JP2005523877A - 重病に関連する死亡率および罹患率の低減化方法 - Google Patents

重病に関連する死亡率および罹患率の低減化方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、患者が一種の呼吸困難になりやすいか、またはそれを患う重病に関連する死亡率および罹患率を低減化するためのグルカゴン様ペプチド(GLP-1)化合物の使用に関する。

Description

本発明は、患者がある種の呼吸困難になりやすいか、またはそれを患う重病に関連する死亡率および罹患率を低減化するためのグルカゴン様ペプチド(GLP-1)化合物の使用に関する。
患者は、種々の理由により、病院の集中治療室(ICU)に収容される。しかし、ICUに収容された患者の大部分は、ある種の呼吸困難をすでに起こしているか、または後に起こすことになる。これらの患者の中には、ICUに滞在する間に人工呼吸器を頼るようになるものもある。これらの患者は、死をもたらすような合併症を起こす危険性が非常に高い。多くの専門医が、ある種の栄養補給が重病患者にとって代謝的安定性を補助するのに良いと信じているが、このような補給の利点および詳細特性については、十分にコントロールされた無作為臨床試験が行われていないことから、依然として意見の分かれるところである。
高血糖およびインスリン耐性は、栄養補給を受けた重病患者において発症率が高いので、ICUユニットでは、栄養を与えられた重病患者における過剰の高血糖(12 mmol/Lの過剰血糖)を治療するためにインスリンを投与する場合もある。しかし、このような使用から、呼吸機能、死亡率または罹患率における直接的な利点は報告されていない。インスリンの使用は、機械的人工呼吸を行っている成人ICU患者において血糖を4.5-6.1 mmol/Lに正常化しようとする臨床実験において近年実験された。この試験において観察された結果が効果的なグルコースコントロールに起因するものであるか、あるいはインスリン療法の他の効果に起因するものであるかどうかは不明である。しかし、メカニズムはどうであれ、低血糖の危険性があり、血糖値の集中的モニタリングを維持しなければならないことから、このタイプの療法は危険で実行不可能である。したがって、重病患者に関連する死亡率または罹患率を低減化する安全で効果的な治療方法が必要とされる。
GLP-1は、栄養物消化に対して腸のL細胞から分泌される内分泌ホルモンである。生理活性型の天然GLP-1は、GLP-1(7―37)OHおよびGLP-1(7−36)アミドとして知られる2つの切断された(truncated)ペプチドである。インスリン分泌のグルコース依存性誘発、プロインスリン遺伝子発現の刺激、グルカゴン分泌の抑制および胃内容排出といったような多くの興味深い生理的効果が、GLP-1に起因すると考えられる。さらに、GLP-1が、体重減少を引き起こすことが明らかにされている。種々のGLP-1類縁体および誘導体に関する臨床試験の焦点は、2型糖尿病および肥満の治療に合わせられている。
GLP-1化合物は、急性心筋梗塞および脳卒中の患者の死亡率または罹患率を低減化することが明らかにされている。WO 98/08531およびWO 00/16797を参照のこと。さらに、GLP-1化合物は、外科手術後に起こる異化的変化を減弱化することが明らかにされている。WO 98/08873を参照のこと。しかし、これらの出願は、呼吸困難を患う患者の死亡率または罹患率におけるGLP-1化合物の効果を開示していない。
本発明は、栄養物消化に応答して間接的に単に血糖値を調節するよりもGLP-1のより基本的な役割を提供する。本発明は、GLP-1が全代謝状態に影響を及ぼし、患者を呼吸困難にするか、または呼吸困難になりやすくする特定の病気および身体状態に対する身体のストレス応答中に起こりうる望ましくない副作用に対抗することができるという発見に関する。
したがって、本発明は、呼吸困難を起こしているか、または呼吸困難に至る可能性が高い病気もしくは身体状態である重病患者に生じる死亡率または罹患率を低減化するためのGLP-1化合物の使用に関する。
本発明は、重病患者に有効量のGLP-1化合物を投与することを含む、重病患者における呼吸困難に関連する死亡率または罹患率を低減化する方法に関する。また、本発明は、重病患者に有効量のGLP-1化合物を投与することを含む、呼吸困難に至る可能性が高い身体状態である重病患者における死亡率または罹患率を低減化する方法に関する。呼吸困難を伴う身体状態の例として、急性肺損傷、呼吸困難症候群、肺性心、慢性閉塞性肺疾患および敗血症が挙げられる。
GLP-1化合物を用いる方法および組成物、特に医薬(医薬組成物または製剤)は、呼吸困難を起こしている重病患者における死亡率または罹患率を低減化するのに有効である。さらに、このような化合物は、種々の度合いの呼吸困難に至ることも多い特定の外傷または身体状態の結果として起こるストレス応答に関連する死亡率または罹患率を低減化するのに有効である。本発明の目的にとって、「被験者」または「患者」は、ヒトが好ましいが、たとえば、愛玩動物(イヌ、ネコなど)、家畜(ウシ、ヒツジ、ブタ、ウマなど)および実験動物(ラット、マウス、モルモットなど)といったような動物であることもできる。
救命医療の実践は、病院に基づいて行われるものであり、重病患者専用であり、重病患者の必要性によって定義される。重病患者には、継続的、組織的医師、看護および呼吸介護を必要とする生理的に不安定である患者が含まれる。このタイプの介護は、療法の常時監視および持続適用を提供するために、特に細心の注意を払うことを必要とする。重病患者には、生理的代償不全の危険にあることから、不運な出来事を予防するために集中治療チームが迅速な診療行為を提供できるような不断の監視を必要とする患者が含まれる。重病患者は、継続的、持続的介護を提供することができるチームによって提供されねばならない監視および生命維持に対する特別な必要性をもつ。
本発明は、GLP-1化合物の投与によってこれらの重病患者の一部における死亡率または罹患率を低減化する方法に関する。本発明に包含される重病患者の一群は一般に、不安定な代謝亢進状態にある。この不安定な代謝状態は、幾つかの栄養物における相対的欠乏に至る可能性がある基質代謝における変化によるものである。一般に、脂肪と筋肉の両方の酸化が増加する。
