JP2005532651A - 反強磁性結合された磁区拡大二重層構造を有する光磁気記録媒体 - Google Patents
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Abstract
本発明は光磁気記憶媒体およびその媒体の製造方法に関し、再生拡大層(EL)は、例えばRu層のような比較的薄い非磁性金属層上で結合された、例えばGdFeCo若しくはTbFeCoのような反強磁性層を有する二重層または2層構造からなる。再生放射線の集光スポットによる昇温および記憶層(SL)からの浮遊磁界の影響下で、二重層内の磁化は逆平行から平行状態に切り替わる。この層構造の主な利点は、記憶層(SL)における上下の磁化に対して対称な再生応答を提供することができることであり、この特性は原則的に外部再生磁界がなくても利用できる。
Description
本発明は、例えばデータ記憶媒体のような、光磁気記録層および補助磁性層を有する光磁気(MO)記録媒体に関し、この光磁気記憶媒体は、光磁気記録層の記録された磁区が、例えば再生光または他の適当な放射線のような再生照射線による照射時に補助磁性層に磁気的に転写され、それにより補助磁性層の磁気特性によって再生と同時に、補助磁性層から光磁気記録層の記録された磁区よりも大きな磁区を読み出すことができる。さらに、本発明はそのようなMO記録媒体の製造方法に関する。
MO記憶方式には、回折限界よりも十分に微小な寸法のマークの記録および再生ができるという相変化記録方式を超える利点がある。MO記録方式においてはこれらの微小ビットにはレーザーパルス磁界変調(LP-MFM)法を用いて書き込みが行われる。LP-MFMでは、ビット転移は磁界の切り替え、およびレーザーの切り替えにより誘発される温度勾配によって定められる。この方法で記録された小三日月形のマークの再生の場合、磁気超解像(MSR)または磁区拡大(DomEx)法を用いる必要がある。これらの技術はいくつかの静磁的または交換結合の希土類遷移金属(RE-TM)層を有する媒体に基づく。ディスク上の補助層または再生層は、再生中、隣接ビットをマスクし、記憶層から転移された磁区のみが検知され(MSRの場合)、あるいは再生スポット内の転移された磁区を拡大する(DomExの場合)。MSRに対するDomExの利点は、回折限界スポット相当のサイズを有するビットと同様の信号-ノイズ比(SNR)で、回折限界よりも十分に微小な寸法のビットを検出することができることである。
AC-MAMMOS(交流磁区拡大光磁気システム)はDomEx法の一種で、H. Awanoら、Appl. Phys. Lett、1996年12月、69巻、27号、p.4257-4259において示され、静磁的に結合された記憶層および拡大層または再生層を利用するものである。AC-MAMMOSディスクにおいては、記憶層の磁区は非磁性中間層を介して再生層に選択的に転写され、転写された磁区は外部磁界を用いてレーザースポット径より大きなサイズに拡大される。従って、拡大された磁区の再生によってより大きな信号を得ることができる。その後、拡大された磁区は外部逆磁界の印加によって再生層内から除去される。
磁壁移動検出法(DWDD)は、交換結合記憶および再生層を利用する別のDomEx法であり、T. Shiratoriら、Proc. MORIS’97、J. Magn. Soc. Jpn、1997年、22巻、S2号、p.47-50、に示されている。DWDD媒体においては、記憶層に記録されたマークは、交換結合力のため、中間スイッチ層を経由して補助層または移動層に転写される。再生レーザースポットがディスク上のトラックに照射されると、温度上昇が生じる。スイッチ層がキューリー点を越えると磁性が失われ、各層同士の交換結合力は消失する。交換結合力は、移動層内に転写されたマークを保持する力の1種である。それが消えると、記録マークを囲む磁壁は高温の区域、すなわち磁壁エネルギーの低い区域に移動し、微小記録マークが拡大される。これはレーザー光線での読み出しを可能にし、記録が高密度でなされた場合であっても再生が可能となる。
