JP2005529996A - 重合法 - Google Patents

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カッツエン、スタンリー・ジェイ
リン、ズィロング
スピカ、アンソニー・エヌ
ケンドリック、ジェームス・エイ
ロジャー、スコット・ティー
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エクソンモービル・ケミカル・パテンツ・インク
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Abstract

目的の密度及び改良された環境応力割れ抵抗を有するポリエチレンを製造する重合方法が開示されている。エチレン及び任意に一つ以上のα−オレフィンコモノマー、担持されたクロム触媒及びアルキル金属助触媒を接触させてポリエチレンを製造する。そのポリエチレンの密度を測定し、そのポリエチレンの密度と目的の密度との間の差に応じて助触媒の濃度を調整する。その触媒及び助触媒は、反応器に別々に供給され得るか又は同時に供給され得て、触媒と助触媒を反応器に導入する前のそれらの予備接触を省略する。

Description

発明の詳細な説明
関連出願の相互的言及
本出願は、2002年、6月17日に出願された米国特許出願60/389,179に基づいて優先権を主張する。
発明の分野
本発明は、一般的に、エチレンを重合し、ポリエチレンを生成する方法に関する。特に、本発明は、担持されたクロム触媒及びアルキル金属助触媒の存在下で、気相反応器又はスラリー反応器において、コモノマーの添加をして又は添加なしにエチレンを重合する方法を提供する。
背景
ときにはフィリップス触媒と名づけられるクロム触媒は、オレフィン重合のためのよく知られた触媒である。それらの触媒において、酸化クロム(III)のようなクロム化合物は、シリカ、アルミナ、ジルコニア又はトリアのような一つ以上の無機酸化物の支持体に担持され、非還元化雰囲気中で加熱されることにより活性化される。米国特許第2,825,721号には、クロム触媒、及びその触媒を製造する方法が記載されている。例えば、米国特許第3,887,494号に開示されているように、シリカ−チタニア支持体を用いることによりポリマーメルトインデックスを増大させることも知られている。
欧州特許出願公開EP 1172381 A1には、トリアルキルアルミニウム化合物−担持されたクロム触媒を用いる、改良された環境応力割れ抵抗(ESCR)を有するといわれるエチレンポリマーを製造する方法が開示されている。無機支持体上の活性化されたクロム化合物が、不活性炭化水素溶媒中でトリアルキルアルミニウム化合物と処理されて、溶媒が除去されて、トリアルキルアルミニウム−担持されたクロム触媒が生成される。欧州特許出願公開EP 1172381 A1は、過還元及び関連するポリマー性質の劣化を避けるために、溶媒との接触時間を最短にしなくてはならないことを開示している。本文献は、さらに、ESCR及び衝撃抵抗のために、注意深く制御された水素−エチレン比で水素を用いることが必須であると教示している。望ましいポリマーの性質を得るために、接触時間、水素濃度、及び触媒合成において用いられるトリアルキルアルミニウムの量の注意深い制御に対する必要は、そのような方法の有用性を制限してしまう。
米国特許第6,174,981号には、シリカ−チタニア支持体上に担持されたクロム、及びトリアルキル硼素化合物を含有する触媒の存在下でエチレンと少なくとも一つのC乃至Cモノオレフィンを重合する方法が開示されている。しかし、その方法は、一般的に、いくつかの用途に望ましい密度値及びHLMI(高荷重メルトインデックス、I21.6)値よりも低いそれらの値を有する樹脂を生成する。家庭用工業化学物質用容器、排水管、圧力管及び水道管、ドラムのような工業用大量容器並びにジオメンブレンのような用途の樹脂を制御して製造する方法を提供することが望ましい。
発明の概要
一つの態様では、本発明は、エチレン、担持されたクロム触媒、及び13族アルキル金属助触媒を接触させ、ポリエチレンを製造し、そのポリエチレンの密度を測定し、そのポリエチレンの密度と目的の密度との差に応じて助触媒の濃度を調整することにより、コモノマーの添加なしに目的の密度を有するポリエチレンを製造する重合法を提供する。触媒と助触媒は、反応器に別々に供給され得るか又は同時に供給され得る。有利なことに、本方法は、触媒と助触媒を反応器に導入する前にそれらを予備接触する必要をなくす。さらに、本方法は、コモノマーの添加をせずに、望ましい密度、典型的には、0.935乃至0.960g/cmの範囲の密度のポリエチレンを製造する。
他の態様では、本発明は、エチレン、α−オレフィンコモノマー、担持されたクロム触媒及び13族金属アルキル助触媒を接触させてポリエチレンを製造し、そのポリエチレンの密度を測定し、そのポリエチレンの密度と目的の密度との差に応じて助触媒の濃度を調整することにより、目的の密度を有するポリエチレンを製造するための重合法を提供する。触媒と助触媒は、反応器に別々に供給され得るか又は同時に供給され得る。有利なことに、本方法は、触媒と助触媒を反応器に導入する前にそれらを予備接触する必要をなくす。