GLP-1の投与によって死亡率または罹患率を低減化することができる重病患者は、呼吸困難を起こしているか、または呼吸困難を起こす可能性をもつ患者であるのが好ましい。たとえば、重病患者は、複合臓器不全または敗血症などの臓器損傷を引き起こしうる身体状態または病気である場合に、呼吸困難を起こす可能性をもつ。罹患率における低減化は、重病患者がさらなる病気、身体状態または症状を発症する可能性を低減化するか、またはさらなる病気、身体状態または症状の重篤度を低減化することを意味する。たとえば、罹患率を低減化することは、複合臓器不全に伴う菌血症または敗血症または合併症の発生率の減少に相当する。
本明細書で用いる「呼吸困難」は、患者がある種の肺機能障害により呼吸することが困難である身体状態を意味する。これらの患者は、酸素補給による治療では効果がないさまざまな程度の低酸素血症を示すことが多い。
呼吸困難は、直接的肺損傷による肺機能障害をもつ患者に起こるか、または全身過程の設定においてといったような間接的肺損傷によって起こる。さらに、慢性アルコール中毒、慢性肺疾患および低pH血清などの二次的因子が存在するので、複合的素因性疾患が存在すると危険率が実質的に増加する。
直接的肺損傷の原因の幾つかとして、肺炎、胃内容物の吸引、肺挫傷、脂肪塞栓、溺水、気道傷害、高地肺水腫および肺移植または肺塞栓摘出術後の再灌流肺水腫が挙げられる。間接的肺損傷の原因の幾つかとして、敗血症、ショックおよび複数輸血による重篤な外傷、心肺バイパス、薬物過剰投与、急性膵炎および血液製剤の輸液が挙げられる。
呼吸困難を引き起こす1つのクラスの肺疾患は、肺性心として知られる症候群に伴う。これらの疾患は、肺高血圧と呼ばれる肺循環内の圧力上昇に起因する慢性低酸素血症に伴う。続いて起こる肺高血圧により、右心室の仕事量が増加し、したがって、その拡張あるいは肥大が起こる。肺性心は一般に、右心室の圧力の持続的増加による右心不全として存在し、右心への静脈還流の低下の臨床的証拠である。
気腫および気管支炎などの慢性閉塞性肺疾患(COPDs)もまた、呼吸困難を引き起こし、空気循環の閉塞を特徴とする。COPDsは、第4位の主要な死亡原因であり、年間100,000人の生命をうばう。
急性呼吸困難症候群(ARDS)は一般に、進行性であり、異なる段階を特徴とする。この症候群は一般に、この身体状態に対する危険因子をもつ患者において呼吸不全の急速な兆候が現れる。酸素補給では効果がない動脈低酸素血症を特徴とする。従属する肺区画において肺胞の充填、硬化および肺拡張不全が起こりうる;しかし、非従属性領域は実質的に炎症を起こす。この症候群は、持続的低酸素血症、肺胞の死腔の増加および肺コンプライアンスのさらなる増加を伴う線維化性肺胞炎に進行する。肺の毛細血管床の損傷に起因する肺高血圧症もまた起こりうる。
臨床的肺損傷の重篤度はさまざまである。300あるいはそれ以下である吸入酸素のフラクションに対する動脈酸素分圧の比率によって定義される低酸素血症の重篤度が小さい患者および200あるいはそれ以下である比率によって定義される重篤度の大きい患者の両方が、本発明に含まれる。一般に、300あるいはそれ以下である患者が、急性肺損傷を有するものとして分類され、200あるいはそれ以下である患者が、急性呼吸困難症候群を有するものとして分類される。
急性肺損傷の急性相は、肺胞・毛細管関門の血管透過性の増大の結果としての気腔への高タンパク質浮腫液の流入を特徴とする。透過性が変更される上皮完全性の喪失は、細菌性肺炎の患者において、肺胞氾濫を引き起こし、肺胞腔からの浮腫液の除去に影響を及ぼす正常な液体輸送の妨害し、海面活性剤の生成および代謝回転を低下させ、敗血症ショックに至らしめ、繊維症を引き起こしうる。敗血症は、急性肺損傷への進行の最高の危険性に結びつく。
敗血症ショックおよび複合臓器機能不全は、ICU環境における、罹患率および死亡率の主要な要因である。「敗血症」は、推定あるいは立証された感染に対する全身性炎症応答として定義され、サイトカインネットワーク、白血球および補体カスケード、ならびに内皮細胞といったような凝集/繊維素溶解システムなどの多くの宿主防御メカニズムの活性化に伴い、媒介される。播種性血管内凝固症候群(DIC)および種々の臓器の微小血管系内におけるフィブリン沈着に関連する他の程度の消費性凝固障害は、敗血症/敗血症ショックの現れである。標的臓器における宿主防御応答のダウンストリーム効果は、複合臓器不全症候群の発症における重要なメディエイターであり、敗血症、重篤な敗血症およびショックを合併する敗血症の患者の不良な予後の一因である。
代謝亢進が起こる敗血症などの身体状態において、タンパク質合成の増加に必要な糖新生の持続およびアミノ酸の解離の両方のためのタンパク質分解が促進される。高血糖になり、血清中にトリグリセリドおよび他の脂質が高濃度になる。
呼吸機能が低下している患者にとって、代謝亢進は、酸素消費に対する二酸化炭素生成の比率に影響を及ぼす。この比率は、呼吸商(R/Q)として知られており、正常な個体では、約0.85〜約0.90の間である。過剰な脂肪代謝は、R/Qを低下させる傾向をもつが、過剰なグルコース代謝は、R/Qを上昇させる。呼吸困難を有する患者は、二酸化炭素の排出が困難であることが多く、したがって、異常に高い呼吸商を示す。
本発明に包含される重病患者は一般に、大部分の細胞産物の一時的ダウンレギュレーションおよび熱ショックタンパク質のアップレギュレーションを特徴とする特別のストレス応答も体験する。さらに、このストレス応答は、グルカゴン、成長ホルモン、コルチゾールならびにプロおよびアンチ炎症性サイトカインなどのホルモンの活性化を伴う。このストレス応答は、保護機能を持つように見えるが、この応答は、重病患者にさらなる代謝不安定性を引き起こす。たとえば、これらの特異的ホルモンの活性化は、高血糖をもたらす血清グルコースの上昇を引き起こす。さらに、心臓および他の臓器へのダメージが、アドレナリン作用性刺激によって悪化する。さらに、代謝活性に重大な影響をもつ甲状腺に変化が生じる。
GLP-1化合物は、代謝的に不安定な重病患者のこのグループにおける代謝的安定性を回復するのを補助するのに比類なく適している。GLP-1化合物は、低血糖を引き起こすことなく、インスリン分泌を増加し、インスリン感受性を増強することによって血糖値を調節することができることにおいて特異である。GLP-1化合物は、この患者集団において上昇されうるグルカゴンも阻害する。