MO記憶に利用される記憶層および(磁気超解像の)再生層は、TbFeCoおよびGdFeCoのようなRE-TM合金を基本とする。これらの層はREおよびTM副格子の反対の磁化方向を有するフェリ磁性である。フェリ磁性はそれらの反強磁性材料において生じる磁性形態であり、微視的な磁性モーメントは逆平行に揃えられるが等しくはない。RE成分並びに組成の適当な選定により、特定の異方性、磁性、および磁気特性の温度依存性を有するフェリ磁性体の設計が可能となる。しばしば、その組成は垂直磁気異方性が得られるように選定される。2つのRE-TM層をそれぞれの上に堆積することにより、それらを容易に交換結合させることができる。通常最低のエネルギー状態は、両層における副格子が同じ配向を有する状態である。しかしながら、ある層がREリッチで他の層がTMリッチである場合には、2層における正味の磁性は反対となる。RE-TM層のこの(直接)交換結合、および非磁性誘電層上のRE-TM層の静磁結合は、MO記録における従来の全ての超解像技術の基本を構成する。
強磁性薄膜の場合、例えば薄膜非磁性Ru層上の2つの強磁性薄膜の結合によって、反強磁性またはフェリ磁性挙動を得ることも可能である。この効果は、センサおよび磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)におけるバイアスGMR若しくはTMR素子に利用される。ハードディスク記憶用の強磁性記憶層に反強磁性結合を利用することが知られており、これは最新のハードディスクドライブ(HDD)製品に利用され、記憶層の磁気安定性を向上させている。
この場合、2つの強磁性面内磁化Co合金膜がRu層上で反強磁性的に結合される。米国特許5756202号明細書には、例えばRu層上にある2つの強磁性の垂直磁気Co/Pt多層スタックの反強磁性結合が示されており、これは超解像および追記型MO記録方式に利用される。
多くのMAMMOS再生方式が知られている。これらのMAMMOS技術の中では、変調された再生磁界を印加するAC-MAMMOSが最も詳細に研究されている。この方法では、均一垂直磁気再生層が利用される。再生スポットの中心では、熱によって記憶層の浮遊磁界が大きくなり、再生層の保持力の低下が生じる。スポットの中心におけるビットが、初期再生層の磁化方向とは反対の磁化方向を有する場合、反転磁区が再生層内に形成される。変調外部再生磁界は磁区を拡大し、その後消去する。しかしながらこの方法には多くの短所がある。再生中、再生磁界とディスク上のデータスポット位置との間に正確なタイミングが要求される。さらに従来の再生方式ではデータからのタイミング回復ができず、高解像再生中の再生出力および磁界マージンは小さくなる。最近提案されたゼロ磁界MAMMOS技術は上述の問題を解決するために開発されたものである。この技術では、再生磁界は不要であり、記録試験ではマージンがより大きくなることが示唆されている。
米国特許第5756202号明細書
T. Shiratoriら、Proc. MORIS’97、J. Magn. Soc. Jpn、1997年、22巻、S2号、p.47-50
本発明の課題は、MO記録媒体の再生特性が改善されたMO記録媒体およびその製造方法を提供することである。
この課題は、請求項1に記載のMO記録媒体および請求項12に記載の製造方法によって解決される。
すなわち、MO記録媒体上の再生層に反強磁性結合された二重層構造を利用する、別の改良されたMO記録媒体構造が提案される。集光スポットによる昇温の影響および記憶層との温度依存性交換結合または浮遊磁界結合の下で、二重層構造内の磁化構造が変化する。再生層のこの変調磁化状態は、反射光の偏向状態の違いにより通常の方法で検出される。この層構造の主な利点は、記憶層における上下の磁化に対して対称な再生応答を提供することができることであり、この特性は層の磁性特性の適切な選定により、外部再生磁界がなくても利用できる。
2つのサブレイヤはRE-TM材料で構成されても良い。特に、RE-TM材料はGdFeCo、GdFeまたはGdFeAlを有しても良い。
少なくとも2つのサブレイヤは実質上同じ組成および同じ磁性特性を有することが好ましい。これにより両磁化方向に対して完全に対称な挙動を得ることができ、これらは同じ方向に伸び、補助磁性層の壁に関連するエネルギーは両状況で等しくなる。
2つのサブレイヤの反強磁性結合は、適当な材料および厚さの非磁性金属結合層上でのサブレイヤの結合によって得られる。結合層には厚さ約0.9nmのRuが用いられることが好ましい。この材料およびこの厚みの層は、強い反強磁性結合を生じさせるからである。他の結合材料として、V、Cr、Mn、Cu、Nb、Mo、Rh、Ta、W、Re、Os、Irおよびこれらの混合物を、原則的には同様に使用することができる。
