JP2005515220A - 超臨界流体中におけるアルファ−メチレンラクトン類の合成 - Google Patents

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Abstract

超臨界流体中においてホルムアルデヒドを添加することによってブチロラクトンおよびバレロラクトンからアルファ−メチレンラクトンを製造する。

Description

本発明は、超臨界流体中において触媒の存在下でホルムアルデヒドを添加することによってラクトン類からα−メチレンラクトン類を製造する方法に関する。
アルファ−メチレンラクトン類の合成をテーマとした研究はこれまでも集中的に行われてきた。特にα−メチレン−γ−ブチロラクトン基は生物学的に重要な多くのセスキテルペン類の重要な構造的特徴となっている。またα−メチレン−γ−ブチロラクトン類は、ホモポリマーにもコポリマーにも重要なモノマーとなり得ることが認められている。現行の合成経路のなかには、収率が低く、副生成物を形成し、しかも出発物質が高価であるという難点を抱えるものもある。高転化率/高収率が得られる商業的に利用可能な合成経路が求められている。
α−メチレン−γ−ブチロラクトンを合成する手法は本質的にどれも液相法である。特許文献1および特許文献2には気相法に関する記載がある。液相法としては、非特許文献1、特許文献3、および特許文献4が挙げられる。超臨界流体(SCF)を用いてラクトン類からメチレンラクトン類を合成することは未だ報告されていない。
本方法は、SCFを反応溶媒として利用することによる幾つかの利点を生かした処理を提供することによって当該技術が向上することを示すものである。SCFは化学変化を起こさせるのに魅力的な媒体である。その主な理由は、単一の溶液の溶媒特性および輸送特性を比較的小さな温度または圧力変化で大幅に連続的に変化させられることにある。また、SCFが密度を変化させることも、溶質の化学ポテンシャル、したがって反応速度および平衡定数に影響を及ぼす。したがって、流体の密度に依存する様々な特性を調整することによって、溶媒環境を反応の特定の用途に合わせて最適化することができる。化学反応および触媒反応における超臨界流体媒体の利点およびその用途に関する解説は非特許文献2を参照されたい。
流体は、系の温度および圧力が臨界温度(T)および臨界圧力(P)で定められる臨界点に相当する値を超えると超臨界流体状態になる。この領域における特異な物性を利用する場合のほとんどが、換算物性(reduced property)であるT(=T/T)を約1.0〜1.1、P(=P/P)を約1〜2の範囲としてSCFを有用に利用している。しかしながら、SCF溶媒によって得られる潜在的利点の多くは温度および圧力がやや亜臨界となる条件下でも達成することが可能である。
SCF反応媒体の主な利点の一つは、温度または圧力をどちらか一方でも変化させることによってその密度を液体様から気体様の値まで連続的に変化させられることにあり、SCF媒体の溶媒強度は、この連続的に変化する溶液密度に第一近似的に相関づけることができる。この領域内においては、密度に依存する様々な物性(例えば溶媒の極性)も同様に連続的に変化する。一般にSCFは臨界点近傍において液体様の密度および溶媒強度を有するが、輸送特性(物質、運動量、および熱拡散率)は気体と液体の中間のものを示す。
気体の反応物はSCFと完全に相溶するので、SCF反応媒体中におけるそれらの濃度は従来の液体溶媒中で得られるものに比べて、たとえ相当な圧力下においても著しく高いものになる。SCF媒体中においては、このように反応物の濃度がより高くなることに加えて成分の拡散率が高くなり、しかも系の粘性が比較的低いことから、物質移動速度を液体溶媒中に比べて大幅に増大させることが可能になる。このことによって、反応器中における化学反応速度を物質移動支配から速度支配に移行できる可能性がある。同様に、気体反応物の液体溶媒への溶解度も、溶媒を高密度な超臨界流体と一緒に体積膨張させ(それにより物質移動速度を同様に増大させ)ることによって増大させることができる。物質移動を促すことによって残留溶媒の除去を促進することも可能となる。
SCF方式で化学変化を起こすのに有望な溶媒を選択する場合は、化学的不活性さ、コスト、毒性などの典型的な要素に加えて、臨界温度を考慮しなければならない。これを実用に供する場合、熱的および触媒的な化学反応を行えるのは比較的狭い温度範囲に限られる。温度がより低いと満足な反応速度が得られず、温度がより高い場合は選択性および収率損失が顕著になる上に触媒が失活する可能性がある。このような温度最適化を行うに当たって、実用的な溶媒密度およびそれに対応する密度依存的な物性を得るためには、反応系の混合物の臨界点近傍で操作を実施したい(そうすることにより、SCFを操作することによって得られる潜在的利点が十分に生かせる)という一般的な要望とうまくバランスをとることが必要である。この操作に適切な範囲(operating window)を定めるためには、溶媒の臨界温度に大きく左右される反応混合物の相挙動が根本的に重要となってくるため、所望の相挙動が得られる溶媒を選択しなければならない。また、SCF系の相挙動を操作して共存する相の数および組成を調整することによって、反応の効果も、反応混合物からの生成物または均一触媒の分離も操作することができる。最後に、共溶媒の添加を有効に利用して特定の溶質の相互作用を利用することによって、例えば溶質の溶解度を増大させたり、反応の選択性や平衡に影響を与えることができる。
特開平10−120672号公報 米国特許第6,313,318B1号明細書 米国特許第5,166,357号明細書 米国特許第6,232,474B1号明細書 マレー(Murray)ら、合成(Synthesis)、1985年、第1巻、p.35−38 ハッチェンソン,ケー・ダブリュ(Hutchenson,K.W.)、「超臨界流体媒体中における有機化学反応および触媒反応(Organic Chemical Reactions and Catalysis in Supercritical Fluid Media)」、材料科学および工学における超臨界流体技術(Supercritical Fluid Technology in Materials Science and Engineering)に収録、ワイ−ピー・サン(Y.−P.Sun)編、マーセル・デッカー(Marcel Dekker)、ニューヨーク(New York)、2002年、p.87−187
