JP2005516348A - 高温燃料電池発電装置 - Google Patents
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Abstract
本開示は、固体酸化物型燃料電池及び溶融炭酸塩燃料電池のような高温燃料電池のエネルギ効率を高めるためにガス分離手段を採用している高温燃料電池に基づく発電装置に関する。従来技術による高温燃料電池発電装置は、環境への影響を最少化しつつ燃料効率を最大化し且つ燃料資源の理想的な使用を提供するために、如何にして装置内の燃料及び排ガスの管理を理想化するかという問題を首尾良く処理していない。本発明の目的は、高い性能及び経済性のために反応物質の濃度をうまく処理するようになされたMCFC又はSOFCと、より特別に電気出力を高めつつアノードからカソードへ二酸化炭素を効果的に移動させるようになされたMCFC装置を提供することである。本発明のもう一つ別の目的は、“温室効果ガス”及びその他の環境的に有害なガスの放出の緩和のための手段を組み入れ且つ燃料資源の使用を環境を破壊することなく維持することを増大するために作動の全効率を高めつつ、電力及び/又は水素燃料及び/又は使用可能な熱の選択的な発生を可能にして発電装置の融通性のある作動を許容するようになされたMCFC又はSOFC発電装置を提供することである。
Description
本発明は、燃料電池、特に、固体酸化物型燃料電池及び溶融炭酸塩型燃料電池のような高温燃料電池のエネルギ効率を高めるために、圧力振動吸着を採用している燃料電池を基体とする発電装置に関する。
燃料電池は、環境に優しい電流発生源を提供する。電力の発生のために使用され、特に大規模な定置発電のために構想された高温燃料電池の一つのタイプは、溶融炭酸塩型燃料電池(MCFC)である。MCFCは、水素ガス(又はアノードチャネル内で反応して、水蒸気改質及び水性ガスシフト反応によって水素を発生する燃料ガス)の流れを受け取るためのアノードチャネルと、酸素ガスの流れを受け取るためのカソードチャネルと、アノードチャネルをカソードチャネルから分離している溶融炭酸塩電解質を含んでいる多孔性マトリックスとを含んでいる。カソードチャネル内の酸素と二酸化炭素とは、反応して炭酸塩イオンを生成し、この炭酸塩イオンは、電極を横切ってアノードチャネル内の水素と反応して電子の流れを発生させる。水素が消費されると、水蒸気によって一酸化炭素が変換されて更に水素を発生させる。二酸化炭素及び水蒸気は、燃料成分の酸化及び電解質からの炭酸塩イオンの還元によってアノードチャネル内で生成される。溶融炭酸塩型燃料電池の典型的な作動温度は約650℃である。
別のタイプの高温燃料電池は、固体酸化物型燃料電池(SOFC)である。SOFCは、水素ガス(又は水蒸気改質及び水性ガスシフト反応によって水素を発生するためにアノードチャネル内で反応する燃料ガス)の流れを受け入れるためのアノードチャネルと、酸素ガスの流れを受け取るためのカソードチャネルと、酸素イオンに対して伝導性のセラミック膜であり且つアノードチャネルをカソードチャネルから分離する固体電解質とを含んでいる。カソードチャネル内の酸素は、電子の流れを発生させるために、アノードチャネル内の水素と反応するように電解質を横切る酸素イオンを解離させる。水素が消費されるとき、一酸化炭素は、直接酸化されるか又は水蒸気によって変換されて水素を更に発生されても良い。二酸化炭素及び水蒸気は、燃料成分の酸化によってアノードチャネル内で生成される。固体酸化物型燃料電池の典型的な運転温度は、約500℃ないし約1000℃である。
(例えば、精製又は化学プロセスの排ガスから回収されるか又はその代わりに水の電気分解によって再生可能なエネルギから発生される)水素が燃料として直に入手可能である稀な場合を除いて、水素は、適当な燃料処理装置によって、化石燃料から発生されなければならない。定置発電のためには、水素、一酸化炭素、二酸化炭素、水蒸気及びいくつかの未反応メタンを含む“合成ガス”を生成するために水蒸気改質又は部分的な酸化によって天然ガスから水素を発生させるのが好ましい。燃料電池のアノードセル内で水素が消費されると、一酸化炭素の多くは、水性ガスシフトによって水蒸気と反応してより多くの水素及びより多くの二酸化炭素を発生する。他の炭素供給原料(例えば、より重い炭化水素、石炭又はバイオマス)もまた、酸素及び水蒸気と反応して、部分的な酸化、ガス化又は自熱改質によって 合成ガスを発生するかも知れない。燃料電池はまた、外部において発生された水素又は合成ガスによって運転されても良い。
MCFC装置及びSOFC装置の大きな利点は、それらの高い運転温度が、燃料電池と燃料処理装置との間の近接耐熱団結性を促進することである。このような高温はまた、低温燃料電池に必要とされる貴金属触媒の排除も可能にする。
従来技術によるMCFC装置は、それらの装置の高い温度による作動及び二酸化炭素をアノードから取り除きつつ二酸化炭素を供給するそれらの装置本来の必要性に伴う重大な制限を有している。従来技術によるSOFC装置は、更に多くのやりがいのある温度管理に直面し且つ一般的な作動条件下における極めて高い温度での電池電圧の低下によって不利になる。
燃料の燃焼のより低い熱は、燃料を酸化することによって発生されるかも知れないエネルギ(反応のエンタルピー変化)を有用に規定する。しかしながら、理想的な燃料電池によって発生され得る電気化学エネルギは、エンタルピーの変化よりも小さい反応の自由なエネルギ変化である。エンタルピーの変化と自由エネルギの変化との差は、反応のエントロピーの変化に絶対温度を掛けた積である。この差は、高温において大きくなり、従って、高温燃料電池は、本質的に、燃料エネルギのより低い部分を高効率で電力に変換し、一方、燃料エネルギのより高い部分は、熱としてのみ利用可能であり、これは、熱力学的ボトミングサイクル(例えば、スチーム又はガスタービンプラント)によって低い効率で電力に変換されなければならない。
燃料電池のアノード上での改質反応生成物(二酸化炭素及び水蒸気)の蓄積は電気化学反応と対抗し、その結果、自由エネルギが減少する。カソード上の酸素及び二酸化炭素の部分圧力がより高くなり、アノード上の水素の部分圧力がより高くなると、反応が進行せしめられ、その結果、自由エネルギが増大する。不幸にも、この反応は、アノードチャネル内の二酸化炭素の背圧を急速に増大させながら、カソードチャネル内の酸素及び二酸化炭素を消耗し且つアノードチャネル内の水素を消耗する。従って、自由エネルギの変化は減り、燃料スタックの電池電圧を直接低下させる。これは、熱ボトミングサイクルによって既により低い効率で変換されなければならない熱を増大させながら、装置の電気効率を低下させる。
自由エネルギの変化は、単に、電池の起電力(“E0”)及び反応によってモル当たり移動せしめられる電荷(“2F”)の積であり、ここで2という係数は、炭酸塩イオンの結合価を表している。下記のMCFCに対するネルンストの式は、アノードチャネルとカソードチャネルとの間の電気化学反応物の部分圧力に対する起電力の上記の感度を表しており、ここで、標準起電力(“E0”)は、標準的な状態における全ての構成要素を示しており、蒸気としての水を備えている。
従来技術によるMCFC装置は、得ることができる全効率を重大に考慮しているこの問題点のあらゆる満足すべき解決方法を提供していない。有効な技術を考案する試み及び反応物の濃度を最大化し且つMCFCの作動条件と両立できるアノード回路及びカソード回路の両方における生成物の蓄積を最少化する方法を繰り返したにもかかわらず、このような試みは全て適切に好結果を生じるものではなかった。
MCFCカソードに二酸化炭素を供給するための受け入れ可能な方法は、(未反応水素とその他の燃料成分を含む)アノード排ガスの部分を燃焼させて、水蒸気と混合される二酸化炭素と、カソードに酸素を供給する付加的な空気と混合されるべき窒素とを提供することである。この方法は著しい制限を有する。熱ボトミングサイクルによってその熱を単に有用に吸収することができる付加的な燃焼に鑑みて、元の燃料の量の更に多くが、比較的効率の良い電気化学発電に対して入手可能である。また、カソードガスの酸素/窒素比率は、雰囲気より更に薄く、電池の分圧を更に低下させ、従って、熱ボトミングプラントに対してより低効率でより大きな発電負荷を送る。
SOFCに対する下記のネルンストの式は、アノードチャネルとカソードチャネル内に電気化学反応物の部分圧力に対する起電力の感度を表しており、COは水性ガスシフト反応によって変換されることを単に仮定している。この感度は、もちろん、SOFCの最も高い運転温度において最も大きい。
圧力振動吸着(PSA)装置は、燃料電池に燃料ガスを提供するための一つの可能性である。PSA装置と真空圧力振動吸着装置(VPSA)は、圧力サイクルを調整することによってガス成分をガス混合物から分離し且つ吸着器又は吸着床の上を逆流し、これは、優先的に、より少ない容易に吸着された混合物のガス成分に対して、より多くの容易に吸着されたガス成分を吸着する。ガス混合物が、第1の端部から第2の端部へと同吸着器内を流れつつある間に、吸着器内のガス混合物の全圧力は増大され、ガス混合物が第2の端部から第1の端部へと吸着器内を流れている間に低下せしめられる。PSAサイクルが繰り返されると、より少ない容易に吸着される成分が吸着器の第2の端部の近くに集中し、一方、より多くの容易に吸着される成分が吸着器の第1の端部に集中する。この結果、“軽い”生成物(より容易に吸着される成分内で消耗され且つ比較的容易にではなく吸着される成分内に濃縮されるガス成分)が吸着器の第2の端部から給送され、“重い”生成物(より強く吸着される成分内に濃縮されているガス成分)が、吸着器の第1の端部から排出される。
しかしながら、圧力振動吸着又は真空圧力振動吸着のための一般的な装置は、2つ以上の平行な定置吸着器を使用しており、この吸着器は、吸着器を交互の順序で圧力源又は圧力溜めに結合するために、多数の2−方向弁を各吸着器の各端部に備えている。この装置は、吸着器の大きな寸法及び必要とされる弁の複雑さにより、実行するのが煩雑で且つ高価であることが多い。これらの弁は、MCFC運転温度において作動することができない。更に、一般的なPSA装置は、吸着器が周期的に加圧され且つPSAプロセスにおいて減圧されるときの不可逆的なガス膨張ステップにより、適用されるエネルギを効率悪く使用している。一般的なPSA装置は、低いサイクル周波数及び結果として生じる大きな吸着残留量であることから、嵩が高く且つ重い。更に、従来技術によるPSA及び吸着剤技術は、このような高い温度で作動することができないかも知れない。
燃料電池システムと一体化されたガスタービンサイクルを備えた結合サイクルパワープラントが開示されている。更に、共に譲渡されたPCT公開国際特許出願WO00/16425号は、ガスタービンパワープラント又はガスタービン補助エンジンを有する燃料電池パワープラントとPSAユニットとが一体化できる方法の例を提供している。
従来技術において知られている高温燃料電池パワープラントシステムの更に別の欠点は、このような既知の装置が、化石燃料による発電によって生じる“温室効果”ガス及びその他の環境に有害なガスの効率の良い緩和のための手段を提供することができないことである。
本発明の目的は、従来技術の欠陥のうちのいくつかを処理するMCFC又はSOFCを基礎とする発電装置を提供することである。本発明の更に別の目的は、高い性能及び経済性を得るために反応物の濃度を処理するようになされたMCFC又はSOFC発電装置及びより特別には出力電力を高めつつアノードからカソードへ二酸化炭素を効率良く移送するようになされたMCFC装置を提供することである。本発明のもう一つ別の目的は、電力及び/又は水素燃料及び/又は使用可能な熱の選択的な発生を可能にして、“温室効果”ガス及びその他の環境に有害なガスの発生の緩和のための手段を組み込み且つ燃料資源の使用の持続可能性を増大させるために運転の全効率を高めつつ、発電装置の融通の利く運転を可能にするようになされたMCFC又はSOFC発電装置を提供することである。
ここに開示された装置及びプロセスの第1の実施形態に従って、少なくとも約250℃の温度で動作する少なくとも1つの燃料電池を含む電流発生装置、圧縮器又は真空ポンプから選択された少なくとも1つの装置を含んでいる水素ガス分離装置及び/又は酸素ガス供給装置及び水素ガス分離装置、酸素ガス供給装置又は燃料電池のうちの少なくとも1つからエネルギを回収するための手段を含んでいる装置のための駆動装置を含んでいる電流発生装置が提供される。高温燃料電池をも含んでいる電流発生装置の第2の実施形態によれば、ガスタービン装置が、水素ガス分離装置又は酸素ガス供給装置に結合されていても良く、ガスタービン装置は、水素ガス分離装置、酸素ガス供給装置又は燃料電池の熱のうちの少なくとも1つから回収されたエネルギによって動力を付与される。この水素ガス分離装置又は酸素ガス供給装置は、圧力振動吸着モジュールを含んでいても良い。これらの発電装置は、特に、溶融炭酸塩型燃料電池及び固体酸化物型燃料電池において特に有用である。