非磁性結合層上の結合強度は、再生サブレイヤと結合層間に適切な界面層を選定することによって向上させることができる。GdFeCo再生層の場合、例えばGb、Fe、Co、またはFeCoを界面層に利用することができる。界面層はさらに記録中、記憶サブレイヤへの中間層の拡散を防ぐことに利用することもできる。
本発明の優れた改良点は添付の請求項において定められる。
以下、添付図面を参照して好適実施例に基づいて本発明を説明する。
図1にはMAMMOS再生方式の概略図を示す。MAMMOS記録媒体では、図1において各矢印で示す記憶層SL内の磁区は、中間層ILを介して再生層または拡大層ELに転写される。転写された磁区は、磁界コイルを有する磁気ヘッドMHによって生じた外部磁界を用いてレーザー光線LBのレーザースポット径よりも大きな寸法に拡大される。記憶層および拡大層の磁気特性に影響する温度は、再生過程において微小な記録磁区が再生層に選択的に転写されるように選定される。次に転写された磁区は外部磁界により、再生層または補助層ELにおいて拡大される。それにより、再生層ELでの拡大された磁区の再生中、大きな信号を得ることができる。拡大された磁区は再生層EL内に反転外部磁界を与えることにより、除去することができる。この過程は連続的に繰り返され、記憶層SL内の微小記録磁区を選択的に読み出すことができる。
好適実施例によれば、再生層に反強磁性(交換)結合二重層構造を用いることが提案される。そのような垂直異方性を有する二重層構造の場合、4種類の磁化状態が存在する。図2にはこの4種類の磁化状態I、II、IIIおよびIVを示す。ある外部磁界において生じる特定の状態は、反強磁性結合強度、サブレイヤの磁化および厚さ、並びに磁気ヒステリシスに依存する。十分に大きな外部磁界においては、IおよびIVの状態で示されるように、2つの層はともに反強磁性結合に対抗して外部磁界と平行な向きに配向する。
小さな外部磁化においては、反強磁性結合が支配的となり、IIおよびIIIに示すような反平行状態になる。
小さな外部磁化においては、反強磁性結合が支配的となり、IIおよびIIIに示すような反平行状態になる。
図3Aおよび3Bには磁化Mと外部磁界Hの特性図を示す。図には上記の磁化状態I乃至IVが示されている。図3Aは大きな反強磁性結合での状況を示し、ヒステリシスループの本質部分には反平行状態IIおよびIIIが得られる。一方図3Bにおいては、交換結合の強度は低下し、ヒステリシスループは、磁化状態IおよびIVのみを有する単一層のループに次第に近づいてくる。破線の分岐はマイナーループの一部であり、ここにはサブレイヤの磁化が磁界方向にあるときの値と磁化が反平行配列にあるときの値の間で、外部磁界が変化するときに到達することができる。ヒステリシスループは、図3Aの状況の場合、ゼロ磁界では2つの反平行安定状態しか存在しないことを表している。一方図3Bの状況の場合は、ゼロ磁界においてI乃至IVの全ての状態が安定である。
例えばRuの非磁性結合層を有する場合、結合強度は通常、顕著な温度依存性を示さない。しかしながら、RE-TM隣接層を有する場合、磁化および保磁力は大きな温度依存性を示し、補償温度はMO記録の目的温度範囲に近づく。例えば補償温度が室温に近づき、キューリー点が再生温度を超えると、室温と再生温度の間でループ形状を、図3Aの形状から図3Bの形状に容易に変化させることが可能となる。
図4には室温の633nmの波長でのカーヒステリシスループトレーサで測定された、20nmのSi3N4/15nmのGdFeCo/0.9nmのRu/10nmのGdFeCo/20nmのSi3N4層からなるスタックのヒステリシスループを示す。図において水平軸は単位kA/mの外部磁界(H)を表し、垂直軸は単位度のカー回転(KR)を表す。矢印はヒステリシスループのある分岐に沿った磁界の走査方向を示す。図4からわかるように、60kA/mよりも大きな外部磁界では十分に安定な切り替えが可能である。図にはマイナーループも示されている。
