JP2005528449A - 嚢胞性線維症の治療に有用なcftr修飾遺伝子および発現ポリペプチド、ならびにそれを検出および/または同定する方法および製品 - Google Patents

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Abstract

CFTR修飾遺伝子、特にKir4.2遺伝子、発現ポリペプチド類ならびにそれからの遺伝子レギュレーター類およびポリペプチドレギュレーター類が嚢胞性線維症(CF)の治療に使用できるという発見、または少なくともCFを起こす条件を開示する。CFTR修飾遺伝子を検出および/または識別する方法および製品、それらのそれぞれの発現ポリペプチド類、この種のCFTR修飾遺伝子の遺伝子レギュレーター類、およびそれらのそれぞれの発現ポリペプチド類のレギュレーター類を開示する。また、CFを治療するためのこれらのCFTR修飾遺伝子、それらのそれぞれの発現ポリペプチド、これらのCFTR修飾遺伝子の遺伝子レギュレーターおよび/またはCFTR修飾ポリペプチドレギュレーターを使用する組成物および方法を開示する、または少なくともCFを起こす条件を開示する。

Description

本発明は、嚢胞性線維症(CF)の治療または少なくともCFを引き起こす状態に有用なCFTR修飾遺伝子ならびにそれらの発現ポリペプチドに関する。本発明はまた、このようなCFTR修飾遺伝子を調節する遺伝子レギュレーターの使用ならびに各発現ポリペプチドの機能および/または活性に影響するポリペプチドレギュレーターの使用に関する。本発明は更に、このようなCFTR修飾遺伝子、各発現ポリペプチド、このような修飾遺伝子の発現を調節する遺伝子レギュレーター、および各発現ポリペプチドの機能および/または活性に影響するポリペプチドレギュレーターを検出および/または同定する方法および製品に関する。
嚢胞性線維症(CF)は、ヒトにおける最も一般的な致命的な遺伝子疾患である。Boatら, The Metabolic Basis of Inherited Diseases(Scriver, C. R.ら eds. McGraw-Hill, New York(1989))を参照。現在、米国には何千名ものCF患者がいる。最新の標準的療法にもかかわらず、生存の年齢の中央値はわずかに26才である。肺気管の疾患が罹患率の主原因で、死亡率の95%を占める。多くの器官がCFの影響を受ける一方、疾患の罹患率および死亡率は主に粘液蓄積、再発性感染および肺の過度の炎症に関連している。
CF関連遺伝子のタンパク質産物は嚢胞性線維症膜貫通伝導因子(CFTR)と呼ばれる。Riordanら, Science(1989)245:1066-1073を参照。CFTRは、各々が6個の膜貫通セグメントを含む、2個の反復要素から成り立つほぼ1480個のアミノ酸のタンパク質であり、ヌクレオチド結合ドメインである。当該2個の反復は、多電位リン酸化部位を含む大きい、極性のあるいわゆるR−ドメインによって分離される。その予測されたドメイン構造に基づいて、CFTRはマルチ薬剤耐性(MDR)を含む関連タンパク質のクラスの成分、またはP−グリコプロテイン、ウシアデニルシクラーゼ、イーストSTE6タンパク質ならびにいくつかのバクテリア性アミノ酸輸送タンパク質である。Riordanら, Science(1989)245:1066-1073; Hydeら, Nature(1990)346:362-365を参照。このグループのタンパク質は特徴として、細胞内外へ分子を運ぶことに関係する。
CFTRは環状AMP(cAMP)依存プロテインキナーゼまたはプロテインキナーゼCによってリン酸化に応じて上皮細胞からアニオンの外向きの流れを制御すると説明されてきた。Riordanら, Science(1989)245:1066-1073; Frizzellら, Science(1986)233:558-560; Welshら, Nature(1986)322:467; Liら, Nature(1988)331:358-360;
Hwangら, Science(1989)244:1351-1353を参照。CFの病因が充分に理解されない一方、cAMP依存塩化物分泌における異常、およびCFTR欠損と関連した上皮細胞による過度のナトリウム再摂取は、その脱水、損傷粘液線毛クリアランス、および感染へ導く気管表面液体(ASL)で流体ホメオスタシスを変化させると考えられる。Tarranら, Molecular Cell,(2001)8:149-58を参照。CFTRの一次構造の解明から、無数の機能および他の細胞タンパク質との多くの相互作用はCFTRに帰するとされてきた。このように、cAMP依存塩化物輸送の制御におけるCFTRの役割に加えて、このタンパク質は多くの細胞プロセスにおいて受容体、タンパク質経路および分解機構と同様に、当該細胞骨格、膜輸送タンパク質と相互に作用することによって多面的な役割を果たし得る。Welshら, 「嚢胞性線維症(Cystic Fibrosis,)」Metabolic and Molecular Bases of Inherited Disease(8th Ed. 2001),pp. 5121-88を参照。
多くの研究は過度の炎症応答がCF肺で起きるという概念も支持するが、これらの異常
の基本的なメカニズムは明らかにされていない。IL−8およびNFκBおよびiNOSを含む炎症を起こす信号を媒介する他のタンパク質のレベルの変化はCFと関連しており、感染の有無にかかわらずCFTRの異常が炎症を媒介する経路を構成的に変化させうるという可能性が高まった。Khanら, Am J. Respir. Crit. Care Med., (1995)151:1075-82; DiMangoら, J. Clin. Invest., (1998)101:2598-2605; Elmerら, Am J. Physiol.,(1999)276:L466-73を参照。
CF染色体の当該CFTR遺伝子の配列解析は、突然変異が原因となる様々な疾患を明らかにした。Cuttingら, Nature(1990)346:366-369; Deanら, Cell(1990)61:863:870; およびKeremら, Science(1989)245:1073-1080; Keremら, Proc. Natl. Acad. Sci.USA(1990)87:8447-8451を参照。実に、CFTR遺伝子における800箇所を越える明確な突然変異はCFの特徴のある臨床疾患と関連していた。Welshら,「嚢胞性線維症(Cystic Fibrosis)」, Metabolic and Molecular Bases of Inherited Disease (8th Ed. 2001), pp. 5121-88を参照。人数調査では、最も一般的なCF突然変異、当該CFTRアミノ酸配列(ΔF508)の508位置でフェニルアラニンをコード化する当該3ヌクレオチドの削除が嚢胞性線維症の症例のほぼ70%と関連することを示した。この突然変異は、cAMPに応答する上皮細胞塩化物チャンネルの機能不全をもたらす。Frizzellら, Science(1986)233:558-560; Welsh, Science(1986)232:1648-1650; Liら, Nature(1988)331:358-360; Quinton, Clin. Chem. (1989)35:726-730を参照。気管細胞において、これはイオンおよび流体輸送での不均衡をもたらす。これが異常な粘液分泌を引き起こし、そして肺の感染および上皮細胞損傷を最終的にもたらすと広く信じられている。
当該肺において、CFTRは気管および粘膜下腺上皮細胞の根尖領域に主に分布する。Engelhardtら, J. Clin. Invest., (1994) 93:737-49を参照。CFTRの発現の多さおよび細胞部位は発育、場所および液生因子に強く影響され、CRTRの発現と機能が転写および転写後の両レベルで制御されるという概念を支持する。膨大な研究にもかかわらず、CF疾患の病因におけるCFTRの正確な役割はよくわからないままである。臨床レベルでは、CF疾患の重篤性は同一の突然変異を生じている個人の中でさえも非常に変わりやすく、環境および遺伝の因子が疾患の重篤性に影響するという概念を支持する。Welshら, 「嚢胞性線維症(Cystic Fibrosis,)」Metabolic and Molecular Bases of Inherited Disease(8th Ed. 2001), pp. 5121-88を参照。これらの臨床的な観察およびマウスにおけるCFTR遺伝子ターゲティングまたは突然変異後のCF表現型の重篤性における菌株の違いを論証する観察(Rozmahelら, Nat. Genet., (1996), 12:280-87を参照)は、CFTRの発現および細胞プロセスにおけるその機能が種々の器官におけるCF疾患を強めたりまたは和らげる多数の遺伝子または経路によって影響されるという概念を支持する。
当該CF遺伝子についての既存の知識に基づき、3つの一般的な修正アプローチ(症状の改善を目的とする療法に対立するものとして)が、CF気管において異常に減少した塩化物(Cl-)分泌と増加したナトリウム(Na+)吸収をもとに戻すために広く試みられている。気管上皮を経由した電解質の輸送不良は、呼吸系分泌物および粘液の組成を変化させると考えられる。Boatら, The Metabolic Basis of Inherited Diseases(Scriver, C. R.ら eds., McGraw-Hill, New York(1989)); Quinton, FASEB J.(1990)4:2709-2717を参照。それゆえに、電解質輸送における異常の修正を目的とする薬理学的な治療が追求されている。エアロゾルタイプのアミロライド医薬、それによってナトリウム吸収を阻害するナトリウム(Na+)チャンネル阻害利尿剤を用いた種々の試みが進められている。初期の結果は当該医薬が安全であることを示し、また肺機能試験で測定したが、疾患進行速度にわずかな変化があることを示唆する。Knowlesら, N. Eng. J. Med(1990) 322:1189-1194; App, Am. Rev. Respir.Dis.(1990) 141-605 を参照。ATPまたはUTP
のようなヌクレオチドは、当該気管上皮においてプリン作動性受容体を刺激する。その結果、それらはCFTR塩化物(Cl-)チャンネルと異なるクラスの塩化物(Cl-)チャンネルを開く。インビトロ研究は、ATPとUTPは塩化物(Cl-)分泌を刺激できるということを示す。Knowlesら, N. Eng. J. Med. (1991) 325-533 を参照。インビボで分泌を刺激し、それによって当該電解質輸送の異常を修正するヌクレオチドの能力を試験する予備的試行が実施中である。
あらゆる薬理学的薬剤と同様に、医薬毒性および投与量のような事柄がCFの治療に適切な薬理学的な薬剤を開発する際に重要である。CF治療への薬理学的なアプローチに関するより基本的注意事項は、CFTRに関連した塩化物(Cl-)チャンネル活性が疾患状態に導く重大な特性であるかどうかである。そこには、当該CFTRシステムに関してキーレギュレーターである別の現在までの未同定成分があるという推測があり、そしてもしその通りなら、塩化物(Cl-)輸送に基づく薬理学的なアプローチはイオンバランスをうまく調整するかもしれないが、基本的な生理的問題をまだ取り除けないという可能性がある。米国特許5,639,661(Welshら)June 17. 1997を参照。もしその通りなら、塩化物(Cl-)輸送に基づく薬理学的なアプローチはイオンバランスをうまく調整するかもしれないが、基本的な生理的問題を解決できない可能性がある。
嚢胞性線維症を治療する第2のアプローチ“タンパク質補充”は、喪失したCFTR活性を直接的に増加させるCF突然変異細胞へ機能的な、遺伝子組換CFTRを分泌しようとするものである。CFに対するタンパク質補充治療の概念は単純である:高度に精製した遺伝子組換CFTRをある膜融合リポソームに処方するか、または再構築ウィルスキャリヤーを滴下またはエアロゾルによって当該気管へ与える製剤である。しかし、治療でCFタンパク質置換治療の試みは困難にぶつかった。例えば、CFTRは、従来のタンパク質置換治療または他の治療用途で用いているタイプの可溶性タンパク質ではない。遺伝子組換細胞で発現できる生化学活性を有する膜タンパク質の量にも制限があり得る。例えば、105−106分子/細胞が上限を示す文献(Wangら, J. Biol. Chem(1989)264:14424を参照)があり、EPO、インシュリン、成長ホルモン、およびtPAのような分泌タンパク質に対して報告されている2000分子/秒/細胞と比較している。
発現能力が制限されることに加えて、CFTR、膜結合タンパク質の精製は、可溶性タンパク質の精製よりさらに困難である。膜タンパク質は、界面活性剤での可溶化を必要とする。しかし、界面活性剤存在下でのCFTRの精製は、可溶性タンパク質が必要とする精製プロセスより効率が低いプロセスである。タンパク質補充アプローチに対する他の潜在的な障害は、以下を含む:(1) CF気管における粘液蓄積および環境の不利な性質によって生じる気管上皮への接触困難性;(2)潜在的免疫原性;および(3)受容細胞とのCFTRの融合が非能率的であり得ること。
嚢胞性線維症治療への第3のアプローチは、CFTRをコードするDNAを(例えば、呼吸管の)CF欠損細胞へ移す遺伝子治療アプローチである。しかし、DNAを細胞へ導入する方法は、一般に非効率的である。ウィルスは自身の核酸を細胞内へ導入するのに非常に効率的な手段を有することから、遺伝子治療への多くのアプローチは操作した欠損ウィルスを利用する。しかし、ウィルスベクターは、体外遺伝子を収容するスペースが限られる。例えば、アデノ随伴ウィルス(AAV)は多くの点で魅力的な遺伝子治療ベクターであるが、外在DNAに有効なのはたった4.5Kbである。当該全長CFTR遺伝子をコードするDNAが上限である。さらに、CFへの遺伝子治療法は、タンパク質治療と同じ臨床的問題に多く直面するだろう。
CFTRをコードする遺伝子、発現タンパク質産物および作用のメカニズムについての最新の知識に基づいたCF治療に関する療法の開発で顕著な進展があったにもかかわらず
、CF治療に対するあらゆるアプローチはまだ障害に直面する。CF患者の罹患率および死亡率は、粘液質の蓄積、炎症および感染に起因する肺疾患と強く関連する。しかし、マウスでのCFTRの除去は著しい肺疾患を生じず、代替チャンネルの発現、または他の相補的な遺伝子が当該マウスにおいては肺のホメオスタシスを維持することを示唆する。実際、CFマウスモデルの肺病は、非常に変化しやすいことがわかった。一般に、肺疾患は、CFTR突然変異マウスでは穏やかであるか、または存在し得ない。このことは、当該肺で発現した他の遺伝子がCFTRの当該機能に大きく影響を及ぼしているかもしれないことを示唆する。
インビトロおよびインビボでの多数のモデルがCFTRの研究のために開発された一方で、CFTRの存否に対するゲノム応答の解析は細胞モデルの異質性および細胞機能およびCFTRを独立に発現した遺伝子に影響を及ぼし得る培養条件と複雑にからんでいる。CFを有するヒトからの肺組織の直接RNA解析は細胞の応答および遺伝子発現を二次的に修飾し得るほぼ普遍的な重度の肺感染と複雑にからんでおり、インビボでのCFTRに対する応答の同定を複雑にしている。
従って、CFTRが影響する他の活性と同様に、イオン輸送、塩化物(Cl-)輸送または他の共輸送されるイオンを修飾または高めることができる、遺伝子または薬剤の発見と同定の必要がまだある。このことはCFを治療するための潜在的に新規な遺伝子、薬剤および療法と同じく、CFの治療的目標を規定する可能性を提供するだろう。特に、CFの治療でより有効であろうイオン輸送、特に塩化物(Cl-)輸送に対して影響を与える代替経路の発見または同定が望ましいであろう。
本発明はCFTR修飾遺伝子、および特にKir4.2遺伝子、ならびにそれらの発現ポリペプチドが、CFTRを発現する能力を欠くか、または、無効かまたはより少ない効果のCFTR機能および/または活性を提供する突然変異CFTRを発現するCF感染細胞に補償機能および/または活性を与えることによって嚢胞性線維症(CF)の疾病の治療に有用であるという発見に関する。本発明はさらに、この種のCFTR修飾遺伝子の発現を調節できる遺伝子レギュレーターならびに各発現ポリペプチドの機能および/または活性に影響を与えるポリペプチドレギュレーターの発見に関する。
従って、本発明はCFTR修飾遺伝子、発現各CFTR修飾ポリペプチド、この種のCFTR修飾遺伝子の発現を調整する遺伝子レギュレーター、および各発現CFTR修飾ポリペプチドの機能および/または活性に影響するレギュレーターを検出および/または同定する方法および製品を提供する。本発明の検出/同定方法および製品に関する若干の実施態様は以下を含む:(1)遺伝子発現を調節し得る潜在的薬剤(すなわち、遺伝子レギュレーター)、または発現ポリペプチドの機能性に影響し得る潜在的薬剤(すなわち、ポリペプチドレギュレーター)(例えば医薬)のスクリーニングまたはアッセイとして、Kir4.2遺伝子および他のCFTR修飾遺伝子ならびにそれらの発現ポリペプチドの使用;(2)潜在的CFTR修飾遺伝子を同定するためのCFTR欠損トランスジェニックヒト以外の哺乳類(例えばマウス)ならびにそれら各発現CFTR修飾ポリペプチドの使用;および(3)遺伝子発現またはポリペプチド機能および/または活性における変化が潜在的遺伝子および/またはポリペプチドレギュレーターを検出および/または同定するアッセイシステムに用いられるように、哺乳類(ヒトおよびヒト以外)、酵母、または、昆虫細胞または細胞株の内部にCFTR修飾遺伝子および/または遺伝子プロモータを含む適当なベクターを導入すること。
