JP2005522226A - 癌に関与するタンパク質 - Google Patents
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Abstract
Description
(i)転写産物と疾患関連蛋白質レベルとの間の相関性の欠如;特に膜蛋白質については、長い半減期を持つ場合が多く、そのために高度なmRNA代謝回転を有さないことが、よく知られている。従って、正常細胞と癌細胞との間の蛋白質レベルの差は一貫しているにもかかわらず、所定の膜蛋白質のmRNAの変化を、癌状態と関連づけることは難しい場合が多い;
(ii)転写産物、例えばerbB2/HER2-neuの単純な示差的レベルよりもむしろ、疾患状態における蛋白質の移行が、癌細胞において正常乳房細胞におけるよりもはるかに大きい形質膜局在を示し、並びに転写因子であるエストロゲン受容体及びSTAT3は、核へと移行し、それらの腫瘍原性作用を発揮する;並びに
(iii)新規/特徴付けられていない遺伝子は、1チップ当りの発現した配列エレメントの数並びにDNAクローンの知識及び利用可能性に関して制限があるcDNAアレイの「閉じたシステム」においては、高度には提示されない。
EP1074617は、タンパク質機能の研究に有用な完全長cDNA合成用プライマーセットに関し、そのようなプライマーセットの作製に有用な16,000配列の1つとしてRAIG1ヌクレオチド配列を開示している。
RAIG1は、染色体12上に位置するオーファン(orphan)G-タンパク質結合レセプター(GPCR)である(Chng & Lotan, 上掲書;H. Brauner-Osbourne, 2001, Biochim. Biophys. Acta 1518:237-248)。末梢及び中枢組織で広範囲に発現される関連レセプター(GPCR5B)とは異なり、RAIG1は、より限定的な発現パターンを示すと報告されている(H. Brauner-Osbourne & P. Krogsgaard-Larsen, 2000, Genomics, 65:121-128)。
(i)以下のRAIG1ポリペプチド
a)図1(配列番号1)に示すアミノ酸配列を含むか、又は前記アミノ酸配列から成るポリペプチド;
b)図1(配列番号1)に示すアミノ酸配列に対し、1つ又は2つ以上のアミノ酸の置換、改変、欠失又は挿入を有する誘導体であって、RAIG1の活性を保持するポリペプチド;又は
c)図1(配列番号1)に示す配列を有するポリペプチドのフラグメントであって、長さが少なくとも10アミノ酸であり、さらに前記フラグメントの全長にわたって少なくとも70%の相同性を有するもの。
“癌(腫)(carcinoma)”という用語は、上皮から生じる悪性の新規増殖を含み、前記は皮膚、より一般的には身体器官、例えば乳房、前立腺、肺臓、腎像、膵臓、胃又は腸の基底層で見出される。癌は隣接組織に浸潤し、さらに離れた器官(例えば骨、肝臓、肺臓又は脳)に広がる(転移)傾向を有する。
上記a)~c)に記載されたポリペプチドを以下では“RAIG1ポリペプチド”と称する。“ポリペプチド”という用語は、ペプチド、ポリペプチド及びタンパク質を含む。これらは特に指定されない限り互換的に用いられる。RAIG1ポリペプチドは“成熟”タンパク質の形態であっても、又は大きなタンパク質(例えば融合タンパク質)の一部分であってもよい。分泌若しくはリーダー配列、プレ-、プロ-若しくはプレプロ-タンパク質配列、又は精製を促進する配列、例えばアフィニティータグ(例えば複数のヒスチジン残基、FLAGタグ、HAタグ又はmycタグ(ただしこれらに限定されない))を含む付加的アミノ酸配列を含むことはしばしば有利である。組換えの生成時に安定性を提供することができる付加的配列もまた用いることができる。場合によってそのような配列は、付加配列又はその一部として切断可能な配列を取り込むことによって必要に応じて除去することができる。したがって、RAIG1ポリペプチドは他のポリペプチドを含む他の成分と融合させることができる。そのような付加配列及びアフィニティータグは当業界では周知である。
しばしば互いに置換することができる他のアミノ酸には以下が含まれる(ただしこれらに限定されない):
−フェニルアラニン、チロシン及びトリプトファン(芳香族側鎖をもつアミノ酸);
−リジン、アルギニン及びヒスチジン(塩基性側鎖をもつアミノ酸);
−アスパルテート及びグルタメート(酸性側鎖をもつアミノ酸);
−アスパラギン及びグルタミン(アミド側鎖をもつアミノ酸);
−システイン及びメチオニン(硫黄含有側鎖をもつアミノ酸);及び
−アスパラギン酸及びグルタミン酸でそれぞれホスホセリン及びホスホスレオニンを置換することができる(酸性側鎖をもつアミノ酸)。
改変には、天然に生じる改変(例えば翻訳後改変が含まれるが、ただしこれに限定されない)及び天然に存在しない改変(例えば突然変異誘発によって導入できる)が含まれる。
好ましくは、b)の誘導体は、図1(配列番号1)に示されたアミノ酸配列に対して少なくとも70%の同一性を有し、より好ましくは、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は少なくとも98%の同一性を有する。パーセント同一性は当業界で周知の概念であり、例えばNCBIから入手可能なBLAST(登録商標)ソフトウェア(ただしこれに限定されない)を用いて計算することができる(S.F. Altschul et al. 1990, J. Mol. Biol. 215:403-410; W. Gish & D.J. States, 1993, Nature Genet. 3:266-272; T.L. Madden et al. 1996, Meth. Enzymol. 266:131-141; S.F. Altschul et al. 1997, Nucleic Acids Res. 25:3389-3402; J. Zhang & T.L. Madden, 1997, Genome Res. 7:649-656)。
上記c)に記載したRAIG1ポリペプチドのフラグメントは、長さが少なくとも10アミノ酸である。好ましくは、それらは長さが少なくとも20、少なくとも30、少なくとも50又は少なくとも100アミノ酸である。フラグメントは、その全長にわたって図1(配列番号1)に示されるアミノ酸配列に対して少なくとも70%の同一性を有し、より好ましくは少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は少なくとも98%の同一性を有する。
d)図2(配列番号2)に示すDNA配列又はそのRNA等価物を含むか、又は前記から成るもの;
e)前記d)の配列と相補的な配列を有するもの;