図5A、BおよびCには本発明の好適実施例による二重層構造案を示す。図5Aによると、GdFeCo/Ru/GdFeCo型の合成反強磁性結合二重層構造が再生層ELとして示されている。図5BにはGdFeCo/FeCo/Ru/FeCo/GdFeCo型の合成反強磁性結合二重層構造が示されており、薄膜FeCo合金層(EL1i、EL3i)はGdFeCoおよびRuの界面に付与され、結合強度を高める。図5Cには再生層の実施例が示されており、サブレイヤEL1およびEL2は、例えばGd/FeCoまたはGdFeCo/Ptの多層膜からなる。多層膜を適用することには、より高い垂直異方性が得られる、または短波長側でのカー回転が増大するという利点がある。
図6には第1の好適実施例によるDomEx層のスタックを示す。この層のスタックはレーザー光線LBによって照射される。この層のスタックは拡大層ELを有し、この拡大層ELは第1のRE-TM層EL1、非磁性材料層EL2、および第2のRE-TM層EL3からなる。さらに、DomExスタックは非磁性の中間層ILおよび記憶層SLを有する。縦の太線は異なる磁化の磁区間にある磁壁DWを示す。層のスタック中の矢印の方向は磁化方向を示し、矢印の太さおよび長さは正味の磁化強度を示す。拡大層ELの両方の部分または拡大層ELのサブレイヤの補償温度は、記憶層の補償温度と同様、室温に近いと仮定している。再生サブレイヤの反強磁性結合、厚さおよび磁気特性は、室温のゼロ磁界では反平行状態のみが安定であり、一方再生温度では小さな磁場で層を平行状態に切り替えることができるように選定される。再生スポットでは記憶層内のビットの磁化が顕著となり、特に中心でその効果は大きい。再生層上の記憶層の浮遊磁界は大きくなり、再生サブレイヤの反強磁性結合が支配的になる。再生サブレイヤEL1、EL3の保磁力が十分に低い場合は、サブレイヤのうちのいずれかが浮遊磁界の方向に切り替わる。従って両方のサブレイヤは浮遊磁界に平行になる。このビット選択および形成機構は従来のMAMMOS媒体の機構と同様である。しかしながら、切り替わっていない再生サブレイヤの浮遊磁界は、その温度依存性の磁化分布により、形成磁区の拡大を助長するという大きな違いがある。従って外部磁界がそのために必要となることはない。スタック内の層の実際の組成および厚さに応じて、小さなスポット比(MSR形式の再生)からフルスポット径(飽和DomEx再生)の拡大まで、拡大量を変化させることができる。別の差異は、拡大層ELのRE-TMのサブレイヤEL1、EL3の両方が同じ組成および磁気特性である場合には、両磁化方向に対して完全に対称な挙動を得ることができることである。この場合、サブレイヤは同じ方向に拡大され、拡大層EL内の壁に関するエネルギーは、図6Bに示すように両状況で等しくなる。この図には記憶層SLにおける再生磁区の磁化が反対(下向き)の場合の、同じ再生過程が示されている。
非磁性結合層を省略した場合、すなわちRE-TMサブレイヤEL1、EL3に直接RE-TMへのRE-TM交換結合が付与された場合、あるいは薄いRE-TM中間層上で結合が付与された場合、実質的に同じ組成の2つのサブレイヤを有する反平行結合を得ることが極めて難しくなり、あるいはできなくなる場合がある。従って薄い非磁性金属中間層EL2がこの目的のため適用される。この中間層EL2は薄いRu層であっても良く、この層はRu層の厚さが適切な値であるときは、反強磁性結合を生じさせる。
図7には第2の実施例によるレーザー光線LBによって照射されるDomEx層のスタックを示す。層のスタックは拡大層ELを有し、この拡大層ELは二重層構造の第1のRE-TM層EL1と、非磁性金属層EL2と、第2のRE-TM層EL3とを有する。さらにDomExスタックは磁性RE-TM型のスイッチ層または中間層ILと、記憶層SLを有する。縦の太線は異なる磁化の磁区間の磁壁DWを示す。層のスタックの矢印の向きは正味の磁化方向を示し、矢印の太さおよび長さは正味の磁化の強度を示す。拡大層ELの両部分またはサブレイヤの補償温度は、記憶層の温度と同様、室温より高いと仮定している。スポットの外側では記憶層内のビットは、中間層またはスイッチ層による交換結合を介して再生層EL3に転写される。再生サブレイヤ間の反強磁性結合強度、サブレイヤの磁化、保磁力および厚さは、反平行状態のみが安定になるように選定される。再生スポットにおいては、温度はスイッチ層のキューリー点を越えるため、スイッチ層の非磁性領域が形成される。この領域では再生層内の壁は干渉を受けなくなり、壁のエネルギーが最小となる位置に向かって自由に移動することができる。壁のエネルギーは高温になる程小さくなるため、再生サブレイヤ内の壁DW1およびDW2は温度の最も高い位置に移動する。従ってこれは磁区拡大過程につながる。2つの拡大サブレイヤの磁化は小さいため、速やかな拡大処理を得ることができる。