本発明はまた、CFの治療を目的にしたこれらのCFTR修飾遺伝子、それらの各発現ポリペプチド、ならびにその他の薬剤を用いた組成物および方法を提供し、以下を含む:(1)CF感染細胞中のCFTR修飾遺伝子発現を調節する遺伝子レギュレーターの使用;(2)CF感染細胞中のCFTR修飾ポリペプチドの機能および/または活性に影響を与える(例えば、高める)ポリペプチドレギュレーターの使用;(3)CF感染細胞へのCFTR修飾ポリペプチドの送達;および/または(4)他の治療または薬剤の有無でのCF感染細胞へのCFTR修飾遺伝子の送達。
驚くべきことに、他のCFTR修飾遺伝子と同様にKir4.2は、CFを治療するためのCFTRの欠如または効果が少ないか無効な突然変異CFTRs(CFTR ΔF508など)の存在を、または少なくともCFを引き起こす状態を補償することが予想外に可能であることが分かった。特に、Kir4.2遺伝子が、代替経路としてカリウム(K+)チャンネルを提供することによって塩化物(Cl-)イオン輸送機構に予想外に影響を及ぼし、および強化することが分かった。加えて驚くべきことに、これらのカリウム(K+)チャンネルを提供するKir4.2遺伝子の発現ポリペプチドは、CFTR依存チャンネルを経た塩化物(Cl-)イオン輸送機構を刺激する環状AMP(cAMP)刺激剤(例えば、フォルスコリンおよびIBMX)のような種々の薬剤に応じて活性化および/または制御できるということが分かった。従って、Kir4.2活性化はまた、塩化物(Cl-)イオン輸送を強化することから、Kir4.2の発現を(転写的または転写後的に)調節し、または発現Kir4.2ポリペプチドの機能および/または活性に影響を及ぼす薬理学的な薬剤は、また、カリウム(K+)イオン輸送およびこのような塩化物(Cl-)イオン輸送に有益に影響し得る。実際、本発明の利点は、内因的CFTR修飾遺伝子の発現を調節しておよび/または代替経路(例えば、Kir4.2の場合、カリウム(K+)チャンネル)によってイオン輸送に有益に強い影響を与えることができる内因的CFTR修飾ポリペプチドの機能/活性に影響を及ぼしてCFを治療する能力にある。
発明の詳細な説明
1. 定義
ここで使用する用語「遺伝子」は、ポリペプチド(例えば、タンパク質)をコードする情報を運ぶ遺伝材料(例えばDNAおよびRNA)の配列を意味する。
ここで使用する用語「RNA」は、RNA、mRNAまたはtRNAに互換的に適用できる。
ここで特に明記しない限り用語「ポリペプチド」は、タンパク質、ポリペプチドまたはペプチドを意味する。
ここで使用する用語「ベクター」は、細胞内へ核酸配列を導入できるDNAまたはRNAを含む、それらから本質的に成る、またはそれらから成る細胞での核酸配列の発現をもたらす薬剤を意味する。
ここで使用する用語「発現ベクター」は、適当な宿主細胞内に遺伝子またはcDNAを運びそしてコード化されたポリペプチドの発現または合成をそこで指揮する、修飾プラスミドまたはウィルスを意味する。
ここで使用する用語「プラスミド」および「クローニングベクター」は、細胞で自立複製ができる環状の、典型的には小さい染色体外DNA分子を意味して互換的に使用する。
ここで使用する用語「嚢胞性線維症膜貫通伝導レギュレーターポリペプチド」または「CFTRポリペプチド」は、2個の膜スパンニングドメイン(MSDs)、2個のヌクレオチド結合ドメイン(NBDs)、および独特なRドメインを含むおよそ1480個のアミノ酸のタンパク質を指し、そのタンパク質は、リン酸化およびヌクレオシド三リン酸塩によって制御された塩化物(Cl-)チャンネルとして機能する。用語「CFTRポリペプチド」は、また、当該CFTR遺伝子の機能的ドメインを保持する当該CFTR遺伝子のそれらの部分を指し得る。
ここで使用する用語「CFTR Δ508」、および「CFTR ΔF508」は、CFTRアミノ酸配列の508位置でのフェニルアラニンのコード不良から生じたCFTR突然変異ポリペプチドを指して互換的に使用する。
ここで使用する用語「嚢胞性線維症膜貫通伝導レギュレーター(CFTR)機能または活性」は、野性型CFTRによって通常行われる機能を指す。この種の機能は、細胞膜を横切って輸送するイオン(例えば、塩化物(Cl-)イオン)の媒介、制御または統制を含むことができる。
ここで使用する用語「嚢胞性線維症(CF)欠損または感染細胞」は、CFTRの欠如またはCFTR機能および/または活性を提供できないあるいはCFTR機能および/または活性の提供に効果が少ないCFTR突然変異ポリペプチドのどちらかの一方に起因して嚢胞性線維症膜貫通伝導レギュレーター機能に欠ける細胞を指す。この種の細胞の例は、1300個の異なる変種が現在までに同定されているCFTR突然変異体(例えば、CFTR ΔF508)を含む。例えば、Kunzelmannら, 「嚢胞性線維症におけるイオン輸送欠損の薬物療法(Pharmacotherapy of the Ion Transport Defect in Cystic Fibrosis)」, Clin Exper. Pharm. Phys. (2001)28:857-67; Welshら, 「嚢胞性線維症におけるCFTR塩化物チャンネルの機能障害の分子メカニズム(Molecular Mechanisms of CFTR Chloride Channel Dysfunction in Cystic Fibrosis)」, Cell(1993)73:1251-54を参照。
ここで使用する用語「CFTR修飾遺伝子」および「CFTR補償遺伝子」は、CF感染細胞におけるCFTRの活性または機能を補償できる遺伝子を意味するために互換的に使用され、CF感染細胞におけるCFTRの機能および/または活性を補償することができる発現ポリペプチドを含む。CFTR修飾遺伝子の例は、以下のアップレギュレートされた遺伝子を含む: EST Affymetrix ID#92319(タンパク質トラフィッキングを媒介できるユビキチンファミリーメンバー);グアニンヌクレオチド結合タンパク質αサブユニット(Gタンパク質共役型受容体経路タンパク質); レプチン(ジーンバンク登録番号X99251); 膜グリコプロテイン(ジーンバンク登録番号Z22552); ras−関連デキサメタゾン誘導可能タンパク質(DEXRAS1)mRNA; SWAP−70 mRNA; vq96e09.41 cDNA; ジンクフィンガータンパク質(Peg3)mRNA; uo89c05.x1 cDNA; およびATP−感受性内向き整流性カリウムチャンネル14(ジーンバンク登録番号AI314692)。CFTR修飾遺伝子の例は、また、以下のダウンレギュレートされた遺伝子を含む: プリペロアペリン(ジーンバンク登録番号AB023494); カスパーゼ−12(ジーンバンク登録番号Y13090); 島細胞自己抗原1(ジーンバンク登録番号U37186); ナトリウム尿ペプチド前駆体タイプA(ジーンバンク登録番号K02781); mSox7(ジーンバンク登録番号AB023419); 分泌フリズルド関連タンパク質sFRP−2(Sfrp2)mRNA(ジーンバンク登録番号U88567); U[−M−BH1−ang−b−04−0−U].s1 cDNA(ジーンバンク登録番号AW050325); C88243 cDNA(ジーンバンク登録番号C88243); U[−M−BH0−ajq−h−03−0−U].s1(ジーンバン
ク登録番号AI853682); IB3(ジーンバンク登録番号X79131); ブチリルコリンエステラーゼ mRNA(ジーンバンク登録番号M99492); ホメオボックスA5(ジーンバンク登録番号Y00208); コネキシン37Gap接合膜チャンネルタンパク質アルファ4(ジーンバンク登録番号X57971); Wnt10a
mRNA(ジーンバンク登録番号U61969); カルネキシン(ジーンバンク登録番号L18888); 嚢胞性線維症膜貫通伝導レギュレーターホモログ(ジーンバンク登録番号M60493); および、ヒト造血特異的タンパク質1と同様のmRNA(ジーンバンク登録番号X84797)。無効なおよび/またはより効果の少ないCFTR突然変異体の存在下におけるCF疾患状態を補償する遺伝子も、ここではCFTR修飾遺伝子として扱う。
以下は他の遺伝子の表であり、mCFTR(+/+)マウスに対してmCFTR(−/−)マウスでアップレギュレートしたことが見いだされたものである。
以下は他の遺伝子の表であり、mCFTR(+/+)マウスに対してmCFTR(−/−)マウスでダウンレギュレートしたことが見いだされたものである。
ここで使用している用語「嚢胞性線維症(CF)を治療すること」、「嚢胞性線維症(CF)治療」、および同様のフレーズは、CF感染細胞へ、またはそこからのイオン輸送の不足を含む、CFを起こしたり、またそれに関連したりするいかなる状態に関してもいかなる検出可能な減少、緩和、改善、利点またはその他の積極的な効果を提供する治療(直接、間接に)ならびにCF感染細胞にいかなる検出可能な減少、緩和、改善、利点またはその他のポジティブな効果を提供する治療を含む。
ここで使用しているフレーズ「CF修飾遺伝子療法」は、嚢胞性繊維症(CF)の状態
を減じたり、緩和したり、または改善したり、さもなければ積極的に治療するために、CF感染細胞への補償CFTR機能および/または活性をコードする遺伝材料(たとえば、DNAまたはRNA)の輸送を指す。
ここで使用している用語「CTFR(+/+)」は野性型CTFRマウスを指す。
ここで使用している用語「CTFR(−/−)」は、CTFR欠損マウスを指す。
ここで使用している用語「FABP−hCFTR」は、トランスジェニックマウスの腸に発現したヒトCFTRを指す。
ここで使用している用語「FABP-hCFTR/mCFTR(−/−)」は、腸の治療を受けたCFTR欠損トランスジェニックマウスを指す。
ここで使用している用語「CHO」は、チャイニーズハムスター卵巣を指す。
ここで使用している用語「cAMP」は、環状のアデノシン一リン酸を指す。
ここで使用している用語「SP−C」は界面活性タンパク質Cで、哺乳類、および、他の空気呼吸する動物の気管に沿って並ぶ肺界面活性液の主成分を指す。
ここで使用している用語「SPC−hΔ508」は、SP−Cプロモータ配列の制御の下の肺の上皮細胞の中のCFTR Δ508を発現するトランスジェニックマウスを指す。
ここで使用している用語「Kir4.2遺伝子」は、内向き整流性カリウム(K+)チャンネルとして機能するポリペプチドを発現し、そして腎臓及び脳を含む発達中の腎臓及び肺の中、及びいくつかの成人組織に発現しているのを以前に発見されている体内調整カリウム(K+)チャンネル遺伝子を指す。Kir4.2遺伝子は、また、KIR4.2またはKCNJ15とも称され、ヒトの染色体21に位置する。Gossetらの、「ダウン症候群染色体領域1(DCR1)の染色体21に位置する新たな内向き整流性カリウムチャンネル遺伝子(KCNJ15)(A New Inward Rectifier Potassium Channel Gene(KCNJ15) Localized on Chromosome 21 in the Down Syndrome Chromosome Region 1(DCR1))」、Genomics(1997)44:237-41を参照。これは参照により援用される。多くの遺伝子に関して、対立遺伝子変異体は本質的に類似したポリペプチドを産生でき、および、ヒトからの例がここに提供されている。マウスのcDNA Kir4.2遺伝子は、SEQ ID
No.1(ジーンバンク登録番号AF085696)に示されるヌクレオチド配列を有する一方で、ヒトKir4.2遺伝子のcDNAがSEQ ID No.3(ジーンバンク登録番号NM_170737)、SEQ ID No.4(ジーンバンク登録番号NM_170736)、No.5(ジーンバンク登録番号NM_002243)またはSEQ
ID No.7(ジーンバンク登録番号Y10745)に示されるヌクレオチド配列を有する。Kir4.2遺伝子は、正常CFTRの欠損、および正常CFTRの欠損と組み合わせたCFTRΔ508の存在下で発現レベルを増加させた。Kir4.2が肺の気管上皮の相当する領域で発現して、このように、(マウスのためのSEQ ID No.2ならびにヒトのためのSEQ ID No.6および8に示される)各Kir4.2ポリペプチドの発現を増加させ、または塩化物(Cl-)輸送および細胞機能におけるCFTR依存性欠陥を回避するためこのポリペプチドの活性を高めることができるということが見い出されている。Kir4.2及びCFTR遺伝子の制御領域の解析では多くの類似を示し、その潜在的機能を結びつけ、Kir4.2がCFTR修飾遺伝子であるという予想外の発見を立証する。Durellら,「原核生物中の推定Kirカリウムチャンネルファミリ
ー(A family of Putative Kir Potassium Channels in Prokaryotes)」, BMC Evolutionary Biology(2001)pp.1−9、Faklerら,「異なるサブファミリーKir2.1(lRK1)およびKir4.1(BlR10)のサブユニットからの内向き整流性K+チャンネルのヘテロオリゴマーアッセンブリー(Heterooligomeric Assembly of Inward-Rectifier K+ Channels from Subunits of Different Subfamilies: Kir2.1(IRK1) and Kir 4.1(BIR10))」Pflugers Arch-Eur.J.Physiol.(1996)433:77-83(ここでは参照により援用する)をKir4.2遺伝子に関連するほかの遺伝子ファミリーのために参照。
ここで使用している用語「遺伝子プロモーター」は、特定の遺伝子による発現を制御し、統制し、または調節(たとえば刺激したり、抑制したり)する遺伝子のヌクレオチド配列の部分を指す。例えば、遺伝子プロモーターは遺伝子の転写および/または翻訳を高めることができ、その遺伝子から転写されるmRNAレベルを増加させる。
ここで使用している用語「遺伝子発現」および「遺伝子転写」は、遺伝子ポリペプチド産物の産生につながるDNA分子レベルにおける初期ステップを指すために交換可能で使用される。このように、遺伝子転写は、転写されたり発現したりする遺伝子によって暗号化された遺伝子発現またはポリペプチドの産生において完結するものとして理解される。
ここで使用している用語「レポーター遺伝子」は、それらの有利な条件を達成するための基準が達成されたことを示すために、レポーター遺伝子が有利な条件の下に発現する細胞に導入される遺伝材料(通常、DNA)を指す。これらの有利な条件には、pH、イオン流、および転写因子または他の細胞内分子または因子の適当なレパートリーの存在が含まれるが、これに限定されるものではない。
ここで使用している用語「転写因子」は、遺伝子転写プロセスの前、途中、またはその後にDNAを結合するか、または他のポリペプチドにDNAを結合させる広範な一連の細胞内ポリペプチドを指す。
ここで使用している用語「遺伝子レギュレーター」は、遺伝子の発現を調節する薬剤を意味する。本発明において、遺伝子レギュレーターは通常、特にCF感染細胞において、CFTR修飾遺伝子により発現する少なくとも一つの細胞ポリペプチド(例えばタンパク質)の細胞内レベルを増減させる薬剤を指す。遺伝子レギュレーターは内因的細胞ポリペプチド、薬理学的薬剤または他の生物学的活性分子が含まれ得る。
ここで使用している用語「ポリペプチドレギュレーター」は、CF感染細胞における少なくとも一つのCFTR修飾ポリペプチドの細胞機能および/または活性に影響する(例えば、増加させるまたは減少させる)ことができる薬剤を指す。ポリペプチドレギュレーターはポリペプチドの機能および/または活性を刺激したり、高めたり、または増加させることができ、ならびにそのような機能または活性を阻害したり、または減少させることができる。ここで使用しているCF感染細胞中のCFTR修飾ポリペプチドの機能および/または活性は、CFを緩和したり、さもなければ積極的に治療するために、直接または間接に、イオン輸送(たとえば塩化物(Cl-)、カリウム(K+)等)、またはその他CFTRの機能、および/または活性を有利に制御したり、統制したり、さもなければ調節したりするようにポリペプチドレギュレーターによって影響されている。
ここで使用している用語「医薬上許容し得る塩」は、(遊離酸を適当な有機または無機塩基と反応させることによって一般的に調製されるものである)化合物の非毒性塩を意味し、次に挙げるものを含むものであるがそれに限定されるものではない。含まれるものは、酢酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重炭酸塩、重硫酸塩、酒石酸水素塩、ホウ酸塩、臭化物、カルシウム塩、カムシル酸塩、炭酸塩、塩化物、クラバラン酸塩、クエ
ン酸塩、二塩酸塩、エデト酸塩、エジシン酸塩、エストール酸塩、エシル酸塩、フマル酸塩、グルセプ酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリコニルアルサニル酸塩、ヘキシルレゾルシン酸塩、ヒドラバミン、臭酸塩、塩酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、ヨウ化物、イソチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオネート、ラウリン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、メチルブロマイド、メチル硝酸塩、メチル硫酸塩、ムコン酸塩、ナプシル酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パモエート、パルミチン酸塩、パントテン酸塩,リン酸塩、二リン酸塩、ポリガラクツロン酸塩、サルチル酸塩、ステアリン酸塩、弱酢酸塩、コハク酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、テオクレート、トシル酸塩、トリエチオダイド、及び、吉草酸塩であり、ならびにこれらの塩の混合物である。
ここで使用している用語「薬剤」、「医薬上の」および「医薬」は、薬理学的組成物、処方または化合物を交換可能に指し、遺伝子レギュレーターおよび/またはポリペプチドレギュレーターとして有効なものを含む。