他の態様では、本発明は、エチレン、α−オレフィンコモノマー、担持されたクロム触媒及び13族金属アルキル助触媒を接触させてポリエチレンを製造し、そのポリエチレンの密度を測定し、そのポリエチレンの密度と目的の密度との差が、予め決定されている値よりも低くなるまで、そのポリエチレンの密度と目的の密度との差に応じて助触媒の濃度を調整することにより、目的の密度を有するポリエチレンを製造するための重合法を提供する。このようにして目的の密度が得られたら、ポリエチレンの密度をモニターし、ポリエチレンの密度と目的の密度の差に応じてコモノマーの濃度を調整する。触媒と助触媒は、反応器に別々に供給され得るか又は同時に供給され得る。有利なことに、本方法は、触媒と助触媒を反応器に導入する前にそれらを予備接触する必要をなくす。
他の態様では、本発明は、エチレン、α−オレフィンコモノマー、担持されたクロム触媒及び13族アルキル金属助触媒を接触させてポリエチレンを製造し、そのポリエチレンの密度を測定し、そのポリエチレンの密度と目的の密度との差に応じて助触媒の濃度を調整することにより、目的の密度を有するポリエチレンを製造するための重合法を提供する。本方法は、一定のコモノマー濃度で行われる。触媒と助触媒は、反応器に別々に供給され得るか又は同時に供給され得る。有利なことに、本方法は、触媒と助触媒を反応器に導入する前にそれらを予備接触する必要をなくす。
それらの方法は、管及びドラムに特に適する樹脂、すなわち、適する密度及び耐環境応力を有する樹脂、を提供する。このように、いくつかの態様では、本発明の方法は、ASTM D 1693、条件B(10%IGEPAL商標)により決定されるときに、少なくとも50時間、少なくとも100時間、少なくとも500時間、少なくとも750時間又は少なくとも1,000時間のESCRを有するポリエチレンを提供する。いくつかの態様では、本発明の方法は、ASTM D−5397−99により測定されたときに、少なくとも10時間、又は少なくとも15時間、又は少なくとも25時間、又は少なくとも50時間、又は少なくとも75時間の、ノッチ付き定引張荷重(Notched Constant Tensile Load)(NCTL)、公水路排水管の応力亀裂抵抗を有するポリエチレンを提供する。
他の態様では、本発明は、本発明の方法により製造されたポリエチレン樹脂、及びそのような樹脂から形成された物品を提供する。典型的な物品には、例えば、家庭用工業化学物質用容器、排水管、圧力管及び水道管、ドラム(典型的には、30又は50ガロンのドラム)のような工業用大量容器並びにジオメンブレンが含まれる。
詳細な記載
触媒系
触媒系には、担持されたクロム触媒及び助触媒が含有される。担持されたクロム触媒は、よく知られており、例えば、米国特許第2,825,721号に記載されている。一般的には、そのような触媒には、無機酸化物マトリックス上に担持されたクロム化合物が含まれる。典型的支持体には、珪素酸化物、アルミニウム酸化物、ジルコニウム酸化物及びトリウム酸化物並びにそれらの組み合わせが含まれる。種々のグレードのシリカ及びアルミナ支持体物質は、種々の商業的供給源から広範に入手できる。
特定の態様では、支持体はシリカである。適するシリカは、W.R.Grace and CompanyのDavison Chemical Divisionにより、商品名、Davison 952又はDavison 955で市販されている物質のような高表面積の非晶質シリカである。それらのシリカは、噴霧乾燥法により得られる球状粒子の形態であり、約300m/gの表面積及び約1.65cm/gの細孔容積を有する。粒状シリカも用いられ得る。
他の態様では、支持体はシリカ−チタニア支持体である。シリカ−チタニア支持体は、本技術分野でよく知られており、例えば、米国特許第3,887,494号に記載されている。シリカ−チタニア支持体は、米国特許第3,887,494号、第5,096,868号、又は第6,174,981号に記載されているように、シリカ及びチタン化合物を「同時ゲル化する」又は「同時沈殿する」ことにより製造され得る。そのようなコゲルは、珪酸ナトリウムのような珪酸アルカリ金属塩を硫酸、塩酸もしくは酢酸のような酸又は酸の塩と接触させることにより製造され得る。チタン成分は、酸溶液中又は珪酸アルカリ金属塩溶液中に都合よく溶解され得て、シリカとともに同時沈殿され得る。チタン化合物は、いずれかの形態における酸中に組み入れられ、次にその形態において、珪酸塩と前記酸との組み合わせにおいて生成されるシリカゲル中に組み入れられ、続いてその形態から、か焼時に酸化チタンに変換可能である。適するチタン化合物には、TiCl及びTiClのようなハロゲン化物、硝酸化物、硫酸化物、蓚酸化物及びチタン酸アルキルが含まれるが、それらに限定されない。酸として二酸化炭素が用いられる場合、チタンは、珪酸アルカリ金属塩それ自体に組み入れられ得る。酸の塩を用いる場合、チタン化合物は、珪酸アルカリ金属塩に組み入れられ、そのような場合、都合のよいチタン化合物は、その珪酸塩を沈殿させない、水に可溶性の物質であり、すなわち、それらは、例えば、KTiO(C)・HO、(NH)TiO(C)・HO及びTi (C)・HOのような種々の蓚酸チタンのような、か焼時に酸化チタンに変換可能な物質である。本明細書で用いられるように、「シリカ−チタニア」支持体という用語には、それらの同時沈殿法又は同時ゲル化法、又はチタニア及びシリカの両方が支持体に組み入れられる他の方法のいずれかにより生成される支持体が含まれる。