このような発電装置においては、エネルギ回収手段は、水素ガス分離装置、酸素ガス供給装置又は燃料電池から加熱された及び/又は加圧されたガスの流れを受け取るガスタービン及び/又は熱交換器を含んでいても良い。例えば、燃料電池の熱回収装置は、燃料電池及びガスタービン装置(この場合には、水素ガス分離装置は任意である)に結合されても良い。エネルギ回収手段は、圧縮器及び真空ポンプを作動させるために、回収した熱及び圧力エネルギを駆動力に変換する。例えば、圧力振動吸着モジュールは、燃料が濃縮されたガス流及び燃料が消耗されたガス流内への燃料を含んでいるガスの流れを分離するのに十分な条件下で、同燃料を含んでいるガスの流れ内に圧力の勾配を達成することができる。燃料が濃縮されたガス流又は燃料が消耗されたガス流は、再循環の流れのエネルギを獲得するために圧縮器及び/又は真空ポンプに結合されたガスタービン装置へ再循環させても良い。もう一つ別の例は、燃料電池から膨張を受けてガスタービン装置を駆動することができる熱回収作動流体へと移動することができる燃料電池熱回収装置である。
PSAに結合されたガスタービン装置は、水素PSAのための真空ポンプ及び/又は重い還流圧縮によって酸素PSAのための圧縮及び真空ポンプの全てに動力を付与することができる。このような補助ガスタービン循環は、重い還流真空ポンプ及び圧縮器がターボ膨張器によって駆動されるのを可能にする。このターボ膨張器は、水素PSA最終ガスの燃焼による補助加熱(又は、膨張の段階間での再加熱)によって、任意的に、高温燃料電池アノード排ガスを膨張させる。ある種の開示された実施形態の特徴は、少なくとも1つの真空ポンプ及び/又は少なくとも1つの圧縮器を最終ガスの燃焼によって直接又は関節に動力を付与されるか又は熱交換によって燃料電池スタックの廃熱に間接的に動力を付与されたガスタービンとの一体化である。従って、熱ボトミングサイクルに結合された発電器も補助電源も、ガス分離及び/又は供給装置のためのいかなる圧縮器及び/又は真空ポンプにも電力を供給する必要がない。このようなガスタービン装置はまた、補助電力負荷、例えば、燃料又はウォーターポンプ、圧縮器、真空ポンプの役目を果たし且つ以下に説明するPSA回転吸着モジュールの回転の役目を果たすために、単一の又は複数のスプールガスタービン構造が考慮されても良い。圧縮器及び/又はポンプとしては、遠心又は軸方向機械が使用されても良い。ガスタービン及び燃料電池の一体化に基づいた方法は、特に、より大きな電力容量を有する発電装置において使用するのに特に有利である。自由スプールガス機械(例えば、ターボチャージャー)がいくつかの経済的に好ましい実施形態において使用しても良い。
従って、本発明においては、進歩した高温燃料電池、特に、(MCFC装置のためのカソードに供給されることができる)二酸化炭素を急速に分離しつつ燃料電池のアノード上の水素を濃縮するための圧力振動吸着(PSA)及び/又は一体化されたガスタービン装置を組み入れているMCFC装置及び/又はSOFC装置が提供されている。ある種の装置においては、水素PSA装置は、高温燃料電池の温度に近い高温においてさえ作動することができる。
上記した第1又は第2の実施形態の一つの変形においては、電流発生装置は、MCFC又はSOFC燃料電池と、酸素供給装置及び/又は水素ガス供給装置を含んでいる。燃料電池は、水素ガス(又はアノードチャネル内に水素を形成するように反応する天然ガス又は合成ガスのような燃料ガス)を受け入れるためのアノードガス入口を有するアノードチャネルと、カソードガス入口及びカソードガス出口を有するカソードチャネルと、アノードチャネルとカソードチャネルとの間でのイオンの移動を促進するためにアノード及びカソードチャネルと連通している電解質と、を含むことができる。水素ガス供給装置は、アノードチャネルに水素を集中させ且つアノードチャネルから二酸化炭素を抽出するために、ステータ及び同ステータに対して回転可能なローターを有する回転モジュールを任意に含んでいる水素PSA装置を含んでいても良い。いくつかの実施形態においては、電流発生装置はまた、カソードチャネル及び/又は燃料処理装置に供給するために空気からの酸素を濃縮するためのPSA又はVPSA装置をも含んでいる。水素を濃縮し且つ二酸化炭素を分離するためのこのようなPSAユニットは第1のPSAユニットと称され、一方、第2のPSA又はVPSAユニットが酸素の濃縮のために設けられても良い。
ここに開示された装置及びプロセスにおいて使用するのに適したロータリーPSAのローターは、多数の流路を含むのが好ましく、同流路内の増大する圧力に応答して第1のガス成分を第2のガス成分に対して優先的に吸着させるためにその中に吸着物質を受け入れる。このような圧力振動吸着装置はまた、第1のガス成分を第2のガス成分から分離するために流路内のガスの流れを促進するための回転モジュールに結合された圧縮器を含んでいても良い。ステータは、第1のステーターバルブ面、第2のステーターバルブ面及びこれらのバルブ面に対して開口している複数の機能室を含んでいるのが好ましい。同機能室は、少なくともガス給送室、軽い還流出口室及び軽い還流戻り室を含んでいるのが好ましい。
いくつかの実施形態においては、水素PSA装置は、それ自体が高い運転温度で作動することができる。例えば、第1の又は水素PSAユニット内の吸着器の運転温度は、PSAユニットと燃料電池のアノードチャネルとの間の復熱式又は再生式熱交換によって促進されるかも知れないので、ほぼ雰囲気温度から約450℃までの高い温度までの範囲であっても良い。もう一つ別の変形例によれば、吸着器の運転温度は、復熱式又は再生式の熱交換によって促進されるかも知れないので、おおよそMCFCの運転温度(例えば、約600〜650℃)又はSOFCスタックの運転温度(例えば、約500〜約1000℃)までの範囲であっても良い。好ましい実施形態においては、水素PSA吸着器の運転温度は、触媒を含んでいるPSAユニットに対しては、雰囲気温度から約800℃特に約150℃〜約800℃の範囲であっても良く、触媒を含んでいないPSAユニットに対しては、雰囲気温度から約200℃の範囲であっても良い。このようなPSAユニットは、吸着器の第2の端部における温度が同吸着器の第1の端部における温度よりも高いように、流路の長さに沿った温度勾配を維持する形状とされていても良い。ここで使用されている“吸着器の運転温度”という用語は、吸着器内を流れるガス及び/又は吸着器床の温度を示している。
第3の実施形態に従って、電流発生装置が開示され、この電流発生装置は、MCFC又はSOFCと、このMCFC又はSOFCに結合されたH2PSAとを含み、同H2PSAが、第1の吸着器と、第2の吸着器及び水蒸気改質触媒又は水性ガスシフト反応触媒が選択された少なくとも1つの第2の物質とを含んでいる。第1の吸着剤は、第2の吸着剤から化学的に別個である。例えば、第1のすなわち水素PSAの吸着器内の吸着剤は、水蒸気に優先する二酸化炭素のための高い運転温度(例えば、約250℃〜約800℃)において選択的な吸着器の第1の領域を含んでいても良い。当該技術において知られている適切なこのような吸着剤としては、アルカリによって促進される材料がある。例示的なアルカリによって促進される材料としては、Li、Na、K、Cs、Rb及び/又はCa、St及びBaのようなアルカリ土類金属のようなアルカリ金属の陽イオンを含んでいるものがある。これらの材料は、典型的には、水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩、酢酸塩、リン酸塩、硝酸塩又はアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の有機酸塩化合物として提供されても良い。特別な材料の例としては、炭酸カリウムの混ざったアルミナ及び炭酸カリウムによって促進されたハイドロタルサイトがある。雰囲気により近い温度において作動する第1のPSAユニットの実施形態のための適切な吸着剤としては、数ある吸着剤物質の中で、アルミナゲル、活性炭、親水性ゼオライト(例えば、13X型ゼオライト及び当該技術において知られているその他の多くのゼオライト)及び疎水性ゼオライト(例えば、Y型ゼオライト又はシリカライト)がある。
第1のすなわち水素PSAユニットの高温の実施形態においては、吸着器の同じか又は別の領域内の吸着剤は、水蒸気改質反応(例えば、メタン燃料又はメタノール燃料)及び/又は水性ガスシフト反応のための領域の作動温度における触媒活性化成分を含んでいる。触媒活性化成分は、還元遷移族金属又は金属混合物であってもよく、又はゼオライトケージ内に分散され且つ第2の領域の作動温度金属錯体を可逆的に形成する遷移族金属であっても良い。二酸化炭素は水蒸気に優先して吸着され、一方、濃縮された水素は、燃料電池のアノードチャネル内へ導入されるために連続的に取り出されるので、第1のPSAユニットの吸着器内で進行するために水蒸気改質及び/又は水性ガスシフト反応に対して好ましい反応平衡をシフトさせるために、触媒活性化成分上の二酸化炭素及び水素の濃度は、PSAプロセスによって低いレベルに維持されても良い。一酸化炭素及び改質可能な燃料成分の変換は、二酸化炭素及び付加的な水素を発生するために完了に向かって駆動されても良い。これは、PSA反応器又は“吸収促進反応器”の例であり、これは、二酸化炭素を取り出しながら、濃縮された水素を更に発生するために簡単なガス分離作用を促進し且つ水素の適正な精製を達成しつつ水性ガスシフト反応を実質的に完了に向けて駆動する。
工業的H2PSAは、高純度及び高回収率(〜80%乃至85%)を同時に達成するために、著しく高い圧力(>1000kPa(10バール))で通常行われる。加圧されたメタノール改質器と共に作動するか又はガスタービンサイクルと一体化された燃料電池装置は、比較的高い圧力で作動することができる。溶融炭酸塩型燃料電池は、大気圧から殆ど約1000kPa(10バール)までの圧力で作動するが、長いスタック寿命を達成するのに必要とされる、より低い圧力が現在では強く望まれている。固体酸化物型燃料電池は、あらゆる圧力で作動するように設計することができる。本発明の高温燃料電池パワープラントにおいては、約500kPa〜2000kPa(5〜20バール)の運転圧力が好ましい。
本発明の上記した実施形態における水素PSA装置及び酸素PSA装置から出て来る軽いガス生成物の圧力は、広範囲に変化しても良い。圧縮器又はその他の圧力増大機構を燃料電池内へ導入する前に、必要ならば、軽いガス生成物の圧力を増大させるために採用しても良い。極めて低い供給圧力(例えば、200〜300kPa(2〜3バール))においては、第1のPSAは、水素のより高い回収率及びこれと同時に二酸化炭素のより高い濃度を達成するために補足的な圧縮を利用している。もう一つ別の方法は、作動圧力比率を広くするか又はさもなければ排出流成分の再圧縮及びPSA供給部への再循環を含む“重い還流”のために真空圧送を含んでいても良い。このような真空オプションと重い還流 オプションとは、大型の真空ポンプを使用することによって結合しても良い。
ある種の実施形態においては、重い還流は、第1のPSAが高い水準の回収率を達成することができるようにし、このようにして、高温燃料電池によって使用される燃料を改良し且つ一方では第1のPSAの排出流内の二酸化炭素の濃度も高めている。作動圧力及び温度の所定の条件下では、水素の回収率は、重い還流の圧縮力の必要性が対応して増加するという不利の下に、重い還流の流れを増すことによって増大させても良い。水素PSAが満足すべき動作のための高い給送圧力を必要とするという一般的に受け入れられた見解と対照的に、重い還流を備えた水素PSAは、PSAサイクルのより高い圧力とより低い圧力との間で2:1程度の低い圧力比で作動しつつ、高い水素回収率を達成することができる。このような低い圧力比における重い還流に必要とされるより大きな流れは、供給流及び重い還流に必要とされなければならない低い圧力によってオフセットされる。
本発明は、更に、その開示全体が本明細書に参考として含まれている“吸着によるガス分離のための多段階装置”という名称の同時係属の米国特許出願09/998,443号
に記載されているような二段階PSAユニットは、二酸化炭素濃縮段階と協働する水素濃縮段階を含んでいる。所定の水素濃縮精製及び回収のためには、重い還流とそれに関連する圧縮電力消費は、特に供給水素濃度が比較的高いときに、二段階水素PSAによって有用に還元されても良い。
に記載されているような二段階PSAユニットは、二酸化炭素濃縮段階と協働する水素濃縮段階を含んでいる。所定の水素濃縮精製及び回収のためには、重い還流とそれに関連する圧縮電力消費は、特に供給水素濃度が比較的高いときに、二段階水素PSAによって有用に還元されても良い。
本発明の上記の実施形態のシステム及び方法は、例えば、使い果たされた天然ガスタンクにおける地中処分によることを含む雰囲気からの最も便利な金属イオン封鎖作用又は石油タンクからの高い油回収率のために高度に濃縮された形態の二酸化炭素の給送を所望のときに可能にしつつ、形成される二酸化炭素の比例した量を還元するために、高温燃料電池の総合効率を改良することができる。更に、送出された電力は、燃料電池スタックからのみ供給されても良く、従って、熱ボトミングサイクル又は発電器及びそれに関連する熱ボトミングタービン上のギヤボックスからの電力の送出がなく、従って、これは簡単なターボチャージャーに変形される。その代わりに、ある種の実施形態に従って、この装置は、供給空気の圧縮、排出された窒素濃縮空気の真空圧送及び二酸化炭素濃縮アノード最終ガスの重い還流圧縮のために、要望通りに自由ローターターボーチャージャーを駆動するために、燃料電池スタックからの高度の廃熱を利用するようになされていても良い。燃料電池スタック廃熱は、高電流密度での作動を助長するためにこれらの補助負荷に適合している。