SCFが媒介する反応工程を用いることの理由としてよく引き合いに出されるのが、この反応媒体を使用することによって安全面、健康面、および環境面への影響が典型的な有機溶媒に比べて小さくなることが期待されることである。特に二酸化炭素は環境に優しく、無毒、不燃性、かつ安価であることが一般に認められており、比較的温和な温度でSCF溶媒として使用するのに好適である。しかしながら、COよりも溶解性に優れ、しかも従来の液体有機溶媒に比べて有益な効果をもたらす可能性のある実用的なSCF溶媒は他にも種々ある。
本発明は、式IIのα−メチレンラクトンを調製するための方法であって、式I、
Figure 2005515220
(式中、nは1〜11であり、R、R、R、およびRは独立して、水素、ヒドロカルビルまたは置換されたヒドロカルビル、非置換または置換されたC〜C18アルキル、非置換または置換されたアルケニル、非置換または置換されたシクロアルキル、少なくとも1個のヘテロ原子を含む非置換または置換されたシクロアルキル、非置換または置換された芳香環、および少なくとも1個のヘテロ原子を含む非置換または置換された芳香環よりなる群から選択され、場合により、R、R、R、およびRのうちの任意の2つが一緒になって環を形成していてもよい)のラクトンおよびホルムアルデヒドを触媒の存在下で超臨界流体中において加熱することを含んでなる方法を対象とするものである。好ましくは、R、R、およびRは水素であり、かつnは1である。より好ましくは、式Iのラクトンはγ−バレロラクトンであり、かつ式IIのα−メチレンラクトンはα−メチレン−γ−バレロラクトンであり、また、式Iのラクトンはγ−ブチロラクトンであり、かつ式IIのα−メチレンラクトンはα−メチレン−γ−ブチロラクトンである。
好ましくは、超臨界溶媒は、二酸化炭素であるか、または場合によりCl、F、もしくはBrで置換されていてもよいC1〜C6アルカンであり、より好ましくは、二酸化炭素、トリフルオロメタン、ペンタン、またはプロパンである。
本開示に関しては、専門用語および略称を幾つか活用するものとする。以下にその定義を示す。
「α−メチレン−γ−ブチロラクトン」をMBLと省略し、
「γ−ブチロラクトン」をGBLと省略し、
「γ−バレロラクトン」をGVLと省略し、
「α−メチレン−γ−バレロラクトン」をMVLガンマ−バレロラクトンアルファ−メチレン−ガンマ−バレロラクション(valerolaction)と省略する。
「ガスクロマトグラフィー」をGCと省略する。
「核磁気共鳴」をNMRと省略する。
「分子量」をMWと省略する。
「質量分析」を「MS」と省略する。
「超臨界流体」をSCFと省略する。
本明細書において「アルキル」とは、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、ならびにブチル、ペンチル、およびヘキシルの各種異性体などの直鎖または分枝のアルキル基を意味する。オクタデシル(これを含める)までの異性体もすべて含まれる。
本明細書において「アルケニル」とは、直鎖または分枝の不飽和アルキルを意味する。
本明細書において「ヒドロカルビル」とは、炭素および水素のみを含む1価の基を意味する。別段の指定がない限り本明細書においては、ヒドロカルビル基は好ましくは1〜約30個の炭素原子を含む。
本明細書において「置換された」とは、ある基が1つもしくはそれ以上の置換基(これらは、このような基を含む化合物が曝されるプロセス条件下においても不活性である)を含むことを意味する。この置換基がこの処理を実質的に妨げることもない。別段の指定がない限り本明細書においては、置換されたヒドロカルビル基は好ましくは1〜約30個の炭素原子を含む。「置換された」の意味には複素芳香環が含まれる。
本発明は、式IIのα−メチレンラクトンを調製するための方法であって、式I、
Figure 2005515220
(式中、nは1〜11であり、R、R、R、およびRは独立して、水素、ヒドロカルビルまたは置換されたヒドロカルビル、非置換または置換されたC〜C18アルキル、非置換または置換されたアルケニル、非置換または置換されたシクロアルキル、少なくとも1個のヘテロ原子を含む非置換または置換されたシクロアルキル、非置換または置換された芳香環、および少なくとも1個のヘテロ原子を含む非置換または置換された芳香環よりなる群から選択され、場合により、R、R、R、およびRのうちの任意の2つが一緒になって環を形成していてもよい)のラクトンおよびホルムアルデヒドを触媒の存在下で超臨界流体中において加熱することを含んでなる方法に関するものである。好ましくは、R、R、およびRは水素である。より好ましくは、式Iのラクトンはγ−バレロラクトンであり、かつ式IIのα−メチレンラクトンはα−メチレン−γ−バレロラクトンであり、また、式Iのラクトンはγ−ブチロラクトンであり、かつ式IIのα−メチレンラクトンはα−メチレン−γ−ブチロラクトンである。
本明細書において、「超臨界流体」(SCF)とは、ある物質または物質の混合物がその物質または物質の混合物の臨界温度および臨界圧力を超えて存在するときの物質の状態を指す。純物質の場合は、気相および液相が共存できる限界点が臨界温度および臨界圧力である。純物質が臨界温度を超えると、加えられた圧力にかかわらず液体を形成しなくなる。この臨界温度(気相と液相とが合わさった状態に相当する)から臨界圧および臨界モル体積も同様に定まる。多成分混合物の場合はこれよりも複雑になるが、この場合も同様に、共存する気相と液相の性質が区別できなくなる状態が混合物の臨界状態であると見なされる。実際はこの臨界点よりもやや低い温度および圧力下にある膨張液体領域(expanded liquid region)においてSCF状態に特徴的な多くの望ましい特性が達成される。したがって本文献においては、以下に定義するような「近臨界流体(near−critical fluid)」も「超臨界流体」という用語に含める。超臨界流体に関する解説は、カーク−オスマ−化学工学事典(Kirk−Othmer Encycl.of Chem.Technology)、第4版、第23巻、p.452〜477、を参照されたい。