他の態様では、担持されたクロム触媒を表面改質することによりチタンが組み入れられる。本明細書で用いられるように、「チタン−表面改質された担持されたクロム触媒」は、さらに改質され、チタンを含有するいずれかの担持されたクロム触媒を含むことを意味し、例えば、C.E.MarsdenによるPlastics,Rubber and Composites Processing and Applications、21巻(1994年)、193−200頁を参照。例えば、炭化水素中でクロム触媒をスラリー化し、そのスラリーをチタンアルコキシド、Ti(OR)と接触させることにより担持されたクロム触媒を改質し、加熱して、乾燥させた、チタン−表面改質された担持されたクロム触媒を製造することが知られている。前記アルコキシドのアルキル基Rは、C乃至Cの線状又は分岐状のアルキル基であり得て、適するチタンアルコキシドの特定の例は、チタンテトライソプロポキシドである。担持されたクロム触媒にチタンを含有させる他の方法は、気体流動化条件下で、固体の担持されたクロム触媒と、テトラアセト酢酸チタンのような固体のチタン化合物とを加熱し、それによって、チタン化合物を昇華させ、担持されたクロム触媒上にチタンを、恐らく酸化チタンとして、沈積する方法である。
好ましくは、チタン化合物は、0.5重量%、又は1重量%、又は2重量%、又は3重量%、又は5重量%、のチタンの下限から、12重量%、又は10重量%、又は8重量%、又は6重量%、の上限までの量で一般的に存在し、いずれかの下限からいずれかの上限までの範囲が意図される。
前記クロム化合物は、本技術分野で知られた便利な方法において組み入れられる。例えば、クロム化合物及び任意にチタン化合物を、酸物質又は珪酸塩中に溶解し、シリカとともに同時沈殿させる。この方法に適するクロム化合物は、硫酸クロム(III)である。触媒系にクロム化合物を組み入れる他の方法は、酸化クロム(III)に変換できるクロム化合物の炭化水素溶液を用い、噴霧乾燥されるか又は共沸乾燥された(すなわち、キセロゲル)後の支持体を含浸する方法である。そのような物質の例は、クロム酸t−ブチル、アセチルアセトン酸クロム等である。適する溶媒には、ペンタン、ヘキサン、ベンゼン等が含まれるがそれらに限定されない。代替として、クロム化合物の水溶液を支持体と単純に物理的に混合し得る。それらの種類の触媒系は、米国特許第3,887,494号に開示されている。
触媒中にクロムは、0.1重量%、又は0.5重量%、又は0.8重量%、又は1.0重量%、又は1.5重量%、の下限から、10重量%、又は8重量%、又は5重量%、又は3重量%の上限までの量で存在し得て、いずれかの下限からいずれかの上限までの範囲が意図される。
担持されたクロム触媒は市販されている。適する市販のクロム触媒には、約1重量%のCrを含有する、W.R.Grace & Co.の製品であるHA30W及びHA30LFが含まれる。
担持されたチタン−クロム触媒も市販されている。適する市販のチタン−クロム触媒には、C−233307、C−25305、C−25345、C−23305及びC−25307のようなPQ Corporationからのチタン−表面改質されたクロム触媒が含まれる。市販のチタン−表面改質されたクロム触媒は、典型的には、約1乃至5重量%のTi及び1重量%のCrを含有する。
先に記載したいずれかの支持体において、支持体は、アルミナ、トリア又はジルコニアのような他の無機酸化物も含み得る。さらに、その支持体は、フッ素添加によるような本技術分野で公知の種々の方法により処理され得る。