本発明のパワープラントシステム内の燃料電池スタックは、補助圧縮負荷のための必要量の廃熱を発生するために、比較的高電流密度(例えば、約200〜約1000mA/cm2)で作動することができる。なぜならば、開示されたPSA装置を組み込むことによって、開回路電圧(例えば、約0.75〜約0.95ボルト)を上昇させるのに有効であることが分かっているからである。発電容量のkW当たりに必要な燃料電池スタックの大きさは、本発明によって助長されるように、比較的高電流密度で作動することによって減じることができる。これと等価的に、本発明の実施形態における同じ大きさの燃料電池スタックは、ある種の開示された実施形態において排除することができる同様の一般的なスタックに加えて一般的な熱ボトミング発電器によって先に達成された最大限の出力電力を達成することができる。
本発明のパワープラントは、燃料源として、天然ガスのような炭化水素燃料を使用する高温燃料電池パワープラント(MCFC又はSOFC)に特に適切に適用される。燃料電池のアノードチャネル入口に受け入れられる前に、燃料は、第1のPSAユニットによってアノード排ガスから分離された水素濃縮ガスと混合されても良い。このような場合には、PSA分離は、一酸化炭素を酸化して二酸化炭素にしつつ、その中の水素濃度を高めるために、アノード排ガスが後−改質及び水性ガスシフト反応段階を受けた後に行っても良い。
天然ガスが炭化水素燃料として使用されている本発明の好ましい実施形態においては、アノード供給ガスは、好ましくは、メタンと極めて過剰なリサイクルされた水素とを含む混合物を含んでいるのが好ましい。余分の水素は、メタンの熱分解反応によって煤の堆積を抑制し、このようにして、アノード供給ガス内の最大量の水蒸気による燃料電池の安全な作動を可能にする。アノード供給ガス内の水蒸気の量は、リサイクル水素濃度が高いレベル(例えば、アノード供給ガスの約85〜90%)に維持されている場合にはほぼゼロまで減じることができる。アノード供給ガス内の水蒸気濃度の低減の利点としては、
1.H2Oに対するH2のより高い初期の比率は、電圧効率及び出力を改良するために、ネルンストの電圧を高くする。
1.H2Oに対するH2のより高い初期の比率は、電圧効率及び出力を改良するために、ネルンストの電圧を高くする。
2.メタンが、水蒸気改質によって燃料電池反応のH2Oのための化学的吸い込み装置として機能し、このようにして、アノードチャネルに沿ったH2Oに対するH2のより高い比率を維持する助けとなる。
3.メタンのCO及びH2への変換は、H2Oが燃料電池の酸化反応によって供給されるときに、アノードチャネルに沿って遅れ、このようにして、アノード入口における過度に迅速な吸熱水蒸気改質によって生じる急な温度勾配を緩和する。
4.より低い水蒸気濃度が、CH4及びCOのCO2への変換を抑制し、このようにして、アノードチャネル内の水蒸気改質反応は、最も高度な吸熱性を有し、改良された全体の熱均衡のための燃料電池廃熱を集める。
これと対照的に、従来技術の内部改質MCFC又はSOFC燃料電池は、典型的には、アノード供給ガスの実質的な水蒸気/炭素比率によって作動して炭素の堆積を抑制し、このようにして、燃料電池の電圧性能を低下させる。この従来技術による方法は、典型的には、アノード入口における過剰な冷却と燃料がアノードチャネルに入るときに過度に迅速な吸熱水蒸気改質によって生じる急な温度勾配とを避けるために、燃料天然ガスの実質的な部分の前−改質を必要とする。
アノード排ガスは、典型的には、一酸化炭素のかなりの部分だけでなく、幾分の未反応メタンを含んでいる。本発明のいくつかの実施形態においては、アノード排ガスに水蒸気が変換されても良いことが提案され、これは、高い温度で断熱後−改質器に収容されても良く、これと同時に、吸熱水性ガスシフト反応との吸熱水蒸気改質反応を実行し、その結果、後−改質器のための外部熱交換が必要とされない。このような実施形態においては、後−改質器は、水蒸気メタン改質反応に対して活性な触媒を含んでいる反応器チャンバを含んでいる。
本発明のいくつかの好ましい実施形態においては、アノードガスは、アノードガス分離及び/又はカソード酸素濃縮のためにPSAユニット及びそれに関連するガス圧縮負荷に動力を付与するために少なくとも部分的に燃料電池スタック廃熱を回収するための熱ボトミングサイクルのための作動流体として使用しても良い。後−改質器の上流はまた、望ましくは水素濃縮アノードガス流の平均分子量を増大させる作動流体にも寄与する。後−改質器によって処理された後に、作動流体(補足的な流れを有する後−改質されたアノードガス)は、第1のタービン内で膨張せしめられても良い。作動流体の更なる膨張は、第2のタービン内で、望ましくは、第1の(水素)PSAユニットからの排ガスによって燃料を供給されても良い燃焼器によって熱交換によって再加熱された後に行われても良い。作動流体は、次いで、復熱式に冷却され、水性ガスシフト反応内を循環されて、一酸化炭素と水蒸気とを水素と二酸化炭素とに変換する。更なる復熱式の冷却及び水凝縮ノックアウトの後に、作動流体(後改質、水性ガスシフト及び水除去の後のアノードガス)は、第1のPSAユニットへの供給物として圧縮されても良い。第1のPSAユニットは、アノード入口へ供給される燃料混合物として、復熱式に加熱され且つ入って来る天然ガス(又は、その他の炭化水素)燃料と混合されるべき圧縮された水素濃縮ガスの軽い生成物を給送するように作動することができる。
上記した本発明の実施形態における第1のPSAユニットはまた、残留水素及びその他の燃焼可能な燃料量の除去のための燃焼器内を通過させても良いCO2濃縮ガスの重い生成物を給送するために作動することもでき、これは、次いで、熱回収の後にパワープラントから排出されても良い。燃焼器内で使用される酸化剤は空気であっても良く又は好ましくは燃料電池カソードへ濃縮酸素を供給する第2の空気分離PSAユニットからの酸素か未反応酸素を含み、より好ましくは、燃焼器からの熱の回収に寄与するために、高温でカソード排出部から供給されるカソード排ガスであっても良い。
本発明の好ましい実施形態に従って、第1のPSAユニットは、その軽い生成物として濃縮水素を供給し且つ高度に精製された水素を供給するように作動せしめられても良いので、(1)電力、(2)精製された水素及び(3)低い熱を供給するために電気−熱同時発生モードで作動させても良いことが提供される。本発明は、任意に、高い効率で副産物である燃料グレードの水素も生成しつつ、電力発生モードにおいてパワープラントの高い電圧効率及び高い総合効率を達成するために、最も望ましい方法での高温燃料電池に対する燃料処理装置の一体化を達成する。このパワープラントは、各々の生成物の需要に従って、好ましくは電気及び/又は燃料グレードの水素を発生させるように機能しても良い。
このような水素による電気−熱同時発生の実施形態における本発明の更に別の特徴は、(例えば、車両のために)圧縮された水素燃料として貯蔵し又は給送するために供給された水素を圧縮することである。この水素生成物圧縮器は、例えば、燃料電池によって電気的に動力を付与されても良い。別の方法として、水素生成物圧縮器は、熱機関回収パワープラント廃熱によって又は水素を精製する第1のPSAユニットからの排ガスによって燃料を供給される燃焼器又は外部燃料源によって燃料を供給される燃焼器によって、又はパワープラント内のエネルギ源の組み合わせによって動力を付与されても良い。電気−熱同時発生された水素の貯蔵は、ここでは、高圧ガス圧縮、極低温液体化、金属水酸化物上への吸着、物理的吸着に対する低温吸着等を含む当該技術において知られた技術のいずれかによって達成することができる。
本発明の更に別の任意の特徴は、高温燃料電池と協働する(ポリマー電解質膜又はPEM燃料電池のような)低温燃料電池のための燃料として電気−熱同時発生し且つ貯蔵された水素のうちの幾分か又は全部を使用することである。低温燃料電池は、迅速な始動及び負荷追従応答性のための高い電力供給能力を有用に提供することができる。本発明の水素PSAが、COの毒作用からPEM燃料電池を保護するのに必要とされる電気−熱同時発生された水素からの一酸化炭素の有効な取り出しを達成するためにCO−選択的吸着を使用している場合には、必要とされる水素の精製は、窒素及び一酸化炭素のような他の不純物に対して緩和されても良い。
(送出されるべきか又は協働するPEM燃料電池によって使用されるべき水素によって)電力及び水素を同時発生させるために、内部改質SOFC燃料電池を使用することは既に提案されている。本発明は、ここでは、PSAによる水素の濃縮又は精製のための圧縮を促進するために、補助熱機関サイクルによって、SOFCからの過剰な熱(及びPSA最終ガスのあらゆる燃料量)の回収及び適用によるより大きな増強を提供し、水素は、SOFC性能を高めるためにリサイクルされ、過剰水素は、ここでは、協働するPEM燃料電池の選出、貯蔵又は作動のために提供される。
いくつかの好ましい実施形態においては、燃料電池の熱回収は、作動流体としてアノードサイクルループからのガスを使用しているガスタービンサイクルによって行っても良い。
ガスタービンサイクルは、PSAユニットのためのガス圧縮負荷を実行するために、燃料電池スタックの熱を回収する自由ローター圧縮器によって実現されても良い。
他の実施形態においては、燃料電池の熱回収は、熱力学的作動流体として、空気、カソードガス、アノードガス、水蒸気又は水素を使用している他のタイプの熱機関によって行われても良い。いずれの場合にも、熱機関水素PSA及び任意に燃料電池の性能を高めるために酸素PSAの作動を必要とされるガス圧縮を促進する。
他の実施形態においては、燃料電池の熱回収は、熱力学的作動流体として、空気、カソードガス、アノードガス、水蒸気又は水素を使用している他のタイプの熱機関によって行われても良い。いずれの場合にも、熱機関水素PSA及び任意に燃料電池の性能を高めるために酸素PSAの作動を必要とされるガス圧縮を促進する。
第1のPSAユニットは、アノード入口へリサイクルされると同時に任意にパワープラントの副産物として供給するために作動せしめられてもよいので、水素は、燃料電池の熱の回収のためのスターリングエンジンのための作動流体として有利に使用することができる。この機関は、PSAユニットのためのガス圧縮及び任意に貯蔵され又はプラントから創出されるべき水素の圧縮をも直接促進しても良い。
ある種のタイプのSOFC(例えば、一体構造又は微小管構造)が高い電力密度を達成すると同時に初期の且つ負荷追従効率条件下での改良された応答性及び耐久性を達成するために、改良されつつあるので、車両用途に対する進化したSOFC技術の適用のための機械が現れつつある。本発明は特に、電動モーター推進駆動装置を備えたSOFCハイブリッド車両の状況での車両推進のためのSOFCパワーシフトの用途のための可能性を高める。SOFCパワープラントが最も高い可能な効率を達成するべきである場合には、ある形態の熱回収機関が必要とされる。本発明は、初期の電気的負荷を促進するためのSOFC性能及び効率を増大させるために補助PSAのための圧縮負荷を駆動するための熱回収機関を適用して別個の推進原動機として熱回収機関によって高まる複雑さを避ける。本発明のこの特徴は、最も一般的に、高速道路、オフロード、船舶及び飛行用途を含むあらゆるタイプの車両に適合する。
このようにして、本発明は、本発明によるSOFCパワープラントが推進及び補助負荷のための電力を、SOFCの暖機から始動への過渡状態、負荷追従ピーク電力及び回生制動を提供する電気貯蔵バッテリ(及び/又は超蓄電器)によって供給する。車両の燃料は、実質的に燃料電池の作動温度において水蒸気改質するのに適した如何なる炭化水素又は混合物であっても良い。適切な燃料としては、天然ガス、プロパン、フィッシャ−トロプシュ・ガソリン、メタノール及びジメチルエーテルがある。十分な電気バッテリ容量が提供されている状態では、ハイブリッドの概念は、SOFCによって必要とされる暖機時間に適応し且つ高コストのSOFCを最大需要電力ではなく平均電力のための大きさとされるようにする。本発明は、(SOFCスタックの電力密度を高くすることによって、効率及び範囲を改良するためか、SOFCスタックの必要な大きさを更に小さくするために)簡単な全ての電気推進駆動を維持しつつ、SOFCの性能を増大させるために、高度のSOFC熱を回収することによって、ハイブリッド概念を促進する。
本発明は、SOFCパワープラントがPEM燃料電池へと導かれても良い水素を同時発生させることを可能にするので、本発明は、更に、車上水素圧縮及び貯蔵を備えたSOFCハイブリッド車両の実施形態及びSOFCパワープラントによって発生された水素が協働するPEM燃料電池に供給されても良く、この燃料電池は、始動及び負荷追従過渡状態に向けて電力を付与して電気貯蔵バッテリの必要とされる大きさ及び重量が減じられ得るSOFC/PEMハイブリッド車両の実施形態を更に含んでいる。SOFCパワープラントの電気及び水素同時発生エネルギ出力の片方又は両方は、このようにして、種々の範囲の用途における高い融通性のために、電気エネルギ又は水素のための貯蔵手段に導かれても良い。
上記の特徴及び利点は、添付図面を参考にして進められる幾つかの実施形態の以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
