JP2005532415A - スタフィロコッカス・アウレウスエキソポリサッカライド及び方法 - Google Patents

スタフィロコッカス・アウレウスエキソポリサッカライド及び方法 Download PDF

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Abstract

N−アセチル置換基及びO−スクシニル置換基でいろいろに置換されたポリ−1,6,β−2−アミドグルコピラノシドの一般構造を有する高分子量ポリサッカライド細胞内接着(SAE)抗原を開示する。また、前記抗原のスタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)からの単離方法も開示する。前記SAEはワクチン中に単独でまたは免疫原性タンパク質にコンジュゲートして使用され得、及び/または免疫原性アジュバントと一緒に使用され得る。

Description

本発明は、N−アセチル置換基及びO−スクシニル置換基でいろいろに置換されたポリ−1,6−β−2−アミドグルコピラノシドの一般構造を有する新規な高分子量スタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)エキソポリサッカライド(SAE)抗原及びその作成方法に関する。本発明はまた、前記SAE抗原を用いて生産したワクチンにも関する。
スタフィロコッカス・アウレウス及びスタフィロコッカス・エピデルミジス(Staphylococcus epidermidis)は、毎年報告されている院内敗血症例の大部分を占める重要なヒト病原菌である。両方とも、病原球菌も埋込んだ医療用具からの定着を伴い、それにより全身性菌血、場合により心内膜炎や人工呼吸器の使用に伴う肺炎のような致命的状態をもたらす。抗生物質耐性を示す微生物、特にメチシリン及びバンコマイシン耐性スタフィロコッカス・アウレウス株の数が増えているために、新しい防御方法が求められている。付着及び蓄積の初期ステップの媒介において重要であることが知られている表面分子を標的とする細菌性ワクチンが特に魅力的である。
付着及び蓄積の主要段階はスタフィロコッカス・エピデルミジスのようなコアグラーゼ陰性スタフィロコッシイ(CoBS)において広く研究されている。初期付着は主に細菌表面タンパク質との非特異的相互作用により生じるが、蓄積は主として細菌性エキソポリサッカライドにより媒介される。この表面発現炭水化物はワクチンベース戦略の魅力的な標的であり得る。
着目のスタフィロコッシイ炭水化物の一つはポリサッカライド細胞内アドヘシン(PIA)である。PIAは、増殖の蓄積フェーズ中に生ずる非晶質エキソポリサッカライドであるバイオフィルムの主成分であることが分かっている。PIAは細胞−細胞間付着の媒介に関与し、宿主の免疫防御から増殖コロニーを遮断するように機能し得る。
スタフィロコッカス・エピデルミジスから単離されたPIAはMackら,J.Bact.,178(1):175−183(1996)により特性付けられた。分子量が30,000Da未満でβ−1,6−結合グルコサミンから構成されるポリマーである。アミノ基の約85%がN−アセテートで置換され、糖ヒドロキシ基の少量がホスフェート及びスクシネートでエステル化されている。
PIA産生は、ica遺伝子座に関連し、インビトロで数種のCoNS株について特定の規定増殖条件下で示された。最近、スタフィロコッカス・アウレウスを含めた他のブドウ球菌株はica座を含むことが報告された。スタフィロコッカス種の幾つかは培養中にバイオフィルムを誘発し得たが、他のものはそうしなかった。icaの調節に影響を及ぼす環境因子のすべてが知られてはいなく、ポリサッカライドベースのワクチンの開発にはその発現の増殖条件に対する感受性が主な障害であった。よって、インビトロで増殖させた微生物がインビボ感染中に存在するものと同じ表面ポリサッカライドを生成することを確実に示すことは困難であった。最後に、ポリサッカライド調製物の正確な構造特性づけはしばしば残留している培地汚染物質により妨害され、このために新規抗原と確信されるものはまれにしか同定されない。
従って、ワクチン作成を容易とすべくSAEを高量で産生するための単純でロバストな方法が所望されている。また、スタフィロコッカス・エピデルミジス以外のソース、すなわちスタフィロコッカス・アウレウスからの単離SAEを化学的に特性づけることが所望されている。
本発明は、式:
Figure 2005532415
(式中、Rの40〜60%はHで、残りのRはCOCHであり、Rの75〜95%はHで、残りのRはCであり、nは分子量が少なくとも約100,000Da、好ましくは少なくとも約200,000Da、最も好ましくは少なくとも約300,000Daになるような値である。)
を有する単離スタフィロコッカス・アウレウス高分子量エキソポリサロッカライド(SAE)抗原を提供する。
好ましい実施態様では、Rの約45〜55%がHであり、Rの約85〜95%がHである。本発明の特に好ましい実施態様では、Rの約50%がHであり、Rの約85〜95%がHである。
本発明の別の態様は、式:
Figure 2005532415
(式中、Rの40〜60%はHで、残りのRはCOCHであり、Rの75〜95%はHで、残りのRはCであり、nは分子量が少なくとも約100,000Da、好ましくは少なくとも約200,000Da、最も好ましくは少なくとも約300,000Daになるような値である。)
を有する精製スタフィロコッカス・アウレウス高分子量エキソポリサロッカライド(SAE)である。好ましくは、調製物中にSAEは少なくとも約75%の純度、好ましくは少なくとも約80%の純度、より好ましくは約80%以上の純度で存在する。
好ましい実施態様では、精製SAE中のRの約45〜55%がHであり、Rの約85〜95%がHである。本発明の特に好ましい実施態様では、Rの約50%がHであり、Rの約85〜95%がHである。