触媒は、使用する前に、非還元化雰囲気中で、便利には、空気中又は酸素富有化雰囲気中で乾燥触媒系を加熱することにより活性化される。か焼温度は、400℃、又は450℃、又は500℃、又は550℃から、900℃、又は800℃、又は700℃までであり得て、いずれかの下限からいずれかの上限までの範囲が意図される。特定の態様では、か焼温度は、600℃より高い温度である。典型的な加熱時間は、30分乃至50時間であることができ、2乃至20時間で一般的に十分である。理論に束縛されることを欲しないが、か焼操作により、クロムの少なくとも実質的部分が6価の形態に酸化されたクロムが得られると考えられる。か焼は、その物質が冷却されると流動化空気の流れが流れ続ける流動化空気の流れ中で行われる。特定の例として、触媒は円筒管中に入れられ、予め設定された温度、典型的には400℃乃至900℃の温度に加熱され、約6時間温度に保持されながら分当り約2フィートの線速度において乾燥空気中で流動化され得る。活性化された触媒は、さらさらした粉末として回収される。触媒は又、連続の気体の組成物で活性化され得る。例えば、その触媒は、窒素中で第一の温度において、続いて空気により第二の温度において最初に加熱され得て、続いて窒素下で周囲温度に冷却される。活性化は又、空気工程及び/又は窒素工程の間に流動化気体として一酸化炭素を用いる短期間を含む。活性化の終わりに、触媒は、周囲温度に冷却され、重合反応器中の使用のために窒素下で貯蔵される。
以下に記載されるように、触媒は、助触媒と組み合わせて用いられる。一般的に、助触媒は、13族金属のアルキル金属であり得る。助触媒は、式、MR(式中、Mは13族金属であり、各Rは独立して線状又は分岐状のC、又はC、又はC乃至C12、又はC10、又はCアルキル基である)の化合物であり得る。2つ以上のそのようなアルキル金属の混合物も意図され、それらの混合物は本明細書中で用いられる「助触媒」という用語の範囲に含まれる。
特定の態様において、Mは硼素である。この態様の特定の面では、各Rはエチルであり、すなわち、助触媒はトリエチル硼素(TEB)である。
他の特定の態様では、Mはアルミニウムである。この態様において、適する助触媒の特定の例はトリイソブチルアルミニウム(TIBAL)及びトリn−オクチルアルミニウム(TNOA)である。
いくつかの態様では、助触媒は、(I)、又は(II)、又は(I)及び(II)の両方による量で用いられ得る:
反応希釈剤中の助触媒の濃度は、0.1ppm、又は1ppm、又は5ppm、又は10ppm、又は20ppm、又は30ppm、又は40ppm、から100ppm、又は90ppm、又は80ppm、又は70ppm、又は60ppmまでであり、いずれかの下限からいずれかの上限までの範囲が意図される。助触媒の濃度は、希釈剤相の1,000,000重量部当り助触媒の重量部として表される。
助触媒のモル数対クロムのモル数の比は、0.1:1、又は0.5:1、又は1:1、又は2:1、又は3:1、又は4:1の下限から、10:1、又は8:1、又は7:1又は6:1の上限までであり、いずれかの下限からいずれかの上限までの範囲が意図される。
反応系に存在する毒の量によって、より多い又はより少ない助触媒が用いられ得る。助触媒を消費し得る又は不活性化し得る反応器系における毒には、例えば、酸素、水、一酸化炭素又は二酸化炭素が含まれる。
一つの態様では、担持されたクロム触媒及び先に記載されたトリアルキルアルミニウム助触媒を提供し、前記触媒及び助触媒を接触させ、触媒系を生成することにより、重合反応器において触媒系を生成させる。前記触媒及び助触媒は、触媒及び助触媒を反応器に同時に供給するか又は前記触媒及び助触媒を反応器に別々に供給することにより、前記触媒及び助触媒が接触され得る。触媒及び助触媒は、供給する又は同時に供給する工程の前には、接触されない。
他の態様では、600℃より高い温度で活性化された担持されたクロム触媒及び先に記載された13族アルキル金属助触媒を提供し、前記触媒及び助触媒を接触させ、触媒系を生成させることにより、重合反応器において触媒系が生成される。前記触媒及び助触媒は、前記触媒及び助触媒を反応器に同時に供給するか又は前記触媒及び助触媒を反応器に別々に供給することにより、前記触媒及び助触媒が接触され得る。前記触媒及び助触媒は、供給する又は同時に供給する工程の前には、接触されない。
重合法
本発明の方法は、一般的に、攪拌されたスラリー反応器もしくはスラリーループ型反応器のようなスラリー反応器又は気相反応器で行われ得る。例示目的のために、本方法は、特にスラリーループ型反応器に関して後に記載される。しかし、本方法は、その特定の反応器構成に限定されない。
スラリーループ型オレフィン重合反応器は、一般的に、連続的ループ形状管と記載され得る。いくつかの場合において、その反応器デザインは、一般的に、「O」形状であり得る。軸方向ポンプのような一つ以上の流体循環装置が、管中で反応器構成成分の循環流れ又は流れを形成するように管中で望ましい方向に反応器構成成分を進ませる。望ましくは、流体循環装置は、反応器構成成分の高速度の移動、並びに非常に強力なそしてよく画定された混合パターンを与えるように設計される。その反応器は、ポリマー重合により生成される熱を除去するために、冷却水で全体的に又は部分的に覆われ得る。