図1〜5
本発明のいくつかの実施形態における用途のための例示的な酸素濃縮ロータリーモジュールを、図1乃至5Bに関連付けて以下に説明するけれども、同じ又は同様のロータリーPSAモジュール構造を、ここに開示された電流発生装置における水素濃縮(すなわち、分離)のために使用することができることは理解できる。ここで使用されている“ロータリーPSA”は、限定的ではないが、吸着器の列が固定のバルブ面若しくはローターに対して回転するPSA又はバルブ面若しくはステーターが吸着器の列に対して回転するPSAを含んでいる。
本発明のいくつかの実施形態における用途のための例示的な酸素濃縮ロータリーモジュールを、図1乃至5Bに関連付けて以下に説明するけれども、同じ又は同様のロータリーPSAモジュール構造を、ここに開示された電流発生装置における水素濃縮(すなわち、分離)のために使用することができることは理解できる。ここで使用されている“ロータリーPSA”は、限定的ではないが、吸着器の列が固定のバルブ面若しくはローターに対して回転するPSA又はバルブ面若しくはステーターが吸着器の列に対して回転するPSAを含んでいる。
図1は、吸着器ハウジング本体4内に“N”個の吸着器3を含んでいるロータリーPSAモジュール1を示している。各吸着器は、第1の端部5と第2の端部6とを有しており、これらの端部間の流路は、(酸素濃縮のための)窒素選択性吸着剤と接触している。これらの吸着器は、吸着剤ハウジング本体の軸線7を中心に軸対称の列状に展開されている。
ハウジング本体4は、軸線7を中心として第1及び第2の機能本体8及び9に対して相対的な回転運動状態にあり、ガス混合物が供給され且つ重い生成物が引き出される第1の機能本体8に第1のバルブ面10を横切って係合せしめられ且つ軽い生成物が引き出される第2の機能性本体9に第2のバルブ面11を横切って係合せしめられている。
図1乃至5に特別に図示した例示的なロータリーPSAの実施形態においては、吸着器ハウジング4は、回転し且つ以後は吸着器ローターと称されるであろう。一方、第1及び第2の機能性本体は、固定されており且つ協働してモジュールのステーターアセンブリ12を構成している。第1の機能性本体は、以下においては第1のステータ8と称され、第2の機能性本体は、以下において第2の弁ステーター9と称されるであろう。他の実施形態においては、吸着器ハウジング4は固定されていても良く、一方、第1及び第2の機能性本体は、ロータリーディストリビューター弁ローターであっても良い。
図1乃至5に示された例示的な実施形態においては、吸着器内の流路は、軸線7に対して平行であって流れ方向が軸線方向であるようになされており、一方、第1及び第2のバルブ面は、軸線7に直角な平らな環状円板として示されている。しかしながら、より一般的には、吸着器内の流れの方向は、軸線方向又は径方向であっても良く、第1及び第2のバルブ面は、軸線7上で中心決めされた回転のあらゆる形態であっても良い。規定されるべきプロセス及び機能性室は、吸着器内の径方向又は軸線方向に拘わらず、同じ角度関係であろう。
図2乃至5は、矢印12’〜13’、14’〜15’及び16’〜17’によって規定されている面内でのモジュール1の断面図である。各断面図における矢印20は、ローター4の回転方向を示している。
図2は、吸着器のローターを横切っている図1における断面12’〜13’を示している。ここでは“N”=72である。吸着器3は、吸着器のホイール208の外壁21と内壁22との間に取り付けられている。各吸着器は、ここでは、軸線方向の流路を規定するためにシート間のスペーサ24を備えた吸着器シート23の矩形の平らなパック3を含んでいる。空所を充填し且つ吸着器間の漏洩を防止するために、吸着器に分離機25が設けられている。別の方法として、吸着器は、限定的ではないが、一般的な数珠状にされるか又は押出成形された吸着剤又は螺旋状に巻かれるか若しくは他の構造の積層された吸着剤シートを含む吸着剤材料の他の構造を含んでいても良い。
図1に示されているように、吸着器3は、各々、ここでは3つの領域すなわち第1の端部5に隣接した第1の領域26、吸着器の中間に配置された第2の領域27及び第2の端部6に隣接した第3の領域28として示されている流路の第1の端部5と第2の端部6との間に複数の別個の領域を含んでいても良い。吸着器の別個の領域に対する代替例として、ガス流路に沿って吸着剤の濃度の勾配を変えることを含む異なる吸着器が、層又は混合物として設けられている。一つの吸着剤からもう一つ別の吸着剤への遷移はまた、別個の遷移よりもむしろ2つの吸着剤が混合された混合物であっても良い。更なるオプションは、均一であってもなくても良い異なる吸着剤の混合物を提供することである。
250℃以下の雰囲気温度で作動しているH2PSAの場合には、第1の領域は、水又はメタノールの蒸気及び何らかの二酸化炭素のような供給ガス混合物の極めて強く吸収された成分を除去するために選択された吸着剤又は乾燥剤を含んでいても良い。第2の領域は、比較的高い濃度で不純物(例えば、二酸化炭素)の大量分離のために典型的に選択された吸着剤を含んでいても良く、第3の領域は、典型的には、比較的低い濃度で不純物の除去を研磨除去するために選択された吸着剤を含んでいても良い。
約250℃乃至約800℃で作動するH2PSAの場合には、第1の領域は、上記したように、水蒸気に対してCO2を優先的に吸着する吸着剤を含んでいても良い。第2の領域は、水蒸気に優先してCOを吸着する吸着剤(例えば、ゼオライト、Cu(I)−含有物質又はAg(I)−含有物質)を含んでいても良い。第3の領域は、アルミナゲルのような水蒸気を除去するための乾燥剤を含んでいても良い。一つの変形例によれば、CO2−選択性吸着剤とCO−選択性吸着剤とは、2つの別個の領域におけるよりもむしろ単一の領域内に含まれるか又は相互に混合されても良い。
PSAモジュール内に触媒材料を組み入れている本発明の実施形態においては、上で解説した改質及び/又は水性ガスシフト反応触媒が吸着剤床の如何なる部分に含まれていても良いが、水蒸気は、改質及び水性ガスシフト反応のための反応物であるので、水蒸気の除去に先立つ段階において含まれているのが好ましいかも知れない。約600℃乃至1000℃の温度範囲においては、アルミナに担持されたニッケルは、メタンの水蒸気改質及び水性ガスシフト反応のための有効な触媒である。約350℃乃至約600℃の温度範囲においては、イオン/酸化クロム触媒は、水性ガスシフト反応に対して有効である。約200℃乃至約300℃の温度範囲においては、銅/亜鉛酸化物触媒は、水性ガスシフト反応に対して有効である。当該技術において知られている他の水性ガスシフト触媒としては、貴金属及び/又は遷移金属及び/又は酸化セリウムがある。
H2PSAが発熱水性ガスシフト反応を行っているこれらの実施形態においては、例えば、PSAの壁又は吸着剤床内に熱交換手段を設けることによって、あらゆる過剰熱がPSAから除去されても良い。H2PSAが吸熱改質反応を行っているこれらの実施形態においては、例えば、PSAの壁内又は吸着器床内に熱交換手段を設けるか又はバーナーをPSAと一体化させることによって、必要とされる付加的な熱がPSAに供給されても良い。
PSA内に吸着剤シート型の吸着器を組み入れている本発明の実施形態においては、吸着剤シートは、吸着剤が適当な粘結剤によって取り付けられている補強材(例えば、ガラス繊維、金属箔又は金網)を含んでいるのが好ましい。濃縮酸素を精製するための空気の分離に対しては、水蒸気を除去するために第1の領域においてアルミナゲルが使用されても良く、一方、第2の及び第3の領域に組み入れられても良い典型的な窒素に有効な吸着剤は、リチウム、カルシウム、ストロンチウム、マグネシウム及び/又はその他の陽イオンと置換されるのが好ましく且つ当該技術において公知の理想化されたシリコン/アルミニウム比率を備えたX、A又は斜方沸石型のゼオライトを含んでいる。ゼオライトの結晶は、シリカ、粘土及びその他の粘結剤と結合されるか又は吸着剤シートマトリックス内に自己結合されても良い。窒素−選択性ゼオライトは、雰囲気温度から約100℃までの温度範囲内で有効である傾向がある。
ゼオライト結晶のスラリーを補強材上のバインダー成分によってコーティングすることによって、満足すべき吸着剤シートが作られて来ており、好結果な例としては、不織ガラス繊維スクリム、織布金属繊維及び展伸アルミニウム箔がある。吸着剤シートに隆起したパターンを印刷又は型押しすることによって、又は吸着剤シートの隣接する対間に二次加工されたスペーサを配置することによってスペーサを設けても良い。代替的な満足すべきスペーサは、織られ且つ展伸された金属スクリーン、不織ガラス繊維スクリム並びに写真平板パターンのエッチングされた流路を備えた金属箔として提供されて来た。層状の吸着剤シート材料からなる吸着器は、平らな若しくは湾曲したシートを積み重ねることによって又は吸着器の第1の端部から第2の端部まで伸長しているシート間に流路を備えて所望の形状の吸着器ハウジングの容積を満たすための螺旋状のローラーを形成することによって形成することができる。詰め込まれ且つ螺旋状に巻かれた吸着器を備えた方法及び構造の例が、2001年4月20日に出願され、本明細書に参考として組み込まれている共有に係る同時係属の米国仮出願第60/2851527号に開示されている。
約150ミクロンの厚みと、100乃至150ミクロンの範囲のスペーサの高さと、約20cmの吸着剤流路長さと有する適当な実験吸着剤が製造された。X型のゼオライトを使用して、1分間当たり1乃至少なくとも150サイクル、好ましくは1分間当たり少なくとも約25サイクルの範囲のPSAサイクル周波数の空気からの酸素の分離によって、優れた性能が達成されて来た。
図3は、矢印14’〜15’及び16’〜17’によって規定された面内で各々第1及び第2のバルブ面内のローター4の例示的なポーティングを示している。吸着器ポート30は、各々、第1及び第2のバルブ面に各吸着器の第1又は第2の端部からの直接の流体の流通を提供している。
図4は、矢印14’〜15’によって規定されている面内での第1のバルブ面10内の第1のステーター8の第1のステーターバルブ面100を示している。入口フィルタ102から供給空気を導き入れる給送圧縮器101への流体接続及び第2の生成物供給導管104へ窒素濃縮された第2の生成物を供給する排気機103への流体の接続が示されている。圧縮器101と排気機103とが、駆動モーター105に結合された状態で示されている。
矢印20は、吸着器のローターの回転方向を示している。外周シール106と107との間の環状バルブ面においては、供給室及び排出室に向けられた第1のステータバルブ面100の開口領域は、同じ番号111〜116によって示されている機能的な室に直接連通している第1の機能的なポートに対応する開口した角度区分111〜116によって示されている。機械的な室間のバルブ面100の実質的に閉じられた領域は、ハッチングされた扇形118及び119によって示されており、これらの扇形は、余分な漏洩がなく摩擦及び摩耗を減らすために、ゼロ隙間又は好ましくは狭い隙間を有するスリッパである。例示的な閉じられた扇形118は、室114に対する開口と室115に対する開口との間に、吸着器のための移行部分を提供する。漸進的な開口が、スリッパとシール面との間のテーパーが付けられた隙間流路によって提供されて、新しい室に対して開放された吸着器の緩やかな圧力平衡を達成する。加圧又は圧抜きが他端から行われつつあるときに、吸着器の一端への又は一端からの流れを実質的に止めるために、遙かに広い閉塞された扇形(例えば、119)が設けられている。
供給圧縮器は、例示的な給送物加圧室111及び112への並びに供給物生成室113への給送ガスを提供する。室111及び112は、連続的に増大する作動圧力を有しており、一方、室113は、PSAサイクルのより高い作動圧力にある。従って、圧縮器101は、室111及び112の中間圧力レベルによる吸着器の加圧及び室113による最終的な加圧及び生成を達成するために、各室へ適当な量の供給物の流れを給送する多段型又は分離流型の圧縮器装置であっても良い。分離流型の圧縮器装置は、中間給送ポートを備えた多段型圧縮器として、又は、各々、室111〜113の作動圧力に供給ガスを給送する互いに平行な複数の圧縮器として直列に設けても良い。別の方法として、圧縮器101は、給送ガスの全てをより高い圧力へと送出しても良く、このガスのうちのいくつかは、それら自体の中間圧力において給送加圧室111及び112への供給を絞るようにしても良い。
同様に、排気機103は、これらの室の連続的に低下する作動圧力において、向流圧抜き室114及び115から、そして、最終的には、サイクルにおけるより低い圧力にある排出室116から重い生成ガスを排出する。圧縮器101と同様に、排気機103は、より低い圧力へと低下する適当な中間圧力において各流れを受け取るために、直列か又は平行な段階を備えた多段型又は分離流型機械として設けられても良い。
図4Aの例示的な実施形態においては、低い方の圧力は大気圧であり、従って、排出室116は、重い生成物の給送導管104へと直に排出するように示されている。従って、排気機103は、向流圧抜き室114及び115からのモーター105を補助するためのエネルギ回収による圧力降下を提供する。簡素化のために、排気機103は、室114及び115からの向流圧抜き圧力降下手段としての絞りオリフィスによって置換しても良い。別の方法として、他のタイプの圧力降下手段を使用しても良い。