f)前記a)からc)に定義したポリペプチドをコードする配列を有するもの;
g)前記d)、e)及びf)のいずれかと実質的同一性を示す配列を有するもの;又は
h)前記d)、e)、f)又はg)のフラグメントであって、長さが少なくとも30ヌクレオチドであるもの。
特に別に指示されないかぎり、RAIG1核酸には、上記d)〜h)に定義した核酸分子が含まれ、それらは1つ又は2つ以上の以下の特性を有することができる:
1)それらはDNAでもRNAでもよい;
2)それらは一本鎖でも二本鎖でもよい;
3)それらは実質的に純粋な形態であってもよく、したがってそれらは混入タンパク質及び/又は他の核酸を実質的に含まない形態で提供されるであろう;さらに、
4)それらはイントロンを含んでいても、又はイントロンを含んでいなくてもよい(例えばcDNA)。
上記h)に記載されたRAIG1核酸のフラグメントは、好ましくは長さが少なくとも20、少なくとも30、少なくとも50、少なくとも100又は少なくとも250ヌクレオチドである。
ハイブリダイゼーションアッセイは、対象者における癌、例えば乳癌、膵臓癌、肺癌、肝癌、卵巣癌、結腸癌及び/又は骨肉腫の検出、予後、又は治療のモニタリングに用いることができる。したがって、そのようなハイブリダイゼーションアッセイは以下を含む: i)対象者から得た核酸含有生物学的サンプルをハイブリダイゼーションが生じる条件下でRAIG1核酸分子とハイブリダイズすることができる核酸プローブと接触させ;さらに
ii)精製された一切のハイブリダイゼーションを検出又は測定する。
本発明はまた、RAIG1ポリペプチドをコードするRNAとハイブリダイズすることができる核酸プローブ、適切な試薬及び使用のための指示を含む診断キットを提供する。
さらに別の特徴では、RAIG1ポリペプチドの存在を検出する方法は、直接又は間接的に標識された検出試薬を用いて捕捉されたポリペプチドを検出することを含む。
RAIG1ポリペプチドは当業界で公知の免疫アッセイ手段のいずれかによって検出できる。前記免疫アッセイには、例えばウェスタンブロット、放射性免疫アッセイ、ELISA(酵素結合免疫吸着アッセイ)、“サンドイッチ”免疫アッセイ、免疫沈澱アッセイ、沈降反応、ゲル拡散沈降反応、免疫拡散アッセイ、凝集アッセイ、補体固定アッセイ、放射能免疫測定アッセイ、蛍光免疫アッセイ及びプロテインA免疫アッセイのような技術を用いる競合及び非競合アッセイ系が含まれるが、ただしこれらに限定されない。
(1)前記捕捉試薬を診断、予後、治療のモニタリング又は前記用途の任意の組合せに使用するための指示;
(2)前記捕捉試薬に対する標識された結合パートナー;
(3)前記捕捉試薬が固定される固相(例えば試薬片);及び
(4)診断、予後、治療的な使用又は前記の任意の組合せについての規制承認を示す標識又は挿入物。
前記捕捉試薬に対し無標識結合パートナーが提供される場合は、前記抗ポリペプチド捕捉試薬それ自体を検出可能なマーカー(例えば化学発光、酵素、蛍光又は放射能成分)で標識することができる。
本発明の診断方法は当業者に公知の多数の方法を用いて実施することができる。前記方法には、免疫沈澱に続くドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル電気泳動、二次元ゲル電気泳動、競合及び非競合アッセイ系(例えばウェスタンブロット、放射性免疫アッセイ、ELISA(酵素結合免疫吸着アッセイ)、“サンドイッチ”免疫アッセイ、免疫沈澱アッセイ、沈降反応、ゲル拡散沈降反応、免疫拡散アッセイ、凝集アッセイ、補体固定アッセイ、放射能免疫測定アッセイ、蛍光免疫アッセイ及びプロテインA免疫アッセイのような技術を用いる)が含まれるが、ただしこれらに限定されない。
物質は多様な候補物質から選択することができる。候補物質の例には、核酸(例えばDNA及びRNA)、抗体、炭水化物、脂質、タンパク質、ポリペプチド、ペプチド、ペプチド擬似物質、小分子及び他の薬剤が含まれるが、ただしこれらに限定されない。前記物質は、当業界で公知の順列組合せライブラリー方法により多くのアプローチのいずれかを用いて入手できる。前記ライブラリーには生物学的ライブラリー、空間的配置を設定できるパラレル固相又は溶液相ライブラリー、デコンボルーション(deconvolution)を必要とする合成ライブラリー方法、“1ビーズ1化合物”ライブラリー方法及びアフィニティークロマトグラフィー選択を用いる合成ライブラリー方法が含まれる。生物学的ライブラリーによるアプローチはペプチドライブラリーに適しているが、他の4つのアプローチはペプチド、非ペプチドオリゴマー又は小分子化合物ライブラリーにも応用できる(Lam, 1997, Anticancer Drug Des. 12:145; US5,738,996; US5,807,683)。
化合物ライブラリーは、例えば溶液(例えば、Houghten, 1992, Bio/Techniques 13:412-421)、又はビーズ(Lam, 1991, Nature 354:82-84)、チップ(Fodor, 1993, Nature 364:555-556)、細菌(US5,223,409)、胞子(US5,571,698;US5,403,484; US5,223,409)、プラスミド(Cull et al. 1992, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89:1865-1869)又はファージ(Scott and Smith, 1990, Science 249:386-390; Devlin, 1990, Science 249:404-406; Cwirla et al. 1990, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 87:6378-6382; Felici, 1991, J. Mol. Biol. 222:301-310)で存在することができる。
全ての事例で、RAIG1ポリペプチドと直接又は間接的に相互作用する候補物質の能力は、当業者に公知の方法によって決定することができる。例えば、RAIG1ポリペプチドと候補物質との間の相互作用は、フローサイトメトリー、シンチレーションアッセイ、活性アッセイ、質量分析、顕微鏡観察、免疫沈澱又はウェスタンブロット分析によって決定することができる(ただしこれらに限定されない)。
