JP2005529799A - 流体力学的ブレーキ - Google Patents

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Abstract

本発明は、固定子1と回転子2とを備え、これらの固定子1と回転子2はトロイダル空間7を形成するように配置されており、また制動作用を行うためにトロイダル空間7に供給される媒体と、トロイダル空間7からの出口からトロイダル空間7への入口への媒体の移送を提供する第1パイプ回路35と、貯蔵空間34からトロイダル空間7への媒体の移送を提供する第2パイプ回路37とを備えた、流体力学的ブレーキに関する。第2パイプ回路37は、第1パイプ回路35に対応する第1入口42に対して個別に配置された第2入口44を経てトロイダル空間7への媒体の移送を提供する。

Description

本発明は、特許請求の範囲における請求項1の前文に記載の流体力学的ブレーキに関する。
自動車における制動機など流体力学的ブレーキの作動媒体として、油が通常使用されている。油は、制動機の固定子と回転子とによって画成されたトロイダル空間(toroidal space)に供給される。油はトロイダル空間の中で回転子に、したがって回転子に連結された自動車の動力伝達系統に制動作用を加える。結果として生じる制動過程中に、油の運動エネルギーは熱エネルギーに変換される。トロイダル空間を離れると、油はパイプ回路を経て熱交換器に至り、その後、冷却された油はトロイダル空間に戻される。油の過熱を防止するために、トロイダル空間を通過する大量の流れを維持することが重要である。大量の油の流れによって、循環する油によるトロイダル空間につながる制動機の効果的な冷却もまた可能になる。トロイダル空間を通過する大量の油の流れを達成する簡単な方法は、回転子の動作中にトロイダル空間の中で発生する圧力差を利用することである。
WO02/04835は、上述の圧力差がトロイダル空間を通過する大量の油の流れを提供するために利用される、トロイダル空間に油の入口と出口とを有利に位置付けることを記載している。この目的のために、入口は固定子の表面に配置された複数の入口孔を組み込み、ここで制動機の動作中に低圧が発生する。出口は固定子の表面に配置された出口孔を組み込んでおり、ここで制動機の動作中に比較的高い圧力が発生する。したがって油は入口孔を経てトロイダル空間の中へ容易に導かれ、出口穴を経てトロイダル空間から高圧でパイプ回路へ押される。そのパイプ回路は、冷却後に油をトロイダル空間に再循環することを目的とするものである。オイル・サンプからの油も、制動機のブレーキ作動中にトロイダル空間に連続的に供給される。これは、冷却後にトロイダル空間に油を再循環するパイプ回路内で広がる高圧にまで、オイル・サンプからの油をポンプで昇圧することを必然的に伴う。したがってポンプは、少なくとも前記パイプ回路中の圧力と同じ高さの圧力をオイル・サンプからの油に分与するための十分な容量を有していなければならないという点で、厳しい要件が必要とされる。この場合、厳しい要件はまた、漏えいの発生を防ぐためにポンプに隣接するパイプ回路にも適用される。
本発明の目的は、比較的簡単でしたがって低廉なパイプ回路を通じて、貯蔵空間から流体力学的ブレーキのトロイダル空間への媒体の供給を可能にする、流体力学的ブレーキを提供することである。
この目的は、請求項1の特徴部分に指摘された性質を特徴とする冒頭に述べた種類の流体力学的ブレーキによって達成される。貯蔵空間からトロイダル空間への個別の第2入口まで延びる媒体用の個別の第2パイプ回路を使用することは、第1パイプ回路にあるものと同じ高さの媒体圧力を第2パイプ回路内の媒体に分与する必要はないことを意味する。媒体を比較的適度の正圧で移送するこのような第2パイプ回路における漏えいのリスクは、高圧の媒体が存在するパイプ回路におけるそれよりもはるかに少ない。これは、第2パイプ回路を比較的簡単に設計できて、比較的低コストで提供できることを意味する。
本発明の好ましい実施例によれば、第2入口は、少なくとも1つの入力孔を組み込み、この入力孔は、制動過程中の圧力が第1パイプ回路における媒体の圧力よりも実質的に常に低い領域に位置している。第2入口に隣接するトロイダル空間内の圧力が低いほど、通常大気圧が存在する貯蔵空間からトロイダル空間へ媒体を導くために必要な容量は小さい。トロイダル空間の前記領域内における圧力が、ほとんどの制動過程中に、実質的に大気圧に対応することは有利である。実質的に、トロイダル空間と貯蔵空間との間に圧力差はない。これは、媒体をトロイダル空間へ移送するために必要な容量は比較的小さいこと、及びしたがって第2パイプ回路における漏えいのリスクはわずかであることを意味する。
