JP2005521214A - ガス分析のためのセル構造、装置および方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 従来の欠点を回避することができるセル構造を提供する。
【解決手段】 本発明は、イオン移動度に基づくガス分析に関する。本発明は、分析装置のセル構造に関するものであり、イオンの電気的な移動度を同定するために、セル構造は、参照セル(201)、電離セクション(202)および分析セル(203)を含む。本発明は、また、イオンの識別方法に関する。さらに、本発明は、イオン識別のためのシステムに関する。

Description

本発明は、イオンの移動度に基づくスペクトロメトリーを利用した分析技術に関する。特に、独立クレームの前文に示されるように、ガスの分析技術で用いられるセル構造に関する。独立クレームの前文に示されるように、この発明はまた、流れているガス中の物質を識別するための装置に関する。独立クレームの前文に示されるように、この発明はさらに、試料ガス中の物質を識別するためのシステムに関する。独立クレームの前文に示されるように、この発明はさらに、試料ガス中の物質を識別するための方法に関する。独立クレームの前文に示されるように、この発明はさらに、試料ガス速度を測定する方法に関する。
ガスの構造単位中の、原子および/またはイオンと同様に原子によって形成された分子について記載されるであろう。単一のイオンまたはガス中の他の構造単位は、瞬間的には、ガス自身の速度から逸れた速度で、および/またはガス自身の流れている方向から逸れた方向に移動することができるが、平均的には、単一のイオンまたはガス中の他の構造単位は、ガスとともに移動する。また、ガス中では、生存期間の短いラジカルも生成できる。ガスのいくつかの分子は、化学結合の強さと比較すると弱い結合力の、極性分子による緩く結合したクラスターも形成できる。
ガス試料は、ガスから取得される試料であり、ある精度を以って、その試料が取得されるガスを表わすために評価されるものである。試料ガスはガス、すなわち、ガス試料を表わす構成気体成分である。ガス試料はエアロゾルの場合もあり、その場合には、実際の試料ガスの気体相に加えて、粒子状体、つまり、巨視的な観点における個片、他の相を含む粒子が存在するかもしれない。
もし、十分な量のイオン化された状態のガスの構造単位があれば、その構造単位のある特性に基づく電気的な方法で、ガスの識別を行なうことができる。ドリフト技術という名前でも呼ばれる、IMS技術およびドリフトチューブが、電気的な方法によって流れているガスからイオンを識別する、少なくとも2つの技術として知られている。IMS技術では、オープンアスピレーションコンデンサを形成するそのような測定電極間を移動するガス流からイオンが分析される。アスピレーションコンデンサは電場を持ち、その方向は流れの方向に垂直である。その電場は、アスピレーションコンデンサのプレートの方に、ガス流からイオンを逸脱させる。イオンの飛行時間および/または飛行範囲を測定することにより、イオンの移動度を分離することが可能となる。
ドリフト技術では、捕集格子から測定電極までイオンが電場の中を移動し、電流の大きさが時間の関数として測定される。各測定のゼロポイントは、捕集格子に与えられる格子パルスのゼロポイントにセットされ、測定されるべきイオンは、大抵は適切な特性を備えたキャリアガスによって測定電極に向かって移動する。その原理からすれば、一般に、ドリフト技術を現実に実現するには、試料およびキャリアガスに分離流通が必要とされ、ガス流通の場合はもとより、セルは必然的に閉じた構造となる。
IMS技術は、試料ガス移動度の測定において、図1の簡単な概念図にかかるオープンセルが使用されることで知られている。セルは、分析チャンバ106の第一端部に入口を持っており、ガス試料流100の進行が矢印によって描かれている。チャンバ106自身が、プレート102および108によって囲われている。セルは、ガス試料流100中のイオン101を検出するための電極103および104からなる電極対を備えている。電極103はプレート102に、電極104はプレート108に取り付けられている。電極103はある電位を持ち、電極104はある別の電位を持っている。一般に、電極104の電位は、電極103と電極104との間に電場105を生じさせるとともに、他方ではグランド電位に対する電圧信号の生成のために、グランド電位に近づけられている。
図1に示すセルは、次のように動作する。ガスイオン101がガス試料流100とともに電極間のスペースに到着すると、電場105はイオン101に相互作用を及ぼし、この場合においてその相互作用力は、イオン101の移動方向の変化を、またあるときにはプレート104へのイオンの集合をもたらすようになり、イオンの集合によって引き起こされたチャージの変化は、電流として検出可能であるとともに、たとえば電圧信号にも変換されうる。イオンの移動度スペクトルに基づいてガスを識別するための、図1にかかるセルの解決手法においては、見かけ上一定値の交流電圧を、それとともに変化する電場105を供給するために使用することができる。この場合、電場105の強さは、たとえばサイン波の形で変化し、および/または電極103および104によって形成された対のような、いくつかの電極対が荷電粒子の分析に用いられるので、ガス試料流100の平均速度ベクトルと電場105の方向のベクトルとがほぼ直角となるように、流れの方向に互いに続いて、電極対は、また、プレート102および108によって制限されたセルに取り付けられ且つ順番に配置される。たとえば、ある移動度を持ったイオンは、移動度スペクトルの形成のために、ときにプレート104に集められ、わずかに異なるイオンは、同様の別のプレートに集められ、その移動度スペクトルによって試料ガスを識別することが可能となる。
ガス流とイオンの平均移動方向との間の角度が約180°であるため、イオンによって引き起こされる電流がチャンバの反対端にある電極で検出されるという、幾何構造のセルも知られている。セルのドリフトチャンバ内のガスは、たとえば流れの助けを借りて、ただしある解決手法では、電場によって生じた力の下におけるイオンの平均的な動きとは反対方向に、ドリフトチャンバ内をドリフトさせることができる。
既知の技術では、導入される試料が本質的に直ちにチャージされ、イオンはチャンバを通り抜ける流れとともにドリフトさせられるが、他方では電場によって決定された方向にしたがっている;ただし、ある場合には、たとえば電流ターゲットまたはサンプリングのために設けられた試料入口とは分析チャンバの反対端に位置し得る、イオンを捕集するためのカレントターゲットまたはそれぞれの電極104のほうに向かって、上記の方向から逸れる。電極104のような電流ターゲットにぶつかるとき、イオンは、そこにおいてチャージの変化を引き起こし、その変化が電流信号に変換され、信号処理手段によって適切な形式へと処理される。
ガス試料のチャージングは、様々な方法で実行される。既知の技術を扱う出版物の中で説明されてきたように、放射線源、光およびコロナ放電は、最も知られているチャージング技術であり得るので、チャージングについて一般的に知られている事実は、使用が望まれるチャージングメカニズムおよび/またはチャージされた材料の使用目的に依存する。
米国特許公報第5455417号
しかしながら、既知の最先端技術のセル構造は欠点を備えている。これらのうちの1つは、電極によって形成されたコンデンサの構造に関係するものである。コンデンサにおいて、プレート104から得られる測定に、プレート103上の電位の変化が見受けられることがある。さらに、空気湿度および温度の変化は、コンデンサの特性に有害な影響を及ぼし、そのことがイオンによって引き起こされた電流信号の処理をより困難にするとともに、移動度スペクトルの形成の不確実性を引き起こし、識別をいっそう困難にする。
既知のIMS技術は、米国特許5455417号公報の中で述べられており、それにかかる装置は、図1Bに断面図で示される。入口128から入るガスは、温度をコントロールするヒータ127を含んでなるアルミニウム部分119による一定温度内で加熱される。ガスは、放射線源129の助けを借りてチャージされ、その後ガスは、たとえば電極121,122および123の相互間の電場を、特許公報で説明されているように、段階的にある電圧に調節するためのプレート電極121、前段電極122および捕集電極123を有する分析セル125に進む。言及された方法で電場を使用することによって、より多くの完全なやり方で、図1Bに示す従来のアスピレーションコンデンサを動作させる試みがなされている。特に、温度調節に使用される温度センサ、ガス出口120ならびに回路基板124および126が図1Bに描かれており、電気部品が後方の回路基板126の表面に描かれている。
特許公報は、また、分析されるべき物質を含有する試料、つまり、被検体が最初に集められてチャージされるという技術に関係する方法を開示している。ただし、特許明細書は、この場合、チャージングで飽和段階を達成するために、被検体の濃度が試料において十分に高くなければならないことに言及している。イオンの移動度は、チャージされたガス試料によって決定される。試料中の被検体の濃度は、移動度に基づいて決定される。
