JP2005516004A - 新形成の治療 - Google Patents

新形成の治療 Download PDF

Info

Publication number
JP2005516004A
JP2005516004A JP2003550776A JP2003550776A JP2005516004A JP 2005516004 A JP2005516004 A JP 2005516004A JP 2003550776 A JP2003550776 A JP 2003550776A JP 2003550776 A JP2003550776 A JP 2003550776A JP 2005516004 A JP2005516004 A JP 2005516004A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thc
apoptosis
cells
receptor
tumor cells
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003550776A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005516004A5 (ja
Inventor
ナガーカッティ,ミッツィ
ナガーカッティ,プラカシュ
マクカリップ,ロバート
ロムバード,キャセリン
リュー,ションギョ
Original Assignee
ヴァージニア コモンウェルス ユニバーシティ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ヴァージニア コモンウェルス ユニバーシティ filed Critical ヴァージニア コモンウェルス ユニバーシティ
Publication of JP2005516004A publication Critical patent/JP2005516004A/ja
Publication of JP2005516004A5 publication Critical patent/JP2005516004A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/33Heterocyclic compounds
    • A61K31/335Heterocyclic compounds having oxygen as the only ring hetero atom, e.g. fungichromin
    • A61K31/35Heterocyclic compounds having oxygen as the only ring hetero atom, e.g. fungichromin having six-membered rings with one oxygen as the only ring hetero atom
    • A61K31/352Heterocyclic compounds having oxygen as the only ring hetero atom, e.g. fungichromin having six-membered rings with one oxygen as the only ring hetero atom condensed with carbocyclic rings, e.g. methantheline 
    • A61K31/3533,4-Dihydrobenzopyrans, e.g. chroman, catechin
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/16Amides, e.g. hydroxamic acids
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • A61P35/02Antineoplastic agents specific for leukemia
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P37/00Drugs for immunological or allergic disorders
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P37/00Drugs for immunological or allergic disorders
    • A61P37/02Immunomodulators
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P37/00Drugs for immunological or allergic disorders
    • A61P37/02Immunomodulators
    • A61P37/06Immunosuppressants, e.g. drugs for graft rejection
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P37/00Drugs for immunological or allergic disorders
    • A61P37/08Antiallergic agents

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Transplantation (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Oncology (AREA)
  • Pulmonology (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Abstract

免疫系細胞の異常のため、療法の必要がある患者を治療する方法であって、CB2カンナビノイド受容体活性を有する化合物の療法的有効用量を投与することを含んでなる、前記方法を提供する。異常は、特に、白血病またはリンパ腫などの悪性腫瘍である。