ここで使用している用語「哺乳類」はヒトおよびヒト以外の哺乳類を指し、共通に霊長類(例えばヒト、サル、ヒヒ、マカーク)、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、スナネズミ、ハムスター、マウス、ウマ、ウシ、ヤギおよび哺乳類として通常公知の他の種を含む。
ここで使用している用語「被験者」は、CFに感染しやすい哺乳類を含むことを意図している。用語「被験者」は更にトランスジェニックヒト以外の哺乳類を含むことを意図している。「被験者」はまた、ここで「患者」として交換可能に述べる。
ここで使用している用語「含む」は種々の薬剤、組成物、化合物、遺伝子、ポリペプチド、成分、ステップなどが本発明において共同で用いることが出来ることを意味する。したがって、用語「含む」はより制限的な用語「基本的に〜より成る」及び「〜より成る」を包含する。
ここで使用される全ての量、部、比率、及びパーセントの全ては別に特定しない限り重量によるものである。
2. CFTR修飾遺伝子、遺伝子レギュレーターおよびポリペプチドレギュレーターの検出および同定
本発明は多くの遺伝子(すなわちKir4.2遺伝子などのCFTR修飾遺伝子)の発現がCF疾患を有する被験者において見いだされるCFTR機能または活性を提供する際に、CFTR遺伝子発現欠損または不可能または効率が低い突然変異CFTR機能の発現にもかかわらず明白に正常な肺機能を提供するために、ヒト以外の哺乳類(例えばマウス)において変更されるという発見に関する。これらのCFTR修飾遺伝子の変更された発現は補償的適応であることが見いだされた。CFTR機能および/または活性の損失は通常ヒトおよびヒト以外の哺乳類(例えばマウス)において産まれる疾患であるので、CFTR修飾遺伝子はCFTRの効果、特にCFTR発現の損失を補償できる。その結果、これらの補償的CFTR修飾遺伝子ならびにそれらの発現ポリペプチドは肺のホメオスタシスを元に戻すことができ、CF治療に有用であり得る。
従って本発明はCFTR修飾遺伝子を検出および/または同定する方法および製品に関し、表1に挙げるアップレギュレートされた遺伝子ならびに表2に挙げるダウンレギュレートされた遺伝子、その発現CFTR修飾ポリペプチド、このような修飾遺伝子の発現を調節する遺伝子レギュレーターおよび各発現ポリペプチドの機能および/または活性に影響するレギュレーターを含む。種々の生物学的材料および方法は潜在的CFTR修飾遺伝子および各発現ポリペプチド、医薬スクリーニング、アッセイ;生物学的分子(例えばヌクレオチドまたはポリペプチド)のアレイおよび/またはプローブ;ならびにマウスおよ
び他のヒト以外の哺乳類モデルを含む各発現ポリペプチドの機能および/または活性に影響する潜在的ポリペプチドレギュレーターならびにCFTR修飾遺伝子の潜在的遺伝子レギュレーターを検出および/または同定するために使用できる。これらの検出および同定の方法および製品は、潜在的CFTR修飾遺伝子、CFTR修飾ポリペプチド、CFTR修飾遺伝子の遺伝子レギュレーター、および/または、CFTR修飾ポリペプチドのレギュレーターが試料内に存在する時に同定する指示薬に、潜在的CFTR修飾遺伝子、CFTR修飾ポリペプチド、CFTR修飾遺伝子の遺伝子レギュレーター、および/または、CFTR修飾ポリペプチドのレギュレーターを含む試料を接触させることを含むのが典型的である。
CFTR修飾遺伝子、CFTR修飾ポリペプチド、CFTR修飾遺伝子の遺伝子レギュレーターおよびCFTR修飾ポリペプチドのレギュレーターを検出および/または同定するために適当な製品、キットおよびアッセイは、アレイ;プローブ;ハイブリダイゼーションアッセイ;サンドイッチアッセイ;ハイブリダイゼーション(個別のマルチプローブ解析を使用することを含む)によるDNA配列解析および同定;配列決定の使用、フィンガープリンティングおよびヌクレオチドおよびポリペプチドのマッピング;およびポリペプチド(例えばタンパク質)捕捉剤のアレイの形態であり得る。例えば、米国特許5,445,934(Fodorら)、1995年8月29日発行;米国特許6,027,800(Croninら)、2000年2月22日発行;米国特許6,045,996(Croninら)、2000年4月4日発行;米国特許6,077,673(Chenchikら);米国特許6,268,210(Baierら)、2001年7月31日発行;米国特許6,270,961(Drmanac)、2001年8月7日発行;米国特許6,355,432(Fodorら)、2002年3月12日発行;そしてこれら全ては参照により援用される。例えばアレイの場合、潜在的CFTR修飾遺伝子、CFTR修飾ポリペプチド、CFTR修飾遺伝子の遺伝子レギュレーターおよび/またはCFTR修飾ポリペプチドのレギュレーターを同定できる生物学的材料を含む多数の(またはより典型的には多重の)生物学的活性材料を含む表面を有する基板を個別の領域の表面に装着する。このアレイはそれから潜在的CFTR修飾遺伝子、CFTR修飾ポリペプチド、CFTR修飾遺伝子の遺伝子レギュレーターおよび/またはCFTR修飾ポリペプチドのレギュレーターをスクリーニングするために使用される。例えば当該アレイは潜在的CFTR修飾遺伝子、CFTR修飾ポリペプチド、CFTR修飾遺伝子の遺伝子レギュレーターおよび/またはCFTR修飾ポリペプチドのレギュレーターを含む試料に接触させることができ、それとともに当該アレイは潜在的CFTR修飾遺伝子、CFTR修飾ポリペプチド、CFTR修飾ポリペプチドのCFTR修飾遺伝子および/またはCFTR修飾ポリペプチドの遺伝子レギュレーターが試料に存在する場合に同定するための指示薬と関連させることもできる。
a. CFTR修飾遺伝子およびポリペプチド
CFTR修飾遺伝子を検出および/または同定する方法はCFTR発現または活性の変更を補償する遺伝子を探すことが典型的である。例えばCFTR発現のトランスジェニック操作されたヒト以外の哺乳類(例えばマウス)の遺伝子発現の変化は、CFTR発現または活性の損失(または減少)を補償するそれらの遺伝子を明らかにすることができる。CFTR修飾遺伝子を検出および/または同定する方法および製品は、CF疾患の遺伝子発現の変化をアッセイするRNA源としてトランスジェニックのヒト以外の哺乳類を使用することを含む。これらの方法および製品は一般的に潜在的CFTR修飾遺伝子(好ましくはmRNAの単離物または全細胞RNA)の混合物を含む試料を、潜在的CFTR修飾mRNAが試料中に存在する場合を同定する指示薬と接触させることを含む。これらの方法および製品はRT−PCR、ノーザンブロッティング、マイクロアレイ、リアルタイムPCR、またはアフィメトリックスのような遺伝子チップ技術を含むが、これに限定されるものではない。例えば未知のmRNAの混合物を含むmRNA試料は全身のまたは肺特異的CFTR遺伝子突然変異を有するトランスジェニックマウスから単離することができ、それからCF疾患の作用を改善する遺伝子の発現の変化をアッセイすることができる。
トランスジェニックマウスは、成人期を通して生存するCFTR−ヌル突然変異マウスを与える、CFTRをトランスジェニック腸管特異的に発現するCFTR−ヌル突然変異マウスを含む。また、ヒトΔ508−変異CFTR遺伝子を肺特異的にトランスジェニック発現するCFTR−ヌル突然変異マウスの使用をも含む。CFTR発現または活性の変化、例えばCF疾患に現れるそれらの変更または突然変異を補償するCFTR修飾遺伝子を同定するCFTR欠損トランスジェニックマウスの使用を含む方法において、当該RNAはCF疾患に感染したCFTR欠損マウス上の気管上皮、肺、膵臓および腸を含む器官または組織から得られるが、これに限定されるものではない。
このような検出および/または同定方法の一実施態様は、次のステップを含む:(1)CFTR突然変異マウス、または、(例えばCFTR突然変異遺伝子のトランスジェニック発現によって、またはCFTR遺伝子の遺伝子標的化された突然変異によって)CFTRが存在しないマウスを提供すること;(2)CFTR突然変異ポリペプチドをコードするCFTR突然変異マウスからの遺伝材料(通常RNA)またはCFTRをコードしないマウスからの遺伝材料を単離すること;および(3)突然変異CFTRまたはCFTRが存在しないことを補償する遺伝子発現の変化を同定するために、この単離された遺伝材料を使用すること。
突然変異遺伝子が目的の組織(例えば肺)のCFTRの唯一の源であるように、突然変異CFTR遺伝子は、内因性CFTRを欠いているかまたは他にCFTR欠損がヒト以外の哺乳類(例えばマウス)で発現されることが好ましい。突然変異CFTRを有するトランスジェニックマウスからの試料のmRNA発現レベルは、アフィメトリックスまたは他の遺伝子チップの使用して解析され得、およびどの遺伝子が損なわれたCFTR機能および/または活性を潜在的に補償する発現レベルが変化したかを決定するため野生型マウス(すなわちコントロール)とこのような試料のmRNA発現レベルを比較され得る。それから、これらの潜在的CFTR修飾遺伝子は、CFTR機能および/または活性の損失(または損傷)を補償することによって肺のホメオスタシスを変化させることを実証するために更に解析され得る。この実証は通常はその遺伝子の発現が低いか検出可能でない細胞型で遺伝子を発現すること、およびコードするポリペプチドの機能および/または活性を決定すること含む。実証はまた、問題とする遺伝子の欠失、誤発現または過剰発現CFTR修飾遺伝子として推定の役割を有するトランスジェニックマウスの生成を含む。
遺伝子発現の質的および量的変化はこの分野の技術に熟練している技術者にとって公知のプロテオミクスアッセイシステムを使用して決定することもできる。例えば、2002年4月2日に発行された米国特許6,365,418(Wagnerら)(ここでは参照により援用する)がポリペプチド(即ちタンパク質)のアレイのためこのようなアッセイシステムにおいて使用できる捕捉薬剤を参照。ここで述べられるヒトまたはヒト以外の哺乳類からの組織または器官を得、タンパク質混合物を分画して単離し、ポリペプチド機能および/または活性の質的および/または量的変化のアッセイに使用できる。トランスジェニックのヒト以外の哺乳類(例えば腸の治療を受けたCFTR欠損マウスまたは突然変異CFTRを発現するCFTR欠損マウスならびにCFTR遺伝子に対する他の突然変異を有するもの)は、遺伝子標的化された突然変異を含めてプロテオミクス方法論を使用してCFTR修飾遺伝子を検出および/または同定するために使用できる。このような解析に役立つプロテオミクス技術の一例は、サイファージェンシステム(Cyphergen system)である。FABP−hCFTR/mCFTR(−/−)マウスのようなマウスから得られる組織または器官は、ポリペプチド混合物を単離するためにホモジナイズし、分画する;それから、ポリペプチド結合表面を有するチップは、ポリペプチド混合物に接触させ、チップ表面に結合するポリペプチドの同定は、バイオインフォマティック解析を使用して決定する。
b. CFTR修飾遺伝子およびポリペプチドのレギュレーター
遺伝子プロモーターとして公知技術の遺伝子領域はどの薬剤が特有のCFTR修飾遺伝子の発現を潜在的に調節できるかを検出および/または同定するアッセイシステムに使用することができる。一般的に、遺伝子プロモーターは、認識され、続いて細胞内で産生されるトランス−作用因子を処理することによって結合されるシス−エレメントのアレイを含む。これらのトランス−作用因子のDNA結合活性は、どの細胞内でも全ての遺伝子の発現を調節する。一般的に、当該トランス−作用因子は、転写因子として公知のポリペプチドである。若干の転写因子は刺激的であり遺伝子の発現レベルを増加させるが、他の一方は抑圧し発現のレベルを減少させる。他の細胞型と比較して、各細胞型は、独特または重複する因子の細胞特異的アレイを発現する。各遺伝子プロモーターは、転写因子の特異的アレイを必要とする。このように、細胞の表現型は大きな部分で、その細胞内に発現する転写因子のアレイに依存する。
遺伝子プロモーターのプロモーター要素の解析は、レポーター遺伝子構築物から始められる。そこにおいて、遺伝子プロモーターは発現ベクターの範囲内でレポーター遺伝子に連結される。レポーター遺伝子構築物は、培養細胞(例えば不死化した哺乳類の細胞均質系または他の適当な細胞株または型)に導入される。当該細胞がレポーター遺伝子構築物のプロモーターに要求される必要な転写因子の充分な量を発現する場合、そのプロモーターはレポーター遺伝子を発現させる。それから、レポーター遺伝子により発現したポリペプチドの量は、以下により述べるプロモーター活性レベルを決定するために測定できる。(1)転写因子の量または活性;および(2)プロモーター配列において要求されたシス−エレメントの存在。
転写因子はポリペプチドであるので、その活性はポリペプチド制御剤により調節するかまたは影響される。その結果、遺伝子プロモーターはレポーター遺伝子構築物に位置し、適当な細胞型にトランスフェクションされ、最初に、試験される遺伝子プロモータのシス−エレメントを結合する転写因子の活性に影響を及ぼすことにより、レポーター遺伝子の発現を間接的に調節する薬剤を同定するために使用する。このことは、CFTR修飾遺伝子によって、発現を調節する潜在的遺伝子レギュレーターを検出、および/または、同定するための方法と製品を開発する能力を提供する。
レポーター遺伝子を作るために、プラスミドクローニングベクターは、試験される遺伝子プロモータを含むDNA分子を構築するために使用でき、レポーター遺伝子をコードする配列に作動可能に連結される。また、ベクターにおいて、哺乳類のイントロン、および、SV−40のポリA配列が含まれる。レポーター遺伝子は、クロラムフェニコールトランスフェラーゼ、LacZ、緑蛍光タンパク質(GFP)、ルシフェラーゼ、または他のいかなる適当なレポーター遺伝子も含む。当該構築物は、リン酸カルシウムまたは塩化カルシウム共沈殿、DEAEデキストラン媒介のトランスフェクション、リポフェクションまたはエレクトロポレーションを含む、この分野の技術に熟練している技術者に公知の様々な技術の一つを使用している細胞に導入できる。細胞は単一の薬剤によって処理することができ、または増幅し、大規模なスクリーニングのため96穴または384穴プレートで平板培養できる。これで、内因性転写因子を活性化するための遺伝子レギュレーターまたは遺伝子転写を調節する他の細胞プロセスに潜在的に有効な薬剤を検出および/または同定する医薬ライブラリーまたは組合せライブラリーのスクリーニングができる。また、遺伝子プロモータ配列はプロモータ配列においてコードされる潜在的シス−エレメントを決定するためにバイオインフォマティックスを使用して配列決定され、解析され得る。
一実施態様において、例えばKir4.2遺伝子のプロモータ領域は、CFTRおよび肺の表面活性物質タンパク質−Dと比較される。マウス中のKir4.2およびCFTRに共通の要素の例は、cAMP応答要素結合タンパク質(CREBP)、C−Ets−1、cut−iMeホメオドメインタンパク質、肝臓の核因子1、レンチウィルスポリAシ
グナル結合性タンパク質、活性化されたT細胞(NFAT)の核因子、オカトマー結合因子1、Pax−3、PU.1、レトロウイルスのポリA下流側要素結合タンパク質、STAT、およびRFX1を含む。このように、これらの転写因子は、Kir4.2の発現を調節できる薬剤の標的である。
また、他の一実施態様では、Kir4.2のようなCFTR修飾遺伝子のプロモータ領域を含むレポーター遺伝子構築物も、CFTR修飾遺伝子の遺伝子レギュレーターを同定するアッセイを提供するため、培養細胞にトランスフェクションされ得る。肺上皮細胞の初代培養物または他の器官からの細胞は、ここで述べるマウスから得られ、CFTR修飾遺伝子のための遺伝子レギュレーターおよび/またはCFTR修飾ポリペプチドのレギュレーターとして作用する薬剤を同定するアッセイとして使用できる。当該構築物は、リン酸カルシウムまたは塩化カルシウム共沈殿、DEAEデキストラン媒介トランスフェクション、リポフェクションまたはエレクトロポレーションを含む、この分野の技術に熟練している技術者に公知の様々な技術を使用する細胞に導入できる。トランスフェクションされる細胞は初代細胞、形質転換細胞または不死細胞を含むがこれに限定されるものではない。トランスフェクションされる細胞源は哺乳類(ヒトおよびヒト以外)、酵母、または昆虫細胞を含むがこれに限定されるものではない。細胞は単一薬剤により処理でき、および増幅して大規模スクリーニングのための96穴または384穴プレートに拡大し、平板培養できる。このことは内因性転写因子を活性化するための遺伝子レギュレーターまたは遺伝子転写を調節する他の細胞プロセスとして潜在的に有効な薬剤を検出および/または同定する薬剤ライブラリーまたは組合せライブラリーのスクリーニングを可能にする。
CFTR修飾遺伝子またはポリペプチドのポリペプチドコード領域は、ポリペプチドレギュレーターとして潜在的に機能する検出および/または同定する薬剤のアッセイシステムに使用できる。CFTR修飾遺伝子(例えばKir4.2遺伝子)ならびに発現ポリペプチドを使用するポリペプチドレギュレーターを検出するおよび/または同定する方法および製品は以下を含む。(1)潜在的薬剤をスクリーニングするための細胞培養アッセイ検出システム;および(2)潜在的薬剤を実験的処理後の発現CFTR修飾ポリペプチドのプロテオミクスアッセイ。