上記技術は欠点を有する。アキュムレータの後方の分析セル125に向かって進む重いエアロゾル粒子は、電極121および122によって形成された場を通過することができ、そして最も不利なことには、特にそれらが相当なチャージを運ぶことができる場合には、それらは分析電極123上の相当な信号のひずみを引き起こす。さらに、アキュムレータ内にエアロゾル粒子が存在し得ると、次の分析チャンバの機械的および/または電気的な障害というような、次の段階に有害な影響が及び、そうした場合において、動作がいっそう困難になり、分析結果の信頼度があおりを受ける。起こり得る再浮遊および/または関係のある接触チャージングは、さらに有害な間違っている場所へチャージを移すかもしれない。別の問題は、加熱に関連するものである。すなわち、熱したセクションからより冷たいセクションまで移る場合、温度の変化は、気相から液相および/または固相への相転移を引き起こすことがある。この場合に問題となる現象は、粒子の形成、つまり、粒子形成の出発点に依存するいくつかのサブタイプがある核形成である。特に、放射線が引き金となったイオン励起核形成、および、たとえば表面の構造的な欠陥の中で起こる不均一核形成は、ある環境において、粒子状物の形成ならびにイオン移動度の識別にとって有害な場所へのそれの集合をもたらすことがある。
さらに、最先端技術の解決方法は、電圧変化が低速に制限されるので、一回の測定の間に試料ガスに生じる変化が、最終結果に影響を及ぼす場合がある。
本発明の目的は、最先端技術にしたがって上記欠点を回避することにある。さらに、本発明の目的は、空気湿度および温度における変化がイオンの識別にもたらす欠点を除去することにある。さらに、本発明の目的は、測定結果を効率的に報告することを可能とするシステムを達成することにある。本発明の目的は、さらに、本発明にかかる構造を備えたガス測定装置を提供することにある。さらに、イオンの移動度分析における本発明にかかる構造の使用方法を提供することを、本発明の目的とする。
課題を解決するための手段および発明の効果
本発明の目的は、前述のごとく測定されるべきガスの流れの方向に、参照セクション、電離セクションおよび分析セクションをこの順で配列されたセル構造を備えた、そのようなガス測定装置の構造によって達成される。
本発明にかかるセル構造は、本発明にかかるセル構造に関する、独立クレームの特徴部分の開示に特徴付けられる。
本発明にかかるガス測定装置は、本発明にかかるガス測定装置に関する、独立クレームの特徴部分の開示に特徴付けられる。
イオンの電気移動度に基づいて、流れているガス中の物質を識別するための本発明にかかる方法は、イオンの電気移動度に基づいて、流れているガス中の物質を識別するための本発明にかかる方法に関する、独立クレームの特徴部分の開示に特徴付けられる。
イオンの電気的な移動度に基づき、流れているガスからイオン形態における物質を識別するための本発明にかかるシステムは、本発明にかかるシステムに関する、独立クレームの特徴部分の開示によって特徴付けられる。
アスピレーションコンデンサにおける流速を電気的に決定するための本発明にかかる方法は、アスピレーションコンデンサにおける流速を電気的に決定するための本発明にかかる方法に関する、独立クレームの特徴部分の開示によって特徴付けられる。
従属クレームは、本発明にかかる他の有利な実施形態を記述する。
本発明にかかるセル構造は、物質に特有な移動度スペクトルの、ガス状態における分析に基づき、キャリアガス中の物質を識別するために配置される。移動度スペクトルを生成するために、試料、すなわちキャリアガスから採取されるガス試料が、本発明にかかる装置のセル構造に導入され;参照信号が試料に基づいて生成され;ガス試料が電離され;電離された試料ガスが分析され;その分析において分析信号が生成され、参照信号および分析信号に基づいて試料ガスからイオンの移動度スペクトルが決定される。
ある方向に、本発明にかかる装置のセル構造は開放しており、ガス試料のための入口と、分析された試料ガスのための出口との間のドリフトチャンバを包含し、そのドリフトチャンバは、参照セクション、電離セクションおよび分析セクションを、試料の移動方向に、この順番で含んでなる。
参照セクションは、参照信号を生成するために、本発明にかかるセル構造に配置されている。参照セクションは、参照セルと、その中の電極対、すなわち、参照電極にイオンが到来することによるチャージの変化に基づいて参照信号を生成するための、ある参照電極を持った参照電極対とを備える。この場合において、参照信号は、非電離試料の環境要因に依存する要因を除去するため、ならびに、イオンの最終的な移動度スペクトル、および分析信号自身ひいては結果にある程度有害な影響を及ぼし得るような分析結果からそのような容量性現象を除去するために形成されることが意図される。
電離セクションは、イオンを生成するための、および、チャージされることを目的としたガス部分にそれらイオンを接触させるための、電離装置、つまりチャージャーを備える。電離セクションに導かれることを意図された非電離試料は、イオンを試料とするために、ある方法でチャージされる。
分析セクションは分析セルおよびその内部の電極対、すなわち、電場の助けを借りてイオンが上に集められるとともに、イオンの移動度によって決定された方法で分析電極上において形成されるチャージの変化がある電流信号の形に変換され得るように整えられた分析電極を含む分析電極対と、を備える。上記電流信号に基づき、尚且つ他方では、さらに参照信号の助けを借りて、イオン移動度分布に基づいて試料中の物質を識別することができるように、試料中のイオン移動度分布を形成することができる。移動度分布の形成において参照電極を使用することは、環境要因の影響除去の点で有利であり、ガスからの物質の識別が信頼あるものとなる。さらに、参照電極対の使用によって、コンデンサ構造に起因して移動度スペクトルの正確さにもたらされる欠点を除去することができる。
本発明にかかる分析装置は、本発明にかかるセル構造を備える。本発明にかかる分析装置は、ガス試料から粒子物を取り除くため、換言すれば、試料ガスに関してガスを浄化するためのフィルタ手段を含む。フィルタ手段は、特にガス試料から重いエアロゾル粒子を取り除くように整えられた(粒子は、それらとともにいくつかのチャージを運ぶことができるか、そうでなければ、分析結果に有害な影響を及ぼし得るもの)、たとえば、HEPAタイプフィルタ、膜または繊維フィルタ、電気的なフィルタ、インパクター、あるいは粒子を集めるための別のフィルタ、もしくはこれらの組み合わせを含むことができる。
本発明にかかる分析装置は、また、たとえば、電離装置の動作を制御するための制御手段を含む。本発明にかかる分析装置は、参照電極対および/または分析電極対の動作電圧の供給を制御するための手段を備えることができる。本発明にかかる分析装置は、さらに参照電極から伝送されることが意図された信号を処理するためのある第一の信号処理手段を含むことができる。本発明にかかる分析装置は、さらに分析電極から伝送されることが意図された信号を処理するための第二の信号処理手段を含むことができる。第一および第二の信号処理手段は、さらに比較手段に機能的に接続することができ、その接続においてさらに記憶手段が用意され接続され得る。
比較手段の接続において、もっとも好ましくは、比較手段を制御するためのマイクロプロセッサがあることである。マイクロプロセッサは、比較手段と物理的に離れているかもしれない。ある独立の達成のために、異なるタスクの中で使用される、いくつかのマイクロプロセッサを設けることもあり得る。マイクロプロセッサは、また、電離装置、参照電圧を形成するための手段および/または分析電圧を形成するための手段への制御信号を、たとえば、特定の制御手段を通じて間接に、もしくは、上記手段および/または電離装置を制御することにより直接に形成するために使用し得るように整えられる。
本発明の有利な実施形態にかかるシステムには、たとえば、電気および/または光ケーブルを介する可能性もあるが、好ましくは、電磁放射の助けを借りて行なわれるデータ送信に基づく無線的な遠隔操作によって、装置の分析動作を制御するための機能的な制御手段を持った、分析装置がある。この場合、本発明の実施形態にかかる上記分析装置、つまり遠隔装置は、最も好ましくは送信手段と受信手段、たとえば、分析装置の動作を制御する制御信号を受信し、および/または測定結果について記述するデータと遠隔装置の状態とを、当該遠隔装置と通信する第二の装置に送信するように組み合わされた送受信手段を含む。
したがって、たとえば、装置の外部から無線および/またはケーブルの助けを借りて、本発明にかかる装置のセル構造、たとえば換気フードまたはある方法で環境から隔離された同様の場所に置かれているセル構造を制御することが可能である。適用可能であれば、制御は、無線および部分的にケーブルで実現し得る。
次に、例として添付図面2〜5に示された有利な実施形態を参照しつつ、本発明は、より詳細に説明される。同じ参照符号およびマークが、それらの図中の一致する部分に使用される。
(第一実施形態)
図2は、非常に粗いレベルで、本発明の有利な実施形態にかかるセル構造200Aの典型的な図を示している。セル構造200Aは、試料ガスのためのドリフトチャンバ200を備え、試料ガスの1つの構造単位210が図中に描かれている。セル構造200A、具体的にはそれのドリフトチャンバ200は、参照セクション201、電離セクション202および分析セクション203を備える。説明のために、参照セクション201は、垂直破線220によって電離セクション202と分けられている。説明のために、電離セクション202は、垂直破線221によって分析セクション203と分けられている。ドリフトチャンバ200の曲りの有無に関係なく、セル構造の参照セクション201、電離セクション202および分析セクション203が、試料の移動方向に、この順番で位置するように、ガス試料流100のためのセル構造200Aの入口204、および分析された試料ガスのための出口205が、セル構造200Aの異なる端に機能的に位置している。図2に描かれた図に基づけば、セル構造200Aは実質的に直線状のドリフトチャンバ200を有するが、本発明に開示される事項に基づけば、たとえば省スペースのために、ドリフトチャンバ200のセクションも曲がって配列され得ることは、当業者にとって明白であり、その場合において、セル構造200Aの端が、物理的に互いに非常に接近して位置することもあり得る。