本発明の別の好ましい実施例によれば、前記入力孔はトロイダル空間において実質的に中央に位置する。トロイダル空間の中央領域は通常、実質的に大気圧と異ならない圧力を示す。したがって、第2パイプ回路が媒体をトロイダル空間の前記中央領域に供給することは有利である。第2入口をブレードの自由端部分に隣接して置くこともできる。固定子と回転子のブレードは、実質的に中央に位置する平面まで延びる自由端部分を有し、この平面は固定子と回転子との間のトロイダル空間を通って延在する。第2入口は固定子の中に位置することが好ましい。回転子とは異なり、固定子は定置しているので、第2パイプ回路を、固定子ブレードを通って延在するように配置することは、回転子ブレードを通るより複雑さが少なくなる。
本発明の別の好ましい実施例によれば、第2パイプ回路は、媒体をトロイダル空間へ移送するためのポンプを組み込んでいる。このようなポンプが必要とする容量は比較的小さく、比較的簡単な設計である。なぜなら、貯蔵空間における媒体圧力とトロイダル空間の第2入口に隣接する領域における媒体圧力との差が比較的小さいからである。したがって、そのようなポンプは、比較的わずかなコストで提供される可能性がある。前記ポンプはギヤ・ポンプであることが有利である。ギヤ・ポンプは、構成部品の個数が少ない比較的簡単な設計のポンプである。ギヤ・ポンプは、従来、自動車における制動機などの流体力学的ブレーキに使用されている。ここで該当する場合には、ギヤ・ポンプは回転子と同じシャフトに連結されて、かつこれによって駆動される。したがってギヤ・ポンプは自動車の動力伝達系統に連結され、自動車とともに連続的に作動し、自動車の動作中には媒体を連続的に貯蔵空間から供給する。ギヤ・ポンプは、制動機が作動しているときは媒体をトロイダル空間へ供給するが、制動機が作動しないときはトロイダル空間を通って媒体を貯蔵空間へ戻す。
本発明の別の好ましい実施例によれば、トロイダル空間への第1入口は、固定子の半径方向に外側の領域にある少なくとも1つの入力孔を組み込んでいる。第1入口のこのような位置決めは、トロイダル空間の周りに半径方向内側に延在する入口に隣接する第1パイプ回路の部分を不要とする。トロイダル空間からの出口はまた、固定子の半径方向に外側の領域に位置することが好ましい。出口のこのような位置決めは同様に、トロイダル空間の周りに半径方向内側に延在する出口に隣接する第1パイプ回路の部分を不必要にする。固定子の半径方向に外側の領域に位置する第1パイプ回路の入口と出口との両方を有する流体力学的ブレーキを、占有空間が小さくなるように作成することができる。
本発明の好ましい実施例を、添付の図面を参照して例示として以下に説明する。
図1は、流体力学的ブレーキを自動車の制動機の形で示す。制動機は固定子1と回転子2とを含む。固定子1は環状シェル3を有し、環状シェル3に沿って複数のブレード4が等間隔で配置されている。回転子2は環状シェル5と対応する設計で、環状シェル5は、これに沿ってやはり等間隔に配置された複数のブレード6を組み込んでいる。固定子1と回転子2のそれぞれのシェル3、5は互いに同軸に配置されているので、これらは一緒に1つのトロイダル空間7を形成する。回転子2は、回転可能シャフト9に堅く連結されたシャフト部分8を組み込んでいる。回転可能シャフト9はそれ自体、自動車の動力伝達系統の適切な駆動シャフトに連結されている。したがって回転子2は自動車の動力伝達系統とともに回転する。
図1に示す制動機は、第1要素10と第2要素11とを含むハウジングを組み込んでいる。第1要素10は、とりわけ固定子1と回転子2が中に配置されている本体を組み込んでいる。第2要素11は、カバー状の設計であり、連結領域12に沿って第1要素10に離脱可能に取り付けることができるので、取り付けた状態ではこれらは密封容器を形成する。連結領域12には、ハウジングが密封された囲いを形成するようにガスケット13が配置されている。第1要素10は複数の凹部14〜23を組み込み、各凹部は、図1において破線A−Aで示された実質的に共通の平面Aの中に開口部を有する。第1要素10と第2要素11の連結領域12はまた前記平面Aの中に範囲を有する。