さらにDWDD媒体の場合のような、再生温度での微小磁化用の拡大層組成の最適化は不要となる。再生信号が大きくなると、サブレイヤが反平行配向される場合に、カー回転または楕円率が最大となるように、サブレイヤの厚さを選定することができるという利点がある。DWDDと同様、RE-TM制御層をスイッチ層と再生層の間に加えて、スポットの後側からの磁壁の移動を抑制することができる。
図8には第2のDomExの実施例によるMOディスク上の全層のスタックを示す。干渉スタックには記憶層SL、中間層ILおよび再生二重層構造EL1、EL2、EL3が組み込まれ、スタックはさらに誘電層I1およびI2と金属ヒートシンク層Mを有する。記憶層SLはスイッチ層ILでの通常の方法による交換結合である。例えばTbFeCo合金を記憶層に、TbFeAl合金をスイッチ層に、GdFeAlサブレイヤを移動層EL1、EL3に利用することができる。2つのサブレイヤの厚さは実質的に同じになるように選定され、再生温度近傍で全体的に微小な磁化が得られるため、速やかな拡大を得ることができる。Ruは結合層EL2に用いられる。
本発明は好適実施例で示した特定の層構造および層材料に限定されるものではないことに留意する必要がある。上記の提案された拡大層ELまたは記憶層SLの反強磁性結合二重層構造には、いかなる適当なRE-TM合金および金属材料もそれぞれ使用することができる。従って好適実施例は添付の請求項の範囲内で変更することが可能である。
Claims (12)
- 光磁気記録層と補助磁性層を有する光磁気記憶媒体であって、
前記光磁気記録層の記録された磁区は、再生照射線による照射時に前記補助磁性層に磁気的に転写され、それにより前記補助磁性層の磁気特性によって再生と同時に、前記補助磁性層から前記光磁気記録層の前記記録された磁区よりも大きな磁区を読み出すことができ、前記補助磁性層は、非磁性金属層を介して反強磁性結合された少なくとも2つのサブレイヤを有するスタックを有することを特徴とする光磁気記憶媒体。 - 前記サブレイヤはいずれも希土類遷移金属材料からなることを特徴とする請求項1に記載の記録媒体。
- 前記サブレイヤは実質上同じ組成であることを特徴とする請求項1または2に記載の記録媒体。
- 前記希土類遷移金属材料はGdFeCoを有することを特徴とする請求項1、2または3に記載の記録媒体。
- 前記希土類遷移金属材料はGdFeを有することを特徴とする請求項1、2または3に記載の記録媒体。
- 前記非磁性金属層はRu層であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の記録媒体。
- 前記Ru層の厚さは0.5nmから1.5nmの範囲にあることを特徴とする請求項6に記載の記録媒体。
- 前記Ru層の厚さは約0.9nmであることを特徴とする請求項6に記載の記録媒体。
- 前記記録スタックのカー回転または楕円率は、前記サブレイヤにおいて磁化が平行配向されている場合よりも、逆平行の場合の方が大きいことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の記録媒体。
- 前記記憶層および前記補助層は非磁性中間層を跨いで結合することを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の記録媒体。
- 前記補助層および前記中間層は、少なくとも前記再生温度より低い温度範囲では交換相互作用によって結合していることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の記録媒体。
- 光磁気記録層と補助磁性層を有する光磁気記憶媒体を製造する方法であって、
前記光磁気記録層の記録された磁区は、再生照射線による照射時に前記補助磁性層に磁気的に転写され、それにより前記補助磁性層の磁気特性によって再生と同時に、前記補助磁性層から前記光磁気記録層の前記記録された磁区よりも大きな磁区を読み出すことができ、当該方法は、非磁性金属層を介して反強磁性結合された少なくとも2つのサブレイヤを形成させることによって前記補助磁性層を構成するステップを有することを特徴とする光磁気記憶媒体を製造する方法。
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