本発明の有利な実施形態にかかるセル構造は、実質的に図3Aの例によれば、第一の開いたセル構造であり得るといえる。本発明のもう一つの有利な実施形態にかかるセル構造は、実質的に図3Bの例による、第二のセル構造であり得る。図3Aは、本発明の有利な実施形態にかかるセル構造の内部構造を、図2よりも詳細に示している。図3Aのセル構造は、第一のセル構造の例である。説明のために、図3Aでさらに、参照セクション201を電離セクション202から分ける垂直破線220と、電離セクション202を分析セクション203から分ける垂直破線221とが、セル構造200Aのドリフトチャンバ200中に記されている。破線220および221によって示された分離が、発明を制限するわけではないことに言及しておく。電離セクション202が放射線源を持つ場合、参照セクション201および/または分析セクション203から、それ(202)を分離することが望ましいかもしれない。また、そのような場合、電離セクション202に生じている電離放射線が、電離セクション202から分けられたセクションに影響を及ぼすのを防ぐため、ドリフトチャンバ200内に、破線220および/または221に相当する、物理的な等価物があるかもしれない。そのような場合、破線220に対応する分離壁は、一方ではガスの流通を許容し、他方では同時にドリフトチャンバ200の他のセクションに放射線が伝搬することを防ぐために、曲がっている幾何構造を持つことも可能である。破線221に対応する分離壁もまた、一方ではガスの流通を許容し、他方では同時にドリフトチャンバ200の他のセクションに放射線が伝搬することを防ぐために、曲がっているまたは部分的に孔を設けた幾何構造を持つことが可能である。
図3Aに示すごとく、ドリフトチャンバ200は、参照セクション201、すなわち、参照電極303および304からなる参照電極対構造のところに本質的に位置する、参照セルに相当するセクションを備える。プレート302から図3A中のある電極を分離するために、絶縁材の電極支持体309および311が図に記されている。それらは、プレート302の構造の一部として統合することも可能である。電極303は、たとえば、電極303と304との間の電場305を調整するための、図4Aで示される電源405に接続されるように意図されている。図3Aに電源は示していない。電極304は、そのとき、グランド電位に近い、実質的に一定の電位となる。イオンが電極304に到達すると、電極304の電位は変化する。一つの到達するイオンのチャージに対する電極電位の変化は比較的小さいが、それぞれの到達するイオンとともにやってくるチャージは、電極304の電位をわずかに変化させる。イオンが電極304に到達すると、そのチャージの変化は電流として検出され得る。最も好適なチャージの変化の検出は、電位計または類似のもの、もしくはたとえば、適切な電流−電圧変換器によって行なうことができる。この場合、チャージの変化を検出するために、チャージの変化を検出する電位計のためのセンサとして、電極304を使用することができる。電流−電圧変換器の助けを借りて、尚且つ参照信号に基づいて直接に、または、たとえばグランド電位に対する電圧信号を処理することによって、電位計の出力信号を形成することができる。
分析状況において、さらにまた、参照セルの電極303と304との間の電場は時間依存性を持つ場合があり、その場合、時間依存性を表わす波形は、走査電場を供給するために、最も好適には正弦、三角形あるいは傾斜形とされる。本発明では、上記の電場の波形が特定のものに制限されないだけでなく、波形は、指数関数の助けを借りて形成された一連の級数の形で表わすことができるような、いわゆる自由波形であってもよい。また、当業者が知っている他のいくつかの配置を、チャージの弱い変化を検出するため、および、それらを電流および/または電圧信号に変換するために使用することができる。チャージの変化に基づく、上記した類の電流および/または電圧信号の検出は、グランド電位に対するというより、他のある参照電位に調整することができる。また、チャージの変化がグランドに対して高い絶対値を持つ電位の形で電極303から検出されるように当然調整されるかもしれないが、真に望まれる信号を形成する上で電極304と303との間の電圧を考慮に入れるには、さらに特別な準備を要求されるだろう。本発明においては、電場315の方向は、単に図に描かれた瞬間的な場合に制限されないだけでなく、瞬間的な方向、振幅、周波数および/または波形が変化するような場と同様に、ある他のもの、すなわち静的な場を使用することができる。
図3Aに示すごとく、ドリフトチャンバ200は、また、図2に示すような電離セクション202を備える。図3Aに描かれた図においては、電離セクションが破線220および221によって、ドリフトチャンバ200の残りから分離されている。電離セクション202は、実質的に、電極307および308によって制限された領域に限定される。図3Aに示された電極307および308の、それらの間には、たとえば、制御可能な電源405(図4A)によってコロナ放電を供給することができ、それによりチャージすること、すなわち電場によって電極307と308との間の領域を移動しているガスの中にイオン301を生成することが可能となる。イオン301の生成のために、電離場306を用いることができ、それはたとえば、放射能から生じる放射線生成によって供給される放射線場、紫外線に基づく放射線場および/または電場であり得る。実施例は、電離場306の方向、たとえば、放射線の進む方向を矢印によって記している;ただし、いくつかの方向の要素を持っている、または、その方向が矢印によって示されたものより他の方向であり得る、そういった電離場を使用することができる。可能であれば、電極307および/または308は、さらに、放射線を発生する材料または個片、たとえば、放射性物質を含んでいる条片によって置き換えることができる。放射性のチャージャーおよび電場を組み合わせて使用することによって、セル構造における電離セクションより下流にあるセクションに、放射能に起因する、いわゆる反跳原子がアクセスすることを制限することがさらに可能となり、これにより測定自身を改善することが可能となる。
図3Aは、電極307を支持する支持体310を示している。支持体310および電極307の幾何構造により、ドリフトチャンバの他の部分への放射線の範囲に影響を及ぼすことも可能である。ドリフトチャンバ200の残りから電離セクションを分離するための、たとえば破線220および221によって示された分離に対応する制限、および、ドリフトチャンバの、あるセクションにチャージャーの電離効果が及ぶことを制約する制限が、さらに含まれるように、支持体310を形作ることも可能である。しかしながら、支持体310の使用は必須ではない。
放射線源は、図3Aに例示された電極304,314,303および313のいくつかと同じレベルに位置させることができる。第一のセル構造においては、放射線源が構造上容易に代替可能に配置されるよう、図3Aで示すのとはプレート302の反対側に放射線源308を位置させることも可能である。この場合、プレート302自身および/またはそれに取り付けられるよう意図された分離放射線制御プレートには、あるパターンの形成のための他の孔との相対位置だけでなく、少なくとも1つの孔がある形、少なくとも1つの直径および長さを持つ、1セットの孔が設けられる。さらに、前述した少なくとも1つの孔を通じてガスが移動している電離セクションに放射線源から生じる放射線を案内するため、ガスをチャージするための最も適切なやり方におけるガスに帰属する線量率の最適化のために、孔の形状は、角形、長方形または円形とすることができる。孔の形状、特にそれらの長さ、ならびに、長手方向に垂直な断面および形状により、電離セクション内の放射線の分布に影響を及ぼすことが可能である。たとえば、放射線源とチャージャーセクションへの放射線ガイドプレートとを接続するための高速カップリングによって、放射線源がモジュール式に、かつ代替可能に配置され得るように、同じ原理を第二のセル構造にも適用することができる。この場合、第一のセル構造の接続で説明したように、同様の方法で、放射線の方向性のパターンに影響を及ぼすことが可能である。
図3Aに示すごとく、ドリフトチャンバ200は、分析電極313および314からなる分析電極対のところに実質的に配置されうる、分析セクション203、つまり分析セルに相当するセクションを備える。電極313は、電極313と314との間の電場315を調整するための、たとえば電源413(図4A)に接続されるように意図される。図3Aに電源は示していない。この場合、電極314は、グランド電位に近い、実質的に一定の電位となる。一つの到達するイオンから見積もられる電極314の電位変化は比較的小さいが、それぞれの到達するイオンとともにやってくるチャージは、電極314の電位をわずかに変化させる。イオンが電極314に到達すると、そのチャージの変化は電流として検出され得る。最も好適なチャージの変化の検出は、電位計または類似のもの、もしくはたとえば、適切な電流−電圧変換器によって行なうことができる。この場合、チャージの変化を検出するために、チャージの変化を検出する電位計のためのセンサとして、電極314を使用することができる。電流−電圧変換器の助けを借りて、尚且つ分析電極に基づいて直接に、または、たとえばグランド電位に対する電圧信号である分析信号を処理することによって、電位計の出力信号を形成することができる。また、当業者が知っている他のいくつかの配置を、チャージの弱い変化を検出するため、ならびに、電流および/または電圧信号に変換するために使用することができる。チャージの変化に基づく、上記した類の電流および/または電圧信号の検出は、グランド電位に対するというより、他の参照電位に調整することができる。