これは重要なことであるが、当該物質は、実際に物質の状態変化が起こる条件になる前から超臨界流体の物性の多くを示し始める。この現象は物質の他の状態変化(例えば水を沸点まで加熱する場合)に類似している。水は沸騰する温度に到達する直前に、分子運動的にも、エネルギー的にも、そして勿論温度的な観点から見ても、これからなろうとしている水蒸気に似た挙動を示す。液体や気体が超臨界流体になる直前もこれと同様に、これからなろうとしている超臨界流体の物性および特性の一部(密度、粘度、拡散率、溶解度等)を示し始める。流体が臨界温度以下にあり、かつその特性が超臨界流体のものに近づき始めている場合、この混合物を「近臨界流体」と称する。したがって本文献における「近臨界流体」には、流体の温度が臨界温度の約75%〜臨界温度の約100%、かつ圧力が臨界圧力の約25%〜臨界圧力の約100%の状態が含まれる。
超臨界流体は気体と液体の中間の性質を示す。SCFの重要な特徴は、温度もしくは圧力のいずれか一方または両方を変化させることによって流体の密度を液体様から気体様の密度まで連続的に変化させられることにある。この領域内においては、密度に依存する様々な物性も同様に似たような連続的変化をする。このような特性を幾つか挙げると、溶媒強度(SCF媒体中における様々な物質の溶解度から分かる)、極性、粘度、拡散率、熱容量、熱伝導率、等温圧縮性、膨張性、収縮性、流動性、分子の充填などがあるが、これらに限定されるものではない。SCFの密度が変化することによって、溶質の化学ポテンシャル、したがって反応速度および平衡定数も影響を受ける。したがって、流体の密度に依存する様々な特性を調整することによって、SCF媒体中の溶媒環境を反応の特定の用途に合わせて最適化することができる。
本発明の方法に使用するSCFは、反応物および生成物のいずれに対しても不活性であれば任意の好適なものであってもよく、二酸化炭素、一酸化二窒素、六フッ化硫黄、フルオロメタン、トリフルオロメタン、テトラフルオロメタン、エタン、エチレン、プロパン、プロパノール、イソプロパノール、プロピレン、ブタン、ブタノール、イソブタン、イソブテン、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、o−キシレン、水、およびこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。好ましくは、超臨界流体は、二酸化炭素、または場合によりCl、F、もしくはBrで置換されていてもよいC1〜C6アルカンである。より好ましくは、超臨界流体は、二酸化炭素、トリフルオロメタン、ペンタン、またはプロパンである。
ホルムアルデヒドは本発明の一成分である。ホルムアルデヒドは、溶液(ホルマリン)として、またはオリゴマー、環状オリゴマー、ホルムアルデヒドアセタール、ホルムアルデヒドヘミアセタール、もしくはホルムアルデヒドポリマーの形態を含む様々な形態で供給してもよい。「ホルムアルデヒドアセタール」および「ホルムアルデヒドヘミアセタール」とは、パラホルムアルデヒドとエタノール(しかしこれに限定するわけではない)とを反応させるなど、ホルムアルデヒドとアルコールとを反応させることによって形成されるアセタールおよびヘミアセタールを意味する。ホルムアルデヒドのポリマーはより一般的にはポリアセタールと呼ばれ、−(CHO)−単位すなわち基の繰り返しを含む線状のポリマー鎖を含むかまたはこれを特徴とする。本発明の組成物中に好適なホルムアルデヒドのポリマーは、熱劣化に対する安定化(例えば、線状ポリマー鎖の末端を安定化末端基(stabilizing end−group)を用いて末端封止することによる)が施されていないポリオキシメチレンである。したがって、好ましいホルムアルデヒドのポリマーはパラホルムアルデヒドである。これは分子量がより低い線状ポリマーであり、微粉末として市販されている。これ以外に好適なホルムアルデヒドのポリマーは、例えばホルムアルデヒドの三量体であるトリオキサンである。米国特許第2,768,994号明細書にはホルムアルデヒドのポリマーに関する一般的な説明がある。イー・アイ・デュポン・ドゥ・ヌムール・アンド・カンパニー・インコーポレーテッド(E.I.duPont deNemours and Company,Inc)からは、異なる種類のポリマーがデルリン(Delrin)(登録商標)の登録商標で販売されている。
好ましくは、本発明において使用するホルムアルデヒドは、トリオキサン、ホルマリン、無水ホルムアルデヒド、ホルムアルデヒドオリゴマー、ホルムアルデヒド環状オリゴマー、ホルムアルデヒドアセタール、ホルムアルデヒドヘミアセタール、およびホルムアルデヒドポリマーの形態にあり、より好ましくは、ホルムアルデヒドは、トリオキサン、ホルマリン、ホルムアルデヒドヘミアセタール、またはパラホルムアルデヒドの形態にある。式Iのラクトン、ホルムアルデヒド、およびSCFは均一相中にあってもよい。別法として、式Iのラクトン、ホルムアルデヒド、および溶媒は、固体触媒上の異なる2相(1つは超臨界)中にあってもよい。また、ホルムアルデヒドは、ホルムアルデヒドの前駆体または別の形態から、in situで、またはその他の反応物と接触させる直前に調製してもよい。
場合により、本発明の触媒を塩基性触媒としてもよい。好適な塩基性触媒の定義は、ブレンステッド(Broensted)が定義したように、プロトンを受容することができる物質としても、ルイス(Lewis)が定義したように、原子、分子、またはイオンと共有結合を形成することができる非共有電子対を有する物質としても、いずれであってもよい。塩基性触媒のさらなる定義、および具体的な触媒が塩基性であるか否かを決定する方法が、タナベ.K(Tanabe,K)著、触媒反応:その科学および技術(Catalysis:Science and Technology)、第2巻、アンダーソン,ジェー(Anderson,J.)およびブダート,エム(Boudart,M.)編、シュプリンガー−フェールラーク(Springer−Verlag)、ニューヨーク、1981年、p.232〜273、に説明されている。