代謝的に不安定な重病患者のこのグループの治療は、200 mg/dl以下、好ましくは、80〜150 mg/dlの範囲、より好ましくは、80〜110 mg/dlの範囲の血糖値を達成するための、好ましくは継続的静脈内注入によるGLP-1化合物の投与を含む。このような治療は、1つまたはそれ以上の臓器不全をもつ人工呼吸を受けているICU患者を含む患者のこのグループにおいて、28日間の原因を問わない死亡率の有意な低下を示す。さらに、このような治療は、この患者集団におけるICU不要および/または人工呼吸不要の日数の有意な増加を示す。
さらに、GLP-1化合物は、男性において広範な生物学的役割を有し、血糖症には必ずしも関係しないメカニズムを介して臓器に影響を及ぼす。たとえば、本発明は、GLP-1化合物が、呼吸困難を起こす傾向にあるか、実際に体験している重病患者の肺機能において有益な効果をもつという発見を含む。GLP-1受容体は、肺組織ならびに肺動脈に関連する平滑筋に存在する。GLP-1は、肺における血管拡張作用および血圧降下機能を有し、全体的な肺機能を改善する。さらに、GLP-1は、グルコースレベルを調節し、血清脂質レベルを低下させることによって、代謝的安定性を回復するように作用する。このように、GLP-1は、この特定の重病患者集団を治療するのに理想的に適している。
GLP-1化合物は、本発明における使用に適している:
本発明に有用なGLP-1化合物として、GLP-1類縁体、GLP-1誘導体および他のGLP-1受容体のアゴニストが挙げられる。GLP-1類縁体は、該化合物がGLP-1受容体に結合して、インスリン分泌作用または本明細書に記載したような他の生理的効果をもたらすシグナルトランスダクション経路を開始する能力を持つような、GLP-1(7-37)OHまたはGLP-1(7-37)OHのフラグメントに十分な相同性をもつ。たとえば、Lacyらの(1967) Diabetes 16:35-39に記載された方法の変更法であるEP 619 322に記載されたようなセルベース(cell-based)アッセイを用いて、インスリン分泌活性についてGLP-1化合物を試験することができる。膵臓組織のコラゲナーゼ消化物をフィコール勾配(ハンクス平衡塩類溶中、27%、23 %、20.5 %および11%;pH 7.4)で分離する。膵島を20.5%/11%界面から採集し、洗浄し、次いで、立体顕微鏡下、外分泌物および他の組織を含まないように選び集める。10%ウシ胎児血漿を補足し、11 mMのグルコースを含むRPMI 1640培地中、37℃および95%空気/5% CO2にて、膵島をインキュベートする。試験対象のGLP-1化合物を、10%ウシ胎児血漿を補足し、16.7 mMのグルコースを含むRPMI 1640培地中、好ましくは3ナノモル〜30ナノモルの濃度範囲で製造する。次いで、96ウエルマイクロタイターディッシュにおいて、培地を含む総体積250 μlのGLP-1化合物に、約8〜10個の単離した膵島をピペットで移す。GLP-1化合物の存在下、37℃、95% 空気、5% CO2にて90分間、膵島をインキュベートする。次いで、膵島を含まない培地のアリコートを集め、Equate Insulin RIA Kit (Binax、Inc.、Portland、ME)を用いるラジオイムノアッセイによって、存在するインスリンの量について、その100 μlをアッセイする。
GLP-1化合物が、膵臓β細胞にある受容体に該化合物が結合することから生じる測定可能なインスリン分泌活性をもつならば、該化合物が受容体を結合して、機能性表面受容体を有するいずれかの細胞タイプにおいてシグナルを開始することができることが想定される。
GLP-1化合物が本発明方法に適しているかどうかを決定するために、インビトロシグナリングアッセイを用いることができる。実施例3は、GLP-1受容体シグナリングを検出するアッセイによって測定されるインビトロ活性を有する多くのGLP-1類縁体を挙げている表を提供する。特に、もしGLP-1化合物が豊富にGLP-1受容体を結合するならば、第2のメッセンジャーcAMPが活性化される。次いで、ルシフェラーゼまたはβ−ラクタマーゼなどの受容体遺伝子の発現を推進するcAMP応答エレメントを用いて、cAMPレベルの誘発の大きさを測定することができる。
該アッセイは、一回用量−応答実験において50%活性をもたらすGLP-1化合物の有効濃度であるEC50値を測定するのに用いることができる。該アッセイは、ヒトGLP-1受容体を安定して発現するHEK-293 Aurora CRE-BLAM細胞を用いて行う。これらのHEK-293細胞は、β−ラクタマーゼ(BLAM)遺伝子の発現を推進するcAMP応答エレメント(CRE)を有する安定して組込まれたDNAベクターを含む。GLP-1アゴニストの受容体との相互作用は、cAMP応答エレメントの活性化および続いて起こるβ−ラクタマーゼの発現をもたらすシグナルを開始する。次いで、β−ラクタマーゼ (Aurora Biosciences Corp.)によって切断されるときに蛍光を放射するβ−ラクタマーゼCCF2/AM基質を、特定の量のGLP-1アゴニストに曝された細胞に加えて、GLP-1アゴニスト効力を測定することができる。このアッセイは、さらに、Zlokarnikらの(1998) Science 279:84-88 (実施例3を参照)に記載されている。
本発明のGLP-1化合物が、Val8-GLP-1(7-37)OHのインビトロ効力の10分の1程度、好ましくは5分の1程度、より好ましくは3分の1程度のインビトロ効力をもつのが好ましい。GLP-1化合物が、Val8-GLP-1(7-37)OHのインビトロ効力以上のインビトロ効力をもつのが最も好ましい。
GLP-1化合物は、エキセンディン(Exendin)−3およびエキセンディン−4およびその類縁体ならびに誘導体も含む。
2つの天然の切断された(truncated)GLP-1ペプチドは、式(I),配列番号:1にて表される。
Figure 2005523877
[ここで、37位のXaaは、Glyまたは-NH2である]
GLP-1化合物が、配列番号:1のアミノ酸配列を有するか、または1、2、3、4または5個のアミノ酸が配列番号:1とは相異するように修飾されるのが好ましい。
GLP-1化合物について記載するために本明細書において用いる用語において、置換アミノ酸およびその位置は、親構造の前に示す。たとえば、Val8-GLP-1(7-37)OHは、通常、GLP-1(7-37)OH(式(I),配列番号:1)の8位に見られるアラニンが、バリンで置換されるGLP-1化合物を意味する。