分析状況において、電極313と314との間の電場は時間依存性を持つ場合があり、その場合、時間依存性を表わす波形は、走査電場を供給するために、最も好適には正弦、三角形あるいは傾斜形とされる。本発明では、電場の波形が特定のものに制限されないだけでなく、波形は、指数関数から推論できる形の一連の級数として表わすことができるような、いわゆる自由波形であってもよい。また、チャージの変化がグランドに対して高い絶対値を持つ電位として電極313から検出されるように当然調整されるかもしれないが、真に望まれる信号を形成するとき、そのような場合には電極313と314との間の電圧を考慮に入れるには、さらに特別な準備を要求されるだろう。その場合、参照セルの使用によって達成されたいくつかの利点が、移動度の決定精度において部分的に失われるかもしれない。本発明においては、電場315の方向は、単に図に描かれた瞬間的な場合に制限されないだけでなく、瞬間的な方向、振幅、周波数および/または波形が変化するような場と同様に、ある他のもの、すなわち静的な場を使用することができる。
本発明にかかる実施形態においては、第二のセル構造と同様に第一のセル構造でも、セル電極間電圧に対するイオンの捕集効率の依存性が、分析セルおよび参照セルの両方について考慮される。イオンの識別に関し、前段セルおよび/または後段セルなどの他のセルや、前段セルおよび/または後段セルを備えた第一のセル構造もまた、セル電極間電圧に対する捕集効率の依存性が考慮される。
参照電極および分析電極については、1つのそういった電極の使用によって、グランド電位に対する電極電位の変化に直接的に基づいて電圧信号が形成され得るということができるが、そのような場合には、上記電極へのイオンの捕集効率に対する、前述した電位変化の影響可能性を考慮しなければならない。
ガス速度に基づくことによれば、参照電極の助けを借りて参照信号の瞬間値が形成された瞬間の時間が考慮され得る。そのような場合では、測定精度が改善されるように、イオン移動度を分析するために使用される信号から、適切な過程の中で、ガスとともに分析セルに進む干渉可能性は除去することができる。
参照電極対の領域に流れるガスの状態は、いくつかの物理量によって記述することができる。図3Aでは、セル構造の参照セクションにガスが到着するときの、ガス試料中の試料ガスの物理状態が、有限の要素を持っている第一状態ベクトルYsto_i=Ysto_i(T,RH,Si,μxi,r,…,Ni)で描かれている。状態ベクトルの要素の組は、また、以下のように記述することができる:T=ガスまたは類似物の温度,RH=相対湿度,Si=ガス中の要素iのための飽和比率,μxi=ガス中の要素iに関する放射線タイプxのための質量吸収係数,r=ガス密度,Ni=ガス中の要素iの構造単位のモル分率。好ましくは、上記の状態ベクトルにおける要素の順序は自由である。換言すれば、状態ベクトルの要素は、互いに依存しない。しかしながら、実際上、測定技術上の理由で、順序の自由のことで譲歩する必要があるので、そのような要素を順番に選択することは必要かもしれない。言及されたものに加えて、第一状態ベクトルの要素は、ガスの要素iの比抵抗、粘性、圧力、分圧、所定圧力および温度にあり尚且つあるガス組成比率を持つガス要素iのガス分子の平均自由行程、拡散係数および/またはガス分子のタイプiの機械的な移動度、および流れ場の乱れ/ラミナリティであり得る。しかしながら、本発明では、前述の量のどのような組み合わせに制限されることも意図しない。
分析セクション中の試料ガスの流れ状態は、ある精度を持ったYsto_iと同様、第二状態ベクトルYsto_oによって図3Aに描かれている。それらの参照要素にかかる第一および第二状態ベクトルが同一であると仮定することにより、分析電極314上で検出された電流は、参照電極304から検出される電流、たとえば、参照信号に基づいて形成される電流に基づいて形成されるべき修正によって、修正され得る。第一および第二状態ベクトルが十分な精度で一致しない場合、補正によってその相違が考慮され得る。
もっとも好ましくは、図に示すように、参照電極対間の電場305は、振幅、強さおよび周波数、ならびに、位相に関して、分析電極対間の電場と同じ方法で調整されている。しかしながら、試料中の物質を識別する際に誤差を考慮に入れることができるように、参照信号および分析下のイオンの移動度スペクトルに、誤差がどのような影響を及ぼすかが単に知られている場合、上記のことから逸れることは可能である。この場合、また、状態ベクトルYsto_iに対して可能性のある影響を、識別が進捗するにつれて反復して考慮に入れることも可能である。セルに供給する電圧の位相および振幅を別々に、好ましくは、互いから独立して調節することが可能な、そういった電源を使用することで、たとえば、機械的な製造精度に起因する構造の不確かさを、補償することも可能である。継続的な調節に加えて、上記調節は、また、調節範囲に関する限度の設定、ならびに、セル構造を使用した装置を作動できる状態に設定することを続けるうちや、繰り返しの補正を続けるうちに自然と起こってしまう、再現性の無い設定を意味するものとして理解することができる。
本発明にかかる有利な実施形態においては、状態ベクトルYsto_iおよび/またはYsto_oは、それらが使用可能および/または実際の補正の後に実行された測定活動における測定結果に基づいて更新可能であるように、メモリに格納されている。本発明の他の実施形態においては、状態ベクトルは、分析結果を明確にするために結果に基づいた測定活動のあいだ、反復される。
電離セクションからやってきたイオン301は、ドリフトチャンバ200内を、分析セクションに向かうイオン301の平均的なルート312に沿って移動し、それが電場315内に達すると、電場315は、イオン301の進行をルート312からそらし、その結果イオン301は、以前にそこに通されて、全てのチャージを電極314に移すための時間がまだ経過していない別のイオン321のように、電極314にチャージを移すために滞在するべく電極314に通される。チャージが移されたら、前のイオンは、中性分子または類似物として直ちに電極314を離脱するか、もしくは、表面構造の空孔にとどまるために、化学的に束縛されるか、あるいは付着性の力によって、表面と反応するかもしれない。前のイオンにとっての1つの代わるべき方法は、他のガス粒子と一緒に/およびまたは他のガス粒子のように、ドリフトチャンバ200を去ることである。
図3Aでは、イオン301は、負のチャージの印付けがなされている。瞬間的な状況によれば、電場315におけるイオンのルート312は、図3Aの電極313から遠ざかっていくように記述されている。電場は、電極313と314との間に、それらの間に適切な極性を持った電圧を接続することによって得られる。もし、イオン301のチャージが、図中で印付けされたものとは反対であるが、電極313が電極314からみて負電位であるならば、イオン301は電極313の方に向かうであろう。もし、いま再び、電場315の方向が、再び反対に戻り図中の矢印の方向に変化したら、分析セクション中のイオンの行路もまた、ある意味では電場の変化に続いて変化し、それは依然としてイオン301の電気移動度に依存する。
電場315は、一定の値の電場および/または、たとえば、ある移動度を有するイオンが電極314に集められ得るという適切な目的に相応しい、ある方向、振幅および周波数を持っている、そのような変化する電場で構成することができる。
そのような場合、電場の持続時間を調整することは可能であるとともに、イオン移動度の定義で利用されるために異なる種類の制御条件が認識され得るように、その持続時間を変えることも可能である。参照電極対における電極間電圧は、ある方法で、分析電極対における電極間電圧に随伴しなければならない。最も好ましくは、電極が類似の機械的な寸法を持っているので、参照セルおよび分析セルの場は、同一の位相、周波数および振幅を持っている。この類似点は、ある製造技術精度を有する類似性を意味すること、ならびに、ガスの流れおよび/または電極の機能によって引き起こされた遅れが、統合の中で考慮されてきたような同一の位相を意味することにおいて、理解されなければならない。
本発明にかかる実施形態は、サブ電極に分けられた参照電極を含む。この場合、各サブ電極への前述した制御が、必須ではないが、他の分かれた参照電極のサブ電極の制御に依存するように、サブ電極は同じ制御下で動作する。個別のサブ信号は、サブ電極から形成することができ、最終的には移動度分析の精度改善を目論んで、別々に処理され、および/または完全な信号を提供するための適切な段階における適切な方法で合計され得る。