本発明の塩基性触媒は、元素周期律表の第I族、第II族、およびランタノイド族の元素から選択される。好ましくは、塩基性触媒は、カリウム、ルビジウム、セシウム、カルシウム、バリウム、またはこれらの混合物である。触媒は、炭酸塩、炭酸水素塩、酸化物、水酸化物、酢酸塩、リン酸塩、これらの混合物等の塩の形態であってもよい。これらは粉末状、粒状、もしくは他の粒子形態で使用しても、あるいは触媒反応技術分野において慣用されている本質的に不活性な担体上に担持してもよい。触媒は市販されているものであってもよく、また、当該技術分野において知られている任意の方法で調製することもできる。担持させる場合の好ましい方法の1つは、1種もしくはそれ以上の前駆体(典型的には金属塩)をインシピアント・ウェットネス法(incipient wetness)によって触媒担体に含浸させた後に焼成することを含むものである。
代表的な前駆体として、カリウム、セシウム、カルシウム、バリウム、ナトリウム、ランタン、マグネシウム、カドミウム、ルビジウム、リチウム、およびストロンチウムの炭酸塩、炭酸水素塩、酸化物、水酸化物、酢酸塩、およびリン酸塩、ならびにこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。好ましい前駆体は、炭酸カリウム、水酸化リチウム、酢酸バリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、酢酸ルビジウム、リン酸カリウム、酢酸セシウム、酢酸カルシウム、および酢酸カリウムである。
本発明の触媒は、触媒添加剤および触媒の効率を高めるであろう助触媒をさらに含んでなるものであってもよい。このような材料を使用することは一般的であり、当該技術分野においてよく知られている(例えば、カーク−オスマー化学工学事典、第5巻、ハウ−グラント(Howe−Grant)編、ジョン・ウィリー・アンド・サンズ(John Wiley&Sons)、ニューヨーク、1993年、p326〜346、およびウルマン工業化学辞典(Ulmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry)、第A5巻、ゲルハルツ(Gerhartz)ら編、ブイ・シー・エイチ・パブリッシャーズ(VCH Publishers)、ニューヨーク、1986年、p.337〜346、を参照されたい(これら双方を本明細書の一部を構成するものとしてここに援用する))。本発明に特に有用な助触媒として、Au、Na、K、Cs、Ba、Re、Fe、およびCrが挙げられるが、これらに限定されるものではない。助触媒の相対的な割合は様々であろう。助触媒の有用な量は、触媒の重量の約0.01%〜約50%であろう。
本発明の触媒は担持されていても担持されていなくてもよい。担体を所望する場合の好適な担体としては、シリカ、チタニア、ジルコニア、アルミナ、炭素、各種ゼオライト、およびこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。担体を金属触媒で処理する際によく利用される技法は、ビー・シー・ゲイツ(B.C.Gates)著、不均一触媒反応(Heterogeneous Catalysis)、第2巻、ビー・エル・シャピロ(B.L.Shapiro)編、テキサス・エー・アンド・エム・ユニバーシティ・プレス(Texas A&M University Press)、テキサス州カレッジステーション(College Station,TX)、1984年、p.1〜29、に記載されている。
反応温度は約70℃〜約400℃の範囲としてもよく、好ましい範囲は約100℃〜約350℃である。より好ましい範囲は、約200℃〜約350℃である。圧力は、そのときの反応条件下において超臨界または近臨界状態を達成するのに必要な圧力の範囲である。反応圧力の範囲を約5〜約60MPaとしてもよく、好ましい範囲は約15〜約40MPaである。接触時間は、所望の収率および選択性が達成されるように選択することができる(さらに触媒に接触させることによってこれらを高めることもできる)。
本発明の方法に好適な反応器としては、連続撹拌槽型反応器(CSTR)、回分撹拌槽型反応器(batch stirred tank reactor)(撹拌型回分反応器(stirred batch reactor))、半回分撹拌槽型反応器(semi−batch stirred tank reactor)、管型反応器、流動床反応器、固定床反応器、およびトリクルベッド反応器が挙げられる。この方法は、エイチ・スコット・フォーグラー(H.Scott Fogler)著、化学反応工学の原理(Elements of Chemical Reaction Engineering)、第2版、プレンティス−ホール・インコーポレーテッド(Prentice−Hall Inc)、カリフォルニア州、1992年、に記載されているような連続方式または回分方式のいずれかで実施してもよい。この方法は固体触媒上の均一な単相中で実施しても、あるいは反応物とSCFとが固体触媒上の異なる2相中にあっても、いずれであってもよい。
生成物の分離および/または精製は、当該技術分野において知られている任意の方法によって行ってもよい。特に好適な方法の1つは、圧力または温度を低下させて密度を低下させることによるものである。
以下の表1に記載した条件に従い実施例1〜14の反応を実施した。実施例1、2、および5〜14は、特注品である内径0.75インチ×長さ2.75インチのハステロイC撹拌型回分反応器(公称容積20ml)内で実施し、2つのサファイア窓を取り付けることによって反応中の相挙動を肉眼で観察できるようにした。記載した反応条件下では反応物はすべて単一の流体相中にあった。反応器にテフロン(Teflon)(登録商標)被覆された撹拌子(デラウエア州ウイルミントン(Wilmington,DE)のイー・アイ・デュポン・ドゥ・ヌムール・アンド・カンパニー)を入れて、プレート付きマグネチックスターラーによって外部から操作した。実施例3および4は、撹拌回分方式で運転される市販の50ccのオートクレーブ(ペンシルバニア州エリーのオートクレーブ・エンジニアーズ・インコーポレーテッド(Autoclave Engineers,Inc.(Erie Pennsylvania))より市販されているマイクロクレーブ(Microclave)反応器)内で実施した。