細胞培養アッセイ検出システムにおいて、CFTR修飾遺伝子は、多種多様な細胞型のいずれにも導入され、発現され得る。それから、CFTR修飾遺伝子を発現している細胞は、発現ポリペプチド(すなわちポリペプチドレギュレーター)の機能および/または活性に影響する、組合せライブラリーまたは個々の化合物または薬剤のスクリーニングに使用できる。トランスフェクションされる細胞は初代細胞、形質転換細胞または不死細胞を含むことができるが、これに限定されるものではない。トランスフェクションされる細胞源は哺乳類(ヒトおよびヒト以外)、酵母または昆虫細胞を含むがこれに限定されるものではない。トランスフェクションの方法はこの分野の技術に熟練している技術者に公知の様々な技術の一つであるリン酸カルシウムまたは塩化カルシウム共沈殿、DEAEデキストラン媒介トランスフェクション、リポフェクションまたはエレクトロポレーションを含む。トランスフェクションする細胞は単一の薬剤によって処理することができ、または増幅し、大規模なスクリーニングのため96穴または384穴プレートで平板培養できる。CFTR修飾ポリペプチド活性はイオン濃度の変化に応答して指示薬色素、蛍光、化学発光または他の指示薬法を用いて測定され、または決定され得る。このような目的のための指示薬色素、蛍光、化学発光または他の指示薬法はこの分野の技術に熟練している技術者に公知である。
このような検出および/または同定方法の一実施態様において、CFTR修飾遺伝子cDNAヌクレオチド配列(例えばマウスKir4.2 cDNAヌクレオチド配列)は、ヒトサイトメガロウイルスプロモータ、哺乳類のイントロンおよびSV−40のポリA配
列を含有する発現ベクターに載置される。Kir4.2を含有する発現ベクターはCHO細胞中に安定してトランスフェクションされる。Kir4.2 mRNAは、RT−PCRにより検出でき、Kir4.2ポリペプチドはウェスタンブロットによって検出され得、このようにKir4.2 cDNAが発現していることを証明する。当該細胞は、cAMP−刺激性薬剤(例えばフォルスコリンおよび/またはIBMX)によって処理され得る。実験的処理に続き、カリウム(K+)イオン流の増加はトランスフェクションされなかった細胞と比較することによって決定する。
CFTR修飾ポリペプチドレベルの発現の質的および量的変化は、この分野の技術に熟練している技術者にとって公知のプロテオミクスアッセイシステムのいずれも使用しても決定できる。上記細胞培養アッセイ検出システムにおいて同定された薬剤は、更にインビトロまたはインビボ処理に使用できる。当該細胞はここで述べる細胞培養アッセイシステムのいずれからでもまたはここで述べる動物のいずれからでも得られ得る。当該細胞または組織は、タンパク質混合物を単離するために得られ、分画され、実験的処理に応じたCFTR修飾ポリペプチド機能および/または活性の変化をアッセイする。潜在的ポリペプチドレギュレーターを検出および/または同定する方法は、プロテオミクス研究用のトランスジェニックのヒト以外の哺乳類(例えば腸の治療を受けたCFTR欠損マウス、FABP−hCFTR/mCFTR(−/−)または突然変異CFTRを発現するCFTR欠損マウス、SPC−HΔ508/FABP−hCFTR/mCFTR(−/−)ならびにCFTR遺伝子の他の突然変異のあるもの)の使用を含み、本発明の方法由来の実験的処理用モデルシステムとして遺伝子標的化した突然変異を含む。さらに、野生型マウスおよび他のヒト以外の哺乳類種もまたCFTR修飾ポリペプチドの機能および/または活性に影響する薬剤の効験を決定するため試験動物として使用される。このような薬剤の実験的投与後、これらの動物の器官および組織は、CFTR修飾ポリペプチドの発現の変化を把握するために得られ、アッセイされ得る。
3. CFTR修飾遺伝子、ポリペプチドおよびレギュレーターの用途
本発明は更にCF感染細胞のイオン輸送を制御、統制、または別の方法で調節することを含み、CFの治療、または少なくともCFを引き起こす条件のための、表1のアップレギュレートした遺伝子ならびに表2のダウンレギュレートした遺伝子を含むCFTR修飾遺伝子、それらの各発現ポリペプチド、CFTR修飾遺伝子の遺伝子レギュレーターおよび/またはCFTR修飾ポリペプチドのポリペプチドレギュレーターの使用に関する。当該CFTR修飾遺伝子、当該各発現ポリペプチド、当該遺伝子レギュレーター、およびポリペプチドレギュレーターは、これらを単独でまたは組み合わせてCF治療に使用することができる。例えば、遺伝子レギュレーターおよびポリペプチドレギュレーターの組み合わせはCF治療に使用できる。
a. CFTR修飾遺伝子発現の遺伝子レギュレーター
CFTR修飾遺伝子、および特にKir4.2遺伝子に対して本発明で使用する適当な遺伝子レギュレーターには、転写因子(例えばAP1、PU.1); 転写を高めるプロト癌遺伝子; インターフェロンγ、およびその類似体; バルビツール酸塩およびその類似体; NF−κB、およびその類似体; 活性化細胞の核因子およびカルシウムチャンネル活性化剤; PU.1(例えばets因子薬剤、およびGM−CSF); IL−6、IL−1α、IL−1β、INF−γおよびその類似体; cAMP類似体、アデニレートシクラーゼの活性化剤およびcAMPホスホジエステラーゼ阻害剤; レチノイドおよびオーファン受容体活性化剤; レチノイン酸受容体アゴニスト、レチノール、レチノイン酸およびその類似体; ステリイオドジェニック因子、グルココルチコイドおよびグルココルチコイド類似体、ミネラルコルチコイド、エストロゲン、プロゲスチンおよびその類似体; ベータメタゾン、デカドロン; およびその混合物が含まれる。
CFTR修飾遺伝子および特にKir4.2遺伝子は直接または間接的に細胞、特にCF感染細胞の内外へのイオン輸送に影響を及ぼし、特にCF感染細胞からの塩化物(Cl-)イオン輸送に影響を及ぼし得ることが明らかになった。特に、基底側膜側カリウム(K+)イオン輸送に影響を及ぼすKir4.2遺伝子がまた、根尖塩化物(Cl-)イオン輸送を(直接または間接的に)強化し得ることが明らかになった。これはKir4.2遺伝子の刺激または発現の増加が正常な、特にCFTR障害細胞での塩化物(Cl-)イオン輸送を増加させ、またCFの原因であると信じられる塩化物(Cl-)輸送および細胞機能におけるCFTR依存性欠陥を迂回できるということを意味している。
当該CFTR修飾遺伝子レギュレーターは、CFを有する被験者の治療用の治療組成物または包装医薬として処方できる。当該治療用組成物は治療上有効な量の上述した少なくとも1つの遺伝子レギュレーター、および任意に医薬上許容し得る担体を含む。当該包装医薬は、上述した少なくとも1つの遺伝子レギュレーター、任意に医薬上許容し得る担体およびCFを有する被験者を治療するために遺伝子レギュレーターを投与するための指示書を含んでいる。当該指示書のセットは、CFを有する患者を治療するために遺伝子レギュレーターを投与する方法についての指示を提供するため、紙面に書くことも印刷することも、包装医薬を入れたパッケージ上に置くことも、ロード、インストールできる(直接、または例えばLAN、WANまたはインターネットを経た遠隔地からダウンロードして)電子メディアまたはソフトウエア(例えば、フロッピー(登録商標)ディスクまたはCD ROMディスク)の形にすることも、さもなくばコンピューター、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)またはその他の電子デバイス、または他適当な方法で読むこともできる。
上述の遺伝子レギュレーターは単独で投与できるにもかかわらず、それらは好ましくは医薬製剤の一部として投与される。このような製剤は、他の治療薬剤と同様に、この分野の技術に熟練している技術者にとって公知の医薬上許容し得る担体を含むことができる。例えば、本発明の遺伝子レギュレーターは種々の医薬上許容し得る形式、例えば医薬上許容し得るその塩として投与できるということもまた、許容され得る。
本発明に従って投与される当該遺伝子レギュレーターの適切な投薬量および処方は、CFTR突然変異または欠損のタイプ、および治療されている条件の重篤性に依存し、そしてまた、被験者ごとによって異なり得る。許容され得る、または最適な投薬量の決定には、一般に、本発明の投薬量や治療上のいかなるリスクまたは有害な副作用に対して治療的利点を均衡をとることを伴う。「治療上有効な」投薬量にとっては、それは所望の効果(すなわち、ここで定義したCFTR修飾ポリペプチドの発現の調節、当該被験者の有益な改善結果、例えば当該投薬で治療しているCF感染細胞によるイオン輸送(例えば、Cl-分泌)の改善を有しなければならない。最適の投薬量はCF感染被験者に投与されるときに、例えば野生型CFTRレベル、またはその近傍でイオン輸送(例えば、塩化物(Cl-)分泌)を改善する結果をもたらすものである。
当該遺伝子レギュレーターに加えて、本発明の医薬製剤はまた後述のCFTR修飾ポリペプチドレギュレーターを含んでおり、CFの症状の緩和をも助けるであろう付加的化合物および/または組成物をまた含み得る。CFを治療するための医薬製剤は、上述の適当な遺伝子レギュレーターの安全かつ治療上有効な量の組み合わせ、医薬上許容し得る担体、ならびに、安全かつ治療上有効な量の後述するCFTR修飾ポリペプチドレギュレーターを含んで提供される。二種以上のポリペプチドレギュレーターが、当該遺伝子レギュレーターと組み合わせられ得る。ポリペプチドレギュレーターに対する遺伝子レギュレーターの比率は個々の化合物それぞれの望ましい投与量に依存するであろう。好ましくは、当該ポリペプチドレギュレーターは、後述するように(1)遺伝子レギュレーターの約0.001%〜約10%、(2)医薬上許容される担体の約10%〜約99%、および(3)
ポリペプチドレギュレーターの約0.001%〜約10%を含む医薬製剤において医薬上許容される水溶液として投与されるであろう。
当該遺伝子レギュレーターの投与は医薬上許容される担体および/または付加的ポリペプチドレギュレーターの有無にかかわらず、口、鼻、局所(頬部および舌下腺を含む)、非経口(皮下、筋内、静脈、皮内を含む)、膣もしくは直腸を含む適当な経路でなされ得るが、口および鼻からの投与が好ましい。このようにして当該製剤は、そのような経路を経た投与に適当な製剤を含む。好ましい経路は当該披験者の状態および年齢で変わり得ることは言うまでもない。当該製剤は、単位投与量形式、例えば錠剤や徐放性のカプセルで便利に提供することができ、また、リポソームの送達システムを含めて医薬業に熟練している技術者によく知られたいかなる方式によっても調製され、投与され得る。
経口投与に適する本発明の製剤は、カプセル、カシェーまたは錠剤のような別個の単位として、粉末または顆粒として、または溶液、懸濁液またはエマルションとしてなされ得る。錠剤型は、ラクトース、マンニトール、トウモロコシ澱粉、ジャガイモ澱粉、ミクロクリスタリンセルロース、アカシア、ゼラチン、コロイド状二酸化ケイ素、クロスカルメロースナトリウム、タルク、ステアリン酸塩マグネシウム、ステアリン酸、および他の賦形剤、顔料、希釈剤、緩衝剤、湿潤剤、防腐剤、香料および医薬上適合性がある担体の内の一つ以上を含むことができる。経口局所の投与に適する製剤は更に、適当な基剤または液体担体内に投与される、薬用ドロップ、トローチ、うがい薬および吸入ミストを含む。薬用ドロップ型は当業界で公知の担体のような活性成分に加えて、ゼラチンおよびグリセリンまたはサッカロースおよびアカシアエマルション、ゲルおよび同様の含有物のような不活性基剤の中の活性成分を含んでいるトローチと同様にサッカロースおよびアカシアまたはトラガカントゴムのような香料中に活性成分を更に含むことができる。皮膚への局所投与に適当な処方は投与する化合物および医薬上許容し得る担体を含む軟膏、クリーム、ゲルおよびペーストとして、または経皮吸収貼付剤として提供することができる。
鼻からの投与に適する製剤は、担体が粒径(例えば約20〜500μm)の粉を含む固体で、鼻腔から迅速吸入により投与することができる。担体が液体である場合の適当な製剤は、例えば鼻スプレーまたはドロップとして投与することができる。吸入による投与に適当な製剤はジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、プロパン、窒素等の加圧された受容可能な噴射剤に配したエアロゾル製剤を含む。当該活性化剤は、適切な賦形剤によってエアロゾル化できる。吸入投与に関し、当該製剤は、水または生理食塩水のような液状型に、好ましくは組成物が完全に溶解し、そして適当な投薬量が吸入可能な量の範囲内で投与できる濃度で溶解または分散させることができる。適当な投薬量は、1日におおよそ4回、気管表面上に当該組成物の1リットル当りおおよそ0.001〜5.0mmolを配する。送達は1日に数回、選択された特定の投薬量および選択された組成物が気管から消える率に基づき、当該気管上皮細胞における塩化物浸透性を維持するという目標をもって繰り返すことができる。送達は、噴霧器または計量吸入器を通してできる。遺伝子レギュレーターのエアロゾル送達のための適当な方法は米国特許5,543,399(Riordanら)、1996年8月6日発行;米国特許5,641,662(Debsら)、1997年6月24日発行;米国特許5,827,703(Debsら)、1998年10月27日発行;米国特許5,756,353(Debs)、1998年5月26日発行;米国特許5,858,784(Debsら)、1999年1月12日発行;米国特許5,948,681(Scanlinら)、1999年9月7日発行;および、米国特許6,001,644(Debsら)、1999年12月14日発行にも開示されており、これら文献の全ては参照により援用される。
非経口投与に適当な製剤は酸化防止剤、緩衝剤、制菌剤および処方が意図されたレシピエントの血液と懸濁剤および増粘剤を含む水溶性および非水溶性無菌懸濁液でもって等張性処方を与える溶質を含み得る水溶性および非水溶性の無菌注入溶液を含む。静脈および腹膜内への投与に適当な処方は例えば酸化防止剤、緩衝剤、制菌剤および処方が意図され
たレシピエントの血液と懸濁剤、溶解剤、増粘剤、安定剤および保存剤を含み得る水溶性および非水溶性無菌懸濁液でもって当該等張性処方を与える溶質を含み得る水溶性および非水溶性、等張性無菌注入溶液を含む。当該処方はユニットまたは多重投薬容器で、例えば密封したアンプルや小びんにでき、また使用の前に直接注入するために水のような無菌液体担体の付加のみを必要とするよう凍結乾燥され得る。即席の注射溶液および懸濁液は、前述した種類の無菌粉、顆粒および錠剤から調製することができる。
膣への投与に適当な製剤は、ペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、泡またはスプレーとして呈することができる。直腸への投与の製剤は、適当な基剤を有する座薬として提することができる。
b. CFTR修飾ポリペプチド機能または活性のレギュレーター
CFTR修飾ポリペプチド、特にKir4.2ポリペプチドの機能および/または活性の適当なレギュレーターは、この分野の技術に熟練している技術者にとって公知のようにCFの症状の軽減に有効な投薬量での、標的細胞におけるアデニレートシクラーゼを活性化する薬剤(例えばアドレナリン作用性薬剤、カテコールアミン、cAMPアゴニストおよびcAMPサプリメント(フォルスコリン、イソプロテレノールおよびアルブテロールなど)、cAMPおよびその類似体);cAMPを刺激する種々のポリペプチドホルモン(バソプレッシンなど);cAMP崩壊を防止するcAMPホスホジエステラーゼ阻害剤(アルキルキサンチン、テオフィリンおよびアミノフィリンなど);cAMP特異的阻害剤(ロリプラム(シヤーリングAG)、グルココルチコイド、TGF−β(SMAD)など);カリウムKATPチャンネルオープナー(クロマカリム、ピナシジル、ニコランジル、ミノキシジルサルフェート、アプリカリム、ジアゾキシドなど);カリウムBKCaチャンネルオープナー(NS004、ベンズイミダゾロン(1−エチル−2−ベンジミダゾリノン(1−EBIO)など)、フェナメート、デヒドロキソヤサポニン−I(DHS−I)、マキシクジオール、クロマカリム、ニレンジピンおよびフロレチンなど);UTP、8−メトキシプソラーレン(メトキサレン、8−MOP)およびゲニステイン;カルシウムイオンアゴニスト(イオノマイシン、A23187、カルバコール、ブラジキニン、デユラマイシンおよびサプシガルジンなど);ヒトDNAアーゼ1;ナトリウムチャンネルブロッカー(アミロライドおよびトリアムテレンなど);膵臓の酵素サプリメント;およびその混合物を含む。
本発明で用いる適当なアルキルキサンチンは3−イソブチル−1−メチルキサンチン(IBMX)および1,3−ジメチルキサンチン(テオフィリン)のようなメチルキサンチン、およびパパベリン、ペントキシフィリン、およびカフェインのような他のキサンチン類を含む。米国特許5,366,977(Pollardら)、1994年11月22日発行(本特許は参照により援用する)を参照。本特許は、A−アデノシン細胞受容体にアンタゴナイズし、使用に適当なA−アデノシン細胞受容体にアンタゴナイズしない化合物を開示し、そして8−シクロペンチル−1,3−ジプロピルキサンチン(CPX)、キサンチンアミノ同種物(8−[4−[2−アミノエチルアミノカルボニルメチルオキシ]−フェニル]−1,3−ジプロピルキサンチン、XAC)またはその治療上有効な誘導体を含んでいる。
本発明に使用するのに適当なベンズイミダゾールまたはベンズイミダゾール誘導体は米国特許6,159,968(Cuppoletti)、2000年12月12日発行(ここでは参照により援用される)において開示されるものを含み、特に2−[(ピリジル)−メチルスルフィニル]または−メチル]チオ]ベンズイミダゾール誘導体類およびその塩、例えばオメプラゾール、ランソプラゾール、チモプラゾールおよびパントプラゾール)、ならびに以下に示す化合物を含む:4−トリフルオロメチル−2−[(4−メトキシ−2−ピリジルメチル)チオール]−(1H)−ベンズイミダゾール;4−トリフルオロメチル−2−[(4−メトキシ−3−メチル−2−ピリジルメチル)チオ]−(1H)−ベンズイミダゾール;4−ト