スラリーループ型オレフィン重合反応器では、重合媒体には、モノマー、任意のコモノマー及び炭化水素溶媒又は希釈剤、有利には、プロパン、イソブタン、ヘキサン、ヘプタンもしくはシクロヘキサンのような脂肪族パラフィン、又は例えばトルエンのような芳香族希釈剤又はそれらの混合物が含まれる。重合は、50℃、又は60℃、又は70℃、又は80℃、又は90℃の下限から、150℃、又は140℃、又は130℃、又は120℃、又は110℃、又は100℃の上限までの温度で行われ、いずれかの下限からいずれかの上限までの範囲が意図される。特定の態様では、重合は、95℃より高い、又は100℃より高い温度で行われる。他の特定の態様では、重合は、100℃より高く、110℃までの温度T(すなわち、100℃<T≦110℃)で行われる。圧力は、約100psiaから約700psiaまで(0.69−4.8MPa)で変わり得る。付加的な記載は、米国特許第5,274,056号及び第4,182,810号並びにPCT出願公開WO94/21962になされている。そのように、反応器構成成分は、一般的に、担持された触媒及び重合されるオレフィンのような固体と、先に記載されたもののような液体の両方の組み合わせである。反応器構成成分中の固体の割合は、反応器構成成分の60重量%もの高さであり得る。典型的には、固体の重量%は、45乃至55重量%の範囲である。
スラリーループ型オレフィン重合反応器は、単一段階法又は複数段階法で操作され得る。複数段階処理では、オレフィンの重合は、2つ以上の反応器で行われる。それらの反応器は、直列に、並列に又はそれらの組み合わせで配置され得る。
本発明の方法は、エチレンのスラリー重合において用いられ、本明細書で記載された性質を有するポリエチレンホモポリマー又はコポリマーが生成される。いくつかの態様では、少量の、典型的には1重量%未満、又は0.5重量%未満、又は0.1重量%未満、又は0.05重量%未満、又は0.01重量%未満の他の重合性オレフィンがエチレン供給原料中に存在し得ることを認識すべきであるが、本方法は、コモノマーの添加なしに、すなわち、モノマー供給原料は、本質的にエチレンであり、コモノマーが意図的には添加されずに行われる。 理論に束縛されることを欲しないが、本発明の方法は、現場で重合性コモノマーの生成をもたらし、次にポリエチレンに組み入れられると考えられる。このように、コモノマーの添加がなくても本発明の方法において生成されたポリエチレンは、短鎖分枝、及び典型的にはポリエチレンコポリマーと関連する他の性質を有し得る。
いくつの態様では、エチレンと少なくとも一つのコモノマーの両方が反応器に供給される。適するコモノマーには、C−C20α−オレフィン又はC−C12α−オレフィンのようなα−オレフィンが含まれる。α−オレフィンコモノマーは、線状又は分岐状であり、望ましい場合、2つ以上のコモノマーが用いられ得る。適するコモノマーの例には、線状C−C12α−オレフィン、及びC−Cアルキル分枝又はアリール基を有するα−オレフィンが含まれる。特定の例には、プロピレン;3−メチル−1−ブテン;3,3−ジメチル−1−ブテン;1−ペンテン;一つ以上のメチル、エチルもしくはプロピル置換基を有する1−ペンテン;一つ以上のメチル、エチルもしくはプロピル置換基を有する1−ヘキセン;一つ以上のメチル、エチルもしくはプロピル置換基を有する1−ヘプテン;一つ以上のメチル、エチルもしくはプロピル置換基を有する1−オクテン;一つ以上のメチル、エチルもしくはプロピル置換基を有する1−ノネン;エチル−、メチル−もしくはジメチル−置換1−デセン;1−ドデセン;及びスチレンが含まれる。上記のコモノマーのリストは、単に例示であり、限定することを意図しないことを認識すべきである。好ましいコモノマーには、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン及びスチレンが含まれる。
他の有用なコモノマーには、共役及び非共役ジエンが含まれ、それらは、ターポリマー組成物中に少量含有され得る。コモノマーとして有用な非共役ジエンは、6乃至15の炭素原子を有する、直鎖の炭化水素ジオレフィン類又はシクロアルケニル置換アルカン類である。適する非共役ジエンには、例えば、(a)1,4−ヘキサジエン及び1,6−オクタジエンのような直鎖非環式ジエン、(b)5−メチル−1,4−ヘキサジエン、3,7−ジメチル−1,6−オクタジエン及び3,7−ジメチル−1,7−オクタジエンのような分岐鎖非環式ジエン、(c)1,4−シクロヘキサジエン、1,5−シクロヘキサジエン及び1,7−シクロドデカジエンのような単環脂環式ジエン、(d)テトラヒドロインデン、ノルボルナジエン、メチル−テトラヒドロインデン;ジシクロペンタジエン(DCPD);ビシクロ−(2.2.1)−ヘプタ−2,5−ジエン;5−メチレン−2−ノルボルネン(MNB)、5−プロペニル−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、5−(4−シクロペンテニル)ノルボルネン、5−シクロヘキシリデン−2−ノルボルネン及び5−ビニル−2−ノルボルネン(VNB)のような、アルケニル、アルキリデン、シクロアルケニル及びシクロアルキリデンノルボルネンのような複数環脂環式縮合及び架橋環ジエン並びに(e)ビニルシクロヘキセン、アリルシクロヘキセン、ビニルシクロオクテン、4−ビニルシクロヘキセン、アリルシクロデセン及びビニルシクロドデセンのようなシクロアルケニル置換アルケン類が含まれる。典型的に用いられる非共役ジエンのなかで、好ましいジエンは、ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン及びテトラシクロ(△−11,12)−5,8−ドデセンである。特に好ましいジオレフィンは、5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)、1,4−ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン(DCPD)、ノルボルナジエン及び5−ビニル−2−ノルボルネン(VNB)である。