別の実施態様では、物質(例えば酵素)又はその生物学的に活性な部分が特定される(前記物質はRAIG1ポリペプチド又は核酸の生成若しくは分解に必要であるか、又はRAIG1ポリペプチドの翻訳後改変に必要である)。一次スクリーニングでは、実質的に純粋な、天然の若しくは組換え発現されたRAIG1ポリペプチド、RAIG1核酸又は細胞抽出物、又は天然の若しくは組換え発現されたRAIG1ポリペプチド又は核酸を含む他のサンプルを、RAIG1ポリペプチド若しくは核酸のプロセッシングに必要である可能性がある複数の候補物質(例えばライブラリーとして存在する複数の物質、ただし前記に限定されない)と接触させて前記のような物質を特定する。RAIG1ポリペプチド又は核酸の生成、分解又は翻訳後改変を調節する前記候補物質の能力は、当業者に公知の方法によって決定することができる。前記方法にはフローサイトメトリー、放射能標識、キナーゼアッセイ、ホスファターゼアッセイ、免疫沈澱及びウェスタンブロット分析又はノーザンブロット分析が含まれるが、ただしこれらに限定されない。
ある実施態様では、RAIG1ポリペプチドの発現を調節(すなわちアップレギュレート又はダウンレギュレート)する物質が細胞をベースとするアッセイ系で特定される。したがって、RAIG1ポリペプチド又は核酸を発現する細胞集団を候補物質と接触させ、RAIG1ポリペプチド又は核酸の発現を変化させる前記候補物質の能力が参照値域又はコントロールとの比較によって決定される。別の実施態様では、RAIG1ポリペプチドを発現する第一及び第二の細胞集団を候補物質又はコントロール物質と接触させ、RAIG1ポリペプチド又は核酸の発現を変化させる前記候補物質の能力は、第一及び第二の細胞集団間のRAIG1ポリペプチド又は核酸の発現レベルにおける相違を比較することによって決定される。さらに別の実施態様では、第一の集団におけるRAIG1ポリペプチド又は核酸の発現は、さらに参照値域又はコントロールと比較することができる。所望の場合は、このアッセイを用いて、複数の候補物質(ライブラリー)をスクリーニングすることができる。細胞は例えば原核細胞由来(例えば大腸菌)又は真核細胞由来(例えば酵母又は哺乳類)でもよい。さらにまた、前記細胞はRAIG1ポリペプチド又は核酸を内因的に、又は遺伝子工学により発現させることができる。前記候補物質のRAIG1ポリペプチド又は核酸の発現を変化させる能力は当業者に公知の方法によって決定することができる。前記方法には例えばフローサイトメトリー、放射能標識、シンチレーションアッセイ、免疫沈澱、ウェスタンブロット分析又はノーザンブロット分析が含まれるが、ただしこれらに限定されない。
1)前記ポリペプチドの三次元構造を決定する工程;
2)前記ポリペプチド内の蓋然性の高い反応性部位又は結合部位の三次元構造を推論する工程;
3)前記推論された反応性部位又は結合部位と、反応又は結合すると予想される候補物質を合成する工程;及び
4)前記候補物質が、前記ポリペプチドの活性を調節することができるか否かをテストする工程。
上記で述べた方法が反復プロセスであり得るということは、理解されよう。
したがって、本発明は、癌(例えば乳癌、膵臓癌、肺癌、肝臓癌、卵巣癌、結腸癌及び/又は骨肉腫)の予防及び/又は治療の方法を提供し、前記方法は、前記対象者に少なくとも1つの本発明の活性物質の治療的に有効な量を投与することを含む。
本発明の活性物質を(ヒト又は家畜の)治療に使用するために、前記活性物質は通常は標準的な製薬慣行にしたがって、例えば活性物質と医薬的に許容できる担体とを混合することによって医薬組成物として製剤化されるであろう。したがって、本発明のさらに別の特徴にしたがえば、少なくとも1つの本発明の活性物質及び医薬的に許容できる担体を含む医薬組成物が提供される。前記医薬組成物は癌の予防又は治療に特に有用である。ある特徴では、前記医薬組成物はワクチンとして有用であり、したがって任意の付加的成分がワクチンとしての使用のために許容されるであろう。さらにまた、1つ又は2つ以上のアジュバントをそのようなワクチン調製物に添加することができることは当業者には理解されよう。
活性物質は、1つ又は2つ以上の他の治療的に活性を有する物質(例えば抗癌剤)と組み合わせて、例えば同時に、連続して、又は別々に投与することができる。
活性物質の投与されるべき用量は、個々の活性物質、関与する癌、対象者、疾患の性質及び重篤度、対象者の健康状態、並びに選択される投与経路にしたがって変動するであろう。適切な用量を当業者は容易に決定できるであろう。ヒト及び動物での癌の治療のためには、用量は0.01mg/kg〜750mg/kgの範囲であろう。ヒト及び動物での癌の予防のためには、用量は0.01mg/kg〜100mg/kgの範囲であろう。
医薬組成物は、単位用量当たり予め定められた量の本発明の活性物質を含む単回投与剤形として都合よく提供することができる。そのような単位量(unit)は、治療される症状、投与経路並びに年齢、体重及び対象者の状態に応じて、例えば0.01mg/kg〜750mg/kg(ただしこの量に限られない)を含むことができる。好ましい組成物は、上記に記載したような一日用量若しくは副次用量(sub-dose)の活性物質、又はその適切な部分を含む組成物である。
本発明の活性物質の適切な量及び個々の投薬の間隔は、治療される症状の性質及び範囲、投与の形態、経路及び部位、治療される個々の対象者にしたがって決定され、そのような最適なものは通常の技術によって決定することができることは当業者には理解されよう。さらにまた、最適な治療過程(すなわち限定された日数について1日当たり与えられる本発明の活性物質の投与回数)は、通常の治療決定検査過程を用いて当業者が確認できることも当業者には理解されよう。
本発明で使用される医薬的に許容できる担体は、例えば投与経路に応じて多様な形態をとることができる。
経口投与のための組成物は液体又は固体であろう。経口用液体調製物は、例えば水性又は油状の懸濁物、溶液、乳液、シロップ又はエリキシルの形であるか、又は水若しくは他の適切な賦形剤により使用前に再構成される乾燥生成物として提供することができる。経口用液体調製物は、懸濁剤、例えばソルビトール、メチルセルロース、グルコースシロップ、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アルミニウムステアレートゲル又は水素添加食用脂肪;乳化剤、例えばレシチン、ソルビタンモノオレエート又はアラビアゴム;水;非水性賦形剤(食用油を含むことができる)、例えばアーモンド油、油性エステル(例えばグリセリン、プロピレングリコール又はエチルアルコール);保存料、例えばメチル若しくはプロピルp-ヒドロキシベンゾエート又はソルビン酸;香料を含むことができ、着色剤なども用いることができる。
圧縮錠剤は、適切な機械で活性物質を自由に浮遊する形態(例えば粉末又は顆粒)として圧縮(場合によって結合剤、滑沢剤、不活性希釈剤、表面活性剤又は分散剤と混合)することによって製造できる。型成形錠剤は、不活性な液状希釈剤で湿らせた粉末化物質混合物を適切な機械で型成形することによって製造することができる。望ましくは、各錠剤は約1mg〜約500mgの活性物質を含み、各カシェ又はカプセルは約1〜500mgの活性物質を含む。