Description

本発明は、悪性リンパ芽球疾患を治療する新規療法としての、CB2カンナビノイド受容体のターゲティングであって、特に、こうした疾患を患う患者に、少なくとも何らかの有効なCB2受容体アゴニスト活性を所持する活性分子を投与することによる、前記ターゲティングに関する。
マリファナは、最も古くから乱用されている薬剤の1つであるが、その医学的価値も数世紀に渡って知られている。デルタ−9−テトラヒドロカンナビノール(THC)がマリファナの主要な精神活性構成要素である(参考文献1を参照されたい)。THCおよび他の合成カンナビノイドが、緑内障の眼内圧、悪疫質、吐き気、および疼痛などの合併症を軽減する可能性がある療法剤として使用されてきている(参考文献2を参照されたい)。近年、2つのカンナビノイド受容体、CB1およびCB2が発見されたことから、カンナビノイドの潜在的な医学的使用にますます興味が持たれている(参考文献3および4、本明細書に援用される)。CB1受容体は主に脳で発現され、一方、CB2受容体は主に免疫系の細胞で見られる。さらに、THCの薬理学的活性を模倣可能な、これらの受容体の内因性リガンドもまた、発見されている。こうしたリガンドはエンドカンナビノイドと称され、そしてこれらにはアナンダミドおよび2−アラキドノイルグリセロールが含まれる(参考文献5〜7)。エンドカンナビノイド類およびカンナビノイド受容体類の生理学的機能は不明なままである。
近年、アナンダミドは、in vitroでヒト乳癌細胞株MCF−7およびEFM−19の増殖を阻害することが示された(参考文献8)。また、THCは、培養中のヒト前立腺PC−3細胞およびC6神経膠腫細胞においてアポトーシスを誘導することが示された(参考文献9および10)。THCが誘導するアポトーシスは、カンナビノイド受容体依存経路(参考文献8、11)、またはカンナビノイド受容体非依存経路(参考文献9、10)を伴った。こうした研究から、in vivoで形質転換細胞においてアポトーシスを誘導するためにカンナビノイド受容体をターゲティングすることに関して興味が引き起こされてきた。この目的に向けて、カンナビノイドは、最近、in vivoでC6神経膠腫細胞の増殖を阻害することが示された(参考文献12、13)。
本発明の発明者らは、正常または形質転換免疫細胞におけるアポトーシスの誘導に関与しうるとみなされるCB2受容体を、免疫系の細胞が高レベルで発現することに注目してきた。ネズミおよびヒト白血病およびリンパ腫株、並びに、初代急性リンパ芽球性白血病(ALL)細胞を用いることによって、本発明の発明者らは、CB2受容体を連結すると、広い範囲の免疫細胞起源の癌においてアポトーシスが誘導されうることを立証した。さらに、本発明の発明者らは、THCは、アポトーシスを誘導することによって、in vivoで、ネズミリンパ腫細胞の増殖を阻害可能であり、そして試験実験において、その腫瘍を持つマウスのおよそ25%が完全に治癒可能であることを立証する。本研究のデータによって、向精神効果を欠くCB2アゴニストは、免疫系の悪性腫瘍を治療する、新規のそして有効な様式を構成しうることが示唆される。
本発明の発明者らは、in vitroで、ネズミ腫瘍EL−4、LSA、およびP815をデルタ−9−テトラヒドロカンナビノール(THC)に曝露すると、細胞生存度の有意な減少およびアポトーシスの増加が導かれることを特に見出した。EL−4腫瘍細胞を合成カンナビノイドHU−210および内因性カンナビノイド、アナンダミドに曝露すると、アポトーシスの有意な誘導が導かれ、一方、WIN55212に曝露しても無効であった。EL−4腫瘍を持つマウスをin vivoでTHCを用いて処置すると、腫瘍負荷の有意な減少、腫瘍細胞アポトーシスの増加、および腫瘍を持つマウスの生存の増加が導かれた。
本発明の発明者らは、Jurkat、Molt−4、およびSup−T1を含む、いくつかのヒト白血病およびリンパ腫細胞株を調べ、そしてこれらがCB2受容体を発現するが、CB1受容体を発現しないことを決定した。これらのヒト腫瘍細胞はまた、THC、HU−210、アナンダミド、およびCB2選択的アゴニスト、JWH−015が誘導するアポトーシスも受けやすかった。CB2アンタゴニスト、SR144528で前処理すると、THCが誘導するアポトーシスが部分的に逆転するため、この効果は、少なくとも部分的に、CB2受容体を通じて仲介された。in vitroで、初代急性リンパ芽球性白血病細胞をTHCとともに培養すると、細胞生存度が減少し、そしてアポトーシスが誘導された。したがって、免疫系の悪性腫瘍上に発現されるCB2カンナビノイド受容体は、アポトーシス誘導の潜在的なターゲットとして役立つことが可能である。CB2アゴニストは、向精神効果を欠いており、免疫起源の腫瘍を選択的にターゲティングしそして殺す、新規抗癌剤として役立ちうる。
CB2特異的アゴニストの一例、JWH−015は、式、(2−メチル−1−プロピル−1H−インドール−3−イル)−1−ナフタレニルメタノンを有し、分子量は327.43である。JWH−015は、DMSO中で10mMまで、そしてエタノール中で25mMまで溶解する。JWH−015は選択的CBアゴニストである(CHO細胞において、ヒト・クローン化CB受容体およびCB受容体で測定した際、K値は13.8nMおよび383nMである)。Griffinら(1999)Evidence for the presence of CB−like receptor on peripheral nerve terminals. Eur. J. Pharmacol. 339 53. Pertweeら(1999)Pharmacology of cannabinoid receptor ligands. Curr. Med. Chem. 6 635. Chinら(1999)The third transmembrane helix of the cannabinoid receptor plays a role in the selectivity of aminoalkylindoles for CB2, peripheral cannabinoid receptor. J. Pharmacol. Exp. Ther. 291 837を参照されたい。これらの参考文献はすべて、本明細書に援用される。
他の選択的CB2アゴニスト、特にレゾルシノールである化合物が、Wileyら(本明細書に援用される、J Pharmacol Exp Ther 2002 301:679−689)に解説される。本発明で使用するのに好ましい選択的CB2アゴニストは、CB2受容体に対して、CB1受容体に対する親和性の少なくとも5倍、より好ましくは少なくとも10倍、さらにより好ましくは少なくとも20倍、そして最も都合よくは100倍以上の親和性を有する。
したがって、本発明の第一の側面は、免疫系細胞の異常のため、療法の必要がある患者を治療する方法であって、CB2カンナビノイド受容体活性を有する化合物の療法的有効用量を投与することを含んでなる、前記方法を提供する。
好ましくは、異常は、免疫系の悪性腫瘍、自己免疫疾患、敗血症ショック、移植反応およびアレルギーである。最も好ましくは、異常は、白血病またはリンパ腫であり、特に、原発性(primary)急性リンパ芽球性白血病(ALL)である。
都合よくは、化合物は、THCなどの古典的なCB1受容体アゴニストに比較した際に、減少した向精神活性を有するCB2アゴニストである。
前述のCBアゴニスト化合物またはその配合物の投与には、経路を限定する必要はない。オプションには、経腸(例えば経口および直腸)または非経口(例えば鼻または肺への搬送、あるいは静脈、動脈、脳、脊椎、膀胱、腹膜、筋肉または皮下領域への注射)が含まれる。治療は、単回用量またはある期間に渡る複数用量からなることが可能である。投薬量は、好ましくは、医師によって決定されるであろうが、0.01mg〜1.0g/kg/日、例えば0.1〜500mg/kg/日であることが可能である。体表平方メートルあたりの用量で表すと、化合物は、1.0mg〜1.5g/m/日、例えば、3.0〜200.0mg/m/日で投与可能である。
本発明の化合物を単独で投与することが可能であるが、薬剤配合物として、1以上の許容しうるキャリアーおよび/または賦形剤とともに、提示することが好ましい。キャリアー(類)および/または賦形剤類は、本発明の化合物と適合するという意味で「許容しうる」ものでなければならないし、そしてそのレシピエントに有害であってはならない。
配合物(formulation)は、単位用量型で好適に提示可能であり、そして薬学技術分野に周知の方法のいずれによって調製することも可能である。単位用量型は、2.0mg〜2.0g、例えば5.0mg〜300.0mgの活性成分を含んでなることが可能である。こうした方法には、活性成分、すなわち本発明の化合物を、キャリアーおよび/または1以上の付属成分を構成する賦形剤と会合させる工程が含まれる。一般的に、配合物は、活性成分と液体キャリアーまたは細かく分割した固形キャリアーおよび/または賦形剤および/またはこれらの2つまたはすべてを、均一に、そして緊密に会合させて、そしてその後、必要であれば産物を形作る(shape)ことによって、調製される。
本発明にしたがった、経口投与に適した配合物は、各々、あらかじめ決定した量の活性成分を含有する、カプセル、カシェ剤または錠剤などの別個の単位として;粉末または顆粒として;水性液体または非水性液体中の溶液または懸濁物として;あるいは水中油液体エマルジョンまたは油中水液体エマルジョンとして、提示可能である。活性成分はまた、巨丸剤(bolus)、舐剤またはペースト剤としても提示可能である。