当業界で公知の幾つかのGLP-1化合物として、たとえば、GLP-1(7-34)およびGLP-1(7-35)、GLP-1(7-36)、Gln9-GLP-1(7-37)、D-Gln9-GLP-1(7-37)、Thr16-Lys18-GLP-1(7-37)およびLys18-GLP-1(7-37)が挙げられる。GLP-1(7-34)およびGLP-1(7-35)などのGLP-1化合物が、U.S. Patent No. 5,118,666に開示されている。他の公知の生理活性GLP-1類縁体が、U.S. Patent No 5,977,071; U.S. Patent No. 5,545,618; U.S. Patent No. 5,705,483; U.S. Patent No. 6,133,235; AdelhorstらのJ. Biol. Chem. 269:6275 (1994);およびXiao、Q.らの(2001)、Biochemistry 40:2860-2869に開示されている。
GLP-1化合物には、1つまたはそれ以上のアミノ酸が、GLP-1(7-37)OHのN末端および/またはC末端に加えられたポリペプチドまたはそのフラグメントもしくは類縁体も含まれる。1〜6個のアミノ酸がN末端に加えられる、および/または1〜8個のアミノ酸がC末端に加えられるGLP-1(7-37)OHが好ましい。このタイプのGLP-1化合物が、約39個までのアミノ酸を有するのが好ましい。「伸張された」GLP-1化合物におけるアミノ酸は、GLP-1(7-37)OHにおける対応するアミノ酸と同じ数によって示す。たとえば、GLP-1(7-37)OHのN末端へのアミノ酸の付加によって得られたGLP-1化合物のN末端アミノ酸は、5位にあり;GLP-1(7-37)OHのC末端へのアミノ酸の付加によって得られたGLP-1化合物のC末端は、39位にある。伸張GLP-1化合物のアミノ酸1−6は、GLP-1(1-37)OHの対応する位置におけるアミノ酸と同じであるか、または保存的置換であるのが好ましい。伸張GLP-1化合物のアミノ酸38−45は、エキセンディン−3またはエキセンディン−4の対応する位置におけるアミノ酸と同じであるか、または保存的置換であるのが好ましい。エキセンディン−3およびエキセンディン−4のアミノ酸配列は、式(II),配列番号:2にて表される。
Figure 2005523877
[ここで、8位のXaaは、SerまたはGlyであり;9位のXaaは、AspまたはGluである]
最も好ましいGLP-1化合物は、このような類縁体またはフラグメントについてのバックボーンが、8位にアラニン以外のアミノ酸を含むGLP-1類縁体を含む(8位類縁体)。8位における好ましいアミノ酸は、グリシン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニンまたはメチオニンであり、バリンまたはグリシンが、より好ましい。
他の好ましいGLP-1化合物は、8位のアミノ酸が、好ましくはグリシン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニンまたはメチオニンであり、より好ましくは、バリンまたはグリシンであり、22位が、グルタミン酸、リシン、アスパラギン酸またはアルギニンであり、より好ましくは、グルタミン酸またはリシンである以外はGLP-1(7-37)OHの配列を有するGLP-1類縁体である。
他の好ましいGLP-1化合物は、8位のアミノ酸が、好ましくはグリシン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニンまたはメチオニンであり、より好ましくは、バリンまたはグリシンであり、30位が、グルタミン酸、アスパラギン酸、セリンまたはヒスチジンであり、より好ましくは、グルタミン酸である以外はGLP-1(7-37)OHの配列を有するGLP-1類縁体である。
他の好ましいGLP-1化合物は、8位のアミノ酸が、好ましくはグリシン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニンまたはメチオニンであり、より好ましくは、バリンまたはグリシンであり、37位が、ヒスチジン、リシン、アルギニン、トレオニン、セリン、グルタミン酸、アスパラギン酸、トリプトファン、チロシン、フェニルアラニンであり、より好ましくは、ヒスチジンである以外はGLP-1(7-37)OHの配列を有するGLP-1類縁体である。
他の好ましいGLP-1化合物は、8位のアミノ酸が、好ましくはグリシン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニンまたはメチオニンであり、より好ましくは、バリンまたはグリシンであり、22位が、グルタミン酸、リシン、アスパラギン酸またはアルギニンであり、より好ましくは、グルタミン酸またはリシンであり、27位が、アラニン、リシン、アルギニン、トリプトファン、チロシン、フェニルアラニンまたはヒスチジンであり、より好ましくは、アラニンである以外はGLP-1(7-37)OHの配列を有するGLP-1類縁体である。
他の好ましいGLP-1化合物は、8位のアミノ酸が、好ましくはグリシン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニンまたはメチオニンであり、より好ましくは、バリンまたはグリシンであり、22位が、グルタミン酸、リシン、アスパラギン酸またはアルギニンであり、より好ましくは、グルタミン酸またはリシンであり、33位が、イソロイシンである以外はGLP-1(7-37)OHの配列を有するGLP-1類縁体である。