経口投与の場合の本発明の液体濃縮物は適切には水溶性物質の組合せを含み、場合によって獣医用として許容可能な水に混和性の溶媒、例えばポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール、グリセロールフォーマル又はそのような溶媒を含むことができる(前記溶媒は30%v/vまでのエタノールと混合される)。
非経口投与に適した医薬組成物は、界面活性剤(例えばヒドロキシプロピルセルロース)と適切に混合した水との本発明の活性物質の溶液又は懸濁液として提供することができる。分散液もまたグリセロール、液状ポリエチレングリコール及びその油中混合物中で調製することができる。通常の貯蔵及び使用条件下では、微生物の増殖を防ぐためにこれらの調製物は保存料を含む。
前記組成物は、単回投与又は複数回投与容器(例えば封入アンプル及びバイアル)で提供してもよい。さらに安定性を強化するために凍結乾燥状態で保存してもよい。前記は使用直前に無菌的な液状担体(例えば注射用の水)の添加を必要とするだけである。前記無菌的液状担体は別個のバイアル又はアンプルで提供することができ、溶媒又は分散媒体であって、例えば水、エタノール、ポリオール(例えばグリセロール、プロピレングリコール及び液体ポリエチレングリコール)、前記の適切な混合物及び植物油を含む。有利には、局所麻酔、保存料及び緩衝剤のような物質を前記無菌的液状担体に含むことができる。
典型的な標的誘導成分には葉酸又はビオチン(例えばUS5,416,016);マンノシド(Umezawa et al., 1988, Biochem. Biophys. Res. Comm. 153:1038);及び抗体(P. Bloeman et al., 1995, FEBS Lett. 357:140; M. Qwais et al., 1995, Antimicrob. Agents Chemother. 39:180);表面タンパク質Aレセプター(Briscoe et al., 1995, Am. J. Physiol. 1233:134)(別種のレセプターも本発明の活性成分と同様に本発明の成分を構成することができる);psi20(Schreier et al., 1994, J Biol. Chem. 269:9090)が含まれる(さらにまた以下も参照されたい:K, Keinanen & M. Laukkanen, 1994, FEBS Lett. 346:123; J. Killion & I. Fidler, 1994, Immunomethods 4:273)。本発明のある実施態様では、本発明の活性成分はリポソームとして製剤化され、より好ましい実施態様では、リポソームは標的誘導成分を含む。もっとも好ましい実施態様では、リポソーム中の治療活性成分はボーラス注射によって腫瘍近位部位に送達される。
経皮投与に適切な医薬組成物は、個々の分離したパッチとして提供することができる。前記パッチは、レシピエントの表皮と長時間にわたって密接な接触を維持することが意図されてある。例えば、活性物質はイオン導入によってパッチから供給することができる。
口内の局所投与に適切な医薬組成物にはロゼンジ、パスチル及び口内洗滌液が含まれる。
目の局所投与に適切な医薬組成物には点眼液が含まれ、この場合、活性物質は適切な担体(特に水性溶媒に溶解又は懸濁される。前記組成物にはまた上記のような局所軟膏又はクリームが含まれる。
担体が固体である直腸投与に適した医薬組成物は、もっとも好ましくは単位用量の座薬として提供される。適切な担体にはカカオ脂若しくは他のグリセリド又は当業界で一般的に用いられる物質が含まれ、座薬は、便利には軟化又は溶融担体とを組合せて混合し、続いて冷却しさらに型成形して生成することができる。それらはまた浣腸として投与することもできる。
膣投与に適切な医薬組成物はペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、泡沫又はスプレー組成物として提供することができる。前記は当業界で一般的に用いられる皮膚軟化剤又は基剤を含むことができる。
組換えRAIG1ポリペプチドは、発現系を含む遺伝子操作を施された宿主細胞から当業界で周知の方法によって調製することができる。したがって、本発明はまた、RAIG1ポリペプチド又はRAIG1核酸を含む発現系、そのような発現系を用いて遺伝子操作を施された宿主細胞、及び組換え技術によるRAIG1ポリペプチドの製造にも関する。無細胞翻訳系もまた組換えポリペプチドの製造に用いることができる。前記無細胞翻訳系は、例えばウサギ網状赤血球溶解物、コムギ麦芽溶解物、SP6/T7 in vitro T&T及びRTS100大腸菌転写翻訳キット(Roche Diagnostics Ltd., Lewes, UK)、並びにTNT Quick組合せ転写/翻訳系(Promega UK, Southampton, UK)である。
宿主細胞の代表例には、細菌細胞、例えば大腸菌、ストレプトコッカス、スタフィロコッカス、ストレプトミセス及び枯草菌細胞;真菌細胞、例えば酵母細胞及びアスペルギルス細胞;昆虫細胞、例えばドロソフィラS2及びスポドプテラSf9細胞;動物細胞、例えばCHO、COS、HeLa、C127、3T3、HEK293、BHK及びボウズメラノーマ細胞;並びに植物細胞が含まれる。
RAIG1ポリペプチドを細胞によるスクリーニングアッセイで用いるために発現させる場合は、前記ポリペプチドを細胞表面で産生させるのが好ましい。この場合には、細胞はスクリーニングアッセイで使用する前に採集することができる。RAIG1ポリペプチドが培養液中に分泌される場合は、前記ポリペプチドを単離するために培養液を回収することができる。細胞内で産生される場合は、RAIG1ポリペプチドの回収前に、先ず細胞を溶解する必要がある。
また別の実施態様では、本発明は、癌(例えば乳癌、膵臓癌、肺癌、肝癌、卵巣癌、結腸癌及び/又は骨肉腫)の治療で使用される医薬組成物の調製において少なくとも1つのRAIG1核酸の使用を提供する。
内因性RAIG1ポリペプチド発現はまた、標的誘導相同組換えを用いて前記ポリペプチドをコードする遺伝子又はそのような遺伝子のプロモーターを不活化又は“ノックアウト”することによって低下させることができる(例えば以下を参照されたい:Smithies et al., 1985, Nature 317:230-234; Thomas & Capecchi, 1987, Cell 51:503-512; Thompson et al., 1989, Cell 5:313-321; Zijlstra et al., 1989, Nature 342:435-438)。例えば、内因性遺伝子(前記ポリペプチドをコードする遺伝子のコード領域又は調節領域のどちらか)と相同なDNAによってフランキングされている機能をもたないポリペプチドをコードする変異遺伝子(又は完全に無関係のDNA配列)を用いて(選択マーカー及び/又は負の選択マーカーと一緒に又はそれらを使用せずに)、標的遺伝子を発現する細胞にin vivoでトランスフェクトすることができる。標的誘導相同組換えによる前記DNA構築物の挿入は、標的遺伝子の不活化をもたらす。