リフルオロメチル−2−[(4−メトキシ−5−メチル−2−ピリジルメチル)チオ]−(1H)−ベンズイミダゾール;4−トリフルオロメチル−2−[(4(メトキシ)−3,5−ジメチル−2−ピリジルメチル)チオ]−(1H)−ベンズイミダゾール;5−トリフルオロメチル−2−[(4−メトキシ−2(ピリジルメチル)チオ)]−(1H)−ベンズイミダゾール;5−トリフルオロメチル−2−[(4−メトキシ−3−メチル−2−ピリジルメチル)チオ]−(1H)−ベンズイミダゾール;5−トリフルオロメチル−2−[(4−メトキシ−5−メチル−2−ピリジルメチル)チオ]−(1H)−ベンズイミダゾール;5−トリフルオロメチル−2−[(4−メトキシ−3,5−ジメチル−2−ピリジルメチル)チオ]−(1H)−ベンズイミダゾール;4−トリフルオロメチル−2−[(4−メトキシ−2−ピリジルメチル)スルフィニル)]−(1H)−ベンズイミダゾール;4−トリフルオロメチル−2−[(4−メトキシ−3−メチル−2−ピリジルメチル)スルフィニル]−(1H)−ベンズイミダゾール;4−トリフルオロメチル−2−[(4−メトキシ−5−メチル−2−ピリジルメチル)スルフィニル]−(1H)−ベンズイミダゾール;4−トリフルオロメチル−2−[(4−メトキシ−3,5−ジメチル−2−ピリジルメチル)スルフィニル]−(1H)−ベンズイミダゾール;5−トリフルオロメチル−2−[(4−メトキシ−2−ピリジルメチル)スルフィニル)]−(1H)−ベンズイミダゾール;5−トリフルオロメチル−2−[(4−メトキシ−3−メチル−2−ピリジルメチル)スルフィニル]−(1H)−ベンズイミダゾール;5−トリフルオロメチル−2−[(4−メトキシ−5−メチル−2−ピリジルメチル)スルフィニル]−(1H)−ベンズイミダゾールおよび5−トリフルオロメチル−2−[(4−メトキシ−3,5−ジメチル−2−ピリジルメチル)スルフィニル]−(1H)−ベンズイミダゾール;2−[2−(4−メトキシ)−ピリジルメチルスルフィニル]−(5−アセチル−6−メチル)−ベンズイミダゾール;2−[2−(4−メトキシ)−ピリジルメチルスルフィニル]−(4,6−ジメチル)−ベンズイミダゾール;2−[2−(3,5−ジメチル−4−メトキシ)−ピリジルメチルスルフィニル]−(5−アセチル−6−メチル)−ベンズイミダゾール;2−[2−(4−メトキシ)−ピリジルメチルスルフィニル]−(5−カルボメトキシ−6−メチル)−ベンズイミダゾール;2−[2−(4−エトキシ)−ピリジルメチルスルフィニル]−(5−カルボメトキシ−6−メチル)−ベンズイミダゾール;2−[2−(3−メチル−4−メトキシ)−ピリジルメチルスルフィニル]−(5−カルボメトキシ−6−メチル)−ベンズイミダゾール;2−[2−(3,5−ジメチル−4−メトキシ)−ピリジルメチルスルフィニル]−5−カルボメトキシ−6−メチル)−ベンズイミダゾール;2−[2−(4−メトキシ−5−メチル)ピリジルメチルスルフィニル]−(5−カルボメトキシ)−ベンズイミダゾール;2−[2−(3,5−ジメチル−4−メトキシ)−[ピリジルメチルスルフィニル]−5−カルボメトキシ)−ベンズイミダゾール;2−[2−(3,5−ジメチル−4−メトキシ)ピリジルメチルスルフィニル]−(5−アセチル)−ベンズイミダゾール;2−[2−(4−メトキシ−5−メトキシ)ピリジルメチルスルフィニル]−(5−メトキシ)−ベンズイミダゾール;2−[2−(3,5−ジメチル−4−メトキシ)−ピリジルメチルスルフィニル]−(5−メトキシ)−ベンズイミダゾール;2−[2−(3,5−ジメチル−4−メトキシ)−ピリジルメチルスルフィニル]−(5−メチル)−ベンズイミダゾール;2−[2−(3,5−ジメチル−4−メトキシ)−ピリジルメチルスルフィニル]−ベンズイミダゾール;2−[2−(3,5−ジメチル−4−メトキシ)−ピリジルメチルスルフィニル]−(5−クロロ)−ベンズイミダゾール;2−[2−[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジル]メチルスルフィニル]ベンズイミダゾール(ランソプラゾール);2−[2−[3−メチル−4−(2,2,3,3(テトラフルオロプロポキシ)ピリジル]メチルチオ]ベンズイミダゾール];2−[(2−ピリジル)メチルスルフィニル]ベンズイミダゾール(チモプラゾール);2−[2−(3,5−ジメチル−4−メトキシピリジル)メチルスルフィニル]−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール(オメプラゾール);2−[2−[4−(3−メトキシプロポキシ)−3−メチルピリジル]メチルスルフィニル)−1H−ベンズイミダゾール;2−[2−(3,4−ジメトキシピリジル)
メチルスルフィニル]−5−ジフルオロメトキシ−1H−ベンズイミダゾール(パントプラゾール);4−メチル−3−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5H−ピリド[1’,2’:4,5][1,2,4]チアジアノ[2,3−a]ベンズイミダゾール−13−イウムテトラフルオロボレートまたはその医薬上許容し得る塩。
CFTR遺伝子レギュレーターのように、当該CFTR修飾ポリペプチドレギュレーターは、治療用組成物またはCF保持被験者を治療するための包装医薬として処方できる。当該治療用組成物には上述したポリペプチドレギュレーターの少なくとも1つの治療上有効な量および医薬上許容し得る担体を含む。包装医薬は上述した少なくとも1つのポリペプチドレギュレーターおよびCF保持被験者を治療するためのポリペプチドレギュレーター投与用使用説明書を含む。使用説明書のセットは紙に書いたり印刷してあるが、包装医薬のパッケージに書いてあったり、機械に掛ける電子メディアまたはソフトウエア(例えばフロッピー(登録商標)ディスクまたはCD ROMディスク)に書いてあり、インストールできたり(直接にまたは例えばLAN、WANまたはインターネットなどの遠隔地からダウンロードすることにより)または他にコンピューター、個人情報端末(PDA)または他の電子デバイス、またはCF保持患者を治療するための遺伝子レギュレーター投与方法についての説明書を提供する他の適当な方法によってでも読み込むことが出来る。
CFTR修飾ポリペプチドレギュレーターの適切な投薬量および本発明に従った処方は、CFTRの突然変異や欠乏のタイプ、並びに治療中の状態の重篤性、および被験者によっても変わる。許容し得る、または最適な投薬量を決定することには、本発明の治療法および投薬量のいかなる危険または有害な副作用に対する治療上の利益のレベルとの均衡をとることを一般的に含む。投薬量が「治療上有効である」ためには期待した効果がなければならない。すなわち、ここで定義されるようにCFTR修飾ポリペプチドの機能および/または活性に与える影響、例えば被験者に有益な改善をもたらすこと(具体的には、その投薬量で治療しているCF感染細胞のイオン輸送(例えば塩化物(Cl-)分泌)が改善すること)である。最適投薬量とは、CF−感染被験者に投与するときに起因するものである。例えば野生型又はそれに近い型のCFTRレベルでイオン輸送(例えば塩化物(Cl-)分泌)が改善することである。
これらのCFTR修飾ポリペプチドレギュレーターのための投与の適当な方法、医薬製剤、医薬上許容し得る担体等は、前述したように遺伝子レギュレーターに使用しているものと同一または同様である。CFTR修飾ポリペプチドレギュレーターのエアロゾル送達のための適当な方法はまた以下のように開示される:米国特許5,543,399(Riordanら)、1996年8月6日発行;米国特許5,641,662(Debsら)、1997年6月24日発行;米国特許5,827,703(Debsら)、1998年10月27日発行;米国特許5,756,353(Debs)、1998年5月26日発行;米国特許5,858,784(Debsら)、1999年1月12日発行;米国特許5,948,681(Scanlinら)、1999年9月7日発行;および、米国特許6,001,644(Debsら)、1999年12月14日発行。
c. CFTR修飾ポリペプチド療法
ポリペプチド療法はCFTR修飾機能および/または活性をこれらの細胞に与えるためにCF感染細胞膜の中にCFTR修飾ポリペプチドを有効に導入するいかなる方法によっても達成できる。CFTR修飾ポリペプチドの有効量(すなわち、CFに関連する症状を減退させるか、緩和するか、改善するかまたは好転させるのに十分な量)を単独で投与するかまたはCF被験者(すなわちCF欠損細胞保有被験者)に、細胞膜通過を促進する薬剤(例えば融合またはエンドサイトーシスを通じて)との併用で投与する。「有効な量」とは、治療中の症状のタイプ別および重篤度別、被験者の体重および/または年齢、被験者のこれまでに受けた医療履歴、および薬剤の投与に選択された経路などの要因に基づき、当業界に熟練した技術者によって決定される。
遺伝子組換された、またはされていないCFTR修飾ポリペプチドは、例えばイオン交換クロマトグラフィー、ゲル濾過クロマトグラフィー、電気泳動およびアフィニティークロマトグラフィーなどの公知の方法を使って宿主細胞から精製できる。Tillyら、J. Biol. Chem.,(1992) 267(14): 9470-73;Andersonら、Science(1991)251:679-682)を参照。精製法の一実施態様には非変性界面活性剤が存在する場合にはタンパク質を最初に可溶性にすることが含まれる。
タンパク質療法に使用するためにはCFTR修飾ポリペプチドは、例えば界面活性剤またはその他の両親媒性の分子ミセル、膜気孔、リポソーム、ビロソームまたはミクロソームのような脂質と関連づけることが多い。本来膜融合性であるかまたは膜融合性(例えば融合タンパク質を脂質に組み込むことにより)になるために作り変えられる脂質組成物が特に好ましい。融合タンパク質は、例えばパラインフルエンザウイルス1−3、呼吸器細胞融合性ウィルス(RSV)、インフルエンザA型ウィルス、センダイウィルスおよびトガウィルス融合タンパク質などのウィルスから得ることができる。非ウィルス性融合タンパク質には細胞−細胞融合を媒介する正常な細胞タンパク質を含む。他の非ウィルス性融合タンパク質には、精子および卵子間の融合を媒介すると考えられる精子細胞の表面に位置する一体化された膜タンパク質である精子タンパク質PH−30が含まれる。Blobelら、Nature(1992)356:248-251参照。さらに他の非ウィルス性融合タンパク質には、キメラPH−30タンパク質(PH−30およびインフルエンザウィルスからのヘムアグルチニンの結合成分、ならびに、PH−30およびディスインテグリン(例えばビチスタチン、バルブリン、キストリンおよびエキスタチン))が含まれる。更に、脂質膜は、ポリエチレングリコール(PEG)のような従来の化学的融合誘導因子(fusogen)を使用して融合され得る。
CFTR遺伝子レギュレーターのように、CFTR修飾ポリペプチドはCF保有被験者を治療する治療用組成物または包装医薬として処方され得る。治療用組成物には、治療上有効な量の少なくとも1つの上述したCFTR修飾ポリペプチドおよび医薬上許容し得る担体を含む。包装医薬は少なくとも1つの上述したCFTR修飾ポリペプチドおよびCF保有被験者を治療するための当該ポリペプチドレギュレーターを投与するための使用説明書とを含む。使用説明書セットは紙に書いてあるかプリントしてあるか、包装医薬の包装に示してあり、または装着したり、インストール(直接または例えばLAN、WANまたはインターネットを経て遠隔地からダウンロードすることによって)できる電子メディアまたはソフトウエア(例えば、フロッピー(登録商標)ディスクまたはCD ROMディスク)の形式であったり、または他に、コンピューター、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、その他の電子デバイスまたはCF保有被験者を治療する遺伝子レギュレーターを投与する方法で指示されている他のいかなる適当な方法によっても読むことができる。
CFTR修飾ポリペプチドの適切な投薬量および本発明に沿った投与の処方は、CFTR突然変異または欠損のタイプおよび治療中の症状の重篤度、また被験者により違いが生ずる。許容範囲であったり最適な投薬量を決定するには、本発明の投薬量や治療のいかなる危険性や有害な副作用と治療による利益と均衡をとることを含んでいる。「治療上有効である」ためには投薬量は、望まれる効果、すなわち被験者にとって症状の改善が見られること(例えば投薬量で治療中のCF感染細胞によりイオン輸送(例えばCl-分泌)に改善が見られること)を有していなければならない。最適投薬量とは、CF感染被験者に投与するときに、例えば野生型またはそれに近い型のCFTRレベルで、イオン輸送(例えば塩化物(Cl-)分泌)が改善される結果をもたらすものである。
これらのCFTR修飾ポリペプチドのための適当な投与方法、医薬製剤、医薬上許容し得る担体などは前述したように遺伝子およびポリペプチドレギュレーターに使用されるも
のと同じか類似している。CFTR修飾ポリペプチドのエアロゾル送達に適当な方法は下記の特許においても、開示された:米国特許5,543,399(Riordanら)(1996年8月6日発行);米国特許5,641,662(Debsら)、1997年6月24日発行;米国特許5,827,703(Debsら)、1998年10月27日発行;米国特許5,756,353(Debs)、1998年5月26日、発行;米国特許5,858,784(Debsら)、1999年1月12日、発行;米国特許5,948,681(Scanlinら)、1999年9月7日、発行;および米国特許6,001,644(Debsら)、1999年12月14日発行。
d. CFTR修飾遺伝子療法
CF治療法として、他の薬剤または治療法の有無にかかわらず、本発明は更にCFTR修飾遺伝子の送達に関連する。本発明に従うCFTR修飾遺伝子を放出する適当な方法をあげている、例えば米国特許 5,240,846(Collinsら)、1993年8月31日発行、および、米国特許5,958,893(Welshら)、1999年9月28日発行などを参照(ここでは参照により援用される)。他のCFTR遺伝子輸送スキームならびに遺伝子組換レトロウイルスベクターは本発明の実施に使用することができる。導入されまたはそこへ移されたCFTR修飾遺伝子を運ぶCF上皮細胞および細胞株の両方を使用することができる。
CF治療法で使用するCFTR修飾遺伝子は、例えばDNAクローニング、人工的な構築または他の手段など従来の方法によって得ることができる。このような療法のための遺伝子導入はリン酸カルシウム共沈殿、リポソームを有する標的細胞の融合、CFTR修飾遺伝子を運ぶ赤血球ゴーストまたはスフェロプラスト、導入を媒介するプラスミドおよびウィルスのベクター媒介輸送およびDNAタンパク質複合体−媒介遺伝子導入を使うトランスフェクションを含む、当分野の技術に熟練している技術者に公知の種々の手段で達成できる。
一方、CFTR修飾ポリペプチドをコードしている遺伝子の調製物は、CF被験者のCF感染細胞に遺伝子を送達するために適当なベクターに組み込まれ得る。適切なポリペプチド(例えば以下に述べる適当な発現カセット中)をコードしているCFTR修飾遺伝子は、標準技術を用いて(例えばリン酸カルシウムまたは塩化カルシウム共沈殿、DEAEデキストラン媒介されたトランスフェクション、リポフェクションまたはエレクトロポレーションを通じて)培地中の細胞に導入される。遺伝子組換細胞は、それからCFTR修飾ポリペプチドを発現する手法でインビトロ培養される。CFTR修飾ポリペプチド生成に好ましい宿主細胞には、例えば哺乳類(ヒトおよびヒト以外の哺乳類)細胞、酵母細胞および昆虫細胞が含まれる。
このような療法で有用な遺伝子組換ウィルスベクターは、標的細胞およびこれに有効に連結するCFTR修飾遺伝子が感染し得るレトロウイルスゲノムの少なくとも一部のDNAを含む。一般的に「感染」とはウィルスが遺伝材料をその宿主または標的細胞に導入するプロセスのことである。本発明のベクターの構築において使用するレトロウイルスは標的細胞上のウィルスの複写の効果を取り除く複製欠損を与えるものであるのが好ましい。そのような場合、複製欠損ウィルスのゲノムは従来の技術に従ってヘルパーウィルスによって包装され得る。通常、上記の感染規準およびCFTR遺伝子導入の可能性のあるいかなるレトロウイルスも本発明で使用できる。ウィルスベクタースキームをCFTR修飾遺伝子導入に用いたとき、減毒または有毒なウィルスの使用も望ましいと理解される。本発明を実施できるところで、CFTR修飾遺伝子の増幅はまた正常な発現のレベルを高めるためにも利用できる。
本発明に従う形質導入または遺伝子導入のために標的とする細胞はCFTR修飾遺伝子の送達が望まれるいかなる細胞も含む。一般的に言って、当該細胞はCF感染細胞のようにCFTR遺伝子欠失または欠損をしているものである。標的とするCF感染細胞には好ましくは膵臓、汗腺、肝臓、腸、腎臓を含む上皮細胞、そして更に好ましくは肺細胞のよ
うな上皮気管細胞を含む。
細胞または細胞集団はインビボまたはインビトロで本発明に従って処理される。例えばインビボの治療において、本発明のCFTR修飾ベクターは、好ましくは生物学的に適合可能な溶液、または摂取、注入、吸入またはいかなる他の方法による医薬上許容できる送達ビヒクル中において、被験者に投与され得る。投薬量は被験者によって変わり、またいかなる危険または有害な副作用に対して均衡のとれたCFTR機能の強化レベルにより決定されるであろう。形質導入のレベル、CFTR修飾発現および/または存在、またはCFTR修飾ポリペプチドのレベルの監視は投薬量を選んだり調整したりするときに助けとなる。インビトロの形質導入も本発明により考慮される。欠損のあるCFTR遺伝子を有する細胞集団は被験者から取り出せたり、または他に本発明の原則に従ってCFTR修飾遺伝子により提供したり変換してから、被験者に再導入できる。
膵臓、および、汗腺細胞のようないかなるCF感染上皮細胞も本発明の遺伝子導入方法およびベクターにより標的となり得るにもかかわらず、最も重篤なCF合併症は通常肺であるので、気管上皮細胞が本発明の遺伝子治療に最も望ましい標的である。さらに、その気管上皮細胞が遺伝子組換レトロウイルスによって容易に感染すると見いだされたと仮定すると、これらの細胞への本発明に従う遺伝子導入は実行可能である。