本発明にかかる一つの実施形態は、ドリフトチャンバの参照セクションにおける試料の流れ方向に、順番に、参照電極303および304からなる電極対、すなわち参照電極対のような電極対を含む。この場合、イオンチャージを受け取るために作動する、電極304のような参照電極の電極は、試料の移動方向に関して互いに長さが一致する必要ないだけでなく、それら電極は、異なる長さおよび/または異なる形状、さらには異なる幅でさえあってよい。利点は、そのうえ、移動度の決定に使用される電気的条件を変えることによっても得ることができる。
本発明にかかる一つの有利な実施形態は、ドリフトチャンバの分析セクションにおける試料の流れ方向に、順番に、分析電極313および314からなる電極対、すなわち分析電極対のような電極対を含む。この場合、イオンチャージを受け取るために作動する、電極314のような分析電極の電極は、試料の移動方向に関して互いに長さが一致する必要ないだけでなく、それら電極は、異なる長さおよび/または異なる形状、さらには異なる幅でさえあってよい。
しかしながら、参照電極を使用することによって最大限の利益を得るためには、参照電極対および分析電極対の電気特性は、ある精度を以って同一でなければならないといえよう。ただし、本発明の考えによれば、不一致の参照および分析電極対を使用することも可能である。しかしこの場合には、不一致に起因するそれらの電気特性の相違は、参照および/または分析電極対を形成するときに、ある精度を以って考慮に入れることができる性質である。電極対間における可能性のある相違の例としては、電極対における電極間距離、それらの形状およびサイズ、ならびに、材料、特に表面の材料が挙げられる。異なる電極の電気特性が長い時間間隔で評価される場合、表面の材料は、さらに重要な役割を持つ。すなわち電極表面は、たとえば、それらが金属で作られている場合、ガス試料のある要素を含んだ化合物を形成する傾向を持っており、そのため、電極表面における伝導性が時間とともに変化し得ることとなる。さらに、特に不利な使用状態において、微粒子物質は、いくつかの電極表面に対して、一つの形態または別のものになる方法を見出すことができ、それらに析出するとき、微粒子物質は、また、電極表面の伝導性を変化させ得る。
(第二実施形態)
図3Bは、第二のセル構造300として、本発明にかかる第二の有利な実施形態の例を示している。図3Bには、図3Aにかかる第一のセル構造200Aを実質的に含む主要部分のための、閉じた破線で描かれた領域がある。参照セクションと分析セクションとの間には、図2のごとく、本質的に電離セクションがあるものの、セル構造は、しかしながら、その幾何構造の点で、図3Aに示される電離配置に関するセル構造から逸脱している。図3Aのセル構造200Aは、図3Bのセル構造300が仕切板を備えている点で相違するといえる。仕切板は、符号344および343で示されており、そのうちの部分344は、上記仕切板の一様に閉じたセクションに適用され、部分343は、一つまたはいくつかのアパーチャ(開口)が付与される、同じ仕切板のそのようなセクションに適用されている。アパーチャを備えた、仕切板の部分343は、好ましくは、電極対、すなわち第一電極303,313,323,333および第二電極304,314,324,334を含む電極対のあるところに配置されている。仕切板は、第二のセル構造における流れを、電離効果が向けられる一方と、そうでない他方の各部分に分配するように機能する。仕切板の設計により、ガス流のプロファイルに影響を及ぼすことが可能である。仕切板は平坦であり得るが、ガス流の流れプロファイルを形成するため、つまり結局のところ、移動度分析の最適化のために、ある部分ではある設計を持つことが可能である。この場合、特に導入口の場所および/または電離セクションの入口、もしくは幾何構造における他の場所で、設計による利点が獲得されるかもしれず、こうしてガス流のプロファイルを変化させることができる。たとえば、仕切板は、電離セクションへの十分な流入が達成されるように、適切な設計が付与される。さらに、釣り合いをとったり、または促進したりする方法によって、ガスの混合に影響を及ぼすために、仕切板の異なる設計を使用することができるといえる。また、仕切板の設計は、仕切板の形成されているセクションの近辺において、それが乱流、ラミナー、またはその中間の遷移レジームであろうと、流れの質に影響を及ぼすために使用することができる。
仕切板の閉じた部分344は、好ましくは、電離セクションを超える部分342に沿ってドリフトチャンバ200を通り抜ける、試料ガスの一部に対する電離効果を防ぐために、電離セクションに配置されている。放射線場306が電離の達成のために使用される場合、電離効果が、ドリフトチャンバ200に面する仕切板の部分344において最小になるとともに、ある体積にかかる部分341に制限されるように、そのとき、仕切板の材料および/または材料の強度は、放射線場306の要素に応じて最も有利に選択される。
入口204を通じてセル構造に入るガス試料流100とともに移動するガスの構造単位210が、イオン301にやがて変わることができるためには、破線220および221によって制限された電離セクションに到着するとき、それ210は、ドリフトチャンバ200における仕切板の部分344の上、すなわち、符号231によって示される、少なくとも電離装置のところに移動しなければならない。仕切板の部分344は、その構造に電極308を統合することができる、もしくは、プレート部分344は、それ自身が電場を生成するための電極の役割をすることができる。電離は、コロナ放電に基づくものとすることができる。この場合、電場の助けを借りてコロナ放電を維持するために、電離セクションは、好ましくは、少なくとも2つの電極307および308を持ち、前述した電場の強さと同様の電極間の電場によって電極間に発生するコロナ放電が、電極307と308との間の十分な電位差によって生成される。
図3Bのセル構造では、ドリフトチャンバ200が、平坦部分322および302によって制限されている。部分302は、図に合致するように形成でき、その場合には、フローチャネルのある設計を可能にするためにアパーチャを持つことができる。支持体318は、部分323および344を含む仕切板を支持するために、図に描かれた平坦部分322に接続される。図3Bのセル構造で、セル構造に属する部分302から前述の仕切板を分離するために、支持体317を設けている。それらの部分は、好ましくは、ガス流100の入口204および出口205のためのガスフローチャネルを供給するように形作ることができ、チャネルの壁部354を形作るために使用することができる。図3Bの電極を固定するために、抵抗、特に表面抵抗が安定であり、かつ電極の電気的な動作範囲における漏洩電流の除去のために可能な限り高い、そのような絶縁材料が材料選定で使用される。
部分343および344を備えた仕切板は、たとえばステンレス鋼、カプトンまたはPTFEで構成することができる。可能な1つの絶縁材料は、チタン窒化物コーティングで被覆されたステンレス鋼であり得る。それは、不活性かつ電気的に安定しているので、空間技術的な用途に特に適している。電離セクション202の電場を使用するには、電極308が仕切板から絶縁されることを必要とすることができる。仕切板に絶縁材料を使用する場合、電極308は、それに直接取り付けることができる。図3Bは、電極対、すなわち、特定の前段フィールドを形成するための電極323および324を含む前段電極対を示している。前段フィールド電極対の領域の電極は、前段セルに属する。前段セルの前段フィールドの機能は、チャージを持った粒子およびイオンが流れ方向に、より深く進んで、チャージングおよび移動度スペクトルの形成を妨害することがないように、それらをイオンの移動度分析に不適当なガス試料から除去することである。さらに、前段フィールドの対電極324は、測定電極として利用することができ、それから直接得られた信号、または、それに基づいて形成される情報を、実際のガス測定およびイオンの識別に使用することができる。
図3Bは、さらに別の電極対、すなわち、後段セルに属する電極333および334からなる後段フィールド電極対を示している。後段セルの後段フィールド電極対の目的は、分析電極の後およびその後背に、電場、つまり後段フィールドを供給し、その助けを借りてガス速度のリアルタイム測定を可能にすることである。分析電極対の捕集効率がその電極間の電圧に依存するので、イオンの一部が分析電極対上に集められないことはあり得る。後段フィールド電極対における電極間に電圧が接続される場合、後段フィールド電極の助けを借りて、分析電極に集められていないイオンを集めることができる。実際の分析電極対によって生成される電場は、たとえば、サイン波のように変化し得る。この場合、後段フィールドの電場の強さおよび/または周波数は、好ましくは、分析電圧のそれぞれの量に結び付けることができ、さらに好ましくは、後段フィールドから得られた信号、つまり後段フィールド信号の形成のために、参照信号を使用することができる。後段フィールド電極にイオンが集まることにより、それにチャージの変化が生じ、分析信号が分析電極314から形成されるのと同様の方法で類似的に、後段フィールド電極344から後段フィールド信号が形成される。後段フィールド信号の形は、たとえば歪および/または位相のズレの点で、分析信号と異なる。位相のズレに基づいて、分析信号と後段フィールド信号との互いのある波形を比較することにより、ガス速度を決定することが可能である。この場合、ある時間後に、後段セルの後段フィールド電極からそれぞれの波形を観察することができる前に、ある時間間隔で発生する分析信号の波形は、ガス流速に依存するある遅れを持っている。たとえば、そのときに、自己相関関数に基づいた遅れ決定を使用することができる。この場合、ガス流100の流速は、イオン測定とともにリアルタイムで測定され得る。さらに、後段フィールド信号は、たとえば、図3Bには示していない測定アンプによって処理される。図には、他の増幅器(分析信号および参照信号の増幅および/または処理のために要するアンプまたは類似のもの)および/または電源、それらを制御するために必要な手段、たとえば、信号をフィルタリングするために使用される他の手段、のいずれも示していない。