いくつかの実施形態においては、PSAサイクルのより低い圧力は大気圧より低い。次いで、排気機103が、図4Bに示されているように、真空ポンプとして設けられている。真空ポンプは、最も深い真空圧である向流圧抜きの流れを受け入れるために、直列か平行な別個の段階を備えた多段型か又は分離流型であっても良い。図4Bにおいては、室114からの初期の向流圧抜きの流れは、大気圧において、重い生成物給送導管104へと直接解放される。簡素化のために単一段型の真空ポンプが使用されていた場合には、室115からの向流圧抜きの流れは、真空ポンプの入口において室116からの流れと合流するために減速されて、オリフィスでのより低い圧力にされる。真空ポンプは、PSAを低圧で作動させ、このことは、PSAが大気圧において作動するMCFCのような低圧で作動する燃料電池にPSAが結合されている場合に有利であるかも知れない。真空PSAの作動は、高い酸素収量又は部分的回収、従って、空気の分離において高いエネルギ効率を促進する。
図5A及び5Bは、図1の断面16’−17’における例示的な第2のステータバルブ面を示している。バルブ面の開口したポートは、軽い生成物給送室121、多数の軽い還流出口室122、123、124及び125並びに第2のステータ内の同じ数の軽い還流戻り室126、127、128及び129に対して直に連通している第2の弁機能ポートである。外周シール131及び132によって規定されている環状リング内に第2の弁機能ポートが示されている。軽い還流出口室と戻り室との各対は、各々、充填、完全な又は部分的な圧力の均衡化及びパージへの向流圧抜きへの供給というPSAプロセス機能のための軽量還流圧抜きの段階を提供する。
エネルギ回収によって軽量還流圧抜きのオプションを図示すると、エネルギ回収による4つの軽量還流段階の圧抜きを提供するために、分離流型の軽量物の還流伸長器140が図1及び5Aに示されている。軽量物還流伸長器は、図示されている軽量還流出口室及び戻り室122及び129、123及び128、124及び127並びに125及び126間の4つの軽量還流段階の各々のための圧抜きを各々提供する。軽量還流伸長器140は、酸素供給導管147に酸素が濃縮された生成物を供給し且つ圧縮してPSAサイクルの高い方の圧力よりも高い供給圧力にする駆動シャフト146によって軽量生成物増圧機圧縮器145に動力を付与しても良い。エネルギ回収による軽量生成物の圧抜きのオプションを図示すると、エネルギ回収による4つの軽量還流段階の圧抜きを提供するために、分離流型軽量還流伸長器140が設けられている。軽量還流伸長器は、各々、図示された軽量還流出口室及び戻り室122及び129、123及び128、124及び127並びに125及び126の間の4つの軽量還流段階の各々のための圧抜き手段の役目を果たす。
軽量還流及び軽量生成物はほぼ同じ純度を有しているので、伸長器140及び軽量生成物圧縮器145は、図1に示されているように、一般的には、第2のステータと一体化されていても良い単一のハウジング内に気密封止状態で包囲されていても良い。別個の駆動モーターを備えていない“ターボ圧縮器”増圧機のこの構造は、有用な圧力増圧が外部モーター及びそれに対応するシャフトのシール無しで達成することができ且つ速いシャフト速度で作動するように設計されているときに極めてコンパクトにすることも出来るので、有利である。
図5Bは、軽量物還流段階の各々のための圧抜き手段として絞りオリフィス150を使用した簡単な代替例を示している。
図1に戻ると、圧縮された供給ガスは、矢印1250によって示されているように室113に供給され、一方、重い生成物は、矢印1260によって示されているように、室117から排出される。ローターは、第1の弁ステータ及び第2の弁ステータと一体に組み立てられている第1のステータ8内のローター駆動シャフト162上のシャフトシール161と共に、軸受け160によって支持されている。吸着器ローターは、ローター駆動手段としてのモーター163によって駆動される。
図1に戻ると、圧縮された供給ガスは、矢印1250によって示されているように室113に供給され、一方、重い生成物は、矢印1260によって示されているように、室117から排出される。ローターは、第1の弁ステータ及び第2の弁ステータと一体に組み立てられている第1のステータ8内のローター駆動シャフト162上のシャフトシール161と共に、軸受け160によって支持されている。吸着器ローターは、ローター駆動手段としてのモーター163によって駆動される。
緩衝シール170が、シール130と171との間の緩衝チャンバのより確実な密封を提供するために設けられている。漏洩を更に少なくし且つ密封機能トルクを減じるために、外周シール131の直径よりも遙かに小さい直径で密封面172上に密封する。緩衝シール170は、吸着器ローター4のローター伸長器175と第2の弁ステータ9上の密封面172との間を密封し、ローターの伸長器175は、第2の弁ステータ9の後方部分を包囲して、緩衝チャンバ171を形成している。ステータハウジング部材180は、第1の弁ステータ8と第2の弁ステータ9との間の構造的な結合として設けられている。吸着器をステータ面に対して直接向けることは、このようなシールを提供することに対する代替例であり、これは、本明細書に参考として組み入れられている2001年6月28日に出願された共有に係る同時係属の米国仮出願60/301,723号に記載されている。
本開示の次の装置の図面においては、簡素化された図面は、PSA装置又はモジュールを示している。これらの高度に簡素化された図面は、前記バルブ面10への単一の給送導管181及び同バルブ面10からの単一の重い生成物の導管182と、軽量生成物の給送導管147と、第2のバルブ面11に連通している圧抜き手段を備えた単一の代表的な軽量物の還流段階とを示している。
2001年10月21日に出願された“燃料電池のためのエネルギ効率の良いガス分離”という名称の同時係属の特許出願は、種々の熱回収作動流体を使用している種々のエネルギ回収装置を開示しており、これらのうちのいずれかをここに組み込むことができる。一つの変形例においては、酸素PSA圧縮器は、作動流体として空気を使用している間接的に加熱されるガスタービンボトミングサイクルと一体化されている。空気の少なくとも一部分は、PSAプロセスのための適切な給送圧力において酸素濃縮PSAに付与され、空気の残りの部分は、カソード及び/又はアノード流路ループに結合された熱交換器によって、燃料電池スタックによって間接的に加熱されたガスタービンサイクル作動流体として、より高い圧力まで圧縮される。
本明細書の図6〜9を含む他の実施形態においては、熱ボトミング作動流体は、ガスタービン又はブレイトンサイクルにおけるアノードループガスである。水素濃縮PSAが雰囲気温度近くで作動せしめられている場合には、熱ボトミングサイクルの高温熱力学的効率を高めるために、伝熱式熱交換器が使用されている。別の方法として、水素濃縮PSAが、第2の端部が燃料電池スタックの温度に近い高い温度であり、一方、その第1の端部が雰囲気に近い熱拒絶温度に維持されている状態で作動せしめられている場合には、これは、作動流体としてアノードガスを使用しているガスタービンサイクルのための熱ロータリー発電器として使用されても良い。
水素は、SOFCパワープラントのための燃料として使用されても良い。アノードガスが熱ボトミングサイクル作動流体である場合に、水蒸気の実質的な部分(例えば、水素内の約25%乃至約50%の水蒸気)が膨張のための作動流体であっても良く、一方、圧縮のための作動流体は、燃料電池の生成された水が凝縮によって実質的に除去されるアノードガス(好ましくは後−改質及び水性ガスシフト)である。燃料電池のアノードから出て行く水素/水蒸気混合物のために径方向の流量拡大器が使用されても良い。凝縮の後に圧縮される比較的乾燥した水素濃縮アノードガスの低分子量のために、代替的な適当な圧縮器としては、高速遠心分離、多段遠心分離及び容積式(ツインスクリュー)圧縮器がある。
例えば、小さなパワープラントに対しては、熱ボトミングサイクルは、ランキンサイクルの水蒸気又はスターリングサイクルでの水蒸気のようなカソードガス又はアノードガスからの別個の作動流体を使用しても良い。水素によって電力が付与される小さなSOFC燃料電池に対しては、熱ボトミングのためにスターリングエンジンを使用することが特に興味深い。なぜならば、エンジン作動流体を水素燃料供給装置から補給されても良いからである。従って、作動流体封じ込めのために完全に漏洩の無い気密なスターリングエンジンの必要性が本出願において緩和されている。
本開示による装置及び方法は、燃料電池スタックによって給送される電圧及び/又は電流密度を高くするためにPSAによる酸素濃縮及び水素濃縮を使用しているので、熱ボトミングサイクルに対して高度の廃熱として給送される僅かの量の燃料熱量は、従来技術を超えて大きく減じられる。従って、熱ボトミング作動流体の流量及び熱交換の効率は、これに対応して減じられる。熱ボトミングサイクルの電力定格は、燃料電池スタックによって直接給送される高い出力に比例して減じられる。熱ボトミングサイクルによって給送される全体の機械的出力は、PSA補助装置に関連する圧縮負荷に対して有力に且つ独占的に適用される。
図6
図6は、溶融炭酸塩型燃料電池202と、アノードサイクルのための水素を濃縮させ且つ燃料電池のアノード側からカソード側へ二酸化炭素を送るために燃焼器206(燃焼の完全性を確保するために触媒を含んでいても良い)アノードガス分離PSAユニット204と、ガスの圧縮及び膨張のための一体化されたガスタービンユニット208と、を含んでいる燃料電池パワープラント200の例の簡素化された図面である。アノードガス分離PSAユニット204は、水素の濃度を高め、アノード上の二酸化炭素濃度を下げて、電池の電圧を高くする。このことは、燃料電池スタックの効率及び電気出力を直接増大させ、一方、燃料電池によって発生される熱をも下げて、熱ボトミングサイクルによって回収効率がより悪いプラントの出力電力の成分が減じられる。
図6は、溶融炭酸塩型燃料電池202と、アノードサイクルのための水素を濃縮させ且つ燃料電池のアノード側からカソード側へ二酸化炭素を送るために燃焼器206(燃焼の完全性を確保するために触媒を含んでいても良い)アノードガス分離PSAユニット204と、ガスの圧縮及び膨張のための一体化されたガスタービンユニット208と、を含んでいる燃料電池パワープラント200の例の簡素化された図面である。アノードガス分離PSAユニット204は、水素の濃度を高め、アノード上の二酸化炭素濃度を下げて、電池の電圧を高くする。このことは、燃料電池スタックの効率及び電気出力を直接増大させ、一方、燃料電池によって発生される熱をも下げて、熱ボトミングサイクルによって回収効率がより悪いプラントの出力電力の成分が減じられる。
溶融炭酸塩型燃料電池202は、アノードチャネル212とカソードチャネル214との間に挟まれた多孔質のセラミックマトリクス上に支持された溶融炭酸塩電解質210を含んでいる。アノードチャネルは入口216と出口218とを有しており、一方、カソードチャネル214は入口220と出口222とを有している。
ガスシフト反応器226と協働している伝熱式熱交換器224及び225が設けられている。水性ガスシフト反応器は、燃料電池スタックの運転温度よりも十分低い温度範囲(例えば、約200℃乃至約300℃)で作動し、熱回収コイル227内の水を沸騰させるための熱を提供する。伝熱式熱交換器224は、水性ガスシフト反応器の温度範囲よりも低い温度範囲で作動し、伝熱式熱交換器225は、水性ガスシフト反応器の温度よりも高い温度範囲で作動する。
第1の給送ガス供給入口230は、導管231によって伝熱式熱交換器224及び225並びに前処理ユニット232を通り、導管233によってアノード入口216に連通し、予め加熱された給送ガスをMCFCに導入する。第1の給送ガスの供給は、導管231内のアノード作動圧力に適合するように外部から圧縮されても良い。給送ガスは、例証的には天然ガスである。導管231はまた、過剰な水素と給送ガスとの燃料ガス混合物を補うために、第1のPSAユニット204から再循環された水素濃縮ガスの流れをも受け取る。前処理ユニット232は、脱硫を提供し且つ給送炭化水素を合成ガス(H2及びCO)に部分的に変換し及び/又は高級炭化水素を少なくとも部分的にメタンに変換するために、前−改質器を含んでいても良い。水蒸気は、入口230において天然ガスによって供給されるか又は前−改質器又はアノード入口216に別個に供給されても良い。水蒸気は、水性ガスシフト反応器226と協働する熱回収コイル227内で発生されても良いし、又は別の方法としてアノード出口218からのアノードガスの部分的な再循環によって供給されても良い。
給送ガスの一部分は、当該技術において知られているように、アルミナ上に担持されたニッケルのような適当な水蒸気改質触媒を含んでいても良いアノードチャネル212内の内部改質によって、水素を発生するように変換される。アノード入口216において実質的な量の水蒸気(例えば、約1.5乃至3の範囲内の水蒸気/炭素比率)に給送ガスを供給する従来技術と対照的に、本発明は、多くても些細な量の水蒸気(例えば、約0.5未満の水蒸気炭素比率)でアノード入口への燃料ガス混合物内の大きく超過した水素の再循環を教示している。余分な水素は、煤の堆積を抑制するために当てにされている。