CFTR修飾遺伝子のエアロゾル送達に適当な方法ならびに細胞をトランスフェクションする方法も下記の特許に開示されている:米国特許5,543,399(Riordanら)(1996年8月6日発行);米国特許5,641,662(Debsら)、1997年6月24日発行;米国特許5,827,703(Debsら)、1998年10月27日発行;米国特許5,756,353(Debs)、1998年5月26日発行;米国特許5,858,784(Debsら)、1999年1月12日発行;米国特許5,948,681(Scanlinら)、1999年9月7日、発行;および米国特許6,001,644(Debsら)1999年12月14日発行。これらの全ては、参照により援用される。
転写および翻訳制御要素(例えばプロモーター、リボソーム結合部位、オペレーターまたはエンハンサー)は統制下、または操作可能に連結した適切なポリペプチドをコードしているCFTR修飾遺伝子を含む「発現カセット」は、インビトロまたはインビボのCFTR修飾ポリペプチド発現のために作成および使用され得る。用いた制御要素の選択は例えば、トランスフェクトする宿主細胞および発現の所望のレベルによって変化する。哺乳類細胞に用いる遺伝子プロモーターは当分野で知られており、例えば、肺特異的発現用界面活性剤プロテイン−C(SPC)プロモーター、ホスホグリセレート(PGK)プロモーター、サルウィルス40(SV40)アーリープロモーター、ラウス肉腫ウィルス(RSV)プロモーター、アデノウィルスメジャーレイトプロモーター(MLP)およびヒトサイトメガロウイルス(CMV)媒介アーリー1プロモーターを含む。しかし、適当な発現レベルを促進するいかなる遺伝子プロモーターも本発明において使用できる。誘導可能な遺伝子プロモーター(例えば熱ショック遺伝子、金属チオネイン遺伝子、ベータインターフェロン遺伝子またはステロイドホルモン応答遺伝子から得られるもの)は外部刺激に基づいて転写を制御するのに有用であり得る。
4. Kir4.2遺伝子を含むCFTR修飾遺伝子の同定
本発明はまた、CFTR修飾遺伝子の検出および同定を図り、表1に挙げるアップレギュレートされた遺伝子や表2に挙げるダウンレギュレートされた遺伝子などの遺伝子を同定するために、また肺の機能を維持するかまたは正常化するためのCFTRと相互に作用するかまたはCFTRを補償する経路を同定するために、インビボでのCFTRの有無により影響されるRNAを同定することを含む。CFTR欠損に対するステレオタイプなゲノム応答は、感染または疾患がない場合に、肺の組織において観察される。
一実施態様において、アフィメトリックスマウス遺伝子アレイは、年齢のマッチした野性型、および、CFTR欠損マウス(すなわちCFTR(+/+)に対するFABP−hCFTR/mCFTR(−/−)またはCFTR(−/−)マウス)から単離された肺mRNAの区別的な発現(x軸上の増加年齢のマウスペアに対するy軸上のプロットされた相対強度)を検出するために使用される。ドキシサイクリンにより誘発された突然変異を含むCFTR遺伝子に他の突然変異を有するマウスだけでなく、突然変異CFTRを発現するCFTR欠損マウスであるSPC−hΔ508/FABP−hCFTR/mCFTR(−/−)も同様の手法で解析される。バイオインフォマティックフィルタリング解析(すなわち、P−値<0.02を使用して)によって、統計学的にCFTR欠損表現型に関連する341個の遺伝子が明らかになった。CFTRそのものの発現はCFTR(−/−)マウスにおいて著しく減少し、当該マウスモデルを確証する。追加のフィルタリングによって、これらの341個の遺伝子のうちの27個は、これらの遺伝子がCFTR依存経路(すなわちCF疾患プロセス(図1を参照))を潜在的に修飾できることを示唆し、野性型と比べてCFTR欠損マウスのそれらの違いを確認する統計的検定(p−値<0.05)を満たした。これらの27個の遺伝子のうちの1つの補償的活性の基準であるKir4.2は、試験した全てのCFTR欠損マウスにおいて増加する。Kir4.2 mRNAは、またライトサイクラーPCRにより評価されるように、野生型マウス肺と比較してCFTR欠損マウスにおいて増加し、遺伝子アレイデータ(図2を参照)を確認する。 Gosset ら,「ダウン症染色体領域1(DCR1)における染色体21上に位置する新たな内向き整流性カリウムチャンネル遺伝子(KCNJ15)(A New Inward Rectifier Potassium Channel Gene (KCNJ15) Localized on Chromosome 21 in the Down Syndrome Chromosome Region 1 (DCR 1)」, Genomics (1997) 44:237-41を参照。マウスKir4.2
cDNAはCHO細胞に発現し、そしてそのCHO細胞をcAMP−刺激剤(例えばカリウム(K+)イオン流量を増加させた(図3を参照)、フォルスコリンやIBMXの組み合わせ)とともに処理した。基底側膜側カリウム(K+)輸送は、根尖塩化物(Cl-)輸送を強化するので、これは増加する刺激またはKir4.2の発現が、正常であるかCFTRに障害のある細胞または肺の塩化物(Cl-)イオン輸送を潜在的に増加させることができることを示唆する。Kir4.2は肺の気管上皮の関連する領域に発現するので、Kir4.2発現の増加は、塩化物(Cl-)の輸送および細胞機能におけるCFTR依存性欠損を迂回させるために使用することができる。
CFTR修飾遺伝子の検出および同定を含む他の一実施態様は、下記のとおりである:ヒトCFTR cDNAは腸脂肪酸結合タンパク質遺伝子プロモーター(iFABP)統制下の腸上皮に発現し、充分に小腸の病理を修正し、正常な出産後の(−/−)トランスジェニックマウス生存を支援する。iFABP−hCFTR、CFTR(−/−)マウスは、混合したFVB/N、C57BL/6バックグラウンドにおいてGIまたは肺疾患の徴候なく維持され得る。組織学および生化学研究は、CFTR発現コントロールの同腹の子と比較してこれらのマウスからの肺組織には明白な病理を認めない。Zhouら, Science,
(1994), 266:1705-8; Chroneos, J. Immunol., (2000) 165:3941-50を参照。マウスはマイクロアイソレーターケージに収容される。アダルトiFABP−hCFTR、CFTR(−/−)、およびコントロールマウスの肺は、血液寒天プレート上の肺ホモジェネートの定量的培養において評価されたように、バクテリアの病原体またはコロニー化はない。
野生型FVB/N−mCFTR(+/+)マウスに対するFABP−hCFTR(+/+)/mCFTR(−/−)の交配は、F1 FABP−hCFTR(+/−)/mCFTR(−/+)マウスを生産するために使用される。これらのマウスは、それから遺伝子型を決定するF2子同腹の子を生成するために交配させる。遺伝子型決定は以下のプライマーを使用して行われる:mCFTR PCR用のプライマーとしては、順向きプライマー(イントロン9);5’−AGG GGC TCG CTC TTC TTT GTG
AAC−3’、逆向きプライマー(イントロン10);5’−TGG CTG TCT
GCT TCC TGA CTA TGG−3’が挙げられる。ネオマイシン耐性遺伝子PCR用のプライマーとしては、順向きプライマー:5’−CAC AAC AGA CAA TCG GCT GCT−3’および逆向きプライマー:5’−ACA GTT
CGG CTG GCG CGA G−3’が挙げられる。hCFTR PCR用のプライマ−としては、順向きプライマー(エクソン9):5’−AAA CTT CTA ATG GTG ATG ACA G−3’、逆向きプライマー(エクソン11):5’−AGA AAT TCT TGC TCG TTG AC−3’が挙げられる。FABP−hCFTR(+/+)/mCFTR(−/−)、およびhCFTR(+/+)/mCFTR(+/+)マウスが同定される。全てのCFTR(+/+)マウスは、標的化されたmCFTR遺伝子のためのヘテロ接合性である。
以下の実施例では、cDNA合成およびマイクロアレイ解析はRNA単離およびハイブリダイゼーション条件に関する技術的な変動を最小にするためにペアにして行われる。性的にマッチした同腹の子からの肺は気管および縦隔部構造を注意深く解剖し、取り外す。肺はTRIzol反応剤(Life Technologies)中で、製造者が推薦する方法を使用してホモジナイズする。このマウスコロニー株の違いの潜在的影響を最小にするために、肺RNAは、3、6および11週齢に、性的にマッチした同腹の子から単離する。RNAはまた、生存するCFTR(−/−)/hCFTR(−/−)および3週齢のiFABP−hCFTRトランスジーンを持つCFTR(+/+)同腹の子の肺から単離し、比較する。
全RNAを、T7プロモータ配列付きオリゴdTを使用して逆転写し、その後、第2鎖cDNA合成に供した。抗血清cRNAをアフィメトリックス推薦プロトコルを使用し、アフィメトリックス遺伝子チップマウスU74aV2にハイブリダイゼーションする前にT7 RNAポリメラーゼを使用して増幅し、ビオチン化した。アフィメトリックスマイクロアレイスートバージョン5.0を使用し、規定値のスキャン設定を使用して遺伝子チップをスキャンし、定量した。強度データをそれぞれのチップから集め、目標強度の1,500まで測り、その結果をマイクロアレイスートおよびジーンスプリング5.0(シリコン・ジェネティックス社、レッドウッド市、CA)を使用して解析した。cDNAsをU74aV2チップ(アフィメトリックス社)にハイブリダイズさせた。ハイブリダイゼーションデータを二段階のプロセスで標準化し、チップレベルおよび遺伝子レベルでのばらつきの組織源を除くかまたは最小にした。具体的には、試料間のばらつきを統制するためのチップ上の全ての遺伝子の分布に対して標準化した。mCFTR(−/−)マウスからの各RNA試料を特定のコントロール(すなわち性および年齢をマッチさせたmCFTR(+/+)同腹の子)に対して標準化した。データは更に解析や分布の調和のためログ比率に変換した。RNAレベルの変化は分布解析(JMP4、SASインスティチュート社)とWelch ANOVAの組み合わせにより同定した。異常値ボックスおよび四分位ボックスプロットを上外れ値>=上四分+1.5(四分位数間範囲)および下外れ値<=下四分−1.5、四分位数間範囲の定義の異常値を使用して同定した。著しい変化は、p値<=0.05のウェルチt−検定により算出した。調整P−値を擬陽性(GeneSpring 4.2.1、Silicon Genetics)修正のためのウェストフォールおよびヤング置換によって算出した。各遺伝子型および年齢層間の比較を片道ANOVAを使用して行った。年齢に関係なくCFTR遺伝子型によって異なった形に発現する遺伝子を同定するため、すべての3つの時間ポイントでCFTRの欠損に対応して階層的な、そしてK手段によるクラスター化を遺伝子発現の一貫した変化に対して同定した。候補RNAをさらに再現性、および絶対強度に基づいてフィルターした。各々の複製に対して、平均値、標準偏差、および係数バリエーションを算出した。CV>=50%の複製は解析から削除した。発現が検出レベル以下である遺伝子は実験的ノイズとして除いた。
結果
CFTRに対応する遺伝子を同定するため、iFABP−hCFTR、mCFTR(−/−)、iFABP−hCFTR、mCFTR(+/+)、3、6または11週齢のmCFTR(−/−)およびmCFTR(+/+)同腹子からの肺RNAを比較した。マイクロアレイ解析を3および6週齢で分離されるRNAからの複製に使用した。10個のアフィメトリックスミューリンゲノムU74Av2からのデータを標準化し、CFTR欠損(CFTR−)およびコントロール(CFTR+)マウスの統計的差異を同定した。年齢に関する差違を異常値解析および/または非対t−検定により同定した。標準化した後、全ての年齢から得た肺組織からの強度データにおいて、正規分布を観察した。3週齢のCFTR(+/+)およびCFTR(−/−)マウス(iFABP−hCFTRトランスジーン欠損)から得た肺RNAデータはFABP−hCFTR遺伝子を持つマウスと同様に分布したので、解析に含めた。
年齢に関係なくCFTRに対応し区別的に発現するRNAを同定するため、CFTR(−/−)およびCFTR(+/+)データを2つのグループに分けた。組み合わせたデータのログ比率分布および異常値プロットを図4に示す。合計1,977個の異常値が、解析されたESTs中12,442個の遺伝子から同定された。848個のRNAは数多く増加し、1,129個は減少した。ウェストフォールおよびヤングの減少置換と共にウェルチt−検定によって、区別的に発現するRNAの数は更に315個に減少した。階層的なクラスター化をデータセットの視覚化および分類のために使用した。図5を参照。同様の発現パターンの遺伝子グループを同定するためデータは二次元マトリクスに示され、315個の選択された遺伝子の著しく序列化された遺伝子発現を示す。チップレベル(トップ樹状図)において、RNAsは2つの明確なグループを形成するCFTRに影響を受けた。各グループの中で、年齢がマッチするペアから集められた試料は、年齢の一致しないペアからのデータよりも密接に結びつき、年齢も遺伝子発現に影響を与えることが示唆された。RNAレベル(左側での樹状図)では、遺伝子は明確に2つの主要なグループに分けられる:mCFTR(−/−)マウスでmRNAsが増加したものと減少したものとである。遺伝子を全ての時間ポイント(CV<=50%)全体の発現レベルの一貫した差異を得るためおよび243(このデータセットに対するアフィメトリックスソフトウエア<=243に対して存在しないとされた90%の遺伝子)より上の絶対強度に対して更にフィルターした。更なるフィルターはRNAsの数を54個に減らし、そのうち29個は一貫して増え、そのうち25個はmCFTR(+/+)同腹子と比較してmCFTR(−/−)において減少した。表1(アップレギュレートした遺伝子)および表2(ダウンレギュレートした遺伝子)を参照。図6および7に示されるこれらの54個の遺伝子の発現プロフィールは、年齢に関係なくRNAsに対応するCFTRの発現の一貫したパターンを表した。
区別的に発現した遺伝子をさらに既知または予測された機能にしたがって分類した。各遺伝子に注釈をつけ、機能分類に当てはめた。計算を単純化するために、各カテゴリーの遺伝子は二項分布に適合すると仮定した。二項確率を全てのU74Av2を引用データセットとして各カテゴリーごとに算出した。「炎症応答」はmCFTR(−/−)マウスで増加するRNAsのカテゴリーに最もよくあらわされる。CFTRの欠損によって増加する多くのRNAsの中で、炎症、転写および輸送に影響するものが最もよく表れ、発現がmCFTR(−/−)マウスにおいて減少するものとはまったく異なる機能カテゴリーのグループをなした。表1(アップレギュレートした遺伝子)および表2(ダウンレギュレートした遺伝子)を参照。RNA発現上のFABP−hCFTRトランスジーンの潜在的影響も3つの年齢でのウェルチt−検定を使用して評価した。GI−補正マウスの解析において同定された、区別的に制御されたRNAsはmCFTR(−/−)マウスにおいて同様に影響を受け、遺伝子のこのサブセット上でiFABP−hCFTRの効果が欠損していることを示していた。発現が独立にiFABP−hCFTRトランスジーンによって
変化した遺伝子は、減少した7個のRNAsと増加した11個のRNAsを含んでいた。発現のそれらのレベルでの違いは適度(1.5倍未満)で、次の表中に示す。
iFABP−hCFTR、CFTR(−/−)(すなわちガット補正、GC)からの肺RNA試料をCFTR(+/+)(iFARP−hCFTRトランスジーン(すなわちガット補正なし、NGC)欠損)のものと比較した。
比率は下記に定義する;
R=GC/NGC((GC>NGC)の場合);R=−NGC/GC((GC<NGC)の場合)。
マイクロアレイ解析によって同定された対応RNAsを実証するため、リアルタイムRT−PCRをライトサイクラー(登録商標)またはレギュラー熱サイクラーを使用して行い、次いでゲル電気泳動を行った。肺RNAは上記の通りに単離した。cDNAsは逆転写により生成され、そしてPCR解析は以下のプライマーを使用して行った:Kir4.2用のプライマー:順向き5’−CTT TGA GTT TGT GCC TGT G
GT TTC−3’;逆向き5’−GCT GTG TGA TTT GGT AGT GCG G−3’、ヒトCFTR用のプライマー:上記と同じ、マウスCFTR用のプライマー:順向き5’−TGC TTC CCT ACA GAG TCA TCA ACGG−3’;逆向き5’−CAC AGG ATT TCC CAC AAC GCA GAG−3’、β−アクチン標準化用のプライマー:順向き5’−TGG AAT CCT GCG GCA TCC ATG AAC−3’;逆向き5’−TAA AAC GCA GCT CAG TAA CAG TCC G−3’、GAPDH用のプライマー:順向き5’−CTT CAC CAC CAT GGA GAA GGC−3’;逆向き5’−GGC ATG GAC TGT GGT CAT GAG−3’、CEBP δ用のプライマー:順向き5’−CGC AAC AAC ATC GCT GTG−3’;逆向き5’−GGG CTG GGC AGT TTT TTG−3’、TNF−AIP−3用のプライマー:順向き5’−GCA CGA ATA CAA GAA ATG GCA GG−3’、逆向き5’−GGC ATA AAG GCT GAG TGT TCA−3’CG;およびGrin 2d用プライマー:順向き5’−CCT TCT TTG CCG TCA TCT TTC TTG C−3’、逆向き5’−AAA
CTT CAG GGG TGG GTA TTG CTC C−3’。
結果
マイクロアレイ解析において同定された選択RNAレベルの変化は、RT−PCRにより実証された。mRNAレベルをβアクチンまたはGAPDHを使用して標準化した。Kir4.2(Kcnj15)、CEBPδ、TNF−AIP−3およびGrin2d、mRNAはCFTR(−/−)マウス中でコントロールの同腹の子と比較して著しく増加した。図8、9、10および11を参照。予想されるように、ネズミCFTRはmCFTR(−/−)マウス中のRT−PCRによって検出可能ではなく、そしてhCFTR mRNAもiFABP−hCFTRを有するマウスの肺中に検出されなかった。