結果を以下の表1に示す。記載した圧力はゲージ圧である。転化率は、メチレンラクトンおよび誘導体に転化したラクトンの百分率であり、GCまたはGC/MSによって決定した。実施例1〜13においてはラクトンをGBLとし、メチレンラクトン生成物をMBLとした。実施例14においてはラクトンをGVLとし、メチレンラクトン生成物をMVLとした。BA触媒は、KA−160シリカ上に酢酸バリウムを24%担持したエングルハード(Engelhard)6729−46−01(コネチカット州イーウインザーのエングルハード・コーポレーション(Englehard Corp.,E.Windsor,CT))である。
Figure 2005515220
実施例15〜30
以下の実施例は、粒状または粉末状触媒を充填した外径0.375インチ×管壁0.065インチ×長さ11インチの316ステンレス鋼管から構成される固定床流通式反応器内において実施したものである。反応器を取り囲むアルミブロックの周囲に取り付けた電気バンドヒーターにて反応器を加熱した。プロセスラインはテープ状電気ヒーターにて加熱した。ラクトンをホルムアルデヒド前駆体(例えばエタノールヘミアセタール)と混合して供給原料液とし、シリンジポンプを用いて反応器中に計量添加した。超臨界流体溶媒を第2のシリンジポンプから計量添加し、この2つの流れを加熱して、反応器に流入する手前でスタティックミキサを用いて混合した。下流の氷浴内で二酸化炭素を放出した後、液相の反応器流出物を試料として回収し、ガスクロマトグラフィーにて反応生成物を定量した。反応器の圧力は反応器下流に位置する制御弁または背圧調整器のいずれかによって調整した。
実施例15
反応器に炭酸カリウム触媒7.4gを仕込んだ。反応物供給溶液は、γ−バレロラクトンを22モル%および内部標準としてトルエンを5.5%と、ホルムアルデヒド前駆体であるエタノールヘミアセタール溶液からなる残部とから構成されるものとした。エタノールヘミアセタールは、50重量%のパラホルムアルデヒドのエタノール溶液を95℃で4時間還流した後、室温に冷却して濾過することによって調製した。この溶液を用いると反応器供給原料中のホルムアルデヒド対γ−バレロラクトン比は2:1となった。これを、反応器内の重量時空間速度(WHSV)が0.22gγ−バレロラクトン/(g触媒・時)となる速度で計量添加した。SCF溶媒相としてCOを使用した。この流量を独立に計量し、反応器供給原料中の有機物全体の最終濃度を5モル%とした。反応器を温度300℃、圧力約35MPaで運転した。流れが安定した後の反応器流出物試料から、γ−バレロラクトンのα−メチレン−γ−バレロラクトンへの転化率が77.1%であることが示された。
実施例16
反応器に炭酸カリウム触媒9.1gを仕込んだ。反応物供給溶液は、γ−バレロラクトンを7.8モル%と、ホルムアルデヒド前駆体であるエタノールヘミアセタール溶液からなる残部とから構成されるものとした。エタノールヘミアセタールは、25重量%のパラホルムアルデヒドのエタノール溶液を95℃で4時間還流した後、室温に冷却して濾過することによって調製した。この溶液を用いると反応器供給原料中におけるホルムアルデヒド対γ−バレロラクトン比は4:1となった。これを、反応器内の重量時空間速度(WHSV)が0.13gγ−バレロラクトン/(g触媒・時)となる速度で計量添加した。SCF溶媒相としてCO2を使用した。この流量を独立に計量し、反応器供給原料中の反応物の最終濃度を5モル%とした。反応器を温度252℃、圧力約35MPaで運転した。対応する反応特性(reaction profile)としてγ−バレロラクトンのα−メチレン−γ−バレロラクトンへの転化率を以下にまとめて示す。
Figure 2005515220
実施例17
反応器に20%K/SiO粒状触媒2.0gを仕込んだ。反応物供給溶液は、γ−バレロラクトンを22モル%および内部標準としてトルエンを5.8%と、ホルムアルデヒド前駆体であるエタノールヘミアセタール溶液からなる残部とから構成されるものとした。エタノールヘミアセタールは、50重量%のパラホルムアルデヒドのエタノール溶液を95℃で4時間還流した後、室温に冷却して濾過することによって調製した。この溶液を用いると反応器供給原料中におけるホルムアルデヒド対γ−バレロラクトン比は2:1となった。これを、反応器内の重量時空間速度(WHSV)が0.7gγ−バレロラクトン/(g触媒・時)となる速度で計量添加した。SCF溶媒相としてCOを使用した。この流量を独立に計量し、反応器供給原料中の有機物全体の最終濃度を5モル%とした。反応器を温度301℃、圧力約35MPaで運転した。流れが安定した後の反応器流出物試料から、γ−バレロラクトンのα−メチレン−γ−バレロラクトンへの転化率が64.9%であることが示された。
実施例18
反応器に20%Rb/SiO粒状触媒2.0gを仕込んだ。反応物供給溶液は、γ−バレロラクトンを22モル%および内部標準としてトルエンを5.8%と、ホルムアルデヒド前駆体であるエタノールヘミアセタール溶液からなる残部とから構成されるものとした。エタノールヘミアセタールは、50重量%のパラホルムアルデヒドのエタノール溶液を95℃で4時間還流した後、室温に冷却して濾過することによって調製した。この溶液を用いると反応器供給原料中におけるホルムアルデヒド対γ−バレロラクトン比は2:1となった。これを、反応器内の重量時空間速度(WHSV)が0.7gγ−バレロラクトン/(g触媒・時)となる速度で計量添加した。SCF溶媒相としてCOを使用した。この流量を独立に計量し、反応器供給原料中の有機物全体の最終濃度を5モル%とした。反応器を温度251℃、圧力約35MPaで運転した。流れが安定した後の反応器流出物試料から、γ−バレロラクトンのα−メチレン−γ−バレロラクトンへの転化率が78.4%であることが示された。
実施例19
反応器に20%Cs/SiO粒状触媒2.0gを仕込んだ。反応物供給溶液は、γ−バレロラクトンを22モル%および内部標準としてトルエンを5.8%と、ホルムアルデヒド前駆体であるエタノールヘミアセタール溶液からなる残部とから構成されるものとした。エタノールヘミアセタールは、50重量%のパラホルムアルデヒドのエタノール溶液を95℃で4時間還流した後、室温に冷却して濾過することによって調製した。この溶液を用いると反応器供給原料中におけるホルムアルデヒド対γ−バレロラクトン比は2:1となった。これを、反応器内の重量時空間速度(WHSV)が0.7gγ−バレロラクトン/(g触媒・時)となる速度で計量添加した。SCF溶媒相としてCOを使用した。この流量を独立に計量し、反応器供給原料中の有機物全体の最終濃度を5モル%とした。反応器を温度250℃、圧力約35MPaで運転した。流れが安定した後の反応器流出物試料から、γ−バレロラクトンのα−メチレン−γ−バレロラクトンへの転化率が88.8%であることが示された。