本発明の単離または精製SAEは免疫原性組成物、すなわちワクチンを作成するために使用され得る。前記ワクチンは免疫原性応答を生じさせ得る動物において使用され得る。本発明は特にヒトワクチン及び獣医用に適したワクチンを含む。
免疫原性組成物は生理学的に許容され得る塩溶液中に単離及び/または精製SAEを含み得る。更に、別の実施態様ではSAEは免疫原性タンパク質担体に共有結合され得る。場合により、SAE免疫原性組成物は更に免疫賦活性アジュバントを含み得る。
本発明の更なる態様は、SAE免疫原性組成物の1つ(SAE単独、免疫原性タンパク質担体にコンジュゲートしたSAE及び/またはアジュバントの存在下で)を投与することを含む動物における免疫応答の誘導方法である。
本発明はまた、式:
Figure 2005532415
(式中、Rの40〜60%はHで、残りのRはCOCHであり、Rの75〜95%はHで、残りのRはCであり、nは分子量が少なくとも約100,000Da、好ましくは少なくとも約200,000Da、最も好ましくは少なくとも約300,000Daになるような値である。)
を有するSAE化合物の生産方法も提供し、その方法は、
a)スタフィロコッカス・アウレウス培養物から得た培地を濃縮して、濃縮培地を得るステップ、
b)前記濃縮培地を濾過して、保持物質を得るステップ、及び
c)前記保持物質をプロテアーゼで消化して、SAE化合物を得るステップ
を含む。
本発明の別の方法では、更に、
d)SAEをダイアフィルトレーションを用いて濃縮するステップ
を含む。
場合により、SAE化合物はより均一サイズの生成物を得るためにサイジングクロマトグラフィーにかけてもよい。
好ましい実施態様では、ステップa)はスタフィロコッカス・アウレウスから得た培地を接線流濾過を用いて濃縮することを含む。別の好ましい実施態様では、ステップb)はダイアフィルトレーションステップを含む。
本発明の更に別の態様は、a)スタフィロコッカス・アウレウス培養物から得た培地を濃縮して、濃縮培地を得るステップ、b)前記濃縮培地を濾過して、保持物質を得るステップ、及びc)前記保持物質をプロテアーゼで消化して、SAE化合物を得るステップを含む方法により生産される高分子量SAE抗原に関する。場合により、SAE化合物はより均一サイズの生成物を得るためにサイジングクロマトグラフィーにかけてもよい。
更に、本発明はこの方法により作成したSAEを含む免疫原性組成物にも関する。この方法により作成したSAEは適当なワクチン処方物中に使用され得る。或いは、前記SAEは免疫原性タンパク質担体に共有結合されていてもよい。
請求の範囲及び明細書に使用される用語には以下の定義が適用される。
「高分子量」は、少なくとも約100,000Da、好ましくは少なくとも約200,000Da、より好ましくは少なくとも約300,000Daの分子量を有するポリマー分子を指す。
「単離」は、SAEが天然生物から分離されていることを意味する。
「精製」または「実質的に純粋」は、アッセイされるSAE調製物が少なくとも約75%の純度、好ましくは少なくとも約80%の純度、より好ましくは約80%以上の純度を有することを意味する。
「天然SAE」は、サイジングステップを受けていない本発明のSAEを意味する。その分子量は“サイジングした”SAEよりも非常に高い。天然SAEは約300,000〜700,000の分子量を有する。
「サイジングしたSAE」は、分子量を50,000〜100,000に低減させるサイジング工程を受けた本発明のSAEを意味する。
最近の報告(参照により本明細書に含まれるとするMcKeeneyら,Science,284:1523−1527(1990))には、スタフィロコッカス・アウレウス及びスタフィロコッカス・エピデルミジスにより産生されるSAEに類似の抗原の同定が記載されている。ポリ−N−スクシニル−β−1,6−グルコサミン(PNSG)またはカプセル状ポリサッカライドアドヘシン(PS/A)と称される前記抗原はSAEと同じ化学的骨格を有しているが、主にN−結合アセテートではなくN−結合スクシネートを含んでおり、高い(250,000Da以上)分子量を有すると報告されている。構成的に過剰産生するスタフィロコッカス・アウレウス変異体(MN8m株、Brigham and Womens病院から入手)が同定されると、マウスにおける生理化学的特性付け及びその後の免疫原性研究のために十分量の抗原が精製され得た。McKeeneyらの研究は、PNSGに対する免疫予防法は同種及び異種スタフィロコッカス・アウレウス攻撃株に対して広範囲に防御的であること及びこの防御はN−スクシニル化の存在に依存していたことを示唆していた。これらの研究に基づいて、別の動物モデルにおいて免疫予防値を評価するためにPNSGの産生を増大させようとした。しかしながら、報告されているPNSGの構造を有する抗原は発見されなかった。
本発明によれば、MN8m株が、化学モノサッカライド分析及びNMRにより、約50%のN−結合アセテート及び10%のO−結合スクシネートで置換されたβ−1,6−グルコサミンから構成されることが判明した高分子量ポリマーを産生することが知見された。更に、本発明者らは、グリカンのN−結合スクシネート成分の従来の同定がNMR特性付けの前にポリマーを加水分解するために使用した条件の人為産物であったことを知見することができた。ポリマーの化学的及び物理的サイズを縮小させると約50,000Da以下の分子量を有する分子を生じさせ得る。従って、本発明者らはスタフィロコッカス・アウレウス株MN8m株中のica座の産物はSAEであると結論づける。
スタフィロコッカス・アウレウスSAEの精製及び特徴づけ