本発明の実施形態にかかるセル構造において、後段フィールド電極対の幾何構造およびサイズは、好ましくは、分析電極対の捕集効率および位相差、それにおける許容測定誤差に基づいて選択される。
本発明の有利な実施形態にかかるセル構造では、さらに、識別の際に後部フィールドも利用することができるように、後段フィールド電極を、分けられた分析電極の一部とする。
後段フィールド電極対の助けを借りて実行されたガス速度の測定において、圧力差および質量流測定に基づく技術に関して、たとえば、質量流および圧力差測定に基づく方法のように、後段フィールド電極の使用方法は、密度および試料ガスの湿度および/または試料ガスの濃度に依存しない、という利点が獲得される。
次の例において、図3Bにかかるセルの動作が試される。試料ガスは、参照電極の範囲内で、前述の電極対の電極間電場にドリフトチャンバ200に沿って進む。ガス流は、さらに、電離セクション(破線220および221の範囲間に制限された部分341におけるドリフトチャンバ200のセクション)を過ぎ、電離源、すなわちチャージャーの特性によって決まる方法でガスが電離される。電場が形成された分析電極対のところまでガス流が進むと、生成されたイオンは、分析電極対によって形成された電場の助けを借りて分析することができる。
部分343および344によって供給された仕切板により、単純な機械的構造を伴うものであるが、第二のセル構造どおりの、本発明にかかる有利な実施形態のセル構造を実現することが可能である。この場合、電離セクションのチャージング部分に面する仕切板のサイド341を通過するガス流はチャージされる一方、仕切板の他方のサイド342を通過する一部のガス流はチャージされない。チャージされていないガスの流量に対するチャージされたガスの流量は、本質的にプレート302および322の方向における、それらの間の適切な距離に仕切板を位置させることにより、測定精度にとって最も有利になるように、最適化することができる。この場合、図3Bに示す部分317および318は、チャージされていないガスの体積に対するチャージされたガスの体積の比率が相違する、異なった測定幾何構造に一致するように調整することができる。さらに、そのときに、チャンバ200Aの寸法を調整可能および適応可能とすることができる。部分317および318は、いくつかの部分、すなわちあるガス測定用のセル構造の寸法に最適化するための、あるチューニングセットを形成する部分で構成することができる。仕切板によって、ガス流における機械的な干渉を最小限にすることがさらに可能である。
本発明の有利な実施形態によれば、部分343および344を備えた仕切板は、仕切板と参照電位(たとえばグランド電位)の部分との間に接続する電圧のための手段、理論的には、三極管タイプのラジオ真空管のゲートのようなものを備えることができ、その場合、仕切板に接続される電圧は、陽極と陰極との間の電子の流れを制御するのにラジオ真空管のゲートが使用されるのと同様の方法により、仕切板のアパーチャと1つの分析電極との間を通るイオンの動きを制御するために使用される。
(いくつかの他の有利な実施形態)
図4Aは、例として示される本発明の実施形態にかかる装置400、つまりガス測定装置400の図を示している。これは、図3Aで示されるセル構造200Aを備えている。ガス測定装置400は、図3Bにかかるセル構造300を備えることもできる。そのようなガス測定装置が図4Bに示されている。ガス測定装置400は、ある最小移動度と最大移動度との間の移動度範囲を有するイオンの移動度を検出するために最適化された、多くのセル構造を備えることもできる。いくつかのセル構造を併用することによって、単一のセル構造を使用するときよりも広い範囲の移動度をカバーすることが可能である。そのときの代償としては、制御および必要とされる他の装置の数が増加すること、および/または制御がより複雑化することである。この場合、移動度範囲の最適化のために、いずれかのタイプまたは両方のタイプのセル構造を備えることもできる。たとえば、併用される一方のセル構造は陽イオンを識別するように構成し、他方のセル構造は陰イオンを識別するように構成することができる。測定装置にいくつかのセル構造を併用することによって、測定装置の機能重複性が増大するかもしれないが、そのことは故障状況に対して有効であるといえよう。さらに、いくつかのセル構造を持つ装置によって測定を行うことが可能であり、その場合、ある物質を識別するために、たとえば、分析間にチャンバの洗浄を行なわずにイオンの移動度分析を段階的に行なうことが必要であり、たとえば、単一のセル構造を備えた装置においてはそれぞれの状況で必須であろう。また、本質的に同じ環境から同時に、陽イオンおよび陰イオンの両方を測定できる。
本発明の有利な実施形態にかかるガス測定装置400において、図4Aに描かれた符号は、アスピレーションコンデンサによって形成された、図3Aにかかる第一のセル構造200Aを備える。この場合、セル構造に関する図4Aの符号は、参照セル411、電離セクション410および分析セル409を、分析チャンバに沿ったガス試料の移動方向に、この順番に備えている。
図4Bに描かれた符号を有する本発明の有利な実施形態の例としての装置400は、アスピレーションコンデンサによって形成された、図3Bにかかる第二のセル構造を備える;セル構造はさらに仕切板を有する。この場合、図4Bの符号によれば、参照セル411、電離セクション410および分析セル409が、分析チャンバに沿ったガス試料の移動方向に、この順番で位置している。ただし、図4Bの装置400のセル構造は、参照セルの前に前段セル414を備えている。前段セルは、好ましくは、セル構造300に関連して図3Bで示されるように、電極323および電極324からなる前段フィールド電極対の助けによって実現される。図4Bの例において、さらに、試料ガスの流れ方向における、分析セル409の後に位置する後段セル415が、セル構造に示されている。後段セルは、さらに好ましくは、セル構造300に関連して図3Bで示されるように、電極333および電極334を含む後段フィールド電極対の助けによって実現される。後段フィールド電極によって、ガス流100の平均速度を決定することが可能である。
前段セルおよび/または後段セルは、また、図3Bに示されるような第二のセル構造から省略することができる。そのような場合、セル構造や装置からセルを省略することによって提示された利点は達成されないが、その代わり、セル構造は本質的により単純化し、その結果、他方では、装置400からスペースが省略され得る。
本発明の有利な実施形態にかかるガス測定装置400は、その分析および他の機能を維持および制御するため、ならびに、参照電極および分析電極から得られた信号の処理のためのマイクロプロセッサ406を備える。さらに、装置400は、セル構造300の前段および/または後段フィールド電極対における電極の助けによって得ることができる信号を制御するための特別な手段、その手段は、好ましくは、プログラムのようなもの、を備えることができる。
図4Aおよび4Bでは、参照セル411からくる信号を増幅するためのアンプ412が示されている;図の例において、アンプはマイクロプロセッサ406によって制御することができる。図では、アンプ422も分析セル409に接続するように描かれている。ただし、図4Bには示していないが、信号増幅のためおよび/または利用可能な信号の処理のために、図4Bに描かれた前段セル414および/または後段セル415にもアンプを接続するようにしてもよい。この場合、問題のアンプは、好ましくは、少なくとも一部がマイクロプロセッサ406によって制御され得る。
アンプ412および422は、マイクロプロセッサ406に隣接している比較手段407に接続するように描かれている。比較手段407は、たとえば、セルの電極から入手可能な個々の信号のために、複数の入力を持つことができる。また、比較手段407は、好ましくは、イオンの識別を最適化するために最終的に整えられている、入力信号を制御するための信号制御手段を含む。比較手段407は、分析信号の入力によって動作が実行されるマイクロプロセッサに、比較手段を通じてくるその分析信号を供給するために、マイクロプロセッサ406に隣接している。
図4Aおよび図4Bにおいて、比較手段407に接続されたアンプ412が描かれており、マイクロプロセッサ406への双方向接続によって、それ412の1つの出力が必須のアナログ−デジタル変換器を有しているために、デジタル形式に適切に増幅および形成された参照信号が、アンプ412からマイクロプロセッサ406に直接取得されうる。参照信号は、また、比較手段407を通じてマイクロプロセッサ406に取得されうる。また、他のセル409,410,414,415の電極から生じる信号は増幅されるとともに、必要な場合には、直接にマイクロプロセッサ406にデジタル形式で送られ、あるいは、信号は、たとえば、特別な方法で、他の信号またはそれらの部分に結合させるために、比較手段407へ送られる。