実施例20
反応器に20%Cs/SiO粒状触媒2.0gを仕込んだ。反応物供給溶液は、γ−バレロラクトンを22モル%および内部標準としてトルエンを5.8%と、ホルムアルデヒド前駆体であるエタノールヘミアセタール溶液からなる残部とから構成されるものとした。エタノールヘミアセタールは、50重量%のパラホルムアルデヒドのエタノール溶液を95℃で4時間還流した後、室温に冷却して濾過することによって調製した。この溶液を用いると反応器供給原料中におけるホルムアルデヒド対γ−バレロラクトン比は2:1となった。これを、反応器内の重量時空間速度(WHSV)が0.7gγ−バレロラクトン/(g触媒・時)となる速度で計量添加した。SCF溶媒相としてCOを使用した。この流量を独立に計量し、反応器供給原料中の有機物全体の最終濃度を5モル%とした。反応器を温度300℃、圧力約35MPaで運転した。流れが安定した後の反応器流出物試料から、γ−バレロラクトンのα−メチレン−γ−バレロラクトンへの転化率が69.2%であることが示された。
実施例21
反応器に20%Cs/SiO粒状触媒2.0gを仕込んだ。反応物供給溶液は、γ−バレロラクトンを22モル%および内部標準としてトルエンを5.3%と、ホルムアルデヒド前駆体であるエタノールヘミアセタール溶液からなる残部とから構成されるものとした。エタノールヘミアセタールは、50重量%のパラホルムアルデヒドのエタノール溶液を95℃で4時間還流した後、室温に冷却して濾過することによって調製した。この溶液を用いると反応器供給原料中におけるホルムアルデヒド対γ−バレロラクトン比は2:1となった。これを、反応器内の重量時空間速度(WHSV)が0.7gγ−バレロラクトン/(g触媒・時)となる速度で計量添加した。SCF溶媒相としてCOを使用した。流量を独立に計量し、反応器供給原料中の有機物全体の最終濃度を5モル%とした。反応器を温度341℃、圧力約35MPaで運転した。流れが安定した後の反応器流出物試料から、γ−バレロラクトンのα−メチレン−γ−バレロラクトンへの転化率が8.0%であることが示された。
実施例22
反応器に20%Ba/SiO粒状触媒2.0gを仕込んだ。反応物供給溶液は、γ−バレロラクトンを22モル%および内部標準としてトルエンを5.8%と、ホルムアルデヒド前駆体であるエタノールヘミアセタール溶液からなる残部とから構成されるものとした。エタノールヘミアセタールは、50重量%のパラホルムアルデヒドのエタノール溶液を95℃で4時間還流した後、室温に冷却して濾過することによって調製した。この溶液を用いると反応器供給原料中におけるホルムアルデヒド対γ−バレロラクトン比は2:1となった。これを、反応器内の重量時空間速度(WHSV)が0.7gγ−バレロラクトン/(g触媒・時)となる速度で計量添加した。SCF溶媒相としてCOを使用した。流量を独立に計量し、反応器供給原料中の有機物全体の最終濃度を5モル%とした。反応器を温度341℃、圧力約35MPaで運転した。流れが安定した後の反応器流出物試料から、γ−バレロラクトンのα−メチレン−γ−バレロラクトンへの転化率が31.5%であることが示された。
実施例23
反応器に20%Cs/SiO粒状触媒2.0gを仕込んだ。反応物供給溶液は、γ−バレロラクトンを13モル%および内部標準としてp−キシレンを3.2%と、ホルムアルデヒド前駆体であるエタノールヘミアセタール溶液からなる残部とから構成されるものとした。エタノールヘミアセタールは、50重量%のパラホルムアルデヒドのエタノール溶液を95℃で4時間還流した後、室温に冷却して濾過することによって調製した。この溶液を用いると反応器供給原料中におけるホルムアルデヒド対γ−バレロラクトン比は4:1となった。これを、反応器内の重量時空間速度(WHSV)が0.4gγ−バレロラクトン/(g触媒・時)となる速度で計量した。SCF溶媒相としてCOを使用した。この流量を独立に計量し、反応器供給原料中の有機物全体の最終濃度を5モル%とした。反応器を温度250℃、圧力約35MPaで運転した。対応する反応特性として、γ−バレロラクトンのα−メチレン−γ−バレロラクトンへの転化率を以下にまとめて示す。
Figure 2005515220
実施例24
反応器に20%Cs/SiO粒状触媒2.0gを仕込んだ。反応物供給溶液は、γ−バレロラクトンを22モル%および内部標準としてp−キシレンを5.5%と、ホルムアルデヒド前駆体であるエタノールヘミアセタール溶液からなる残部とから構成されるものとした。エタノールヘミアセタールは、50重量%のパラホルムアルデヒドのエタノール溶液を95℃で4時間還流した後、室温に冷却して濾過することによって調製した。この溶液を用いると反応器供給原料中におけるホルムアルデヒド対γ−バレロラクトン比は2:1となった。これを、反応器内の重量時空間速度(WHSV)が0.7gγ−バレロラクトン/(g触媒・時)となる速度で計量添加した。SCF溶媒相としてCOを使用した。この流量を独立に計量し、反応器供給原料中の有機物全体の最終濃度を5モル%とした。反応器を温度250℃、圧力約20MPaで運転した。対応する反応特性として、γ−バレロラクトンのα−メチレン−γ−バレロラクトンへの転化率を以下にまとめて示す。
Figure 2005515220
実施例25
反応器に20%Rb/SiO粒状触媒2.0gを仕込んだ。反応物供給溶液は、γ−バレロラクトンを22モル%および内部標準としてp−キシレンを5.4%と、ホルムアルデヒド前駆体であるエタノールヘミアセタール溶液からなる残部とから構成されるものとした。エタノールヘミアセタールは、50重量%のパラホルムアルデヒドのエタノール溶液を95℃で4時間還流した後、室温に冷却して濾過することによって調製した。この溶液を用いると反応器供給原料中におけるホルムアルデヒド対γ−バレロラクトン比は2:1となった。これを、反応器内における重量基準の空間速度(WHSV)が0.7gγ−バレロラクトン/(g触媒・時)となる速度で計量添加した。SCF溶媒相としてCOを使用した。この流量を独立に計量し、反応器供給原料中の有機物全体の最終濃度を5モル%とした。反応器を温度251℃、圧力約20MPaで運転した。対応する反応特性として、γ−バレロラクトンのα−メチレン−γ−バレロラクトンへの転化率を以下にまとめて示す。