本発明の1態様は、スタフィロコッカス・アウレウス及び関連種(スタフィロコッカス・エピデルミジス、スタフィロコッカス・カルノサス(S.carnosus)及びその属の他のポリサッカライド産生菌を含む)からSAEポリサッカライドを大量に産生する方法である。スタフィロコッカス・アウレウス株を選択する場合、MN8のような過剰産生株を使用することが望ましいが、他の株を使用してもよい。高い生産性を達成するためには発酵条件がしばしばより重要であり、場合によっては株の選択よりも重要なことさえある。例えば、MN/8mを参照により本明細書に含まれるとするMcKenney,Infection and Immunity,66(10):4711−4720(1998)に記載されている化学的に規定した培地及び条件を用いて増殖させたとき、最終OD600nmは複合接種培地を用いたときの値の約1/8であった。「複合」培地は1つ以上の不確定成分、例えば植物ペプトン、微生物抽出物または動物ソース成分を含む任意の培地である。
化学的に規定した培地を用いると、プロセス収率は約1mg/Lまで大きく低下した。更に、複合培地を用いても、必要な発酵時間を72時間から24時間未満に短縮できた。図1は各種形態のポリサッカライドの組成分析の結果を示す。
従って、本発明の1態様は、スタフィロコッカス菌を複合培地において最長24時間培養するステップ及び生じたSAEを収集するステップを含むスタフィロコッカス菌においてSAEを産生させる方法である。よって、培地は好ましくは大豆ペプトン及び/または酵母抽出物を含まなければならない。これらの成分の量は培養する各生物の要件に依存して異なるが、通常大豆ペプトンは約5〜35g/L、好ましくは約10〜30g/L、より好ましくは約20g/L存在させ得る。酵母抽出物の場合、その量は約20〜60g/L、好ましくは約30〜50g/L、より好ましくは約45〜50g/Lである。
培地中に存在させるのが好ましい他の成分には、
塩:例えばNaClまたはKCl(0.5〜15g/L、好ましくは約5g/L);
約6.5〜7.5のpH範囲を与える緩衝剤:例えば二塩基性リン酸カリウム、または培地中に使用されることが当業界で公知の他の緩衝剤(1〜5g/L、好ましくは約2.5g/L);
消泡剤:例えばU CON LB625(0.01〜5ml、好ましくは約0.5ml)またはケイ素を主成分とする消泡剤;
他の添加剤:例えばコハク酸(約1g/L)及びコハク酸ナトリウム(約1g/L);
細菌が炭素源及び/または緩衝剤として使用し得る培地作成の際に慣用されている他の添加剤
が含まれる。任意のタイプのヘキソース及び多くのジサッカライドを含めた炭素源、好ましくはデキストロースは約1%の濃度で存在させなければならない。
培養時間は変更可能であり、通常約18〜24時間であるが、もっと長い時間としてもよい。培養は撹拌培養条件で実施しなければならず、通気の程度は振とう機のスピード、フラスコ形状及び培地容量で調節され得る。前記培養パラメーターは当業界で公知である。
スタフィロコッカス・エピデルミジス及びスタフィロコッカス・アウレウスからのPNSG抗原の単離を記載している従来の報告は、可溶性生成物を得るために強酸(5N HCl)及びその後の低pH(pH2.5)プロセスステップを用いる過酷な抽出条件が必要であることを示していた。本発明の1態様は、上記した過酷な抽出条件が不必要であり、膜限外濾過(またはサイズ排除クロマトグラフィー)ステップ、選択的汚染物質除去のための酵素処理(またはクロマトグラフィー後溶媒沈殿)ステップ及び任意のクロマトグラフ仕上げステップまたはアニオン交換クロマトグラフィーステップを含む方法を用いることにより多量のポリサッカライドが培養上清物から精製され得るという知見である。この仕上げステップにより、例えばアニオン交換クロマトグラフィーまたはHF処理により低量存在の酸性汚染物質が除去される。
本発明によると、高い塩及び低いpH抽出は単離SAEの完全性を維持しながら汚染物質を除去し得ることも知見された。本発明において“高い塩”は1.5〜3Mの塩化ナトリウムまたは塩化カリウム、好ましくは約2Mの塩化ナトリウムを意味し、別の塩を使用する場合のその塩の濃度は1.5〜3Mの塩化ナトリウムに同等である。また、本発明において“低いpH”はpH2.0〜3.0、好ましくは約2.5を意味する。
例えば、本発明のプロトコルにより、培養流体1Lあたり約400mgという全プロセス収率が得られ、これは上掲のMcKennyがスタフィロコッカス・アウレウス株pCN27について報告した0.5〜2mg/Lよりも有意に高かった。
パルス電流検出を伴う高pHアニオン交換クロマトグラフィー(HPAEC−PAD)による化学組成分析は精製プロセス中抗原を追跡するために有用であった。なぜならば、非炭水化物汚染物質及びマトリックス成分から干渉をかなり受けやすい一般的な比色アッセイとは反対に、HPAEC−PADはグルコサミンを特異的に同定、定量できたからである。しかしながら、酸加水分解が必要であったために、この方法によりグルコサミン置換基が失われ、よってNMRが精製生成物の構造解明のために使用された。
天然SAEは、約57%がアセテートで置換されてなるグルコサミン残基のβ−1,6−結合ホモポリマーから構成されている。アミノ基のスクシニル化は観察されなかった。置換位置でのプロトンの強い低ダウンフィールドシフト及びO−置換エステルが穏和な塩基処理を受けやすいことに基づいて、両方法で観察された低量(10%)のスクシネートが糖ヒドロキシ基に結合していることが判明した。
得られたSAEは十分に精製されており、グリセロホスフェートの検出により同定されるように主要汚染物質はタイコ酸(2〜5%)であった。タイコ酸に加えて、紫外(UV)吸収スペクトルは核酸を示唆する260nm吸収不純物の存在を示した。SAEをストリッピング条件(5M NaOH,37℃,18時間;中和及びダイアフィルトレーション)で処理すると、260nmのピークが除去され、これは公知の核酸の塩基処理の受けやすさに一致した。アガロース電気泳動及び特定の株検出の結果は汚染物質をDNAと同定した。粉末中の推定DNAレベルは260nm吸光度測定に基づいて3〜5%(w/w)であった。タイコ酸不純物はポリホスホグリセロール含量に基づいてNMRにより検出され、生成物の約5質量%を占めた。