凹部14〜23は各々、制動機の部分を形成する構成要素を収容するように設計されている。凹部14〜23の形状と寸法は、凹部が収容するそれぞれの特定の構成要素に適合する。この中の第1凹部14は第1逆止弁24を収容する。第2凹部15は出口逆止弁25を収容する。第3凹部16はギヤ・ポンプ26を収容する。第4凹部17は第2逆止弁27を収容する。第5凹部18は放出(急速に空にする)弁28を収容する。第6凹部19は調整弁29を収容する。第7凹部20は入口調整弁30を収容する。第8凹部21は注入弁31を収容する。第9凹部22は蓄圧器33を満たすための取入れ弁32を収容する。第10凹部23は前記蓄圧器33を収容する。したがって第1要素10と第2要素11は、油を蓄積するためのオイル・サンプ34を組み込んだ密封容器を形成する。
制動機は第1部分35aを有する第1パイプ回路35を組み込んでおり、第1部分35aは、トロイダル空間7から出口逆止弁25まで油を導く。第1パイプ回路の第2部分35bは、出口逆止弁25から熱交換器36まで油を導いて、油を冷却する。第1パイプ回路の第3部分35cは、制動機が作動しているか作動していないかに応じて、冷却された油を入口調整弁30に、又は代わりに調整弁29へ導く。第1パイプ回路の第4部分35dは、油をトロイダル空間7の入口へ導く。制動機は第1部分37aを有する第2パイプ回路37を組み込んでおり、この第1部分37aを通じて油はオイル・サンプ34からギヤ・ポンプ26へ汲み出される。第2パイプ回路37の第2部分37bは油を第1逆止弁24と第2逆止弁27へ導く。制動機が作動していないときには、油は第1逆止弁24と第2パイプ回路の第3部分37cとを経て第1パイプ回路の第2部分35bへ導かれる。制動機が作動している場合には、油は第2逆止弁27と第2パイプ回路の第4部分37dとを経てトロイダル空間7へ導かれる。制動機はまた第3パイプ回路38も組み込んでおり、第3パイプ回路38は蓄圧器33を第1パイプ回路の第4部分35dに連結する。第3パイプ回路38は注入弁31と蓄圧器の取入れ弁32とを組み込んでいる。ハウジングの第1要素10は、凹部14〜23に隣接して、前記のパイプ回路35、37、38の一部を形成する占有ダクトを組み込んでいる。
第1制御弁39は、必要なときに急速にトロイダル空間7から油を除去して空にすることができるように、安全弁18の動作を制御圧によって制御することを目的とする。比例弁40は、制動機を作動させ、かつ制動機の制動作用を抑制するために、調整弁19の動作を制御圧によって制御することを目的とする。第2制御弁41は、制動機の急速な制動作用を実施するために、急速にトロイダル空間に油を注入するように、蓄圧器33の動作を制御圧によって制御することを目的とする。これら3つの制御弁39、40、41及び熱交換器36はハウジングの外側に位置する。
自動車の運転者は、自動車をどの制動作用にもかける必要はなく、比例弁40は制御圧を調整弁29に供給せず、調整弁29は、第1パイプ回路の第3部分37c内の油が通路42を経てオイル・サンプ34に放出されるように、完全に開いている。これは、油が入口調整弁30を通って流れず、入口調整弁30はこれを開いてトロイダル空間7に油を導くためには比較的高い油圧を必要とすることを意味する。この状況では油はトロイダル空間7に導かれないので、トロイダル空間7内で存在する空気を循環させる回転子によって起るいわゆる無負荷損による小さな望まれない制動作用以外には、実質的に制動作用は行われない。
駆動シャフト9はまたギヤ・ポンプ26を駆動し、ギヤ・ポンプ26は自動車の作動中に油をオイル・サンプ34から連続的に汲み出す。ギヤ・ポンプ26から、油は正圧で第2パイプ回路の第2部分37bへ導かれる。第1逆止弁24はここでは、これが約0.5バール(50kPa)の正圧で開くように予荷重がかけられたばねを有する。第2逆止弁27は約2バール(200kPa)の正圧で開くように予荷重がかけられたばねを有する。調整弁29が開いているときは、第1パイプ回路35には実質的に正圧は存在しない。これは、第1パイプ回路の第2部分35bにおいて正圧はなく、そうでなければ第1逆止弁24の開放圧を高めることになることを意味する。第1逆止弁24は第2逆止弁27よりも低い圧力で開くので、ギヤ・ポンプ26によってオイル・サンプ34から移送される油は、第1逆止弁24と第2パイプ回路の第3部分37cとを通じて第1パイプ回路の第2部分35bに導かれるのみで、したがってこの第2部分は油の流れの方向に見てトロイダル空間7の後に位置する。その後、油は熱交換器36、第1パイプ回路の第3部分35c、及び調整弁29を経てオイル・サンプ34に戻される。