患者の体内へのRAIG1核酸の送達は直接的であってもよい。この場合、患者は前記核酸又は核酸保持ベクターに直接暴露される。このアプローチはin vivo遺伝子治療として知られている。また別には、核酸の患者の体内への送達は間接的であってもよい。この場合細胞が先ずin vitroで前記核酸により形質転換され、続いて患者に移植される。このアプローチはex vivo遺伝子治療として知られている。
上記のパートb)で言及されているRAIG1ポリペプチド誘導体は1つ又は2つ以上のヌクレオチド置換、付加又は欠失をRAIG1核酸のヌクレオチド配列に導入し、それによって1つ又は2つ以上のアミノ酸置換、付加又は欠失をコードされるタンパク質に導入することによって作製することができる。当業者に公知の標準的技術(例えば位置特異的変異誘発及びPCR仲介変異誘発)を用いて変異を導入することができる。好ましくは、保存的アミノ酸置換が1つ又は2つ以上の予想される非必須アミノ酸残基で実施される。
完全長のcDNAを得るか又は短いcDNAを伸長させる方法は当業界では周知である。前記は例えば、RACE(Rapid amplification of cDNA ends(cDNA末端の迅速増幅):Frohman et al., 1988, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85:8998-9002)。前記技術の最近の改変(マラソン(Marathon, 登録商標)技術(Clontech Laboratories Inc.)によって具体化された)によってより長いcDNAの検索は顕著に簡略化された。この技術では選択した組織から抽出したmRNAから抽出したcDNAが用いられ、続いてアダプター配列が各末端に連結される。続いて、遺伝子特異的及びアダプター特異的オリゴヌクレオチドプライマーの組合せを用い、PCRを実施して失われたcDNAの5’末端の増幅が実施される。続いて入れ子(nested)プライマーを用いてPCR反応を繰り返す。前記プライマーは増幅産物とアニールするようにデザインされており、典型的にはアダプター配列のさらに先の3’配列とアニールするアダプター特異的プライマー及び公知の遺伝子配列のさらに先の5’配列とアニールする遺伝子特異的プライマーである。続いてこの反応の生成物をDNA配列決定で分析し、前記生成物を現存のcDNAに直接結合させて完全な配列を与えるか、又は5’プライマーのデザインのために新しい配列情報を用いて別個の完全長PCRを実施することによって完全長のcDNAを構築することができる。
したがってさらに別の実施態様では本発明は以下を提供する:
a)対象者での免疫反応誘導に際して前記のようなワクチンの使用;
b)対象者で癌(例えば乳癌、膵臓癌、肺癌、肝癌、卵巣癌、結腸癌及び/又は骨肉腫)を治療する方法、又は癌(例えば乳癌、膵臓癌、肺癌、肝癌、卵巣癌、結腸癌及び/又は骨肉腫)に対して対象者にワクチン接種する方法であって、前記方法は、有効量のRAIG1ポリペプチド又は核酸を好ましくはワクチンとして投与する工程を含む。
さらに別の特徴では、本発明は、対象者で癌(例えば乳癌、膵臓癌、肺癌、肝癌、卵巣癌、結腸癌及び/又は骨肉腫)を治療する方法を提供し、前記方法は、前記対象者にRAIG1ポリペプチドと結合する治療的に有効な量の少なくとも1つの抗体を投与することを含む。もっとも好ましくは、抗体はRAIG1ポリペプチドと特異的に結合する。ある実施態様では、RAIG1ポリペプチドと特異的に結合する抗体を用いて前記ポリペプチドの活性を阻害することができる。
したがって、癌(例えば乳癌、膵臓癌、肺癌、肝癌、卵巣癌、結腸癌及び/又は骨肉腫)の治療で使用される医薬組成物の製造で使用することを目的として、特異的にRAIG1ポリペプチドを認識する抗体の使用が提供される。
また別には、抗体は第二の抗体を結合させて抗体ヘテロ結合物を形成させることができる(米国特許4,676,980を参照されたい)。
RAIG1ポリペプチド又はそれらを発現する細胞を用いて、例えば前記RAIG1ポリペプチドを特異的に認識する抗体を生成することができる。特異的に認識又は特異的に結合とは、前記抗体がRAIG1ポリペプチドに対し他のポリペプチドよりも強い親和性を有することを意味する。RAIG1ポリペプチドに対して生成された抗体は、動物(好ましくはヒト以外の動物)に周知で日常的なプロトコルを用いてポリペプチドを投与することによって入手することができる。
ヒトの組織及び/又はそのサブフラクション(例えば膜、サイトゾル又は核サブフラクション(ただしこれらに限定されない))でのRAIG1発現を検出することにより、とりわけ癌(例えば乳癌、膵臓癌、肺癌、肝癌、卵巣癌、結腸癌及び/又は骨肉腫)の診断のためにRAIG1抗体を用いることができる。
RAIG1抗体には、機能的に活性なフラグメント、誘導体又はアナログが含まれ、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、二特異的抗体、ヒト化若しくはキメラ抗体、一本鎖抗体、Fabフラグメント及びF(ab’)フラグメント、Fab発現ライブラリーによって生成されるフラグメント、抗イディオタイプ(抗Id)抗体、及び上記のいずれかのエピトープ結合フラグメントが含まれる。ヒト化抗体は、ヒト以外の種に由来する1つ又は2つ以上の相補性決定領域(CDR)及びヒトの免疫グロブリン分子に由来する枠組み領域をもつヒト以外の種に由来する抗体分子である。抗体には免疫グロブリン分子及び免疫グロブリン分子の免疫学的に活性な部分、すなわち抗原と特異的に結合する抗原結合部位を含む分子が含まれる。本発明の免疫グロブリン分子は、免疫グロブリン分子の任意のクラス(例えばIgG、IgE、IgM、IgD及びIgA)又はサブクラスに属する。
キメラ抗体は、軽鎖及び重鎖遺伝子が異なる種に属する免疫グロブリン遺伝子セグメントで構成されるように遺伝子工学処理を施された免疫グロブリン遺伝子によってコードされた抗体である。これらのキメラ抗体はおそらく抗原性が低いであろう。二重特異性抗体は当業界で公知の方法によって作製できる(Milstein et al., 1983, Nature 305:537-539; WO93/08829, Traunecker et al., 1991, EMBO J. 10:3655-3659)。