参照により本明細書に含まれるとするMcKenneyら,Infection and Immunity,66:4711−4720(1998)で既に報告されているように、生成物のHF処理はグリセロホスフェート汚染物質の除去に有効であったが、こうするとO−スクシニル化が損失した。NMRデーターがHF処理前後の遊離グルコサミンアミノ基の量は殆ど変化しないことを示したので、これからHF−SAEはより正に耐電した物質であることが暗示される。アニオン交換クロマトグラフィー(AEC)はHFに対する化学的に穏和な代替処理を提供し、80〜90%の高い生成物回収率を得ながらタイコ酸及びDNAを非検出レベルに低下させるのに非常な有効であった。AEC−SAEはO−スクシニル化の維持を含めて元の化学的組成を維持した。NMRで観察された高い値は、凍結乾燥後DO中の不完全可溶化AEC−SAEの上清に由来した。スクシネートは塩基処理により完全に遊離し、幾つかのポリサッカライドは乏しい可溶性のためにNMRに反映されなかったので、明らかに高いスクシネート比が生じた。
サンプルのO−置換コハク酸の%をO−スクシネートを遊離スクシネートに加水分解するアルカリ溶液中で測定した。約2.39ppmの遊離スクシネートの十分に分解されたピークを積分し、アノマーピーク(4.3〜4.6ppm)で表されるポリサッカライド繰り返し単位に対するその比をO−スクシネート%として計算した。
天然SAE及びAEC−SAEは本発明の別の態様を構成する。
SAEのサイジング分析
ポリマーサイズに対する各種処理の影響を判断するために、ポルーラン(pollulan)標準物質を用いる較正及び多重角レーザー光散乱(MALLS)を用いて相対比較を実施した。図2には、各方法で測定した各種形態の推定分子量を示す。いずれの場合も、MALLS値は標準物質に対して溶離時間で測定した値ぐらい高く、大体2倍高かった。光散乱測定は低量汚染物質に対して感受性であり、高いM物質が非常に低濃度でも結果を分子量の上限に向かってかなり曲げる恐れがある。上記影響果を最小限とするために、屈折率ピークの頂点でシャープカットを取ったが、高いM物質からのブリード−インは依然として生じ得た。この説明は、AEC分粒SAE中に存在する小さなリーディングエッジピークの分子量はMALLSで定量したときの分子量のほぼ10倍以上であるという観察から裏付けられる。矛盾に関与する別の要因は分散データーからMを計算するために使用されるdn/dz値であった。デテクタはdn/dcに対して0.133の値を用いて低分子量ポルーランに対して較正した(参照により本明細書に含まれるとするBednarら,Carbohydrate Research,243:115−130(1993))。この用語は一部はクロマトグラフィーアナライトの分子形状を反映し、SAE及びポルーランの形状が明らかに異なることが認められる。
天然SAEは300,000Da以上の高いMポリマーとして単離された。AECは非共有静電的に会合した酸性汚染物質を除去するために使用した。天然SAEをHFで処理すると、かなりの加水分解が生じ、汚染物質の大きさが1/5〜1/10に縮小した。得られる全減少をコントロールし且つ抗原の化学的改変を避けるために音波処理によるAEC−SAEの物理的サイジングを使用した。使用した条件により、HF処理した物質に匹敵するMを有する調製物が生じた。中間体音波処理タイムポイントの分析HPSECに基づいて、減少プロセスはかなり直線的であった。AEC分粒した物質が非常に高いMのピークを少ししか含んでいない理由はわからない。入力したエネルギー条件で少量のラジカル誘導ポリマー化が小さな副反応として進行し得ると考えられる。
赤血球凝集分析
他の研究者により、スタフィロコッカス・エピデルミジス株が発現するPIAは赤血球の凝集能力の原因となることが判明している。よって、赤血球凝集アッセイは各種ポリサッカライド調製物に対するインビトロ機能アッセイとして使用され得る。図3は赤血球を凝集するのに必要な各SAE形態の最小濃度を要約している。HF処理SAEは最低の赤血球凝集能力を示し、他の調製物に比して赤血球凝集のために4〜8倍高い濃度が必要であった。HF処理SAEは他の形態に比してより正に帯電し、低分子量を有していた。残りの調製物間の赤血球凝集に差は殆どないようであり、サイズは多くとも5倍ほどしか違わなかった。Mackらに記載されている精製PIAの大きさは約28,000Daであった。他のデーターから、分子の電荷はサイズよりもこの機能に対してより重要であり得ると示唆される。分子量が低ければポリサッカライドが凝集させる可能性は低いという可能性は残っている。
N−結合置換基のNMR分析
従来の報告において、PNSGの防御効果はN−スクシニル化に依存していると推定したという事実があるので、本発明者らは置換されたGlcNH残基の種類を綿密に研究した。NMR分析に対する真性標準物質を調製するために、天然SAEを塩基で処理することによりN−及びO−結合置換基を除去した。利用可能なグルコサミンアミノ基の完全スクシニル化及び部分的O−スクシニル化は無水コハク酸との反応により得られた。中程度の塩基条件下で2時間インキュベートすることによりN+OスクシニルSAEからO−スクシネートを選択的に除去し得た。これらの条件下で、アミノ基置換はニンヒドリン活性の欠乏により測定されるように保存された。
SAEのOMPCに対するコンジュゲーション
SAEのAECプロセシングされた完全形態及びサイジングした形態を活性化してスルフヒドリル反応性マレイミド基を導入し、その後チオール化OMPCタンパク質にコンジュゲートさせた。図4にコンジュゲート及び活性化中間体の分析特性づけを要約する。OMPCの大きな粒状特性により、過剰の試薬及び非コンジュゲートポリサッカライドを除去するために限外濾過を使用することができる。使用したチオール化条件で、43%の理論誘導体化された表面接近可能なリシンを有する活性化OMPCが生じた。この生成物は安定であり、4℃で70時間でもスルホヒドリル反応性の損失率は10%未満であった。ポリサッカライド活性化により、完全及びサイジングした形態のそれぞれで4.8%及び9.9%の側鎖充填が生じた。活性化ポリサッカライド及びタンパク質を、予備実験で10〜20重量%のSAEを生ずることが判明している0.5〜1の規定マレイミド/チオール比で混合した。