自動車の運転者が自動車に制動作用を加えることを要求すると、比例弁40は調整弁29に、入口逆止弁30の予荷重よりも高い制御圧を供給する。第2制御弁41は蓄圧器33を作動させるので、蓄圧器33は第3パイプ回路38と注入弁31とを介して、油を高圧で第1パイプ回路の第4部分35dとトロイダル空間7とに導く。蓄圧器33は、正圧によって油の供給を開始し、トロイダル空間7の急速な充てんを引き起こし、これによって制動機の対応する急速制動作用を実施する。トロイダル空間7における油の循環の後に、油は高圧で出口を経て固定子1から第1パイプ回路の第1部分35aへ出される。出口逆止弁25は高い油圧によって開かれ、油は第1パイプ回路の第2部分35bへ導かれる。この段階で油は少なくとも5バール(500kPa)の正圧にある。第1パイプ回路の第2部分35bにおける油はまた第2パイプ回路の第3部分37cへも導かれ、そこで圧力作用をかけて第1逆止弁24を閉位置へ向けて動かす。したがって、第1逆止弁24のために必要な開放圧は、約2バール(200kPa)の予荷重を有していた第2逆止弁27の対応する開放圧よりも高くなる。これは、オイル・サンプ34からギヤ・ポンプ26によって移送されるすべての油が第2逆止弁27と第2パイプ回路の第4部分37dを経てトロイダル空間7への入口へ導かれることを意味する。
トロイダル空間7への入口がトロイダル空間7における中心に配置されていることは有利である。トロイダル空間の中央部分では、比較的低い圧力が実質的にすべての動作状態において生じる。個別のパイプ部分37dを使用して油をオイル・サンプ34から大気圧でトロイダル空間7へ供給することは、この油を第1パイプ回路の第4部分35dにおいて生じる高圧にまでポンプで昇圧する必要はないことを意味する。したがって、より小さなポンプ容量を有するより安価なギヤ・ポンプ26を使用することができる。第2パイプ回路の第4部分37dもまた比較的簡単な設計にすることができる。それは比較的低い正圧で油を運ぶような寸法にするだけでよいからである。
油は、第1パイプ回路の第2部分35bから熱交換器36へ導かれ、ここで冷却される。制動機の制動作用は比例弁40からの制御圧によって調整される。調整弁29の位置は比例弁40からの制御圧によって調節されるので、熱交換器36後の冷却された油のある一定の部分はオイル・サンプ34に戻されるが、残りは入口逆止弁30を通ってトロイダル空間7へ導かれる。この結果、所望の制動作用を実施するようにトロイダル空間7内を循環する油の量を調整することになる。
図2は環状シェル3を有する固定子1を示しており、この環状シェル3はこれに沿って等間隔で配置された複数のブレード4を有する。第1パイプ回路の第4部分35dはトロイダル空間7への第1入口によって終り、この入口は、ブレード4の側部における固定子1の半径方向外側領域に位置する複数の入口孔42を含み、この側部では比較的低い圧力が生じる。固定子1の同様な半径方向外側領域、しかしブレード4の反対側には、出力孔43が出口に組み込まれて、油がトロイダル空間7から出ることを可能にする。ブレード4のこの側部では高い油圧が生じる。したがって、油はトロイダル空間7の低圧領域に供給されて、高圧領域を経てこれを出る。この圧力差は、結果的にトロイダル空間7を通過する大量の油の流れとなる。トロイダル空間7を通過する大量の油の流れは、油が過熱されないこと、及びトロイダル空間7につながる制動機の効果的な冷却があることという有利な効果を有する。