本発明で使用される抗体はまた当業界で公知の種々のファージディスプレー方法を用いて作製することができる。前記には以下の文献で開示されたものが含まれる:Brinkman et al., 1995, J. Immunol. Methods, 182:41-50; Ames et al., 1995, J. immunol. Methods 184:177-186; Kettleborough et al., 1994, Eur. J. Immunol. 24:952-958; Persic et al., 1997, Gene 187:9-18; Burton et al., 1994, Advances in Immunology 57:191-280; WO90/02809; WO91/10737; WO92/01047; WO92/18619; WO93/11236; WO95/15982; WO95/20401; US5,698,426; US5,223,409; US5,403,484; US5,580,717; US5,427,908; US5,750,753; US5,821,047; US5,571,698; 5,427,908; US5,516,637; US5,780,225; US5,658,727; US5,733,743; US5,969,108。一本鎖抗体(例えばUS4,946,778で記載されたようなもの)の製造技術もまた応用してNKCC1ポリペプチドに対する一本鎖抗体を作製することができる。さらにまた、トランスジェニックマウス又は他の生物(他の哺乳類を含む)を用いてヒト化抗体を発現させてもよい。
本発明の抗体には、例えば任意のタイプの分子の共融結合によって改変されたアナログ及び誘導体が含まれる(ただしこのような改変に限定されない)。好ましくは、前記結合は免疫特異的結合を損なわない。
(i)癌(例えば乳癌、膵臓癌、肺癌、肝癌、卵巣癌、結腸癌及び/又は骨肉腫)を治療する医薬の製造におけるRAIG1ポリペプチド又はRAIG1核酸の使用;
(ii)対象者に治療的に有効な量のRAIG1ポリペプチド又はRAIG1核酸を投与することを含む、癌(例えば乳癌、膵臓癌、肺癌、肝癌、卵巣癌、結腸癌及び/又は骨肉腫)を対象者で治療する方法;
(iii)癌(例えば乳癌、膵臓癌、肺癌、肝癌、卵巣癌、結腸癌及び/又は骨肉腫)の治療で使用されるRAIG1ポリペプチド又はRAIG1核酸;
(iv)癌(例えば乳癌、膵臓癌、肺癌、肝癌、卵巣癌、結腸癌及び/又は骨肉腫)を治療する医薬の製造における、RAIG1ポリペプチドと特異的に結合する抗体の使用;
(v)RAIG1ポリペプチドに特異的な抗体の治療的に有効な量を対象者に投与することを含む、癌(例えば乳癌、膵臓癌、肺癌、肝癌、卵巣癌、結腸癌及び/又は骨肉腫)を対象者で治療する方法;
(vi)癌(例えば乳癌、膵臓癌、肺癌、肝癌、卵巣癌、結腸癌及び/又は骨肉腫)の治療で使用されるRAIG1ポリペプチドに特異的な抗体;
(vii)癌(例えば乳癌、膵臓癌、肺癌、肝癌、卵巣癌、結腸癌及び/又は骨肉腫)を治療する医薬の製造における、RAIG1ポリペプチド又はRAIG1核酸と相互作用するか、又はそれらの発現若しくは活性を調節する物質の使用;
(viii)RAIG1ポリペプチド又はRAIG1核酸と相互作用するか、又はそれらの発現若しくは活性を調節する物質の治療的に有効な量を対象者に投与することを含む、癌(例えば乳癌、膵臓癌、肺癌、肝癌、卵巣癌、結腸癌及び/又は骨肉腫)を治療する方法;
(ix)癌(例えば乳癌、膵臓癌、肺癌、肝癌、卵巣癌、結腸癌及び/又は骨肉腫)の治療で使用される、RAIG1ポリペプチド又はRAIG1核酸と相互作用するか、又はそれらの発現若しくは活性を調節する物質。
本発明の各実施態様の好ましい特徴は他の実施態様の各々と同様でそれぞれ必要な変更が加えられる。本明細書で引用した全ての刊行物(特許及び特許出願を含むが、ただしこれらに限定されない)は参照により本明細書にその全体が含まれる。
本発明を以下の実施例を参照しながらこれから説明するが、これら実施例は単に例示であり、本発明の範囲をいかなる態様においても制限するものと解してはならない。
乳癌、腎臓癌、膵臓癌及び肝臓癌細胞株の膜のタンパク質をSDS-PAGEで分離して、分析した。
(細胞株の粗分画)
[1a−細胞培養]
膵臓腫瘍細胞株HPAFIIをEMEM+2mMのGlut+1mMのNaPyr+1%NEAA+10%FBS+1.5g/Lの重炭酸ナトリウムで培養した。膵臓腫瘍細胞株キャパン(Capan)2はマッコイ培養液(McCoy’s)+2mMのグルタミン+10%FBS+1.5g/Lの重炭酸ナトリウム(キャパン2)で培養した。
乳癌細胞株T47D及びMCF7プールは、10%のウシ胎児血清、2mMのグルタミン及び1%のペニシリン/ストレプトマイシンを含むDMF12培養液で培養した。
肝癌細胞株SK3B2.1-7及びSKHep1プールはEMEM+2mMのGul+1mMのNaPyr+1%のNEAA+10%FBSで培養した。
使用した腎臓癌細胞株はCAK12+A498+SW839+CAKI2プールであった。CAKI2はマッコイ培養液+2mMのGlu+10%FBSで、A498及びSW839細胞はDMEM+2mMのGlu+10%FBSで培養した。全ての細胞は95%の空気及び5%の二酸化炭素の湿潤雰囲気下で37℃にて増殖させた。
細胞株から精製膜調製物を単離した。粘着細胞(2x108)をPBSで3回洗滌し、プラスチックの細胞リフターで掻きとった。細胞を1000xgで5分4℃で遠心し、細胞ペレットをホモジェナイズ緩衝液(250mMショ糖、10mMHEPES、1mMのEDTA、1mMのバンデート及び0.02%のアザイド、プロテアーゼインヒビター)に再懸濁した。約95%の細胞が破壊されるまでボールベアリングホモジナイザーを用いて細胞を破砕した。文献(C. Pasquali et al., 1999, J. Chromatography 722:89-102)に記載された方法を用いて膜を分画した。前記分画した細胞を3000xgで10分4℃で遠心し、除核(postnuclear)上清を60%のショ糖緩衝剤(cushion)上に重層し、100,000xgで45分遠心した。パスツールピペットを用いて膜を採集し、予め作製した15〜60%のショ糖勾配上に重層し、100,000xgで17時間遠心した。分別ショ糖勾配から得られたタンパク質を4−20%の1D-ゲル(Novex)で泳動し、ウェスタンブロット分析に付した。アルカリホスファターゼ及びトランスフェリン免疫反応性を有するが、オキシドレダクターゼII又はカルネキシン免疫反応性をもたない画分をプールし、細胞質膜画分とした。