錠剤は、場合によって1以上の付属成分とともに、圧縮(compression)または成形(moulding)によって作成可能である。圧縮錠剤は、粉末または顆粒などの自由に流れる型の活性成分を、場合によって結合剤(例えばポビドン、ゼラチン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、潤滑剤、不活性希釈剤、保存剤、崩壊剤(例えばデンプングリコール酸ナトリウム、PVP、架橋ポビドン、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム)、界面活性剤または分散剤と混合して、適切な機械の中で圧縮することによって調製可能である。成形錠剤(moulded tablet)は、不活性液体希釈剤で湿らせた粉末化合物の混合物を、適切な機械の中で成形することによって作成可能である。場合によって、錠剤をコーティングするか、または錠剤に刻み目を付ける(scored)ことが可能であり、そして例えば多様な比率のヒドロキシプロピルメチルセルロースを用いて、望ましい放出プロフィールを提供して、中の活性成分の遅延放出または徐放を提供するように配合することが可能である。
口中の局所投与に適した配合物には、フレーバー化基剤、通常スクロースおよびアカシアまたはトラガカント中に活性成分を含んでなるロゼンジ;ゼラチンおよびグリセリン、またはスクロースおよびアカシアなどの不活性基剤中に活性成分を含んでなる香錠;および適切な液体キャリアー中に活性成分を含んでなる、うがい薬が含まれる。
非経口投与に適した配合物には、酸化防止剤、緩衝剤、静菌剤、および意図するレシピエントの血液と配合物を等張にすることが可能な溶質を含有することが可能な、水性および非水性無菌注射溶液;並びに懸濁剤および粘稠化剤を含むことが可能な、水性および非水性無菌懸濁物が含まれる。配合物(formulations)は、単位用量または多数用量容器、例えば密封アンプルおよびバイアル中に提示可能であり、そして使用直前に、無菌液体キャリアー、例えば注射用の水を添加することしか必要としない、フリーズドライ(凍結乾燥)状態で保管することが可能である。先に記載した種類の、無菌粉末、顆粒および錠剤から、即席の注射溶液および懸濁物を調製することが可能である。
好ましい単位用量配合物は、活性成分の一日用量または単位、一日下位用量またはその適切な部分を含有するものである。
上に特に言及する成分に加えて、本発明の配合物は、問題の配合物の種類を考慮して、当該技術分野において慣用的である他の剤を含むことが可能であり、例えば経口投与に適したものは、フレーバー剤を含むことが可能である。
本発明の第二の側面において、免疫系の異常、特に白血病およびリンパ腫などの免疫系の悪性腫瘍を治療するための医薬品製造のための、本発明の第一の側面の化合物の使用を提供する。
本発明の発明者らは、THCおよび他のカンナビノイドが、ネズミおよびヒト白血病およびリンパ腫細胞株とともに、初代ALL細胞においてアポトーシスを誘導可能であることを立証した。スクリーニングしたヒト腫瘍細胞株は、CB2受容体を発現したが、CB1受容体を発現せず、一方、ネズミ腫瘍は、CB1受容体およびCB2受容体両方を発現した。
CB2選択的アゴニストが腫瘍細胞でアポトーシスを誘導可能である限り、アポトーシスを誘導するには、CB2受容体を連結すれば十分である。ヒト腫瘍細胞株におけるTHC誘導アポトーシスは、今や、CB2アンタゴニストによって逆転されることが示されている。アポトーシスを誘導し、そして腫瘍負荷を減少させる能力によって立証されるように、THCは、in vitroだけでなく、in vivoでも有効であった。さらに、THC処置は、同系腫瘍を持つマウスのおよそ25%を治癒させることが可能であった。したがって、免疫起源の腫瘍細胞上のCB2受容体をターゲティングすると、こうした癌を治療する新規の、そして比較的非毒性のアプローチが提供される。
神経行動学的機能を制御する際のカンナビノイドおよびその受容体間の相互作用が、徹底的に研究されてきている。カンナビノイドはまた、免疫機構を改変することも示されてきているが、正確な機構は不明なままである。また、免疫細胞上のカンナビノイド受容体の生理学的機能、および免疫細胞制御においてエンドカンナビノイドが果たす役割も、未解明のままである。本発明の発明者らは、THCをC57BL/6マウスに投与すると、胸腺および脾臓の細胞性の顕著な減少につながり、これが免疫細胞におけるアポトーシスの誘導に起因することも立証した。
最近、カンナビノイドは、in vitroで、腫瘍細胞においてアポトーシスを誘導することが示されてきている(参考文献9、10、12、18、19を参照されたい)。総合すると、こうした研究によって、カンナビノイドを抗癌剤として使用しうることが示唆される。THCが正常リンパ球および形質転換リンパ球においてアポトーシスを誘導する正確な機構は不明なままである。THCおよび他のカンナビノイドは、2つの別個の機構によって作用しうると考えられる。その親油特性から、THCは細胞膜に直接挿入されることによって作用すると考えられた。しかし、まもなく、カンナビノイドの活性が非常に立体特異的であることがわかり、このことから、親油特性のみが、カンナビノイドの活性に関与しているのではないことが示唆された。それ以来、カンナビノイドの受容体が性質決定されてきている。これらの受容体は、44%の相同性しか共有しないが、試験したカンナビノイドの大部分は、どちらの受容体にも同様の結合親和性を示す(参考文献20)。
どちらの受容体もGタンパク質にカップリングしており、このことから、内因性カンナビノイドが細胞シグナル伝達に役割を果たしうることが示唆される(参考文献1)。したがって、免疫反応に対するTHCの観察される影響は、アポトーシスの誘導も含めて、これらの受容体を通じて開始されるシグナルによって仲介されうる可能性がある。例えば、Galve−Roperhら(参考文献12)は、C6神経膠腫細胞において、in vivoでTHCが誘導するアポトーシスが、カンナビノイド受容体依存経路を伴うことを立証した。
対照的に、他の研究者らは、C6神経膠腫または前立腺癌細胞モデルにおいて、THCが誘導するアポトーシスが、CB1受容体およびCB2受容体の関与と独立であることを示している。本研究において、いくつかの観察により、CB2受容体を連結すると、免疫起源の腫瘍においてアポトーシスを誘導可能であることが示唆された。例えば、JurkatおよびSup−T1などのヒト腫瘍細胞は、CB2受容体しか発現せず、そしてTHCが誘導するアポトーシスは、これらの腫瘍細胞において、CB2アンタゴニストによって、少なくとも部分的に阻害された。しかし、これらの研究は、免疫起源のネズミ腫瘍上のCB1受容体を連結してもまた、アポトーシスが誘導されるという可能性を除外しなかった。実際、本発明の発明者らは、EL−4腫瘍細胞にCB1アンタゴニストを添加してもまた、アポトーシスが阻害されうることも観察した。しかし、カンナビノイド受容体アンタゴニストが、逆アゴニストとして作用する可能性があり(参考文献21、22)、そしてそれによって代替経路を通じてアポトーシスを防止する可能性があることに注目しなければならない。このため、本発明の発明者らは、CB2受容体のみを発現するヒト細胞株を用い、そしてCB2アンタゴニストを用いてアポトーシスを誘導するには、CB2受容体の連結のみで十分であることを示した。
THCがサイトカインネットワークに影響を有することは周知である(参考文献23)。例えば、THCの存在またはCB1/CB2受容体の活性化は、フォルスコリンが誘導する環状アデノシン一リン酸(cAMP)の集積を遮断可能であり(参考文献24〜26)、そしてcAMPレベルの減少は、インターロイキン−2(IL−2)転写および分泌の抑制と相関する(参考文献27)。IL−2はアポトーシスの制御に重要な役割を果たす(参考文献28〜30)。したがって、THCに曝露された後、IL−2または他のサイトカインのレベルが減少することが、部分的にアポトーシス増加の原因となっている可能性がある。本発明の発明者らは、IL−2が、形質転換T細胞の自律増殖において、自己分泌増殖因子として作用しうることを立証した(参考文献31、32)。したがって、THCによるIL−2産生の阻害は、増殖減少およびアポトーシス性細胞死を導きうる。
CB1受容体は、中枢神経系とともに脳下垂体、免疫細胞、生殖組織、胃腸組織、心臓、肺、膀胱、および副腎で発現される(Berdyshevによって概説される、参考文献1)。対照的に、CB2受容体は、主に、T細胞、B細胞、ナチュラルキラー細胞、マクロファージ、好中球、およびマスト細胞を含む、免疫細胞に見られる(参考文献33、34)。
したがって、免疫細胞上のCB2受容体の選択的発現は、CB2アゴニストを用いてアポトーシスを誘導し、そしてそれによって免疫系の癌を治療する、新たな手段を提供することによって、免疫系の悪性腫瘍をターゲティングするユニークな機会を提供する。CB2選択的アゴニストを用いる利点はまた、こうした治療が、CB1アゴニストに特徴的な向精神効果を欠くという事実に基づいている。本研究において、すべて、カンナビノイドが誘導するアポトーシスに感受性であることが示された、免疫起源のいくつかのネズミおよびヒト腫瘍細胞株を無作為に選択したことに注目しなければならない。
本研究において、in vitroでアポトーシスを誘導したTHCの用量は、血清含有培地を用いると、10μM以上、そして血清不含培地中では3μM以上であることが見出された。同様の観察が他の研究者によってもなされ、彼らもまた、血清が存在すると、細胞死を誘導するのにTHCがより有効でないことに気付いた(参考文献17)。これは、アルブミンなどの血清タンパク質およびカンナビノイド間の直接の相互作用の結果であると考えられる(参考文献16)。初期の研究で、50mg/kgのTHCを注射したラットが、投与10時間以内に、血清中、10μM THCを示すことが示されたため(参考文献35)、本研究において、in vitroで用いたTHCの用量は、薬理学的に適切であった。また、これらの研究において、マウスには、2年間に渡って、500mg/kgを週5回という高用量が投与された。興味深いことに、こうした高用量にもかかわらず、投与ラットの生存率は対照ラットより高かった。また、THCで処置したマウスおよびラットにおいて、広い範囲の癌の発生率が用量依存方式で減少した(参考文献35)。
