって、以下:
    ・高分子量バイオポリマーを固定するための、少なくとも1つのユニット、
    ・検出ユニットであって、該固定ユニット上に適用された捕捉分子に結合した高分子量バイオポリマーが、該検出ユニットによって検出されるような様式で構成されている、検出ユニット、
    ・サーモスタットにより調節されるユニットであって、該サーモスタットにより調節されるユニットは、該センサに一体化されており、そして該複合体の融点より高い温度に温度を上昇させることによって、捕捉分子と該検出ユニットによって検出される高分子量バイオポリマーとを含む複合体を分離するために設定されている、検出ユニット、
    を有する、バイオセンサ。
  19. 前記少なくとも1つの固定ユニットが、作用電極の上方に配置されている、請求項18に記載のバイオセンサ。
  20. 前記少なくとも1つの固定ユニットが、作用電極または検出ユニットに適用されている、請求項18または19に記載のバイオセンサ。
  21. 前記検出ユニットが、フォトダイオード、CMOSカメラまたはCCDカメラである、請求項20に記載のバイオセンサ。
  22. 前記少なくとも1つの固定ユニットが、CMOSチップ上に適用されている、請求項18〜21のいずれか1項に記載のバイオセンサ。
  23. 前記少なくとも1つの固定ユニットが、作用電極として構成されている、請求項18に記載のバイオセンサ。
  24. 高分子量バイオポリマーを固定するための複数のユニットを、規則的な配置で有する、請求項18〜23のいずれか1項に記載のバイオセンサ。
  25. サーモスタットにより調節されるユニットが、各検出ユニットの下方に配置されており、そして各場合において個々に、駆動および調節され得る、請求項18〜24のいずれか1項に記載のバイオセンサ。
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