組成分析により、これらの標的は完全な(11%)及びサイジングした(13%)調製物に対して達成されたことを示した。高い塩及び洗剤を用いるストリンジェントな洗浄条件が95%以上の非コンジュゲートポリサッカライドを除去するのに必要であることが分かった。前記コンジュゲートを0.5mg/mlで明ばんアジュバンドに吸着させ、その濃度で99%以上が吸着された。バルク明ばん生成物の安定性のルーチンなモニタリングを、アリコートをペレット化し、上清フラクション中のタンパク質を測定することにより実施した。4℃で45日保存後検出可能なタンパク質は観察されない。
また、本発明はブドウ球菌感染に対する予防用ワクチンの作成に関する。本発明のSAEを含む医薬的に有用な組成物は、医薬的に許容され得る担体を混合すること等の公知方法に従って処方され得る。この担体の例は公知であり、例えばOMPCまたは明ばん(水酸化アルミニウムに吸着させた)である。他の担体はRemington’s Pharmaceutical Sciences中に見つけることができる。有効投与に適した医薬的に許容され得る組成物を形成するためには、前記組成物は有効量のSAEを含む。
本発明のワクチン組成物はブドウ球菌感染を予防するのに十分な量で患者に投与される。有効量は患者の状態、体重、性別及び年齢のような各種要因に従って変更され得る。他の要因には投与モードも含まれる。通常、組成物は約0.5μgから約250μgの用量で投与される。ワクチンは各種ルートで、例えば経口、非経口、皮下、粘膜または筋肉内に投与される。ワクチンはカプセル、懸濁液、エリキシル剤または液剤のような剤形で使用され得る。ワクチンは免疫学的に許容され得る担体と一緒に処方され得る。
ワクチンは治療有効量で、すなわち免疫学的防御応答を生じさせるのに十分な量で投与される。ワクチンは1回または複数回投与され得る。
以下、本発明を更に例示するために非限定的実施例を提示する。
スタフィロコッカス・アウレウス株MN8mの発酵及び培養物不活性化
発熱物質非含有水(PFW)(4L)中に大豆ペプトン(300g)、NaCl(75g)及び二塩基性リン酸カリウム(37.5g)を溶解させることにより培養ブロスを調製した。限外濾過物グレードの溶解酵母抽出物(YEU)(1.5L)を混合物に添加し、PFWで容量を14.4Lに調節した(YEU最終濃度=31.5g/ml)。UCON LB625消泡剤(7.5ml)を添加し、培地に1g/L コハク酸及び1g/L コハク酸ナトリウムを補充した。ブロスを123℃において30分間滅菌した後、滅菌デキストロースを1%の最終濃度まで添加した。(Brigham & Womens病院から入手した)スタフィロコッカス・アウレウスMN8mストック(0.1ml)で画線したトリプシン大豆寒天プレートを37℃において一晩インキュベートした。300ml容量のTunairフラスコにおいて接種培地(20g/ml 大豆ペプトン、5.8g/ml NaCl、2.9g/ml KHPO、0.46g/ml NaHCO、及び1% 滅菌デキストロース及び31.5g/ml 濾過滅菌YEUを含有するHEPES緩衝液(55.5g/ml,pH7.0))(45ml)にプレート由来の単一コロニーを接種し、37℃において撹拌しながら一晩インキュベートした。一晩増殖後、接種物調製のためにフラスコを収集した。大豆ペプトン/YEU培地にMN8m接種物(40ml)を接種した。培養物を撹拌し、溶存酸素を30%に維持するために空気を吹き込んだ。温度を37℃に維持し、pHを滅菌30% NaOHを添加することにより7に維持した。pH7を維持するためにNaOHが必要でなくなったきに増殖は停止した。収集のために、pHを50% 酢酸で5に調節し、MgClを0.1Mまで添加した。培養物を60℃に加熱し、90分間保持した。不活性培養物を13,600×gで10分間遠心し、上清を更なるプロセシングのために残した。
SAE抗原の精製
培養上清(11.2L)をSuprocap−100 0.8/0.2ミクロンカートリッジ(ミシガン州アナーバーに所在のPall Gelman)を用いて濾過することにより清澄化し、500K分子量カットオフ(NWCO)中空ファイバー膜カートリッジ(マサチューセッツ州ニーダムに所在のA/G Technologies)を用いる接線流濾過(TFF)により容量700mlまで濃縮した。濃縮後、保持物質フラクションを8容量の蒸留脱イオン(DI)水に対してダイアフィルトレートした。保持物質を5mM トリス−HCl(pH8)、2mM CaCl及び2mM MgClで調節した。プロテイナーゼK(14mg)を添加し、混合物を20℃において16時間インキュベートした。消化反応物を2M NaClで調節し、上記したTFFにより700mlに濃縮した。保持物質を8容量の2M NaCl、8容量の低pH緩衝液(25mM リン酸ナトリウム,pH2.5、0.1M NaCl)及び10容量のDI水に対してダイアフィルトレートし、その後340mlの最終容量まで濃縮した。濃縮物を予め秤量したボトル中でシェル凍結し、凍結乾燥して、天然SAE抗原を得た。
天然SAEの仕上げ精製及びサイジング
天然SAE(1g)を周囲温度で一晩撹拌することにより10mM HEPES、0.4M NaCl,pH7.7緩衝液中に2mg/mlで溶解させた。残留不溶物を20℃において13,000×gで30分間遠心することにより除去した。上清フラクションを10mM HEPES、0.4M NaCl,pH7.7緩衝液で平衡化したFractogel EDM TMAE(M)樹脂(ニュージャージー州ギブスタウンに所在のE.M.Sciences)の0.9Lカラム(内径11.3cm×9cm)に40ml/分で適用した。前記カラムを3容量の平衡緩衝液で洗浄し、10mM HEPES、2M NaCl,pH7.8緩衝液を用いて溶離させた。100mlフラクションを集め、340〜240nmの波長範囲で走査した。260nmで吸収極大を示さなかった貫流フラクションをプールし、室温においてBIOMAX 50K MWCO膜(マサチューセッツ州ベッドフォードに所在のMillipore)を用いて18容量のDI水に対してダイアフィルトレートした。カップ及びホルン音波装置(ニューヨーク州Farmingdaleに所在のMisonix)を6.5のパワー出力、2秒のサイクル速度及び50%の動作周期で用いて粉砕した。サンプルを装置中に水を一定に流して低温に保った。時間依存性分子量低下をHPSECにより30、45、60、75、90及び110分でモニターし、その時点で音波処理を停止した。