大部分の先の研究において、非リンパ腫瘍細胞株においてアポトーシスを誘導する際のTHCまたは他のカンナビノイドの効果は、曝露2日以上後でしか見られなかった(参考文献9、10、12、13)。対照的に、本研究において、我々は、早くも、THCとの培養4時間後に、リンパ腫瘍において、顕著なアポトーシス誘導を示すことが可能であった。これらのデータによって、リンパ腫瘍は、THCが誘導するアポトーシスに非常に感受性でありうることが示唆される。最近、アナンダミドが、ヒト神経芽細胞腫(CHP100)およびリンパ腫(U937)細胞においてアポトーシスを誘導することが示された(参考文献18、本明細書に援用される)。これらの著者らは、アナンダミドが誘導するアポトーシスが、カンナビノイド受容体と独立であり、そしてバニロイド受容体を通じて誘導されることを立証した。本研究において、我々もまた、アナンダミドは、スクリーニングしたリンパ細胞株においてアポトーシスを誘導するのに有効であることを観察した。
本研究において、我々は、THCが、in vitroだけでなく、in vivoでも、腫瘍細胞においてアポトーシスを誘導可能であることを観察した。さらに、THCは腫瘍負荷を減少させ、腫瘍を持つマウスの平均生存時間を延長するとともに、こうしたマウスの有意な比率を治癒させるのにも有効であった。THCは免疫抑制性であり、そしてEL−4は免疫原性腫瘍であるため(参考文献36)、THCの免疫抑制効果が宿主の抗腫瘍免疫と干渉した可能性があり、これが治癒の割合がより低かった原因である可能性がある。したがって、さらに操作して、抗腫瘍免疫の有意な抑制を引き起こすことなく、有意なアポトーシスを誘導するTHC用量にして、治癒率をさらに改善する治療措置の開発を提供する。
本研究は、アポトーシスを誘導するため、CB2受容体をターゲティングすることによって、免疫系の悪性腫瘍を治療する新規アプローチが提供されることを立証する。CB2受容体アゴニストを用いる利点は、これらが、精神活性特性を示さないことである。したがって、該方法で使用するのに好ましい化合物は、比較的低いCB1活性を有し、そしてより好ましくは、比較的低いバニロイド受容体活性を有する(例えばバニロイド活性より5倍高いCB2活性を有する)。CB2受容体は、もっぱら免疫細胞上にのみ発現されるため、CB2受容体アゴニストの使用は、非免疫細胞には毒性でないであろう。
本発明は、ここで、例示目的のみのため、以下の限定されない実施例、図および配列に言及して記載されるであろう。これらを踏まえて、本発明の範囲内に属するさらなる態様が、当業者には思い浮かぶであろう。
実験
材料および方法
マウス:成体(6〜8週齢)メスC57BL/6マウスを米国国立衛生研究所、メリーランド州ベセスダから購入した。マウスをポリエチレンケージで飼育し、そしてげっ歯類飼料および水を自由に与えた。74±2°Fの温度に維持し、そして12時間の明/暗周期に維持した部屋でマウスを飼育した。
試薬:米国国立薬物乱用研究所(メリーランド州ロックビル)からTHCを得て、そしてまず、ジメチルスルホキシド(DMSO;Sigma、ミズーリ州セントルイス)に溶解して、20mMの濃度とし、そして−20℃で保管した。in vitro研究用には組織培地に、そしてin vivo研究にはリン酸緩衝生理食塩水(PBS)に、THCをさらに希釈した。Sanofi Recherche(フランス・モンペリエ)からSR141716AおよびSR144528を得た。Tocris Cookson(ミズーリ州エリスビル)からHU−210、アナンダミド、WIN55212、およびJWH−015を得た。
細胞株:ネズミリンパ腫(EL−4およびLSA)、ネズミ肥満細胞腫(P815)、ネズミ黒色腫(B16F10)、8歳の男性から発展させたTリンパ芽球性白血病細胞株、Sup−T1、14歳の男性から生成された急性Tリンパ芽球性白血病細胞株、Jurkat、19歳の男性から樹立された急性Tリンパ芽球性白血病細胞株、Molt−4、およびヒト神経膠腫U251細胞株をすべて、5%ウシ胎児血清(FCS)、10mM HEPES、1mMグルタミン、40μg/ml硫酸ゲンタマイシン、および50μM 2−メルカプトエタノールを補ったRPMI1640培地(Gibco Laboratories、ニューヨーク州グランドアイランド)中で維持した。腫瘍細胞生存度およびアポトーシスに対するカンナビノイドアゴニストの影響を調べるアッセイでは、FCSの濃度は0%〜5%の範囲であった。
初代白血病細胞:ALLと診断された2人の患者から、末梢血試料を得た。試料をALL1およびALL2と称した。ALL1は、急性リンパ芽球性白血病共通抗原(CALLA)(CD10)陽性非B非T ALLと新規に診断された男性患者から得られた。ALL2は、末端デオキシヌクレオチジルトランスフェラーゼ(TdT)陽性T細胞ALLと新規に診断された女性患者から得られた。研究所のガイドラインにしたがってインフォームドコンセントを得て、そしてバージニア・コモンウェルス大学の研究所審査委員会から認可を得た。ヘルシンキ宣言にしたがって、コンセントを提供した。
リンパ芽球の含有量は、フローサイトメトリー解析によって決定した際、70%より多かった。フィコール・パック密度勾配遠心分離によって、単核細胞を単離した。本研究では、使用前に、試料を凍結保存して、そして液体窒素中で保管した。融解後の生存度を、トリパンブルー色素排除によって決定し、そしてこれは90%より高かった。
in vitroでの腫瘍細胞生存度に対するカンナビノイド受容体アゴニストの影響の測定:5%FCSを含有する培地または血清不含培地中で、腫瘍細胞を1x10細胞/mlに調整した。多様な濃度のカンナビノイド受容体アゴニストの存在下または非存在下で、2ml培地中、24ウェルプレート中で、細胞(1x10)を2〜24時間培養した。最後に、細胞を採取し、そしてPBS中で2回洗浄し、そしてトリパンブルー色素排除によって生存細胞数を決定した。
in vitroでカンナビノイドが誘導するアポトーシスの検出:上述のように、多様な濃度のTHCまたは他のカンナビノイド受容体アゴニストの存在下または非存在下で、24ウェルプレート中で、腫瘍細胞(1x10細胞/ウェル)を2〜24時間培養した。次に、細胞を採取し、PBS中で2回洗浄し、そして別の箇所に記載されるように、末端デオキシヌクレオチジルトランスフェラーゼが仲介する末端標識(TUNEL)法またはアネキシンV/ヨウ化プロピジウム(PI)法いずれかを用いて、アポトーシス誘導に関して解析した(参考文献14、15、本明細書に援用される)。TUNEL法を用いてアポトーシスを検出するため、細胞をPBSで2回洗浄し、そして室温で、4%p−ホルムアルデヒドで30分間固定した。細胞を次にPBSで洗浄し、氷上で2分間、透過処理し、そしてフルオレセインイソチオシアネート−dUTPおよびTdT(Boehringer Mannheim、インディアナ州インディアナポリス)と37℃および5%CO2で1時間インキュベーションした。アネキシンV/PI法を用いてアポトーシスを検出するため、細胞をPBSで2回洗浄し、そしてアネキシンVおよびPIで、室温で20分間染色した。細胞をPBSで2回洗浄した。TUNELアッセイおよびアネキシン/PIアッセイ両方において、フローサイトメトリー解析により細胞の蛍光を測定することによって、アポトーシスレベルを決定した。1試料あたり5000の細胞を解析した。
in vivoでの腫瘍細胞生存度およびアポトーシス誘導の測定:5匹のC57BL/6マウスの群に、0.2ml PBS中に懸濁した1x10 EL−4腫瘍細胞を腹腔内(IP)注射した。対照マウスには、PBSのみを投与した。10日後、マウスに多様な濃度のTHC(0、1、3、または5mg/kg IP)を注射した。マウスを24時間後に殺し、そして5.0ml PBSを注射し、その後、腹腔から腹腔液を吸引することによって、腹腔からEL−4腫瘍細胞を採取した。赤血球溶解溶液(Sigma)を用いて、混入した赤血球を除去し、そして腫瘍細胞をPBSで2回洗浄した。トリパンブルー色素排除によって、生存細胞数を決定し、そしてTUNELアッセイを用いて、アポトーシスを決定した。細胞がin vitroで増殖する能力によって、そしてその表現型(Thy1−、CD4−、CD8−)によって、腹腔中に腫瘍細胞が存在することを確認した。
EL−4に曝露したマウスの生存に対するTHCの影響:8匹のC57BL/6マウスの群に、体積100μlのPBS中の1x10 EL−4腫瘍細胞をIP注射した。腫瘍注射1日後、体積500μlのPBS中の5mg/kg THCを、14日間、毎日、マウスにIP注射した。対照マウスには、ビヒクル対照を注射した。病的状態の徴候に関して、マウスを毎日観察し、そして安楽死させた。60日より長く生き残ったマウスは、生存EL−4細胞(1x10)に再曝露し、そして腫瘍を拒絶しそして生き残る能力に関して試験した。
RNA単離および逆転写酵素−ポリメラーゼ連鎖反応(RT−PCR):RNeasyミニキット(Qiagen、カリフォルニア州バレンシア)を用いて、およそ1x10細胞からRNAを単離した。CB1およびCB2は、単一のエクソンにコードされるため、単離法にDNアーゼ消化を含んで、ゲノムDNAからCB1およびCB2がPCR増幅される可能性を制限した。第一鎖合成のテンプレートとして1μg RNAを用いて、Qiagen OmniScript RTキットでcDNAを調製した。プライマーH CB1 U(5’−CGTGGGCAGCCTGTTCCTCA−3’)およびH CB1 L(5’−CATGCGGGCTTGGTCTGG−3’)を用いてマウスおよびヒトCB1を増幅して、403bpの産物を得た。プライマーH CB2 U(5’−CGCCG−GAAGCCCTCATACC−3’)およびH CB2 L(5’−CCTCATTCGGGCCATTC−CTG−3’)を用いてヒトCB2を増幅して、522bpの産物を得た。M CB2 U(5’−CCGGAAAAGAGGATGGCAATGAAT−3’)およびM CB2 L(5’−CTGCTGAGCGCCCTGGAGAAC−3’)を用いてマウスCB2を増幅して、479bpの産物を得た。プライマーM BA U(5’−AAGGCCAACCGTGAAAAGATGACC−3’)およびM BAL(5’−ACCGCTCGTTGCCAATAGTGATGA−3’)、産物サイズ427bpのβ−アクチンを陽性対照として用いた。以下のパラメーターを用いて、PCR反応を行った:Applied Biosystems GeneAmp 9700(カリフォルニア州フォスターシティー)中、95℃15秒間、58℃15秒間、および72℃30秒間を35周期;その後、最後に72℃5分間。生じたPCR産物を1%アガロースゲル上で分離した。