トランスフェリン免疫反応性を有するがオキシドレダクターゼII又はカルネキシン免疫反応性をもたない細胞質膜画分を同定した。これらのショ糖画分をプールし、10mMのHEPES、1mMのEDTA、1mMのバナジン酸塩、0.02%のアザイドを用いて少なくとも4倍に希釈した。前記希釈ショ糖分画をSW40又はSW60の遠心管に加え、100,000xgで45分、ゆっくりと加速及び減速しながら遠心した。上清を膜ペレットから取り除き、ペレットをPBS-CMで3回洗滌した。前記膜ペレットを63mMのトリス塩酸(pH7.4)中の2%SDSに溶解させた。タンパク質アッセイを実施し、続いてメルカプトエタノール(最終2%)、グリセロール(10%)及びブロモフェノールブルー(最終0.0025%)を添加した。1μg/μLの最終濃度のタンパク質を1D-ゲル装荷に用いた。
タンパク質又は膜ペレットを1D-サンプル緩衝液に溶解し(約1mg/mL)、前記混合物を95℃で5分加熱した。
サンプルは、プレキャスト8−16%泳動グラジエントゲル(Bio-Rad(Bio-Rad Laboratories, Hemel Hempstead, UK)より購入)で1D-ゲル電気泳動を用いて分離させた。界面活性剤(detergent)抽出で得られたタンパク質混合物の30−50 μgを含むサンプルを、マイクロピペットを用いてスタッキングゲルのウェルに装荷した。画像化の後で分離ゲルの外挿による計算のために分子量マーカー(10、15、25、37、50、75、100、150及び250kDa)を含むウェルを加えた。タンパク質の分離は30mAの電流を、約5時間又はブロモフェノールブルーマーカー染料がゲルの底に達するまで、流して行った。
電気泳動の後で前記ゲルプレートをこじ開けて、ゲルを固定液(10%酢酸、40%エタノール、50%の水)に入れ、一晩振盪した。続いてゲルをプライマー溶液(ミリ-Q水中の7.5%酢酸、0.05%SDS)中で振盪して30分プライムし、続いて振盪しながら蛍光染料とともに3時間インキュベートした。好ましい蛍光染料はUS6,335,446に開示されている。シプロレッド(Sypro Red, Molecular Probes, Inc., Eugene, Oregon)がこの目的に適切な選択染料である。
染色ゲルのデジタル画像は、青色蛍光モードでストームスキャナー(Storm Scanner, Molecular Dynamics Inc., USA)でスキャンすることによって得られた。前記捕捉画像を用いてゲル内タンパク質分解のために切り出すべきゲル領域を決定した。
77kDaに対応するゲルの垂直レーンをステンレススチールの外科用メスの替刃又はPEEKゲルカッター(OGS)のどちらかを用いて切り出した(前記カッターによって、特定のタンパク質バンドを採集することなくゲルの全長が連続的に切り出される)。
トリプシン(改変トリプシン、Promega, Wisconsin, USA)によるゲル内消化を用いてタンパク質を処理し、トリプシン消化ペプチドを得た。回収したサンプルを2つに分割した。MALDI分析の前に、サンプルを脱塩し、C18ジップチップス(Zip Tips(登録商標)、Millipore, Bedford, MA)を用いて濃縮した。タンデム質量分析用サンプルは、C18SPE材を組込んだナノLCシステム(LC Packings, Amsterdam, The Netherlamds)を用いて精製した。回収したペプチドプールは、MALDI-TOF-質量分析(Voyager STR, Applied Biosystems, Framingham, MA)により、放出について337nmの波長のレーザー及びリフレクトロン分析モードを用いて分析した。プールはまたマイクロマス四重極時間飛行(Micromass Quadrupole Time-of-Flight、Q-TOF)質量分析計(Micromass, Altrincham, UK)を用いてナノLCタンデム質量分析(LC/MS/MS)により分析した。部分的アミノ酸配列決定並びに肝及び肺癌細胞膜タンパク質の同定のために、トリプシン消化ペプチドの未解釈(uninterpreted)タンデム質量スペクトルを、NCBI(National Center for Biotechnology Information)で維持されている非重複的データベースの登録タンパク質で構築された公開ドメインタンパク質データベースに対して、SEQUEST検索プログラム(Eng et al., 1994, J. Am. Soc. Mass Spectrom. 5:976-989)ヴァージョンv.C.1を用いて検索した(NCBIは以下でアクセスできる:http://www.ncbi.nlm.nih.gov/)。データベースの特定のための基準には、以下が含まれるトリプシンの切断特異性、及びデータベースから返されたペプチドの一組のa、b及びyイオンの検出。SEQUESTプログラムを用いたスペクトル−スペクトル相関性によるタンパク質の同定に続いて、MALDI-TOF質量スペクトルで検出された質量を特定されたタンパク質内のトリプシン消化ペプチドに割り当てた。SEQUESTプログラムを用いたトリプシン消化ペプチドの未解釈MS/MSスペクトルによる検索を通してアミノ酸配列を同定できなかった場合は、当業界で公知の方法を用いて、ペプチドのタンデム質量スペクトルを手動で解釈した(ペプチドイオンの低エネルギー断片化質量スペクトルの解釈の場合は、以下を参照されたい:Gaskell et al., 1992, Rapid Commun. Mass Spectrom. 6:658-662)。
2つのタンデムスペクトル(図1で太字及び下線で表示)及び1つの質量マッチング(mass match)(図1で太字で表示)が、GenBankアクセッション番号(AF095448及びAAC98506、並びにSwissProt O95357)とマッチすることが見出された。
リアルタイムRT-PCRを用いて一連の腫瘍組織及び対応するコントロールにおけるRAIG1の発現を定量的に測定した。正常及び乳癌組織サンプルについての倫理的承認は外科手術時に得られた(University of Oxford, UK)。結腸、肺、卵巣しょう液性嚢胞腺癌、卵巣腺癌サンプル、転移性骨肉腫及び膵臓腫瘍サンプルは以下から入手した:Ardais Corp., Peterborough Tissue Bank, Human Research Tissue Bank, Peterborough District Hospital, UK及びClinomics Biosciences Inc., MD。PCRに用いたプライマーは以下のとおりであった:
センス:5’-ctcgtgaagaagagctatggtc-3’(配列番号3)
アンチセンス:5’-cactcttcaggacagagttagc-3’(配列番号4)
比較的低いRAIG1発現レベルが正常組織で認められた(図3−8;それぞれの図でスケールは異なっていることに注意されたい)。