用いられるコモノマーの量は、ポリオレフィンの望ましい密度及び選ばれる特定のコモノマーによる。当業者は、望ましい密度を有するポリオレフィンを製造するのに適する適切なコモノマー含量を容易に決定できる。本明細書で用いられるように、「コモノマー」という用語には、2つ以上のコモノマーの混合物が含まれる。
触媒及び助触媒は、別の入り口から、もしくは共通の入り口から順にというようにスラリー反応器に別々に供給され得るか又は同時に供給され得る。本明細書で用いられているように、「同時に供給される」という用語は、触媒供給流れ及び助触媒供給流れが組み合わされて一緒に反応器に供給されることを意味する。この同時に供給されること又は供給原料流れが組み合わされることは、担持されたクロム触媒を重合反応器に導入する前に、その触媒がトリアルキルアルミニウム助触媒と処理され、乾燥されて、所定のAl:Cr比の乾燥触媒を生成する、欧州特許第1172381号におけるような先行技術において要求される予備接触とは異なる。本発明の方法は、有利なことに、そのような予備接触工程の必要をなくす。
いくつかの態様では、本発明は、目的の密度を有するポリエチレンを製造する方法を提供する。ポリエチレンの密度は、PCT出願公開WO01/09203及び米国特許暫定出願第60/345337に記載されたオンライン分光学的技術のような、ポリマーの密度についての迅速に測定できるパラメーターに対応するリアルタイムのオンライン分析技術により決定され得る。代替としては、ポリエチレン密度は、ポリエチレンを周期的にサンプリングし、ASTM D1505−68及びASATM D1928により密度を決定することにより決定され得る。
助触媒の濃度は、ポリエチレンの密度と目的の密度との差に応じて調整される。ポリマーの密度を低減させるためには、反応器への助触媒の供給速度を増大させることにより、助触媒の濃度を増大し得る。反対に、ポリマーの密度を増大するためには、反応器への助触媒の供給速度を低減させることにより、助触媒の濃度を低減し得る。望ましい場合は、反応器媒体をサンプリングすることにより助触媒の濃度が決定され得る。しかし、助触媒の実際の濃度を測定する必要がないことは、本発明方法の特別な利点である。このように、助触媒を反応器に供給し、公称の助触媒濃度を与え、その後に、いくつかの態様では、測定されたポリマーの密度と目的の密度との差に応じて助触媒濃度を調整する。助触媒の濃度は調整されるが、反応器媒体中の実際の濃度が測定される必要はない。
目的の密度に達したら、一般的には、反応器中の毒の量における変動により活性な助触媒の程度が変化した場合のみに、助触媒の濃度が調整を必要とする。そのような変化が生じたという指標は、毒の含有率が増大した場合、ポリマー密度における増大であり、又は毒の含有率が低減した場合、ポリマー密度における低減である。このように、助触媒の濃度を調整することにより、目的の密度を有するポリエチレンを得る方法が提供される。助触媒濃度の調整又は供給速度の調整は、本技術分野でよく知られた作業者の手動での制御又はコンピューターによる自動化制御系によるようないずれかの望ましい方法により行われ得る。
いくつかの態様では、エチレンは、コモノマーの意図的な添加なしに重合される。理論に束縛されることを欲しないが、担持されたクロム触媒及び助触媒の存在下でのエチレンの重合により、重合副生物としてα−オレフィンが生成されると考えられる。現場で生成されたα−オレフィンはエチレンと共重合され得て、コモノマーの添加なしに、短鎖の分枝を有するポリエチレンコポリマーが生成される。短鎖分枝は、ポリマー密度を低減させる。反応器中の助触媒の濃度を増加させることにより、現場でのコモノマー生成の量が増大され、そのことにより、ESCRが改良され、ポリマー密度が低減される。生成される現場でのα−オレフィンは、ブテン、ヘキセン、オクテン及びデセンのような短鎖のα−オレフィンであると考えられ、それらのコモノマーは、種々の長さの、そして別に添加されたコモノマーよりもポリマー鎖において、より均等に分布されたコポリマーにおける短鎖分枝を与えると考えられる。結果として、現場で生成されたコモノマーは、所定のポリマー密度では、等量の添加されたコモノマーよりもポリマーのESCRを改良することにおいて、より効果的であると考えられる。