結果:
EL−4、LSA、およびP815ネズミ腫瘍細胞におけるCB1受容体およびCB2受容体の発現:RT−PCRによって、CB1およびCB2カンナビノイド受容体mRNAの発現を決定した(図1)。この解析によって、3つのネズミ腫瘍細胞株がすべて、CB1 mRNAおよびCB2 mRNA両方を発現することが明らかになった。
in vitroで、EL−4、LSA、およびP815腫瘍細胞をTHCに曝露すると、生存度減少およびアポトーシス誘導が導かれる:THC曝露が、in vitroで、EL−4、LSA、およびP815腫瘍細胞の生存度に影響を有するかどうかを調べた。この目的に向けて、5%FCSを含有する培地中で、腫瘍細胞を培養し、そして多様な濃度のTHC(0、1、10、および20μM)に24時間曝露し、そしてトリパンブルー色素排除によって、生存度を決定した(図2A)。結果は、10μM以上の濃度のTHCに曝露すると、生存細胞数の有意な減少が導かれることを示した。次に、TUNEL染色により、THCで処理した腫瘍細胞を、アポトーシスの誘導に関して解析した(図2B)。
結果によって、THCが、in vitroで、3つの細胞株すべてにおいて、有意なアポトーシスを誘導することが立証された。総合すると、これらの結果によって、in vitroで、EL−4、LSA、およびP815腫瘍細胞をTHCに曝露すると、アポトーシスの誘導によって、有意な細胞殺傷が導かれることが示唆される。
THCが誘導する、細胞性に対する影響は、曝露時間および血清濃度に依存する:先の研究によって、THCの効力は、血清中の濃度に直接関連しうることが示唆された(参考文献16、17)。したがって、本発明の発明者らは、血清不含培地中で腫瘍細胞を培養すると、THCが誘導する腫瘍細胞の殺傷に影響があるかどうかを調べた。EL−4腫瘍細胞を多様な濃度のTHC(1、3、および5μM)またはビヒクルに、血清不含培地中で、4、8、または12時間曝露し、そして細胞生存度を決定することによって、これを達成した。結果は、血清不含培地中で細胞を培養することによって、腫瘍細胞生存度を減少させるのに必要なTHC濃度が、劇的に減少することを示した(図3A)。例えば、5μMという低濃度のTHCに、EL−4腫瘍細胞を4時間曝露すると、腫瘍細胞生存度の有意な減少(図3A)およびアポトーシス誘導の増加(図3B、C)が導かれた。また、12時間の時点で、3μMの濃度のTHCは、腫瘍細胞生存度の有意な減少を引き起こすことが可能であった(図3A)。図3Bおよび図3Cに示すデータは、TUNEL法およびアネキシン/PI法両方を用いて、THCが誘導するアポトーシスが明らかであったことを立証する。先の研究によって、アネキシンのみに関して陽性である細胞は、初期アポトーシス細胞に相当し、一方、アネキシンおよびPI両方に関して陽性である細胞は、後期アポトーシス/壊死細胞に相当し、そしてPIのみに関して陽性である細胞は、壊死細胞であることが示されてきている(参考文献15を参照されたい)。したがって、THCで処理した細胞の大部分は、死の初期または後期アポトーシス段階にあるようであった(図3C)。血清不含培地において、5μMの濃度のTHCで、腫瘍細胞殺傷を誘導するのに必要な時間が、4時間に有意に減少することにも注目した(図3A)。血清は、THCが誘導するアポトーシスに干渉するため、以下に続く実験はすべて、血清不含培地中で行った。
HU−210およびアナンダミドは、in vitroで、EL−4腫瘍細胞においてアポトーシスを誘導するが、WIN−55212は誘導しない:EL−4腫瘍細胞においてアポトーシスを誘導する能力に関して、3つのさらなるカンナビノイド受容体アゴニストを試験した。図4Aにおいて、EL−4腫瘍細胞を3μM THC、WIN55212、およびHU−210に4時間曝露した。その後、アネキシン/PI法を用いて、アポトーシスに関して細胞を解析した(図4A)。結果は、THCまたはHU−210に曝露すると、対照に比較して、アポトーシスの有意な増加が導かれることを示した。対照的に、3μM WIN55212に曝露すると、アポトーシスの誘導には有意な影響がなかった。さらに、アポトーシス誘導に対するアナンダミド曝露の影響を調べた(図4B)。EL−4腫瘍細胞を5μMおよび10μMのアナンダミドに4時間曝露した。TUNELアッセイを用いて、アポトーシスに関して細胞を解析した。結果は、5μMに曝露すると、アポトーシスのわずかな増加が導かれることを示した。
図1。EL−4、LSA、およびP815腫瘍細胞における、CB1 mRNAおよびCB2 mRNAの発現。RT−PCR解析によって、CB1 mRNAおよびCB2 mRNAの発現を決定した。EL−4、LSA、およびP815腫瘍細胞から、総RNAを単離した。mRNAを逆転写し、そしてCB1およびCB2に特異的なプライマーを用いたPCRによって増幅した。エチジウムブロミドで染色した単位複製配列の写真を示す。
図2。in vitroで、免疫起源のネズミ腫瘍細胞をTHCに曝露すると、細胞生存度の減少およびアポトーシスの誘導が導かれる。(A)多様な濃度のTHC(1、10、および20μM)またはビヒクルの存在下で、5%FCSを含有する培地中、EL−4、LSA、およびP815腫瘍細胞を24時間培養することによって、腫瘍細胞生存度に対するTHCの影響を決定した。トリパンブルー色素排除によって生存細胞数を決定した。データを、対照生存細胞数の割合として表した。(B)20μM THC(黒塗りのヒストグラム)またはビヒクル(白抜きのヒストグラム)の存在下で、5%FCSを含有する培地中、腫瘍細胞を24時間培養することによって、EL−4、LSA、およびP815腫瘍細胞におけるアポトーシスの誘導に対するTHCの影響を決定した。TUNEL法を用いて、アポトーシスを定量化し、そしてフローサイトメーターを用いて、細胞を解析した。10μMアナンダミドに曝露すると、有意なレベルのアポトーシスが導かれた。
THC処置によって、in vivoで腫瘍負荷減少およびアポトーシスが導かれる:in vivoで、腫瘍を持つマウスをTHCで処置すると、腫瘍細胞を殺すのに有効であるかどうかを調べた。この目的に向けて、C57BL/6マウスにEL−4腫瘍細胞(1x10)を注射した。腫瘍増殖第10日、マウスに多様な用量のTHC(1、3、または5mg/kg)またはビヒクルをIP注射した。1日後、マウスを殺し、そして腹腔に5ml PBSを注射した。腹腔液を吸引し、そして生存腫瘍細胞およびアポトーシスに関して解析した。データによって、THCが、腹腔に見られる生存腫瘍細胞数に、用量依存性の減少を引き起こすことが立証された(図5A)。THCは、1mg/kgで細胞性に減少を引き起こすのに失敗したが、3mg/kgおよび5mg/kgでは有効であった。
さらに、5mg/kgで処置したマウスから収集した細胞を、アポトーシスに関して解析すると、有意な比率(77.3%)の腫瘍細胞がアポトーシスを示した(図5B)。これらのデータによって、THCがin vivoでアポトーシスを誘導し、そしてEL−4腫瘍細胞を殺すのに有効であったことが示唆される。
THC処置は、腫瘍を持つマウスを治癒させうる:次に、THC処置が、EL−4腫瘍を持つマウスを治癒させうるかどうかを試験した。この目的に向けて、マウスにEL−4腫瘍細胞(1x10)を注射し、そしてその後、5mg/kgのTHCを14日間、毎日、注射した。生存に関してマウスを観察し、そして病的状態の徴候が示されたら、直ちに安楽死させた。結果は、THCで処置すると、生存の有意な増加が導かれることを示した(図6)。興味深いことに、25%のマウスは、腫瘍曝露を生き抜いた(図6)。また、これらのマウスは、特定の腫瘍への再曝露に対して抵抗性である限り、完全に治癒した(データ未提示)。総合すると、これらの結果によって、THCがin vivoで抗癌特性を発揮しうることが示唆される。
ヒトMolt−4、Jurkat、およびSup−T1腫瘍細胞株上のCB1およびCB2カンナビノイド受容体の発現:次に、ヒト白血病/リンパ腫細胞株が、カンナビノイド受容体を発現するかどうかを試験した。RT−PCR解析を用いて、CB1およびCB2カンナビノイド受容体mRNAの発現を測定した(図7)。結果は、スクリーニングした3つの細胞株がすべて、有意なレベルのCB2 mRNAを発現することを示した。しかし、ネズミ腫瘍細胞株と異なり、CB1 mRNAは、これらの3つの細胞株では検出されなかった。これらの実験において、CB1発現の陽性対照として、ヒト神経膠腫細胞株U251を用いた。
THC、HU−210、およびアナンダミドは、in vitroで、ヒト白血病およびリンパ腫細胞株においてアポトーシスを誘導する:次に、THCまたはHU−210にヒト白血病およびリンパ腫細胞株を曝露すると、アポトーシス誘導が導かれるかどうかを調べた。この目的に向けて、ヒト腫瘍細胞株Jurkat、Molt−4、およびSup−T1を、多様な濃度のTHC、HU−210(2.5、5、および10μM)、またはビヒクルに、4時間曝露し、そしてTUNEL法を用いて、アポトーシス誘導を決定した。結果は、Jurkat、Molt−4、およびSup−T1細胞株の曝露を示した(図3)。
THCは、血清不含培地中でより有効である:(A)多様な濃度のTHC(1、3、および5μM)またはビヒクルの存在下で、血清不含培地中、EL−4腫瘍細胞を、4、8、または12時間培養した。トリパンブルー色素排除によって、生存細胞数を決定した。データは、二つ組ウェルの平均±SEMを意味する。(B)ビヒクル対照(DMSO)またはTHC(5μM)の存在下で、血清不含培地中、EL−4腫瘍細胞を4時間培養した。TUNEL法を用いて、アポトーシス誘導レベルを決定した。(C)上述のように、THCと培養したEL−4細胞を、アネキシンV/PIで染色し、そしてフローサイトメーターを用いて解析した。図4。