選択された遺伝子を生物学的機能および関連した制御経路を同定するために集中的な検索に掛けた。システム同定子を有するU74Av2注釈データベースを、全てのアレイ要素およびそれらの関連したジーンバンク登録番号に対して構築した。遺伝子記述、機能的カテゴリー、生物学的プロセス、分子機能、細胞成分、タンパク質ドメインおよび書誌情報を同定した。情報資源はNetAffy(http://www.affymetrix.com)、ソースサーチ(http://genomewww5.stanford.edu/cgi-bin/SMD/source/)、BLAST NCBI、Locus Link、mouse-human homolog search(http://www.ncbi.nlm.nih.gov)およびGene Ontology Database(http://www.godatabase.org/chi-bin/go.cgi)を含む。区別的に発現した遺伝子を遺伝子オントロジー定義に基づいて機能的カテゴリーに分類した。どの機能的カテゴリーが選択された遺伝子リスト中で過剰に提示されるかを決定するため、二項分布確率を引用例データセットとして全てのU74Av2(12,488個のマウス遺伝子を含む)を使用している各カテゴリーについて計算する。二項分布確率は式により定義する:
与えられた母集団(U74Av2)中でpである場合、n個の試行でk個の成功を得る確率を出す。潜在的タンパク質/タンパク質またはタンパク質/DNA相互作用は公表された書誌情報を使用して同定した。
アレイの解析は、一組のmCFTR(−/−)マウスおよびmCFTR(+/+)の同腹の子(iFABP−hCFTRトランスジーン欠損)から調製され、マイクロアレイ調査結果が確認され、mCFTR(−/−)の肺中mCFTR mRNAの両方の欠損を示し、RNA変化がiFABP−hCFTRトランスジーンから独立していることを示した。
出産後の動物からの肺を気管カニューレを経た25cmの水柱圧力で、4%のパラホルムアルデヒドでインフレーション固定した。肺組織は標準方法によって処理し、パラフィンに包埋した。免疫染色の操作手順はWhitsettら、J. Biol.Chem., (2002)277:22743-49に記載されている。110kDa Mac−3抗原に対するウサギモノクローナル抗体は、肺胞マクロファージ(ファーミンゲン、サンディエゴ、CA)を同定するために1:40,000で使用した。
結果
アダルトiFABP−hCFTR、CFTR(−/−);iFABP−hCFTR、CFTR(+/+)およびCFTR(+/+)コントロールマウスの肺組織は、違いはなかった。図11、12、13および14を参照。肺炎、感染または再モデリングの証拠はなかった。Mac−3染色を肺胞マクロファージを同定するために使用した。肺胞マクロファージの数および組織はmCFTRによって変化しなかった。組織学的解析は構造的異常、これらのマウスの肺の感染または燃焼を示さなかった。そして、遺伝子発現の変化はCFTRに関連し、年齢または肺疾患には関連しないという概念を支持した。
mCFTR(−/−)マウス中の肺のホメオスタシスの維持は遺伝子発現の複雑な適応応答と関連した。CFTRはRNAをコードしている転写因子、イオンチャンネル、膜受容体、サイトカインおよび細胞内トラフィックタンパク質に影響する。最後に、CFTRはタンパク質−タンパク質相互作用によってCFTRと相互作用する多くのタンパク質の発現を変化させ、これはおそらくCFTR(−/−)タンパク質複合体によって媒介された機能に対する転写応答を表わす。CFTRによって発現が変化する遺伝子の多様性は、Cl-輸送制御に加えて、CFTRが多重の細胞的機能に多様な役割を果たすという概念を支持する。CFTR(−/−)マウスの肺のホメオスタシスは単一の交互Cl-チャンネル作用によるよりもむしろCFTR欠損に対する複合ゲノム応答によって維持される。最後に、本発明において同定される遺伝子および経路は、CFTRとCF肺疾患の病因に影響し得る細胞プロセスとの間の新規な関連性を提供する。
本発明の特定的な実施態様を記載する一方、それに種々の修正が添付の特許請求の範囲に定義するように本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく作成することが可能であることは、この分野の技術に熟練している技術者にとって明らかである。
Kir4.2遺伝子を含み、潜在的にCFTR修飾遺伝子である27遺伝子を示しているフィルタリング付き(P−値<0.05)野生型CFTR(+/+)マウスに対比して、腸の治療を受けたFABP−hCFTR/mCFTR(−/−)CFTR欠損マウスの肺から採取したmRNAの区別的な表現パターン(x軸はマウスのペアのx軸上での年齢増加、y軸は相対強度のプロット)のグラフである。 野性型コントロール、マウス肺に対する腸の治療を受けたCFTR欠損におけるKir4.2mRNAの増加を示す棒グラフである。 cAMP刺激薬剤(フォルスコリンおよびIBMXの組み合わせ)に応答して、Kir4.2遺伝子によって発現したクローンカリウム(K)チャンネルの活性(x軸上のMvのVmに対するy軸上のpA/pF)をコントロールに対して示しているグラフである。 左パネルにCFTR(−/−)およびCFTR(+/+)マウスから種々のRNAsの対数比と遺伝子頻度のヒストグラム、右パネルに外れボックスプロットを示している。図中、xおよびyマーカーで表示した点線の端は、それらの各四分位点から同定した外れである。 315遺伝子/CFTRの有無に応じて顕著に変化する発現配列タグ(ESTs)の二次元階層クラスタリングの画像である。 CFTR欠損に応じて絶えず変化する54個の選択したRNAの発現プロファイルチャートの画像である。 図6の54個の選択したRNAの各階層クラスタリングの画像である。 Grind2d(図8)について、mRNAのリアルタイムPCR解析を示す棒グラフを表している。 Kir4.2(図9)について、mRNAのリアルタイムPCR解析を示す棒グラフを表している。 CEBPδ(図10)について、mRNAのリアルタイムPCR解析を示す棒グラフを表している。 TNFAIP3(図11)についてmRNAのリアルタイムPCR解析を示す棒グラフを表している。 3月齢でiFABP−hCFTR同腹の子から固定後に得た肺組織の画像である。 3月齢でiFABP−hCFTRマウスから固定後に得た肺組織の画像である。 3月齢でCFTR(+/+)同腹の子から固定後に得た肺組織の画像である。 3月齢でCFTR(−/−)マウスから固定後に得た肺組織の画像である。
配列リストの簡単な説明
SEQ ID No.1は、マウスKir4.2遺伝子のcDNAのヌクレオチド配列を示す。
SEQ ID No.2は、マウスKir4.2遺伝子によって発現したKir4.2ポリペプチドを示す。
SEQ ID No.3は、ヒトKir4.2遺伝子のcDNAのヌクレオチド配列を示す。
SEQ ID No.4は、ヒトKir4.2遺伝子のcDNAのヌクレオチド配列の変異体を示す。
SEQ ID No.5は、ヒトKir4.2遺伝子のcDNAのヌクレオチド配列の他の変異体を示す。
SEQ ID No.6は、SEQ ID No.3−5のヒトKir4.2遺伝子によって発現したKir4.2ポリペプチドを示す。
SEQ ID No.7は、ヒトKir4.2遺伝子のcDNAのヌクレオチド配列の他の変異体を示す。
SEQ ID No.8は、SEQ ID No.7のヒトKir4.2遺伝子によって発現したKir4.2ポリペプチドを示す。

Claims (35)

  1. CF感染細胞を有する被験者に、CFTR修飾ポリペプチド、CFTR修飾遺伝子のための遺伝子レギュレーター、CFTR修飾ポリペプチドのためのレギュレーター、およびその組み合わせからなるグループから選ばれた成分の治療上有効な量を投与するステップを含む、CF感染細胞を有する当該被験者の嚢胞性線維症を治療することを特徴とする方法。
  2. グアニンヌクレオチド結合タンパク質αサブユニット、膜グリコプロテイン、ras−関連デキサメタゾン誘導性タンパク質(DEXRAS1)、ATP感受性内向き整流性カリウムチャンネル14、ジンクフィンガータンパク質(Peg3)、分泌フリズルド関連タンパク質sFRP−2、およびコネキシン37Gap接合膜チャンネルタンパク質アルファ4、およびヒト造血特異的タンパク質1(ジーンバンク登録番号X84797)からなるグループから選ばれたCFTR修飾ポリペプチド;Kir4.2、ESTアフィメトリックスID#92319、レペチン、SWAP−70、vq96e09.41、uo89c05.x1、プリペロアペリン、カスパーゼ−12、島細胞自己抗原1、ナトリウム尿ペプチド前駆体タイプA、U[−M−BH1−ang−b−04−0−U].s1、C88243、U[−M−BH0−ajq−h−03−0−U].s1、ブチリルコリンエステラーゼ、ホメオボックスA5、Wnt10a、嚢胞性線維症膜貫通伝導レギュレーターホモログ、および表1、および表2に挙げるそれらのCFTR修飾遺伝子からなるグループから選ばれたCFTR修飾遺伝子によって発現されたCFTR修飾ポリペプチド;グアニンヌクレオチド結合タンパク質αサブユニット、膜グリコプロテイン、ras−関連デキサメタゾン誘導性タンパク質(DEXRAS1)、ATP感受性内向き整流性カリウムチャンネル14、ジンクフィンガータンパク質(Peg3)、分泌フリズルド関連タンパク質sFRP−2、コネキシン37Gap接合膜チャンネルタンパク質アルファ4、およびヒト造血特異的タンパク質1(ジーンバンク登録番号X84797)、およびKir4.2、ESTアフィメトリックスID#92319、レペチン、SWAP−70、vq96e09.41、uo89c05.x1、プリペロアペリン、カスパーゼ−12、島細胞自己抗原1、ナトリウム尿ペプチド前駆体タイプA、U[−M−BH1−ang−b−04−0−U].s1、C88243、U[−M−BH0−ajq−h−03−0−U].s1、ブチリルコリンエステラーゼ、ホメオボックスA5、Wnt10a、嚢胞性線維症膜貫通伝導レギュレーターホモログ、および表1、および表2に挙げるそれらのCFTR修飾遺伝子からなるグループから選ばれたCFTR修飾遺伝子のための遺伝子レギュレーター;およびグアニンヌクレオチド結合タンパク質αサブユニット、膜グリコプロテイン、ras−関連デキサメタゾン誘導性タンパク質(DEXRAS1)、ATP感受性内向き整流性カリウムチャンネル14、ジンクフィンガータンパク質(Peg3)、分泌フリズルド関連タンパク質sFRP−2、コネキシン37Gap接合膜チャンネルタンパク質アルファ4、およびヒト造血特異的タンパク質1(ジーンバンク登録番号X84797)、およびKir4.2、ESTアフィメトリックスID#92319、レペチン、SWAP−70、vq96e09.41、uo89c05.x1、プリペロアペリン、カスパーゼ−12、島細胞自己抗原1、ナトリウム尿ペプチド前駆体タイプA、mSox7、U[−M−BH1−ang−b−04−0−U].s1、C88243、U[−M−BH0−ajq−h−03−0−U].s1、ブチリルコリンエステラーゼ、ホメオボックスA5、Wnt10a、嚢胞性線維症膜貫通伝導レギュレーターホモログ、および表1および表2に挙げるそれらのCFTR修飾遺伝子、またはそれの組み合わせから選ばれたCFTR修飾ポリペプチドのためのレギュレーターを当該被験者へ投与することよりなることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. Kir4.2;カリウム内向き整流性チャンネル、メンバー15;サブファミリーJ、メンバー15;溶質担持体ファミリー38、メンバー4、プロテアソーム(プロソーム、
    マクロペイン)26Sサブユニット、ATPアーゼ3;および、グルタメート受容体、イオノトロピック、NMDA2D(エピルソン4)からなるグループから選ばれたCFTR修飾遺伝子によって発現したCFTR修飾ポリペプチドを当該被験者に投与することよりなることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. Kir4.2;カリウム内向き整流性チャンネル、メンバー15;サブファミリーJ、メンバー15;溶質担持体ファミリー38、メンバー4、プロテアソーム(プロソーム、マクロペイン)26Sサブユニット、ATPアーゼ3;およびグルタメート受容体、イオノトロピック、NMDA2D(エピルソン4)、嚢胞性線維症膜貫通伝導レギュレーターホモログおよびマウスギャップ接合遺伝子コネキシン37からなるグループから選ばれたCFTR修飾遺伝子のための遺伝子レギュレーターを当該被験者に投与することよりなることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  5. Kir4.2;カリウム内向き整流性チャンネル、メンバー15;サブファミリーJ、メンバー15;溶質担持体ファミリー38、メンバー4、プロテアソーム(プロソーム、マクロペイン)26Sサブユニット、ATPアーゼ3;およびグルタメート受容体、イオノトロピック、NMDA2D(エピルソン4)、嚢胞性線維症膜貫通伝導レギュレーターホモログおよびマウスギャップ接合遺伝子コネキシン37からなるグループから選ばれたCFTR修飾遺伝子によって発現した、CFTR修飾ポリペプチドに対するレギュレーターを当該被験者に投与することよりなることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  6. Kir4.2遺伝子;Kir4.2遺伝子のための遺伝子レギュレーター;またはKir4.2遺伝子によって発現したCFTR修飾ポリペプチドのためのレギュレーターによって発現したCFTR修飾ポリペプチドを当該被験者に投与することよりなることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  7. 潜在的CFTR修飾遺伝子、CFTR修飾ポリペプチド、CFTR修飾遺伝子の遺伝子レギュレーター、CFTR修飾ポリペプチド類のレギュレーター、または、それの組み合わせが試料中に存在する時に、潜在的CFTR修飾遺伝子、CFTR修飾ポリペプチド、CFTR修飾遺伝子の遺伝子レギュレーター、CFTR修飾ポリペプチドのレギュレーターまたはその組み合わせを含有する試料を同定する指示薬と接触させるステップよりなるCFTR修飾遺伝子、CFTR修飾ポリペプチド、CFTR修飾遺伝子のための遺伝子レギュレーター、CFTR修飾ポリペプチドのためのレギュレーターおよびその組み合わせからなるグループから選ばれた成分を検出および/または同定することを特徴とする方法。
  8. 潜在的CFTR修飾遺伝子またはCFTR修飾ポリペプチドを含有する試料を当該指示薬に接触させるステップを含むことを特徴とする請求項7記載の方法。
  9. 下記のステップよりなるCFTR修飾遺伝子を検出し、同定することを特徴とする方法:
    a.CFTR突然変異マウスまたはCFTRが存在しないマウスを提供すること;
    b.CFTR突然変異マウスからCFTR突然変異ポリペプチドをコードする遺伝材料をマウスから単離すること、またはCFTRが存在しないマウスからCFTRをコードしない遺伝材料を単離すること;および
    c.突然変異CFTRまたはCFTRが存在しないことを補償する遺伝子発現の変化を同定するため単離した遺伝子材料を使用すること。
  10. 下記のステップよりなるCFTR突然変異を有すると疑われるヒトにおける潜在的CFTR修飾遺伝子を検出し、同定することを特徴とする方法:
    a.CFTR突然変異ポリペプチドをコードする可能性があるヒト遺伝材料またはCFTRが存在しないことを疑われたヒトからCFTRをコードしない遺伝材料を単離すること;および
    b.嚢胞性線維症と関連した遺伝子発現での可能性がある変化またはCFTRが存在しないことを同定するために単離した遺伝子材料を使用すること。
  11. 潜在的CFTR修飾遺伝子、CFTR修飾ポリペプチド、CFTR修飾遺伝子の遺伝子レギュレーター、CFTR修飾ポリペプチドのレギュレーター、およびその組み合わせをスクリーニングするためのアレイであって、個別の領域の表面に付加した複数の生物学的材料を有する基板を含み、当該生物学的材料が、同定可能な潜在的CFTR修飾遺伝子、CFTR修飾ポリペプチド類、CFTR修飾遺伝子の遺伝子レギュレーター類、CFTR修飾ポリペプチドのレギュレーター類またはその組み合わせである、アレイ。
  12. 生物学的材料が、グアニンヌクレオチド結合タンパク質αサブユニット膜グリコプロテイン、ras−関連デキサメタゾン誘導性タンパク質(DEXRAS1)、ATP感受性内向き整流性カリウムチャンネル14、ジンクフィンガータンパク質(Peg3)、分泌フリズルド関連タンパク質sFRP−2、コネキシン37のGap接合膜チャンネルタンパク質アルファ4、およびヒト造血特異的タンパク質1(ジーンバンク登録番号X84797)を発現するCFTR修飾遺伝子からなるグループから選ばれたCFTR修飾遺伝子、;Kir4.2、ESTアフィメトリックスID#92319、レペチン、SWAP−70、vq96e09.41、uo89c05.x1、プリプロアペリン、カスパーゼ−12、島細胞自己抗原1、ナトリウム尿ペプチド前駆体タイプA、mSox7、U[−M−BH1−ang−b−04−0−U].s1、C88243、U[−M−BH0−ajq−h−03−0−U].s1、ブチリルコリンエステラーゼ、ホメオボックスA5、Wnt10a、嚢胞性線維症膜貫通伝導レギュレーターホモログ、表1、および、2に挙げるCFTR修飾遺伝子からなるグループから選ばれるCFTR修飾遺伝子;またはこれらのCFTR修飾遺伝子のいずれによって発現されたCFTR修飾ポリペプチド;およびその組み合わせであることを特徴とする請求項11に記載のアレイ。
  13. 生物学的材料がCFTR修飾遺伝子であることを特徴とする請求項12に記載のアレイ。