望ましい密度が現場で生成されたコモノマーのみでは達成されない場合、α−オレフィンコモノマーが反応器に供給され得る。
他の態様では、本発明は、ESCRが密度とは独立して制御され得る、制御されたESCR及び密度を有するポリエチレンを製造するスラリー重合法を提供する。この態様では、エチレンと少なくとも一つのα−オレフィンコモノマー、担持されたクロム触媒及び助触媒は、スラリー反応器中で接触され、ポリエチレンを生成する。ポリエチレンの密度が測定され、そのポリエチレンの密度と目的の密度との差が、予め決定された値よりも低くなるまで、そのポリエチレンの密度と目的の密度との差に応じて反応器中の助触媒の濃度が調整される。予め決定された値は、例えば、±0.005g/cm、又は±0.003g/cm、又は±0.001g/cm、又は±0.0005g/cmであり得る。目的の密度を得るための助触媒の調整は、所定のコモノマー濃度において行われ得る。
一つの態様では、このように目的の密度が要求される許容範囲内で得られたら、ポリエチレンの密度がモニターされ、コモノマーの濃度が、そのポリエチレンの密度と目的の密度との差に応じて調整される。
他の態様では、このように目的の密度が要求される許容範囲内で得られたら、一定のコモノマー濃度において、ポリエチレンの密度がモニターされ、助触媒の濃度が、そのポリエチレンの密度と目的の密度との差に応じて調整される。
本明細書で記載された態様のいずれかにおいて、分子量を制御することが望ましい場合に、本技術分野でよく知られているように、水素が用いられ得る。
生成物
本発明の方法において製造されたポリエチレンは改良された、環境応力割れ抵抗(ESCR)のような改良された性質を示す。ESCRは、応力下での、かつ表面活性剤のような有機作用物質の存在下での亀裂に対するポリエチレンの抵抗の尺度である。ESCRは、ASTM D1693、条件B、10%IGEPAL商標により測定される。
種々の態様において、ポリエチレン生成物は、下記の性質:
少なくとも50時間、又は少なくとも100時間、又は少なくとも500時間、又は少なくとも750時間、又は少なくとも1,000時間のESCR;
少なくとも10時間、又は少なくとも15時間、又は少なくとも25時間、又は少なくとも50時間のノッチ付き定引張荷重(NCTL);
0.1g/10分、又は0.5g/10分、又は1g/10分、又は10g/10分、又は20g/10分、又は30g/10分、又は40g/10分の下限から、100g/10分、又は80g/10分、又は60g/10分の上限までの(いずれかの下限からいずれかの上限までの範囲が意図される)高荷重メルトインデックス(I21.6);
0.01g/分、又は0.1g/分、又は0.5g/分、又は1g/分、又は10g/分、又は20g/分、又は30g/分、又は40g/分の下限から、100g/分、又は80g/分、又は60g/分の上限までの(いずれかの下限からいずれかの上限までの範囲が意図される)メルトインデックス(I2.16);
0.935g/cm、又は0.940g/cm、又は0.945g/cm、又は0.950g/cmの下限から、0.960g/cm、又は0.955g/cmの上限までの(いずれかの下限からいずれかの上限までの範囲が意図される)密度
の一つ以上を有する。
有利なことに、本発明の方法は、一貫したESCR及び密度を有するポリエチレンを製造するために用いられ得る。
実施例
環境応力割れ抵抗(ESCR)(折り曲げ片)を、ASTM D 1693、条件B、10%IGEPAL商標により測定する。IGEPAL商標は、Rhone Polenc(ニュージャージー州Cranbury)から入手できるノニルフェノキシポリ(エチレンオキシ)エタノール表面活性剤である。本明細書で記載されたすべてのESCR値は、ASTM D 1693、条件B、10%IGEPAL商標F50値であり、時間の単位で示される。
ポリマー密度(g/cm)は、圧縮成形された試料を用い、時間当り15℃において冷却され、室温で40時間、状態調節されることにより、ASTM D1505−68及びASTM D1928、操作Cにより決定される。
ポリマーの溶融流量は、ASTM D−1238−57Tにより190℃において測定され得る。I21.6は、ASTM D−1238−57T、条件Fにより測定されたポリマーの「フローインデックス」又は溶融流量であり、I2.16は、ASTM D−1238−57T、条件Eにより測定されたポリマーの「メルトインデックス」又は溶融流量である。I2.16に対するI21.6の比は、「メルトフロー比」又は「MFR」である。溶融流量I21.6は又、ときには「高荷重メルトインデックス」又は「HLMI」と名づけられる。溶融流量は、10分当たりのg数(g/10分)又は同等に分当りデシグラム数(dg/分)の単位で報告される。
重合は、市販の、約1重量%のCrを含有するシリカに担持されたクロム触媒であり、W.R.Grace & Co.から入手可能なHA30LFを用いて行った。