THC、HU−210、およびアナンダミドは、in vitroで、EL−4腫瘍細胞においてアポトーシスを誘導するが、WIN55212は誘導しない:(A)ビヒクル、THC(3μM)、WIN55212(3μM)、およびHU−210(3μM)の存在下で、血清不含培地中、EL−4腫瘍細胞を4時間培養した。図3に記載するように、アネキシン/PI染色によって、アポトーシスレベルを定量化した。(B)ビヒクルまたはアナンダミド(5μMおよび10μM)の存在下で、血清不含培地中、EL−4腫瘍細胞を4時間培養した。TUNELアッセイによって、アポトーシスレベルを定量化した。5μM以上のTHCまたはHU−210は、有意なレベルのアポトーシスを導いた(図8A)。10μMの濃度のTHCおよび5μMの濃度のHU−210は、80%より高いアポトーシスを引き起こした(図8A)。
図8Bは、TUNELアッセイを用いた代表的な実験を示す。さらに、Molt−4腫瘍細胞におけるアポトーシス誘導に対する、アナンダミド曝露の影響を調べた。多様な濃度のアナンダミド(5、10、20、および40μM)の非存在下または存在下で、Molt−4腫瘍細胞を4時間培養した。TUNEL法を用いて、アポトーシスレベルを定量化した(図9)。結果は、20μM以上の濃度のアナンダミドが、Molt−4腫瘍細胞において、有意なレベルのアポトーシスを誘導することを示した。総合すると、これらのデータによって、THC、HU−210、およびアナンダミドが、多様なヒト白血病およびリンパ腫細胞株においてアポトーシスを誘導可能であることが示唆される。
THCが誘導する、生存細胞数の減少は、CB1およびCB2カンナビノイド受容体を通じて仲介される:スクリーニングされたヒト腫瘍細胞株は、CB2受容体を提示するが、CB1受容体を提示しないため、THCがアポトーシスを誘導するのに、CB2受容体を通じて作用するかどうかを試験した。この目的に向けて、CB2アンタゴニストまたはビヒクルの存在下で、JurkatおよびSup−T1細胞を5μM THCとともにインキュベーションした。4時間後、トリパンブルー色素排除によって、生存細胞数を決定した(図10)。結果は、THCに曝露すると、生存腫瘍細胞数に劇的な減少が導かれることを示した。しかし、細胞をCB2アンタゴニストとともに培養した場合、生存細胞数は有意に増加し、それによって、THCの影響は逆転された。総合すると、これらの結果によって、THCが誘導する、生存細胞数の減少およびアポトーシス誘導の増加が、CB2カンナビノイド受容体を通じて仲介されたことが示唆される。
in vitroで、JurkatおよびMolt−4腫瘍細胞をCB2受容体アゴニスト、JWH−015に曝露すると、生存度の減少およびアポトーシスの誘導が導かれる:次に、CB2選択的アゴニストに曝露すると、腫瘍細胞死およびアポトーシス誘導が導かれるかどうかを調べた。多様な濃度のCB2選択的アゴニスト、JWH−015(1、5、10、および20μM)またはビヒクルに、血清不含培地中、JurkatおよびMolt−4腫瘍細胞を24時間曝露した。結果は、Molt−4およびJurkat腫瘍細胞を5μM以上の濃度のJWH−015に曝露すると、生存腫瘍細胞数の有意な減少が導かれることを示した(図11A)。次に、JWH−015に曝露すると、アポトーシス誘導が導かれるかどうかを調べた。JurkatおよびMolt−4腫瘍細胞をJWH−015に24時間曝露し、そしてTUNELアッセイによって、アポトーシスを決定した(図11B)。結果は、JurkatおよびMolt−4腫瘍細胞を5μM JWH−015に曝露すると、アポトーシスの有意な誘導が導かれることを示した。総合すると、これらの結果によって、JurkatおよびMolt−4腫瘍細胞をCB2選択的アゴニストで処理すると、細胞生存度の有意な減少およびアポトーシスの誘導が導かれうることが示唆される。
THCは、in vitroで、初代ALL細胞においてアポトーシスを誘導する:次に、初代(primary)ALL細胞をTHCに曝露すると、腫瘍細胞生存度またはアポトーシス誘導に影響があるかどうかを調べた。この目的に向けて、ALLの2人の患者の末梢血から単離したリンパ芽球(ALL1およびALL2)を、多様な濃度のTHC(1、5、および10μM)またはビヒクル(DMSO)の存在下で、2時間培養した。トリパンブルー色素排除によって、生存細胞性を決定した。結果は、ALL試料を、5μM以上の濃度のTHCに曝露すると、生存度の有意な減少が生じることを示した(図12A)。さらに、TUNEL法を用いて、アポトーシスの誘導に対するTHC曝露の影響を調べ、そしてどちらのALL患者由来の細胞も5μM以上の濃度のTHCに曝露すると、アポトーシスの有意な誘導が導かれることを観察した(図12B)。
図5。THC処置は、in vivoで腫瘍負荷減少および腫瘍細胞アポトーシスを導く。C57BL/6マウスに、第0日、1x10 EL−4腫瘍細胞をIP注射した。第10日、マウスを多様な用量のTHC(1、3、または5mg/kg IP)またはビヒクルで処置した。1日後、腹腔を5ml PBSで勢いよく洗浄し、そして吸引によって腫瘍細胞を収集した。(A)トリパンブルー色素排除によって、細胞数を決定した。データは3匹のマウス群からの平均±SEMに相当する。(B)TUNEL法を用い、アポトーシスに関して、腹腔から回収した腫瘍細胞を試験した。黒塗りのヒストグラムは、THCに曝露した腫瘍細胞を示し、そして白抜きのヒストグラムはビヒクルに曝露した細胞を示す。
図6。THCで処置すると、EL−4腫瘍を持つマウスの生存が増加する:C57BL/6マウス(群あたり8匹)に、第0日、1x10 EL−4腫瘍細胞をIP注射した。第1日以降、IP経路によって、THC(5mg/kg)またはビヒクル対照で、マウスを毎日、14日間、処置した。生存および病的状態の徴候に関して、マウスを毎日観察した。示すデータは、3つの別個の実験の代表である。
図7。Molt−4、Jurkat、Sup−T1、およびU251ヒト腫瘍細胞におけるCB1 mRNAおよびCB2 mRNAの発現。RT−PCR解析によって、CB1およびCB2の発現を決定した。Molt−4、Jurkat、Sup−T1、およびU251腫瘍細胞から総RNAを単離した。mRNAを逆転写し、そしてCB1およびCB2に特異的なプライマーを用いたPCRによって増幅した。エチジウムブロミドで染色した単位複製配列の写真を示す。ALL細胞をアネキシンVおよびPIで染色することによって、これらの結果をさらに裏付けた。総合すると、これらの結果によって、初代ALL細胞をTHCに曝露すると、アポトーシス誘導に仲介される有意な腫瘍殺傷が導かれうることが示唆される。
図8。in vitroで、THCおよびHU−210に曝露すると、ヒトリンパ腫瘍においてアポトーシス誘導が導かれる。多様な濃度のTHC、HU−210(2.5、5、および10μM)またはビヒクルの存在下または非存在下で、血清不含培地中、ヒト腫瘍Molt−4、Jurkat、およびSup−T1を4時間培養した。(A)TUNEL法によってアポトーシス誘導を決定し、そしてアポトーシス細胞の割合をプロットした。(B)10μMのTHCまたはHU−210(黒塗りヒストグラム)またはビヒクル(白抜きヒストグラム)と培養したヒト腫瘍細胞を、TUNELアッセイを用いて、アポトーシスに関して解析した、代表的実験。
図9。in vitroで、アナンダミドに曝露すると、Molt−4腫瘍細胞においてアポトーシス誘導が導かれる。多様な濃度のアナンダミド(5、10、20、および40μM)またはビヒクルの存在下または非存在下で、血清不含培地中、Molt−4腫瘍細胞を4時間培養した。TUNEL法によって、アポトーシス誘導を決定した。Molt−4腫瘍細胞をアナンダミド(黒塗りヒストグラム)またはビヒクル(白抜きヒストグラム)と培養した、代表的な実験を示す。
図10。CB2受容体アンタゴニストは、THCの毒性を逆転させうる:THC(5μM)またはビヒクルの存在下、JurkatおよびSup−T1ヒト腫瘍細胞を4時間培養した。さらに、培養にCB2アンタゴニスト(5μM)を添加した。トリパンブルー色素排除によって、生存細胞数を決定した。データは、3つ組培養の平均±SEMに相当する。
図11。in vitroで、CB2選択的アゴニスト、JWH−015に曝露すると、JurkatおよびMolt−4腫瘍細胞において、細胞生存度の減少およびアポトーシスの誘導が導かれる。(A)多様な濃度のJWH−015(1、5、10、および20μM)またはビヒクルの存在下で、血清不含培地中、JurkatおよびMolt−4腫瘍細胞を24時間培養することによって、腫瘍細胞生存度に対するJWH−015の影響を決定した。トリパンブルー色素排除によって、生存細胞数を決定した。(B)5μM JWH−015(黒塗りヒストグラム)またはビヒクル(白抜きヒストグラム)の存在下で、血清不含培地中、腫瘍細胞を24時間培養することによって、JurkatおよびMolt−4腫瘍細胞におけるアポトーシス誘導に対する、JWH−015の影響を決定した。TUNEL法を用いてアポトーシスを定量化し、そしてフローサイトメーターを用いて、細胞を解析した。
図12。THCは、in vitroで、初代ALL細胞においてアポトーシスを誘導する。(A)多様な濃度のTHC(1、5、および10μM)またはビヒクルの存在下で、血清不含培地中、細胞を2時間培養することによって、初代ALL細胞生存度に対するTHCの影響を決定した。トリパンブルー色素排除によって、生存細胞数を決定した。(B)図2に記載するように、初代ALL細胞におけるアポトーシス誘導に対するTHCの影響を、TUNELアッセイによって決定した。上述のように、腫瘍細胞をTHC(黒塗りヒストグラム)またはビヒクル(白抜きヒストグラム)と培養した。
TUNEL法を用いてアポトーシスを定量化し、そしてフローサイトメーターを用いて、細胞を解析した。THC曝露後のアポトーシス細胞の割合を、各ヒストグラムに示す。
参考文献
Figure 2005516004
Figure 2005516004
Figure 2005516004
Figure 2005516004