対照的に、RAIG1発現レベルは、乳癌サンプルでそれらの対応するコントロールと比較して増加し、7腫瘍サンプルのうち5つは1ngのcDNA当たりの発現レベルの強い増加を示した(図3)。
さらにまた、RAIG1の発現は、リンパ節転移がある20人の患者及びリンパ節転移がない20人の患者の乳房組織で調べた。2つのグループで顕著な相違は観察されなかったが、正常乳房組織サンプルとの比較によって、RAIG1は、一部の患者でコントロールと比較したときリンパ節転移の有無にかかわりなくアップレギュレートされることが示された(図7)。
RAIG1mRNAの発現を5つの卵巣しょう液性嚢胞腺癌サンプル、6つの卵巣腺癌サンプル、3つの転移性骨肉腫サンプル及びコントロール組織並びに細胞株で調べた。RAIG1mRNA発現レベルの増加が、卵巣腺癌サンプルの2/6で、転移性骨肉腫サンプルの2/3で認められたが、卵巣しょう液性液性嚢胞腺癌サンプルでは増加は認められなかった(図8)。
Claims (20)
- 対象者における癌をスクリーニング及び/又は診断する方法、及び/又は癌治療の有効性をモニターする方法であって、
該対象者から得た生物学的サンプルにおいて、以下の(i)又は(ii)を検出及び/又は定量する工程を含む、前記方法:
(i)以下のa)〜c)のいずれかのRAIG1ポリペプチド:
a)配列番号1のアミノ酸配列を含むもの、又は前記アミノ酸配列から成るもの;
b)配列番号1のアミノ酸配列に対し、1つ又は2つ以上のアミノ酸の置換、改変、欠失又は挿入を有する誘導体であって、RAIG1の活性を保持するもの;又は、
c)配列番号1のアミノ酸配列を有するポリペプチドのフラグメントであって、長さが少なくとも10アミノ酸であり且つ前記フラグメントの全長にわたって少なくとも70%の相同性を有するもの;又は
(ii)以下のd)〜h)のいずれかの核酸分子:
d)配列番号2のDNA配列若しくはそのRNA等価物を含むもの、又は前記DNA配列又はRNA等価物から成るもの;
e)前記d)の配列と相補的な配列を有するもの;
f)前記a)〜c)のいずれかで定義されたポリペプチドをコードする配列を有するもの;
g)前記d)、e)及びf)の核酸分子のいずれかと実質的な同一性を示す配列を有するもの;又は
h)前記d)、e)、f)又はg)のフラグメントであって、長さが少なくとも10ヌクレオチドであるもの。 - ポリペプチド又は核酸のレベルが、先に決定される参照値域又はコントロールと比較される、請求項1に記載の方法。
- 前記検出工程が、
(a)請求項1の(i)で定義されたポリペプチドに特異的な捕捉試薬と、前記サンプルを接触させること;及び
(b)捕捉試薬とサンプル中の前記ポリペプチドとの間で結合が生じるか否かを検出すること;
を含む、請求項1又は2に記載の方法。 - 工程(b)が、直接的又は間接的に標識された検出試薬を用いて捕捉ポリペプチドを検出することを含む、請求項3に記載の方法。
- 捕捉試薬が固相に固定されている、請求項3又は4に記載の方法。
- 請求項1の(i)で定義された1つ又は2つ以上のRAIG1ポリペプチドと特異的に結合する抗体、その機能的に活性なフラグメント、誘導体又はアナログ。
- ポリペプチドが、請求項1の(i)で定義された1つ又は2つ以上のRAIG1ポリペプチドと特異的に結合する抗体を用いて、検出及び/又は定量される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
- 抗体が、モノクローナル、ポリクローナル、キメラ、ヒト化若しくは二重特異性抗体であるか、又は治療成分、検出可能な標識、二次抗体若しくはそのフラグメント、細胞毒性物質又はサイトカインに結合されている、請求項6に記載の抗体又は請求項7に記載の方法。
- 請求項1の(i)で定義されたRAIG1ポリペプチドに特異的な捕捉試薬、試薬及び使用説明書を含む、診断キット。
- 癌の治療用医薬品の製造における、以下の(i)〜(iii)のいずれかの使用:
(i)請求項1の(i)で定義される、少なくとも1つのRAIG1ポリペプチド;
(ii)請求項1の(ii)で定義される、核酸分子;又は
(iii)ドミナントネガティブ変異体であって、配列番号1のアミノ酸配列に対し、1つ又は2つ以上のアミノ酸の置換、改変、欠失又は挿入を有する、請求項1の(i)で定義されたポリペプチドの誘導体。 - 癌の治療用医薬品の製造における、請求項6又は8に定義された抗体の使用。
- 医薬組成物がワクチンである、請求項10の(i)又は(ii)に記載の使用。
- 請求項1の(i)で定義されたポリペプチドと相互作用する抗癌剤をスクリーニングする方法であって、
(a)前記ポリペプチドを候補物質と接触させる工程;及び
(b)前記候補物質が前記ポリペプチドと相互作用するか否かを決定する工程;
を含む前記方法。 - 候補物質とRAIG1ポリペプチドとの間の相互作用の決定が、前記候補物質及び前記ポリペプチドの結合を定量的に検出することを含む、請求項13に記載の方法。
- (a)請求項1の(i)で定義されるRAIG1ポリペプチドの発現又は活性;又は
(b)請求項1の(ii)で定義された核酸分子の発現;
を調節する抗癌剤をスクリーニングする方法であって、
(i)候補物質の存在下での前記ポリペプチドの発現若しくは活性又は前記核酸分子の発現を、候補物質の非存在下又はコントロール物質の存在下での前記ポリペプチドの発現若しくは活性又は前記核酸分子の発現と比較する工程;及び
(ii)前記候補物質が、前記ポリペプチドの発現若しくは活性又は前記核酸分子の発現を変化させるか否かを決定する工程;
を含む前記方法。 - 前記ポリペプチドの発現若しくは活性のレベル又は前記核酸分子の発現レベルが、予め決定された参照値域と比較される、請求項15に記載の方法。
- パート(ii)が、更なる試験又は抗癌剤としての治療的若しくは予防的使用のために、前記ポリペプチドの発現若しくは活性又は前記核酸分子の発現を調節する物質を選択することを更に含む、請求項15又は16に記載の方法。
- 該ポリペプチドと相互作用するか、又は該ポリペプチドの発現若しくは活性又は該核酸分子の発現を変化させる、請求項13〜15のいずれかに記載の方法によって同定される物質。
- 請求項1に定義されるRAIG1ポリペプチドと相互作用する物質、又はRAIG1ポリペプチドの発現若しくは活性又は請求項1に定義されるRAIG1核酸分子の発現を変化させる物質の、癌の治療用医薬品の製造における使用。
- 前記癌が乳癌、膵臓癌、肺癌、肝臓癌、卵巣癌、結腸癌及び/又は骨肉腫である、請求項1〜5、7及び13〜17のいずれか1項に記載の方法又は請求項19記載の使用。
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