Figure 2005515220
実施例26
反応器に20%Rb/SiO粒状触媒0.85gを仕込んだ。反応物供給溶液は、γ−バレロラクトンを22モル%および内部標準としてp−キシレンを5.5%と、ホルムアルデヒド前駆体であるエタノールヘミアセタール溶液からなる残部とから構成されるものとした。エタノールヘミアセタールは、50重量%のパラホルムアルデヒドのエタノール溶液を95℃で4時間還流した後、室温に冷却して濾過することによって調製した。この溶液を用いると反応器供給原料中におけるホルムアルデヒド対γ−バレロラクトン比は2:1となった。これを、反応器内の重量時空間速度(WHSV)が2.5gγ−バレロラクトン/(g触媒・時)となる速度で計量添加した。SCF溶媒相としてCOを使用した。流量を独立に計量し、反応器供給原料中の有機物全体の最終濃度を5モル%とした。反応器を温度225℃、圧力約20MPaで運転した。対応する反応特性として、γ−バレロラクトンのα−メチレン−γ−バレロラクトンへの転化率を以下にまとめて示す。
Figure 2005515220
実施例27
反応器に20%Cs/SiO粒状触媒2.0gを仕込んだ。反応物供給溶液は、γ−バレロラクトンを22モル%および内部標準としてp−キシレンを5.4%と、ホルムアルデヒド前駆体であるエタノールヘミアセタール溶液からなる残部とから構成されるものとした。エタノールヘミアセタールは、50重量%のパラホルムアルデヒドのエタノール溶液を95℃で4時間還流した後、室温に冷却して濾過することによって調製した。この溶液を用いると反応器供給原料中におけるホルムアルデヒド対γ−バレロラクトン比は2:1となった。これを、反応器内の重量時空間速度(WHSV)が0.7gγ−バレロラクトン/(g触媒・時)となる速度で計量添加した。SCF溶媒相としてペンタンを使用した。この流量を独立に計量し、反応器供給原料中の有機物全体(ペンタンを含めない)の最終濃度を5モル%とした。温度251℃、圧力約35MPaで反応器を運転した。対応する反応特性として、γ−バレロラクトンのα−メチレン−γ−バレロラクトンへの転化率を以下にまとめて示す。
Figure 2005515220
実施例28
反応器に20%Rb/SiO粒状触媒0.6gを仕込んだ。反応物供給溶液は、γ−バレロラクトンを22モル%および内部標準としてp−キシレンを5.5%と、ホルムアルデヒド前駆体であるエタノールヘミアセタール溶液からなる残部とから構成されるものとした。エタノールヘミアセタールは、50重量%のパラホルムアルデヒドのエタノール溶液を95℃で4時間還流した後、室温に冷却して濾過することによって調製した。この溶液を用いると反応器供給原料中におけるホルムアルデヒド対γ−バレロラクトン比は2:1となった。これを、反応器内の重量時空間速度(WHSV)が2.5gγ−バレロラクトン/(g触媒・時)となる速度で計量添加した。SCF溶媒相としてトリフルオロメタンを使用した。この流量を独立に計量し、反応器供給原料中の有機物全体(トリフルオロメタンを含めない)の最終濃度を5モル%とした。反応器を温度225℃、圧力約20MPaで運転した。対応する反応特性として、γ−バレロラクトンのα−メチレン−γ−バレロラクトンへの転化率を以下にまとめて示す。
Figure 2005515220
実施例29
セシウム/SiO触媒の再生
反応器に15%Cs/SiO粒状触媒2.0gを仕込んだ。反応物供給溶液は、γ−バレロラクトンを22モル%および内部標準としてトルエンを5.9%と、ホルムアルデヒド前駆体であるエタノールヘミアセタール溶液からなる残部とから構成されるものとした。エタノールヘミアセタールは、50重量%のパラホルムアルデヒドのエタノール溶液を95℃で4時間還流した後、室温に冷却して濾過することによって調製した。この溶液を用いると反応器供給原料中におけるホルムアルデヒド対γ−バレロラクトン比は2:1となった。これを、反応器内の重量時空間速度(WHSV)が0.7gγ−バレロラクトン/(g触媒・時)となる速度で計量添加した。COの流量を独立に計量し、反応器供給原料中の有機物全体の最終濃度を5モル%とした。反応器を温度251℃、圧力約35MPaで運転した。運転開始から4時間後、反応器を冷却してCOで置換し、呼び圧力を0.2MPaとして、空気を400℃、約3.5標準L/分で一夜流通させることによりその場で触媒を再生した。反応器をさらに5時間上述したように運転した後、反応器を冷却してCOで置換した。2度目の再生を上述したようにその場で一夜行った。反応器をさらに5時間上述したように運転した後、反応器の運転を停止した。3度の運転に対応する反応特性として、γ−バレロラクトンのα−メチレン−γ−バレロラクトンへの転化率を以下にまとめて示す。
Figure 2005515220
実施例30
反応器に20%Cs/SiO粒状触媒2.0gを仕込んだ。反応物供給溶液は、γ−バレロラクトンを44モル%および内部標準としてトルエンを11%と、ホルムアルデヒド前駆体であるトリオキサンからなる残部とから構成されるものとした。この供給原料溶液を、固体酸触媒(リン酸35%をシリカ上に担持したもの)2.4gを充填した固定床反応器(外径1/4インチ×管壁0.049インチのステンレス鋼管)に流通させ、α−メチレン−γ−バレロラクトン合成反応器の直前で約200℃に加熱することによってトリオキサンをホルムアルデヒドに分解した。こうして得られた溶液を用いると、反応器供給原料中におけるホルムアルデヒド対γ−バレロラクトン比は1:1となった。これを、反応器内の重量時空間速度(WHSV)が1.7gγ−バレロラクトン/(g触媒・時)となる速度で計量した。SCF溶媒相としてCOを使用した。この流量を独立に計量し、反応器供給原料中の有機物全体の最終濃度を5モル%とした。反応器を温度254℃、圧力約34MPaで運転した。流れが安定した後の反応器流出物試料から、γ−バレロラクトンのα−メチレン−γ−バレロラクトンへの転化率が4.8%であることが示された。
実施例31