それぞれのアンプで、セル409,410,411,414,415から取得される信号は増幅されるが、図4Aおよび4Bに描かれたアンプ412および422だけは、比較手段407の個別の入力に接続を供給することができる。たとえば、比較手段407は、アナログ入力およびデジタル出力を備えることができる。この場合、マイクロプロセッサ406は、信号を処理するための比較手段407の機能を制御するのに使用することができ、それは、適切なとき、スペースおよび/または部品を省略するためにマイクロプロセッサにおいてプログラムで実行され得る。
マイクロプロセッサ406およびそこで動作するソフトウェアは、分析信号の分析のため、すなわち、たとえば、フィルタリングおよびイオンの移動度スペクトルを形成によって分析信号を処理するために使用することができる。移動度スペクトルに基づいて、移動度スペクトル中に取り込まれているタイプのイオンを識別することが可能である。図4Aおよび図4Bでは、装置400においてメモリを別途に示していないが、好ましくは、マイクロプロセッサ406は、必須プログラム、制御パラメータおよび/または識別に使用される他のデータを蓄えておくための記憶手段にも接続されている。好ましくは、イオンの識別は、たとえば、リレーショナルデータベースのようなデータベースを形成し得る、ライブラリ化されたデータに基づいて行なわれる。
本発明の有利な実施形態にかかる装置400において、さらに、分析動作を制御するための送受信手段404、ならびに、好ましくは、装置400と、それを制御するための装置401および/またはオペレータとの間の、機能的な動作の結び付きを維持するための、アンテナ403もしくは類似のものを備える。この場合、マイクロプロセッサ406は、好ましくは、ちょうどこれらの間でデータ送信が可能なように、送受信手段404にも接続される。
図4Aおよび4Bでは、移動局が制御装置401として描かれているが、他の無線装置、たとえば、空間技術的なアプリケーションにおける電波望遠鏡、もしくは赤外線発信機であり得る。この場合、ガス測定装置400と、それの制御装置401との間を移動するように意図されたメッセージ402は、ガス測定装置400を制御するためのインパルス、あるいは、たとえば装置401に受け取られるべきインパルスに対する応答、すなわち測定結果の報告および/またはガス測定装置400の状態を含むことができる。インパルスは、上記インパルスに対する応答として、分析動作に影響を及ぼす量をある値に設定するための命令を装置400に下すために使用することができる。そうした量は、例として、あるセルの電極対における電極間電圧、その波形および/または周波数が与えられる。
マイクロプロセッサ406は、図4Aでは電源405および/または413の、図4Bでは、電源423および/または425の制御手段に接している。この場合、好ましくは、電源405,413,423,425の一部としてある制御手段は、セル構造の一つまたはいくつかの部分を制御するため;たとえば、マイクロプロセッサ406の制御によって参照セル411、電離セクション410、分析セル409、前段セル414および/または後段セル415を制御するために配置することができる。必要な電圧を形成するためにセルおよび/または電離セクションに使用される電源405,413,423,425は、好ましくは、上記した制御手段を含む。各制御手段は、ある電源の出力電圧を制御するために、必要な複数の入力を備えている。ある電源の出力電圧の極性、見掛けの電圧、振幅、波形および/または周波数は、最も好ましくは、イオンの識別に関するあるレベルの信頼性を可能にするために、各セル構造におけるセルの必要性に応じて独立した方法で制御可能である。
図4Bでは、電源423は、図4Aの電源413からセル構造のパーツへの供給を実行する、異なる複数の出力を持つように描かれている。図4Bにおいては、電源425は、セル構造のパーツへの供給を実行する図4Aの電源から、異なる複数の出力を持つように描かれている。これにより、そのような電源は他の相違を持たないかもしれないが、電源に対する参照符号は図4Aと4Bとの間で異なっている。
ガス測定装置400は、それ自身の状態に関するデータを報告することおよび/または分析結果を送信すること、およびそれらを送信するためのある形式の通信を行なう準備が整えられる。装置は、固定して研究所に設置することが意図された装置であり得るとともに、クロスカントリーに適した装置および/またはあるガス状物質の識別用に地球上で使用されることが意図されたポータブル装置であり得る。また、装置は、ガス構成が重要性を持っている、鉱山条件内、トンネル内、宇宙船内、潜水艦内あるいは他のある空間、たとえば、研究所内または換気フード内における、ガスの識別のために調整することもできる。
図5は、電場の助けによってキャリアガス中のイオンの電気的移動度を識別するための、本発明の有利な実施形態にかかる方法を示している。この場合、第一の電場は、第一参照電極と第二参照電極との間に形成され(500A)、第二の電場は、第一分析電極と第二分析電極との間に形成される(500B)。
電場が形成された後、ガス試料は、たとえば、ガス試料から除去され得る重いまたは軽いイオン、分析精度および/またはセル構造に有害な影響を及ぼし得るほどの粒子を除去するために、ガス試料が処理(502)される方法で採取される(501)。除去される粒子は、固体および/または液体であり得る。電場の形成は、電場が第一の状態から前記第一の状態とは異なる第二の状態に変化するように解釈される。さらに、連続的な方法として最も好ましくは、それは少なくとも一部が同時に進行する複数の段階があり得る。
方法において、試料ガスは、最初に、参照信号を生成するための参照セルに向けられ、試料ガスは、試料ガスの構造単位の数に関係するある部分に、ある電気的なチャージを供給するための前述した電離セクションで電気的にチャージされ、そして、電離セクションの下流の分析セルに試料ガスが流れることにより、試料ガス中のイオンが、それらの電気的な移動度に基づいて分析される。
試料ガスは、参照電極および分析電極のチャージの変化に基づいて、一方では参照電極上で第一の信号を生成するために、他方では分析電極上で第二の信号を形成するために分析される(503)。参照セクションと分析セクションとの間に位置する電離セクションにおいて、試料ガスをチャージすることは、分析に関係する。言及された第一および第二の信号は、処理された信号を生成するために処理され(504)、それに基づいて、イオンの識別(505)に使用される移動度スペクトルが与えられる。たとえば、適切な非重畳アルゴリズムを、識別において使用することができる。識別は、また、ライブラリ化されたデータまたは移動度スペクトルの類似データベースに基づいて行なうことができる。さらに、処理された信号に基づいて形成される移動度スペクトルは、識別の前または後のいずれかに、たとえば無線による、機能的なデータ送信接続に基づいて、報告され得る。また、分離した方法、たとえば、外部手段または同様の信号処理装置によって識別自身を行なうために、単に処理された信号を送ることも可能である。分離分析は、たとえば、空間技術的なアプリケーションにおいて、または、危険な物質を分析するために、セル構造自体が離れたところにあるおよび/または閉じたところにあるような、そういった場合に有利であろう。
本発明の有利な実施形態にかかる方法では、粒子状の固体および/または液体を、気化によって除去することができる。この場合、セル構造の温度は、セル構造の分析セルに到達する全ての材料が、好ましくは、気相であるために、一定に保持されなければならない。電極表面上の粒子によって引き起こされた変化の減少のために、たとえば、一時期は試料ガスが測定され、一時期は洗浄される、周期的測定において、たとえば、少なくとも分析セルを、パーティクルフリーの中性ガスによって洗浄することができる。
本発明の実施形態にかかるセル構造の好ましい寸法の例としては、本発明の有利な実施形態にかかる第一または第二のセル構造を備えるドリフトチャンバに関して、セル構造のドリフトチャンバの高さ、電極対(たとえば313と314)における電極間距離に適用されるものであるが、約0.1〜10mmであるといえよう。第二のチャンバでは、分配板は、最も好ましくは、分析電極から0.05〜9.95mmの距離範囲にある。本発明の有利な実施形態にかかるセル構造においては、ガス流速は、約0.1〜10リットル/分である。流速の詳細な選択は、イオンフラックス、セル構造および/または装置の幾何構造的な寸法全般、ならびに流れを維持するために必要とされるポンプに依存する。表1は、本発明にかかるいくつかの有利な実施形態の使用パラメータを例示している。表は、信号を組み合わせることにより、信号に基づいた指数関数の助けによって表わすことができる自由波形には言及しない。
Figure 2005521214
次の既知の技術を示す図;(図1A)既知の技術にかかるセル構造を示す図;(図1B)既知の技術にかかる他のセル構造を示す図。 本発明にかかる有利な実施形態のセル構造を示す図。 本発明の有利な実施形態にかかる第一のセル構造を示す図。 本発明の有利な実施形態にかかる第二のセル構造を示す図。 本発明の有利な実施形態にかかるガス測定装置を示す図。 本発明の第二の有利な実施形態にかかる他の一つのガス測定装置を示す図。 ガス流中の物質を識別するための本発明にかかる方法を示す図。

Claims (28)

  1. イオン移動度に基づき、流れている試料ガス中の物質を識別するためのセル構造(200A,300)であって、
    ガス流を制御するためのフローチャネル(200)と、
    参照信号を形成するために整えられた参照セル(201,411)と、
    前記試料ガスの電離効果を得るための電離セクション(202,410)と、