Claims (11)

  1. 免疫系細胞の異常のため、療法の必要がある患者を治療する方法であって、CB2カンナビノイド受容体活性を有する化合物の療法的有効用量を投与することを含んでなる、前記方法。
  2. 異常が、免疫系の悪性腫瘍、自己免疫疾患、敗血症ショック、移植反応およびアレルギーからなる群より選択される、請求項1記載の方法。
  3. 異常が、白血病およびリンパ腫からなる群より選択される、請求項1記載の方法。
  4. 異常が原発性急性リンパ芽球性白血病(ALL)である、請求項1記載の方法。
  5. 化合物が、THCと比較した際に、減少した向精神活性を有するCB2アゴニストである、請求項1〜4のいずれか1項記載の方法。
  6. 選択的CB2アゴニストが、CB2受容体に対して、CB1受容体に対する親和性の少なくとも5倍の親和性を有するものから選択される、先行する請求項のいずれか1項記載の方法。
  7. 選択的CB2アゴニストが、CB2受容体に対して、CB1受容体に対する親和性の少なくとも10倍の親和性を有するものから選択される、請求項6記載の方法。
  8. 選択的CB2アゴニストが、CB2受容体に対して、CB1受容体に対する親和性の少なくとも20倍の親和性を有するものから選択される、請求項6記載の方法。
  9. 選択的CB2アゴニストが、CB2受容体に対して、CB1受容体に対する親和性の少なくとも100倍の親和性を有するものから選択される、請求項6記載の方法。
  10. 免疫系の異常、特に白血病およびリンパ腫などの免疫系の悪性腫瘍を治療するための医薬品製造のための、本発明の第一の側面の化合物の使用。
  11. 活性剤としてCB2アゴニストを含んでなる、免疫系の異常を治療するための薬剤組成物。
JP2003550776A 2001-12-07 2002-12-09 新形成の治療 Pending JP2005516004A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US33673201P 2001-12-07 2001-12-07
PCT/US2002/039310 WO2003049727A1 (en) 2001-12-07 2002-12-09 Treatment of neoplasia