他の好ましいGLP-1化合物として、以下のものが挙げられる:Val8-GLP-1(7-37)OH、Gly8-GLP-1(7-37)OH、Glu22-GLP-1(7-37)OH、Asp22-GLP-1(7-37)OH、Arg22-GLP-1(7-37)OH、Lys22-GLP-1(7-37)OH、Cys22-GLP-1(7-37)OH、Val8-Glu22-GLP-1(7-37)OH、Val8-Asp22-GLP-1(7-37)OH、Val8-Arg22-GLP-1(7-37)OH、Val8-Lys22-GLP-1(7-37)OH、Val8-Cys22-GLP-1(7-37)OH、Gly8-Glu22-GLP-1(7-37)OH、Gly8-Asp22-GLP-1(7-37)OH、Gly8-Arg22-GLP-1(7-37)OH、Gly8-Lys22-GLP-1(7-37)OH、Gly8-Cya22-GLP-1(7-37)OH、Glu22-GLP-1(7-36)NH2、Asp22-GLP-1(7-36)NH2、Arg22-GLP-1(7-36)NH2、Lys22-GLP-1(7-36)NH2、Cys22-GLP-1(7-36)NH2、Val8-Glu22-GLP-1(7-36)NH2、Val8-Asp22-GLP-1(7-36)NH2、Val8-Arg22-GLP-1(7-36)NH2、Val8-Lys22-GLP-1(7-36)NH2、Val8-Cys22-GLP-1(7-36)NH2、Gly8-Glu22-GLP-1(7-36)NH2、Gly8-Asp22-GLP-1(7-36)NH2、Gly8-Arg22-GLP-1(7-36)NH2、Gly8-Lys22-GLP-1(7-36)NH2、Gly8-Cys22-GLP-1(7-36)NH2、Lys23-GLP-1(7-37)OH、Val8-Lys23-GLP-1(7-37)OH、Gly8-Lys23-GLP-1(7-37)OH、His24-GLP-1(7-37)OH、Val8-His24-GLP-1(7-37)OH、Gly8-His24-GLP-1(7-37)OH、Lys24-GLP-1(7-37)OH、Val8-Lys24-GLP-1(7-37)OH、Gly8-Lys23-GLP-1(7-37)OH、Glu30-GLP-1(7-37)OH、Val8-Glu30-GLP-1(7-37)OH、Gly8-Glu30-GLP-1(7-37)OH、Asp30-GLP-1(7-37)OH、Val8-Asp30-GLP-1(7-37)OH、Gly8-Asp30-GLP-1(7-37)OH、Gln30-GLP-1(7-37)OH、Val8-Gln30-GLP-1(7-37)OH、Gly8-Gln30-GLP-1(7-37)OH、Tyr30-GLP-1(7-37)OH、Val8-Tyr30-GLP-1(7-37)OH、Gly8-Tyr30-GLP-1(7-37)OH、Ser30-GLP-1(7-37)OH、Val8-Ser30-GLP-1(7-37)OH、Gly8-Ser30-GLP-1(7-37)OH、His30-GLP-1(7-37)OH、Val8-His30-GLP-1(7-37)OH、Gly8-His30-GLP-1(7-37)OH、Glu34-GLP-1(7-37)OH、Val8-Glu34-GLP-1(7-37)OH、Gly8-Glu34-GLP-1(7-37)OH、Ala34-GLP-1(7-37)OH、Val8-Ala34-GLP-1(7-37)OH、Gly8-Ala34-GLP-1(7-37)OH、Gly34-GLP-1(7-37)OH、Val8-Gly34-GLP-1(7-37)OH、Gly8-Gly34-GLP-1(7-37)OH、Ala35-GLP-1(7-37)OH、Val8-Ala35-GLP-1(7-37)OH、Gly8-Ala35-GLP-1(7-37)OH、Lys35-GLP-1(7-37)OH、Val8-Lys35-GLP-1(7-37)OH、Gly8-Lys35-GLP-1(7-37)OH、His35-GLP-1(7-37)OH Val8-His35-GLP-1(7-37)OH、Gly8-His35-GLP-1(7-37)OH、Pro35-GLP-1(7-37)OH、Val8-Pro35-GLP-1(7-37)OH、Gly8-Pro35-GLP-1(7-37)OH、Glu35-GLP-1(7-37)OH Val8-Glu35-GLP-1(7-37)OH、Gly8-Glu35-GLP-1(7-37)OH、Val8-Ala27-GLP-1(7-37)OH、 Val8-His37-GLP-1(7-37)OH、Val8-Glu22-Lys23-GLP-1(7-37)OH、Val8-Glu22-Glu23-GLP-1(7-37)OH、Val8-Glu22-Ala27-GLP-1(7-37)OH、Val8-Gly34-Lys35-GLP-1(7-37)OH、Val8-His37-GLP-1(7-37)OHおよびGly8-His37-GLP-1(7-37)OH。
より好ましいGLP-1化合物は、Val8-GLP-1(7-37)OH、Gly8-GLP-1(7-37)OH、Glu22-GLP-1(7-37)OH、Lys22-GLP-1(7-37)OH、Val8-Glu22-GLP-1(7-37)OH、Val8-Lys22-GLP-1(7-37)OH、Gly8-Glu22-GLP-1(7-37)OH、Gly8-Lys22-GLP-1(7-37)OH、Glu22-GLP-1(7-36)NH2、Lys22-GLP-1(7-36)NH2、Val8-Glu22-GLP-1(7-36)NH2、Val8-Lys22-GLP-1(7-36)NH2、Gly8-Glu22-GLP-1(7-36)NH2、Gly8-Lys22-GLP-1(7-36)NH2、Val8-His37-GLP-1(7-37)OH、Gly8-His37-GLP-1(7-37)OH、Arg34-GLP-1(7-36)NH2およびArg34-GLP-1(7-37)OHである。
他の好ましいGLP-1化合物として、以下のものが挙げられる:Val8-Tyr12-GLP-1(7-37)OH、Val8-Tyr12-GLP-1(7-36)NH2、Val8-Trp12-GLP-1(7-37)OH、Val8-Leu16-GLP-1(7-37)OH、Val8-Tyr16-GLP-1(7-37)OH、Gly8-Glu22-GLP-1(7-37)OH、Val8-Leu25-GLP-1(7-37)OH、Val8-Glu30-GLP-1(7-37)OH、Val8-His37-GLP-1(7-37)OH、Val8-Tyr12-Tyr16-GLP-1(7-37)OH、Val8-Trp12-Glu22-GLP-1(7-37)OH、Val8-Tyr12-Glu22-GLP-1(7-37)OH、Val8-Tyr16-Phe19-GLP-1(7-37)OH、Val8-Tyr16-Glu22-GLP-1(7-37)OH、Val8-Trp16-Glu22-GLP-1(7-37)OH、Val8-Leu16-Glu22-GLP-1(