優先権証明書書類を含む本明細書において引用されたすべての特許、試験操作及び他の文献は、そのような開示が本発明と矛盾しない程度に、そしてそのような組み入れが可能であるすべての地域では引用により完全に組み入れられる。
このように上記に詳細に本発明が記載されたが、以下は、限定をせずに、好ましい態様:(a)(i)エチレンを含むモノマー、
(ii)担持されたクロム触媒及び(iii)13族金属のアルキル金属から選ばれる助触媒を重合条件下で接触させ、ポリエチレンを生成する工程、(b)前記ポリエチレンの密度を決定する工程並びに(c)前記ポリエチレンの密度と目的の密度との間の差に応じて助触媒の濃度を調整する工程を含む、目的の密度を有するポリエチレンを生成する方法、を記載することが意図されており、上記の方法は、下記のさらにより好ましい態様:前記方法がα−オレフィンコモノマーの添加なしに行われる態様;前記方法がα−オレフィンコモノマーの添加をして行われる態様;前記接触がスラリー重合条件下で行われ、前記方法が所定のコモノマー条件において行われる態様;前記方法がスラリー反応器において行われる態様;前記の担持されたクロム触媒がシリカ−チタニア支持体に担持されたクロムを含む態様;前記の担持されたクロム触媒が、チタン−表面改質されたクロム触媒を含有する態様;前記助触媒が式、MR(式中、Mは13族金属であり、各Rは独立して線状又は分岐状のC乃至C12アルキル基、好ましくはC乃至Cアルキル基、より好ましくは各Rはエチル基である)の化合物を含む態様;Mは、硼素、アルミニウム又はそれらの混合物である態様;前記助触媒がトリイソブチルアルミニウム又はトリ−n−オクチルアルミニウムを含む態様;接触させる工程が、重合反応器に触媒と助触媒を別々に供給することを含む態様;接触させる工程が、重合反応器に触媒と助触媒を同時に供給することを含む態様;前記重合が80℃乃至120℃の温度、好ましくは100℃より高い温度、より好ましくは100℃より高く110℃までの温度で行われる態様;接触工程の前に触媒が400℃乃至900℃の温度に、より好ましくは600℃より高い温度に、加熱されることにより活性化される態様;前記ポリエチレンが、0.1g/10分乃至100g/10分、好ましくは少なくとも10g/10分、より好ましくは少なくとも20g/10分の高荷重メルトインデックス(溶融流量I21.6)を有する態様;前記ポリエチレンが、0.01g/10分乃至100g/10分のメルトインデックス(溶融流量I2.16)を有する態様、前記ポリエチレンの密度が0.935g/cm乃至0.960g/cm、好ましくは0.950g/cm乃至0.960g/cmを有する態様、
前記ポリエチレンが少なくとも50時間、好ましくは少なくとも500時間の環境応力割れ抵抗(ESCR)を有する態様、前記ポリエチレンが少なくとも50時間のノッチ付き定引張荷重(NCTL)を有する態様;並びに前記の好ましい態様のいずれか及び一つ以上の好ましい態様による方法により製造されたポリエチレン樹脂にも向けられている好ましい態様;並びに前記ポリエチレン樹脂を含有する物品、特に前記物品が、家庭用工業的化学物質用容器、排水管、圧力管、導管、ドラム又はジオメンブレンである物品に向けられた好ましい態様の一つ以上を有する。

Claims (10)

  1. (a)(i)エチレンを含むモノマー、
    (ii)担持されたクロム触媒及び
    (iii)13族金属のアルキル金属から選ばれる助触媒
    を重合条件下で接触させ、ポリエチレンを生成する工程、
    (b)前記ポリエチレンの密度を決定する工程並びに
    (c)前記ポリエチレンの密度と目的の密度との間の差に応じて助触媒の濃度を調整する工程
    を含む、目的の密度を有するポリエチレンを生成する方法。
  2. 前記方法がα−オレフィンコモノマーの添加なしに行われる、請求項1に記載の方法。
  3. 前記方法がα−オレフィンコモノマーの添加をして行われる、請求項1に記載の方法。
  4. 前記方法がスラリー反応器において行われる、請求項1乃至3のいずれか1請求項に記載の方法。
  5. 助触媒が式、MR(式中、Mは硼素、アルミニウム又はそれらの混合物から選ばれ、各Rは独立して線状又は分岐状のC乃至C12アルキル基である)の化合物を含む、請求項1乃至4のいずれか1請求項に記載の方法。
  6. 接触させる工程が、触媒と助触媒を別々に重合反応器に供給することを含む、請求項1乃至5のいずれか1請求項に記載の方法。
  7. 接触させる工程が、触媒と助触媒を重合反応器に同時に供給することを含む、請求項1乃至5のいずれか1請求項に記載の方法。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1請求項に記載の方法により生成されるポリエチレン樹脂。
  9. 請求項8に記載のポリエチレン樹脂を含有する物品。
  10. 前記物品が、排水管、圧力管、導管、ドラム又はジオメンブレンである、請求項9に記載の物品。
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