天然SAEのHF処理
天然SAE(101mg)をDI水に5mg/mlで溶解した。等量の48% HFを添加した後、サンプルを倒置することにより混合し、4℃において25時間インキュベートした。反応物を等量のDI水で希釈し、pHを50% NaOHを添加することにより中性に調整した。サンプルを8K MWCOチューブを用いて高温(65℃)DI水に対して22時間透析した。その後更に周囲温度においてDI水を2回交換して24時間透析した。反応混合物を予め秤量したボトルにおいてシェル凍結し、凍結乾燥した。
N−スクシニル化SAEの作成
N−及びO−結合置換基を除去するために、天然SAEをアルゴンを吹き込んだ5N NaOHに4mg/mlで溶解し、アルゴン下37℃において18時間かけてインキュベートした。反応混合物を氷水スラリーで≦10℃に冷却し、氷冷5N HClをゆっくり添加して中和した。反応物をBIOMAX 50K MWCO膜を用いて3倍濃縮し、5容量の2.5M NaCl及び10容量のDI水に対して順次ダイアフィルトレートした。生成物を0.45μm濾過し、遊離グルコサミン含量を一般的方法を用いて手動ニンヒドリンアッセイにより測定した。
裸にしたポリサッカライドのスクシニル化を、5N NaOHを用いる滴定によりpH8.5に維持するためにpH−スタットセットで実施した。無水コハク酸(無水1,4−ジオキサン中30mg/ml)を全グルコサミンに比して10倍モル過剰でpH−スタットでpHを8.2〜8.5に維持し得る速度で添加した。反応物を周囲温度で4時間インキュベートした。全N−スクシニル化及び一部のO−スクシニル化生成物に関して、反応物をNaClで2.5Mとし、6容量の2.5M NaCl及び10容量のDI水に対して順次ダイアフィルトレートした。N−スクシニル化生成物に関して、反応物をpH12に調節し、周囲温度で2時間インキュベートした。その後、N+O生成物の場合のようにダイアフィルトレートした。
ポリサッカライド分析
ポリサッカライド分析を高磁場NMR機器を用いて実施した。O−置換スクシネートによるスペクトルを単純化するために、サンプルをDOにpH〜12で溶解した。化学シフト(0ppm)の基準としてDSS−d6をサンプルにスパイクした。スペクトルは20℃で獲得した。スペクトル幅は興味あるプロトンピークを全てカバーするために少なくとも6ppmであった。
GlcNH及びGlcNAcの%を上記残基に対するアノマープロトンのピーク積分から測定した。O−置換率は遊離したスクシネート及びアロマープロトンのピーク積分の比に基づいていた。
ポリサッカライドの結合は、長距離異核相関スペクトルHMBC(援用により本明細書に含まれるとするAbeygunawardanaら,Advances in Biophysical Chemistry,3:199−249(1993))を用いて測定した。グリコシド結合を横切る交差ピークは1→6結合を示した。
糖残基のアノマー配置をJH1H2結合定数を測定することにより調べた。大きな結合定数(8〜9Hz)はβアノマー配置を示した。従って、ポリサッカライド化学構造はβ(1→6)GlcNX(ここで、XはHまたはAc(アセテート)であり得る)と決定された。
側鎖充填をプロトン1D NMRスペクトルで測定した。6.86ppmでのマレイミドのプロトンピークを積分した。アノマープロトンのピーク積分により表されるポリサッカライド反復単位に対するその比は側鎖充填を決定した。
組成分析
化学組成分析を、アルカリ溶離プロトコルを用いる高速アニオン交換クロマトグラフィーとパルス電流検出(HPAEC−PAD)により実施した。SAEサンプルを6N HCl中95℃において72時間加水分解した後、加水分解物を蒸発乾固し、DI水(200μl)中で再構成した。モノサッカライド組成分析はED40電気化学デテクタ(カリフォルニア州サニーベールに所在のDionex)を備えたBioLC GP50システムを用いて実施した。クロマトグラフィーは室温においてCarboPac PAIカラム(内径4mm×250mm)を用いて1ml/分の流速で以下の溶離スキームで実施した:(a)18mM NaOHで19分間イソクラティック、(b)100mM NaOHで11分間洗浄、(c)18mM NaOHでイソクラティック条件を15分間回復。
グリセロホスフェート及びスクシネート分析は、室温においてIonPac AS11カラム(内径4mm×250mm)を用いて1ml/分の流速で以下の溶離スキームで実施した:(a)4mM NaOHで5分間イソクラティック、(b)10分間で4mMから10mM NaOHに勾配、(c)0.1分間で10mMから20mM NaOHに段階的勾配、(d)50mM NaOHで14分間洗浄、(e)4mM NaOHでイソクラティック条件を10分間回復。
高速サイズ排除クロマトグラフィー(HPSEC)
ポリサッカライド調製物の相対分子量を、ガードカラムの後に直列に連結した2つのWaters ULTRAHYDROGEL直線カラム(内径7.8mm×300mm)及び250Psiフロー制限器を用いてAlliance 290HPLCシステム(マサチューセッツ州ミルフォードに所在のWaters)で実施した。クロマトグラフィーを0.05% アジ化ナトリウムを含有する0.1M リン酸ナトリウム,pH7.2緩衝液を用いて0.5ml/分の流速で実施した。Waters 410示差屈折計を用いて屈折率により検出した。ポルーラン分子量マーカー(マサチューセッツ州アマーストに所在のPolymer Laboratories)をシステム多重角レーザー光散乱(MALLS)を校正するために用い、データを47,300Daポルーラン標準物質で較正した双角度Precision Detectors PD2000DLSシステムを用いて作成した。