したがって第2パイプ回路37は、制動機がその作動状態にあるときにはオイル・サンプ34からトロイダル空間7に向う第2入口への油の移送を満たす。第2入口は、第1入口の入力孔42に対して個別に配置された入力孔44を組み込んでいる。完全に個別の第2パイプ回路37を使用して冷たい油をオイル・パン34からトロイダル空間7へ供給することは、第1パイプ回路35において生じる圧力にまで油をポンプで昇圧する必要性を回避する。第1パイプ回路35における正圧は通常5バール(500kPa)よりも高い。第2入口の入力孔44は、固定子1のブレード4の1つにおける自由端部分で排出する。したがって第2入口の入力孔44は、トロイダル空間7の中央領域において油の供給を行う。ここでは制動機の開放状態とは実質的に関係なく実質的な大気圧が生じる。したがって、オイル・サンプ34と油がオイル・サンプから供給されるトロイダル空間7の中央領域との間の圧力差は限界である。したがって、より小さなポンプ容量を有する比較的簡単なギヤ・ポンプ26を使用することができる。したがって、高い正圧で油を運ぶ必要がないので、油を第2入口の入力孔44へ移送する第2パイプ回路37は、全体的に比較的簡単な設計にすることができる。こうして第2パイプ回路37における漏えいのリスクは著しく低下する。
図3は、図2における固定子1の一部分を通る断面図である。第2パイプ回路の第4部分37dはここで入力孔44の中につながり、入力孔44は固定子1のブレード4を通って延在している。入力孔44は実質的にブレード4の中間において自由端部分の近くで排出する。したがって油はトロイダル空間7の比較的中央に位置する領域に供給される。
本発明は決して上に説明した実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の範囲内で自由に変更可能である。
本発明による制動機の断面図である。 本発明による固定子を示す図である。 図2の固定子の一部分を通る断面図である。

Claims (10)

  1. 複数のブレード(4)を備えた環状シェル(3)を有する固定子(1)と、複数のブレード(6)を備えた対応する環状シェル(5)を有する回転子(2)とを備え、前記回転子(2)と固定子(1)との環状シェル(3、5)はトロイダル空間(7)を形成するように配置されており、さらにまた制動作用を行うためにトロイダル空間(7)に供給される媒体と、トロイダル空間(7)からの出口からトロイダル空間(7)への第1入口への媒体の移送を提供する第1パイプ回路(35)と、貯蔵空間(34)からトロイダル空間(7)への媒体の移送を提供する第2パイプ回路(37)とを備える流体力学的ブレーキであって、第2パイプ回路(37)が、第1パイプ回路(35)への第1入口(42)に対して個別に配置された第2入口(44)を経てトロイダル空間(7)への媒体の移送を提供することを特徴とする、流体力学的ブレーキ。
  2. 第2入口が、制動過程中の圧力が第1パイプ回路(35)における媒体の圧力よりも常に実質的に低い第2領域に位置する少なくとも1つの入力孔(44)を組み込んでいることを特徴とする、請求項1に記載の流体力学的ブレーキ。
  3. 第2領域における圧力が実質的に大気圧に対応することを特徴とする、請求項2に記載の流体力学的ブレーキ。
  4. 第2入口の入力孔(44)が実質的にトロイダル空間(7)の中央に位置することを特徴とする、請求項2又は3に記載の流体力学的ブレーキ。
  5. 第2入口の入力孔(44)がブレード(4)の自由端部分の近くに位置することを特徴とする、請求項4に記載の流体力学的ブレーキ。
  6. 第2入口の入力孔(44)が固定子(1)の中に位置することを特徴とする、請求項5に記載の流体力学的ブレーキ。
  7. 第2パイプ回路(35)が、媒体をトロイダル空間(7)へ移送するためのポンプ(26)を組み込んでいることを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の流体力学的ブレーキ。
  8. 前記ポンプがギヤ・ポンプ(26)であることを特徴とする、請求項7に記載の流体力学的ブレーキ。
  9. トロイダル空間(7)の第1入口が、固定子(1)の半径方向外側領域に位置する少なくとも1つの入力孔(42)を組み込んでいることを特徴とする、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の流体力学的ブレーキ。
  10. トロイダル空間(7)からの前記出口が、固定子(1)の半径方向外側領域に位置する少なくとも1つの出力孔(43)を組み込んでいることを特徴とする、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の流体力学的ブレーキ。
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