7-37)OH、Val8-Ile16-Glu22-GLP-1(7-37)OH、Val8-Phe16-Glu22-GLP-1(7-37)OH、Val8-Trp18-Glu22-GLP-1(7-37)OH、Val8-Tyr18-Glu22-GLP-1(7-37)OH、Val8-Phe18-Glu22-GLP-1(7-37)OH、Val8-Ile18-Glu22-GLP-1(7-37)OH、Val8-Lys18-Glu22-GLP-1(7-37)OH、Val8-Trp19-Glu22-GLP-1(7-37)OH、Val8-Phe19-Glu22-GLP-1(7-37)OH、Val8-Phe20-Glu22-GLP-1(7-37)OH、Val8-Glu22-Leu25-GLP-1(7-37)OH、Val8-Glu22-Ile25-GLP-1(7-37)OH、Val8-Glu22-Val25-GLP-1(7-37)OH、Val8-Glu22-Ile27-GLP-1(7-37)OH、Val8-Glu22-Ala27-GLP-1(7-37)OH、Val8-Glu22-Ile33-GLP-1(7-37)OH、Val8-Glu22-His37-GLP-1(7-37)OH、Val8-Asp9-Ile11-Tyr16-Glu22-GLP-1(7-37)OH、Val8-Tyr16-Trp19-Glu22-GLP-1(7-37)OH、Val8-Trp16-Glu22-Val25-Ile33-GLP-1(7-37)OH、Val8-Trp16-Glu22-Ile33-GLP-1(7-37)OH、Val8-Glu22-Val25-Ile33-GLP-1(7-37)OHおよびVal8-Trp16-Glu22-Val25-GLP-1(7-37)OH。
GLP-1化合物には、GLP-1またはGLP-1類縁体のアミノ酸配列を有するが、さらに1つまたはそれ以上のそのアミノ酸側鎖、α炭素原子、末端アミノ基もしくは末端カルボン酸基の化学的修飾を有する分子として定義される「GLP-1誘導体」も含まれる。化学的修飾として、化学基の付加、新規結合の生成および化学基の除去が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
アミノ酸側鎖における修飾として、リシンのε−アミノ基のアシル化、アルギニン、ヒスチジンまたはリシンのN−アルキル化、グルタミン酸またはアスパラギン酸のカルボン酸基のアルキル化およびグルタミンまたはアスパラギンの脱アミドが挙げられるが、これらに限定されるものではない。末端アミノ基の修飾として、デスアミノ(des-amino)、N−低級アルキル、N−ジ−低級アルキルおよびN−アシル修飾が挙げられるが、これらに限定されるものではない。末端カルボキシル基の修飾として、が挙げられるが、これらに限定されるものではない。さらに、1つまたはそれ以上の側鎖または末端基をタンパク質化学者に公知の保護基によって保護することができる。アミノ酸のα炭素は、モノまたはジメチル化されてもよい。
好ましいGLP-1誘導体は、アシル化を介して得られる。脂肪酸の誘導体化の原理を用いて、血液および末梢組織におけるアルブミン上の脂肪酸結合部位への脂肪酸残基の結合を介した血漿アルブミンへの結合を促進することによって、GLP-1の作用を遅延化する。好ましいGLP-1誘導体は、Arg34Lys26-(N-ε-(γ-Glu(N-α-ヘキサデカノイル)))-GLP-1(7-37)である。GLP-1誘導体およびこのような誘導体の製造方法は、Knudsenらの(2000) J. Med. Chem. 43:1664-1669に開示されている。さらに、多くの公開された出願が、GLP-1、GLP-1類縁体、エキセンディン−4およびエキセンディン−4類縁体について記載している。U.S. Patent No. 5,512,540、U.S Patent No. 6,268,343、WO96/29342、WO98/08871、WO99/43341、WO99/43708、WO99/43707、WO99/43706およびWO99/43705を参照。
GLP-1化合物は、固相合成化学、天然源からのGLP-1分子の精製、組換えDNA技術またはこれらの方法の組み合わせなどの当業界で公知の種々の方法によって製造することができる。たとえば、GLP-1化合物の製造方法は、United States Patent Nos. 5,118,666、5,120,712、5,512,549、5,977,071および6,191,102に記載されている。当業界における慣例として、GLP-1化合物のN末端残基は、7位を表す。
組成物
本発明のGLP-1化合物は、医薬的に許容しうる組成物として製剤することもできる。医薬的に許容しうる製剤は、医薬的に許容しうる緩衝液(ここで、pHは非経口投与に適するものであり、良好な安定性および溶解度特性を提供するように調節する)と組み合わせてGLP-1化合物を含むことができる。医薬的に許容しうる抗菌剤を加えてもよい。メタクレゾールおよびフェノールが好ましい医薬的に許容しうる抗菌剤である。イオン強度または張性を調節するために、1つまたはそれ以上の医薬的に許容しうる塩を加えてもよい。製剤の等張性をさらに調節するために、1つまたはそれ以上の賦形剤を加えてもよい。等張性調節賦形剤の例は、グリセリンである。
「医薬的に許容しうる」は、ヒトへの投与に適していることを意味する。医薬的に許容しうる製剤は、有毒な成分、望ましくない混入物などを含まず、活性化合物の活性を妨害しない。
GLP-1化合物を含む医薬的に許容しうる組成物は、経口、経鼻投与、吸入または非経口などの種々の経路によって投与することができる。非経口投与として、たとえば、筋肉内、静脈内、皮下または腹腔内注射などの全身投与が挙げられる。本発明は、第1に、病院のICUに収容されている重病患者を治療する方法に適用しうるので、静脈内投与が好ましい。静脈内投与は、継続的輸液またはボーラス注入を用いることができる。継続的輸液は、特定の期間、静脈へ溶液を実質的に中断せずに導入することの継続を意味する。ボーラス注入は、ある期間にわたる明確な量(ボーラスと称する)での薬物の注入である。多くのGLP-1化合物のインビボ半減期は短いので、静脈内投与もまた好ましい。