赤血球凝集アッセイ
全細菌をアッセイするために、スタフィロコッカス・エピデルミジス株RP62a細胞をTSAプレートで一晩増殖させ、前記プレートからの懸濁液を37℃、振とうフラスコを用いてTSブロスにおいて3〜5時間経代培養した。細胞を収集し、PBSで1回洗浄し、PBS中にOD650nmが1まで懸濁した。1% ヒツジ赤血球(SRB)懸濁液を凍結乾燥したSRB(ミズーリ州セントルイスに所在のSigma)をPBS,1%BSA中で再構成することにより作成した。細菌懸濁液(50μl)を96ウェル微量測定プレートに添加した後細菌をPBSで2倍希釈した。その後、各ウェルに1% SRB(50μl)を添加し、プレートを混合せずに室温において2時間インキュベートした後、肉眼で調べた。
SAE調製物を用いるアッセイのために、10μg/mlの濃度のポリサッカライド(50μl)を96ウェル微量測定プレートに添加し、続いてPBSで2倍希釈した。1% SRB(50μl)を各ウエルに添加し、プレートを混合せずに室温において2時間インキュベートした後、肉眼で調べた。生じた細菌またはポリサッカライドの希釈物が赤血球を拡散するがウェルの底部にペレット化した赤血球が存在していない場合にはポジティブ結果とした。
SAE−OMPCコンジュゲートの作成
入手可能なリシン残基を一般的な方法に若干変更を加えて用いてチオール化することによりOMPC担体タンパク質を活性化した。簡単に説明すると、OMPC(70mg)を289,000×gで90分間遠心することによりペレット化し、Dounce型ホモジナイザーを用いて0.1Mホウ酸ナトリウム,pH11.3緩衝液中に10mg/mlで再懸濁した。チオール化のために、EDTA(40mg)及びDTT(8mg)をpH11緩衝液(1.4ml)に溶解し、N−アセチルホモシステインチオラクトン(63mg)をHO(0.7ml)に溶解した。前記溶液をOMPCに添加し、反応混合物をN下室温において2時間インキュベートした。チオール化OMPCを上記したようにペレット化し、20mM HEPES、2mM EDTA、150mM NaCl,pH7.3(HEPES/EDTA)で洗浄し、再ペレット化した。ペレットを10mg/mlでHEPES/EDTA中に再懸濁し、チオール化OMPCを4℃において1,000×gで5分間遠心して、凝集物質をペレット化した。
コンジュゲーションのために、ヘテロ二官性試薬のスルホスクシンイミジル4−(N−マレイミドメチル)シクロヘキサン−1−カルボキシレートsSMCC(イリノイ州ロックフォードに所在のPierce)を用いてマレイミド基を導入することにより仕上げ精製したまたは仕上げ精製/サイジングしたSAEを活性化した。固体sSMCCを水に溶解したポリサッカライドにSAE遊離グルコサミンよりも5倍モル過剰で添加した(NMRで測定)。HEPPSを35mMの最終濃度まで添加することにより反応物のpHを7.8に調節した。反応物を暗所室温において3時間インキュベートした。反応混合物を濃縮し、10K Pelliconフラットシート膜を用いてHBSに対してダイアフィルトレートした。マレイミド取り込み量をチオール消費を定量することにより調べた。活性化ポリサッカライドをスナップ凍結し、コンジュゲーションまで−70℃で保存した。
コンジュゲーションのために、ポリサッカライドを融解し、チオール化OMPCと0.5〜1のマレイミド/スルフヒドニルのモル比で混合した。HBSを添加してpHを7に調節し、反応物を暗所室温において15〜20時間インキュベートした。残留チオールをクエンチするために、ヨードアセタミドを全スルフヒドリルに対して10倍モル過剰で添加し、反応物を暗所室温において15〜20時間インキュベートした。残留マレイミドをクエンチするために、N−アセチルシステアミンをヨードアセトアミドに対して5倍モル過剰で添加し、上記したようにインキュベートした。過剰の試薬及び残留遊離ポリサッカライドを除去するために、コンジュゲートを289,000×gで60分間遠心することによりペレット化し、TED緩衝液(0.1M トリス−HCl、0.01M EDTA.pH8.5緩衝液中0.5%w/v デオキシコレート)にdounce型ホネジナイザーを用いて再懸濁し、室温において15〜20時間インキュベートした。コンジュゲートをペレット化し、0.5M NaClを含有する20mM HEPES,pH7.3緩衝液中に2回再懸濁した。最終再ペレット化後、ペレットをHBS中に再懸濁し、1,000×gで10分間遠心して、凝集物質を除去した。タンパク質を改変Lowryアッセイにより測定し、ポリサッカライド含量をDionex分析により測定した。
コンジュゲートを、室温において2×ストック及び2×明ばんを45分間混合することにより0.5mg/mlの最終濃度で明ばんアジュバント上に吸着させた。明ばん吸着させたバルクを、80、8、0.8及び0.08μg/mlポリサッカライドでワクチンストックを調製することにより動物研究のために処方した。バルク明ばん生成物を1×明ばん希釈剤で所望最終濃度となるまで希釈した。
4〜5週令のBalb/cマウスを1週間安静させた後両方の大腿筋の裏側に1×Merckアルミニウムアジュバント中で処方した天然SAE−OMPC及びサイジングしたSAE−OMPCを0.05μl注射して免疫化した。動物を25匹マウス/群として8群に分け、各群に1×Merckアルミニウム明ばんに吸着させたSAE−OMPCコンジュゲート抗原の天然またはサイジングバージョンを8、0.8、0.08または0.008μg/マウスの量投与した。別の群の25匹マウスは1×Merckアルミニウムアジュバントのみで免疫化した。動物は0日目及び14日目に抗原を用いて免疫化した。−2日目、21日目及び28日目に動物から採血した。9.88×10CFUのスタフィロコッカス・エピデルミジス株RP62Aを腹腔内注射することにより動物を免疫攻撃した。免疫攻撃から生き延びた動物の数を7日間追跡し、図6A及び6Bに示す。