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005516004A true JP2005516004A (ja) 2005-06-02
JP2005516004A5 JP2005516004A5 (ja) 2006-02-02

Family

ID=23317407

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003550776A Pending JP2005516004A (ja) 2001-12-07 2002-12-09 新形成の治療

Country Status (6)

Country Link
US (1) US20040259936A1 (ja)
EP (1) EP1461027A4 (ja)
JP (1) JP2005516004A (ja)
AU (1) AU2002357114B2 (ja)
CA (1) CA2468794A1 (ja)
WO (1) WO2003049727A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010509365A (ja) * 2006-11-13 2010-03-25 ノバルティス アーゲー Ksp阻害剤としての置換ピラゾールおよびトリアゾール化合物

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7632955B2 (en) * 2001-12-13 2009-12-15 National Health Research Institutes Indole compounds
US7528165B2 (en) * 2001-12-13 2009-05-05 National Health Research Institutes Indole compounds
WO2005023232A2 (en) * 2003-09-04 2005-03-17 Affibody Ab Therapeutic, screening and diagnostic methods based on the effect of cb1 receptor modulation on lymphoproliferative disorders.
WO2005100987A1 (ja) 2004-04-12 2005-10-27 Takeda Pharmaceutical Company Limited Gタンパク質共役型レセプタータンパク質の新規リガンドとその用途
TW200843761A (en) 2004-10-28 2008-11-16 Shionogi & Co 3-carbamoyl-2-pyridone derivatives
US7456289B2 (en) * 2004-12-31 2008-11-25 National Health Research Institutes Anti-tumor compounds
EP2470508A1 (en) 2009-08-28 2012-07-04 Arena Pharmaceuticals, Inc. Cannabinoid receptor modulators
EP2534137B1 (en) 2010-02-08 2015-09-16 Allergan, Inc. Pyridazine derivatives useful as cannabinoid-2 agonists
AU2012222149B2 (en) 2011-02-25 2017-06-29 Arena Pharmaceuticals, Inc. Cannabinoid receptor modulators
DK3395812T3 (da) 2011-02-25 2022-11-28 Arena Pharm Inc Krystallinske former og fremgangsmåder til fremstilling af kondenserede azacykler (cannabinoid-receptor-modulatorer)
WO2012116277A1 (en) 2011-02-25 2012-08-30 Arena Pharmaceuticals, Inc. Cannabinoid receptor modulators
WO2016085941A1 (en) 2014-11-25 2016-06-02 Arena Pharmaceuticals, Inc. Processes for the preparation of cannabinoid receptor modulators
CN114096241A (zh) * 2019-05-16 2022-02-25 技术研究及发展基金有限公司 大麻素及其用途
CN115282279B (zh) * 2022-08-08 2024-03-12 暨南大学附属第一医院(广州华侨医院) CNR2通过介导DCs成熟及功能作为脓毒症急性肺损伤治疗靶点的应用

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IT1271266B (it) * 1994-12-14 1997-05-27 Valle Francesco Della Impiego terapeutico di ammidi di acidi mono e bicarbossilici con amminoalcoli,selettivamente attive sul recettore periferico dei cannabinoidi
FR2735774B1 (fr) * 1995-06-21 1997-09-12 Sanofi Sa Utilisation de composes agonistes du recepteur cb2 humain pour la preparation de medicaments immunomodulateurs, nouveaux composes agonistes du recepteur cb2 et les compositions pharmaceutiques les contenant
EP1076653B1 (en) * 1998-05-04 2004-09-29 The University of Connecticut Novel cannabinoids selective for the cb2 receptor
MXPA02005100A (es) * 1999-10-18 2003-09-25 Alexipharma Inc Derivados de pirazol antagonistas de receptor de canabinoide.
FR2800372B1 (fr) * 1999-11-03 2001-12-07 Sanofi Synthelabo Derives tricycliques d'acide 1-benzylpyrazole-3- carboxylique, leur preparation, les medicaments en contenant
CA2399791A1 (en) * 2000-02-11 2001-08-16 Bristol-Myers Squibb Company Cannabinoid receptor modulators, their processes of preparation, and use of cannabinoid receptor modulators in treating respiratory and non-respiratory diseases

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010509365A (ja) * 2006-11-13 2010-03-25 ノバルティス アーゲー Ksp阻害剤としての置換ピラゾールおよびトリアゾール化合物

Also Published As

Publication number Publication date
EP1461027A1 (en) 2004-09-29
AU2002357114A1 (en) 2003-06-23
WO2003049727A1 (en) 2003-06-19
US20040259936A1 (en) 2004-12-23
AU2002357114B2 (en) 2008-07-24
EP1461027A4 (en) 2005-09-07
CA2468794A1 (en) 2003-06-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
McKallip et al. Targeting CB2 cannabinoid receptors as a novel therapy to treat malignant lymphoblastic disease
JP2005516004A (ja) 新形成の治療
Ke et al. Noscapine inhibits tumor growth with little toxicity to normal tissues or inhibition of immune responses
JP5027369B2 (ja) 腫瘍を治療する方法
TWI243672B (en) New use of compounds as antibacterial agents
US8841319B2 (en) Use of 3-(indolyl)- or 3-(azaindolyl)-4-arylmaleimide derivatives in leukemia management
EP1303265B1 (en) Use of cox-2 inhibitors as immunostimulants in the treatment of hiv or aids
JP6000313B2 (ja) 3,3’−ジインドリルメタン免疫活性化組成物
JP2002544229A (ja) 癌の化学的予防および治療のために組み合わせたdfmoおよびセレコキシブ
Kumar et al. Antileukemic activity and cellular effects of the antimalarial agent artesunate in acute myeloid leukemia
ITMI971789A1 (it) Farmaco attivo nel ridurre la produzione di proteina mcp-1
Liu et al. Effect of auranofin, an antirheumatic drug, on neutrophil apoptosis
Ben-Eliyahu et al. Timing within the oestrous cycle modulates adrenergic suppression of NK activity and resistance to metastasis: possible clinical implications
JPH06234636A (ja) インターロイキン8を阻害するためのレフルノミドの使用
CN106916164A (zh) 噻唑并嘧啶酮类ido1抑制剂及其医药用途
AU2002252338B2 (en) Taurine compounds
US11541030B2 (en) Methods for the treatment of inflammation associated with infection
Helvaci et al. Smoking and sickle cell diseases
JPH11286455A (ja) 骨髄異形成症候群治療薬
Ogino et al. Indomethacin acts as an antitumor and anticachexic agent in colon 26-bearing CDF 1 mice
Wang et al. Selective Inhibition of Natural Killer but not Natural Cytotoxic Activity in a Cloned Cell Line by Delta‐9‐Tetrahydrocannabinol
AU2001270902B2 (en) Use of COX-2 inhibitors for preventing immunodeficiency
JP2014058497A (ja) 炎症抑制用ベンゾキノン系化合物、ならびに、それを用いた医薬組成物およびサプリメント
Kaza Mechanisms of AT101 [(-)-gossypol] induced cytotoxicity in malignant peripheral nerve sheath tumors
INAMSC Team Indonesia International (bio) Medical Students' Congress 2013 Abstracts

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051209

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051209

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090205

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20090501

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20090513

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090805

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20090805

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20091009