最も高い電圧比率を達成するためには、比率
は出来るだけ小さくなければならない。これは、カソードのための二酸化炭素を濃縮しながら、アノードのための大きな再循環された過剰な水素を濃縮するために、第1のPSAユニットを使用することによって上記の比の分母を最大にする本実施形態において達成される。不活性雰囲気ガス成分によってカソードのための酸素を濃縮させ、従って、カソード側の希釈を最小にするために、第2のPSAユニットが設けられている。アノードチャネル内の水蒸気及び二酸化炭素の濃縮生成物もまた、燃料ガス混合物内の水蒸気及び炭素酸化物を最少化することによって、アノード入口の近くで最少化される。更に、アノードチャネルに沿って、水蒸気及び二酸化炭素が、燃料電池の反応及び電解質からの炭酸塩の移動によって発生されるが、二酸化炭素濃度は、過剰な水素による一酸化炭素(逆水性ガスシフトによって)アノードの発生された二酸化炭素の一部分が一酸化炭素へと逆にシフトされたときに、水蒸気と二酸化炭素との濃度は依然として思いがけなく低く保たれる。従って、本発明は、燃料電池の電圧の注目すべき向上を可能にする(この実施形態においては、一定の電流密度での電圧は、水蒸気/炭素比率が2で且つPSAガスの分離が無い状態で天然ガスに対して作動する同様なMCFCスタックと比較して典型的には200ミリボルト以上増大され得る)。
発熱性の燃料電池アノード反応は、H2+CO3 -→H2O+CO2+2e-であり、熱は、吸熱性の水蒸気改質CH4+H2O→CO+3H2によって及び逆水性ガスシフトCO2+H2→CO+H2O反応によっても奪われる。本発明は、(1)発生される高い電圧によって、燃料電池スタックが遙かに少ない熱を発生し、(2)逆水性ガスシフトによって、内部改質反応がより吸熱性であり、(3)水素逆圧により、燃料のより多くの成分が内部改質されるので、熱バランスを著しく改良する。
上記の反応によってアノードチャネルの中を通過した後に、アノードガス混合物は、導管235によって、アノード出口218から抜き取られる。水蒸気は、水蒸気導管236から導管235へと添加され、導管235内のアノードガスと水蒸気との混合物は、任意的な後−改質器237へと導入される。後−改質器237は、本質的には、およそ燃料電池のアノード出口の温度で作動し且つ発熱水性ガスシフトCO+H2O→CO2+H2とほぼ熱バランスが採られた状態で、吸熱水蒸気改質反応CH4+H2O→CO+3H2及びCH4+2H2O→CO2+4H2を実行するための水蒸気改質触媒を含んでいる断熱二次改質器である。比較的少量のメタンと多量の一酸化炭素とが同時に反応して、近似の熱バランスを維持する。断熱改質器は、触媒への熱交換に高合金チューブが必要とされないので、典型的な熱交換改質器よりもコストが遙かに低い。
一体化されたガスタービンユニット208は、再生式のブレイトンサイクルの作動流体としてアノードループ内を循環する反応ガス混合物を使用しているガスタービンサイクルの膨張及び圧縮を提供するために、第1の膨張器240、第2の膨張器242及びアノードガス圧縮器244を含んでいる。膨張器及び圧縮器は、シャフト245によって、機械的負荷に結合されている。再生式のブレイトンサイクルは、燃料電池アノード出口218、後−改質器237及び燃焼器206によって達成される高い温度とほぼ雰囲気温度との間の温度範囲に亘って作動し且つ大気圧と約300kPa〜1000kPa(3乃至約10バール)とここでは仮定されている燃料電池スタックの作動圧力との間の圧力範囲に亘って作動する。好ましくは、後−膨張器237内で反応した後に、アノードガス混合物は、導管246によって第1の膨張器240の入口へ給送される。第1の膨張器240での膨張の後に、後−改質されたアノードガスは、燃焼器206内でコイル249によって再加熱され且つ導管248によって第2の膨張器242へと運ばれる。アノードガスの流れは、燃料電池運転圧力が大気圧よりも十分に高い場合には、ほぼ大気圧であるか又は燃料電池運転圧力よりもほんの少し高い場合には大気圧よりも低い圧力であっても良い実質的により低い作動圧力まで膨張器242内で膨張せしめられる。次いで、アノードガスは、中間温度において、導管251によって第2の伝熱式熱交換器225を通って水性ガスシフト反応器226まで運ばれ、そこで、初期の一酸化炭素成分のより多くの成分が、水蒸気との反応によって二酸化炭素及び水素に変換される。燃料電池アノード反応は、任意的な後−改質器と水性ガスシフト反応器との両方のための水蒸気を提供し、水性ガスシフト反応器226の発熱によって発生された追加の水蒸気は、図示されているように導管236によって提供されても良い。アノードガス混合物は、導管253によって水性ガスシフト反応器から第1の伝熱式熱交換器224を通って凝縮器255へと運ばれ、そこで、冷却器コイル256によって大気温度近くまで冷却され、冷却器コイル256から、パワープラントによって低いグレードの廃熱が廃棄される。この低いグレードの熱は、ビルディング又は給湯加熱の電気−熱同時発生用途に使用しても良い。
凝縮された水は、反応器226内の吸熱水性ガスシフトから熱を回収するために、水給送ポンプ258によって凝縮器255から圧送され、導管260によって伝熱式熱交換器224を通り、蒸発器コイル227へと運ばれる。次いで、比較的乾燥したアノードガス混合物は、導管255によって、凝縮器255から圧縮器244の入口へと運ばれる。圧縮器244は、アノードガス混合物を圧縮して第1のPSAユニットの高い方の圧力とし、この圧力は、導管及び伝熱式熱交換器内の摩擦圧力の低下に打ち勝つのに十分な圧力差だけ燃料電池アノードの作動圧力よりも若干高い。圧縮器244は、圧縮されたアノードガス混合物を、導管264によって、第1のPSAユニット204の第1のロータリーバルブ面10内の給送生成物室へ給送する。二酸化炭素が濃縮された重い生成物の流れは、第1のユニットPSAサイクルの低い方の圧力で、第1のロータリーバルブ面10内の圧抜き及び排気室から解放され、導管226によって、二酸化炭素圧縮器270(又は、低い方の圧力が大気圧よりも低い場合には、真空ポンプ)の入口へ導かれる。第1のPSAの高い方の圧力は、MCFCの運転圧力よりも若干高く、一方、低い方の圧力は、大気圧か大気圧より低くても良い。MCFC運転圧力が大気圧近辺に選択されていた場合には、第1のPSAは、約10〜50絶対kPa(0.1乃至0.5絶対バール)の範囲のより低いサイクル圧力を備えた真空PSAであったであろう。
導管266からの重い生成物の流れは、二酸化炭素圧縮器270によって、第1のPSAの高い方の圧力へと圧縮して戻され、これは、圧縮された重い生成物の流れを導管272へと給送し、導管272は、第1のPSAユニット204の第1のロータリーバルブ面10内の給送生成物室につながっている重い還流導管273と、燃焼器206につながっている導管274とに分岐している。別の方法として、導管266内の重い生成物の流れは、大気圧よりも低い圧力である場合には、次いで、圧縮器270は、重い生成物の流れを抜き出すための真空ポンプとすることができる。
第1のPSA204からの濃縮された水素の軽い生成ガスは、導管275によって、第1のPSAユニットの第2のロータリーバルブ面11から給送される。導管275は、逆止弁277によって導管231に連通しており、従って、前処理ユニット232を介して、アノード入口216につながっている。軽い還流の2つの段階276及び276’が示されており、この2つの段階においては、軽い生成ガスの別個の流れが、(例えば、図5Aに示されている軽い還流の膨張器140の各々の段階によって、)圧力降下のために、第2のロータリーバルブ面11から抜き取られ、次いで、吸着器の浄化及び再加圧のために第2のロータリーバルブ面へと戻される。第1のPSAユニットは、水素が外部の水素消費装置へのパワープラントの生成物として搬出されるべき場合には、特に望ましいように、濃縮された水素の高い純度を達成するために作動させても良い。しかしながら、別の方法として、第1のPSAユニットは、より程度の低い水素の濃縮を達成して、未反応のメタン及び一酸化炭素の一部分が燃料電池のアノードへの水素によって再循環されるようにするために作動させても良い。より低い水素の純度における作動は、アノードへの再循環のための水素の高い回収を容易にするであろう。
従って、アノードループは、伝熱式熱交換器224及び225を介して給送及び再循環水素を加熱する導管231、前処理ユニット232、導管233、アノードチャネル212、導管235、後−改質器277、導管246、膨張タービン240及び242、導管248及び再加熱コイル249(別の方法として、後−改質器237の上流か下流の加熱コイルとして使用されても良い)、伝熱式熱交換器225及び224及び水性ガスシフト反応器226を介してアノードガス混合物を冷却する導管251及び253、凝縮器255、導管262、圧縮器244、導管264、第1のPSAユニット並びに濃縮された水素と導管231に戻す逆止弁277を含んでいる。このアノードループにおいては、水素は再循環され、天然ガスは、水素及びその他の燃料成分の実質的に完全な利用のために補給され、一方、二酸化炭素は、PSA204によって連続的に取り出される。アノードループの周囲の流れの圧力の低下に打ち勝つためには、増圧器手段が有用であるかも知れず、これは、この例においては圧縮器244によって提供されている。任意的に、重い生成物の還流段階及び導管273は省略しても良く、省略することによって、圧縮器206に給送される燃料ガス成分(水素、一酸化炭素及びメタン)が増加するであろう。第1の
PSA内の高い方の圧力と低い方の圧力との比較的高い圧力比によって、(燃料電池のアノードへ再循環させるための)軽い生成ガス内の燃料ガス成分の比較的高い回収が達成されるであろう。十分に大きな重い還流の流れ及び重い還流の圧縮における対応する出力の消費状態においては、燃料ガス成分は、二酸化炭素及び/又は水蒸気の重い生成物から実質的に除去されて、燃焼器206が排除されるか又は小さな触媒燃焼器と置換させても良いようにしても良い。燃焼器206は、二酸化炭素が濃縮された重い生成物の流れ内の残留燃料の量(幾分の水素及び未変換一酸化炭素及び燃料を含んでいる)を燃焼させる。高い不活性物質濃度による安定した燃焼を確保するために、触媒を燃焼器206内に設けても良く又は補助燃料を添加しても良い。
PSA内の高い方の圧力と低い方の圧力との比較的高い圧力比によって、(燃料電池のアノードへ再循環させるための)軽い生成ガス内の燃料ガス成分の比較的高い回収が達成されるであろう。十分に大きな重い還流の流れ及び重い還流の圧縮における対応する出力の消費状態においては、燃料ガス成分は、二酸化炭素及び/又は水蒸気の重い生成物から実質的に除去されて、燃焼器206が排除されるか又は小さな触媒燃焼器と置換させても良いようにしても良い。燃焼器206は、二酸化炭素が濃縮された重い生成物の流れ内の残留燃料の量(幾分の水素及び未変換一酸化炭素及び燃料を含んでいる)を燃焼させる。高い不活性物質濃度による安定した燃焼を確保するために、触媒を燃焼器206内に設けても良く又は補助燃料を添加しても良い。
酸素VPSAユニット300は、燃料電池の起電力を高め、従って、全体のプラント効率を高めつつ熱ボトミング負荷を減じるために、カソードチャネル内の酸素及び二酸化炭素の部分圧力を増圧するために、酸素VPSAユニット300を設けるのが(必須ではないが)好ましい。酸素PSA又はVPSAユニット300は、吸着器内の窒素選択性吸着剤、第1のロータリーバルブ面310及び第2のロータリーバルブ面311を備えたロータリーモジュール301を含んでいる。第1のロータリーバルブ面310は、給送生成物室において空気取り込み口319及び導管321を介して給送空気圧縮器320から圧縮された給送空気を受け取り、導管322を介して排気室から任意的な真空ポンプ324(VPSAのために含まれるべきであり又は単純なPSAのためには排除されるべきである)へ、導管325による大気へ又は緩やかに濃縮された窒素のための何らかの他の使用のために排出される。第2のロータリーバルブバルブ面311は、導管331内の逆止弁330によって例えば90%の純度の濃縮された軽い生成酸素を酸素圧縮器332へと給送し、酸素圧縮器332は、少なくともMCFCの作動圧力で、酸素を、導管334、伝熱式熱交換器224及び225及び次いで燃焼器206へと給送する。圧力降下のための適当な手段(例えば、各々、図5A及び5Bに示されているエネルギ回収膨張器又は絞り)を備えた2つの軽い還流段階336及び336’もまた、第2のロータリーバルブ面311と協働するように設けられている。