皮下投与を用いるか、または別の投与形態を用いる場合、GLP-1化合物を誘導体化するか、またはそれらが遅延化された作用プロフィールをもつように製剤すべきである。たとえば、8位類縁体などのGLP-1類縁体は、DPP−IV切断に耐性があり、遅延化された作用プロフィールをもつ。さらに、アシル化されたGLP-1誘導体は、アルブミン結合特性による遅延化された作用プロフィールをもつ。GLP-1類縁体は、亜鉛および/またはプロタミンと複合体を形成することができ、懸濁液として製剤して、遅延化された作用プロフィールを提供することができる。たとえば、GLP-1化合物結晶化条件が記載されているWO99/30731を参照。
GLP-1化合物有効量は、被験者に投与するときに、許容できない副作用を引き起こすことなく所望の効果をもたらす量である。所望の効果として、疾患または身体状態に関連する症状の寛解、疾患または身体状態に関連する症状の発症の遅延化および非処置と比較した場合の寿命の延長が挙げられる。特に、所望の効果は、呼吸困難に関連する罹患率および死亡率の低減化である。副作用を最小化しつつ有効性を達成するためには、治療過程中に、いったん定常状態レベルが得られたら、GLP-1化合物の血漿レベルを著しく変動させるべきではない。治療過程中に、いったん定常状態レベルが達成されて、本明細書に記載するような範囲内に該レベルが維持されるなら、レベルは著しくは変動しない。Val8-GLP-1(7-37)OHと同様か、またはその2倍以内の効力をもつGLP-1化合物の血漿レベルが、いったん定常状態レベルが得られたら、治療過程を通して、約30ピコモル〜約200ピコモル、好ましくは、約60ピコモル〜約150ピコモルの間に維持されるのが、最も好ましい。Val8-GLP-1(7-37)OHおよび同様の効力をもつGLP-1化合物に適した血漿レベルの最適範囲は、異なる効力をもつエキセンディン−3およびエキセンディン−4などの他のGLP-1化合物にも適用できる。同様の効力をもつGLP-1化合物として、実施例3に記載のインビトロ効力アッセイによって測定されるVal8-GLP-1(7-37)OHの活性の2倍以内の活性をもつ化合物が挙げられる。
エキセンディン−4は、Val8-GLP-1(7-37)OHよりも、およそ5倍高い効力をもつ;したがって、エキセンディン−4の最適血漿レベルは、Val8-GLP-1(7-37)OHおよび同様の効力をもつ化合物に適したレベルのおよそ5分の1でありうる。これは、約6ピコモル〜約40ピコモル、好ましくは、約12ピコモル〜約30ピコモルの範囲にある血漿レベルに対応する。効力の増強されたGLP-1化合物のもう1つの例は、Val8-Glu22-GLP-1(7-37)OHの約3倍の効力をもつVal8-Glu22-GLP-1(7-37)OHである。したがって、この化合物の最適血漿レベルは、Val8-GLP-1(7-37)OHについて決定されたレベルの約3分の1でありうる。Val8-Glu22-GLP-1(7-37)OHなどのVal8-GLP-1(7-37)の3倍程度の効力をもつGLP-1化合物を約 0.5〜2.5 pmol/kg/分、好ましくは約1.0〜2.0 pmol/kg/分、そして好ましくは約1.0〜2.0 pmol/kg/分の速度で継続的に注入する。このようなGLP-1化合物の総一日量は、約0.5 mg〜1.0 mg/日、好ましくは約0.5 mg〜0.6 mg/日である。
GLP-1化合物は、病院のICUに収容される重病患者に一般的に投与される種々の他の薬物療法と併用することができる。たとえば、これらの重病患者は、ヘパリン(通常、5,000 ユニット q 12 時間)、ロベノックスまたはその等価物からなる深部静脈血栓症または肺塞栓に対する予防処置を施すことができる。低用量のクマリンを抗凝固剤として用いてもよい。ICU患者には、強力な胃と十二指腸の潰瘍形成および出血に対抗するために、Hブロッカー、制酸薬であるオメプラゾール、スクラルフェートまたは他の薬物を投与することが多い。通常、抗生物質をICU患者に投与する。敗血症または多重全身臓器不全の患者には、カンジダ予防のためにナイスタシンまたはフルコナゾールを投与する。
実施例1:GLP-1化合物のヒト血漿レベル
4人のヒト患者にVal8-GLP-1(7-37)OHの長期作用性製剤を投与した。最初の3つのグループには、2.5または3.5または4.5 mgのいずれかを1日1回6日間投与した。4番目のグループには、4.5 mgを1日1回21日間投与した。試験の前日、各患者にプラセボとして生理食塩水注射を行った。第1日における注射に続いて、Val8-GLP-1(7-37)OH血漿レベルのための血液サンプルを4時間採取した。患者には、毎朝投与した。投与の第6日に(および第4グループについては第21日にも)、Val8-GLP-1(7-37)OH血漿レベルの測定のために投与後26時間までサンプルを採取した。Val8-GLP-1(7-37)OH血漿レベルを図1および図2に示す。
実施例2:GLP-1化合物の血漿レベルの測定
天然のGLP-1ペプチドおよびDPP-IVによるGLP-1 (9-37)OHなどの分解産物の内因性濃度の存在により、全長非分解Val8-GLP-1(7-37)OHが特に認識されるELISAアッセイを用いて、無傷のVal8-GLP-1(7-37)OHの濃度を測定した。マイクロタイタープレートに固定されたN末端抗-Val8-GLP-1(7-37)OH抗血清によって、血漿から免疫反応性Val8-GLP-1(7-37)OHが捕獲される。この抗血清は、Val8-GLP-1(7-37)OHのN末端に対して特異性が高い。GLP-1のC末端に特異的なアルカリホスファターゼ複合抗体を加えて「サンドイッチ」を完成させる。アルカホスファターゼに対する比色定量の基質であるpNPPを用いて検出を行う。生成した色素の量は、サンプルに存在する免疫反応性Val8-GLP-1(7-37)OHの濃度に直接比例する。ヒトの血漿中のVal8-GLP-1(7-37)OHの定量は、参照標準としてVal8-GLP-1(7-37)OHを用いて標準曲線から補間することができる。加重4パラメーターロジスティックアルゴリズムを用いるコンピュータープログラムによって、データを分析した。試験サンプル中の免疫反応性Val8-GLP-1(7-37)OHの濃度を標準曲線を用いて決定した。
実施例3:インビトロ効力アッセイ