外径0.25インチ×管壁0.035インチ×長さ4.5インチの316ステンレス鋼管から構成される固定床流通式反応器に20%Rb/SiO粒状触媒1.0gを仕込んだ。反応器を取り囲むアルミブロック内に取り付けられた電気カートリッジヒーターにより反応器を加熱した。供給原料溶液は、γ−バレロラクトンを19モル%および内部標準としてp−キシレンを2.3%と、ホルムアルデヒド前駆体であるホルマリンからなる残部とから構成されるものとした。この溶液を用いると反応器供給原料中におけるホルムアルデヒド対γ−バレロラクトン比は1.1:1となった。これをシリンジポンプを用いて重量時空間速度(WHSV)が1.1gγ−バレロラクトン/(g触媒・時)となる速度で反応器に計量添加した。SCF溶媒相としてCOを使用した。この流量をピストンポンプを用いて独立に計量し、反応器供給原料中の有機物全体の最終濃度を3モル%とした。反応器を温度250℃、圧力約20MPaで運転した。流れが安定した後の反応器流出物試料から、γ−バレロラクトンのα−メチレン−γ−バレロラクトンへの転化率が28.7%であることが示された。

Claims (26)

  1. 式IIのα−メチレンラクトンを調製するための方法であって、式I、
    Figure 2005515220

    (式中、
    nは1〜11であり、
    、R、R、およびRは独立して、水素、ヒドロカルビルまたは置換されたヒドロカルビル、非置換または置換されたC〜C18アルキル、非置換または置換されたアルケニル、非置換または置換されたシクロアルキル、少なくとも1個のヘテロ原子を含む非置換または置換されたシクロアルキル、非置換または置換された芳香環、および少なくとも1個のヘテロ原子を含む非置換または置換された芳香環よりなる群から選択され、場合により、R、R、R、およびRのうちの任意の2つが一緒になって環を形成していてもよい)のラクトンおよびホルムアルデヒドを触媒の存在下で超臨界流体中において加熱することを含んでなる、方法。
  2. 、R、およびRが水素であり、かつnが1である請求項1に記載の方法。
  3. 式Iのラクトンがγ−バレロラクトンであり、かつ式IIのα−メチレンラクトンがα−メチレン−γ−バレロラクトンである請求項1に記載の方法。
  4. 式Iのラクトンがγ−ブチロラクトンであり、かつ式IIのα−メチレンラクトンがα−メチレン−γ−ブチロラクトンである請求項1に記載の方法。
  5. 超臨界流体が二酸化炭素、または場合によりCl、F、もしくはBrで置換されていてもよいC1〜C6アルカンである請求項1に記載の方法。
  6. 超臨界流体が二酸化炭素、ペンタン、トリフルオロメタン、またはプロパンである請求項5に記載の方法。
  7. 触媒が塩基性触媒である請求項1に記載の方法。
  8. 塩基性触媒が第I族、第II族、ランタノイド族、およびこれらの混合物よりなる群から選択される元素を含んでなる請求項7に記載の方法。
  9. 塩基性触媒がカリウム、ルビジウム、セシウム、カルシウム、およびバリウム、ならびにこれらの混合物を含んでなる請求項8に記載の方法。
  10. 塩基性触媒が第I族、第II族、およびランタノイド族の酸化物、水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、ケイ酸塩、シュウ酸塩、カルボン酸塩、酢酸塩、およびリン酸塩、ならびにこれらの混合物よりなる群から選択される前駆体から調製される請求項9に記載の方法。
  11. 前駆体がカリウム、セシウム、カルシウム、バリウム、ナトリウム、ランタン、マグネシウム、カドミウム、ルビジウム、リチウム、およびストロンチウムの炭酸塩、炭酸水素塩、酸化物、水酸化物、酢酸塩、およびリン酸塩、ならびにこれらの混合物よりなる群から選択される請求項10に記載の方法。
  12. 前駆体が炭酸カリウム、水酸化リチウム、酢酸バリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、酢酸ルビジウム、酢酸セシウム、酢酸カルシウム、酢酸カリウム、およびリン酸カリウムよりなる群から選択される請求項11に記載の方法。
  13. 塩基性触媒が炭酸カリウムである請求項7に記載の方法。
  14. 触媒が場合により好適な担体上に担持されていてもよい請求項1に記載の方法。
  15. 触媒が場合により助触媒を含んでなってもよい請求項1に記載の方法。
  16. 助触媒がAu、Na、K、Cs、Ba、Re、Fe、W、およびCrよりなる群から選択される請求項15に記載の方法。
  17. 好適な担体がシリカ、チタニア、ジルコニア、アルミナ、炭素、ゼオライト、およびこれらの混合物よりなる群から選択される請求項14に記載の方法。
  18. 好適な担体がシリカである請求項14に記載の方法。
  19. 触媒がバリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、およびカルシウム、ならびにこれらの混合物よりなる群から選択される請求項18に記載の方法。
  20. ホルムアルデヒドがトリオキサン、無水ホルムアルデヒド、ホルマリン、ホルムアルデヒドオリゴマー、ホルムアルデヒド環状オリゴマー、ホルムアルデヒドアセタール、ホルムアルデヒドヘミアセタール、およびホルムアルデヒドポリマーよりなる群から選択される請求項1に記載の方法。
  21. ホルムアルデヒドがホルマリン、トリオキサン、ホルムアルデヒドヘミアセタール、またはパラホルムアルデヒドの形態にある請求項20に記載の方法。
  22. 式Iのラクトン、ホルムアルデヒド、および超臨界流体が均一相中にある請求項1に記載の方法。
  23. 式Iのラクトンおよびホルムアルデヒドが均一相中にあり、かつ超臨界流体が第2の相中にある請求項1に記載の方法。
  24. 方法の温度が約70℃〜約400℃であり、かつ圧力が、反応条件下において超臨界または近臨界状態を達成するのに必要な圧力である請求項1に記載の方法。
  25. 温度が約100℃〜約350℃であり、かつ圧力が約5〜約60MPaである請求項24に記載の方法。
  26. 温度が約200℃〜約350℃であり、かつ圧力が約15〜約40MPaである請求項25に記載の方法。
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