  14. 生物学的材料が、グアニンヌクレオチド結合タンパク質αサブユニット、膜グリコプロテイン、ras−関連デキサメタゾン誘導性タンパク質(DEXRAS1)、ATP感受性内向き整流性カリウムチャンネル14を発現するグループから選ばれたCFTR修飾遺伝子;Kir4.2、ESTアフィメトリックスID#92319、レペチン、SWAP−70、vq96e09.41、および uo89c05.x1、表1に挙げたCFTR修飾遺伝子、およびその組み合わせであることを特徴とする請求項13に記載のアレイ。
  15. 生物学的材料が、分泌フリズルド関連タンパク質sFRP−2、コネキシン37のGap接合膜チャンネルタンパク質アルファ4、およびヒト造血特異的タンパク質1(ジーンバンク登録番号X84797);プリプロアペリン、カスパーゼ−12、島細胞自己抗原1、ナトリウム尿ペプチド前駆体タイプA、mSox7、U[−M−BH1−ang−b−04−0−U].s1、C88243、U[−M−BH0−ajq−h−03−0−U].s1、ブチリルコリンエステラーゼ、ホメオボックスA5、Wnt10a、嚢胞性線維症膜貫通伝導レギュレーターホモログ、表2に挙げたCFTR修飾遺伝子、およびその組み合わせを発現することからなるグループから選ばれるCFTR修飾遺伝子であることを特徴とする請求項13に記載のアレイ。
  16. 潜在的CFTR修飾遺伝子、CFTR修飾ポリペプチド、CFTR修飾遺伝子の遺伝子
    レギュレーター、CFTR修飾ポリペプチドのレギュレーター、またはその組み合わせをスクリーニングする方法であって、請求項10のアレイを潜在的CFTR修飾遺伝子、CFTR修飾ポリペプチド、CFTR修飾遺伝子の遺伝子レギュレーター、CFTR修飾ポリペプチドのレギュレーター、またはその組み合わせを含んでいる試料に接触させること、およびそれに関連して、当該アレイが潜在的CFTR修飾遺伝子、CFTR修飾ポリペプチド、CFTR修飾遺伝子の遺伝子レギュレーター、CFTR修飾ポリペプチドのレギュレーター、またはその組み合わせが試料に存在するかどうか同定する指示薬を有することのステップよりなることを特徴とする方法。
  17. CFTR修飾遺伝子の遺伝子レギュレーターを同定できるレポーター遺伝子でトランスフェクションされた細胞培養を有するCFTR修飾遺伝子の潜在的遺伝子レギュレーターを含む試料を接触させるステップを含む、CFTR修飾遺伝子の潜在的遺伝子レギュレーターをスクリーニングする方法。
  18. レポーター遺伝子がグアニンヌクレオチド結合タンパク質αサブユニット、膜グリコプロテイン、ras−関連デキサメタゾン誘導性タンパク質(DEXRAS1)、ATP感受性内向き整流性カリウムチャンネル14、ジンクフィンガータンパク質(Peg3)、分泌フリズルド関連タンパク質sFRP−2、コネキシン37のGap接合膜チャンネルタンパク質アルファ4、およびヒト造血特異的タンパク質1(ジーンバンク登録番号X84797)を発現するCFTR修飾遺伝子;Kir4.2、ESTアフィメトリックスID#92319、レペチン、SWAP−70、vq96e09.41、uo89c05.x1、プリペロアペリン、カスパーゼ−12、島細胞自己抗原1、ナトリウム尿ペプチド前駆体タイプA、mSox7、U[−M−BH1−ang−b−04−0−U].s1、C88243、U[−M−BH0−ajq−h−03−0−U].s1、ブチリルコリンエステラーゼ、ホメオボックスA5、Wnt10a、嚢胞性線維症膜貫通伝導レギュレーターホモログ、および表1および表2に挙げたCFTR修飾遺伝子からなるグループから選ばれるCFTR修飾遺伝子;またはこれらのCFTR修飾遺伝子のいずれによってでも発現したCFTR調節ポリペプチド;およびその組み合わせからなるグループから選ばれるCFTR修飾遺伝子の遺伝子レギュレーターを同定できる試料を接触させるステップを含むことを特徴とする請求項17に記載の方法。
  19. レポーター遺伝子がグアニンヌクレオチド結合タンパク質αサブユニット、膜グリコプロテイン、ras−関連デキサメタゾン誘導性タンパク質(DEXRAS1)、ATP−感受性内向き整流性カリウムチャンネル14を発現するCFTR修飾遺伝子;Kir4.2、ESTアフィメトリックスID#92319、レペチン、SWAP−70、vq96e09.41、およびuo89c05.x1、表1に挙げたCFTR修飾遺伝子、およびその組み合わせからなるグループから選ばれるCFTR修飾遺伝子の遺伝子レギュレーターを同定できる試料を接触させるステップを含むことを特徴とする請求項18に記載の方法。
  20. レポーター遺伝子がそれらが分泌フリズルド関連タンパク質sFRP−2、コネキシン37のGap接合膜チャンネルタンパク質アルファ4、およびヒト造血特異的タンパク質1(ジーンバンク登録番号X84797);プリペロアペリン、カスパーゼ−12、島細胞自己抗原1、ナトリウム尿ペプチド前駆体タイプA、mSox7、U[−M−BH1−ang−b−04−0−U].s1、C88243、U[−M−BH0−ajq−h−03−0−U].s1、ブチリルコリンエステラーゼ、ホメオボックスA5、Wnt10a、嚢胞性線維症膜貫通伝導レギュレーターホモログ、表2に挙げたCFTR修飾遺伝子、およびその組み合わせを発現することからなるグループから選ばれるCFTR修飾遺伝子の遺伝子レギュレーターを同定できる試料を接触させるステップを含むことを特徴とする請求項18に記載の方法。
  21. 潜在的CFTR修飾ポリペプチドを含有する試料を、CFTR修飾ポリペプチドを同定できるCFTR修飾遺伝子を含む発現ベクターでトランスフェクションされた細胞培養物に接触させるステップを含むCFTR修飾ポリペプチドの潜在的レギュレーターをスクリーニングする方法。
  22. 発現ベクターがグアニンヌクレオチド結合タンパク質αサブユニット、膜グリコプロテイン、ras−関連デキサメタゾン誘導性タンパク質(DEXRAS1)、ATP感受性内向き整流性カリウムチャンネル14、ジンクフィンガータンパク質(Peg3)、分泌フリズルド関連タンパク質sFRP−2、コネキシン37のGap接合膜チャンネルタンパク質アルファ4、およびヒト造血特異的タンパク質1(ジーンバンク登録番号X84797)を発現するグループから選ばれるCFTR修飾遺伝子;Kir4.2、ESTアフィメトリックスID#92319、レペチン、SWAP−70、vq96e09.41、uo89c05.x1、プリプロアペリン、カスパーゼ−12、島細胞自己抗原1、ナトリウム尿ペプチド前駆体タイプA、mSox7、U[−M−BH1−ang−b−04−0−U].s1、C88243、U[−M−BH0−ajq−h−03−0−U].s1、ブチリルコリンエステラーゼ、ホメオボックスA5、Wnt10a、嚢胞性線維症膜貫通伝導レギュレーターホモログ、表1および表2に挙げたCFTR修飾遺伝子からなるグループから選ばれるCFTR修飾遺伝子;またはこれらのCFTR修飾遺伝子のいずれかによって発現したCFTR修飾ポリペプチド;およびその組み合わせを含む、試料を接触させるステップを含むことを特徴とする請求項21に記載の方法。
  23. 発現ベクターが、グアニンヌクレオチド結合タンパク質αサブユニット、膜グリコプロテイン、ras−関連デキサメタゾン誘導性タンパク質(DEXRAS1)、ATP感受性内向き整流性カリウムチャンネル14を発現するグループから選ばれるCFTR修飾遺伝子;Kir4.2、ESTアフィメトリックスID#92319、レペチン、SWAP−70のvq96e09.41、およびuo89c05.x1、表1に挙げるCFTR修飾遺伝子、およびその組み合わせを含む、試料を接触させるステップを含むことを特徴とする請求項22に記載の方法。
  24. 発現ベクターが、分泌フリズルド関連タンパク質sFRP−2、コネキシン37のGap接合膜チャンネルタンパク質アルファ4、およびヒト造血特異的タンパク質1(ジーンバンク登録番号X84797)を発現するグループから選ばれるCFTR修飾遺伝子;プリペロアペリン、カスパーゼ−12、島細胞自己抗原1、ナトリウム尿ペプチド前駆体タイプA、mSox7、U[−M−BH1−ang−b−04−0−U].s1、C88243、U[−M−BH0−ajq−h−03−0−U].s1、ブチリルコリンエステラーゼ、ホメオボックスA5、Wnt10a、嚢胞性線維症膜貫通伝導レギュレーターホモログ、表2に挙げたCFTR修飾遺伝子、およびその組み合わせを含む、試料を接触させるステップを含むことを特徴とする請求項22に記載の方法。
  25. CF感染細胞を有する被験者にCFTR修飾遺伝子のための遺伝子レギュレーターの治療上有効な量を投与するステップを含む、CF感染細胞を有する被験者の嚢胞性線維症を治療する方法。
  26. 転写因子、転写を促進するプロト癌遺伝子、インターフェロンγおよびその類似体、NF−κBおよびその類似体、活性化された細胞の核因子、カルシウムチャンネル活性化剤、ets因子剤、GM−CSF;IL−6、IL−1α、IL−1β、INF−γおよびその類似体、cAMP類似体、アデニレートシクラーゼの活性化剤、cAMPホスホジエステラーゼ阻害剤、レチノイド、オーファン受容体活性剤;レチノイン酸受容体アゴニスト、レチノール、レチノイン酸およびその類似体;ステリイオドニック因子、グルココル
    チコイド、グルココルチコイド類似体、ミネラルコルチコイド、エストロゲン、プロゲスチンおよびその類似体;ベータメタゾン、デカドロン、およびその混合物からなるグループから選ばれた遺伝子レギュレーターを投与することを含むことを特徴とする請求項25に記載の方法。
  27. 遺伝子レギュレーターを哺乳類に投与することを特徴とする請求項26に記載の方法。
  28. 遺伝子レギュレーターをヒトに投与することを特徴とする請求項27に記載の方法。
  29. CFTR修飾ポリペプチドのためのポリペプチドレギュレーターの治療上有効な量をCF感染細胞を有する被験者に投与するステップを含む、CF感染細胞を有する被験者の嚢胞性線維症を治療する方法。
  30. 標的細胞におけるアデニレートシクラーゼを活性化する薬剤、cAMPアゴニスト、cAMPサプリメント、cAMPを刺激するポリペプチドホルモン、cAMP崩壊を防止するcAMPホスホジエステラーゼ阻害剤;cAMP特異的阻害剤、グルココルチコイド、TGF−β(SMAD3);カリウムKATPチャンネルオープナー、カリウムBKCaチャンネルオープナー、ベンズイミダゾロン、UTP、8−メトキシプソラーレン、およびゲニステイン、カルシウムイオンアゴニスト、ヒトDNAアーゼ1、ナトリウムチャンネルブロッカー、膵臓の酵素サプリメント;およびその混合物からなるグループから選ばれるポリペプチドレギュレーターを投与することを含むことを特徴とする請求項29に記載の方法。
  31. フォルスコリン、イソプロテレノール、およびアルブテロール、cAMP、およびその類似体、バソプレッシン、アルキルキサンチン、アミノフィリン;ロリプラム、グルココルチコイド、TGF−β(SMAD3)、クロマカリム、ピナシジル、ニコランジル、ミノキシジルサルフェート、アプリカリム、ジアゾキシド、NS004、1−エチル−2−ベンズイミダゾリノン、フェナメート、デヒドロキソヤサポニン−I、マキシクジオール、クロマカリム、ニレンジピン、およびフロレチン、UTP、8−メトキシプソラーレン、ゲニステイン;イオノマイシン、A23187、カルバコール、ブラジキニン、デユラマイシン、サプシガルジン、ヒトDNAアーゼ1、アミロライド、トリアムテレン、膵臓の酵素サプリメント、およびその混合物からなるグループから選ばれるポリペプチドレギュレーターを投与することを含むことを特徴とする請求項30に記載の方法。
  32. 3−イソブチル−1−メチルキサンチン、1,3−ジメチルキサンチン、パパベリン、ペントキシフィリン、カフェインからなるグループから選ばれるアルキルキサンチンおよびその混合物、ならびにオメプラゾール、ランソプラゾール、チモプラゾール、パントプラゾール、4−トリフルオロメチル−2−[(4−メトキシ−2−ピリジルメチル)チオール)]−(1H)−ベンズイミダゾール;4−トリフルオロメチル−2−[(4−メトキシ−3−メチル−2−ピリジルメチル)チオ]−(1H)−ベンズイミダゾール;4−トリフルオロメチル−2−[(4−メトキシ−5−メチル−2−ピリジルメチル)チオ]−(1H)−ベンズイミダゾール;4−トリフルオロメチル−2−[(4−メトキシ−3,5−ジメチル−2−ピリジルメチル)チオ]−(1H)−ベンズイミダゾール;5−トリフルオロメチル−2−[(4−メトキシ−2−ピリジルメチル)チオ)]−(1H)−ベンズイミダゾール;5−トリフルオロメチル−2−[(4−メトキシ−3−メチル−2−ピリジルメチル)チオ]−(1H)−ベンズイミダゾール;5−トリフルオロメチル−2−[(4−メトキシ−5−メチル−2−ピリジルメチル)チオ]−(1H)−ベンズイミダゾール;5−トリフルオロメチル−2−[(4−メトキシ−3,5−ジメチル−2−ピリジルメチル)チオ]−(1H)−ベンズイミダゾール;4−トリフルオロメチル−2−[(4−メトキシ−2−ピリジルメチル)−スルフィニル)]−(1H)−ベンズイミ
    ダゾール;4−トリフルオロメチル−2−[(4−メトキシ−3−メチル−2−ピリジルメチル)スルフィニル]−(1H)−ベンズイミダゾール;4−トリフルオロメチル−2−[(4−メトキシ−5−メチル−2−ピリジルメチル)スルフィニル]−(1H)−ベンズイミダゾール;4−トリフルオロメチル−2−[(4−メトキシ−3,5−ジメチル−2−ピリジルメチル)スルフィニル]−(1H)−ベンズイミダゾール;5−トリフルオロメチル−2−[(4−メトキシ−2−ピリジルメチル)スルフィニル)]−(1H)−ベンズイミダゾール;5−トリフルオロメチル−2−[(4−メトキシ−3−メチル−2−ピリジルメチル)スルフィニル]−(1H)−ベンズイミダゾール;5−トリフルオロメチル−2−[(4−メトキシ−5−メチル−2−ピリジルメチル)スルフィニル]−(1H)−ベンズイミダゾールおよび5−トリフルオロメチル−2−[(4−メトキシ−3,5−ジメチル−2−ピリジルメチル)スルフィニル]−(1H)−ベンズイミダゾール;2−[2−(4−メトキシ)−ピリジルメチルスルフィニル]−(5−アセチル−6−メチル)−ベンズイミダゾール;2−[2−(4−メトキシ)−ピリジルメチルスルフィニル]−(4,6−ジメチル)−ベンズイミダゾール;2−[2−(3,5−ジメチル−4−メトキシ)−ピリジルメチルスルフィニル]−(5−アセチル−6−メチル)−ベンズイミダゾール;2−[2−(4−メトキシ)−ピリジルメチルスルフィニル]−5−カルボメトキシ−6−メチル)−ベンズイミダゾール;2−[2−(4−エトキシ)−ピリジルメチルスルフィニル]−(5−カルボメトキシ−6−メチル)−ベンズイミダゾール;2−[2−(3−メチル−4−メトキシ]−ピリジルメチルスルフィニル](5−カルボメトキシ−6−メチル)−ベンズイミダゾール;2−[2−(3,5−ジメチル−4−メトキシ)−ピリジルメチルスルフィニル]−(5−カルボメトキシ−6−メチル)−ベンズイミダゾール;2−[2−(4−メトキシ−5−メチル)−ピリジルメチルスルフィニル]−(5−カルボメトキシ)−ベンズイミダゾール;2−[2−(3,5−ジメチル−4−メトキシ)−ピリジルメチルスルフィニル]−5−カルボメトキシ)−ベンズイミダゾール;2−[2−(3,5−ジメチル−4−メトキシ)−ピリジルメチルスルフィニル]−(5−アセチル)−ベンズイミダゾール;2−[2−(4−メトキシ−5−メトキシ)−ピリジルメチルスルフィニル)]−(5−メトキシ)−ベンズイミダゾール;2−[2−(3,5−ジメチル−4−メトキシ)−ピリジルメチルスルフィニル]−(5−メトキシ)−ベンズイミダゾール;2−[2−(3,5−ジメチル−4−メトキシ)−ピリジルメチルスルフィニル]−(5−メチル)−ベンズイミダゾール;2−[2−(3,5−ジメチル−4−メトキシ)−ピリジルメチルスルフィニル]−ベンズイミダゾール;2−[2−(3,5−ジメチル−4−メトキシ)−ピリジルメチルスルフィニル]−(5−クロロ)−ベンズイミダゾール;2−[2−[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジル]メチルスルフィニル]ベンズイミダゾール(ランソプラゾール);2−[2−[3−メチル−4−(2,2,3,3−テトラフルオロプロポキシ)ピリジル]メチルチオ]ベンズイミダゾール;2−[(2−ピリジル)メチルスルフィニル]ベンズイミダゾール(チモプラゾール);2−[2−(3,5−ジメチル−4−メトキシピリジル)メチルスルフィニル]−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール(オメプラゾール);2−[2−[4−(3−メトキシプロポキシ)−3−メチルピリジル]メチルスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール;2−[2−(3,4−(ジメトキシピリジル)メチルスルフィニル]−5−ジフルオロメトキシ−1H−ベンズイミダゾール(パントプラゾール);4−メチル−3−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5H−ピリド[1’,2’:4,5][1,2,4]チアジアノ[2,3−a]ベンズイミダゾール−13−イウムテトラフルオロボレート、それからの医薬的に許容される塩、およびその混合物からなるグループから選ばれるベンズイミダゾールまたはベンズイミダゾール誘導体、からなるグループから選ばれるポリペプチドレギュレーターを投与することを含むことを特徴とする請求項30に記載の方法。
  33. ポリペプチドレギュレーターが哺乳類に投与されることを特徴とする請求項32に記載の方法。
  34. ポリペプチドレギュレーターがヒトに投与されることを特徴とする請求項33に記載の方法。
  35. フォルスコリン、および3−イソブチル−1−メチルキサンチンからなるグループから選ばれるポリペプチドレギュレーターを投与することを含むことを特徴とする請求項32に記載の方法。
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