ヒトGLP-1受容体を発現しているHEK-293 Aurora CRE-BLAM細胞を、96ウエル黒色クリアボトムプレートに、20,000〜40,000 細胞/ウエル/100 μlにて播種する。播種後当日に、培地を血漿フリー培地と交換する。播種後第3日に、異なる濃度のGLP-1アゴニストを含む血漿フリー培地20 μlを各ウエルに加えて、用量応答曲線を作成する。通例、3ナノモル〜30ナノモルのGLP-1化合物を含有する40個の希釈物を用いて、EC50値が決定できる用量応答曲線を作成した。GLP-1化合物と5時間インキュベートした後、20 μlのβ−ラクタマーゼ基質(CCF2-AM Aurora Biosciences - 製品コード100012)を加え、1時間インキュベートした時点で、サイトフロー(cytoflour)にて蛍光を測定した。
Figure 2005523877
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実施例4:呼吸困難をもつヒト患者における臨床試験
このプロトコルは、呼吸困難をもつ患者における二重盲検プラセボ比較試験である。この試験のために、呼吸困難をもつ患者は、低酸素血症を示し、病院のICUに収容されている患者である。参加基準は、吸入気酸素に対する動脈酸素の比率が300以下の患者である。Val8-GLP-1(7-37)OHは、患者がICUに滞在している期間中、GLP-1化合物の血漿レベルが30ピコモル〜200ピコモルの間に維持されるように、継続的注入によって投与される。この試験の第1の終点は、ICUにおける死亡率および罹患率を低減化するGLP-1化合物の能力である。
プラセボ(ベースライン)、2.5 mgのVal8-GLP-1(7-37)OH(グループ1)および3.5 mgのVal8-GLP-1(7-37)OH(グループ2)を一日一回投与した後の平均(+/- SEM)血漿Val8-GLP-1(7-37)OH濃度を表すグラフである。 プラセボ(ベースライン)および4.5 mgのVal8-GLP-1(7-37)OH(グループ3および4)を患者に一日一回投与した後の平均(+/- SEM)血漿Val8-GLP-1(7-37)OH濃度を表すグラフである。
【配列表】
Figure 2005523877
Figure 2005523877
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Claims (32)

  1. 呼吸困難を患う重病患者の治療方法であって、該患者に有効量のGLP-1化合物を投与することを含む方法。
  2. 呼吸困難に至る身体状態をもつ患者の治療方法であって、該患者に有効量のGLP-1化合物を投与することを含む方法。
  3. 治療が、死亡率および罹患率を低減化させる請求項1または2に記載の方法。
  4. 治療が、28日間の原因を問わない死亡率の低減化をもたらす請求項1または2に記載の方法。
  5. 患者が、急性肺損傷をもつ請求項1〜4のいずれか1つに記載の方法。
  6. 患者が、呼吸困難症候群をもつ請求項1〜4のいずれか1つに記載の方法。
  7. 患者が、肺性心をもつ請求項1〜4のいずれか1つに記載の方法。
  8. 患者が、慢性閉塞性肺疾患をもつ請求項1〜4のいずれか1つに記載の方法。
  9. 患者が、敗血症をもつ請求項1〜4のいずれか1つに記載の方法。
  10. 患者が、約300以下の吸入気酸素のフラクションに対する動脈酸素分圧の比率をもつ請求項1〜4のいずれか1つに記載の方法。
  11. 比率が、約200以下である請求項9に記載の方法。
  12. 患者が、人工呼吸に依存している請求項1〜11のいずれか1つに記載の方法。
  13. 治療が、200 mg/dl以下の血糖値をもたらす請求項1〜12のいずれか1つに記載の方法。
  14. 血糖値が、80〜150 mg/dlの範囲にある請求項13に記載の方法。
  15. 血糖値が、80〜110 mg/dlの範囲にある請求項14に記載の方法。
  16. GLP-1化合物が、GLP-1(7-37)OH、GLP-1(7-36)アミド、GLP-1類縁体、GLP-1誘導体およびGLP-1受容体のアゴニストから選ばれる請求項1〜15のいずれか1つに記載の方法。
  17. GLP-1化合物が、GLP-1類縁体である請求項16に記載の方法。
  18. GLP-1類縁体が、8位類縁体である請求項17に記載の方法。
  19. GLP-1類縁体が、Val8-GLP-1(7-37)OH、Gly8-GLP-1(7-37)OH、Val8-GLP-1(7-36)アミドおよびGly8-GLP-1(7-36)アミドから選ばれる請求項18に記載の方法。
  20. GLP-1類縁体が、8位のアミノ酸が、グリシン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニンおよびメチオニンから選ばれ、22位のアミノ酸が、リシン、アスパラギン酸およびアルギニンから選ばれるGLP-1(7-37)OHまたはGLP-1(7-36)アミドの配列を有する請求項17に記載の方法。
  21. 8位のアミノ酸が、グリシンまたはバリンであり、22位のアミノ酸が、グルタミン酸である請求項20に記載の方法。
  22. 8位のアミノ酸が、バリンである請求項21に記載の方法。
  23. GLP-1化合物が、GLP-1誘導体である請求項16に記載の方法。
  24. GLP-1誘導体が、アシル化GLP-1類縁体である請求項23に記載の方法。
  25. GLP-1誘導体が、Arg34Lys26-(N-ε-(γ-Glu(N-α-ヘキサデカノイル)))-GLP-1(7-37)である請求項24に記載の方法。
  26. GLP-1化合物が、エキセンディン−3、エキセンディン−4およびその類縁体から選ばれる請求項16に記載の方法。
  27. GLP-1化合物が、継続的注入によって投与される請求項1〜26のいずれか1つに記載の方法。
  28. GLP-1化合物が、ボーラス注入によって投与される請求項1〜26のいずれか1つに記載の方法。
  29. 呼吸困難に至る身体状態をもつ重病患者の治療のための医薬の製造におけるGLP-1化合物の使用。
  30. 呼吸困難を患う重病患者の治療のための医薬の製造におけるGLP-1化合物の使用。
  31. 治療が、28日間の原因を問わない死亡率の低減化をもたらす請求項29または30に記載の使用。
  32. 治療が、死亡率および罹患率の低減化をもたらす請求項29または30に記載の使用。

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