燃焼器206に供給される空気の酸素の濃縮は、カソードチャネル内の窒素及びアルゴンの不活性負荷を実質的に低減し、このようにして、上記したように、電気化学エネルギ変換性能を高めるようにしても良い。更に、酸素の濃縮は、触媒無しで又は少量の触媒によって、より完全な燃焼を提供しても良く且つNOX放出の生成を実質的に排除するであろう。燃焼器206からの流出ガスは、第1のPSAユニットの重い生成物からのCO2と、第2のPSAユニットからの酸素プラス少量の不活性成分(例えば、酸素VPSAユニットによって不完全に分離されたアルゴン及び窒素)プラス燃焼生成物のような少量の水蒸気とを含んでいる。典型的な組成は、60%のCO2、30%のO2及び残りの不活性物質並びに水蒸気である。このガスは、導管338によって、MCFC酸化剤としてカソード入口220へ導入される。カソード排ガスは、導管340によってカソードチャネル出口222から抜き取られ且つ伝熱式熱交換器225及び224内で熱回収された後に、導管341によってパワープラントから排出される。図示された図6において、カソード排ガスは、残留している大気ガス成分を除去するために更に処理した後に廃棄するか又は滞留するために、濃縮されたCO2を給送するのに便利なように、ほぼ燃料電池運転圧力で導管341から給送される。カソード排ガスは、別の方法として、伝熱式熱交換器225及び224内で熱回収される前に、エネルギ回収膨張器(ここでは図示されていないが、2001年10月26日に出願された“燃料電池のためのエネルギ流出ガスの分離”という名称の同時係属特許出願のいくつかの実施形態に含まれている)を横切って膨張せしめられても良い。このようなカソードガスエネルギ回収膨張器は、例えば、ポンプ258、モーター163と等価のローター駆動手段としてのロータリーPSAモジュール204及び300又は圧縮器又は送風器244、270、320及び332のうちのいずれかのようなプラントの機械的負荷のうちの何れかを駆動するために使用しても良い。
ガスタービンアセンブリ208は、全てがシャフト245によって結合されている圧縮器244、270、320及び332を駆動する膨張器240及び242並びに真空ポンプ324を含んでいるものとして図6に示されている。このアセンブリはまた、始動動力を提供し及び/又はガスタービンアセンブリから利用可能なあらゆる過剰な動力を吸収するために、モーター/発電器350に結合されているものとして示されている。個々の膨張器240及び242によって、又はPSAユニット204か300と協働する軽い還流膨張器によって、又はカソード排ガス膨張器によって、動力を付与することができることが理解できるであろう。
最後に、水素給送弁260と、第1のPSAユニット204からの精製された水素を負荷平準化のための貯蔵器又は車両給油のような水素の外部消費装置へ給送するための水素給送導管262とを備えたパワープラントが示されている。燃料電池アノードへ再循環させるために第1のPSAユニットによる水素の流れの実質的な精製は、本発明によって教示されるパワープラント発電性能の改良のためには本質的であるけれども、パワープラントは、電力だけでなく水素も送出することができるので、この性能はまた、電気−熱同時発生の融通性という利点も提供する。低電力需要の間欠発電の減量運転は、これらの間隔中の水素の高い精製を可能にすることができる。
第1のPSAの吸着器の作動温度は、大気温度に近くても良く、この場合には、熱交換器224及び225は、大きな負荷がかけられた伝熱式熱交換器であろう。代替的には、第1のPSAは、高い温度で作動しても良く、この場合には、第2のバルブ面に隣接した第2の温度は、第1のバルブ面に隣接した第1の温度よりも高く、その結果、吸着器ローターがロータリー熱交換器として機能するのが好ましい。第1のPSAユニット204の運転温度は、燃料電池スタック又は改質反応器の温度に近くても良い。例えば、H2PSAユニットの運転温度は、燃料電池スタック又は改質反応器の約100℃乃至約200℃の範囲内であっても良い。第1のPSAの運転温度が、メタン水蒸気改質反応のために十分な高さ(例えば、少なくとも約600℃)であり、その吸着器内に適切な触媒が含まれている場合には、水蒸気改質反応は、約600℃に近いか又は越える吸着器領域におけるPSAユニット内の吸着増強反応によって行われて、その結果、水性ガスシフト反応器226(又は、その一部分)は、PSAユニット204と一体化されていても良い。大気まで下降する更に低い温度においては、第1のユニットは、水素からのCO2を吸着するための一般的な吸着器と共に作動せしめられても良い。
図7〜12
次の実施形態は、固体酸素燃料電池パワープラントへの本発明の適用を示している。これらの実施形態の特徴は、溶融炭酸塩型燃料電池パワープラントに対しても同等に適用することができる。図7の実施形態400は、MCFCの代わりに固体酸素型燃料電池SOFCが代用されていること以外は、図6の実施形態200と似ている。SOFCスタック402は、アノードチャネル212とカソードチャネル214との間に挟まれている固体酸素電解質膜410を含んでいる。アノードチャネルは入口216と出口218とを有しており、一方、カソードチャネル214は入口220と出口222とを有している。燃料が天然ガスである場合には、天然ガスはアノードチャネル212内で内部改質され、一方、再循環された水素の適当な過剰濃度は、炭素の蓄積を防止するためにアノードループ内に維持される。
次の実施形態は、固体酸素燃料電池パワープラントへの本発明の適用を示している。これらの実施形態の特徴は、溶融炭酸塩型燃料電池パワープラントに対しても同等に適用することができる。図7の実施形態400は、MCFCの代わりに固体酸素型燃料電池SOFCが代用されていること以外は、図6の実施形態200と似ている。SOFCスタック402は、アノードチャネル212とカソードチャネル214との間に挟まれている固体酸素電解質膜410を含んでいる。アノードチャネルは入口216と出口218とを有しており、一方、カソードチャネル214は入口220と出口222とを有している。燃料が天然ガスである場合には、天然ガスはアノードチャネル212内で内部改質され、一方、再循環された水素の適当な過剰濃度は、炭素の蓄積を防止するためにアノードループ内に維持される。
図6のMCFC実施形態におけるのと同様に、SOFC構造とMCFC構造との間には、いくつかの重要な相違が生じる。図7〜11においては、濃縮された酸素は、VPSAユニット300及び任意的な酸素生成物圧縮器332からカソードチャネル入口220へと伝熱式熱交換器224及び225を介して導管434によって直に給送される。排出カソードガスは、導管440によって、カソードチャネル出口222から燃焼器206へと運ばれ、このようにして、カソードチャネルからの熱回収を燃焼器酸化物に付与する。第1のPSAユニット204からの重い生成ガス(CO2濃縮最終ガス)は、その中の残留燃料量の燃焼のために、導管445によって、伝熱式熱交換器224及び225を介して燃焼器206へと運ばれる。所望ならば、重い生成ガスは、導管445へ導入される前に、二酸化炭素圧縮器270によって圧縮しても良い。燃焼器206からの二酸化炭素排出物は、排出導管341によって排出される前に、伝熱式熱交換器225及び224内の熱回収によって、導管448によって排出される。この排出物の流れは、高度に濃縮されたCO2であり、これは、所望ならば、例えば、強化された油回収又は深い炭層メタンの排出量における使用によって、圧縮後に分離されても良い。図7の実施形態においては、CO2が濃縮された排気の流れは、ほぼ燃料電池の作動圧力によって給送されるが、所望ならば、エネルギ回収膨張器によって膨張せしめられて大気圧にされても良い。
図8は、ガスタービンアセンブリ208が2つの別個のエネルギ回収自由ローター又は“ターボチャージャー”の管に分割されている実施形態500を図示している。従って、第1のローター501は、シャフト502によって圧縮器244及び270を駆動している膨張器240を含んでいる。第2のエネルギ回収ローター505は、全てがシャフト506によって結合されている真空ポンプ324だけでなく圧縮器320及び332を駆動する膨張器242を含んでいる。適当な圧縮負荷に結合された付加的エネルギ回収ローターが、PSAユニット204又は300内の軽い還流膨張器と組み合わせて設けられていても良い。
図9は、第3のガスタービンスプール510がカソード排ガスの圧力降下のための膨張器511を含んでいて、排ガスの流れがほぼ大気圧で導管341から排出されるようになされた実施形態500の変形例を示している。膨張器511は、シャフト512によって酸素圧縮器332を駆動するものとして示されている。エネルギ回収膨張器240、242及び511は、圧縮器、送風器及び真空ポンプだけでなく、PSAロータリーモジュール、ウォーターポンプ、燃料ポンプ及びあらゆる組み合わせの電気−熱同時発生生成水素圧縮器のようなその他の補助的な機械的負荷に結合されても良いことは理解されるであろう。
図10は、前処理ユニット232が、供給燃料を合成ガス(水素及び一酸化炭素)だけでなく合成ガスのメタン化部分に部分的に変換して、燃料電池のアノードチャネル内の煤の堆積の危険性を減じるために、より高級の炭化水素が少なくとも部分的にメタンに変換されるようにするための前−改質器である、実施形態550を示している。前−改質器は、給送不純物に対する許容度のために選択することができ且つメタン化反応を促進するために約400℃乃至約600℃の範囲内の比較的低温で作動することができる吸熱水蒸気改質反応と発熱性メタン化反応との間で少なくとも部分的に熱バランスがとられた状態で断熱的に作動しても良い。本発明においては、メタンは、燃料電池反応によって発生される水の(水蒸気改質による)捕集剤として機能するので、アノードへの供給物の好ましい成分である。第1のPSAユニットからの再循環水素は、供給燃料と共に前−改質器内を通過せしめられても良いし又は別の方法としては前−改質器を通過することなくアノード入口216へ直接迂回せしめられても良い。
水蒸気は、前−改質器内での水蒸気改質及びコークス化抑制のための十分な濃度で前−改質器232の入口へ添加されなければならない。実施形態550は、各々、導管235による後−改質器237への及び導管553による前−改質器への水蒸気を許容するために、導管235から分岐している水蒸気の流れの制御弁551及び552を含んでいる。
未反応の水蒸気は、アノード入口216へ許容される前に、前−改質器流出水から除去されるのが好ましい。図9において、水蒸気は、導管231と233との間に結合されたロータリーの乾燥剤湿度交換器560は、第1及び第2の端部でロータリーバルブ面565及び566と係合した乾燥剤ホイール561を含んでいる。湿度交換器は、アノードチャネル入口216に入る水素リッチガス混合物から水蒸気を取り出して導管553から必要とされる水蒸気の補給によって、前−改質器内で水蒸気メタン改質のために水蒸気を再循環させるために、導管233内に前−改質器流出水から前−改質器供給導管231へと移動させる。
導管233は、ポート571を通る前−改質ガスを乾燥剤ホイールの一方の側のバルブ面565へ運び、そこから、乾燥したアノード供給ガスがバルブ面566を介してポート572によってアノード入口216に接続されている導管233’へと給送される。導管231は、供給燃料ガスの乾燥した燃料ガス混合物を給送し且つポート573によって水素を再循環させ、この燃料ガス混合物は、ポート574によってバルブ面565を出て行く前に湿らせるべき乾燥剤ホイール内を通り、導管231’及び前−改質器232へと流れる。湿度の伝達のための駆動力は、導管233内の低い方の温度に対してより高い温度を導管231内に確立するか又は導管231’及び231内のより低い圧力に対してより高い圧力を導管233及び233’内に確立することによって増大されても良い。
図11及び12は、アノードガス混合物が、燃料電池スタック熱回収熱力学サイクルのための作動流体として直接使用されない実施形態の一つの種類を示している。図12の実施形態600においては、エンジン602は、廃熱を回収するために、熱ボトミング装置として使用されている。エンジン602は、燃焼チャンバ604(第1のPSAユニットからの重い生成ガスが導管440が代替的には空気によって燃焼される)及び後−改質器237及びアノード出口218から導管246によってアノードガス混合物を受け取るヒーターコイル606によって加熱される高温端部603を有している。エンジン602はまた、代替的に、水性ガスシフト反応器226からの熱を受け取っても良い。エンジン602は、ほぼ大気温度において熱を拒絶するための冷却器又はラジエータ608を有している低温端部607を有している。エンジン602は、(開示全体が本明細書に組み込まれている2001年10月26日に出願された“燃料電池のためのエネルギ流出ガスの分離”という名称の同時係属特許出願のいくつかの実施形態におけるように)その作動流体として空気を使用しているガスタービンであっても良く、この空気は、アノード及び/又はカソードガスとの直接的な熱交換によって、及び第1のPSAユニットからの重い生成排ガスの燃焼によって及び/又は補助的な天然ガス燃料の燃焼によって加熱される。エンジン602は、第1のPSAユニットからの重い生成排ガス及び/又は補助天然ガス燃料によって燃料を供給される内燃機関を含んでいても良い。代替的には、エンジン602は、少なくとも燃焼チャンバ604によって部分的に加熱されるボイラーを含んでいる高温端部603と、冷却器又はラジエータ608への低級廃熱を拒絶する凝縮器を含んでいる低温端部607とを備えた蒸気機関又は蒸気タービンであっても良い。