    分析信号を形成するために整えられた分析セル(203,409)とを備え、
    前記参照セル(201,411)、前記電離セクション(202,410)および前記分析セル(203,409)が、前記フローチャネル(200)における前記試料ガスの流れ方向に、この順番で位置することを特徴とするセル構造(200A,300)。
  2. 前記ガスの流れ方向に、前記参照セル(411)の前の前段セル(414)、および/または前記分析セル(409)の後の後段セル(415)を備えることを特徴とする請求項1記載のセル構造(300)。
  3. 前記分析セル(203,409)における電極構造と実質的に同類の電極構造を持った参照セル(201,411)を備えることを特徴とする請求項1記載のセル構造(200A,300)。
  4. セル内に、第一電極(303,313,323,333)および第二電極(304,314,324,334)による電極対を備えたことを特徴とする請求項1記載のセル構造(200A,300)。
  5. 少なくとも1つの電極(303,313,323,333,304,314,324,334)が、第一の電極部分および第二の電極部分を有するような、二部構成であることを特徴とする請求項4記載のセル構造(200A,300)。
  6. 前記第一の電極部分は、繰り返しピーク値、方向および/または周波数を持った、そのような第一電場を供給するために整えられていることを特徴とする請求項5記載のセル構造。
  7. 前記第二の電極部分は、前記第一電場とは異なるそのような第二電場を供給するために整えられていることを特徴とする請求項6記載のセル構造。
  8. 前記フローチャネル(200)を、それ(200)に平行に、第一の部分(341)および第二の部分(342)からなる、2つの部分に分割するために、そのフローチャネル内に仕切板を設けたことを特徴とする請求項1記載のセル構造(300)。
  9. 前記電離セクションは、電離効果を前記フローチャネルの前記部分(341)内のボリューム部分に制限するために、前記フローチャネルの前記第一の部分(341)にあることを特徴とする請求項8記載のセル構造(300)。
  10. 第一電極(303,313,323,333)と第二電極(304,314,324,334)との間に、仕切板の部分(343)があることを特徴とする請求項8記載のセル構造(300)。
  11. イオン移動度に基づき、流れているガス中の物質を識別するためのガス測定装置(400)であって、
    ガス流を制御するためのフローチャネル(200)と、
    参照信号を形成するために整えられた参照セル(201,411)と、
    前記試料ガスに電離効果を働かせるための電離セクション(202,410)と、
    分析信号を形成するために整えられた分析セル(203,409)と、
    を有するセル構造(200A,300)を備え、
    前記参照セル(201,411)、前記電離セクション(202,410)および前記分析セル(203,409)が、前記フローチャネル(200)における前記試料ガスの流れ方向に、この順番で位置することを特徴とするガス測定装置(400)。
  12. 前記参照信号および前記分析信号に基づく第三の信号を発生および/または形成する信号処理手段(407,412,422)を備えることを特徴とする請求項11記載のガス測定装置(400)。
  13. 前記参照セルおよび/または前記分析セルは、キャリアガスの性質を決定するための手段を備え、前記キャリアガスの前記性質は、少なくとも次のいずれか1つであることを特徴とする請求項12記載のガス測定装置(400)。
    (a)放射性核種から生じる放射電磁界によって引き起こされた、ガスのある体積に受け止められた、ローカル線量率:
    (b)ガス湿度;
    (c)ガス温度;
    (d)ガス構成;
    (e)ガス粘度;
    (f)ガス密度;
    (g)放射線に関するガスの質量吸収係数。
  14. 前記ガスの流れ(100)の決定のために、後段フィールド電極対、ならびに、それに属する第一の後段フィールド電極(333)および第二の後段フィールド電極(334)を有する、そのようなセル構造(300)を備えたことを特徴とする請求項12記載のガス測定装置(400)。
  15. 前記ガスの流れから、イオンおよび/または粒子を捕集するために、前段フィールド電極対、ならびに、それに属する第一の前段フィールド電極(323)および第二の前段フィールド電極(324)を有する、セル構造(300)を備えたことを特徴とする請求項12記載のガス測定装置(400)。
  16. 遠隔操作にて前記装置(400)の機能を維持および制御するための送受信手段(404)を備えたことを特徴とする請求項11記載のガス測定装置(400)。
  17. 前記送受信手段(404)は、前記ガス測定装置(400)の部分(409,410,411,414,415)を制御するインパルスを受け止めるために整えられていることを特徴とする請求項16記載のガス測定装置(400)。
  18. 前記送受信手段(404)は、前記ガス測定装置(400)と、前記ガス測定装置と通信を行なうために整えられた装置(401)との間で、ある分析結果、状態データおよび/または制御値を伝達するために整えられていることを特徴とする請求項16記載のガス測定装置(400)。
  19. 前記ガス測定装置(400)の機能を維持および制御するためのマイクロプロセッサ(406)を備えたことを特徴とする請求項11記載のガス測定装置(400)。
  20. イオンの電気的移動度に基づき、流れているガス中の物質を識別するための方法であって、以下のステップを備えることを特徴とする方法。
    (a)参照電極対における電極間に第一の電場がセットされ(500A);
    (b)分析電極対における電極間に第二の電場がセットされ(500B);
    (c)前記参照電極対、電離セクションおよび前記分析電極対を、この順番で輸送されるべき、ガス試料が取得され(501);
    (d)前記ガス試料が分析され(503);
    (e)イオンの移動度スペクトルが形成され(504);
    (f)前記移動度スペクトルに基づいて前記ガス試料からイオンが識別される。
  21. 前記ステップ(d)は、参照信号を形成するために、前記参照電極対における前記電極のチャージの変化が観察され、試料ガスがイオンを発生させるためにチャージされ、ならびに、分析信号を形成するために、前記分析電極対における前記電極のチャージの変化が観察される、サブステップを有することを特徴とする請求項20記載の方法。
  22. 前記ステップ(e)において、前記参照信号および前記分析信号に基づいて、前記移動度スペクトルが形成されることを特徴とする請求項20または請求項21記載の方法。
  23. 前記参照電極対に前記試料が到達する前に、粒子固体および/または液状物を除去するために、前記試料ガスが予め処理(502)されるステップを有することを特徴とする請求項20記載の方法。
  24. 前記ステップ(f)において、前記識別は、移動度ライブラリまたはそれぞれのデータベースに基づくことを特徴とする請求項20記載の方法。
  25. イオンの電気的移動度に基づき、流れているガスからイオン形態の物質を識別するためのシステムであって、
    ガス流を制御するためのフローチャネル(200)と、参照信号を形成するために整えられた参照セル(201,411)と、試料ガスに電離効果を働かせるために整えられた電離セクション(202,410)と、分析信号を形成するために整えられた分析セル(203,409)と、を含むセル構造(200A,300)を有するガス測定装置(400)を備え、
    前記参照セル(201,411)、前記電離セクション(202,410)および前記分析セル(203,409)が、前記フローチャネル(200)における前記試料ガスの流れ方向に、この順番で位置し、
    当該システムは、さらに、前記ガス測定装置(400)と無線端末装置(401)との間の、データ伝達のための送受信手段(404)を含むことを特徴とするシステム。
  26. 前記セル構造は、さらに、前段セル(414)および/または後段セル(415)を含むことを特徴とする請求項25記載のシステム。
  27. アスピレーションコンデンサにおけるガス流速を電気的に決定するための方法であって、次のステップを含むことを特徴とする方法。
    (a1)第一電極を含む第一電極対における電極間に第一の電場がセットされ;
    (a2)第二電極を含む第二電極対における電極間に第二の電場がセットされ;
    (a3)第三電極を含む第三電極対における電極間に第三の電場がセットされ;
    (a4)前記第一、第二および第三の電場における、前記第一、第二および第三電極のチャージの変化が観察され;
    (a5)前記第一電極上で検出される前記チャージの変化に基づいて、前記第二および第三電極の助けによって検出されるチャージの変化が補正され;
    (a6)前記第二電極におけるあるチャージの変化の発生から、前記第三電極における変化の発生までに経過した時間が決定され;
    (a7)前記ガス速度が計算される。
  28. 前記ステップ(a6)において、前記第二電極におけるチャージの変化の検出と、前記第三電極における変化までの前記時間を決定するための、自己相関関数が形成されることを特徴とする請求項27記載のガス流速決定のための方法。
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