本発明の精製SAE調製物の組成分析を示す。図中、a:1D1HNMRにより測定。b:HPAEC−PADにより測定後IonPac AS11カラムでの伝導率検出。サンプルを6N HCl中95℃において72時間加水分解した。酸遊離したグリセロホスフェート及びスクシネートを、グリセロホスフェートピークの面積を4nmolの加水分解グリセロホスフェート及び0.5nmolの加水分解スクシネート標準物質の面積と比較することにより定量した。直線検出範囲は1回の注射あたりグリセロホスフェートでは0.016〜16nmol、スクシネートでは0.016〜1nmolであった。c:260nmの吸光度により測定。d:検出せず。e:アッセイせず。 精製SAE調製物のHPSEC分析を示す。a:クロマトグラフィーは実施例に記載したように実施した。カラム較正のために、47,300〜788,000のM範囲をカバーするポルーラン標準物質(4〜7mg/ml)を50μl注射し、平均保持時間(RT)を計算した。log10対log10RTの直線プロットを作成し、適合度線を最小自乗回帰により計算した。SAEサンプルの場合、サンプル(1〜3mg/ml)を75μl注射し、log10RTを標準曲線式にインプットすることにより推定Mを求めた。b:aと同様に標準物質及びサンプルを注射した。推定Mrは屈折率ピークの中心から狭いデーターセットを選択し、0.133のdn/dc値を仮定することにより求めた。c:括弧内の数字は微量成分ピークを表す。 SAEポリサッカライド形態による赤血球凝集の結果を示す。a:分子量はポルーラン標準に相対させて測定。図2参照。b:赤血球凝集は周囲温度で2時間後ヒツジ赤血球の1%懸濁液を凝集させるのに必要なポリサッカライドの最低希釈度として定義。 活性化OMPC及びSAE調製物の特性付けを示す。a:5,5’−ジチオニトロ安息香酸との反応により測定したチオール含量。タンパク質濃度は改変Lowryアッセイにより測定。リシン含量はタンパク質1mgあたり0.4μmol lysであった。b:実施例に記載されている当量アッセイにより測定したマレイミド含量。グルコサミンはHAPEC−PADにより測定。c:記載のパルス場の勾配拡散濾過を用いる1D H NMRにより測定。d:HAPEC−PADにより測定したグルコサミン。コンジュゲートの値は、活性化SAE及び非活性化OMPC(データー示さず)を用いる物理的混合コントロールにより測定した残留遊離ポリサッカライドに対して補正した。e:アッセイせず。 マウスにおける異なる時間後の天然SAEのELISA力価を示す。 ワクチン接種後感染で免疫攻撃したマウスの生存率を示す。図6Aは天然SAE−OMPCであり、図6BはサイジングSAE−OMPCである。 ワクチン接種後感染で免疫攻撃したマウスの生存率を示す。図6Aは天然SAE−OMPCであり、図6BはサイジングSAE−OMPCである。

Claims (17)

  1. 式:
    Figure 2005532415
    (式中、Rの40〜60%はHで、残りのRはCOCHであり、Rの75〜95%はHで、残りのRはCであり、nは分子量が少なくとも約300,000Daになるような値である。)
    を有する単離スタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)エキソポリサッカライド(SAE)。
  2. の45〜55%がHであり、Rの85〜95%がHである請求項1に記載のSAE。
  3. の50%がHであり、Rの85〜95%がHである請求項2に記載のSAE。
  4. 請求項1に記載のSAEを含む免疫原性組成物。
  5. 生理学的に許容され得る塩溶液中の請求項4に記載の組成物。
  6. 免疫原性タンパク質担体に共有結合している請求項1に記載のSAEを含む免疫原性組成物。
  7. 更に免疫賦活性アジュバントを含む請求項6に記載の組成物。
  8. 請求項4に記載の免疫原性組成物を投与することを含む動物における免疫応答の誘導方法。
  9. 請求項6に記載の免疫原性組成物を投与することを含む動物における免疫応答の誘導方法。
  10. a)スタフィロコッカス・アウレウス培養物から得た培地を濃縮して、濃縮培地を得るステップ、
    b)前記濃縮培地を濾過して、保持物質を得るステップ、及び
    c)前記保持物質をプロテアーゼで消化して、SAE化合物を得るステップ
    を含む、請求項1に記載のSAE化合物の生産方法。
  11. 更に、
    d)SAEをダイアフィルトレーションを用いて濃縮するステップ
    を含む請求項10に記載の方法。
  12. ステップa)がスタフィロコッカス・アウレウスから得た培地を接線流濾過を用いて濃縮することを含む請求項10に記載のSAE化合物の生産方法。
  13. ステップb)がダイアフィルトレーションステップを含む請求項10に記載のSAE化合物の生産方法。
  14. a)スタフィロコッカス・アウレウス培養物から得た培地を濃縮して、濃縮培地を得るステップ、
    b)前記濃縮培地を濾過して、保持物質を得るステップ、及び
    c)前記保持物質をプロテアーゼで消化して、高分子量ポリサッカライド抗原を得るステップ
    を含む方法により生産される高分子量ポリサッカライド抗原。
  15. 請求項14に記載の高分子量組成物を含む免疫原性組成物。
  16. 高分子量組成物が免疫原性タンパク質担体に共有結合されている請求項15に記載の免疫原性組成物。
  17. 請求項15に記載の組成物を動物に投与することを含む免疫応答の誘導方法。
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