第1のPSAユニットは精製された水素を発生するので、好ましい実施形態600は、エンジン602のような水素作動流体を備えたスターリングエンジンを使用している。水素作動流体は、高温端部603内で膨張せしめられ且つ低温端部607内で圧縮される。圧縮された水素は、高性能のスターリングエンジンのための特に望ましい作動流体である。エンジン602のようなスターリングエンジンは、酸素PSA給送送風器244及び270並びに始動電動機の機能をも果たしても良い任意的な発電器620を駆動するためのクランク機構を有していても良い。別の方法として、自由ピストンのスターリングエンジン機構は、シャフト結合無しで直接蒸気の圧縮負荷の全て又はいくつかを駆動するために使用されても良い。圧縮器244、270及び320並びに真空ポンプ324のための圧縮ピストンは、往復動ピストンの調整のためのリンク機構を任意に有していても良いスターリングエンジンのピストンによって直接駆動されても良い。
図12は、実施形態600と似ているが、酸素リッチPSA又は後−改質器を備えていない簡素化された実施形態640を示している。図11及び12の例においては、燃料電池作動圧力は、水素PSA204が真空モードで作動できるように、大気圧に近くても良い。燃料電池の余剰熱は、熱交換器606を介するアノード排ガス及び燃焼チャンバ604内の水素PSA最終ガスの燃焼からの増強を備えたカソード排ガスの両方からエンジン602へと運ばれる。
図13は、生成水素を貯蔵容器665へ給送する生成水素圧縮器660を備えた実施形態650を示しており、貯蔵容器665からは、圧縮され且つ精製された水素が、生成水素給送弁260によって外部の水素消費装置へ給送されることができる。圧縮器660は、内部又は外部燃焼機関670によって動力を付与されるものとして示されており、内燃機関670は、第1のPSAユニット204からの重い生成ガスによって燃料を供給され、この低級燃料ガスは導管266及び弁671によって供給されている。別の方法として、水素生成圧縮器660は、燃料電池スタックから電流を引き出しても良い電動機又は以前の実施形態におけるように燃料電池廃熱を回収するエンジン若しくはタービンによって、動力を供給されても良い。
同時発生水素は、外部使用装置に給送され、貯蔵され又はSOFCと協働するPEM燃料電池に供給されても良い。必要とされる水素の純度は、SOFC電気出力が低減されても良い水素が外部使用装置のために給送されるか又は貯蔵されるときに、比較的高くても良い。ピークのSOFC電気出力が望ましいときには、外部使用装置又は貯蔵装置への水素の供給は停止しても良く、次いで、水素の純度を和らげてより大きな電気発生効率を達成しても良い。このようにして、電気の需要が低いときに水素を供給するか又は需要が少ないときの水素燃料補給ステーションにおけるように水素の需要が低くなったときに(例えば、送電設備網に)電力を供給するSOFC又はMCFCパワープラントの最も生産的な使用のための負荷標準化技術として水素の同時発生を使用しても良い。
図14は、2段階PSA装置として提供される水素PSAユニットを備えた例示的実施形態700を示している。2段階水素PSAユニット704は、ロータリー吸着器モジュール708として提供されている二酸化炭素濃縮段階と協働するロータリー吸着器モジュール706として提供されている水素濃縮段階を含んでいる。水素濃縮ロータリー吸着モジュール706は、第1のバルブ面10と第2のバルブ面11とを有しており、一方、二酸化炭素濃縮ロータリー吸着モジュール708は、第1のバルブ面10’と第2のバルブ面11’とを有している。各々のモジュール706及び708内のPSAサイクルの実質的に同じ瞬間的な作動圧力及び位相にある吸着器間の流体の流通を提供するために、複数の連結導管710がバルブ面10と11’との間に設けられている。供給物は、導管712を介して圧縮器244からPSAサイクルの高い方の圧力に対応する連結導管710aへと供給され、一方、重い還流圧縮器270からの重い還流は、同じくPSAサイクルの高い方の圧力でバルブ面10’に受け入れられ、濃縮された水素もまた、より高い圧力でバルブ面11から給送される。PSAサイクルの低い方の圧力期間中においては、モジュール706が軽い還流の流れによって除去され、一方、CO2を含む不純物は、バルブ面10から、低い方の圧力に対応する連結導管710bによってバルブ面11’に運ばれ、濃縮されたCO2は、バルブ面10’から導管445又は重い還流圧縮器270へ給送される。最も高いCO2濃度は、CO2リッチな流れが導管445へ給送されるのが好ましいときには、PSAサイクルの向流排出ステップ中にバルブ面10’において達成することができる。所与の水素精製及び回収のためには、特に、供給水素濃度が比較的高いときに、重い還流及びされに関連する圧縮力消費が2段階水素PSAによって低減される。
図7〜14における実施形態のいずれもが、空気か濃縮された酸素の流れに混合するためにCO2を第1のPSAユニットの重い生成物の流れからカソード入口へと運ぶことによってMCFCプラントに適用して、消費されるO2の各モルに対して2モルのCO2を有する適切なMCFCカソード酸化剤の流れを提供しても良い。本発明のパワープラントは、燃焼器への酸化剤が酸素PSA又はVPSAユニット300によって発生される高度に濃縮された酸素である場合に、如何なる有意量のNOXも発生しないであろう。アノードの最終ガスは殆ど極めて少量の加熱燃料成分を有するCO2であるので、濃縮された酸素は、空気中のこのような極めて低いBTUガスの燃焼に必要とされる触媒の必要性を避けるか又は最少化するための酸化剤として使用されるのが望ましい。ここに開示された装置及び方法のその他の多くの代替例及び変形例があることは明らかであろう。
MCFC及びSOFCパワープラントのためには、ここに開示された装置及び方法は、アノード内の水蒸気の部分的な圧力に対する水素の比率を最大化させる一方でMCFC装置に対してはアノードチャネル内のCO2に対するカソードチャネル内のCO2の比率をも最大化することによって発電性能を高めるであろう。燃料のより低い加熱値に基づいた推定効率は、天然ガスが燃料として供給される燃料電池パワープラント60%ないし75%の粗い範囲である。本発明はまた、(1)効率的に発電された電力、(2)精製され且つ圧縮された水素、(3)有用な副産物としての又は滞留のための濃縮されたCO2及び(4)加熱又は家庭内温水用途を作るのに適した低級の廃熱の同時発生をも容易にする。
以上、いくつかの実施形態に関して本発明の原理を図示し且つ説明したけれども、本発明は、このような原理から逸脱することなく配列及び詳細に変形を施しても良いことは当業者にとって明らかであるはずである。
Claims (24)
- 高温燃料電池発電装置であって、
アノード入口及び排気並びにカソード入口及び排気を有する高温燃料電池と、
前記アノード排気からの水素ガスを回収し且つこのような水素ガスの少なくとも一部分を再循環のためにアノード入口に供給するように機能することができるガス分離手段と、
燃料電池排ガスからエネルギを回収し且つ前記ガス分離手段の作動に関連する機械的負荷を駆動するためにこのような回収されたエネルギの少なくとも一部分を提供するように作動可能なエネルギ回収手段と、を含み、
前記回収された水素ガスの一部分が、水素燃料として当該発電装置から送出するために提供される、高温燃料電池発電装置。 - 請求項1に記載の高温燃料電池発電装置であって、
当該高温燃料電池が固体酸素型燃料電池である、高温燃料電池発電装置。 - 請求項2に記載の高温燃料電池発電装置であって、
前記ガス分離装置が、更に、前記燃料電池排ガスからの二酸化炭素ガスを濃縮し且つこのような濃縮された二酸化炭素ガスの少なくとも一部分を当該発電装置から送出して雰囲気へ解放するために提供するように作動可能である、高温燃料電池発電装置。 - 請求項2に記載の高温燃料電池発電装置であって、
ガス分離装置が圧力振動吸着モジュールを含んでいる、高温燃料電池発電装置。 - 請求項4に記載の高温燃料電池発電装置であって、
前記圧力振動吸着モジュールが、ロータリー圧力振動吸着モジュールを含んでいる、高温燃料電池発電装置。 - 請求項4に記載の高温燃料電池発電装置であって、
前記圧力振動モジュールが多段階振動吸着モジュールを含んでおり、当該多段階圧力振動吸着モジュールが、
前記燃料電池アノード排ガスから水素ガスを回収するように作動可能である第1の段階と、
前記燃料電池排ガスから二酸化炭素を濃縮するように作動可能第2の段階と、を含む高温燃料電池発電装置。 - 請求項1に記載の高温燃料電池発電装置であって、
当該高温燃料電池が溶融炭酸塩燃料電池である、高温燃料電池発電装置。 - 請求項7に記載の高温燃料電池発電装置であって、
前記ガス分離装置が、更に、燃料電池排ガスからの二酸化炭素ガスを濃縮し且つこのような濃縮された二酸化炭素の少なくとも一部分を再循環のために前記カソード入口へ提供するように作動可能である、高温燃料電池発電装置。 - 請求項8に記載の高温燃料電池発電装置であって、
前記ガス分離装置が、当該発電装置から送出して雰囲気への解放を防止するために、前記濃縮された二酸化炭素ガスの更なる部分を供給するように作動可能である、高温燃料電池発電装置。 - 請求項9に記載の高温燃料電池発電装置であって、
前記ガス分離装置が圧力振動吸着モジュールを含んでいる、高温燃料電池発電装置。 - 請求項10に記載の高温燃料電池発電装置であって、
前記圧力振動吸着モジュールがロータリー圧力振動吸着モジュールを含んでいる、高温燃料電池発電装置。 - 請求項10に記載の高温燃料電池発電装置であって、
前記圧力振動吸着モジュールが多段階圧力振動吸着モジュールを含んでおり、該多段階圧力振動吸着モジュールが、
前記燃料電池アノード排ガスから水素ガスを回収するように作動可能な第1の段階と、
前記燃料電池排ガスからの二酸化炭素ガスを濃縮するように作動可能な第2の段階と、を含んでいる、高温燃料電池発電装置。 - 高温燃料電池発電装置であって、
アノード入口及び排気並びにカソード入口及び排気を有する高温燃料電池と、
前記アノード排気から水素ガスを回収し且つこのような水素ガスの少なくとも一部分を再循環のためにアノード入口に供給するように機能することができる圧力振動吸着モジュールと、
燃料電池排ガスからエネルギを回収し且つ当該発電装置内の機械的負荷を駆動するためにこのような回収されたエネルギの実質的の全てを提供するように作動可能なエネルギ回収手段と、を含み、
当該装置からの電気出力の実質的に全てが、電気化学的手段を介して、燃料電池によって直接発生される電気の形態である、高温燃料電池発電装置。 - 請求項13に記載の高温燃料電池発電装置であって、
当該燃料電池が固体酸素型燃料電池である、高温燃料電池発電装置。 - 請求項14に記載の高温燃料電池発電装置であって、
前記圧力振動吸着モジュールが、更に、燃料電池排ガスからの二酸化炭素を濃縮し且つ当該発電装置から送出して雰囲気内へ解放するためにこのような濃縮された二酸化炭素該の少なくとも一部分を提供するように作動可能である、高温燃料電池発電装置。 - 請求項15に記載の高温燃料電池発電装置であって、
前記圧力振動吸着モジュールがロータリー圧力振動吸着モジュールである、高温燃料電池発電装置。 - 請求項13に記載の高温燃料電池発電装置であって、
当該高温燃料電池が溶融炭酸塩型燃料電池である、高温燃料電池発電装置。 - 請求項17に記載の高温燃料電池発電装置であって、
前記圧力振動吸着モジュールが、更に、燃料電池排ガスからの二酸化炭素ガスを濃縮し且つこの濃縮された二酸化炭素の少なくとも一部分を再循環のために前記カソード入口へと提供するように作動可能である、高温燃料電池発電装置。 - 請求項18に記載の高温燃料電池発電装置であって、
前記圧力振動吸着モジュールが、当該発電装置から送出して雰囲気内へ解放するために、前記二酸化炭素ガスの更なる部分を提供するように作動可能である、高温燃料電池発電装置。 - 請求項13に記載の高温燃料電池発電装置であって、
前記圧力振動吸着モジュールがロータリー圧力振動吸着モジュールである、高温燃料電池発電装置。 - 請求項13に記載の高温燃料電池発電装置であって、
前記エネルギ回収手段が、
熱、圧力又は燃料電池排ガスの燃料量によって動力を供給されるガスタービン、
自由スプーリングターボチャージャー、
スターリングエンジンのような往復動熱機関、のうちの少なくとも1つを含んでいる、高温燃料電池発電装置。 - 自動車用高温燃料電池発電装置であって、
アノード入口及び排気並びにカソード入口及び排気を有する高温燃料電池と、
前記アノード排気からの水素ガスを回収し且つこのような水素ガスの少なくとも一部分を再循環のためにアノード入口に供給するように機能することができる圧力振動吸着モジュールと、
燃料電池排ガスからエネルギを回収し且つ当該発電装置内の機械的負荷を駆動するためにこのような回収されたエネルギの実質的に全てを提供するように作動可能なエネルギ回収手段と、を含み、
当該発電装置からの電気出力の少なくとも一部分が、車両のための駆動手段に動力を付与するために提供される、自動車用高温燃料電池発電装置。 - 請求項22に記載の自動車用高温燃料電池発電装置であって、
前記圧力振動吸着モジュールが、更に、水素燃料として当該発電装置から送出するために前記回収された水素ガスの一部分を提供するように作動可能である、自動車用高温燃料電池発電装置。 - 請求項23に記載の自動車用高温燃料電池発電装置であって、
前記圧力振動吸着モジュールがロータリー圧力振動吸着モジュールを含む、自動車用高温燃料電池発電装置。
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